JP2010077300A - ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルトおよび画像形成装置 - Google Patents

ポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルトおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】粘度上昇が抑制されると共に、イミド化した際における強度が向上するポリアミック酸組成物の提供。
【解決手段】ジアミン化合物とテトラカルボン酸ジ無水物と酸モノ無水物とが、下記式(1)および下記式(2)を満たす量比で反応したポリアミック酸と、導電性カーボンブラックと、を含むポリアミック酸組成物。式(1):0.962≦Y/X≦0.997;式(2):0.20≦Z/2(X−Y)<0.80[上記式(1)および式(2)中、Xは前記ジアミン化合物の含有量(モル)を、Yは前記テトラカルボン酸ジ無水物の含有量(モル)を、Zは酸モノ無水物の含有量(モル)を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明はポリアミック酸組成物、ポリイミド無端ベルトおよび画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置は、無機または有機材料からなる光導電性感光体である像保持体上に電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像とする。そして、上記トナー像を中間転写体を介して、あるいは直接記録紙等の記録媒体に静電的に転写することにより所要の再生画像を得る。特に、上記像保持体に形成したトナー像を中間転写体に一次転写し、更に中間転写体上のトナー像を記録紙に二次転写する方式を採用した画像形成装置が知られている。
上記中間転写体方式を採用した画像形成装置に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の熱可塑性樹脂を用いた導電性の無端ベルトや、ポリエステル等の織布と弾性部材を積層してなる補強材入り弾性ベルトが提案されている。
また、より高強度の導電性ベルトとして、例えば機械特性や耐熱性に優れたポリイミドに導電性フィラーを分散してなる中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
該中間転写ベルトはポリイミド無端ベルトであるが、その製造例としては、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸の溶液と導電性フィラーを混合した分散溶液を作製し、その後、該分散溶液を、金型または基板等に塗布し、乾燥、さらに高温処理によるイミド化(熱硬化反応)をさせることによって得ることができるとされている(例えば、特許文献1および3参照)。
従来、ポリアミック酸を安定化させる方法としては、例えばポリアミック酸の末端を無水フタル酸等で封鎖する方法(例えば、特許文献4〜7参照)が報告されている。また、ポリアミック酸と顔料からなるカラーフィルタ用耐熱着色ペーストでは、ポリアミック酸に対して1塩基酸、多塩基酸および多塩基酸無水物からなる群から選ばれた1種以上の酸を添加する方法(例えば、特許文献8参照)が開示されている。該方法の顔料としては有機顔料を用いるものである。
更に、特定構造のポリイミドであって、末端が無水フタル酸で封止された溶融成型用ポリイミド(例えば、特許文献9参照)、シロキサンガスの発生量が少なくSi,Sを含有した特定構造のシリコーン変性ポリイミド(例えば、特許文献10参照)、フッ素含有モノマーを用いた特定構造のポリイミドであって、末端にアセチレン含有するか、またはアセチレン含有すると共に無水フタル酸等で封鎖した混合物であるポリイミド(例えば、特許文献11参照)等が開示されている。
特開平5−77252号公報 特開平10−63115号公報 特開2007−140055号公報 特開平5−170905号公報 特開平11−71317号公報 特開平11−237638号公報 特開2004−68002号公報 特開平7−198929号公報 特開平5−170905号公報 特開平9−272739号公報 特開2000−63518号公報
本発明の目的は、粘度上昇が抑制されると共に、イミド化した際における強度が向上するポリアミック酸組成物、優れた強度を有すると共に優れた電気的特性を有するポリイミド無端ベルト、および、高品質の画像が得られる画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリアミック酸の分子末端を特定の量比で処理したポリアミック酸および導電性カーボンブラックを含むポリアミック酸組成物が化学的、熱的安定性に優れ、またこれを用いて得られる無端ベルトは機械的、電気特性に優れ、かつ画像形成装置に用いることで高品質の画像が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、請求項1に係る発明は、
ジアミン化合物とテトラカルボン酸ジ無水物と酸モノ無水物とが、下記式(1)および下記式(2)を満たす量比で反応したポリアミック酸と、
導電性カーボンブラックと、を含むポリアミック酸組成物である。
式(1) 0.962≦Y/X≦0.997
式(2) 0.20≦Z/2(X−Y)<0.80
(上記式(1)および式(2)中、Xは前記ジアミン化合物の含有量(モル)を、Yは前記テトラカルボン酸ジ無水物の含有量(モル)を、Zは酸モノ無水物の含有量(モル)を表す。)
請求項2に係る発明は、
前記ジアミン化合物が、p−フェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のポリアミック酸組成物である。
請求項3に係る発明は、
前記テトラカルボン酸ジ無水物が、ピロメリット酸ジ無水物および3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物から選ばれる少なくとも一種である請求項1または請求項2に記載のポリアミック酸組成物である。
請求項4に係る発明は、
前記酸モノ無水物が、無水マレイン酸および無水フタル酸から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のポリアミック酸組成物である。
請求項5に係る発明は、
前記導電性カーボンブラックのpHが7以下である請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のポリアミック酸組成物である。
請求項6に係る発明は、
請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布し、前記円筒状基材の表面に塗布されたポリアミック酸組成物に含まれるポリアミック酸をイミド転化することによって得られるポリイミド無端ベルトである。
請求項7に係る発明は、
請求項6に記載のポリイミド無端ベルトを具備する画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、式(1)および式(2)を満たさない量比で反応させたポリアミック酸を用いている場合に比べ、粘度上昇が抑制されると共に、イミド化した際における強度が向上する。
請求項2に係る発明によれば、用いるジアミン化合物を考慮しない場合に比べ、粘度上昇が抑制されると共に、イミド化した際における強度が向上する。
請求項3に係る発明によれば、用いるテトラカルボン酸ジ無水物を考慮しない場合に比べ、粘度上昇が抑制されると共に、イミド化した際における強度が向上する。
請求項4に係る発明によれば、用いる酸モノ無水物を考慮しない場合に比べ、粘度上昇が抑制されると共に、イミド化した際における強度が向上する。
