JP2010110644A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】後傾可能な背もたれを有する椅子に衣類を掛ける際に、背もたれの後傾時に衣服が背もたれから離間して垂れ下がり、袖や裾が床にこすれて汚れることを防ぐ。
【解決手段】後傾可能な背もたれ14を有する椅子本体1と、衣類CLを掛けることができる衣類掛け部たるハンガー本体21を有するハンガー部2とを具備する椅子C1に、前記背もたれ14の背面14aとの間に前記ハンガー本体21に掛けられている衣類CLを位置させることができ、背もたれ14が後傾した状態において該衣類CLを保持する機能を有する衣類保持部材4をさらに設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、オフィス等において好適に使用され、衣類を掛けることができる椅子に関する。
従来、オフィス等において、自席でデスクワークを行う際に、上着を脱いで自分の椅子の背もたれに掛けるということが行われていたが、この種の用途に広く使われている椅子は、背もたれの上端の床面からの高さ寸法が上着の丈寸法に比べて十分大きくないことが多く、そのため袖や裾が床にこすれて汚れる等の不具合が生じていた。これを解決するために、上着を掛けるためのハンガー本体を有するハンガー部を背凭れに取り付けた椅子が種々開発されている。(例えば、特許文献1及び2参照。)このような椅子は、ハンガー本体を背もたれの上端の後上方に位置させており、このハンガー本体のみにより衣類を保持するようにしている。そして、上述したような椅子のハンガー本体や従来の椅子の背もたれの上端等の衣類を掛けることができる衣類掛け部に衣類を掛けると、衣類は衣類掛け部のみにより保持されるので、前記衣類掛け部から鉛直に垂れ下がる。
実開昭48-48922 特開2000-116493
このような衣類掛け部のみにより衣類を保持する構成を有する椅子に、背もたれを後傾させる機能を設けた場合、背もたれを後傾させると、前記衣類掛け部は背もたれに追随して後下方に移動し、衣類は前記衣類掛け部に吊下げて保持させているだけなので、前記衣類掛け部から鉛直に垂れ下がった状態のまま全体が後下方に移動する。そして、該衣類は背もたれの背面から後方に離間した状態で前記衣類掛け部から鉛直に垂れ下がり、床面に接近する。その際、袖や裾が床にこすれて汚れる不具合が発生し得る。
本発明は、以上に述べた課題を解決し、背もたれを後傾可能に構成した椅子において、背もたれを後傾させても、椅子に掛けた衣類の袖や裾が床にこすれにくくすべく構成するものである。
すなわち本発明に係る椅子は、後傾可能な背もたれを有する椅子本体と、衣類の一部又は全部を背もたれの背面より後方に位置させるようにして掛けるよう構成した衣類掛け部とを具備するものであって、前記背もたれの背面との間に前記衣類掛け部に掛けられている衣類を位置させることができ、該衣類を保持する機能を有する衣類保持部材をさらに具備することを特徴とする。
このように構成したものであれば、前記背もたれの背面との間に前記衣類掛け部に掛けられている衣類を位置させた状態では前記衣類保持部材は該衣類の後方に位置するとともに、背もたれが後傾した状態において、衣類保持部材が前記衣類掛け部に掛けられた衣類の後方において該衣類に当接して保持するようにできる。従って、該衣類が背もたれの背面から離間して垂れ下がることを防ぐことができるとともに、該衣類を前記衣類掛け部から鉛直に垂れ下げた状態と比較して略全体に前上方に位置させることができるので、このような衣類保持部材を設けない場合と比較して袖や裾を床に接近しにくくでき、これらが床にこすれて汚れる不具合の発生を抑えることができるようになる。
このような椅子を簡単に実現する態様として、衣類保持部材を、前記衣類掛け部よりも下方に固定して設け、少なくとも一部が背もたれの後方において椅子本体の幅方向に延伸する形状に形成しているものが挙げられる。このようなものであれば、背もたれを後傾させた際には、衣類保持部材の背もたれの後方において椅子本体の幅方向に延伸する形状に形成された部位が衣類に当接して該衣類の後下方への移動を規制し、この衣類保持部材と衣類掛け部とにより該衣類を保持するようにできるからである。
