JP2010114075A - 感光性ペースト組成物およびパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A1)50重量%粒子径が2.0〜20.0μm、かつ平均厚さが0.1〜1.0μmの範囲にあるフレーク状アルミニウム粉末、(C)アルカリ可溶性樹脂、(D)多官能(メタ)アクリレート、および(E)光重合開始剤を含有することを特徴とする、感光性ペースト組成物、ならびに該組成物を用いたパターン形成方法
【選択図】なし
Description
感光性樹脂材料の検討に取り組んだ。
(A1)50重量%粒子径が2.0〜20.0μm、かつ平均厚さが0.1〜1.0μmの範囲にあるフレーク状アルミニウム粉末、(C)アルカリ可溶性樹脂、(D)多官能(メタ)アクリレート、および(E)光重合開始剤を含有することを特徴とする、感光性ペースト組成物によって達成される。
前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)の50重量%粒子径が2.0〜15.0μmであることを特徴とする前記第1に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。
前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)の50重量%粒子径が2.0〜7.0μmであることを特徴とする前記第2に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。
さらに、(B)50重量%粒子径が0.2〜5.0μmの範囲にあるガラス粉末を含有することを特徴とする前記第1に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。
前記ガラス粉末(B)の少なくとも一部が(B1)軟化点が350〜700℃の範囲にあるガラス粉末であり、かつ前記ガラス粉末(B1)の含有量が、前記組成物全体に対して、1.0〜25重量%の範囲にあることを特徴とする、前記第4に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。
さらに、(A2)50重量%粒子径が1.0〜20.0μmの範囲にある球状アルミニウム粉末を含有していることを特徴とする、前記第1に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。。
前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)が、貴金属コートおよび貴金属メッキの何れか一方または双方の処理がなされた粉末であり、前記貴金属が、金、銀、白金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする、前記第1に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。。
前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)および前記球状アルミニウム粉末(A2)の何れか一方または双方の粉末が、貴金属コートおよび貴金属メッキの何れか一方または双方の処理がなされた粉末であり、前記貴金属が、金、銀、白金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする、前記第6に記載の感光性ペースト組成物によって達成される。
前記感光性ペースト組成物からなる感光性ペースト層を基板上に形成する工程、該感光性ペースト層を露光処理してパターンの潜像を形成する工程、パターンの潜像が形成された感光性ペースト層を現像処理してパターンを形成する工程、および該パターンを焼成処理する工程を含むことを特徴とする、パターン形成方法によって達成される。
本発明に係る感光性ペースト組成物は、以下に説明するアルミニウム粉末(A)、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)および光重合開始剤(E)を含有する。また、前記感光性ペースト組成物には、ガラス粉末(B)や添加剤を配合してもよい。
アルミニウム粉末(A)としては、フレーク状アルミニウム粉末(A1)が用いられる。また、アルミニウム粉末(A)として、フレーク状アルミニウム粉末(A1)とともに、球状アルミニウム粉末(A2)を用いてもよい。
フレーク状アルミニウム粉末(A1)は、50重量%粒子径(以下「D50」ともいう
。)が2.0〜20.0μm、好ましくは2.0〜15.0μm、より好ましくは2.0〜7.0μmであり;平均厚さが0.1〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.9μm、より好ましくは0.1〜0.8μmの範囲にある。
本発明において、フレーク状アルミニウム粉末(A1)とともに、球状アルミニウム粉末(A2)を用いてもよい。球状アルミニウム粉末(A2)は、50重量%粒子径(D5
0)が1.0〜20.0μm、好ましくは1.5〜18.0μm、さらに好ましくは2.0〜15.0μmの範囲にある。なお、本発明において球状アルミニウム粉末(A2)の形状とは、フレーク状(燐片状)以外の形状を意味し、特に限定はされない。
本発明に係る感光性ペースト組成物において、アルミニウム粉末(A)の含有量は、該組成物全体に対して、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは15〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%の範囲にある。アルミニウム粉末(A)の含有量が前記範囲にあると、導電性に優れたパターンを形成することができる。
本発明において、ガラス粉末(B)を用いることが好ましい。ガラス粉末(B)は、本発明に係る感光性ペースト組成物を用いて形成されるパターンの用途(例えば、FPDの部材、電子部品の部材など。)に応じて適宜選択することができる。
