JP2010116841A - レーザ点火装置。 - Google Patents

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孝之 猪原
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Abstract

【課題】希薄燃焼機関や低負荷燃焼時などの難着火性機関においても優れた着火性を示すレーザ点火装置の信頼性向上を目的とする。
【解決手段】レーザ発振装置2から発振されたレーザ光を集光レンズ120によって機関燃焼室500内に集光して内燃機関5の点火を行うレーザ点火装置1において、集光レンズ120を機関燃焼室500内の高温、高圧から保護する保護カバー130と、保護カバー130の表面に付着する汚れを検知する汚れ検知手段として電気抵抗を測定する電気抵抗測定電極310a、310bと、電気抵抗測定手段31と、汚れ除去用のレーザ光を発振する汚れ除去手段とを設けて、汚れ除去が必要と判断された場合に汚れ除去用のレーザ光を発振する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に装着され該内燃機関の点火を行うレーザ点火装置の信頼性向上に関する。
自動車エンジン等の内燃機関において燃焼排気中に含まれる環境負荷物質の低減やさらなる燃費の向上のため、燃料の希薄化、高過給気化等が図られている。一般に、希薄燃焼機関や、高過給気混合燃焼機関は難着火性であるため、より着火性に優れた点火装置が望まれている。
このような難着火性機関においても優れた着火性を発揮できる点火装置として、特許文献1には、機関燃焼室内に高エネルギのレーザ光を燃焼室に面した集光レンズによって集光して火炎核を発生させ混合気の着火を行うレーザ点火装置が提案されている。
特開2005−42591号公報
ところが、このようなレーザ点火装置においては、集光レンズを保護する保護カバーの表面が煤等によって汚染されると、保護カバーを透過するレーザ光が減少して、集光されるエネルギが小さくなり着火不良となる虞がある。
特に、過剰な燃料を噴射して、燃焼排気浄化装置の再生を行うリッチスパイク噴射が行われた場合には、煤が発生し易く、保護カバー全体が汚染され、その後の点火において十分なレーザエネルギが集光されず失火に至る虞がある。
そこで、本願発明は、かかる実情に鑑み、レーザ点火装置において集光レンズを保護する保護カバーの汚れを検知し、汚れの除去が必要なタイミングにおいて効果的に汚れ除去を実施して安定した点火を実現するレーザ点火装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、内燃機関に装着され、レーザ発振装置から発振されたレーザ光を集光レンズによって機関燃焼室内に集光して高エネルギの火炎核を発生せしめて点火を行うレーザ点火装置であって、上記集光レンズを上記機関燃焼室内の高温、高圧から保護すべく、上記集光レンズと上記機関燃焼室との間に配設され、上記集光レンズによって集光されたレーザ光を透過する保護カバーと、該保護カバーの表面に付着する汚れを検知する汚れ検知手段と、該汚れを除去する汚れ除去手段とを具備する。
請求項1の発明によれば、上記汚れ検出手段によって上記保護カバーの汚れを除去する必要があると判断された際に上記汚れ除去手段によって上記保護カバーの汚れを除去できるので、保護カバーの汚れによるレーザ発振強度の低下を抑制し、難着火性の内燃機関においても優れた着火性を示すレーザ点火装置の信頼性を向上できる。
請求項2の発明では、上記汚れ検知手段は、上記保護カバーの上記集光レンズ側から上記燃焼室側の表面に貫通して配設せしめた一対の電気抵抗測定用電極と、該電気抵抗測定用電極と外部に設けた電気抵抗測定手段とを接続する一対の導通線とを具備する。
