JP2010152979A - 光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法 - Google Patents
光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010152979A JP2010152979A JP2008330132A JP2008330132A JP2010152979A JP 2010152979 A JP2010152979 A JP 2010152979A JP 2008330132 A JP2008330132 A JP 2008330132A JP 2008330132 A JP2008330132 A JP 2008330132A JP 2010152979 A JP2010152979 A JP 2010152979A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spherical aberration
- aberration correction
- focus offset
- amount
- correction amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
- Optical Head (AREA)
Abstract
【課題】確実に記録時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を得ることができる方法を提供する。
【解決手段】再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を求めて(S1)、この値をもとにフォーカスオフセット量と球面収差補正量を変化させてテスト記録(S4)し、その記録した情報を再生時の最適値で再生して(S5)、得られた再生信号の値からさらにフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を算出する(S6)。
【選択図】図2
【解決手段】再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を求めて(S1)、この値をもとにフォーカスオフセット量と球面収差補正量を変化させてテスト記録(S4)し、その記録した情報を再生時の最適値で再生して(S5)、得られた再生信号の値からさらにフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を算出する(S6)。
【選択図】図2
Description
本発明は、光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法に関する。
光ディスクへの高密度記録を実現するため、ブルーレイディスクが開発され、既に製品化もされている。このブルーレイディスクは、読み取り面のカバー厚を0.1mmとしており、厚み0.6mmのDVDに比べ薄くなっている。このため、ブルーレイディスクでは、この透過層の厚さ誤差による記録品質への影響の度合いがDVDに比べ遥かに大きく、フォーカスオフセット量や球面収差補正量の誤差が無視できない。
このフォーカスオフセットや球面収差補正量を最適化する手法として従来は、フォーカスオフセット、球面収差補正をある決まった条件で記録し、その記録された情報をフォーカスオフセット、球面収差補正を振りながら再生して、そのときの再生信号から最適化を行う方法(特許文献1)、記録時、再生時共にフォーカスオフセット量、球面収差補正量を振りながら実行し、再生時のトラック横断信号の品位を示す第1の評価指標と、再生品位を示す第2の評価指標を測定して、最適点との相関を第1の多項式近似曲線、第2の多項式近似曲線として求め、近似式の交点を記録時と再生時の両方のフォーカスオフセット量、球面収差補正量の最適値とする方法(特許文献2)などがある。
特開2004−145987号公報
特開2007−122815号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術は、記録時に一定の条件で記録したもの、フォーカスオフセット、球面収差補正を振りながら再生しているだけであるため、結局のところ再生時のフォーカスオフセット、球面収差補正の最適値しか求めることができず、実際に記録時に最適な値とはならないという問題がある。また、引用文献2の方法では、トラック横断信号の品位という、再生時にしか得られない信号によって評価を行うため、結局のところ記録時に最適な値にはならないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、記録時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を得ることができるディスク装置と、記録時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量を最適化する方法を提供することである。
上記目的を解決するための本発明の光ディスク装置は、光ディスクに対して対物レンズを駆動してレーザ光のフォーカスオフセット量を調整するフォーカスオフセット量調整手段と、前記光ディスクに照射されるレーザ光に発生する球面収差を補正する球面収差補正手段と、再生時および記録時それぞれのフォーカスオフセット量の最適値および球面収差補正量の最適値を記憶する記憶手段と、前記光ディスクに対して、前記フォーカスオフセット量調整手段によりフォーカスオフセット量を変えながら再生を行って再生時のフォーカスオフセット量の最適値を検出すると共に、前記球面収差補正手段により球面収差補正量を変えながら再生を行って再生時の球面収差補正量の最適値を検出して、当該検出した再生時のフォーカスオフセット量の最適値および球面収差補正量の最適値を前記記憶手段に記憶させる再生制御手段と、前記記憶手段に記憶した前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を中心として、所定の刻み幅で刻んだ複数のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせとなるようにフォーカスオフセット量および球面収差補正量を変えて、前記光ディスクにテスト記録を行うテスト記録手段と、前記記憶手段に記憶された前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値により、前記光ディスクから前記テスト記録した情報を再生して、前記フォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせごとに得られるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の変化に従って変化する再生信号をもとに、記録時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を算出する算出手段と、を有することを特徴とする。
