JP2010195954A - 硬化性組成物。 - Google Patents

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Abstract

【課題】 硬化塗膜の物性に優れ、かつ速乾性を示す水性塗料組成物を得ること。
【解決手段】 分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体を含有する硬化性組成物であって、アクリル樹脂のカルボキシル基が(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物、および(B)ケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアで中和されており、かつ(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物に由来するアミノ基の数と(B)ケイ素原子を含有しないアミン化合物に由来するアミノ基およびアンモニアの合計数が、(ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数)/(ケイ素原子を含有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数)が0.3以上5以下の範囲にあることを特徴とする硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル樹脂水分散体を含有する硬化性組成物に関する。特に本発明は、アクリル樹脂が含有するカルボキシル基を中和する塩基性物質としてケイ素原子を含有するアミン化合物およびケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアを併せて用いることを特徴とする硬化性組成物に関する。
カルボン酸含有モノマーを共重合したアクリル樹脂を塩基性物質で中和して水分散した組成物は広く知られている。特に水性塗料として様々な用途に用いられている。素材に対する付着性、塗膜の強靭性など塗料として好ましい特性は幾つか挙げられるが、その中の一つに速乾性が挙げられる。これは一般的に蒸発が早い有機溶剤を分散媒として用いる溶剤型塗料に対し比較的蒸発速度が遅い水を分散媒とする水性塗料においてその作業性、いわゆる使い易さを左右する重要な評価項目である。特に家庭用塗料など常温で水性塗料を塗り重ねて用いる場合、先に塗った塗料が乾燥してからその上に塗料を塗り重ねることが一般的であり、このとき乾燥時間が長く掛かると作業効率が悪く、例えば家屋や門扉などの外装塗装する場合など工期が多く掛かってしまったり乾燥待ちの間に天気が急変してしまい降雨により塗膜が流れたり強風に舞い上げられ塗膜に砂塵が付着してしまい美観を損ねるなどの欠陥、損失を蒙ってしまう。
水性塗料のバインダー成分に有機ケイ素化合物を利用する技術が知られている。一般的に有機ケイ素化合物は「水離れが良い(疎水性)」「ベタベタしない(硬いゲルを作り易い、表面張力が低い)」等の特徴があり水性塗料に好ましい特性を与えることができる。そこで発明者らはアクリル樹脂水分散体を含有する組成物を水性塗料として用いるときに速乾性を付与する手段として、有機ケイ素化合物を利用した公知技術の吟味を行った。
特許文献1には合成樹脂エマルション、(アルコキシシラン構造を含有する)シランカップリング剤、均展剤及び希釈剤からなるコーティング剤が開示されている。ここで均展剤とは一般に塗料分野において平滑化剤、表面調整剤と呼ばれるものであり、希釈剤とは有機溶剤または水であるのでそのまま通常の塗料として用いることができるものである。しかしこのコーティング剤は皮膜形成時に120℃に加熱することにより目的とする堅牢な皮膜を得ている。
だが、このコーティング剤の硬化は、他の従来知られたアルコキシシラン構造含有シランカップリング剤配合の塗料と同様に、アルコキシシランが加水分解しシラノール基が再生し、そのシラノール基が他の活性水素含有基もしくはシラノール基と縮合することにより架橋硬化することによっていると思われ、発明者らが求める常温での速乾性を得ることは出来なかった。
:特開昭57−3869号公報 特許文献2にはアルコキシシリル基含有モノマー及びポリオキシエチレン鎖を含有するモノマーを共重合必須成分とするエマルション、2つ以上のエトキシ基がケイ素原子に結合しているシランカップリング剤及び硬化剤からなる硬化性樹脂組成物が開示されている。この場合硬化剤により硬化性は向上しているが十分な常温での速乾性を得ることは出来なかった。また、硬化剤の種類によっては2液型とする必要があり、取り扱い容易性、作業性からも不十分な点があった。 :特開平7−82453号公報 特許文献3には合成樹脂エマルジョン(A)、アルキルシリケートおよび/またはその部分加水分解縮合物(B)および/または1分子中に少なくとも1個のアミノ基および/またはその誘導体と少なくとも1個の加水分解性シリル基を含有するシリコン化合物(C)および硬化触媒(D)からなる、耐汚染性を有し、また耐候性、耐水性にも優れる塗膜を形成することができる水性塗料用樹脂組成物が開示されている。この場合も上記の特許文献2と同様の問題があり常温での速乾性を得ることは出来なかった。 :特開平8−295826号公報 特許文献4には合成樹脂エマルションを結合材とする水性塗料、アミノ基含有シランカップリング剤及びアルコキシシランの変性縮合物を含有する常温乾燥性の水性低汚染塗料組成物が開示されている。これも速乾性は不十分であった。 :特開2001−106978号公報 特許文献5には両末端がアミノ官能基を持つ有機ケイ素化合物を含有する水性組成物で有機繊維を処理する方法が開示されており、ここでは水性組成物としてエマルションが例示されている。この組成物をコーティングとして利用したときは常温乾燥条件での速乾性を得ることは出来なかった。 :特開2002−363867号公報 これらに示されるように、水性塗料のバインダー成分に有機ケイ素化合物を利用することによって水性塗料に好ましい特性を与える公知技術は多数あったが、速乾性を示すものは見出されていなかった。