上記保護カバーは、耐熱性、耐圧性に優れた石英又はセラミックスからなる透光性の絶縁性材料を用いて形成されている。一方、煤等に代表される上記保護カバー表面に付着する汚れは、導電性を有している。請求項2の発明のように、上記一対の電気抵抗測定用電極間の抵抗値を上記電気抵抗測定手段によって測定すれば、汚れの付着がない場合には、抵抗値は無限大となり、汚れが付着した場合には、汚れの付着量に比例して抵抗値が低くなる。したがって、本発明によれば、上記保護カバーの表面に汚れが付着しているか否かを定量的に検出することができ、保護カバーの汚れによるレーザ発振強度の低下を抑制して信頼性を高めたレーザ点火装置が実現可能となる。
請求項3の発明では、上記汚れ除去手段は、上記汚れ検知手段によって汚れ除去が必要と判断された際に、上記レーザ光の発振出力を高めて上記レーザ発振装置から発振する。
請求項3の発明によれば、上記レーザ発振装置から高い発振出力で発振されたレーザ光が上記保護カバー表面にある程度集光され、エネルギ密度が高くなる。このとき、煤などの上記保護カバー表面に付着した汚れは、機関燃焼室内の気体に比べレーザ光の吸収性の高いので、上記保護カバー表面でレーザ光が集光された範囲の汚れがエネルギ密度の高くなったレーザ光を吸収し、加熱され、燃焼除去される。
また、本発明によらず、例えば、定期的に汚れ除去用のレーザ光を発振して保護カバーの汚れ除去を行った場合には、汚れが付着していないときにも無駄に汚れ除去用のレーザ光が発振され、エネルギを浪費する虞がある。本発明によれば、汚れ検出手段によって汚れの除去が必要と判断された場合のみ保護カバーの汚れ除去が実施されるので、エネルギの浪費を抑制できる。
請求項4の発明では、上記汚れ検出手段は、上記内燃機関の吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程までの期間に上記保護カバーの汚れ検出を行う。
上記内燃機関の燃料噴射後から燃焼直後までの期間においては、燃焼室内に燃料気体又は活性の高い気体が発生し、汚れの検出に影響を与える虞があるが、請求項4の発明によれば、燃焼室内に活性の高い気体が存在しないので汚れの検出に影響を与える虞がない。したがって、本発明よれば、上記保護カバーの表面の汚れの有無をより正確に定量検出することができ、保護カバーの汚れによるレーザ発振強度の低下を抑制して信頼性を高めたレーザ点火装置の信頼性をさらに向上できる。
請求項5の発明では、上記汚れ除去手段は、上記内燃機関の吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程までの期間、又は、上記内燃機関の排気行程の期間に汚れ除去用のレーザ発振を行う。
請求項5の発明によれば、機関燃焼室内に着火すべき燃料が存在しないので、上記汚れ除去用のレーザ発振が行われた場合に、上記内燃機関が誤って点火されることがない。
請求項6の発明では、上記集光レンズからレーザ光が集光される焦点までの距離をLFPとし、上記集光レンズから上記保護カバーの燃焼室側表面までの距離をLCVとしたとき、下記式1の関係を満足せしめる。
CV≧1/2・LFP・・・式1
請求項7の発明では、上記レーザ光発振装置から上記集光レンズに入射されるレーザ光の入射径をφDとし、上記レーザ光によって汚れ除去可能な範囲、即ち、上記保護カバー表面に部分的に集光されるレーザ光の集光径をφDとしたとき、下記式2の関係を満足せしめる。
≦1/2・D・・・式2
請求項6又は7の発明によれば、上記保護カバー表面に集光されるレーザ光のエネルギ密度は、上記レーザ発振装置から発振された入射光のエネルギ密度の2倍以上となり、上記保護カバー表面に付着した汚れを燃焼・除去できる。
したがって、保護カバーの汚れによるレーザ発振強度の低下を抑制して信頼性を高めたレーザ点火装置が実現可能となる。
請求項8の発明では、上記一対の電気抵抗測定電極は、上記保護カバー表面から該保護カバーを貫通して上記集光レンズ側に向かってレーザ光の光軸と平行に伸びる長軸状に形成し、これに延設して、上記集光レンズの可及的近傍において、上記集光レンズの外径方向に向かい、上記レーザ光の光軸に対して垂直に集光経路を横断するように一対の集光経路横断導線を形成する。
請求項8の発明によれば、上記電気抵抗測定電極及び集光路横断導線によって形成されるレーザ光の影を最小限に抑制できる。したがって、上記保護カバー表面に付着した汚れの除去に対する影の影響を小さくできる。