上記目的を解決するための本発明の光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法は、光ディスクに対して、フォーカスオフセット量を変えながら再生を行って再生時のフォーカスオフセット量の最適値を検出すると共に、球面収差補正量を変えながら再生を行って再生時の球面収差補正量の最適値を検出して、当該検出した再生時のフォーカスオフセット量の最適値および球面収差補正量の最適値を記憶する段階と、前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を中心として、所定の刻み幅で刻んだ複数のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせとなるようにフォーカスオフセット量および球面収差補正量を変えて、前記光ディスクにテスト記録を行う段階と、前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値により、前記光ディスクから前記テスト記録した情報を再生して、前記フォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせごとに得られるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の変化に従って変化する再生信号をもとに、記録時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を算出する段階と、を有することを特徴とする。
この結果、はじめに再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を求めて、この値をもとにしてフォーカスオフセット量と球面収差補正量を変化させてテスト記録し、その記録した情報を再生時の最適値で再生して、再生信号からさらにフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を算出することとしたので、記録時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を確実に求めることができる。
本発明によれば、再生時のみならず、記録時においてもフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を得ることができる。その結果、光ディスクに対して良好なマーク及びスペースを形成し記録品質を向上させ、データの誤り率を低減させることができる。
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照して説明する。
本実施形態における光ディスク装置は、主に、記録可能なブルーレイディスク(BD−RE,BD−Rなど)に対する再生、記録、または消去を行う装置である。しかし、ここで説明する装置構成や方法は、たとえば、コンパクトディスク(CD−ROM,CD−R,CD−RWなど)、デジタル多目的ディスク(DVD−ROM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD−RAMなど)などにおいても適用可能である。
図1、図7、図8、図9は、本発明を適用した光ディスク装置の光学系と制御系を説明するためのブロック図である。
光ディスク装置において、図1を用いて説明する。まず、光学系は、レーザダイオード11、コリメータレンズ12、ビームスプリッタ13、収差補正レンズ群(凸レンズ14と凹レンズ15)、対物レンズ16、集光レンズ17、および受光素子18を備えている。ここで対物レンズ16は、ホルダ23に取り付けられて光ピックアップ(不図示)内に収容されており、光ピックアップ内には、対物レンズ16のトラッキングシフトを行うトラッキングアクチュエーター25、焦点合わせを行うフォーカスアクチュエーター27が備えられている。また、収差補正レンズ群は凸レンズ14と凹レンズ15の組み合わせなど複数のレンズからなり、ここでは凹レンズ15がモータ22によって移動して凸レンズ14との間隔が調整されることで収差補正が行われる。
次に、制御系は、CPU31、メモリ32、レーザダイオード(LD)駆動回路33、収差補正回路34、プリアンプ35、フロントエンド回路36、レベル検出回路37、フォーカシング回路38、およびトラッキング補正回路38、イコライザー回路(EQ)57、2値化回路58、PLL59を備える。また、回路中には、デジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ(D/A)変換回路41、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換回路42を備えている。
ここで、この光ディスク装置の動作の概略を説明する。
光ディスク100は、スピンドルモータ21によって所定の回転数(可変回転数の場合も含む)で回転する。レーザダイオード11から射出されたレーザ光は、コリメータレンズ12、ビームスプリッタ13、収差補正レンズ群(14および15)を通り、対物レンズ16から回転している光ディスクに照射される。光ディスク100に照射されたレーザ光は、反射光となって再び対物レンズ16、収差補正レンズ群(14および15)、ビームスプリッタ13を通り、集光レンズ17を経て、受光素子18に入射される。
