JP2010193736A - い草の栽培方法 - Google Patents

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山本  和彦
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康弘 宮内
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Abstract

【課題】従来からの慣行によるい草の栽培方法は、1乃至3ヶ月単位で苗箱育苗を繰り返して増殖した後、本圃に移植する要領で行われるが、このような苗箱育苗は、最も困難とされる株分け作業を切断具を使用した手作業で行い、労力を要して、能率が上がらず作業者に大きな負担をかける課題があった。
【解決手段】最初に、い草の親株から株分けした後、床土を充填した苗箱に挿植して1乃至3ヶ月間育苗し、該育苗したい草苗を、自動株分け装置、若しくはい草移植機の苗タンクに装填して機械的に株分け作業を行う株分け作業工程と、株分け後のい草苗を、前記苗箱の床土に機械的に株挿した後に行う育苗作業工程とを、1乃至3ヶ月単位で数回繰り返して育苗して増殖した後、い草移植機によって本圃に移植することを特徴とするい草の栽培方法とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、い草を増殖するために、1乃至3ヶ月単位で繰り返す数回の苗箱育苗において、自動株分け装置、若しくはい草移植機を利用するい草の栽培方法に関する。
従来からい草の栽培は、本圃に移植する前に、1乃至3ヶ月単位で苗箱を利用した育苗を繰り返しながらい草の増殖を図り、株数を増やす慣行の栽培方法が行われている。例えば、特開2002−125454号公開特許公報(特許文献1参照)には、「要約」の項に、
「育苗ポットPにて育苗したい草苗を複数に分割して、育苗ポットPに挿すい草挿し方法としたものであり、また、育苗ポットPにて育苗したい草苗を複数に分割して、育苗ポットPに挿して育苗する育苗サイクルを複数回繰り返した後に、育苗ポットPのい草苗を圃場に移植して栽培するい草栽培方法としたものである。」
と記載し、圃場(以下、本明細書では、「本圃」と呼ぶ)に移植する前に慣行の増殖を行うい草栽培方法が開示されている。
そして、上記公開特許公報には、育苗したい草苗の根部を分割する方法として、請求項2に
「育苗ポットPにて育苗したい草の根部をカッター300等の切断具にて複数に分割して、その分割後の根部を育苗ポットPに挿すことを特徴とする……」
と記載されている。
特開2002−125454号公開特許公報
前項で述べた慣行によるい草栽培方法は、特許文献1にも開示されているように、1乃至3ヶ月単位で苗箱育苗を数回繰り返してい草を増殖した後、本圃に移植する要領で行われている。このような苗箱を使用する育苗方法は、各作業工程の中で、最も困難とされる株分け作業をカッター等の切断具を使用しながら手作業で行わなければならず、労力を要して時間を費やし、能率が上がらず作業者には大きな負担をかける課題があった。
この発明は、従来の慣行によるい草の栽培方法において、苗箱育苗の前作業として行う株分け作業工程に、自動株分け装置、若しくはい草移植機を利用して課題を解消し、作業者の負担を大幅に軽減しながら作業能率を向上するために、つぎの如き技術手段を講じたものである。
すなわち、最初に、い草の親株を、一株が1本乃至3本程度の株数になるように、株分けした後、床土を充填した苗箱に挿植して1乃至3ヶ月間育苗し、該育苗したい草苗を、自動株分け装置、若しくはい草移植機の苗タンクに装填して機械的に株分け作業を行う株分け作業工程と、株分け後のい草苗を、前記苗箱の床土に機械的に株挿した後に行う育苗作業工程とを、1乃至3ヶ月単位で数回繰り返して育苗して増殖した後、い草移植機によって本圃に移植することを特徴とするい草の栽培方法としている。
