JP2010144779A - 車両の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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浩平 臼田
Yoichi Teraoka
陽一 寺岡
Masaru Komori
賢 小森
Takuo Mitsuyoshi
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Abstract

【課題】 自動変速機を搭載した車両において、車両の非停止状態で前進レンジと後退レンジの一方から他方への切換えが行われたときのショックの発生を抑制することを課題とする。
【解決手段】 油圧制御回路16を用いて複数の摩擦要素11〜15を選択的に締結することにより後退速を含む変速段の切換えを行う自動変速機10と、ブレーキペダルの操作とは非連動に車両を制動する車両制動手段とが備えられた構成において、車速センサ21により車両の停止状態が検知されていない状態で、レンジセンサ23により前進レンジと後退レンジの一方から他方への切換えが検知されたときに、ATCU20により、前記車両制動手段を作動させると共に、該手段の作動により車両が停止した時点で切換え時のレンジの変速段を達成するように油圧制御回路16に制御信号を出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動変速機を搭載した車両の制御装置及び制御方法に関し、車両の走行制御技術の分野に属する。
車両に搭載される自動変速機は、選択されたレンジに応じて複数の摩擦要素を選択的に締結することにより、後退速を含む複数の変速段の切換えが行われるように構成されており、前進レンジと後退レンジとの間でのレンジの切換え時には、前進レンジの例えば1速を実現する摩擦要素と後退速を実現する摩擦要素の間でのいわゆる掛け替えが行われるが、その際、車両に対する駆動力の方向が切り換わるため、ショックが発生するという問題がある。
この問題に対処するため、例えば特許文献1には、前進レンジと後退レンジとの間でのレンジの切換え時には、切換え操作時から所定時間の間、ニュートラルレンジから前進レンジまたは後退レンジへの切換え時に比べて、摩擦要素締結用の油圧を低い圧力に設定するなどの構成を採用したものが開示されている。
特開2000−205404号公報
ところで、上記のような前進レンジと後退レンジとの間でのレンジの切換えは通常は車両の停止状態で行われるが、迅速な切換えが必要な場合や、駐車スペースへの進入時等で切換えが繰り返し行われる場合などでは、車両が完全に停止する前に一方のレンジから他方のレンジへの切換え操作が行われることがあり、この場合、上記のような油圧制御では、ショックを効果的に抑制できないことが考えられる。
そこで、本発明は、自動変速機を搭載した車両において、前進レンジと後退レンジとの間のレンジの切換え操作が、車両が完全に停止する前に行われた場合にも、ショックを効果的に抑制することができる車両の制御装置及び制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明は、油圧制御手段を用いて複数の摩擦要素を選択的に締結することにより後退速を含む変速段の切換えを行う自動変速機と、ブレーキペダルの操作とは非連動に車両を制動させる車両制動手段とが備えられた車両の制御装置であって、車両の停止状態を検知する車両停止検知手段と、前記自動変速機のレンジを検知するレンジ検知手段と、前記車両停止検知手段により車両の停止状態が検知されていない状態で前記レンジ検知手段により前進レンジと後退レンジの一方から他方への切換えが検知されたときに前記車両制動手段を作動させる制動制御手段と、該車両制動手段の作動により車両が停止したことを前記車両停止検知手段が検知するまで、切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させるように前記油圧制御手段を制御する摩擦要素締結制御手段とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両の制御装置において、走行路の路面勾配を検知する勾配検知手段が備えられ、前記制動制御手段は、前記勾配検知手段によって検知されたレンジ切換え前の進行方向の下り勾配が大きいほど、前記車両制動手段の制動量を大きくすることを特徴とする。