受光素子18は、ここでは4分割された領域を有しており、領域ごとにその受光量が電気信号に変換されてプリアンプ35に伝えられる。プリアンプ35によって増幅された電気信号は、フロントエンド回路36によって、受光素子18の各領域の信号から得られるプッシュプル信号をもとにフォーカスエラー信号(FE)およびトラッキングエラー信号(TE)が生成され、また受光素子18の全領域の信号からRF信号が生成される。フォーカスエラー信号は焦点位置のずれ量に比例した信号であり、フォーカシング回路38へ伝達されて、CPU31によって指令されたフォーカスオフセット量を加味して、フォーカスのずれ量を修正するための焦点合わせ(フォーカシング)制御が行われる。トラッキングエラー信号は光ディスクのトラックに対するレーザ光の焦点位置のずれ量を示す信号であり、トラッキング補正回路38へ伝達されて、レーザ光がトラックを追従するように対物レンズのトラックに対する垂直方向の位置が修正される。
フロントエンド回路36から出力されたAC結合前のRF信号は、レベル検出回路37によって振幅レベルを検出し、A/D変換回路42を介してCPU31に伝達される。
また、AC結合後のRF信号は、図7乃至図9のようにEQ56へも送られて整形され、次の2値化回路57は、このEQ56により整形されたRF信号を所定の閾値と比較し、その閾値を境に2値化する。それにより整形されたRF信号はデジタル信号へ変換される。PLL(フェーズロックループ)58は、デジタル信号と基準となるクロック信号と同期させるものであり、その後ジッタ測定回路59またはエラーレート測定回路60またはエッジシフト測定回路61を介してCPU31へと送られる。なお、ここでは、ジッタ測定回路59、エラーレート測定回路60、エッジシフト測定回路61を備えた制御系をそれぞれ独立した図面として示したが、光ディスク装置においては、これらのうち一つまたは2つを備えていてもよいし、一つの光ディスク装置が全ての回路を備えていてもよい。
CPU31は、後述する手順に従って再生時と記録時のフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値をそれぞれ求める。メモリ32は、CPU31に処理の伴い、再生時のフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値と、記録時のフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値とをそれぞれ記憶している。したがって、本実施形態において、このCPU31は再生制御手段、テスト記録手段、および算出手段としての機能を有するものである。また、メモリ32は記憶手段である。
これらの装置構成やその動作は周知の光ディスク装置と同様のものであるのでこれ以上の詳細な説明は省略する。また、図においては、情報処理系(すなわちエンコーダーやデコーダー、パソコンなどの情報元とのやり取り)についても通常の機能を用いればよいので図示省略した。
図2は、本実施形態におけるフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値をそれぞれ求める手順を示すフローチャートである。
まず、CPU31は、光ディスクに対して、フォーカスオフセット量と球面収差補正量を振りながら再生を行い、再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を求める(S1)。
ここで再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値は、たとえば、無記録状態のディスクであれば、光ディスクのテスト記録領域にある記録条件でテスト記録を行い、記録した領域を再生し反射光から得られるRF信号の変調度またはRF信号の振幅値が最大となるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値、またはジッタ値やエラーレート値、エッジシフト量が最小となるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を、再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値とすればよい。ここである記録条件とは、たとえば、光ディスクの管理領域に記載されている場合の推奨記録パワー等の記録条件や、光ディスクに対してOPC(Optimum Power Control)等を行った結果を指すものである。また、記録した領域があるディスクであれば、その領域を再生し反射光から得られるRF信号の変調度またはRF信号の振幅値が最大となるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値、またはジッタ値やエラーレート値、エッジシフト量が最小となるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を、再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値とすればよい。
求めた再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値はメモリ32に記憶する(S2)。
求めた再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値はメモリ32に記憶する(S2)。
次にCPU31は、再生時のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を中心としてフォーカスオフセット量と球面収差補正量のマトリクスを作成し、テスト記録用のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を作成する(S3)。
図3は、このマトリクスを説明するための図面である。ここでは、横軸にフォーカスオフセット量、縦軸に球面収差補正をとり、ぞれぞれ5%刻みでフォーカスオフセット量と球面収差補正量を変化させている。そして、このマトリクスの交点となるそれぞれのフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値が、テスト記録用のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値となる。
