JP2010247279A - ロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数台のロボットと、ロボットの動作を許可または禁止するイネーブル装置を含む携帯操作盤とを備え、ロボットを駆動制御するロボット制御装置を通信路により互いに接続したうえで、各ロボットの動作モードとイネーブル装置の操作に基づくイネーブルリンク信号を各ロボット制御装置間に伝達することで、各携帯操作盤に対応するロボットの駆動電源の投入と遮断を制御する。
【選択図】図1
Description
このイネーブル装置は、2ポジション又は3ポジションのスイッチで、スイッチの操作中(3ポジションのスイッチの場合は、中間位置)の時にはロボットの動作が許可され、スイッチが他の位置では、ロボットの動作が禁止されるようになっている。
本発明はこのような課題に鑑みて複数台で構成されるロボットシステムを改善するものであり、ロボット制御装置の相互間に連結接続した信号に基づき、携帯操作盤により選択されたロボットの動作を許可又は禁止(駆動電源の投入と遮断)を行えるようにし、教示作業者の安全を確保した上で、ロボット制御装置の他に付加する装置の無い、より簡易なロボットシステムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、少なくとも1台のロボットと、教示モードのときに前記ロボットの駆動電源の投入又は遮断するイネーブル装置を備える携帯操作盤とが接続され、前記ロボットを駆動制御するロボット制御装置が複数台、通信路により互いに接続されて形成される複数ロボットシステムにおいて、各々の前記ロボット制御装置は、該ロボット制御装置に接続された前記携帯操作盤に備わる前記イネーブル装置の操作で動作する前記ロボットを選択する動作モード情報を格納する動作モード格納部を有するロボット郡制御部を備え、各々の前記ロボット制御装置に備わるロボット郡制御部はイネーブルリンク信号路で順次接続され、前記ロボット郡制御部は前記携帯操作盤に備わる前記イネーブル装置の操作でイネーブル信号を出力し、前記イネーブルリンク信号路を介して前記イネーブルリンク信号路で接続される全ての前記ロボット郡制御部に前記イネーブルリンク信号を伝達し、各々の前記ロボット郡制御部は、前記イネーブル信号及び前記動作モード情報に基づいて前記ロボットの駆動電源の投入又は遮断する駆動電源投入許可信号を出力することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記イネーブル装置の操作でイネーブル信号を出力する前記ロボット郡制御部は、協調マスターに設定した前記ロボット制御装置が駆動制御する前記ロボットに協調スレーブに設定した前記ロボット制御装置が駆動制御する前記ロボットに従動する協調動作における協調マスターに設定された前記ロボット制御装置に備わることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記ロボット郡制御部の相互間で伝達する前記イネーブルリンク信号路は、イネーブルリンク信号往路及びイネーブルリンク信号復路並びに折り返し路より形成されることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、各々の前記ロボット群制御部の順次接続は、前記ロボット群制御部は往路入力端子及び往路出力端子並び復路入力端子及び復路出力端子を備えており、前記イネーブルリンク信号路で順次接続される前記ロボット郡制御部の片端の前記ロボット郡制御部の前記往路入力端子には常時ONとなるように設定され、前記片端のロボット郡制御部の往路出力端子と次段の前記ロボット郡制御部の前記往路入力端子とをイネーブルリンク信号往路での接続が繰り返され、他端の前記ロボット郡制御部の前記往路出力端子と自身の復路入力端子とは前記折り返し路で接続され、前記他端のロボット郡制御部の前記復路出力端子と前段の前記ロボット郡制御部の前記復路入力端子とを前記イネーブルリンク信号復路での接続が繰り返される接続形態であることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、前記ロボット群制御部はCPUを備え、前記イネーブルリンク信号と、前記動作モード格納部に格納された動作モード情報と、イネーブル装置が出力する信号と、駆動電源投入準備信号と、駆動電源の遮断要因とに基づいて前記駆動電源投入許可信号を出力することを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、前記ロボット郡制御部は2つのCPUを備え、独立した2つの前記イネーブル信号路で複数の前記ロボット郡制御部が順次接続され、前記2つのCPUは各々の前記イネーブル信号路で伝達するイネーブル信号に基づいて独立した駆動電源投入許可信号を出力することを特徴とするものである。