請求項5に係る発明によれば、導電性カーボンブラックのpHを考慮しない場合に比べ、イミド化した際における強度が向上する。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、優れた強度を有すると共に優れた電気的特性を有するポリイミド無端ベルトが提供される。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、高品質の画像が得られる。
以下、好ましい実施形態についてより詳細に説明する。
<第1実施形態:ポリアミック酸組成物>
第1実施形態に係るポリアミック酸組成物は、(I)ジアミン化合物と、(II)テトラカルボン酸ジ無水物と、(III)酸モノ無水物と、が下記式(1)および下記式(2)を満たす量比で反応した(A)ポリアミック酸と、(B)導電性カーボンブラックと、を含むことを特徴とする。
式(1) 0.962≦Y/X≦0.997
式(2) 0.20≦Z/2(X−Y)<0.80
(上記式(1)および式(2)中、Xは前記ジアミン化合物の含有量(モル)を、Yは前記テトラカルボン酸ジ無水物の含有量(モル)を、Zは酸モノ無水物の含有量(モル)を表す。)
従来においては、ポリアミック酸組成物中に(B)導電性カーボンブラックを含有させた場合、経時的に粘度が上昇してしまう現象が発生し、化学的安定性および熱的安定性が悪いとの問題を有していた。その結果、その後の加工的観点、例えばベルト作製のための塗布等の工程において、作業性が著しく低下する場合があった。また、該ポリアミック酸組成物を用いてポリイミド無端ベルトを作成した際には、該ベルトの強度、特に耐折れ性が悪化するとの問題を有していた。
これに対し、上記第1実施形態に係るポリアミック酸組成物は、上記式(1)および式(2)を満たす量比で反応した(A)ポリアミック酸と(B)導電性カーボンブラックとを含有していることにより、上記問題が解決される。
該問題がどのようなメカニズムによって解決されているかは必ずしも明確ではないが、以下のように推察される。
まず、前記(III)酸モノ無水物は、(I)ジアミン化合物と(II)テトラカルボン酸ジ無水物とを重合してなるポリアミック酸において、その重合鎖末端となりうるアミノ末端基を封鎖する末端封止剤として機能する物質である。従って、上記式(1)および式(2)を満たす量比で反応したポリアミック酸は、その重合鎖末端に存在するアミノ末端基が20%以上80%未満で封止されているものと推察される。ここで、該範囲(即ち0.20≦Z/2(X−Y)<0.80)であれば、(A)ポリアミック酸の重合鎖末端に存在するアミノ末端基は(B)導電性カーボンブラックの界面と反応し、良好な界面層を形成するものと推察される。その結果、(A)ポリアミック酸に対して(B)導電性カーボンブラックの分散性が向上し、該組成物における粘度上昇が抑制されると共に、上記第1実施形態に関るポリアミック酸組成物をイミド化した際におけるベルトの機械的強度が向上し、特に耐折れ性が向上するものと推察される。
(I)ジアミン化合物と(II)テトラカルボン酸ジ無水物と(III)酸モノ無水物との反応が、0.20>Z/2(X−Y)の量比である場合には、そのポリアミック酸組成物をイミド化した際におけるベルトの機械的強度は良好ではあるものの、(A)ポリアミック酸と(B)導電性カーボンブラックにおいて過剰に反応が起こり、ゲル化が発生するものと推察され、粘度上昇が発生し、化学的安定性および熱的安定性が悪化し、ベルト作製のための塗布工程において作業性、さらには生産性が低下する。一方、Z/2(X−Y)≧0.80の量比である場合には、(A)ポリアミック酸と(B)導電性カーボンブラックとが界面を形成しづらくなっているものと推察され、ポリアミック酸組成物の化学的安定性および熱的安定性は良好ではあるものの、イミド化した際におけるベルトの強度、特に耐折れ性が悪化する。
また、式(2)の要件、即ち0.20≦Z/2(X−Y)<0.80を満たす場合、または満たさない場合のいかんに関らず、式(1)の要件を満たさない場合のうち、、0.962>Y/Xである場合、ポリアミック酸組成物の溶液粘度が低く、ベルト等に加工する塗布等の観点で液だれが生じベルトとするのが困難となり、得られたベルトにおいてもその機械的強度が悪化する欠点を有する。一方、Y/X>0.997である場合、ポリアミック酸の溶液粘度が高く、ベルト等に加工する塗布等の観点で作業性が悪化する欠点を有する。
ついで、第1実施形態に係るポリアミック酸組成物に用いられる各成分について詳細に説明する。
(A)ポリアミック酸
第1実施形態に係るポリアミック酸組成物に用いられる(A)ポリアミック酸は、上記の量比で反応して得られるものであれば特に限定されるものではなく、公知のポリアミック酸を用いることができる。該ポリアミック酸の主たる分子骨格としては、例えば下記一般式(1)で表すことができる。
一般式(1)
Figure 2010077300
(式中、Rは2価の芳香族残基または脂肪族残基を示し、R’は4価の芳香族残基または脂肪族残基を表す。またnは正の数を示す。またR’’は分子の末端を表し、水素または(III)酸モノ無水物による有機基を示し、該水素を除いた有機基は0.20≦Z/2(X−Y)<0.80の関係を満たす。)
より具体的には、Rとしては例えば
Figure 2010077300
を挙げることができる。
R’としては例えば
Figure 2010077300
を挙げることができる。
R’’としては水素のほかに、例えば
Figure 2010077300
を挙げることができる。
上記芳香族残基、脂肪族残基の水素の一部がアルキル基や水酸基等の置換基で置換されていても、公知の構造であれば限定されるものではない。これらは1種類あるいは2種以上併用して用いても差し支えない。
ここで、第1実施形態に係るポリアミック酸組成物を用いて得られるポリイミドの機械的特性、また製造上のコストの観点から好ましい構造としては、
Figure 2010077300
を挙げることができる。
上記ポリアミック酸の構造の分析方法について説明する。
まずポリアミック酸組成物の溶液に対してメタノールを加えて、ポリアミック酸の再沈物を得る。該再沈殿物を耐圧ビンに入れて、1N水酸化ナトリウム水溶液を加え、100℃で2時間処理を行い、ポリアミック酸の加水分解物を得る。次にこの加水分解物をクロロホルムで抽出作業を行い、クロロホルム相の濃縮液から、赤外分光法および核磁気共鳴分光法、ガスクロマトグラフィー法によって分析し、ジアミン成分((I)ジアミン化合物由来)の構造および量を特定する。また、上記加水分解物のクロロホルム不溶相である水相を中和し、凍結乾燥後、乾燥固形分を得る。これにメタノールによる抽出作業を行い、その溶解物を、赤外分光法および核磁気共鳴分光法、ガスクロマトグラフィー法によって分析し、カルボン酸成分((II)テトラカルボン酸ジ無水物および(III)酸モノ無水物由来)の構造および量を特定する。
本明細書に記載のポリアミック酸が前記式(1)および式(2)を満たすか否かは、上記分析方法によって確認した。
第1実施形態において用いられる好ましい(A)ポリアミック酸は、その後の塗布工程における加工性、得られるポリイミド膜の外観に優れるといった観点から、下記IR法によって規定されるイミド化率が0.0%以上25.0%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.0%以上15.0%以下であり、もっとも好ましくは0.0%以上10.0%以下である。
ここでIR法によるイミド化率は下記方法で測定が行われ、本明細書に記載の数値は下記方法によって測定されたものである。
1)ポリアミック酸がN−メチルピロリドンのような有機溶媒に溶解している場合、ガラスやフッ素樹脂基盤にディップ、またはスピンコーティングを実施して膜厚が十数ミクロン程度の膜(ア)を得る。
