JP2011000903A - 電子キー - Google Patents

電子キー Download PDF

Info

Publication number
JP2011000903A
JP2011000903A JP2009143279A JP2009143279A JP2011000903A JP 2011000903 A JP2011000903 A JP 2011000903A JP 2009143279 A JP2009143279 A JP 2009143279A JP 2009143279 A JP2009143279 A JP 2009143279A JP 2011000903 A JP2011000903 A JP 2011000903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic key
user
door
vehicle
swing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009143279A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Mimura
裕紀 三村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP2009143279A priority Critical patent/JP2011000903A/ja
Publication of JP2011000903A publication Critical patent/JP2011000903A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Lock And Its Accessories (AREA)

Abstract

【課題】電子キーにおいて、誤入力を防止することにある。
【解決手段】ユーザはアンロックスイッチ26を操作しつつ、電子キー2をスライドドア6の開方向に振り操作をすることで、電子キー2は車両4側に前記スライドドア6を開方向へ開くことを要求する旨の開ドア要求信号を送信する。一方、ユーザはロックスイッチ27を操作しつつ、電子キー2をスライドドア6の閉方向に振り操作をすることで、電子キー2は車両側に前記スライドドア6を閉方向へ閉じることを要求する旨の閉ドア要求信号を送信する。このように、ユーザはスライドドア6を移動させたい方向に、電子キー2を振ればその方向へのスライドドア6の開閉が可能である。従って、振り方向の間違えが生じにくく、振り操作方向の間違えに基づく誤入力を防止できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、遠隔操作にて車両の制御ができる電子キーに関する。
従来、電子キーにはその表面に複数の操作スイッチが設けられる。各操作スイッチには、例えば車両ドアの施錠及び解錠、スライドドアの開閉、車両ウィンドウの開閉等の各種制御内容が割り当てられている。そして、電子キーの操作スイッチを操作することで、電子キーから車両側に各種制御を要求する旨の信号が送信され、車両側は当該信号に応じた制御を実行する(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−54525
近年では、車載機能の多様化に伴い電子キーのスイッチ数が増加する傾向にある。電子キーのスイッチ数の増加は、高い携帯性が求められる電子キーの小型化を妨げるばかりか、操作スイッチの押し間違え等のユーザの意図しない操作による誤入力を招く原因となっていた。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、誤入力を防止した電子キーを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、ユーザに所持されて、その操作に応じて自身の識別コードを含む制御を要求する旨の制御要求信号を車両側に送信する電子キーにおいて、前記電子キーの振り操作に起因して生じる加速度を検出する加速度検出手段と、前記加速度検出手段の検出結果に基づき前記電子キーに対する振り操作の有無及びその振り操作方向を判断するとともに、振り操作があったときには車両側に振り操作方向に応じた制御内容を実行することを車両側に要求する旨の前記制御要求信号を送信する制御装置と、を備えたことをその要旨としている。
同構成によれば、ユーザは携帯する電子キーを振り操作することで、電子キーはその振り操作の振り方向に応じた制御内容を実行することを要求する旨の制御要求信号を車両側に送信する。そして、制御要求信号を受ける車両側においては、電子キーの振り方向に応じた制御内容が実行可能となる。このように、振り操作の方向と車両側の制御内容とは関連付けられているため、振り操作において振り方向の間違えは生じにくく、振り操作方向の間違えに基づく誤入力を抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーにおいて、車両ドアを施錠する際に操作され、操作されたときには、その旨を示す操作信号を出力するロックスイッチと、車両ドアを解錠する際に操作され、操作されたときには、その旨を示す操作信号を出力するアンロックスイッチと、を備え、前記制御装置は前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチから入力される前記操作信号の有無に基づき前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチの操作の有無を検知するとともに、前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチの操作が検知されている期間において、前記加速度検出手段の検出結果に基づき前記電子キーに対する振り操作の有無及びその振り操作方向を判断し、前記アンロックスイッチが操作された旨の操作信号を受けつつ、スライドドアの開方向に振り操作があった旨の判断をしたときには、車両側に前記スライドドアを開方向へ開くことを要求する旨の開ドア要求信号を送信するとともに、前記ロックスイッチが操作された旨の操作信号を受けつつ、スライドドアの閉方向に振り操作があった旨の判断をしたときには、車両側に前記スライドドアを閉方向へ閉じることを要求する旨の閉ドア要求信号を送信することをその要旨としている。
同構成によれば、ユーザはアンロックスイッチを操作しつつ、電子キーをスライドドアの開方向に振り操作をすることで、電子キーは車両側に前記スライドドアを開方向へ開くことを要求する旨の開ドア要求信号を送信する。一方、ユーザはロックスイッチを操作しつつ、電子キーをスライドドアの閉方向に振り操作をすることで、電子キーは車両側に前記スライドドアを閉方向へ閉じることを要求する旨の閉ドア要求信号を送信する。このように、ユーザはスライドドアを移動させたい方向に、電子キーを振ればその方向へのスライドドアの開閉が可能である。従って、振り方向の間違えが生じにくく、振り操作方向の間違えに基づく誤入力を防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電子キーにおいて、前記制御装置は、振り操作に伴う前記加速度センサの検出結果に基づき円弧状の振りの軌跡の中心点であり、前記電子キーを振り操作するユーザが立っていると推定されるユーザ推定位置を算出するとともに、同ユーザ推定位置からの振り方向が前記スライドドアの開方向又は閉方向の何れであるかを判断することをその要旨としている。
