JP2010246396A - 納豆の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】納豆の製造における発酵および冷却の時間、特に発酵の時間を短縮した、製造効率に優れた納豆の製造方法を提供すること。
【解決手段】大豆を水に浸漬し、蒸煮し、納豆菌を接種して蒸煮された大豆を発酵させ、冷却により前記発酵を終了させる納豆の製造方法において、蒸煮を行う際および/または納豆菌を接種する際に、前記大豆にみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することを特徴とする納豆の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、製造効率に優れた納豆の製造方法に関する。
納豆の製造は通常、納豆の製造に適した大豆を選別し、選ばれた大豆を水に浸漬し、蒸煮し、さらに納豆菌を接種して蒸煮された大豆を発酵させ、冷却により前記発酵を終了させることによって行われている。
ここで、納豆の栄養価、味および保存安定性などを高めることを目的として、納豆の製造工程において大豆に、発芽玄米を添加すること(特許文献1参照)、米、オオムギ、ハト麦、トウモロコシ、ひえ等を添加すること(特許文献2参照)、米粉を添加すること(特許文献3参照)、そばを添加すること(特許文献4参照)などが提案されている。
ところで、納豆の製造工程において、大豆の発酵には通常20時間程度、冷却には通常20時間程度の時間を要している(特許文献1の実施例2、特許文献5の[0013]および特許文献6の[0010]参照)。
これらの工程に要する時間を短縮することができれば、納豆の製造効率が高まり、また製造コストの削減にもつながるものと考えられる。しかしながら、納豆の製造時間については、ほとんど検討されていないのが現状である。
特開2003−88320号公報 特開昭59−140850号公報 特開平5−41218号公報 特開昭59−135854号公報 特開2004−236557号公報 特開平6−169719号公報
本発明は、納豆の製造における発酵および冷却の時間、特に発酵の時間を短縮した、製造効率に優れた納豆の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の納豆の製造方法は、大豆を水に浸漬し、蒸煮し、納豆菌を接種して蒸煮された大豆を発酵させ、冷却により前記発酵を終了させる従来の納豆の製造方法において、蒸煮を行う際および/または納豆菌を接種する際に、前記大豆にみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することを特徴としている。
特に本発明の納豆の製造方法においては、納豆菌を接種する際に、前記蒸煮された大豆にみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することが好ましい。
また、前記発酵を行ってから冷却を開始する前に、発酵した大豆を2〜4時間常温で熟成させることが好ましい。
前記発酵は10〜13時間行うことが好ましい。
また前記発酵は38〜43℃にて行い、前記熟成は12〜28℃にて行い、前記冷却は1〜5℃にて行うことが好ましい。
納豆菌を接種する際に、前記蒸煮された大豆にみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加する場合には、前記みそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖の添加量は、前記蒸煮された大豆100重量部に対して、前記みそが1.5〜4重量部、前記でんぷんが0.05〜0.5重量部、前記でんぷん以外の糖が1.5〜4重量部であることが好ましい。
前記でんぷんは、いもの粉末として添加されることが好ましい。
前記いもの粉末は、じゃがいもの粉末であることが好ましい。
前記じゃがいもの粉末は特に、マッシュポテトの粉砕物であることが好ましい。
また前記糖は、ショ糖を含むことが好ましい。
特に、前記糖がグラニュー糖であることが好ましい。
本発明によれば、発酵および冷却の時間、特に発酵の時間を短縮した、製造効率に優れた納豆の製造方法が提供される。
