JP2010286354A - ドップラ周波数推定装置、測位信号捕捉追尾装置、測位装置、およびドップラ周波数測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成且つ低負荷な処理で、追尾初期時点におけるドップラ周波数を比較的高精度に設定できるドップラ周波数推定装置を実現する。
【解決手段】制御部35は、1次サーチ処理として、コードの全体に亘り、所定のコード位相差毎にコード相関データを取得し、最大のコード相関データとなるコード位相を検出する。次に、制御部35は、1次サーチ処理の結果から設定されたサーチ範囲で所定のコード位相差毎にコード相関データを取得し、最大のコード相関データとなるコード位相を検出する。制御部35は、1次サーチ処理での最大のコード相関データとなるコード位相から第1回2次サーチ処理での最大のコード相関データとなるコード位相までの時間間隔とコードシフト量から、サーチ用キャリア周波数と実際のキャリア周波数との周波数誤差であるドップラ周波数を算出する。
【選択図】 図3
【解決手段】制御部35は、1次サーチ処理として、コードの全体に亘り、所定のコード位相差毎にコード相関データを取得し、最大のコード相関データとなるコード位相を検出する。次に、制御部35は、1次サーチ処理の結果から設定されたサーチ範囲で所定のコード位相差毎にコード相関データを取得し、最大のコード相関データとなるコード位相を検出する。制御部35は、1次サーチ処理での最大のコード相関データとなるコード位相から第1回2次サーチ処理での最大のコード相関データとなるコード位相までの時間間隔とコードシフト量から、サーチ用キャリア周波数と実際のキャリア周波数との周波数誤差であるドップラ周波数を算出する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、測位信号の復調を行うために、測位信号のドップラ周波数推定、コード捕捉、コード追尾およびキャリア追尾を行う装置に関するものである。
従来、Galileo受信機等のGNSS受信機では、測位等を行うために擬似距離やキャリア周波数を測定する必要がある。そして、当該擬似距離やキャリア周波数を測定するためには、測位信号の捕捉(サーチ)と追尾を行わなければならない。特に、擬似距離やドップラ周波数を高精度に測定するためには、コード追尾とキャリア周波数追尾との両方を行わなければならない。
ところが、このようなGNSS受信機では、コードの捕捉状態によっては、追尾状態に入ってからキャリア周波数を追い込んでロックする過程で、十分な追い込みができなかったり、間違ったキャリア周波数にロックしてしまうという異常追尾現象が生じる。また、このようなキャリア周波数の異常追尾現象に伴って、コード位相を正確に合わせ込んで高精度なコード追尾を実行することができなくなってしまう。
図6(A)は、Galileoにおいて受信環境のC/No=35[dB−Hz]における周波数推定の例を示すグラフであり、周波数が500Hzずれた状態(0Hz)から正確な周波数(+500Hz)に正確に追い込めるかどうかを示したグラフである。図6(A)において、「正常」の特性が正確に周波数を追い込めた場合を示し、「No1」〜「No6」の特性が周波数推定誤りの場合を示す。
また、図6(B)は、図6(A)の場合における「正常」、「No1」〜「No6」の特性でのコード相関結果から得られるC/N[dB−Hz]を示したグラフである。
これら図6(A),(B)に示すように、C/No=35[dB−Hz]のような受信信号のレベルが低い環境下でGalileoのような複雑なコードを用いている場合は、初期周波数が500Hzずれていると、正確な周波数にロックして、高精度なコード追尾を行うことが殆どできない。
これは、コード位相とキャリア周波数とを同時に追い込む追尾処理部では、キャリア周波数の追尾結果を、コード位相の追尾処理にフィードバックするからであり、受信信号のレベルが低い環境のため正確に追い込まれていないキャリア周波数を用いてコード位相を追い込んでも、初期のコード位相が真のコード位相に殆ど一致した状態で追尾を開始していなければ、真のコード位相からずれてしまうからである。例えば、上述のC/No=35[dB−Hz]の受信環境下のGalileo受信機では、初期周波数が500Hzずれていた場合、初期コード位相誤差は0.13chip程度以下でなければ、正確なコード位相およびキャリア周波数の追尾を実現することができない。
このような問題を解決する方法として、サーチ処理を行った後にコードの単独追尾処理を行い、コード位相差が十分に小さくなったことを確認してから、所定時間長(例えば1秒間)等のコード位相差を観測し、当該コード位相差の最小自乗値からキャリア周波数の初期値を推定し、当該初期値からキャリア周波数を追尾する方法が考えられている。さらには、特許文献1には、1つの測位衛星(測位信号)に対して複数チャンネルを用い、ピークサーチ、当該ピークに対応するサイドローブチェック、ピーク値のキャリア周波数確認を行うことで、正確なキャリア周波数を絞り込んでいく方法も考えられている。
しかしながら、上述の最小自乗法を用いる方法の場合、1つの測位衛星(測位信号)に対して1チャンネルを割り当てればよいが、最小自乗法を使用するため、演算処理量が多くなり、処理負荷が大きくなる。また、特許文献1に示すような方法では、1つの測位衛星(測位信号)に対して2チャンネルを必要とするので、リソースを多く必要としてしまう。
このような各問題を鑑みて、本発明の目的は、キャリア周波数に含まれるドップラ周波数を簡素な構成且つ低負荷な処理で高精度に推定するドップラ周波数推定装置およびドップラ周波数測定方法を実現することにある。さらに、追尾初期時点におけるキャリア周波数を高精度に設定することができる測位信号捕捉装置、および測位装置を実現することにある。