ここで、振り分けるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の刻み幅は、少ない方がよりフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を見つけやすいものとなる。しかし、あまりにも多いとテスト記録の際に記録する回数が多くなりすぎて処理時間が長くなるおそれがある。また、光ディスクの限られたテスト領域で全てをテスト記録できないおそれもでてくる。このため、マトリクスの交点の数が、テスト領域で確実テスト記録可能な数となるようにする必要がある。
一方、マトリクスの幅(フォーカスオフセット量と球面収差補正量を変化させる範囲)は、特に限定されるものではないが、フォーカスオフセット量および球面収差補正量共に再生時の最適値を中心とした幅20%程度(中心から前後10%)もあれば十分である。これは、光ディスクの現在の製品精度(特にカバー層の厚みの面内誤差)を考えた場合、再生時の最適値から前後10%程度のずれを見込めば記録時の最適値は得られると考えられるからである。もちろんさらに広い範囲に広げてもよいし、光ディスクの製品精度がより高ければより小さな範囲としてもよい。
また、再生時の最適値に対する記録時の最適値のずれに、特定の傾向が見られるような場合、たとえば、再生時の最適値に対し、必ず+方向に記録時の最適値がずれるような場合には、あらかじめマトリクスの中心を再生時の最適値から+方向に数%ずらした位置に設定するようにしてもよい。
次に、CPU31は、S3で作成したマトリクスに基づくテスト記録用のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を用いて光ディスクに記録を行う(S4)。テスト記録用のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値は、それぞれマトリクスの縦軸と横軸の交点の数だけ組み合わせができるので、それらの組み合わせでテスト記録を行うことになる。したがって、テスト記録は、ここでは25回同じテスト信号またはランダム信号を書き込むことになる。このテスト記録はたとえば、光ディスクに規定されているテスト領域に書き込めばよい。なお、書き込む情報は、後述するようテスト記録した情報を再生したときに、確実に再生信号をえることができるものであれば特に限定されない。
次に、CPU31は、S4で記録した情報を、先にメモリ32に記憶してある再生時のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を用いて再生する(S5)。
そして、再生した信号からフォーカスオフセットおよび球面収差の変化に追従して変化する再生信号をもとにして記録時のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を算出する(S6)。
このフォーカスオフセット量および球面収差補正量の変化に追従して変化する再生信号は、たとえば、RF信号変調度、RF信号振幅、ジッタ値、エラーレート値、エッジシフト量などである。
RF信号変調度は、AC結合前のRF信号振幅の大きさを示す指標であり、図1のように光ピックアップの受光素子18で光ディスク100からの戻り光を電気信号に変換後にAMP35を介してフロントエンド回路36へと送り、ここでAC結合前のRF信号をレベル検出回路37へと送り、A/D変換回路42を経てCPU31へ送られ演算することで得られる。
RF信号振幅は、RF信号の振幅そのものを指し、ここではAC結合前のRF信号を図1のようにRF信号変調度と同様な系路を経てCPU31へと送り演算することで得られる。
ジッタ値は、信号の時間的な揺らぎを示す指標であり、図7のように光ピックアップの受光素子18で光ディスク100からの戻り光を電気信号に変換後にAMP35を介してフロントエンド回路36へと送り、ここでAC結合後のRF信号をEQ56へと送り、2値化回路57、PLL58を経てジッタ測定回路59へと送りジッタ値を測定し得られる。そして、ジッタ取得値はCPU31へと送られ後段の処理へと続く。
エラーレート値は、記録したデータに対して再生されたデータの誤り率であり、図8のようにAC結合後のRF信号をジッタ値と同様な系路でPLL58を経てエラーレート測定回路60へと送りエラーレート値を測定し得られる。そして、エラーレート取得値はCPU31へと送られ後段の処理へと続く。
エッジシフト量は、記録したデータのエッジ位置と理論値(期待値)とのずれを示し、図9のようにAC結合後のRF信号をジッタ値と同様な系路でPLL58を経てエッジシフト測定回路61へと送りエッジシフト量を測定し得られる。そして、エッジシフト取得値はCPU31へと送られ後段の処理へと続く。
ステップS6では、記録時に振ったフォーカスオフセット量および球面収差補正量の組み合わせごとに上記再生信号が得られる。
図4は、マトリクスで振り分けたフォーカスオフセット量および球面収差補正量の組み合わせごと得られたジッタ値を説明する説明図である。
図示するように作成したマトリクスの各交点ごとにジッタ値(g11,g12,…g55)が対応して得られる。この結果から、フォーカスオフセット量および球面収差補正量のそれぞれで、ジッタ値が最も下がっているフォーカスオフセット量および球面収差補正量の値を選択することができる。ここで選択した値は、それぞれが記録時におけるフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値に近い値となる。しかし、このまま選択した値を用いただけでは、厳密にはフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値ということはできない。つまり、この図で示されている各交点位置におけるジッタ値は、フォーカスオフセット量および球面収差補正量を記録時に振り分けた値で得られるジッタ値であって、それらの値の間に最適値が来る場合は、選択した値では厳密な意味での最適値にはならない。
