JP2010118791A - オーディオ用デジタルアンプおよびオーディオシステムおよびオーディオ用信号処理方法およびオーディオ用信号処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタルアンプにおいて定電圧のスイッチング時に生じる「出力信号へのノイズ重畳」の問題を効果的に解決可能に構成されたデジタルアンプを提供する。
【解決手段】入力されたオーディオ信号をパルス幅変調(PWM)などしたデジタル信号である第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号を取得すると、第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するように構成することで、それぞれのスイッチング時に瞬時に流れ込む電流(以下、「突入電流」という)を互いに逆方向に生じさせ、その結果、GND(グラウンド)に対しては前記突入電流が打ち消しあうようになり、出力信号にノイズが重畳するのを回避する。
【選択図】図2
【解決手段】入力されたオーディオ信号をパルス幅変調(PWM)などしたデジタル信号である第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号を取得すると、第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するように構成することで、それぞれのスイッチング時に瞬時に流れ込む電流(以下、「突入電流」という)を互いに逆方向に生じさせ、その結果、GND(グラウンド)に対しては前記突入電流が打ち消しあうようになり、出力信号にノイズが重畳するのを回避する。
【選択図】図2
Description
本発明は、オーディオアンプやTVの音声増幅器に使用されるデジタルアンプおよび前記オーディオアンプとスピーカを有するオーディオシステムおよびオーディオ用信号処理方法およびオーディオ用信号処理プログラムに関する。
近年、アナログアンプに比べ電力効率が良く、また、小型化ができることで、オーディオアンプやTVの音声増幅器にデジタルアンプが頻繁に使用されている。デジタルアンプは、入力されたオーディオ信号をパルス幅変調(PWM)などしたデジタル信号(以下、「スイッチング制御信号」という)を生成すると、前記スイッチング制御信号で定電圧をスイッチングし、波形増幅されたデジタル信号を得る。そして、前記波形増幅されたデジタル信号をローパスフィルタに通しD/A変換などすることで、元のオーディオ信号成分を増幅した信号を生成し、出力するよう構成される。デジタルアンプから出力された信号は、スピーカに入力され、スピーカから音声が出力される。
ここで、デジタルアンプは、スイッチングする定電圧が不安定だと、出力信号にノイズが重畳してしまうという問題がある。例えば、スイッチング制御信号によってスイッチング素子をON/OFFする際に瞬時に流れ込む電流により、定電圧電源およびGND(グラウンド)の電位が大きく振られてしまい、その影響で出力信号にノイズが重畳したりする。
デジタルアンプから出力される信号にノイズが重畳してしまうと、その信号の入力によりスピーカから出力される音声にも、音質の劣化などの悪影響が現れてしまう。そのため、デジタルアンプに接続される定電圧電源には、ノイズの問題が生じないような安定した強固なものが求められる。
ここで、特許文献1に、定電圧のスイッチング時のノイズの問題を解決可能に構成した増幅回路が記載されている。この増幅回路は、入力端子からアナログ信号を入力しゲート駆動信号を生成するPWMドライバ回路と、前記ゲート駆動信号により定電圧をスイッチングする出力スイッチング回路の各電源および各GNDを独立する構成としたものである。その結果、定電圧のスイッチング時に出力スイッチング回路で発生するノイズの原因が、PWMドライバ回路に及ぼす影響を軽減させている。しかしながら、当該構成の場合、PWMドライバ回路で発生するノイズを軽減できたとしても、出力スイッチング回路で発生するノイズを軽減することはできない。すなわち、デジタルアンプから出力される信号にノイズが重畳してしまうという問題を十分に解決可能には構成されていない。
特開2004−56177
そこで、本発明では、デジタルアンプにおいて定電圧のスイッチング時に生じる「出力信号へのノイズ重畳」の問題を効果的に解決可能に構成されたデジタルアンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、以下のような発明などを提供する。
入力されたオーディオ信号をパルス幅変調(PWM)又はパルス密度変調(PDM)などしたデジタル信号である第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号を取得すると、第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するように構成することで、それぞれのスイッチング時に瞬時に流れ込む電流(以下、「突入電流」という)を互いに逆方向に生じさせ、その結果、GND(グラウンド)に対しては前記突入電流が打ち消しあうようになり、出力信号にノイズが重畳するのを回避したオーディオ用デジタルアンプなどを提供する。
