[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
次に、リール制御手段は、内部抽籤手段により内部当籤役としてBBが決定されたことを条件に、BBに対応する所定の図柄組合せである“7V字”等を構成する所定の各図柄が同期して回転するように複数のリール3L,3C,3Rの駆動を制御して回転を開始する。続いて、複数のリール3L,3C,3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L,7C,7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L,3C,3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリール3L,3C,3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L,3C,3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、ランプ14により行う光の出力、スピーカ9L,9Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の液晶表示装置5、後述のスピーカ9L,9R、後述のランプ14)は、リール3L,3C,3Rの回転が開始されるとき、各リール3L,3C,3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[パチスロの構造]
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
(リールと表示窓)
パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2とを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2の中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、図柄表示領域21L,21C,21Rを含む表示画面5aを備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域21L,21C,21Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域21L,21C,21Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域21L,21C,21Rを含めた表示画面5aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域(以下、表示窓)21L,21C,21Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓21L,21C,21Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態では、各表示窓21L,21C,21Rの上段を組合せてなるトップライン8b、各表示窓21L,21C,21Rの中段を組合せてなるセンターライン8c、各表示窓21L,21C,21Rの下段を組合せてなるボトムライン8d、左表示窓21Lの上段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの下段を組合せてなるクロスダウンライン8e、左表示窓21Lの下段、中表示窓21Cの中段及び右表示窓21Rの上段を組合せてなるクロスアップライン8aの5つを入賞判定ラインとして設けている。
(操作装置)
フロントドア2には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器13は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)14は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ9L,9Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40(後述の図3参照)の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア2が開放され、フロントドア2の裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路71(後述の図4参照)が形成された基板(以下、主基板71A)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。リール3L,3C,3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ49L,49C,49R(後述の図4参照)が接続されている。
3つのリール3L,3C,3Rの左側には、副制御回路72(後述の図4参照)が形成された基板(以下、副基板72A)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)40が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置43が設けられている。
フロントドア2裏側の中央、表示窓21L,21C,21Rの下方には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口10に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ42S(後述の図4参照)が設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
[パチスロが備える回路の構成]
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(後述の図19〜図28参照)、内部抽籤テーブル(後述の図9及び図10参照)等のデータテーブル(後述の図6〜図12参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の図16〜図18参照)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラム(後述の図29〜図31参照)に従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク(後述の図29参照)や、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク(後述の図30参照)、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ14による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ9L,9R及びランプ14が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置5により表示する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ14の点灯及び消灯を行う。
[メインROMに記憶されているデータテーブルの構成]
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図6〜図12を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓21L,21C,21R内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L,3C,3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓21L,21C,21Rの中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
[図柄組合せテーブル]
図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ラインに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リール3L,3C,3Rの図柄「ベル」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、表示役として「ベル(00000010)」が決定される。