この発明は、い草の苗株を増殖するために、1乃至3ヶ月単位で数回繰り返して行う苗箱育苗において、その前段の作業となる株分け作業工程に、自動株分け装置、若しくはい草移植機を利用して機械的に株分け作業を行う方法を取り入れた。したがって、この発明は、従来の切断具、例えば包丁等を使用しながら手作業で切断して株分けする方法に対比して、作業者の負担を大幅に軽減しながら作業能率を向上する特徴がある。
なお、具体的には、後述の実施例を説明する項において、図7(従来の手作業に要した作業時間)と図9(この発明の機械化による処理時間と補助的に行う手作業時間とを合わせた作業時間)とを対比しながら、本圃の単位面積(10a) に移植するために必要ない草苗量(苗箱60箱に相当する育苗した苗)を増殖するのに要した双方の消費時間(株分けと株挿しとの作業時間)について詳細に説明する。
自動株分け装置の平面図 自動株分け装置の側面図 い草移植機の要部を示す斜面図 機械的株分け後のい草株の洗浄とい草苗の分割に関する説明図 手作業で補助的に行う株分け作業の説明図 (A)2本〜4本の場合、 (B)5本〜6本の場合 (C)7本〜9本の場合 従来の栽培方法に基づく育苗サイクル表 前図6の栽培方法における株分け等に要した作業時間表 この発明の栽培方法に基づく育苗サイクル表 前図8の栽培方法における株分け等に要する作業時間表 実施例のシューターの斜面図 実施例のい草苗の自動洗浄装置を分解して示した説明図 株分け杆を安全カバーで覆ったい草移植機の斜面図 (A)水稲用播種機の全体平面図 (B)自動床土詰め装置のコンベヤ上にい草の苗箱を載置した第一実施例の平面図 自動床土詰め装置のコンベヤ上にい草の苗箱を載置した第二実施例の平面図 (A)第一実施例の苗箱搬送板の斜面図 (B)第二実施例の苗箱搬送板の斜面図 自動い草苗挿し機の供給カップ部の斜面図。
以下、この発明の実施例を具体的に説明するが、その前に、従来のい草栽培方法について、図6に示した育苗サイクル表、及び図7に示した作業時間表に基づいて概略を説明し、その後、それに対比しながら、この発明の栽培方法について実施例を述べる。
まず、5月に、い草苗の親株を、圃場から掘り取って泥を落とし、同時に洗浄して、根部が見える状態とし、株分け作業を行うが、この場合、包丁等の切断具を使いながら手作業で、2〜3本の茎が1株となるように株分けする。そして、株分けした苗は、自動い草苗挿し機によって機械的に苗箱へ挿植するが、その前に苗箱に床土を充填する。
この場合、苗箱は、特許第2789685号特許公報に開示されているような、従来から稲作農家で使用されている水稲用播種機に装備された自動床土詰め装置を利用する。すなわち、苗箱は、供給側から連続的にコンベヤ上に供給して載置し、搬送しながら、上側に装置された床土詰め装置から床土を落下させて箱に供給して順次充填して苗床を形成する。そして、苗箱は、その内部に床土が形成されると、その床土に充分な潅水を行って、土が泥土に近い状態になる程度まで水を供給した後、排水して次工程の苗挿し作業の準備しておく。
なお、稲作用の水稲用播種機に装備された自動床土詰め装置を利用する場合、稲用の育苗箱に対してい草用育苗箱は、横幅が狭くコンベヤの幅にマッチしないので工夫が必要であるが、この点については、1,2の実施例を後述する。
そして、苗箱は、特開2006−149323号公開特許公報などで既に公知となって使用されている自動い草苗挿し機を利用して機械的にい草苗の床土に挿植を行うのである。
このように、育苗の前段で行う一連の作業中、特に、株分け作業は、最も長い作業時間を要し、作業者に負担を掛けているが、その作業時間を計測すると、図7に示すように、15箱の苗箱に挿植するい草苗を株分けするのに要する時間が、32時間で、その後の自動い草苗挿し機を利用した株挿し作業に、3時間の作業時間を要する計測の結果がでている。
