JP2010155901A - 含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法 - Google Patents

含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の課題は、アクリル酸塩系水溶性重合体を光重合方法において製造する時、分子量(水溶液粘度)が充分高いにも拘わらず、不溶解分が少なく、しかも残存単量体が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】
伝熱性基材を有するベルト重合機を用い、該伝熱性基材上でアクリル酸塩系単量体水溶液を光重合して含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体を製造するに際して、該アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素濃度を2ppm以上、飽和濃度以下に調整した後、重合に供し、ゲル厚が5〜50mm含水ゲル状重合体を得ることを特徴とする含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法に関する。より詳しくは、増粘剤や凝集剤として優れた機能を発揮し、各種工業製品の原料等、各種分野で用いることができるアクリル酸塩系水溶性重合体の前駆体である含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法に関する。
アクリル酸塩系水溶性重合体は、増粘剤、粘着剤、凝集剤、吸湿剤、乾燥剤等としての優れた基本性能を有し、掘削土処理剤や湿布薬・パップ剤用添加剤、浚渫土処理剤等の他、医薬、塗料、製紙、洗剤や化粧品、水処理、繊維処理、土木建築や農・園芸、接着剤、窯業、製造プロセス、その他の分野において多岐にわたって使用されている。当該水溶性重合体を含む水溶液の溶液粘度や当該重合体の分子量がより高いもの、あるいは、当該重合体中に残留する単量体の量などにおいてより高品質のものは、例えば、食品用増粘剤、めん類のほぐれ促進剤や豚の胃潰瘍防止剤用等のように、食品用添加剤や飼料用添加剤として用いられている。
アクリル酸塩系水溶性重合体としては、分子量が高く(従って、水へ溶解させた時の粘度が高く)、不溶解分が少なく且つ残留単量体(未反応モノマーともいう。)が少ないものが好ましい。このような高品質のアクリル酸塩系水溶性重合体を得るために、通常、原料単量体水溶液中の溶存酸素濃度は、充分低く抑えて重合反応に供される。例えば、特許文献1(特開2001−348403号公報)や、特許文献2(特開2004−323601号公報)あるいは特許文献3(特開2006−213773号公報)などには、溶存酸素は充分に除去した上で重合に供することが好ましいと記載されている。
具体的には、特許文献1には溶存酸素は0.05ppm以下にすることが好ましいと記載されている。特許文献2では溶存酸素は0.1ppm以下で重合が行われている。また、特許文献3には溶存酸素を除去した上で重合することが記載されている。しかし、これらの方法では、分子量が高く、不溶解分が少なく且つ残留単量体が少ないものが得られ難いのが実情である。
一般に、分子量の高い水溶性重合体を得ようとした場合、不溶解分が増加する傾向にある。不溶解分は、上記に示した増粘性などの基本性能に有効な効果を全く発揮しないばかりか、該重合体の水溶液をポンプで送液する際などに、流路閉塞の原因物質となり好ましくないものである。
特開2001−348403号公報(第3、5頁等) 特開2004−323601号公報(第8頁等) 特開2006−213773号公報(第11頁等)
上述したように、一般的に、分子量の高い水溶性重合体を得ようとした場合、不溶解分が増加する傾向にある。アクリル酸塩系水溶性重合体の製法としては、大別すると、熱重合法と光重合法がある。本発明者らは、分子量が高くなると不溶解分が増加する傾向は、光重合法においてより顕著である点に着目し、発明を完成させたものでもある。
従って、本発明の課題は、光重合方法において、分子量(粘度)が充分高いにも拘わらず、不溶解分が少なく、しかも残存単量体が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体を製造する方法を提供することにある。
より具体的には、本発明の目的は、上記品質を有するアクリル酸塩系水溶性重合体の前駆体である含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の光重合による製造方法を提供することにある。なお、該前駆体は、さらに、解砕および乾燥を含む工程により処理される。具体的には、該前駆体は、さらに、ゲル切断やゲル解砕、乾燥、粉砕分級工程などを経て粉体状のアクリル酸塩系水溶性重合体を製造するものである。
本発明者等は、光重合方法における種々の条件を検討した結果、従来より通常行われていた単量体水溶液中の溶存酸素量を極度に減量化した場合、意外にも逆に不溶解分が増加することを見出した。
