JP2010503947A - 照明システムにおいて照明コピーペースト動作を実行するためのシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、照明システムのあるロケーションから光条件をコピーし、同様な光条件を別のロケーションにペースト又は提供する。第１の光源（１４）から第１の光を直接受け、第１の光の第１の光特性を測定する第１のセンサ（５０）及び表面（２４）からの反射により影響される第１の光を受け、第１の光の第２の光特性を測定する第２のセンサ（５２）を含む光検出器（２０）が提供される。処理手段（１６）は、第１及び第２の光特性から、第１のロケーション（２２、２４）において知覚可能な光特性を処理し、第２の光源（１５）の仕様と組み合わせ、第２の光源（１５）を制御し、第１のロケーション（２２、２４）での知覚可能な光特性に実質的にマッチングする光特性を有する第２の光を第２のロケーション（２３、２５）で発生し、よって第１のロケーション（２２、２４）の照明をコピーし、第２のロケーション（２３、２５）にペーストできる。
【選択図】図１

Description

本発明は、照明システム内のあるロケーションから光条件をコピーし、同様な光条件を別のロケーションへペーストまたは提供することに関する。

最新の照明システムにおけるパラメータ（例えば、照明強度およびカラー）を調節することは、光源が複数となっているので、困難で、かつ手間のかかることが多い。したがって、照明パラメータを調節するために特殊な技術的方法、例えば光源によって発生された照明の所定の光の属性（例えば、強度およびカラー）を測定するセンサからの信号を処理し、所定の照明条件が得られるよう、光源を制御するための信号を発生するコンピュータプログラムを使用できる。

欧州特許出願第ＥＰ１６１９９３４Ａ１号

照明システムでは、あるロケーションにおける所定の照明を別のロケーションでも得ることが望まれることが多い。これを行うには、照明をあるロケーションからコピーし、これを別のロケーションにペーストする必要がある。

欧州特許出願第ＥＰ１６１９９３４Ａ１号は、ターゲットカラーを測定するカラーセンサを使用するカラー複製方法および装置を開示している。カラーマッチング機構が、カラー投影機構を制御して、物体のカラーを変え、ターゲットカラーにマッチングさせている。このように、物体のカラーをターゲットカラーにマッチングするように調節できる。

本発明の目的は、照明コピーペースト動作を実行するための改良されたシステムおよび方法を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明は、照明システムにおける照明コピーペースト動作を実行するためのシステムであって、
第１のロケーションを照明するための第１の光を発生する第１の光源と、
第２のロケーションを照明するための第２の光を発生する第２の光源と、
第１の光源からの第１の光を直接受け、第１の光の第１の光特性を測定する第１のセンサ、および表面からの反射によって影響を受けた第１の光を受け、第１の光の第２の光特性を測定する第２のセンサを含む光検出器と、
第２の光源の仕様を含むデータベースを記憶するメモリと、
第１のロケーションにおける照明をコピーし、第２のロケーションにペーストできるようにするために、第１の光特性および第２の光特性から、第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性を処理し、第２の光源の仕様と組み合わせて、第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性に実質的にマッチングした光特性を有する第２の光を第２のロケーションで発生するように、第２の光源を制御する処理手段と、を備えた照明のコピーペースト動作を実行するためのシステムによって達成される。

上記目的を達成するために、本発明の照明システムにおいて照明コピーペースト動作を実行するための方法は、
第１のロケーションを照明するための第１の光を発生するステップと、
第２のロケーションを照明するための第２の光を発生するステップと、
第１の光源から第１の光を直接受け、第１の光の第１の光特性を測定するステップと、
表面からの反射によって影響を受けた第１の光を受け、第１の光の第２の光特性を測定するステップと、
第２の光源の仕様を含むデータベースを記憶するステップと、
第１の光特性および第２の光特性から第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性を処理し、第２の光源の仕様と組み合わせて、第１の光源を制御し、第１のロケーションにおける知覚可能な光特性に実質的にマッチングする光特性を有する第２の光を、第２のロケーションで発生するステップと、を備えた照明システムにおいて照明コピーペースト動作を実行するための方法も提供する。