また、前記オーディオ用デジタルアンプと、前記オーディオ用デジタルアンプから出力される第二チャンネル用の信号を極性を逆にして入力されるように構成することで、前記オーディオ用デジタルアンプで逆位相アンプされた第二チャンネル用信号の位相を正常に戻し、位相を正常に戻した信号にて音声を出力するステレオスピーカとを有するオーディオシステムを提供する。
具体的には、以下のような発明を提供する。
第一発明では、第一チャンネル用信号および第二チャンネル用信号の入力に応じ、第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号を生成する第一スイッチング素子と、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成する第二スイッチング素子と、を有するオーディオ用デジタルアンプを提供する。
第二発明では、前記第一発明のデジタルアンプと、前記デジタルアンプから出力される第一チャンネル用の信号を入力される第一スピーカ、および、第二チャンネル用の信号を極性を逆にして入力される第二スピーカを有するステレオスピーカと、を含むオーディオシステムを提供する。
第三発明では、第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号を取得する取得ステップと、取得した第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するアンプステップと、を有するオーディオ用信号処理方法を提供する。
第四発明では、第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号をオーディオ用デジタルアンプに取得させる制御をする取得命令ステップと、取得した第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するようオーディオ用デジタルアンプを制御するアンプ制御ステップと、を計算機に実行させるためのプログラムを提供する。
本発明のオーディオ用デジタルアンプにより、定電圧のスイッチング時に生じる「出力信号へのノイズ重畳」の問題を効果的に解決することが可能となる。また、本発明のオーディオ用デジタルアンプを含むオーディオシステムにより、オーディオ用デジタルアンプの定電圧のスイッチング時に生じる「出力信号へのノイズ重畳」による音質劣化の問題を効果的に解決することが可能となる。
以下に、本発明の実施例を説明する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。
<実施形態の概要>
<実施形態の概要>
本実施形態のオーディ用デジタルアンプは、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子を有する。図1に示すように、第一スイッチング素子は、第一チャンネル用の信号の入力を受付けると、入力された第一チャンネル用信号に応じて定電圧をスイッチングし、第一チャンネル用信号をアンプした「+又は−信号」を生成する。一方、第二スイッチング素子は、第二チャンネル用の信号の入力を受付けると、入力された第二チャンネル用信号に応じて定電圧をスイッチングし、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした「−又は+信号」を生成する。
このように構成することで、第一スイッチング素子への第一チャンネル用信号の入力による定電圧のスイッチング時と、第二スイッチング素子への第二チャンネル用信号の入力による定電圧のスイッチング時のそれぞれに生じる突入電流をGND(グラウンド)に対して互いに逆方向に生じさせ、GND(グラウンド)に対する突入電流の影響を打ち消しあい、出力信号にノイズが重畳するのを回避している。
また、本実施形態のオーディオシステムは、前記オーディオ用デジタルアンプと、前記オーディオ用デジタルアンプから出力される逆位相アンプされた第二チャンネル用の信号の極性を逆にして入力されるスピーカとから構成される。
このように構成することで、逆位相アンプされた第二チャンネル用の信号の位相を正常に戻し、位相を正常に戻した信号にて音声を出力することを実現している。
<本実施形態の機能的構成>
<本実施形態の機能的構成>
図2は、本実施形態のオーディオ用デジタルアンプとステレオスピーカとからなるオーディオシステムの機能ブロック図の一例を表す図である。これらの図にあるように本実施形態の「オーディオシステム」は「オーディオ用デジタルアンプ」(02A00)と「ステレオスピーカ」(02B00)とを有する。そして、「オーディオ用デジタルアンプ」(02A00)は、「第一スイッチング素子」(02A01)と、「第二スイッチング素子」(02A02)を有し、「ステレオスピーカ」(02B00)は「第一スピーカ」(02B01)と、「第二スピーカ」(02B02)を有する。なお、オーディオ用デジタルアンプ(02A00)は「ローパスフィルタ」(02A03)を有してもよい。
なお、以下に記載する本装置の機能ブロックは、ハードウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの組合せとして実現され得る(本明細書の全体を通じて同様である)。
以下、本実施形態の「オーディオシステム」の「オーディオ用デジタルアンプ」(02A00)と「ステレオスピーカ」(02B00)の機能的構成について説明する。
<<「オーディオ用デジタルアンプ」(02A00)>>
<<「オーディオ用デジタルアンプ」(02A00)>>
