JP2010080657A - 成膜装置及びこの使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気口の近傍に付着している反応副生成物が燃焼することを防止することが可能な成膜装置を提供する。
【解決手段】被処理体Wに対してシリコン含有ガスを用いて薄膜を形成する成膜処理と酸化ガスを用いて酸化を行う酸化処理とを施すことが可能な成膜装置2において、被処理体を複数枚収容できる処理容器4と、原料ガスを供給する原料ガス供給手段26と、原料ガスと反応する反応ガスを供給する反応ガス供給手段28と、酸化ガスを供給する酸化ガス供給手段32と、処理容器に設けられた第1の排気口54と、第1の排気口とは異なる位置に設けられた第2の排気口88と、第1の排気口に接続されて成膜処理時に用いる第1の排気系56と、第2の排気口に接続されて酸化処理時に用いる第2の排気系90と、酸化処理時に第1の排気口に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段66とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等にシリコン酸窒化膜(SiON)等のシリコン含有膜よりなる薄膜を形成するための成膜装置及びこの使用方法に関する。
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理、改質処理、自然酸化膜の除去処理等の各種の処理が行なわれる。例えばこれらの処理を特許文献1等に開示されている縦型の、いわゆるバッチ式の熱処理装置にて行う場合には、まず、半導体ウエハを複数枚、例えば25枚程度収容できるカセットから、半導体ウエハを縦型のウエハボートへ移載してこれに多段に支持させる。このウエハボートは、例えばウエハサイズにもよるが30〜150枚程度のウエハを載置できる。このウエハボートは、排気可能な処理容器内にその下方より搬入(ロード)された後、処理容器内が気密に維持される。そして、処理ガスの流量、プロセス圧力、プロセス温度等の各種のプロセス条件を制御しつつ所定の熱処理が施される。
ここで上記半導体集積回路の特性を向上させる要因の1つとしてゲート絶縁膜等に用いられる絶縁膜に例をとれば、ゲート絶縁膜としては従来はシリコン酸化膜(SiO )やシリコン窒化膜(SiN)が用いられていたが(例えば特許文献2〜5)、高集積化、高微細化、スイッチング特性の高速化及び動作電圧の低電圧化の更なる要求によって薄くてもリーク電流特性が良好なことから、最近にあって上記薄膜に替えてシリコン酸窒化膜(SiON)を用いることが提案されている。
このシリコン酸窒化膜を形成するためには、例えばTEOSを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜を窒化してシリコン酸窒化膜を得る方法や成膜に必要な2種類のガスを交互に繰り返し流して高品質な薄膜を形成する方法(ALD法:Atomic Layered Deposition)も開示されている(例えば特許文献6)。
特開平11−172439号公報 特開2004−281853号公報 特開2002−334869号公報 特開2002−367992号公報 特開2005−093677号公報 特開2007−019145号公報
ところで、上述したような成膜処理において、処理容器内のプロセス温度は、用いるガス種にもよるが例えば600℃程度であるのに対して、この処理容器の排気口などは例えば150℃程度であってかなり低くなっている。そして、このような温度状況の下で上述のように原料ガスとしてシリコンと塩素とを含む原料ガス、例えばヘキサクロロジシラン(以下「HCD」とも称す)を用いた場合には、上述のように温度が急激に低下する部位である排気口の近傍の壁面に反応副生成物として可燃性のクロロシランポリマーが堆積する場合があった。
このように反応副生成物が排気口の近傍に堆積すると、このクロロシランポリマーは可燃性であって、着火温度は300℃程度であるので、上記成膜処理後にウエハ表面のSiN膜を酸化してSiON膜を形成するために酸化ガスとしてO ガスを流すと、高温のO ガスと排気口に付着していた上記クロロシランポリマーとが激しく反応して燃焼する、といった問題があった。
このような燃焼が生ずると、排気系の配管に用いている例えばOリング等のシール部材が耐熱温度以上になってシール性が劣化したり、或いは高温に晒された配管材料であるステンレススチールから含有成分が飛散して半導体ウエハに対して金属汚染を生じたり、更には燃焼によって発生する副生成物であるSiO 等がパーティクルとなって逆流して処理容器内の半導体ウエハに付着する等の問題を引き起こす原因となっていた。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、排気口の近傍に付着している反応副生成物が燃焼することを防止することが可能な成膜装置及びその使用方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、被処理体に対してシリコン含有ガスを原料ガスとしてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理と被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化を行う酸化処理とを施すことが可能な成膜装置において、前記被処理体を複数枚収容できるような長さを有する処理容器と、前記処理容器内へ原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記処理容器内へ前記原料ガスと反応する反応ガスを供給する反応ガス供給手段と、前記処理容器内へ酸化ガスを供給する酸化ガス供給手段と、前記処理容器に設けられた第1の排気口と、前記第1の排気口とは異なる位置に設けられた第2の排気口と、前記第1の排気口に接続されて前記成膜処理時に用いる第1の排気系と、前記第2の排気口に接続されて前記酸化処理時に用いる第2の排気系と、前記酸化処理時に前記第1の排気口に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段と、を備えたことを特徴とする成膜装置である。
このように、被処理体に対してシリコン含有ガスを原料ガスとしてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理と被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化を行う酸化処理とを施すことが可能な成膜装置において、成膜処理時に用いる第1の排気口と酸化処理時に用いる第2の排気口とを別々に設けるようにし、しかも酸化処理時には、第1の排気口の部分を不活性ガスの雰囲気で覆って反応副生成物が酸化ガスに晒されないようにしたので、成膜処理時に第1の排気口の近傍に付着した可燃性の反応副生成物が燃焼することを防止することが可能となる。この結果、排気系のシール性の劣化や被処理体の金属汚染やパーティクルの発生をそれぞれ防止することが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2の排気口は、前記成膜処理時における前記原料ガスの流れ方向とは反対の方向に前記第1の排気口から離れて位置されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記酸化処理時に前記第1の排気口の近傍の酸素濃度を検出するための酸素濃度検出手段と、前記酸素濃度検出手段が所定の濃度以上の酸素濃度を検出した時に回避動作を行うための回避動作指令部と、を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の前記酸化処理時に前記第1の排気口の近傍の温度を検出する温度検出器と、前記温度検出器が所定の温度以上の温度を検出した時に回避動作を行うための回避動作指令部と、を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の前記処理容器は、円筒状の内筒と前記内筒の外側に円心状に配置された円筒状の外筒とを有し、前記第1の排気口は前記内筒と前記外筒との間の空間を臨むように設けられ、前記第2の排気口は前記内筒