本発明の製造方法により製造される納豆は、従来の方法で製造された納豆と遜色のない品質を有している。また納豆臭が弱く、納豆臭の苦手な人にも喜ばれるものである。
本発明は、浸漬、蒸煮、納豆菌接種および発酵、冷却の各工程を経る従来の納豆の製造方法において、特定の工程において特定の添加物を添加することを特徴としている。以下本発明の納豆の製造方法における各工程について説明する。
[浸漬工程]
本発明の納豆の製造方法においては、まず納豆の製造に適した大豆を選別し、選ばれた大豆を水に浸漬する。
選別においては、納豆の製造に適さない大豆、たとえば皮剥けした或いは割れた大豆を排除する。
このようにして選ばれた大豆を水に浸漬し、吸水させる。吸水によって大豆の重量は通常乾燥状態の2〜2.3倍になる。また使用する水の温度は、通常10〜25℃である。吸水した大豆を次工程の蒸煮工程で蒸煮することにより、大豆に柔らかい食感が付与される。
[蒸煮工程]
吸水した大豆を蒸煮釜で、蒸気による加熱、加圧下に蒸煮することにより、大豆を柔らかくする。また蒸煮することにより、納豆菌が大豆の栄養分を摂取しやすくなるので、大豆の納豆菌による発酵が円滑に進むことになる。
蒸煮は通常、100〜120℃の温度、1〜1.9kg/cm2の圧力で、30〜60
分行われる。蒸煮を経た大豆の重量は、通常乾燥状態の重量の2〜2.3倍になっている。
本発明の納豆の製造方法は、蒸煮工程および/または次工程の納豆菌接種・発酵工程において、みそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を大豆(蒸煮工程で添加する場合には水に浸漬された大豆であり、納豆菌接種・発酵工程で添加する場合には蒸煮された大豆である)に添加することを特徴としている。これらを添加することにより、後の発酵工程および冷却工程、特に発酵工程の時間を大幅に短縮することができ、本発明によれば、高い製造効率で納豆を製造することができる。その理由は、適切な添加物の種類の組み合わせと、好ましくはそれら添加物の濃度の組み合わせであると本発明者は考えている。
(みそ)
前記みその種類に特に制限はなく、納豆菌による大豆の発酵を阻害するような雑菌の汚染が起こっていない、種々の市販のみそなどを、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また市販のみその中にはだしなどの添加物が添加されたものもあるが、そのようなみそも使用することができる。近年の食物アレルギーを持つ人の増加を考慮すると、みそとしては、米麹を使用して製造されたみそが好ましい。
前記みその添加量は、吸水した大豆100重量部に対して、通常1.5〜4重量部、好ましくは2〜3.5重量部、より好ましくは2.5〜3重量部である。
(でんぷん)
前記でんぷんとしては、種々の市販のでんぷんを使用することができる。でんぷんとしては、みその場合と同様に、納豆菌による大豆の発酵を阻害する雑菌を含まないものを使用することが好ましい。
前記でんぷんの添加量は、吸水した大豆100重量部に対して、通常0.05〜0.5重量部、好ましくは0.1〜0.2重量部、より好ましくは0.1〜0.15重量部である。
またでんぷんは、いもの粉末として大豆に添加されることが、他の成分および大豆との均一混合性及び原料コストの点から好ましい。前記いもの粉末とは、種々のいもが、大豆、味噌およびでんぷん以外の糖と均一に混合できる程度の小さい粒径に加工されたものである。
いもの粉末の顕微鏡により測定した粒径は通常1.5mm以下であり、好ましくは1.2mm以下である。
前記いもとしては、じゃがいも、サツマイモおよび里芋などが挙げられる。これらの中でも、納豆の製造時間の短縮および食物アレルギーの観点から、じゃがいもが好ましい。じゃがいもの粉末の例としては、たとえばじゃがいもをゆでて顆粒状にし、水を加えて得られるマッシュポテトを粉砕したものが挙げられる。
なお、いもの重量100%中、80%程度がでんぷんであるので、でんぷんとしていもの粉末を添加する場合には、いもの粉末は、でんぷんそのものを添加する場合の1.25倍程度添加することが好ましい。また、上記と同様に、いもの粉末として、納豆菌による大豆の発酵を阻害する雑菌を含まないものを使用することが好ましい。
