JP2010144598A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】例えばブルドーザ1の車体コントローラ70はブレーキプロテクト制御部70cを有し、ブレーキプロテクト制御部70cは、最高速度段である3速速度段23が選択されている状態で、ブルドーザ1が第1所定傾斜角度θ1以上での降坂走行状態にあることが検出されるとともに、エンジン6の回転速度が所定回転速度Nsを超えていることが検出され(ステップS2〜ステップS4)、かつ操向レバー55が左旋回操作または右旋回操作されていることが検出されたとき(ステップS5)、所定回転速度Nsを目標値とするエンジン回転速度指令信号N1をエンジンコントローラ71に向けて出力する(ステップS6)ものとする。
【選択図】図5
Description
エンジンからの回転動力が複数の速度段を有するトランスミッションを介して左右の各駆動輪に伝達され、各駆動輪に対応して設けられるステアリングクラッチおよびステアリングブレーキが操向レバーの操作に応じて制御されることによって左右の各旋回運動が行われるように構成される車両の制御装置において、
エンジン回転速度指令信号に基づいて前記エンジンの回転速度を制御するエンジン制御手段と、
前記トランスミッションの変速動作を制御する変速制御手段と、
前記エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度センサと、
前記操向レバーの操作量を検出するレバー操作量検出器と、
当該車両の前後方向の傾斜角度を検出する傾斜角度センサと、
前記変速制御手段により前記複数の速度段のうちの特定の速度段が選択されている状態で、前記傾斜角度センサにより当該車両が第1所定傾斜角度以上での降坂走行状態にあることが検出されるとともに、前記エンジン回転速度センサにより前記エンジンの回転速度が所定回転速度を超えていることが検出され、かつ前記レバー操作量検出器により前記操向レバーが操作されていることが検出されたとき、前記所定回転速度を目標値とするエンジン回転速度指令信号を前記エンジン制御手段に向けて出力するブレーキプロテクト処理を実行するブレーキプロテクト制御部と
を備えることを特徴とするものである(第1発明)。
ブレーキプロテクト処理の実行により、ブレーキプロテクト制御部からエンジン制御手段に向けて所定回転速度を目標値とするエンジン回転速度指令信号が出力されるので、所定回転速度を超えていたエンジンの回転速度がその所定回転速度にまで減じられる。
これにより、エンジンの回転速度が所定回転速度を超えるような高速降坂走行していた車両の車速がその所定回転速度に対応する車速にまで減速されるので、旋回操作側のステアリングブレーキの負荷を軽減することができる。
したがって、高速降坂走行時の旋回運動に起因するステアリングブレーキの損傷を防止することができるという効果がある。
なお、車両がブルドーザである場合には、押土・運土作業の際に選択されて好適な作業用の速度段(例えば、1速速度段)での走行時や、ステアリングブレーキの耐久性に影響のない第1所定傾斜角度未満の斜面での降坂走行時には、ブレーキプロテクト処理は実行されず、エンジンの回転速度が減じられないので、作業効率の低下を招くようなことはない。
図2には、ブルドーザのパワーラインの概略システム構成図が示されている。
エンジン6の回転速度は、電子制御燃料噴射装置15に与えられる燃料噴射量制御信号Qfに基づいて制御される。
トルクコンバータ9には、ポンプインペラ9aとタービンランナ9bとを結合または解放する油圧作動式のロックアップクラッチ16が付設されている。
そして、トルクコンバータ9における動力損出をカバーするために、トルクコンバータ9の特性を必要としない速度域において、ロックアップクラッチ16がポンプインペラ9aとタービンランナ9bとを結合して、エンジン6からの回転動力をトランスミッション10に機械的に直接伝達することができるようになっている。
ベベルギヤ41は、トランスミッション10の出力軸10aに固定されるベベルピニオン44と噛み合うように横軸40に固定されている。
こうして、トランスミッション10の出力軸10aまで伝達された回転動力は、ベベルピニオン44とベベルギヤ41とによって横軸40の左右に振り分けられる。