「オーディオ用デジタルアンプ」(02A00)は、「第一スイッチング素子」(02A01)と、「第二スイッチング素子」(02A02)を有する。
<<<第一スイッチング素子>>>
<<<第一スイッチング素子>>>
「第一スイッチング素子」(02A01)は、第一チャンネル用信号の入力に応じ、第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号を生成するよう構成される。「第一スイッチング素子(02A01)に入力される第一チャンネル用信号」(以下、単に「第一チャンネル用信号」という)とは、入力端子などを介してオーディオ用デジタルアンプ(02A00)に入力された第一チャンネル用のオーディオ信号を、パルス幅変調(PWM)又はパルス密度変調(PDM)などしたデジタル信号のことである。
ここで、「第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号を生成」とは、図3に示すように、第一チャンネル用信号として、「High」信号(例:「5V」)が入力された際には、正方向にアンプした+の電圧値の出力信号を生成し、「Low」(例:「0V」)信号が入力された際には、負方向にアンプした−の電圧値の出力信号を生成することを意味する。前記処理は、例えば、図2に示すように構成された第一スイッチング素子(02A01)により実現することができる。以下、図2に示すように構成された第一スイッチング素子(02A01)について説明する。
<<第一スイッチング素子(02A01)>>
<<第一スイッチング素子(02A01)>>
図2に示す第一スイッチング素子(02A01)は、二つのFET(a1、a2)と、前記二つのFET(a1、a2)の動作を制御する第一制御部とからなる。a1のFETは、FETを動作させるための所定の電圧をゲートに加えられると、+Vの定電圧電源に接続されたドレインから出力端子(図中、ローパスフィルタに接続)に接続されたソースに向けて電流が流れるとともに(図中、矢印A)、出力端子から+Vの電圧を出力する。一方、a2のFETは、FETを動作させるための所定の電圧をゲートに加えられると、出力端子(図中、ローパスフィルタに接続)に接続されたドレインから−Vの定電圧電源に接続されたソースに向けて電流が流れるとともに、出力端子から−Vの電圧を出力する。すなわち、二つのFET(a1、a2)は、図4に示すような回路(0401)においてスイッチ(a1、a2)として機能しているのと同等である。そして、スイッチとして機能している二つのFET(a1、a2)のスイッチのON/OFFを制御するのが第一制御部である。
図2の第一制御部は、入力される第一チャンネル用信号に応じ、「High」信号が入力された際には、スイッチa1(a1のFET)のみをONし(スイッチa2はOFF)、「Low」信号が入力された際には、スイッチa2(a2のFET)のみをONする(スイッチa1はOFF)ように構成されている。すなわち、「High」信号が入力された際には、a1のFET(スイッチa1)のゲートのみに所定の電圧を加え、「Low」信号が入力された際には、a2のFET(スイッチa2)のゲートのみに所定の電圧を加えるように構成される。前記は、例えば、図4に示すように、a1のFET(スイッチa1)のゲートには、第一チャンネル用信号の位相のまま、スイッチングを制御するために電圧値を調整されたスイッチング制御信号を入力し、a2のFET(スイッチa2)のゲートには、第一チャンネル用信号の位相を逆にし、スイッチングを制御するために電圧値を調整されたスイッチング制御信号を入力することで実現してもよい。
ここで、参考までに、図3に、図2のように構成された第一スイッチング素子(02A01)に入力される第一チャンネル用信号と、前記入力に応じて第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号(出力信号)の関係を示す。図3に示すように、第一スイッチング素子は、入力された第一チャンネル用信号のHigh信号又はLow信号に応じ、+信号(+V)又は−信号(−V)を出力することで、第一チャンネル用信号を同じ位相のままアンプした出力信号を生成している。
<<<第二スイッチング素子>>
<<<第二スイッチング素子>>
「第二スイッチング素子」(02A02)は、第二チャンネル用信号の入力に応じ、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するよう構成される。「第二スイッチング素子(02A02)に入力される第二チャンネル用信号」(以下、単に「第二チャンネル用信号」という)とは、入力端子などを介してオーディオ用デジタルアンプ(02A00)に入力された第二チャンネル用のオーディオ信号を、パルス幅変調(PWM)又はパルス密度変調(PDM)などしたデジタル信号のことである。
ここで、「第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成」とは、図5に示すように、第二チャンネル用信号を逆位相にし、アンプした−又は+信号を生成することである。すなわち、第二チャンネル用信号として、「High」信号(例:「5V」)が入力された際には、負方向にアンプした−の電圧値の出力信号を生成し、「Low」(例:「0V」)信号が入力された際には、正方向にアンプした+の電圧値の信号を生成することを意味する。前記処理は、例えば、図2に示すように構成された第二スイッチング素子(02A02)により実現することができる。以下、図2に示すように構成された第二スイッチング素子(02A02)について説明する。
