JP2010158812A - 媒体固定装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚紙など、腰の強い媒体も安定して固定保持することができる媒体固定装置及びこれを適用した画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート状の媒体を吸着する複数の吸着溝(50,60)のうち、媒体の端部を吸着する吸着溝(50)の吸着力を、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝(60)の吸着力よりも強くする。端部に対応する吸着溝(50)の単位長さ当たりの流量を、中央部に対応する吸着溝(60)の単位長さ当たりの流量よりも多くする溝形状とする。媒体の端部に対応する吸着溝(50)の幅Wを広げ、当該吸着溝(50)に繋がる絞り部(52)の断面積を大きくする。また、吸着溝(50,60)内には、島状のリブ(54,56,66)を複数設け、吸着時の凹み変形を抑制する。
【選択図】図4

Description

本発明は媒体固定装置及び画像形成装置に係り、特にインクジェット記録装置などの画像形成装置における用紙の保持・搬送手段として好適な媒体固定装置の構造及びこれを用いた画像形成装置に関する。
従来、汎用の画像形成装置として、インクジェットヘッドのノズルからカラーインクを吐出して、記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置が知られている。記録媒体には、紙類だけでなく、樹脂シート、金属シートなど様々な種類の媒体があり、また、様々なサイズや厚みを持つ媒体が使用される。
一方、記録媒体を固定して搬送する搬送部材には、ドラム形状、ベルト形状などの形態があり、記録媒体の固定方法としては、表面に設けられた吸着穴を介して搬送部材の内部から記録媒体に吸着圧力(負圧)を付与して固定保持するエア吸着方式が好適に用いられる。
上述したエア吸着方式では、吸着圧力が不足していると、記録媒体の位置ズレが懸念され、吸着圧力が過剰であると、記録媒体の変形や記録媒体に着弾したインク液滴が吸着圧力によって記録媒体の内部に吸い込まれてしまう現象などによる画像異常の発生が懸念される。また、複数種類のサイズに対応するために最大サイズに合わせて多数の吸着穴を設け、当該多数の吸着穴を共通のポンプで吸引する場合には、小さいサイズの記録媒体を使用するときに開放となる吸着穴が存在すると、開放となった吸着穴からエアもれが起こり、吸着圧力の不足による記録媒体の固定不良を招いてしまう。したがって、このような不具合を回避するために様々な工夫がなされている。
特許文献1には、印刷機用圧胴において、用紙が存在する領域の吸着エレメントのみに吸着力が働くように制御することが開示されている。
特許文献2には、多孔シートを交換することで異なる用紙サイズに対応する印刷機が開示されている。
特開平11−240133号公報 特開平9−123395号公報
しかし、エア吸着により記録媒体を固定保持する方法は、高い吸着力を得るための機構が複雑である。また、従来の構造では、用紙の全領域に対して同じ吸着力が働くため、厚い用紙や、いわゆる腰の強い用紙を固定するためには、より多くの吸引流量が必要となる。特に、記録媒体の後端に強い吸引力が必要となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、腰の強い媒体も安定して固定保持することができる媒体固定装置及びこれを適用した画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、シート状の媒体を吸着する複数の吸着溝を有する媒体保持手段と、前記複数の吸着溝に連通し、各吸着溝に吸着圧力を発生させる吸着圧力発生手段と、を備え、前記複数の吸着溝のうち、前記媒体の端部を吸着する吸着溝の吸着力を、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の吸着力よりも強くしたことを特徴とする。
本発明によれば、吸着時の吸い込み漏れが発生しやすい媒体の端部について、その漏れを補う吸い込み流量を確保する構成の採用により、いわゆる腰の強い媒体についても媒体保持手段の保持面から外れるのを防ぐことができ、媒体を確実に固定することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
<インクジェット記録装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置100の概略構成を示す全体構成図である。図1に示すインクジェット記録装置100は、記録媒体114(「シート状の媒体」に相当)の表面に複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を記録するオンデマンド方式の画像記録装置であり、インク及び処理液(凝集処理液)を用いて、枚葉紙からなる記録媒体114(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)上に画像形成を行う2液凝集方式が適用された記録装置である。
このインクジェット記録装置100は、記録媒体114を供給する給紙部102と、記録媒体114に対して浸透抑制処理を行う浸透抑制処理部104と、記録媒体114に処理液を付与する処理液付与部106と、記録媒体114に色インクを付与して画像形成を行う印字部108と、記録媒体114に透明UVインクを付与する透明UVインク付与部110と、画像が形成された記録媒体114を搬送して排出する排紙部112とから主に構成される。
給紙部102には、記録媒体114を積載する給紙台120が設けられている。給紙台120の前方(図1において左側)にはフィーダボード122が接続されており、給紙台120に積載された記録媒体114は1番上から順に1枚ずつフィーダボード122に送り出される。フィーダボード122に送り出された記録媒体114は、図1における時計回り方向に回転可能に構成された渡し胴124aを介して、浸透抑制処理部104の圧胴126aの表面(周面)に給紙される。
圧胴126aの表面(周面)には、記録媒体114の先端を保持する保持爪として機能するグリッパー(図1中不図示、図11の符号86参照)が設けられており、図1の渡し胴124aから圧胴126aに受け渡された記録媒体114は、グリッパーによって先端を保持されながら圧胴126aの表面に密着した状態(即ち、圧胴126a上に巻きつけられた状態)で圧胴126aの回転方向(図1において反時計回り方向)に搬送される。後述する他の圧胴126b〜126dについても同様な構成が適用される。
浸透抑制処理部104には、圧胴126aの回転方向(記録媒体114の搬送方向;図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126aの表面(周面)に対向する位置に、用紙予熱ユニット128、浸透抑制剤ヘッド130、及び浸透抑制剤乾燥ユニット132がそれぞれ設けられている。
用紙予熱ユニット128及び浸透抑制剤乾燥ユニット132には、それぞれ所定の範囲で温度制御可能なヒータが設けられる。圧胴126aに保持された記録媒体114は、用紙予熱ユニット128や浸透抑制剤乾燥ユニット132に対向する位置を通過する際に、これらユニットのヒータによって加熱される。
浸透抑制剤ヘッド130は、圧胴126aに保持される記録媒体114に対して浸透抑制剤を打滴するものであり、後述する印字部108の各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bと同一構成が適用される。
本例では、記録媒体114の表面に対して浸透抑制処理を行う手段として、インクジェットヘッドを適用したが、浸透抑制処理を行う手段については特に本例に限定されるものではない。例えば、スプレー方式、塗布方式などの各種方式を適用することも可能である。
本例では、浸透抑制剤として、熱可塑性樹脂ラテックス溶液が好適に用いられる。もちろん、浸透抑制剤は、熱可塑性樹脂ラテックス溶液に限定されるものではなく、例えば、平板粒子(雲母等)や撥水剤(フッ素コーティング剤)などを適用することも可能である。
浸透抑制処理部104の後段(記録媒体114の搬送方向下流側)には、処理液付与部106が設けられている。浸透抑制処理部104の圧胴126aと処理液付与部106の圧胴126bとの間には、これらに対接するようにして渡し胴124bが設けられている。かかる構造により、浸透抑制処理部104の圧胴126aに保持された記録媒体114は、浸透抑制処理が行われた後に、図1における時計回り方向に回転可能に構成された渡し胴124bを介して処理液付与部106の圧胴126bに受け渡される。
処理液付与部106には、圧胴126bの回転方向(図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126bの表面に対向する位置に、用紙予熱ユニット134、処理液ヘッド136、及び処理液乾燥ユニット138がそれぞれ設けられている。