請求項9の発明では、上記保護カバー表面における一対の上記電気抵抗測定電極間の距離をdとし、上記保護カバー表面に部分的に集光されるレーザ光の集光径をφDとしたとき、下記式3及の関係を満足せしめる。
d≦1/3・D・・・式3
請求項9の発明によれば、上記保護カバー表面におけるレーザ集光径φDの外側に存在する、汚れ除去用レーザ光の発振によっても除去できない汚れによって、上記一対の電気抵抗測定電極間に形成される抵抗値の測定をする際に影響を受ける虞がない。
本発明の範囲を外れ、上記一対の電気抵抗測定電極間の距離が長くなり、上記レーザ集光径φDの外側に存在する、汚れ除去用レーザ光の発振によっても除去できない汚れと上記一対の電気抵抗測定電極のいずれか一方との距離が近くなると、上記レーザ集光径φDの外側に抵抗値の低い導電経路が形成され、上記レーザ集光径φDの範囲内には汚れが存在しない場合でも、この導電経路を通る低い抵抗値が検出され、汚れありと判断され、汚れ除去用レーザ光が誤って発振される虞がある。
したがって、本発明によれば、かかる誤作動によるレーザ発振の虞がなく、極めて信頼性の高いレーザ点火装置が実現可能となる。
本発明のレーザ点火装置は、空燃比を高くした希薄燃焼機関や、過給器によって空燃比及び圧縮比を高くした高過給気混合燃焼機関等の難着火性機関の点火に好適な点火装置であって、レーザ発振装置から発振されたレーザ光を燃焼室内に集光するレーザ集光レンズを介して燃焼室内に極めて高いエネルギの火炎核を発生させ機関の点火を行うレーザ点火装置に用いられるレーザ集光レンズを燃焼室内の高圧、高温から保護する保護カバーの汚れを任意のタイミングで除去する汚れ除去手段を設けて汚れの除去が必要なタイミングにおいて効果的に汚れ除去を実施して安定した点火を実現するレーザ点火装置である。
本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置1の概要について、図1を参照して説明する。
レーザ点火装置1は、内燃機関5に装着されるレーザ集光部10と、レーザ発振装置2と、レーザ発振制御装置3と、電子制御装置ECU4とによって構成されている。
内燃機関5は、シリンダヘッド51と略筒状のシリンダ53とシリンダ53内を昇降するピストン60とによって区画された燃焼室500内に導入した燃料と圧縮空気との混合気の燃焼爆発によって燃焼室500内の圧力が上昇し、ピストン60を押し下げ、機関の動力を発生している。
シリンダヘッド51には、燃焼室500内への吸気の導入を行う吸気筒510とこれを開閉する吸気バルブ511と燃焼排気の排出を行う排気筒520とこれを開閉する排気バルブ521とが設けられ、さらに、図略の燃料噴射装置と本発明の要部あるレーザ点火装置1のレーザ集光部10とが配設されている。
レーザ集光部10は、後述するレーザ発振装置2から発振されたレーザ光を伝送する光ファイバ等のレーザ光伝送線100と、レーザ光伝送線100に連なり、レーザ光をレーザ集光部10の軸心に対して平行光とすべく複数のレンズを組み合わせてなる群レンズ110と、群レンズ120を透過したレーザ光7を燃焼室500内の集光点FPに集光するレーザ集光レンズ120と、燃焼室500内に露出するレーザ光集光部10の先端側に設けられ、集光レンズ120を燃焼室500内の高温、高圧から保護する保護カバー130と、保護カバー130のレーザ集光レンズ側から表面側に貫通するように設けられ、保護カバー130の表面に付着した汚れを検出する汚れ検出手段として一対の電気抵抗測定電極310a、310bとによって構成され、これらがハウジング部140内に一体に収納されシリンダヘッド51に固定されている。
電気抵抗測定電極310a、310bは、レーザ集光経路横断導線311a、311bと中継導線312a、312bを介して後述する電気抵抗測定手段31に接続されている。
レーザ発振装置2は、公知のレーザ発振回路を用いることができ、レーザ発振回路は、例えば、レーザ発振源となる半導体レーザ等のレーザ媒質と、このレーザ媒質にエネルギを与える励起源と、発振されたレーザ光を増幅するレーザ増幅部とを含んでいる。
