JP2010221831A - 車両支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が転倒する可能性を的確に排除しつつ、車両を路面の状況に応じた適切な状態で走行させることを可能にする車両支持装置を提供する。
【解決手段】車両に適用される車両支持装置であって、車両本体2を支持し、支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能な前方車輪ユニット4と、前方車輪ユニット4の後方に設けられ、車両本体2を車幅方向の二支点で支持する後方車輪ユニット6と、各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置を検出する荷重中心位置検出手段(圧力センサ8等)と、荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前方車輪ユニット4が一支点で支持する場合の一支点と、後方車輪ユニット6が支持する二支点とを結ぶ平面領域内に、荷重中心位置が属するか否かを判定し、荷重中心位置判定部10の判定結果に基づいて、前方車輪ユニット4の支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両を三点又は四点に切り替えて支持するための車両支持装置に関するものである。
従来の車両支持装置は、複数の車輪と、これら複数の車輪それぞれに接続されて車両を支持する複数のサスペンションとから構成されている。車両に設けるサスペンションの数に応じて、車両全体を三点で支持する車両支持装置や、車両全体を四点で支持する車両支持装置が知られている。
また、特許文献1には、これらの機能を併せ持つものとして、車両の支持状態を三支点又は四支点のいずれかに切り替え可能に構成された車両支持装置が開示されている。
特開2000−255242号公報
ところで、特許文献1に係る車両支持装置では、オペレータが五感に頼って転倒の恐れがあるか否かを判断し、転倒の恐れがないと判断すれば車両全体を路面の凹凸や不陸に適用可能な三支点で支持させて車両を走行させ、転倒の恐れがあると判断すれば車両全体を確実な接地状態となる四支点で支持させて車両を走行させる必要がある。しかしながら、このような判断は極めて曖昧であり、経験に負うところも多く、不注意による判断遅れも生じ易い。このため、車両の転倒を確実に防止することは難しい。
本発明に係る発明者は、車両が転倒する原因を究明し、その結果、三支点の各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が三支点を結んでできる平面領域の範囲外に存在する場合に、車両が転倒してしまうことが判明した。ここで、荷重中心位置とは、車両の重心を通る垂線と、三支点を含む平面との交点をいい、三支点を結ぶ平面領域は、三支点を含む平面の一部の領域である。
本発明の目的は、かかる新たな知見に基づいて、車両が転倒する可能性を的確に排除し、車両をより適切な状態で走行させる車両支持装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明の一構成に係る車両支持装置は、車両に適用される車両支持装置であって、車両本体を支持し、その支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能な前方車輪ユニットと、前記前方車輪ユニットの後方に設けられ、少なくとも前記車両本体を車幅方向の二支点で支持する後方車輪ユニットと、各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置を検出する荷重中心位置検出手段と、前記荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前記前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の当該一支点と、前記後方車輪ユニットが支持する二支点とを結ぶ平面領域内に、前記荷重中心位置が属するか否かを判定する荷重中心位置判定部と、前記荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、前記前方車輪ユニットの支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせ得る切り替え手段とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、荷重中心位置判定部によって、前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の一支点と、後方車輪ユニットが支持する二支点とを結ぶ平面領域内に、すなわち、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域内に、各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が属するか否かが判定される。荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、車両全体の支持状態を三支点又は四支点のいずれかに切り替えさせ得るため、車両が転倒する可能性を的確に排除でき、車両をその時々の姿勢に応じて適切な状態で走行させることができる。
なお、前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の一支点と、後方車輪ユニットが支持する二支点とを結ぶ平面領域とは、例えば、これら三支点を結んだ三角形で囲まれる平面領域をいう。
特に、本発明の好ましい実施の一態様は、前記切り替え手段は、前記荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、前記平面領域内に前記荷重中心位置が属すると判定された場合は、前記前方車輪ユニットの支持状態を一支点に切り替えさせ、前記平面領域内に前記荷重中心位置が属しないと判定された場合は、前記前方車輪ユニットの支持状態を二支点に切り替えさせるものが挙げられる。