ユーザは電子キーを把持した状態において、電子キーをスライドドアの開方向又は閉方向に振った場合には、肩、肘若しくは手首等の関節を支点として振るところ、振りの軌跡は円弧状となる。上記構成によれば、制御装置は電子キーの振りの軌跡である円弧の曲率に基づき同円弧の中心点、すなわちユーザ推定位置を算出する。ユーザ推定位置は電子キーを振り操作するユーザが立っていると推定される位置である。このユーザ推定位置を算出することで、電子キーの振り操作がユーザ(ユーザ推定位置)からみてスライドドアの開方向又は閉方向の何れの方向にされたかが判断可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電子キーにおいて、前記制御装置は、前記ユーザ推定位置から前記振り操作の軌跡を等分する位置にある中間点への方向である、ユーザが向いていると推定されるユーザ向き推定方向を算出するとともに、同ユーザ向き推定方向が操作対象に係る前記スライドドアに向かっている状態において、前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチの操作がされた旨の操作信号を受けつつ、閉方向又は閉方向への振り操作されたときにのみ、該スライドドアが開閉することをその要旨としている。
同構成によれば、ユーザ推定位置から振り操作の軌跡の中間点への方向をユーザが向いていると推定される方向であるユーザ向き推定方向とする。ユーザ向き推定方向が操作対象に係るスライドドアを向いている状態においては、電子キーの振り操作に基づく同スライドドアの開閉を有効とし、ユーザ向き推定方向が操作対象に係るスライドドアを向いていない状態においては、電子キーの振り操作に基づく同スライドドアの開閉を無効とする。これにより、ユーザの意図しないスライドドアの開閉が抑制される。
本発明によれば、電子キーにおいて、誤入力を防止することができる。
第1の実施形態における電子キーシステムの構成図。 第1の実施形態における電子キーの斜視図。 第1の実施形態におけるスライドドアが開閉する車両を示した概略図。 第1の実施形態における1軸方向における加速度の推移を示すグラフ。 第1の実施形態における合成加速度の推移及び振り操作の有無の判断基準を示すグラフ。 第1の実施形態における操作されるスイッチ及び振り方向に応じた要求する制御内容を示したマップ。 第1の実施形態における振り操作時のユーザ推定位置を示した概略図。 第2の実施形態における振り操作時のユーザ向き推定方向を示した概略図。 第2の実施形態におけるスライドドアに係る操作を有効とするユーザ向き推定方向を示した概略図。 他の実施形態における両スライドドアに受信アンテナを設けた車両の概略図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を電子キーシステムに具体化した第1の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両には、電子キーシステム1が搭載されている。電子キーシステム1では、車両ユーザが所持する電子キー2(送信側)と、車両側に設けられる車載装置3(受信側)との間での無線通信による単方向通信が可能である。
図2に示すように、電子キー2は、その表面に車両ドアを施錠する際に操作されるロックスイッチ27と、車両ドアを解錠する際に操作されるアンロックスイッチ26と、を備えている。なお、ロックスイッチ27及びアンロックスイッチ26はプッシュ式スイッチである。
図3に示すように、車両4の両側部には、前側にヒンジドア7が設けられ、その後側にスライドドア6が設けられる。ヒンジドア7は自身の前側に設けられる車両高さ方向(図3の紙面方向)へ延びるヒンジ7aを中心に開閉可能である。スライドドア6は車両4に対して前後方向にスライドすることで開閉が可能である。
スライドドア6は、その内外から操作可能な位置にドアハンドル8が設けられ、同ドアハンドル8を把持しつつ押し引きすることで手動にてスライドドア6を開閉することが可能である。また、スライドドア6は電子キー2及び例えば運転席近傍に設けられるスイッチ(図示しない)の操作を通じて自動での開閉が可能である。このようにスライドドア6においては自動で開閉可能とすることで、例えば荷物を持った状態においてもスムーズに乗降車できる。以下、説明において特に必要な場合には、車両の進行方向(前進方向)に対する右側のスライドドア6を右側スライドドア6Rとし、左側のスライドドア6を左側スライドドア6Lとして記載する。
次に、電子キー2の操作方法について簡単に説明する。
ユーザはヒンジドア7及びスライドドア6を含む全車両ドアが閉じた状態において、電子キー2のアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27を押下することで、全車両ドアの施解錠を行うことができる。さらに、アンロックスイッチ26又はロックスイッチ27を押下した状態を保ったまま、スライドドア6を移動させたい方向に振り操作をすることで、同方向に自動でスライドドア6を開閉させることができる。
次に、電子キーシステム1を構成する電子キー2及び車載装置3の構成について説明する。
(電子キー2)
図1に示すように、電子キー2は、ロックスイッチ27及びアンロックスイッチ26に加えて、マイコン23と、送信回路24と、送信アンテナ25と、加速度センサ21とを備えている。なお、電子キー2には図示しない電池が内蔵され、同電池から各部に動作電源が供給される。
加速度センサ21は、電子キー2が振られたときに生じる加速度に応じた電圧を検出結果として、マイコン23に出力する。第1の実施形態における加速度センサ21は3軸方向(XYZ座標系における互いに直交するX軸、Y軸、Z軸)の加速度を検知可能である。加速度センサ21には機械式、光学式、半導体式等のものがあるが電子キー2に内蔵可能であって振り操作に基づく加速度を検出できるものであれば何れであってもよい。
マイコン23は、不揮発性のメモリ23aを備えるとともに、そのメモリ23aには、加速度センサ21により検出される加速度が振り操作によるものであるか否か等を判別する際の基準となる各種数値(設定範囲、設定時間)、及び電子キー2毎に設定されたIDコード(識別コード)等が記憶されている。マイコン23は加速度センサ21の検出結果に基づき振り操作の有無、振り操作の方向の判別を通じて、スライドドア6に係るユーザが所望する制御内容を判断する。マイコン23による振り操作の有無、振り操作の方向の判断方法については、後で詳述する。
アンロックスイッチ26が操作されるとその旨を示す操作信号Saがマイコン23に出力され、ロックスイッチ27が操作されるとその旨を示す操作信号Suがマイコン23に出力される。操作信号Sa,Suはアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27が押下されている限りは出力され続け、押下されなくなると出力は停止する。マイコン23は操作信号Sa,Suの入力の有無に基づきアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27の操作の有無を検知する。
ここで、マイコン23はいずれかの操作信号Sa,Suの入力を契機として加速度センサ21へ電力を供給して、これを起動させ、同加速度センサ21の検出結果に基づき振り操作の有無及び振り操作の方向の判別を開始する。マイコン23は操作信号Sa,Suが検知できなくなった時点で加速度センサ21への電力の供給を停止する。すなわち、マイコン23は、操作信号Sa,Suが検知されない期間においては、加速度センサ21へ電力を供給することなく、振り操作の有無及び振り操作の方向等の判別は行わない。