つぎに、育苗作業は、上記の如く育苗前の一連の作業を完了して準備した15箱の苗箱は、通常、プール栽培法によって5月、6月の2ヶ月間育苗してい草苗の増殖を行う。
まず、い草のプール栽培法は、特開2002−125454号公開特許公報(特許文献1の図40参照)に開示されているように水栽培装置によって行う。すなわち、栽培槽は、樹脂等を素材とする槽で、水が溜められ、循環できる水槽に形成し、その中に前記苗箱を配列して載置し、一方側に栽培液を流入する給水制御バルブを設け、他方側に排水制御バルブを取り付けて、コントローラの制御に基づいて栽培溶液が給水側から給水されて槽内を循環しながら床土を介してい草苗に肥料成分が与えられ、排水側から排水する構成の栽培装置である。この場合、栽培槽には、苗箱の床土が壊れない程度のごく浅く栽培溶液が循環している。
以上のように、15箱の育苗箱は、い草苗が栽培槽内で栽培されて増殖し、7月に箱育苗を終了する。
このようにして、従来の育苗サイクルは、図6に示すように、5月、6月の2ヶ月間、プール栽培をして、増殖、成長した15箱のい草苗を、7月に、い草移植機によって圃場に仮植して、更に、株の分けつを促進し、増殖を行うのである。
そして、い草は、圃場に仮植してから7月,8月と2ヶ月間圃場で育苗され、9月になると、圃場から掘り取って、5月に行った苗箱育苗と同一の作業、すなわち、掘取り後のい草株を切断具を使って手作業で株分けし、更に、苗箱に挿植する作業を繰り返し、2ヶ月間の苗箱育苗を行うのである。この場合、苗箱は、10aの本圃に移植するために必要な60箱の苗箱を準備して、2ヶ月間の育苗を繰り返して行う。
このようにして、苗箱を育苗前の状態までに準備する作業時間は、図7に示すように、前回(5月)が15箱で作業時間が32時間掛かったのに対して、今回(9月)は60箱で前回の4倍の作業時間を要している。そして、60箱の苗箱は、前回と同様に、栽培槽を利用したプール栽培によって2ヶ月間育苗し増殖、成長をさせるのである。
そして、2ヶ月間の苗箱育苗が終了したい草苗は、図6に示した育苗サイクル表に示すとおり、11月にい草移植機によって、最終的に本圃に移植して翌年の刈取時期まで成長させて畳表用のい草として収穫するのである。
以上述べたように、従来の栽培方法は、図6に示した育苗サイクル表の通り、苗箱による育苗を5〜6月と9〜10月との2回行い、その中間の7〜8月は圃場に仮り植えして増殖を図り、11月に本圃に移植して翌年の夏、い草収穫時期に畳表にするために収穫する栽培サイクルとなっている。そして、全栽培工程の中で株分け作業と株挿し作業とに要した時間は、図7に示したように、株分け作業が5月の32時間(15箱)と9月の128時間(60箱)とで、合計160時間、株挿し作業に要した作業時間は、5月に3時間(15箱)と9月に12時間(60箱)掛かり、結局、これらの作業時間を総合計すると、175時間を要している。
つぎに、この発明の実施例は、図8の育苗サイクル表に示すように、前述した従来のい草の栽培方法と同様に、10aの本圃に移植するために必要な苗箱数、60箱を育苗するために要する株分け作業時間と株挿し作業時間とを計測して図9に示した。実施例は、5月〜10月までの6ヶ月間の増殖期間に、苗箱育苗を略1ヶ月単位で5回繰り返して行い、単位面積(10a)に要する移植用の苗(従来の育苗法と同数の60箱の苗箱)を増殖し、11月に本圃へい草移植機によって移植する栽培方法を採用している。前述した従来のい草の栽培方法は、図6の育苗サイクル表に基づいて説明したとおり、中間の7月に本圃へ仮植作業を行ったが、本件実施例の場合は、仮植に代えて苗箱育苗による栽培を採用し、自動株分け装置を使用した機械株分け作業の作業時間短縮の優位性を選択した。