そこで、本実施形態では、得られた各交点に対応したジッタ値の値から最適値をさらに算出するのである。図4から、ジッタ値と、フォーカスオフセット量および球面収差補正量の関係は、3次元曲面と考えることもできる。すなわち、球面収差補正量をx軸、フォーカスオフセット量をy軸、ジッタ値をz軸とする3次元空間における曲面となる。したがって、このような3次元曲面のなかのz軸の値が最低となる地点(最低点)を算出して、その地点におけるフォーカスオフセット量および球面収差補正量の値をフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値としてもよい。
しかし、このような3次元曲面における最低点の算出は複雑な計算が必要となるので、ここではより簡易的に方法により求めることとした。
図5は、あるフォーカスオフセット量のときの各球面収差補正量に対応したジッタ値を抜き出してグラフ化したグラフである。たとえば、あるフォーカスオフセット量として、0%のときの各球面収差補正量(−10%〜+10)に対応したジッタ値(g31〜g35)の値をグラフ化したものである。
この図5から分かるとおり、ジッタ値(g31〜g35)を結ぶ曲線は単純な、2次曲線になる。図4で説明した3次元空間の座標軸に合わせて表現すれば(すなわちフォーカスオフセット量がy軸、球面収差補正量がx軸、ジッタ値がz軸とする)、ジッタ値と球面収差補正量の関係を示す2次式はz=ax2+bx+cとなる。
このような2次式は、得られたジッタ値と球面収差補正量の値が作成することができる。そして、この2次式のz軸の値が最も低いx軸の値を算出すれば、フォーカスオフセット量0%におけるジッタ値が最低となる球面収差補正量の値を得ることができる。これを全てのフォーカスオフセット量に対して行うことで、ジッタ値が最低となる球面収差補正量の値を得ることができる。このようにして求めた各フォーカスオフセット量ごとのジッタ値が最低となる値のなかで最もジッタ値が低いときの球面収差補正量の値を球面収差補正量の最適値とする。
フォーカスオフセット量の最適値を求める場合も同様である。すなわち、図6に示すように、各球面収差補正量ごとにジッタ値(z軸)とフォーカスオフセット量(y軸)との関係を示す2次式(z=ay2+by+c)を作成して、この2次式のz軸の値が最も低いy軸の値を算出すればフォーカスオフセット量の最適値を得ることができる。
なお、このような算出方法に限らず、図4に示したフォーカスオフセット量および球面収差補正量の交点に対応したジッタ値から、ジッタ値が最低となるフォーカスオフセット量および球面収差補正量の値を求めることができるものであればどのような手法であってもよい。
図4〜6においては、再生信号としてジッタ値を例に説明したが、RF信号変調度、RF信号振幅、エラーレート値、エッジシフト量などを用いた場合も同様である。ただし、RF信号変調度およびRF信号振幅については最も大きな値のときのフォーカスオフセット量および球面収差補正量の値を最適値とする。一方、エラーレート値およびエッジシフト量はジッタの場合と同様に最も小さな値のときのフォーカスオフセット量および球面収差補正量の値が最適値となる。
最後に、CPU31は、S6で得られたフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値を記録時の最適値としてメモリ32に記憶し(S7)、処理を終了する。
以上の処理により、再生時におけるフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値を記録時の最適値と記録時におけるフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値を記録時の最適値がメモリ32に記憶されることになる。
その後は、通常の動作に入り、光ディスクへの記録(または消去)であれば、メモリ32に記憶した記録時のフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値を使用して記録動作を行うことになる。一方、光ディスクからの再生であれば、メモリ32に記憶した再生時のフォーカスオフセット量および球面収差補正量の最適値を使用して再生動作を行うことになる。
以上説明した本実施形態によれば、まず、再生時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を求める。そして、この値をもとにしてフォーカスオフセット量と球面収差補正量を変化させてテスト記録し、その記録した情報を再生時の最適値で再生して、再生信号からさらにフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を算出することとしたので、記録時におけるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適値を確実に求めることができる。このため、光ディスクに対して良好なマーク及びスペースを形成し再生信号品質を向上させ、データの誤り率を低減させることができる。
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく本願の特許請求の範囲に記載した技術思想の範囲でさまざまな変形形態が可能であることは言うまでもない。
11 レーザダイオード、
12 コリメータレンズ、
13 ビームスプリッタ、
16 対物レンズ、
17 集光レンズ、
18 受光素子、
25 チルトアクチュエーター、
26 トラッキングアクチュエーター、
27 フォーカスアクチュエーター、
31 CPU、
32 メモリ、
33 駆動回路、
35 プリアンプ、
36 フロントエンド回路、
37 レベル検出回路、
38 フォーカシング回路、
38 トラッキング補正回路、
51 トラッキングイコライザ、
52 サイン波発生器、
53 チルト補正回路、
54 ローパスフィルター、
55 アンプ、
56 EQ、
57 2値化回路、
58 PLL、
59 ジッタ測定回路、
60 エラーレート測定回路、
61 エッジシフト測定回路。
12 コリメータレンズ、
13 ビームスプリッタ、
16 対物レンズ、
17 集光レンズ、
18 受光素子、
25 チルトアクチュエーター、
26 トラッキングアクチュエーター、
27 フォーカスアクチュエーター、
31 CPU、
32 メモリ、
33 駆動回路、