1.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物(PbO−B2O3−SiO2系)、
2.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物(ZnO−B2O3−SiO2系)、
3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの混合物
(PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系)、
4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物
(PbO−ZnO−B2O3−SiO2系)、
5.酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物
(Bi2O3−B2O3−SiO2系)、
6.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素の混合物(ZnO−P2O5−SiO2系)、
7.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化カリウムの混合物(ZnO−B2O3−K2O系)、
8.酸化リン、酸化ホウ素、酸化アルミニウムの混合物
(P2O5−B2O3−Al2O3系)、
9.酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの混合物
(ZnO−P2O5−SiO2−Al2O3系)、
10.酸化亜鉛、酸化リン、酸化チタンの混合物(ZnO−P2O5−TiO2系)、
11.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウムの混合物
(ZnO−B2O3−SiO2−K2O系)、
12.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化カルシウムの混合物
(ZnO−B2O3−SiO2−K2O−CaO系)、
13.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウムの混合物(ZnO−B2O3−SiO2−K2O−CaO−Al2O3系)、
14.酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの混合物
(B2O3−SiO2−Al2O3系)、
15.酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化ナトリウムの混合物
(B2O3−SiO2−Na2O系)、
が挙げられる。これらの中では、環境に配慮した無鉛ガラスが特に好ましい。
挙げられる。
光工程において、露光光が感光性ペースト層の底部まで充分到達し、高精細なパターンを形成することができる。
アルカリ可溶性樹脂(C)は、アルカリ可溶性であれば特に限定されない。なお、本発明において「アルカリ可溶性」とは、目的とする現像処理が可能な程度に、アルカリ性の現像液に溶解する性質をいう。
アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲ
ンフタレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基含有モノマー類;
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(α−ヒドロキシメチル)アクリレートなどの水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類などの、アルカリ可溶性官能基と不飽和結合とを有するモノマーが挙げられる。
(メタ)アクリル酸誘導体(C2)としては、アルカリ可溶性官能基含有モノマー(C1)と共重合可能な(メタ)アクリル酸誘導体であれば特に限定されない。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの、上記モノマー(C1)以外の(メタ)アクリレート類が挙げられる。
上記共重合の際、ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、ビニル単量体の重合に用いられるラジカル重合開始剤を用いることができる。
2'−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1'−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、ジメチル
−2,2'−アゾビスイソブチレート、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)などのアゾ化合物;t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、クミルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなどのパーオキシエステル類
の有機過酸化物が挙げられる。
上記共重合の際、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、α−メチルスチレンダイマー、t−ドデシルメルカプタン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオン酸)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂(C)の重量平均分子量(以下「Mw」ともいう。)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値で、好ましくは5000〜100000、より好ましくは10000〜80000である。Mwは、上記モノマーの共重合割合、連鎖移動剤、重合温度などの条件を適宜選択することにより制御することができる。Mwが前記範囲を上回ると、現像後の膜荒れが発生しやすくなる。また、Mwが前記範囲を下回ると、未露光部の現像液に対する溶解性が低下し、パターンの解像度が低下する場合がある。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、感光性成分が含まれる。前記感光性成分としては、一般的に光不溶化型の成分と光可溶化型の成分とがある。