処理液付与部106の各部(用紙予熱ユニット134、処理液ヘッド136、及び処理液乾燥ユニット138)については、上述した浸透抑制処理部104の用紙予熱ユニット128、浸透抑制剤ヘッド130、及び浸透抑制剤乾燥ユニット132とそれぞれ同様の構成が適用されるため、ここでは説明を省略する。もちろん、浸透抑制処理部104と異なる構成を適用することも可能である。
本例で用いられる処理液は、処理液付与部106の後段に設けられる印字部108が具備する各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bから記録媒体114に向かって吐出されるインクに含有される色材を凝集させる作用を有する酸性液である。
処理液乾燥ユニット138のヒータの加熱温度は、圧胴126bの回転方向上流側に配置される処理液ヘッド136の吐出動作によって記録媒体114の表面に付与された処理液を乾燥させて、記録媒体114上に固体状又は半固溶状の凝集処理剤層(処理液が乾燥した薄膜層)が形成されるような温度に設定される。
ここでいう「固体状または半固溶状の凝集処理剤層」とは、以下に定義する含水率が0〜70%の範囲のものを言うものとする。
Figure 2010158812
本例の如く、記録媒体114上に処理液が付与される前に、用紙予熱ユニット134のヒータによって記録媒体114を予備加熱する態様が好ましい。この場合、処理液の乾燥に要する加熱エネルギーを低く抑えることが可能となり、省エネルギー化を図ることができる。
処理液付与部106の後段には印字部108が設けられている。処理液付与部106の圧胴126bと印字部108の圧胴126cとの間には、これらに対接するようにして、図1の時計回り方向に回転可能に構成された渡し胴124cが設けられている。かかる構造によって、処理液付与部106の圧胴126bに保持された記録媒体114は、処理液が付与されて固体状又は半固溶状の凝集処理剤層が形成された後に、渡し胴124cを介して印字部108の圧胴126cに受け渡される。
印字部108には、圧胴126cの回転方向(図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126cの表面に対向する位置に、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(黒)、R(赤)、G(緑)、B(青)の7色のインクにそれぞれ対応したインクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bと、溶媒乾燥ユニット142a、142bがそれぞれ設けられている。
各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bは、上述した浸透抑制剤ヘッド130や処理液ヘッド136と同様に、インクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)が適用される。即ち、各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bは、それぞれ対応する色インクの液滴を圧胴126cに保持された記録媒体114に向かって吐出する。
各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bは、それぞれ圧胴126cに保持される記録媒体114における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面には画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズル(図1中不図示、図12に符号161で図示)が複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている。各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bが圧胴126cの回転方向(記録媒体114の搬送方向)と直交する方向に延在するように固定設置される。
記録媒体114の画像形成領域の全幅をカバーするノズル列を有するフルラインヘッドがインク色毎に設けられる構成によれば、記録媒体114の搬送方向(副走査方向)について、記録媒体114と各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体114の画像形成領域に画像を記録することができる。かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
また、本例では、CMYKRGBの7色の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよいし、除いてもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクヘッドを追加する構成や、CMYKの4色構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
溶媒乾燥ユニット142a、142bは、上述した用紙予熱ユニット128、134や浸透抑制剤乾燥ユニット132、処理液乾燥ユニット138と同様に、所定の範囲で温度制御可能なヒータを含んで構成される。後述するように、記録媒体114上に形成された固体状又は半固溶状の凝集処理剤層上にインク液滴が打滴されると、記録媒体114上にはインク凝集体(色材凝集体)が形成されるとともに、色材と分離されたインク溶媒が広がり、凝集処理剤が溶解した液体層が形成される。このようにして記録媒体114上に残った溶媒成分(液体成分)は、記録媒体114のカールだけでなく、画像劣化を招く要因となる。そこで、本例では、各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bからそれぞれ対応する色インクが記録媒体114上に打滴された後、溶媒乾燥ユニット142a、142bのヒータによって加熱を行い、溶媒成分を蒸発させ、乾燥を行っている。
印字部108の後段には透明UVインク付与部110が設けられている。印字部108の圧胴126cと透明UVインク付与部110の圧胴126dとの間には、これらに対接するように、図1における時計回り方向に回転可能に構成された渡し胴124dが設けられている。これにより、印字部108の圧胴126cに保持された記録媒体114は、各色インクが付与された後に、渡し胴124dを介して透明UVインク付与部110の圧胴126dに受け渡される。
透明UVインク付与部110には、圧胴126dの回転方向(図1において反時計回り方向)に関して上流側から順に、圧胴126dの表面に対向する位置に、印字部108による印字結果を読み取る印字検出部144、透明UVインクヘッド146、第1のUVランプ148a、148bがそれぞれ設けられている。
印字検出部144は、印字部108の印字結果(各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bの打滴結果)を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良や、打滴画像のムラ(濃度ムラ)をチェックする手段として機能する。
透明UVインクヘッド146は、印字部108の各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bと同一構成が適用され、各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bによって記録媒体114上に打滴された色インクに重なるように透明UVインクを打滴する。もちろん、印字部108の各インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bと異なる構成を適用することも可能である。
第1のUVランプ148a、148bは、記録媒体114に透明UVインクが打滴された後、当該記録媒体114が第1のUVランプ148に対向する位置を通過する際に、記録媒体114上の透明UVインクにUV光(紫外光)を照射して、透明UVインクを硬化させる。
透明UVインク付与部110の後段には排紙部112が設けられている。排紙部112には、透明UVインクが打滴された記録媒体114を受ける排紙胴150と、該記録媒体114を積載する排紙台152と、排紙胴150に設けられたスプロケットと排紙台152の上方に設けられたスプロケットとの間に掛け渡され、複数の排紙用グリッパーを備えた排紙用チェーン154とが設けられている。
また、これらのスプロケットの間には、第2のUVランプ156が排紙用チェーン154の内側に設けられている。第2のUVランプ156は、透明UVインク付与部110の圧胴126dから排紙胴150に受け渡された記録媒体114が排紙用チェーン154によって排紙台152に搬送されるまでの間に、記録媒体114上の透明UVインクにUV光(紫外光)を照射して、透明UVインクを硬化させる。
<記録媒体を保持・搬送する媒体固定装置の説明>
次に、記録媒体114を保持した状態で所定の搬送方向に搬送する圧胴126a〜126dの構造について詳説する。本例では、圧胴126a〜126dの記録媒体114を保持する構造には共通の構造が適用されるので、ここでは、圧胴126a〜126dを搬送ドラム10(「媒体保持手段」に相当)として説明する。