35 プリアンプ、
36 フロントエンド回路、
37 レベル検出回路、
38 フォーカシング回路、
38 トラッキング補正回路、
51 トラッキングイコライザ、
52 サイン波発生器、
53 チルト補正回路、
54 ローパスフィルター、
55 アンプ、
56 EQ、
57 2値化回路、
58 PLL、
59 ジッタ測定回路、
60 エラーレート測定回路、
61 エッジシフト測定回路。
Claims (4)
- 光ディスクに対して対物レンズを駆動してレーザ光のフォーカスオフセット量を調整するフォーカスオフセット量調整手段と、
前記光ディスクに照射されるレーザ光に発生する球面収差を補正する球面収差補正手段と、
再生時および記録時それぞれのフォーカスオフセット量の最適値および球面収差補正量の最適値を記憶する記憶手段と、
前記光ディスクに対して、前記フォーカスオフセット量調整手段によりフォーカスオフセット量を変えながら再生を行って再生時のフォーカスオフセット量の最適値を検出すると共に、前記球面収差補正手段により球面収差補正量を変えながら再生を行って再生時の球面収差補正量の最適値を検出して、当該検出した再生時のフォーカスオフセット量の最適値および球面収差補正量の最適値を前記記憶手段に記憶させる再生制御手段と、
前記記憶手段に記憶した前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を中心として、所定の刻み幅で刻んだ複数のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせとなるようにフォーカスオフセット量および球面収差補正量を変えて、前記光ディスクにテスト記録を行うテスト記録手段と、
前記記憶手段に記憶された前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値により、前記光ディスクから前記テスト記録した情報を再生して、前記フォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせごとに得られるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の変化に従って変化する再生信号をもとに、記録時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を算出する算出手段と、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 前記フォーカスオフセット量と球面収差補正量の変化に従って変化する再生信号は、RF信号変調度、RF信号振幅、ジッタ値、エラーレート値、エッジシフト量のいずれかであり、
前記算出手段は、
前記再生信号としてRF信号変調度を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたRF信号変調度を用いて、RF信号変調度が最も大きくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてRF信号振幅を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたRF信号振幅を用いて、RF信号振幅が最も大きくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてジッタ値を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたジッタ値を用いて、ジッタ値が最も小さくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてエラーレート値を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたエラーレート値を用いて、エラーレート値が最も小さくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてエッジシフト量を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたエッジシフト量を用いて、エッジシフト量が最も小さくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記記録時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値とすることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。 - 光ディスクに対して、フォーカスオフセット量を変えながら再生を行って再生時のフォーカスオフセット量の最適値を検出すると共に、球面収差補正量を変えながら再生を行って再生時の球面収差補正量の最適値を検出して、当該検出した再生時のフォーカスオフセット量の最適値および球面収差補正量の最適値を記憶する段階と、
前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を中心として、所定の刻み幅で刻んだ複数のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせとなるようにフォーカスオフセット量および球面収差補正量を変えて、前記光ディスクにテスト記録を行う段階と、
前記再生時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値により、前記光ディスクから前記テスト記録した情報を再生して、前記フォーカスオフセット量と球面収差補正量の組み合わせごとに得られるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の変化に従って変化する再生信号をもとに、記録時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値を算出する段階と、
を有することを特徴とする光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法。 - 前記フォーカスオフセット量と球面収差補正量の変化に従って変化する再生信号は、RF信号変調度、RF信号振幅、ジッタ値、エラーレート値、エッジシフト量のいずれかであり、