この発明は、所定のコードによりスペクトル拡散された信号のドップラ周波数を推定するドップラ周波数推定装置に関するものである。このドップラ周波数推定装置は、相関部、制御部、および推定部を備える。相関部は、スペクトル拡散された信号とコードに基づくレプリカコードとを相関処理する。制御部は、予め設定した推定用キャリア周波数において、所定のサーチ範囲に亘り所定のコード位相毎に相関レベルを算出して最大相関レベルとなるコード位相を検出するサーチ処理を前記相関部に対して実行させる。推定部は、2回のサーチ処理で検出された最大相関レベルとなるコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて、推定キャリア周波数の周波数誤差を算出することでドップラ周波数を推定する。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の制御部は、コードの全体をサーチ範囲としてサーチ処理を行う1次サーチ処理と、該1次サーチ処理のサーチ範囲よりも狭いサーチ範囲においてサーチ処理を行う2次サーチ処理と、を相関部に対して実行させる。推定部は、1次サーチ処理と2次サーチ処理で得られた最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいてドップラ周波数を推定する。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の直前のサーチ処理による最大相関レベルのコード位相を中心コード位相とし、直前のサーチ処理のサーチ範囲よりも狭い所定のサーチ範囲において前記コード位相毎の相関レベルを取得し、最大相関レベルとなるコード位相を検出する2次サーチ処理を前記相関部に対して複数回実行させる。推定部は、1次サーチ処理と少なくとも1回の2次サーチ処理との内の2回のサーチ処理で得られた最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と、該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいてドップラ周波数を推定する。
また、この発明は、所定のコードによりスペクトル拡散された信号のドップラ周波数を推定するドップラ周波数推定方法に関するものである。このドップラ周波数推定方法では、予め設定した推定用キャリア周波数において、所定のサーチ範囲に亘り所定のコード位相毎に、スペクトル拡散された信号とコードに基づくレプリカコードとの相関レベルを算出して最大相関レベルとなるコード位相を検出するサーチ処理を複数回実行する。2回のサーチ処理で検出された最大相関レベルとなるコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて、推定キャリア周波数の周波数誤差を算出することでドップラ周波数を推定する。
また、この発明のドップラ周波数推定方法では、サーチ処理は、コードの全体をサーチ範囲としてサーチ処理を行う1次サーチ処理と、該1次サーチ処理のサーチ範囲よりも狭いサーチ範囲においてサーチ処理を行う2次サーチ処理と、を有する。1次サーチ処理と2次サーチ処理で得られた最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいてドップラ周波数を推定する。
また、この発明のドップラ周波数推定方法では、サーチ処理は、直前のサーチ処理による最大相関レベルのコード位相を中心コード位相とし、直前のサーチ処理のサーチ範囲よりも狭い所定のサーチ範囲においてコード位相毎の相関レベルを取得し、最大相関レベルとなるコード位相を検出する2次サーチ処理を複数回有する。そして、1次サーチ処理と少なくとも1回の2次サーチ処理との内の2回のサーチ処理で得られた最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と、該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいてドップラ周波数を推定する。
これらの構成および推定方法では、コード位相のシフト量が、サーチ処理の際に設定した推定用キャリア周波数と実際のキャリア周波数との誤差(ドップラ周波数に相当)と、コード位相のシフトに係る時間とに依存することを利用している。この関係を利用し、捕捉モード時における連続する複数回のサーチ処理において、それぞれのサーチ処理での最大相関レベルとなるコード位相の間隔すなわちコード位相のシフト量と、このコード位相のシフトにかかった時間とを検出することで、ドップラ周波数に相当する周波数誤差を算出することができる。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の制御部は、2次サーチ処理時に、サーチ範囲を、直前のサーチ処理による最大相関レベルのコード位相から直前のサーチ処理の最後のコード位相までの時間に基づいて設定する。
この構成では、周波数誤差が存在する場合、直前のサーチ処理で最大相関レベルとなるコード位相のタイミングから、今回のサーチ処理の開始のタイミングまでに、コード位相は周波数誤差の大きさに応じてシフトする。このコード位相のシフト量は、周波数誤差が一定であれば、最大相関レベルとなるコード位相のタイミングとこの最大相関レベルのコード位相が得られたサーチ処理の最後のコード位相のタイミングとの時間間隔で決まる。したがって、この時間間隔に基づいて所定のドップラ周波数範囲となるようにコードのサーチ範囲を設定すれば、この時間間隔に基づいたドップラ周波数範囲内で、直前のサーチと同じ最大相関レベルとなるコード位相を確実に検出することができる。そして、このように、連続的に最大相関レベルとなるコード位相を検出できることで、確実に周波数誤差を算出することができる。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の制御部は、ドップラ周波数が、当該ドップラ周波数の算出に用いた2次サーチ処理で設定するサーチ範囲に対応する周波数範囲から外れる場合に、算出したドップラ周波数を周波数範囲内の値に補正する。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の制御部は、ドップラ周波数の周波数算出誤差範囲が、当該ドップラ周波数の算出に用いた2次サーチ処理で設定するサーチ範囲に対応する周波数範囲から外れる場合に、周波数算出誤差範囲が周波数範囲内となるようにドップラ周波数を補正する。
これらの構成では、算出したドップラ周波数が所定の算出誤差を含むため、サーチ範囲の設定に利用した周波数範囲から外れる可能性が有ることを鑑みて、当該周波数範囲から外れた場合の処理について規定している。これらの場合、少なくとも周波数誤差が存在することは識別できる。したがって、ドップラ周波数自体が設定した周波数範囲から外れた場合は、周波数範囲内に納まるようにドップラ周波数を補正する。また、ドップラ周波数の算出誤差範囲が、一部でもサーチ範囲に対応する周波数範囲から外れる場合には、この算出誤差範囲全体がサーチ範囲に対応する周波数範囲内に納まるように、ドップラ周波数を補正する。このような補正を行うことで、ドップラ周波数が算出上あり得ない値になることを防止できる。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の制御部は、予め設定した閾値以上の最大相関レベルとなるコード位相のみを検出対象とする。
