JP2010255299A - 戸閉具及び引戸の戸閉装置 - Google Patents

戸閉具及び引戸の戸閉装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部屋の間仕切り収納家具における引戸において、引戸を戸閉側端部付近に急速に近接させたとしても、その戸閉終了間際における引戸の速度が適正に減速されつつ良好な戸閉動作を行なう。
【解決手段】長手方向の両端側に係止溝を有する棒状ケーシング1と、シリンダ部31とピストンロッド32とからなる緩衝ダンパ3と、シリンダ部31の基部端及びピストンロッド32先端にそれぞれ軸支したフック部材4と、対向する両フック部材4間に設けられた引張り弾性体5と、緩衝ダンパ3,フック部材4及び引張り弾性体5の幅方向両側付近を覆うと共にフック部材4の移動範囲に対応して上面が開口され且つ引戸100に固着可能なカバー部材8とからなり、棒状ケーシング1は、カバー部材8に装着され、少なくとも一方側のフック部材4が前記棒状ケーシング1の係止溝に係止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、部屋の間仕切り又は食器棚,本棚,陳列棚,キャビネット等の種々の収納家具における引戸において、下端面に走行用の戸車が装着された引戸を戸閉側端部付近に急速に近接させたとしても、その戸閉終了間際における引戸の速度が適正に減速されつつ良好な戸閉動作を行なうことができる戸閉具及び引戸の戸閉装置に関する。
従来より、部屋の間仕切り引戸が装着されることが多い。この引戸は、小さい間口の収納家具であれば間口箇所の上下にガイドレールが構成され、ガラス板の上下端部がそのガイドレールに挿入された極めて簡単な構造のものが備えられている。また、食器棚,本棚,陳列棚等の種々の収納家具の大形の引戸についても、同様である。そしてこのように、部屋の間仕切り引戸や、大型の家具に使用される引戸は重量も極めて大きくなっている。
特開2006−63719
このような大型の引戸は、その重量が重いため、引戸が一旦,移動し始めるとその勢いにより、キャビネットの枠に大きな衝撃を有して衝突状に当接するおそれがある。このような状態は、間仕切り引戸を備えた高級な室内や、又は家具の品質を低下させてしまい、高級感を損ねてしまうおそれがある。さらに、部屋の仕切りとして使用される引戸では、動作に静粛さが要望されるものであり、前述したように大きな衝撃を有して戸当たりに衝突状に当接するおそれがあり、このような引戸は、高級仕様の室内では、決して相応しいものとはいえない。また、前述したような引戸の戸閉側端部における戸閉の衝突状態を防止しようとすると、結局,引戸の戸閉動作の勢いをなるべく小さくすることになり、それゆえに引戸の戸閉状態が不完全なものになりやすい。
このようなことも家具の品質を低下させる原因となる。さらに、引戸の戸閉動作における緩衝機能を有するものでは、その装置が大型化することが多く、それゆえに戸閉装置が引戸装置の外部に露出してしまい、余分なスペースを必要とし、且つその外観も損なうことになる。特許文献1では、特に、戸閉装置が引戸装置の外部に露出すると共に、余分なスペースを必要とし、且つその外観も損なう欠点がある。さらに、そのクローザーは、引戸の左右側にそれぞれ必要とされ、割高となる欠点がある。また、引戸を開けるときに、把手の位置によっては、引戸には移動方向にモーメントがかかり、引戸がガイドレールに対して傾斜してしまうことがあり、開閉動作が安定しにくいことがありうる。
さらに、戸閉具を家具の引戸装置に装着するときに、フック等の可動する部品に誤って手を触れると不必要に動作してしまい、組付作業時に作業が行いにくくなってしまうことがある。また、この種の引戸装置には、最初から戸閉装置が装着されていないものが存在する。そのために引戸の開閉は、その開閉を行う人が気をつけながら行わなくてはならないことになる。そこで、引戸装置の施工後、そのあとから戸閉具を装着しなければならない事態も生じる。しかしながら、特許文献1では、引戸装置の施工時に一緒に行わなくてはならず、あとから引戸装置に装着しようとすると、極めて面倒な工事となる。
このため、本発明が解決しようとする課題(技術的課題又は目的等)は、戸閉終了間際における引戸の速度を適正に減速させて、引戸開閉時における動作を良質なものとする戸閉装置を、引戸装置の施工後、いつでも装着自在とし、且つその取付も極めて簡単且つ効率的にできることを実現することである。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、長手方向の両端側に係止溝を有する棒状ケーシングと、シリンダ部とピストンロッドとからなる緩衝ダンパと、前記シリンダ部の基部端及び前記ピストンロッド先端にそれぞれ軸支したフック部材と、対向する両フック部材間に設けられた引張り弾性体と、前記緩衝ダンパ,前記フック部材及び前記引張り弾性体の幅方向両側付近を覆うと共に前記フック部材の移動範囲に対応して上面が開口され且つ引戸に固着可能なカバー部材とからなり、前記棒状ケーシングは、前記カバー部材に装着され、少なくとも一方側の前記フック部材が前記棒状ケーシングの係止溝に係止されてなる戸閉具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記カバー部材の長手方向両端には、略板片状の端部取付片が形成され、該端部取付片を介して前記引戸に装着可能とされてなる戸閉具としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記棒状ケーシングの中間にガイド部材が固着され、該ガイド部材のガイド部に前記シリンダ部が遊挿されて該シリンダ部は前記ガイド部材に対して摺動自在に構成されてなる戸閉具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記両フック
