JP2010229182A - インクジェット用インク組成物、印刷方法、及び印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に、印刷本紙、上質紙、普通紙等のいわゆる低吸収及び吸収性メディアに対する印刷に適した紫外線硬化型のインクジェット用インク組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、顔料と、水と、光重合性開始剤と、紫外線硬化性樹脂と、水溶性有機溶剤と、反応性糖とを含むインクジェット用インク組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用インク組成物、印刷方法、及び印刷物に関し、詳しくは、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に、印刷本紙、上質紙、普通紙等のいわゆる低吸収及び吸収性メディアに対する印刷に適した紫外線硬化型のインクジェット用インク組成物、印刷方法、及び印刷物に関するものである。
従来から、インクジェット用のインクとして、例えば、水系顔料インク、油性インク、水系紫外線硬化型インク等が提案されている。
水系顔料インクは、インク中に揮発成分を含まず安全性や環境問題の観点から優れているが、上質紙や普通紙に印字した場合に滲みが発生し易く、また、印刷本紙に印字した場合に乾燥が不十分で高速印刷が困難である、という問題がある。
また、油性インクは、上質紙、普通紙に対して浸透性が高いため滲みが発生し、高画質が得られない。
水系紫外線硬化型インクの例として、例えば、特許文献1(特開2007−182513)は、色材と、水と、活性エネルギー線反応性化合物と、特定式で表される化合物と、を含有するインクを開示している。しかしながら、このような水系紫外線硬化型インクは、上質紙や普通紙に対して浸透するため、高い印字濃度が得られないことや、硬化性に関して未だ不十分な点がある。
また、インクジェット用のインクによっては、目詰まりが生じて信頼性が欠けることや、記録媒体に記録を行った際に、記録面がなかなか固まらないために「ベトツキ」が生じることもある。
特開2007−182513号公報
本発明は、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に、印刷本紙、上質紙、普通紙等のいわゆる低吸収及び吸収性メディアに対する印刷に適した紫外線硬化型のインクジェット用インク組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に当該低吸収及び吸収性メディアに対して印刷できる印刷方法及びベタツキがなく高い印字濃度を有する印刷物を提供することを他の目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行ったところ、顔料と、水と、光重合性開始剤と、紫外線硬化性樹脂と、水溶性有機溶剤と、特定の保湿剤とを含むインクジェット用インク組成物が、前記目的を達成し得ることの知見を得た。本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、以下の発明を提供するものである。
1.顔料と、水と、光重合性開始剤と、紫外線硬化性樹脂と、水溶性有機溶剤と、反応性糖とを含むインクジェット用インク組成物。
2.前記反応性糖が、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、アリル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、ビニルアミノ基からなる光反応性基の少なくとも一つを有するものである、前記1記載のインクジェット用インク組成物。
3.前記1記載のインクジェット用インク組成物を印刷メディアに印刷後、紫外線を照射して印刷物を得る印刷方法。
4.前記1記載のインクジェット用インク組成物を印刷メディアに印刷後、紫外線を照射して得た印刷物。
本発明によれば、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に、印刷本紙、上質紙、普通紙等のいわゆる低吸収及び吸収性メディアに対する印刷に適した紫外線硬化型のインクジェット用インク組成物が提供される。
また、本発明によれば、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に当該低吸収及び吸収性メディアに対して印刷できる印刷方法及びベタツキがない高い印字濃度を有する印刷物が提供される。
本発明の印刷方法を実施する印刷装置の概略構成を示す図である。
本発明は、既述の通り、顔料と、水と、光重合性開始剤と、紫外線硬化性樹脂と、水溶性有機溶剤と、反応性糖とを含むものである。
本発明のインクジェット用インク組成物は、かかる構成を備えることにより、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に、印刷本紙、上質紙、普通紙等のいわゆる低吸収及び吸収性メディアに対する印刷に適したものとなる。
ここで、普通紙とは、表面を顔料などで塗工していない紙(非塗工紙)をいい、化学パルプの使用割合により、上級印刷用紙(100%、上質紙)、中級印刷用紙(40%から100%未満、中質紙および上更紙)、下級印刷用紙(40%未満、更紙)に分類される。辞書本文などに使われるインディア紙などの薄葉紙も含まれる。