このような構成によれば、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域内に、各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が属すると判定された場合には、車両全体の支持が三支点に切り替えられる。一方、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域外に、各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が属すると判定された場合には、車両全体の支持が四支点に切り替えられる。
したがって、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域外に各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が属する場合は、自動的に車両の支持が四支点に切り替えられるため、車両が転倒する可能性を的確に排除することができる。
また、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域内に各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が存在する場合は、自動的に車両の支持が三支点に切り替えられるため、三支点支持により車両を路面状況に適合し得る適切な状態で走行させることができる。
本発明のより具体的な構成に係る車両支持装置として、前記前方車輪ユニットは、一端が車幅方向の一側方に位置する車輪に接続され、他端が前記車両に接続されて、前記車両を支持する第1液圧サスペンションと、一端が車幅方向の他側方に位置する車輪に接続され、他端が前記車両に接続されて、前記車両を支持する第2液圧サスペンションと、前記第1液圧サスペンションのシリンダ室と前記第2液圧サスペンションのシリンダ室とを連通させる連通路と、前記連通路を開閉する液圧バルブとからなり、前記切り替え手段は、前記液圧バルブに前記連通路を開閉する動作を行わせるように構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、前方車輪ユニットに液圧サスペンションを用いることにより、特に超重量物運搬車両に対して本発明を良好に適用することができる。
進行方向を前後に切り替え可能とされた車両に適用する場合の本発明のさらに他の構成に係る車両支持装置としては、前記後方車輪ユニットは、前記支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能であり、前記荷重中心位置判定部は、前記荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前記前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の当該一支点と、前記後方車輪ユニットが二支点で支持する場合の前記二支点とを結ぶ平面領域内に、前記荷重中心位置が属するか否かを判定すると共に、前記前方車輪ユニットが二支点で支持する場合の前記二支点と、前記後方車輪ユニットが一支点で支持する場合の当該一支点とを結ぶ平面領域内に、前記荷重中心位置が属するか否かを判定し、前記切り替え手段は、前記荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、前記前方車輪ユニットの支持状態及び前記後方車輪ユニットの支持状態をそれぞれ一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせ得ることを特徴とする。
このような構成によれば、車両が前方向および後方向のいずれにも走行する場合においても、車両が転倒する可能性を的確に排除し、車両をより適切な状態で走行させることができる。
なお、この場合にも、前方車輪ユニットが二支点で支持する場合の二支点と、後方車輪ユニットが一支点で支持する場合の一支点とを結ぶ平面領域とは、例えば、これら三支点を結んだ三角形で囲まれる平面領域をいう。
本発明は、上記のような構成であるから、車両が転倒する可能性を的確に排除しつつ、車両を路面の状況に応じた適切な状態で走行させることを可能にする車両支持装置を新たに提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両本体の模式的な底面図を要部正面図とともに示す図である。 車両支持制御部の電気的構成を示すブロック図である。 圧力センサにより検出される支持力と荷重中心位置との関係に関する説明図である。 車両支持制御部で実行される判定処理ルーチンを示すフローチャートである。 車両支持制御部で実行される切り替え処理ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両本体の模式的な底面図を要部正面図とともに示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る車両支持制御部の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る車両支持装置を示す説明図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る車両支持装置の第1の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示す車両1は、荷物を積載して搬送する搬送車両である。車両1は、車両本体2と、この車両本体2を支持する前方車輪ユニット4及び後方車輪ユニット6と、前方車輪ユニット4及び後方車輪ユニット6が車両本体2を支持する各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置を検出する荷重中心位置検出手段の一部を構成する圧力センサ8(8a、8b、8c、8d)と、車両支持制御部20とから構成されている。なお、図1は、車両本体2の模式的な底面図を要部正面図とともに示している。
(前方車輪ユニット4の機械的構成)