部材間の引張り弾性体にて前記フック部材に形成された係止突起が前記係止溝に係止されてなる戸閉具としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記フック部材は、フック部と回転基部とからなり、前記フック部は、三角状の係止部と立上り状の当接部が凹み部を介して形成され、前記両フック部材の回転基部間に前記引張り弾性体が張設されてなる戸閉具としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、請求項1,2,3,4又は5のいずれか1項の記載において、前記フック部材は、前記シリンダ部の基部端及び前記ピストンロッド先端にそれぞれ設けた取付部材に軸支されてなる戸閉具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項7の発明を、長手方向の両端側に係止溝を有する棒状ケーシングと、シリンダ部とピストンロッドとからなる緩衝ダンパと、前記シリンダ部の基部端及び前記ピストンロッド先端にそれぞれ軸支したフック部材と、対向する両フック部材間に設けられた引張り弾性体と、前記緩衝ダンパ,前記フック部材及び前記引張り弾性体の幅方向両側付近を覆うと共に前記フック部材の移動範囲に対応して上面が開口され且つ引戸に固着可能なカバー部材とからなり、前記棒状ケーシングは、前記カバー部材に装着されてなる戸閉具が、引戸の表面側又は裏面側に装着され、該引戸の戸閉する両箇所付近に、前記フック部材が前記棒状ケーシングの係止溝への係止を解除する固定突起が設けられてなり、少なくとも一方側の前記フック部材が前記棒状ケーシングの係止溝に係止されてなる引戸の戸閉装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、一枚の引戸を左方向に閉じたり、右方向に閉じるときに、左閉じ用、右閉じ用と2つが必要であったが、1つで、両方の機能を備えることができる最大の利点がある。さらに、戸閉具は、引戸に固着可能なカバー部材を具備したものであり、該カバー部材によって、極めて簡単に引戸に装着することができる。また、前記カバー部材は、前記緩衝ダンパ,前記フック部材及び前記引張り弾性体の幅方向両側付近を覆うと共に前記フック部材の移動範囲に対応して上面が開口されたものであり、カバー部材内に棒状ケーシング等が収納された構成であり、全体を極めてコンパクトにすることができる。したがって、引戸装置の僅かなスペースに容易に装着することができるものである。このように、本発明の戸閉具は、引戸装置の施工完了後、引戸に、いつでも装着自在とし、且つその取付も極めて簡単且つ効率的にできる。
さらに、本発明の戸閉具は、全体が略棒状であり、簡易な構成にでき、且つ安価に提供できる。また、戸閉具は、前述したように、引戸に固着可能なカバー部材と、棒状ケーシングとから構成され、カバー部材によって引戸の所定箇所に容易に装着することができる。しかも、前記カバー部材によって、戸閉具のフック部材,緩衝ダンパ等の主要な構成部材は、外部にむき出し状態とならず、外部から保護される。すなわち、これらの構成部材が戸閉具の外部の物体に直接接触することがなく、故障,破損等の不都合を防止することができる。さらに戸閉具が引戸から外部に露出していないので引戸装置の外観を整然且つ良好なものにすることができる。
請求項2の発明では、戸閉具のカバー部材の長手方向両端には、端部取付片が形成されたものであり、該端部取付片によって、本発明の戸閉具は、引戸に極めて簡易且つ良好な作業効率にて、引戸の適所にビス等の固着具を介して固着することができる。請求項3の発明では、特に、ガイド部材のガイド部に前記シリンダ部が遊挿されて該シリンダ部は前記ガイド部材に対して摺動自在に構成されていることで、安定した動作にできる利点がある。請求項4の発明では、請求項1と略同等の効果を奏するものである。請求項5の発明では、具体的な構成として確実な作用をなす戸閉具を提供できる。請求項6の発明では、その取付構造としては、緩衝ダンパ又はエアダンパに対して簡単にでき、緩衝ダンパ又はエアダンパの装着に極めて好適なものである。
請求項7の発明では、戸閉具を構成する部材に、引戸に固着可能なカバー部材を具備したものであり、該カバー部材によって、本発明を食器棚,陳列棚等の種々の収納家具,キャビネット又は部屋の間仕切りにおける引戸の上部等の適所に装着することができる。そして、一枚の引戸を左方向に閉じたり、右方向に閉じるときに、左閉じ用、右閉じ用と2つ機能を1台で備えることができ、極めてコンパクトにすることができ、引戸装置の僅かなスペースに容易に装着することができるものである。さらに、簡易な構成にでき、安価に提供できる。