つまり、溶存酸素量と、光重合条件との関係が一定の基準内であれば、安定して、当該目的物を製造することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
また、得られる含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体のゲル厚を特定の範囲内とすることにより、不溶解分含量の少ないゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体が得られることも見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の第一の発明は、伝熱性基材を有するベルト重合機を用い、該伝熱性基材上でアクリル酸塩系単量体水溶液を光重合して含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体を製造するに際して、該アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素濃度を2ppm以上、飽和濃度以下に調整した後、重合に供し、ゲル厚が5〜50mm含水ゲル状重合体を得ることを特徴とする含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法である。
本発明の第二の発明は、前記における溶存酸素濃度を3ppm以上、飽和濃度以下とする含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法である。
本発明の第三の発明は、前記における溶存酸素濃度を3ppm以上、8ppm以下とする含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法である。
本発明の第四の発明は、前記の製法において、該伝熱性基材の下面を冷却しながら、該基材の上でアクリル酸塩系単量体水溶液を光重合して含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体製造方法である。
本発明の第五の発明は、前記の製法において、さらに、解砕および乾燥を含む工程により処理することからなるアクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法である。
本発明の趣旨は、アクリル酸塩単量体原料中の溶存酸素量を特定の量範囲内に制御すると共にゲル厚みを制御して光重合することにより、製造される含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の分子量(または重合体を水溶液とした場合の溶液の粘度)が充分高いにも拘わらず、不溶解分が少なく、しかも残存単量体が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体を製造する製造条件を提唱するものである。
なお本発明の、該伝熱性基材の下面を冷却しながら、該基材の上でアクリル酸塩系単量体水溶液を光重合して含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体製造方法においては、例えば図1で説明した、紫外線発生器設置室を使用し、さらに図2のようなベルト基材が設置されたベルト重合機に、紫外線発生器から紫外線を基材に向けて照射するようなベルト重合機を使用する。上記伝熱性基材上に、重合性単量体を含む重合用溶液を供給し、さらに光を照射して重合を行う。なお図2は、図1の紫外線照射装置を備えた本発明のベルト重合機である。
本発明によれば、特に光重合において、製造される含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の分子量(粘度)が充分高いにも拘わらず、不溶解分が少なく、しかも残存単量体が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体を製造することが可能となる。
本発明はベルト重合機の伝熱性基材上に原料単量体水溶液を、展開しながら光重合を行うに際して、原料単量体中の溶存酸素濃度及び重合して得られるアクリル酸塩系重合体含水ゲルのゲル厚を特定の値とすることにより、上記従来技術が有する問題点を解消するものである。以下に本発明を詳述する。
一般的にアクリル酸塩系単量体を熱重合法で製造する場合、原料単量体中の溶存酸素濃度が数ppmと高レベルである場合には重合が起こりにくく、重合を促進する目的で高い反応温度で強引に熱重合した場合には、高い分子量のアクリル酸塩系水溶性重合体は得られないという問題点を有する。
これに対して、本発明者等はアクリル酸塩系単量体を光重合法で製造する場合、溶存酸素濃度が2ppm以上、飽和濃度以下と比較的高い濃度であっても、重合が円滑に進行することを見出した。更に、アクリル酸塩系単量体を光重合で製造する場合、溶存酸素濃度が、2ppmを下回ると、不溶解分が急激に多くなることを合わせ見出した。より好ましい溶存酸素濃度は3ppm以上、8ppm以下である。なお8ppmを超えると、良好な物性を保った高い分子量のアクリル酸塩系水溶性重合体が得られにくい場合がある。また、光重合速度が遅延しやすくなるので、光照射条件などで光照射量を増加させる、光照射時間を増加させるなどのより効率が悪く、また得られる高い分子量のアクリル酸塩系水溶性重合体の物性が制御しにくい光重合条件を採用せざるを得なくなる。