マイコン23は、アンロックスイッチ26が操作されたことを、操作信号Saの入力を通じて認識すると、IDコード及びドアの解錠を要求する旨のコードを含む解錠要求信号を生成して、送信回路24に出力する。送信回路24は、マイコン23から入力された解錠要求信号を所定周波数帯の電波に変調して、送信アンテナ25から送信する。なお、本実施形態において所定周波数帯とはRF(Radio Frequency)帯である。
また、マイコン23は、ロックスイッチ27が操作されたことを、操作信号Suの入力を通じて認識すると、IDコード及びドアの施錠を要求する旨のコードを含む施錠要求信号を生成して、送信回路24に出力する。送信回路24は、マイコン23から入力された施錠要求信号を所定周波数帯の電波に変調して、送信アンテナ25から送信する。
さらに、マイコン23は、自身のメモリに記憶される図6のマップ29に従い、操作信号Sa,Suを検知した状態での振り操作に基づきスライドドア6に対して要求する制御内容を決定する。
具体的には、マイコン23は操作信号Saを検知した状態にて、ユーザからみて右方向への振り操作があると判断した場合には、IDコード及び左側スライドドア6Lを開くことを要求する旨のコードを含む開ドア要求信号を生成して、送信回路24に出力する。なお、図3に示すように、アンロックスイッチ26が操作されてユーザからみて右方向に振られたときには、車外においてユーザからみて右方向に開くのは左側スライドドア6Lに限定されるため、ユーザは左側スライドドア6Lに対向して振り操作をしていると想定される。
また、マイコン23は操作信号Suを検知した状態にて、ユーザからみて左方向への振り操作があると判断した場合には、IDコード及び右側スライドドア6Rを開くことを要求する旨のコードを含む開ドア要求信号を生成して、送信回路24に出力する。なお、図3に示すように、アンロックスイッチ26が操作されてユーザからみて左方向に振られたときには、車外においてユーザからみて左方向に開くのは右側スライドドア6Rに限定されるため、ユーザは右側スライドドア6Rに対向して振り操作をしていると想定される。
さらに、マイコン23は操作信号Suを検知した状態にて、右方向への振り操作があると判断した場合には、IDコード及び右側スライドドア6Rを閉じることを要求する旨のコードを含む閉ドア要求信号を生成して、送信回路24に出力する。なお、図3に示すように、ロックスイッチ27が操作された状態でユーザからみて右方向に振られたときには、車外においてユーザからみて右方向に閉じるのは右側スライドドア6Rに限定されるため、ユーザは右側スライドドア6Rに対向して振り操作をしていると想定される。
また、マイコン23は操作信号Suを検知した状態にて、左方向への振り操作があると判断した場合には、IDコード及び左側スライドドア6Lを閉じることを要求する旨のコードを含む閉ドア要求信号を生成して、送信回路24に出力する。なお、図3に示すように、ロックスイッチ27が操作された状態でユーザからみて左方向に振られたときには、車外においてユーザからみて左方向に閉じるのは左側スライドドア6Lに限定されるため、ユーザは左側スライドドア6Lに対向して振り操作をしていると想定される。
送信回路24は、マイコン23から入力された開ドア要求信号若しくは閉ドア要求信号を所定周波数帯の電波に変調して、送信アンテナ25から送信する。ここで、マイコン23は操作信号Sa,Suを検知した状態における有効な振り操作は1度に制限する。これにより、例えば振り操作後にユーザはアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27から指を離し忘れて、電子キー2を振り操作の反対方向に振ってしまった場合に、意図しない側のスライドドア6が開閉することが防止される。なお、施錠要求信号、解錠要求信号、開ドア要求信号、閉ドア要求信号は、いずれも車両4に対し、各種の制御の実行開始を要求する制御要求信号である。
(車載装置3)
車載装置3は、受信アンテナ31と、受信回路32と、車載制御部33とを備えている。受信アンテナ31は、電子キー2から送信されてくる各種要求信号(施錠要求信号、解錠要求信号、開ドア要求信号、閉ドア要求信号)を受信するための媒体である。受信回路32は、受信アンテナ31により受信された各種要求を復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車載制御部33に出力する。なお、この受信信号には、電子キー2のIDコード等が含まれている。
車載制御部33は、不揮発性のメモリ33aを備えるとともに、そのメモリ33aには、電子キー2のIDコードと同一のIDコードが記憶されている。車載制御部33は、受信回路32から入力された受信信号がメモリ33aに記憶されたIDコードと一致するIDコードが含まれる解錠要求信号である場合には、正規の電子キー2による全車両ドアの解錠に関する要求があった旨を認識する。そして、車載制御部33は、このように認識したとき、ドア制御装置40にドア解錠指令信号を出力する。その結果、ドア制御装置40により全車両ドアが解錠される。
また、車載制御部33は、受信回路32から入力された受信信号がメモリ33aに記憶されたIDコードと一致するIDコードが含まれる施錠要求信号である場合には、正規の電子キー2による全車両ドアの施錠に関する要求があった旨を認識する。そして、車載制御部33は、このように認識したとき、ドア制御装置40にドア施錠指令信号を出力する。その結果、全車両ドアが施錠される。
車載制御部33は、受信回路32から入力された受信信号がメモリ33aに記憶されたIDコードと一致するIDコードが含まれる開ドア要求信号である場合には、正規の電子キー2による右側スライドドア6R又は左側スライドドア6Lを開く要求があった旨を認識する。そして、車載制御部33は、このように認識したとき、スライドドア6を開閉するモータを備えるスライドドア装置41に開ドア指令信号を出力し、同モータの駆動を介して右側スライドドア6R又は左側スライドドア6Lを開かせる。
また、車載制御部33は、受信回路32から入力された受信信号がメモリ33aに記憶されたIDコードと一致するIDコードが含まれる閉ドア要求信号である場合には、正規の電子キー2による右側スライドドア6R又は左側スライドドア6Lを閉じる要求があった旨を認識する。そして、車載制御部33は、このように認識したとき、スライドドア装置41に閉ドア指令信号を出力し、スライドドア装置41のモータの駆動を介して右側スライドドア6R又は左側スライドドア6Lを閉じる。
次に、マイコン23による電子キー2の振り操作方向の判断方法について説明する。
マイコン23は加速度センサ21の検出結果に基づき重力加速度の方向変化に加え、遠心力による成分が含まれる加速度を検出することができるので、所定の演算により、電子キー2の傾きを判断することができる。また、電子キー2の各軸方向における振りの方向は、加速度センサ21からの各軸方向の加速度の検出結果である出力信号(電圧値)のプラス、マイナスで判断可能である。電子キー2の各軸方向における振りの方向、及び前述した電子キー2の傾きを総合することで、電子キー2の振り方向を判断可能である。
具体的には、図2に示すように、電子キー2に対して加速度センサ21が加速度を検出するXYZ軸は互いに直交するように設定されている。詳しくは、電子キー2の長辺に沿う方向にX軸、電子キー2の短辺に沿う方向にY軸、電子キー2の両スイッチ26,27が設けられる面に直交する方向にZ軸、がそれぞれ設定されている。図4に示すように、加速度センサ21による所定軸方向の加速度の検出結果である出力信号(電圧値)がプラスであるときと、マイナスであるときとでは、電子キー2の動きは同一の軸方向において反対方向となる。例えば、図2に示すように、電子キー2がY軸方向における左右方向に振られたとする。この場合には、図4に示すように、左方向に振られたときと、右方向に振られたときとではプラス、マイナスで異なる信号(電圧値)がでる。具体的には、マイコン23はプラスの電圧のとき右方向に振られたと判断し、マイナスの電圧のとき左方向に振られたと判断する。このように、マイコン23は前述した電子キー2の傾きに加え、上記のようにして各軸方向(XYZ軸方向)における信号(電圧値)のプラス、マイナスを識別することで電子キー2の振り方向を判断することができる。