携帯操作盤3−1、3−2、3−3には、教示作業者により操作される操作部4−1、4−2、4−3と、各ロボット1−1、1−2、1−3の作業プログラム(作業を行うためのロボットの動作位置や作業手順が登録されたプログラム)又はロボット制御装置2−1、2−2、2−3の状態や設定などを表示する表示部5−1、5−2、5−3と、ロボット1−1、1−2、1−3の駆動電源を遮断して動作を止める非常停止スイッチ6−1、6−2、6−3と、教示モードでの教示作業の際にロボットの動作の許可と禁止を行うイネーブル装置7−1、7−2、7−3と、治具などロボットの周辺の準備が整いロボットの駆動電源の投入準備が整ったことを教示作業者が入力するための駆動電源投入準備スイッチ8−1、8−2、8−3とが備わっている。尚、イネーブル装置7−1、7−2、7−3としては、2ポジションスイッチあるいは3ポジションスイッチがあり、また携帯操作盤3−1、3−2、3−3の片方に備える片手操作型、または両方に備える両手操作型があるが、本発明ではこれらの構成は問わない。
図2は携帯操作盤3−1、3−2、3−3における、各ロボット1−1、1−2、1−3の動作モードの選択画面である。図において、R1は第1ロボット1-1を意味し、同様にR2は第2ロボット1−2、R3は第3ロボット1−3を意味する。マスターモードを設定できるロボットはいずれか1台だけである。スレーブモード、独立モードは複数のロボットで設定できる。作業プログラムを教示する前に、携帯操作盤3−1、3−2、3−3のいずれかで各ロボット1−1、1−2、1−3の動作モードを、協調動作のマスターとして使用するマスターモード若しくはスレーブとして使用するスレーブモード、又は独立運転を行う独立モードかを設定する。設定された各々のロボットの動作モードは、通信路11を介して各ロボット制御装置2−1、2−2、2−3のロボット群制御部21−1、21−2、21−3に伝達され、同一の内容が記憶される。図2の例では、R1(第1ロボット1−1)が協調動作のスレーブモード、R2(第2ロボット1−2)が協調動作のマスターモード及びR3(第3ロボット1−3)が独立動作の独立モードが設定されている様子を示している。
他のロボット群制御部21−2、21−3も同様である。
タイミング[1]にて各ロボット制御装置2−1、2−2、2−3の電源をオンすると、ロボット群制御部21−1には24Vが供給されるのでイネーブルリンク往路入力信号31−1は常にON状態となる。
タイミング[2]にてCPU30−1、30−2、30−3が立ち上がると、図5で説明したように、モード設定がスレーブモードまたは独立モードのロボット群制御部21−1、21−3はイネーブルリンク出力許可信号32−1、32−3をON状態にする。このとき、ロボット群制御部21−1はイネーブルリンク往路入力信号31−1とイネーブルリンク出力許可信号32−1が共にONであるため、後段のロボット群制御部21−2のイネーブルリンク往路入力信号31−2もONする。
タイミング[3]にてマスターモードであるロボット群制御部21−2の携帯操作盤3−2のイネーブル装置7−2がONされると、イネーブルリンク出力許可信号32−2がONする。すでにイネーブルリンク往路入力信号31−2もONしているため、ロボット群制御部21−3のイネーブルリンク往路入力信号31−3がONする。イネーブルリンク出力許可信号32−3はすでにONしているので、往路出力端子のイネーブルリンク信号14がONする。ロボット群制御部21−3は最終段であるため、イネーブルリンク信号14は折り返し路18の接続で、イネーブルリンク復路入力信号33−3がONする。以降順次ロボット群制御部21−2、21−1のイネーブルリンク復路入力信号33−2、33−1がONする。このような信号の伝達により、各ロボット群制御部21−1、21−2、21−3において、イネーブルリンク往路入力信号31−1、31−2、31−3、及びイネーブルリンク復路入力信号33−1、33−2、33−3が全てONとなるため、イネーブルリンク信号14によりロボットの動作が許可された状態、すなわちロボットの駆動電源投入が許可された状態と判断する。
タイミング[4]は、イネーブルリンク信号14によりロボットの動作の許可が継続されている状態である。