<<第二スイッチング素子(02A02)>>
<<第二スイッチング素子(02A02)>>
図2に示す第二スイッチング素子(02A02)は、二つのFET(a3、a4)と、前記二つのFET(a3、a4)の動作を制御する第二制御部とからなる。a3のFETとa4のFETについては、それぞれ、a1のFETとa2のFETと同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。なお、二つのFET(a3、a4)についても、図6に示すような回路(0601)においてスイッチ(a3、a4)として機能しているのと同等である。そして、スイッチとして機能している二つのFET(a3、a4)のスイッチのON/OFFを制御するのが第二制御部である。
図2の第二制御部は、入力される第二チャンネル用信号に応じ、「High」信号が入力された際には、スイッチa4(a4のFET)のみをONし(スイッチa3はOFF)、「Low」信号が入力された際には、スイッチa3(a3のFET)のみをONする(スイッチa4はOFF)ように構成されている。すなわち、「High」信号が入力された際には、a4のFET(スイッチa4)のゲートのみに所定の電圧を加え、「Low」信号が入力された際には、a3のFET(スイッチa3)のゲートのみに所定の電圧を加えるように構成される。前記は、例えば、図6に示すように、a3のFET(スイッチa3)のゲートには、第二チャンネル用信号の位相を逆にし、スイッチングを制御するために電圧値を調整されたスイッチング制御信号を入力し、a4のFET(スイッチa4)のゲートには、第二チャンネル用信号の位相のまま、スイッチングを制御するために電圧値を調整されたスイッチング制御信号を入力することで実現してもよい。
ここで、参考までに、図5に、図2のように構成された第二スイッチング素子(02A02)に入力される第二チャンネル用信号と、前記入力に応じて第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号(出力信号)の関係の一例を示す。図5に示すように、第二スイッチング素子は、入力された第二チャンネル用信号のHigh信号又はLow信号に応じ、−信号(−V)又は+信号(+V)を出力することで、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした出力信号を生成している。
<<<第一スイッチング素子および第二スイッチング素子を有することによる効果>>>
<<<第一スイッチング素子および第二スイッチング素子を有することによる効果>>>
図2のようにオーディオ用デジテルアンプ(02A00)を構成することで、同相成分が含まれる第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号が、第一スイッチング素子(02A01)および第二スイッチング素子(02A02)に入力された場合、スイッチング時(「Low」→「High」または「High」→「Low」の切替り時)に生じる「出力信号へのノイズ重畳」の問題を効果的に解決することができる。
具体的には、図2のように構成した場合、第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号がともに「Low信号」から「High信号」に切り替わる時、第一スイッチング素子(02A01)のa1のFET(スイッチa1)と、第二スイッチング素子(02A02)のa4のFET(スイッチa4)が同時にONされる。その結果、スイッチング時の突入電流が、第一スイッチング素子(02A01)においては、矢印Aに示す向きに流れ、第二スイッチング素子(02A02)においては、矢印Bに示す向きに流れることとなる。かかる場合、+V/−Vの定電圧電源には電圧変動が生じるが、GNDに対しては、矢印Aおよび矢印Bに示す向きに流れる突入電流のそれぞれが打ち消しあうようになるので、突入電流の影響がノイズとなって出力信号に重畳することを軽減することができる。
同様に、第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号がともに「High信号」から「Low信号」に切り替わる時においては、第一スイッチング素子(02A01)のa2のFET(スイッチa2)と、第二スイッチング素子(02A02)のa3のFET(スイッチa3)が同時にONされ、前記と同様の効果を得ることができる。
ここで、図7に、図2のように構成した本件デジタルアンプと、従来技術のデジタルアンプとの出力信号へのノイズ重畳の程度の比較結果を示す。図は、ノイズの一例として、歪率の比較結果を示している。横軸は出力ワット数(W)、縦軸は歪率(%)である。図に示すように、一般的に使用される出力ワット数の範囲内において、本件デジタルアンプの方が、従来技術のデジタルアンプに比べて、歪率の程度が良好であることが確認できた。
なお、第一スイッチング素子(02A01)および第二スイッチング素子(02A02)を構成するFETとして、前記はNチャンネル形を前提に説明したが、前記のような機能を実現できればその種類は特段制限されず、Pチャンネル形であってもよい。しかし、第一スイッチング素子(02A01)を構成するFETと、第二スイッチング素子(02A02、03A02)を構成するFETは同じ種類にするのが望ましい。