２００６年５月３日に出願された本願出願人の欧州特許出願第ＥＰ０６１１３４１１．０号には、照明コピーペーストシステム、およびそれに対応する方法が記載されている。この出願では、コピーペースト動作は、コピーロケーション、すなわち第１のロケーションにおける知覚可能な光条件に影響する反射を全く考慮せずに、光源からの直接光の光波識別に基づいている。これと対照的に、本発明に係わる特徴事項は、第１のロケーションから照明をコピーし、これを第２のロケーションにペーストする際に、反射を考慮するという利点を提供できる。この結果、知覚される光（カラー）に関して照明コピーペースト動作の精度が高くなる。本発明によれば、光源からの光を直接測定するための第１のセンサの他に、第２のセンサによって表面からの光の反射を検出する。第２のセンサは、表面からの反射によって影響された第１の光しか受信しないように構成されているが、第１のセンサは光源からの光を直接受ける。

本発明の一実施形態によれば、処理手段は更に、
第１および第２の光特性から表面のカラー反射スペクトルを計算し、
計算した表面のカラー反射スペクトル並びに第１および第２の光特性から調節カラースペクトルを算出し、
算出された調節カラースペクトルに基づいて、第２の光源を制御するように構成されている。

第１の光条件および第２の光条件を測定する利点は、この測定により、第１のロケーション、すなわちコピーロケーションでの反射スペクトルを決定することが可能となることである。これにより第２のロケーション、すなわちペーストロケーションでの第２の光源に対する調節カラースペクトルを計算することが更に可能となる。この調節カラースペクトルの目的は、第２のロケーション、すなわちペーストロケーションにおける照明が実質的に第１のロケーション、すなわちコピーロケーションにおける照明に実質的にマッチングするように、第２のロケーション、すなわちペーストロケーションにおける照明を適合することにある。この調節カラースペクトルによって第２のロケーション、すなわちペーストロケーションに照明をペーストする際に、コピーロケーションにおける反射を考慮することが可能となる。

本発明の別の実施形態によれば、処理手段は更に、
第１のセンサによって測定されたカラースペクトルから、第２のセンサによって測定されたカラースペクトルを減算することにより、第１および第２の光特性から表面カラー反射スペクトルを計算するように構成されている。

一般に、反射表面は、第２のセンサによって測定される第１の光のカラースペクトルをシフトさせ得る。反射表面の影響は、双方のセンサによって測定される２つのカラースペクトルの減算によって決定できる。

本発明の更に別の実施形態によれば、システムは、
第２の光源から第２の光を直接受け、第２の光の第１の光特性を測定する第１のセンサ、および表面からの反射によって影響を受けた第２の光を受け、第２の光の第２の光特性を測定する第２のセンサを含む光検出器を更に備え、
処理手段は、第２の光の第１および第２の光特性から、第２のロケーションにおいて知覚可能な光特性を処理し、第２のロケーションの知覚可能な光特性と組み合わせて、第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性に実質的にマッチングする光特性を有する第２の光を第２のロケーションで発生するように、第２の光源を調節する。

照明コピーペースト動作を更に改善するために、光検出器により第２のロケーション、すなわちペーストロケーションにおける照明を検出できる。第２のロケーション、すなわちペーストロケーションにおける第２の光源からの光の測定値を使って第２の光を調節し、よって第１のロケーション、すなわちコピーロケーションにおける知覚可能な光特性により良好にマッチングできる。

本発明の一実施形態によれば、第２の光源の調節は、第２のロケーションにおける第２の光の光特性が、所定の最小偏差だけ、第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性と異なるようになるまで、
第２のロケーションにおいて第２の光検出器により、第２の光の第１および第２の光特性を測定するステップと、
測定した第１および第２の光特性を処理手段に送信するステップと、
第２の光の受信した第１および第２の光特性と、第１の光の第１および第２の光特性を処理して偏差を決定するステップと、
偏差が所定の最小偏差を越えた場合に、処理した偏差に対応して第２の光源を調節するステップと、を繰り返すことを含む。

