JP2010211129A - 建築用シミュレーションシート及び建築用シミュレーションキット - Google Patents

建築用シミュレーションシート及び建築用シミュレーションキット Download PDF

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章義 中原
Kazunori Kurachi
和紀 倉知
Hideyuki Furuhata
秀幸 古畑
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Abstract

【課題】ユーザーが仕上げ材を選定する過程において、ユーザーの指定した仕上げ材を施した建物の外装あるいは内装の仕上がり感(完成イメージ)を、立体的に、且つ、速やかにユーザーに提示することができる建築用シミュレーションシートを提供すること。
【解決手段】 完成建築物の外装や内装の仕上げ感をイメージするために使用される建築用シミュレーションシート17。シミュレーションシート17は、透明シート本体層18とカラーの透視画形成層19とを備えている。該透視画形成層19は、仕上げ材施工部位を透明領域13として残すように仕上げ施工部位を除いて形成する。そして、シミュレーションは、透視画形成層19が裏面側からの光の影響を受けない状態で、透明シート本体層18の裏面側に仕上げ材見本20を重ね合わせて行なう。
【選択図】図3

Description

本発明は、仕上げ材を施工した完成建築物の外装や内装の仕上げ感をイメージするために使用されるシミュレーションシートに関する。さらに詳しくは、ユーザーの希望する仕上げを施した建物の外装あるいは内装の仕上がり感を、実際に使用される色見本等の仕上げ見本により実感できる建築用シミュレーションシートに関する。
ここでは、外装シミュレーションを例にとり説明する。本発明の建築用シミュレーションシートは、内装シミュレーションにも適用できる。
なお、本明細書において、「ユーザー」とは、建物の設計者、施主、使用者など、シミュレーションを利用する者又は提示される者を指す。
また、本明細書において、「シミュレーション」とは、ユーザーの希望する仕上げを施した建物の外装あるいは内装の仕上げイメージを確認する作業をいう。
従来、シミュレーションの方法として、建築パース画やコンピューターグラフィック画像(CG画像)によるイメージ画像があった。そして、イメージ画像を、建物に施工する予定の仕上げ材の色調を再現したものにする方法として、該イメージ画像の仕上げ材を施工する予定の部分を切り抜いたり透明としたりしたものに、仕上げ材を施工した見本を裏側から当ててシミュレーションを行う方法があった。
しかし、これらの方法では、切り抜いたり透明としたりした部分が全て仕上げ見本と同じ色調となり、建物の陰影を再現することができないため、立体感のある完成イメージのシミュレーションが行えなかった。
上記問題点を解決するために、特許文献1,2に記載のカラーシミュレーション用パースを使用することが考えられる。なお、特許文献1の第2図を本願図面の図1として添付する。
特許文献1に記載された発明を、図符号を付して以下に記す。
「(イ)カラー原版の輪郭陰影をモノクロトーンにて透明フィルムシートに複写したシート1。
(ロ)カラー原版中の色を変化させる部分を、隠蔽性を有する白色塗材または隠蔽性を有する白色シートで被覆しカラー複写したシート2。
(ハ)任意の色相を持ち隠蔽性を有する着色塗材または隠蔽性を有する着色シート3。
(ニ)マンセル値N=9.0以上で隠蔽性を有する白色塗材またはシート4。
上記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)を積層してなるカラーシミュレーション用パース。」
なお、シート1は、壁面部分の輪郭に従いフィルムシートを切り抜いて用いる(第2頁下右欄第3段)。シート2は、住宅の壁面部分のみが透明であるカラーフィルムシートである(第3頁上左欄第1段)。シート3は、色を変えようとする住宅壁面の輪郭に従い切り抜いたものである(同第3段)。