ステアリングクラッチ42L,42Rは、対応するスプロケット13L,13Rと横軸40との間の動力伝達経路を切ったり繋げたりする機能を有している。
ステアリングブレーキ43L,43Rは、対応するスプロケット13L,13Rの回転運動を制動する機能を有している。
レバー操作検出器61は、操向レバー55が中立位置から前進操作方向(F)へと操作されたとき、前進操作検出信号CFを出力する。
レバー操作検出器61は、操向レバー55が中立位置から後進操作方向(R)へと操作されたとき、後進操作検出信号CRを出力する。
レバー操作量検出器62は、操向レバー55が中立位置から左旋回操作方向(LH)へと操作されたとき、操向レバー55の中立位置から左旋回操作方向(LH)への変位量に応じた左旋回操作量検出信号CLHを出力する。
レバー操作量検出器62は、操向レバー55が中立位置から右旋回操作方向(RH)へと操作されたとき、操向レバー55の中立位置から右旋回操作方向(RH)への変位量に応じた右旋回操作量検出信号CRHを出力する。
シフトダウンスイッチ57は、3速速度段23から2速速度段22へと、または2速速度段22から1速速度段21へと速度段を下げるシフトダウン操作を行うものであり、シフトダウン操作を示すシフトダウン操作信号SDOWNを出力する。
スイッチ切替操作にて自動変速モードが選択されると、変速モード切替スイッチ58は、自動変速モードが選択されていることを示す自動変速モード選択信号TMAUTOを出力する。
スイッチ切替操作にて手動変速モードが選択されると、変速モード切替スイッチ58は、手動変速モードが選択されていることを示す手動変速モード選択信号TMMANUを出力する。
次に、これらの図を用いて、操向レバー55の操作によるステアリングクラッチ42L,42Rまたはステアリングブレーキ43L,43Rの油圧の制御特性について説明する。
一方、ステアリングブレーキ43L,43Rには所定の油圧の圧油が送られて制動力が解放された状態でブルドーザ1は直進している。
操向レバー55が左旋回操作または右旋回操作されると、レバーストロークがAに達した時点において、左旋回操作の場合には左側のステアリングクラッチ42Lに、右旋回操作の場合には右側のステアリングクラッチ42Rに圧油を送って油圧をa点まで上昇させる。さらにレバーストロークを増やしていくと、このa点からb点の方向に向かって徐々に油圧を上昇させて結合力を減少させる(図3(b)参照)。レバーストロークがBを超えると最大の油圧を供給し、ステアリングクラッチ42Lまたはステアリングクラッチ42Rは完全に解放される(図3(b)参照)。
一方、ステアリングブレーキ43Rまたはステアリングブレーキ43Lにおいては、レバーストロークがCに達した時点で油圧をc点まで低下させて制動を開始する。さらにレバーストロークを増やしていくと、このc点からd点の方に向かって徐々に油圧を低下させて制動力を増加させる(図3(c)参照)。レバーストロークがDに達すると油圧は0となり、ばねの付勢力による制動力が完全に発揮され、最大の制動力となる(図3(c)参照)。
なお、図3に示すように、B<Cの関係となっており、操向レバー55の操作ストロークを徐々に増やしていくと、まずステアリングクラッチが解放され、次いでステアリングブレーキが作動するようになっている。
なお、変速制御部70bおよび変速クラッチ制御弁36,37,38を含む構成が、本発明の「変速制御手段」に相当する。
変速制御部70bは、車速Vと図4の自動変速マップとに基づいて、現在、トランスミッション10が1〜3速のいずれの速度段にあるかを判断することができる。
一点鎖線は、ロックアップクラッチ16の非作動によりトルクコンバータ9におけるポンプインペラ9aとタービンランナ9bとが解放された状態のトルコンモードでの走行性能曲線であり、トルコンモード1速走行性能曲線TC1、トルコンモード2速走行性能曲線TC2およびトルコンモード3速走行性能曲線TC3である。
実線は、ロックアップクラッチ16の作動によりトルクコンバータ9におけるポンプインペラ9aとタービンランナ9bとを結合させた状態のロックアップモードでの走行性能曲線であり、ロックアップモード1速走行性能曲線LU1、ロックアップモード2速走行性能曲線LU2、ロックアップモード3速走行性能曲線LU3である。