本発明の別の実施形態によれば、光源から光を直接受け、光の第１の光特性を測定する第１のセンサと、
表面からの反射によって影響を受けた光を受け、光の第２の光特性を測定する第２のセンサとを含む、本発明に係わるシステムに適合した光検出器が提供される。

本発明の一実施形態によれば、第１のセンサおよび第２のセンサは、カラーを検出できるセンサである。

本発明の別の実施形態によれば、光検出器は、受信した第１の光に含まれる符号をデコードするためのデコーダおよび符号を記憶するための内部メモリと、記憶した符号を処理手段に送信するための送信機とを更に備える。

本発明の一実施形態によれば、
処理手段と、
光検出器から照明コピー信号および信号ペースト信号を受信するための受信手段と、を備える本発明に係わるシステムと共に使用するための照明コントローラが提供される。

本発明の別の実施形態によれば、照明コントローラは、更に無線通信リンクを介して光検出器と通信するように構成されている。

本発明の別の実施形態によれば、コンピュータプログラムが提供され、コンピュータに本発明に係わる方法を実施させる。このコンピュータプログラムは、例えば複雑な照明システムを制御するのに使用できるパソコン（ＰＣ）内で本発明を実施することを可能にする。

本発明の一実施形態によれば、本発明に係わるコンピュータプログラムを記憶するために、記録媒体、例えばＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ、メモリカード、フロッピーディスク（登録商標）または同様な記憶メディアを提供できる。

次に記載の実施形態を参照すれば、本発明の上記およびそれ以外の特徴が明らかとなろう。

実施形態を参照して、本発明についてより詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。

本発明の一実施形態に係わる光検出器により、第１のテーブルの照明をコピーし、第２のテーブルの照明にペーストする動作をするように構成された照明システムを示す図である。 図１の照明システムと共に使用するように構成されている、本発明に係わる２つのセンサを有する光検出器の一実施形態を示す図である。 本発明に係わる検出器により検出された照明システムの光源のスペクトルおよび本発明に係わるコピーペースト動作のためのスペクトルの算出された調節を示す図である。

次の説明では、（機能的に）同様および／または同一の要素を同じ参照番号で示す。

図１において、照明システム１０は、複数の光源（本例ではＬＥＤ）が等間隔に配置された天井１２を備えており、光源は、照明システム１０の（照明）コントローラ１７によって制御することができる。個々の光源ごとには光強度のみを制御するが、光源は、受信側Ｄ（例えば、第１のテーブル２４の表面２２に置かれた光検出器２０。表面２２はテーブル２４より上に位置する天井１２の第１の光源１４によって照明される）において個々の光源を識別するための変調を加えたＤＣ出力（ＣＤＭＡ符号化信号１８）を有する。

光検出器２０は、受信した光に含まれるＣＤＭＡ符号化信号１８をデコード（復号化）することによって、第１の光源１４から受信した光を識別するように働く。したがって、検出器２０は第１の光源１４から発生される光に含まれるＣＤＭＡ符号化信号１８をデコードするためのＣＤＭＡデコーダ（図示せず）を備える。デコーディングは、例えば光検出器２０のコピーボタンを押すことによって起動できる。光検出器２０は、照明コピーペースト動作のために、デコードされた信号１８を内部に記憶してもよい。この方法とは異なり、検出器２０は、コントローラ１７の処理手段１６に含まれる受信手段１９へ、デコード信号１８を照明コピー信号２７として送信してもよい。照明コピー信号２７の受信後に、処理手段１６は、照明コピー信号２７と共に受信したデコードされた信号１８を、後のペースト動作のために、光源１４の駆動パラメータ（例えば、電流およびデューティサイクル）と共にデータベース２８に記憶してもよい。上記のように、光検出器２０は、特に、個々のどの第１の光源１４が光コントローラ１７によりイネーブルされているかを検出することができる。照明コピー動作のために、表面２２に入射するすべての第１の光源１４（すなわちＬＥＤ）のＣＤＭＡ符号化信号１８が、特にデューティサイクルのような光源の作動特性と共に、光検出器２０によって測定される。