(でんぷん以外の糖)
前記でんぷん以外の糖としては、二糖類や単糖類(五炭糖および六炭糖)が挙げられ、
本発明においては、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記二糖類の例としては、スクロース(ショ糖)、ラクトースおよびマルトースなどが挙げられ、前記五炭糖の例としてはアラビノースなどが挙げられ、前記六炭糖の例としては、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)およびマンノースなどが挙げられる。
本発明においてでんぷん以外の糖としては、納豆の製造時間、特に発酵に要する時間を短縮する観点からスクロース(ショ糖)が特に好ましく、ショ糖を含む糖としてはたとえばグラニュー糖が挙げられる。なお、みその場合と同様に、でんぷん以外の糖として、納豆菌による大豆の発酵を阻害する雑菌を含まないものを使用することが好ましい。
前記でんぷん以外の糖の添加量は、吸水した大豆100重量部に対して、通常1.5〜4重量部、好ましくは2〜3.5重量部、より好ましくは2.5〜3重量部である。
上記のように本発明の納豆の製造方法は、蒸煮工程および/または次工程の納豆菌接種・発酵工程において、みそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することを特徴としている。これら3種の添加物の添加方法には特に制限はないが、均一な品質の納豆を製造する観点から、大豆と3種の添加物とが均一に混合されるような添加方法が好ましい。蒸煮工程において3種の添加物を大豆に添加する添加方法の例として、以下のような方法が挙げられる。
(1)大豆を蒸煮すると同時または後に、みそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を順次添加する方法。
(2)上記3種の添加物を水などの人体に無害で納豆の品質に影響を与えない液体に分散させておき、その分散液を、大豆を蒸煮すると同時、または後に、蒸煮釜に投入する方法。
上記方法において、3種の添加物を、大豆を蒸煮釜に投入した後に添加する場合、3種の添加物の添加は、通常蒸煮が完了してから30分以内に行う。
[納豆菌接種・発酵工程]
この工程では、蒸煮された大豆に納豆菌を接種し、大豆を発酵させる。この発酵により、納豆独特の味および糸引きが付与される。また納豆菌の接種は、発酵を阻害する雑菌が大豆に混入することのないように清浄な環境において行われる。接種する納豆菌の量は、蒸煮された大豆1gあたり通常2×103〜5×103個である。
前述のように本発明の納豆の製造方法は、前記蒸煮工程および/または納豆菌接種・発酵工程においてみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することを特徴としている。みそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖が大豆と均一に混合でき、それにより均一な品質の納豆が得られることから、納豆菌接種・発酵工程において前記3種の添加物を添加することが特に好ましい。
なお、納豆菌は前記3種の添加物中の糖質に接触することにより、熱に強い芽胞の状態から発芽して熱に弱くなる。そのため蒸煮を終えたばかりの熱い大豆に触れると納豆菌が死ぬ可能性がある。そこで、ある程度蒸煮された大豆の温度が下がってから、納豆菌を接種する。
前記みその添加量は、蒸煮された大豆100重量部に対して、通常1.5〜4重量部、好ましくは2〜3.5重量部、より好ましくは2.5〜3重量部である。
前記でんぷんの添加量は、蒸煮された大豆100重量部に対して、通常0.05〜0.5重量部、好ましくは0.08〜0.25重量部、より好ましくは0.1〜0.2重量部である。でんぷんとしていもの粉末を添加する場合には、いもの粉末は、でんぷんそのものを添加する場合の1.25倍程度添加することが好ましいのは前述のとおりである。
前記でんぷん以外の糖の添加量は、蒸煮された大豆100重量部に対して、通常1.5〜4重量部、好ましくは2〜3.5重量部、より好ましくは2.5〜3重量部である。