この構成では、上述の最大相関レベルとなるコード位相の検出の具体的な処理を示したものであり、予め設定した閾値を超えた最大相関レベルのみを検出対象としている。これにより、ノイズによる誤検出を抑制することができる。
また、この発明のドップラ周波数推定装置の制御部は、1次サーチの中心コード位相と当該1次サーチの直後の2次サーチの中心コード位相を用いて、周波数誤差を算出する。
この構成も、具体的な処理を示したものであり、複数回のサーチ処理の内の1次サーチと、その直後の2次サーチ(2次サーチが複数回ある場合の最初の2次サーチ)とを用いる。1次サーチから連続する複数回の2次サーチで実行される上述のサーチ処理では、サーチ範囲を徐々に狭めていくので、最初のサーチほどサーチ時間がかかる。
ここで、ドップラ周波数に相当する周波数誤差の算出は、当該ドップラ周波数を利用する後述の測位信号捕捉追尾装置および測位装置であって、Galileo用の装置の場合、次の(式1)を用いて行われる。(式1)において、Derrは周波数誤差、Cmoveは直前のサーチ処理の最大相関レベルのコード位相から今回のサーチ処理の最大相関レベルのコード位相との間のコードシフト量、tbは直前のサーチ処理における最大相関レベルのコード位相のタイミングから直前のサーチ処理の最後のコード位相のタイミングまでの時間長、tnは今回のサーチ処理の開始タイミングから今回のサーチ処理の最大相関レベルのコード位相のタイミングまでの時間長、である。
Derr=−1540×Cmove/(tb+tn) −(式1)
したがって、二つのサーチ処理での時間長が長く、この間のコード位相のシフト量が大きくなるほどドップラ周波数の分解能を向上させることができる。
したがって、二つのサーチ処理での時間長が長く、この間のコード位相のシフト量が大きくなるほどドップラ周波数の分解能を向上させることができる。
図7は、二つのサーチ処理から得られる時間長(tb+tn)と、算出されるドップラ周波数の最大誤差すなわち分解能との関係を示す図である。図7に示すように、時間長(tb+tn)が長いほど、最大誤差が小さくなり分解能が高くなる。
このため、1次サーチとこの直後の2次サーチを用いれば、他のサーチの組み合わせを用いるよりも、比較的に高い分解能でドップラ周波数を算出することができる。特に、C/Noが低い状況では、上述のサーチ処理に時間がかかるため、より分解能を高くすることができる。これにより、C/Noが低いような状況であれば、従来とは逆に、高精度にドップラ周波数を推定することができる。この結果、測位装置としては、受信環境が悪い状況であっても、高精度な初期キャリア周波数を設定することができるので、確実且つ高精度なコード追尾およびキャリア周波数追尾を実現することができる。
また、この発明は、上述のドップラ周波数推定装置を有する測位信号捕捉追尾装置に関するものである。そして、制御部は、スペクトル拡散された信号である測位信号のコードを捕捉する処理をドップラ周波数の推定に利用するサーチ処理で行うコード捕捉モードと、測位信号のコードを追尾するコード追尾モードと、測位信号のキャリア周波数を追尾するキャリア追尾モードとを設定し、コード捕捉モードにおけるコード捕捉結果に基づいてコード捕捉モードから、コード追尾モードおよびキャリア追尾モードに切り替える。
さらに、制御部は、コード捕捉モードにおける新たなサーチ範囲がコードの所定chip未満になると、コード捕捉モードからコード追尾モードおよびキャリア追尾モードへ切り替える。制御部は、コード追尾モードでは、コード捕捉モードからコード追尾モードへ切り替わる際のサーチ処理により検出されたコード位相を用いてコード追尾を開始させる。この処理とともに、制御部は、キャリア追尾モードでは、推定部で推定されたドップラ周波数に基づく初期キャリア周波数を初期値としてキャリア周波数の追尾を開始させる。
この構成では、上述のドップラ周波数推定装置の構成を含むことで、確実且つ比較的高精度なドップラ周波数が得られるので、当該ドップラ周波数からキャリア追尾用の初期キャリア周波数を算出して、キャリア追尾部に与えることができる。これにより、キャリア追尾部では、初期状態から比較的高精度にキャリア周波数を推定することができ、確実且つ正確なキャリア追尾が可能にとなる。これに伴い、特に連結型コード・キャリア追尾ループ処理を行う場合であれば、コード位相の追尾にキャリア追尾結果がフィードバックされるので、確実且つ正確なコード追尾も可能になる。
また、この発明の測位装置は、上述の測位信号捕捉追尾装置を備えるとともに、復調部、航法メッセージ取得部、および測位部を備える。復調部は、コード追尾モードでのコード位相差やキャリア追尾モードでのキャリア周波数に基づいて擬似距離を算出する。航法メッセージ取得部は、該復調部で復調された測位信号から航法メッセージを取得する。測位部は、擬似距離と航法メッセージとを用いて測位演算を行う。
この構成では、上述のように、高精度でキャリア周波数とコード位相とを追尾することができるので、高精度な測位を行うことができる。
この発明によれば、捕捉したスペクトル拡散信号のキャリア周波数に含まれるドップラ周波数を高精度に設定できる。これにより、スペクトル拡散信号である測位信号に対して、捕捉モードから追尾モードへ切り替わる際の初期キャリア周波数を高精度に設定できるので、正確なコード位相追尾およびキャリア周波数追尾を確実に実行できる。この際、コード位相の検出は通常のサーチ処理で行うことであり、ドップラ周波数の算出が簡素な演算処理で済むので、複雑な回路構成や複雑な演算処理を行う必要もなく、簡素な構成且つ低負荷な処理で、正確なコード位相追尾およびキャリア周波数追尾を確実に開始させることができる。
本発明の実施形態に係る測位信号捕捉装置、測位信号捕捉追尾装置および測位装置の構成について、図を参照して説明する。なお、以下の説明では、Galileoの場合を例として説明を行うが、GPS等のGNSSの他のシステムにおける測位信号捕捉装置、測位信号捕捉追尾装置および測位装置に対しても、以下の構成を適用することができる。
図1は、本実施形態に係る測位信号捕捉追尾装置に相当する復調部を含む測位装置の概略構成を示すブロック図である。
測位装置は、測位信号受信アンテナ11、ダウンコンバータ12、本発明の測位信号捕捉装置およびこれを有する測位信号捕捉追尾装置を含む復調部13、航法メッセージ取得部14、測位部15を備える。測位信号受信アンテナ11は、Galileo衛星から送信される測位用の電波信号を受信して、電気信号変換した測位信号をダウンコンバータ12へ出力する。測位信号は、所定周波数からなる搬送波を、測位衛星毎に設定されたコードと航法メッセージによりスペクトル拡散した信号である。ダウンコンバータ12は、測位信号の周波数をダウンコンバートして、所定周波数からなる中間周波数信号(以下、「IF信号」と称する。)を生成し、復調部13へ与える。