しかし、特許文献1,2の技術では、建物に施工する予定の仕上げ材の候補が複数あった場合には、フィルムシートの背面に着色塗材を積層させる方法では、候補の数だけのカラーシミュレーション用パースが必要となるため、工数が嵩んだ。
また、着色シートは、フィルムシートの透明な部分と同一形状に切り取ったものを使用する必要があるため、やはり工数が嵩んだ。
また、着色シートを透明な部分と同一形状に切り取ってしまうため、該着色シートを他のカラー原版を用いたカラーシミュレーション用パースに転用することができなかった。
さらに、ユーザーが指定した仕上げ材を使用した場合の完成イメージをユーザーに速やかに提示するためには、予め、ユーザーが選択すると予想される仕上げ材用の着色シートを透明な部分と同一形状に切り取って、準備しておく必要があって、更に工数が嵩んだ。
特許文献3には、プラスチックフィルムなど透明なシートに、建物の模様替え完成イメージを、任意の領域を透明化させて印刷したシートを作製して、該シートを一番上にし、該シートの裏面にシートの透明領域外の透過を保護するためにシートを積層し、その下に模様替え予定の塗装サンプル板、又は内装材の現物カット品などの内外装建材の現物カット品を重ね合せ、透明領域を持つシートの透明領域より、塗装サンプル板又は内外装建材を透過させ全体のイメージを得る技術が記載されている。
しかし、特許文献3の技術では、透明領域において、建物の陰影を再現できないため、立体感のある完成イメージを提供することができなかった。
特開昭62−258457号公報(「特許請求の範囲」等) 特開昭62−258478号公報(「特許請求の範囲」等) 特開2006−127433号公報(「特許請求の範囲」等)
本発明は、ユーザーが仕上げ材を選定する過程において、ユーザーの指定した仕上げ材を施した建物の外装あるいは内装の仕上がり感(完成イメージ)を、立体的に、且つ、速やかにユーザーに提示することが出来る建築用シミュレーションシートを提供することを目的(課題)とする。
本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意努力をした結果、下記構成の建築用シミュレーションシートに想到した。
完成建築物の外装や内装の仕上げ感をイメージするために使用されるシミュレーションシートであって、
透明シート本体層と、該透明シート本体層の片面に形成されるカラーの透視画形成層とを備え、
該透視画形成層は、仕上げ材施工部位を透明領域として残すように仕上げ施工部位を除いて形成され、
透視画形成層が裏側からの光の影響を受けない状態で、透明シート本体層の裏面側に仕上げ材見本を重ね合わせてシミュレーションを行うシミュレーションシートにおいて、
透明領域中の建物の陰影発生部が、半透明処理領域とされていることを特徴とする。
上記構成において、透明領域中に建物の境界線(稜線を含む)が描くことができる。これによって、完成イメージの立体感を増大でき、完成イメージを実際のものにより近くできる。
また、透視画形成層に対応させて光遮断層を形成、又は、光遮断シートを透明シート本体の裏面側に配して、透視画形成層が裏面側から光の影響を受けないようにすることができる。
透明シート本体層とは別体の光遮断シートを用いる方法では、光遮断シートを適宜選定することによって、透視画形成層が形成された透明シート本体層と光遮断シートを重ね合わせて見た場合の透視画の色相、明度、及び彩度を変化させることができる。よって、同じ透視画形成層が形成された透明シートを用いても、光遮断シートの色を変化させることによって、例えば、曇天や朝・夕といった様々なイメージ像をユーザーに提供できる。
上記構成の建築用シミュレーションシートが、さらに、裏面側に仕上げ材見本の保持手段を一体的に備え、該保持手段に仕上げ材見本が保持されてなるキット体としたものであるときは、該建築用シミュレーションシートをユーザーに提示することができる。これにより、建築用シミュレーションシートの取り扱い性、操作性が向上する。