前方車輪ユニット4は、図1に示すように、複数の油圧サスペンション42(42a、42b、42c、42d)と、連通路48と、油圧バルブ46とから構成されている。
図1に示すように、油圧サスペンション42の一端は、走行路に接する車輪44に接続されており、油圧サスペンション42の他端は、車両本体2に接続されている。油圧サスペンション42は、車両本体2から受ける重力に抗する反発力を、車輪44を介して走行路から受けることにより、車両本体2を支持している。
第1液圧サスペンションとしての油圧サスペンション42a、42b、42cは、図1に示すように、車両本体2の車幅方向の一側方に配置されている。油圧サスペンション42aのシリンダ室と、油圧サスペンション42bのシリンダ室とは、常時連通されている。また、油圧サスペンション42bのシリンダ室と、油圧サスペンション42cのシリンダ室とも、常時連通されている。
第2液圧サスペンションとしての油圧サスペンション42d、42e、42fは、図1に示すように、車両1の進行方向に対して第1液圧サスペンションと互いに対称となるように、車両本体2の車幅方向の他側方に配置されている。油圧サスペンション42dのシリンダ室と、油圧サスペンション42eのシリンダ室とは常時連通されている。また、油圧サスペンション42eのシリンダ室と、油圧サスペンション42fのシリンダ室とも、常時連通されている。
連通路48は、図1に示すように、左右のサスペンション、すなわち、油圧サスペンション42bのシリンダ室と油圧サスペンション42eのシリンダ室とを連通させる。油圧バルブ46は、連通路48を開閉する位置に備えられており、連通路48における油の通路を開閉する図示しない可動機構を有する。液圧バルブとしての油圧バルブ46は、後述するバルブ開閉制御部12からの制御信号に基づいて図示しない可動機構を作動させ、連通路48を開閉させる電磁切替機能を備えたものである。
油圧バルブ46が連通路48を開成させている場合には、油圧サスペンション42a〜42fのシリンダ室が互いに連通するため、油圧サスペンション42a〜42fにおける油圧が均一化される。すると、油圧サスペンション42a〜42fが車両本体2を支持する支点は、実質的に、これらのサスペンション42a〜42fの中心に位置する図1の支点P5となる。すなわち、前方車輪ユニット4は、一支点としての支点P5で車両本体2を支持することになる。
一方、油圧バルブ46が連通路48を閉止している場合には、左右のサスペンション、すなわち、油圧サスペンション42bのシリンダ室と油圧サスペンション42eのシリンダ室とが遮断される。第1液圧サスペンションとしての油圧サスペンション42a〜42cのシリンダ室は互いに連通しているため、油圧サスペンション42a〜42cにおける油圧がこの範囲でのみ均一化される。すると、油圧サスペンション42a〜42cが車両本体2を支持する支点は、実質的に、図1に示す支点P1となる。また、第2液圧サスペンションとしての油圧サスペンション42d〜42fのシリンダ室は互いに連通しているため、油圧サスペンション42d〜42fにおける油圧がこの範囲でのみ均一化される。すると、油圧サスペンション42d〜42fが車両本体2を支持する支点は、実質的に、図1に示す支点P2となる。すなわち、前方車輪ユニット4は、車幅方向の二支点としての支点P1及び支点P2で車両本体2を支持することになる。
すなわち、支点P5は、支点P1と支点P2の中間に位置する仮想の支点となる。
このように、前方車輪ユニット4は、車両本体2に設けられ、車両本体2を支持し、その支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能に構成されている。
なお、本実施形態において、前方車輪ユニット4は、上記のような構成としているが、本発明において、車両本体2の支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能であれば、これに特に限定されるものではない。例えば、油圧サスペンションを備える代わりに、車輪を設けた伸縮自在の軸を複数備え、この軸を伸縮させて、走行路に車輪を接地させること及び走行路に車輪を接地させないことにより、車両本体2の支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能に構成してもよい。しかしながら、前方車輪ユニットのコスト面や超重量物運搬車両に適用する観点からは、液圧サスペンションとしての油圧サスペンションが最適である。
また、本実施形態において、第1液圧サスペンションとしての油圧サスペンション42は3つ設けられているが、本発明において、これに特に限定されるものではない。例えば、第1液圧サスペンションは1つ以上あればよい。第1液圧サスペンションを2つ以上設ける場合は、複数の第1液圧サスペンションのシリンダ室が互いに連通可能にされていればよい。
同様に、本実施形態において、第2液圧サスペンションとしての油圧サスペンション62は3つ設けられているが、本発明において、これに特に限定されるものではない。例えば、第2液圧サスペンションは1つ以上あればよい。第2液圧サスペンションを2つ以上設ける場合は、複数の第2液圧サスペンションのシリンダ室が互いに連通可能にされていればよい。
(後方車輪ユニット6の機械的構成)
後方車輪ユニット6は、図1に示すように、複数の油圧サスペンション62(62a、62b、62c、62d、62e、62f)から構成されている。
油圧サスペンション62は、油圧サスペンション42と同一構成により、車両本体2から受ける重力に抗する反発力を、車輪44を介して走行路から受けることにより、車両本体2を支持している。
油圧サスペンション62a、62b、62cは、図1に示すように、車両本体2における前方車輪ユニット4の後方、かつ、車両本体2の車幅方向の一側方に配置されている。油圧サスペンション62aのシリンダ室と、油圧サスペンション62bのシリンダ室とは、常時連通されている。また、油圧サスペンション62bのシリンダ室と、油圧サスペンション62cのシリンダ室とも、常時連通されている。
油圧サスペンション62a〜62cのシリンダ室は互いに連通しているため、油圧サスペンション62a〜62cにおける油圧が均一化される。すると、油圧サスペンション62a〜62cが車両本体2を支持する支点は、実質的に、図1に示す支点P3となる。
