JP2010085863A - 多階調フォトマスク及びパターン転写方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】TFT基板等の製造に用いられる多階調フォトマスクにおいて、半透光部を介して露光されたレジストの残膜厚のバラつきを光照射量で調整しても、他の部分のパターンに影響の少ないものを提供することを課題とする。
【解決手段】多階調フォトマスク10が、ガラス基板11上と、ガラス基板11上に遮光膜が形成されている遮光部12と、半透光膜が形成されている半透光部13と、遮光膜及び半透光膜が形成されていない透光部14と、遮光部12の周縁部であって、透光部14との境界となる部分に所定の幅の半透光膜が形成されている遮光部周縁部15とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】多階調フォトマスク10が、ガラス基板11上と、ガラス基板11上に遮光膜が形成されている遮光部12と、半透光膜が形成されている半透光部13と、遮光膜及び半透光膜が形成されていない透光部14と、遮光部12の周縁部であって、透光部14との境界となる部分に所定の幅の半透光膜が形成されている遮光部周縁部15とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:以下、LCDと呼ぶ)等の製造に使用される多階調フォトマスク及びパターン転写方法に関する。
従来、LCDの分野において、製造に必要なフォトマスク枚数を削減する方法が提案されている。即ち、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display:以下、TFT−LCDと呼ぶ)は、CRT(陰極線管)に比較して、薄型にしやすく消費電力が低いという利点から、現在商品化が急速に進んでいる。TFT−LCDは、マトリックス状に配列された各画素にTFTが配列された構造のTFT基板と、各画素に対応して、レッド、グリーン、及びブルーの画素パターンが配列されたカラーフィルタが液晶相の介在の下に重ね合わされた概略構造を有する。TFT−LCDでは、製造工程数が多く、TFT基板だけでも5〜6枚のフォトマスクを用いて製造されていた。このような状況の下、TFT基板の製造を4枚のフォトマスクを用いて行う方法が提案された(例えば下記非特許文献1)。
この方法は、遮光部と透光部と半透光部(グレートーン部)を有するフォトマスク(以下、多階調フォトマスクという)を用いることにより、使用するマスク枚数を低減するというものである。
図7及び図8(図8は図7の製造工程の続き)に、多階調フォトマスクを用いたTFT基板の製造工程の一例として、基板にTFT部78と配線部79を有する例を示す。図7(a)に示すように、ガラス基板71上に、パターニングされたゲート電極72が形成され、その後に、ゲート絶縁膜73、第1半導体膜74(a−Si)、第2半導体膜75(n+a−Si)、ソース/ドレイン用金属膜76、及びポジ型フォトレジスト膜77が順次形成される。次に図7(b)に示すように、遮光部81、透光部82及び半透光部83を有する多階調フォトマスク80を用いて、ポジ型フォトレジスト膜77を露光し、現像することにより、TFT部78においては、チャネル形成領域及びソース/ドレイン形成領域を覆うレジストパターン77aが形成され、配線部79においては、配線形成領域を覆うレジストパターン77bが形成される。多階調フォトマスク80の半透光部83が、チャネル形成領域に対応する部分に形成されているため、TFT部78に形成されたレジストパターン77aのチャネル形成領域はソース/ドレイン形成領域よりも薄くなっている。
次に図7(c)に示すように、レジストパターン77a及び77bをマスクとして、ソース/ドレイン金属膜76、第2半導体膜75及び第1半導体膜74をエッチングする。次に図8(a)に示すように、チャネル形成領域の薄いレジスト膜が完全に除去されるまで酸素アッシングを実施することにより、TFT部78においてはソース/ドレイン形成領域を覆うレジストパターン77cが形成され、配線部79においては、配線形成領域を覆うレジストパターン77bが残存する。この段階におけるレジストパターン77b及び77cは、酸素アッシングされているので、上記図7(b)に示す工程で形成されたレジストパターンよりも膜厚が薄くなっている。