印刷本紙とは、上級印刷用紙や中級印刷用紙を原紙とし、表面に塗料を塗布した印刷用紙(塗工紙)をいい、塗料の量などにより、アート紙・コート紙・軽量コート紙などに分類される。
上質紙とは、普通紙のうちの上級印刷用紙をいう。
前記顔料としては、インクジェット用水性顔料インクに通常用いられているものは特に制限無く用いることができ、例えば、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等の有機顔料;カーボンブラック(例えば、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等)、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等の無機顔料;シリカ、炭酸カルシウム、タルク等の体質顔料等を用いることができる。具体的には、例えば、C.I.ピグメントイエロー74、93、109、110、128、138、150、151、154、155、180、185;C.I.ピグメントレッド122、202、209;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、60;C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、10(グリーンゴールド)、36、37;C.I.ピグメントブラウン3、5、25、26;C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、7、13、14、15、16、34、36、38等が挙げられる。
前記顔料は、分散剤により水に分散させて得られる顔料分散液として、あるいは顔料粒子表面に親水性基を化学反応を利用して導入した自己分散型の表面処理顔料を水に分散させて得られる顔料分散液としてインクに添加されることが好ましい。
前者の顔料分散液を調製するのに用いられる分散剤として、例えば高分子分散剤(にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、などのタンパク質類、アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サポニンなどのグルコシド類、アルギン酸及びプロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸発酵体メチルセルロース.カルボキシルメチルセルロース、エチルヒドロキシセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール類、ポリピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−m−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩など)や界面活性剤(各種アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤など)を使用することができる。
顔料の含有量は、インク組成物中、1〜20重量%が好ましく、1〜15重量%がより好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物に用いられる水(主溶媒としての水)としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。水は、通常インク組成物中、10〜60重量%の範囲で用いられる。
本発明のインクジェット用インク組成物に用いられる光重合開始剤としては、通常紫外線硬化型のインクジェット用インク組成物に用いられる光重合開始剤が挙げられ、水溶性または油溶性の光重合開始剤が用いられる。具体的な光重合開始剤は、例えば、Bruce M. Monroeら著、Chemical Revue,93,435(1993).や、R.S.Davidson著、Journal of Photochemistry and biology A :Chemistry,73.81(1993).や、J.P.Faussier"Photoinitiated Polymerization−Theory and Applications":Rapra Review vol.9,Report,Rapra Technology(1998).や、M.Tsunooka et al.,Prog.Polym.Sci.,21,1(1996).に多く、記載されている。また、有機エレクトロニクス材料研究会編「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページに化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が多く、記載されている。さらには、F.D.Saeva,Topics in Current Chemistry,156,59(1990).、G.G.Maslak,Topics in Current Chemistry,168,1(1993).、H.B.Shuster et al,JACS,112,6329(1990).、I.D.F.Eaton et al,JACS,102,3298(1980).等に記載されているような、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、酸化的もしくは還元的に結合解裂を生じる化合物群も知られている。