トルコン走行性能曲線とロックアップ走行性能曲線とは、図においてa,b,c,d,eの各点で交差する。
この自動変速マップにおいては、a点より低速域(0〜V1)ではトルコンモード1速が選択され、a点〜b点間の速度域(V1〜V2)ではロックアップモード1速が選択され、b点〜c点間の速度域(V2〜V3)ではトルコンモード2速が選択され、c点〜d点間の速度域(V3〜V4)ではロックアップモード2速が選択され、d点〜e点間の速度域(V4〜V5)ではトルコンモード3速が選択され、e点より高速域(V5〜)ではロックアップモード3速が選択される。
変速制御部70bは、次に選択すべき速度段へと変速したとき、その変速後の速度段を現在選択されている速度段として更新するため、現在、トランスミッション10が1〜3速のいずれの速度段にあるかを判断することができる。
さらに、トランスミッション10において現在選択されている速度段が1〜3速のいずれの速度段であるかという現在速度段情報〔TMDATA〕が変速制御部70bからブレーキプロテクト制御部70cへと送られる。
ブレーキプロテクト制御部70cは、旋回操作量検出信号CLH,CRH、傾斜角度検出信号θp、エンジン回転速度検出信号NREV、および現在速度段情報〔TMDATA〕を取り込み、図5のフローチャートに示されるアルゴリズムに従ってエンジン回転速度指令信号N1を決定し、そのエンジン回転速度指令信号N1を最小値選択部70dに向けて出力する。
なお、図5のフローチャートについては後で詳述する。
最小値選択部70dは、燃料ダイヤル操作量検出信号FQに基づいてエンジン回転速度指令信号N2を演算するとともに、デセルペダル操作量検出信号Dsに基づいてエンジン回転速度指令信号N3を演算する。
最小値選択部70dは、エンジン回転速度指令信号N1と、エンジン回転速度指令信号N2と、エンジン回転速度指令信号N3とを比較し、これらエンジン回転速度指令信号N1,N2,N3の中で回転速度の目標値が最も小さいものをエンジンコントローラ71に向けて出力する。
エンジンコントローラ71には、最小値選択部70dからのエンジン回転速度指令信号N1、エンジン回転速度指令信号N2またはエンジン回転速度指令信号N3と、エンジン回転速度センサ74からのエンジン回転速度検出信号NREVがそれぞれ与えられる。
エンジンコントローラ71は、エンジン回転速度検出信号NREVから求められる現在のエンジン6の回転速度を、例えばエンジン回転速度指令信号N1で与えられるエンジン6の回転速度の目標値に一致させる燃料噴射量制御信号Qfを演算し、その演算結果により得られる燃料噴射量制御信号Qfを電子制御燃料噴射装置15に向けて出力する。
なお、エンジンコントローラ71および電子制御燃料噴射装置15を含む構成が、本発明の「エンジン制御手段」に相当する。
変速モード切替スイッチ58にて自動変速モードが選択されている場合には、図4の自動変速マップと車速Vとに基づいて、変速制御部70bによるロックアップクラッチ制御弁18および変速クラッチ制御弁36,37,38のそれぞれの制御が行われ、トルコンモードおよびロックアップモードの切り替えや、トランスミッション10における速度段の切り替えが図4の自動変速マップに従って自動的に行われる。
変速モード切替スイッチ58にて手動変速モードが選択されている場合には、シフトアップスイッチ56またはシフトダウンスイッチ57の操作に基づいて、変速制御部70bによる変速クラッチ制御弁36,37,38の制御が行われ、トランスミッション10における速度段の切り替えが手動で行われる。
操向レバー55を左旋回操作または右旋回操作すると、ステアリングクラッチ42Lまたはステアリングクラッチ42Rの結合状態が図3(a)のモジュレーション特性図に基づいて解除されるとともに、ステアリングブレーキ43Lまたはステアリングブレーキ43Rが同モジュレーション特性図に基づいて制動作動されて、左旋回運動または右旋回運動が行われる。
ブレーキプロテクト処理が実行状態(フラグ=1)にあるか解除状態(フラグ=0)にあるかを判断する。