その後図8(b)に示すように、レジストパターン77b及び77cをマスクとして、ソース/ドレイン用金属膜76及び第2半導体膜75をエッチングし、次いで第2半導体膜75をエッチングし、最後に図8(c)に示すように残存したレジストパターン77b及び77cを除去する。この工程により、ソース電極/ドレイン電極76a及び76bが形成され、その間にチャネル部が形成される。
このような多階調フォトマスクにおいては、線幅(CD)精度が非常に重要であり、例えば、数十nmの線幅精度が要求される。CD精度は、データライン部においても、TFTにおいても必要であるが、TFTにおいては、チャネル部の幅(W)、つまりソース電極/ドレイン電極76a及び76b間の距離がTFTの特性に大きく影響するので、TFT基板の製造においては、チャネル幅Wを精度よく再現することが特に重要である。
「月刊エフピーディ・インテリジェンス(FPD Intelligence)」、1999年5月、p.31−35
「月刊エフピーディ・インテリジェンス(FPD Intelligence)」、1999年5月、p.31−35
上記従来のTFT基板の製造方法において、半透光部を半透光膜又は微細パターンを形成した遮光膜により形成した多階調フォトマスクを用いるのが一般的である。半透光膜を用いる場合、その多階調フォトマスクは、得ようとする、被転写体(TFT等のデバイス)上の所望のレジスト残膜値に応じて、半透光膜の組成と膜厚を選択する。半透光膜の露光光透過率は、通常、透光部を100%としたとき、20〜80%の範囲に設定され、TFT製造用としては、チャネル部に相当する領域に用いる半透光膜の透過率として20〜60%が特に有用である。半透光膜の透過率は目標値に対し±2%以内に制御することが有効である。
一方、上記のように半透光膜を形成した多階調マスクを、マスクユーザが実際に露光して使用する際には、被転写体上に得られるレジストパターンの残膜値は、多くの要因の影響を受ける。露光機の光源、光学条件、使用するレジスト、現像条件等である。従って、マスクユーザにとって最も望ましいレジスト残膜値を得るために、マスクユーザは最適条件を選択する条件出しを行うことができる。この条件出しによって、被加工物の加工が最も行いやすいレジスト残膜値を得ることができる。
例えば、異なる供給ルートから得た2つのマスクを用いて、同じレジスト残膜をもつレジストパターンを得ようとしたとき、使用する露光条件に対する、2つのマスクの半透光膜の露光光透過率が、若干異なる場合がある。また、露光機が異なると、分光特性などの露光条件の相違によって、同じ半透光膜でもいくらか異なる透過率特性を示す場合がある。
更に、複数の多階調マスクにおいて、半透光膜の膜厚差等によりそれぞれの半透光膜の露光光透過率にわずかな差異が生じたときであっても、マスクユーザは、被転写体上に一定の残膜値のレジストパターンを形成しなければ、その後の加工プロセスを一定条件で行えなくなり、不都合である。半透光部における露光光透過率のバラつきは、その多階調フォトマスクを用いて露光、現像したレジストパターンの半透光部に対応するレジスト膜厚のバラつきの原因となる。
例えば、上記従来のTFT基板の製造方法においては、半透光部がTFTのチャネル形成領域に対応するので、半透光膜を介して露光されたチャネル形成領域のレジスト膜は、他よりも薄い。このようなチャネル形成領域のレジスト膜を酸素アッシングにより除去する際に、そのレジスト膜の膜厚にバラつきがある場合に、同じ条件で酸素アッシングすると、レジスト膜を完全に除去できない場合や、チャネル形成領域に隣接するソース/ドレイン形成領域のレジストをサイドエッチングしてしまう場合が発生する。よって、このようなレジストパターンをマスクとしてチャネル部を形成すると、結果的にTFTのチャネル幅Wにバラつきが発生する可能性があり、TFTの特性に影響する。
そこで、このような、多階調フォトマスクにおける半透光部の露光光透過率のマスク間のバラつきによる、半透光部のレジストの残膜厚のバラつきを、レジストを露光する際の光照射量をマスクに応じて調整することにより、低減すること考えられる。つまり、半透光部の光透過率が低いマスクの場合は光照射量を多くし、半透光部の光透過率が高いマスクの場合は光照射量を少なくすることにより、半透光部に対応するレジストの露光量を一定にして、レジスト残膜の厚さを一定に制御しようとするものである。