硬化塗膜の物性に優れ、かつ速乾性を示す水性塗料組成物を得ること。
発明者らは鋭意検討の結果、従来公知のシランカップリング剤による架橋とイオン相互作用による擬似架橋を組み合わせることにより、常温乾燥時の速乾性、作業性と硬化塗膜物性の両方に優れた水性塗料として用いることが出来る硬化性組成物を見出した。すなわち本発明は、
1.分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体を含有する硬化性組成物であって、アクリル樹脂のカルボキシル基が(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物、および(B)ケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアで中和されており、かつ(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物に由来するアミノ基の数と(B)ケイ素原子を含有しないアミン化合物に由来するアミノ基およびアンモニアの合計数が、(ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数)/(ケイ素原子を含有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数)が0.1以上5以下の範囲にあることを特徴とする硬化性組成物。
2.(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物が、アミノ基を有するシランカップリング剤、或いはアミノ基を有するシランカップリング剤を加水分解又は加水分解縮合して得られるものである項1に記載の硬化性組成物。
3.アクリル樹脂、ケイ素原子を含有するアミン化合物、ケイ素原子を含有しないアミン化合物の固形分の総質量和に対して、ケイ素原子のモル濃度が0.3モル/kg以下である項1〜2のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
に関する。
本発明の硬化性組成物はそれ自体安定な水分散体であり、被塗物に薄膜状に塗装された際には分散媒である水が揮発することによって、アクリル樹脂のカルボキシル基由来のアニオンとアミン化合物のアミノ基由来のカチオンとの間がルースなイオン対から束縛的なイオン対へと変化することにより系の流動性が喪失するので、その結果として塗膜は常温乾燥条件下で速乾性を示すことが出来る。
以下、本発明の硬化性組成物について詳細に説明する。
本発明に用いるアクリル樹脂の水分散体は公知の方法により製造できる、カルボキシル基を持つモノマーを必須成分とするアクリル樹脂が水に分散しているものである。
かかるアクリル樹脂の水分散体は公知のエマルション重合法により水に分散した状態でアクリル樹脂を合成することによって得ることも出来るし、公知のバルク重合法または溶液重合法によって合成したアクリル樹脂を1)撹拌により強制的に水に分散する、2)界面活性剤を用いて水に分散する、3)カルボキシル基をアミンのような塩基性物質により中和して水に分散する、4)前記1〜3の方法を併用して水に分散する、のいずれかによって得ることも出来る。また、エマルション重合法や溶液重合法などの重合方法の異なるアクリル樹脂を併用して用いても良い。
アクリル樹脂の合成に用いるモノマーを以下に記す。
カルボキシル基を持つモノマー
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、5−カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートと無水コハク酸のエステルである2−メタクリロイルオキシエチルサクシネート(製品名:NKエステルSA、新中村化学工業株式会社製品)のような水酸基含有不飽和モノマーと酸無水物の反応物等のカルボキシル基含有不飽和モノマー。これらのモノマーのカルボキシル基は塩基性物質と塩を形成していてもよい。
その他のモノマー
(1):(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜30のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル。
2):(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステル;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート。
(3):スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン等のビニル芳香族化合物。
(4):2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル。
(5):アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルとε−カプロラクトンとの付加物。この付加物の市販品としては、例えば、「プラクセルFM−3」(商品名、ダイセル化学工業社製)が挙げられる。