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO(プロピレンオキサイド)変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO(エチレンオキサイド)変性トリ(メタ)アクリレート、ベンジルメルカプタントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の(メタ)アクリレート類;
上記化合物中の芳香族環に結合した水素原子のうち、1〜5個が塩素原子または臭素原子に置換されたモノマーが挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレート(D)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(E)としては、従来公知の光重合開始剤を用いることができる。また、露光感度を向上させるために、光重合開始剤(E)とともに増感剤を用いてもよい。
のカルボニル化合物;
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド系化合物;
ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンゾチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン;
エオシンやメチレンブルーなどの光還元性の色素と、アスコルビン酸やトリエタノールアミンなどの還元剤との組み合せが挙げられる。これらの光重合開始剤(E)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
増感剤としては、例えば、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロー4−プロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シク
ロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールが挙げられる。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、さらに、紫外線吸収剤、重合禁止剤、酸化防止剤、有機溶媒、密着助剤、溶解促進剤などの添加剤を添加することができる。また、必要な場合には、増感助剤、可塑剤、増粘剤、分散剤、無機粒子およびアルカリ可溶性樹脂の沈降防止剤、ならびにレベリング剤などの添加剤を添加してもよい。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収効果の高い化合物を添加することによって、高アスペクト比、高精細、高解像度のパターンが得られる。紫外線吸収剤としては、有機系染料または無機系顔料を用いることができ、中でも350〜450nmの波長範囲で高い紫外線吸収係数を有する有機系染料または無機系顔料が好ましく用いられる。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、保存時の熱安定性を向上させるために、重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールが挙げられる。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、保存時におけるアルカリ可溶性樹脂(C)の酸化を防ぐために、酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−4−エチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニルホスファイトが挙げられる。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、その粘度を調整するために、有機溶媒を加えてもよい。有機溶媒としては、例えば、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ジヒドロターピネニルアセテート、リモネン、カルベオール、カルビニルアセテート、シトロネロール、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メトキシプロピルアセテート、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸が挙げられる。これらの有機溶媒は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、感光性ペースト層とガラス基板などの支持体との密着性を向上させるために、密着助剤を添加してもよい。密着助剤としては、シラン化合物が好適に用いられる。
ヘキサデシルジエチルメトキシシラン、n−イコサンジエチルメトキシシラン、n−ブチルジプロピルメトキシシラン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルメトキシシラン、n−イコサンジプロピルメトキシシラン、