このような椅子を簡単に実現する態様として、衣類保持部材の少なくとも一部を略椅子本体の幅方向に延伸する形状に形成しているとともに、この衣類保持部材を、衣類掛け部よりも下方に位置し、かつ略椅子本体の幅方向に延伸する部分が背もたれの後方に位置する衣類保持位置に配置可能にしているものも挙げられる。このようなものであっても、背もたれを後傾させた際には、衣類保持部材の背もたれの後方において椅子本体の幅方向に延伸する形状に形成された部位が衣類に当接して該衣類の後下方への移動を規制し、この衣類保持部材と衣類掛け部とにより該衣類を保持するようにできるからである。
特に、前記衣類保持部材を、背もたれの背面からの後方への離間距離が前記衣類保持位置より少ない第2の位置に配置可能にしているものであれば、非使用時に衣類保持部材を前記第2の位置に配置しておくことにより、見栄えを整えるとともに、この椅子の後方の通行を妨げないようにできる。さらに、上記第2の位置が、背もたれの背面に略密着する位置であれば、衣類を保持させたまま衣類保持部材を第2の位置に配置することで、衣類を背もたれの背面に略密着させた状態に押さえることもできる。
このような椅子を簡単に実現する態様として、衣類保持部材を、椅子本体から着脱可能に構成しているものも挙げられる。このように構成すると、衣類保持部材が必要でない場合には取り外しておくことができ、多様な使用態様に対応することができる。
衣類を掛けやすくするには、背もたれが起立した状態において、前記衣類保持部材の略椅子本体の幅方向に延伸する部位を衣類掛け部の略鉛直下方又はその後方に設定し、又は設定可能にすればよい。このようにすれば、背もたれを起立させた状態においてはハンガー本体に掛けられた衣類は鉛直下方に垂れ下がり、衣類保持部材はさらにその後方に位置するからである。
衣類に皺をできにくくするには、前記衣類保持部材を、椅子本体の幅寸法の略全域にわたって設けるとよい。このようにすれば、椅子本体の幅寸法は該椅子本体を使用する着座者の肩幅と略同一かそれ以上でないと椅子本体は椅子として機能せず、かつ着座者の衣類の幅寸法は着座者の肩幅と略同一であるので、衣類保持部材の幅寸法は着座者の衣類の幅寸法と略同一かそれ以上となり、着座者の衣類の両側端部が前記衣類保持部材に当接しにくくなるからである。
衣類を容易に衣類保持部材と背もたれの背面との間の空間に収納できるようにするには、前記衣類保持部材を左右1対に背もたれから突出させ、かつ離間させて設けるとよい。このように構成すれば、衣類保持部材間の離間部分に衣類を押し込むことにより前記衣類保持部材と背もたれの背面との間の空間に収納するようにできるからである。
さらに、衣類を確実に保持させるには、前記衣類保持部材の突出端を、その基端寄りの部位よりも背もたれに近づく方向に形成すればよい。このように構成すれば、背もたれが後傾した状態において、衣類保持部材の突出端の基端寄りの部位が衣類の荷重の大部分を受けるので、衣類が衣類保持部材間の離間部分から抜け出してしまうことを防げるからである。
このような衣類保持部材を左右1対背もたれから突出させ、かつ離間させて設けた椅子において、衣類に皺をできにくくするには、前記衣類保持部材を、前記突出端から、幅方向位置が背もたれの側端と同一又はそれよりも外方の位置まで延伸させるとよい。このように構成すると、上述した前記衣類保持部材を椅子本体の幅寸法の略全域にわたって設けている椅子と同様の効果が得られるからである。
袖や裾が床にこすれて汚れる不具合の発生をさらに効果的に抑えるための好適な構成として、には、前記椅子本体に取り付けられ、背もたれの上方に位置して前記衣類掛け部として機能するハンガー本体を有するハンガー部をさらに具備するものが挙げられる。
