JP2010202714A - 帯電防止剤および帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも1個の複素環式オニウムカチオン基(a)を対イオンとして有するアニオン性ポリマー(A)のブロックと、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルおよびポリオレフィンからなる群から選ばれるポリマー(B)のブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(X)を含有してなる帯電防止剤(Z)。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は、少なくとも1個の複素環式オニウムカチオン基(a)を対イオンとして有するアニオン性ポリマー(A)のブロックと、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルおよびポリオレフィンからなる群から選ばれるポリマー(B)のブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(X)を含有してなる帯電防止剤(Z);該帯電防止剤と熱可塑性樹脂(D)を含有してなる帯電防止性樹脂組成物;該組成物を成形してなる成形品;並びに、該成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品である。
(1)該帯電防止剤は耐熱性に優れる。
(2)該帯電防止性樹脂組成物を成形してなる成形品は永久帯電防止性、耐熱性および外観に優れる。
本発明において、複素環式オニウムカチオン基(a)には、アミジニウムカチオン(a1)、ピリジニウムカチオン(a2)、ピラゾリウムカチオン(a3)およびグアニジニウムカチオン(a4)が含まれる。
アミジニウムカチオン(a1)としては下記のものが挙げられる。
[1]イミダゾリニウムカチオン
炭素数(以下Cと略記)5〜15、例えば1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム;
C5〜15、例えば1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム;
C6〜15、例えば1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム;
C6〜20、例えば1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、[これらを1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表記を用いる。]1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ヒドロピリミジニウム。
[1]イミダゾリニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン
C8〜15、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム;
C8〜15、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム;
C10〜20、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム;
C10〜20、例えば2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム。
アニオン性ポリマー(A)は、少なくとも1個の複素環式オニウムカチオン基(a)を対イオンとして有する。
該(A)を構成するポリマーには、重縮合物(a01)のポリマーが含まれ、該ポリマーは上記複素環式オニウムカチオン基(a)の対アニオン基を少なくとも1個有する。
(A)を構成するアニオン基としては、カルボキシル基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基等が挙げられる。
また、該多価カルボン酸にはスルホ基、硫酸基、リン酸基および/またはホスホン酸基を含有する多価カルボン酸も含まれる。
4価またはそれ以上のカルボン酸としては、C9〜20、例えばテトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸;
並びに、上記の多価カルボン酸の酸無水物、低級アルキル(C1〜3)エステルが挙げられる。
並びに、後述するポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレングリコール(以下PTMGと略記)、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン、ポリカーボネート、ポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ポリイソプレンポリオールおよび水添ポリイソプレンポリオールのうち、OH当量が250未満のものが挙げられる。
(a01)における少なくとも1個のプロトンを前記複素環式オニウムカチオン基(a)に置き換える方法としては、(1)モノマー原料段階でプロトンを置換する方法、(2)重縮合物(a01)の製造後にプロトンを置換する方法、(3)重縮合物(a01)とポリマー(B)を反応させた後にプロトンを置換する方法、等が挙げられる。
これらのうち、アニオン性ポリマー(A)の重合性の観点から好ましいのは(1)の方法である。
ポリマー(B)は、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルおよびポリオレフィンからなる群から選ばれるポリマーである。
(B)のMnは、帯電防止性、重合体製造時の反応性および重合体製造後の取り扱い易さの観点から好ましくは300〜7,000、さらに好ましくは500〜5,000である。
