JP2010269770A - 衝撃吸収装置及び車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】相互に連結された車両10間に、複数の衝撃吸収体21を有した衝撃吸収装置100が設けられる。衝撃吸収体21は妻面30の側端部に取り付けられる。連結された車両10間に衝撃圧縮力が生じると、衝撃吸収体21が、妻面30に衝突し、衝突による衝撃エネルギーを吸収する。
【選択図】図1
Description
ここでは、図1,2を用いて、本発明に係る車両及び衝撃吸収装置の第1実施形態を説明する。なお、図2は、図1に示す対向する2面の妻面を示している。また、図1,2では、衝撃吸収体が取り付けられる位置を主に示しており、衝撃吸収体を除く部材の記載を省略している。
衝撃吸収装置100は、複数の棒状の衝撃吸収体21を有している。衝撃吸収体21は、車両10の妻面30の両側端部に取り付けられており、衝撃吸収体の長手方向が妻面30に垂直になるように取り付けられている。なお、妻面30の両側端部には、通常、転落防止用の外ホロが取り付けられるが、本実施の形態では、外ホロに代わって衝撃吸収体21が取り付けられている。
衝撃吸収体21は、棒状の中空部材21aと、中空部材の先端を覆う平板21b及び後端を覆う平板21cとを有している。中空部材21a及び平板21b,21cは、アルミニウム合金からなる。アルミニウム合金は、車両10の車体(妻面を含む)の強度より低い強度を有している。中空部材21aの断面は、中央に仕切りが形成された日の字形状に形成されている。中空部材21aの先端を覆う平板21bは中空部材21aの断面と略同形状の平面を有しており、中空部材の後端を覆う平板21cは中空部材21aの断面よりも少し大きい平面を有している。平板21b,21cの各々は、中空部材21aの先端及び後端の各々に溶接されている。
連結器3は、車両10の床下端部に設けられている。先行車両の後端に設けられた連結器3と後続車両の先端に設けられた連結器3とが連結しており、これによって2両の車両10が相互に連結されている。
連結器3の後方には緩衝装置4が設けられている。緩衝装置4は、車両間に相互に発生する圧縮力や引張力などの衝撃力を吸収し、衝撃を緩和する。
ホロ6は、連結された車両10間の通路を構成する貫通幌であり、ホロ布とホロ布を蛇腹状に保持するホロ骨(図示せず)とを有している。ホロ6は、対向する妻面30のうち一方の妻面30に設けられたホロ座20から他方の妻面30に設けられたホロ座20に掛け渡されている。
続いて、本発明に係る車両及び衝撃吸収装置の第2実施形態を、図3を用いて説明する。なお、本発明の第1実施形態と同様なものに関しては、同符号で示し説明を省略する。
本実施の形態における衝撃吸収体221は、棒状の中空部材221aと、中空部材の先端を覆う平板21b及び後端を覆う平板21cとを有している。中空部材221aは、第1実施形態における中空部材21aと同様に中央に仕切りが形成された日の字形状の断面を有しており、長手方向の長さが第1実施形態の中空部材21aの長手方向の長さの略半分の長さに形成されている。平板21b,21cは、中空部材221aの前端及び後端の各々に溶接されている。
衝撃吸収体221の先端には、衝撃吸収体221の長手方向に沿って弾性体231が延設されている。弾性体231として、例えば、弾力性のある樹脂、ゴムなどの弾性変形する部材を用いることができる。弾性体231は平板21bに取り付けられている。弾性体231は、衝撃吸収体221(中空部材221a)の長手方向の長さと略同じ長さを有した棒状の部材である。衝撃吸収体221を妻面230の側端部に取り付けると、図3に示すように、弾性体231が車両210の長手方向に延在する。弾性体231の先端は、長手方向に関して対向する妻面230の中央付近に位置する。このように、隙間5は、衝撃吸収体221及び弾性体231によって塞がれる。なお、列車の走行路線に急カーブが存在し、列車の走行中に弾性体231が対向する妻面230に接触しても、弾性体231は弾性変形し、車体の損傷を抑止できる。
本変形例における車両301は、相互に連結された車両310から編成されている。また、第1実施形態における衝撃吸収装置100及び第2実施形態における衝撃吸収装置200の代わりに、衝撃吸収装置300を用いている。衝撃吸収装置300は、高さ方向に長尺な板状の衝撃吸収体321と、衝撃吸収体321の先端に延設された弾性体331とを有している。衝撃吸収体321は妻面330の側端部の中央から下端にかけて取り付けられている。なお、これ以外は第1実施形態とほぼ同様なものであるので説明を省略することがある。
図4に示す衝撃吸収体321は、平板状に形成されており、上下方向(高さ方向)に長い長方形状の平面を有している。衝撃吸収体321には、発泡アルミニウムなどを用いることができる。衝撃吸収体321の幅方向の長さ(衝撃吸収体321の平面の横方向の長さ)は、第2実施形態における衝撃吸収体221の長手方向の長さと略同等の長さに形成されている。衝撃吸収体321の長尺状の一側面にはアルミニウム合金からなる平板321cが接着されている。平板321cは、接着された衝撃吸収体321の一側面より少し大きい平面を有しており、妻面330の側端部において中央より少し高い位置から下端までに固定される。平板321cを妻面330に固定することによって衝撃吸収体321が妻面330の側端部に取り付けられる。衝撃吸収体321は、平面がプラットホームに対向するように(車両310の長手方向に平行になるように)、妻面330の側端部に取り付けられる。また、衝撃吸収体321の他方の側面にも平板が接着されており、この平板に弾性体331が取り付けられている。