復調部13は、スペクトル拡散されたIF信号に対してキャリア相関およびコード相関を行い、これら相関処理後の信号を所定時間長に亘り積算することで、逆拡散を行う。ここで、キャリア相関とコード相関とが高精度に行われていれば、この逆拡散信号には航法メッセージのみが重畳された状態になる。
復調部13は、捕捉モード時には、予め設定したサーチ用キャリア周波数を用いて、コード位相を概略的に捕捉するサーチ処理を実行する。このサーチ処理は、直前のサーチ結果に基づいて徐々にサーチ範囲を狭めながら複数回実行され、新たなサーチ範囲が所定chip範囲(例えば1chip)内になると、捕捉モードから追尾モードへ移行する。この捕捉モード中に、復調部13は、後述する方法によりドップラ周波数を推定算出し、この推定算出したドップラ周波数を用いてキャリア追尾時の初期キャリア周波数を設定する。
復調部13は、上述のコード位相のサーチ処理を行った後に、サーチ結果であるコード位相と初期キャリア周波数に基づいて、連結型コード・キャリア追尾ループ処理を実行する。ここで、簡単に連結型コード・キャリア追尾ループ処理とは、位相同期型DLL処理に対応するものであり、コード追尾部33がコード位相追尾を行い、キャリア追尾部34がキャリア周波数追尾を行う際に、キャリア追尾部34によって算出されたキャリア周波数をコード追尾部33にフィードバックして、コード追尾処理に利用する追尾処理方法である。
復調部13は、定常追尾に成功すると、得られたコード位相及びキャリア周波数情報によってIF信号を逆拡散処理して航法メッセージ取得部14へ与えるとともに、得られたコード位相及びキャリア周波数情報から擬似距離等を算出して測位部15へ与える。
航法メッセージ取得部14は、復調部13からの航法メッセージが重畳された逆拡散信号に基づいて航法メッセージを取得し、測位部15に与える。
測位部15は、航法メッセージ取得部14からの航法メッセージと、復調部13からの擬似距離やキャリア周波数情報等に基づいて測位演算を行い、測位装置の位置を算出する。
次に、復調部13の構成について、図2、図3、図4を参照して具体的に説明する。
図2は図1に示した復調部13の主要構成を示すブロック図である。図3はドップラ周波数の算出フローを示すフローチャートである。図4はドップラ周波数の算出原理を示す図である。
図2は図1に示した復調部13の主要構成を示すブロック図である。図3はドップラ周波数の算出フローを示すフローチャートである。図4はドップラ周波数の算出原理を示す図である。
復調部13は、相関器31、積算部32、コード追尾部33、キャリア追尾部34、制御部35、擬似距離算出部36、および推定部37を備える。
相関器31は、上述のようにIF信号に対して相関処理を行う。相関器31は、キャリア相関器と、コード相関器と、レプリカキャリア周波数信号生成部と、レプリカコード信号生成部とを備える。
捕捉モード時には、相関器31は、予め制御部35により設定されたサーチ用キャリア周波数情報に基づいてレプリカキャリア周波数信号を生成する。また、相関器31は、制御部35によって制御されたコード追尾部33のコードNCO330からのコード情報に基づいて所定のコード位相からなるレプリカコード信号を生成し、コード相関器で相関を行う。このサーチ処理は、制御部35から切替制御信号が入力されるまで、サーチの中心コード位相およびサーチ範囲を変更しながら、繰り返し行われる。相関器31は、切替制御信号を制御部35から受け付けると、追尾用の相関処理に切り替える。
追尾モード時には、相関器31は、連結型コード・キャリア追尾ループ処理に基づく、コード追尾部33から出力されたコード情報に基づいてレプリカコード信号を生成し、キャリア追尾部34から出力されたキャリア周波数情報に基づいてレプリカキャリア周波数信号を生成する。相関器31のキャリア相関器はIF信号とレプリカキャリア周波数信号とのキャリア相関処理を行い、コード相関器はキャリア相関後のIF信号とレプリカコード信号とのコード相関処理を行う。
積算部32は、上述のように追尾モードにおける相関処理後の信号を所定時間長、例えば1[msec.]に亘り積算することで、逆拡散信号を生成する。逆拡散信号は、航法メッセージ取得部14へ与えられるとともに、コード追尾部33、キャリア追尾部34へも与えられる。
制御部35は、具体的な処理は後述するが、概略的に、捕捉モード時には、予め設定したサーチ用キャリア周波数で、1次サーチ処理と少なくとも1回の2次サーチ処理とを設定する。制御部35は、1次サーチ処理では、測位信号に用いられているコードの全体に亘り、所定のコード位相差毎にコード相関処理を行うように相関器31を制御する。また、制御部35は、2次サーチ処理では、相関器31から出力される直前のサーチ処理による相関データに基づいて、相関器31に対して今回のサーチ処理の中心コード位相およびサーチ範囲を設定する。なお、制御部35は、上述の1次サーチ処理および2次サーチ処理では、コードNCO330に対してサーチ範囲および中心コード位相に応じたコード位相情報を生成する制御を行うことで、相関器31に対するサーチ処理の中心コード位相およびサーチ範囲を設定する。
制御部35は、相関器31から出力されるサーチ結果に基づいて捕捉モードから追尾モードへの切替タイミングを検出して、切替制御信号を相関器31へ出力する。
推定部37は、捕捉モード中に、相関器31から出力される複数回のサーチ処理における最大相関レベルとなるコード位相と当該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミングとを取得し、これらコード位相の差と検出タイミングの間隔とからドップラ周波数に相当する周波数誤差Derrを算出する。推定部37は、制御部35から追尾モードへの切り替わりのタイミングを取得すると、当該タイミングで算出したドップラ周波数を制御部35へ与える。
制御部35は、推定部35からのドップラ周波数とサーチ用キャリア周波数とを用いて初期キャリア周波数を設定し、捕捉モードから追尾モードへの切替タイミングに、キャリア追尾部34へ与える。
コード追尾部33は、コードNCO330、コード位相差検出部331、第1単位変換部332、第1増幅部333、第2増幅部334、積算部335、加算器336、第2単位変換部337を備える。コード追尾部33は、コードNCO330を除き、捕捉モードでは動作せず、追尾モードに切り替わった後に全体が動作する。