2)上記膜(ア)をTHF(テトラヒドロフラン)等のポリアミック酸の貧溶媒であり、かつ沸点が100℃未満の溶媒に25±5℃で3分浸漬して、有機溶媒を除去し、ポリアミック酸を析出させ、膜(イ)を得る。
3)上記膜(イ)を温度25±5℃で真空乾燥(−0.08MPa)により15分乾燥させたのち、基盤からポリアミック酸の膜をはがして測定サンプル膜(ウ)を得る。
4)上記膜(ウ)をIR装置((株)堀場製作所製FT−730)を用いて、透過法で測定する。
5)イミド化率100%の標準サンプルとして、上記膜(ウ)を該当するポリイミドのTg以上の温度で2時間焼成したサンプル(エ)を作製し、これを同様にIR測定する。
6)イミド化率は下記式(3)を用いて算出する。
式(3)
イミド化率(%)=<膜(ウ)における、イミド環由来の吸収ピーク/内標である芳香
族環由来の吸収ピーク強度>/<膜(エ)における、イミド環由
来の吸収ピーク/内標である芳香族環由来の吸収ピーク強度>×1
00(%)
またポリアミック酸が固体状である場合、同様にKBr粉末を用いて測定することでイミド化率を求めることができる。
一般にポリアミック酸は、そのアミド結合部位およびカルボキシル基による脱水反応、すなわちイミド化反応が逐次的に起きると言われている。ここで、イミド化反応が起きると、イミド閉環構造となり、分子の動きが阻害され、結果として溶液としての流動性が低下することが予想される。第1実施形態に係るポリアミック酸組成物では、このようなイミド化率を上記の好ましい範囲とすることでポリアミック酸の流動性、加工性、さらには外観の良いポリイミド膜を得ることができる。
また上記のポリアミック酸のイミド化率測定方法は、ポリアミック酸のイミド化反応が加熱等によって非常に早く進行してしまい、ポリアミック酸自体の、真のイミド化率の測定が困難である状況であるなか、優位な方法である。
上記第1実施形態におけるポリアミック酸の分子量は、特に限定されるものではないが、上記一般式(1)におけるnとしては好ましくは1以上1000以下であることが好ましく、さらに好ましくは10以上500以下であり、もっとも好ましくは30以上300以下である。
ここで、ユニット数nの測定は下記GPC法によって得られる重量平均分子量とポリアミック酸を構成するための原料のテトラカルボン酸ジ無水物1モルおよびジアミン1モルの分子量を合計して1ユニットの分子量を計算し、上記重量平均分子量を上記1ユニットの分子量で除してポリアミック酸のユニット数nを求めることができる。
該GPC法(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法)の例としては、装置として、東ソー(株)製:HLS−8120GPC(カラム:TSKgelシリーズ)、溶離液としてはN−メチルピロリドン(1mMのリチウムブロマイド、1mMの燐酸を添加)を用いて、測定を行う。ここで、ポリアミック酸は化学的に不安定であり、条件によっては解重合反応、すなわち分子量が低下するために注意が必要である。よって該GPC法でもサンプル作製から測定まで5時間程度で実施することが好ましい。
(I)ジアミン化合物
第1実施形態において用いられる(I)ジアミン化合物としては、ポリアミック酸の重合反応に用いられる、分子構造中に2つのアミノ基を有する公知のジアミン化合物であれば特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。該ジアミン化合物は、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミンおよび脂環式ジアミン等をあげることができる。これらのジアミン化合物は1種類あるいは2種以上併用して用いても差し支えない。
ここで、上記(I)ジアミン化合物としては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォンが好ましく用いられ、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルがより好ましく用いられる。
(II)テトラカルボン酸ジ無水物
第1実施形態において用いられる(II)テトラカルボン酸ジ無水物としては、ポリアミック酸の重合反応に用いられる化合物であれば特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。該テトラカルボン酸ジ無水物としては、例えば、ピロメリット酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸ジ無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸ジ無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸ジ無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸ジ無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィドジ無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホンジ無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパンジ無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイドジ無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)ジ無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)ジ無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテルジ無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタンジ無水物等をあげることができる。
また、脂肪族のテトラカルボン酸ジ無水物としては、ブタンテトラカルボン酸ジ無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸ジ無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸ジ無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸ジ無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸ジ無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジ無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸ジ無水物等の脂肪族または脂環式テトラカルボン酸ジ無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪族テトラカルボン酸ジ無水物等をあげることができる。これらのテトラカルボン酸ジ無水物は、1種類あるいは2種類以上併用して用いても差し支えない。
ここで上記(II)テトラカルボン酸ジ無水物としては、芳香族系のテトラカルボン酸ジ無水物が好ましく、ピロメリット酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸ジ無水物がより好ましく、ピロメリット酸ジ無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物がもっとも好ましい。
(III)酸モノ無水物