(6):ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、ヒドロキシアルキルビニルエーテル類。
(7):グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジルフマレート、アリルグリシジルエーテル、ε−カプロラクトン変性グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有不飽和単量体。
(8):パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のパーフルオロアルキルエステル。
(9):エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン等のオレフィン類。
(10):ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン化合物。
(11):トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等のフルオロオレフィン類。
(12):酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプリン酸ビニル、酢酸イソプロペニル等の炭素原子数1〜20の脂肪酸のビニルエステル類やプロペニルエステル類;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル等のビニルエーテル類。このようなビニルエーテル類の市販品として、「ベオバモノマー」(商品名、シェル化学社製、分岐高級脂肪酸のビニルエステル)等が挙げられる。
(13):ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ −メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、2−スチリルエチルトリメトキシシラン等の加水分解性アルコキシシリル基含有不飽和モノマー。
(14):N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの含窒素アルキル(メタ)アクリレート。
(15):アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等の重合性アミド類;2−ビニルピリジン、1−ビニル−2−ピロリドン、4−ビニルピリジン、(メタ)アクリロイルモルホリンなどの含窒素モノマー。
(16):ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸モノマー及びその塩。
(17):2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等の水酸基含有モノマーとリン酸化合物のエステル化物。
(18):グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基にリン酸化合物を付加させた物等のリン酸基含有モノマー。
(19):アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の重合性ニトリル。
(20):無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー。
(21)アリル(メタ)アクリレート、1,6−ジ(メタクリロイルオキシ)ヘキサン等の、一分子中に(メタ)アクリレート基の他にさらに不飽和結合を有するモノマー。
カルボキシレート基を含有するモノマー及びその他のビニル系モノマーをエマルション重合する際には界面活性剤のような分散安定剤の存在下で、重合開始剤を用いて、水中で乳化状態で共重合することによって、本発明のアクリル樹脂の水分散体を合成することができる。
上記分散安定剤としては、アニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤、両性イオン乳化剤などがあげられる。具体的にはアニオン系乳化剤としては、例えば、脂肪酸、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルリン酸塩などが挙げられる。ノニオン系乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミドなどが挙げられる。両性イオン乳化剤としては、アルキルベダイン等が挙げられる。これらは併用して用いても良い。乳化剤の濃度は、重合させるモノマー重量に対して、0.1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の範囲がよい。
また、重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムなどの過酸化物類、4,4’−アゾビス(4−シアノブタン酸)などのアゾ化合物類などの他に過酸化物と還元剤の組み合わせからなるレドックス系開始剤を挙げることができる。レドックス系開生剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムとロンガリット又は酸性亜硫酸ナトリウムの組み合わせ、t−ブチルヒドロパーオキシドとロンガリット又は酸性亜硫酸ナトリウムの組合わせなどが挙げられる。重合開始剤の量は重合させるモノマー重量に対して、0.01〜10質量%程度、好ましくは0.1〜5質量%程度の範囲である。
重合条件としては、通常、反応温度が60〜90℃程度で、反応時間が5〜10時間程度である。