の下方の空間を臨むように設けられていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記内筒は上端に天井部が形成されると共に前記内筒の側壁にはその高さ方向に沿って前記内筒と前記外筒との間の空間に連通されるガス流通口が形成されていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記内筒内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項6の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記内筒内の上端部、或いは下端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項7又は8の発明において、前記酸化ガス供給手段は、前記内筒内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項7又は8の発明において、前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記内筒内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項6乃至9のいずれか一項に記載の前記第2の排気口は、前記処理容器の下部側壁に設けられることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項5の発明において、前記内筒は、上端が開放されていることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項12の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記内筒の下方の空間にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項13の発明において、前記酸化ガス供給手段は、前記内筒内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項13の発明において、前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記内筒内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の前記第2の排気口は、前記処理容器の下部側壁に設けられることを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の前記処理容器は有天井の1つの筒体を有することを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項17の発明において、前記処理容器の天井部に前記第1の排気口が設けられており、前記処理容器の下部側壁に前記第2の排気口が設けられることを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項18の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記処理容器内の下端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項20の発明は、請求項18の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記処理容器内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項21の発明は、請求項19又は20の発明において、前記酸化ガス供給手段は、前記筒体内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項22の発明は、請求項19又は20の発明において、前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記筒体内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項23の発明は、請求項17に記載の前記処理容器の下部側壁に前記第1の排気口が設けられており、前記処理容器の天井部に前記第2の排気口が設けられていることを特徴とする。
請求項24の発明は、請求項23の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記筒体内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項25の発明は、請求項23の発明において、前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記筒体内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする。
請求項26の発明は、請求項23乃至25のいずれか一項に記載の発明において、前記酸化ガス供給手段は、前記筒体内の下端部にそのガス噴射口を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項27の発明は、請求項23乃至25のいずれか一項に記載の発明において、前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記筒体内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする。
請求項28の発明は、請求項1乃至26のいずれか一項に記載の発明において、前記第1の排気系と前記第2の排気系は、互いに共用される少なくとも排気ポンプを有していることを特徴とする。
請求項29の発明は、請求項1乃至28のいずれか一項に記載の発明において、前記第1の排気系と前記第2の排気系は、それぞれ個別に排気ポンプを有していることを特徴とする。
請求項30の発明は、請求項1乃至28のいずれか一項に記載の発明において、前記シリコン含有ガスは、シリコンと塩素とを含むガスであることを特徴とする。
請求項31の発明は、請求項30記載の発明において、前記シリコンと塩素とを含むガスは、ジクロロシラン(DCS)、トリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン(HCD)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、テトラクロロシラン(TCS)よりなる群より選択される1以上のガスであることを特徴とする。
請求項32の発明は、請求項1乃至31のいずれか一項に記載の発明において、前記酸化ガスは、O 、O 、NO、N O、NO 、H O、H 、ラジカル酸素よりなる群より選択される1以上のガスよりなることを特徴とする。
請求項33の発明は、請求項1乃至32のいずれか一項に記載の発明において、前記不活性ガスは、N ガス及び希ガスよりなる群より選択される1以上のガスよりなることを特徴とする。
請求項34の発明は、請求項1乃至33のいずれか一項に記載の成膜装置の使用方法において、被処理体に対して原料ガスと反応ガスとを用いてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理を行う成膜工程と、被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化処理を行う酸化工程とを行うようにしたことを特徴とする成膜装置の使用方法である。
請求項35の発明は、請求項34記載の発明において、前記成膜工程と酸化工程とは、同一の被処理体に対して連続的に行われることを特徴とする。
本発明に係る成膜装置及びこの使用方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
