JP2010230325A - 車両用指示計器の初期設定方法 - Google Patents

車両用指示計器の初期設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両用指示計器の正確な初期設定方法を提供すること。
【解決手段】ステップモータMを強制脱調させるために、駆動信号を制御ユニット50に制御させることにより指針20を帰零方向Xへ回転駆動する帰零処理(S101,S102)と、ステップモータMから指針20に至る回転駆動系70に帰零処理中のステップモータMの強制脱調により発生する物理現象を検出し、当該検出時における駆動信号の電気角を脱調電気角θpsとして抽出する脱調検出処理(S102,S103)と、脱調検出処理により抽出された脱調電気角θpsを基準として帰零方向Xとは反対の離零方向Yへ位相が180度ずれた電気角を、制御ユニット50のメモリ52に記憶させる零点θ0として初期設定する零点設定処理(S104,S105)と、を含む。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両用指示計器の初期設定方法に関する。
従来、電気角に応じて交番する駆動信号をステップモータの界磁巻線へ印加することにより指針を回転駆動して、指針の回転位置に応じた車両状態値を指示する車両用指示計器が知られている。このような車両用指示計器では、車両状態値の零値を指示する零位置に帰零方向への回転により復帰する指針について、零位置から帰零方向へ所定範囲内のストッパ位置にストッパ機構によって停止させ、当該ストッパ位置に対応する電気角を駆動信号制御の基準としている。
例えば特許文献1の車両用指示計器では、指針を帰零方向へ回転駆動するようにステップモータの界磁巻線へ印加する駆動信号を制御しながら、界磁巻線に発生する誘起電圧を検出している。これにより指針の回転中は界磁巻線に誘起電圧が発生する一方、指針が停止すると、界磁巻線に発生の誘起電圧が低下することになる。そこで、界磁巻線に発生する誘起電圧の検出電圧が設定値以下となる場合には、指針がストッパ位置にて停止したものと推定し、当該ストッパ位置に対応する電気角を更新設定している。こうした一連の処理によれば、指示計器の始動前に振動等の外乱によってステップモータが脱調して指針の回転位置がずれていたとしても、更新設定された電気角に基づき駆動信号を正確に制御することが可能となるのである。
また一方、特許文献2の車両用指示計器では、指針を帰零方向へ回転駆動してストッパ機構に押し付けるように、駆動信号の印加をステップモータの界磁巻線に対して継続させている。これにより、指針がストッパ位置に確実に停止して、当該ストッパ位置に対応する電気角が正しく更新設定され得る。したがって、指示計器の始動前におけるステップモータの脱調により指針の回転位置がずれていたとしても、更新設定された電気角に基づき駆動信号を正確に制御することが可能となるのである。
特許第3770095号公報 特許第3389727号公報
さて、上述した特許文献1,2の車両用指示計器では、製品出荷前にストッパ位置に対応して初期設定される電気角に基づくことで、その後の駆動信号制御が行われる。故に、ストッパ位置対応の電気角に関して初期設定が不正確となる場合、駆動信号の制御が製品出荷当初から誤差を含んだものとなり、最悪、意図しないステップモータの脱調が製品出荷後に生じて指針による車両状態値の指示誤りを惹起する事態が懸念される。
そこで特許文献1では、一旦ストッパ位置まで回転駆動した指針を帰零方向とは反対の離零方向へ回転駆動するように駆動信号の電気角を漸次変化させ、指針がストッパ位置から離間したとき又はその直前の電気角をストッパ位置対応の電気角として初期設定している。しかし、かかる方法では、電気角の漸次変化に伴う離零方向への指針回転位置の変化は小さくなるため、ストッパ位置からの指針の離間を検出し難く、ストッパ位置対応の電気角に関して初期設定の正確性を低下させるおそれがあった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両用指示計器の正確な初期設定方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、車両状態値の零値を指示する零位置に帰零方向への回転により復帰する指針と、電気角に応じて交番する駆動信号の界磁巻線への印加により指針を回転駆動するためのステップモータと、帰零方向へ回転する指針を零位置から帰零方向の所定範囲内となるストッパ位置に停止させるストッパ機構と、ストッパ位置に対応する電気角として設定される零点に基づき駆動信号を制御する制御手段と、を備える車両用指示計器の零点に関する初期設定方法であって、ステップモータを強制脱調させるために、駆動信号を制御手段に制御させることにより指針を帰零方向へ回転駆動する帰零処理と、ステップモータから指針に至る回転駆動系に帰零処理中のステップモータの強制脱調により発生する物理現象を検出し、当該検出時における駆動信号の電気角を脱調電気角として抽出する脱調検出処理と、脱調検出処理により抽出された脱調電気角を基準として帰零方向とは反対の離零方向へ位相が180度以下ずれた電気角を、制御手段に記憶させる零点として初期設定する零点設定処理と、を含むことを特徴とする。
この発明によると、指針を帰零方向へ回転駆動する帰零処理中のステップモータの強制脱調により回転駆動系に発生する物理現象が検出されて、当該検出時における駆動信号の電気角が脱調電気角として抽出される。ここでステップモータでは、強制脱調によって電気角が駆動信号に対して帰零方向とは反対の離零方向に360度分位相ずれすることとなるので、強制脱調したステップモータから指針に至る回転駆動系に発生の物理現象は、発生直前からの変化が大きく、検出の容易なものとなる。故に、強制脱調による物理現象検出時の脱調電気角、ひいては当該脱調電気角を基準に初期設定される零点を正確に得ることができるのである。また、ステップモータの強制脱調は理論上、ストッパ機構による指針の停止作用が開始したときの電気角に対して帰零方向へ180度位相のずれた脱調電気角まで帰零処理が進むことで、発生する。故に、脱調電気角を基準として帰零方向とは反対の離零方向へ位相が180度以下ずれた電気角が制御手段に記憶の零点として初期設定された後には、駆動信号の電気角を当該零点に制御することで指針をストッパ位置に適正に停止させることができる。以上によれば、零点に関する初期設定を正確に行って、その後における駆動信号制御の精度を高めることが可能となるのである。
請求項2に記載の発明では、脱調検出処理において、ステップモータの強制脱調により回転駆動系に発生する物理現象を、帰零処理中に回転駆動系を撮影してなる画像データに基づき検出する。この発明によると、帰零処理中において回転駆動系を撮影してなる画像データに基づくことで、当該処理中におけるステップモータの強制脱調により回転駆動系に発生して脱調電気角の抽出を齎す物理現象を、その発生時に確実に検出することができる。これによれば、零点に関する初期設定の正確性が向上され得るのである。
先述した特許文献1の車両用指示計器では、ステップモータから指針に至る回転駆動系に、ステップモータの回転を減速して指針へ伝達する減速歯車機構が設けられている。かかる構成下、ストッパ位置対応の電気角を初期設定するためにストッパ位置まで到達させた指針の回転駆動を帰零方向から離零方向へ反転させると、減速歯車機構に存在するバックラッシ分、ストッパ位置に対する指針の離間タイミングと駆動信号の電気角との対応にずれが生じる。この場合、ストッパ位置に対する指針の離間時又はその直前の電気角をストッパ位置に対応させる初期設定について、正確性の低下を招来するおそれがある。