レーザ媒質としては、半導体レーザの他、固体レーザを用いることができる。
レーザ増幅部は、シャッタ素子(Qスイッチ)と、反射鏡と、出力鏡とを具備し、励起用半導体レーザから発振されたレーザ光により、固体レーザとシャッタ素子が共に励起され、シャッタ素子内のエネルギが、そのシャッタ素子自身の物性によって決定されるある閾値を超えた瞬間にシャッタが開き、レーザ光が反射鏡と出力鏡との間を往復する毎に共振し、増幅され、瞬間的にエネルギ密度の高いレーザ光を取り出すことができる。
レーザ発振装置2は、後述するレーザ発振制御装置3によって発振出力が制御され、点火用のレーザ光と汚れ除去用のレーザ光との発振出力が異なるレーザ光を発振することができる。
レーザ発振制御装置3は、電気抵抗測定手段31を具備し、保護カバー130に設けられた一対の電気抵抗測定電極310a、310b間の電気抵抗を計測して、得られた電気抵抗に基づいて保護カバー130上の汚れの除去が必要か否かを判定し、汚れ除去が必要と判断した場合には、汚れ除去用の出力でレーザ光を発振すべくレーザ発振装置2の制御が行われている。
保護カバー1には、レーザ集光レンズ120を保護すべく、耐熱性、耐圧性の高い材料、例えば、石英や透光性セラミックス等が用いられており、極めて高い電気絶縁性を兼ね備えている。このため、保護カバー130の表面が汚れていない場合には、保護カバー130に設けられた一対の電気抵抗測定電極310a、310b間の電気抵抗は無限大となり、保護カバー130の表面に、導電性の煤等の汚れが付着すると電気抵抗測定電極310a、310b間の抵抗値が変化する。したがって、この抵抗値変化を検出することによって、保護カバー130表面の汚れの有無を判断できる。
具体的には、ステップ1において、電気抵抗測定手段31に入力された電気抵抗によって保護カバー130表面に付着した汚れの量を定量化し、ステップ2において、測定抵抗値が所定の閾値以下となった場合に汚れありと判定し、ステップ3では汚れ除去用の発振出力が選択され、レーザ発振装置2に対して汚れ除去用のレーザ発振制御がなされる。ステップ2において測定抵抗値が所定の閾値より高い場合には、汚れ除去不要と判断し、ステップ4に移行する。ステップ4では、後述するECU4からの指令に従って、点火用レーザ発振が必要か否かを判断し、点火不要の場合にはステップ2に戻り、汚れ除去用レーザ発振の要否判定が繰り返される。点火用のレーザ発振が必要と判断された場合には、ステップ5に移行する。ステップ5では、点火用の発振出力が選択され、レーザ発振装置2に対して点火用のレーザ発振制御がなされる。
なお、ステップ2において、汚れ除去要と判定された場合であっても、燃焼室500内の混合気が点火されるべきでない時期に、汚れ除去用レーザ光の発振により点火される虞がある場合には、混合気の点火が起こらない時期に汚れ除去用レーザ発振のタイミングをずらすように制御することも可能である。
また、定期的に汚れ除去用のレーザ光を発振して保護カバー130の汚れ除去を行うと汚れが付着していない場合にも無駄にレーザ光が発振され、エネルギを浪費する虞があるが、本発明によれば、汚れ検出手段によって汚れ除去が必要と判断された場合のみ保護カバー130の汚れ除去が実施されるので、エネルギの浪費を抑制できる。
ECU4は、エンジン回転数、エンジン水温、アクセル開度、クランク角等の内燃機関5の運転状況を示す情報に基づいて内燃機関5の運転状況に応じたレーザ発振指令をレーザ発振制御装置3に送信している。
図2を参照して本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置1の作動について説明する。