通常であれば、アクリル酸塩系単量体に対して行う光重合方法の場合、非常に溶存酸素量が少ない原料単量体を準備し、光重合させる。しかしこの場合、本発明者らは高分子量の水溶性重合体を製造するときには、不溶解分量の制御が非常に困難であることを見出した。
特に、非常に溶存酸素量が少ない原料単量体を準備し光重合させ、さらに重合熱を除去する目的で行う伝熱性基材の下面よりの散水は、不溶解分が更に増加させるために好ましくない。しかし、往々にして、伝熱性基材の下面よりの散水による重合熱の除去は必要な場合が多く、従って採用せざるを得ない工程条件の一つでもある。
本発明の方法によれば、この場合においても、分子量が高いにも拘わらず、不溶解分が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体が容易に得られるものである。よって本発明は、伝熱性基材の下面よりの散水を併用したとしても、有効に重合熱を除去しながら、しかも不溶解分も増加させることがない非常に有効な手法の提案の一つとなる。
また、本発明では、得られるアクリル酸塩系水溶性重合体含水ゲルのゲル厚は5〜50mmとすることが重要である。ゲル厚が5mm未満より薄い場合、不溶解分が増加する。また、ゲル厚が50mmを超える場合、分子量が高い(従って、粘度が大きい)重合体が得られ難くなるものである。よって、本発明にあっては、5〜50mmゲル厚に調整する形態が好ましい。
より好ましくは、10〜40mmである。ゲル厚が5mmよりも薄いと除熱性が良くなりすぎ、溶存酸素量を制御したとしても、不溶解分が増加する傾向にあり好ましくない。また、ゲル厚が50mmを超えると重合温度が高くなりすぎ、高分子量の重合体は得られないものである。よって、ゲル厚を調整し、不溶解分を低下させながら光ベルト重合を行うためには、10〜40mmのゲル厚が好ましい。
本発明の製造方法によれば、ゲル厚み方向の品質のバラツキが少ないという特徴も有している。これは、伝熱性基材の直上部、すなわち伝熱性基材と接触した近傍におけるアクリル酸塩系水溶性重合体含水ゲルが、超高分子量化するのを抑制されるためと推察される。特に、伝熱性基材と接触した近傍におけるアクリル酸塩系水溶性重合体含水ゲルが超高分子量化してしまうと、当該含水ゲルを、さらに、解砕および乾燥を含む工程により処理する場合、具体的には、切断、解砕、乾燥工程などを経て、アクリル酸塩系水溶性重合体の粉体を製造した場合、不溶解分が非常に多い部分が混在してしまい、品質がバラつくという問題が生じてしまう。
溶存酸素濃度を制御するためには、超音波振動脱気方式、減圧脱気方式など種々の方法があるが、一例としては、アクリル酸塩系単量体水溶液と窒素とを一緒に、スタティックミキサー、スパイラルミキサー、ラインミキサー等のモーションレスミキサーで混合することにより、2ppm以上、8ppm以下の範囲に制御する形態が好ましい。
上記の不活性ガス、例えば窒素の量は、アクリル酸塩系単量体水溶液処理量および、処理されたアクリル酸塩系単量体水溶液の溶存酸素量を観測し、適宜調整することが好ましい。
上記の不活性ガスの使用量が多すぎると、アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素量が、2ppm未満となり、本発明の光ベルト重合の実施にあたっては、重合後製造される重合体中の不溶解分が増加しやすい状態となる。その場合本発明を採用する以外の通常の光重合条件では、重合体中の不溶解分を所定量以下に制御することが困難となってしまう。
本発明の実施においては、アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素量を特定の範囲に制御することが非常に重要である。そのために、アクリル酸塩系単量体水溶液を、不活性ガスで処理・脱気するときの不活性ガス量は、重合用原料水溶液1容量部に対して、0.01〜2.0容量部が好ましい。更に好ましくは、0.02〜0.5容量部である。特に好ましくは、0.03〜0.3容量部である。
上記条件にて、図6で示すような、脱気工程を行うことで、アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素量を特定の範囲内の制御することができる。
本発明で使用される重合機の一例を図1〜図3に示した。
本発明における伝熱性基材とは、重合性単量体を含む重合用溶液に光を照射して重合を行うためのベルト基材であればよい。上記ベルト基材の具体例としては、スチール製、鉄製等が好適である。より好ましくは、スチール製である。上記スチール製ベルト基材の材質としては、SUS301、SUS304、SUS316、SUS316L等のSUS製や炭素鋼(CS)等、公知のものが使用できる。これらの中でも、SUS製の伝熱性基材が好ましい。より好ましくは、SUS301、SUS304、SUS316、SUS316Lであり、更に好ましくは、SUS301、SUS304である。上記ベルト基材は、ベルト基材上にフッ素樹脂、シリコン樹脂等の離型材を有する形態であってもよい。また、ベルト基材自体が、フッ素樹脂ベルトなどの樹脂ベルトであってもよい。