両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(B1)としては、ジカルボン酸を分子量調整剤として使用し、アミド形成性モノマーを開環重合または重縮合させることにより得られるものが挙げられ、例えば、ラクタム開環重合体(B11)、アミノカルボン酸の重縮合体(B12)およびジアミンとジカルボン酸の重縮合体(B13)が挙げられる。
分子量調整剤として使用するジカルボン酸としては、C2〜20のジカルボン酸、例えば前記多価カルボン酸(a011)のうちの2価のカルボン酸が挙げられる。
これらのうち、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から好ましいのはカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ω−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、アジピン酸/ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸/キシリレンジアミン、さらに好ましいのはカプロラクタム、ラウロラクタム、ω−アミノカプロン酸および12−アミノドデカン酸、特に好ましいのはカプロラクタムおよびラウロラクタム、最も好ましいのはカプロラクタムである。
両末端にカルボキシル基を有するポリアミドイミド(B2)としては、前記(B1)製造時の分子量調整剤(ジカルボン酸)の全部または一部を3価もしくは4価の芳香族ポリカルボン酸またはこれらの酸無水物に置き換えて上記アミド形成性モノマーと組み合わせるか、または、アミド形成性モノマー中のジカルボン酸の全部または一部を3価もしくは4価の芳香族ポリカルボン酸またはこれらの酸無水物に置き換えて上記のアミド形成モノマーと組み合わせて開環重合または重縮合させることによって得られるものが挙げられる。
両末端にカルボキシル基を有するポリエステル(B3)としては、ジカルボン酸を分子量調整剤として使用し、エステル形成性モノマーを常法により重縮合またはエステル交換反応させることによって得られるものが挙げられる。
分子量調整剤として使用するジカルボン酸としては、C1〜20のジカルボン酸、例えば炭酸および前記多価カルボン酸(a011)のうちの2価のカルボン酸が挙げられる。
エステル形成性モノマーとしては、ジカルボン酸および/またはジカルボン酸低級アルキルエステルと、2価アルコールおよび/または2価フェノールとの組み合わせ、ラクトン、ヒドロキシカルボン酸並びにこれらの混合物が挙げられる。
ジカルボン酸低級アルキルエステル(エステルを構成するアルコール成分はC1〜10)としては、炭酸または上記ジカルボン酸(C2〜20)のエステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、フェニルエステル等が挙げられる。
2価フェノールとしては、C6〜30、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等)、多環フェノール(ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシジフェニルチオエーテル、ビナフトール等)、ビスフェノール化合物(ビスフェノールA、−Fおよび−S等)およびこれらのアルキル(C1〜10)またはハロゲン置換体が挙げられる。
両末端にカルボキシル基を有するポリエステル(B3)は、公知の方法、例えば、特公昭58−19696号公報記載の方法で容易に製造することができる。
ポリオレフィン(B4)としては、カルボニル基(好ましくは、カルボキシル基、以下同じ。)をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(B41)、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(B42)、アミノ基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(B43)が挙げられ、さらに、カルボニル基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(B44)、水酸基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(B45)およびアミノ基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(B46)が挙げられる。
これらのうち、変性のし易さの観点から好ましいのはポリマーの末端にカルボニル基を有するポリオレフィン(B41)および(B44)である。
(B42)としては、(B40)の両末端に水酸基を導入したものが挙げられる。
(B43)としては、(B40)の両末端にアミノ基を導入したものが挙げられる。
(B40)のMnは、帯電防止性の観点から好ましくは800〜20,000、さらに好ましくは1,000〜10,000、特に好ましくは1,200〜6,000である。
(B40)におけるC1,000個当たりの二重結合量は、帯電防止性の観点から好ましくは1〜40個、さらに好ましくは1〜30個、特に好ましくは4〜20個である。
変性の容易さの観点から(B40)として好ましいのは、熱減成法による低分子量ポリオレフィン(とくにMnが1,200〜6,000のポリエチレンおよびポリプロピレン)である。
(B45)としては、(B400)の片末端に水酸基を導入したものが挙げられる。
(B46)としては、(B400)の片末端にアミノ基を導入したものが挙げられる。
(B400)におけるC1,000個当たりの二重結合量は、変性の容易さの観点から好ましくは0.3〜20個、さらに好ましくは0.5〜15個、とくに好ましくは0.7〜10個である。
変性の容易さの観点から(B400)として好ましいのは、熱減成法による低分子量ポリオレフィン(特にMnが2,000〜20,000のポリエチレンおよびポリプロピレン)である。