エマルション重合法以外の、水分散していないアクリル樹脂を合成する方法としては例えば溶液中での均一重合(溶液重合)や一括重合、分散重合、懸濁重合などを用いることができるが中でも溶液重合法が最も一般的である。
溶液重合法に際して使用される有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、「スワゾール1000」(コスモ石油社製、商品名、高沸点石油系溶剤)などの芳香族系溶剤;酢酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系溶剤;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ブタノール等のアルコール系溶剤;プロピルプロピオネート、ブチルプロピオネート、エトキシエチルプロピオネートなどを挙げることができる。これらの有機溶剤は、1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−アミルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などの公知のラジカル重合開始剤を挙げることができる。重合開始剤の使用量は、重合させるモノマー重量に対して、0.01〜30質量%程度が好ましく、0.1〜20質量%程度がより好ましい。
重合条件としては、通常、反応温度が室温〜200℃程度で、反応時間が2〜10時間程度である。
アクリル樹脂の重量平均分子量は10,000以上であることが好ましく、20,000以上であることがより好ましい。なお、本発明においてアクリル樹脂の重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて標準ポリスチレン換算で求めたものである。本発明実施例においては「HLC8120GPC」(東ソー社製)を使用し、カラムは、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」、「TSKgel G−2000HXL」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1ml/分、検出器;RIの条件でGPC測定を行った。
アクリル樹脂の酸価は0.1〜80であることが好ましく、1〜20の間であることがより好ましい。0.1よりも酸価が低いとイオン対による効果が不十分で速乾性が得られないことがある。また酸価が80よりも高いとアクリル樹脂と水との間の親和性が高すぎて水の蒸発が遅くなり、却って速乾性が損なわれる場合がある。
本発明に用いるケイ素原子を含有するアミン化合物としては、例えば、
(1)アミノ基を有するシランカップリング剤:3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−{2−(N−ビニルベンジル)アミノエチルアミノ}プロピルトリメトキシシラン、3−{2−(N−フェニル)アミノエチルアミノ}プロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン化合物、アミノ基含有シラン化合物とエポキシ基含有シラン化合物の反応物、アミノ基含有シラン化合物とエポキシ基含有化合物の反応物、アミン化合物とエポキシ基含有シラン化合物の反応物など、
(2)アミノ基を有するシランカップリング剤を加水分解又は加水分解縮合したもの(これらは、アミノ基を有するシランカップリング剤の加水分解性基の一部又は全部を加水分解又は加水分解縮合したものである。)。また、この時アミノ基を有しないシランカップリング剤を共縮合してもよい。アミノ基を有しないシランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。
(3)アミノ変性シリコーン:WACKER L652、WACKER L655、WACKER FINISH WR1600、WACKER FINISH WT1650(以上旭化成ワッカーシリコーン(株)製)など
が挙げられる。なかでもアミノ基を有するシランカップリング剤或いはアミノ基を有するシランカップリング剤を加水分解又は加水分解縮合したものがそれを配合してなる硬化性組成物の速乾性が高く好ましい。
本発明に用いられるケイ素原子を含有しないアミン化合物は上述のケイ素原子を含有するアミン化合物以外のアミン化合物であり
(1)1級アミン:プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、2−アミノー2−メチル−1−プロパノール、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族アミン;ベンジルアミン、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン等の芳香族アミン;シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等の脂環式アミンなど
(2)2級アミン:ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルエチルアミン、ジエタノールアミン、ジ−n−またはジ−iso−プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、モルホリンなど
(3)3級アミン:トリエチルアミン、トリブチルアミン、エチルジブチルアミン、トリヘキシルアミン、ジメチルドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等のジアルキルアルカノールアミン;メチルジエタノールアミン、メチルジプロパノールアミン等のアルキルジアルカノールアミン;N−メチルモルホリンなど
が挙げられる。