ここで、制動量を大きくする態様としては、制動力の上昇率を大きくするものや、制動力自体を大きくするものなどがある。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置において、前記摩擦要素締結制御手段は、切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させている間、該摩擦要素の締結油圧をプリチャージ状態とするように前記油圧制御手段を制御することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、前記摩擦要素締結制御手段は、レンジの切換え後、所定時間が経過したときは、前記車両停止検知手段によって車両の停止が検知されていなくても、締結待機状態の摩擦要素を締結させるよう前記油圧制御手段を制御することを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求4のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、前記車両制動手段は、前記自動変速機がインターロック状態となるように前記油圧制御手段を介して自動変速機の摩擦要素を締結させることにより、車両を制動するものであることを特徴とする。
そして、請求項6に記載の発明は、車両の制御方法に関するものであって、車両が停止していない状態で自動変速機のレンジが前進レンジと後退レンジの一方から他方へ切り換えられたときに、車両を停止させるように制動する工程と、該工程により車両が停止するまで、前記自動変速機の切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させる工程とを実行することを特徴とする。
以上の構成により、本願各請求項の発明によれば、それぞれ次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、車両停止検知手段により車両の停止状態が検出されていない状態、例えば停止直前のごく低車速での走行状態で、運転者の操作により自動変速機のレンジが前進レンジと後退レンジの一方から他方へ切り換えられたときに、制動制御手段からの指令でブレーキペダルの操作とは非連動の車両制動手段が作動し、車両が停止することになる。その場合、車両の停止を前記車両停止検知手段が検知するまでは、摩擦要素締結制御手段からの指令で、切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させるように前記油圧制御手段が作動する。
したがって、前進レンジと後退レンジとの間のレンジの切換え操作が車両が停止する前に行われた場合にも、切換え後のレンジの変速段への移行は車両が停止した状態で行われることになる。これにより、車両が停止していない状態で変速段が前進変速段から後退速段へ、或いはその逆に切り換わることによるショックの発生が防止される。
また、請求項2に記載の発明によれば、レンジの切換え操作に伴い、車両制動手段が車両を停止させるように作動する際、走行路のレンジ切換え前の進行方向の下り勾配が大きいほど該車両制動手段の制動量が大きくされるので、下り勾配が大きい場合には、車両停止までの時間が長くなって切換え後のレンジの変速段への移行が遅延することが防止され、逆に、下り勾配が小さい場合や平坦路あるいは上り勾配の走行路においては、制動量が必要以上に大きいため車両が急停止し、ショックが発生するといった不具合が回避される。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、レンジの切換えから車両が停止するまでの間、即ち、切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させている間、摩擦要素締結制御手段からの指令に基づき、油圧制御手段が該摩擦要素の締結油圧をプリチャージ状態に制御するので、車両が停止した際には該摩擦要素が速やかに締結されることになる。したがって、車両が停止してから締結油圧の供給を開始する場合に比較して、切換え後のレンジの変速段への移行が迅速に行われ、その変速段で直ちに発進することが可能となる。
また、請求項4に記載の発明によれば、レンジの切換え後、車両制動手段による車両を停止させるための動作が、例えばホイールブレーキのパッドの磨耗や路面の下り勾配が予想以上に大きいなどの理由で遅れた場合に、いつまでもその停止を待つのではなく、レンジの切換え操作から所定時間が経過すれば、車両が停止していなくても当該摩擦要素が締結されることになる。これにより、切換え後の変速段への移行が徒に遅延することが防止される。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、前記車両制動手段による車両を停止させる具体的手段として、油圧制御手段を介して自動変速機がインターロック状態となるように摩擦要素を締結させる方法が用いられるので、該車両制動手段を制御する制動制御手段として、自動変速機の油圧制御手段を制御する摩擦要素締結制御手段を兼用することが可能となる。これにより、制動制御と摩擦要素締結制御の制御系統が一元化され、制御システムが簡素化される。