また、油圧サスペンション62d、62e、62fは、図1に示すように、車両1の進行方向に対して油圧サスペンション62a、62b、62cと互いに対称となるように、車両本体2における前方車輪ユニット4の後方、かつ、車両本体2の車幅方向の他側方に配置されている。油圧サスペンション62dのシリンダ室と、油圧サスペンション62eのシリンダ室とは、常時連通されている。また、油圧サスペンション62eのシリンダ室と、油圧サスペンション62fのシリンダ室とも、常時連通されている。
油圧サスペンション62d〜62fのシリンダ室は互いに連通しているため、油圧サスペンション62d〜62fにおける油圧が均一化される。すると、油圧サスペンション62d〜62fが車両本体2を支持する支点は、実質的に、図1に示す支点P4となる。すなわち、後方車輪ユニット6は、車幅方向の二支点としての支点P3及び支点P4で車両本体2を支持することになる。
このように、後方車輪ユニット6は、前方車輪ユニット4の後方に設けられ、車両本体2を車幅方向の二支点で支持するように構成されている。
なお、本実施形態において、互いにシリンダ室が連通される油圧サスペンション62a〜62cは3つ設けられているが、本発明において、これに特に限定されるものではない。互いにシリンダ室が連通されていれば油圧サスペンションは1つ以上設けられていればよい。また、互いにシリンダ室が連通される油圧サスペンション62d〜62fは3つ設けられているが、本発明において、これに特に限定されるものではない。互いにシリンダ室が連通されていれば油圧サスペンションは1つ以上設けられていればよい。
(圧力センサ8の構成)
車両本体2には、図1に示すように、油圧サスペンションの油圧を検出する圧力センサ8(8a、8b、8c、8d)が設けられている。荷重中心位置検出手段の一部を構成する圧力センサ8は、検出した油圧を示す信号を、後述する荷重中心位置判定部10に対して出力する。
圧力センサ8aは、油圧サスペンション42a〜42cそれぞれの油圧を検出し、圧力センサ8bは、油圧サスペンション42d〜42fそれぞれの油圧を検出し、圧力センサ8cは、油圧サスペンション62a〜62cそれぞれの油圧を検出し、圧力センサ8dは、油圧サスペンション62d〜62fそれぞれの油圧を検出する。
(車両支持制御部20の構成)
車両支持制御部20は、情報処理を行うコンピュータであり、後述するハードウェア及びソフトウェアの協働により、荷重中心位置判定部10と、本発明の切り替え手段としての役割を担うバルブ開閉制御部12とを実現している。
荷重中心位置判定部10は、圧力センサ8(8a〜8d)から油圧を示す信号を入力し、各支点に作用する車両本体2の荷重中心位置が所定の範囲内に存在するか否かを判定する。
バルブ開閉制御部12は、油圧バルブ46を開閉する動作を行わせることにより、前方車輪ユニット4による車両本体2の支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせる。
(車両支持制御部20の電気的構成)
図2を用いて、車両支持制御部20の電気的構成を説明する。車両支持制御部20は、内部バスで互いに接続されたCPU21と、RAM22と、ROM23と、インターフェイス24とを備えている。
CPU21は、ROM23に記憶されているプログラムを実行することにより、加重中心位置判定部10及びバルブ開閉制御部12を実現する。
ROM23は、CPU21により実行される各プログラムや、恒久的に用いるデータが記憶されている。ROM23に記憶されるプログラムは、例えば、後述する判定処理ルーチン及び切り替え処理ルーチンである。また、ROM23に記憶されるデータは、例えば、支点P1〜P5の位置を示す座標データである。
RAM22は、CPU21が実行するプログラムや、プログラムを実行する際に用いられるデータを一時的に記憶する。RAM22に記憶されるデータは、例えば、油圧バルブ46の開閉の状態を示すデータや、車両本体2全体がいくつの支点で支持されている状態であるかを示すデータである。
インターフェイス24は、図2に示すように、圧力センサ8と、油圧バルブ46とに接続されており、圧力センサ8及び油圧バルブ46と、CPU21との信号のやりとりを中継する。
(圧力センサ8により検出される支持力と荷重中心位置との関係)
次に、圧力センサ8により検出される支持力と荷重中心位置との関係について説明する。図3は、車両本体2を支持している状態における荷重中心位置の検出方法に関する説明図である。圧力センサ8aは、油圧サスペンション42a〜42cの油圧から支点P1の支持力を検出する。圧力センサ8bは、油圧サスペンション42d〜42fの油圧から支点P2の支持力を検出する。圧力センサ8cは、油圧サスペンション62a〜62cの油圧から支点P3の支持力を検出する。圧力センサ8dは、油圧サスペンション62d〜62fから支点P4の支持力を検出する。
荷重中心位置のX座標は、支点P1の支持力と支点P3の支持力とを合算した支持力と、支点P2の支持力と支点P4の支持力とを合算した支持力との比で、支点P1、及びP2からどの位置に存在するか算出される。例えば、図3に示す例では、P1+P3:P2+P5=5+5:25+5=1:3であるため、荷重中心位置のX座標は、X1とX3との間を3:1の割合で内分したX3側に存在する。
また、同様に、荷重中心位置のY座標は、支点P1の支持力と支点P2の支持力とを合算した支持力と、支点P3の支持力と支点P4の支持力とを合算した支持力との比で、支点P1、及びP3からどの位置に存在するか算出される。例えば、図3に示す例では、P1+P2:P3+P4=5+25:5+5=3:1であるため、荷重中心位置のY座標は、Y1とY2との間を1:3の割合で内分したY1側に存在する。
(車両支持制御部20の動作:判定処理ルーチン)
次に、車両支持制御部20の動作について説明する。車両支持制御部20の電源が投入されると、CPU21は、各種初期処理を実行した後に、判定処理ルーチンを実行する。