このペースト動作は、テーブル２５より上に位置する天井１２の第２の光源１５によって照明される第２のテーブル２５の表面２３に対して実施されるように示されている。このペースト動作は、光検出器２０によって実行できる。光検出器２０が第１のテーブルの表面２２に位置するとき、この検出器２０は、ＣＤＭＡ符号化信号１８をデコードすることにより、表面２２上での第１の光源１４からの入射光を検出し、ＣＤＭＡ符号化信号１８と共に送信されてきた個々の各第１の光源１４の識別を記憶する。したがって、光検出器２０は、第１のテーブル２４の照明時に、照明システム１０のコントローラ１７により第１の光源１４のうちのどれが附勢されたかを「知る」。第１のテーブル２４の照明を第２のテーブル２５にペーストするために、第２のテーブル２５の表面２３に光検出器２０を配置し、この光検出器２０は、例えば光検出器２０のペーストボタンが附勢されたときに、照明システム１０のコントローラ１７へ照明ペースト信号２６を送信する。この照明ペースト信号２６は、第１のテーブル２４の表面２２に置かれていたときに光検出器２０によって検出され光検出器２０の内部に記憶された、第１のテーブル２４の照明に関する情報を含む。これとは異なり、照明ペースト信号２６が、光コントローラ１６による照明コピーペースト動作を開始させてもよい。

照明ペースト信号２６の受信時に、光コントローラ１７の処理手段１６は、第１のテーブル２４の検出された照明を生じさせるための、第１の光源１４の作動特性をデータベース２８から読み込む。次にコントローラ１７は、第１のテーブル２４の照明に実質的にマッチングする第２のテーブル２５の照明を生じさせるように、第２の光源１５を附勢し調節する。特に第２の光源１５（例えばＬＥＤ）のカラーおよびパラメータ（例えば、デューティサイクル）が、第１のテーブル２４の所望の照明が第２のテーブル２５で得られるように調節される。本願出願人の上記欧州特許出願第ＥＰ０６１１３４１１．０号に、このコピーペースト動作ならびにこの動作の異なる実施形態の詳細な説明が記載されている。

上記のように、照明システム１０のユーザーは、テーブル表面２２，２３のような表面からの反射効果をチューニングすることなく、第１の光源１４により発生された光強度をコピーし、一次近似として特定のスポットにペーストできる。しかしながら、これら表面からの光の反射は、複数のロケーションにおける知覚可能な光の属性（例えば、知覚可能なカラー）に影響を与える。例えば、テーブルのカラー表面は、所定のカラースペクトルしか反射せず、カラースペクトルの残りの部分を減衰するので、この表面からの光反射のカラースペクトルに影響を与える。したがって、ユーザーは、これら反射により全体の照明を光源からの直接光と異なるように知覚する。

次の説明では、近接反射表面により影響を受ける観察者が見る、知覚される光のカラーを本発明に従ってどのようにしてコピーしペーストできるかについて述べる。したがって、欧州特許出願第ＥＰ０６１１３４１１．０号から公知のような、コピーペースト動作を改良できる。これを行うには、原則として、反射されたカラーの差を区別できる光検出器を使用する。この光検出器はカラーを検出できる。図２は、反射されたカラーの差を区別するように構成された光検出器２０の詳細を示す。この検出器２０は、（コピー動作において）個々のすべての第１の光源１４から受けた光の量を測定できる第１のセンサ５０（すなわち「センサ１」）を含む。第２のセンサ５２（すなわち「センサ２」）は、表面２２（「表面Ｂ」）からの反射によって影響を受けた第１の光源１４からの光を測定する。

したがって、コピーペースト動作のために２つのセンサ５０，５２の入力を利用でき、このことによって、以下により詳細に説明するように、ペーストロケーションにおける照明をより顕著に適合させることが可能となる。第１のセンサ５０は、第１の光源１４から直接来る光に対するストレートフォワードな測定デバイスとして作動する。他方、第２のセンサ５２は、表面２２（すなわち「表面Ｂ」）に起因する照明の知覚されるカラー変化を測定できる。したがって、第２のセンサ５２は、照明の知覚されるカラーに対する表面２２の影響を検出または測定することを可能にする。このことによって、ペーストロケーションに応じて、ペースト動作時に第２の光源１５の光設定を補正することが可能となる。