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役としてチェリー、ベル又はスイカが決定されたときメダルの払い出しが行われる。また、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、基本的に投入枚数が少ないときの方がより多くの払出枚数が決定される。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBBが決定されたとき、ボーナスの作動が行われる。尚、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
[ボーナス作動時テーブル]
図8を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
作動中フラグは、作動が行われるボーナスの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスの種類としてBB(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)及びRB(第1種特別役物)を設けている。RBの作動は、BBの作動が行われている間、連続的に行われる。
BBの作動は、規定枚数(本実施の形態では、346枚)に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RBの作動は、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する遊技が行われた場合、規定回数(本実施の形態では、8回)に達する入賞が有った場合、又は、BBの作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
[内部抽籤テーブル]
図9及び図10を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図9は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10は、RB作動中用内部抽籤テーブルを示す。本実施の形態では、ボーナスの作動が行われているか否かといった状況に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
[内部当籤役決定テーブル]
図11及び図12を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Lの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。尚、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
図11は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。図12は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
[補助フラグ決定テーブル]
図13及び図14を参照して、補助フラグ決定テーブルについて説明する。補助フラグ決定テーブルは、抽籤値に応じて補助フラグの情報を備えている。補助フラグ決定テーブルは、後述の補助フラグ決定処理(図22参照)において、補助フラグを決定する際に参照される。
補助フラグ決定テーブル1(図13参照)は、後述の補助フラグ決定処理(図22参照)において、BBが内部当籤役として決定している場合に参照される。補助フラグ決定テーブル2(図14参照)は、後述の補助フラグ決定処理(図22参照)において、BBが内部当籤役として決定していない場合に参照される。
図13の補助フラグ決定テーブル1と、図14の補助フラグ決定テーブル2とは、補助フラグがオン又はオフとなる確率が異なるように規定されている。補助フラグは後述の中リール回転開始処理(図23参照)及び、後述の右リール回転開始処理(図24参照)において、補助フラグのオン又はオフに応じて、中リール3C及び右リール3Rの回転開始のタイミングを制御する際に参照される。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜1023」から抽出される乱数値を、補助フラグのオン及びオフに応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否かの判定を行うことによって抽籤が行われる。
ここで、補助フラグ決定テーブル1(図13参照)に規定されている抽籤値のうち、補助フラグ「オン」に対応する抽籤値は「1020」であり、補助フラグ「オフ」に対応する抽籤値は「4」である。このため、BBが内部当籤役として決定している場合には、256分の255の確率で補助フラグがオンにセットされる。また、補助フラグ決定テーブル2(図14参照)に規定されている抽籤値のうち、補助フラグ「オン」に対応する抽籤値は「4」であり、補助フラグ「オフ」に対応する抽籤値は「1020」である。このため、BBが内部当籤役として決定していない場合には、256分の1の確率で補助フラグがオンにセットされる。
したがって、BBが内部当籤役として決定している場合に参照される補助フラグ決定テーブル1(図13参照)を参照して補助フラグを抽籤により決定した場合には、BBが内部当籤役として決定していない場合に参照される補助フラグ決定テーブル2(図14参照)を参照して補助フラグを抽籤により決定した場合と比較して、補助フラグのオンが抽籤により決定する確率が高くなるように規定している。このため、BBが内部当籤役として決定した場合には99%以上の確率で後述の回転開始演出が行われる。
[リール図柄位置決定テーブル]
図15を参照して、リール図柄位置決定テーブルについて説明する。このリール図柄位置決定テーブルは、後述の中リール回転開始処理(図23参照)及び、後述の右リール回転開始処理(図24参照)において、補助フラグがオンである場合に行われる後述の「回転開始演出」の際に参照され、中リール3C、及び右リール3Rの回転開始位置を決定する場合に参照される。リール図柄位置決定テーブルは、リール図柄位置番号及び演出内容に対応するリール3L,3C,3Rの図柄位置番号を決定するための抽籤値の情報を備えている。本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜32767」から抽出される乱数値を、各リール図柄位置番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
「図柄位置番号」とは、センターライン8c上における回転中の各リール3L,3C,3Rの図柄位置をいう。リール図柄位置決定テーブルは、表示窓21L,21C,21Rでの回転中のリール3L,3C,3Rの表示態様を各演出内容に対応する演出内容にするために設けられている。
センターライン8c上における回転中の左リール3Lの図柄位置が「19」であり、センターライン8c上における回転中の中リール3Cの図柄位置が「0」であり、センターライン8c上における回転中の右リール3Rの図柄位置が「19」である場合、表示窓21L,21C,21Rでの回転中のリール3L,3C,3Rの表示態様は、7V字となる。この場合の演出内容を“7V字”としている。
同様に、センターライン8c上における回転中の左リール3Lの図柄位置が「0」であり、センターライン8c上における回転中の中リール3Cの図柄位置が「19」であり、センターライン8c上における回転中の右リール3Rの図柄位置が「0」である場合、表示窓21L,21C,21Rでの回転中のリール3L,3C,3Rの表示態様は、7逆V字となる。この場合の演出内容を“7逆V字”としている。
[メインRAMに設けられる格納領域の構成]
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図16〜図18を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
[内部当籤役格納領域]
図16を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せの表示が許可される。尚、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
尚、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様となっている。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されたことになる。
[持越役格納領域]
図17を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