被処理体に対してシリコン含有ガスを原料ガスとしてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理と被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化を行う酸化処理とを施すことが可能な成膜装置において、成膜処理時に用いる第1の排気口と酸化処理時に用いる第2の排気口とを別々に設けるようにし、しかも酸化処理時には、第1の排気口の部分を不活性ガスの雰囲気で覆って反応副生成物が酸化ガスに晒されないようにしたので、成膜処理時に第1の排気口の近傍に付着した可燃性の反応副生成物が燃焼することを防止することが可能となる。この結果、排気系のシール性の劣化や被処理体の金属汚染やパーティクルの発生をそれぞれ防止することができる。
以下に、本発明に係る成膜装置及びその使用方法の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
<第1実施形態>
まず、本発明の成膜装置の第1実施形態について説明する。図1は本発明の係る成膜装置の第1実施形態を示す縦断面構成図、図2は処理容器を示す断面図、図3は処理容器の内筒に設けたガス流通口を示す平面図である。尚、ここでは原料ガスとしてシリコン含有ガスであるヘキサクロロジシラン(HCD)を用い、反応ガスとして窒化ガスであるアンモニアガス(NH )を用い、酸化ガスとして酸素(O )ガスを用い、パージガスとしてN ガスを用い、反応副生成物の燃焼を防止する不活性ガスとしてN ガスを用い、そして、最初はシリコン含有膜としてシリコン窒化膜(SiN)を形成して、これを酸化することにより最終的にシリコン酸窒化膜(SiON)を成膜する場合を例にとって説明する。
図示するように、この成膜装置2は、内部に複数枚の被処理体を収容できるような長さを有する処理容器4を有している。この処理容器4は、有天井の円筒状に成形された内筒4Aと、この内筒4Aの外側に同心状に配置された内筒状の外筒4Bとを有しており、これらの内筒4A及び外筒4Bはいずれも石英により形成されている。この内筒4A及び外筒4Bの天井部は共に平坦な天井部になされると共に、これらの内筒4Aと外筒4Bはいずれも下端が開口されている。
また、この外筒4Bの下端開口部には、例えばステンレススチールにより円筒体状に成形されたマニホールド6がOリング等のシール部材8を介して連結されている。尚、ステンレス製のマニホールド6を設けないで、全体を円筒体状の石英製の処理容器で構成した装置もある。また、上記マニホールド6の内壁の上部にはリング状に支持片9が形成されており、この支持片9上に、上記内筒4Aの下端部を支持させて、処理容器4の全体を構成している。
上記マニホールド6の下端は開放されており、このマニホールド6の下方より複数枚の被処理体としての半導体ウエハWを多段に載置した保持手段としての石英製のウエハボート10が昇降可能に挿脱自在になされている。本実施形態の場合において、このウエハボート10には、例えば50〜100枚程度の直径が300mmのウエハWを略等ピッチで多段に支持できるようになっている。
このウエハボート10は、石英製の保温筒12を介してテーブル14上に載置されており、このテーブル14は、マニホールド6の下端開口部を開閉する例えばステンレススチール製の蓋部16を貫通する回転軸18上に支持される。そして、この回転軸18の貫通部には、例えば磁性流体シール20が介設され、この回転軸18を気密にシールしつつ回転可能に支持している。また、蓋部16の周辺部とマニホールド6の下端部には、例えばOリング等よりなるシール部材22が介設されており、処理容器4内のシール性を保持している。
上記した回転軸18は、例えばボートエレベータ等の昇降機構24に支持されたアーム24Aの先端に取り付けられており、ウエハボート10及び蓋部16等を一体的に昇降して処理容器4内へ挿脱できるようになされている。尚、上記テーブル14を上記蓋部16側へ固定して設け、ウエハボート10を回転させることなくウエハWの処理を行うようにしてもよい。
このマニホールド6には、処理容器4内へ各ガスを供給するための各ガス供給手段が設けられている。具体的には、このマニホールド6には、原料ガスとして例えばシリコン含有ガスであるHCDガスを供給する原料ガス供給手段26と、反応ガスとして例えば窒化ガスであるNH ガスを供給する反応ガス供給手段28と、パージガスとして例えばN ガスを供給するパージガス供給手段30と、酸化ガスとして例えばO ガスを供給する酸化ガス供給手段32とがそれぞれ設けられている。
具体的には、上記原料ガス供給手段26は、上記マニホールド6の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて上端まで延びる石英管よりなるガスノズル34を有している。このガスノズル34には、その長さ方向に沿って複数(多数)のガス噴射孔34Aが所定の間隔を隔てて形成されており、各ガス噴射孔34Aから水平方向に向けて略均一にHCDガスを噴射できるようになっている。このようなタイプのガスノズルを分散形のガスノズルと称す。
また同様に上記反応ガス供給手段28も、上記マニホールド6の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて上端まで延びる石英管よりなるガスノズル36を有している。このガスノズル36には、その長さ方向に沿って複数(多数)のガス噴射孔36Aが所定の間隔を隔てて形成されており、各ガス噴射孔36Aから水平方向に向けて略均一にNH ガスを噴射できるようになっている。また同様にパージガス供給手段30も、上記マニホールド6の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて上端まで延びる石英管よりなるガスノズル38を有している。このガスノズル38には、その長さ方向に沿って複数(多数)のガス噴射孔38Aが所定の間隔を隔てて形成されており、各ガス噴射孔38Aから水平方向に向けて略均一にパージガスとしてN ガスを噴射できるようになっている。
また同様に酸化ガス供給手段32も、上記マニホールド6の側壁を内側へ貫通して上方向へ屈曲されて上端まで延びる石英管よりなるガスノズル40を有している。このガスノズル40には、上記各ガスノズル34、36、38とは異なって上端部だけにガス噴射孔40Aが形成されており、このガス噴射孔40Aから内筒4A内の上端に向けてO ガスを噴射できるようになっている。このように、一箇所に集中させてガスを噴射して供給するようにしたタイプのガスノズルをストレート形のガスノズルと称す。
上記各ガスノズル34、36、38、40には、ガス通路42、44、46、48がそれぞれ接続されている。そして、各ガス通路42〜48には、それぞれ開閉弁42A、44A、46A、48A及びマスフローコントローラのような流量制御器42B、44B、46B、48Bが介設されており、HCDガス、NH ガス、N ガス及びO ガスをそれぞれ流量制御しつつ供給できるようになっている。図1では発明の理解を容易にするために4本の上記各ガスノズル34、36、38、40を横方向に配列しているが、実際には、図2に示すように処理容器10の一部に集中させて円弧状に配列されている。
一方、上記処理容器4の中心を点対称として上記各ガスノズル34、36、38、40の設置位置とは反対側には、この内部雰囲気を排気するために内筒4Aの側壁を、例えば削り取ることによって形成したガス流通口50が設けられており、内筒4A内をこの内筒4Aと外筒4Bとの間の空間52に連通させるようになっている。ここでは、このガス流通口50は、図3に示すように内筒4Aの高さ方向に沿って複数個形成されており、更に、上方に位置する程、その直径(開口面積)を大きく設定してコンダクタンスが大きくなるように設定して内筒4A内の横方向の流速を均一化するようになっている。尚、ガス流通口50の形状は特に限定されない。
そして、処理容器4には、この内部雰囲気を排気するために成膜処理用の第1の排気口54が設けられている。具体的には、この第1の排気口54は、上記外筒4Bの下端部の側壁に、上記空間52に臨ませて設けられており、上記ガス通気口50を通ったガスをこの第1の排気口54を介して排出するようになっている。そして、この第1の排気口54には、成膜処理時に用いる第1の排気系56が接続されている。具体的には、この第1の排気系56は、上記第1の排気口54に接続された第1の排気通路58を有している。