第1実施形態において用いられる(III)酸モノ無水物としては、アミンと反応する公知の酸モノ無水物であれば特に限定されるものではなく公知のものを用いることができる。該酸モノ無水物としては無水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル酸無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,9−アントラセンジカルボン酸無水物等をあげることができる。これらはその構造の一部がアミンまたはカルボン酸無水物と反応性を有しない範囲で置換されていても差し支えない。また、これらは酸モノ無水物は1種類あるいは2種類以上併用して用いても差し支えない。
ここで、上記の(III)酸モノ無水物としては、無水マレイン酸、無水フタル酸が好ましい。
第1実施形態で用いられる(A)ポリアミック酸は、(I)ジアミン化合物と、(II)テトラカルボン酸ジ無水物と、(III)酸モノ無水物と、を下記式(1)および下記式(2)を満たす量比で重合することによって得られる。
式(1) 0.962≦Y/X≦0.997
式(2) 0.20≦Z/2(X−Y)<0.80
(上記式(1)および式(2)中、Xは前記ジアミン化合物の含有量(モル)を、Yは前記テトラカルボン酸ジ無水物の含有量(モル)を、Zは酸モノ無水物の含有量(モル)を表す。)
ここで、上記X,Y,Zはポリアミック酸の分子構造を規定しているが、さらには分子量も規定されることとなる。好ましいY/Xは0.965≦Y/X≦0.997であり、より好ましくは0.970≦Y/X≦0.995である。またZ/2(X−Y)としては、好ましくは0.30≦Z/2(X−Y)≦0.70であり、より好ましくは0.35≦Z/2(X−Y)≦0.65であり、もっとも好ましくは0.40≦Z/2(X−Y)≦0.60である。
(ポリアミック酸の重合方法)
第1実施形態において用いられる(A)ポリアミック酸の重合方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、
・(I)ジアミン化合物と(II)テトラカルボン酸ジ無水物と(III)酸モノ無水物とを、前記式(1)および式(2)を満たす範囲で調合し、高温にして重合を無溶媒で行う溶解法
・(I)ジアミン化合物と(II)テトラカルボン酸ジ無水物と(III)酸モノ無水物とを、前記式(1)および式(2)を満たす範囲で調合し、さらに溶媒を加えて重合を行う溶液法
・(II)テトラカルボン酸ジ無水物をいったんアルコールで処理を施してジエステルジカルボン酸としたのちに重合を行うジエステルジカルボン酸法
をあげることができる。ここで、好ましくは溶媒を用いる溶液法をあげることができる。
該溶媒としては公知の有機極性溶媒をもちいることができ、具体的には、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系;およびヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。
ここで、(I)ジアミン化合物と(II)テトラカルボン酸ジ無水物と(III)酸モノ無水物とを溶媒に添加、重合する方法としては特に限定されるものではないが、例えば、
1)一段法:溶媒に(I)Xモル、(II)Yモル、(III)Zモルを混合して重合を行う方法
2)多段法:溶媒に(I)Xモルを溶解させた後、(II)Yモル、(III)Zモルを数段階に分けて徐々に添加する方法
3)ブレンド法:第一バッチで溶媒に(I)X/2モルを溶解させた後、(II)Y/2モルを混合して重合を行い、第二バッチで溶媒に(I)X/2モルを溶解させた後、(II)Y/2モル、(III)Zモルを混合して重合を行い、最終的に第一バッチ、第二バッチをブレンド混合する方法
等をあげることができる。すなわち、前記式(1)および式(2)の量比を満たす範囲であればどのような方法であってもよく、例えば上記の1種類または2種類以上の組み合わせで行っても差し支えない。
このとき、上記の溶解法における重合条件としては特に限定されるものではないが、好ましい反応温度としては、30℃以上80℃未満が好ましく、40℃以上70℃未満がより好ましく、50℃以上65℃未満がもっとも好ましい。その際の重合時間は、重合反応が十分進行すればよく、重合度の確認はGPC法(ゲル浸透クロマトグラフィー法)による分子量、分子量分布の測定や、より簡易的には溶液の粘度変化が一定となる時間が目安となる。例えば上記第1実施形態では、数時間から48時間程度である。
またポリアミック酸の固形分濃度も特に限定されるものではないが、好ましくは5質量%以上50質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上30質量%以下である。
(B)導電性カーボンブラック
第1実施形態において用いられる(B)導電性カーボンブラックは、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。例としては、炭素粉末、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チェンネルブラック、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、フラーレン等あげることができる。これらは1種類あるいは2種類以上併用して用いても差し支えない。ここで、好ましい導電性カーボンブラックとしてはpH7以下の酸性カーボンブラックが好ましく、さらにpH5以下であることがより好ましく、pH4以下であることがもっとも好ましい。ここで、酸性カーボンブラックのpHは、カーボンブラックの水性懸濁液を調整し、ガラス電極で測定することで求められる。
上記酸性カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することで、表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して製造することができる。この酸化処理は、高温雰囲気下で、空気と接触され、反応させる空気酸化法、常温下で窒素酸化物やオゾンと反応させる方法、および高温下での空気酸化後、低い温度下でオゾン酸化する方法などにより行うことができる。
より具体的には、酸性カーボンブラックは、コンタクト法により製造することができる。このコンタクト法としては、チャネル法、ガスブラック法等が挙げられる。また、酸性カーボンブラックは、ガスまたはオイルを原料とするファーネスブラック法により製造することもできる。これらの処理を施した後、硝酸などで液相酸化処理を行ってもよい。なお、酸性カーボンブラックは、密閉式のファーネス法によって製造するのがより好ましい。ファーネス法では通常高pH、低揮発分のカーボンブラックしか製造されないが、これに上述の液相酸処理を施してpHを調整することができる。このためファーネス法により得られるカーボンブラックで、後工程処理によりpHが5以下となるように調節された酸性カーボンブラックであっても差し支えない。
また、酸性カーボンブラックのpHは、酸化処理工程での処理温度、処理時間等の条件によって調整することができる。酸化処理カーボンブラックは、その揮発成分が1.0質量%以上25.0質量%以下であることが好ましく、更には2.0質量%以上20.0質量%以下がより好ましく、3.5質量%以上15.0質量%が特に好ましい。該揮発分は、カーボンブラックを950℃で7分間加熱したときに、出てくる有機揮発成分(カルボキシル基、水酸基、キノン基、ラクトン基等)の割合により求めることが出来る。