上記ベルト重合機の進行方向の長さ(重合長)としては、1m以上が好ましく、また、30m以下が好ましい。上限は、より好ましくは25mであり、更に好ましくは20mである。下限は、より好ましくは2mであり、更に好ましくは3mである。また製品の幅(ベルト重合機の幅)としては、50cm以上、200cm以下が好ましい。より好ましくは90cm以上、150cm以下である。
本発明において使用するアクリル酸塩系単量体の主成分はアクリル酸をNa、K等の1価金属、Mg、Ca、Ba等の2価金属、アンモニア、ジメチルアミン、ジエチルアミン等の有機アミン等で中和してなるアクリル酸塩である。さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、好ましくは、使用されるアクリル酸塩系単量体の総量に対して、20重量%以下の範囲で、アクリル酸;不飽和モノカルボン酸系単量体;不飽和ジカルボン酸系単量体;不飽和スルホン酸系単量体;不飽和ホスホン酸系単量体;(メタ)アクリルアミド系単量体;カチオン性単量体;ニトリル系単量体等のその他の単量体が併用できる。なお、上記その他の単量体は、2種以上を併用してもよい。つまり、好ましくは本発明の光重合方法で使う、アクリル酸塩を含むアクリル酸系単量体の組成物としては、原料として使用する単量体全量を100重量%として、上記のアクリル酸塩の含有量が80重量%を超え100%の範囲が好ましい。またアクリル酸塩以外の単量体総計の量は、20重量%以下が好ましい実施形態である。
上記単量体を含む重合用単量体水溶液中の単量体成分の濃度は、重合に使用する全単量体成分を含む反応液を100質量%として、20〜60質量%であることが好ましい。20質量%未満であると、単量体成分の濃度が小さ過ぎて重合が充分進まないおそれがあり、60質量%を超えると、重合反応が暴走するおそれがあり好ましくないものである。逆にいうと、上記単量体を含む重合用単量体水溶液中の水の濃度は40〜80重量%が好ましい。製造される含水ゲルの含水率も、40〜80重量%の範囲は好ましい。
上記光重合は、一次ピーク温度が90℃以下になるように制御して行われるものであることが好ましい。90℃を超えると、重合反応が過度に進行することとなり、得られる水溶性重合体の分子量が充分に高くならないおそれがあり、また重合体中に残存する単量体を充分に低減できないおそれがある。下限としては、30℃が好ましい。
本発明において、ピーク温度とは、重合開始後に反応液の温度が上昇した後に降下又は同温度を保持するときに形成されるピーク温度(極大値)であり、一次ピーク温度とは、該ピークが一つできる場合にはそのピーク温度を意味し、該ピーク温度が複数できる場合には、最初のピーク温度を意味する。上記一次ピーク温度の制御は、伝熱性基材の下面を水と接触させることによって行うことが好ましい。これにより重合用溶液を充分に冷却することができる。上記一次ピーク温度の制御は、光強度をコントロールすることによっても可能である。例えば光強度が10W/mを超えると、光量が高過ぎて一次ピーク温度が90℃を超え、充分に高い分子量の重合体を得ることができないおそれがある。下限値としては、1W/mであることが好ましい。1W/m未満であると、重合反応を充分に促進できないおそれがある。
上記10W/m以下の近紫外線は、照射時間が3分以上、100分未満であることが好ましい。3分未満であると、一次重合があまり進行せず、結果として高分子量の重合体が得られないおそれがある。100分以上であると、生産性が低くなるおそれがある。
上記光重合は、10W/m以下の近紫外線を照射して重合する工程と、次いで、10W/mを超える近紫外線を照射することにより重合を完結する工程とを含むことが好ましい。このように異なる強度の近紫外線を2段階に分けて照射することにより、単量体の重合が促進され、本発明の効果をより充分に発揮できる。
第2段で照射する10W/mを超える近紫外線が、10W/m以下である場合、光量が低過ぎて残存する単量体を充分に減少させることができないおそれがある。上限値としては、100W/m以下であることが好ましい。100W/mを超えると、照射強度が強過ぎて、製品が着色したり、充分に高い分子量の重合体が得られないおそれがある。上記2段階目の近紫外線の照射時間としては、例えば1〜30分であることが好ましい。
上記重合用溶液を用いて行われる重合工程においては、光重合開始剤を用いて重合することが必要である。光重合開始剤を用いて重合させることで、重合体を高粘度のものとすることができ、また、残存する単量体の量を低減することができる。
上記光重合開始剤としては、その作用効果を発揮するものであればよいが、例えばアゾ系開始剤が好ましい。アゾ系開始剤としては、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン2塩酸塩等のアゾ系水溶性開始剤がより好ましい。