しかしながら、本発明者らは、半透光部のレジストの残膜厚のバラつきを光照射量で調整すると、遮光部のレジストパターンの線幅に影響が生じることを見出し、注目した。例えば、半透光部の光透過率が低いマスクの場合に光照射量を多くすると、遮光部に対応するレジストの透光部との境界部分において感光が進み、設計通りのレジストパターンができない場合がある。たとえば、上記従来のTFT基板製造方法における配線部79の配線パターン上のレジストパターン77bの線幅が設計より細くなる。その結果、配線部79の配線パターンが設計より細くなることがある。
本発明は、上記のような課題に鑑み、半透光部のレジストの残膜厚のバラつきを光照射量で調整しても、他の部分のパターンに影響の少ない多階調フォトマスクを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者らは、透明基板上の、遮光部の周縁に接する部分であって透光部に隣接する部分に、所定の幅で半透光膜を形成することを考えた。このようにすると、複数の異なる多階調マスクの間で、半透光部に対応する部分のレジスト残膜が一定になるように光照射量を調整しても、遮光部の線幅の変動が抑止されることを見出した。
つまり、本発明に係る多階調フォトマスクは、透明基板上に形成された遮光膜及び半透光膜が各々パターン加工されていることにより、所定の転写パターンを具備する多階調フォトマスクであって、前記転写パターンは、前記透明基板上の所定の部分に少なくとも遮光膜が形成されてなる遮光部と、前記透明基板上の前記遮光部とは異なる所定の部分に半透光膜が形成されてなる半透光部と、前記透明基板上の前記遮光膜及び半透光膜が形成されていない部分である透光部と、前記透明基板上の、前記遮光部の周縁に接する部分であって前記透光部と隣接する部分に半透光膜が形成されてなる遮光部周縁部と、を有することを特徴とする。
また本発明に係る多階調フォトマスクにおいて、遮光部周縁部の幅が、0.2μm以上10μm以下であると好適であり、0.2μm以上2μm以下であるとさらに良い。又は、遮光部周縁部の幅が、当該多階調フォトマスクが使用される露光装置の解像限界以下であるとさらに好適である。
また、本発明に係る多階調フォトマスクは、薄膜トランジスタ製造用フォトマスクであり、かつ、前記遮光部周縁部は、前記薄膜トランジスタのデータラインの周縁部に対応することを特徴とする。または、薄膜トランジスタ製造用フォトマスクであり、かつ、前記遮光部周縁部は、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインの周縁部に対応することを特徴とする。
本発明に係るパターン転写方法は、上記多階調フォトマスクであって、前記半透光部の露光光透過率がそれぞれ1%〜5%の範囲内で相違する多階調フォトマスクを用い、露光機によって、被転写体上のフォトレジストに露光を行うことにより、前記被転写体上に所定高さの部分の線幅が略一定に制御されたレジストパターンを形成することを特徴とする。
本発明に係る多階調フォトマスクは、遮光部の周縁に接する部分であって透光部に隣接する部分に、所定の幅で半透光膜を形成するので、半透光部の光透過率にバラつきがある複数のマスクで、半透光部のレジスト残膜が一定になるように光照射量を調整して露光しても、それによって遮光部のレジスト膜の線幅が変動するのを抑止することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
図1は、本発明に係る多階調フォトマスク(一例)の断面の概略を示す図である。多階調フォトマスク10は、ガラス基板11と、その上の所定の部分に形成された遮光膜及び半透光膜に所定のパターニングが施されてなる。ガラス基板11上において、少なくとも遮光膜が形成された部分が遮光部12であり、半透光膜が形成された部分が半透光部13であり、遮光膜及び半透光膜が形成されていない部分が透光部14である。遮光部12の周縁に接していて、透光部14に隣接した部分に所定の幅の半透光膜が形成された部分が遮光部周縁部15である。
この多階調フォトマスク10に光を照射すると、遮光部12においては照射光が実質的に遮光され、半透光部13においては照射光の一部のみが透過し、透光部14においては、実質的に照射光が透過する。遮光部周縁部15においては、半透光部と同様に半透過膜が形成されているので、照射光の一部のみが透過し、その透過光量が、透光部より少ない。
次に、本発明に係る多階調フォトマスクの製造方法について説明する。図2及び図3は、本発明に係る多階調フォトマスクの製造工程を説明するための図であり、ぞれぞれの工程における多階調フォトマスクの断面の概略を示す図である。