n−プロピルジメチルエトキシシラン、n−ブチルジメチルエトキシシラン、n−デシルジメチルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、n−イコサンジメチルエトキシシラン、n−プロピルジエチルエトキシシラン、n−ブチルジエチルエトキシシラン、n−デシルジエチルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルエトキシシラン、n−イコサンジエチルエトキシシラン、n−ブチルジプロピルエトキシシラン、n−デシルジプロピルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルエトキシシラン、n−イコサンジプロピルエトキシシラン、
n−プロピルメチルジメトキシシラン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、n−デシルメチルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシラン、n−イコサンメチルジメトキシシラン、n−プロピルエチルジメトキシシラン、n−ブチルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシシラン、n−イコサンエチルジメトキシシラン、n−ブチルプロピルジメトキシシラン、n−デシルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジメトキシシラン、n−イコサンプロピルジメトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N,N'−ビス−[3−(ト
リメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミンが挙げられる。これらのシラン化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る感光性ペースト組成物には、後述する現像液への充分な溶解性を発現させる目的で、溶解促進剤を添加してもよい。溶解促進剤としては、界面活性剤が好ましく用いられる。このような界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、脂肪酸が挙げられる。
ロチン酸、モンタン酸、メリシン酸が挙げられる。
〜5の整数であり;sは1〜5の整数、好ましくは2であり;tは1〜100の整数、好ましくは10〜20の整数である。
本発明に係る感光性ペースト組成物は、フレーク状アルミニウム粉末(A1)などのアルミニウム粉末(A)、アルカリ可溶性樹脂(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)および光重合開始剤(E)と、必要に応じて用いられる球状アルミニウム粉末(A2)、ガラス粉末(B)および有機溶媒などの添加剤とを所定の組成比となるように調合した後、3本ロールや混練機で均質に混合分散して調製される。
本発明に係るパターン形成方法は、上記感光性ペースト組成物からなる感光性ペースト層を基板上に形成する工程(感光性ペースト層形成工程)、該感光性ペースト層を露光処理してパターンの潜像を形成する工程(露光工程)、パターンの潜像が形成された感光性ペースト層を現像処理してパターンを形成する工程(現像工程)、および該パターンを焼成処理する工程(焼成工程)を含むことを特徴とする。
本工程では、上記感光性ペースト組成物からなる感光性ペースト層を基板上に形成する。感光性ペースト層の形成方法としては、例えば、(i)上記感光性ペースト組成物を基板上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて形成する方法、(ii)上記感光性ペースト組成物を支持フィルム上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥させて得られる感光性ペースト層を有する転写フィルムを用いて、基板上に該ペースト層を転写する方法などが挙げられる。
ある。また、上記基板は予熱されていてもよく、その予熱温度は、例えば40〜140℃である。
本工程では、上記感光性ペースト層形成工程により基板上に感光性ペースト層を形成した後、露光装置を用いて露光を行う。具体的には、感光性ペースト層に、露光用マスクを介して、紫外線などの露光光を選択的に照射して、該ペースト層にパターンの潜像を形成する。
水銀灯を用いて0.05〜1分間露光を行う。この場合、波長フィルターを用いて露光光の波長領域を狭くすることによって、光の散乱を抑制し、パターン形成性を向上させることができる。具体的には、i線(365nm)の光をカットするフィルター、あるいは、i線およびh線(405nm)の光をカットするフィルターを用いて、パターン形成性を向上させることができる。
本工程では、上記露光後、露光部と非露光部との現像液に対する溶解度差を利用して、感光性ペースト層を現像してパターンを形成する。現像方法(例えば、浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法、ブラシ法など)および現像処理条件(例えば、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度など)などは、感光性ペースト層の種類に応じて適宜選択、設定すればよい。
アミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。
本工程では、現像工程により形成されたパターンに含まれる有機物質を焼失させるために、焼成炉にて該パターンを焼成処理する。
上記感光性ペースト層形成、露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥または予備反応の目的で、50〜300℃の加熱工程を導入してもよい。
上記工程を含む本発明に係るパターン形成方法を用いることにより、ディスプレイパネル(FPDなど)の配線を構成する部材(電極など)、電子部品の高度実装材料の部材(回路パターンなど)、および太陽電池の部材(配線パターンなど)を形成することができる。特に、本発明に係るパターン形成方法を用いることにより、PDPなどのFPDを好適に製造することができる。