なお、(B40)および(B400)は、通常これらの混合物として得られるが、これらの混合物をそのまま使用しても、精製分離してから使用してもいずれでもよい。
(B41)の酸価は、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、好ましくは4〜280、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
(B42)の水酸基価は、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、好ましくは4〜280、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
(B43)としては、(B41)をC2〜10のジアミン(エチレンジアミン等)で変性した末端にアミノ基を有するポリオレフィンおよびこれらの2種以上の混合物が使用できる。
(B43)のアミン価は、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、好ましくは4〜280、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
(B44)の酸価は、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、好ましくは1〜70、さらに好ましくは2〜50である。
(B45)の水酸基価は、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、好ましくは1〜70、さらに好ましくは2〜50である。
(B46)としては、(B44)をC2〜10のジアミン(エチレンジアミン等前記のもの)で変性した末端にアミノ基を有するポリオレフィンおよびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(B46)のアミン価は、アニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、好ましくは1〜70、さらに好ましくは2〜50である。
また、(B42)と(B45)および(B43)と(B46)も同様に精製分離してから使用してもよいが、製造コスト等の観点から、混合物として使用するのが好ましい。
耐熱性およびアニオン性ポリマー(A)との反応性の観点から、(B41)、(B42)および(B43)のMnは、好ましくは800〜25,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、とくに好ましくは2,500〜10,000、(B44)、(B45)および(B46)のMnは、好ましくは800〜50,000、さらに好ましくは1,000〜30,000、とくに好ましくは2,000〜20,000である。
本発明におけるブロックポリマー(X)には、前記アニオン性ポリマー(A)と前記ポリアミド(B1)、ポリアミドイミド(B2)および/またはポリエステル(B3)から構成されるブロックポリマー(X1)、および(A)と前記ポリオレフィン(B4)から構成されるブロックポリマー(X2)が含まれ、いずれも(A)のブロックと(B)のブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有する。
ブロックポリマー(X)における(A)と(B)の重量比は、帯電防止性および耐熱性の観点から好ましくは10/90〜70/30、さらに好ましくは20/80〜60/40である。
エステル化触媒としては、プロトン酸(リン酸等)、金属[アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、遷移金属(ニッケル、鉄、コバルト等)、IIB金属(亜鉛等)、IVB金属(チタン、ジルコニウム等)、VA金属(アンチモン等)、VB金属(バナジウム等)等]の有機酸(酢酸等)塩、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酸化物、塩化物、水酸化物およびアルコキシド等が挙げられる。
これらのうち生成物の着色抑制の観点から好ましいのは、三酸化アンチモン、モノブチルスズオキシド、テトラブチルチタネート、テトラブチルジルコネート、酢酸ジルコニル、酢酸亜鉛である。
エステル化触媒の使用量は、得られるブロックポリマー(X1)の重量に基づいて、通常0.005〜5%、反応性および着色抑制の観点から好ましくは0.1〜1.0%である。
該(Nn)は、ブロックポリマー(X2)のMnおよび1H−NMR分析から、国際公開パンフレットWO00/47652に記載されている方法で求めることができる。
触媒の使用量は、ブロックポリマー(X2)の重量に基づいて、通常0.001〜5%、好ましくは0.01〜3%である。
本発明の帯電防止剤(Z)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要によりアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩(C1)、界面活性剤(C2)、その他のイオン性液体(C3)および相溶化剤(C4)からなる群から選ばれる少なくとも1種の帯電防止性向上剤(C)を含有させることができる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、ハライド、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、酢酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、過塩素酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、酢酸カリウムである。