まず図2(a)に示すように、ガラス基板21上に遮光膜22を形成したフォトマスクブランクスを用意し、その上にポジ型レジストを塗布し、ベーキングを行って、レジスト膜23を形成する。
次に図2(b)に示すように、レーザ描画又は電子線描画等によりレジスト膜23を部分的に感光させて現像することにより、多階調フォトマスクにおいて遮光部となる部分のみに現像後のレジスト膜23を形成する。
次に図2(c)に示すように、レジスト膜23をマスクにして、遮光膜22をエッチングする。例えば、遮光膜22をCr系の膜とし、硝酸第2セリウムアンモニウムなどを用いたウエットエッチングを行うことができる。塩素ガスを用いたドライエッチング工程としても良い。
次に図2(d)に示すように、レジスト膜23を酸素によるアッシング又は濃硫酸等により除去した後に、半透光膜24を成膜する。半透光膜24としては、MoSiやCr化合物(CrO、CrN、CrON、CrCなど)等を蒸着法、スパッタ法、CVD(化学的気相成長)法等で成膜できる。
次に図3(a)に示すように、ポジ型レジストを塗布してベーキングを行って、レジスト膜25を形成した後に、レーザ描画又は電子線描画等によりレジスト膜25を部分的に感光させて現像することにより、多階調フォトマスクにおいて透光部となる部分以外の部分に現像後のレジスト膜25を形成する。この際、遮光部となる部分と半透光部となる部分に加えて、遮光部の周縁に接していて、透光部となる部分に隣接する部分にも所定の幅でレジスト膜25を形成する。
次に図3(b)に示すように、レジスト膜25をマスクにして、半透光膜24を通常の方法でエッチングし、最後に図3(c)に示すように、レジスト膜25を通常の方法で除去する。
このようにして、ガラス基板21上に、遮光膜22を有する遮光部12、半透光膜24を有する半透光部13、遮光膜22及び半透光膜24が形成されていない部分である透光部14、並びに遮光膜22の周縁に接していて透光部14と隣接する部分に所定の幅で半透光膜が形成されている遮光部周縁部15を有する多階調フォトマスクを作製することができる。
なお、本実施の形態では、ポジ型のレジストを用いた場合を例示したが、ネガ型レジストを用いてもよい。この場合、描画する部分が反転するだけで、工程は上述と全く同様にして実施できる。
続いて、上記のような方法で作製した多階調フォトマスクを用いて、レジストのパターニングをした場合のレジスト残量の計算結果を図4〜6を用いて示す。本実施の形態における多階調フォトマスクのサンプル1として、遮光部周縁部15の幅を2μmとし、半透光膜の光透過率が、低透過率(低HT)、高透過率(高HT)及びそれらの中間(中HT)のものの3種類を用意した。例えば、これらの透過率は、それぞれ、30%、35%、40%であることができる。サンプル1の概略断面図を図4(a)に示す。
また、サンプル2として、遮光部周縁部15の幅を5μmとし、半透光膜の光透過率が、サンプル1と同様に、低透過率(低HT)、高透過率(高HT)及びそれらの中間(中HT)のものの3種類を用意した。サンプル2の概略断面図を図5(a)に示す。
さらに比較例として、サンプル3として、遮光部周縁部15の無いものについて、半透光膜の光透過率が、サンプル1及び2と同様に、低透過率(低HT)、高透過率(高HT)及びそれらの中間(中HT)のものの3種類を用意した。サンプル3の概略断面図を図6(a)に示す。
まず、サンプル1について、透過率の異なる3種類のマスクを用いて同じ光照射量でポジ型レジストを露光して現像した場合のレジストパターンの断面形状を図4(b)に示す。同図において、縦軸はレジストパターンの厚さを表す相対値で、横軸は図4(a)に示すマスク断面の横手方向の位置(μm)を表す。図4(b)において、低透過率(低HT)のサンプルの結果を◆印で表し、中透過率(中HT)のサンプルの結果を■印で表し、高透過率(高HT)のサンプルの結果を▲印で表す。図4(b)から、半透光膜の光透過率が異なるマスクについて同じ光照射量で露光すると、半透過膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さにバラつきが生じるのがわかる。