次に、マイコン23による電子キー2の振り操作の有無の判別方法について具体的に説明する。図5のグラフにおいて、縦軸に示される合成加速度は、加速度センサ21により検出された各軸方向における加速度を合成して算出されるものである。マイコン23は、図5に示されるように、設定時間T1に亘って設定範囲Aを外れる合成加速度が算出されたときには電子キー2に振り操作がされたと判断する。この設定時間T1及び設定範囲Aは、マイコン23のメモリ23aに予め記憶されている。ここで、図5に2点鎖線で例示する歩行に伴う振動等に比べて、振り操作は瞬間的に大きい加速度が検出される。設定範囲Aはシミュレーション等によって、歩行に伴う振動による加速度を含む範囲であって、振り操作に伴い生じる加速度を外れるように設定されている。
設定時間T1は振り操作時にユーザに要求する振り操作量(距離)に基づき決定する。すなわち、手首を動かす程度の小刻みな振り操作を要求する場合には設定時間T1は短く設定され、肘または肩を動かす程度の大きな振り操作を要求する場合には設定時間T1は比較的長く設定される。設定時間T1を短く設定した場合には、ユーザはより小さなモーションで振り操作をすることができるため、利便性に優れる。一方、設定時間T1を長く設定した場合には、振り操作でない、例えば歩行に伴う振動等との識別がより容易になり、マイコン23による振り操作の有無の判断がより確実となる。
算出される加速度が設定範囲Aを外れない場合若しくは、設定範囲Aを外れても設定時間T1に亘ってその状態が持続しない場合には、マイコン23は振り操作がされていないと判断する。
前述のように、電子キー2の振り方向は加速度センサ21の検出結果に基づき判断可能であるものの、同振り方向のみではユーザの立ち位置が不明であるところ、ユーザが自身からみて電子キー2を左右何れの方向に振ったかを判断することはできない。そこで、マイコン23は電子キー2に振り操作があるとされたときには、その振り方向に基づき振りの軌跡を算出し、同軌跡に基づき電子キー2を振り操作するユーザが立っていると推定される位置である図7に示すユーザ推定位置60を算出する。
具体的には、図7に示すように、電子キー2がXY面に沿って振られた場合には、マイコン23は加速度センサ21により検出されるXY軸方向における加速度を合成することで振り方向を判断する。ここで、電子キー2が非直線状に振られているときには、振り方向は時々刻々と変化する。マイコン23は、この振り方向の変化に基づき電子キー2の振りの軌跡を算出する。ここで、ユーザが電子キー2を把持した状態において、左右方向に振った場合には、肩、肘若しくは手首等の関節を支点として振るところ、振りの軌跡は円弧状となる。マイコン23は、電子キー2の振りの軌跡である円弧の曲率に基づき同円弧の中心点をユーザ推定位置60として算出する。このユーザ推定位置60を算出することで、電子キー2の振り操作がユーザ(ユーザ推定位置60)に対して左右何れの方向にされたかの判断が可能となる。そして、前述したように、マイコン23はアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27が押圧された状態で左右何れかの方向に振られた場合に、メモリ23aに記憶されるマップ29に基づき、右側スライドドア6R又は左側スライドドア6Lを開閉する制御を要求する旨の各種信号を送信回路24及び送信アンテナ25を介して送信する。
最後に、電子キー2による施解錠からスライドドア6の開閉までの一連の電子キー2の操作及びスライドドア6の動作について、説明する。
例えば乗車に際して、スライドドア6及びヒンジドア7を含む全車両ドアが施錠状態のとき、ユーザは電子キー2のアンロックスイッチ26を押下することで、全車両ドアの解錠を行うことができる。
さらに、図3に示すように、ユーザが左側スライドドア6Lに対向する位置において、アンロックスイッチ26を押下した状態を保ったまま、電子キー2をユーザからみて右方向に振り操作することで、電子キー2は車両4側に左側スライドドア6Lを開くことを要求する旨のコードを含む開ドア要求信号を送信する。これにより、車両4の左側スライドドア6Lはユーザからみて右方向(開方向)に移動し、図3に実線で示した左側スライドドア6Lのように、スライドドア6が最後方までスライドした全開状態となり、乗車等することが可能となる。
同様にして、図3に示すように、ユーザが右側スライドドア6Rに対向する位置において、アンロックスイッチ26を押下した状態を保ったまま、電子キー2をユーザからみて左方向に振り操作することで、電子キー2は車両4側に右側スライドドア6Rを開くことを要求する旨のコードを含む開ドア要求信号を送信する。これにより、車両4の右側スライドドア6Rはユーザからみて左方向(開方向)に移動し、全開状態となる。このように、ユーザは所望のスライドドア6について全閉状態から全開状態とすることができ、乗車等することが可能となる。
また、右側スライドドア6Rが開いた状態のとき、図3に示すように、ユーザが右側スライドドア6Rに対向する位置において、ロックスイッチ27を押下した状態を保ったまま、電子キー2をユーザからみて右方向に振り操作することで、電子キー2は車両4側に右側スライドドア6Rを閉じることを要求する旨のコードを含む閉ドア要求信号を送信する。これにより、車両4の右側スライドドア6Rは右方向(閉方向)に移動し、図3に実線で示した右側スライドドア6Rのように、スライドドア6により乗降口が完全に密閉される全閉状態となる。そして、全閉状態となったときに、他の車両ドアが全閉状態であることを条件として、全車両ドアの施錠が実行される。なお、振り操作の前にロックスイッチ27が押下されるところ、電子キー2からは施錠要求信号が送信されるものの、車載制御部33はスライドドア6が開いていると認識すると、施錠を実行せずに処理を終了するため特に問題とはならない。
同様にして、左側スライドドア6Lが開いた状態のとき、図3に示すように、ユーザが左側スライドドア6Lに対向する位置において、ロックスイッチ27を押下した状態を保ったまま、電子キー2をユーザからみて左方向に振り操作することで、電子キー2は車両4側に左側スライドドア6Lを閉じることを要求する旨のコードを含む閉ドア要求信号を送信する。これにより、左側スライドドア6Lは左方向(閉方向)に移動し、スライドドア6が全閉状態となったときに、他の車両ドアが全閉状態であることを条件として、全車両ドアの施錠が実行される。このように、一連の操作にて、ユーザはスライドドア6について全閉状態とするとともに、全車両ドアを施錠することができるため、安全に車両4から離れることができる。
また、電子キー2の振り操作方向はスライドドア6の移動する方向と一致しているため、ユーザはスライドドア6を移動させたい方向に電子キー2を振ればよい。従って、振り操作方向を覚え易く、誤操作に伴う誤入力が抑制される。さらに、電子キー2のアンロックスイッチ26及びロックスイッチ27の操作に振り操作を組み合わせることで、電子キー2のスイッチ数をアンロックスイッチ26及びロックスイッチ27の2つに保ったままでスライドドア6の開閉操作が可能となる。これにより、電子キー2の構成を簡単なものに保ちつつ、電子キー2による要求する制御内容を増やすことができる。