(A)は本発明の正面略示図、(B)は(A)の高さ方向の一部を省略し、一部切除した拡大図である。 (A)は本発明における戸閉具の正面図、(B)は戸閉具の一部断面にした正面図、(C)は本発明における戸閉具を引戸に装着した要部斜視図、(D)は(C)のXp−Xp矢視断面図である。 (A)は本発明のカバー部材と棒状ケーシングとを分離した状態の斜視図、(B)は(A)のXa−Xa矢視断面図、(C)は(A)のXb−Xb矢視断面図、(D)は本発明における戸閉具の長手方向一方側の要部拡大斜視図、(E)は本発明における戸閉具の長手方向他方側の要部拡大斜視図、(F)はガイド受部材の斜視図である。 (A)は本発明における戸閉具の一部断面とした正面図、(B)はフック部材箇所の一部断面とした平面図、(C)はフック部材及びケーシング本体の一部断面図、(D)はフック部材箇所の斜視図、(E)はフック部材の斜視図、(F)は取付部材の一部切除した斜視図である。 (A)は本発明における戸閉具の一部の要部拡大正面図、(B)はフック部材箇所の一部断面とした平面図、(C)はフック部材箇所の斜視図、(D)及び(E)は取付部材の斜視図である。 (A)は引戸の下端に下ガイド走行部を装着した実施形態の一部切除した本発明の縦断側面図、(B)は引戸の上端に上ガイド走行部を装着し、上ガイドレールを天井表面より露出した状態で装着した実施形態の一部切除した本発明の縦断側面図、(C)は引戸の上端に上ガイド走行部を装着し、上ガイドレールを天井内に埋め込み装着し実施形態の一部切除した本発明の縦断側面図、である。 (A),(B)は本発明における戸閉具の一部断面とした正面図である。 緩衝ダンパのシリンダ部,ピストンロッド及び圧力調整部の断面図である。 (A),(B),(C)及び(D)は左閉じの開始状態の作用図である。 (A),(B),(C)及び(D)は左閉じの途中状態の作用図である。 (A),(B),(C)及び(D)は左閉じ終了直前及び左閉じ終了状態の作用図である。 (A),(B),(C)及び(D)は右閉じの開始状態の作用図である。 (A),(B),(C)及び(D)は右閉じの途中状態の作用図である。 (A),(B),(C)及び(D)は右閉じ終了直前及び右閉め終了状態の作用図である。 カバー部材が装着されない戸閉具の斜視図である。 (A)は固定突起の斜視図、(B)は固定突起の分解斜視図、(C)は(B)のXc−Xc矢視断面図、(D)は(B)のXd−Xd矢視断面図である。 (A)は緩衝ダンパとして、液圧タイプとしたものが装着された戸閉具の一部断面にした正面図、(B)は緩衝ダンパとして、液圧タイプとしたものが装着された戸閉具の一部断面にした平面図、(C)は緩衝ダンパの要部拡大断面図である。 (A)はピストンロッドを取付部材及び安定部に接合する構造を示す一部断面とした要部拡大図、(B)はピストンロッドを取付部材及び安定部に接合における構成部材の分離した状態を示す一部断面とした拡大図である。 (A)はピストンロッドの撓みを防止する構造を示す一部断面にした拡大図、(B)は(A)の要部拡大図である。 (A)は引戸の上部に戸閉具を取付けた本発明の正面図、(B)は2枚の引戸において一方の引戸には戸閉具が正面側に装着され、他方の引戸には戸閉具が裏面側に装着された状態の横断平面略示図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず本発明の戸閉装置における戸閉具Aは、図1(B),図2及び図3等に示すように、主に、棒状ケーシング1と、ガイド部材2と、緩衝ダンパ3と、フック部材4と、引張り弾性体5及びカバー部材8とから構成されている。前記棒状ケーシング1は、図2(B),図3(A)に示すように、長手方向に比較的長さの長いケーシング本体11と、端部材12,12とからなり、該端部材12には、溝状の係止溝12a,12aが形成されている。具体的には、端部材12の断面両側に同一の溝として、弧状の係止溝12a,12aが形成されている。前記引張り弾性体5には、金属性のコイルバネは勿論包含されるが、合成ゴムなどの弾性体も包含されるものである。
前記ガイド部材2は、図3(F)に示すように、上部に筒状のガイド部21が形成され、該ガイド部21の下側に取付片22,22が形成されている。該取付片22,22を介して前記棒状ケーシング1の前後の辺に取り付けられている。ガイド部21は、2つの円筒状部21a,21aが離間すると共に直線状に隣接する構成となっている。前記緩衝ダンパ3は、図2(B),図3(A),図7及び図8等に示すように、シリンダ部31とピストンロッド32と圧力調整部33と液体又は気体(空気)とから構成されている。該液体としては、オイル又はジェル状のグリスなどの液体、或いはエア(空気)である。液体の場合、粘性のある液体であれば、前記材質,物質に限定されない。
前記緩衝ダンパ3は、エアダンパ30として構成されることが多い。そのシリンダ部31は、これらの液体が漏れることのないように密封性を有している。液体内の該シリンダ部31内には、必要に応じて復帰スプリングが装着されて、前記ピストンロッド32がシリンダ部31から常時突出した状態に維持されるように弾性的に付勢されることがある。前記棒状ケーシング1の中間にガイド部材2が固着され、該ガイド部材2のガイド部21に前記シリンダ部31が遊挿されて該シリンダ部31は前記ガイド部材2に対して摺動自在に構成されている。
前記圧力調整部33には、液体の流れを速めたり、遅くするような公知の構成が設けられている。また、エア量の制御の前記圧力調整部33には、図8に示すように、エア量の調整が可能なニードル弁33a及び回転操作部33bが設けられている。33c,33dはエア抜け孔、33eはエア流通可能な蓋部である。前記ニードル弁33aの締め付け、緩めによって、エアの逃げ量を調節して衝撃力に適宜対応するものである。