これに対して請求項3に記載の発明は、回転駆動系を構成し、ステップモータの回転を減速して指針へ伝達することにより指針を回転駆動する減速歯車機構を、さらに備える車両用指示計器の零点に関する初期設定方法であって、帰零処理において、駆動信号を制御手段に制御させることにより減速歯車機構を介して指針を帰零方向へ回転駆動する。この発明によると、ステップモータの回転を減速して指針へ伝達する減速歯車機構を介して指針を帰零方向へ回転駆動する帰零処理中において、減速歯車機構に存在するバックラッシによっては、ステップモータの強制脱調の発生タイミングと駆動信号の電気角との対応にずれが生じ難い。故に、強制脱調による物理現象発生時の脱調電気角の抽出、ひいては当該脱調電気角を基準とする零点の初期設定について、正確性が確保され得るのである。
請求項4に記載の発明は、帰零処理と脱調検出処理と零点設定処理との組を繰り返し、各組の零点設定処理により設定された零点が相互に一致した場合に、当該相互一致の零点を初期設定値として制御手段に記憶させる繰返処理を、さらに含む。この発明によると、制御手段に記憶される零点の初期設定値は、帰零処理と脱調検出処理と零点設定処理との組の繰り返しによる設定値が相互に一致した結果となるので、信頼性の高いものとなる。これによれば、零点に関する初期設定の正確性が向上され得るのである。
請求項5に記載の発明では、帰零処理において、駆動信号の電気角を所定の時間変化率で漸次変化させる制御を制御手段に継続させることにより、指針を帰零方向へ回転駆動する。この発明においてステップモータの強制脱調は、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角から帰零方向へ位相のずれた脱調電気角まで、所定時間率変化での漸次変化が継続されることによって発生する。こうして強制脱調したステップモータから指針に至る回転駆動系において検出対象の物理現象は、離零方向へ指針が大きく回転するように発生し、その検出容易性の高いものとなる。これによれば、零点に関する初期設定の正確性が向上され得るのである。
請求項6に記載の発明では、零点設定処理において、脱調検出処理により抽出された脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度となる電気角を、零点として初期設定する。この発明によると、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角から帰零方向へ位相のずれた脱調電気角までの漸次変化が継続されることによりステップモータが強制脱調され、当該脱調電気角を基準として帰零方向へ180度位相のずれた電気角が零点として初期設定される。これによれば、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角と理論上一致する電気角に零点が設定されることになるので、零点に関する初期設定の正確性の向上に貢献可能である。
請求項7に記載の発明は、帰零処理中におけるステップモータの強制脱調前に指針がストッパ位置に完全停止することに応じて回転駆動系に発生する物理現象を検出し、当該検出時における駆動信号の電気角を停止電気角として抽出する停止検出処理を、さらに含み、零点設定処理において、脱調検出処理により抽出された脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下となる電気角であって停止検出処理により抽出された停止電気角を、零点として初期設定する。この発明によると、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角から帰零方向へ位相のずれた脱調電気角までの漸次変化が継続されることによりステップモータが強制脱調され、当該脱調電気角を基準とする停止電気角が零点として初期設定される。ここで停止電気角は、脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下であって、帰零処理中におけるステップモータの強制脱調前に指針がストッパ位置に完全停止することに応じて物理現象が回転駆動系に発生したときにおける駆動信号の電気角である。故に零点は、ストッパ機構による停止作用発生中に指針がストッパ位置に完全停止したときの電気角と一致することになるので、零点に関する初期設定の正確性の向上に貢献可能である。
請求項8に記載の発明では、停止検出処理において、指針の完全停止により回転駆動系に発生する物理現象を、帰零処理中に回転駆動系を撮影してなる画像データに基づき検出し、脱調検出処理において、ステップモータの強制脱調により回転駆動系に発生する物理現象を、帰零処理中に回転駆動系を撮影してなる画像データに基づき検出する。この発明によると、帰零処理中において回転駆動系を撮影してなる画像データに基づくことで、当該処理中における指針の完全停止により回転駆動系に発生して停止電気角の抽出を齎す物理現象を、その発生時に確実に検出することができる。また同様に、帰零処理中において回転駆動系を撮影してなる画像データに基づくことで、当該処理中におけるステップモータの強制脱調により回転駆動系に発生して脱調電気角の抽出を齎す物理現象を、その発生時に確実に検出することができる。これらによれば、脱調電気角及び停止電気角に基づく零点の初期設定について、正確性が向上され得るのである。
請求項9に記載の発明では、零点設定処理において、脱調検出処理により抽出された脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下となる電気角であって駆動信号の信号成分が零値となる電気角を、零点として初期設定する。この発明によると、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角から帰零方向へ位相のずれた脱調電気角までの漸次変化が継続されることによりステップモータが強制脱調され、当該脱調電気角を基準とする電気角が零点として初期設定される。ここで零点に設定の電気角は、脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下で駆動信号の信号成分が零値となる電気角である。故に零点は、ストッパ機構による停止作用発生中に信号成分が零値となったたときの電気角と一致することになるので、零点に関して初期設定の正確性並びに初期設定後の更新設定の正確性を向上する上において有利となる。
請求項10に記載の発明では、零点設定処理において、脱調検出処理により抽出された脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下となる電気角であって駆動信号の信号成分が零値となる電気角のうち、当該位相ずれが最大となる電気角を、零点として初期設定する。この発明によると、零点に初期設定される電気角は、電気角の漸次変化の継続によって到達した脱調電気角に対して離零方向への位相ずれが180度以下で駆動信号の信号成分が零値となる電気角のうち、当該位相ずれが最大の電気角とされる。これにより零点は、ストッパ機構による停止作用の発生中に信号成分が零値となったときの電気角のうち特に、当該停止作用の開始時における電気角へと可及的に近付けられることになるので、零点に関する初期設定の正確性の向上に貢献可能である。
請求項11に記載の発明では、帰零処理において、駆動信号の電気角を所定のタイミング毎にステップ状に変化させる制御を制御手段に繰り返させることにより、指針を帰零方向へ回転駆動する。この発明においてステップモータの強制脱調は、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角から帰零方向へ位相のずれた脱調電気角まで、所定タイミング毎のステップ状変化が繰り返されることによって発生する。こうして強制脱調したステップモータから指針に至る回転駆動系において検出対象の物理現象は、電気角をステップ状に変化させるタイミングのみにて発生するので、その検出容易性の高いものとなる。これによれば、零点に関する初期設定の正確性が向上され得るのである。