そして、本発明の課題を解決するための他の構成として、背もたれ面を形成する部材を、左右1対の縦杆と、これら縦杆をつなぐように横架させた横杆とを有する背もたれフレームに支持させ、前記背もたれフレームの前面に、背もたれ面を形成する部材を離間させて取り付けるとともに、前記横杆に、ハンガー本体をハンガー支柱を介して取り付けたことを特徴とするものが挙げられる。
なお、本発明においては、本発明に係る椅子の着座者が向かう方向を前方とする。
本発明のように構成した椅子は、前記背もたれの背面との間に前記衣類掛け部に掛けられている衣類を位置させた状態では前記衣類保持部材は該衣類の後方に位置するとともに、背もたれが後傾した状態において、衣類保持部材が前記衣類掛け部に掛けられた衣類の後方において該衣類に当接して保持するようにできる。従って、該衣類が背もたれの背面から離間して垂れ下がることを防ぐことができるとともに、該衣類を前記衣類掛け部から鉛直に垂れ下げた状態と比較して略全体に前上方に位置させることができるので、このような衣類保持部材を設けない場合と比較して袖や裾を床に接近しにくくでき、これらが床にこすれて汚れる不具合の発生を抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係る椅子の正面図。 同実施形態に係る椅子の側面図。 同実施形態に係る椅子の背面図。 同実施形態に係る椅子の平面図。 本発明の第2実施形態に係る椅子の側面図。 同実施形態に係る椅子の背面図。 同実施形態に係る椅子の平面図。 本発明の他の実施態様に係る椅子の背面図。 本発明の他の実施態様に係る椅子の背面図。 本発明の他の実施態様に係る椅子の正面図。 本発明の他の実施態様に係る椅子の側面図。
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る椅子C1は、正面図を図1、側面図を図2、背面図を図3、平面図を図4に示すように、キャスタ111を有する脚11と、座支持部12と、座13と、背もたれ14と、肘15とを具備する椅子本体1と、この椅子本体1に取り付けられ、衣類を掛けるよう構成された衣類掛け部たるハンガー本体21を有し前記椅子本体に取り付けられるハンガー部2とを具備する。
前記椅子本体1は、前記図1〜図4に示すように、脚11の上端から前上方に座支持部12を延伸して設け、この座支持部12の前端部に第1リンク要素16、前記座支持部12の後端部に第2リンク要素17を設けている。そして、座受131を第1リンク要素16及び第2リンク要素17に接続し、この座受131を介して前記座13を取り付けている。一方、背もたれ14は、背もたれ下部フレーム141と、背もたれ上部フレーム142と、前記両フレーム141、142の前方において、着座者の背に触れる背もたれ面を形成する張り部材144と、前記両フレーム141、142と前記張り部材144との中間に位置し、背もたれ14が受ける荷重に対応して弾性変形し、背もたれ14にクッション性を付与する弾性部材143とを具備する。両フレーム141、142は、ともに第2リンク要素17のブラケット部171に設けられた回転軸172に回転可能に取り付けられている。そして、前記背もたれ上部フレーム142を回転軸172中心に回転させ、背もたれ14を図2に示す後傾位置Rまで後傾させることを可能にしている。また、弾性部材143は本実施形態では上弾性部材143aと下弾性部材143bとからなり、図示しない接続部を介して接続されている。なお、本実施形態では、前記座支持部12、第1リンク要素16、座受131、及び第2リンク要素17を構成要素とする4辺リンク機構により、座13をロッキング可能にし、また、前記背もたれ下部フレーム141を回転軸172中心に回転させることにより前方の図2に示す背骨指示位置Sまで突出させ、背骨を支持させるようにしているが、これらの機能は省略しても構わない。