本発明においては、アクリル樹脂のカルボキシル基の一部又は全部は、ケイ素原子を含有するアミン化合物およびケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアで中和されている。ケイ素原子を含有するアミン化合物およびケイ素原子を含有しないアミン化合物から由来するアミノ基およびアンモニアの合計数(アクリル樹脂の合成に用いたカルボキシル基を持つモノマーが予めアミン化合物及び/またはアンモニアによって中和されていた場合はそのアミン及びアンモニアも加える)は、アクリル樹脂のカルボキシル基の数に対して、(ケイ素原子を含有するアミン化合物およびケイ素原子を含有しないアミン化合物から由来するアミノ基およびアンモニアの合計数)/(アクリル樹脂のカルボキシル基のモル数)が0.5〜3.0であることが得られる硬化性組成物の安定性の観点から好ましく、この値が0.7〜2.5であることがより好ましい。アミン化合物およびアンモニアが少なく上記の値が0.5よりも低い場合にはアクリル樹脂が分離沈降する場合があり、またアミン化合物およびアンモニアが過剰であり上記の値が3.0よりも大きくなるとアミン化合物又はアンモニアが分離する場合がある。
また、ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数、並びに、ケイ素原子を有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数に関しては、ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数が多いほど速乾性は向上するが、ケイ素原子を有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数に対する比が大きくなりすぎると1液型として用いるときの貯蔵安定性が低下することから、(ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数)/(ケイ素原子を含有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数)の値が0.1〜5であることが好ましく、0.5〜4.5がより好ましい。
ただし、これは本発明の硬化性組成物を1液型硬化性組成物として用いる場合であり、2液型として用いる場合、例えばアクリル樹脂の水分散体及びケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアをイ液とし、水に分散体されていても良いケイ素原子を含有するアミン化合物および/又はケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアをロ液として、イ、ロ液を塗装の直前に混合して用いるような場合はロ液に含まれるケイ素原子を含有しないアミン化合物の濃度が上述の範囲を大きく越えていても支障なく用いることが出来る。
また、本発明の硬化性組成物において樹脂成分に対してケイ素原子を含有するアミン化合物の濃度をある程度の量以下とする事が製造容易性の観点から好ましく、その量として、アクリル樹脂、ケイ素原子を含有するアミン化合物、ケイ素原子を含有しないアミン化合物の固形分の総重量和に対して、ケイ素原子のモル濃度が0.3モル/kg以下であることが好ましく、0.25モル/kg以下がさらに好ましい。この濃度を超えると、硬化性組成物の製造時に、ブツや凝集体が発生することがあり、好ましくない。
硬化性組成物の使い方
本発明の硬化性組成物はそのままで水性塗料として用いることが出来る。水性塗料は1液型でも2液型でもよく、塗装後は常温のままでも加熱されてもよい。
また、本発明の硬化性組成物を含有する水性塗料は、一般的に塗料に用いられている副原料である有機溶剤、体質顔料、着色顔料、光輝材、触媒、各種添加剤を含んでいても良い。ここで添加剤とは塗面調整剤、光吸収剤、酸化防止剤、分散剤、防カビ剤、たれ防止剤などである。水性塗料が着色顔料を含まない又は含んでいたとしても極少量であり塗膜が透明性を示している場合はクリヤ塗料、着色顔料を含む場合はエナメル塗料、光輝材(及び必要に応じ着色顔料)を含む場合はメタリック塗料と呼ばれる事がある。
被塗物として通常塗装対象となる被塗物であれば何にでも塗装することが出来るが、中でも木材、金属部材、無機素材、プラスチック素材、旧塗膜が残されている物体への塗装に適しており、建築物の内外装、屋外構造物などの塗装に好適に用いることが出来る。また、被塗物への塗装はハケやローラーで塗装される場合が多いがスプレー塗装されてもよく、その他公知の水性塗料の塗装方法を問題なく用いることが出来る。
以下、製造実施例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は、いずれも質量基準による。
製造例1:分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−1)の製造