前記エアダンパ30として構成された場合には、衝撃吸収が良好にでき、緩衝効果の優れた製品にできると共に、前記圧力調整部33の調整がし易いものである。また、前記ピストンロッド32の先端には、安定部32aが装着されている〔図4(A),(B)及び(D)参照〕。該安定部32aは、略長方形の板状部材で、その長手方向が棒状ケーシング1の長手方向に略直交するようにして設けられたものである。前記安定部32aは、前記棒状ケーシング1の上端縁に載置され、前記上端縁上を摺動し、ピストンロッド32の移動を円滑且つ良好なものにできる。
前記フック部材4は、前記シリンダ部31の基部端〔図2(A),(B)において右側端〕及び前記ピストンロッド32先端〔図2(A),(B)において左側端〕に、直接又は取付部材6,7を介してそれぞれ軸支42aされている。前記フック部材4は、ほぼU字形のフック部41と回転基部42と係止突起43とで構成されている。具体的には、図4に示すように、前記フック部41は、先端側で三角状の係止部41aの後部側に、立上り状の当接部41cが凹み部41bを介して形成されている。つまり、三角状の係止部41aと凹み部41bと当接部41cとでほぼU字形をなしている。前記凹み部41bには、適宜の位置に固定されている被当接片(後述の固定突起9等)が挿入係止される。該被当接片は、食器棚,本棚,陳列棚等の種々の収納家具,キャビネット又は部屋の間仕切りにおける引戸100の戸閉側の近辺に取り付けられている。
さらに、前記フック部材4は、前記シリンダ部31の基部端〔図2(A),(B)において右側端〕には取付部材6が、前記ピストンロッド32先端〔図2(A),(B)において左側端〕には取付部材7がそれぞれ介して回転可能に軸支42aされている。前記取付部材6は、逆T字形部61,61を左右対称に設けてこの後部が連結片62にて結合されて構成されている。該連結片62箇所中央に、前記引張り弾性体5の両端側の端部係合部51,51を係合する係合溝62aが形成されている。
前記フック部材4の回転基部42が、前記シリンダ部31の基部端(図2において右側端)の取付部材7に軸支42aされている。また、図4(F)に示すように、前記取付部材7は上から見て断面コ字状をなした本体部71で構成され、後部壁片の下側に、前記引張り弾性体5の他方側の端部係合部51を係合する係合溝71aが形成されている。前記引張り弾性体5は、引張りコイルバネ52として使用されることが多い。
また、図4(D)及び(E)に示すように、前記フック部材4の係止突起43,43は、前記フック部41の先端側の左右側に飛び出して形成されている。該係止突起43は、前記棒状ケーシング1の係止溝12aに係止可能に構成されている。本発明の戸閉具は、通常の状態では、図2(B)に示すように、両フック部材4,4間である、取付部材6,7間に、前記引張り弾性体5が張設されている。この発明において、極めて重要な点は、戸閉具Aとして極めて単純な形状・構造であると共に、開閉ドアなどに対して、右側閉じでも、左側閉じでも良好にでき、本発明品一つのみの少ない部材で良好に対応できる発明である。
次にカバー部材8は、前記棒状ケーシング1に装着し、該棒状ケーシング1と共に引戸100に固着可能とした部材である。前記カバー部材8は、図2,図3(A)乃至(E)等に示すように、断面略門形状に形成されたもので、幅方向両側に側面部81,81及び上面部82から構成されたものであり、該上面部82の幅方向両側に側面部81が一体形成されたものである。前記カバー部材8は、その長手方向が前記棒状ケーシング1の長さに略等しく形成されている。カバー部材8の両側面部81,81は平行であり、図2(C)及び図3(D),(E)等に示すように、前記棒状ケーシング1の両立上り側部11a,11aを挟持することができる構成となっている。
そして、カバー部材8の両側面部81,81を前記立上り側部11a,11aにビス等の固着具85によって、締付固定する。前記両側面部81,81には、前記固着具85のための複数の貫通孔81a,81a,…が形成され、前記棒状ケーシング1の立上り側部11a,11aには、前記カバー部材8の貫通孔81a,81a,…の形成箇所に対応する位置に前記固着具85に螺合する螺子孔11b,11b,…が形成されている〔図3(A)参照〕。このような構成により、カバー部材8は、棒状ケーシング1の上方から被せられるようにして、前述したように、カバー部材8の両側面部81,81にて前記棒状ケーシング1の両立上り側部11a,11aを挟持しつつ、前記貫通孔81aと前記螺子孔11bとの位置を合わせて、ビス等の固着具85を前記貫通孔81aに挿入し、螺子孔11bに締め付けて棒状ケーシング1にカバー部材8を接合固着する〔図2(D)参照〕。
前記上面部82は、図2,図3(D),(E)等に示すように、棒状ケーシング1内に装着された前記緩衝ダンパ3,前記フック部材4及び前記引張り弾性体5の幅方向両側付近を覆うものである。また、上面部82には前記両フック部材4,4のそれぞれの移動範囲に対応して開口箇所が設けられている。該開口箇所は、切欠き部83と称される〔図2(B),(C)及び図3(A),(B),(D),(E)参照〕。該切欠き部83には、固定突起9が入り込む突起部の先端が入り込むことができ、且つ前記フック部材4とカバー部材8内で当接することができ、これによって前記フック部材4は揺動動作を行うことができる〔図9(C),(D),図10(A),(B)等参照〕。
カバー部材8は、棒状ケーシング1に装着されたフック部材4,緩衝ダンパ3及び引張り弾性体5を保護することができるものであり、引戸装置への装着時に前記フック部材4,緩衝ダンパ3及び引張り弾性体5等の内部の構成部材に手を触れることなく設置することができる。前記カバー部材8の長手方向両端には、図2,図3(A),(D),(E)及び図7等に示すように、略板片状の端部取付片84が形成されている。