そして、請求項6に記載の発明によれば、当該方法を実行することにより、前記請求項1の制御装置による効果と同様の効果が達成される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、この実施形態に係る車両の制御装置は、自動変速機10と、その制御用コントロールユニット(以下、「ATCU」と記す)20とを中心として構成され、さらに、自動変速機10は、変速機構(図示せず)と、選択的に締結されることにより、該変速機構の動力伝達経路を切り換えて後退速を含む複数の変速段を実現する複数の油圧式摩擦要素11〜15と、前記ATCU20からの信号を受けて、これらの摩擦要素11〜15に選択的に締結油圧を供給する油圧制御回路16とを有する。
前記ATCU20は、当該車両の車速を検出する車速センサ21からの信号と、例えばアクセル開度等により当該車両のエンジンの負荷を検出するエンジン負荷センサ22からの信号と、運転者の操作によって選択されている自動変速機10のレンジを検出するレンジセンサ23と、当該車両の走行路の路面勾配を検出する勾配センサ24からの信号とを入力する。
そして、該ATCU20は、前記レンジセンサ23からの信号が示すレンジがDレンジ等の前進レンジの場合には、前記車速センサ21からの信号示す車速と、エンジン負荷センサ22からの信号が示すエンジン負荷とに基づいて変速段を決定し、その変速段が実現されるように前記油圧制御回路16に制御信号を出力する。また、レンジセンサ23からの信号が示すレンジが後退レンジの場合は、後退速を実現するように油圧制御回路16に制御信号を出力する。
さらに、ATCU20は、本発明の特徴として、前記車速センサ21が示す車速が0でない状態で、前記レンジセンサ23が示すレンジが前進レンジと後退レンジとの間で切り換えられたときに、前記勾配センサ24からの信号を参照して、ショックを回避するための制御を行うようになっている。
ここで、この実施形態に係る自動変速機10の各摩擦要素11〜15の締結状態と変速段との関係を説明すると、この自動変速機10は、前進4段、後退1段の変速段を実現するものであって、図2に示すように、1速は、フォワードクラッチ11が締結され、かつ変速機構に組み込まれたワンウィクラッチがロックすることにより達成される。なお、エンジンブレーキが作動する1速では、フォワードクラッチ11とローリバースブレーキ15が締結される。
2速は、前記フォワードクラッチ11と2-4ブレーキ12が締結されることにより達成され、3速は、前記フォワードクラッチ11と3−4クラッチ13が締結されることにより達成され、4速は、前記2-4ブレーキ12と3-4クラッチ13が締結されることにより達成される。さらに、後退速は、リバースクラッチ14と前記ローリバースブレーキ15が締結されることにより達成される。
次に、この実施形態に係る車両制御装置のレンジ切換え時の作用を、前記ATCU20の動作を示す図3のフローチャートにしたがって説明する。
まず、フローチャートのステップS1で、車速センサ21、レンジセンサ23及び勾配センサ24からの信号を入力し、車速、レンジ及び路面の勾配を検出する。次にステップS2で、検出した車速が0であるか否か、即ち車両が停止しているか否かを判定し、車両が停止していないと判定したときは、さらにステップS3で、レンジセンサ23からの信号に基づき、前進レンジとしてのDレンジと後退レンジとしてのRレンジとの間でのレンジの切換えが行われたか否かを判定する。
そして、レンジの切換えが行われたときは、ステップS4で、今回の切換えがDレンジからRレンジへの切換えか、RレンジからDレンジへの切換えか、を判定し、DレンジからRレンジへの切換えであれば、ステップS5〜S7、S10〜S13で、RレンジからDレンジへの切換えであれば、ステップS8〜S13で、いずれもレンジ切換え時の摩擦要素締結制御及び制動力付与制御を実行する。この実施形態の場合、これらの制御は、いずれもATCU20からの制御信号により、油圧制御回路16を介して行われる。
このレンジ切換え時の制御のうち、まず、図4に示すDレンジからRレンジへの切換え時の制御を説明すると、ステップS5で、Rレンジで締結される2つの摩擦要素のうちの一方であるリバースクラッチ14に完全締結に必要な油圧を供給し、該クラッチ14を締結する。
このとき、ステップS6として、切換え前のDレンジで締結されていたフォワードクラッチ11をそのまま締結状態に維持し、或いは必要に応じて2−4ブレーキ12や3−4クラッチ13等の他の摩擦要素を締結状態とすることにより、自動変速機10をインターロック状態とする。これにより、車両に制動力が付与される。
その場合に、この制動力の制御として、この実施形態では、図5に示すマップに基づいて制動力の上昇率を路面勾配に応じて設定するようになっている。具体的には、まず、当該車両の重量や現時点の車速等に基づいて基本制動力上昇率ΔFを設定し、この値に、走行方向(後退時は後退方向)に対して、下り勾配が大きくなるほど大きな値となり、上り勾配では負の値となる補正量fを加算して、車両に付与する制動力の上昇率ΔFを設定する。
そして、この上昇率ΔFで制動力が発生するように、上記リバースクラッチ14を含むインターロック用摩擦要素の締結油圧を制御する。これにより、図5に示すように、DレンジからRレンジへの切換え操作後、車速が次第に低下する。