好ましい光重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)芳香族オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(e)ケトオキシムエステル化合物、(f)ボレート化合物、(g)アジニウム化合物、(h)メタロセン化合物、(i)活性エステル化合物、(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。光重合開始剤がα−アミノケトン、α−ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドのいずれか1種以上から選択されるものが好ましい。
上記開始剤は、例えばVicure 10、30(Stauffer Chemical社製)、IRGACURE127、184、500、651、2959、907、369、379、754、1700、1800、1850、1870、819、1173、OXE01、Darocur 1173、TPO、ITX(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、Quantacure CTX(Aceto Chemical社製)、Kayacure DETX−S(日本化薬社製)、ESACURE KIP150(Lamberti社製)の商品名で入手可能な光ラジカル重合開始剤を使用することができる。
光重合開始剤として、IRGACURE1173、Darocur TPO、IRGACURE819、IRGACURE 907を用いるのが好ましい。
光重合開始剤の含有量の合計は、インク組成物中、0.1〜20重量%が好ましく、0.5〜10重量%がより好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物に用いられる紫外線硬化性樹脂としては、特に制限されないが、例えば、反応性ポリマー樹脂が好ましく、反応性ポリマー樹脂エマルジョンの形態で好ましく用いられる。かかる反応性ポリマー樹脂エマルジョンは、光ラジカル重合性のポリウレタンアクリレートのエマルジョンであることが好ましい。
「光ラジカル重合性」とは、紫外線を照射することで、光重合開始剤が活性なラジカルを生成し、紫外線硬化性樹脂をアタックすることで反応が進行することを意味する。反応は一般的に下記のように表される。
Figure 2010229182
前記インクジェット用インク組成物の使用例としては、インク組成物を記録媒体上に着弾させた後、紫外線を照射することによって記録を行う。こうすることで、紫外線硬化樹脂としてのエマルジョンを含有していない水系インクと比べて、乾燥が速く、十分な印刷特性が瞬時に得られることから、高速印刷が可能となる。また一般的な紫外線硬化型インク組成物には、紫外線硬化型モノマーが用いられているが、紫外線硬化型モノマーは印刷本紙、上質紙、普通紙といった吸収性のあるメディアに対しては浸透してしまい、印字後、紫外線照射しても紙内部に未反応物が残存してしまう。紫外線硬化型モノマーは皮膚刺激性があり、未反応のままメディア中に残存した場合、印刷物の取り扱いにおいて安全性に問題が生じる。それに対し、モノマーよりも分子量の大きいオリゴマー、ポリマーであれば紙表面に紫外線硬化化合物を残すことができ、印字後、紫外線照射することで未反応物のない印字物を得ることができると考えられる。さらに紫外線硬化樹脂を水中にエマルジョン化することでより安全性の高いインク組成物が得られる。
前記ポリウレタンアクリレートは、ウレタン系モノマーとアクリレート系モノマーとの共重合体である。
前記ポリウレタンアクリレートは、一般的にポリイソシアネート成分とポリオール成分と水酸基含有(メタ)アクリレート化合物とのウレタン化反応にて合成される。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートの水素化物、ヘキサメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネートの多量体、ジアニシジンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリイソシアネートフェニルチオホスフェート、リジンジイソシアネートメチルエステル、リジントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、イソプロピリデンビス−4−シクロヘキシルイソシアネート、トリレンジイソシアネートの2量体、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、脂肪族又は脂環式ジヒドロキシ、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、オリゴエチレングリコール、チオジグリコール、1,2−プロピレンオキシドから調整されるジグリコール又はポリグリコール、プロピレングリコール、ジブチレングリコール、トリブチレングリコール、及びテトラブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジ−、トリ−及びテトラへキシレンエーテルグリコール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセロール、並びに以上の化合物と、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドとの反応生成物、又は芳香族ジオール、例えばp−キシレングリコール等が挙げられる。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシブチルフタレート等が挙げられる。