コード位相差検出部331は、逆拡散信号に含まれるコード位相差、すなわち、コードNCO330のコード情報に基づいて生成されたレプリカコード信号とIF信号とのコード位相差を検出して、第1単位変換部332へ与える。第1単位変換部332は、コードチップ単位を基準にしたコード位相差から、時間単位のコード位相差に単位変換して、第1増幅部333、第2増幅部334および周波数推定部339へ出力する。
第1増幅部333は、コード位相差のベースバンド成分を出力し、第2増幅部334はコード位相に対するコードドップラ成分を出力するようにゲイン設定される。第1増幅部333から得られたコード位相差は、加算器336に入力される。一方、第2増幅部334から得られたコード位相差は、積算部335へ入力される。
積算部335は、第2増幅部334から得られたコード位相差を順次積算していく。ここで、積算部335に積算されていくコード位相差は、測位衛星の移動等により生じるコードドップラ成分である。したがって、これらを積算していくことで、コードドップラ成分が積算されていくことになるので、結果的に順次変化するキャリア周波数の変化量を積算していくことに相当する処理を行うことができる。そして、このコード位相差の積算値は、キャリア追尾部34の第4単位変換部343へ与えられる。
加算器336は、キャリア追尾部34の第3単位変換部342から得られる時間単位に変換されたキャリア周波数情報(下記のキャリア追尾部34の説明部参照)と、第1増幅部333を介したベースバンド成分のコード位相差とを加算して、第2単位変換部337へ出力する。
第2単位変換部337は、時間単位のコード位相差をコードチップ単位のコード位相差に変換して、コードNCO330へ与える。
コードNCO330は、追尾モード時には、与えられたコード位相差に基づいて、次のタイミングにおけるレプリカコード信号を生成するためのコード位相情報を生成し、相関器31へ出力する。なお、コードNCO330は、捕捉モード時には、上述のように制御部35から与えられるコード制御に基づいて、コード位相情報を生成する。
キャリア追尾部34は、キャリア追尾実行部341と第3単位変換部342と第4単位変換部343とを備える。
第4単位変換部343は、コード追尾部33の積算部335からのコード位相差の積算値を、時間単位から周波数単位へと変換してキャリア追尾実行部341へ与える。
キャリア追尾実行部341は、キャリアNCOやキャリア差検出部等の既知の構成からなり、キャリア追尾に関する各種処理を行い、キャリア周波数情報を相関器31へ出力する。キャリア追尾実行部341は、捕捉モード時には動作せず、追尾モードに切り替わった時点からキャリア追尾を開始する。
なお、キャリア追尾の開始時点では、キャリア追尾実行部341は、制御部35から与えられた初期キャリア周波数に準じてキャリア追尾を開始する。これにより、初期状態から、比較的高精度なキャリア周波数でキャリア追尾を開始することができるので、確実且つ高精度なキャリア追尾を行うことができる。
そして、キャリア追尾実行部341は、算出したキャリア周波数情報を相関器31、第3単位変換部342、測位部15へ出力する。
第3単位変換部342は、キャリア追尾実行部341により得られるキャリア周波数情報を時間の変化率、つまり時間単位へと変換して、コード追尾部33の加算器336へ与える。この際、第3単位変換部342は追尾を行うコードに応じた変換率で変換を行う。このような構成とすることで、コード追尾部33、キャリア追尾部34、相関器31、積算部32からなる連結型コード・キャリア追尾ループが構成され、コード位相とキャリア周波数を並行して、追尾初期状態から高精度に追尾することができる。
擬似距離算出部36は、コード追尾部33からのコード位相差やキャリア追尾部34のキャリア周波数情報等に基づいて擬似距離を算出して、測位部15へ与える。
次に、図3および図4を用いて、捕捉モード(サーチ処理)時に実行されるドップラ周波数の算出方法および初期キャリア周波数の算出方法と、捕捉モードから追尾モードへの切替タイミングの検出方法とについて、具体的に説明する。なお、以下の説明では、図3に示すフローチャートを主として説明する。
まず、制御部35は、相関器31に対して、予め設定した固定値からなるサーチ用キャリア周波数fsを設定する(S101)。ここで、サーチ用キャリア周波数fsには、ドップラ周波数が含まれていないものと仮定する。すなわち、ドップラ周波数は「0」であると設定しておく。
相関器31は、与えられたサーチ用キャリア周波数fsで、コード相関処理を実行して、コード相関データを取得する(S102)。この際、制御部35は、まず、1次サーチとして、対象とする測位信号に用いられているコードの全コード範囲をサーチ範囲に設定し、0.25chipのコード位相差毎にコード相関データを取得する(図4の1次サーチ参照)。
制御部35は、サーチ範囲の全てのコード相関データから最大値を取得し、当該最大のコード相関データが、予め設定した1次サーチ用検出閾値以上であれば、1次サーチ処理を終了し、2次サーチ処理に移行する(S103:Yes)。このように検出閾値を設定することで、例えばノイズ等により誤ったコード位相で最大のコード相関データになっても、このようなノイズによる相関データのピークレベルは、一般に真のコード相関データのピークレベルよりも高くないので、誤ったコード位相を検出することを抑制できる。
制御部35は、1次サーチ処理の最大のコード相関データとなるコード位相を記憶するとともに、当該最大のコード相関データとなるコード位相から、1次サーチ処理の最後のコード相関処理を行うコード位相までの時間間隔t1を記憶する。また、制御部35は、最大のコード相関データとなるコード位相から、最後のコード相関処理を行うコード位相までのコード位相シフト量Cmove1を検出して記憶する(図4の1次サーチ参照)。
一方、制御部35は、最大のコード相関データが1次サーチ用検出閾値に達しなければ、サーチ用キャリア周波数fsを所定周波数(例えば、ドップラ周波数の推定誤差範囲を±500[Hz]とすれば±1000[Hz])シフトさせて、再度、コード全体をサーチ範囲とする上述の1次サーチ処理を行う(S103:No→S101)。
制御部35は、1次サーチ処理で得られた最大のコード相関データとなるコード位相を、第1回2次サーチ処理の中心コード位相に設定するとともに、時間間隔t1に基づいて、1次サーチ処理で設定したサーチ用キャリア周波数fsに対して、実際のキャリア周波数が所定周波数範囲でずれていても、最大のコード相関データとなるコード位相を、今回(第1回)の2次サーチ処理で検出できるように、サーチ範囲を設定する(S104)。具体的には、Galileoのシステムにおいて、、±500[Hz]のドップラ周波数の推定ずれ(キャリア周波数の推定ずれ)を想定した場合、図4の第1回2次サーチに記載しているようにドップラシフトによるコード位相ずれの関係式から、第1回2次サーチ処理のサーチ範囲は、