この第1の排気通路58には、その上流側から下流側に向けて第1の開閉弁60、処理容器4内の圧力を調整するための第1の圧力調整弁62及び第1の排気ポンプ64が順次介設されており、処理容器4内の雰囲気を圧力制御しつつ排気できるようになっている。上記第1の排気ポンプ64としては、プロセス圧力が低い場合には真空ポンプを用いるようにすればよく、実施されるプロセス圧力に見合った能力の排気ポンプを用いる。
そして、この第1の排気口54、或いはこの近傍に酸化処理時に上記第1の排気口54に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段66が設けられる。この不活性ガス導入手段66は、上記第1の排気口54の側壁部分に接続されたガス通路68を有しており、このガス通路68には開閉弁70及びマスフローコントローラのような流量制御器72が順次介設されており、必要時、すなわち酸化処理時に流量制御しつつ不活性ガス、例えばここではN ガスを第1の排気口54内の部分に導入できるようになっている。
この場合、上記ガス通路68の上流端の接続位置は、上記第1の排気口54の側壁に限らず、第1の開閉弁60よりも上流側部分の第1の排気通路58に接続するようにしてもよく、いずれにしても、酸化処理時に第1の排気口54の内側近傍をO ガスで覆うことができるならば、どこに接続するようにしてもよい。
また、この第1の排気口54、或いはこの近傍には、酸化処理時に、この第1の排気口54の近傍の酸素濃度を検出するための酸素濃度検出手段74が設けられている。具体的には、この酸素濃度検出手段74は、上記第1の排気口54と上記第1の開閉弁60の下流側の第1の排気通路58とを連通するバイパス通路76を有しており、このバイパス通路76の途中にその上流側から下流側に向けて開閉弁78及び酸素濃度検出器80が順次介設されて、このバイパス通路76を流れる雰囲気中の酸素濃度を検出することにより、第1の排気口54の近傍の酸素濃度を認識できるようになっている。
この場合、このバイパス通路76の管径は非常に小さく設定されてコンダクタンスが非常に小さくなるように設計されており、このバイパス通路76には少量のガスしか流れないようになっている。また、上記第1の排気口54、或いはこの近傍には、酸化処理時に上記第1の排気口54の近傍の温度を検出するための温度検出器82が設けられる。この温度検出器82としては、例えば熱電対を用いることができる。そして、上記酸素濃度検出器80の検出値や上記温度検出器82の検出値は、例えばコンピュータ等よりなる回避動作指令部84へ入力されるようになっており、必要に応じて種々の危険回避動作をとるための指令を出力するようになっている。
また、上記第1の排気口54とは異なる位置に本発明の特徴とする酸化処理時用の第2の排気口88が設けられている。この第2の排気口88は、成膜処理時における原料ガスの流れ方向とは反対側の方向に上記第1の排気口54から離れて位置されている。具体的には、ここではこの第2の排気口88は、上記マニホールド6の側壁に設けられている。そして、この第2の排気口88には、酸化処理時に用いる第2の排気系90が接続されている。
具体的には、この第2の排気系90は、上記第2の排気口88に接続された第2の排気通路92を有している。そして、この第2の排気通路92の途中には、第2の開閉弁94が介設されていると共に、この第2の排気通路92の下流側は、上記第1の開閉弁60と第1の圧力調整弁62との間の第1の排気通路58に接続されており、第1の圧力調整弁62と第1の排気ポンプ64とを共用するようになっている。
これにより、酸化処理時に処理容器4内の酸素雰囲気をこの第2の排気口88を介して排出することができるようになっている。尚、上記第1の圧力調整弁62及び第1の排気ポンプ64を共用しないで、第2の排気通路92に別個に第2の圧力調整弁及び第2の排気ポンプをそれぞれ介設させるようにしてもよい。そして、上記処理容器4の外周を囲むようにしてこの処理容器4及びこの内部のウエハWを加熱するために加熱ヒータ86Aを有する筒体状の加熱手段86が設けられている。
そして、このように構成された成膜装置2の全体の動作、例えばプロセス圧力、プロセス温度、各ガスの供給、供給停止、各ガスの切り替え、ガス流量の制御及び各開閉弁の開閉制御等は例えばコンピュータ等よりなる装置制御部96により行われる。そして、この装置制御部96は、上記制御を行うためのプログラムが記憶されている記憶媒体98を有している。この記憶媒体98としては、例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等を用いることができる。
次に、以上のように構成された成膜装置2を用いて行なわれる本発明の成膜方法(いわゆるALD成膜処理と酸化処理)について図4乃至図7も参照して説明する。図4は本発明方法の各工程を示すフローチャート、図5は本発明方法における各ガスの供給態様を示すタイミングチャート、図6は成膜工程における処理容器内のガスの流れを示す図、図7は酸化工程における処理容器内のガスの流れを示す図である。
本発明方法は、被処理体に対して原料ガスと反応ガスとを用いてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理を行う成膜工程と、被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化処理を行う酸化工程とを行うようにしている。具体的には、ここでは、図4に示すように、処理容器4内へ原料ガス(HCD)と反応ガス(NH )とを供給して被処理体、例えば半導体ウエハWの表面にシリコン含有膜よりなる薄膜(SiN)を形成する成膜工程S1と、被処理体に対して酸化ガス(O )を用いてSiNを酸化してSiON膜を形成する酸化工程S2とよりなっている。
まず、常温の多数枚、例えば50〜100枚の300mmサイズのウエハWが載置された状態のウエハボート10を予め所定の温度になされた処理容器4内にその下方より上昇させてロードし、蓋部16でマニホールド6の下端開口部を閉じることにより処理容器4内を密閉する。
そして処理容器4内を真空引きして所定のプロセス圧力に維持すると共に、加熱手段86への供給電力を増大させることにより、ウエハ温度を上昇させてプロセス温度を維持する。そして、まず成膜工程(図4のS1)を行う。この成膜工程では、上記HCDガスを原料ガス供給手段26から供給し、NH ガスを反応ガス供給手段28から供給し、パージガスとしてN ガスをパージガス供給手段30から供給する。
この場合、HCDガスは流量制御されつつガスノズル34内を流れて、これに設けた各ガス噴射孔34Aより水平方向のウエハWの方向に向けて放出される。またNH ガスは流量制御されつつガスノズル36内を流れて、これに設けた各ガス噴射孔36Aより水平方向のウエハWの方向に向けて放出される。またN ガスは流量制御されつつガスノズル38内を流れて、これに設けた各ガス噴射孔38Aより水平方向のウエハWの方向に向けて放出される。
そして、上記各ガスは水平方向に位置する各ガス流通口50を通過した後、内筒4Aと外筒4Bとの間の空間52内を流下して第1の排気口54に流れ込み、そして、駆動状態にある第1の排気系56の第1の排気通路58内を流れて第1の開閉弁60、第1の圧力調整弁62及び第1の排気ポンプ64を順次介して系外へ排出されて行く。尚、この成膜工程では、第2の排気系90の第2の排気通路92に介設した第2の開閉弁94は閉状態に維持されており、ここではガスを流さないようにしている。
具体的には、図5に示すように、まず処理容器4内へHCDガスを供給することにより吸着処理を所定の時間T1だけ行う(図5(A)参照)。この吸着処理では、例えばシリコン基板よりなるウエハWの表面にHCDガスの分子が吸着する。次にHCDガスの供給を停止して処理容器4内へパージガスとしてN ガスを流すことにより処理容器4内の残留ガスを排気するパージガス処理を所定の時間T2だけ行う(図5(C)参照)。次に、処理容器4内へNH ガスを供給することにより反応処理として窒化処理を所定の時間T3だけ行う(図5(B)参照)。
次に、NH ガスの供給を停止して処理容器4内へパージガスとしてN ガスを再度流すことにより処理容器4内の残留ガスを排気するパージ処理を所定の時間T4だけ行う(図4(C)参照)。そして、上記各処理を所定の回数だけ繰り返し行う。すなわち、図5中において、HCDガスの吸着処理から次の吸着処理までの間が1サイクルであり、これを予め定められた回数だけ繰り返し行う。ここで上記各時間T1、T2、T3、T4は、それぞれ30sec、30sec、30sec、30sec程度である。