これら3種の添加物の添加方法に特に制限はないが、たとえば以下の方法が挙げられる。
(1)納豆菌を接種する前、同時または後に、順次3種の添加物を添加する方法。
(2)予め3種の添加物を混合しておき、得られた混合物を、納豆菌を接種する前、同時または後に添加する方法。
(3)3種の添加物および納豆菌を混合し、その混合物を添加する方法。
(4)3種の添加物を水などの人体に無害で納豆の品質に影響を与えない液体に分散させておき、その分散液を、納豆菌を接種する前、同時または後に添加する方法。
(5)3種の添加物および納豆菌を水などの人体に無害で納豆の品質に影響を与えない液体に分散させ、その分散液を添加する方法。
上記方法において、納豆菌の添加は、通常3種類の添加物との混合から120分以内、
或いは、蒸煮大豆に3種類の添加物を添加してから120分以内に行う。
納豆菌を接種され、たとえば上記の方法で3種の添加物を添加された大豆は発酵させられるが、従来この発酵には、製品として出荷できる程度の味および糸引き等を達成するために20時間程度を要していた。しかしながら本発明では、上記3種の添加物を添加することにより、発酵時間は通常10〜13時間、好ましくは11〜12時間で済む。また発酵温度は従来の発酵温度と同じであり、通常38〜43℃、好ましくは39〜42℃で発酵が行われる。
このような発酵は通常、前記発酵温度や発酵に適した環境を実現する専用の発酵室にて行われる。
上記のような室温よりも高めの温度で発酵させた後、次の冷却工程により冷却することで大豆の発酵を終了させるが、冷却工程に移る前に、発酵した大豆を、通常2〜4時間、好ましくは2〜3時間、より好ましくは2時間〜2時間30分常温で放置し、熟成させることが好ましい。常温で熟成させることにより、製品の糸引きと被りの向上及びタンパク質の分解が進み味に深みがでてくる。また常温で放置することにより、発酵した大豆を均一に熟成させることができる。なお、本明細書において常温とは12〜28℃、好ましくは15〜25℃の温度範囲を指す。
[冷却工程]
上記の納豆菌により発酵させられ、好ましくは2〜3時間常温で熟成させられた大豆を、通常4時間以上冷却することにより、大豆の温度を納豆菌が発酵できない温度にまで下げ、大豆の発酵を終了させ、納豆という製品として完成する。冷却時間は通常8時間以下であり、好ましくは4〜6時間である。
冷却工程における冷却は通常1〜5℃、好ましくは1〜3℃の温度で行われる。また冷却工程は通常冷蔵庫にて行われる。
従来の納豆の製造方法ではこの冷却工程には20時間程度を要していたが、本発明の納
豆の製造方法においては、上記3種の添加物が添加されていることにより、4時間程度の冷却でも発酵を終了させることができる。なお冷却時間は、冷蔵庫の性能および一度に冷蔵庫に入れる発酵した大豆の量によって多少変動する。
以上説明した各工程を経ることにより納豆を製造することができる。
本発明では、蒸煮を行う際および/または納豆菌を接種する際に、上記3種の添加物を添加することにより、従来の納豆の製造方法よりも短時間で納豆を製造することができる。
本発明の製造方法で製造された納豆は、味、糸引き、硬さ、外観、香り、納豆菌数などの点において、従来の方法で製造された通常製品の納豆と比べても全く遜色のない品質を有している。しかも後述の実施例から明らかなように、保存特性の点においては、本発明の製造方法により製造された納豆の方が、従来の方法で製造された納豆よりも優れている。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
[実施例1]
原料大豆1俵(60kg)を通常行われている納豆の製造方法で選別、浸漬、蒸煮(1
.3kg/cm2、45分間)した。なお、選別した結果、納豆の製造に使用した原料大
豆は60kgだった。
蒸煮された大豆(煮豆)の重量(120kg)100重量部に対して、味噌(市販のだし入りのもの)2.5重量部分、グラニュー糖2.5重量部分および市販のマッシュポテトを細かく粉砕したもの(顕微鏡により測定した粒径は1.2mm以下)0.1重量部分を温水9リットルに十分攪拌して分散させた。
さらにその分散液に納豆菌液2.4cc(2×108個/cc)を加えて十分攪拌し、