前記ハンガー部2は、前記図1〜図3に示すように、ハンガー本体21と、このハンガー本体21から下方に延伸して設けたハンガー支柱22とを具備し、ハンガー取り付け具3を介して前記椅子本体1、本実施形態では背もたれ14に取り付けられる。そして、ハンガー本体21は、背もたれ14の上端14xの後上方に位置し、このハンガー部21に衣類CLを掛けると、衣類CLはその全体が背もたれ14の後方に位置する。なお、本実施形態では、衣類CLとして、標準的な体格を有する成人のスーツの上着ないしハーフコートを想定している。
しかして本実施形態では、前記図2〜図4に示すように、前記背もたれ14の背面14aとの間に前記ハンガー本体21に掛けられている衣類CLを位置させることができ、背もたれ14が後傾した状態において該衣類CLを保持する機能を有する衣類保持部材4をさらに具備する。
具体的には、衣類保持部材4は、本実施形態では左右1対をなし、背もたれ上部フレーム142の下部にそれぞれ取り付けて固定するようにしている。さらに詳述すると、この衣類保持部材4は、前記図4に示すように、前記背もたれ上部フレーム142の側面から外方に延びる基部41と、前記基部41から後方に向けて湾曲して延びる側部42と、前記側部からさらに椅子本体の幅方向中央に向かって湾曲し、背もたれ14の後方において、略椅子本体1の幅方向に沿って、すなわち背もたれ14の背面14aに略沿って延伸する形状の本体部43とを一体に形成しているとともに、本体部43の先端、すなわちこの衣類保持部材4の突出端44が背もたれに近づくように形成している。また、前記側部42は、その幅方向の位置を背もたれ14の側端と略一致させている。すなわち、この衣類保持部材4は、前記突出端44から幅方向位置が背もたれ14の側端と略一致する位置まで延伸している。さらに、前記本体部43は、背もたれ14を起立させた状態では、図2に示すように、前記ハンガー本体21及びこのハンガー本体21に掛けられた衣類CLの後方に位置する。すなわち、前記衣類CLは背もたれ14の背面14aと衣類保持部材4との間に位置する。そして、この衣類保持部材4の高さ位置は、本実施形態ではハンガー本体21に掛けられた衣類CLの下端近傍に設定している。一方、この衣類CLは背もたれ14の背面14aと衣類保持部材4との間に位置している。加えて、左右の衣類保持部材4の突出端44間は離間しているとともに、前記突出端44近傍の部位には、衣類CLの滑り止めを行う機能を有する滑り止め部45を形成している。前記滑り止め部45は、具体的には、前記突出端44近傍の部位の表面を、滑り止め作用を有する材料であるエラストマーにより形成しているが、エラストマーに代えて、ゴムや、エラストマー以外の軟質プラスチック等、他の滑り止め作用を有する材料により形成してもよい。
このように構成した椅子C1のハンガー本体21に衣類CLを掛けた状態で背もたれ14を前記図2の想像線に示す位置まで後傾させると、ハンガー本体21は背もたれ14の上端14xに追随して後下方に移動する。このとき、ハンガー本体21に掛けられた衣類CLはハンガー本体21から鉛直下方に垂れ下がろうとすべく後下方に移動しようとする。しかし、背もたれ14が後傾した状態では、前記衣類CLは背もたれ14の背面14aと衣類保持部材4、より具体的には前記本体部43との間に位置し、すなわち衣類CLの後方に衣類保持部材4、より具体的には前記本体部43が位置するので、該衣類CLがこの衣類保持部材4に当接することによりその後下方への移動が規制され、この衣類CLは前記ハンガー本体21だけでなく衣類保持部材4によっても保持される。より具体的には、前記突出端44が前上方を向き、この突出端44よりも基部41寄り、すなわち基端寄りの部位が衣類CLの荷重を受けてこの衣類CLを保持する。そして、背もたれ14を後傾させている間、衣類CLの衣類保持部4に保持される部位より上方の部分は、背もたれ14の背面14aとの離間幅を略一定に保つ。すなわち、本実施形態では前記衣類保持部材4の高さ位置をハンガー本体21に掛けられた衣類CLの下端近傍に設定しているので、衣類CLの略全体が背もたれ14の背面14aとの離間幅を略一定に保ちつつハンガー本体21及び衣類保持部材4により保持される。このとき、前記衣類保持部材4に当接している衣類CLの下端近傍の部位は、このような衣類保持部材4が存在しない場合と比較して前上方に位置する。