図4に示すように、判定処理ルーチンが実行されると、まず、CPU21は、圧力センサ8a〜8dから検出された油圧を入力する(A1)。次に、検出された油圧値に基づいて、各支持力を算出する(A2)。厳密には、車両本体2が油圧サスペンション42・62により支持されている状態における油圧サスペンション42・62の油圧は、車両本体2が油圧サスペンション42・62により支持されていない状態における油圧サスペンション42・62の油圧(初期プリロード)よりも高くなる。よって、支持力は、検出された油圧から初期プリロードを除算することにより算出されるが、油圧サスペンション42・62の初期プリロードが等しいと見なせる場合には、算出は単純なものになる。
次に、CPU21は、ROM23から支点P1〜P5の位置を示す座標データを読み込み(A3)、図3に示すように、支点P1〜P5の座標データと、A2の処理において算出した各支持力とに基づいて、車両本体2の荷重中心位置を算出する(A4)。次に、CPU21は、荷重中心位置が、支点P3、支点P4、及び支点P5の範囲内であるか否かを、これらの三点を結ぶ三角形の内側に位置するか外側に位置するかによって判定する(A5)。三点の座標や三角形の座標は予めROM23等に記憶させてある。荷重中心位置が範囲内でないと判定された場合には(A5:NO)、CPU21は、荷重中心位置信号(外)を出力し(A7)、ステップA1の処理の実行に戻る。荷重中心位置信号(外)は、車両本体2の荷重中心位置が支点P3、支点P4、及び支点P5の範囲外に存在することを示す信号である。出力された荷重中心位置信号は、後述する切り替え処理ルーチンに受付られる。
一方、荷重中心位置が、支点P3、支点P4、及び支点P5の範囲内であると判定された場合には(A5:YES)、CPU21は、荷重中心位置信号(内)を出力し(A6)、ステップA1の処理の実行に戻る。荷重中心位置信号(内)は、車両本体2の荷重中心位置が支点P3、支点P4、及び支点P5の範囲内に存在することを示す信号である。出力された荷重中心位置信号は、後述する切り替え処理ルーチンに受付られる。
このように、荷重中心位置判定部10は、車両本体2の荷重中心位置が車両本体2を支持する三支点を結んで囲まれた範囲内(平面領域内)に属するか否かを判定することができる。
(車両支持制御部20の動作:切り替え処理ルーチン)
次に、車両支持制御部20の動作について説明する。車両支持制御部20の電源が投入されると、CPU21は、各種初期処理を実行した後に、上記の判定処理ルーチンの実行と並行して、切り替え処理ルーチンを実行する。
図5に示す切り替え処理ルーチンにおいて、まず、CPU21は、判定処理ルーチンからの信号を受け付ける(B1)。次に、CPU21は、受け付けた信号が荷重中心位置信号であるか否かを判定する(B2)。荷重中心位置信号でないと判定された場合には(B2:NO)、CPU21は、ステップB1の処理の実行に戻る。一方、荷重中心位置信号であると判定された場合には(B2:YES)、CPU21は、荷重中心位置信号(外)が出力されたか否かを判定する(B3)。荷重中心位置信号(外)であると判定された場合には(B3:YES)、CPU21は、インターフェイス24を介して油圧バルブ46に連通路48の連通を閉止させる(B4)。次に、CPU21は、車両本体2の支持状態が四支点であることをRAM22に記憶し(B5)、ステップB1の処理の実行に戻る。
一方、ステップB3の処理において、荷重中心位置信号(外)ではないと判定された場合(B3:NO)、すなわち、荷重中心位置信号(内)であると判定された場合には、CPU21は、インターフェイス24を介して油圧バルブ46に連通路48の連通を開成させる(B6)。次に、CPU21は、車両本体2の支持状態が三支点であることをRAM22に記憶し(B5)、ステップB1の処理の実行に戻る。
このように、車両本体2が支持される三支点間の範囲内に、当該車両本体2の荷重中心位置が存在すると判定された場合には、車両本体2の支持が三支点に切り替えられる。一方、車両本体2が支持される三支点間の範囲外に、車両の荷重中心位置が存在すると判定された場合には、車両本体2の支持が四支点に切り替えられる。
勿論、支持状態が三支点であるか四支点であるかの情報は記憶されるので、四支点で支持している状態で荷重中心位置信号(外)が出力された場合にはステップB4の処理はスキップすればよく、また、三支点で支持している状態で荷重中心位置信号(内)が出力された場合にはステップB6の処理はスキップすればよい。
したがって、車両が支持される三支点の範囲外に車両の荷重中心位置が存在する場合は、自動的に車両の支持が四支点に維持されるため、車両が転倒する可能性を的確に排除することができる。
また、車両が支持される三支点の範囲内に車両の荷重中心位置が属する場合は、自動的に車両の支持が三支点に維持されるため、三支点支持により車両を路面状況に適合し得るより適切な状態で走行させることができる。
また、このように、前方車輪ユニットに液圧サスペンションとしての油圧サスペンションを用いることにより、特に超重量物運搬車両に対して本発明を良好に適用することができる。
(第2の実施形態)
本発明に係る車両支持装置の第2の実施形態を、図6を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一の部材については同一の符号を用いることにより、その説明を省略する。
図6に示す車両1は、荷物を積載して搬送する搬送車両である。車両1は、車両本体2と、車両本体2を支持する前方車輪ユニット4と、車両本体2を支持する後方車輪ユニット7と、圧力センサ8(8a、8b、8c、8d)と、車両支持制御部20とから構成されている。
後方車輪ユニット7は、図6に示すように、前方車輪ユニット4と同様に構成されており、複数の油圧サスペンション62(62a、62b、62c、62d、62e、62f)と、連通路48と、油圧バルブ46とから構成されている。