上記1サイクルで形成されるSiN膜の膜厚は、プロセス温度やプロセス圧力やガス流量等にもよるが、略1Å前後である。この時のプロセス条件は、プロセス温度が300〜700℃の範囲内、この好ましくは400〜700℃の範囲内、プロセス圧力が10〜3000Paの範囲内、この好ましくは100〜1500Paの範囲内である。またHCDガスの流量が10〜1000sccmの範囲内、好ましくは100〜500sccmの範囲内、NH ガスの流量が100〜10000sccmの範囲内、好ましくは500〜5000sccmの範囲内、N ガスの流量が100〜30000sccmの範囲内、好ましくは500〜10000sccmの範囲内である。
上述のような成膜工程を行っている時の各ガスの流れは図6に示されており、間欠的に水平方向へ流されたHCD、NH 及びN は各ウエハW間を水平方向に流れて矢印100に示すように各ガス流通口50を通過した後、内筒4Aと外筒4Bとの間の空間52内を流下して第1の排気口54に流れ込み、そして、第1の排気系56の第1の排気通路58内を流れて系外へ排出されて行く。
ここで、この排気ガス中には、上記成膜反応によって生じた反応副生成物であるクロロシランポリマーが含まれており、この排気ガスが処理容器4内の温度よりも低い温度、例えば150℃程度になっている第1の排気口54の部分に到達すると急激に冷却されて、この第1の排気口54の内壁やこの近傍の内壁部分に上記反応副生成物であるクロロシランポリマーが付着して堆積物102が発生することになる。
この堆積物102のクロロシランポリマーは酸素の存在下で300℃程度で着火する可燃物であり、この状態のままで次の酸化工程を行うと、上記堆積物102の部分に高温状態で排気される酸素が流れてきて上記堆積物102が燃焼して各種の不都合を生ずることになる。そのため、本発明方法では、以下に説明するように上記堆積物102の部分に酸素が流れないようにすると共に、この部分を不活性ガス(N )で覆うようにしている。
すなわち、上述のように成膜工程S1が終了したならば、次に酸化工程S2へ移行する。この酸化工程では、図7及び図5(D)及び図5(E)に示すように、HCDガス、NH ガス、N ガス(パージガス)の各ガスの供給を停止すると共に、酸化ガス供給手段32から酸化ガスとしてO ガスを流し、且つ不活性ガス導入手段66から第1の排気口54に向けて不活性ガスであるN ガスを導入する。そして、この酸化工程では、第1の排気系56の第1の開閉弁60は閉状態になされ、これに替えて第2の排気系90の第2の開閉弁94が開状態になされる。そして、共用される第1の排気ポンプ64は駆動され続けるので、処理容器4内の雰囲気は第1の排気口54に替えて第2の排気口88を介して排気されるようになっている。
そして、上記O ガスは、ガスノズル40内を流れてこのガスノズル40の上端部に設けたガス噴射孔40Aより水平方向のウエハWに向けて放出される。これにより、このO ガスは、各ウエハWの表面に形成されているSiN膜と反応してこれを酸化してSiON膜(シリコン酸窒化膜)が形成されることになる。
そして、ウエハW間を通過したO ガスは矢印104に示すように内筒4Aを下向きに流れて流下して第2の排気口88に向かって流れて行く。従って、このO ガスが第1の排気口54に到達することがないので、ここに付着していた可燃性の堆積物102が酸素と接触することがなくなって、これが燃焼することを防止することができる。
また、不活性ガス供給手段66から供給されるN ガスは、ガス通路68から第1の排気口54内に導入される。この導入されたN ガスは矢印106に示すように処理容器4内に向かって流れて行き、内筒4Aの各ガス流通口50を通過して内筒4A内へ流れ込み、そして、更に下方の第2の排気口88に向かって流れて行く。従って、このN ガスは第1の排気口54の部分に付着していた可燃性の堆積物102の表面を常時覆うようにカバーする状態となり、この堆積物102がO ガスと接触することを確実に防止することができる。このように、堆積物102が燃焼することを防止することができるので、配管系のシール部材が熱により劣化することも防止でき、また、配管を構成するステンレススチールから金属汚染が発生することも防止することができる。
そして、この第2の排気口88に到達したO ガスやN ガスは、第2の排気通路92内を流れて、その後、第1の排気通路58に至り、更に、第1の圧力調整弁62及び第1の排気ポンプ64を介して系外へ排出されることになる。
この時のプロセス条件は、プロセス温度が例えば800℃程度、プロセス圧力が例えば760Torr(常圧)程度である。またO ガスの流量は10000sccm程度、N ガス(不活性ガス)の流量は15000sccm程度、プロセス時間は300〜400分程度である。
また、この酸化工程では、酸素濃度測定手段74の開閉弁78を開状態にして、このコンダクタンスの小さなバイパス通路76に僅かに第1の排気口54の部分の雰囲気を流してこの雰囲気中の酸素濃度を酸素濃度検出器80にて検出しており、この検出結果を回避動作指令部84へ送っている。一般に、上記クロロシランポリマーは2%以上の酸素濃度の気体と接すると、発火する恐れが生ずるので、酸素濃度が所定の限界の濃度、例えば2%になったならば上記回避動作指令部84は、装置制御部96に向けて危険の回避動作を行うための指令信号を出力することになる。
またこの第1の排気口54の温度は、温度検出器82にて検出されて、その検出結果は上記回避動作指令部84へ入力されている。前述したように、このクロロシランポリマーの着火温度は300℃程度なので、例えば300℃よりも僅かにマージを見込んだ低い温度、例えば250℃を検出したならば、上記回避動作指令部84は、装置制御部96に向けて危険の回避動作を行うための指令信号を出力することになる。
この時行われる危険の回避動作としては、例えば酸素の供給を停止したり、N ガス(不活性ガス)の供給量を増加したり、第1の排気ポンプ64の排気量を増大させたり、或いは処理自体を中止するなどの種々の態様を単独で、或いは複数組み合わせて行うことができる。尚、ここで説明したALD法は、端に一例を示したに過ぎず、どのようなガス供給態様をとってもよい。
このように、本発明によれば、被処理体である例えば半導体ウエハに対してシリコン含有ガス、例えばHCDガスを原料ガスとしてシリコン含有膜(シリコン窒化膜)よりなる薄膜を形成する成膜処理と被処理体に対して酸化ガス、例えばO ガスを用いて酸化を行う酸化処理とを施すことが可能な成膜装置において、成膜処理時に用いる第1の排気口54と酸化処理時に用いる第2の排気口88とを別々に設けるようにし、しかも酸化処理時には、第1の排気口54の部分を不活性ガス、例えばN ガスの雰囲気で覆って反応副生成物、例えばクロロシランポリマーが酸化ガス、例えばO ガスに晒されないようにしたので、成膜処理時に第1の排気口54の近傍に付着した可燃性の反応副生成物が燃焼することを防止することが可能となる。この結果、第1の排気系56のシール性の劣化や被処理体の金属汚染やパーティクルの発生をそれぞれ防止することが可能となる。
尚、ここでは原料ガス供給手段26のガスノズル34及び反応ガス供給手段28のガスノズル36として、それぞれ分散形のガスノズルを用いたが、これに替えて、酸化ガス供給手段32のガスノズル40のように先端部のみにガス噴射孔を有する、いわゆるストレート形のガスノズルをそれぞれ用いるようにしてもよい。この場合、上記原料ガスや反応ガスを内筒4A内の下部(下端部)に供給するようにしてもよいし、或いは内筒4A内の上部(上端部)に供給するようにしてもよい。
更には、ここでは酸化ガス供給手段32のガスノズル40としては、上述のようにストレート形のガスノズルを用いたが、これに替えて、分散形のガスノズルを用いて各ウエハWの横方向からガスを供給するようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に本発明の成膜装置の第2実施形態について説明する。図8は本発明の成膜装置の第2実施形態の主要部を示す断面模式図である。尚、図1乃至図3に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略すると共に、ここではその構成部分の主要部のみを記載しており、一部の構成部品はその記載を省略している。