次に、サンプル1について、半透過膜の透過率を考慮して、半透過膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さが一定になるように、各透過率のマスクに照射する光照射量を調整した場合の露光・現像後のレジストパターンの断面形状を図4(c)に示す。つまり、低透光率のサンプルには光照射量を多くし、高透光率のサンプルには光照射量を少なくした場合の結果である。図4(c)における縦軸及び横軸は図4(b)と同様である。図4(c)から、光照射量を半透過膜の光透過量を考慮して調整しているので、半透過膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さは一定となっているのがわかる。従って、このように露光量を調整すると、半透光部の透過率に若干の差があっても、レジスト残膜値を一定にすることができる。
図4(c)の遮光膜の周縁に接する部分であって、透光部に接する部分にある、遮光部周縁部に対応する位置においては、レジストパターンの側壁が形成されている。ここで図4(d)に、厚さが半透過膜に対応するレジスト残膜の厚さと同程度の部分(丸で囲った部分)の拡大図を示す。図4(d)から、この部分において、光照射量を変更しても、レジストパターンの側壁がほぼ一点を交差していることから、この部分のレジストパターンの線幅が一定であることがわかる。すなわち、このようなレジストパターンを用いて、被転写体(被加工物)のエッチング加工を行おうとするとき、半透光部に対応するレジスト残膜値を一定にできるのみでなく、遮光部と遮光部周縁部によって、線幅が一定のパターンを転写することができる。これは遮光膜の周縁に接し、透光部と隣接する部分である遮光部周縁部に半透光膜を有していることに起因すると考えられる。
図7及び8で示した通り、多階調フォトマスクを用いたフォトレジスト工程では、現像後のレジストパターンで1回目のエッチング加工をした後に、半透光膜に該当する部分を除去するまでレジストをアッシングした上で、残ったレジストパターン(従来の多階調フォトマスクにおける遮光部に対応する部分)で2回目のエッチング加工をするので、図4(d)に拡大して示した部分(従来の多階調フォトマスクにおける遮光膜の周縁部に対応する部分であって、厚さが半透過膜に対応するレジスト残膜の厚さと同程度の部分)の幅方向のバラつきが、2回目のエッチング加工における幅方向のバラつきの原因になる。半透光膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さを一定に保ちつつ、図4(d)に示すように、従来の多階調フォトマスクにおける遮光膜の周縁部に対応する部分の幅方向のバラつきが少なくなるような多階調フォトマスクを用いれば、精度よくTFT基板を作成することができる。
次に、遮光部周縁部15の幅を5μmとしたサンプル2について、サンプル1と同様の条件で同様の計算をした場合の結果を図5(b)〜(d)に示す。各図における縦軸、横軸は図4(b)〜(d)と同様である。各図からわかるとおり、サンプル1と同様に、サンプル2を用いて露光・現像した後のレジストパターンの断面形状は、半透過膜の透過率を考慮して、半透過膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さが一定になるように、各透過率のものに照射する光照射量を調整した場合であっても、従来の遮光膜の周縁部に対応する部分であって、厚さが半透過膜に対応するレジスト残膜の厚さと同程度の部分の幅方向のバラつきが少なくなっている。このような多階調フォトマスクを用いれば、半透光膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さを一定に保ちつつ、遮光部周縁部に対応する部分の幅方向のバラつきを少なくできるので、精度よくTFT基板を作成することができる。但し、この場合、遮光部周縁部の幅が、露光光学系において解像しているため、レジストパターンの側壁に段差が生じている。従って、アッシングなどによってレジストパターンを減膜する際の条件出しは、上記サンプル1の方が好ましい。
なお、遮光部周縁部15の幅は0.2μm以上であって10μm以下が好ましく、0.2μm以上3μm以下がさらに好適である。または、当該多階調フォトマスクが使用される露光装置の解像限界以下であるのが好ましい。
次に、遮光部周縁部15が無いサンプル3について、サンプル1及び2と同様の条件で同様の計算をした場合の結果を図6(b)〜(d)に示す。各図における縦軸、横軸は図4(b)〜(d)と同様である。図6(d)からわかるように、遮光部周縁部15が無い場合は、半透過膜に対応する部分のレジスト残膜の厚さが一定になるように、各透過率のものに照射する光照射量を調整した場合、遮光膜に対応する部分のレジストの幅方向のバラつきが大きくなることが確認できる。