判定処理ルーチンにおいて、上記第1の実施形態における判定処理ルーチンと同様に、前方車輪ユニット4による車両本体2の支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替えるときは、CPU21は、車両本体2の荷重中心位置が支点P3、P4、及びP5の範囲内に存在するか否かを、これら三点を結ぶ三角形の内側に位置するか外側に位置するかによって判定する。また、後方車輪ユニット7による車両本体2の支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替えるときは、CPU21は、車両本体2の荷重中心位置が支点P1、P2、及びP6の範囲内に存在するか否かを、これら三点を結ぶ三角形の内側に位置するか外側に位置するかによって判定する。
なお、支点P6は、支点P3と支点P4の中間に位置する仮想の支点である。
切り替え処理ルーチンは、前記判定処理ルーチンの判定結果に基づいて、前方車輪ユニット4による車両本体2の支持状態及び後方車輪ユニット7による車両本体2の支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替える。
このように、車両が前方向および後方向のいずれにも走行する場合においても、車両が転倒する可能性を的確に排除し、車両をより適切な状態で走行させることができる。
(第3の実施形態)
本発明に係る車両支持装置の第3の実施形態を、図を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一の部材については同一の符号を用いることにより、その説明を省略する。
図7は、荷物を積載して搬送する搬送車両に設けられる構成の要部を示している。車両1は、図1と同様に、車両本体2と、車両本体2を支持する前方車輪ユニット4と、車両本体2を支持する後方車輪ユニット6と、圧力センサ8(8a、8b、8c、8d)と、荷重中心位置判定部10及びバルブ開閉制御部12を具備する車両支持制御部20とを備えるほか、図7に示すように、報知ディスプレイ14と、バルブ開閉操作スイッチ16から構成されている。
報知ディスプレイ14は、荷重中心位置判定部10の判定結果を示す信号を入力し、荷重中心位置判定部10の判定結果を表示する。バルブ開閉制御部12は、オペレータの操作により、油圧バルブ46を開閉させる指令信号をバルブ開閉制御部12に出力する。
図7の(b)に示すように、車両支持制御部20を構成するインターフェイス24は、報知ディスプレイ14と、バルブ開閉操作スイッチ16とに接続されており、これら報知ディスプレイ14及びバルブ開閉操作スイッチ16と、CPU21との信号のやりとりを中継する。インターフェイス24には油圧センサ8及び油圧バルブ46も接続されている。
(車両支持制御部20の動作:判定処理ルーチン)
本実施形態における判定処理ルーチンを、図4に示す判定処理ルーチンを代用して説明する。ステップA7の処理「荷重中心位置信号(外)を出力する」を実行する代わりに、CPU21は、報知ディスプレイ14に、車両本体2の荷重中心位置が三支点の範囲外に属することを示す画像を表示させる。また、ステップA6の処理「荷重中心位置信号(内)を出力する」を実行する代わりに、CPU21は、報知ディスプレイ14に、車両本体2の荷重中心位置が三支点の範囲内に属することを示す画像を表示させる。勿論、報知手段は、報知ディスプレイ14とともに、或いは報知ディスプレイ14に代えて、音声による報知手段として構成してもよい。
(車両支持制御部20の動作:切り替え処理ルーチン)
本実施形態における切り替え処理ルーチンを、図5に示す切り替え処理ルーチンを代用して説明する。ステップB1の処理「判定処理ルーチンからの信号を受け付ける」を実行する代わりに、CPU21は、バルブ開閉操作スイッチ16から出力される油圧バルブ46を開閉させる指令信号を受け付ける。また、ステップB2の処理「受け付けた信号が荷重中心位置信号であるか否かを判定する」を実行する代わりに、CPU21は、受け付けた信号が指令信号であるか否かを判定する。また、ステップB3の処理「荷重中心位置信号は、荷重中心位置が支点P3、P4、及びP5の範囲外にあることを示しているか否かを判定する」を実行する代わりに、CPU21は、受け付けた指令信号は油圧バルブ46を閉めさせることを指令する指令信号であるか否かを判定する。
このように、荷重中心位置判定部の判定が外部に報知され、その報知に従って、前方車輪ユニットの支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせる指令が入力されれば、人為的な操作によっても車両が転倒する可能性を的確に排除できる。勿論、自動切替を行う場合にもディスプレイや音声による報知がなされるように構成すれば、オペレータに事前に切替予告をして円滑なオペレートに資することができる。
(第4の実施形態)
本発明に係る車両支持装置の第4の実施形態を、図を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一の部材については同一の符号を用いることにより、その説明を省略する。
図8は、荷物を積載して搬送する搬送車両に設けられる構成の要部を示している。車両1は、図1と同様に、車両本体2と、車両本体2を支持する前方車輪ユニット4と、車両本体2を支持する後方車輪ユニット6と、圧力センサ8(8a、8b、8c、8d)と、車両支持制御部20とを備えるほか、油圧ユニット30及び導出入路31が付加的に設けられている。
図8に示すように、前方車輪ユニット4における油圧サスペンション42のシリンダ室と他の油圧サスペンション42のシリンダ室を連通する連通路48には導出入路31を介して液圧ユニットとしての油圧ユニット30が接続されている。
油圧ユニット30は、導出入路を介して圧液を導出入することにより、油圧サスペンション42又は連通路48に対する圧液封入量を変化させる。油圧サスペンション42又は連通路48に対する圧液封入量を変化させることにより、油圧サスペンション42のシリンダが伸縮するため、車輪44と図1の車両本体2との距離を可変とすることができる。例えば、圧液封入量を多くすると、油圧サスペンション42のシリンダが伸びて、車輪44と車両本体2との距離が広がり。一方、圧液封入量を少なくすると、油圧サスペンション42が縮み、車輪44と車両本体2との距離が狭まる。
このように、油圧ユニット30により、油圧サスペンション42の作動位置を変化させ、車輪44と車両本体2との距離を可変とすることができるため、荷物の積み込み、積み降ろし等を適切に行うことができる。