本発明においては、熱重合開始剤を光重合開始剤と併用することも可能である。熱重合開始剤を併用することにより、残存する単量体の量を更に低減することができる。
上記熱重合開始剤としては、水性媒体に可溶なものであればよいが、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾ系化合物、有機過酸化物等が好適である。上記重合工程では、必要に応じて連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、含硫黄化合物、亜燐酸系化合物、次亜燐酸系化合物、アルコール類等が挙げられる。上述した光重合開始剤、熱重合開始剤、連鎖移動剤は、必要に応じて、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、上記重合用溶液は、アクリル酸塩系単量体を含む溶液である。上記重合溶媒としては、水が好適に用いられる。また、水以外にも親水性有機溶媒等を適宜水と併用してもよい。親水性有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、低級エーテル類等が好適である。
また、重合を開始する温度は、50℃以下であることが好ましい。
本発明の含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法において、該重合体中の残存単量体濃度は、1.5質量%以下であることが好ましい。1.5質量%を超えると、品質が低いものとなり、本発明の作用効果を充分に発揮できないおそれがある。より好ましくは、1質量%以下である。
上記残存単量体濃度(残存モノマー濃度)は、例えば重合体がポリアクリル酸ナトリウムである場合、「食品添加物公定書」、第7版、p.436−437、又は、「飼料添加物の成分規格等収載書」、第10版、p.239−240に記載の純度試験の項に記載の以下の方法で測定されるものである。
残留単量体の測定方法
〔臭素付加法〕
本品(乾燥で水分を除去した重合体)約1gを精密に量り、300mlのヨウ素瓶に入れ、水100mlを加え、時々振り混ぜながら 24時間放置して溶かす。この液に臭素酸カリウム・臭化カリウム試液10mlを正確に量って加え、更によく振り混ぜ、塩酸10mlを手早く加え、直ちに密栓して再びよく振り混ぜた後、ヨウ素瓶の上部にヨウ化カリウム試液約20mlを入れ、暗所で20分間放置する。次に栓を緩めてヨウ化カリウム試液を流し込み、直ちに密栓をしてよく振り混ぜた後、0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する(指示薬デンプン試液2mL)。別に同様の方法で空試験を行い、次式により含量を求める。
Figure 2010155901
ただし、
a:空試験における0.1mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の消費量(ml)
b:本試験における0.1mol/1チオ硫酸ナトリウム溶液の消費量(ml)
上記不溶解分は、2質量%以下であることが好ましい。アクリル酸塩系水溶性重合体において、不溶解分が2質量%を超えると、品質が低いものとなり、本発明の作用効果を充分に発揮できないおそれがある。
上記不溶解分は、イオン交換水499gに水溶性重合体1.0gを添加し、50分間攪拌した後に25℃とし、500μmの網目のふるいを用いて濾過することにより、含水状態の不溶物を取り出し、下記計算式;
不溶解分(質量%)={不溶物の質量(g)/500(g)}×100
に基づいて算出される値である。なお、本明細書中、不溶解分は、水溶液中の不溶解分を上記フィルタで濾過後、1分以内に測定される値とする。なお、濾過及び秤量は、25℃、湿度60%以上の条件で行う。
上述した重合工程により得られた含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体は、更に押出工程、乾燥工程及び粉砕工程に供して、アクリル酸塩系水溶性重合体(粉体)を製造することができる。このような工程を経ることにより、種々の分野に好適に使用できるアクリル酸塩系水溶性重合体を容易に得ることができる。
更に上記(メタ)アクリル酸(塩)系水溶性重合体の重量平均分子量であるが、本発明の光重合方法において本発明の溶存酸素量範囲条件を採用し、かつ安定的に当該水溶性重合体を製造することのできる水溶性重合体の好ましい重量平均分子量は、100万〜1000万であることが好ましい。より好ましくは、100万〜700万であり、更に好ましくは、200万〜600万であり、特に好ましくは、300万〜500万である。
上記重量平均分子量の測定方法は、ダイナミック光散乱光度計を用いて以下の条件により測定したものである。
装置:ダイナミック光散乱光度計(大塚電子社製、商品名:DSL−700)
溶媒:0.16M/LのNaClの水溶液
試料濃度:0.05〜2mg/ml
試料pH:10(at25℃)
測定温度:25℃