また、スイッチ数を少なく保つことで、電子キー2の構成を簡単なものとできるとともに、ユーザによるスイッチの押し間違えが少なくなる。しかも、ユーザは片手でのアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27の押下からの一連の振り操作にてスライドドア6を開閉することができるため、利便性が高い。
また、スライドドア6を開く際には、全車両ドアの解錠時に操作されるアンロックスイッチ26を押下しながらの振り操作であるとともに、スライドドア6を閉じる際には、全車両ドアの施錠時に操作されるロックスイッチ27を押下しながらの振り操作であるため、スイッチの押し間違えを防げる。さらに、解錠時に意図せずスライドドア6が開いた場合であれ、乗車時であるためセキュリティ上においても特に問題とならない。
また、アンロックスイッチ26又はロックスイッチ27を押したときに加速度センサ21が起動して、マイコン23は振り操作の有無等を判別する。すなわち、アンロックスイッチ26又はロックスイッチ27が押下されていないときには振り操作の有無等は判別されないため、ユーザの操作意思のない動作が振り操作であると判断されることが防止できる。さらに、加速度センサ21には、アンロックスイッチ26又はロックスイッチ27が操作されていないときには電子キー2の電池から電力が供給されず、振り操作は認識されない。従って、電子キー2の電池の消耗を低減することができるとともに、例えば電子キー2を鞄若しくは衣服のポケット等に収納した状態において振り操作があると判断されることを防げる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)ユーザはアンロックスイッチ26を操作しつつ、電子キー2をスライドドア6の開方向に振り操作をすることで、電子キー2は車両4側に前記スライドドア6を開方向へ開くことを要求する旨の開ドア要求信号を送信する。一方、ユーザはロックスイッチ27を操作しつつ、電子キー2をスライドドア6の閉方向に振り操作をすることで、電子キー2は車両側に前記スライドドア6を閉方向へ閉じることを要求する旨の閉ドア要求信号を送信する。このように、ユーザはスライドドア6を移動させたい方向に、電子キー2を振ればその方向へのスライドドア6の開閉が可能である。従って、振り方向の間違えが生じにくく、振り操作方向の間違えに基づく誤入力を防止できる。
(2)ユーザは電子キー2を把持した状態において、電子キー2をスライドドア6の開方向又は閉方向に振った場合には、肩、肘若しくは手首等の関節を支点として振るところ、振りの軌跡は円弧状となる。マイコン23は電子キー2の振りの軌跡である円弧の曲率に基づき同円弧の中心点、すなわちユーザ推定位置60を算出する。ユーザ推定位置60は電子キー2を振り操作するユーザが立っていると推定される位置である。このユーザ推定位置60を算出することで、電子キー2の振り操作がユーザ(ユーザ推定位置60)に対してスライドドア6の開方向又は閉方向の何れの方向にされたかが判断可能となる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を電子キーシステムに具体化した第2の実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。この実施形態の電子キーシステムはアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27を押下した状態で振り方向を間違えた場合に、希望する操作対象でない方のスライドドア6が開閉することを防止する手段を備えている点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、この実施形態の電子キーシステム1は、図1に示す第1の実施形態の電子キーシステム1とほぼ同様の構成を備えている。
図1に2点鎖線で示すように、電子キー2には地磁気を利用して自身の向く方位を検出するキー側方位センサ28が設けられ、車載装置3には地磁気を利用して自車の向く方位を検出する車両側方位センサ35が設けられている。
マイコン23は第1の実施形態で説明した電子キー2の振りの軌跡に基づきユーザ推定位置60の算出を行うとともに、振りの軌跡及びユーザ推定位置60に基づき、ユーザが向いていると推定される方向であるユーザ向き推定方向62を算出する。一般的に、ユーザは自身の正面にて電子キー2の振り操作を行う。例えば、図8に示すように、ユーザが電子キー2をユーザからみて左方向へ振り操作を行う場合には、ユーザは例えば右手で把持する電子キー2を正面右側から、ユーザの正面を通過して、さらに正面左側となるまで振る。そこで、マイコン23は振りの軌跡(ユーザ推定位置60を中心とする円弧)を2等分する中間点61をユーザの正面であるとして、ユーザ推定位置60から中間点61に向かう方向をユーザ向き推定方向62として算出する。
キー側方位センサ28は自身の向く方位に応じた電圧(信号)をマイコン23に出力する。マイコン23はキー側方位センサ28からの電圧(信号)に基づき、電子キー2のユーザ向き推定方向62がどの方位を向いているか、すなわち、ユーザ向き推定方位を算出する。そして、マイコン23は、ユーザ向き推定方位の情報をアンロックスイッチ26若しくはロックスイッチ27の操作がされた状態での振り操作を通じて送信される開ドア要求信号若しくは閉ドア要求信号に含ませて送信する。
車載制御部33は車両側方位センサ35からの電圧(信号)に基づき、車両4の進行方向の方位を算出する。車載制御部33は算出した車両4の方位及びユーザ向き推定方位の情報に基づき、車両4に対するユーザの向き方向を判断できる。図9に示すように、車両4に対するユーザの向き方向は、同車両4の外周を囲むようにして同車両4の中心に向かって、全方位を向きうる。車載制御部33はユーザの向き方向が車両4に対してどの方向を向いているかで、操作を可能とするスライドドア6を制限する。
すなわち、図9において、車両4の右側には右側スライドドア6R側に向く図9の斜線の矢印51で示される方向のユーザの向き方向で構成される第1許容範囲55が形成され、車両4の左側には左側スライドドア6L側に向く図9の白抜きの矢印52で示される方向のユーザの向き方向で構成される第2許容範囲56が形成される。詳しくは、第1許容範囲55及び第2許容範囲56は車両4を中心に右側及び左側に扇状に形成され、車両4の前後方向には第1許容範囲55及び第2許容範囲56の何れにも属さない領域が存在する。ユーザの向き方向が第1許容範囲55及び第2許容範囲56の何れに属するかで、ユーザの操作対象となるスライドドア6が判別できる。例えば、第1許容範囲55に属するユーザの向き方向であった場合には、操作対象は右側スライドドア6Rに限定される。すなわち、第1許容範囲55に属する方向のユーザの向き方向であった場合には、左側スライドドア6Lの操作時にされる振り操作、例えば、アンロックスイッチ26が押圧されつつ、右側に振り操作がされた場合であっても、車載制御部33はその操作を無効として、左側スライドドア6Lを開く制御を実行しない。
同様にして、第2許容範囲56に属するユーザの向き方向であった場合には、操作対象は左側スライドドア6Lに限定される。すなわち、第2許容範囲56に属する方向のユーザの向き方向であった場合には、右側スライドドア6Rの操作時にされる振り操作、例えば、アンロックスイッチ26が押圧されつつ、左側に振り操作がされた場合であっても、車載制御部33はその操作を無効として、右側スライドドア6Rを開く制御を実行しない。
また、第1許容範囲55及び第2許容範囲56の間に形成される第1許容範囲55及び第2許容範囲56の何れにも属さないユーザの向き方向であった場合には、車載制御部33はスライドドア6の開閉を行う意思はないものとして、振り操作を無効とする。