以上のように、本発明に係る多階調フォトマスクは、遮光膜の周縁に接し、透光部に隣接する部分に、所定の幅で半透光膜を形成したので、半透光部に対応する部分のレジスト残膜が一定になるように光照射量を調整しても、遮光部の幅に影響が少なく、TFT基板のようなデバイスを精度よく作製できる。
すなわち、TFT基板において、データラインの線幅が常に安定して生産でき、更にTFTのソース、ドレインの幅が常に安定に生産できる。このため、TFTの動作が常に安定するという優れた効果をもたらす。なお、半透光部の露光光透過率がそれぞれ1%〜5%の範囲内で相違する多階調フォトマスクを用い、露光機によって、被転写体上のフォトレジストに露光を行うことにより、当該被転写体上に所定高さの部分の線幅が略一定に制御されたレジストパターンを形成することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、適宜変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、多階調フォトマスクを作製方法として、ガラス基板上に遮光膜が形成されているフォトマスクブランクスを用いた例を示したが、これに限定されず、ガラス基板上に、半透光膜が形成され、さらに半透光膜の上に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクスを用い、該フォトマスクブランクに対して、二回のパターニング工程を施しても本発明に係る多階調フォトマスクを作製できることは言うまでもない。
また、上記実施の形態における材料、サイズ、処理手順などは一例であり、本発明の効果を発揮する範囲内において種々変更して実施することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
10 多階調フォトマスク
11 ガラス基板
12 遮光部
13 半透光部
14 透光部
15 遮光部周縁部
11 ガラス基板
12 遮光部
13 半透光部
14 透光部
15 遮光部周縁部
Claims (7)
- 透明基板上に形成された遮光膜及び半透光膜が各々パターン加工されていることにより、所定の転写パターンを具備する多階調フォトマスクであって、
前記転写パターンは、
前記透明基板上の所定の部分に少なくとも遮光膜が形成されてなる遮光部と、
前記透明基板上の前記遮光部とは異なる所定の部分に半透光膜が形成されてなる半透光部と、
前記透明基板上の前記遮光膜及び半透光膜が形成されていない部分である透光部と、
前記透明基板上の、前記遮光部の周縁に接する部分であって前記透光部と隣接する部分に半透光膜が形成されてなる遮光部周縁部と、
を有する多階調フォトマスク。 - 前記遮光部周縁部の幅が、0.2μm以上10μm以下である請求項1記載の多階調フォトマスク。
- 前記遮光部周縁部の幅が、0.2μm以上2μm以下である請求項1記載の多階調フォトマスク。
- 前記遮光部周縁部の幅が、前記多階調フォトマスクが使用される露光条件下で解像限界以下である請求項1記載の多階調フォトマスク。
- 前記多階調フォトマスクは、薄膜トランジスタ製造用フォトマスクであり、かつ、前記遮光部周縁部は、前記薄膜トランジスタのデータラインの周縁部に対応することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の多階調フォトマスク。
- 前記多階調フォトマスクは、薄膜トランジスタ製造用フォトマスクであり、かつ、前記遮光部周縁部は、前記薄膜トランジスタのソース及びドレインの周縁部に対応することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の多階調フォトマスク。
- 請求項1乃至6のいずれか記載の多階調フォトマスクであって、前記半透光部の露光光透過率がそれぞれ1%〜5%の範囲内で相違する多階調フォトマスクを用い、露光機によって、被転写体上のフォトレジストに露光を行うことにより、前記被転写体上に所定高さの部分の線幅が略一定に制御されたレジストパターンを形成することを特徴とする、パターン転写方法。
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