2Lフラスコに、脱イオン水228部、「Newcol 707−SF」(アニオン性乳化剤、日本乳化剤(株)製)1部を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌しながら85℃に保持した。これに、脱イオン水434部、「Newcol 707−SF」52部、メチルメタクリレート331部、スチレン112部、ブチルアクリレート188部、2−エチルヘキシルアクリレート117部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、アリルメタクリレート4部、アクリル酸8部および過硫酸アンモニウム2.5部をあらかじめ混合して攪拌して乳化したものを、4時間かけて滴下した。そののち、脱イオン水20部および過硫酸アンモニウム0.8部を混合したものを加えて、2時間熟成し、分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−1)を得た。樹脂の重量平均分子量は極めて大きく、樹脂はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の移動相であるテトラヒドロフランに溶解せず、測定は困難であった。(テトラヒドロフランに溶解しなかったことから、重量平均分子量はおよそ50万以上と推定できる。)樹脂固形分(JISK5601−1−2に従って測定)は、52%、カルボキシル基含有量は樹脂固形分1kg当たり0.14モル/kgであった。
製造例2:分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−2)の製造
2Lフラスコに、脱イオン水228部、「Newcol 707−SF」1部を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌しながら85℃に保持した。これに、脱イオン水434部、「Newcol 707−SF」52部、メチルメタクリレート335部、スチレン112部、ブチルアクリレート188部、2−エチルヘキシルアクリレート117部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、アリルメタクリレート4部、アクリル酸4部および過硫酸アンモニウム2.5部をあらかじめ混合して攪拌して乳化したものを、4時間かけて滴下した。そののち、脱イオン水20部および過硫酸アンモニウム0.8部を混合したものを加えて、2時間熟成し、分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−2)を得た。樹脂の重量平均分子量は極めて大きく、樹脂はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の移動相であるテトラヒドロフランに溶解せず、測定は困難であった。(テトラヒドロフランに溶解しなかったことから、重量平均分子量はおよそ50万以上と推定できる。)樹脂固形分は、52%、カルボキシル基含有量は樹脂固形分1kg当たり0.07モル/kgであった。
製造例3:分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−3)の製造
2Lフラスコに、脱イオン水228部、「Newcol 707−SF」1部を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌しながら85℃に保持した。これに、脱イオン水434部、「Newcol 707−SF」52部、メチルメタクリレート335部、スチレン112部、ブチルアクリレート188部、2−エチルヘキシルアクリレート117部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、アクリル酸8部および過硫酸アンモニウム2.5部をあらかじめ混合して攪拌して乳化したものを、4時間かけて滴下した。そののち、脱イオン水20部および過硫酸アンモニウム0.8部を混合したものを加えて、2時間熟成し、分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−3)を得た。樹脂はテトラヒドロフランに溶解し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、重量平均分子量は約20万であった。樹脂固形分は、52%、カルボキシル基含有量は樹脂固形分1kg当たり0.14モル/kgであった。
製造例4:分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−4)の製造
2Lフラスコに、脱イオン水228部、「Newcol 707−SF」1部を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌しながら85℃に保持した。これに、脱イオン水434部、「Newcol 707−SF」52部、メチルメタクリレート323部、スチレン112部、ブチルアクリレート188部、2−エチルヘキシルアクリレート117部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、アリルメタクリレート4部、アクリル酸16部および過硫酸アンモニウム2.5部をあらかじめ混合して攪拌して乳化したものを、4時間かけて滴下した。そののち、脱イオン水20部および過硫酸アンモニウム0.8部を混合したものを加えて、2時間熟成し、分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−4)を得た。樹脂はテトラヒドロフランに溶解し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、重量平均分子量は約20万であった。樹脂固形分は、52%、カルボキシル基含有量は樹脂固形分1kg当たり0.28モル/kgであった。
製造例5:分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−5)の製造