例えば、燃焼排気浄化装置を再生すべく、燃料リッチとなるように燃料噴射を行って、燃焼排気の温度を上昇させるリッチスパイク噴射がなされた場合等には、未燃燃料や煤の発生が多くなり、本図(a)に示すように煤等の汚れ9によって保護カバー130の表面が覆われる虞がある。煤等の汚れ9は、導電性を有しているので、(b)に示すように、電気抵抗測定電極310a、310b間の抵抗値が下がり、所定の閾値以下となる。すると、レーザ発振制御装置3からレーザ発振装置2に対して、汚れ除去用の発振出力でレーザ発振を行うべく、汚れ除去レーザ発振指令がなされる。このとき、発振される汚れ除去用レーザ光の発振出力は、点火用のレーザ発振出力よりも高いエネルギで発振するのが望ましい。このため、本図(c)、(d)に示すように、保護カバー130表面の集光径φDの範囲においては、集光レンズ120を透過したレーザ光8は入射光よりも狭い範囲に集光されており、より高いエネルギ密度となり、本図(e)、(f)に示すように、集光径φDの範囲の汚れに高エネルギのレーザ光8が吸収され、この範囲の汚れが燃焼・除去される。
図3〜5を参照して、本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置1において、発明の効果を発揮するのに必要なレーザ点火装置1の要部であるレーザ集光部10のより具体的な設計緒元について説明する。
図3(a)に示すように、集光レンズ120からレーザ光が集光される焦点FPまでの距離をLFPとし、集光レンズ120から保護カバー130の燃焼室側表面までの距離をLCVとしたとき、本実施形態においては、下記式1の関係を満足している。
CV≧1/2・LFP・・・式1
また、図3(a)、(b)に示すように、レーザ光発振装置2から集光レンズ120に入射されるレーザ光の入射径をφDとし、レーザ光によって汚れ除去可能な範囲、即ち、保護カバー表面に集光されるレーザ光の集光径をφDとしたとき、本実施形態においては、下記式2の関係を満足している。
≦1/2・D・・・式2
保護カバー130をこのような位置に配設することにより、保護カバー120の表面に集光されるレーザ光のエネルギ密度は、レーザ発振装置2から発振された入射光のエネルギ密度の2倍以上となり、保護カバー120の表面に付着した汚れを確実に燃焼・除去できる。
なお、保護カバー130を収納固定するハウジング140の開口部141の開口径φDは、φDよりも大きく設けられている。また、本実施形態において、具体的には、LFPは40mm、LCVは20mm以上、集光経路横断導線311a、311bの外径φD311は、φ0.5mm以下に形成されている。
さらに、図4に示すように、一対の電気抵抗測定電極310a、310bは、保護カバー130の表面から集光レンズ120側に向かってレーザ光の光軸と平行に伸びる長軸状に形成し、電気抵抗測定電極310a、310bの長さLPRは、集光レンズ120の可及的近傍に位置する長さとなっている。
このように一対の電気抵抗測定電極310a、310bを形成することによって、レーザ光が集光しながら電気抵抗測定電極310a、310bを斜めに横切ることになるので、電気抵抗測定電極310a、310bの裏側にレーザ光が回折するので影が形成されず、保護カバー130の表面に集光されるレーザ光のエネルギを汚れの除去に最大限利用できる。
また、点火時に集光点FPに集光されるレーザ光も一対の電気抵抗測定電極310a、310bの影響をほとんど受けることがない。
さらに、保護カバー130の表面における一対の電気抵抗測定電極310a、310b間の距離をdとし、保護カバー130の表面に集光されるレーザ光の集光径をφDとしたとき、本実施形態においては、下記式3及の関係を満足している。
d≦1/3・D・・・式3
例えば、一対の電気抵抗測定電極310a、310b間の距離dが式3の範囲より長く設定した場合には、レーザ集光径φDの外側に存在する汚れ除去用レーザ光の発振によっても除去できない汚れと、一対の電気抵抗測定電極310a、310bのいずれか一方との距離が近くなる。このような場合には、レーザ集光径φDの外側に抵抗値の低い導電経路が形成される。このため、レーザ集光径φDの範囲内には汚れが存在しない場合でも、この導電経路を通る低い抵抗値が検出され、汚れありと判断されるので、汚れ除去用レーザ光が誤って発振される虞がある。