この第2実施形態では、内筒4Aの上端は開放され、また外筒4Bの天井部はドーム状に成形されている。そして、原料ガス供給手段26のガスノズル34、反応ガス供給手段28のガスノズル36及びパージガス供給手段30のガスノズル38は、共に分散ノズルではなく短い直管状のガスノズルが用いられ、各ガスノズル34、36、38のガス噴射孔34A、36A、38Aは、内筒4A内の下方の空間に位置されて、処理容器4内の下部に各ガスを供給するようになっている。
また、酸化ガス供給手段32のガスノズル40は、第1実施形態の場合と同様にL字状に形成されており、そのガス噴射孔40Aは内筒4Aの上端部に位置されて、処理容器4内の上部に酸化ガスを供給するようになっている。
この場合には、成膜処理時には、HCDガス、NH ガス、N ガス(パージガス)は、それぞれ処理容器4内の下方に供給され、そして、各ガスは内筒4A内を矢印108に示すように上昇し、そして、天井部で折り返して内筒4Aと外筒4Bとの間の空間52内と矢印110に示すように流下し、最終的に第1の排気口54から第1の排気系56を介して系外へ排出される。
これに対して、酸化処理時には、処理容器4内の天井部に位置するガス噴射孔40Aから供給されたO ガスは、矢印112に示すように内筒4A内をそのまま流下して第2の排気口88より系外へ排出される。また、この時、不活性ガス導入手段66より第1の排気口54へ導入されたN ガス(不活性ガス)は、矢印114に示すように第1の排気口54を処理容器4内の方へ逆流して内筒4Aと外筒4Bとの間の空間52内を上昇し、そして、天上部にて折り返して内筒4A内を矢印112に示すように上記O ガスと共に流下し、最終的に第2の排気口88より系外へ排出される。この場合にも、先の第1実施形態と同様な作用効果を発揮することができる。
尚、ここでは酸化ガス供給手段32のガスノズル40としては、ストレート形のガスノズルを用いたが、これに替えて、分散形のガスノズルを用いて各ウエハWの横方向からガスを供給するようにしてもよい。
<第3実施形態>
次に本発明の成膜装置の第3実施形態について説明する。図9は本発明の成膜装置の第3実施形態の主要部を示す断面模式図である。尚、図1乃至図3及び図8に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略すると共に、ここではその構成部分の主要部のみを記載しており、一部の構成部品はその記載を省略している。
先の第1及び第2の実施形態では、処理容器4として内筒4Aと外筒4Bとを有する2重管構造の処理容器を用いたが、ここでは処理容器4として有天井になされた1つの筒体120を用いた単管構造になされている。尚、この筒体120の下端に円筒体状のマニホールドを接合して処理容器の全体を形成してもよい。
そして、この筒体120よりなる処理容器4の下部側壁に第1の排気口54を形成し、この第1の排気口54に第1の排気系56や不活性ガス導入手段66等を接続している。これに対して、ここでは筒体120の上端部、すなわち天上部に第2の排気口88を形成しており、この第2の排気口88に第2の排気系90を接続している。
また、原料ガス供給手段26、反応ガス供給手段28及びパージガス供給手段30の各ガスノズル34、36、38としては、図1に示す第1実施形態で用いたガスノズルと同じ形状の分散形のガスノズルを用いており、処理容器4内の各ウエハWに対して、その横方向から均一に各ガスを供給し得るようになっている。
これに対して、酸化ガス供給手段32のガスノズル40としては、直管状のガスノズルを用いて、筒体120内の下部に酸化ガスを供給し得るようになっている。この場合にも、成膜処理時におけるHCDガスやNH ガス等は下方の第1の排気口54から排気され、また酸化処理時における酸化ガスであるO ガスは上方の第2の排気口88から排気されることになり、この場合にも先の第1及び第2の実施形態と同様な作用効果を発揮することができる。
尚、ここでは原料ガス供給手段26のガスノズル34及び反応ガス供給手段28のガスノズル36として、それぞれ分散形のガスノズルを用いたが、これに替えて、ストレート形のガスノズルをそれぞれ用いるようにしてもよい。この場合、上記原料ガスや反応ガスを処理容器4(筒体120)内の上部(上端部)に供給するようにする。
更には、ここでは酸化ガス供給手段32のガスノズル40としては、上述のようにストレート形のガスノズルを用いたが、これに替えて、分散形のガスノズルを用いて各ウエハWの横方向からガスを供給するようにしてもよい。
<第4実施形態>
次に本発明の成膜装置の第4実施形態について説明する。図10は本発明の成膜装置の第4実施形態の主要部を示す断面模式図である。尚、図1乃至図3、図8及び図9に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略すると共に、ここではその構成部分の主要部のみを記載しており、一部の構成部品はその記載を省略している。
ここでは処理容器4として、図9に示した第3実施形態と同様に有天井になされた1つの筒体120を用いた単管構造になされている。尚、この筒体120の下端に円筒体状のマニホールドを接合して処理容器の全体を形成してもよい。
そして、第3実施形態の場合とは逆に、この筒体120よりなる処理容器4の上端部、すなわち天井部に第1の排気口54を形成し、この第1の排気口54に第1の排気系56や不活性ガス導入手段66等を接続している。これに対して、ここでは筒体120の下端側壁に第2の排気口88を形成しており、この第2の排気口88に第2の排気系90を接続している。
また、原料ガス供給手段26、反応ガス供給手段28及びパージガス供給手段の各ガスノズル34、36、38としては、図8に示す第2実施形態で用いたガスノズルと同じ形状の直管形のガスノズルを用いており、処理容器4内の下部に各ガスを供給し得るようになっている。
これに対して、酸化ガス供給手段32のガスノズル40としては、図1に示す第1実施形態や図8に示す第2実施形態で用いたガスノズルと同様に、L字状に成形されたガスノズル40を用いており、その上端部にガス噴射孔40Aを形成して筒体120内の上部に酸化ガスを供給し得るようになっている。この場合は、成膜処理時におけるHCDガスやNH ガス等は上方の第1の排気口54から排気され、また酸化処理時における酸化ガスであるO ガスは下方の第2の排気口88から排気されることになり、この場合にも先の第1、第2の実施形態及び第3実施形態と同様な作用効果を発揮することができる。
尚、ここでは原料ガス及び反応ガスと酸化ガスの処理容器4内における供給位置は容器内の下部と上部とでそれぞれ異なっているものの、原料ガス供給手段26のガスノズル34、反応ガス供給手段28のガスノズル36及び酸化ガス供給手段32のガスノズル40として、それぞれストレート形のガスノズルを用いたが、これに替えて、分散形のガスノズルをそれぞれ用いて各ウエハWの横方向からガスを供給するようにしてもよい。
<第5実施形態>
次に本発明の成膜装置の第5実施形態について説明する。図11は本発明の成膜装置の第5実施形態の主要部を示す断面模式図であり、図11(A)は縦断面図を示し、図11(B)は横断面図を示す。尚、図1乃至図3、図8乃至図10に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略すると共に、ここではその構成部分の主要部のみを記載しており、一部の構成部品はその記載を省略している。
先の各実施形態では、成膜処理時にプラズマを用いていなかったが、これに限定されず、成膜時にプラズマを用いて窒化ガスであるNH ガスを活性化させるようにしてもよい。この第5実施形態では、プラズマを用いるために、図1に示す第1実施形態と同様に処理容器4として内筒4Aと外筒4Bとを有する2重管構造の処理容器を用いており、この処理容器4の一側に、処理容器4の半径方向外方へ突出されて且つ内筒4A内に開放されたプラズマボックス124を形成している。このプラズマボックス124は、例えば石英よりなるボックス区画壁126により区画形成されており、処理容器4の高さ方向に沿って設けられている。