(C1)を含有させる方法については特に限定はないが、組成物中への効果的な分散のさせ易さから、ブロックポリマー(X)中に予め分散させておくことが好ましい。
また、ブロックポリマー(X)中へ(C1)を分散させる場合、ブロックポリマー(X)の製造(重合)時に予め(C1)を含有、分散させておくのが特に好ましい。(C1)をブロックポリマー(X)の製造時に含有させるタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合直後のいずれでもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えばEO付加型非イオン性界面活性剤[例えば高級アルコール(C8〜18、以下同じ)、高級脂肪酸(C8〜24、以下同じ)または高級アルキルアミン(C8〜24)のEO付加物(分子量158以上かつMn200,000以下);グリコールのEO付加物であるポリアルキレングリコール(分子量150以上かつMn6,000以下)の高級脂肪酸エステル;多価アルコール(C2〜18の2価〜8価またはそれ以上、例えばEG、PG、GR、PEおよびSO)高級脂肪酸エステルのEO付加物(分子量250以上かつMn30,000以下);高級脂肪酸アミドのEO付加物(分子量200以上かつMn30,000以下);および多価アルコール(上記のもの)アルキル(C3〜60)エーテルのEO付加物(分子量120以上かつMn30,000以下)]、および多価アルコ−ル(C3〜60)型非イオン性界面活性剤[例えば多価アルコールの脂肪酸(C3〜60)エステル、多価アルコールのアルキル(C3〜60)エーテルおよび脂肪酸(C3〜60)アルカノールアミド]が挙げられる。
上記のアニオン性および両性界面活性剤における塩には、金属塩、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)およびIIB族金属(亜鉛等)の塩;アンモニウム塩;アミン[アルキルアミン(C1〜20)およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)等]塩、および4級アンモニウム塩が含まれる。
これらのうち、帯電防止性の観点から好ましいのはアニオン性界面活性剤、さらに好ましいのはスルホン酸塩、とくに好ましいのはアルキルベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、アルキルスルホン酸塩およびパラフィンスルホン酸塩である。
(C2)を含有させる方法については前記(C1)の場合と同様である。
有機酸としては、例えばカルボン酸、硫酸エステル、スルホン酸およびリン酸エステル;無機酸としては、例えば超強酸(例えばホウフッ素酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化ヒ素酸)、リン酸およびホウ酸が挙げられる。これらの有機酸および無機酸は1種単独でも2種以上の併用でもいずれでもよい。
上記有機酸および無機酸のうち、帯電防止性の観点から好ましいのは、(C3)を構成するアニオンのHamett酸度関数(−H0)が12〜100である、超強酸の共役塩基、超強酸の共役塩基以外のアニオンを形成する酸およびこれらの混合物である。
超強酸としてのプロトン酸としては、例えばビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、過塩素酸、フルオロスルホン酸、アルカン(C1〜30)スルホン酸[例えばメタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸等)、ポリ(n=1〜30)フルオロアルカン(C1〜30)スルホン酸(例えばトリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸)、ホウフッ素酸および四フッ化ホウ素酸が挙げられる。
これらのうち合成の容易さの観点から好ましいのはホウフッ素酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸である。
これらのうち(C3)の初期電導度の観点から好ましいのはフッ化水素である。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、これらの組み合わせからなる超強酸としては、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タンタル酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化タンタルスルホン酸、四フッ化ホウ素酸、六フッ化リン酸、塩化三フッ化ホウ素酸、六フッ化ヒ素酸およびこれらの混合物が挙げられる。
(C3)を添加する方法については前記(C1)の場合と同様である。
(C4)の使用量は、ブロックポリマー(X)の重量に基づいて、通常20%以下、成形品の帯電防止性および機械特性の観点から好ましくは0.01〜15%、さらに好ましくは0.1〜10%、とくに好ましくは1〜8%である。
(C4)を含有させる方法については前記(C1)の場合と同様である。
本発明の帯電防止剤(Z)は、前記ブロックポリマー(X)、および必要により加えられる前記帯電防止性向上剤(C)を含有してなる。
(X)の重量に基づく(C1)〜(C4)の個々の使用量は、前記のとおりであり、(C)の合計の使用量は、ブロックポリマー(X)の重量に基づいて、通常20%以下、好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは1〜5%である。
(Z)において、帯電防止性向上剤(C)を含有させる方法については特に限定されないが、(X)と(C)を適切な押出機を用いて溶融混合(150℃〜250℃)するか、前記したように、(X)の製造時に(C)を含有させる方法等で製造される。
本発明の帯電防止性樹脂組成物は、前記帯電防止剤(Z)と熱可塑性樹脂(D)を含有してなる。