請求項12に記載の発明では、零点設定処理において、脱調検出処理により抽出された脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下となる電気角であって駆動信号の信号成分が零値となる電気角を、零点として初期設定する。この発明によると、ストッパ機構による停止作用開始時の電気角から帰零方向へ位相のずれた脱調電気角までのステップ状変化が繰り返されることによりステップモータが強制脱調され、当該脱調電気角を基準とする電気角が零点として初期設定される。ここで、零点に設定される電気角は、脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下で駆動信号の信号成分が零値となる電気角である。故に零点は、ストッパ機構による停止作用発生中に信号成分が零値となったたときの電気角と一致することになるので、零点に関して初期設定の正確性並びに初期設定後の更新設定の正確性を向上する上で有利となる。
請求項13に記載の発明では、零点設定処理において、脱調検出処理により抽出された脱調電気角に対する離零方向への位相ずれが180度以下となる電気角であって駆動信号の信号成分が零値となる電気角のうち、当該位相ずれが最大となる電気角を、零点として初期設定する。この発明によると、零点に初期設定される電気角は、電気角のステップ状変化の繰り返しによって到達した脱調電気角に対して離零方向への位相ずれが180度以下で駆動信号の信号成分が零値となる電気角のうち、当該位相ずれが最大の電気角とされる。これにより零点は、ストッパ機構による停止作用の発生中に信号成分が零値となったたときの電気角のうち特に、当該停止作用の開始時における電気角へと可及的に近付けられることになるので、零点に関する初期設定の正確性の向上に貢献可能である。
本発明の第一実施形態による車両用指示計器を示す正面図である。 図1のII−II線断面図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の電気回路構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の要部を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の要部を示す平面図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の駆動信号について説明するための特性図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の図1とは異なる作動状態を示す正面図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器に初期設定作動を実施させるための初期設定装置の電気回路構成を、当該指示計器の電気回路構成と共に示すブロック図である。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するためのフローチャートである。 本発明の第一実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するための特性図である。 本発明の第二実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するためのフローチャートである。 本発明の第三実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するためのフローチャートである。 本発明の第三実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するための特性図である。 本発明の第四実施形態による車両用指示計器の電気回路構成を示すブロック図である。 本発明の第四実施形態による車両用指示計器の作動について説明するための特性図である。 本発明の第四実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するためのフローチャートである。 本発明の第四実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するための特性図である。 本発明の第五実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するためのフローチャートである。 本発明の第五実施形態による車両用指示計器の初期設定作動について説明するための特性図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の初期設定方法が適用される第一実施形態の車両用指示計器1を示している。車両用指示計器1は、車速計として車両内の運転席前方に設置される。図1〜3に示すように車両用指示計器1は、計器板10、指針20、回動内機30、基板40、並びに「制御手段」としての制御ユニット50を備えている。
図1,2に示す計器板10は、その表示面10aを運転席側へ向けて配置されており、「車両状態値」として車速値を表示する車速表示部11を有している。車速表示部11は複数の車速値を、その基準となる零値(0km/h)から上限値(180km/h)にかけて円弧状に表示している。
指針20は、回動内機30の指針軸30bに基端部21側にて連結されており、帰零方向X及びその反対の離零方向Yへ計器板10の表示面10aに沿って回転可能となっている。これにより、車速表示部11に表示される車速値のうち回転位置に応じた値を指示する指針20は、図1に示す如く零値を指示する零位置に帰零方向Xへの回転によって復帰可能となっている。
図2に示すように回動内機30は、内機本体30a、指針軸30b及びケーシング30cを備えている。内機本体30aは、計器板10に略平行な基板40の背面側に配置されている。内機本体30aは、図4に示す二相式ステップモータM、減速歯車機構G、並びにストッパ機構Sを、ケーシング30cに内蔵してなる。指針軸30bは、基板40の背面に固定されたケーシング30cによって支持されており、基板40及び計器板10を貫通して指針20の基端部21を支持している。これにより内機本体30aは、ステップモータMの回転に連動する減速歯車機構Gの減速回転により、当該減速歯車機構Gの出力段歯車34と同軸上の指針軸30b、ひいては指針20を回転駆動可能となっている。
図4,5に示すようにステップモータMは、ステータMs及びマグネットロータMrを組み合わせてなる。ステータMsは、ヨーク31及び二相の界磁巻線32,33を有している。ヨーク31は、ポール状を呈する一対の磁極31a,31bを形成しており、磁極31aにはA相の界磁巻線32が巻装される一方、磁極31bにはB相の界磁巻線33が巻装されている。マグネットロータMrは、減速歯車機構Gの回転軸35aに同軸上に固定されている。ヨーク31の各磁極31a,31bの先端面との間に隙間をあけるマグネットロータMrの外周面には、磁極としてのN,S極が回転方向において交互に形成されている。
このような構成のステップモータMにおいてA相の界磁巻線32は、図6に示す如く電気角に応じて電圧が余弦関数状に交番する交流のA相駆動信号を、印加される。一方、B相の界磁巻線33は、図6に示す如く電気角に応じて電圧が正弦関数状に交番する交流のB相駆動信号を、印加される。このように互いに90度位相のずれたA,B各相の駆動信号を印加される各界磁巻線32,33には、交流磁束が発生して当該交流磁束がヨーク31及びマグネットロータMrの磁極間を通過する。したがって、マグネットロータMrは、電気角に応じたA,B各相の駆動信号の電圧変化に従って回転することになる。