そして、このボックス区画壁126の外側に一対のプラズマ電極128がその高さ方向に沿って設けられると共に、このプラズマ電極128にマッチング回路130を介して例えば13.56MHzの高周波電源132が接続されている。
また上記プラズマボックス124内には、反応ガス供給手段28の分散形のガスノズル36が位置されている。これにより、このガスノズル36からNH ガスを供給する時に上記プラズマ電極128に高周波電力を印加してプラズマを生成することにより、NH ガスを活性化して窒化処理を促進させるようになっている。そして、第1の排気口54及び第2の排気口88は、図1に示す第1実施形態の場合と同様な位置にそれぞれ設けられている。この場合にも、先の第1実施形態と同様な作用効果を発揮することができる。
<酸化処理時の不活性ガス(N ガス)の供給量の評価>
ここで、酸化処理時にN ガスを流した時に第1の排気系において乱流が生じると、酸素を巻き込んでしまって好ましくないので、層流状態を維持する条件についてシミュレーションによって検討した。本発明の実施形態において、酸化処理時に不活性ガス導入手段66より不活性ガスとしてN ガスを第1の排気口54に流して、処理容器4内の雰囲気を第2の排気口88から排気した時のN ガスの流れの状態をシミュレーションによって確認したので、その評価結果について説明する。
図12は処理容器内へ不活性ガス(N ガス)を第1の排気口から流した時のN ガス量とレイノズル数との関係を示すグラフである。
ここでレイノズル数Reは以下の式で与えられる。
Re=ρ・U・L/μ
ρ:N ガスの密度
U:N ガスの代表速度
L:流れの中にある物体の代表的な長さ
μ:ガスの粘性係数であり、具体的にはN ガスは41[μPa・s]である。
ここでは、第1の排気口54の内径について、2.5cm、5cm、7.5cm、10cmの場合についてそれぞれ検討した。尚、このN ガスを第1の排気通路58内に導入した場合には、上記内径は第1の排気通路58の内径となる。ここで、N ガスの流量は特に限定するものではないが、この第1の排気口54内において乱流を生じないでN ガスの層流状態を維持するためにはレイノズル数は4000以下、好ましくは2000以下が望ましい。
図12に示すように、各直径においてN ガスの流量が増加する程、レイノズル数はそれぞれ直線状に増加しており、第1の排気口の直径が大きくなる程、その直線の傾斜角度は次第に小さくなってくる。この場合、処理容器内の容量は、例えば100リットル程度なので、第1の排気口の直径が2.5cmや5cm程度では小さ過ぎる。そして、第1の排気口の直径が7.5cm及び10cmの場合について検討すると、第1の排気口にて乱流を生ぜしめないで層流状態を維持するためには、7.5cmの場合にはN ガスの流量を55slm以下とし、好ましくは23slm以下に設定するのがよく、また、10cmの場合にはN ガスの流量を64slm以下とし、好ましくは32slm以下に設定するのがよいことが理解できる。
尚、上記各実施形態では、パージガス供給手段30のパージガスや不活性ガス供給手段66の不活性ガスとしてN ガスを用いたが、これに限定されず、このパージガスや不活性ガスとしてはN ガス及び希ガス、例えばAr、He、Ne、Xe等よりなる群より選択される1以上のガスをそれぞれ用いるようにしてもよい。
また、ここでは、酸化ガス供給手段32に用いる酸化ガスとしてO ガスを用いたが、これに限定されず、酸化ガスとしては、O 、O 、NO、N O、NO 、H O、H 、ラジカル酸素よりなる群より選択される1以上のガスを用いるようにしてもよい。
また更に、ここでは原料ガスである、シリコンと塩素とを含むシリコン含有ガスとしてHCDガスを用いたが、これに限定されず、このシリコンと塩素とを含むシリコン含有ガスとしては、ジクロロシラン(DCS)、トリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン(HCD)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、テトラクロロシラン(TCS)よりなる群より選択される1以上のガスを用いることができる。
また、ここでは同じ半導体ウエハWに対して成膜処理と酸化処理とを連続的に行なうようにしたが、場合によってはこれらの各処理を連続ではなく、異なるウエハに対してそれぞれ単独で行なう場合もあり、その場合にも本発明を適用することができる。いずれにしても、可燃性の堆積物102が第1の排気口54に付着している時に酸化処理を行なう場合には、常に不活性ガス導入手段66から不活性ガス(N ガス)を流して堆積物102が燃焼しないようにする。
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
本発明の係る成膜装置の第1実施形態を示す縦断面構成図である。 処理容器を示す断面図である。 処理容器の内筒に設けたガス流通口を示す平面図である。 本発明方法の各工程を示すフローチャートである。 本発明方法における各ガスの供給態様を示すタイミングチャートである。 成膜工程における処理容器内のガスの流れを示す図である。 酸化工程における処理容器内のガスの流れを示す図である。 本発明の成膜装置の第2実施形態の主要部を示す断面模式図である。 本発明の成膜装置の第3実施形態の主要部を示す断面模式図である。 本発明の成膜装置の第4実施形態の主要部を示す断面模式図である。 本発明の成膜装置の第5実施形態の主要部を示す断面模式図である。 処理容器内へ不活性ガス(N ガス)を第1の排気口から流した時のN ガス量とレイノズル数との関係を示すグラフである。
符号の説明
2 成膜装置
4 処理容器
4A 内筒
4B 外筒
10 ウエハボート(保持手段)
26 原料ガス供給手段
28 反応ガス供給手段
30 パージガス供給手段
32 酸化ガス供給手段
34,36,38,40 ガスノズル
54 第1の排気口
56 第1の排気系
58 第1の排気通路
64 第1の排気ポンプ
66 不活性ガス導入手段
74 酸素濃度検出手段
80 酸素濃度検出器
82 濃度検出器
86 加熱手段
88 第2の排気口
90 第2の排気系
120 筒体
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (36)

  1. 被処理体に対してシリコン含有ガスを原料ガスとしてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理と被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化を行う酸化処理とを施すことが可能な成膜装置において、
    前記被処理体を複数枚収容できるような長さを有する処理容器と、
    前記処理容器内へ原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、
    前記処理容器内へ前記原料ガスと反応する反応ガスを供給する反応ガス供給手段と、
    前記処理容器内へ酸化ガスを供給する酸化ガス供給手段と、
    前記処理容器に設けられた第1の排気口と、
    前記第1の排気口とは異なる位置に設けられた第2の排気口と、
    前記第1の排気口に接続されて前記成膜処理時に用いる第1の排気系と、
    前記第2の排気口に接続されて前記酸化処理時に用いる第2の排気系と、
    前記酸化処理時に前記第1の排気口に不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段と、
    を備えたことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記第2の排気口は、前記成膜処理時における前記原料ガスの流れ方向とは反対の方向に前記第1の排気口から離れて位置されていることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記酸化処理時に前記第1の排気口の近傍の酸素濃度を検出するための酸素濃度検出手段と、
    前記酸素濃度検出手段が所定の濃度以上の酸素濃度を検出した時に回避動作を行うための回避動作指令部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の成膜装置。