(1000[Hz]×t1/1540)[chip] −(式1)
にて設定する。
(1000[Hz]×t1/1540)[chip] −(式1)
にて設定する。
制御部35が、第1回2次サーチ処理の中心コード位相とサーチ範囲を設定すると、相関器31は、直前の1次サーチ処理と同じサーチ用キャリア周波数fsで、コード相関処理を実行して、上述の1次サーチ処理と同様に0.25[chip]のコード位相差毎にコード相関データを取得する(S105)。
制御部35は、今回のサーチ範囲の全てのコード相関データから最大値を取得し、当該最大のコード相関データが、予め設定した第1の2次サーチ用検出閾値以上であれば、第1回2次サーチ処理を終了する(S106:Yes)。
この際、制御部35は、最大のコード相関データとなるコード位相を記憶するとともに、今回(第1回)の2次サーチ処理の最初のコード相関処理を行うコード位相から、最大のコード相関データとなるコード位相までの時間間隔t2を記憶する。また、制御部35は、今回(第1回)の2次サーチ処理の最初のコード相関処理を行うコード位相から、最大のコード相関データとなるコード位相までのコード位相シフト量Cmove2を検出して記憶する。さらに、制御部35は、今回(第1回)の2次サーチ処理の最大のコード相関データとなるコード位相から、最後のコード相関処理を行うコード位相までの時間間隔t3を記憶する(図4の第1回2次サーチ参照)。
一方、制御部35は、最大のコード相関データが第1の2次サーチ用検出閾値に達しなければ、サーチ用キャリア周波数fsを、1次サーチ処理の場合と同様に所定周波数シフトさせて、再度、コード全体をサーチ範囲とする上述の1次サーチ処理を行う(S106:No→S101)。
次に、制御部35が今回のサーチ処理が第1回2次サーチ処理であることを検出すると(S107:Yes)、推定部37に、すでに検出、記憶している上述の時間間隔t1,t2とコードシフト量Cmove1,Cmove2とを用いて、図4の2次サーチ処理にも示すように、次式からドップラ周波数に相当する周波数誤差Derrを算出させる。
まず、推定部37は、1次サーチ処理での最大のコード相関データとなるコード位相から、第1回2次サーチ処理での最大のコード相関データとなるコード位相までのコードシフト量Cmoveを、Cmove=Cmove1+Cmove2を用いて算出する。
次に、推定部37は、周波数誤差Derrを、ドップラシフトによるコード位相ずれの関係式から、
Derr=−1540×Cmove/(t1+t2) −(式2)
を用いて算出する。
Derr=−1540×Cmove/(t1+t2) −(式2)
を用いて算出する。
さらに、推定部37は、算出した周波数誤差(ドップラ周波数)Derrと、1次サーチ処理および第1回2次サーチ処理で設定したサーチ用キャリア周波数fsとから、初期キャリア周波数fdを、fd=fs+Derrを用いて算出する(S108)。
制御部35は、第1回2次サーチ処理から得られる第2回2次サーチ処理のサーチ範囲が、予め設定した所定chip未満(本実施形態では、1chip未満)なければ、上述の第1回2次サーチ処理の中心コード位相およびサーチ範囲の設定と同様に、第2回2次サーチ処理の中心コード位相およびサーチ範囲を設定する(S109:No→S104)。すなわち、制御部35は、第1回2次サーチ処理における最大のコード相関データとなるコード位相を、第2回2次サーチ処理の中心コード位相に設定するとともに、第1回2次サーチ処理で得られた時間間隔t3から、第2回2次サーチ処理のサーチ範囲を、(1000[Hz]×t3/1540)[chip]に設定する。
そして、制御部35は、図4の2次サーチに示すように、次回の2次サーチ処理におけるサーチ範囲が所定chip未満になるまで、サーチ範囲を狭めながら、このような2次サーチ処理を繰り返し実行する。なお、各サーチ処理での2次サーチ用検出閾値は、後のサーチ処理になるほど高くなるように設定されている。このように順次高くなる検出閾値を設定することで、最大のコード相関データとなるコード位相、すなわちコード追尾の初期コード位相をより正確に検出することができる。
そして、例えば、図4の例であれば、第n回2次サーチ処理における、第(n+1)回の2次サーチ処理用のサーチ範囲、(1000[Hz]×tn−1/1540)[chip]が所定chip未満になった時点で、サーチ処理が終了し、捕捉モードから追尾モードへ切り替えられる。
制御部35は、次回の2次サーチ処理のサーチ範囲が、所定chip未満であれば、捕捉モードから追尾モードへ切り替える切替制御信号を生成し、相関器31へ与える。また、制御部35は、この切り替えタイミングに、推定部37が算出した初期キャリア周波数fdをキャリア追尾部34へ与える(S109:Yes→S110)。
以上のような処理を行うことで、連続する複数のサーチ処理、本実施形態では1次サーチ処理および第1回2次サーチ処理の実行中に、サーチ用キャリア周波数fsと実際のキャリア周波数fdとの周波数誤差(実際に観測されるドップラ周波数)を検出することができる。これにより、実際に受信した測位信号のキャリア周波数に含まれる実際のドップラ周波数を加味した初期キャリア周波数を設定して、キャリア追尾部へ設定することができる。これにより、追尾の初期状態から、高精度なキャリア追尾が可能となる。特に、本実施形態に示すような連結型コード・キャリア追尾ループ処理では、キャリア追尾部によって推定されたキャリア周波数情報がコード追尾に利用されるので、本実施形態のドップラ周波数の算出処理を行うことで、より確実且つ高精度なキャリアおよびコードの統合追尾が可能になる。
そして、このような周波数誤差(ドップラ周波数)Derrの算出処理は、上述の図7に示すように、連続するサーチ処理における最大のコード相関データとなるコード位相間の時間が長いほど高精度となるので、C/Noが低く、サーチ処理に時間がかかるほど、高精度に初期キャリア周波数を算出することができる。すなわち、受信環境が悪くても、確実且つ高精度にコード追尾およびキャリア追尾を実行することができる。そのため、本実施形態に示したように、捕捉モード(サーチ処理群)の初期である1次サーチ処理および第1回2次サーチ処理の結果を用いれば、他のサーチ処理を組み合わせた場合よりも高精度にドップラ周波数を算出することができる。