図2は、搬送ドラム10の全体構造を示す斜視図である。同図に示すように、搬送ドラム10は、不図示の回転機構に連結され、軸受け11A,11Bにより支持される回転軸12の周りを、該回転機構の動作によって回転可能に構成される回転体部材である。
また、搬送ドラム10の記録媒体114(図1参照)が保持(固定)される媒体保持面(周面)13には、媒体吸着領域14(図2中ドットハッチで図示した領域)が設けられており、媒体吸着領域14には多数の吸着穴(開口)が設けられている。なお、図示の都合上、図2では媒体吸着領域14における各吸着穴を個別に図示しないが、図7乃至図10に符号70(70’)で吸着穴を図示する。
一方、図2において、符号16A〜16Cで示したように、搬送ドラム10の軸方向(回転軸12と平行方向、以下「ドラム軸線方向」という。)の略中央部(16A)と、中央から左右に約1/4のドラム長の位置(16B)、更に左右両端部(16C)に、吸着穴が設けられていない非開口部ドラム周方向に沿って帯状に一定幅で設けられている。なお、この非開口部16A〜16Cは、後述するドラム本体30に形成されるドラム吸着溝26の位置に対応し(図3参照)、吸着シート20の裏面に形成される吸着溝(50,60)の絞り部52、62の背後を塞ぐように設けられている(図4〜図8参照)。以下、必要に応じて、非開口部16A〜16Cを符号16で記載する場合がある。
図2に示す搬送ドラム10の内部には、媒体吸着領域14の吸着穴と連通する吸引用の真空流路が設けられており、該真空流路は、搬送ドラム10の側面に設けられた真空配管系18(配管、ジョイント等)及び、搬送ドラム10の回転軸12の内部に設けられた真空流路を介して搬送ドラム10の外部に設けられた真空ポンプ(図2中不図示、図14の符号196で図示、「吸着圧力発生手段」に相当)に接続されている。該真空ポンプを動作させて真空(負圧)を発生させると、吸着穴及び真空流路等を介して記録媒体114に吸着圧力が付与される。即ち、搬送ドラム10は、エア吸着方式により媒体保持面13である周面に記録媒体114が保持されるように構成されている。
図3は、搬送ドラム10の内部構造を示す分解斜視図である。搬送ドラム10は、表面に多数の吸着穴が形成されている吸着シート20と、当該吸着シート20の裏面側に形成される吸着溝(図3中不図示、図4の符号50、60)の絞り部(図3中不図示、図4の符号52、62)と連通するドラム吸着溝26(「吸引用の流路」に相当)を備えたドラム本体30(「本体部」に相当)と、を含んで構成されている。ドラム本体30の周面に設けられたドラム吸着溝26の端部には、ドラム本体30の内部に設けられる不図示の真空流路と連通するドラム吸着穴28が設けられている。
〔ドラム本体の構造〕
次に、ドラム本体30の構造について詳説する。
ドラム本体30の周面30Aには、ドラム軸線方向と直交する方向(ドラム周方向、即ち、記録媒体114の搬送方向)に沿って、ドラム本体30の全周に対応するようにドラム吸着溝26が複数本設けられている。
本例のドラム本体30は周方向に分割されている。即ち、図1の渡し胴124a〜124dに対応する場合には2分割され、圧胴126a〜126dに対応する場合には2分割、又は3分割されている。各分割領域は同様の構造を有しているので、ここでは、1つの分割領域について説明する。
図3に示すドラム本体30は、図1の渡し胴124a〜124dに対応するものであり、周方向に2分割された各分割領域について、それぞれ、ドラム軸線方向の異なる位置(中央、両端、更にその中間の5箇所)に、複数本のドラム吸着溝26が設けられている。図3上では、ドラム右端のドラム吸着溝26が描かれていないが、左端側と同様にドラム右端部分についてもドラム吸着溝26が設けられている。
図3の場合、ドラム軸線方向の各位置(5箇所)について周方向に2分割した2本のドラム吸着溝26が設けられているため、1つの分割領域内において、合計10本(=5列×2)のドラム吸着溝26を備える。同様の構成をドラム本体30の全周にわたって適用すると、分割領域が2つあるので、合計20本のドラム吸着溝26を備える。
各ドラム吸着溝26の一方の端部にはドラム吸着穴28が設けられ、ドラム吸着溝26は、ドラム吸着穴28を介してドラム本体30の内部に設けられた真空流路(不図示)と連通されている。該真空流路は、ドラム本体30の側面に設けられる真空配管系18及び回転軸12の内部に設けられた真空流路を介して真空ポンプ(不図示)と接続される。
ドラム本体30の周面30Aには、吸着シート20を固定する際に、吸着シート20に設けられた折り返し構造(L字曲げ構造)を挟み込む溝構造(吸着シート固定用の挟持固定部)32が設けられるとともに、この挟持固定部32のドラム本体30を挟んで反対側に、吸着シート20の折り返し構造(L字曲げ構造)を挟み込んだ状態で吸着シート20に周方向に沿ってテンションをかける引張機構33が設けられている。
なお、ドラム本体30の挟持固定部32及び引張機構33は、図2に示す吸着シート20を密着させて固定できる構造であればよい。本例に示す搬送ドラム10は、吸着シート20を周方向に2枚並べて、搬送ドラム10の全周に所定の真空流路を構成している。即ち、上述した挟持固定部32と引張機構33は、周方向の対向する位置の2ヶ所に設けられている。
〔吸着シートの構成〕
図4は吸着シート20の裏面の平面図であり、図5は図4の一部拡大図である。図4及び図5では、図示の便宜上、吸着穴の記載を省略し、吸着シート20裏面のパターンのみを示した。
図4において符号40〜46で示す太線で囲まれた矩形領域は、記録媒体のサイズ別の吸着位置を表している。符号40で示す領域は菊四裁(469mm×318mm)、符号42は四六四裁(545mm×394mm)、符号44は菊半裁(636mm×469mm)、符号46はEU半裁(520mm×720mm)に対応している。
同図において、吸着シート20の下端(符号48)が記録媒体の先端であり、吸着シート20のドラム軸線方向の中心線(CL)が記録媒体のセンタ位置となる。図示のような位置関係で記録媒体(不図示)が吸着シート20の表面側に吸着保持される。
図4に示すように、吸着シート20の裏面側には、各吸着穴(不図示)と連通する複数の吸着溝50、60が複数種類の記録媒体のサイズに対応して所定の配列パターンに従って設けられている。同図では、ドラム軸線方向に沿った吸着溝50、60のパターンを例示するが、溝の形状や溝の配置形態(パターン)は本例に限定されず、記録媒体のサイズに対応して各吸着溝50、60の形状、長さ、溝方向、本数、配置形態が設計される。
本例の吸着シート20では、記録媒体の後端部分を吸着する吸着溝50(以下「第1吸着溝50」という。)の溝幅W1が、記録媒体の中央部分(用紙端部以外の内側部分)を吸着する吸着溝60(以下「第2吸着溝60」という。)の溝幅Wに比べて広く(W>W)、第1吸着溝50の溝長さ(絞り部52からのドラム軸線方向の長さ)Lは、第2吸着溝60の溝長さLに比べて短い(L<L)。
第1吸着溝50の端部には、他の部分(溝幅W1の部分)に比べて流路断面積の小さい絞り部52(「流量制御部」に相当)が形成されている。本例では、第1吸着溝50の端部から延出形成される溝幅W3の狭幅流路部(図5参照)が絞り部52として機能する。この絞り部52は、他の部分(溝幅Wの部分)よりも溝幅が1/4以下に絞られた構造(絞り構造)を有する(W≦W/4)。
また、図4に示すように、吸着シート20におけるドラム軸線方向の中央部分(CL)では、絞り部52を共有する2つの第1吸着溝50、50が、絞り部52を挟んで左右に分かれて配置されており、これらドラム軸線方向に並ぶ2つの第1吸着溝50、50が共通の絞り部52を介して連通した構造となっている。
記録媒体の後端部以外の部分(主に、記録媒体の中央部分)を吸着する位置に配置される第2吸着溝60についても同様に、各第2吸着溝60の端部には、他の部分(溝幅Wの部分)に比べて流路断面積の小さい絞り部62が形成されている。図5に示すように、本例では、溝幅Wが他の部分(溝幅Wの部分)よりも1/4以下に絞られた構造(しぼり構造)を有する絞り部62が形成されている(W≦W/4)。
図5において符号26の破線で示した部分がドラム吸着溝26(図3参照)の位置を表している。このように、絞り部52、62は、図3で説明したドラム吸着溝26と連通する構造となっており、かつ、吸着シート20の非開口部16によって媒体保持面13側の開口部分が塞がれて、直接的に大気開放されない構造になっている。
絞り部52、62の溝幅W、Wは、0.2mm以上5.0mm以下が好ましく、1.0mm以上3.0mm以下であることがより好ましい。また、絞り部52、62のドラム軸線方向の長さは2.0mm以上10.0mm以下であることが好ましい。
本例の場合、第1吸着溝50の絞り部52は、第2吸着溝60の絞り部62よりも流路断面積が大きい溝部となっている(W>W)。第2吸着溝60の絞り部62に比べて、第1吸着溝50の絞り部52の吸引流量を増大させる形態としては、図4及び図5のように溝幅Wを広くして流路断面積を大きくする形態に限らず、これに代えて、又はこれと組み合わせて、図6のように、絞り部52の長さLを短くする形態、或いは、絞り部52の溝深さを深くする形態も可能である。