アルミニウム粉末およびガラス粉末の50重量%粒子径(D50)は、回折式粒度分布測定装置(島津製作所(株)製「SALD−2000J」)により測定した。
アルミニウム粉末の平均厚さは、電子顕微鏡装置(SEM)(日立テクノロジー(株)製「S−4300」)により100個実測した平均値である。
フレーク状粉末のアスペクト比は、フレーク状アルミニウム粉末の最大粒径を、平均厚さで割ったものとする。フレーク状アルミニウム粉末の最大粒径は、上記の回折式粒度分布測定装置(島津製作所(株)製「SALD−2000J」)により測定し、平均厚さは、上記の電子顕微鏡装置(SEM)(日立テクノロジー(株)製「S−4300」)により実測した。
ガラス粉末の軟化点は、示差走査熱量計(DSC)(TA Instruments製「2910、モジュレイテッドDSC」)により測定した。
アルカリ可溶性樹脂のMwおよびMw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製「HLC−8220GPC」)により測定したポリスチレン換算の値である。なお、GPC測定は、GPCカラムとして東ソー(株)製「TSKguardcolumn SuperHZM−M」を用い、テトラヒドロフラン(THF)溶媒、測定温度40℃の条件で行った。
下記実施例および比較例で得られた感光性ペースト組成物を、ガラス基板上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を焼成することにより、該ガラス基板上に膜厚5μmの焼成膜を形成した。次に、NPS社製の「Resistivity Proccessor ModelΣ−5」を用いて、前記焼成膜の体積抵抗率(μΩ・cm)を測定した。
下記実施例および比較例で得られた現像後および焼成後の試験片を切断して、パターン切断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製「S4200」)で観察して、パターンの幅および高さを計測し、それぞれを下記基準で評価した。なお、所望の規格は、パターンの幅が100μm、高さが5μm、間隔が100μmである。
A:所望の規格のもの。
B:所望の規格から±5%以内のもの。
C:所望の規格から±5%を超えて±20%以内のもの。
D:所望の規格から±20%を超えるもの。
下記実施例および比較例で得られた焼成後の試験片を用いて、パターンと支持体であるガラス基板との密着性評価を、以下のように行った。なお、所望の規格は、パターンの幅が100μm、高さが5μm、間隔100μmである。
パターン形成面にセロテープ(登録商標)が転写されて、ガラス基板とセロテープ(登録商標)とが密着した状態となった。このセロテープ(登録商標)をガラス基板より剥離することで、パターンの密着性を評価した。
○:パターン剥れなし。
×:パターン剥れあり。
下記実施例および比較例のパターン現像時において、パターン剥れが無いかどうかを観察して、パターン剥れが起きない最低露光量を露光感度として、それぞれを下記基準で評価した。
A:100mJ/cm2でパターン剥れが発生しないもの。
B:100mJ/cm2でパターン剥れが発生するが、300mJ/cm2ではパターン剥れ発生しないもの。
C:300mJ/cm2でもパターン剥れが発生するもの。
下記実施例および比較例で得られた焼成後の試験片を用いて、パターンのエッジを走査型電子顕微鏡(日立製作所製「S4200」)で観察して、パターンのエッジ直線性を計測し、それぞれを下記基準で評価した。
A:エッジの直線性が良好。
B:エッジの直線性に少しガタツキあり。
C:エッジの直線性にガタツキ多く直線性不良。
l2O3系)を、ガラス粉末B1−1〜B1−3として、表2に示す。
〔合成例1〕アルカリ可溶性樹脂(C−1)の合成
n−ブチルメタクリレート40部、2−エチルヘキシルメタクリレート30部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15部、メタクリル酸15部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.0部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオン酸)(堺化学工業(株)製)2部、ジヒドロターピネオール150部を攪拌機付きオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下において、これらが均一になるまで攪拌した。
n−ブチルメタクリレート40部、2−エチルヘキシルメタクリレート30部、メタク
リル酸2−ヒドロキシエチル15部、メタクリル酸15部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.0部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオン酸)(堺化学工業(株)製)2部、プロピレングリコールモノメチルエーテル150部を攪拌機付きオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下において、これらが均一になるまで攪拌した。
表1−1に示すアルミニウム粉末A―1(20g)、表2に示すガラス粉末B1−1(15g)および表3に示す感光性樹脂成分(1)(65g)を混練機で混練して、感光性ペースト組成物(以下「感光性ペースト」ともいう。)を調製した。この感光性ペーストを用いて、上記測定方法に従い、体積抵抗率を測定した。結果を表4に示す。
光した。露光量は300mJ/cm2であった。
実施例1において、表4および表5に示す組成の感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板上に感光性ペースト層、硬化パターンおよび電極パターンを順次形成した。