また、本発明のアクリル酸塩系水溶性重合体は、下記に示した条件で測定した30℃での当該重合体を含有する水溶液の粘度が、550mPa・S以上のものである。アクリル酸塩系水溶性重合体の粘度が550mPa未満であると、粘度が低すぎて食品等に用いた場合、あるいは粘度調整剤として使用した場合、その粘弾性が低下し、本発明の作用効果を充分に発揮できないおそれがある。より好ましくは、550mPa・S以上であり、好ましくは600mPa・S以上である。また、粘度の上限については特に制限はないが1000mPa・sを超えると、光重合方法で本発明を採用しても不溶解分も増加傾向にあり、好ましくないものである。よって好ましくは800mPa・S以下である。
また本発明における溶液粘度の測定方法は、容量500mlのビーカーにメタノール20mlを入れた後、アクリル酸塩系水溶性重合体を純分として1g添加する。マグネチックスターラーで攪拌しながら、イオン交換水500mlを添加した後、ジャーテスターを使用し100rpmで50分間攪拌溶解させた後、30℃に温度調整してB型粘度計(株式会社トキメック社製)を用いて30rpmの回転数で測定したものである。
以下本発明の効果を再度、整理する。
本発明者らは、分子量が高くなると不溶解分が増加する傾向は、光重合法においてより顕著である点に着目し、発明を完成させたものである。
本発明者等は、光重合方法における種々の条件を検討した結果、従来より通常行われていた単量体水溶液中の溶存酸素量を極度に減量化した場合、意外にも逆に不溶解分が増加することを見出した。つまり、溶存酸素量と、光重合条件との関係が一定の基準内であれば、安定して、当該目的物を製造することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
本発明であれば、光重合方法において、分子量(粘度)が充分高いにも拘わらず、不溶解分が少なく、しかも残存単量体が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体を製造する方法を工業的に安定に実施することが可能になる。
本発明における製造方法によれば、分子量が高くしかも不溶解分が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体が光重合方法によって安定的に、連続的に製造できる。従来では原料アクリル酸塩系単量体中の溶存酸素を極めて低レベルまで除去し、そのまま光重合させてしまうと、不用意に、不溶解分が増加してしまう問題があり光重合での当該水溶性重合体の製造はなかなか困難であった。
しかし、本発明では、アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素濃度を特定の範囲に制御してから光重合を行った。その結果、光重合であっても工業的に極めて容易に、分子量が高くしかも不溶解分が少ないアクリル酸塩系水溶性重合体を、容易に安定的に製造することを可能とならしめたものである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<実施例1>
図1に示した紫外線照射装置を備えた図2のベルト重合機を用いて重合を行った。
該重合機は、重合に先立って以下の条件に調整されている。
気相部酸素濃度が8vol%となるように、重合室内は重合室のガス入り口2−5より連続的に窒素が導入されている。重合室内における一次重合ゾーンにおけるベルト基材中央上部の近紫外線強度は3W/mとなるように調光されている。また、二次重合ゾーンにおけるベルト基材中央上部の近紫外線強度は、13W/mとなるように調光されている。
ベルトスピードは36.5cm/minとなるように調整されている。該条件下、アクリル酸ナトリウム36%、グリセリン2.5%(対アクリル酸ナトリウム)、光重合開始剤としての2,2´−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩0.03g/モル(対アクリル酸ナトリウム)を含むpH10.0に調整した液で、さらに以下に示した溶存酸素計で測定した溶存酸素が5.0ppmに制御した重合液を図2の2−8で示した重合用溶液の供給口より、500kg/Hrの割合で供給した。約25分経過後、ベルト基材の終端部より厚みが約15mmの含水ゲルが連続的に製造された。該含水ゲルより以下の手順に従ってアクリル酸塩系水溶性重合体である乾燥粉末を得た。
図1は、製品幅1330mm(ベルト基材の両端に設けられた高さ30mmのエッジロープ間の距離)、重合長9500mmの紫外線照射装置である。なお、図1中で点線により示されているエッジロープ1−17は紫外線照射装置に含まれるものではなく、ベルト重合機におけるベルト基材に付随しているものであり、製品幅の参照として記載しているものである。図2は、製品幅1330mm(ベルト基材幅1550mm)、重合長9500mmの紫外線照射装置を備えたベルト重合機である。蛍光灯型紫外線発生器2−1は、ブラックライト蛍光ランプであり、蛍光灯型紫外線発生器の長軸方向(長軸方向の長さ1230mm)がベルト基材の進行方向に対して横断する向きに設置されている。蛍光灯型紫外線発生器2−1は、合計69本用いた。