コピーロケーション２３（「表面Ｃ」）において、光検出器２０は２つの機能を有する。第１の機能は、第２の光源１５からの乱されていないコピーカラーを測定することである。しかしながら、新しい表面２３（「表面Ｃ」）での反射カラーは異なっているので、これにより、これらカラー変化を考慮して、表面２３を照明する第２の光源１５の設定が実行され、その結果生じる観察可能なカラーが表面２２と表面２３の双方で同じになるようにされる。換言すれば、「表面Ａ」２２でのコピーロケーションから知覚されるカラーに（知覚の見地から）より近くするべく、「表面Ｂ」２３でのペーストロケーションにおいて知覚される光カラーの補正をするように、処理手段１６によって光の設定が補正される。したがって、光検出器２０の第２の機能は、第２の光源１５の光の設定が、表面２２でのコピーロケーションにおける照明により忠実にマッチングする照明を、表面２３でのペーストロケーションで生じさせるまで、処理手段１６による第２の光源１５の光の設定の補正を起動させることである。表面２３におけるペーストロケーションでの照明の忠実なマッチングを達成するために、本発明に係わるカラーマッチング手順の動作が、反射効果を考慮しない単純なコピーペースト動作よりも多い回数のマッチングの繰り返しを含むことができる。

図２に示されるような光の検出器２０は、光の乱れをできるだけ最小にしながら、２つの方向からの光の量を測定できる。したがって、この光検出器２０には可視光スペクトル内で検出可能な２つのセンサ５０，５２が設けられている。光の乱れをできるだけ少なくするために、センサ５０，５２は、極めて小さく、また、可視光に対して一様に透明な支持デバイス５４（例えばパースペックス（Perspex)（登録商標））に取り付けられている。極めて小さいセンサを利用するのには別の理由がある。小さいセンサは内部電気容量が小さいので、発生される光で変調できる高速に変化する信号（例えばＣＤＭＡ信号）に対して鋭敏となるようにできるからである。

図３は、カラースペクトルによる、光検出器２０を使ったコピーペーストプロセスを示す。３つの光源１〜３は、光領域において異なるスペクトルパターン６０、６２および６４を有する。光検出器２０のセンサ５０（センサ１）は、これら３つの光源１〜３の組み合わせスペクトル６６を検出する。光検出器２０のセンサ５０，５２の双方は、ＣＤＭＡ符号化された光源当たりの、受信された光のパワーを検出するような感光性光センサとなっている。光源からの光出力は、例えばパルス幅変調によって調節できる。どの光源がどの表面に作用しているかを検出することが可能である程度に、光源に対して十分なパワーが使用されることに留意すべきである。他のセンサ５２（センサ２）は、光源１〜３のうちの、同じであるが反射されたスペクトル６８を検出する。センサ５２によって検出された光スペクトルは、第１のテーブル２４の表面２２のカラーおよび構造によって影響を受けている。組み合わせスペクトル６６および反射スペクトル６８から、表面のカラースペクトル７２を計算することができる。計算された表面カラー反射スペクトル７２内の点線によって示されるように、物体（このケースではテーブル２４）のスムーズなカラー反射周波数スペクトル挙動７０を仮定する。光源がアクティブとなっているスペクトル部分においてのみ、表面２２のカラーを決定することができる。