表1−1に示すアルミニウム粉末A―1(16g)、表2に示すガラス粉末B1−2(2g)および表3に示す感光性樹脂成分(3)(82g)を混練機で混練して、感光性ペースト組成物(以下「感光性ペースト」ともいう。)を調製した。
ペースト層(膜厚10μm±1μm)を有する転写フィルムを作製した。この転写フィルムを用いてガラス基板上に感光性ペースト層を転写し、該層を焼成して、上述の体積抵抗率の測定方法に従い、体積抵抗率を測定した。結果を表5に示す。
を0.5m/分とした。
光した。露光量は300mJ/cm2であった。
実施例15において、表5に示す組成の感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例15と同様にして、ガラス基板上に感光性ペースト層、硬化パターンおよび電極パターンを順次形成した。
実施例1において、表1−1に示すアルミニウム粉末A−2(すなわち、フレーク状アルミニウム粉末)に金メッキ処理がなされた粉末(メッキ膜厚:100nm)(30g)、表2に示すガラス粉末B1−2(5g)および表3に示す感光性樹脂成分(1)(65g)を混練機で混練して、感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板上に感光性ペースト層、硬化パターンおよび電極パターンを順次形成した。
実施例1において、表6に示す組成の感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様にして、ガラス基板上に感光性ペースト層、硬化パターンおよび電極パターンを順次形成した。
実施例15において、表6に示す組成の感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例15と同様にして、ガラス基板上に感光性ペースト層、硬化パターンおよび電極パターンを順次形成した。
表1−1に示すアルミニウム粉末A−1(30g)、表2に示すガラス粉末B1−1(5g)および表3に示す感光性樹脂成分(1)(65g)を混練機で混練して、感光性ペーストを調製した。この感光性ペーストを用いて、上記測定方法に従い、以下のようにして露光感度およびパターンエッジ直線性を測定した。
を上面から紫外線露光した。
ーンの膜厚は、5μm±1μmの範囲にあった。
実施例19において、表7に示す組成の感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例19と同様にして、露光感度およびパターンエッジ直線性を測定した。結果を表7に示す。
実施例19において、表7に示す組成の感光性ペースト組成物を調製したこと以外は実施例19と同様にして、露光感度およびパターンエッジ直線性を測定した。結果を表7に
示す。
102 ガラス基板
103 背面隔壁
104 透明電極
105 バス電極
106 アドレス電極
107 蛍光物質
108 誘電体層
109 誘電体層
110 保護層
111 前面隔壁
201 ガラス基板
202 ガラス基板
203 絶縁層
204 透明電極
205 エミッタ
206 カソード電極
207 蛍光体
208 ゲート
209 スペーサ
Claims (9)
- (A1)50重量%粒子径が2.0〜20.0μm、かつ
平均厚さが0.1〜1.0μmの範囲にあるフレーク状アルミニウム粉末、
(C)アルカリ可溶性樹脂、
(D)多官能(メタ)アクリレート、および
(E)光重合開始剤
を含有することを特徴とする、感光性ペースト組成物。 - 前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)の50重量%粒子径が、2.0〜15.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の感光性ペースト組成物。
- 前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)の50重量%粒子径が、2.0〜7.0μmであることを特徴とする請求項2に記載の感光性ペースト組成物。
- さらに、(B)50重量%粒子径が0.2〜5.0μmの範囲にあるガラス粉末を含有することを特徴とする、請求項1に記載の感光性ペースト組成物。
- 請求項4に記載の感光性ペースト組成物であって、
前記ガラス粉末(B)の少なくとも一部が(B1)軟化点が350〜700℃の範囲にあるガラス粉末であり、かつ前記ガラス粉末(B1)の含有量が、前記組成物全体に対して、1.0〜25重量%の範囲にあることを特徴とする、感光性ペースト組成物。 - さらに、(A2)50重量%粒子径が1.0〜20.0μmの範囲にある球状アルミニウム粉末を含有していることを特徴とする、請求項1に記載の感光性ペースト組成物。
- 前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)が、貴金属コートおよび貴金属メッキの何れか一方または双方の処理がなされた粉末であり、前記貴金属が、金、銀、白金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする、請求項1に記載の感光性ペースト組成物。
- 前記フレーク状アルミニウム粉末(A1)および前記球状アルミニウム粉末(A2)の何れか一方または双方の粉末が、貴金属コートおよび貴金属メッキの何れか一方または双方の処理がなされた粉末であり、前記貴金属が、金、銀、白金およびこれらの合金からなる群から選択される少なくとも1種の金属であることを特徴とする、請求項6に記載の感光性ペースト組成物。
- 請求項1に記載の感光性ペースト組成物からなる感光性ペースト層を基板上に形成する工程、該感光性ペースト層を露光処理してパターンの潜像を形成する工程、パターンの潜像が形成された感光性ペースト層を現像処理してパターンを形成する工程、および該パターンを焼成処理する工程を含むことを特徴とする、パターン形成方法。
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