以上のように構成することにより、本実施形態に係る椅子C1は、衣類CLを背もたれ14の背面14aと衣類保持部材4との間に位置させることができ、このように衣類CLを掛けた状態で背もたれ14を後傾させても、衣類CLの後方に位置する衣類保持部材4により衣類CLが保持され、衣類CLはこの衣類保持部材4より後方に移動しない。すなわち、この衣類保持部材4に保持される部位より上方の部分は、背もたれ14の背面14aとの離間幅を略一定に保たれる。このとき、衣類保持部材4に保持される部位はこのような衣類保持部材4が存在しない場合と比較して前上方に位置する。従って、袖や裾が床に接近しにくくなる。このことにより、これらが床にこすれて汚れる不具合の発生を抑えることができるようになる。特に、ハンガー本体21を有するハンガー部2を設けているので、このハンガー本体21に衣類CLを掛けるようにして、さらに上述した不具合を起こりにくくできる。加えて、前記衣類保持部材4の本体部43は、背もたれ14を起立させた状態ではハンガー本体21より後方に位置するので、背もたれ14が起立した状態では、衣類CLがハンガー本体21から鉛直に垂れ下がるとともに、前記本体部43がさらにその後方に位置し、衣類CLをこの本体部43と背もたれ14の背面14aとの間に位置させた状態で掛けることが容易である。
また、本実施形態では、前記衣類保持部材4を左右1対に背もたれ14から突出させ、かつ離間させて設けているので、衣類保持部材4間の離間部分に衣類CLを押し込むことにより、さらに簡単に衣類CLを前記衣類保持部材4と背もたれ14の背面14aとの間の空間に位置させることができる。
さらに、本実施形態では、前記突出端44が背もたれ14の後傾時に前上方を向き、この突出端44よりも基部41寄り、すなわち基端寄りの部位が衣類CLの荷重を受けて保持するので、突出端44間の衣類保持部材4が離間している部分から衣類CLが落下することを防いでいる。
そして、衣類保持部材4は、前記突出端44から幅方向位置が背もたれ14の側端と同一となる位置まで延伸しているので、衣類CLを背もたれ14の背面14aと衣類保持部材4との間に位置させるために幅寄せをする必要がなく、このことにより、衣類保持部材4の部分で衣類CLに皺ができてしまう不具合が起こりにくくなる。
加えて、衣類保持部材4は椅子本体1に取り付けて固定するようにしていて、椅子本体1に着脱可能であるので、必要でない場合には取り外しておくことができ、多様な使用態様に対応できる。
次に、本発明の第2実施形態を、図面を参照して説明する。なお、上述した第1実施形態に対応する部位には、同一の名称及び符号を付している。
本実施形態に係る椅子C2は、側面図を図5、背面図を図6、平面図を図7に示すように、上述した第1実施形態に用いた椅子C1の椅子本体と同一の構成を有する椅子本体1と、この椅子本体1に取り付けられ、衣類CLを掛けるよう構成されたハンガー本体21を有し前記椅子本体に取り付けられるハンガー部2とを具備する。なお、本実施形態では、衣類CLとして、標準的な体格を有する成人のスーツの上着ないしハーフコートを想定している。
前記椅子本体1及びハンガー部2は、上述した第1実施形態に用いたものと同一の構成及び機能を有するので、詳細な説明は省略する。
しかして本実施形態では、前記図5〜図7に示すように、前記背もたれ14の背面14aとの間に前記ハンガー本体21に掛けられている衣類CLを位置させることができ、背もたれ14が後傾した状態において該衣類CLを保持する機能を有する衣類保持部材5をさらに具備する。さらに本実施形態では、前記衣類保持部材5を、背もたれ14の背面14aと前記衣類保持部材5との間に衣類CL等を位置させることが可能な衣類保持位置Uと、背もたれ14の背面14aからの後方への離間距離が前記衣類保持位置Uより少ない第2の位置たる収納位置Nとの間で移動可能に構成している。