勿論、油圧ユニット30は、後方車輪ユニット6にも同様に適用することができる。
なお、本実施形態において、車両の荷重中心の位置を検出する荷重中心位置検出手段として、圧力センサ8を用いて各支点に作用する車両荷重に基づき直接的に検出しているが、本発明において、車両の荷重中心の位置を検出するものであれば、これに特に限定されるものではない。例えば、荷重中心位置検出手段として、車両本体2の傾きを直接検出する傾きセンサを設け、この傾きセンサの検出結果と車両の重量に関する情報に基づいて、車両本体2の荷重中心の位置を間接的に検出(特定)するようにしてもよい。
(本実施形態の概要)
以上のように、本発明の一実施形態に係る車両支持装置は、車両に適用される車両支持装置であって、車両本体2を支持し、支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能な前方車輪ユニット(前方車輪ユニット4等)と、前方車輪ユニットの後方に設けられ、車両を車幅方向の二支点で支持する後方車輪ユニット(後方車輪ユニット6等)と、各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置を検出する荷重中心位置検出手段(圧力センサ8等)と、荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の一支点と、後方車輪ユニットが支持する二支点とを結ぶ平面領域内に、荷重中心位置が属するか否かを判定する荷重中心位置判定部10と、荷重中心位置判定部10の判定結果に基づいて、前方車輪ユニット4の支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせ得る切り替え手段(バルブ開閉制御部12)とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、荷重中心位置判定部10によって、前方車輪ユニット4が一支点で支持する場合の一支点と、後方車輪ユニット6が支持する二支点とを結ぶ平面領域内、すなわち、車両本体2が支持される三支点を結ぶ平面領域内に、各支点に作用する車両本体2の荷重の荷重中心位置が属するか否かが判定される。荷重中心位置判定部10の判定結果に基づいて、切り替え手段(バルブ開閉制御部12)が車両全体の支持状態を三支点又は四支点のいずれかに切り替えさせ得るため、車両が転倒する可能性を的確に排除でき、車両をより適切な状態で走行させることができる。
特に、切り替え手段(バルブ開閉制御部12)が、荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、車両1が支持される三支点を結ぶ平面領域内に荷重中心位置が属すると判定された場合は、前方車輪ユニット4の支持状態を一支点に切り替えさせ、車両1が支持される三支点を結ぶ平面領域内に荷重中心位置が属しないと判定された場合は、前方車輪ユニット4の支持状態を二支点に切り替えさせるようにしている。
このような構成によれば、車両本体2が支持される三支点を結ぶ平面領域内に、各支点に作用する車両本体2の荷重の荷重中心位置が属すると判定された場合には、車両本体2の支持が三支点に切り替えられる。一方、車両本体2が支持される三支点を結ぶ平面領域外に、各支点に作用する車両本体2の荷重の荷重中心位置が存在すると判定された場合には、車両本体2の支持が四支点に切り替えられる。
したがって、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域外に各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が属する場合は、自動的に車両の支持が四支点に切り替えられるため、車両が転倒する可能性を的確に排除することができる。
また、車両が支持される三支点を結ぶ平面領域内に各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置が属する場合は、自動的に車両の支持が三支点に切り替えられるため、三支点支持により車両を路面状況に適合し得る適切な状態で走行させることができる。
本発明のより具体的な構成に係る車両支持装置として、前方車輪ユニット4は、一端が車幅方向の一側方に位置する車輪に接続され、他端が車両に接続されて、車両を支持する第1液圧サスペンション(油圧サスペンション42a〜42c等)と、一端が車幅方向の他側方に位置する車輪に接続され、他端が車両に接続されて、車両を支持する第2液圧サスペンション(油圧サスペンション42d〜42f等)と、第1液圧サスペンションのシリンダ室と第2液圧サスペンションのシリンダ室とを連通させる連通路(連通路48等)と、連通路を開閉する液圧バルブ(油圧バルブ46等)とからなり、切り替え手段たるバルブ開閉制御部12は、液圧バルブに連通路を開閉する動作を行わせるように構成されている。
このように、前方車輪ユニット4に液圧サスペンションを用いることによって、特に超重量物運搬車両に対して本発明を良好に適用することができる。
進行方向を前後に切り替え可能とされた車両に適用する場合の本発明のさらに他の構成に係る車両支持装置として、後方車輪ユニット(後方車輪ユニット7等)は、支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能であり、荷重中心位置判定部10は、荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前方車輪ユニット4が一支点で支持する場合の一支点と、後方車輪ユニット7が二支点で支持する場合の二支点とを結ぶ平面領域内に、荷重中心位置が存在するか否かを判定すると共に、前方車輪ユニット4が二支点で支持する場合の二支点と、後方車輪ユニット7が一支点で支持する場合の一支点とを結ぶ平面領域内に、荷重中心位置が存在するか否かを判定し、切り替え手段たるバルブ開閉制御部12は、荷重中心位置判定部10の判定結果に基づいて、前方車輪ユニット4の支持状態及び後方車輪ユニット7の支持状態をそれぞれ一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせ得るようにしている。