なお、保持手段は、バンド方式でもよいが、通常、収納方式とする。収納方式とは、箱状又は袋状の収納室に仕上げ材見本を収納する方式のことである。仕上げ材施工部位の面積が小さい場合は、仕上げ材見本を小さくでき、コンパクト化乃至仕上げ材見本の収納枚数を増やすことができる。
本発明の建築用シミュレーションシートを用いることで、ユーザーに対して、建築シミュレーションによる現実に近い立体的なイメージ像を容易に提示することができる。
本発明の建築用シミュレーションキットを用いることで、建築用シミュレーションシートの取り扱い性、操作性が向上する。また、建築用シミュレーションキットに用いる仕上げ材見本を付け替えることによって、迅速に建築シミュレーションを行うことができる。
特許文献1第2図の引用図。 本発明の一態様である本体シート、光遮断シート、及びそれらを重ね合わせた建築用シミュレーションシートの各斜視図。 図2のIII−III矢視断面図。 図2の建築用シミュレーションシートを用いた建築シミュレーション態様図。 収納箱一体形建築用シミュレーションシートの一態様を示す斜視図。 建築用シミュレーション用キットの斜視図。 カラー見本帳の一例を示す斜視図。
以下、本発明の望ましい実施形態を、図例に基づいて説明する。
本実施形態の建築用シミュレーションシート17は、図2,3に示す如く、透明シート本体層18の片側に透視画形成層19を有してなる本体シート11と、光遮断シート12とからなるものである。
透視画形成層19が仕上げ材施工部位を除いて形成されることにより、本体シート11の仕上げ材施工部位が透明領域13とされている。また、透明領域13中の建物の陰影発生部は半透明領域13aとされている。なお、透視画形成層19は、透明シート本体層18の裏面側に形成してもよい。
通常、透視画形成層19は、カラー原版の画像を透明シート本体層18に印刷やコピー(複写)することにより形成する。なお、複写する場合は、カラー原版中の仕上げ材施工部位を白色塗料や白色シートでマスキングして複写を行う。
カラー原版としては、CGによるイメージ画像、建築用パース、立面図、断面図等の建築図面に着色を施したもの、絵画等を用いることができる。
また、透視画形成層19は、透明シート本体層18に、仕上げ材を施工する予定の部分が透明領域となるように建物の背景を含んだ建物の外観を直接描写して形成してもよい。
透明シート本体層18の素材とする透明シートとしては、光透過率の大きな合成樹脂製のシートを用いる。例えば、ポリ塩化ビニル製、ポリエステル製、ポリビニルアルコール製、アクリル製、ポリプロピレン製、ポリエチレン製などの合成樹脂製シートから適宜選択できる。ただし、透明シート光透過率が小さ過ぎると、透明領域を通してみた仕上げ材見本が、実際の仕上げ材見本と違ったイメージに見えてしまうことがある。このため、透明シート光透過率は70%以上(更には80%以上)であることが好ましい。
また、該透明シート本体層18の厚みは、0.05〜1.5mm(更には0.1〜1.0mm)とすることが、取り扱いが容易となって望ましい。
透明シートが薄すぎるとシートが損傷し易いものとなり、逆に、透明シートが厚過ぎても嵩張ってコスト高となる。なお、透明シート本体層18が厚過ぎると、本体シート11の裏面側に光遮断シート12や仕上げ材見本20を配した場合に、光屈折によって建物の外観区画線が二重に見えるおそれがある。
本実施形態においては、本体シート11における仕上げ材施工部位(施工予定部位)、即ち透明領域13中の建物の陰影発生部を半透明領域13aとする。また、通常、透明領域13中に建物の境界線(稜線を含む)13bを描く。
透明領域13中に半透明領域13aや境界線13bを設けることで、図4に示すように、仕上げ材見本20の色と半透明領域13aを通して見る仕上げ材見本20の色とに違いが生じ、半透明領域13a部分が陰影として表現されることによって、完成イメージ21が立体感のあるものとなる。
半透明領域13aは、半透明領域13aを通して仕上げ材見本を見たとき、半透明領域13aを透かして見た部分が、完成イメージ21において影となって見えるようなものとする。