一次重合ゾーンにおける蛍光灯型紫外線発生器は38本であり、200mm間隔で設置されている。二次重合ゾーンにおける蛍光灯型紫外線発生器は31本であり、63mm間隔で設置されている。
紫外線発生器(UV蛍光ランプ)の仕様は、メロウライン(品名、管長1.2m、定格ランプ電力45Wのブラックライト、型名「FHF32BLB」、東芝ライテック社製)である。なお、上述の蛍光灯型紫外線発生器の本数については、一次重合ゾーンと二次重合ゾーンとの境界に位置する蛍光灯型紫外線発生器は二次重合ゾーンに設置されたものに含めて記載している。また、図2に示されるベルト重合機に備えられる場合には、蛍光灯型紫外線発生器の長さが1230mmであり、重合性溶液をせきとめるためのエッジロープ2−17の間隔が1330mmであるため、蛍光灯型紫外線発生器とエッジロープとの間にそれぞれ50mmの間隔が生じている。
強化ガラスの仕様は、タフライト(厚み4mmの強化ガラス、日本板硝子社製)である。なお、図中の両端矢印に付された数値は長さ(mm)を表す。紫外線照射装置の天井板、側板の仕様は、SUS304の板である。
紫外線発生器の光照射強度(近紫外線強度)は、ベルト基材の直上において測定される光照射強度であり、光照射強度は、下記の光量計で測定した。
装置:UVメーター
メーカー:株式会社カスタム
型式:本体 UVA−365
センサー:UVセンサー(スペクトラ応答性 300nm〜400nm〔355nm中心ポイント〕)
<ゲルの処理方法(乾燥粉末の取得方法)>
伝熱性基材終端部より排出される含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体をミートチョッパー(平賀工作所製、No.32E型、ダイス径4.5mmΦ)で押出す。
該押出しゲルを200℃で40分間乾燥する。風向はUPフローでありその線速は1.5m/Sである。このようにして乾燥された乾物を卓上粉砕機で粉砕した後、20メッシュパスとなるように分級して乾燥粉末を得た。上記乾燥粉末の、溶液粘度、残存単量体、不溶解分を測定し、結果を下記表1に示した。
(溶液粘度の測定方法)
容量500mlのビーカーにメタノール20mlを入れた後、アクリル酸塩系水溶性重合体を純分として1g添加する。マグネチックスターラーで攪拌しながら、イオン交換水500mlを添加した後、ジャーテスターを使用し100rpmで50分間攪拌溶解させた後、30℃に温度調整してB型粘度計(株式会社トキメック社製)を用いて30rpmの回転数で測定した。なお以下の表では、溶存酸素量を、DO(ppm)で示している。
<溶存酸素計>
携帯用蛍光式溶存酸素計 セントラル科学社製 型式;LDO HQ10型
測定範囲;0.01〜20.00ppm
なお、実施例1の溶液粘度が、650mPa・S以上の重合体の下記で説明した条件下でのダイナミック光散乱光度計を用いて測定した重量平均分子量は、450万であった。
装置:ダイナミック光散乱光度計(大塚電子社製、商品名:DSL−700)
溶媒:0.16M/LのNaClの水溶液
試料濃度:0.05〜2mg/ml
試料pH:10(at25℃)
測定温度:25℃
<実施例2〜7>
下記表1に示した条件で行った以外は実施例1と同様に重合した。結果を下記表1に示した。
Figure 2010155901
なお、本実施例ならびに比較例における溶存酸素量の調整は、図6に示す、スタティックミキサーを含む脱気工程を採用した。当該脱気工程に導入する、重合用原料水溶液および窒素ガス量を分配器で制御し、所定の溶存酸素量になるように行った。なお、本発明では、ベルト重合機に供給する、重合用水溶液は、溶存酸素量が所定量範囲になるように制御することが重要である。窒素導入量が多すぎると、溶存酸素量が極端に減少し、不溶解分が非常に多くなってしまう。なお、溶存酸素量を測定しながら、特定の範囲内になるように、窒素導入量や重合用原料水溶液の供給量を制御する手法は、公知の制御方法を応用し採用することができる。
例えば、実施例範囲であれば、アクリル酸塩系単量体水溶液を、不活性ガスで処理・脱気するときの不活性ガス量は、重合用原料水溶液1容量部に対して、0.01〜2.0容量部などの条件を適宜調整し、図6に示す、スタティックミキサーを含む脱気工程で処理を行っている。
<比較例1〜4>
下記表2に示した条件で行った以外は実施例1と同様にした。また、評価結果を下記表2に示した。
Figure 2010155901
<比較例5>
図4または5で示した、熱重合用装置を使用し、ゲル厚み15mmの設定で、実施例1と同様のアクリル酸塩系単量体水溶液を熱重合させた。
容量5Lのビーカーに、アクリル酸塩系単量体としてのアクリル酸ナトリウムの37質量%水溶液4865部、グリセリン36部、トリエタノールアミン0.766部及び熱重合開始剤としての過硫酸アンモニウム0.0383部を入れて攪拌・混合した。これに、少量の水酸化ナトリウムを添加することにより、pHを11.5に調節した後、イオン交換水を加えることにより、総量を5000部とした。次いで、窒素ガスをバブリングすることにより、溶存酸素が5.0ppmである重合液を作成した。該重合液中のアクリル酸ナトリウムの濃度は36%であった。また、アクリル酸ナトリウムに対するグリセリンの添加量は2.0%であった、また、アクリル酸ナトリウム1モルに対する過硫酸アンモニウム及びトリエタノールアミンの添加量はそれぞれ、8.8×10−6モル、2.7×10−4モルであった。図4または5に示した熱重合装置に上記重合液を入れ、予め35℃に調整した恒温水槽(加熱装置に浸漬した。浸漬してから10時間経過しても重合液の温度は35℃のままであり、重合反応は全く起こらなかった。従って、熱重合法の場合、溶存酸素濃度が5.0ppmと高濃度である場合、重合が起こらないことが確認された。