それを、納豆菌を前記分散液に加えてから1時間以内に煮豆に添加し、煮豆と均一に混合されるようよく撹拌した。
その後添加物と納豆菌が接種された煮豆を、通常の方法で容器に盛り込み発酵させた。発酵条件は42℃で11時間とした。発酵を行った後、約15℃の部屋に2時間放置して熟成さ
せ、熟成された納豆を冷蔵庫(1〜3℃)に5時間入れて、発酵を終了させた。
通常製品と同様の基準で検査するため、発酵終了後の翌日に、製造された納豆の官能検査(被り・外観、糸引き、香り、味、硬さ)を、被験者7名により行った。判定は5段階評価で数字の大きい方が良好という判定とした。結果を下記表1に示す。なお「被り」とは、納豆菌の働きによって大豆中のたんぱく質がアミノ酸に分解され、さらにそれらが再結合されたものであり、厚みがあることが好ましい、すなわち評価が高い。
この結果は、通常製品(下記表2参照)に劣らない結果となった。
また、納豆菌量を複数個のサンプルをとって測定したところ、いずれも1.2×109
個/gとなり、通常の納豆製品と同等の結果となった。
次に上記の方法で製造された納豆の保存試験を行った。発酵終了後の製品をまず5℃で5日間、ついで10℃にて15日間保存し、試験を行った。試験項目は「被りの厚さ」(厚いと評価点が高い)、「被りの溶け」(溶けていないものは評価点が高い)、「匂い」、「チロシンの発生」(発生していないものが評価点が高い)、「糸引き」、「苦み」、「硬さ」とし、これらを被験者4人に5段階評価させた(評価が高い方が、点数が高い)。この評価は通常製品の評価基準を基に行った。結果を下記表3に示す。
この結果は通常製品と比較しても遜色の無い結果となった。通常製品は、保存15日目まですべての項目が3以上であれば合格と判断される。
[実施例2]
原料大豆1俵(60kg)を通常行われている納豆の製造方法で選別、浸漬、蒸煮(1
.3kg/cm2、45分間)した。なお、選別した結果、納豆の製造に使用した大豆は
60kgだった。
その後、蒸煮された大豆(煮豆)の重量(120kg)100重量部に対して、味噌(市販のだし入り)1.25重量部分、グラニュー糖1.25重量部分および市販のマッシュポテトを細かく粉砕したもの(顕微鏡により測定した粒径は1.2mm以下)0.1重量部分を温水9リットルに十分攪拌して分散させた。さらにその分散液に納豆菌液2.4
cc(2×108個/cc)を加えて十分攪拌し、それを、納豆菌を前記分散液に加えて
から1時間以内に煮豆に添加し、煮豆と均一に混合されるようよく撹拌した。
その後添加物と納豆菌が接種された煮豆を通常の方法で、容器に盛り込み発酵させた。発酵条件は41℃で11時間とした。発酵を行った後、約15℃の部屋に2時間放置し、冷蔵庫(1〜3℃)に5時間入れて発酵を終了させた。
発酵終了後の翌日に官能検査(被り・外観、糸引き、香り、味、硬さ)を、被験者7名
により行った。判定は5段階評価で数字の多い方が良好という判定とした。結果を下記表
4に示す。
官能検査の結果は、実施例1に比べてやや劣る評価となった。
また、納豆菌量をサンプルをとって測定したところ、いずれも4×108個/gとなり
、実施例1に比べてやや少ない数となった。
[比較例1]
蒸煮された大豆に味噌、グラニュー糖およびマッシュポテトを添加しなかった以外は実施例1と同様にして納豆を製造した。
発酵終了後の翌日に、製造された納豆の官能検査(被り・外観、糸引き、香り、味、硬さ)を、被験者7名により行った。判定は5段階評価で数字の多い方が良好という判定とした。結果を下記表5に示す。
結果から明らかなように、3種の添加物を添加せずに、発酵時間を短くして納豆を製造すると、製品として出荷できるような品質の納豆は得られない。
[実施例3]
実施例1で製造された納豆のアミノ酸分析を経時的に行った。
発酵終了後、製造された納豆を3〜4℃で6日間保存し、同日に製造が完了した通常製品
(従来法で製造)と遊離アミノ酸量を比較した。下記表6に結果を示す。なお、比較し易いように、通常製品の遊離アミノ酸量を100として、その相対値を表6に示した。
また、実施例1で製造された納豆を3〜4℃で6日間、8日間および12日間保存し、各日における遊離アミノ酸量を測定した。結果を下記表7に示す。なお、比較しやすいように、6日保存した納豆の遊離アミノ酸量を100として、その相対値を表7に示した。