上記の酸性カーボンブラックとして、具体的には、デグサ社製の「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0質量%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2質量%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0質量%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0質量%)、同「スペシャルブラック4」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0質量%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5質量%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0質量%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0質量%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5質量%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0質量%)、同「MOGUL-L」(pH2.5、揮発分5.0質量%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5質量%)等あげることができる。
(ポリアミック酸組成物の製造)
第1実施形態に係るポリアミック酸組成物は、上記の(A)ポリアミック酸および(B)導電性カーボンを含むことを特徴とする。これら(A)と(B)の混合方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、攪拌法、超音波照射法、ボールミル法、ジェットミル法などせん断力や衝撃、衝突によって導電性カーボンの凝集を砕き、ポリアミック酸へ分配、分散させる方法をあげることができる。これらの方法は1つの方法を用いても、複数の方法を併用しても差し支えない。
ここで、より具体的な例としては、(A)ポリアミック酸の重合反応段階において(B)導電性カーボンブラックを予め加えておき、(B)導電性カーボンブラックの存在下、ポリアミック酸重合を進めると共に(B)導電性カーボンブラックを分散する方法や、重合によって得られた(A)ポリアミック酸の溶液と(B)導電性カーボンブラックを混合する方法などをあげることができる。これらの方法は1つの方法を用いても、複数の方法を併用しても差し支えない。
また、好ましい方法としては、(A)ポリアミック酸の一部と(B)導電性カーボンブラックとをまず混合・分散処理を行った後、残りの(A)ポリアミック酸を添加する、マスターバッチ法である。この際、初めに用いるポリアミック酸は低分子量であるほうが好ましい。このような低分子量のポリアミック酸とは、例えば前記式(1)および式(2)を満たすものをあげることができる。
前記第1実施形態に係るポリアミック酸組成物は、(A)ポリアミック酸100質量部に対して(B)導電性カーボンブラックを1質量部以上100質量部以下含有することが好ましい。また、好ましくは(A)ポリアミック酸100質量部に対して(B)導電性カーボンブラックを5質量部以上80質量部以下であり、さらに好ましくは(B)導電性カーボンブラックを15質量部以上60質量以下であり、もっとも好ましくは(B)導電性カーボンブラックを20質量部以上40質量部以下である。
第1実施形態に係るポリアミック酸組成物においては、その目的を損なわない範囲において公知の各種添加剤、充填剤を添加してもよい。例えば、シリコン系消泡剤、導電性カーボンブラック以外の導電性物質である酸化チタンや酸化亜鉛、金属粉等の無機化合物、さらには脂肪酸エステル系の帯電防止剤、ポリアニリンなどの高分子導電化合物、また強化材や摺動材、熱伝導材、弾性付与材としてガラス繊維、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、PTFE、シリコンゴムなどをあげることができる。
<第2実施形態:ポリイミド無端ベルト>
第2実施形態に係るポリイミド無端ベルトは、前記第1実施形態に係るポリアミック酸組成物を円筒状基材(金型)の表面に塗布し、前記円筒状基材の表面に塗布されたポリアミック酸組成物に加熱処理を施して、ポリアミック酸をイミド転化することによって得られることを特徴とする。
上記製造方法として、その一例を示す。先ず、前記第1実施形態に係るポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布する。円筒状基材としては、円筒形金型が好ましく、金型の代わりに、樹脂製、ガラス製、セラミック製など、従来既知の様々な素材の成形型が、基材として良好に動作し得る。また、基材の表面にガラスコートやセラミックコートなどを設けること、シリコーン系やフッ素系の剥離剤を使用することも差し支えない。
更に、円筒状基材に対するクリアランス調整がなされた膜厚制御用基材を、円筒状基材に通し平行移動させることで、余分な溶液を排除し円筒状基材の溶液の厚みのバラツキを低減することが好ましい。円筒状基材上への溶液塗布の段階で、溶液の厚みバラツキが抑制されていれば、特に膜厚制御用基材を用いなくてもよい。
円筒状基材の表面とは、円筒型の基材の内面/外面のいずれも使用し得る。
ここで、第1実施形態に係るポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布するときに用いる塗布溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。これらを単独または混合物として用いるのが好ましい。更にはキシレン、トルエンの如き芳香族炭化水素も使用可能である。溶媒は、ポリアミック酸およびポリアミック酸−ポリイミド共重合体を溶解するものであれば特に限定されない。
該塗布溶媒は、第1実施形態に係るポリアミック酸合成時から使用しても、ポリアミック酸重合後に所定の溶媒に置換してもよい。溶媒の置換には、ポリアミック酸溶液に所定量の溶剤を添加して希釈する方法、ポリマーを再沈殿した後に所定溶媒中に再溶解させる方法、溶剤を徐々に留去しながら所定溶媒を添加して組成を調整する方法のいずれのでもよい。
次に、ポリアミック酸組成物を塗布した円筒状基材を、加熱環境に置き、含有溶媒の好ましくは20質量%以上、より好ましくは60質量%以上を揮発させるための乾燥を行う。この際、溶媒は膜中に残留していても構わず、塗膜表面が乾燥し、傾けても流動しない状態であれば問題ない。乾燥温度は、50℃以上200℃以下の温度範囲で乾燥を行うことが好ましい。
乾燥終了後、ポリアミック酸組成物をイミド転化させる。イミド転化は、ポリアミック酸組成物を塗布した円筒状基材を所定温度で加熱し、イミド転化反応を十分に進行させることが好ましい。この際の加熱温度は、得られるポリイミドのガラス転移温度以上であれば問題ないとされているが、原料のテトラカルボン酸ジ無水物およびジアミンの種類によってそれぞれ異なり、イミド化が完結する温度、すなわち得られるポリイミドのガラス転移温度以上に設定することが好ましい。例えば、60℃以上400℃以下とされ、望ましくは100℃以上350℃以下とされる。
一方、イミド転化として、以下の化学的イミド化を施してもよい。化学的イミド化の方法は、ポリアミック酸組成物中に脱水剤および/または触媒を添加し化学的にイミド化反応を進行させる。脱水剤は、1価カルボン酸無水物であれば特に限定はされない。例えば、無水酢酸、プロピオン酸無水物、トリフルオロ酢酸無水物、ブタン酸無水物およびシュウ酸無水物などの酸無水物から選ばれる1種類または2種類以上を用いてもよい。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01モル以上2モル以下とするのが好ましい。
前記触媒としては、例えばピリジン、ピコリン、コリジン、ルチジン、キノリン、イソキノリン、トリエチルアミンなどの3級アミンから選ばれる1種類または2種類以上を用いてもよいが、これらに限定されるものではない。触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01モル以上2モル以下とするのが好ましい。