また、これらの(D1)に前記のスチレンおよび/またはその誘導体のモノマーをグラフトしたもの(変性ポリフェニレンエーテル)も(D1)に含まれる。
(D1)のTgは、成形性の観点から好ましくは190〜240℃、さらに好ましくは210〜230℃である。Tgは示差走査熱量測定(DSC)法により測定される。
(メタ)アクリル酸の誘導体としては、例えばアルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ レート、ブチル(メタ)アクリレート等]、モノ−およびジ−アルキル(C1〜4)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート[メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、(メタ)アクリロニトリルおよび(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、上記不飽和アルコールのアルキル(C1〜20)エーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等)が挙げられる。ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、C2〜12、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびクロロプレンが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンおよび/またはエチレンとC4〜12のα−オレフィンの1種以上との共重合体[共重合比(重量比)=90/10〜10/90、ランダムおよび/またはブロック付加]である。
(D2)の結晶化度は、帯電防止性の観点から好ましくは0〜98%、さらに好ましくは0〜80%、とくに好ましくは0〜70%である。
ここにおける結晶化度は、X線回折、赤外線吸収スペクトル等の方法によって測定される〔「高分子の固体構造−高分子実験学講座2」(南篠初五郎)、42頁、共立出版1958年刊参照〕。
ビニル基含有芳香族炭化水素としては、C8〜30の、スチレンおよびその誘導体 、例えばo−、m−およびp−アルキル(C1〜10)スチレン(ビニルトルエン等)、α−アルキル(C1〜10)スチレン(α−メチルスチレン等)およびハロゲン化スチレン(クロロスチレン等)が挙げられる。
(D4)の具体例としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)[共重合比(重量比)=70/30〜80/20]、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)[共重合比(重量比)=60/40〜90/10]、スチレン/ブタジエン共重合体[共重合比(重量比)=60/40〜95/5]、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]等が挙げられる。
ジカルボン酸としては、C2〜20のジカルボン酸、例えば前記ジカルボン酸(b114)として例示したものが挙げられる。
(D62)としては、ヘキサンメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン610等が挙げられる。
分子量調整剤としてのジカルボン酸のうち、好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩であり、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。また、分子量調整剤としてのジアミンのうち、好ましいのはヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミンである。
(D7)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリカーボネート樹脂の場合は280℃、荷重2.16kgf)測定される。
(D8)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリアセタール樹脂の場合は190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(C8)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。
(E)としては、核剤(E1)、滑剤(E2)、顔料(E3)、染料(E4)、離型剤(E5)、酸化防止剤(E6)、難燃剤(E7)、紫外線吸収剤(E8)、抗菌剤(E9)、分散剤(E10)、導電性物質(E11)および充填剤(E12)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
滑剤(E2)としては、ワックス(例えばカルナバロウワックス、パラフィンワックスおよびポリオレフィンワックス)、高級脂肪酸(C8〜24、例えばステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸)、高級アルコール(C8〜18、例えばステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコールおよびベヘニルアルコール)および高級脂肪酸アミド(C8〜24、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミドおよびリノレン酸アミド)が挙げられる。
染料(E4)としては、アゾ系、インジゴイド系、硫化系、アリザリン系、アクリジン系、チアゾール系、ニトロ系、アニリン系等が挙げられる。
離型剤(E5)としては、高級脂肪酸(上記のもの)の低級(C1〜4)アルコールエステル(例えばステアリン酸ブチル)、脂肪酸(C2〜18)の多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールエステル(例えば硬化ヒマシ油)、脂肪酸(C2〜18)のグリコール(C2〜8)エステル(例えばエチレングリコールモノステアレート)および流動パラフィンが挙げられる。