なお、実際には、電子キー2の振り操作の軌跡はユーザ推定位置60が中心ではなく、ユーザの肩、肘等を中心に円弧を描くため、実際のユーザの向く方向と、ユーザ向き推定方向62、ひいてはユーザ向き方向とには若干のずれが生じるおそれがあるものの、そのずれは操作対象となるスライドドア6の判別に影響の与えるほど大きなものではない。
以上のように、ユーザが操作対象のスライドドア6を向いていないとされる場合における、電子キー2によるスライドドア6の操作は無効とされる。従って、振り方向を間違えることによるスライドドア6の誤開閉が防止される。また、スライドドア6の操作時には、操作対象のスライドドア6を向くことをユーザに要求するためユーザの意図しない方のスライドドア6が開閉することが抑制され、セキュリティ性が向上する。
以上、説明した実施形態によれば、第1の実施形態の(1)及び(2)の作用効果に加え以下の作用効果を奏することができる。
(3)ユーザ推定位置60からの振り操作の軌跡の中間点61への方向をユーザが向いていると推定される方向であるユーザ向き推定方向62とする。ユーザ向き推定方向62が操作対象に係るスライドドア6を向いている状態においては、電子キー2の振り操作に基づく同スライドドア6の開閉を有効とし、ユーザ向き推定方向62が操作対象に係るスライドドア6を向いていない状態においては、電子キー2の振り操作に基づく同スライドドア6の開閉を無効とする。これにより、ユーザの意図しないスライドドア6の開閉が抑制される。
なお、第1及び第2の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・第1及び第2の実施形態においては、ロックスイッチ27を押下した状態を保ったまま電子キー2をスライドドア6の閉方向に振り操作することで、スライドドア6が閉じた後に全車両ドアが施錠される。しかし、これに限らず、全車両ドアは施錠されずに、ロックスイッチ27を押下した状態を保ったまま電子キー2をスライドドア6の閉方向に振り操作することで、スライドドア6が閉じるだけであってもよい。この場合には、振り操作の後に再度ロックスイッチ27を押下することで、施錠要求信号が車両4側に送信されて、全車両ドアの施錠がされる。
・第1及び第2の実施形態においては、アンロックスイッチ26又はロックスイッチ27を押下した状態で、スライドドア6を開閉したい方向に振ることで、スライドドア6が全閉状態若しくは全開状態となる。しかし、これに限らず、例えばアンロックスイッチ26(ロックスイッチ27)を押下した状態で、電子キー2を開方向(閉方向)に振ることで、スライドドア6を開方向(閉方向)に一定距離だけ開く(閉じる)ようにしてもよい。この場合には、例えば、電子キー2を再度開方向(閉方向)に振ることで、スライドドア6をさらに一定距離だけ開く(閉じる)ことができる。これにより、ユーザの所望の位置までスライドドア6を開閉でき、利便性が高い。さらに、アンロックスイッチ26又はロックスイッチ27を押下した状態での振り操作の量に基づきスライドドア6の移動距離を変えてもよい。この場合、例えば、振り操作の量は、加速度センサ21により範囲A(図5参照)から外れる加速度が検出されたとき、これが継続する時間に基づき演算される。例えば、範囲Aから外れる加速度が設定時間T1を大きく超える時間に亘って検出された場合には比較的大きな振り操作と推定でき、範囲Aから外れる加速度が設定時間T1を僅かに超える時間に亘り検出された場合には比較的小さな振り操作であると推定できる。具体的には、アンロックスイッチ26を押下した状態で大きく振り操作された場合にはスライドドア6は大きく開き、小さく振り操作された場合にはスライドドア6は小さく開く。これにより、いっそう迅速にスライドドア6を所望の状態とすることができる。
・第1及び第2の実施形態においては、ロックスイッチ27又はアンロックスイッチ26を押下しながら振り操作することで、スライドドア6を開閉操作することができる。しかし、ロックスイッチ27又はアンロックスイッチ26を押下しながら振り操作することで行える操作はスライドドア6の開閉に限定されず、例えば室内灯及びヘッドライトのオンオフ操作及び光量調整、車両ウィンドウの開閉操作、エアコンディショナのオンオフ操作又は室温調整、ドアミラーの展開、格納、ミラー角度調整等であってもよい。この場合にも、電子キー2の振り操作方向は車両ウィンドウの開閉方向、ドアミラーの展開、格納方向と対応させることで、振り操作時の誤操作に基づく誤入力を抑制できる。振り操作は、電子キー2を傾ける程度の操作であってもよく、例えばサイドミラーの角度調整に際しては、振り操作時の電子キー2の傾き量に応じてミラー(鏡面)が傾くことにしてもよい。
また、一般的に上方向への振り操作は上昇、プラス、オン等のイメージが連想され、下方向への振り操作は、下降、マイナス、オフ等のイメージが連想される。そこで、次のようにしてもよい。すなわち、アンロックスイッチ26を押下した状態において、上方向に振り操作することで、電子キー2は車内灯等のオン又は光量増加、エアコンディショナのオン又は室温上昇を要求する旨の制御要求信号を車両4に出力する。また、ロックスイッチ27を押下した状態において、下方向に振り操作することで、電子キー2は車内灯等のオフ又は光量減少、エアコンディショナのオフ又は室温低下を要求する旨の制御要求信号を車両4に出力する。また、ロックスイッチ27又はアンロックスイッチ26を押下した状態で振り操作をすることで、上記のような複数の制御を同時に要求する旨の信号を車載装置3に送信してもよい。
・第1及び第2の実施形態においては、電子キー2にはロックスイッチ27及びアンロックスイッチ26が設けられていたが、スイッチの数及びスイッチに割り当てる制御内容はこれに限定されない。
・第1及び第2の実施形態においては、マイコン23は振り操作の有無、ユーザ推定位置60等を判断していた。しかし、ロックスイッチ27又はアンロックスイッチ26が操作されている状態において、加速度センサ21により検出された加速度をマイコン23は何ら判断することなく、送信回路24及び送信アンテナ25を介して車両4側に加速度情報信号として送信してもよい。この場合、車載制御部33は受信アンテナ31及び受信回路32を介して受信した前記加速度情報に基づき振り操作の有無等を判断し、この判断結果に基づきスライドドア6の開閉に係る処理を実行する。
・第1及び第2の実施形態においては、ロックスイッチ27及びアンロックスイッチ26は押下されることで操作可能なプッシュ式スイッチであったが、プッシュ式のスイッチに限らず、例えば電子キー2の両スイッチ27,28部分にタッチセンサを設けて、ユーザの接触を操作として認識するタッチ式スイッチであってもよい。
・第1及び第2の実施形態においては、ロックスイッチ27又はアンロックスイッチ26を押下しながらの振り操作によりスライドドア6の開閉が可能であった。しかし、ロックスイッチ27及びアンロックスイッチ26を同時に押しながら振り操作することで、車両4側に新たな制御を要求する旨の要求信号を送信してもよい。この場合には、電子キー2は限定されたスイッチ数においてさらに多種の制御を要求することができる。
・第1及び第2の実施形態においては、送信側である電子キー2から各種要求信号が受信側である車載装置3に単方向に送信される、いわゆるワイヤレスキーシステムと呼ばれる電子キーシステム1のみが搭載されていた。しかし、車載装置3から送信される要求信号に応じて電子キー2が応答信号を返信することで、ユーザが操作することなく車両ドアの施解錠等が可能となる、いわゆるキー操作フリーシステムをさらに電子キーシステム1に搭載してもよい。本構成によれば、例えば車両側からの要求信号の受信を振り操作の判断開始のトリガとすればよいところ、上記実施形態においてその操作が振り操作の判断開始のトリガとされていたロックスイッチ27及びアンロックスイッチ26を省略することも可能である。この場合であれ、電子キー2の振り方向とスライドドア6の開閉方向を一致させることで、誤振り操作による誤入力を抑制できる。