前記反応性ポリマーエマルジョンは、前記ポリウレタンアクリレートを水中にエマルジョン化したものであり、自己乳化型エマルジョンである。市販品として、荒川化学社製のビームセットEM−90、ビームセットEM−92等がある。
紫外線硬化性樹脂の含有量は、インク組成物中、紫外線硬化樹脂固形分濃度として、10〜50重量%が好ましく、15〜40重量%がより好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物に用いられる水溶性有機溶剤には、特に限定はなく、浸透性溶剤を含めた水溶性有機溶剤が用いられる。このような水溶性有機溶剤として、1,2−アルカンジオール、グリコールエーテル等が挙げられる。水溶性有機溶剤の添加は、表面張力および粘土の調製以外にも、印字物の凝集ムラの低減の観点から有効である。特に1,2−ヘキサンジオールにおいてかかる効果は顕著である。
前記1,2−アルカンジオールとしては、例えば、1,2−ペンタンジオール、及び1,2−ヘキサンジオールなどが挙げられる。
前記グリコールエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
本発明のインクジェット用インク組成物には、湿潤剤として、反応性糖が用いられる。反応性糖は、好ましくは、180℃以上の沸点を有する高沸点性湿潤剤であり、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリル基、アクリルアミド基、アリル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、ビニルアミノ基からなる光反応性基(光重合性基)の少なくとも一つを有するもの、又は、記録後の光照射を受け、光硬化剤の存在下で硬化することが可能なものである。
反応性糖としては、前記のとおり、光反応性基の少なくとも一つを有するもの、または、光の照射を受け、光硬化剤の存在下で重合する糖が好ましく、水溶性のもの、油溶性のもののいずれも使用でき、例えば、次の式に記載のもの等が挙げられる。
Figure 2010229182
Figure 2010229182
Figure 2010229182
Figure 2010229182
Figure 2010229182
Figure 2010229182
Figure 2010229182
(上記式において、R=H,−CH3)
インク組成物に高沸点湿潤剤として反応性糖を添加することにより、インク組成物の保水性を長期間維持することができる。これにより、インクジェットノズルの目詰まりを生じにくくし、インクジェットノズルからの高い吐出安定性を確保することができる。また、吐出後には、反応性糖は光の照射を受けて重合して塗膜に取り込まれることから、塗膜の「ベタツキ」を解消することができる。
インク組成物中の反応性糖の含有量は、インク組成物に対して10〜80重量%の範囲、好ましくは、20〜80重量%の範囲であり、その含有量が、10重量%未満であるときには、乾燥に時間がかかるという問題があり、また、80重量%を超えると、凝集用液との接触による凝集が起こりにくいという問題がある。
本発明のインクジェット用インク組成物は、他の湿潤剤を含んでいてもよい。特に、インク組成物に保水性と湿潤性を付与する観点から、沸点が180℃以上、好ましくは200℃以上の高沸点湿潤剤を用いることが好ましい。高沸点湿潤剤の具体例としては、2−ピロリドン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、グリセリン、メソエリスリトール、ペンタエリスリトール等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。インク組成物に高沸点湿潤剤を添加することにより、開放状態(室温でインクが空気に触れている状態)で放置しても、流動性と再分散性とを長時間維持できるインクジェット用インクを得ることができる。さらに、このようなインク組成物は、インクジェットプリンタを用いての印字中もしくは印字中断後の再起動時に、インクジェットノズルの目詰まりが生じにくくなるため、インクジェットノズルからの高い吐出安定性を有するインク組成物が得られる。
追加の湿潤剤としては、特に光開始剤ならびに反応性糖の溶解を助ける目的で2−ピロリドン、トリエチレングリコールを用いることが好ましい。