珪素含有難燃剤(E74)としては、ポリオルガノシロキサン等;
(E)のうち、(E1)、(E2)、(E3)、(E4)、(E5)、(E10)および(E12)はそれぞれ通常10%以下、好ましくは1〜5%;(E7)は通常20%以下、好ましくは1〜10%;(E6)、(E8)および(E11)は通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(E9)は通常3%以下、好ましくは0.05〜1%である。
溶融混練する方法としては、通常の方法が用いられ、一般的にはペレット状または粉体状のポリマー同士は適切な混合機、例えばヘンシェルミキサー等で混合(ブレンド)した後、押出機で溶融混練(150〜250℃)してペレット化する方法が適用できる。
溶融混練時の各成分の添加順序については特に限定はないが、例えば、
(1)(Z)と(D)、および必要により(E)を一括して溶融混練する方法;
(2)(Z)と、(D)の一部、および必要により(E)の一部をあらかじめ溶融混練して、(Z)の高濃度樹脂組成物(マスターバッチ樹脂組成物)を作成し、その後残りの(D)、および必要により残りの(E)を加えて溶融混練する方法、が挙げられる。
(2)の方法におけるマスターバッチ樹脂組成物において、帯電防止剤(Z)と熱可塑性樹脂(D)の合計重量に基づく(Z)の含有量は、(Z)の(D)への効率的な分散および生産性の観点から好ましくは50〜90%、さらに好ましくは50〜80%である。
これらのうち(2)の方法は、マスターバッチ法またはマスターペレット法と呼ばれる方法であり、本発明における(Z)の熱可塑性樹脂(D)への効率的な分散の観点から好ましい方法である。
本発明の樹脂組成物からなる成形品は、優れた機械特性および永久帯電防止性を有すると共に、良好な塗装性および印刷性を有し、成形品に塗装および/または印刷を施すことにより成形物品が得られる。
該成形品を塗装する方法としては、例えばエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプレー塗装、浸漬塗装、ローラー塗装、刷毛塗り等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、例えば、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチックの塗装に一般に用いられる塗料が挙げられる。
塗装膜厚(乾燥膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが通常10〜50μmである。
また、該成形品または成形品に塗装を施した上に印刷する方法としては、一般的にプラスチックの印刷に用いられている印刷法であればいずれも用いることができ、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、ドライオフセット印刷およびオフセット印刷等が挙げられる。
印刷インキとしてはプラスチックの印刷に通常用いられるもの、例えばグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ、ドライオフセットインキおよびオフセットインキが使用できる。
公知の塗料としては、前記の塗料等が挙げられる。
公知の塗料に本発明の帯電防止性樹脂組成物(マスターバッチ、成形用を含む、以下同じ。)を添加する場合の帯電防止剤(Z)の含有量は、公知の塗料の固形分重量に基づいて帯電防止性および耐水性の観点から好ましくは5〜60%、さらに好ましくは5〜50%、とくに好ましくは5〜40%である。
また、本発明の樹脂組成物に溶剤を加えて塗料とした場合の(Z)の含有量は、塗料の固形分重量に基づいて帯電防止性および耐水性の観点から好ましくは5〜60%、さらに好ましくは5〜50%、とくに好ましくは5〜40%である。
耐圧反応容器に、5−スルホイソフタル酸124部をメタノール124部に溶解させ、これと1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩(合成方法は特開2001−316372記載の方法に従った)のメタノール溶液(濃度48%)187部とを混合した。反応による炭酸ガスを発生させながら反応させ、炭酸ガスの発生がなくなった後、減圧下約5時間かけて60〜80℃で溶媒等を全量除去することによって1−エチル−3−メチルイミダゾリウム5−スルホイソフタル酸塩を得た。
次に、EG74部、酸化防止剤[商品名「イルガノックス1010」、チバガイギー(株)製、以下同じ。]0.4部およびジブチル錫オキサイド0.6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉下4時間加熱撹拌した後、徐々に減圧度を上げて、220℃、0.7〜2.7kPaの減圧下EGを留去しながら水酸基価を追跡して約5時間重合させ、オニウムカチオン基を対イオンとして分子内に平均4個有し、両末端に水酸基を有するアニオン性ポリマー(A−1)を得た。(A−1)のMnは1,600、水酸基価は69、酸価は0.5であった。
製造例1において、EG74部に代えて、1,6−HD90部を用いたこと以外は、製造例1と同様にして、オニウムカチオン基を対イオンとして分子内に平均3個有し、両末端に水酸基を有するアニオン性ポリマー(A−2)を得た。(A−2)のMnは1,500、水酸基価は74、酸価は0.4であった。
製造例1において、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩のメタノール溶液(濃度48%)187部に代えて、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩のメタノール溶液(濃度48%)201部を用いたこと以外は、製造例1と同様にして、オニウムカチオン基を対イオンとして分子内に平均4個有し、両末端に水酸基を有するアニオン性ポリマー(A−3)を得た。(A−3)のMnは1,600、水酸基価は70、酸価は0.6であった。