前記のようにして第一スイッチング素子(02A01)および第二スイッチング素子(02A02)により生成され出力された出力信号は、ローパスフィルタに通すことでD/A変換などした後、以下で説明するステレオスピーカに向けて出力される。
<<「ステレオスピーカ」(02B00)>>
<<「ステレオスピーカ」(02B00)>>
「ステレオスピーカ」(02B00)は、「第一スピーカ」(02B01)と、「第二スピーカ」(02B02)を有する。
「第一スピーカ」(02B01)は、図2に示すように、前記デジタルアンプから出力される第一チャンネル用の信号を入力されるよう構成される。そして、入力された信号に応じて振動板を前後させるなどし、音声を出力する。
「第二スピーカ」(02B02)は、図2に示すように、前記デジタルアンプから出力される第二チャンネル用の信号を、極性を逆にして入力されるよう構成される。このように第二チャンネル用の信号を、極性を逆にして入力することで、オーディオ用デジタルアンプ(02A00)の第二スイッチング素子(02A02)で逆位相アンプされた信号の位相を、正常な位相に戻すことができる。そして、前記位相を正常に戻された信号に応じて振動板を前後させるなどし、音声を出力することとなる。
<本実施形態の処理の流れ>
<本実施形態の処理の流れ>
本実施形態のオーディオシステムのオーディオ用信号処理方法の処理の流れの一例を、図8のフローチャート図を用いて説明する。
まず、オーディオシステムを構成するオーディオ用デジタルアンプに第一チャンネル用オーディオ信号および第二チャンネル用オーディオ信号が入力されると、それらをパルス幅変調などしたデジタル信号である第一チャンネル用信号および第二チャンネル用信号を取得する(S0801:取得ステップ)。
その後、取得ステップ(S0801)にて取得した第一チャンネル用信号および第二チャンネル用信号に応じ、第一スイッチング素子および第二スイッチング素子を制御などして、第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成する(S0802:アンプステップ)。
そして、アンプステップ(S0802)にてアンプおよび逆位相アンプされた第一チャンネル用の信号および第二チャンネル用の信号をローパスフィルタに通すことでD/A変換する(S0803:変換ステップ)。
その後、変換ステップ(S0803)で変換された、第一チャンネル用の信号をオーディオシステムを構成するステレオスピーカの第一スピーカに入力するとともに、第二チャンネル用の信号を極性を逆にしてステレオスピーカの第二スピーカに入力し、ステレオスピーカを駆動する(S0804:駆動ステップ)。
オーディオシステムを構成するオーディオ用デジタルアンプに第一チャンネル用オーディオ信号および第二チャンネル用オーディオ信号が入力されている間、前記処理を繰り返す。
<本実施形態の効果>
<本実施形態の効果>
本発明のオーディオ用デジタルアンプにより、定電圧のスイッチング時に生じる「出力信号へのノイズ重畳」の問題を効果的に解決することが可能となる。また、本発明のオーディオ用デジタルアンプを含むオーディオシステムにより、オーディオ用デジタルアンプの定電圧のスイッチング時に生じる「出力信号へのノイズ重畳」による音質劣化の問題を効果的に解決することが可能となる。
02A00 オーディオ用デジタルアンプ
02A01 第一スイッチング素子
02A02 第二スイッチング素子
02B00 ステレオスピーカ
02B01 第一スピーカ
02B02 第二スピーカ
02A01 第一スイッチング素子
02A02 第二スイッチング素子
02B00 ステレオスピーカ
02B01 第一スピーカ
02B02 第二スピーカ
Claims (4)
- 第一チャンネル用信号および第二チャンネル用信号の入力に応じ、
第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号を生成する第一スイッチング素子と、
第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成する第二スイッチング素子と、
を有するオーディオ用デジタルアンプ。 - 請求項1に記載のデジタルアンプと、
前記デジタルアンプから出力される第一チャンネル用の信号を入力される第一スピーカ、および、第二チャンネル用の信号を極性を逆にして入力される第二スピーカを有するステレオスピーカと、
を含むオーディオシステム。 - 第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号を取得する取得ステップと、
取得した第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するアンプステップと、
を有するオーディオ用信号処理方法。 - 第一チャンネル用信号と第二チャンネル用信号をオーディオ用デジタルアンプに取得させる制御をする取得命令ステップと、
取得した第一チャンネル用信号をアンプした+又は−信号と、第二チャンネル用信号を逆位相アンプした−又は+信号を生成するようオーディオ用デジタルアンプを制御するアンプ制御ステップと、
を計算機に実行させるためのプログラム。
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