前述の抽籤の結果、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定されたときは、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納されたボーナスの作動に係る内部当籤役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、前述の抽籤の結果にかかわらず、これが内部当籤役格納領域に格納される。
[作動中フラグ格納領域]
図18を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。
作動中フラグ格納領域は、1バイトからなる作動中フラグを格納する。作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナスが割り当てられている。ビットに「1」が立っているとき、該当するボーナスの作動が行われている。尚、全ビットが「0」であるときの状態を一般遊技状態と定義する。
[パチスロにおいて実行されるプログラムフロー]
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図19〜図28を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、図19を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(S1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(S2)。この処理では、例えば、内部当籤役格納領域(図16参照)や表示役格納領域(図16参照)等、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後で図20を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ42Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。次に、メインCPU31は、後で図21を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(S6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、後で図22を参照して説明する補助フラグ決定処理を行う(S7)。この処理では、BBが内部当籤役として決定しているか否かに応じて異なる抽籤確率により補助フラグを決定する処理等を行う。
次に、メインCPU31は、後で図23を参照して説明する中リール回転開始処理を行う(S8)。この処理では、補助フラグがオンであることを契機として、中リール3Cの回転開始タイミングを決定する処理等を行う。次に、メインCPU31は、後で図24を参照して説明する右リール回転開始処理を行う(S9)。この処理では、補助フラグがオンであることを契機として、右リール3Rの回転開始タイミングを決定する処理等を行う。
尚、各リール3L,3C,3Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図28参照)によってステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。
次に、メインCPU31は、後で図25を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S10)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタンが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(S11)。検索の結果、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブル(図7参照)により規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(S12)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S14)。この処理では、払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S15)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、後で図27を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S16)。この処理では、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
メインCPU31は、S16の後、又は、S15においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、後で図26を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S17)。この処理では、ボーナスの作動を開始するか否かがチェックされる。この処理が終了すると、S2に移る。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図20を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S31)。自動投入枚数カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S32)。この処理では、セレクタ42のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ42内のメダルの通過が促される。
メインCPU31は、自動投入枚数カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入枚数カウンタを投入枚数カウンタに複写する(S33)。次に、メインCPU31は、自動投入枚数カウンタをクリアする(S34)。S33及びS34は再遊技を行うための処理である。
メインCPU31は、S32又はS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S35)。次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S36)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値を変更する(S37)。この処理では、例えば、最大値が2に変更される。
メインCPU31は、S37の後、又は、S36においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S38)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S39)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(S40)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(S41)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU31は、S39において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S42)。メインCPU31は、S42の後、S41の後、又は、S38においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、ベットスイッチ11Sのチェックを行う(S43)。この処理では、ベットボタン11に対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S44)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、S38に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(S45)。
メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、S38に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S46)。この処理では、セレクタ42のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