ステップS1の判断において、ブレーキプロテクト処理が解除状態(フラグ=0)にあると判断した場合には、変速制御部70bからの現在速度段情報〔TMDATA〕に基づいて、トランスミッション10で現在選択されている速度段が最高速度段の3速速度段23であるか否かを判断する。
ステップS2の判断において、トランスミッション10で現在選択されている速度段が最高速度段であると判断した場合には、傾斜角度センサ73からの傾斜角度検出信号θpに基づいて検出傾斜角度の値を求め、求められた検出傾斜角度の値が第1所定傾斜角度θ1(例えば、3°)以上であるか否かを判断する。
なお、振動等による影響を避けるため、検出角度は傾斜角度検出信号θpの移動平均により求めている。
ステップS3の判断において、検出傾斜角度の値が第1所定傾斜角度θ1以上であると判断した場合には、エンジン回転速度センサ74からのエンジン回転速度検出信号NREVに基づいて、エンジン6の回転速度が所定回転速度Ns(例えば、1750回転/分)を超えているか否かを判断する。
ステップS4の判断において、エンジン6の回転速度が所定回転速度Nsを超えていると判断した場合には、レバー操作量検出器62からの左旋回操作量検出信号CLHまたは右旋回操作量検出信号CRHに基づいて、操向レバー55が左旋回操作または右旋回操作されているか否かを判断する。具体的には、レバーストロークがB(図3(a)参照)を超えたか否かにより、旋回操作の有無を判断する。
ステップS5の判断において、操向レバー55が左旋回操作または右旋回操作されていると判断した場合には、所定回転速度Nsを目標値とするエンジン回転速度指令信号N1を最小値選部70dへと送信するとともに、フラグを「1」として、スタートに戻る。
ステップS1の判断において、ブレーキプロテクト処理が実行状態(フラグ=1)にあると判断した場合には、傾斜角度センサ73からの傾斜角度検出信号θpに基づいて検出傾斜角度の値を求め、求められた検出傾斜角度の値が第2所定傾斜角度θ2(例えば、2°)以下であるか否かを判断する。
なお、前述と同様に、検出角度は傾斜角度検出信号θpの移動平均により求めている。
ステップS7の判断において、検出傾斜角度の値が第2所定傾斜角度θ2以下であると判断した場合には、最大回転速度NMAX(例えば、1900回転/分)を目標値とするエンジン回転速度指令信号N1を最小値選部70bへと送信するとともに、フラグを「0」として、スタートに戻る。
なお、第2所定傾斜角度θ2<第1所定傾斜角度θ1とされている。
(1)ステップS2の判断において、トランスミッション10で現在選択されている速度段が最高速度段でないと判断した場合
(2)ステップS3の判断において、ブルドーザ1が第1所定傾斜角度θ1未満での降坂走行状態にあると判断した場合
(3)ステップS4の判断において、エンジン6の回転速度が所定回転速度Nsを超えていないと判断した場合
(4)ステップS5の判断において、操向レバー55が左旋回操作および右旋回操作のいずれの操作もされていないと判断した場合
ステップS6のブレーキプロテクト処理の実行により、ブレーキプロテクト制御部70cから最小値選択部70dに向けて所定回転速度Nsを目標値とするエンジン回転速度指令信号N1が出力される。
最小値選択部70dは、ブレーキプロテクト制御部70cからのエンジン回転速度指令信号N1と、燃料ダイヤル操作量検出信号FQに基づくエンジン回転速度指令信号N2と、デセルペダル操作量検出信号Dsに基づくエンジン回転速度指令信号N3とを比較する。
最小値選択部70dは、比較演算の結果、回転速度の目標値が最も小さいものが例えばエンジン回転速度指令信号N1であると判断すると、このエンジン回転速度指令信号N1をエンジンコントローラ71に向けて出力する。
エンジンコントローラ71は、エンジン回転速度検出信号NREVから求められる現在のエンジン6の回転速度を、エンジン回転速度指令信号N1で与えられるエンジン6の回転速度の目標値(Ns)に一致させる燃料噴射量制御信号Qfを演算し、その演算結果により得られる燃料噴射量制御信号Qfを電子制御燃料噴射装置15に向けて出力する。