このような構成によれば、車両が前方向および後方向のいずれにも走行する場合においても、車両が転倒する可能性を排除し、車両をより適切な状態で走行させることができる。
本発明のさらに他の構成に係る車両支持装置として、前方車輪ユニット4又は後方車輪ユニット6に、外部の液圧ユニット(油圧ユニット30)から圧液を導入し若しくは当該液圧ユニット(油圧ユニット30)に圧液を導出するための導出入路31が接続されている。
このような液圧ユニットを採用することにより、液圧サスペンション等への圧液封入量を変化させ、車輪と車両との距離を可変とすることができるから、荷物の積み込み、積み降ろし等を適切に行うことができる。
本発明のさらに他の構成に係る車両支持装置は、荷重中心位置判定部10の判定結果を外部に報知する報知手段(報知ディスプレイ14等)と、支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせる指令を外部から入力する指令入力手段(バルブ開閉操作スイッチ16等)とを有し、切り替え手段たるバルブ開閉制御部12が、指令入力手段の入力に基づいて、支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせるようにしている。
このような構成により、荷重中心位置判定部10の判定が外部に報知され、その報知に従って、前方車輪ユニット4や後方車輪ユニット7等の支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせる指令が入力されるようにすれば、人為的な操作によっても車両が転倒する可能性を的確に排除でき、また自動切替を行う場合にも報知によってオペレータに予め了知させることができるので、車両をより適切な状態で走行させることができる。
1……車両
2……車両本体
4……前方車輪ユニット
6……後方車輪ユニット
7……後方車輪ユニット
8……荷重中心位置検出手段(圧力センサ)
10…荷重中心位置判定部
12…切り替え手段(バルブ開閉制御部)
14…報知ディスプレイ
16…指令入力手段(バルブ開閉操作スイッチ)
20…車両支持制御部
30…油圧ユニット
31…連通路
42…油圧サスペンション
44…車輪
46…油圧バルブ
48…連通路

Claims (5)

  1. 車両に適用される車両支持装置であって、
    車両本体を支持し、その支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能な前方車輪ユニットと、
    前記前方車輪ユニットの後方に設けられ、少なくとも前記車両本体を車幅方向の二支点で支持する後方車輪ユニットと、
    各支点に作用する車両荷重の荷重中心位置を検出する荷重中心位置検出手段と、
    前記荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前記前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の当該一支点と、前記後方車輪ユニットが支持する二支点とを結ぶ平面領域内に、前記荷重中心位置が属するか否かを判定する荷重中心位置判定部と、
    前記荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、前記前方車輪ユニットの支持状態を一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせ得る切り替え手段とを有することを特徴とする車両支持装置。
  2. 前記切り替え手段は、前記荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、前記平面領域内に前記荷重中心位置が属すると判定された場合は、前記前方車輪ユニットの支持状態を一支点に切り替えさせ、前記平面領域内に前記荷重中心位置が属しないと判定された場合は、前記前方車輪ユニットの支持状態を二支点に切り替えさせることを特徴とする請求項1に記載の車両支持装置。
  3. 前記前方車輪ユニットは、
    一端が車幅方向の一側方に位置する車輪に接続され、他端が前記車両に接続されて、前記車両を支持する第1液圧サスペンションと、
    一端が車幅方向の他側方に位置する車輪に接続され、他端が前記車両に接続されて、前記車両を支持する第2液圧サスペンションと、
    前記第1液圧サスペンションのシリンダ室と前記第2液圧サスペンションのシリンダ室とを連通させる連通路と、
    前記連通路を開閉する液圧バルブとからなり、
    前記切り替え手段は、前記液圧バルブに前記連通路を開閉する動作を行わせるように構成されることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の車両支持装置。
  4. 前記後方車輪ユニットは、前記支持状態を車幅方向の一支点又は二支点のいずれかに切り替え可能であり、
    前記荷重中心位置判定部は、前記荷重中心位置検出手段の検出結果に基づいて、前記前方車輪ユニットが一支点で支持する場合の当該一支点と、前記後方車輪ユニットが二支点で支持する場合の前記二支点とを結ぶ平面領域内に、前記荷重中心位置が属するか否かを判定すると共に、前記前方車輪ユニットが二支点で支持する場合の前記二支点と、前記後方車輪ユニットが一支点で支持する場合の当該一支点とを結ぶ平面領域内に、前記荷重中心位置が属するか否かを判定し、
    前記切り替え手段は、前記荷重中心位置判定部の判定結果に基づいて、前記前方車輪ユニットの支持状態及び前記後方車輪ユニットの支持状態をそれぞれ一支点又は二支点のいずれかに切り替えさせ得ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両支持装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の車両支持装置を有することを特徴とする車両。

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