図4に示すように減速歯車機構Gは、平歯車からなる複数の歯車34,35,36,37を有している。出力段歯車34は、指針軸30bに同軸上に連結されている。入力段歯車35は、ケーシング30cに支持された回転軸35aに同軸上に固定されている。中間歯車36,37は、ケーシング30cに固定された回転軸36aにより同軸上に支持されることで、一体に回転可能となっている。中間歯車36は出力段歯車34と噛合している一方、中間歯車37は入力段歯車35と噛合している。
このような構成により減速歯車機構Gは、ステップモータMのマグネットロータMrの回転を減速して当該減速回転を指針20へと伝達する。したがって、電気角に応じたA,B各相の駆動信号の変化に従ってマグネットロータMrの回転位置が変化することにより、指針20の回転位置も変化することになる。尚、図6に示す如く本実施形態では、電気角を減少させる方向が指針20の帰零方向Xに対応し、電気角を増大させる方向が指針20の離零方向Yに対応している。
図4に示すようにストッパ機構Sは、当接部材38及びストッパ部材39を有している。当接部材38は、出力段歯車34から突出する短冊板状に形成されており、当該歯車34と一体に回転可能となっている。ストッパ部材39は、ケーシング30cから内部へ突出するL字状に形成されており、当接部材38の回転軌道上において突出側の先端部39aが当接部材38よりも帰零方向Xの対応側に位置している。したがって、指針20の帰零方向Xへの回転により当接部材38がストッパ部材39の先端部39aに係止されるときには、図7に示す如く指針20が零位置から帰零方向Xの所定範囲内となるストッパ位置にて、停止することとなる。そこで、ステップモータMについて本実施形態では、ストッパ位置に対応する電気角が図6に示す如き零点θ0(0度)として設定されるようになっている。尚、車両用指示計器1の製造時にストッパ位置は、指針20の零位置から帰零方向Xへ、ステップモータMの電気角に換算して例えば450度の範囲内に設定される。
以上、本実施形態では、ステップモータM及び減速歯車機構Gを含む回動内機30並びに指針20により、ステップモータMから減速歯車機構Gを介して指針20へと至る回転駆動系70が構成されている。
図2に示すように制御ユニット50は、マイクロコンピュータを主体に構成されて基板40に実装されている。制御ユニット50は、図3に示すようにメモリ52を有している。メモリ52には、後に詳述する更新作動、通常作動及び初期設定作動等の各種作動を実施するための実行プログラムと、初期設定作動により初期設定された電気角の零点θ0とが予め記憶されている。また、メモリ52には、更新作動により更新設定される最新の零点θ0が記憶されるようになっている。
制御ユニット50は、車両のドアセンサ60、イグニッションスイッチIG及びバッテリ電源Bと電気接続されている。制御ユニット50は、ドアセンサ60により車両のドアの開放が検出された場合に、バッテリ電源Bからの直接的な給電によって始動する。始動した制御ユニット50は、設定時間(例えば2分)が経過するまでにイグニッションスイッチIGがオンされた場合、バッテリ電源Bからの給電によって作動状態を維持し、その後にイグニッションスイッチIGがオフされることによって作動停止する。また一方、始動した制御ユニット50は、設定時間が経過するまでにイグニッションスイッチIGがオンされない場合には一旦、作動停止し、その後にイグニッションスイッチIGがオンされた場合には再始動して、イグニッションスイッチIGのオフによって作動停止する。尚、一度始動した後の制御ユニット50の再始動については、イグニッションスイッチIGのオンに応答して行う以外にも、例えば車両のドアの開放や、ブレーキペダルの踏み込み等に応答して行うようにしてもよい。
図3に示すように制御ユニット50は、ステップモータMの各界磁巻線32,33と電気接続されている。始動直後において制御ユニット50は、メモリ52に記憶の零点θ0を更新設定するための更新作動を実施する。本実施形態の更新作動では、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角について、メモリ52から読み出した初期設定の零点θ0を基準に帰零方向Xへ360度位相のずれた電気角まで変化させる処理を、強制脱調処理として複数回繰り返す。尚、ここで各回の強制脱調処理においては、ステップモータMの強制脱調が生じない限り、指針20が帰零方向Xへ回転駆動されることとなる。
ここで、制御ユニット50の始動前にステップモータMの脱調(以下、「始動前脱調」という)が生じていない場合には、各回の強制脱調処理において電気角が零点θ0から帰零方向Xへ180度位相ずれするのに応じて、ステップモータMが強制脱調して指針20がストッパ位置よりも離零方向Yへ跳ね上がる。この後、さらに電気角が帰零方向Xへ位相ずれすることで、指針20が帰零方向Xのストッパ位置まで戻ってストッパ機構Sにより停止させられる。したがって、最終回の強制脱調処理終了時において指針20のストッパ位置に対応する電気角、即ち初期設定の零点θ0から帰零方向Xへ360度位相のずれた電気角を最新の零点θ0として更新設定し、メモリ52に記憶する。
一方、始動前脱調によって指針20がストッパ位置から離零方向Yへ180度以上位相ずれしている場合、当該指針20がストッパ位置に到達する回の強制脱調処理終了時までは、ステップモータMの強制脱調は生じない。そして、指針20がストッパ位置に到達した回以降となる強制脱調処理では、始動前脱調が生じていない上述の場合と同様にステップモータMの強制脱調が生じることになる。故にこの場合にも、最終回の強制脱調処理終了時においてストッパ機構Sにより停止させられた指針20のストッパ位置に対応する電気角を、最新の零点θ0に更新設定してメモリ52に記憶するのである。
図3に示すように制御ユニット50は、車両の車速センサ62と電気接続されている。更新作動後において制御ユニット50は、車速センサ62の検出車速値を指針20に指示させる通常作動を実施する。かかる通常作動では、更新作動により更新設定された零点θ0を基準とすることで、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角を検出車速値と対応する電気角へと制御するのである。
図8に示すように制御ユニット50は、車両用指示計器1の製品としての工場出荷前において初期設定装置100と電気接続されることにより、初期設定作動を実施する。ここで初期設定装置100は、撮影手段であるカメラ102と、画像解析手段である画像処理回路104とを備えている。カメラ102は、例えばCCD等の撮影素子を主体に構成され、初期設定作動の実施時に回転駆動系70のうち指針20の近傍に配置されて当該指針20を撮影する。画像処理回路104は、例えば画像処理用のICチップ等を主体に構成され、カメラ102と電気接続されている。画像処理回路104は、カメラ102により撮影した指針20の画像データを、当該カメラ102から出力の画像信号に基づき生成する。さらに、初期設定作動の実施時に制御ユニット50と電気接続されることとなる画像処理回路104は、生成した指針20の画像データを画像解析することによって指針20の回転位置の変化を検出し、その検出結果を表す検出信号を制御ユニット50へと出力する。
このような初期設定装置100を利用した制御ユニット50の初期設定作動について、図9のフローチャートに従って以下に説明する。尚、かかる初期設定作動は、制御ユニット50が初期設定装置100の画像処理回路104と電気接続されて始動するのに伴って、スタートする。
初期設定作動のステップS101では、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角を制御することにより、当該S101の実行開始時における電気角を帰零方向Xへ微小角度δθ分、変化させる。ここで角度δθは、ステップモータMに固有のステップ角を分割して電気角の変化を滑らかにするマイクロステップ駆動を実現するための制御角度であり、例えば3度程度に設定される。したがって、ステップS101によれば、ステップモータMの強制脱調が生じない限りにおいて、かかる制御角度δθに対応した位置までの帰零方向Xへの回転駆動が指針20に対して実現されることになる。