具体的には、衣類保持部材5は、本実施形態では前記背もたれ上部フレーム142に取り付けられる。さらに衣類保持位置Uにおける状態について詳述すると、この衣類保持部材5は、前記図7に示すように、前記背もたれ上部フレーム142の側面から外方に延びる端部51と、前記端部51から後方に向けて湾曲して延びる側部52と、前記側部からさらに椅子本体の幅方向中央に向かって湾曲し、背もたれ14の後方において、略椅子本体1の幅方向に沿って、すなわち背もたれ14の背面14aに略沿って延びる形状の本体部53とを一体に形成している。また、この衣類保持部材5は、背もたれ14の幅寸法の略全域にわたって設けられている。そして、この衣類保持部材5の背もたれ14に向かう面は、その表面を軟質樹脂により形成している。さらに、この衣類保持部材5は、図示しない係止機構により衣類保持位置Uに保持されている。背もたれ14を起立させ、かつこの衣類保持部材5を前記衣類保持位置Uに保持させた状態では、前記本体部53は前記ハンガー本体21及びこのハンガー本体21に掛けられた衣類CLの後方に位置する。すなわち、この衣類CLは背もたれ14の背面14aと衣類保持部材5との間に位置するとともに、前記本体部53は前記ハンガー本体21の後方に配置可能である。また、この衣類保持位置Uにおける本体部53の高さ位置は、本実施形態ではハンガー本体21に掛けられた衣類CLの下端近傍に設定している。一方、係止機構を解除すると、前記端部51を中心に回転し、全体が背もたれ14の背面14aに略隙間なく沿う収納位置Nに移動する。
このように構成した椅子C2のハンガー本体21に衣類CLを掛け、衣類保持部材5を衣類保持位置Uに移動させて、衣類CLを背もたれ14の背面14aと前記衣類保持部材5、より具体的には前記本体部53との間に位置させた状態で背もたれ14を前記図5の想像線に示す位置まで後傾させると、ハンガー本体21は背もたれ14の上端14xに追随して後下方に移動する。このとき、ハンガー本体21に掛けられた衣類CLはハンガー本体21から鉛直下方に垂れ下がろうとすべく後下方に移動しようとする。しかし、背もたれ14が後傾した状態では、前記衣類CLは背もたれ14の背面14aと衣類保持部材5、より具体的には前記本体部53との間に位置し、すなわち衣類CLの後方に衣類保持部材5の本体部53が位置するので、該衣類CLがこの衣類保持部材5に当接することによりその後下方への移動が規制され、この衣類CLは前記ハンガー本体21だけでなく衣類保持部材5によっても保持される。より具体的には、前記本体部53に衣類CLが当接し、この本体部53が衣類CLを保持する。そして、背もたれ14を後傾させている間、衣類CLの衣類保持部4に保持される部位より上方の部分は、背もたれ14の背面14aとの離間幅を略一定に保つ。すなわち、本実施形態では衣類保持位置Uにおける前記本体部53の高さ位置をハンガー本体21に掛けられた衣類CLの下端近傍に設定しているので、衣類CLの略全体が背もたれ14の背面14aとの離間幅を略一定に保ちつつハンガー本体21及び衣類保持部材5により保持される。このとき、前記衣類保持部材5に当接している衣類CLの下端近傍の部位は、このような衣類保持部材5が存在しない場合と比較して前上方に位置する。さらに、衣類CLをハンガー本体21に掛け、背もたれ14の背面14aと衣類保持部材5との間に衣類を位置させたまま衣類保持部材5を前記収納位置Nに配置し、衣類CLを背もたれ14の背面14aに略密着させた状態に押さえるようにしてもよい。
以上のように構成することにより、本実施形態に係る椅子C2は、上述した第1実施形態に係る椅子C1と同様に、衣類CLを背もたれ14の背面14aと衣類保持部材5との間に位置させることができ、このように衣類CLを掛けた状態で背もたれ14を後傾させても、衣類CLの後方に位置する衣類保持部材5により衣類CLが保持され、衣類CLはこの衣類保持部材5より後方に移動しない。すなわち、この衣類保持部材5に保持される部位より上方の部分は、背もたれ14の背面14aとの離間幅を略一定に保たれる。このとき、衣類保持部材5に保持される部位はこのような衣類保持部材5が存在しない場合と比較して前上方に位置する。従って、袖や裾が床に接近しにくくなる。