[内部抽籤処理]
次に、図21を参照して、内部抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9及び図10参照)及び抽籤回数を決定する(S61)。作動中フラグ格納領域(図18参照)が参照され、ボーナスの作動の有無等に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数が決定される。尚、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S62)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(S63)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S64)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S65)。次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(S66)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(S67)。
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S68)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、S64に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S69)。
メインCPU31は、S66において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S70)。メインCPU31は、S70又はS69の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図11参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S71)。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図16参照)に格納する(S72)。次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図17参照)に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S73)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときは、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図12参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S74)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S75)。
メインCPU31は、S75の後、又は、S73において持越役格納領域(図17参照)に格納されているデータは0ではないと判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役格納領域(図16参照)との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域に格納する(S76)。つまり、ボーナスの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
[補助フラグ決定処理]
次に、図22を参照して、補助フラグ決定処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、BBが内部当籤役として決定したか否かを判別する(S81)。メインCPU31は、BBが内部当籤役として決定したと判別したときには、補助フラグ決定テーブル1(図13参照)に基づき、補助フラグを抽籤により決定する(S82)。メインCPU31は、BBが内部当籤役として決定していないと判別したときには、補助フラグ決定テーブル2(図14参照)に基づき、補助フラグを抽籤により決定する(S83)。
メインCPU31は、S83の後、又は、S82の後で補助フラグはオンであるか否かを判別する(S84)。メインCPU31は、補助フラグはオンではないと判別したときには、補助フラグ決定処理を終了する一方で、補助フラグはオンであると判別したときには、リール図柄位置決定テーブル(図15参照)に基づき、リール図柄位置番号を抽籤により決定する(S85)。この処理が終了すると、補助フラグ決定処理を終了する。
[中リール回転開始処理]
次に、図23を参照して、中リール回転開始処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、補助フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。メインCPU31は、補助フラグはオンではないと判別したときには、全リール3L,3C,3Rの回転開始を要求する(S92)。この処理が終了すると、中リール回転開始処理を終了する。
メインCPU31は、S91において、補助フラグはオンであると判別したときには、左リール3Cの回転開始を要求する(S93)。次に、メインCPU31は、リール図柄位置決定テーブル(図15参照)を参照して、決定されたリール図柄位置番号に対応する左リールの図柄位置番号LX及び中リールの図柄位置番号CXを決定する(S94)。次に、メインCPU31は、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CYを決定する(S95)。
次に、メインCPU31は、中リールの図柄位置番号CXの値は、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CYの値以上であるか否かを判別する(S96)。メインCPU31は、中リールの図柄位置番号CXの値は、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CYの値以上であると判別したときには、中リールの図柄位置番号CXの値から、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CYの値を減算した値を差D1として差カウンタに格納する。(S97)。
メインCPU31は、S96において、中リールの図柄位置番号CXの値は、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CYの値以上ではないと判別したときには、中リールの図柄位置番号CXの値から、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CYの値を減算した値に21を加算した値を差D1として差カウンタに格納する。(S98)。
メインCPU31は、S98の後、又は、S97の後で、決定されたリール図柄位置番号に対応する左リールの図柄位置番号LXの値から、差カウンタに格納した差D1の値を減算した値は0より小さいか否かを判別する(S99)。
メインCPU31は、決定されたリール図柄位置番号に対応する左リールの図柄位置番号LXの値から、差カウンタに格納した差D1の値を減算した値は0以上であると判別したときには、決定されたリール図柄位置番号に対応する左リールの図柄位置番号LXの値から、差カウンタに格納した差D1の値を減算した値を中リール回転開始図柄位置番号M1として回転開始図柄位置番号カウンタに格納する(S100)。
メインCPU31は、決定されたリール図柄位置番号に対応する左リールの図柄位置番号LXの値から、差カウンタに格納した差D1の値を減算した値は0より小さいと判別したときには、決定されたリール図柄位置番号に対応する左リールの図柄位置番号LXの値から、差カウンタに格納した差D1の値を減算した値に21を加算した値を中リール回転開始図柄位置番号M1として回転開始図柄位置番号カウンタに格納する(S101)。
メインCPU31は、S101の後、又は、S100の後で、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZを決定する(S102)。次に、メインCPU31は、中リール回転開始図柄位置番号M1の値は、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZの値と同じであるか否かを判別する(S103)。