第２のテーブル２５でのペースト動作を行うために、ペーストロケーションを照明する光源を対応するように調節することにより、同じ振幅のスペクトルグラフを作成する。周波数応答がフラットであるセンサ５０，５２を使用する場合、これらセンサの出力信号の信号レベルを周波数に対して平均化する。次に、ペーストロケーション、すなわち目的地においてコピーロケーションからの反射スペクトル６８に忠実にマッチングさせるため、計算された表面カラー反射スペクトル７２から、「算出された調節量」のグラフ７４を計算できる。次に、この算出された調節量のグラフ７４を使用して、知覚カラーコピー／ペースト動作のために目的地の光源を調節できる。光源ごとのスペクトル形状にわたって平均化するので不備が生じ得るが、この方法は、人の知覚の見地から、目的表面における光のカラーをコピー表面で知覚されるカラーに比較的近接するように調節することが可能である。このプロセス全体は、この完全な照明システムの一部ではない太陽または他の光源のような他の光源の影響を受けることなく、実行できると理解すべきである。換言すれば、例えばＣＤＭＡを使用する照明システムの光源によって生じる符号化された光だけを考慮できる。しかしながら、例えばカラー検知センサを使用することにより、環境からの光も考慮することができる。環境の光を考慮することにより、照明システムの一部となっていない太陽またはランプのような他の光源を補償することも可能である。このことは、照明システムの光源をオフにスイッチングして、環境の光のカラースペクトルを検出することによって実行でき、この方法は、環境の光の検出されたカラースペクトルに対応して、ペーストロケーションにおける照明システムの光源を制御するという補償および所望する補償を行うのに使用できる。例えば照明システムは、ペーストロケーションにおける知覚可能なカラーへの環境照明の影響を補償するために、ユーザーがイネーブルまたはディスエーブルできるある種の「環境光の影響」の補償機能を含むことができる。

本発明は、複雑な照明システムにおける照明制御の分野での応用に特に適している。

本発明は、あるロケーションから所望する照明をコピーし、照明したい別のロケーションへ、コピーした照明をペーストすることにより、所定のロケーションで照明システムによって生じる照明をユーザーが調節することを、より快適にできるという利点を有する。更に本発明は、反射を全く考慮しない単純なコピーペースト動作を行うよりも、コピーロケーションにおける照明により忠実にマッチングした照明をペーストロケーションで得ることを可能にする。

本発明の機能の少なくとも一部、例えばカラーマッチング方法をハードウェアまたはソフトウェアで行うことができる。ソフトウェアで実行する場合、本方法を実施する単一または多数のアルゴリズムを処理するのに、単一または多数の標準的マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを使用することができる。

「備える」または「含む」なる単語は、他の要素またはステップを排除するものではなく、「１つの」または「ある」なる単語は、複数存在することを排除するものではないと理解すべきである。更に特許請求の範囲に記載の参照符号は、発明の範囲を制限するものではないと見なすべきである。

１０ 照明システム
１４ 第１の光源
１５ 第２の光源
１６ 処理手段
２０ 光検出器
２２、２４ 第１のロケーション
２３、２５ 第２のロケーション
２４ 表面
２８ メモリ
５０ 第１のセンサ
５２ 第２のセンサ

Claims (13)