以下、この発明の実施例を述べるが、最初、5月に、い草の親株を、一株が1本乃至3本程度の株数になるように、株分けする作業は、従来と同様に、手作業で行う。後述する自動株分け装置は、苗箱で育苗した矩形のマット苗を苗タンクに装填して行う構成であるから、圃場から手掘りで株ごと堀り取った塊のい草の株分けは、機械的に行うことはできない。したがって、後述する自動株分け装置1は、図8の育苗サイクル表に示すように、次回(6月)以降の株分け作業に使用して機械的に株分け作業を行う。
つぎに、この発明の実施例において、主要な役割を有する自動株わけ装置1、及びい草移植機2について、その具体構成と作用を述べる。
まず、自動株分け装置1は、図1、及び図2に示すように、作業場に設置するもので、定位置において株分け軌跡を描きながら回動する株分け杆3,3と、該株分け杆3,3に箱育苗のマット苗を供給する苗タンク4,4とから構成している。そして、苗タンク3,3は、従来公知の田植機やい草移植機2と同様に、横移動用リードカム機構11に接続され、底面には苗送り装置5が設けられ、左右への往復移動に伴って左、及び右の端に達して、前記株分け杆3,3が、最後のい草苗を取り終わると、その苗送り装置5が1株分の幅で前板6側に苗を送り出す構成となっている。
そして、自動株分け装置1は、図面に示すように、スタンド7に支持された機体8に、電動モータ9を装備し、伝動機構を内装すると共に、前記株分け杆3,3と苗タンク4,4とを支持した構成としている。そして、前記株分け杆3,3と苗タンク4,4、及び苗送り装置5は、前記電動モータ9から伝動装置を介して伝動され、駆動リンク機構10、前記横移動用リードカム機構11等を介してそれぞれ一定のタイミングを保ちながら株分け作用をする構成となっている。
そして、制御ボックス12は、図面に示すように、前記スタンド7に取り付け、始動スイッチ13、停止スイッチ14、スピードコントロールダイヤル15を設けた構成としている。
そして、自動株分け装置1は、詳細な図面は省略するが、株分け量(株分け本数)を、縦方向(苗送り方向)と横方向(横移動方向)との調節によって、株分け杆3,3の取量(株本数)を調節して、一株の本数を選択できる構成にしている。すなわち、縦方向の調節手段は、常に、一定位置でい草苗を分離する株分け杆3,3に対して、前板6の位置を前後に移動調節する構成にしている。これにより、株分け本数は、前方に移動すれば、増えて大株となり、逆に、後退させれば減って小株にすることができる。また、横方向の調節手段は、変速装置を設けて前記横移動用のリードカム機構11の回転速度を変速し、遅くすれば、苗タンク4,4の移動速度が遅くなるから、大株となり、逆に、速度を上げれば、取量が少量となり、株分け時の本数を少なくすることができる。
つぎに、シューター18は、図1、図2、図3、及び図10に示すように、上部から中間下部までを滑り板19とし、その下部に連続する底の部分に溜まり部20を設けた構成としている。そして、シューター18は、図面に示すように、前記株分け杆3,3の下方に配置し、上方で株分け杆3,3によって分けられて落下する苗を受け止めて下方に滑らせ、根部が揃った状態の立ち姿で溜まるように構成している。
このように、シューター18は、株分けされて落下するい草苗を受け止めて集めることによって、従来、作業場の地面に落下して散乱状態になっていた苗に比較し、事後の取り扱いが楽になり、作業能率を大幅に向上した。このシューター18は、後述するい草移植機によって株分けする場合にも使用できる。
つぎに、い草移植機2は、図3に示すように、従来から公知であるが、これをい草の株分け作業に利用することができる。この場合は、い草移植機2を、前述した自動株分け装置1と同様に、作業場に停車した状態に固定して準備を行い、走行・操舵関係装置を停止して操作しないようにして、植付杆(株分け杆3,3として)と苗タンク4,4とを使用して移植作業時とほとんど同様に操作して箱育苗のい草苗の株分けを行うことができる。