続いてステップS102では、カメラ102により撮影される指針20の回転位置の変化として、ステップモータMの強制脱調による離零方向Yへの急変現象が発生したか否かを、画像処理回路104から出力の検出信号に基づき判定する。ここで離零方向Yへの急変現象とは、図10の期間Tps1〜Tps2に示す如き強制脱調により、ステップモータMの電気角がA,B各相の駆動信号に対して離零方向Yへ360度位相ずれすることにより、当該位相ずれに対応した位置まで指針20が回転する現象をいう。
こうしたステップS102により否定判定がなされた場合には、ステップS101へと戻る。したがって、指針20の離零方向Yへの急変現象が画像処理回路104により検出されない間はステップS101が繰り返されるので、図10に示す如くA,B各相の駆動信号の電気角を帰零方向Xへ漸次変化させる処理が継続されることになる。ここで、一回のステップS101の実行開始からステップS102の否定判定を経て次回のステップS101に戻るまでの周期Pgrは、ステップモータMの強制脱調により指針20の回転位置が360度位相ずれするのに要する急変時間(図10の期間Tps1〜Tps2)と同程度の微小時間、例えば2ms等に設定される。故に、ステップS101が繰り返されることによる電気角の漸次変化は、かかる周期Pgr及び上述の制御角度δθによって表される所定の時間変化率δθ/Pgrにて、実現されることとなる。
一方、ステップS102により肯定判定がなされた場合、即ち図10の期間Tps1〜Tps2に示す如き指針20の離零方向Yへの急変現象が画像処理回路104により検出された場合には、ステップS103へと進む。このステップS103では、急変現象の検出時となる指針20の回転位置の急変開始時Tps1においてA,B各相の駆動信号に共通に制御されている電気角を、図10に示す如く脱調電気角θpsとして抽出する。
さらに、ステップS103に後続するステップS104では、当該S103により抽出された脱調電気角θpsを基準として零点θ0を初期設定する。ここで、特に図10に示す本実施形態では、脱調電気角θpsに対する離零方向Yへの位相ずれが180度となる電気角にてストッパ機構Sによる指針20の停止作用が開始されたものと推定され、当該180度位相ずれの電気角が零点θ0に設定されることになる。
この後、ステップS104に後続するステップS105では、当該S104により初期設定された零点θ0をメモリ52に記憶させて、本初期設定作動を終了するのである。
以上説明した第一実施形態の初期設定作動によると、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角を帰零方向Xへ漸次変化させることにより、ステップモータMを強制脱調させてその脱調検出時Tps1の脱調電気角θpsを抽出する。ここでステップモータMでは、強制脱調によって電気角が駆動信号に対して帰零方向Xへ360度分位相ずれすることになるので、当該強制脱調時において指針20に発生する離零方向Yへの急変現象は、発生直前からの変化が著しく大きく、その検出が容易となる。しかも、かかる急変現象については、指針20を撮影してなる画像データに基づいた画像解析により、確実に検出され得る「物理現象」となる。これらのことから、脱調電気角θpsを正確に抽出することができるのである。
さらに第一実施形態の初期設定作動によると、指針20のストッパ位置に対応させてメモリ52に記憶させる零点θ0を、上述の如く正確に抽出した脱調電気角θpsから離零方向Yへ180度位相がずれた電気角に初期設定する。ここで、ステップモータMの強制脱調は理論上、ストッパ機構Sにより指針20の停止作用が開始したとき(図10のTes)の電気角から帰零方向Xへ180度位相のずれた脱調電気角θpsにて発生する。また、駆動信号の電気角の漸次変化により減速歯車機構Gを介して指針20を帰零方向Xへ回転駆動する際には、歯車34,36間及び歯車35,37間に存在するバックラッシによっては、強制脱調の発生タイミングTps1と駆動信号の脱調電気角θpsとの対応にずれが生じ難い。これらのことから、脱調電気角θpsから離零方向Yへ180度位相のずれた電気角に設定される零点θ0は、ストッパ機構Sによる停止作用開始時Tesの電気角に理論上対応した点となる。但し、実際上は、ストッパ機構Sによる停止作用開始時Tesから当該機構S等の弾性変形分、指針20が帰零方向Xへ僅かに回転(図10の期間Tes〜Tcs)して完全停止することから、零点θ0は、ストッパ機構Sによる停止作用の発生中における電気角のうち当該停止作用の開始時Tesにおける電気角に可及的に近付けられたものとなる。
このような初期設定作動により零点θ0が設定されてメモリ52に記憶されてなる第一実施形態の車両用指示計器1によれば、工場出荷後の更新作動及び通常作動においてA,B各相の駆動信号の電気角を零点θ0に制御することで指針20をストッパ位置に適正に停止させ得る。したがって、通常作動における駆動信号の制御精度、ひいては指針20による車速値の指示精度を高めることが可能となるのである。
尚、ここまでの第一実施形態では、初期設定作動のステップS101,S102が「帰零処理」に相当し、初期設定作動のステップS102,S103が「脱調検出処理」に相当し、初期設定作動のステップS104,S105が「零点設定処理」に相当している。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。図11に示すように第二実施形態の初期設定作動では、ステップS101〜S104の実行前にステップS200を実行する。具体的にステップS200では、メモリ52に設定される回数カウンタNをインクリメントする。尚、回数カウンタNについて初期設定作動の開始直後においては、零値(0回)に設定されているものとする。
さらに、ステップS104の実行後において第二実施形態の初期設定作動では、第一実施形態のステップS105に代わるステップS205〜S208を実行する。具体的にステップS205では、メモリ52の回数カウンタNが設定回数Nsに到達したか否かを判定する。ここで設定回数Nsとしては、本実施形態では2回が採用される。こうしたステップS205の結果、否定判定がなされた場合には、ステップS200へと戻って後続のステップS101〜S104を再度実行する一方、肯定判定がなされた場合には、ステップS206へと進む。
ステップS206では、直前及び1回前の各回のステップS104によって設定された零点θ0につき、許容位相範囲Wθ内で相互に一致しているか否かを判定する。ここで許容位相範囲Wθは、零点θ0のばらつきとして許容される範囲、例えば9度等の範囲に設定される。こうしたステップS206の結果、肯定判定がなされた場合にはステップS207へ進むことにより、直前及び1回前の各回のステップS104による零点θ0の平均値を算出し、その算出平均値を零点θ0の初期設定値としてメモリ52に記憶する。
一方、ステップS206により否定判定がなされた場合には、ステップS208へと進んでメモリ52の回数カウンタNをデクリメントした後、ステップS101〜S104,S205,S206を再度実行する。したがって、連続する二回のステップS104による零点θ0の設定値が相互に一致するまで、ステップS101〜S104,S205,S206が繰り返され、当該相互一致によりステップS207が実行されることによって本初期設定作動が終了するのである。