また、このインターロックによる制動力付与制御と同時に、Rレンジで締結されるもう一方の摩擦要素であるローリバースブレーキ15について、ステップS7で、完全締結に必要な油圧よりは所定量低い油圧で作動油を供給し、プリチャージ状態、即ち、当該ブレーキ15に至る油路や該ブレーキ15の油圧室に作動油が充満しているが、締結されてはいない状態に制御する。
次に、ステップS10で、レンジ切換え操作時から所定時間が経過しているか否かを判定し、経過していないときは、さらにステップS11で、前記車速センサ11からの信号に基づき、車両が停止しているか否かを判定する。
前記所定時間の経過前に、制動力付与制御により車両が停止したときには、次にステップS12で、リバースクラッチ14以外のインターロックのために締結されていたフォワードクラッチ11等の摩擦要素を解放し、これによりインターロック状態を解消すると共に、ステップS13で、プリチャージ状態に制御していたローリバースブレーキ15に対する供給油圧を完全締結油圧より高い油圧まで増圧し、該ブレーキ15を完全に締結する。
これにより、自動変速機10の変速段は後退速に移行することになり、後退走行が開始されることになるが、このDレンジの変速段から後退速への変速段の移行は、上記のように、車両が停止した状態で行われるから、車両が停止していない状態で行う場合のようなショックの発生が抑制され、後退速への円滑な移行が実現されることになる。
その場合に、上記のように、制動力の付与制御では、車速や車両重量等に加えて、走行路のレンジ切換え前の進行方向の下り勾配の大きさを考慮して制動力の上昇率が設定されるので、下り勾配が大きい場合に車両停止までの時間が徒に長くなって切換え後のレンジの変速段への移行が遅延したり、逆に、下り勾配が小さい場合や平坦路あるいは上り勾配の走行路において、制動力が急激に上昇して車両が急停止し、ショックが発生するといった不具合が回避される。
また、レンジの切換え操作後、車両が停止するまでの間、後退速を実現するための一方の摩擦要素であるローリバースブレーキ15の締結油圧がプリチャージ状態に制御されるので、車両が停止して該ブレーキ15を締結するときに速やかに締結されることになる。その場合に、リバースクラッチ14は先に締結されているから、車両が停止し、インターロック状態が解消されれば、速やかに後退速が達成され、直ちに発進することが可能となる。
さらに、前記ステップS10で、レンジの切換え操作後、車両が停止する前に所定時間が経過したことが判定されたときは、車両の停止を待つことなく、直ちにステップS12、S13を実行し、インターロックを解除すると共に、ローリバースブレーキ15を完全に締結する。
したがって、レンジの切換え操作後、制動力の付与制御にも拘わらず、路面の下り勾配が予想以上に大きいなどの理由で車両の停止が遅れた場合には、図4に鎖線で示すように、いつまでもその停止を待つのではなく、前記所定時間が経過した時点で後退速へ移行されることになる。これにより、レンジの切換え操作後、後退速への移行が徒に遅延することが防止される。
次に、図6に示すレンジの切換えがDレンジからRレンジへの切換えの場合について説明すると、ステップS8で、前述の場合と同様の自動変速機10をインターロック状態とする制御が行われるが、この場合は、Rレンジで締結されていたリバースクラッチ14とローリバースクラッチ15とを締結したまま、前進レンジで締結される2−4ブレーキ12または3−4クラッチ13を締結することにより、自動変速機10をインターロック状態とする。
これにより、車両に制動力が付与されるが、この場合も、前述の場合と同様に、図5のマップに従い、制動力上昇率ΔFを路面勾配に応じて設定する制御が行われる。そして、制動制御により、図6に示すように、RレンジからDレンジへの切換え操作後、車速が次第に低下する。
また、このインターロックによる制動力付与制御と同時に、ステップS9で、Dレンジの1速で締結されるフォワードクラッチ11をプリチャージ状態とする制御を行う。
そして、次にステップS10〜S13を、前記DレンジからRレンジへの切換え時と同様に実行し、切換え操作後、所定時間経過前に車両が停止したとき、或いは所定時間が経過したときに、リバースクラッチ14やローリバースブレーキ15等を解放することによりインターロック状態を解除すると共に、プリチャージ状態に制御していたフォワードクラッチ11に対する供給油圧を完全締結油圧より高い油圧まで増圧し、該クラッチ11を完全に締結する。
これにより、自動変速機10の変速段はDレンジの1速に移行することになり、前進走行が開始されることになるが、この場合も、車両が停止した状態で変速段の移行が行われるからショックの発生が抑制され、1速への円滑な移行が実現される。