半透明領域13aは、通常、図2〜3に示す如く、透明シート本体層18に被塗装部分が半透明になるように塗料を塗装したり、半透明なフィルムを貼り付けたりして形成された半透明層である。また、スクリーントーンのように、隠ぺい性のある微細な点の集合を透明シート本体層18に直接形成して半透明領域13aとしてもよい。
また、半透明領域13aの光透過率は、透明領域の半透明処理前の光透過率と5%以上の差があることが、更には10%以上の差があることが好ましい。両者の光透過率の差が小さ過ぎると、完成イメージ21において十分な立体感を感得させる陰影を表現し難くなる。
境界線13bは、通常、図2に示す如く、壁面と壁面によって形成される出隅を線として描いたものである。境界線13bを描くことで、完成イメージ21が引き締まったものとなる。
また、境界線13bは出隅だけでなく、壁面と壁面によって形成される入隅を描いてもよい。また、壁面が凹凸模様を有する場合は、該凹凸模様の出隅、入隅等を境界線13bとして描いてもよい。
そして、シミュレーションに際して、仕上げ材施工部位である透明領域13以外の領域、即ち透視画形成層19に透けがあると、仕上げ材見本20に重ねたときに、透視画形成層19が仕上げ材見本20の色の影響を受けてしまう。このため、本体シート11の裏面側に、透視画形成層19が裏面側からの光の影響を受けないように、光透過を防ぐ手段を講じる。透明領域13以外の領域の透過を防ぐ手段は、本実施形態では、光遮断シート12であるが、本体シート11の透視画形成層19対応部位の裏面側に、光を防ぐ塗料を塗って光遮断層を設けてもよい。この場合、建築用シミュレーションシート17は、一枚構成となる。
仕上げ材見本20とは、建築用シミュレーションシート17の透明領域13を通して見るものである。仕上げ材見本20は、建物に施工する予定の仕上げ材の見本であって、基材に施工予定の仕上げ材の現物を施工したもの、基材に施工予定の仕上げ材と同色の塗料を塗装したもの、及び、壁紙並びに建材等の現物品等を用いることができる。
以下に、建築用シミュレーションシート17と仕上げ材見本20とを用いた建築ミュレーションの具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
図2〜3に示す構成の建築用シミュレーションシート17を以下の手順で作成した。
仕上げ材施工予定の建物の写真画像をカラー原版とした。写真画像データをコンピューターに取り込み、印刷した際に仕上げ材施工予定部位が透明領域13となるよう処理した。次に、透明シート本体層18としてのポリエステル製透明シート(A4サイズ)に、画像をカラープリンターで印刷して透視画形成層19を形成して、透明領域13を有する本体シート11を得た。次に、本体シート11の透視画形成層19に対応する部位の裏面側には、光遮断シート12としての白い紙を貼り付けて建築用シミュレーションシート17とした。なお、光遮断シート12は、本体シート11と同じサイズであって、透明領域13に対応する部位を切り抜いて、切り抜き部16を形成したものを用いた。
また、写真画像データの処理において、仕上げ材施工予定部位が透明領域13となるよう処理すると共に、透明領域13中の陰影を表す半透明領域13aには、透けのある灰色が印刷されるように処理を行った。また、壁面と壁面によって形成される出隅が線として描かれるように処理を行った。処理を行った画像をカラープリンターで印刷することで、透明領域13に、半透明領域13a及び境界線13bを有する本体シート11を作製した。
基材としての紙(防水加工処理をした紙)に、予めユーザーが選択した仕上げ材としての塗料を塗装した仕上げ材見本20(A4サイズ)を作製した。
建築用シミュレーションシート17と仕上げ材見本20とを用いて、以下の手順で建築シミュレーションを行った。
図4に示す如く、建築用シミュレーションシート17の裏面側に仕上げ材見本20を重ねて、完成イメージ21をユーザーに提示した。
実施例1の建築シミュレーションによれば、ユーザーに対して立体感のある完成イメージ21を容易に提示することができた。
(実施例2)
実施例1において、仕上げ材見本20として、予め、ユーザーの好みに基づいて100色の塗料を選択し、基材としての紙(防水加工処理をした紙)に塗料を塗装したものを各色につき1枚ずつ作製した。