弾性体331は、衝撃吸収体321と同様の形状を有した平板状の部材であり、第2実施形態における弾性体331と同様に、例えば、弾力性のある樹脂、ゴムなどの弾性変形する部材が用いられる。弾性体331は、衝撃吸収体321の側面に取り付けられており、衝撃吸収体321の平面方向に沿って延在している。
本変形例における衝撃吸収装置400は、図5,6に示すように、第1実施形態における衝撃吸収体21を車両410の妻面430の上端部及び両側端部の上部にさらに取り付ける構成としている。図6(a)に示す対向する一方(左側)の妻面430には、両側端部の中央付近に衝撃吸収体21が取り付けられた位置から上方に向かって妻面430の上端部まで、所定の間隔だけ離れて衝撃吸収体21が両側に2本ずつ取り付けられている。また、図6(b)に示す対向する他方(右側)の妻面430には、両側端部の中央付近に衝撃吸収体21が取り付けられた位置から上方に所定の間隔だけ離れて衝撃吸収体21が両側に1本ずつ取り付けられ、また、妻面430の上端において、中央部を挟み左右方向に所定の間隔だけ離れて2本の衝撃吸収体21が取り付けられている。このように、対向する2面の妻面430の側端部に取り付けられた衝撃吸収体21は高さ方向に相互にずれる。また、妻面430の上端部に取り付けられた衝撃吸収体21は左右方向に相互にずれる。このため、図6(a)に示す妻面430と図6(b)に示す妻面430を対向させると、各々の妻面430に取り付けられた衝撃吸収体21は互いに対向せず、上下方向又は左右方向に交互にずれる。なお、本変形例における所定の間隔とは、第1実施形態における隣接する衝撃吸収体21の間隔と略同間隔である。
本変形例における衝撃吸収装置500は、図7(a),(b)に示すように、第1実施形態における衝撃吸収体21を妻面530の側端部の少し内側にさらに取り付ける構成を有している。妻面530の側端部より内側に取り付けられる衝撃吸収体21は、高さ方向に関して中央付近から下方に所定の間隔だけ離れて左右両側に3本ずつ取り付けられている。この高さ位置は、妻面530の側端部に取り付けられた衝撃吸収体21の高さと略同じ高さ位置である。図7(a)に示す妻面530と図7(b)に示す妻面530とを対向させると、各々の妻面530に取り付けられた衝撃吸収体21は、互いに対向せず、高さ方向(上下方向)に相互にずれる。なお、本変形例における所定の間隔とは、第1実施形態における隣接する衝撃吸収体21の間隔と略同間隔である。なお、妻面530において衝撃吸収体21を側端部の内側に取り付ける位置は、列車の走行路線に応じて適宜変更することができ、側端部により近い位置に取り付けてもよい。
3 連結器
4 緩衝装置
10,210,310,410,510 車両
21,221,321,421,521 衝撃吸収体
30,230,330,430,530 妻面
231,331,431,531 弾性体
100,200,300,400,500 衝撃吸収装置
Claims (6)
- 相互に連結された車両同士の衝突時の衝撃を緩和するとともに乗客がプラットホームから車両間の隙間へ転落することを防止する衝撃吸収装置において、
前記衝撃吸収装置が、相互に連結された車両間に配置されるものであり、
車両の妻面の側端部に取り付けられ、且つ、塑性変形することによって衝突時の衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収体を有しており、
相互に連結された2両の車両のうち一方の車両の妻面の側端部に取り付けられた衝撃吸収体が、対向する他方の車両の妻面に向けて延在することを特徴とする衝撃吸収装置。 - 前記衝撃吸収体の先端に対向する他方の車両の妻面に向けて延設された弾性体をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収装置。
- 連結された2両の車両のうち一方の車両の妻面の側端部に取り付けられた前記衝撃吸収体と、対向する他方の車両の妻面の側端部に取り付けられた前記衝撃吸収体とが、上下方向に相互にずれて配設されることを特徴とする請求項1又は2に記載の衝撃吸収装置。
- 前記衝撃吸収体が、金属製の材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の衝撃吸収装置。
- 連結された複数の車両において、
相互に連結された車両間に配置された請求項1〜4のいずれか1項に記載の衝撃吸収装置を備えていることを特徴とする車両。 - 前記衝撃吸収体の強度が、衝撃吸収体に対向する車両の妻面の強度より低いことを特徴とする請求項5に記載の車両。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009125772A JP5318661B2 (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | 衝撃吸収装置及び車両 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112012002087B4 (de) | 2011-06-14 | 2021-09-23 | Hitachi, Ltd. | Eisenbahnwagen mit Kollisionsenergie absorbierenden Aufbau |
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-
2009
- 2009-05-25 JP JP2009125772A patent/JP5318661B2/ja active Active
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