ところで、上述の周波数誤差(ドップラ周波数)Derrの算出の際に、例えば、最大のコード相関データとなるコード位相が、サーチ範囲の最後のコード位相近傍になってしまう等により、時間間隔t1が極短くなる可能性があることも考えられる。この場合、時間項t1が極小さくなるため、上述の(式2)から得られる周波数誤差(ドップラ周波数)Derrは、非常に大きな値になってしまう可能性がある。すなわち、図7に示したように、ドップラ周波数の算出誤差が大きくなり、分解能が低下する可能性がある。
この場合、制御部35は、次に示す条件に基づいて、キャリア追尾部34に与える初期キャリア周波数を設定する。
図5は周波数誤差Derrの各補正処理の概念を示す図であり、図5(A)は、算出した周波数誤差Derrが所定周波数範囲(±500[Hz])外であった場合を示し、図5(B)は、算出した周波数誤差Derrの算出誤差範囲が部分的に所定周波数範囲(±500[Hz])外であった場合を示し、図5(C)は、図5(B)の場合の補正後の状態を示す。
(1)まず、算出した周波数誤差Derrが、理論上取り得る値の範囲である上述の所定周波数範囲(本実施形態では±500[Hz])を超える場合(図5(A)の場合)
制御部35は、周波数誤差Derrが存在することのみを検出できる。したがって、制御部35は、設定した周波数範囲の最大値の半値、例えば本実施形態であれば+500[Hz]の半値である+250[Hz]に設定する。これは、周波数誤差Derrは、サーチ処理が進むに沿って増加し、常に正値になることに基づく。このような設定を行うことで、現実的には取り得ない周波数誤差Derrを用いることなく、より現実的な周波数誤差Derrから初期キャリア周波数を設定することができる。
制御部35は、周波数誤差Derrが存在することのみを検出できる。したがって、制御部35は、設定した周波数範囲の最大値の半値、例えば本実施形態であれば+500[Hz]の半値である+250[Hz]に設定する。これは、周波数誤差Derrは、サーチ処理が進むに沿って増加し、常に正値になることに基づく。このような設定を行うことで、現実的には取り得ない周波数誤差Derrを用いることなく、より現実的な周波数誤差Derrから初期キャリア周波数を設定することができる。
(2)次に、算出した周波数誤差Derrの算出誤差範囲が、上述の所定周波数範囲(本実施形態では±500[Hz])を超える場合(図5(B)の場合)
制御部35は、算出した周波数誤差Derrに基づいて補正を行う。この際、制御部35は、時間間隔t1,t2に基づく図7から周波数誤差Derrの算出誤差範囲を取得し、当該周波数誤差Derrの算出誤差範囲が上述の所定周波数範囲に納まるように、周波数誤差Derrを補正する。例えば、図5(C)に示すように、本実施形態であれば周波数誤差Derrの算出誤差範囲の上限周波数が、設定された上限周波数である+500[Hz]を超える場合、当該算出誤差の上限周波数が+500[Hz]に納まるように、周波数誤差Derrを「0」方向へ周波数シフトさせる。そして、制御部35は、このように周波数シフトした補正後の周波数誤差Derrから初期キャリア周波数を設定する。このような設定を行うことで、より確からしい周波数誤差Derrを用いて、初期キャリア周波数を設定することができる。
制御部35は、算出した周波数誤差Derrに基づいて補正を行う。この際、制御部35は、時間間隔t1,t2に基づく図7から周波数誤差Derrの算出誤差範囲を取得し、当該周波数誤差Derrの算出誤差範囲が上述の所定周波数範囲に納まるように、周波数誤差Derrを補正する。例えば、図5(C)に示すように、本実施形態であれば周波数誤差Derrの算出誤差範囲の上限周波数が、設定された上限周波数である+500[Hz]を超える場合、当該算出誤差の上限周波数が+500[Hz]に納まるように、周波数誤差Derrを「0」方向へ周波数シフトさせる。そして、制御部35は、このように周波数シフトした補正後の周波数誤差Derrから初期キャリア周波数を設定する。このような設定を行うことで、より確からしい周波数誤差Derrを用いて、初期キャリア周波数を設定することができる。
なお、上述の説明では、1次サーチ処理とこれに続く第1回2次サーチ処理のサーチ結果に基づいて、ドップラ周波数および初期キャリア周波数を設定する例を示したが、他の連続する複数のサーチ処理によるサーチ結果に基づいて、ドップラ周波数および初期キャリア周波数を設定するようにしてもよい。また、連続する3回以上の複数のサーチ処理によるサーチ結果に基づいて、ドップラ周波数および初期キャリア周波数を設定するようにしてもよい。
また、上述の説明では、サーチ用キャリア周波数fsのドップラ周波数が「0」であると仮定したが、サーチ用キャリア周波数fsに、予め別途概略推定したドップラ周波数を含ませてもよい。この場合には、上述の説明で示した周波数誤差Derrを別途概略推定したドップラ周波数に加算することで、実際のドップラ周波数を推定算出することができる。
また、上述の周波数誤差Derrにはクロック誤差も含まれることが有るが、別途クロック誤差を推定し、周波数誤差Derrから減算することで、ドップラ周波数を推定算出することができる。
11−測位信号受信アンテナ、12−ダウンコンバータ、13−復調部、14−航法メッセージ取得部、15−測位部、
31−相関器、32−積算部、33−コード追尾部、34−キャリア追尾部、35−制御部、36−擬似距離算出部、37−推定部、
330−コードNCO、331−コード位相検出部、332−第1単位変換部、333−第1増幅部、334−第2増幅部、335−積算部、336−加算器、337−第2単位変換部、341−キャリア追尾実行部、342−第3単位変換部、343−第4単位変換部
31−相関器、32−積算部、33−コード追尾部、34−キャリア追尾部、35−制御部、36−擬似距離算出部、37−推定部、
330−コードNCO、331−コード位相検出部、332−第1単位変換部、333−第1増幅部、334−第2増幅部、335−積算部、336−加算器、337−第2単位変換部、341−キャリア追尾実行部、342−第3単位変換部、343−第4単位変換部
Claims (13)
- 所定のコードによりスペクトル拡散された信号のドップラ周波数を推定するドップラ周波数推定装置であって、
前記スペクトル拡散された信号と前記コードに基づくレプリカコードとを相関処理する相関部と、
予め設定した推定用キャリア周波数において、所定のサーチ範囲に亘り所定のコード位相毎に相関レベルを算出して最大相関レベルとなるコード位相を検出するサーチ処理を前記相関部に対して実行させる制御部と、