本実施例の建築シミュレーションを下記の手順で行った。
まず、100色の仕上げ材見本20をユーザーに提示して、ユーザーに、それらの仕上げ材見本20の中から、仕上げ材として希望する塗料を塗装した仕上げ材見本20を選択させた。次に、図4に示す如く、ユーザーが選択した仕上げ材見本20に建築用シミュレーションシート17を重ね合わせて、ユーザーが選択した仕上げ材見本20を使用した場合の完成イメージ21をユーザーに提示した。
このような建築シミュレーションを行えば、ユーザーに対して複数の仕上げ材見本20を提示し、それらの中からユーザーが選択した仕上げ材見本20による完成イメージ21を、ユーザーに迅速に提示することができる。また、ユーザーが提示された仕上げ材見本から候補として複数の仕上げ材見本20を選択したとしても、建築用シミュレーションシート17と仕上げ材見本20の組み合わせを変えるだけで、それぞれの仕上げ材見本による完成イメージ21をユーザーに提示できる。よって、複数の仕上げ材見本20によるそれぞれの完成イメージ21をユーザーに迅速に提示することができる。このため、ユーザーが、それらの完成イメージ21を参考に候補色を絞り込んでいくといった作業が容易に行える。
(実施例3)
本実施例は、建築用シミュレーションキットに関するものである。
図2〜3に示す建築用シミュレーションシート17の裏面側に、合成樹脂製板(例えば、ポリプロピレン製)によって仕上げ材見本の保持手段としての収納箱28を形成して、収納箱一体形建築用シミュレーションシート27とし、更に、該収納箱28によって、実施例2の100色の仕上げ材見本20を保持したキット体である。
なお、収納箱28の上部は、図例では、仕上げ材見本20を差し込むための差込口28aとしたが、蓋体を取り付けてもよい。
本実施例の建築シミュレーションを下記の手順で行った。
まず、100色の仕上げ材見本20をユーザーに提示して、ユーザーに、それらの仕上げ材見本20の中から、仕上げ材として希望する塗料を塗装した仕上げ材見本20を選択させた。次に、図6に示す如く、ユーザーが選択した仕上げ材見本20を、収納箱一体形建築用シミュレーションシート27の収納箱28に差し込んで、ユーザーが選択した仕上げ材見本20を使用した場合の完成イメージをユーザーに提示した。
実施例3の建築シミュレーションによれば、実施例1〜2の効果に加え、仕上げ材見本20を収納箱に収納することで、カラーシミュレーション用シートと仕上げ材見本が固定されるため、取り扱いが容易になり、シミュレーション性が向上した。
(実施例4)
実施例2において、更に、図7に示すように、ユーザーに提示する100色の仕上げ材見本20の色を過不足なく表示したカラー見本帳34を用意した。なお、カラー見本帳34とは、1色以上の色表示部36を有するカラーカード35を束ねたものである。色表示部36とは、仕上げ材見本20に用いた塗料の色が標示された部分である。
本実施例の建築シミュレーションを下記の手順で行った。
まず、図7に示すようなカラー見本帳34をユーザーに提示して、ユーザーに、カラー見本帳34に表示された色の中から仕上げ材として希望する色を選択した。次に、ユーザーがカラー見本帳34から選択した色と同色の仕上げ材見本20を建築用シミュレーションシート17の裏側に重ね合わせて、ユーザーが選択した色の仕上げ材を使用した場合の完成イメージ21をユーザーに提示した。
実施例4の建築シミュレーションによれば、実施例2の効果に加え、カラー見本帳34を用いることで、ユーザーは複数の色を同時に視野にとらえて色を選択することができ、ユーザーは複数の色の中から希望する色を容易に選択することができた。
(対照例1)
実施例1で作製した本体シート11に、光遮断シート12を取り付けずに建築シミュレーションに用いた。
仕上げ材見本20として、実施例2で用いた100色の仕上げ材見本20を用いた。
本体シート11と仕上げ材見本20とを用いて、以下の手順で建築シミュレーションを行った。
本体シート11の裏面側に仕上げ材見本20を重ねて、完成イメージをユーザーに提示した。