本発明のインクジェット用インク組成物は、さらに界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては、一般的に使用されるノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれを含有してもよい。例えば、ノニオン系界面活性剤として、アセチレングリコール系界面活性剤を添加してもよい。
前記アセチレングリコール系界面活性剤として市販されている市販品を利用することも可能であり、具体例としては、サーフィノール104、82、465、485、104PG50及びTG(いずれも商品名、Air Products and Chemicals. Inc.より入手可能)、並びにオルフィンSTG及びオルフィンE1010(以上商品名、日信化学社製)が挙げられる。
前記インク組成物は、粘度が5mPa・s以上、30mPa・s以下、であることが好ましい。
前記インク組成物は、表面張力が25mN/m以上、35mN/m以下、であることが好ましい。
(印刷方法)
本実施形態に係る印刷方法は、図1に示す装置を用いて実施される。図1に示す装置は、インクを吐出し、記録を行う記録ヘッド部1と、硬化のための紫外線照射を行うランプ部2と、記録媒体(印刷メディア)を搬送する排紙部3とを備えるものである。ランプ部2としては、高圧水銀ランプとメタルハライドランプに代表される紫外線照射ランプを使用することができる。
前述したインクジェット用インク組成物が印刷メディアに印刷された後に、紫外線が照射されて印刷物が得られる。本発明の印刷方法によれば、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に低吸収及び吸収性メディアに対する印刷が可能となる。
記録ヘッド部1とランプ部2の距離は、インクの浸透性と硬化のバランスの点で、1mm以上5mm以下であることが好ましい。
ランプ部2による紫外線照射の強度は、インクの硬化を完全とする点で、100mW/cm2以上2000mW/cm2以下であることが好ましい。
排紙部3による搬送速度は、インクが紙表面に存在するうちに硬化させる目的の点で、30m/min以上500m/min以下であることが好ましい。
本発明はまた、前述したインクジェット用インク組成物を印刷メディアに印刷後、紫外線を照射して得た印刷物を提供することができる。本発明の印刷物は、ベタツキがない高い印字濃度を有する印刷画像を備えるものである。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例における形態に限定されるものではない。
表1に示す配合にて、インク組成物を調製した。
Figure 2010229182
(ベタツキ評価)
上記のようにして調製した実施例および比較例のインク組成物を、図1にて示した装置を用いて、メディアとして普通紙(ゼロックスP)を用い、ベタのパターンを印刷し、印刷物の表面を指で触り、ベタツキの有無を調べた。
印刷及びUV照射は、以下の条件にて行った。
吐出量 14ng/dot
紙搬送速度 36m/min
解像度 720×720dpi
積算UV照射量 180mJ/cm2
ランプとメディアとの距離 5mm
ヘッドとランプとの距離 20mm
(目詰まり評価)
インクジェットプリンタ− MJ710V2Cにインク組成物を充填し、10分間連続して英数文字を印刷する。その後、プリンタ−を停止してキャップをせずに、温度40℃、湿度25%の環境下で、1時間放置する。放置後に再び英数文字を印刷し、放置前と同等の印字品質が得られるまでに要した復帰動作の回数を調べる。評価は下記の基準にしたがって行う。
A:0〜2回の復帰動作で初期と同等の印字品質が得られる。
B:3〜5回の復帰動作で初期と同等の印字品質が得られる。
NG:6回以上の復帰動作で初期と同等の印字品質が得られない。
ベタツキ評価および目詰まり評価の評価結果を表2に示す。
Figure 2010229182
本発明は、記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に、印刷本紙、上質紙、普通紙等のいわゆる低吸収及び吸収性メディアに対する印刷に適した紫外線硬化型のインクジェット用インク組成物として、また記録媒体における記録後の「ベタツキ」がなく、目詰まりが生ぜず、特に当該低吸収及び吸収性メディアに対して印刷できる印刷方法として、さらにはベタツキがない高い印字濃度を有する印刷物として、産業上の利用可能性を有する。
1…記録ヘッド部、2…ランプ部、3…排紙部。

Claims (4)

  1. 顔料と、水と、光重合性開始剤と、紫外線硬化性樹脂と、水溶性有機溶剤と、反応性糖とを含むインクジェット用インク組成物。
  2. 前記反応性糖が、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、アリル基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、ビニルアミノ基からなる光反応性基の少なくとも一つを有するものである、請求項1記載のインクジェット用インク組成物。
  3. 請求項1記載のインクジェット用インク組成物を印刷メディアに印刷後、紫外線を照射して印刷物を得る印刷方法。
  4. 請求項1記載のインクジェット用インク組成物を印刷メディアに印刷後、紫外線を照射して得た印刷物。
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