メインCPU31は、中リール回転開始図柄位置番号M1の値は、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZの値と同じではないと判別したときには、S102の処理に移る一方で、中リール回転開始図柄位置番号M1の値は、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZの値と同じであると判別したときには、中リール3Cの回転開始を要求する(S104)。次に、メインCPU31は、差カウンタをクリアする(S105)。この処理が終了すると、中リール回転開始処理を終了する。尚、この差カウンタ、及び回転開始図柄位置番号カウンタは、主制御回路71のメインRAMの所定領域に設けられている。
[右リール回転開始処理]
次に、図24を参照して、右リール回転開始処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、補助フラグはオンであるか否かを判別する(S111)。メインCPU31は、補助フラグはオンではないと判別したときには、右リール回転開始処理を終了する一方で、補助フラグはオンであると判別したときには、リール図柄位置決定テーブル(図15参照)を参照して、決定されたリール図柄位置番号に対応する中リールの図柄位置番号CX及び右リールの図柄位置番号RXを決定する(S112)。次に、メインCPU31は、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RYを決定する(S113)。
次に、メインCPU31は、右リールの図柄位置番号RXの値は、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RYの値以上であるか否かを判別する(S114)。メインCPU31は、右リールの図柄位置番号RXの値は、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RYの値以上であると判別したときには、右リールの図柄位置番号RXの値から、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RYの値を減算した値を差D2として差カウンタに格納する。(S115)。
メインCPU31は、S114において、右リールの図柄位置番号RXの値は、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RYの値以上ではないと判別したときには、右リールの図柄位置番号RXの値から、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RYの値を減算した値に21を加算した値を差D2として差カウンタに格納する。(S116)。
メインCPU31は、S116の後、又は、S115の後で、決定されたリール図柄位置番号に対応する中リールの図柄位置番号CXの値から、差カウンタに格納した差D2の値を減算した値は0より小さいか否かを判別する(S117)。
メインCPU31は、決定されたリール図柄位置番号に対応する中リールの図柄位置番号CXの値から、差カウンタに格納した差D2の値を減算した値は0以上であると判別したときには、決定されたリール図柄位置番号に対応する中リールの図柄位置番号CXの値から、差カウンタに格納した差D2の値を減算した値を右リール回転開始図柄位置番号M2として回転開始図柄位置番号カウンタに格納する(S118)。
メインCPU31は、決定されたリール図柄位置番号に対応する中リールの図柄位置番号CXの値から、差カウンタに格納した差D2の値を減算した値は0より小さいと判別したときには、決定されたリール図柄位置番号に対応する中リールの図柄位置番号CXの値から、差カウンタに格納した差D2の値を減算した値に21を加算した値を右リール回転開始図柄位置番号M2として回転開始図柄位置番号カウンタに格納する(S119)。
メインCPU31は、S119の後、又は、S118の後で、回転中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CZを決定する(S120)。次に、メインCPU31は、右リール回転開始図柄位置番号M2の値は、回転中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CZの値と同じであるか否かを判別する(S121)。
メインCPU31は、右リール回転開始図柄位置番号M2の値は、回転中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CZの値と同じはないと判別したときには、S120の処理に移る一方で、右リール回転開始図柄位置番号M2の値は、回転中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CZの値と同じであると判別したときには、右リール3Rの回転開始を要求する(S122)。次に、メインCPU31は、差カウンタをクリアする(S123)。、次に、メインCPU31は、補助フラグをクリアする(S124)。この処理が終了すると、右リール回転開始処理を終了する。
[リール停止制御処理]
次に、図25を参照して、リール停止制御処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S131)。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、これが押されるまで待機する。
メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、該当ストップボタンの操作を無効化する(S132)。各ストップボタン7L,7C,7Rの有効及び無効の状態は、メインRAM33に設けられた所定の格納領域において管理される。
次に、メインCPU31は、チェック回数として5をセットする(S133)。本実施の形態では、滑り駒数の最大数を「4」としていることから、ストップボタンが押されたときに該当表示窓の中段にある図柄の位置を含め、そこから4個先の図柄の位置までがチェックの対象となる。つまり、「0」、「1」、「2」、「3」及び「4」の5つの数値の何れかが滑り駒数として決定される。
次に、メインCPU31は、内部当籤役に基づいて、ストップボタンが押されたときに該当表示窓の中段にある図柄の位置(以下、停止開始位置)を含めたチェック回数の範囲内にある各図柄の位置の中で、最も優先順位の高い図柄の位置を検索する(S134)。この処理では、内部当籤役によって表示が許可されている図柄の組合せを、入賞判定ライン沿って表示することが可能となる図柄の位置が、最も優先順位の高い図柄の位置として決定される。
次に、メインCPU31は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定する(S135)。停止開始位置から上記最も優先順位の高い図柄の位置までの図柄の個数が滑り駒数として決定される。次に、メインCPU31は、停止予定位置待ちへ移行する(S136)。停止予定位置待ちへ移行すると、後述の割込処理(後述の図28参照)によってステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、最も優先順位の高い図柄の位置が該当表示窓の中段に到達するのを待って該当リールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(S137)。リール停止コマンドは、停止したリールの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
次に、メインCPU31は、操作が有効なストップボタンがあるか否かを判別する(S138)。つまり、まだ回転中のリールがあるか否かが判別される。メインCPU31は、操作が有効なストップボタンがあると判別したときには、S131に移る一方で、操作が有効なストップボタンがないと判別したときには、リール停止制御処理を終了する。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図26を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、表示役はBBであるか否かを判別する(S141)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図8参照)を参照し、BB作動時処理を行う(S142)。この処理では、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図17参照)をクリアする(S143)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(S144)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU31は、S141において表示役はBBではないと判別したときには、表示役はリプレイであるか否かを判別する(S145)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタの値を自動投入枚数カウンタに複写する(S146)。