該端部取付片84は、戸閉具Aを引戸100に装着する役目をなす部位である。前記端部取付片84は、具体的には、略長方形状の板片に形成されたものであり、両側面部81,81のいずれか一方に形成されており、且ついずれか一方側面部81の長手方向両端に形成されるものである(図2,図3参照)。さらに、端部取付片84の面は、前記側面部81の面と同一面になるように形成されたものである〔図2(C),図3(A),(D),(E)及び図4(A)参照〕。
前記端部取付片84には、ビス等の固着具86用の取付貫通孔84aが穿孔されている。そして、前記端部取付片84と固着具86を介して、戸閉具Aが前記引戸100の高さ方向の略上端位置付近或いは略下端位置付近に装着固定されるものである〔図1,図2(C)及び図6等参照〕。また、前記戸閉具Aにおいて、前記カバー部材8が装着されないこともある(図15参照)。この場合には、前記棒状ケーシング1の長手方向両端の端部材12に端部取付片12bが一体形成され、該端部取付片12bによって、引戸100に戸閉具Aが装着されることになる。
図16は、固定突起9の実施形態を示すものである。固定突起9は、図16(A),(B)に示すように、複数の部材から構成され、突起部材91,ベース部材92,押え部材93から構成されている。前記突起部材91は、弾性を有する部材であるが、フック部材4と衝突することに十分に耐えうる部材であり、硬質ゴム、合成樹脂等から形成されている。突起部材91には突起片91a,基板部91bからなり、突起片91aは、略台形状の板片として形成され、前記基板部91bは、小片であり前記突起部材91に対して直角に形成されている。さらに該基板部91bの一部にはストッパ91cが形成されている〔図16(B)参照〕。
前記ベース部材92は、略長方形状の板体として形成されたものであり、その長手方向に沿って略長孔状の挿入孔92aが形成されている。該挿入孔92aの幅方向両側には補強リブ92b,92bが形成され、該補強リブ92b,92bは、台形状に形成されている。さらに、ベース部材92には、螺子孔92dが2個形成されている〔図16(D)参照〕。前記ベース部材92の挿入孔92aに、前記突起部材91の基板部91bが挿入され、ストッパ91cがベース部材92の裏面側にて当接する〔図16(C)参照〕。
突起部材91の突起片91aは、両補強リブ92b,92bによって挟持された状態となる。また前記突起片91aは、補強リブ92bよりも面積が広く形成されており、ベース部材92に突起部材91を装着した状態で突起片91aの周囲は補強リブ92b,92bの周囲から僅かに突出するようになっている。突起片91aは、両補強リブ92b,92bによって補強されることとなり、突起片91aが前記フック部材4と衝突したときの衝撃に十分に耐えうるようにしている。前記ベース部材92の螺子孔92dにビス等の固着具94が挿入され、上ガイドレール102及びその付近に装着される(図6参照)。
具体的には、上ガイドレール102が天井に設けた方形凹状の場合には、その天井に前記固定突起9のベース部材92が固着される〔図6(A)参照〕。さらに、天井に金属形材からなる上ガイドレール102が埋め込まれたタイプの場合には、同様にその天井に前記固定突起9のベース部材92が固着される〔図6(C)参照〕。また、上ガイドレール102が略全体が露出した状態で天井に装着されるタイプの場合には、ブラケット95が使用される。該ブラケット95は、断面略L字形状の金属製形材等が使用される〔図6(B)参照〕。
そして、前記ブラケット95の一方の板片が前記上ガイドレール102の外側面にビス等の固着具にて固着され、前記ブラケット95の他方の板片に前記固定突起9のベース部材92がビス等の固着具94にて固着される〔図6(B)参照〕。また、引戸100が2枚設けられる引戸装置の場合には、一方の引戸100には、その表面側100c(或いは外面側)に装着され、他方の引戸100には、その裏面側100d(或いは内面側)に装着される〔図20(B)参照〕。
本発明の戸閉具Aを、引戸100に取付けた構成について図6乃至図14にて説明する。引戸100には、移動方向に走行させるための走行手段が装着される。この走行手段の具体例としては、引戸100の下端100bに、下ガイド走行部104が装着されたものである。該下ガイド走行部104は、戸車タイプのものであり、床ガイドレール103によって案内されるものであり、前記下ガイド走行部104の車輪104aの幅方向中央に円周溝部104bが形成されており、該円周溝部104bに前記床ガイドレール103が遊挿状態で係合する構成となっている。引戸100の上端100aは、前記上ガイドレール102によって、支持されている〔図6(A)参照〕。
また、走行手段の別のタイプとしては、前記引戸100に、上ガイド走行部105が具備されたものである。上ガイド走行部105は、天井又は天板状材などに設けられた上ガイドレール102に転動可能に構成されている。前記上ガイド走行部105は、前記上ガイドレール102に対応するハングローラタイプとしたもので、上ガイドレール102に装着された上ガイド走行部105によって、引戸100が上ガイドレール102に吊り下げられながら移動方向に自在に移動することができるようになっている。前記上ガイド走行部105は、走行本体部105aとローラ部105b,105bとから構成されている〔図6(B)参照〕。