以上説明した第二実施形態の初期設定作動によると、メモリ52に記憶される零点θ0の初期設定値は、ステップS101〜S104の一連の処理が繰り返されることにより得られた設定値の相互一致の結果となるので、信頼性の高いものとなる。故に、零点θ0に関する初期設定の正確性を向上させることができる。尚、ここまでの第二実施形態では、初期設定作動のステップS200,S205〜S208が「繰返処理」に相当している。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。図12に示すように第三実施形態の初期設定作動では、ステップS101の実行前にステップS301〜S303を実行する。具体的にステップS301では、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角を制御することにより、当該S301の実行開始時における電気角を帰零方向Xへ微小角度δθ分、変化させる。ここで角度δθは、第一実施形態で説明した制御角度δθに設定されることにより、当該角度δθに対応した位置までの帰零方向Xへの回転駆動を指針20に対して実現する。
また続くステップS302では、カメラ102により撮影される指針20の回転位置の変化として、完全停止現象が発生したか否かを、画像処理回路104から出力の検出信号に基づき判定する。ここで完全停止現象とは、ストッパ機構Sによる停止作用開始時Tesから当該機構S等の弾性変形分、帰零方向Xへと変化した指針20の回転位置が、図13の期間Tcs1〜Tcs2の如く実質的にストッパ位置にて定位する現象をいう。
こうしたステップS302により否定判定がなされた場合には、ステップS301へと戻る。したがって、指針20の完全停止現象が画像処理回路104により検出されない間はステップS301が繰り返されるので、図13に示す如くA,B各相の駆動信号の電気角を帰零方向Xへ漸次変化させる処理が継続されることになる。ここで、一回のステップS301の実行開始からステップS302の否定判定を経て次回のステップS301に戻るまでの周期Pgrは、第一実施形態で説明した周期Pgrと同一に設定される。故に、ステップS301が繰り返されることによる電気角の漸次変化は、所定の時間変化率δθ/Pgrにて実現される。
一方、ステップS302により肯定判定がなされた場合、即ち図13の期間Tcs1〜Tcs2に示す如き指針20の完全停止現象が画像処理回路104により検出された場合には、ステップS303へと進む。このステップS303では、完全停止現象の検出時となる指針20のストッパ位置での定位開始時Tcs1においてA,B各相の駆動信号に共通に制御されている電気角を、図13に示す如く停止電気角θcsとして抽出する。
こうしたステップS303の実行後において第三実施形態の初期設定作動では、ステップS101〜S103を経て、第一実施形態のステップS104に代わるステップS304を実行する。具体的にステップS304では、図13に示す如く、直前のステップS103により抽出された脱調電気角θpsを基準とする離零方向Yへの位相ずれが180度以下となる電気角であって、直前のステップS303により抽出された停止電気角θcsを零点θ0に初期設定する。尚、このようなステップS304に後続するステップS105では、当該S304により初期設定された零点θ0をメモリ52に記憶させ、本初期設定作動を終了するのである。
以上説明した第三実施形態の初期設定作動によると、ステップモータMが強制脱調する脱調電気角θpsから離零方向Yへ180度以下位相のずれた電気角に初期設定される零点θ0は、当該強制脱調前において指針20がストッパ位置に完全停止したときの電気角と一致する。ここで指針20の完全停止現象は、指針20を撮影してなる画像データに基づいた画像解析によって確実に検出され得る「物理現象」である。したがって、ストッパ機構Sによる停止作用を受けて指針20が確実にストッパ位置に定位したときの電気角に対して、初期設定される零点θ0を正確に一致させることができるのである。尚、ここまでの第三実施形態では、初期設定作動のステップS301〜S303が「停止検出処理」に相当し、初期設定作動のステップS304,S105が「零点設定処理」に相当している。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態は、第一実施形態の変形例である。図14に示す第四実施形態において「制御手段」としての制御ユニット450は、ステップモータMの各界磁巻線32,33と電気接続されるスイッチング部454を有している。
スイッチング部454は、A,B各相の駆動信号について「信号成分」としての信号電圧が零値(0V)より大きくなる電気角では、対応する界磁巻線32,33へ信号印加するための経路を電気接続し且つ当該対応巻線に発生の誘起電圧を検出するための経路を遮断する。一方でスイッチング部454は、A,B各相の駆動信号について信号電圧が零値となる電気角では、対応する界磁巻線32,33へ信号印加するための経路を遮断し且つ当該対応巻線に発生した誘起電圧を検出するための経路を電気接続する。したがって、A,B各相の駆動信号が電気角に応じて余弦関数状及び正弦関数状に交番する本実施形態では、信号電圧が零値となる電気角、即ち図15に黒丸で示す零点θ0並びに当該零点θ0から90度ずつ位相のずれた電気角が、誘起電圧の検出点θdに設定されることとなる。これにより、本実施形態において誘起電圧の検出間隔λdは、電気角で90度に設定されている。
尚、スイッチング部454としては、制御ユニット450を構成するマイクロコンピュータ内でのスイッチング処理により、経路の接続及び遮断を検出点θd毎に行うものであってもよい。またあるいはスイッチング部454としては、制御ユニット450を構成するマイクロコンピュータの入出力ポートをスイッチングすることにより、経路の接続及び遮断を検出点θd毎に行うものであってもよい。
こうしたスイッチング部454を有する第四実施形態の制御ユニット450は、始動直後における更新作動を次のように実施する。まず、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角について、メモリ52から読み出した初期設定の零点θ0を基準に離零方向Yへ設定角度(例えば270度)分、位相がずれた電気角へと変化させる。続いて、A,B各相の駆動信号の電気角を検出点θdとなる初期設定の零点θ0まで帰零方向Xに戻し、界磁巻線32,33のうち信号電圧が零値の駆動信号に対応する巻線について誘起電圧を検出する。
ここで始動前脱調が生じていない場合には、検出対象の誘起電圧が設定電圧以下となるので、指針20がストッパ位置にて停止したものと判定される。故に、誘起電圧の検出点θdである初期設定の零点θ0をそのまま、メモリ52に記憶の零点θ0として更新設定することになる。
一方、始動前脱調によって指針20がストッパ位置から離零方向Yへ180度以上位相ずれしている場合、検出対象の誘起電圧が設定電圧を超えることになるので、指針20は停止していないものと判定される。故にこの場合には、A,B各相の駆動信号の電気角を初期設定の零点θ0から帰零方向Xへ90度ずつずらした検出点θd毎に、界磁巻線32,33のうち信号電圧が零値の駆動信号に対応する巻線の誘起電圧を検出する。その結果、検出対象の誘起電圧が設定電圧以下となった場合には、当該誘起電圧の検出点θdを最新の零点θ0に更新設定してメモリ52に記憶することとなるのである。
このような構成の制御ユニット450により実施される第四実施形態の初期設定作動では、図16に示す如くステップS101〜S103を経て、第一実施形態のステップS104に代わるステップS404を実行する。具体的にステップS404では、図17に示す如く更新作動の検出点θdとなる電気角のうち、直前のステップS103により抽出された脱調電気角θpsを基準とする離零方向Yへの位相ずれが180度以下且つ最大のものを、零点θ0に初期設定する。尚、こうしたステップS404に後続するステップS105では、当該S404により初期設定された零点θ0をメモリ52に記憶させ、本初期設定作動を終了するのである。