そして、該い草移植機2と前記自動株分け装置1は、図12に示すように、作業場に設置して株分け作業中には、株分け軌跡を描きながら回動する株分け杆3,3から作業者の安全を守るために、透明な安全カバー22を取り付けている。この実施例の場合、安全カバー22は、図面の通り、駆動リンク機構10を支架するケース23にねじで着脱自在に取り付けている。
以上述べたように、自動株分け装置1、若しくはい草移植機2の苗タンク4,4に苗箱育苗した苗を装填して機械的に株分け作業工程を行った後、い草苗は、図4、及び図5の説明図に示すように、泥落とし、洗浄をして、鋏25を使った手作業で2〜3本に切り揃える作業を行う。このときの作業に要する時間は、図5に示すように、(A)2本〜4本の場合、1秒、(B)5〜6本の場合、2秒、(C)7本〜9本の場合,8秒の作業時間を計測した。
これらの時間、すなわち、自動株分け装置1(又はい草移植機2)による株分け時間と上述した手作業による株分け補助作業に要した時間とを合計して、苗箱の数ごとに集計した結果を、図9に株分け時間として表示している。
つぎに、図11に示した実施例は、既に説明した手作業による洗浄作業(図4参照)を自動化した株分け後のい草苗の自動洗浄装置27である。この株分け苗の自動洗浄装置27は、水槽28内に電動モータ29とポンプ30とを装備し、その周囲にエンドレスに自動回転する網かご31の回転装置32を構成している。
そして、回転装置32は、図11に示すように、シューター18の溜まり部20から株分け後のい草苗を取り出して、複数の網かご31に入れ、エンドレスの支持枠33に吊下げて支持し、前記電動モータ29の動力で周回運動を行う構成としている。そして、自動洗浄装置27は、網かご31,31,31が、吊下げられた状態で公転しながら、個々に自転を繰り返し、図面に示すように、前記ポンプ30に接続したノズル36から噴射する圧力を与えた洗浄水によってい草苗を洗浄する構成としている。
35は作業者用のいすを示している。
このように構成した自動洗浄装置27は、作業場において、自動株分け装置1に併設して設置すれば、株分け後のい草苗を連続的に流れ作業で洗浄作業まで行うことができるから作業能率を大幅に向上することができる。
以上のように、株分け作業が完了したい草苗は、苗箱に挿植する作業に移るが、その前に、苗箱に床土を充填する作業を行わなければならない。これについては、既に、従来の育苗方法の説明の中で述べたように、稲作農家で使用されている水稲用播種機Hに装備された自動床土詰め装置Haを利用する。
しかしながら、稲作用の自動床土詰め装置Haは、稲作用の苗箱の横幅(60cm)に合わせた寸法にコンベヤ40の幅が統一された装置となっているから、い草用の苗箱(30cm)をそのままコンベヤ上に載置しても、円滑に搬送されず、そのままでは土詰め作業をすることはできない。
そこで、この発明の実施例は、図13、乃至図15に示すように、コンベヤ40の上に搬送板41を載せてその上に苗箱42を載置して搬送し、土詰め作業ができる構成としている。この場合、図13、及び図14に示した実施例は、苗箱42を搬送板41上に載置し、搬送板41をコンベヤ40上に載せて左右に設けたガイド43,43に苗箱42を案内させながら搬送する構成とした
つぎに、図15(A)・(B)に示した第一、及び第二の2つの実施例は、い草用苗箱42を載せる搬送板41の片側、又は両側に苗箱42を保持するリブ44を設け、上面に載置した苗箱42を保持する構成としている。このように、実施例の搬送板41は、横幅を前記した稲作用の苗箱の横幅(60cm)程度にしてコンベヤ40の横幅に合わせ、上面にい草用の苗箱(30cm)が嵌合〔図15(B)の実施例〕できる横幅のリブ44を形成した構成とし、苗箱42をリブによって横移動ができないように保持しながらコンベヤ上を搬送して土詰めができる構成としている。