メインCPU31は、S145において表示役はリプレイではないと判別したときには、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S147)。メインCPU31は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、BB作動中フラグはオンであると判別したときには、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S148)。
メインCPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図8参照)を参照し、RB作動時処理を行う(S149)。この処理では、RB作動中フラグがオンにされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値がセットされる。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図27を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S151)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理を行う(S152)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフされ、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(S153)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
メインCPU31は、S151においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタを更新する(S154)。この処理では、遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算される。次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S155)。
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(S156)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図28を参照して、メインCPU31の制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S161)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(S162)。この処理では、ストップスイッチ7S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(S163)。この処理では、全リール3L,3C,3Rの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リールの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S164)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(S165)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
[副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー]
主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図29〜図31を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主基板通信タスク]
図29を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S301)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S302)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S303)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S304)、S301に移る。
[演出登録タスク]
次に、図30を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S311)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S312)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図31を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU81は、S314の後、又は、S312においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S315)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S316)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S317)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理(後述の図31参照)において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、S311に移る。
[演出内容決定処理]
次に、図31を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S321)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定し、登録する(S322)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(S323)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S324)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出番号と作動ストップボタンの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(S325)。尚、作動ストップボタンとは、有効なストップボタンのうち押されたもののことである。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S326)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する(S327)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S328)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス開始用の演出データを登録する(S329)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S330)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、演出内容決定処理を終了する一方で、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス終了用の演出データを登録する(S331)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図32〜図35の表示例を参照して、メインCPU31により行われる「回転開始演出」の演出内容について説明する。