この化学的イミド化反応は、ポリアミック酸溶液中に脱水剤および/または触媒を添加し、必要に応じて加熱することにより行われる。脱水閉環の反応温度は、通常0℃以上180℃以下、望ましくは60℃以上150℃以下とされる。
ポリアミック酸に作用させた脱水剤および/または触媒は除去しなくとも良いが、以下の方法で除去しても良い。作用させた脱水剤および/または触媒を除去する方法としては、減圧加熱や再沈殿法等が用いられる。減圧加熱は、真空下80℃以上120℃以下の温度で行われ、触媒として使用される3級アミン、未反応の脱水剤および加水分解されたカルボン酸を留去する。また、再沈殿法は、触媒、未反応の脱水剤および加水分解されたカルボン酸を溶解させ、ポリアミック酸−ポリイミド共重合体は溶解させない貧溶媒を用い、この貧溶媒の大過剰中に、反応液を加えることによって行われる。貧溶剤としては、特に制限はなく、水や、メタノール、エタノールなどのアルコール系溶剤、アセトンやメチルエチルケトンの如きケトン系溶剤、ヘキサンなどの如き炭化水素系溶剤、などが使用され得る。析出するポリアミック酸−ポリイミド共重合体は、ろ別乾燥後、再度γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶剤に溶解させる。
その後、円筒状基材から樹脂を取り外し、目的のポリイミド無端ベルトを得ることができる。
以上、第2実施形態に係るポリイミド無端ベルトの製造方法について説明したが、これらの実施の態様のみに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。尚、円筒状基材から取り外さずにロールとして用いることもできる。
<第3実施形態:画像形成装置>
第3実施形態に係る画像形成装置は、無端ベルトを1本以上搭載し、前記1本以上の無端ベルトのうち、少なくとも1本が、前記第2実施形態に係るポリイミド無端ベルトであることを特徴とする。なお、第2実施形態に係るポリイミド無端ベルトは、電子写真複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ、これらの複合装置といった電子写真方式の画像形成装置における中間転写ベルト、転写搬送ベルト、搬送ベルト、定着ベルトなど種々の用途に供することが可能である。
ここで、第3実施形態に係る画像形成装置の構成としては、無端ベルトを少なくとも1本以上搭載したものであれば、公知の構成を採用することができる。例えば、像保持体と、像保持体表面を帯電する帯電手段と、像保持体表面を露光し静電潜像を形成する露光手段と、像保持体表面に形成された静電潜像を現像剤にて現像しトナー像を形成する現像手段と、像保持体表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、記録媒体表面に転写されたトナー像を定着する定着手段と、トナー像を記録媒体に転写した後の像保持体表面に付着したトナーやゴミ等の付着物を除去するクリーニング手段と、を備えたものが挙げられ、必要に応じてその他公知の手段を更に備えていてもよい。
以下、第3実施形態に係る画像形成装置の一例を挙げて、更に詳細に説明する。
図1は、中間転写装置および定着装置を有する画像形成装置の概略構成図である。該画像形成装置は、中間転写ベルト2および定着ベルト52を備えており、何れも前記ポリイミド無端ベルトが適用されている。
上記画像形成装置は、トナー像の保持体である像保持体(感光体)1、像保持体1にトナーを供給する現像装置6、循環して像保持体1上のトナーを一次転写位置から二次転写位置へ搬送する中間転写ベルト2、像保持体1上のトナーを一次転写位置で中間転写ベルト2に転写する転写電極である導電性ロール25、二次転写位置で中間転写ベルト2のトナー像が保持された表面側に設置された転写電極であるバイアスロール3、バイアスロール3を中間転写ベルト2を挟んで対向するように配置されたバックアップロール22、バックアップロール22に圧接して回転する電極ロール26、中間転写ベルト2を支持して中間転写ベルト2の循環をガイドする支持ロール21、23、24、記録媒体41、記録媒体41を供給する記録媒体貯蔵部4、記録媒体貯蔵部4から記録媒体41を供給する供給ロール42、トナー像が転写された記録媒体41が搬送される通路である搬送路43、および定着ベルト52を備えた定着装置5を有する。また、中間転写ベルト2は、バックアップロール22および支持ロール21、23、24によって張架され、ベルト張架装置28を形成している。
この画像形成装置の動作について以下に説明する。
像保持体1は、矢印A方向に回転し、図示しない帯電装置によって表面が帯電される。その帯電された像保持体1には、図示しない画像書き込み装置によってレーザが照射されて静電潜像が形成される。
この静電潜像が現像装置6によって供給されたトナーにより可視化されて、トナー像Tが形成される。トナー像Tは、像保持体1の回転によって導電性ロール25が配置された一次転写位置に到り、導電性ロール25からトナー像Tのトナーが帯びている電荷とは逆極性の電圧が印加されて、静電的に中間転写ベルト2に吸着される。中間転写ベルト2は、一次転写位置で像保持体1表面と接しながら矢印B方向へ移動するので、像保持体1上のトナー像Tは、その移動とともに中間転写ベルト2上に順次吸着されて一次転写される。中間転写ベルト2上に転写されたトナー像は、中間転写ベルト2の循環によってバイアスロール3が設置された二次転写位置に搬送される。
記録媒体41が、記録媒体貯蔵部4から供給ロール42によって所定のタイミングで二次転写位置の中間転写ベルト2とバイアスロール3とで形成される領域に給送される。トナー像をのせた中間転写ベルト2が、その二次転写位置で、バイアスロール3およびバックアップロール22により記録媒体41に圧接されつつ、電極ロール26からバックアップロール22を通してそのトナー像の極性と同極性の電圧が印加されることにより、そのトナー像は記録媒体41に吸着される。中間転写ベルト2は二次転写位置で記録媒体41とともに矢印Bの方向に循環するように移動するため、中間転写ベルト2上のトナー像は、その移動とともに記録媒体41に順次吸着されて二次転写される。
トナー像が転写された記録媒体41は、搬送路43を通り定着装置5に搬送される。記録媒体41上のトナー像は、以下に図2とともに詳細に示すように、定着装置5によって加圧/加熱処理されて記録媒体41上に定着される。
図2は、図1に示す画像形成装置の定着装置を拡大して示す概略構成図である。
定着装置5は、内部に加熱源を有する中空ロール(例えば、内部にハロゲンランプからなる加熱源を有するアルミニウム製中空ロール)51a、弾性体層(例えば、中空ロール51aの表面上に積層された液状シリコンゴム(Liquid silicone Rubber)を硬化させた弾性体層)51b、および耐熱離型耐油層(例えば、弾性体層51bの表面にフッ素ゴムを塗布した耐熱離型耐油層)51cとで構成された、矢印C方向に回転するように駆動される定着ロール51、定着ロール51の駆動にともない矢印Dの方向に循環するように従動する定着ベルト52、定着ベルト52を定着ロール51に圧接して広い接触幅の接触領域Nを形成する加圧パッド(例えば、金属製台座上にシリコンゴムを一体成型してなる加圧パッド)56、定着ベルト52を支える第1の支持ロール54、接触領域Nから定着ベルト52の循環の上流側に位置して定着ベルト52を支えるとともに加熱部を有して定着ベルト52を予備加熱する第2の支持ロール55、接触領域Nから定着ベルト52の循環の下流側に位置して定着ベルト52を支える圧力ロール53、接触領域Nを通過した記録媒体41を定着ロール52から分離する用紙分離爪59を備える。定着ベルト52の接触領域Nと接する部分は、第2の支持ロール55と圧力ロール53に張架されており、圧力ロール53は図示しないコイルスプリングにより定着ロール51中心にむけて加圧されている。