その場合に、DレンジからRレンジへの切換え時と同様に、制動力の上昇率ΔFが路面勾配に応じて設定されるから、下り勾配が大きい場合に1速への移行が遅延したり、下り勾配が小さい場合や平坦路あるいは上り勾配の走行路において、制動力が急激に上昇してショックが発生するといった不具合が回避される。
また、1速を実現するフォワードクラッチ11の締結油圧がプリチャージ状態に制御されるので、車両が停止したときに、該クラッチ11の締結ないし1速への移行が速やかに行われ、直ちに前進で発進することが可能となる。さらに、レンジの切換え操作後、車両が停止する前に所定時間が経過したときは、図6に鎖線で示すように、その時点で1速への移行が行われるから、レンジの切換え操作後、路面の下り勾配が予想以上に大きいなどの理由で車両の停止が遅れた場合にも、1速への移行が徒に遅延することが防止される。
なお、以上の実施形態においては、車両に制動力を付与する方法として、自動変速機10をインターロックさせる方法を採用したので、この制動力付与制御及び摩擦要素締結制御の両方をATCU20による油圧制御回路16に対する制御のみで行うことができ、制御が一元化されて、制御システムが簡素化されるというメリットがある。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図7に示すように、この実施形態に係る車両の制御装置も、自動変速機10′と、その制御用のATCU20′とを中心として構成され、自動変速機10′における摩擦要素11′〜15′及び油圧制御回路16′の構成や、変速段の構成等も前記実施形態と同様である。また、前記ATCU20′に信号を送る各センサ21′〜24′の構成も、前記実施形態と同様である。
この実施形態では、以上の構成に加えて、車両に装備されたブレーキシステム30が用いられる。このシステム30は、各車輪に備えられたホイールブレーキ31と、該ブレーキ31に制動油圧を供給するマスタシリンダ等のブレーキ圧制御装置32と、この制御装置32を作動させるブレーキペダル33と、該ペダル33の操作とは非連動に前記ブレーキ圧制御装置32を作動させるブレーキコントロールユニット(以下、「BCU」という)34とで構成されている。なお、このブレーキシステム30としては、例えばABS(アンチスキッドブレーキングシステム)の利用等も可能である。
そして、前記ATCU20′は、レンジの切換え時における制動力付与制御のために、前述のインターロック制御に代えて、BCU34にホイールブレーキ31を作動させるようにブレーキ圧制御装置32を制御する。
この実施形態におけるATCU20′の動作を、図8に示すフローチャートにしたがって説明すると、ステップS21〜S23、S26のセンサ21′〜23′からの各種信号の入力、車両の停止、非停止の判定、DレンジとRレンジの間でのレンジ切換えの有無の判定、及び今回の切換えがDレンジからRレンジへの切換えか、RレンジからDレンジへの切換えかの判定は、前記実施形態のステップS1〜S4と同様に行われる。
また、今回の切換えがDレンジからRレンジへの切換えの場合におけるステップS27、S28のリバースクラッチ14′の締結制御、及びローリバースブレーキ15′のプリチャージ制御、並びに、RレンジからDレンジへの切換えの場合におけるステップS29のフォワードクラッチ11′のプリチャージ制御も、前記実施形態のステップS5、S7、S9と同様に行われる。
一方、この実施形態では、前述の実施形態におけるステップS6、S8の制動力付与のためのインターロック制御が行われず、これに代えて、ステップS24で、ホイールブレーキ31を用いた制動力付与の制御が行われる。その場合に、この実施形態においても、図5に示すマップに基づいて制動力の上昇率ΔFを路面勾配に応じて設定するようになっており、その上昇率ΔFで制動力が発生するように、ATCU20′からBCU34にブレーキ制御信号が出力される。そして、BCU34はATCU20′からの信号を受けてブレーキ圧制御装置32を作動させ、これにより、ホイールブレーキ31が上記上昇率ΔFで上昇する制動力で車輪を制動する。
このようにして、路面勾配に応じて車両に制動力が付与され、車速が低下することになるが、この実施形態では、インターロックのための摩擦要素の締結が行われず、しかもレンジ切換え後の変速段で締結されるローリバースブレーキ15またはフォワードクラッチ11がプリチャージ状態にあるから、自動変速機10′はニュートラル状態となる。
そして、ステップS30〜S31のレンジの切換え操作後、所定時間が経過したか否かの判定、車両が停止したか否かの判定、及びプリチャージ状態の摩擦要素を完全に締結させる制御が行われるが、これらの制御も、前記実施形態のステップS10、S11、S13と同様に行われる。