本発明にしたがって、一対の電気抵抗測定電極310a、310b間の距離dが式3の関係を満たす範囲に設けられていると、保護カバー120の表面におけるレーザ集光径φDの外側に存在する、汚れ除去用レーザ光の発振によっても除去できない汚れによって、一対の電気抵抗測定電極310a、310b間の抵抗値の測定が影響されず、上記のような誤作動によるレーザ発振の虞がなく、極めて信頼性の高いレーザ点火装置が実現可能となる
また、図3、図5に示すように集光レンズ120の可及的近傍において、集光レンズ120の外径方向に向かい、レーザ光の光軸に対して垂直に向かって集光経路を横断するように一対の集光経路横断導線311a、311bを形成する。このように集光路横断導線311a、311bを形成することによって集光路横断導線311a、311bの裏側に回折光が入り込み、影を最小限に抑制できる。集光路横断導線311a、311bから保護カバー130の表面までの長さLPRをできるだけ長くすることによって、集光路横断導線311a、311bの外径φD311を最も太くすることができ、レーザ光の照射による集光路横断導線311a、311bの消耗に対する耐久性の向上も可能となる。
また、集光路横断導線311a、311bを集光レンズ120にできる限り近づけることにより、集光路横断導線311a、311bに照射されるレーザ光のエネルギ密度も低くなる。
図6を参照して、本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置1に適用される制御例について説明する。
本図に汚れ検知期間として示すように、電気抵抗測定手段31は、内燃機関5の吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程までの期間に保護カバー130の汚れ検出をすべく電気抵抗測定電極310a、310b間の抵抗値のサンプリング測定を行うのが望ましい。内燃機関5の燃料噴射から燃焼直後の期間においては、燃焼室500内に気化した燃料や活性の高い気体が発生しており、汚れの検出に影響を与える虞があるが、内燃機関5の吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程までの期間には、燃焼室500内に活性の高い気体が存在しないので汚れの検出に影響を及ぼす虞がない。
本図に汚れ除去可能期間として示すように、レーザ発振制御装置3は、吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程までの期間、又は、内燃機関5の排気行程の期間に、汚れ除去用のレーザ発振を行うのが望ましい。これらの期間内に汚れ除去用のレーザ発振を行えば、機関燃焼室500内に着火すべき燃料が存在しないので、内燃機関5が誤って点火されることがない。
なお、汚れ除去用のレーザ発振は、上記期間内であれば、一回でも良いし、汚れ検知手段によって汚れが検出されなくなるまで複数回行っても良い。
本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置の概要を示す構成図。 本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置の作動について、(a)から(f)の順を追って示す説明図。 本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置の要部の詳細を示し、(a)は断面図、(b)は下面図。 本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置の諸元にかかる説明図であって、図3中A−Aに沿った矢視断面図。 本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置の諸元にかかる説明図であって、図3中B−Bに沿った矢視断面図。 本発明の第1の実施形態におけるレーザ点火装置の制御例を示すタイムチャート。
符号の説明
1 レーザ点火装置
10 集光部
100 レーザ光伝送線(光ファイバ)
110 群レンズ
120 集光レンズ
130 保護カバー
2 レーザ発振装置
3 レーザ発振制御装置
31 電気抵抗測定手段
310a、310b 抵抗測定電極
311a、311b 集光経路横断導線
312a、312b 中継導線