<比較例6>
重合液中の溶存酸素を0.1ppmとした他は比較例5と同様に重合した。
浸漬した時点から、2時間後に重合温度がピークに達し51℃となった。
従って、熱重合法の場合、溶存酸素濃度が0.1ppmと低濃度度である場合、重合は起こることが確認された。
図1は、本発明のベルト重合機に付加される紫外線照射装置の一形態を示す図である。図1の上図は、天井板の内面に設置された蛍光灯型紫外線発生器の配置図である。図1の下図は、紫外線照射装置を側方から見た断面図を表す。 図2は、図1の紫外線照射装置を備えた本発明のベルト重合機の一形態を示す図である。図2の上図は、天井板の内面に設置された蛍光灯型紫外線発生器の配置図である。図2の下図は、ベルト重合機の側方から見た断面図を表す。 図3は、本発明のベルト重合機における重合熱により発生する水蒸気の防護用ガラスの一形態を示す上面図及び紫外線照射装置の側面の一形態を示す図である。 図4は、熱重合用の重合用容器の概略平面図である。上下の2枚1組で、ゴムパッキンを介して構成される重合容器を上から見た図である。 図4の熱重合用容器の断面図である。約15mmの厚みのゲルが製造できる重合用容器である。なおゴムパッキンの厚みは2mmである。 図6は、実施例などで使用した溶存酸素量を制御するときに使用するスタティックミキサーを含む脱気工程の概念図である。本脱気工程は、原料アクリル酸塩系単量体を含む水溶液の量により開閉弁を調整し導入する窒素ガスの量を制御しながら、ベルト重合機に供給する前に、溶存酸素計で、溶存酸素量が目的の範囲内になっているか確認することのできる工程である。
符号の説明
1−1、2−1、4−1:蛍光灯型紫外線発生器
1−2、2−2、3−2:防護用ガラス
1−3、2−3:紫外線発生器設置室のガス入口
1−4、2−4:紫外線発生器設置室のガス出口
1−5、2−5:重合室のガス入口
1−6、2−6:重合室のガス出口
1−7、2−7:カーテン
1−8、2−8:重合用溶液の供給口
1−9:紫外線照射装置
1−10、2−10、3−10:桟
1−11、2−11:天井板
1−12、2−12:側板
1−17、2−17:エッジロープ
2−13:重合用溶液(またはゲル)
2−14:ベルト重合機
2−15:伝熱性基材(ベルト基材)の進行方向
2−16:伝熱性基材(ベルト基材)
3−2 :強化ガラス
3−10:防護用ガラス設置用の桟
3−17:トレイ
3−18:トレイ取り出し口
3−19:のぞき窓

Claims (5)

  1. 伝熱性基材を有するベルト重合機を用い、該伝熱性基材上でアクリル酸塩系単量体水溶液を光重合して含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体を製造するに際して、該アクリル酸塩系単量体水溶液中の溶存酸素濃度を2ppm以上、飽和濃度以下に調整した後、重合に供し、ゲル厚が5〜50mm含水ゲル状重合体を得ることを特徴とする含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法。
  2. 前記、溶存酸素濃度を3ppm以上、飽和濃度以下とする請求項1記載の含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法。
  3. 前記、溶存酸素濃度を3ppm以上、8ppm以下の範囲とする請求項1記載の含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法。
  4. 前記、該伝熱性基材の下面を冷却しながら、該基材の上でアクリル酸塩系単量体水溶液を光重合して含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体を製造する請求項1〜3に記載の含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法。
  5. 前記請求項1〜4に記載の製造方法で得られる含水ゲル状アクリル酸塩系水溶性重合体を、さらに、解砕および乾燥を含む工程により処理することからなるアクリル酸塩系水溶性重合体の製造方法。
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JP2008013748A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸(塩)系水溶性重合体の製造方法

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