図4乃至図6で説明した構成により、用紙後端部に対応する部分に配置される第1吸着溝50の単位長さ当たりの吸い込み流量(吸引流量)を、用紙中央部分に配置される第2吸着溝60の流量よりも多くすることができ、用紙後端部の吸引力を高めることができる。このため、厚紙など腰の強い用紙を効率的に吸着することができる。
用紙の後端部分は、吸い込みの際の空気漏れが発生しやすい。その一方、用紙の中央部分(内側)の溝(第2吸着溝60)はそのような漏れが発生しにくい。そのため、用紙の後端部分付近に必要な吸気流量を確保できるように、第1吸着溝50の幅W1を広くするとともに、絞り部52の断面積も大きくする溝構造を採用する態様が好ましい。
更に、本例の吸着シート20では、第1吸着溝50の中に凸形状を有する島状のリブ54、56が形成されている。リブ54、56の高さは、第1吸着溝50の深さと概ね同等である。リブ54は、ドラム軸線方向に平行な破線状に形成されている。また、ドラム軸線方向に沿って破線状に並ぶリブ54の列(リブ列)が同じ第1吸着溝50内に複数列(図4では2列)平行に形成されている。リブ列間の距離は、概ね、第2吸着溝60の溝幅W2と等しいものとなっている。
また、ドラム軸線方向に平行に並ぶリブ54の切れ目の部分には、ドラム軸線方向と直交する方向に沿って、リブ56が点線(破線)状に形成されている。
このように、それぞれ分断された島状のリブ54、56を設けたことにより、吸着シート20上に吸着保持される記録媒体114の円弧面に対するへこみを防止することができ、スローディスタンスを均一にすることができる。また、分割された島状のリブ54,56間の隙間を空気が移動できるため、第1吸着溝50の空気の流量を確保することができる。すなわち、第1吸着溝50の任意の位置で発生する漏れに対して、当該溝の他の部分から大きい流量を供給することができる。
仮に、溝内にリブ54、56を設けないとすると、記録媒体を吸引吸着する際に、吸着シート20の第1吸着溝50に対応する領域に凹みが生じる場合もある。また、リブ54を連結させて一本の直線状に形成すると、第1吸着溝50内がリブで区画され、実質的に狭幅の流路溝と等価になってしまう(第1吸着溝50の流路断面積が実質的に小さくなってしまう)。これでは、必要な吸い込み流量を確保できなくなる。
上記のような記録媒体の凹み防止、並びに必要な流量確保の観点から、溝内に島状のリブ54、56を形成する形態が好ましい。なお、リブの配列方向、配列形態は特に限定されず、ドラム軸線方向に対して斜めに並ぶ配列形態などでもよい。
ドラム軸線方向に長い第2吸着溝60についても、上記と同様の観点から、島状のリブ66がドラム軸線方向に適度な間隔で設けられている。
更に、用紙後端部に対応する幅広の第1吸着溝50の長さLは、用紙中央部分を吸着する第2吸着溝60の長さLの約半分の長さである。このように、用紙の後端部については、Lの長さを2つに分けて、絞り部52からの長さがLの第1吸着溝50をドラム軸線方向に2つ並べる構成により、絞り部52から最も遠い部分でも十分な吸引力を確保することができる。
上記説明では、用紙後端部の吸着力向上の観点を説明したが、図4の記載から明らかなように、用紙の左右両端部やコーナ部分に対応する吸着溝の構造により、用紙中央部と比較して、吸着力の向上が図られている。
<搬送ドラムの流路構造>
図2乃至図6で説明したとおり、本例の搬送ドラム10は、ドラム本体30のドラム吸着溝26と吸着シート20裏面の絞り部52、62の位置合わせがされ、ドラム本体30の周面に吸着シート20を巻きつけて密着固定した構造を有している。
図7及び図8には、吸着シート20の吸着穴70、吸着溝60及びドラム吸着溝26の配置関係を図示する。図7は平面図であり、図8は図7の8−8線に沿う断面図である。ただし、図8は理解を容易にするため、深さ方向に拡大している。なお、ここでは、溝幅の狭い第2吸着溝60を例に説明するが、第1吸着溝50についても同様である。
吸着シート20に設けられる吸着穴70の配置パターンは、裏面の吸着溝(50,60)のパターンに対応していることが好ましいが、吸着穴70のうち、吸着溝(50,60)と連通しないものがあってもよい。
図7に示すように、第2吸着溝60の幅(図7における上下方向の長さ)Wは、複数の吸着穴70に対応する長さを有し、図7には、吸着溝60の幅が吸着穴70の直径(長軸方向の長さ)の略7倍となる態様を示す。
また、ドラム吸着溝26の幅W(図7における左右方向の幅)は、絞り部62の長さよりも短くなっており、図7には、ドラム吸着溝26の幅Wが絞り部62の長さの略1/2となる態様を示す。更に、絞り部62は、ドラム吸着溝26を超える位置に達する長さを有している。
図7に示すように、絞り部62の幅Wは第2吸着溝60の幅Wよりも狭く、また、両者の深さは略同一となっている(図8参照)。即ち、絞り部62の流路断面積は、第2吸着溝60の流路断面積よりも小さくなっており、この絞り部62により第2吸着溝60を流れる空気の流量が制限される。
また、本例の吸着シート20は、用紙と接する表側の吸着穴70が形成されている吸着穴層20Aの厚みが、裏面側の流路溝形成層20Bの厚みよりも厚くなっている(図8参照)。図8には吸着穴層20Aの厚みに対する流路溝形成層20Bの厚みが略1/2となる態様を図示する。
流路溝形成層20Bは、図4乃至図6で説明した吸着溝50、60やリブ54、56、66等のパターンが形成されているシート裏面側の所定厚部分である。流路溝形成層20Bの厚みは、薄ければ薄いほど少ない負圧で高い吸着力を得ることが可能であるが、過度に薄いと、紙粉、ゴミ等の異物による詰まりが起こりやすくなる。このような条件を考慮すると、流路溝形成層20Bの厚みは、0.05mm〜0.5mm程度が好ましい。
吸着シート20の吸着穴層20Aは、下にリブ54、56、66が存在しないところでも吸着圧力によって陥没しない程度の剛性を確保する厚みが必要であり、かつ、吸着シート20をドラム本体30の周面に巻き付けて固定するために、相応の柔軟性が必要である。例えば、ステンレスを用いて製作した吸着シート20の吸着穴層20Aの厚みは、0.1mm〜0.5mmとすることが好ましく、より好ましい厚みは0.2〜0.3mm程度である。
ステンレス以外の材料を用いる場合には、使用する材料の剛性及び柔軟性を考慮して、適宜の厚みに設計される。
図9は吸着シート20の表面(媒体保持面)側の平面図である。図示のように、吸着シート20の媒体吸着領域14には多数の吸着穴70が所定の配置パターンに従って設けられている。また、吸着シート20は、裏面側の絞り部52,62(図4〜図6参照)に対応する部分を非開口部16として吸着穴を設けない構成となっており、これにより、絞り部52、62の流量制限機能を確保している。また、吸着シート20の非開口部16以外の部分に多数の吸着穴70を設けることで、複数種類の用紙サイズによって吸着穴のパターンを変更する必要がなく、同じ形状の吸着シート20を用いることができる。
即ち、使用する記録媒体114のサイズによって開放となる吸着穴70(及び吸着溝50、60)が存在したとしても、絞り部52、62が作用して吸着圧力の抜けを制限することができるので、記録媒体114の吸着に寄与しない吸着穴70を塞がなくてもよく、大小さまざまなサイズの記録媒体114に対して吸着穴のパターンを変更する必要がない。
本例では、ドラム本体30の半周分(分割領域)に設けるドラム吸着溝26の本数並びに配置形態について、ドラム軸線方向の異なる位置(中央、両端、更にその中間)に5列、各位置(列)について周方向に2分割した2本の合計10本のドラム吸着溝26を備える態様を例示したが(図3、図4参照)、ドラム吸着溝26の本数、配置形態については、特に限定されない。
ドラム本体30の半周分を1本のドラム吸着溝でカバーしてもよいし、2本以上のドラム吸着溝でドラム本体30の半周分をカバーしてもよい。必要な吸着圧力や真空ポンプの容量によってはドラム本体30の半周分を1本のドラム吸着溝でカバーすることも可能である。ただし、吸着効率を考慮すると、少なくとも2本のドラム吸着溝によってドラム本体30の半周分をカバーする構造が好ましい。
図9には、多数の吸着穴70を高密度に配置するために、吸着穴70が千鳥配置された態様を示す。もちろん、吸着穴70の配置には千鳥配置以外の配置パターンを適用してもよい。
記録媒体114を搬送ドラム10(図2参照)に吸着固定した状態では、吸着圧力による記録媒体114の変形量は周方向よりも軸方向のほうが大きくなる。したがって、吸着穴70は、周方向を長軸方向、軸方向を短軸方向とした楕円形状又は長穴形状とすることで、記録媒体114の周方向の変形と軸方向の変形が均等になり、好ましい。
図9には、長軸の長さxが2mm、短軸の長さyが1.5mmの長穴形状を有する吸着穴70を図示する。長穴形状を有する吸着穴70の長軸の長さxと短軸の長さyの比率(y/x)は0.5以上1.0以下であることが好ましく、より好ましい長軸の長さxと短軸の長さyの比率は、0.7以上0.9以下である。
なお、図10に示す吸着穴70’のように、吸着シート20の開口率を高めるために、開口形状(吸着穴70’の形状)を六角形などの多角形形状にする態様も好ましい。即ち、吸着力は、(開口面積)×(単位面積あたりの圧力)で表すことができるので、開口率を高くすることで、吸着力をより高くすることが可能となる。しかし、開口面積をあまり大きくし過ぎると、吸着シート20の凹みや記録媒体114の凹みが問題となるので、隣り合う吸着穴70’の間の土手の部分を残した構造とし、吸着シート20の剛性を確保することが好ましい。