・第1及び第2の実施形態においては、マイコン23は、設定時間T1に亘って設定範囲Aを外れる加速度が加速度センサ21により検出されたときには電子キー2に振り操作がされたと判断していた。しかし、設定時間T1を省略してもよい。この場合には、マイコン23はアンロックスイッチ26又はロックスイッチ27の操作が検知された状態において、設定範囲Aを外れる加速度が検出された時点で振り操作があると判断して、開ドア要求信号又は閉ドア要求信号を送信する。本設定によれば、より迅速に振り操作があると判断でき、ひいてはスライドドア6の開閉の開始時点を早めることができる。また、設定範囲Aも適宜変更可能である。
・第2の実施形態においては、ユーザ向き推定方向62を算出することを通じて、操作対象に係るスライドドア6R,6Lを判別していた。しかし、操作対象に係るスライドドア6R,6Lを判別する方法はこれに限らない。例えば、図10に示すように、車両4の両スライドドア6R,6Lに各種要求信号を受信する一対の受信アンテナ65,66を設ける。そして、車載制御部33は、何れの受信アンテナ65,66を介して開ドア要求信号若しくは閉ドア要求信号を受信したかに基づき、操作対象に係るスライドドア6R,6Lを判別する。すなわち、右側スライドドア6R側にある受信アンテナ65を介して開ドア要求信号若しくは閉ドア要求信号を受信した場合には、ユーザは右側スライドドア6Rを操作対象としているとして、左側スライドドア6Lに係る振り操作がされても無効とする。また、左側スライドドア6L側にある受信アンテナ66を介して開ドア要求信号若しくは閉ドア要求信号を受信した場合には、ユーザは左側スライドドア6Lを操作対象としているとして、右側スライドドア6Rに係る振り操作がされても無効とする。なお、両受信アンテナ65,66が開ドア要求信号若しくは閉ドア要求信号を受信した場合には、信号の強弱に基づき、操作対象に係るスライドドア6R,6Lを判別する。具体的には、より強い信号を受信した受信アンテナ65,66側のスライドドア6R,6Lをユーザは操作対象としていると判別される。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)ユーザに所持されて、その操作に応じて自身の識別コードを含む制御を要求する旨の制御要求信号を車両側に送信する電子キーと、前記電子キーからの前記制御要求信号に含まれる識別コードの照合が成立したときには制御対象の制御を実行する車載装置と、を備える電子キーシステムにおいて、同電子キーの振り操作に起因して生じる加速度を検出する前記電子キーに設けられる加速度検出手段、を備え、前記電子キー側又は前記車両側にて前記加速度検出手段の検出結果に基づき前記電子キーへの振り操作の有無及び振り操作の方向を判断して、前記電子キー側で判断する場合には、同電子キーの制御装置は前記加速度検出手段を通じて振り操作の有無及び振り操作の方向を判断し、車両側に振り操作方向に応じた制御内容を実行することを要求する旨の前記制御要求信号を車両側に送信して、同制御要求信号を受けた前記車両側は振り操作方向に応じた制御内容を実行し、前記車両側で判断をする場合には、前記電子キーは前記加速度検出手段の検出結果を前記車両側に送信し、前記車載装置は前記加速度検出手段の検出結果に基づき振り操作の有無及び振り操作の方向の判断をして、振り操作方向に応じた制御内容を実行する電子キーシステム。
同構成によれば、電子キーの制御装置又は車両の車載装置にて振り操作の有無及び振り操作の方向を判断でき、車両側にて電子キーの振り操作方向に応じた制御内容を実行することができる。
(ロ)請求項4に記載の電子キーにおいて、前記電子キーは自身の向く方位を検出するキー側方位センサを備え、前記キー側方位センサの検出結果に基づき前記算出されたユーザ向き推定方向が向く方位を判断し、その判断結果を前記要求信号に含ませて車両側に送信し、前記ユーザ向き推定方向が操作対象に係るスライドドアを向いている状態であるか否かは前記車両側にて備えられる自車の向く方位を検出する車両側方位センサの検出結果及び前記要求信号に含まれるユーザ向き推定方向の方位に基づき判断される電子キー。
同構成によれば、ユーザ向き推定方向が操作対象に係るスライドドアを向いているか否かを車両側にてキー側方位センサ及び車両側方位センサの検出結果に基づき判断する。そして、車両側はユーザ向き推定方向が操作対象に係るスライドドアを向いていると判断した電子キーの振り操作のみ有効として該スライドドアの開閉を実行し、ユーザ向き推定方向が操作対象に係るスライドドアを向いていないと判断した電子キーの振り操作を無効として該スライドドアの開閉を実行しない。これにより、ユーザの意図しないスライドドアの開閉が抑制される。
1…電子キーシステム、2…電子キー、3…車載装置、4…車両、21…加速度センサ(加速度検出手段)、23…マイコン、26…アンロックスイッチ、27…ロックスイッチ、33…車載制御部、41…スライドドア装置。

Claims (4)

  1. ユーザに所持されて、その操作に応じて自身の識別コードを含む制御を要求する旨の制御要求信号を車両側に送信する電子キーにおいて、
    前記電子キーの振り操作に起因して生じる加速度を検出する加速度検出手段と、
    前記加速度検出手段の検出結果に基づき前記電子キーに対する振り操作の有無及びその振り操作方向を判断するとともに、
    振り操作があったときには車両側に振り操作方向に応じた制御内容を実行することを車両側に要求する旨の前記制御要求信号を送信する制御装置と、を備えた電子キー。
  2. 請求項1に記載の電子キーにおいて、
    車両ドアを施錠する際に操作され、操作されたときには、その旨を示す操作信号を出力するロックスイッチと、
    車両ドアを解錠する際に操作され、操作されたときには、その旨を示す操作信号を出力するアンロックスイッチと、を備え、
    前記制御装置は前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチから入力される前記操作信号の有無に基づき前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチの操作の有無を検知するとともに、前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチの操作が検知されている期間において、前記加速度検出手段の検出結果に基づき前記電子キーに対する振り操作の有無及びその振り操作方向を判断し、
    前記アンロックスイッチが操作された旨の操作信号を受けつつ、スライドドアの開方向に振り操作があった旨の判断をしたときには、車両側に前記スライドドアを開方向へ開くことを要求する旨の開ドア要求信号を送信するとともに、
    前記ロックスイッチが操作された旨の操作信号を受けつつ、スライドドアの閉方向に振り操作があった旨の判断をしたときには、車両側に前記スライドドアを閉方向へ閉じることを要求する旨の閉ドア要求信号を送信する電子キー。
  3. 請求項2に記載の電子キーにおいて、
    前記制御装置は、振り操作に伴う前記加速度検出手段の検出結果に基づき円弧状の振りの軌跡の中心点であり、前記電子キーを振り操作するユーザが立っていると推定されるユーザ推定位置を算出するとともに、同ユーザ推定位置からの振り方向が前記スライドドアの開方向又は閉方向の何れであるかを判断する電子キー。