本発明において戸閉具Aを、引戸100に取付けた引戸の戸閉装置の構成について、図9乃至図14及び図20にて説明する。本発明の戸閉具Aが1個で、図1,図6に示すような、部屋における間仕切りの引戸100又は食器棚,本棚,陳列棚等の種々の収納家具,キャビネットの引戸100において、左閉じ、右閉じに対応できる作用について図9乃至図14に基づき説明する。左閉じ作用とは、図9乃至図11及び図20(A)において、左側の閉鎖部に当接させる場合である。また、戸閉側及び戸開側の概念もあり、図9乃至図11及び図20において、右側から左側に向かう方向が戸閉側であるが、図20の場合には、左右側のどちらでも戸閉側又は戸開側となるため、本明細書においては、左閉じ又は左閉じ開放、右閉じ又は右閉じ開放という説明で行なう。なお、図20において、W0は、左右側に自由な速度(高速など)に移動できるフリー状態の領域、W1は左閉じ又は右閉じの際において、引戸100を移動させるときの低速度領域である。
まず、左閉じの作用を、図9乃至図11にて説明する。図9に示すように、左右側の前記フック部材4,4の係止突起43が、前記棒状ケーシング1の左右側の係止溝12aに係止した状態を保持して引戸100は移動可能となっている。前記フック部材4の係止突起43が係止溝12aに係止した位置を定位置とする。この場合、定位置は、左側及び右側が存在する。そして、開き状態の引戸100が、図9(A)において左方向に勢いの良い速度Vで移動する。この詳細状態が図9(B)に示す通りである。
次いで、フック部材4が、固定突起9に近接して、その瞬間に、図9(C)及び(D)に示すように、固定突起9に前記フック部材4の当接部41cが当接する。この瞬間に、図10(A)及び(B)に示すように、前記フック部材4を回転させる。このときに、前記固定突起9に前記フック部材4が係止する。つまり、前記固定突起9と前記フック部材4とは一体化する。さらに、この瞬間に、引戸100の荷重と加速度とが加わって、フック部材4に対して衝撃状態となって、その衝撃力を前記緩衝ダンパ3にて緩衝する。この作用を詳述する。
この緩衝作用は、緩衝ダンパ3にて、勢いのある速度Vを、低速度vに急激に低下させると同時に、引戸100の位置も戸閉め側に瞬時に近づけることができる。つまり、緩衝時に距離Lxだけピストンロッド32が縮み作用をなす。図10(A)及び(B)の状態から図10(C)及び(D)の状態になるのに、瞬時(100分の数秒以下)に緩衝作用をなす。簡単に説明すると、図10(A)及び(B)の状態と、図10(C)及び(D)の状態とは略同時に行なわれる。
緩衝ダンパ3のピストンロッド32がシリンダ部31に引き込む動作を行なう場合には、内部に充填された液体やエアが抵抗力Rとなり、前記引張り弾性体5の弾性力Fを減少させ、これによってフック部材4の戸閉方向の速度を減少させ、前記棒状ケーシング1の後方側に移動させる役目をなすものである。そして、図10(C)及び(D)の低速度vとなってからは、今度は、引張り弾性体5の弾性力Fにて、低速度vにて引戸100を移動させる。つまり、緩衝ダンパ3による抵抗力R(衝撃時でない通常速度のとき)とすると、引張り弾性体5の弾性力Fからピストンロッド32を縮ませつつの抵抗力Rを除いた力が引戸100を引く力:Pとなる。すなわち、P=F−Rとなる。
かなり、ゆっくりとした速度vで、図11(A)及び(B)の状態のように、戸閉じの作用をなす。図11の(A)及び(B)では、戸閉側に当たらんとしているが、低速度vでさらに左側に移動する。そして、図11(C)及び(D)の状態のように、引戸100の左辺が戸閉側に当接して移動が停止する。このときにも、ピストンロッド32が完全に縮んだ状態ではなく、少しのストロークであっても残存していることが必要である。この状態でなければ、引張り弾性体5の弾性力Fにての戸閉作用は生じない。
特に、図11(C)及び(D)の状態では、前記固定突起9と前記フック部材4とは一体化しつつ前記引張り弾性体5の弾性力で、前記フック部材4は左回転して一体化を解除する方向にならんとするが、該フック部材4の係止突起43,43が、前記棒状ケーシング1の左右側の立上り側部11a,11aの上縁に接触しつつ摺動自在となり、フック部材4は解除できないように構成されている。以上の左閉じの作用の状態では、前記フック部材4の係止突起43が係止溝12aに係止した右側が定位置として機能する。さらに、前記引張り弾性体5にて付勢された前記フック部材4が係止溝12aに係止されないときには、前記フック部材4は前記固定突起9に係止するように構成され、且つ前記フック部材4は可動する。
次に、左閉じ解除の作用を説明する。これは、図11(C)及び(D)の状態から、図9(A)及び(B)に示すように、逆に行なう。まず、図11(C)及び(D)の状態から、右方向に引戸100を移動させる。前述したように、引戸100には、P(=F−R)なる力が左方向に加わっているため、そのPなる力より大きな力で、右方向に引戸100を移動させる。さらに、前記ピストンロッド32を伸ばしつつ、図11(A)及び(B)の状態から図10(C)及び(D)の状態へ、さらに、同図10(C)及び(D)の状態から図9(A)及び(B)の状態に移動させる。
図10(A)及び(B)の状態になった瞬間に、図9(C)及び(D)に示すように、前記フック部材4の係止突起43が前記棒状ケーシング1の左側の係止溝12a位置となると同時に、前記フック部材4の係止突起43が左回転して、前記棒状ケーシング1の左側の係止溝12aに係止する。このとき、図2(B)又は図9(A)及び(B)に示すように、前記フック部材4の係止突起43が前記棒状ケーシング1の左右側の係止溝12a,12aに係止してその戸閉具のP(=F−R)なる力は働かないようになり、つまり、引戸100は急に軽くなって移動させることができる。該引戸100の状態が、左閉じ用の力P(=F−R)の解除の状態である。