2Lフラスコに、脱イオン水228部、「Newcol 707−SF」1部を入れ、窒素雰囲気下で、攪拌しながら85℃に保持した。これに、脱イオン水434部、「Newcol 707−SF」52部、メチルメタクリレート336.6部、スチレン112部、ブチルアクリレート188部、2−エチルヘキシルアクリレート117部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、アリルメタクリレート4部、アクリル酸2.4部および過硫酸アンモニウム2.5部をあらかじめ混合して攪拌して乳化したものを、4時間かけて滴下した。そののち、脱イオン水20部および過硫酸アンモニウム0.8部を混合したものを加えて、2時間熟成し、分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体(A−5)を得た。樹脂はテトラヒドロフランに溶解し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したところ、重量平均分子量は約20万であった。樹脂固形分は、52%、カルボキシル基含有量は樹脂固形分1kg当たり0.04モル/kgであった。
実施例1
製造例1で得たアクリル樹脂水分散体(A−1)192部を攪拌しながら、N,N−ジメチルエタノールアミン0.31部を加えた。その後、3−アミノプロピルトリエトキシシラン1.55部を加え、さらに、造膜助剤として溶剤である2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノ(2−メチルプロパノエート)12部を加えて、硬化性組成物1を製造した。
実施例2〜8および比較例1〜5
表1に記載する各成分の配合量に従って、実施例1と同様にして、それぞれ実施例2〜8及び比較例1〜5の硬化性組成物を製造した。
Figure 2010195954

注1:(ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数)/(ケイ素原子を含
有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数)
注2:(ケイ素原子を含有するアミン化合物およびケイ素原子を含有しないアミン化合
物から由来するアミノ基およびアンモニアの合計数)/(アクリル樹脂のカルボ
キシル基の数)
注3:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノ(2−メチルプロパノ
エート)
注4:硬化性組成物製造時にブツ・凝集体が発生したので、評価を中止した。
性能評価
実施例と比較例において、製造性、指触乾燥時間および1液貯蔵安定性を評価した。
製造性
硬化性組成物製造の際の製造のし易さ(安定性)を、下記の基準に従って評価した。
a:ブツや凝集体の発生が認められず、製造性が良好である。
b:ブツや凝集体が発生し、製造性が悪い。
指触乾燥時間(分)(速乾性)
塗膜の速乾性を指触乾燥時間(分)によって評価した。手順を以下に示す
手順1)硬化性組成物を製造後、密閉して20℃で3日熟成した。
手順2)雰囲気温度20℃で湿度50%RH条件下で、硬化膜厚が約50μmになるようにアプリケーターでガラス板上に塗装し、1分おきに表面のべとつき性を調べる。
手順3)指触乾燥するまでの時間(指触乾燥時間)を測定する。
硬化性組成物は一般的に塗装後時間の経過とともに少しずつべとつき性がなくなっていき良好な硬化物を形成していくが、本発明での指触乾燥時間とは、塗膜表面のべとつき性がなくなり、塗膜の上に人差し指を接触させた時塗膜が指につかなくなるまでの時間である。指触乾燥時間は、短いほど速乾性に優れることを示す。
1液貯蔵安定性
硬化性組成物を製造後、密閉して20℃で3日熟成したのち、JIS K7117−1に記載されるブルックフィールド型回転粘度計のC形を用いて、測定温度20℃および回転数毎分60回で粘度を測定し、その値を初期粘度Vとした。その後、硬化性組成物を再び密閉条件にし、40℃で1ヵ月貯蔵したのち、再び同様に粘度を測定し、その値を貯蔵後粘度Vとした。初期粘度および貯蔵後粘度から、以下のように評価した。
a:(V−V)/V ≦ ±0.25であり、1液貯蔵安定性に優れる。
b:±0.25<(V−V)/V≦ ±0.5であり、1液貯蔵安定性は良好である。
c:±0.5<(V−V)/Vであり、1液貯蔵安定性は悪い。

Claims (3)

  1. 分子中にカルボキシル基を持つアクリル樹脂の水分散体を含有する硬化性組成物であって、アクリル樹脂のカルボキシル基が(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物、および(B)ケイ素原子を含有しないアミン化合物および/又はアンモニアで中和されており、かつ(A)ケイ素原子を含有するアミン化合物に由来するアミノ基の数と(B)ケイ素原子を含有しないアミン化合物に由来するアミノ基およびアンモニアの合計数が、(ケイ素原子を含有するアミン化合物由来のアミノ基の数)/(ケイ素原子を含有しないアミン化合物由来のアミノ基およびアンモニアの合計数)が0.1以上5以下の範囲にあることを特徴とする硬化性組成物。
  2. (A)ケイ素原子を含有するアミン化合物が、アミノ基を有するシランカップリング剤、或いはアミノ基を有するシランカップリング剤を加水分解又は加水分解縮合して得られるものである請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. アクリル樹脂、ケイ素原子を含有するアミン化合物、ケイ素原子を含有しないアミン化合物の固形分の総質量和に対して、ケイ素原子のモル濃度が0.3モル/kg以下である請求項1〜2のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
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