1. 照明システムにおける照明コピーペースト動作を実行するためのシステムであって、
   第１のロケーションを照明するための第１の光を発生する第１の光源と、
   第２のロケーションを照明するための第２の光を発生する第２の光源と、
   前記第１の光源から前記第１の光を直接受け、この第１の光の第１の光特性を測定する第１のセンサ、および表面からの反射によって影響を受けた前記第１の光を受け、この第１の光の第２の光特性を測定する第２のセンサを含む光検出器と、
   前記第２の光源の仕様を含むデータベースを記憶するメモリと、
   前記第１のロケーションにおける照明をコピーし、前記第２のロケーションにペーストするために、前記第１および第２の光特性から、前記第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性を処理し、前記第２の光源の前記仕様と組み合わせて、前記第１のロケーションにおいて知覚可能な前記光特性に実質的にマッチングした光特性を有する前記第２の光を前記第２のロケーションで発生するように、前記第２の光源を制御する処理手段と、を備えた照明のコピーペースト動作を実行するためのシステム。
2. 前記処理手段は更に、
   前記第１および第２の光特性から前記表面のカラー反射スペクトルを計算し、
   前記計算した表面のカラー反射スペクトル並びに前記第１および第２の光特性から調節カラースペクトルを算出し、
   前記算出した調節カラースペクトルに基づいて、前記第２の光源を制御する、請求項１に記載のシステム。
3. 前記処理手段は更に、
   前記第１のセンサによって測定されたカラースペクトルから、前記第２のセンサによって測定されたカラースペクトルを減算することにより、前記第１および第２の光特性から前記表面カラー反射スペクトルを計算する、請求項２に記載のシステム。
4. 前記第２の光源から前記第２の光を直接受け、この第２の光の第１の光特性を測定する第１のセンサ、および表面からの反射によって影響を受けた前記第２の光を受け、この第２の光の第２の光特性を測定する第２のセンサを含む光検出器を備え、
   前記処理手段は、前記第２の光の前記第１および第２の光特性から、前記第２のロケーションにおいて知覚可能な光特性を処理し、前記第２のロケーションの知覚可能な前記光特性と組み合わせて、前記第１のロケーションにおいて知覚可能な前記光特性に実質的にマッチングした光特性を有する前記第２の光を前記第２のロケーションで発生するように、前記第２の光源を調節する、請求項１乃至３のいずれか１項に記載のシステム。
5. 前記第２の光源の前記調節は、前記第２のロケーションにおける前記第２の光の光特性が、所定の最小偏差だけ、前記第１のロケーションにおいて知覚可能な前記光特性と異なるようになるまで、
   前記第２のロケーションにおいて前記第２の光検出器により、前記第２の光の前記第１および第２の光特性を測定するステップと、
   前記測定した第１および第２の光特性を前記処理手段に送信するステップと、
   前記第２の光の前記受信した第１および第２の光特性と、前記第１の光の前記第１および第２の光特性を処理して偏差を決定するステップと、
   前記偏差が前記所定の最小偏差を越えた場合に、前記処理した偏差に対応して前記第２の光源を調節するステップと、を繰り返すことを含む、請求項４に記載のシステム。
6. 請求項１乃至５のいずれか１項に記載のシステムに適合した光検出器であって、
   光源から光を直接受け、前記光の第１の光特性を測定する第１のセンサと、
   表面からの反射によって影響を受けた前記光を受け、この光の第２の光特性を測定する第２のセンサとを含む、光検出器。
7. 前記第１のセンサおよび前記第２のセンサは、カラーを検出できるセンサである、請求項６に記載の光検出器。
8. 前記受信した第１の光に含まれる符号をデコードするためのデコーダおよび前記符号を記憶するための内部メモリと、前記記憶した符号を前記処理手段に送信するための送信機とを更に備える、請求項６または７に記載の光検出器。
9. 請求項１乃至５のいずれか１項に記載のシステムと共に使用するための照明コントローラであって、
   前記処理手段と、
   前記光検出器から照明コピー信号および照明ペースト信号を受信するための受信手段と、を備える照明コントローラ。
10. 更に無線通信リンクを介して前記光検出器と通信するように構成されている、請求項９に記載の照明コントローラ。
11. 照明システムにおいて照明コピーペースト動作を実行するための方法であって、
    第１のロケーションを照明するための第１の光を発生するステップと、
    第２のロケーションを照明するための第２の光を発生するステップと、
    前記第１の光源から前記第１の光を直接受け、前記第１の光の第１の光特性を測定するステップと、
    表面からの反射によって影響を受けた前記第１の光を受け、前記第１の光の第２の光特性を測定するステップと、
    前記第２の光源の仕様を含むデータベースを記憶するステップと、
    前記第１の光特性および前記第２の光特性から前記第１のロケーションにおいて知覚可能な光特性を処理し、前記第２の光源の前記仕様と組み合わせて、前記第１の光源を制御し、前記第１のロケーションにおいて知覚可能な前記光特性に実質的にマッチングする光特性を有する前記第２の光を、前記第２のロケーションで発生するステップと、を備えた方法。
12. コンピュータに、請求項１１に記載の方法の少なくとも一部を実行させるコンピュータプログラム。
13. 請求項１２に記載のコンピュータプログラムを記憶する記録媒体。

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