さらに、本実施形態では、衣類保持部材5の非使用時には、図5及び図6の想像線に示す前記収納位置Nに収納しておけるので、この椅子C2の後方の通行の妨げにならないようにできる等、多様な使用態様に対応できる。
加えて、衣類保持部材5の背もたれ14に向かう面の表面を軟質樹脂により形成しているので、背もたれ14の後傾時に衣類CLはこの軟質樹脂により形成している部分に当接し、衣類がずり落ちにくい。
その他、上述した第1実施形態で述べた椅子C1の構成による主要な効果は本実施形態に係る椅子C2のように構成することによっても得ることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、衣類保持部は、該衣類保持部と背もたれの背面との間に衣類を位置させることが可能であれば任意に構成してよい。例えば、背面図を図8に示す椅子C3のように、上述した実施形態で用いた椅子本体1に、軸を中心に衣類保持位置と収納位置との間を移動可能に構成した衣類保持部材6を設ける態様が考えられる。また、背面図を図9に示す椅子C4のように、前記椅子本体1に、非使用時には背もたれ14内部に収納しておき、使用時に引き出して背もたれ14の背面14aに略沿うように張って前記背もたれ14の背面14aとの間に衣類CLを位置させることを可能に構成した、自動車や旅客機に広く用いられているシートベルトとして周知のものと同様の構成を有する帯状ないし紐状の衣類保持部材7を設ける態様も考えられる。
また、椅子本体も、上述した実施形態に用いたもの以外であっても、背もたれが後傾可能なものであればどのように構成してもよい。例えば、正面図を図10、側面図を図11に示すように、座103と背もたれ104とが一体に形成され、座103を支持する座受1031が前端部に位置し幅方向に延伸する軸1030を中心として回転することにより背もたれ104と座103とが連動して後傾するように構成した椅子本体10を具備する椅子C5が考えられる。この椅子C5は、背もたれ104の背面104aに、上述した第1及び第2実施形態に述べたものと同一の構成を有するハンガー本体21を有するハンガー部2を、ハンガー取り付け具3を介してハンガー本体21が背もたれ104の上方に位置するように取り付けられている。そして、背もたれ104には、上述した第1実施形態に述べた衣類保持部材4と同一の形状をなす衣類保持部材8をさらに取り付けている。
加えて、ハンガー本体は、非使用時に背もたれの上端と略高さ位置が同一となる収納位置に移動可能に構成してもよい。さらに、背もたれを後傾させるだけでなく、座を背もたれと連動してロッキング動作可能に構成してもよい。
さらに、背もたれの幅寸法及び衣類保持部材の幅寸法が通常の体格を有する成人用の衣類の幅寸法よりも十分大きいものであれば、必ずしも衣類保持部材を背もたれの幅寸法の略全域にわたって設ける必要はない。
また、上述した実施形態では衣類として標準的な体格を有する成人用の上着ないしハーフコートを想定したが、ハンガー部等の衣類掛け部に略全身を覆う丈寸法を有するコートを丈方向に2つ折りにして掛けるようにしてもよいし、子供用の椅子を同様に構成してもよい。また、衣類保持部材の高さを変更可能に構成して、この椅子を利用する着座者の体格に関らず、衣類保持部材が衣類の下端近傍を保持できるようにしてもよい。衣類保持部が衣類を保持する部分の滑り止めの工夫としては、上述した実施形態では背もたれの後方から背もたれに向かう突出部を設ける態様と、背もたれに向かう面を軟質樹脂により形成する態様について述べたが、その他にも、背もたれに向かう面に略高さ方向に延伸する突条を複数設ける等、他の方法により衣類保持部に保持させた衣類の滑り止めを図るようにしてもよい。
そして、衣類の上端部を保持するハンガー部ないし背もたれの上端より前方に衣類保持部材を設けてもよい。この場合、衣類を該衣類保持部材と背もたれの背面との間に位置させるには衣類を前方に移動させる必要があるが、衣類をより背もたれの背面に近づけることができる。