以上説明した第四実施形態の初期設定作動によると、ステップモータMが強制脱調する脱調電気角θpsから離零方向Yへ180度以下位相のずれた電気角に初期設定される零点θ0は、更新作動の検出点θdとなる電気角のうち当該位相ずれが最大のものと一致する。故に、初期設定される零点θ0は、ストッパ機構Sによる停止作用発生中の電気角のうちでも特に、当該停止作用開始時Tesの電気角に可及的に近付けられた正確なものとなる。しかも検出点θdは、更新作動においてA,B各相の駆動信号の一方の信号電圧が零値となることにより、誘起電圧の検出に基づいた指針20の停止判定を可能とする電気角である。これらのことから、初期設定される零点θ0については、各磁巻線32,33に発生する誘起電圧に着目してストッパ位置対応の零点θ0の更新設定を工場出荷後に正確に実現する上において、特に有利なものとなる。尚、ここまでの第四実施形態では、初期設定作動のステップS404,S105が「零点設定処理」に相当している。
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態は、第四実施形態の変形例である。図18に示すように第五実施形態の初期設定作動では、ステップS102,S103の実行前において、第四実施形態のステップS101に代わるステップS501を実行する。具体的にステップS501では、各界磁巻線32,33へ印加するA,B各相の駆動信号の電気角を制御することにより、当該S501の実行開始時における電気角を更新作動の検出点θdとなる現在の電気角から帰零方向Xへ急変させる。このとき電気角の変化量は、ステップモータMに固有のステップ角よりも十分に大きく設定され、特に本実施形態では、第四実施形態にて説明した更新作動における誘起電圧の検出間隔λd(図15参照)と同一となる90度に設定される。
このようなステップS501に後続するステップS102では、ステップモータMの強制脱調により指針20の離零方向Yへの急変現象が図19に示す如く瞬時Tpsに発生したか否かを、画像処理回路104から出力の検出信号に基づき判定することになる。その結果、否定判定がなされた場合に第五実施形態の初期作動では、ステップS501への戻りをステップS502の実行によって遅延させる。ここで、一回のステップS501の実行開始からステップS102の否定判定及び遅延ステップS502を経て次回のステップS501に戻るまでの周期Pstは、第一実施形態で説明した周期Pgrよりも十分に長い時間、例えば100ms秒等に設定される。これにより、指針20の急変現象が検出されない間は、周期PstにてステップS501が繰り返されるタイミング毎に、A,B各相の駆動信号の電気角が帰零方向Xへステップ状に変化するのである。
一方、ステップS102により肯定判定がなされた場合には、第四実施形態のステップS103に代わるステップS503へと進む。このステップS503では、更新作動の検出点θdとなる電気角のうち、急変現象の検出時となる指針20の回転位置の急変時TpsにおいてA,B各相の駆動信号に共通に制御されて直前のステップS501により到達した電気角を、図19に示す如く脱調電気角θpsとして抽出する。そして、こうしたステップS503の実行後において第五実施形態の初期設定作動では、第四実施形態のステップS404に代わるステップS504を実行する。
具体的にステップS504では、更新作動の検出点θdとなる電気角のうち、直前のステップS103により抽出された脱調電気角θpsを基準とする離零方向Yへの位相ずれが180度以下且つ最大のものを、零点θ0に初期設定する。ここで特に、更新作動の検出点θdとなる電気角を90度の変化量にてステップ状変化させる毎に急変現象の発生判定を行う本実施形態において、脱調電気角θpsに対する位相ずれが180度以下で最大の電気角とは、図19に示す如く当該位相ずれが180度の電気角に一致する。尚、このようなステップS504に後続するステップS105では、当該S504により初期設定された零点θ0をメモリ52に記憶させ、本初期設定作動を終了するのである。
以上説明した第五実施形態の初期設定作動によると、A,B各相の駆動信号の電気角を所定周期Pst毎に繰り返し帰零方向Xへステップ状変化させることで、ステップモータMを強制脱調させてその脱調検出時Tpsの脱調電気角θpsを抽出する。ここで、ステップモータMの強制脱調時において指針20に発生する離零方向Yへの急変現象は、指針20を撮影してなる画像データに基づいて確実に検出され得るのみならず、電気角のステップ状変化時にのみ発生することによってその検出容易性が高いものとなる。したがって、正確に抽出した脱調電気角θpsに基づくことで、第四実施形態と同様の原理によって確且つ更新作動での更新設定に有利な零点θ0を初期設定することが、可能となるのである。
尚、ここまでの第五実施形態では、初期設定作動のステップS501,S102,S502が「帰零処理」に相当し、初期設定作動のステップS102,S503が「脱調検出処理」に相当し、初期設定作動のステップS504,S105が「零点設定処理」に相当している。
(他の実施形態)
さて、本発明の複数の実施形態について説明してきたが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的には、第一〜第五実施形態においてA,B各相の駆動信号は、互いに90度の位相差をもって交番する信号であれば、余弦関数状又は正弦関数状に変化する信号以外、例えば台形波状や三角波状等に変化する信号であってもよい。さらに、第一〜第五実施形態において指針20により指示する「車両状態値」は、車両の各種状態に関する値であれば、例えば燃料残量や冷却水温度、エンジン回転数等であってもよい。
第一〜第五実施形態においてストッパ機構Sは、指針20を直接的に係止して停止させるものであってもよい。また、第一〜第五実施形態において回動内機30の内機本体30aに減速歯車機構Gを設けずに、当該本体30aのステップモータMの回転を指針20へ直接的に伝達する回転駆動系70を採用してもよい。さらに、第四及び第五実施形態の制御ユニット450においてスイッチング部454を設けずに、第一実施形態と同様な強制脱調処理の繰り返しによる更新作動を実施してもよい。尚、この場合の更新作動では検出点θdが不要となるので、初期設定作動では検出点θdと実質的に同一の電気角として、A,B各相の駆動信号のうち一方の「信号成分」たる信号電圧が零値となる電気角を考慮することとなる。
初期設定作動について第一〜第五実施形態のステップS102,S103では、ステップモータMの強制脱調により発生する「物理現象」であれば、例えば回転駆動系70の構成要素に発生する振動又は音等を検出し、当該検出時の電気角を脱調電気角θpsとして抽出してもよい。また、初期設定作動について第一及び第二実施形態のステップS104では、脱調電気角θpsを基準として離零方向Yへの位相ずれが180度未満の所定値となる電気角を、零点θ0に設定してもよい。さらに、初期設定作動について第二実施形態のステップS205では、ステップS101〜S104の繰り返し回数Nsにつき、3以上の回数に設定してもよい。尚、この場合、初期設定作動のステップS206,S207において一致判定及び平均値算出の対象となる零点θ0としては、直近Ns回のステップS104による設定値が採用される。また、この場合、直近Ns回のステップS104による設定値について多数決を採ることにより、零点θ0を初期設定してもよい。
初期設定作動について第三〜第五実施形態では、ステップS301,S101、S501からステップS304,S404,S504までの一連の処理を、第二実施形態に準じて繰り返してもよい。また、初期設定作動について第四及び第五実施形態のステップS404,S504では、更新作動の検出点θdとなる電気角のうち、脱調電気角θpsを基準とした離零方向Yへの位相ずれが180度以下の電気角であれば、当該位相ずれが最大のもの以外(例えば第五実施形態の場合には、当該位相ずれが0度又は90度)であってもよい。さらに、初期設定作動について第五実施形態のステップS501では、電気角をステップ状に変化させるための変化量を、検出間隔λdと同一の90度とは異なる大きさに設定してもよい。