対照例1の建築シミュレーションによれば、ユーザーに対して立体感のある完成イメージを容易に提示することができた。しかし、本体シート11の透視画形成層19によって示された画像は裏面側から光の影響を受けるものであったため、使用した仕上げ材見本20の色によって画像の色相、明度、及び彩度が変化してしまった。このため、使用した仕上げ材見本20毎に、画像のイメージに変化が生じた。
なお、上記各実施例は、次のように変化させても実施することができる。
各実施例においては、A4サイズの建築用シミュレーションシート17を使用したが、建築用シミュレーションシート17のサイズは特に限定されるものではない。建築用シミュレーションシート17のサイズとしては、A5からB3程度のサイズが好ましい。サイズがA5より小さいと、建築用シミュレーションシート17に示された画像において、仕上げ材施工予定部位の面積が小さくなり、色の面積効果によって完成イメージ21に誤認を生じる可能性がある。また、サイズがB3程度あれば、十分な完成イメージ21を確認できる。なお、色の面積効果とは、同じ色でも、着色する面積が狭いときと広いときとでは、視覚的に彩度が違って感じられ、色の見え方が違う現象のことである。
各実施例においては、仕上げ材見本20は、建築用シミュレーションシート17と同じサイズのものとしたが、仕上げ材見本20の大きさは、建築用シミュレーションシート17に示された画像における仕上げ材施工予定部位を覆うことができる大きさであればよい。また、実施例1及び2では仕上げ材見本20の基材として防水加工処理をした紙を用いたが、防水加工処理をした紙以外にも、塗料が塗膜を形成できる基材あって、塗料中の分散楳(水や有機溶剤等)や添加剤によって変形しないものであれば、仕上げ材見本20の基材として用いることができる。
各実施例は、仕上げ材として塗料を用いた場合の実施例であるが、仕上げ材として壁紙、タイル等の建物に貼って用いる建材、石材、カーテンウォール、カーテン等の建物に設置して用いる建材などの塗料以外の建材を用いる場合に置いても本発明の建築用シミュレーションシート17を用いることができる。その場合、建材の現物を仕上げ材見本20として用いてもよい。なお、建材の現物は、建築用シミュレーションシート17に対応する大きさにカットして用いればよい。
実施例2〜4においては、ユーザーに提示する仕上げ材見本20の仕上げ材は、ユーザーの好みに基づいて、あらかじめ選択したものであったが、ユーザーの好みに基づいて選択した仕上げ材でなくてもよい。例えば、ユーザーに提示する仕上げ材見本20の仕上げ材の選択をする方法としては、汎用のカラーカードやカラー見本帳に示された色の中から、ユーザーに提示する仕上げ材見本20の色を選択する方法がある。
商品化されているカラー見本帳としては、菊水化学工業(株)製の商品名「1200 kabe color」、(財)日本塗料工業会の商品名「JPMA Standard Paint Colors」などがある。カラー見本帳等の任意のカラー見本帳に示された色と同色の仕上げ材見本20をあらかじめ作製しておき、ユーザーがカラー見本帳から選択した色の仕上げ材見本20を用いて建築シミュレーションを行えばよい。なお、この方法で建築シミュレーションを行なうためには、使用するカラー見本帳に示された全ての色の仕上げ材見本20を準備することが最も好ましいが、使用するカラー見本帳の中から、本発明者があらかじめ10〜150色程度を選択したものであってもよい。
実施例3においては、建築用シミュレーションシート17を作製した後に、該建築用シミュレーションシート17の裏面側に仕上げ材保持手段としての収納箱28を形成したが、収納箱一体形建築用シミュレーションシート27が得られれば、作製方法は特に限定されない。例えば、透明な面を持つ収納箱の透明な面に画像を印刷して収納箱一体形建築用シミュレーションシート27を作製することもできる。また、仕上げ材保持手段は収納箱に限定されず、袋など収納スペースを備えたものであればよい。また、バンドなどの保持手段を有するものであってもよい。