2回の前記サーチ処理で検出された前記最大相関レベルとなるコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて、前記推定キャリア周波数の周波数誤差を算出することで前記ドップラ周波数を推定する推定部と、を備えたドップラ周波数推定装置。 - 前記制御部は、
前記コードの全体をサーチ範囲として前記サーチ処理を行う1次サーチ処理と、該1次サーチ処理のサーチ範囲よりも狭いサーチ範囲において前記サーチ処理を行う2次サーチ処理と、を前記相関部に対して実行させ、
前記推定部は、
前記1次サーチ処理と前記2次サーチ処理で得られた前記最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて前記ドップラ周波数を推定する、請求項1に記載のドップラ周波数推定装置。 - 前記制御部は、
直前のサーチ処理による最大相関レベルのコード位相を中心コード位相とし、直前のサーチ処理のサーチ範囲よりも狭い所定のサーチ範囲において前記コード位相毎の相関レベルを取得し、最大相関レベルとなるコード位相を検出する2次サーチ処理を前記相関部に対して複数回実行させ、
前記推定部は、
前記1次サーチ処理と少なくとも1回の前記2次サーチ処理との内の2回のサーチ処理で得られた前記最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と、該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて前記ドップラ周波数を推定する、請求項2に記載のドップラ周波数推定装置。 - 前記制御部は、前記2次サーチ処理時に、前記サーチ範囲を、前記直前のサーチ処理による最大相関レベルのコード位相から前記直前のサーチ処理の最後のコード位相までの時間に基づいて設定する、請求項2または請求項3に記載のドップラ周波数推定装置。
- 前記制御部は、前記ドップラ周波数が、当該ドップラ周波数の算出に用いた2次サーチ処理で設定するサーチ範囲に対応する周波数範囲から外れる場合に、算出したドップラ周波数を前記周波数範囲内の値に補正する、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のドップラ周波数推定装置。
- 前記制御部は、前記ドップラ周波数の周波数算出誤差範囲が、当該ドップラ周波数の算出に用いた2次サーチ処理で設定するサーチ範囲に対応する周波数範囲から外れる場合に、前記周波数算出誤差範囲が前記周波数範囲内となるように前記ドップラ周波数を補正する、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のドップラ周波数推定装置。
- 前記制御部は、予め設定した閾値以上の最大相関レベルとなるコード位相のみを検出対象とする、請求項2〜請求項6のいずれかに記載のドップラ周波数推定装置。
- 前記制御部は、前記1次サーチの中心コード位相と当該1次サーチの直後の2次サーチの中心コード位相を用いて、前記周波数誤差を算出する請求項2〜請求項7のいずれかに記載のドップラ周波数推定装置。
- 請求項1〜請求項8に記載のドップラ周波数推定装置を有し、
前記制御部は、前記スペクトル拡散された信号である測位信号の前記コードを捕捉する処理を前記ドップラ周波数の推定に利用するサーチ処理で行うコード捕捉モードと、前記測位信号の前記コードを追尾するコード追尾モードと、前記測位信号のキャリア周波数を追尾するキャリア追尾モードとを設定し、前記コード捕捉モードにおけるコード捕捉結果に基づいて前記コード捕捉モードから、前記コード追尾モードおよび前記キャリア追尾モードに切り替える、測位信号捕捉追尾装置であって、
前記制御部は、
前記コード捕捉モードにおける新たなサーチ範囲がコードの所定chip未満になると、前記コード捕捉モードから前記コード追尾モードおよびキャリア追尾モードへ切り替え、
前記コード追尾モードでは、前記コード捕捉モードから前記コード追尾モードへ切り替わる際のサーチ処理により検出されたコード位相を用いてコード追尾を開始させ、前記キャリア追尾モードでは、前記推定部で推定された前記ドップラ周波数に基づく初期キャリア周波数を設定して前記キャリア周波数の追尾を開始させる、測位信号捕捉追尾装置。 - 請求項9に記載の測位信号捕捉追尾装置を備えるとともに、
前記コード追尾モードでのコード位相差や前記キャリア追尾モードでのキャリア周波数に基づいて擬似距離を算出する復調部と、
該復調部で復調された測位信号から航法メッセージを取得する航法メッセージ取得部と、
前記擬似距離と前記航法メッセージとを用いて測位演算を行う測位部と、を備えた測位装置。 - 所定のコードによりスペクトル拡散された信号のドップラ周波数を推定するドップラ周波数推定方法であって、
予め設定した推定用キャリア周波数において、所定のサーチ範囲に亘り所定のコード位相毎に、前記スペクトル拡散された信号と前記コードに基づくレプリカコードとの相関レベルを算出して最大相関レベルとなるコード位相を検出するサーチ処理を複数回実行し、
2回の前記サーチ処理で検出された前記最大相関レベルとなるコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて、前記推定キャリア周波数の周波数誤差を算出することで前記ドップラ周波数を推定する、
ドップラ周波数推定方法。 - 前記サーチ処理は、前記コードの全体をサーチ範囲として前記サーチ処理を行う1次サーチ処理と、該1次サーチ処理のサーチ範囲よりも狭いサーチ範囲において前記サーチ処理を行う2次サーチ処理と、を有し、
前記1次サーチ処理と前記2次サーチ処理で得られた前記最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて前記ドップラ周波数を推定する、請求項11に記載のドップラ周波数推定方法。 - 前記サーチ処理は、直前のサーチ処理による最大相関レベルのコード位相を中心コード位相とし、直前のサーチ処理のサーチ範囲よりも狭い所定のサーチ範囲において前記コード位相毎の相関レベルを取得し、最大相関レベルとなるコード位相を検出する前記2次サーチ処理を複数回有し、
前記1次サーチ処理と少なくとも1回の前記2次サーチ処理との内の2回のサーチ処理で得られた前記最大相関レベルのコード位相間のコードシフト量と、該最大相関レベルとなるコード位相の検出タイミング間隔とに基づいて前記ドップラ周波数を推定する、請求項12に記載のドップラ周波数推定方法。
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