  4. 請求項3に記載の電子キーにおいて、
    前記制御装置は、前記ユーザ推定位置から前記振り操作の軌跡を等分する位置にある中間点への方向である、ユーザが向いていると推定されるユーザ向き推定方向を算出するとともに、同ユーザ向き推定方向が操作対象に係る前記スライドドアに向かっている状態において、前記ロックスイッチ又は前記アンロックスイッチの操作がされた旨の操作信号を受けつつ、閉方向又は閉方向への振り操作されたときにのみ、該スライドドアが開閉する電子キー。
JP2009143279A 2009-06-16 2009-06-16 電子キー Pending JP2011000903A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009143279A JP2011000903A (ja) 2009-06-16 2009-06-16 電子キー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009143279A JP2011000903A (ja) 2009-06-16 2009-06-16 電子キー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011000903A true JP2011000903A (ja) 2011-01-06

Family

ID=43559251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009143279A Pending JP2011000903A (ja) 2009-06-16 2009-06-16 電子キー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011000903A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012149474A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Tokai Rika Co Ltd 電子キーシステム
JP2012149473A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Tokai Rika Co Ltd 電子キー
KR20130058158A (ko) * 2011-11-25 2013-06-04 현대모비스 주식회사 스마트키 시스템 및 도난 방지 제어 방법
JP2014005678A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Mitsubishi Motors Corp 車両用遠隔制御システム
JP2016089584A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 株式会社東海理化電機製作所 遠隔操作システム
JP2018141293A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社ニチベイ 遮蔽装置制御システム及びコンピュータプログラム
US10527641B2 (en) 2016-03-01 2020-01-07 Kabushiki Kaisha Tokai Rika Denki Seisakusho Mobile device
JP2020170322A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 Sbドライブ株式会社 自動運転システム、車両、自動運転方法及び自動運転プログラム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012149474A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Tokai Rika Co Ltd 電子キーシステム
JP2012149473A (ja) * 2011-01-21 2012-08-09 Tokai Rika Co Ltd 電子キー
KR20130058158A (ko) * 2011-11-25 2013-06-04 현대모비스 주식회사 스마트키 시스템 및 도난 방지 제어 방법
JP2014005678A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Mitsubishi Motors Corp 車両用遠隔制御システム
JP2016089584A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 株式会社東海理化電機製作所 遠隔操作システム
US10527641B2 (en) 2016-03-01 2020-01-07 Kabushiki Kaisha Tokai Rika Denki Seisakusho Mobile device
JP2018141293A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社ニチベイ 遮蔽装置制御システム及びコンピュータプログラム
JP2020170322A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 Sbドライブ株式会社 自動運転システム、車両、自動運転方法及び自動運転プログラム
JP7282572B2 (ja) 2019-04-02 2023-05-29 Boldly株式会社 自動運転システム、車両、自動運転方法及び自動運転プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011000903A (ja) 電子キー
JP4708957B2 (ja) 車両用通信制御システム
JP6372688B2 (ja) 車両用通信システム
JP2012149474A (ja) 電子キーシステム
US20150329081A1 (en) Vehicle control system
JP2019078042A (ja) 車両操作装置および車両システム
JP5173935B2 (ja) 電子キーシステム
JP6182482B2 (ja) 制御装置および制御システム
JP2006045908A (ja) 車載機器遠隔操作システム
US7183897B2 (en) Key fob deactivation system and method
JP2011025714A (ja) 電子キーシステム
US11680437B2 (en) Motor vehicle access control method and access control system
KR20180040488A (ko) 도어 제어 시스템, 제어 장치 및 휴대기
JP5275913B2 (ja) 電子キー
JP2019078040A (ja) キーユニットおよび制御システム
JP5465931B2 (ja) 電子キー
JP2012149473A (ja) 電子キー
JP6471034B2 (ja) ドア作動制御システム
JP2010222810A (ja) 車両のキーレスエントリー装置
JP4367195B2 (ja) 車両の無線式自動暗号照合施解錠装置
JP2020075669A (ja) 車両遠隔操作システム
JP2012102535A (ja) 携帯機
JP2012046099A (ja) 無線インターフェース装置及び電子キー
CN113002480B (zh) 用于对机动车的访问进行控制的方法和访问控制系统
JP2016142076A (ja) 制御装置および制御方法