加えて、衣類保持部材は、必ずしも着脱可能でなくてもよく、また収納位置に移動させて収納させるようにしなくてもよい。
その他、背もたれの上部にヘッドレストを設ける等、背もたれを起立させた状態においてその上端が床面から十分な高さとした上でハンガー部を省略する等、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
C1〜C5…椅子
1、10…椅子本体
14、104…背もたれ
14a、104a…背もたれの背面
21…ハンガー本体(衣類掛け部)
4、5、6、7、8…衣類保持部材
44…突出端
CL…衣類
U…衣類保持位置
N…収納位置

Claims (11)

  1. 背もたれ面を形成する部材を、左右1対の縦杆と、これら縦杆をつなぐように横架させた横杆とを有する背もたれフレームに支持させ、前記背もたれフレームの前面に、背もたれ面を形成する部材を離間させて取り付けるとともに、前記横杆に、ハンガー本体をハンガー支柱を介して取り付けたことを特徴とする椅子。
  2. 前記ハンガー支柱の下端に、横杆に取り付け可能なハンガー取り付け具を設けるとともに、ハンガー取付具を前記横杆に取り付け、横杆よりも上方にハンガー本体を取り付けたことを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 前記ハンガー本体を、前記背もたれフレームよりも後方に配置している請求項1又は2記載の椅子。
  4. 前記ハンガー支柱の下端に、横杆に取り付け可能なハンガー取り付け具を設け、前記ハンガー取り付け具後部から前記ハンガー支柱を上方に延伸させているとともに、前記ハンガー本体を前記背もたれフレームの縦杆よりも後方に位置させている請求項3記載の椅子。
  5. 前記横杆を背もたれの上端縁よりも低い位置に配しているものであって、この横杆からハンガー支柱を上方に延伸させ、このハンガー支柱の上端にハンガー本体を設け、ハンガー本体を背もたれの上端縁から後上方に離間した場所に位置させている請求項1、2、3又は4記載の椅子。
  6. 前記ハンガー本体を平面視後方に凸となるように湾曲させた形状としている請求項1、2、3、4又は5記載の椅子。
  7. 前記ハンガー支柱から前記ハンガー本体を左右に延伸させて設けているとともに、ハンガー本体の全幅寸法を背もたれの幅寸法と略同等とした請求項1、2、3、4、5又は6記載の椅子。
  8. 前記ハンガー本体を、側面視背もたれ上端部が形成する面の延長上に配置している請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の椅子。
  9. 前記背もたれフレームの横杆と、前記背凭れの上端部を支持する横杆と、前記ハンガー本体とを背面視略同一形状としているとともに、これら3つを高さ方向に背面視重ならないように離間させて配置している請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子。
  10. 前記背もたれフレームが前記背もたれ面を形成する部材の上部の後方に位置する背もたれ上部フレームであって、前記背もたれ面を形成する部材が、背もたれ上部フレームの上部から下部にかけての領域に沿う形状に張り渡した張り部材である請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の椅子。
  11. 前記背もたれ上部フレームが左右一対であって、それぞれが側面視L字状をなし、前記座の後端から後方に離間した箇所において背凭れから後方に離間した状態で上方に立ち上がるとともに、座の後端から後方に離間した箇所において座の下面より下方に離間した状態で前方に延伸し、前端部を左右方向に延伸する回転軸中心に回転可能に取り付けることにより背もたれ上部フレーム全体を後傾可能にしている請求項10記載の椅子。
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