4 電子制御装置(ECU)
5 内燃機関
51 シリンダヘッド
510 吸気筒
511 吸気バルブ
520 排気筒
521 排気バルブ
53 シリンダ
500 燃焼室
60 ピストン
P1 汚れ定量化ステップ
P2 汚れ除去要否判定ステップ
P3 汚れ除去レーザ発振ステップ
P4 点火要否判定ステップ
P5 点火レーザ発振ステップ

Claims (9)

  1. 内燃機関に装着され、レーザ発振装置から発振されたレーザ光を集光レンズによって機関燃焼室内に集光して高エネルギの火炎核を発生せしめて点火を行うレーザ点火装置であって、
    上記集光レンズを上記機関燃焼室内の高温、高圧から保護すべく、上記集光レンズと上記機関燃焼室との間に配設され、上記集光レンズによって集光されたレーザ光を透過する保護カバーと、
    該保護カバーの表面に付着する汚れを検知する汚れ検知手段と、
    該汚れを除去する汚れ除去手段とを具備することを特徴とする点火装置。
  2. 上記汚れ検知手段は、上記保護カバーの上記集光レンズ側から上記燃焼室側の表面に貫通して配設せしめた一対の電気抵抗測定用電極と、該電気抵抗測定用電極と外部に設けた電気抵抗測定手段とを接続する一対の導通線とを具備することを特徴とする請求項1に記載のレーザ点火装置。
  3. 上記汚れ除去手段は、上記汚れ検知手段によって汚れ除去が必要と判断された際に、上記レーザ光の発振出力を高めて上記レーザ発振装置から発振することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ点火装置。
  4. 上記汚れ検出手段は、上記内燃機関の吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程までの期間に上記保護カバーの汚れ検出を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザ点火装置。
  5. 上記汚れ除去手段は、上記内燃機関の吸気行程から燃料噴射前の圧縮行程まで期間、又は、上記内燃機の排気行程の期間に汚れ除去用のレーザ発振を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレーザ点火装置。
  6. 上記集光レンズからレーザ光が集光される焦点までの距離をLFPとし、上記集光レンズから上記保護カバーの燃焼室側表面までの距離をLCVとしたとき、下記式1の関係を満足せしめたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のレーザ点火装置。
    CV≧1/2・LFP・・・式1
  7. 上記レーザ光発振装置から上記集光レンズに入射されるレーザ光の入射径をφDとし、上記レーザ光によって汚れ除去可能な範囲、即ち、上記保護カバー表面に部分的に集光されるレーザ光の集光径をφDとしたとき、下記式2の関係を満足せしめたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のレーザ点火装置。
    ≦1/2・D・・・式2
  8. 上記一対の電気抵抗測定電極は、上記保護カバー表面から該保護カバーを貫通して上記集光レンズ側に向かってレーザ光の光軸と平行に伸びる長軸状に形成し、これに延設して、上記集光レンズの可及的近傍において、上記集光レンズの外径方向に向かい、光軸に対して垂直に集光経路を横断する一対の集光経路横断導線を形成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のレーザ点火装置。
  9. 上記保護カバー表面における一対の上記電気抵抗測定電極間の距離をdとし、上記保護カバー表面に部分的に集光されるレーザ光の集光径をφDとしたとき、下記式3及の関係を満足せしめたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のレーザ点火装置。
    d≦1/3・D・・・式3
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