実施例3における建築用シミュレーションシート17の裏面側に設ける収納箱28の大きさは、建築用シミュレーションシート17に示された画像における仕上げ材を施工する予定の部分を覆うことができる大きさであって、建築シミュレーションに用いる仕上げ材見本20を収納できる大きさであればよい。
また、実施例3の収納箱28を形成する板材の材質は特に限定されるものではなく、適宜に選択すればよい。例えば、板材として、合成樹脂製以外にも、金属製、木製等の板を用いることができる。また、収納箱に仕上げ材見本を差し込むための差込口は、図5・6においては収納箱一体形建築用シミュレーションシート27の上部に設けられているが、差込口の位置は特に限定されず、下部や側部に設けてもよい。また、上部と下部といったように2つの差込口を設けることも可能である。
実施例4においては、ユーザーが仕上げ材を選択する手段としてカラー見本帳34を利用したが、カラー見本帳34の代わりに、一枚のカードに複数色の仕上げ材見本20の色を過不足なく表示したカラーカードを用いてもよい。
また、カラー見本帳34には、各色の表示部に番号もしくは記号を記載しておき、仕上げ材見本20にもカラー見本帳34において該仕上げ材見本20と同色の表示部に記載した番号若しくは記号を記載しておくことが好ましい。それにより、カラー見本帳34で選択した色の仕上げ材見本20を探し出す作業が容易になる。
また、実施例4において用いるカラー見本帳34は、仕上げ材として塗装される塗料の色の選択に限らず、仕上げ材としての建材の色の選択に用いてもよい。また、仕上げ材見本20として、壁紙、タイル等の建物に貼って用いる建材や、石材、カーテンウォール、カーテン等の建物に設置して用いる建材などの現物を用いる場合は、それらの建材の現物をカットして貼り付けたものをカラー見本帳としてもよい。
実施例1において、光遮断シート12として、白い紙を用いたが、光遮断シート12、光遮断シート12の色を適宜選定することによって、透視画形成層19が形成された透明シート本体層11と光遮断シート12を重ね合わせて見た場合の透視画の色相、明度、及び彩度を変化させる事ができる。また、光遮断シート12の代わりに、光の透過を防ぐことができる塗料を透明シート本体層18の裏面に塗装して、透視画形成層19が裏面側から光の影響を受けないようにすることもできる。
11 本体シート
12 光遮断シート
13 透明領域
13a 半透明領域
13b 境界線
16 切り抜き部分
17 建築用シミュレーションシート
18 透明シート本体層
19 透視画形成層
20 仕上げ材見本

Claims (4)

  1. 完成建築物の外装や内装の仕上げ感をイメージするために使用されるシミュレーションシートであって、
    透明シート本体層と、該透明シート本体層の片面に形成されるカラーの透視画形成層とを備え、
    該透視画形成層は、仕上げ材施工部位を透明領域として残すように前記仕上げ施工部位を除いて形成され、
    前記透視画形成層が裏面側からの光の影響を受けない状態で、透明シート本体層の裏面側に仕上げ材見本を重ね合わせてシミュレーションを行なうシミュレーションシートにおいて、
    前記透明領域中の建物の陰影発生部が、半透明処理領域とされていることを特徴とする建築用シミュレーションシート。
  2. 前記透明領域中に建物の境界線(稜線を含む。)が描かれていることを特徴とする請求項1記載の建築用シミュレーションシート。
  3. 前記透視画形成層に対応させて光遮断層を形成、又は、光遮断シートを前記透明シート本体の裏面側に配して、前記透視画形成層が裏面側から光の影響を受けないようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の建築用シミュレーションシート。
  4. 請求項1、2又は3記載の建築用シュミレーションシートが、さらに、裏面側に仕上げ材見本の保持手段を一体的に備え、該保持手段に前記仕上げ材見本が保持されてなる建築用シミュレーションキット。
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