上記のように構成して搬送板41上に載せた苗箱42は、従来の栽培方法で説明したように、特許第2789685号特許公報に開示されている装置を利用し、供給側から連続的にコンベヤ上に供給して載置し、搬送しながら、上側に装置された床土詰め装置から床土を落下させて箱に供給して順次充填して苗床を形成する。そして、苗箱は、その内部に床土が形成されると、その床土に充分な潅水を行って、土が泥土に近い状態になる程度まで水を供給した後、排水して次工程の苗挿し作業の準備しておく。
以上のように、苗箱の準備、及び苗挿し機による挿植作業は、従来と同様に行うが、既に説明した特開2006−149323号公開特許公報などで公知となって使用されている自動い草苗挿し機45は、供給カップ46に挿したい草苗が、そのまま地面に落下する欠陥があった。
そこで、実施例は、上記特開2006−149323号公開特許公報に示されているエンドレスに連結された供給カップ46の下方に受け皿47を配置して、上側から挿したい草苗が抜け落ちたとき回収できる構成にしている。この実施例の場合、受け皿47は、連続して周回する供給カップ46の下側に、略45度の傾斜を保持させて受け皿47を配置し、しかも、受け皿47は、上側の供給カップ46との間隔を20cm程度に保持した構成としている。
このように、実施例は、受け皿47を設けることによって、供給カップ46から落下したい草苗を地面の落さず回収が容易にでき点に特徴があり、再度の供給が容易になった。そして、受け皿47は、い草苗の草丈よりも供給カップ46との間隔を広くしたから落下しても供給カップ47に引っ掛かることがなく、周回移動につき回ることがほとんどなくなった利点がある。そして、実施例の場合、受け皿47は、傾斜角度を略45度程度にしているから、苗置き台にも使用できるものとなった。
以上のように、実施例のい草栽培方法は、図8の一覧表にまとめたとおり、5月からスタートして11月に本圃へ移植するまでの6ヶ月間に5回の苗箱育苗を繰り返して行なう方法であって、苗箱育苗等は、従来と同様にプール栽培法を利用して行なっている。実施例の栽培法は、株分け作業を機械化して効率化を図りたいために、圃場への仮植えをなくし、増殖育苗は全て箱育苗を採用した。
このようにして、増殖育苗したい草苗は、11月に本圃にい草移植機によって移植され、翌年の夏収穫される。
そして、圃場10aに移植するために必要な苗量のい草60箱を増殖するために要した株分け時間と株挿し時間とを、従来の栽培法(図6、図7)とこの発明の実施例(図8、図9)とを対比すると、この発明の実施例は、自動株分け装置を使用して機械化したために、作業時間が短くなり作業者の負担を軽減して効率が上がっている。具体的には、単位面積10aの圃場に移植する60箱のい草苗育苗にあたり、この発明に係る実施例は、図9に示した機械化による処理時間と補助的に行う手作業時間とを合わせた株分けの作業時間が42、29時間となり、株挿し時間28、236時間とを合計すると、70、526時間となる。これに対して、図7に示した全て手作業による従来の栽培法に要した作業時間175時間とを比較すると差異が確認できた。
1 自動株分け装置 2 い草移植機
3,3株分け杆 4,4 苗タンク
5 ミッションケース 6 モータ設置部
7 電動モータ 8 下方空間部
9 バッテリー

Claims (1)

  1. 最初に、い草の親株を、一株が1本乃至3本程度の株数になるように、株分けした後、床土を充填した苗箱に挿植して1乃至3ヶ月間育苗し、該育苗したい草苗を、自動株分け装置、若しくはい草移植機の苗タンクに装填して機械的に株分け作業を行う株分け作業工程と、株分け後のい草苗を、前記苗箱の床土に機械的に株挿した後に行う育苗作業工程とを、1乃至3ヶ月単位で数回繰り返して育苗して増殖した後、い草移植機によって本圃に移植することを特徴とするい草の栽培方法。
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