かかる条件を考慮すると、吸着穴70’(70)の形状は、対角線(最も長い対角線)の長さdが1mm程度の六角形が好ましいといえる。更に、吸着穴70’(70)に角(鋭角)形状があると、角部に応力が集中してしまうので、角部を丸めた形状とすることが好ましい。
<記録媒体の先端部を保持する機構について>
図11は搬送ドラム10における用紙挟持部(グリッパー部)の斜視図である。同図に示すように、搬送ドラム10には回転軸をはさんで対称となる位置に2つの凹部74、76が設けられている。なお、ドラム外周面を3等分する位置に(各凹部のなす角度が120°となる位置に)、3つの凹部を備える態様も可能である。各凹部74、76の内部の構造は同一であるため、一方の凹部74についてのみ説明し、凹部76の説明は省略する。
凹部74には、搬送ドラム10の長手方向に沿って記録媒体(図1参照)の先端部が固定される端部固定面82を有する用紙先端ガイド84が設けられ、更に、用紙先端ガイド84の端部固定面82との間に記録媒体の先端部を挟みこんで挟持する複数のグリッパー86が搬送ドラム10の長手方向に沿って所定間隔(図11の例では等間隔)に設けられている。
グリッパー86は、略L字形状を有し、先端部の爪形状86Aを用いて記録媒体の先端部を固定する。グリッパー83のストレート部(垂直部分)86Bはグリッパーベース88に支持され、更に、グリッパーベース88は、シャフトブラケット89に回転可能に支持される開閉シャフト90に連結されている。開閉シャフト90は、開閉アーム92を介してカムフォロア94と連結される。
グリッパー86は、上述した構成の伝達機構を介して、不図示のカムの駆動に応じて端部固定面82と接触及び離間(開閉動作)をするように構成されている。
用紙先端ガイド84は、搬送ドラム10の外周面に巻きつけられた吸着シート20をドラム本体30との間に挟みこむ構造体としても機能している。また、用紙先端ガイド84は、記録媒体を挟持したグリッパー83の上面が、搬送ドラム10の外周面に記録媒体を保持したときの記録媒体の画像形成面よりも突出しない位置に設けられている。
<印字部の構成>
次に、図1で説明した印字部108に配置されるインクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bの構造について詳説する。なお、インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140Bの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号160によってインクヘッド(以下、単に「ヘッド」と称することもある。)を示す。
図12(a)はヘッド160の構造例を示す平面透視図であり、図12(b)はその一部の拡大図、図12(c)はヘッド160の他の構造例を示す平面透視図である。また、図13は記録素子単位としてのインク室ユニット(1チャンネル分)の立体的構成を示す断面図(図12中のA−A線に沿う断面図)である。
本例のヘッド160は、図12(a)、(b)に示すように、インク滴の吐出孔であるノズル161と、各ノズル161に対応する圧力室162等からなる複数のインク室ユニット163を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(記録媒体搬送方向と直交する主走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体114の搬送方向と略直交する方向に記録媒体114の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図12(a)の構成に代えて、図12(c)に示すように、複数のノズル161が2次元に配列された短尺のヘッドブロック160’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体114の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。また、図示は省略するが、短尺のヘッドを一列に並べてラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル161に対応して設けられている圧力室162は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部の一方にノズル161への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)164が設けられている。なお、圧力室162の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
各圧力室162は供給口164を介して共通流路165と連通されている。共通流路165はインク供給源たるインク供給タンク(不図示)と連通しており、該インク供給タンクから供給されるインクは共通流路165を介して各圧力室162に分配供給される。
圧力室162の一部の面(図13において天面)を構成し共通電極と兼用される振動板166には個別電極167を備えた圧電素子168が接合されており、個別電極167に駆動電圧を印加することによって圧電素子168が変形してノズル161からインクが吐出される。インクが吐出されると、共通流路165から供給口164を通って新しいインクが圧力室162に供給される。
本例では、ヘッド160に設けられたノズル161から吐出させるインクの吐出力発生手段として圧電素子168を適用したが、圧力室162内にヒータを備え、ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させるサーマル方式を適用することも可能である。
かかる構造を有するインク室ユニット163を図12(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット163を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル161が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
また、本発明の適用範囲はライン型ヘッドによる印字方式に限定されず、記録媒体114の幅方向(主走査方向)の長さに満たない短尺のヘッドを記録媒体114の幅方向に走査させて当該幅方向の印字を行い、1回の幅方向の印字が終わると記録媒体114の幅方向と直交する方向(副走査方向)に所定量だけ移動させて、次の印字領域の記録媒体114の幅方向の印字を行い、この動作を繰り返して記録媒体114の印字領域の全面にわたって印字を行うシリアル方式を適用してもよい。
<制御系の説明>
図14は、インクジェット記録装置100のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置100は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178、UV光照射制御部179、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184、ポンプドライバ195等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信する画像入力部として機能するインターフェース部である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、一旦メモリ174に記憶される。
メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、メモリ174の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189、真空ポンプ196を制御する制御信号を生成する。
メモリ174には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、メモリ174は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
プログラム格納部190には各種制御プログラムが格納されており、システムコントローラ172の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部190はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェースを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち、複数の記録媒体を備えてもよい。なお、プログラム格納部190は動作パラメータ等の記録手段(不図示)と兼用してもよい。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示にしたがってモータ188を駆動するドライバである。図14には、装置内の各部に配置されるモータを代表して符号188で図示されている。例えば、図14に示すモータ188には、図1の圧胴126a〜126dや渡し胴124a〜124d、排紙胴150を駆動するモータなどが含まれている。
ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示にしたがって、ヒータ189を駆動するドライバである。図14には、インクジェット記録装置100に備えられる複数のヒータを代表して符号189で図示されている。例えば、図14に示すヒータ189には、図1に示す用紙予熱ユニット128、134や浸透抑制剤乾燥ユニット132、処理液乾燥ユニット138、溶媒乾燥ユニット142a、142bのヒータなどが含まれている。
UV光照射制御部179は、UV光照射手段191の照射制御を行う。図14には、インクジェット記録装置100に備えられる複数のUV光照射手段を代表して符号191で図示されている。例えば、図14に示すUV光照射手段191には、図1に示す第1のUVランプ148a、148bや第2のUVランプ156が含まれている。記録媒体114の種類や透明UVインクの種類ごとに、各UVランプ148a、148b、156の最適な照射時間や照射間隔、照射強度が予め求められ、データテーブル化されて所定のメモリ(例えば、メモリ174)に記憶され、記録媒体114の情報や使用インクの情報を取得すると、当該メモリを参照して各UVランプ148a、148b、156の照射時間や照射間隔、照射強度が制御される。
ポンプドライバ195は、圧胴126a〜126d(図2の搬送ドラム10)に記録媒体114を固定保持するための吸着圧力を発生させる真空ポンプ196の制御を行う。例えば、所定の処理を終えた記録媒体114が印字部108の圧胴126cに供給されると、圧胴126cの真空流路と接続された真空ポンプ196を動作させて、記録媒体114の種類やサイズ、曲げ剛性に応じた真空(負圧)を発生させる。
即ち、システムコントローラ172が記録媒体114の種類の情報を取得すると、当該記録媒体114の情報がポンプドライバ195に送られる。ポンプドライバ195は、当該記録媒体114の情報に応じて吸着圧力を設定し、その設定に従って真空ポンプ196のオンオフ及び発生圧力を制御する。
例えば、薄紙等の曲げ剛性の低い記録媒体114を用いる場合には、標準よりも吸着圧力を低く設定し、厚紙等の曲げ剛性の高い記録媒体114を用いる場合には、標準よりも吸着圧力を高く設定する。また、記録媒体114の厚みに応じて、厚い記録媒体114を用いる場合には、標準よりも吸着圧力を高く設定し、薄い記録媒体114を用いる場合には、標準よりも吸着圧力を低く設定する。なお、記録媒体114の種類(厚み、曲げ剛性)と吸着圧力を対応付けしてデータテーブル化しておき、所定のメモリ(例えば、図14のメモリ174)に記憶しておくとよい。
図14には、真空ポンプ196を1つだけ図示したが、圧胴126a〜126dのそれぞれに真空ポンプ196を備えてもよいし、制御弁などの切換手段を真空流路の途中に設け、1つの真空ポンプを選択的に切り換えて、複数の圧胴に対応してもよい。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、メモリ174内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。プリント制御部180において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッドドライバ184を介してヘッド192の吐出液滴量(打滴量)や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。なお、図14には、インクジェット記録装置100に備えられる複数のヘッド(インクジェットヘッド)を代表して符号192で図示されている。例えば、図14に示すヘッド192には、図1の浸透抑制剤ヘッド130、処理液ヘッド136、インクヘッド140C、140M、140Y、140K、140R、140G、140B、透明UVインクヘッド146が含まれている。
また、プリント制御部180には、図1に示す透明UVインクヘッド146の打滴量を制御する透明UVインク打滴量制御部180aが設けられている。透明UVインク打滴量制御部180aは、記録媒体114上の色インクに重なるように打滴された透明UVインクの層厚が5μm以下(好ましくは3μm以下、より好ましくは1〜3μm)となるように、ヘッドドライバ184を介して透明UVインクヘッド146の打滴量を制御する。
また、プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられる画像データに基づいてヘッド192の圧電素子168に印加される駆動信号を生成するとともに、該駆動信号を圧電素子168に印加して圧電素子168を駆動する駆動回路を含んで構成される。なお、図15に示すヘッドドライバ184には、ヘッド192の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部144は、図1で説明したように、ラインセンサを含むブロックであり、記録媒体114に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部180に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部144から得られる情報に基づいてヘッド192に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置100によれば、記録媒体114を保持した状態で所定の方向に搬送する圧胴126a〜126d(搬送ドラム10)の周面(媒体保持面13)に吸着穴70を設けるとともに、吸着穴70と連通する吸着溝50、60に他の部分の溝幅よりも小さい溝幅を有する絞り部52、62を設け、絞り部52、62及び吸着溝50、60、吸着穴70を介して記録媒体114に吸着圧力を付与することで、記録媒体114に作用する吸着圧力をより高くすることができ、厚紙等の腰の強い媒体を用いる場合でも、搬送ドラム10に対して記録媒体114を密着させて固定することができる。
また、使用される記録媒体114のサイズに対応して、吸着溝50、60の配置パターンが決められるので、メカ的な変更をすることなく複数のサイズの記録媒体114に対応することが可能であり、記録媒体114のサイズを変更する際に真空流路の切り換え等の制御が不要である。
更に、本実施形態によれば、用紙後端部を吸着する広幅の吸着溝50内にリブ54、56を設けたため、吸着シート20の凹み変形を防止することができ、スローディスタンスを均一に保つことが可能である。
<変形例1>
上述の説明では、1枚の吸着シート20の片側面に吸着穴70を形成し、他方の面に吸着溝50、60、絞り部52、62、及びリブ54、56、66を形成した一体型の吸着シートを例示したが、本発明の実施に際しては、この例に限定されない。
例えば、吸着穴層20Aに相当する第1シートと、流路溝形成層20Bに相当する第2シート(中間シート)とを別々に構成し、これらを積層する形態も可能である。
<変形例2>
上述の実施形態では、吸着シート20の裏面側に吸着溝(50,60)を形成したが、吸着溝を表面側(記録媒体と接する媒体保持面側)に形成する態様も可能である。例えば、図8で説明した吸着穴層20Aを省略し、媒体保持面に吸着溝(50,60)を露出させる態様も可能である。なお、この場合、絞り部52、62の上面は塞ぐ形態とすることが好ましい。
<変形例3>
上記の実施形態で説明したように、本発明は圧胴のようなドラム形状(回転体形状)の媒体固定装置に効果的であるが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、ベルト状部材やフラットベッドタイプの媒体固定装置などの直動系にも適用可能である。
<変形例4>
上記の実施形態では、用紙の後端部の吸着力を強化する場合を例示したが、後端部に限らず、用紙の先端部、両端部など、いずれの端部について、同様の構成を適用することができる。
<変形例5>
上述の実施形態ではカラーインクによる描画後に、透明UVインク(紫外線硬化型インク)を用いるインクジェット記録装置100を説明したが、これに代えて、IRヒータや送風手段などの乾燥部と、定着ローラ等を含んだ定着部を具備する態様も可能である。
また、記録媒体の片面に画像を描画する片面印刷機に限らず、記録媒体の両面に画像を記録する両面印刷機についても本発明を適用できる。例えば、図1で説明したインクジェット記録装置における透明UVインク付与部110の後段に、片面の記録後の記録媒体を反転させる機構を付加し、反転後の記録媒体(裏面側)に対して、浸透抑制処理、処理液付与、インク打滴(印字)、透明UVインク付与を行う構成(図1の符号104〜110と同等の構成)を付加することにより両面機が得られる。
<他の装置構成への適用例>
上記の実施形態では画像形成装置の例として、インクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、インクジェット方式だけでなく、レーザ記録方式や電子写真方式など他の方式の画像形成装置にも適用可能である。例えば、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタなど各種方式のカラー画像形成装置についても本発明を適用することが可能である。