タイミング[5]にてマスターモードの動作モードが設定されているロボット群制御部21−2の携帯操作盤3−2のイネーブル装置7−2がOFFされると、イネーブルリンク出力許可信号32−2がOFFする。すると後段のロボット群制御部21−3のイネーブルリンク往路入力信号31−3もOFFし、イネーブルリンク復路入力信号33−3、33−2、33−1も順次OFFしていく。このような信号の伝達により、各ロボット群制御部21−1、21−2、21−3においてイネーブルリンク信号14によりロボットの動作が禁止された状態、すなわち駆動電源投入が禁止された状態と判断する。
タイミング[6]は、イネーブルリンク信号14によりロボットの動作の禁止が継続されている状態である。
このように、動作モードがマスターモードである携帯操作盤3−2のイネーブル装置7−2のON又はOFFの状態が各ロボット群制御部2−1、2−2、2−3に伝達される。
OFLは、直流24Vから、非常停止や異常発生の検出等の駆動電源の遮断要因で開路する駆動電源の遮断要因リレーと駆動電源投入準備スイッチ8がONされれば閉路する駆動電源投入準備リレー43の常開接点とが直列接続された回路ラインで駆動されるリレーであり、この回路ラインには、駆動電源投入準備リレー43にOFL自身の常開接点が並列に接続されている。この回路構成で、OFLは、駆動電源投入準備スイッチ8がONするとON(閉路)を自己保持し、非常停止や異常発生の検出等の駆動電源の遮断要因で自己保持が解除されるリレーの常開接点である。
マスター、独立、スレーブの各接点は、各ロボット郡制御部21に格納された動作モードの情報により閉路する信号である。
すなわち、非常停止等の駆動電源の遮断要因が無く、駆動電源投入準備スイッチ8がONされ(OFLがON)た状態で、動作モードがマスター又はスレーブであればイネーブルリンク信号14がONとなれば駆動電源投入許可信号41が出力され、この信号41で駆動電源制御部20の電磁接触器が駆動され、該電磁接触器の接点を介して駆動部22は電源が供給され、ロボット1の駆動電源が投入する。一方、独立モードでは、携帯操作盤3に備わるイネーブル装置7の操作でEN1がON(閉路)又はOFF(開路)して駆動電源投入許可信号41が出力されるようになっている。
尚、図7で説明した回路は等価回路であり、CPU30や論理演算素子で構成されていてもかまわない。
まず動作モードがマスターモードであれば、自身の携帯操作盤3の駆動電源投入準備スイッチをONすることでOFLがONする。その後イネーブル装置7をONすることで、図5で説明したようにイネーブルリンク出力許可信号32がONし、イネーブルリンク往路入力信号31とイネーブルリンク復路入力信号33がONするため、イネーブルリンク信号14によりENLがON(閉路)し、駆動電源投入許可信号41が出力され、駆動電源制御部20はロボット1に駆動電源を供給する。
尚、駆動電源投入準備操作の利便性のために、マスターモード設定の携帯操作盤の駆動電源投入準備スイッチをONしてOFLがON(閉路)すると共に、このスイッチONの情報を、通信路を介してスレーブモード設定のロボット制御装置に伝え、該当するロボット制御装置のOFLをON(閉路)とする構成としてもよい。
マスターモードに動作モードが設定されている携帯操作盤3のイネーブル装置7がONすることによりイネーブルリンク信号14によりENLがON(閉路)すると、駆動電源投入許可信号41が出力され、駆動電源制御部20はロボット1に駆動電源を供給する。
一方、ロボット1−3は独立モードのため、イネーブルリンク信号14によるENLには依存せず、自身の携帯操作盤3−3のイネーブル装置7−3をONすることにより駆動電源投入許可信号41−3を出力し駆動電源制御部20−3はロボット1−3に駆動電源を供給する。
つまり携帯操作盤3−2のイネーブル装置7−2によって、ロボット1−1、1−2の駆動電源の投入と遮断を制御し、携帯操作盤3−3のイネーブル装置7−3によってロボット1−3の駆動電源の投入と遮断を制御することで、複数人で並行して教示作業を行うことができる。
携帯操作盤3−2では、ロボット1−1、ロボット1−2の駆動電源制御を行うため、ロボット1−1を意味するR1およびロボット1−2を意味するR2が反転文字で表示される。そして、ロボット1−3の駆動電源制御は行わないためロボット1−3を意味するR3は非反転表示される。
同様に、携帯操作盤3−3ではロボット1−3の駆動電源制御を行うため、ロボット1−3を意味するR3が反転文字で表示される。スレーブモードに設定されている携帯操作盤3−1で駆動制御できるロボットは無いため、R1、R2、R3ともに非反転文字で表示され、スレーブモードの携帯操作盤3−1ではロボット動作を伴う操作ができないことを画面に表示する。