以上により、Dレンジの変速段から後退速へ、または後退速からDレンジの1速へ、変速段が移行することになるが、その移行は車両が停止した状態で行われるから、車両の非停止状態でレンジの切換えが行われた場合のショックの発生が抑制されることになる。そして、この実施形態においても、路面勾配に応じた制動力の付与制御、車両が停止するまでの摩擦要素のプリチャージ制御、及び所定時間が経過したときの摩擦要素締結制御により、前記実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、以上の両実施形態では、路面勾配に応じた制動力の付与制御として、下り勾配が大きいほど制動力の上昇率ΔFを大きくする制御を行うようにしたが、これに代え、下り勾配が大きいほど制動力自体を大きくするように制御してもよい。
以上のように、本発明によれば、車両が停止していない状態で前進レンジと後退レンジの一方から他方へレンジの切換えが行われたときに、制動力の付与により車両を停止させてから、変速段を切換え後のレンジの変速段に移行させるようにしたから、レンジ切換え操作時のショックの発生が抑制されることになる。したがって、この種の車両を製造する自動車産業等の分野において、好適に利用される可能性がある。
本発明の実施形態のシステム構成を示すブロック図である。 摩擦要素の締結状態と変速段の関係を示す表である。 図1の実施形態の制御動作を示すフローチャートである。 同制御動作を示すDレンジからRレンジへの切換え時のタイムチャートである。 同制御動作で用いられるマップの説明図である。 同制御動作を示すRレンジからDレンジへの切換え時のタイムチャートである。 本発明の他の実施形態のシステム構成を示すブロック図である。 同実施形態の制御動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 自動変速機
11〜15 摩擦要素
16 油圧制御手段(油圧制御回路)
20 制動制御装置、摩擦要素締結制御装置(ATCU)
21 車速検知手段(車速センサ)
23 レンジ検知手段(レンジセンサ)
24 勾配検知手段(勾配センサ)
30 制動手段(ブレーキシステム)

Claims (6)

  1. 油圧制御手段を用いて複数の摩擦要素を選択的に締結することにより後退速を含む変速段の切換えを行う自動変速機と、
    ブレーキペダルの操作とは非連動に車両を制動させる車両制動手段とが備えられた車両の制御装置であって、
    車両の停止状態を検知する車両停止検知手段と、
    前記自動変速機のレンジを検知するレンジ検知手段と、
    前記車両停止検知手段により車両の停止状態が検知されていない状態で前記レンジ検知手段により前進レンジと後退レンジの一方から他方への切換えが検知されたときに前記車両制動手段を作動させる制動制御手段と、
    該車両制動手段の作動により車両が停止したことを前記車両停止検知手段が検知するまで、切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させるように前記油圧制御手段を制御する摩擦要素締結制御手段とを有することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記請求項1に記載の車両の制御装置において、
    走行路の路面勾配を検知する勾配検知手段が備えられ、
    前記制動制御手段は、前記勾配検知手段によって検知されたレンジ切換え前の進行方向の下り勾配が大きいほど、前記車両制動手段の制動量を大きくすることを特徴とする車両の制御装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置において、
    前記摩擦要素締結制御手段は、切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させている間、該摩擦要素の締結油圧をプリチャージ状態とするように前記油圧制御手段を制御することを特徴とする車両の制御装置。
  4. 前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
    前記摩擦要素締結制御手段は、レンジの切換え後、所定時間が経過したときは、前記車両停止検知手段によって車両の停止が検知されていなくても、締結待機状態の摩擦要素を締結させるよう前記油圧制御手段を制御することを特徴とする車両の制御装置。
  5. 前記請求項1から請求4のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
    前記車両制動手段は、前記自動変速機がインターロック状態となるように前記油圧制御手段を介して自動変速機の摩擦要素を締結させることにより、車両を制動するものであることを特徴とする車両の制御装置。
  6. 車両が停止していない状態で自動変速機のレンジが前進レンジと後退レンジの一方から他方へ切り換えられたときに、車両を停止させるように制動する工程と、
    該工程により車両が停止するまで、前記自動変速機の切換え後のレンジの変速段を実現する摩擦要素の締結を待機させる工程とを実行することを特徴とする車両の制御方法。
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