また、定着装置5は、定着ロール51に接触して定着ロール51表面の残留トナーを拭き取るクリーニング手段57、および定着接触上流で定着ロール51に接触して離型剤を塗布する離型剤塗布手段58を備える。
定着装置5の動作を以下に説明する。
未定着トナーを表面に載せた記録媒体41は、図1の搬送路43を経由して定着ベルト52の第2の支持ロール55上に搬送される。記録媒体41は未定着トナーとともに第2の支持ロール55により予備加熱される。第2の支持ロール55から接触領域Nまで定着ベルト2は水平にのびる部分を有し、その水平にのびる部分によって記録媒体41が矢印Eの方向に接触領域Nまで搬送される。接触領域Nを未定着トナー像の付着した記録媒体41が通過する際、定着ロール51がその未定着トナー像を加熱および加圧することによりその未定着トナー像を記録媒体41上に定着させる。定着ロール51には離型剤塗布手段58によって離型剤が塗布されているため、未定着トナー像は記録媒体41に効率良く定着されるが、記録媒体41に定着されずに定着ロール51の表面に付着したトナーが存在すれば、そのトナーはクリーニング手段57によって拭き取られる。トナーが定着された記録媒体41は、接触領域Nを通過した後用紙分離爪59位置まで搬送され、用紙分離爪59によって定着ベルト52から分離され、定着装置5の下流に存在する図示しない排紙部に排出される。
次に、図3は、中間転写定着装置を有する画像形成装置の概略構成図である。該画像形成装置は、中間転写ベルトと定着ベルトの両方の機能を兼ねる中間転写定着ベルト61を備えており、該中間転写定着ベルト61として前記ポリイミド無端ベルトが適用されている。
上記画像形成装置では、中間転写定着ベルト61は駆動ロール62、ガイドロール63、64、テンションロール65、および加熱ローラ66に懸架され、ベルト張架装置70を形成している。駆動ロール62と加熱ローラ66とで形成される領域においては、それぞれ異色トナー画像が形成された四個の感光体ドラム67A、67B、67C、67Dが接し、それに対向して転写器68A、68B、68C、68Dが配置され、加熱ローラ66には加圧ローラ69が圧接されている。
上記構成において、中間転写定着ベルト61には四個の感光体ドラム67A、67B、67C、67Dから各色のトナー画像が一次転写され、加熱ローラ66と加圧ローラ69間には記録媒体Pが送り込まれ、中間転写定着ベルト61上の多色トナー画像は記録媒体P上に二次転写されると共に加熱定着される。
以下、実施例により更に詳細に説明するが、以下の実施例に制限されるものではない。なお、以下の製造例、実施例、比較例において記載した評価は、以下の方法により実施した。
(1)ポリアミック酸およびポリアミック酸組成物の溶液の粘度測定
東機産業(株)製TV−20形粘度計コーンプレートタイプを用いて、測定温度25℃で測定した。
(2)ポリアミック酸のイミド化率測定
前述の方法により測定した。
(3)ポリアミック酸溶液への導電性カーボンブラックの分散方法
ポリアミック酸溶液に対して、導電性カーボンブラックを所定量(後述の表4〜表8に記載の量)加えた後、衝突型分散機であるジーナス製「Geanus PY、衝突部の最小部断面積0.032mm」を用い、圧力を200MPaで溶液を2分割後衝突させ、再度2分割する経路を通した。さらに経路には、温度を管理した冷却媒体を循環させる機構を設け、導入前の液温度が40℃を超えないように制御し、衝突後の液温度が120℃を超えないように制御した。分散に要した時間は3時間であった。
(4)ポリイミド無端ベルトの作製方法
外径90mm、長さ450mmのSUS材料製円筒型金型を用意し、その外表面にシリコーン系離型剤を塗布・乾燥処理を行った(離型剤処理)。離型剤処置を施した円筒型金型を周方向に10rpmの速度で回転させながら、ポリアミック酸組成物の溶液を口径1.0mmディスペンサーより吐出しながら、金型上に設置した金属ブレードにて一様の圧力で押し付けながら塗布を行った。ディスペンサーユニットを円筒型金型の軸方向に100mm/分の速度で移動させることによって円筒型金型上に螺旋状にポリアミック酸組成物の溶液を塗布した。塗布後、ブレードを解除して円筒型金型を2分間回転し続けレベリングを行った。
その後、金型および塗布物を乾燥炉中で150℃空気雰囲気下、10rpmで回転させながら1時間乾燥処理を行った。乾燥後、クリーンオーブン中で、320℃、6時間焼成処理を行い、イミド化反応を進行させた。その後、金型を25℃にして、金型から樹脂を取り外し、目的のポリイミド無端ベルトを得た。
尚、以下の製造例、実施例、比較例に用いた原料としては下記に示すものを用いた。
・重合溶媒/N−メチル−2−ピロリドン(以降NMPと略す)
・ジアミン化合物/4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以降ODAと略す)
・テトラカルボン酸ジ無水物/3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水物(以降BPDAと略す)
・酸モノ無水物/無水フタル酸(以降PAと略す)
・導電性カーボンブラック/SPECIAL BLACK4(Degussa製pH4.0、揮発分:14.0%)(以降SB4と略す)
・導電性カーボンブラック/ケッチェンブラックEC300J(ライオン(株)製pH9.0、揮発分:0.5%)(以降ECと略す)
<製造例A1>
1Lセパラブルフラスコに、ODA82.72g(0.413モル)、NMP800gを混合して60℃に加熱、攪拌した。さらにBPDA117.28g(0.399モル)、PA1.50g(0.010モル)を粉末状体のまま混合した粉末を、30分かけて徐々に手で添加した。その後、60℃で、攪拌を行ったまま24時間重合反応を行った。その後、溶液を#800のステンレスメッシュを用いてろ過してポリアミック酸溶液を得た。上記において、Y/X=BPDAモル量/ODAモル量=0.966、Z/2(X−Y)=PAモル量/2(ODAモル量−BPDAモル量)=0.36であった。またイミド化率は上記の方法によって測定した。結果を表1に示す。
<製造例A2〜A15およびB1〜B12>
用いる(I)ジアミン化合物、(II)テトラカルボン酸ジ無水物および(III)酸モノ無水物のモル比を、表1および表2に示すモル比に変更した以外は、製造例A1に記載の方法によりポリアミック酸溶液を得た。結果を表1および表2に示す。
<製造例C1>
1Lセパラブルフラスコに、ODA81.50g(0.407モル)、NMP800gを混合して60℃に加熱、攪拌した。さらにBPDA118.57g(0.403モル)、PA0.59g(0.004モル)を粉末状体のまま混合した粉末を、30分かけて徐々に手で添加した。その後、60℃で、攪拌を行ったまま24時間重合反応を行った。その後、溶液を#800のステンレスメッシュを用いてろ過してポリアミック酸溶液を得た。上記において、Y/X=BPDAモル量/ODAモル量=0.990、Z/2(X−Y)=PAモル量/2(ODAモル量−BPDAモル量)=0.50であった。またイミド化率は上記の方法によって測定した。結果を表3に示す。
<製造例C2>
重合反応の際の加熱温度を75℃に変更した以外は、製造例C1に記載の方法によりポリアミック酸溶液を得た。結果を表3に示す。
〔実施例1〕
製造例A1のポリアミック酸溶液1000g(ポリアミック酸に換算して200g)に対して、SB4を60g加えた後、上記に示す方法で導電性カーボンブラックの分散を行った。このポリアミック酸組成物の評価結果を表4に示す。
また、このポリアミック酸組成物を用いて、上記に示す方法でポリイミド無端ベルトを作製した。評価結果を表4に示す。