また、実施例ではイネーブルリンク信号を単一としたが、図9のように、イネーブルリンク信号を2つ備え、各々を別のCPUを用いて各々が独立した回路を二重化することで、部品や素子の単一故障時でも、他方のCPUにより駆動電源を遮断できるようにし、駆動電源の遮断をより確実に行うことのできる信頼性の高い回路とすることもできる。
2 ロボット制御装置
3 携帯操作盤
4 操作部
5 表示部
6 非常停止スイッチ
7 イネーブル装置
8 駆動電源投入準備スイッチ
9 ロボット制御装置の非常停止スイッチ
10 上位制御装置の非常停止スイッチ
11 通信路
13 動作モード格納部
14 イネーブルリンク信号
15 イネーブルリンク信号路
16 イネーブルリンク信号往路
17 イネーブルリンク信号復路
18 折り返し路
20 駆動電源制御部
21 ロボット群制御部
22 駆動部
24 イネーブルリンク信号入出力回路
25 入力回路
30 CPU
31 イネーブルリンク往路入力信号
32 イネーブルリンク出力許可信号
33 イネーブルリンク復路入力信号
41 駆動電源投入許可信号
42 駆動電源制御信号
43 駆動電源投入準備リレー
Claims (6)
- 少なくとも1台のロボットと、教示モードのときに前記ロボットの駆動電源の投入又は遮断するイネーブル装置を備える携帯操作盤とが接続され、前記ロボットを駆動制御するロボット制御装置が複数台、通信路により互いに接続されて形成される複数ロボットシステムにおいて、
各々の前記ロボット制御装置は、
該ロボット制御装置に接続された前記携帯操作盤に備わる前記イネーブル装置の操作で動作する前記ロボットを選択する動作モード情報を格納する動作モード格納部を有するロボット郡制御部を備え、
各々の前記ロボット制御装置に備わるロボット郡制御部はイネーブルリンク信号路で順次接続され、
前記ロボット郡制御部は前記携帯操作盤に備わる前記イネーブル装置の操作でイネーブル信号を出力し、前記イネーブルリンク信号路を介して前記イネーブルリンク信号路で接続される全ての前記ロボット郡制御部に前記イネーブルリンク信号を伝達し、
各々の前記ロボット郡制御部は、前記イネーブル信号及び前記動作モード情報に基づいて前記ロボットの駆動電源の投入又は遮断する駆動電源投入許可信号を出力することを特徴とするロボットシステム。 - 前記イネーブル装置の操作でイネーブル信号を出力する前記ロボット郡制御部は、
協調マスターに設定した前記ロボット制御装置が駆動制御する前記ロボットに協調スレーブに設定した前記ロボット制御装置が駆動制御する前記ロボットに従動する協調動作における協調マスターに設定された前記ロボット制御装置に備わることを特徴とする請求項1記載のロボットシステム。 - 前記ロボット郡制御部の相互間で伝達する前記イネーブルリンク信号路は、イネーブルリンク信号往路及びイネーブルリンク信号復路並びに折り返し路より形成されることを特徴とする請求項1記載のロボットシステム。
- 各々の前記ロボット群制御部の順次接続は、
前記ロボット群制御部は往路入力端子及び往路出力端子並び復路入力端子及び復路出力端子を備えており、
前記イネーブルリンク信号路で順次接続される前記ロボット郡制御部の片端の前記ロボット郡制御部の前記往路入力端子には常時ONとなるように設定され、
前記片端のロボット郡制御部の往路出力端子と次段の前記ロボット郡制御部の前記往路入力端子とをイネーブルリンク信号往路での接続が繰り返され、
他端の前記ロボット郡制御部の前記往路出力端子と自身の復路入力端子とは前記折り返し路で接続され、
前記他端のロボット郡制御部の前記復路出力端子と前段の前記ロボット郡制御部の前記復路入力端子とを前記イネーブルリンク信号復路での接続が繰り返される接続形態であることを特徴とする請求項1又は請求項3記載のロボットシステム。 - 前記ロボット群制御部はCPUを備え、前記イネーブルリンク信号と、前記動作モード格納部に格納された動作モード情報と、イネーブル装置が出力する信号と、駆動電源投入準備信号と、駆動電源の遮断要因とに基づいて前記駆動電源投入許可信号を出力することを特徴とする請求項1記載のロボットシステム。
- 前記ロボット郡制御部は2つのCPUを備え、独立した2つの前記イネーブル信号路で複数の前記ロボット郡制御部が順次接続され、前記2つのCPUは各々の前記イネーブル信号路で伝達するイネーブル信号に基づいて独立した駆動電源投入許可信号を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のロボットシステム。
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