次に、右閉じの作用を、図12乃至図14にて説明する。図12(A)及び(B)に示すように、左右側の前記フック部材4,4の係止突起43が、前記棒状ケーシング1の左右側の係止溝12aに係止した状態を保持して引戸100は移動可能となっている。この状態は、左閉じの図9(A)と同一である。そして、開き状態の引戸100を、図10(A)において右方向に勢いの良い速度Vで移動する。この詳細状態が図12(B)に示す通りである。
そしてフック部材4が、固定突起9に近接して、その瞬間に、図12(C)及び(D)に示すように、固定突起9に前記フック部材4の当接部41cが当接する。この瞬間に、図13(A)及び(B)に示すように、前記フック部材4を左回転させる。このときに、前記固定突起9と前記フック部材4とは一体化する。さらに、この瞬間に、引戸100の荷重と加速度とが加わって、フック部材4に対して衝撃状態となって、その衝撃力を前記緩衝ダンパ3にて緩衝する。この作用は、左閉じの作用と同じ作用をなすが、今度は可動部材の役割が一変する。
この緩衝作用は、緩衝ダンパ3にて、勢いの良い速度Vを、低速度vに速度を急激に低下させると同時に、引戸100の位置も戸閉め側に瞬時に近づけることができる。つまり、緩衝時に距離Lxだけピストンロッド32が縮み作用をなす。確かに、該ピストンロッド32が縮み作用であるが、該ピストンロッド32先端は固定状態となっており、シリンダ部31がガイド部21内を移動する。以後、その先端は固定状態を保持する。次いで、図13(A)及び(B)の状態から図13(C)及び(D)の状態になるのに、瞬時(100分の数秒以下)に緩衝作用をなす。簡単に説明すると、図13(A)及び(B)の状態と、図13(C)及び(D)の状態とはほぼ同時に行なわれる。
そして、図13(C)及び(D)の低速度vとなってからは、今度は、引張り弾性体5の弾性力Fにて、低速度vにて引戸100を移動させるものであり、この点は、前述の左閉じの作用と同じである。さらに、図14(A)及び(B)の状態から図14(C)及び(D)の状態の右閉じ完了までも、シリンダ部31がガイド部21内を移動する点を除いて、前述の左閉じの作用と同じである。このため、その説明を省略する。
以上の右閉じの作用の状態では、前記フック部材4の係止突起43が係止溝12aに係止した左側が定位置として機能する。また、右閉じ解除の作用を説明する。これは、図14(C)及び(D)の状態から、図12(A)及び(B)に示すように、逆に行なうものであり、シリンダ部31がガイド部21内を移動する点を除いて、前述の左閉じの解除作用と同じであり、この説明を省略する。また、本発明の戸閉具は、引戸100の下部に取付けることも可能である。この場合では、引戸100の下部側のガイドレールに突出する前記固定突起9が設けられ、引戸100の動作は、上部に本発明を取付けた場合と同様であり、説明を省略する。
図17乃至図19は、緩衝ダンパ3の液圧タイプとしたものであり、前述したように、シリンダ部31内に液体として、オイル又はジェル状のグリスなどの液体が充填されている。シリンダ部31は、シリンダ収納ケース31aに収納されて使用される。該シリンダ収納ケース31aは、円筒形状に形成され、内部には緩衝ダンパ3のシリンダ部31が固定されつつ収納されている。そして、前記ピストンロッド32は、シリンダ収納ケース31aから外部に突出した構成となっている。緩衝ダンパ3は、販売(又は市販)されている既存のものが使用される場合もあり、この種のものには、ピストンロッド32の軸径は大径のものから細径のものまで種々存在する。
前記シリンダ収納ケース31aは、既存の緩衝ダンパ3を使用する場合に、その既存のシリンダ部31bの直径が小さく、そのままでは前記ガイド部材2の円筒状部21aにガタツキなく摺動自在に収納されない場合に使用することができる。すなわち、シリンダ収納ケース31aの直径を前記ガイド部材2の円筒状部21aに滑らかに摺動自在となるように形成しておくと、既存の緩衝ダンパ3のシリンダ部31bをシリンダ収納ケース31aに収納して使用することで、多数の異なる直径サイズの既存の緩衝ダンパ3のシリンダ部31bを使用することができるものである。
前記ピストンロッド32には、弁部材321が装着され、オリフィス孔321aが形成され、該オリフィス孔321aを介して液体の流れを制御するものである〔図17(C)参照〕。ピストンロッド32の先端部分は、前記取付部材7及び前記安定部32aに接合される部位であり、ピストンロッド32の軸径が特に小さい針金状のものにおける接合構造としては、以下の構造としたものが存在する。ピストンロッド32には、第1接合部材34,第2接合部材35、止め輪36及びワッシャー37が使用される〔図17(A),(B),図18参照〕。前記第1接合部材34,第2接合部材35は、それぞれ外形を6角形とした略ナット形状に形成されたものであり、前記第1接合部材34は、軸方向に沿って内螺子部34aと貫通孔34bが形成されている。該貫通孔22は、前記内螺子部34aの内径よりも小さい直径に形成されたものであり、前記ピストンロッド32が貫通するように形成されている。
前記内螺子部34aは、前述したように前記貫通孔34bよりも内径が大なるものである。内螺子部34aの内径は、前記止め輪36及びワッシャー37が収納される程度の大きさである。前記第2接合部材35には、その軸方向に沿って外螺子部35aが形成され、該外螺子部35aの内部には、軸方向に沿って軸貫通孔35bが形成されている。該軸貫通孔35bの軸方向の端部で、且つ前記外螺子部35aが形成された側とは反対側に位置する側には接合用内螺子部35cが形成されている。