製造例1において、EGを留去しながら水酸基価を追跡して約3時間重合させたこと以外は、製造例1と同様にして、オニウムカチオン基を対イオンとして分子内に平均1個有し、両末端に水酸基を有するアニオン性ポリマー(A−4)を得た。(A−4)のMnは500、水酸基価は238、酸価は0.7であった。
製造例1において、EGを留去しながら水酸基価を追跡して約10時間重合させたこと以外は、製造例1と同様にして、オニウムカチオン基を対イオンとして分子内に平均5個有し、両末端に水酸基を有するアニオン性ポリマー(A−5)を得た。(A−5)のMnは2,100、水酸基価は54、酸価は0.8であった。
耐圧反応容器に、ε−カプロラクタム176部、テレフタル酸23.5部、酸化防止剤0.4部、および水11部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉下4時間加熱撹拌し、Mn1400、酸価83の両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(B1−1)を得た。次に、(A−1)120部、(B1−1)100部および酢酸ジルコニル1.3部を加え、240℃、0.13kPa以下の減圧下5時間重合させ、粘稠なポリマー得た。このポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化してブロックポリマー(X−1)を得た。(X−1)のMnは22,000、体積固有抵抗値は1×107Ω・cm、熱減量開始温度は310℃であった。
製造例6において、(A−1)120部に代えて、(A−2)112部を用いたこと以外は、製造例6と同様にして、ブロックポリマー(X−2)を得た。(X−2)のMnは20,000、体積固有抵抗値は5×107Ω・cm、熱減量開始温度は330℃であった。
製造例6において、(A−1)120部に代えて、(A−3)119部を用いたこと以外は、製造例6と同様にして、ブロックポリマー(X−3)を得た。(X−3)のMnは21,000、体積固有抵抗値は7×107Ω・cm、熱減量開始温度は315℃であった。
製造例6において、(A−1)120部、(B1−1)100部に代えて、(A−4)56部、(B1−1)220部を用いたこと以外は、製造例6と同様にして、ブロックポリマー(X−4)を得た。(X−4)のMnは24,000、体積固有抵抗値は3×108Ω・cm、熱減量開始温度は340℃であった。
製造例6において、(A−1)120部、(B1−1)100部に代えて、(A−5)131部、(B1−1)85部を用いたこと以外は、製造例6と同様にして、ブロックポリマー(X−5)を得た。(X−5)のMnは20,000、体積固有抵抗値は1×107Ω・cm、熱減量開始温度は305℃であった。
耐圧反応容器に、12−アミノドデカン酸176部、トリメリット酸24部、および酸化防止剤0.4部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密閉下4時間加熱撹拌し、Mn1,400、酸価81の両末端にカルボキシル基を有するポリアミドイミド(B2−1)を得た。次に、(A−1)117部、(B2−1)100部および酢酸ジルコニル1.3部を加え、240℃、0.13kPa以下の減圧下3時間重合させ、粘稠なポリマー得た。このポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化してブロックポリマー(X−6)を得た。(X−6)のMnは28,000、体積固有抵抗値は5×107Ω・cm、熱減量開始温度は325℃であった。
耐圧反応容器に、1,4−BD64部、テレフタル酸136部、酸化防止剤0.4部、およびジブチル錫オキサイド0.1部を仕込み、窒素置換後、160℃に昇温させた後、反応による生じる水を系外に除去しつつ、徐々に昇温させながら220℃で4時間反応を行った。次いで、220℃、0.7〜2.7kPaの減圧下3時間重合させて、Mn1,500、酸価75、水酸基価0.8の両末端にカルボキシル基を有するポリエステル(B3−1)を得た。次に、(A−1)105部および酢酸ジルコニル1.2部を加え、240℃、0.13kPa以下の減圧下5時間重合させ、粘稠なポリマー得た。このポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化してブロックポリマー(X−7)を得た。(X−7)のMnは18,000、体積固有抵抗値は5×108Ω・cm、熱減量開始温度は315℃であった。
ステンレス製オートクレーブに、熱減成法で得られたポリプロピレン(Mn2,500、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量10.5個、1分子当たりの二重結合の平均数1.90)170部と無水マレイン酸30部とを仕込み、窒素ガス雰囲気下、200℃で溶融し、200℃で20時間反応させた。その後、未反応の無水マレイン酸を減圧下留去して、Mn2,800、酸価39.8の酸変性ポリプロピレン(B4−1)を得た。
次に、(A−1)74部および酢酸ジルコニル1.2部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下5時間重合させ、粘稠なポリマー得た。このポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化してブロックポリマー(X−8)を得た。(X−8)のMnは24,000、体積固有抵抗値は5×108Ω・cm、熱減量開始温度は295℃であった。
なお、以下の実施例、比較例においては、上記ブロックポリマー(X−1)〜(X−8)およびポリエーテルエステルアミド(比X−1)をそれぞれ単独で用いた場合、帯電防止性向上剤(C)と併用した場合のいずれをも帯電防止剤と称する。