前記算出する段階は、
前記再生信号としてRF信号変調度を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたRF信号変調度を用いて、RF信号変調度が最も大きくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてRF信号振幅を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたRF信号振幅を用いて、RF信号振幅が最も大きくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてジッタ値を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたジッタ値を用いて、ジッタ値が最も小さくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてエラーレート値を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたエラーレート値を用いて、エラーレート値が最も小さくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記再生信号としてエッジシフト量を用いる場合は前記テスト記録した情報の再生により得られたエッジシフト量を用いて、エッジシフト量が最も小さくなるフォーカスオフセット量と球面収差補正量の値を算出し、
前記記録時のフォーカスオフセット量の最適値と球面収差補正量の最適値とすることを特徴とする請求項3記載の光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008330132A JP2010152979A (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008330132A JP2010152979A (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010152979A true JP2010152979A (ja) | 2010-07-08 |
Family
ID=42571901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008330132A Pending JP2010152979A (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010152979A (ja) |
-
2008
- 2008-12-25 JP JP2008330132A patent/JP2010152979A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4527591B2 (ja) | 情報記録再生方法及び情報記録再生装置 | |
KR20070053114A (ko) | 재생 장치, 구면수차 보정치 및 포커스 바이어스 조정 방법 | |
JP2008059686A (ja) | 球面収差及びフォーカスオフセット調整方法、それを用いた情報記録再生装置 | |
JP2007018582A (ja) | 光情報記録装置および光情報記録方法 | |
US20080298181A1 (en) | Optical disc apparatus and optical disc apparatus control method | |
JP2004062938A (ja) | 球面収差補正装置及び球面収差補正方法 | |
US7602690B2 (en) | Aberration adjustment device, method thereof, optical pickup, and optical information recording apparatus | |
US7746739B2 (en) | Writing power determining method and optical disc apparatus | |
JP4381456B2 (ja) | 光ディスク装置及び光ディスク記録再生方法 | |
JP2006331546A (ja) | 光ディスク、光ディスク装置および光ディスク製造装置 | |
JP2010152979A (ja) | 光ディスク装置および光ディスク装置のフォーカスオフセット量と球面収差補正量の最適化方法 | |
JP4520906B2 (ja) | タンジェンシャルチルト検出装置および光ディスク装置 | |
JP2005216461A (ja) | フォーカスバランス値調整方法 | |
JP4215765B2 (ja) | 光ディスク装置およびチルト制御方法 | |
JP4531012B2 (ja) | 光情報記録再生装置 | |
JP2007220152A (ja) | 光学的情報記録方法および光学的情報記録装置 | |
JP2009026427A (ja) | 光ディスク装置及びその制御方法 | |
JP4396707B2 (ja) | 光ディスク装置 | |
JP5142975B2 (ja) | 光ディスクドライブ装置の制御方法及び装置、光ディスクドライブ装置を備えた電子機器 | |
JP5455819B2 (ja) | 光記録装置及び方法 | |
JP2008192255A (ja) | 光ディスク装置 | |
JP2009123322A (ja) | 光ディスク装置 | |
JP2006338809A (ja) | 光ディスク記録再生装置の球面収差補正方法 | |
JP2007200381A (ja) | 光ディスク装置運転方法および光ディスク装置 | |
JP2008305483A (ja) | 光ディスク記録装置及び光ディスク記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111221 |
|
A072 | Dismissal of procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20130507 |