これにより、エンジン6の回転速度が所定回転速度Nsを超えるような高速降坂走行していたブルドーザ1の車速がその所定回転速度Nsに対応する車速にまで減速されるので、ステアリングブレーキ43Lおよびステアリングブレーキ43Rのうちの旋回操作側のステアリングブレーキの熱負荷を軽減することができる。
したがって、高速降坂走行時の旋回運動に起因するステアリングブレーキ43L,43Rの損傷を防止することができる。
なお、押土・運土作業の際に選択されて好適な作業用の速度段(例えば、1速速度段21)での走行時(ステップS2において「NO」)や、ステアリングブレーキ43L,43Rの耐久性に影響のない第1所定傾斜角度θ1未満の斜面での降坂走行時(ステップS3において「NO」)には、ブレーキプロテクト処理は実行されず、エンジン6の回転速度が減じられないので(ステップS8)、作業効率の低下を招くようなことはない。
また、ステップS3およびステップS7のそれぞれのステップにおいて用いられる検出傾斜角度の値は、傾斜角度センサ73からの傾斜角度検出信号θpを移動平均することにより求められている。
こうして、ブレーキプロテクト処理の実行動作と解除動作との間にヒステリシスを持たせるとともに、移動平均法にて求められる検出傾斜角度の値を用いることにより、ブレーキプロテクト処理の実行と解除のハンチングを確実に防止することができる。
例えば、上述の実施形態においてはブルドーザを例に挙げて説明したが、ブルドーザ以外の車両にも適用可能である。また、上述の実施例においては、最高速度段である3速のみブレーキプロテクト処理を行うようにしたが、2速および3速の両方でブレーキプロテクト処理を行うようにしても良い。
6 エンジン
10 トランスミッション
13L,13R スプロケット(駆動輪)
15 電子制御燃料噴射装置(エンジン制御手段)
21 1速速度段
22 2速速度段
23 3速速度段
26,27,28 変速クラッチ
36,37,38 変速クラッチ制御弁(変速制御手段)
42L,42R ステアリングクラッチ
43L,43R ステアリングブレーキ
55 操向レバー
62 レバー操作量検出器
70 車体コントローラ(制御装置)
70b 変速制御部(変速制御手段)
70c ブレーキプロテクト制御部
71 エンジンコントローラ(エンジン制御手段)
73 傾斜角度センサ
74 エンジン回転速度センサ
Claims (3)
- エンジンからの回転動力が複数の速度段を有するトランスミッションを介して左右の各駆動輪に伝達され、各駆動輪に対応して設けられるステアリングクラッチおよびステアリングブレーキが操向レバーの操作に応じて制御されることによって左右の各旋回運動が行われるように構成される車両の制御装置において、
エンジン回転速度指令信号に基づいて前記エンジンの回転速度を制御するエンジン制御手段と、
前記トランスミッションの変速動作を制御する変速制御手段と、
前記エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度センサと、
前記操向レバーの操作量を検出するレバー操作量検出器と、
当該車両の前後方向の傾斜角度を検出する傾斜角度センサと、
前記変速制御手段により前記複数の速度段のうちの特定の速度段が選択されている状態で、前記傾斜角度センサにより当該車両が第1所定傾斜角度以上での降坂走行状態にあることが検出されるとともに、前記エンジン回転速度センサにより前記エンジンの回転速度が所定回転速度を超えていることが検出され、かつ前記レバー操作量検出器により前記操向レバーが操作されていることが検出されたとき、前記所定回転速度を目標値とするエンジン回転速度指令信号を前記エンジン制御手段に向けて出力するブレーキプロテクト処理を実行するブレーキプロテクト制御部と
を備えることを特徴とする車両の制御装置。 - 前記傾斜角度センサの検出傾斜角度が前記第1所定傾斜角度よりも小さい第2所定傾斜角度以下となったとき、前記ブレーキプロテクト制御部は、前記ブレーキプロテクト処理を解除する請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記傾斜角度センサの検出傾斜角度の値は、移動平均法により得られる値である請求項1または2に記載の車両の制御装置。
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