図32〜図35は、抽籤により補助フラグのオンが抽籤により決定されることにより、リール図柄位置番号として「1」が決定され、演出内容として“7V字”が決定した場合の「回転開始演出」の表示例を示す。
図32は、補助フラグのオンが抽籤により決定し、左リール3Lの回転が開始されている場合の表示例を示す。この場合、まだ中リール3C及び右リール3Rの回転は開始されていない。
図33は、左リール3Lの回転開始の次に、中リール3Cの回転が開始する場合の表示例を示す。実施例では、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上には、図柄位置番号「7」に対応する“チェリー”が停止表示されている。まず、リール図柄位置決定テーブル(図15参照)を参照して、決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する左リール3Lの図柄位置番号LX「19」と、中リール3Cの図柄位置番号CX「0」を決定する。次に、停止中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CY「7」を決定する。
決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する中リールの図柄位置番号CX「0」は、停止中の中リールにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CY「7」以下であるから、決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する中リールの図柄位置番号CX「0」から停止中の中リールにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CY「7」を減算した値「−7」に21を加算した値「14」を差D1として差カウンタに格納する。
そして、決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する左リールの図柄位置番号LX「19」から差D1「14」を減算した値「5」は「0」よりも大きいため、この決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する左リールの図柄位置番号LX「19」から差D1「14」を減算した値「5」を中リール回転開始図柄位置番号M1として回転開始図柄位置番号カウンタに格納する。
次に、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZを決定する。そして、左リール3Lが回転した結果、中リール回転開始図柄位置番号M1「5」と、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZとが同じ値になったときに、左リール3Lに同期して中リール3Cの回転が開始される。
つまり、左リール3Lにおける図柄位置番号「5」に対応する“リプレイ”がセンターライン8c上に変動表示されたタイミングで、左リール3Lに同期して中リール3Cの回転が開始される。
図34は、中リール3Cの回転開始の次に、右リール3Rの回転が開始する場合の表示例を示す。実施例では、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上には、図柄位置番号「2」に対応する“リプレイ”が停止表示されている。まず、リール図柄位置決定テーブル(図15参照)を参照して、決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する中リールの図柄位置番号CX「0」と、右リールの図柄位置番号RX「19」を決定する。次に、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RY「2」を決定する。
決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する右リールの図柄位置番号RX「19」は、停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RY「2」以上であるから、決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する右リールの図柄位置番号RX「19」から停止中の右リール3Rにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号RY「2」を減算した値「17」を差D2として差カウンタに格納する。
そして、決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する中リールの図柄位置番号CX「0」から差D2「17」を減算した値「−17」は「0」よりも小さいため、この決定されたリール図柄位置番号「1」に対応する中リールの図柄位置番号CX「0」から差D2「17」を減算した値「−17」に「21」を加算した値「4」を右リール回転開始図柄位置番号M2として回転開始図柄位置番号カウンタに格納する。
次に、回転中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CZを決定する。そして、中リール3Cが回転した結果、右リール回転開始図柄位置番号M2「4」と、回転中の中リール3Cにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号CZとが同じ値になったときに、右リール3Rの回転が開始される。
つまり、中リール3Cにおける図柄位置番号「4」に対応する“スイカ”がセンターライン8c上に変動表示されたタイミングで、中リール3Cに同期して右リール3Rの回転が開始される。
図35は、中リール3C及び右リール3Rがそれぞれ決定されたタイミングで回転を開始し左リール3Lと同じ速度で同期するようにして回転が開始され、全リール3L,3C,3Rがそれぞれ同じ速度で同期するようにして回転した結果、リール図柄位置番号「1」に対応する演出内容“7V字”による演出がなされている場合の表示例を示す。実施例では、回転中の各リール3L,3C,3Rが表示窓21L,21C,21Rで“赤7”のV字型になる態様となるように同期して回転している。
したがって、遊技者は、回転中のリール3L,3C,3Rにより表示窓21L,21C,21Rで“7V字”が示されることにより、BBが内部当籤役として決定していることへの期待感を持つことができる。
このため、BBが内部当籤役として決定した場合には、補助フラグがオンとなり、BBに対応する図柄組合せである“赤7−赤7−赤7”を示唆する各図柄が“7V字”となって同期するように各リール3L,3C,3Rの駆動が制御される。
これにより、遊技者は回転中の各リール3L,3C,3Rの図柄を見ることにより、各図柄に対応するBBが内部当籤役として決定していることを認識することができる。したがって、遊技者が遊技を行う際に常に視認している表示窓21L,21C,21Rにおいて、BBが内部当籤役として決定していることを示す報知が行われることから、遊技者は表示窓21L,21C,21Rにのみ目を配って遊技を行うことができる。これにより遊技者は遊技に集中することができ、遊技機の稼働率を高めることができる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
また、上述の実施例では、左リール3Lが回転した結果、中リール回転開始図柄位置番号M1と、回転中の左リール3Lにおけるセンターライン8c上の図柄位置番号LZとが同じ値になったときに、中リール3Cの回転が開始するようにしたが、これに限られない。例えば、中リール3Cの回転が定速になるまでの時間を考慮して、1〜5コマに相当する値分早く回転開始をするようにしてもよい。同様に、右リール3Rにおいても右リール3Rの回転が定速になるまでの時間を考慮して、1〜5コマに相当する値分早く回転開始をするようにしてもよい。
また、上述の実施例では、BBが内部当籤役として決定した場合にのみ、補助フラグがオンになる確率が高い補助フラグ決定テーブル1(図13参照)を参照して、補助フラグのオンを決定しているがこれに限られない。例えば、チェリー、ベル、スイカ又はリプレイが内部当籤役として決定した場合には、補助フラグをオンにし、各内部当籤役に応じてリール図柄位置決定テーブル(図36参照)を参照して、リール図柄位置番号を決定し、決定したリール図柄位置番号に対応して、中リール3C及び、右リール3Rの回転開始のタイミングを決定してもよい。