〔実施例2〜22および比較例1〜16〕
表4〜表7に示すポリアミック酸溶液および導電性カーボンブラックを表4〜表7に示す量比にて用いる以外は、実施例1に記載の方法により、ポリアミック酸組成物およびポリイミド無端ベルトを得た。評価結果を表4〜表7に示す。
(評価)
−ポリアミック酸組成物の安定性評価(粘度変化率(%))−
ポリアミック酸溶液を50mlのサンプル瓶に10gを秤量し密封した後、23℃±5℃の状態で放置し、その粘度を上記(1)の方法で測定した。なお、測定値としては変化率%=(30日放置後の粘度)/(ポリアミック酸溶液作製直後の粘度)×100で表し、100%に近いほうが安定性に優れることを示す。
−ポリイミド無端ベルトの引張り試験(弾性率、強度、伸度)−
イコーエンジニアリング(株)製1605Nを用いて、チャック間距離20mm、引張り速度20mm/min.条件で、JIS−K7127(1987年)に準じて測定した。尚、サンプルはポリイミド無端ベルトより5mm×40mmを切り出して測定に用いた。
−ポリイミド無端ベルトのMIT試験(耐折度)−
安田精機製作所(株)製MIT耐折度試験機を用いて、JIS−C5016(1994年)に準じ、引張り荷重1.0kg、屈折角度135°の条件で試験片に対して、往復折り曲げ試験を行った。尚、サンプルはポリイミド無端ベルトから150mm×15mmを切り出して測定に用いた。
−ポリイミド無端ベルトの表面抵抗率の面内バラツキ−
三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用いて、22±3℃/50±5%RH環境下、電圧100V印加して、印加後30ミリ秒および10秒の抵抗値を測定した。測定値から印加後30ミリ秒の表面抵抗率の常用対数値(ρs(30msec))および10秒の表面抵抗率の常用対数値(ρs(10sec))を算出した。また、Δ=|ρs(30msec)−ρs(10sec)|を算出した。表面抵抗率の面内バラツキが少ない方が電気的特性に優れることを示す。
〔実施例23〕
製造例A3のポリアミック酸溶液2000gに対して、SB4を300g加えた後、上記に示す方法で導電性カーボンブラックの分散を行なった。さらに製造例A12のポリアミック酸溶液3500gを混合してポリアミック酸組成物とした。
その後、膜厚80μmのポリイミド無端ベルトを、上記ポリイミド無端ベルトの作製方法に従って作製した。また、以下の印字画質の評価に従って評価を行った。評価結果を表8に示す。
〔実施例24,25および比較例17,18〕
表8に示すポリアミック酸溶液を用いる以外は、実施例23に記載の方法により、ポリアミック酸組成物およびポリイミド無端ベルトを得た。評価結果を表8に示す。
(評価)
−ポリイミド無端ベルトを用いた印字画質の評価−
膜厚:80μm、かつ、表面抵抗率の常用対数値11.0〜11.5(LogΩ/□)であるポリイミド無端ベルトについて、それぞれ以下の評価を初期特性として実施した。
富士ゼロックス社製DocuCentreColor2220改造機(プロセス速度:250mm/sec、一次転写電流:35μAに改造)を使用し、得られたポリイミド無端ベルトを中間転写ベルトとして搭載して、高温高湿(28℃85%RH)および低温低湿(10℃15%RH)で、Cyan、Magentaの50%ハーフトーン画像を富士ゼロックス社製C2紙に出力し、以下の規準で濃度ムラおよび斑点ディフェクトを目視で以下の基準で評価した。
[濃度ムラ]
10枚目の印字試料の印字部を3×3=9等分に分割してそれぞれの色度を色彩色度計CR−210(ミノルタ社製)を用いて測定して、色度の最大と最小との差である色差ΔEを求めた。
○:色差ΔEが0.3未満である(濃度ムラが確認されない)。
△:色差ΔEが0.3以上1.0未満である。
×:色差ΔEが1.0以上である。
[斑点ディフェクト]
10枚目の印字試料の印字部内の斑点を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:0.5mm未満の大きさの斑点が10個未満である。
△:0.5mm未満の大きさの斑点が10個以上50個未満発生した。
×:0.5mm未満の大きさの斑点が50個以上発生した。または、0.5mm以上1.0mm未満の大きさの斑点が50個未満発生し、1.0mm以上の大きさの斑点が発生しなかった。
Figure 2010077300
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中間転写ベルト、定着ベルトとしてポリイミド無端ベルトを適用した、第3実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 図1に記載の第3実施形態に係る画像形成装置の定着装置を拡大して示す概略構成図である。 中間転写定着ベルトとしてポリイミド無端ベルトを適用した、第3実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1 像保持体
2 中間転写ベルト
3 バイアスロール
4 記録媒体貯蔵部
5 定着装置
6 現像装置
21、23、24 支持ロール
22 バックアップロール
25 導電性ロール
26 電極ロール
28、70 ベルト張架装置
41、P 記録媒体
42 供給ロール
43 搬送路
51 定着ロール
51a 中空ロール
51b 弾性体層
51c 耐熱離型耐油層
53 圧力ロール
54 第1の支持ロール
55 第2の支持ロール
56 加圧パット
57 クリーニング手段
58 離型剤塗布手段
59 用紙分離爪
61 中間転写定着ベルト
62 駆動ロール
63、64 ガイドロール
65 テンションロール
66 加熱ローラ
67A、67B、67C、67D 感光体ドラム
68A、68B、68C、68D 転写器
69 加圧ローラ

Claims (7)

  1. ジアミン化合物とテトラカルボン酸ジ無水物と酸モノ無水物とが、下記式(1)および下記式(2)を満たす量比で反応したポリアミック酸と、
    導電性カーボンブラックと、を含むポリアミック酸組成物。
    式(1) 0.962≦Y/X≦0.997
    式(2) 0.20≦Z/2(X−Y)<0.80
    (上記式(1)および式(2)中、Xは前記ジアミン化合物の含有量(モル)を、Yは前記テトラカルボン酸ジ無水物の含有量(モル)を、Zは酸モノ無水物の含有量(モル)を表す。)
  2. 前記ジアミン化合物が、p−フェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載のポリアミック酸組成物。
  3. 前記テトラカルボン酸ジ無水物が、ピロメリット酸ジ無水物および3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジ無水物から選ばれる少なくとも一種である請求項1または請求項2に記載のポリアミック酸組成物。
  4. 前記酸モノ無水物が、無水マレイン酸および無水フタル酸から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のポリアミック酸組成物。
  5. 前記導電性カーボンブラックのpHが7以下である請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のポリアミック酸組成物。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のポリアミック酸組成物を円筒状基材の表面に塗布し、前記円筒状基材の表面に塗布されたポリアミック酸組成物に含まれるポリアミック酸をイミド転化することによって得られるポリイミド無端ベルト。
  7. 請求項6に記載のポリイミド無端ベルトを具備する画像形成装置。
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