以上の結果から、実施例1で得られた納豆は通常製品に比較して、遊離アミノ酸量は約
70%であり、保存により遊離アミノ酸量は多少増加することがわかる。この事から実施例1で得られた納豆は、保存により品質が大きく変化しない、つまり賞味期間が長い製品であると言える。
次に同様の保存条件で実施例1で得られた納豆および通常製品の臭いの変化を、におい成分に基づいて測定した。測定にはGC/MSを使用した。保存6日目の通常商品の測定結果を基準にして、結果を下記表8に示す。
上記結果より、実施例1で得られた納豆は通常製品と比較して、「良い臭い」の成分が多く、「いやな臭い」の成分が少ないことが分かる。また「良い臭い」の成分は保存中に通常商品では減少しているにも拘わらず、実施例で得られた納豆では逆に増加している。「いやな臭い」の成分は、実施例1で得られた納豆においてはやや減少する傾向にある。
したがって実施例1で得られた納豆(本発明の製造方法により製造された納豆)は、保存性に優れ且つ納豆特有の「いやな臭い」が保存中に減少する特長を持っているといえる。
本発明の納豆の製造方法は、従来の納豆の製造方法に比べて、発酵および冷却に要する
時間、特に発酵に要する時間が大幅に短縮され、結果として従来法よりも短時間で納豆を製造することができる、製造効率の高い納豆の製造方法である。前記発酵および冷却は、納豆の製造において最も時間のかかっていた工程であり、この工程に要する時間を大幅に短縮した本発明の工業的意義は極めて大きい。
しかも本発明の納豆の製造方法により製造される納豆は、従来法で製造される納豆と比べても品質に特に遜色はなく、保存特性、特に保存によるにおいの変化の点において、従来品に比べて優れている。

Claims (11)

  1. 大豆を水に浸漬し、蒸煮し、納豆菌を接種して蒸煮された大豆を発酵させ、冷却により前記発酵を終了させる納豆の製造方法において、
    蒸煮を行う際および/または納豆菌を接種する際に、前記大豆にみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することを特徴とする納豆の製造方法。
  2. 納豆菌を接種する際に、前記蒸煮された大豆にみそ、でんぷんおよびでんぷん以外の糖を添加することを特徴とする請求項1に記載の納豆の製造方法。
  3. 前記発酵を行ってから冷却を開始する前に、発酵した大豆を2〜4時間常温で熟成させることを特徴とする請求項1または2に記載の納豆の製造方法。
  4. 前記発酵を10〜13時間行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の納豆の製造方法。
  5. 前記発酵を38〜43℃にて行い、前記熟成を12〜28℃にて行い、前記冷却を1〜5℃にて行うことを特徴とする請求項3または4に記載の納豆の製造方法。
  6. 前記蒸煮された大豆100重量部に対して、前記みそを1.5〜4重量部、前記でんぷんを0.05〜0.5重量部および前記でんぷん以外の糖を1.5〜4重量部添加することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の納豆の製造方法。
  7. 前記でんぷんが、いもの粉末として添加されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の納豆の製造方法。
  8. 前記いもの粉末が、じゃがいもの粉末であることを特徴とする請求項7に記載の納豆の製造方法。
  9. 前記じゃがいもの粉末が、マッシュポテトの粉砕物であることを特徴とする請求項8に記載の納豆の製造方法。
  10. 前記でんぷん以外の糖がショ糖を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の納豆の製造方法。
  11. 前記でんぷん以外の糖がグラニュー糖であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の納豆の製造方法。
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