該接合用内螺子部35cは、前記ピストンロッド32の先端を、前記取付部材7と前記安定部32aとをビス等の固着具38によって、接合させるための役目をなす内螺子である。前記ピストンロッド32には、先端部分の周方向に沿って円周溝32bが形成される。そして、ピストンロッド32の軸部分を、前記第1接合部材34の貫通孔34b及び1つのワッシャー37に挿入してから、前記ピストンロッド32の円周溝32bに前記止め輪36が嵌合装着される。
そして、さらに別のもう一つのワッシャー37を用意し、前記ピストンロッド32を挿入させ、前記止め輪36を2つのワッシャー37,37で挟持する状態とする。このような状態としながら第1接合部材34の軸貫通孔35bに前記ピストンロッド32の先端部を僅かに挿入しつつ、第1接合部材34の内螺子部34aに第2接合部材35の外螺子部35aを螺合させる。さらに、第2接合部材35と前記取付部材7とを接合させつつ、ビス等の固着具の螺子部を前記第2接合部材35の接合用内螺子部35cに螺合させて、取付部材7と安定部32aに第2接合部材35を接合固着させる〔図18(A),図19(B)参照〕。
特に、ピストンロッド32の軸径が細径のものである場合には、初期設定において、フック部材4の係止突起43を棒状ケーシング1の係止溝12aに係止する作業を行う際に、フック部材4の動作と共に、前記ピストンロッド32が軸方向において撓む可能性が有る。このようなピストンロッド32の撓みが発生し易いのは、ピストンロッド32が針金程度に細い直径の場合である。
そこで、前記第1接合部材34,第2接合部材35,止め輪36及び2個のワッシャー37とによって、前記取付部材7及び安定部32aとの連結箇所であるピストンロッド32の軸方向先端部分が軸方向に強固に支持補強され、図19に示すように、該ピストンロッド32は極めて曲がり難い構造にすることができる。そのため、特にフック部材4の係止突起43を棒状ケーシング1の係止溝12aに係止させるために、ピストンロッド32側のフック部材4を強制的に棒状ケーシング1の係止溝12aの位置に移動させる必要のあるセッティングの場合等には、ピストンロッド32自体が補強されているので、極めて安定した状態で且つ効率的にセッティング作業ができるものである。
A…戸閉具、1…棒状ケーシング、12a…係止溝、2…ガイド部材、
3…緩衝ダンパ、31…シリンダ部、32…ピストンロッド、4…フック部材、
42…回転基部、5…引張り弾性体、8…カバー部材、84…端部取付片、
9…固定突起、100…引戸。

Claims (7)

  1. 長手方向の両端側に係止溝を有する棒状ケーシングと、シリンダ部とピストンロッドとからなる緩衝ダンパと、前記シリンダ部の基部端及び前記ピストンロッド先端にそれぞれ軸支したフック部材と、対向する両フック部材間に設けられた引張り弾性体と、前記緩衝ダンパ,前記フック部材及び前記引張り弾性体の幅方向両側付近を覆うと共に前記フック部材の移動範囲に対応して上面が開口され且つ引戸に固着可能なカバー部材とからなり、前記棒状ケーシングは、前記カバー部材に装着され、少なくとも一方側の前記フック部材が前記棒状ケーシングの係止溝に係止されてなることを特徴とする戸閉具。
  2. 請求項1において、前記カバー部材の長手方向両端には、略板片状の端部取付片が形成され、該端部取付片を介して前記引戸に装着可能とされてなることを特徴とする戸閉具。
  3. 請求項1又は2において、前記棒状ケーシングの中間にガイド部材が固着され、該ガイド部材のガイド部に前記シリンダ部が遊挿されて該シリンダ部は前記ガイド部材に対して摺動自在に構成されてなることを特徴とする戸閉具。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記両フック部材間の引張り弾性体にて前記フック部材に形成された係止突起が前記係止溝に係止されてなることを特徴とする戸閉具。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記フック部材は、フック部と回転基部とからなり、前記フック部は、三角状の係止部と立上り状の当接部が凹み部を介して形成され、前記両フック部材の回転基部間に前記引張り弾性体が張設されてなることを特徴とする戸閉具。
  6. 請求項1,2,3,4又は5のいずれか1項の記載において、前記フック部材は、前記シリンダ部の基部端及び前記ピストンロッド先端にそれぞれ設けた取付部材に軸支されてなることを特徴とする戸閉具。
  7. 長手方向の両端側に係止溝を有する棒状ケーシングと、シリンダ部とピストンロッドとからなる緩衝ダンパと、前記シリンダ部の基部端及び前記ピストンロッド先端にそれぞれ軸支したフック部材と、対向する両フック部材間に設けられた引張り弾性体と、前記緩衝ダンパ,前記フック部材及び前記引張り弾性体の幅方向両側付近を覆うと共に前記フック部材の移動範囲に対応して上面が開口され且つ引戸に固着可能なカバー部材とからなり、前記棒状ケーシングは、前記カバー部材に装着されてなる戸閉具が、引戸の表面側又は裏面側に装着され、該引戸の戸閉する両箇所付近に、前記フック部材が前記棒状ケーシングの係止溝への係止を解除する固定突起が設けられてなり、少なくとも一方側の前記フック部材が前記棒状ケーシングの係止溝に係止されてなることを特徴とする引戸の戸閉装置。
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