また、「画像形成装置」という用語の解釈においては、写真プリントやポスター印刷などのいわゆるグラフィック印刷の用途に限定されず、レジスト印刷装置、電子回路基板の配線描画装置、微細構造物形成装置など、画像として把握できるパターンを形成し得る工業用途の装置も包含する。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):シート状の媒体を吸着する複数の吸着溝を有する媒体保持手段と、前記複数の吸着溝に連通し、各吸着溝に吸着圧力を発生させる吸着圧力発生手段と、を備え、前記複数の吸着溝のうち、前記媒体の端部を吸着する吸着溝の吸着力を、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の吸着力よりも強くしたことを特徴とする媒体固定装置。
本発明は、紙類、樹脂シート、金属シートなど様々な種類・材質のシート状の媒体に適用することができる。例えば、厚紙や腰の強いものを用いる場合にも、強力な吸着圧力で媒体を固定することが可能である。
(発明2):発明1に記載の媒体固定装置において、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の単位長さ当たりの流量が、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の単位長さ当たりの流量よりも多い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
本発明によれば、媒体端部に対応する吸着溝の吸引力を、それ以外の吸着溝(媒体中央部に対応する吸着溝)よりも高めることができ、腰の強い媒体の端部が媒体保持面から外れるのを防ぐことができる。
(発明3):発明1又は2に記載の媒体固定装置において、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の幅が、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の幅よりも広い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
かかる態様によれば、媒体の端部を吸着する吸着溝を流れる吸引流量を、それ以外の吸着溝(媒体中央部に対応する吸着溝)よりも増やすことができ、腰の強い媒体を固定することができる。
(発明4):発明1乃至3のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記複数の吸着溝はそれぞれ流量を制限する絞り部を介して前記吸着圧力発生手段と連通しており、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の絞り部の断面積が、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の絞り部の断面積よりも大きい構成であることを特徴とする媒体固定装置。
かかる態様によれば、媒体の端部を吸着する吸着溝の流量を増やすことができ、腰の強い用紙を固定することができる。
絞り部は、媒体に付与する吸着圧力(負圧)を制限する機能を有する構造であって、吸着溝の一方の端部に配置する態様が好ましい。例えば、絞り部は、吸着溝の一方の端部の幅が他の部分よりも細くなるように狭幅の流路部を形成して構成する。1つの吸着溝に対して1つの絞り部を設けてもよいし、複数の吸着溝に共通の絞り部を備えてもよい。
(発明5):発明1乃至4のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記複数の吸着溝はそれぞれ流量を制限する絞り部を介して前記吸着圧力発生手段と連通しており、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の絞り部の長さが、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の絞り部の長さよりも短い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
発明4と同様に、発明5の態様によっても、媒体の端部を吸着する吸着溝の流量を増やすことができ、腰の強い用紙を固定することができる。
(発明6):発明1乃至5のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の長さが、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の長さよりも短い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
かかる態様によれば、媒体の端部を吸着する吸着溝の流量を増やすことができ、腰の強い用紙を固定することができる。
(発明7):発明1乃至6のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記複数の吸着溝のうち、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝内にリブが設けられていることを特徴とする媒体固定装置。
かかる態様によれば、吸着時における媒体の凹み変形を抑制することができる。吸着溝内に起立するリブの高さは、溝の深さと略同等の高さを持つことが好ましい。媒体表面の凹凸変形を許容できる範囲でリブの高さを設計することができる。
(発明8):発明7に記載の媒体固定装置において、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝内には、島状の前記リブが複数設けられていることを特徴とする媒体固定装置。
吸着溝の幅が広くなるほど、その幅方向に複数のリブを設ける態様が好ましい。また、吸着溝の長さが長くなるほど、その長手方向に複数のリブを設ける態様が好ましい。
(発明9):発明7又は8に記載の媒体固定装置において、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝内には、当該吸着溝の長手方向と平行に複数個の島状の第1リブが破線状に配設されるとともに、その破線状配列の切れ目部分に、前記長手方向に直交する方向に沿って島状の第2リブが設けられていることを特徴とする媒体固定装置。
かかる態様によれば、吸着時における媒体の凹み変形を抑制することができるとともに、吸い込み流量を増やすことができる。
(発明10):発明1乃至9のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記媒体保持手段は、円柱周面に前記媒体を吸着保持するドラム形状を有することを特徴とする媒体固定装置。
ドラム周面(曲面)に沿ってシート状の媒体を湾曲させて保持する形態の場合、媒体が元に戻ろうとする力によって媒体がドラム周面(媒体保持面)から浮き上がり易いという課題があるが、このような浮き上がりに対して本発明は効果的である。
(発明11):発明1乃至10のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記媒体保持手段には、前記媒体の先端を挟持するグリッパーが設けられており、前記媒体の端部とは、前記媒体の後端部であることを特徴とする媒体固定装置。
かかる態様によれば、媒体の後端部の外れを防止することができる。
(発明12):発明1乃至11のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記媒体保持手段は、前記複数の吸着溝が形成されているシート状部材と、前記複数の吸着溝に連結される吸引流路が形成されている本体部と、を備え、前記本体部に前記シート状部材を重ねた構造を有することを特徴とする媒体固定装置。
吸い込み流路を構成する吸着溝をシート状部材に形成し、該シート状部材を媒体保持手段の本体部に重ねる構造とすることで、吸着圧力発生手段に繋がる吸引流路を含む複雑な立体構造を容易に形成することが可能となる。
(発明13):発明12に記載の媒体固定装置において、前記シート状部材は、前記本体部に接する裏面側に前記複数の吸着溝が形成され、媒体保持面となる表側の面に前記吸着溝に繋がる複数の吸着穴が形成されていることを特徴とする媒体固定装置。
(発明14):発明1乃至13のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、前記複数の吸着溝は、前記媒体保持手段の媒体保持面に吸着可能な複数種類の媒体のサイズに対応した配置パターンに従って配置されていることを特徴とする媒体固定装置。
発明14によれば、異なるサイズの媒体に対して吸着圧力の流路の切り替えなどを行う必要がなく、装置構成が簡略化される。
(発明15):発明1乃至14のいずれか1項に記載の媒体固定装置と、前記媒体に画像記録を行う記録ヘッドと、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、腰の強い媒体を含め、様々な媒体を媒体保持手段の媒体保持面に固定することができ、高品質の画像形成が可能である。