試料のペレットを200℃で溶融し、加圧プレス機を用いて成形し、厚み1mm×直径約100mmの試験片を作成した(但し、後述する成形品についてはそのまま試験片とした。)。該試験片について、超絶縁計[型番「DSM−8103」(平板試料用電極SME−8310)、東亜電波工業(株)製]により23℃、湿度50%RHの雰囲気下でASTM D257に準拠して体積固有抵抗値(単位:Ω・cm)を測定した。
[熱減量開始温度]
試料のペレット約10mgを、TG/DTA測定装置[型番「TG/DTA6200」、エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製]によりJIS K7120に準拠して空気中、昇温速度10℃/minでの熱減量開始温度(℃)を測定した。
表1に示す配合組成(部)に従って、(X−1)〜(X−8)、(比X−1)、熱可塑性樹脂(D)、場合によりさらに帯電防止性向上剤(C)、添加剤(E)と共に、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、240℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して樹脂組成物を得た。
上記得られた樹脂組成物を射出成形機[型番「PS40E5ASE」、日精樹脂工業(株)製]を用い、所定のシリンダー温度[(D−1)含有樹脂組成物は270℃、(D−2)含有樹脂組成物は260℃]および金型温度[(D−1)含有樹脂組成物は80℃、(D−2)含有樹脂組成物は80℃]で成形して試験片を作成し、後述の性能試験方法で表面固有抵抗値、水洗後の表面固有抵抗値、外観を評価した。結果を表1に示す。
(1)表面固有抵抗値
ASTM D257(1984年)に準拠。試験片(射出成形品から切り出したもの:100×100×2mm)について、超絶縁計[型番「DSM−8103」、東亜電波(株)製]を用いて23℃、湿度50%RHの雰囲気下で評価した。
縦30cm、横40cm、高さ5cmのポリプロピレン製の蓋付き容器に深さ3cmまでイオン交換水を入れ、25℃に温度調整し、その中に試験片(100×100×2mm)を水平に沈めた状態で24時間保持後、取り出し、イオン交換水100mlで水洗し、循風乾燥機内80℃で5時間乾燥させる。乾燥後の試験片について、(1)と同様に評価した。
成形品表面を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○ 良好 (ブリードアウト物が全く認められない)
△ やや不良(ブリードアウト物が少し認められる)
× 不良 (ブリードアウト物が多く認められる)
比X−1:ポリエーテルエステルアミド[商品名「ペレスタットNC6321」、三洋化
成工業(株)製、体積固有抵抗値1×109Ω・cm、熱減量開始温度270
℃]
D−1 :変性ポリフェニレンエーテル樹脂[商品名「ノリルV095」、サビックイノ
ベーティブプラスチックス(株)製]
D−2 :ポリカーボネート/ABSアロイ樹脂[商品名「サイコロイCY6120」、
サビックイノベーティブプラスチックス(株)製]
C−1 :ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
E−1 :酸化防止剤[商品名「イルガノックス1010」、チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ(株)製、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル
−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
Claims (9)
- 少なくとも1個の複素環式オニウムカチオン基(a)を対イオンとして有するアニオン性ポリマー(A)のブロックと、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステルおよびポリオレフィンからなる群から選ばれるポリマー(B)のブロックとが、繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(X)を含有してなる帯電防止剤(Z)。
- (A)が、重縮合物のポリマーブロックである請求項1記載の帯電防止剤(Z)。
- (A)と(B)の重量比が、10/90〜70/30である請求項1または2記載の帯電防止剤(Z)。
- さらに、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、界面活性剤、イオン性液体および相溶化剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の帯電防止性向上剤(C)を含有させてなる請求項1〜3のいずれか記載の帯電防止剤(Z)。
- 請求項1〜4のいずれか記載の帯電防止剤(Z)と熱可塑性樹脂(D)を含有してなり、(Z)と(D)の合計重量に基づく(Z)の含有量が50〜90%であるマスターバッチ樹脂組成物。
- 請求項5記載の組成物にさらに、熱可塑性樹脂(D)を加えてなり、(Z)と(D)の合計重量に基づく(Z)の含有量が1〜30%である成形用樹脂組成物。
- さらに、核剤、滑剤、顔料、染料、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、分散剤、導電性物質および充填剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(E)を含有させてなる請求項6記載の組成物。
- 請求項6または7記載の組成物を成形してなる成形品。
- 請求項8記載の成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品。
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