  4. 前記酸化処理時に前記第1の排気口の近傍の温度を検出する温度検出器と、
    前記温度検出器が所定の温度以上の温度を検出した時に回避動作を行うための回避動作指令部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の成膜装置。
  5. 前記処理容器は、円筒状の内筒と前記内筒の外側に円心状に配置された円筒状の外筒とを有し、
    前記第1の排気口は前記内筒と前記外筒との間の空間を臨むように設けられ、
    前記第2の排気口は前記内筒の下方の空間を臨むように設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の成膜装置。
  6. 前記内筒は上端に天井部が形成されると共に前記内筒の側壁にはその高さ方向に沿って前記内筒と前記外筒との間の空間に連通されるガス流通口が形成されていることを特徴とする請求項5記載の成膜装置。
  7. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記内筒内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項6記載の成膜装置。
  8. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記内筒内の上端部、或いは下端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項6記載の成膜装置。
  9. 前記酸化ガス供給手段は、前記内筒内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする請求項7又は8記載の成膜装置。
  10. 前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記内筒内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする請求項7又は8記載の成膜装置。
  11. 前記第2の排気口は、前記処理容器の下部側壁に設けられることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の成膜装置。
  12. 前記内筒は、上端が開放されていることを特徴とする請求項5記載の成膜装置。
  13. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記内筒の下方の空間にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項12記載の成膜装置。
  14. 前記酸化ガス供給手段は、前記内筒内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする請求項13記載の成膜装置。
  15. 前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記内筒内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする請求項13記載の成膜装置。
  16. 前記第2の排気口は、前記処理容器の下部側壁に設けられることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載の成膜装置。
  17. 前記処理容器は有天井の1つの筒体を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の成膜装置。
  18. 前記処理容器の天井部に前記第1の排気口が設けられており、前記処理容器の下部側壁に前記第2の排気口が設けられることを特徴とする請求項17記載の成膜装置。
  19. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記処理容器内の下端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項18記載の成膜装置。
  20. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記処理容器内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項18記載の成膜装置。
  21. 前記酸化ガス供給手段は、前記筒体内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする請求項19又は20記載の成膜装置。
  22. 前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記筒体内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする請求項20又は21記載の成膜装置。
  23. 前記処理容器の下部側壁に前記第1の排気口が設けられており、前記処理容器の天井部に前記第2の排気口が設けられていることを特徴とする請求項17記載の成膜装置。
  24. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記筒体内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項23記載の成膜装置。
  25. 前記原料ガス供給手段と前記反応ガス供給手段は、前記筒体内の上端部にそのガス噴射孔を位置させたガスノズルをそれぞれ有していることを特徴とする請求項23記載の成膜装置。
  26. 前記酸化ガス供給手段は、前記筒体内の下端部にそのガス噴射口を位置させたガスノズルを有していることを特徴とする請求項23乃至25のいずれか一項に記載の成膜装置。
  27. 前記酸化ガス供給手段は、その長さ方向に沿って複数のガス噴射孔が形成されて且つ前記筒体内にその高さ方向に沿って配置されたガスノズルを有していることを特徴とする請求項23乃至25のいずれか一項に記載の成膜装置。
  28. 前記第1の排気系と前記第2の排気系は、互いに共用される少なくとも排気ポンプを有していることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか一項に記載の成膜装置。
  29. 前記第1の排気系と前記第2の排気系は、それぞれ個別に排気ポンプを有していることを特徴とする請求項1乃至28のいずれか一項に記載の成膜装置。
  30. 前記シリコン含有ガスは、シリコンと塩素とを含むガスであることを特徴とする請求項1乃至28のいずれか一項に記載の成膜装置。
  31. 前記シリコンと塩素とを含むガスは、ジクロロシラン(DCS)、トリクロロシラン、ヘキサクロロジシラン(HCD)、テトラクロロシラン(TCS)よりなる群より選択される1以上のガスであることを特徴とする請求項30記載の成膜装置。
  32. 前記酸化ガスは、O 、O 、NO、N O、NO 、H O、H 、ラジカル酸素よりなる群より選択される1以上のガスよりなることを特徴とする請求項1乃至31のいずれか一項に記載の成膜装置。
  33. 前記不活性ガスは、N ガス及び希ガスよりなる群より選択される1以上のガスよりなることを特徴とする請求項1乃至32のいずれか一項に記載の成膜装置。
  34. 請求項1乃至33のいずれか一項に記載の成膜装置の使用方法において、
    被処理体に対して原料ガスと反応ガスとを用いてシリコン含有膜よりなる薄膜を形成する成膜処理を行う成膜工程と、
    被処理体に対して酸化ガスを用いて酸化処理を行う酸化工程とを行うようにしたことを特徴とする成膜装置の使用方法。
  35. 前記成膜工程と酸化工程とは、同一の被処理体に対して連続的に行われることを特徴とする請求項34記載の成膜装置の使用方法。
  36. 請求項1乃至33のいずれか一項に記載の成膜装置を用いて被処理体に対して処理を施すに際して、請求項34又は35記載の成膜装置の使用方法を実施するように前記成膜装置を制御する、コンピュータに読み取り可能なプログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体。
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