1 車両用指示計器、10 計器板、20 指針、30 回動内機、30a 内機本体、32,33 界磁巻線、40 基板、50,450 制御ユニット(制御手段)、52 メモリ、70 回転駆動系、100 初期設定装置、102 カメラ、104 画像処理回路、454 スイッチング部、G 減速歯車機構、M ステップモータ、S ストッパ機構、X 帰零方向、Y 離零方向、θ0 零点、θps 脱調電気角、δθ 制御角度、Pgr 周期、N 回数カウンタ、Ns 設定回数、Wθ 許容位相範囲、θcs 停止電気角、θd 検出点、λd 検出間隔、Pst 周期

Claims (13)

  1. 車両状態値の零値を指示する零位置に帰零方向への回転により復帰する指針と、電気角に応じて交番する駆動信号の界磁巻線への印加により前記指針を回転駆動するためのステップモータと、前記帰零方向へ回転する前記指針を前記零位置から前記帰零方向の所定範囲内となるストッパ位置に停止させるストッパ機構と、前記ストッパ位置に対応する前記電気角として設定される零点に基づき前記駆動信号を制御する制御手段と、を備える車両用指示計器の前記零点に関する初期設定方法であって、
    前記ステップモータを強制脱調させるために、前記駆動信号を前記制御手段に制御させることにより前記指針を前記帰零方向へ回転駆動する帰零処理と、
    前記ステップモータから前記指針に至る回転駆動系に前記帰零処理中の前記ステップモータの強制脱調により発生する物理現象を検出し、当該検出時における前記駆動信号の前記電気角を脱調電気角として抽出する脱調検出処理と、
    前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角を基準として前記帰零方向とは反対の離零方向へ位相が180度以下ずれた前記電気角を、前記制御手段に記憶させる前記零点として初期設定する零点設定処理と、を含むことを特徴とする車両用指示計器の初期設定方法。
  2. 前記脱調検出処理において、前記ステップモータの強制脱調により前記回転駆動系に発生する物理現象を、前記帰零処理中に前記回転駆動系を撮影してなる画像データに基づき検出することを特徴とする請求項1に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  3. 前記回転駆動系を構成し、前記ステップモータの回転を減速して前記指針へ伝達することにより前記指針を回転駆動する減速歯車機構を、さらに備える前記車両用指示計器の前記零点に関する初期設定方法であって、
    前記帰零処理において、前記駆動信号を前記制御手段に制御させることにより前記減速歯車機構を介して前記指針を前記帰零方向へ回転駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  4. 前記帰零処理と前記脱調検出処理と前記零点設定処理との組を繰り返し、各組の前記零点設定処理により設定された前記零点が相互に一致した場合に、当該相互一致の零点を初期設定値として前記制御手段に記憶させる繰返処理を、
    さらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  5. 前記帰零処理において、前記駆動信号の前記電気角を所定の時間変化率で漸次変化させる制御を前記制御手段に継続させることにより、前記指針を前記帰零方向へ回転駆動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  6. 前記零点設定処理において、前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角に対する前記離零方向への位相ずれが180度となる前記電気角を、前記零点として初期設定することを特徴とする請求項5に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  7. 前記帰零処理中における前記ステップモータの強制脱調前に前記指針が前記ストッパ位置に完全停止することに応じて前記回転駆動系に発生する物理現象を検出し、当該検出時における前記駆動信号の前記電気角を停止電気角として抽出する停止検出処理を、さらに含み、
    前記零点設定処理において、前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角に対する前記離零方向への位相ずれが180度以下となる前記電気角であって前記停止検出処理により抽出された前記停止電気角を、前記零点として初期設定することを特徴とする請求項5に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  8. 前記停止検出処理において、前記指針の完全停止により前記回転駆動系に発生する物理現象を、前記帰零処理中に前記回転駆動系を撮影してなる画像データに基づき検出し、
    前記脱調検出処理において、前記ステップモータの強制脱調により前記回転駆動系に発生する前記物理現象を、前記帰零処理中に前記回転駆動系を撮影してなる画像データに基づき検出することを特徴とする請求項7に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  9. 前記零点設定処理において、前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角に対する前記離零方向への位相ずれが180度以下となる前記電気角であって前記駆動信号の信号成分が零値となる前記電気角を、前記零点として初期設定することを特徴とする請求項5に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  10. 前記零点設定処理において、前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角に対する前記離零方向への位相ずれが180度以下となる前記電気角であって前記駆動信号の信号成分が零値となる前記電気角のうち、当該位相ずれが最大となる前記電気角を、前記零点として初期設定することを特徴とする請求項9に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  11. 前記帰零処理において、前記駆動信号の前記電気角を所定のタイミング毎にステップ状に変化させる制御を前記制御手段に繰り返させることにより、前記指針を前記帰零方向へ回転駆動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  12. 前記零点設定処理において、前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角に対する前記離零方向への位相ずれが180度以下となる前記電気角であって前記駆動信号の信号成分が零値となる前記電気角を、前記零点として初期設定することを特徴とする請求項11に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
  13. 前記零点設定処理において、前記脱調検出処理により抽出された前記脱調電気角に対する前記離零方向への位相ずれが180度以下となる前記電気角であって前記駆動信号の信号成分が零値となる前記電気角のうち、当該位相ずれが最大となる前記電気角を、前記零点として初期設定することを特徴とする請求項12に記載の車両用指示計器の初期設定方法。
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