本発明に係る画像形成装置の一態様としてのインクジェット記録装置は、ドットを形成するためのインク液滴を吐出するためのノズル(吐出口)及び吐出圧を発生させる圧力発生素子(圧電アクチュエータや加熱発泡用の発熱体)を含む液滴吐出素子を高密度に多数配置した液体吐出ヘッド(記録ヘッド)を備えるとともに、入力画像から生成されたインク吐出用データ(ドット画像データ)に基づいて前記液体吐出ヘッドからの液滴の吐出を制御する吐出制御手段とを備え、ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上に画像を形成する。
例えば、画像入力手段を介して入力された画像データ(印字データ)に基づいて色変換やハーフトーニング処理が行われ、インク色に応じたインク吐出データが生成される。このインク吐出データに基づいて、液体吐出ヘッドの各ノズルに対応する圧力発生素子の駆動が制御され、ノズルからインク滴が吐出される。
高解像度の画像出力を実現するためには、インク液を吐出するノズル(吐出口)と、該ノズルに対応した圧力室及び圧力発生素子とを含んで構成される液滴吐出素子(インク室ユニット)を高密度に多数配置した記録ヘッドを用いる態様が好ましい。
かかるインクジェット方式の記録ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の吐出口(ノズル)を配列させたノズル列を有するフルライン型のヘッドを用いることができる。この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
記録媒体と記録ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対してヘッドを移動させる態様、或いは、ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。なお、インクジェット方式の記録ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別に記録ヘッドを配置してもよいし、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
「記録媒体」は、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
搬送手段の形態には、円筒形状を有し、所定の回転軸の周りを回転可能に構成された搬送ドラム(搬送ローラ)や、搬送ベルトなどの形態が挙げられる。かかる搬送手段における記録媒体の固定手段として、発明1乃至14で述べた媒体固定装置を適用することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 搬送ドラムの概略構造を示す斜視図 図2に示す搬送ドラムの内部構造を示す分解斜視図 吸着シートの裏面の平面図 図4の一部拡大図 吸着シートに形成される溝形状の他の形態例を示す図 図2に示す搬送ドラムの一部拡大図 図7中の8−8線に沿う断面図 吸着シートの表面の平面図 吸着シートに形成される吸着穴の他の態様を示す図 搬送ドラムにおけるグリッパー部を示す斜視図 インクジェットヘッドの構成例を示す平面透視図 図12中のA−A線に沿う断面図 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図
10…搬送ドラム、13…媒体保持面、14…媒体吸着領域、16…非開口部、20…吸着シート、26…ドラム吸着溝、30…ドラム本体、50…第1吸着溝、52…絞り部、54,56…リブ、60…第2吸着溝、62…絞り部、66…リブ、70…吸着穴、86…グリッパー、100…インクジェット記録装置、114…記録媒体、126a〜126d…圧胴、140C,140M,140Y,140K,140R,140G,140B,146,160,192…ヘッド、195…ポンプドライバ、196…真空ポンプ

Claims (15)

  1. シート状の媒体を吸着する複数の吸着溝を有する媒体保持手段と、
    前記複数の吸着溝に連通し、各吸着溝に吸着圧力を発生させる吸着圧力発生手段と、を備え、
    前記複数の吸着溝のうち、前記媒体の端部を吸着する吸着溝の吸着力を、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の吸着力よりも強くしたことを特徴とする媒体固定装置。
  2. 請求項1に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の単位長さ当たりの流量が、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の単位長さ当たりの流量よりも多い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の幅が、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の幅よりも広い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記複数の吸着溝はそれぞれ流量を制限する絞り部を介して前記吸着圧力発生手段と連通しており、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の絞り部の断面積が、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の絞り部の断面積よりも大きい構成であることを特徴とする媒体固定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記複数の吸着溝はそれぞれ流量を制限する絞り部を介して前記吸着圧力発生手段と連通しており、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の絞り部の長さが、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の絞り部の長さよりも短い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝の長さが、当該媒体の中央部を吸着する吸着溝の長さよりも短い構成であることを特徴とする媒体固定装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記複数の吸着溝のうち、前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝内にリブが設けられていることを特徴とする媒体固定装置。
  8. 請求項7に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝内には、島状の前記リブが複数設けられていることを特徴とする媒体固定装置。
  9. 請求項7又は8に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体の端部を吸着する位置に配置される吸着溝内には、当該吸着溝の長手方向と平行に複数個の島状の第1リブが破線状に配設されるとともに、その破線状配列の切れ目部分に、前記長手方向に直交する方向に沿って島状の第2リブが設けられていることを特徴とする媒体固定装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体保持手段は、円柱周面に前記媒体を吸着保持するドラム形状を有することを特徴とする媒体固定装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体保持手段には、前記媒体の先端を挟持するグリッパーが設けられており、
    前記媒体の端部とは、前記媒体の後端部であることを特徴とする媒体固定装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記媒体保持手段は、前記複数の吸着溝が形成されているシート状部材と、
    前記複数の吸着溝に連結される吸引流路が形成されている本体部と、を備え、
    前記本体部に前記シート状部材を重ねた構造を有することを特徴とする媒体固定装置。
  13. 請求項12に記載の媒体固定装置において、
    前記シート状部材は、前記本体部に接する裏面側に前記複数の吸着溝が形成され、媒体保持面となる表側の面に前記吸着溝に繋がる複数の吸着穴が形成されていることを特徴とする媒体固定装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の媒体固定装置において、
    前記複数の吸着溝は、前記媒体保持手段の媒体保持面に吸着可能な複数種類の媒体のサイズに対応した配置パターンに従って配置されていることを特徴とする媒体固定装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の媒体固定装置と、
    前記媒体に画像記録を行う記録ヘッドと、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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