JP2010075499A - 封印保護部材、電子基板ユニット、遊技機及び基板ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】電子基板に対して不正を行う不正行為者に対して、その不正対策を気付かせないようにすると共に、たとえその不正対策が気付かれた場合であっても、それに対する対抗措置を困難なものとし、結果として不正対策の高い効果を得ることのできる封印保護部材、電子基板ユニット、遊技機及び基板ケースを提供すること。
【解決手段】この保護カバー42は、協働して主制御基板34を内包する本体ケース35a及び蓋ケース35bの境界線35fにおいて、その分離を阻止すべく両ケース35a,35bに跨るように固定された封印シール41を保護するためのものであって、透光性材料で形成された透光材料部42aと、可視光下で透光性を有すると共に紫外線の照射に対して蛍光発光する蛍光材料で形成された特定材料部42bとを有し、透光材料部42aと特定材料部42bとの境界が可視光下において肉眼で実質的に認識不可能とされている。
【選択図】図6
【解決手段】この保護カバー42は、協働して主制御基板34を内包する本体ケース35a及び蓋ケース35bの境界線35fにおいて、その分離を阻止すべく両ケース35a,35bに跨るように固定された封印シール41を保護するためのものであって、透光性材料で形成された透光材料部42aと、可視光下で透光性を有すると共に紫外線の照射に対して蛍光発光する蛍光材料で形成された特定材料部42bとを有し、透光材料部42aと特定材料部42bとの境界が可視光下において肉眼で実質的に認識不可能とされている。
【選択図】図6
Description
本発明は、封印保護部材、電子基板ユニット、遊技機及び基板ケースに係り、特にケース内に封印された電子基板に対する不正行為の予防及び早期発見に寄与することのできる封印保護部材等に関する。
パチンコ機等の遊技機においては、弾球された球が遊技領域(遊技盤面又はその近傍に形成された領域であって、球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で球が遊技領域内の障害釘(ゲージともいう。)や羽根車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に球が入賞すれば所定の景品球払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に球が流入すれば景品球払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は球の流下における偶然性を利用しつつ球の入賞及び景品球払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
このようなパチンコ機においては、年々遊技の態様や演出が複雑化・多様化してきており、それに伴い遊技機の動作や演出を制御するための電子基板の構造や機能も複雑化・多様化してきている。このような電子基板に対して不正な破壊や改造が行われると、遊技が適正に行われなかったり、一部の不正な遊技者に対して不当な利益が付与されてしまったりする虞がある。そのため、この電子基板及びその周囲構造に対しては、外部からの不正なアクセスが困難となるような工夫、外部からの不正なアクセスがあった場合にその痕跡や履歴が容易に把握できるような工夫などが為される必要がある。
例えば特許文献1及び特許文献2には、遊技機に対する制御基板の取付けに、蛍光塗料が塗布された封印シールを用いる構成が開示されている。これによれば、不正行為者が封印シールを剥がして制御基板に対して不正を行い、偽造した封印シールを再度貼付して不正な制御基板を元の位置に取り付けた場合であっても、封印シールにブラックライトを照射するだけでその封印シールが偽造されたものか真正のものかを簡単に判定することができるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示の構成は、偽造封印シールに蛍光塗料が塗布されていないことを前提としてその偽造を判定するものであるので、偽造封印シールにも蛍光塗料が塗布されていれば、ブラックライトを用いた真偽判定を容易に欺くことができてしまうという問題がある。すなわち、不正行為者が蛍光塗料を入手することさえできれば、偽造封印シールにその蛍光塗料を塗布することは容易である。したがって、真正封印シールに蛍光塗料が塗布されていること及びその蛍光塗料の種類が不正行為者に知られてしまうと、偽造封印シールにも簡単にその蛍光塗料が塗布されてしまい、上記の方法は不正対策としてあまり効果を発揮し得ない。
また、制御基板上のROM、CPU等の電子素子に対して蛍光塗料を塗布することにより、不正に交換された偽造ROM等との真偽判定を行う手法についても上記と同様のことが言える。すなわち、不正行為者が蛍光塗料を入手の上、偽造されたROM等に塗布すれば、たとえブラックライトを照射しても真正なROM等との区別が困難となってしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、電子基板に対して不正を行おうとする不正行為者に対して、その不正対策が行われていることを気付かせないようにすると共に、たとえその不正対策が不正行為者に気付かれた場合であっても、その不正対策に対する対抗措置を困難なものとし、結果として不正対策の高い効果を得ることのできる封印保護部材、電子基板ユニット、遊技機及び基板ケースを提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての封印保護部材は、協働して電子基板を内包する複数の基板ケースの合わせ目において、その分離を阻止すべく複数の基板ケースに跨るように固定された封印部材を保護するための封印保護部材であって、透光性材料で形成された透光材料部と、可視光下で透光性を有すると共に特定波長の不可視光の照射に対して不透光性を有する特定材料で形成された特定材料部と、を有し、透光材料部と特定材料部との境界が可視光下において肉眼で実質的に認識不可能であるように、両材料部が結合されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の基板ケースの合わせ目において封印部材がそれらに跨るように固定され、基板ケースの分離を阻止しているので、外部から電子基板にアクセスするためには封印部材を破損又は破壊して基板ケースを分離する必要がある。したがって、電子基板への不正アクセスの際に、封印部材にその不正アクセスの痕跡が残存することとなる。
ここにおいて、封印部材は典型的には所謂封印シールであるが、もちろんシールに限られない。基板ケースの合わせ目における分離を阻止することができる部材であればよく、例えば金属部材、樹脂部材等を概念することができる。また、封印シールにおいてもその素材は、紙であっても樹脂フィルムであってもよい。また、封印部材の「固定」は、接着剤や粘着剤による貼付、カシメ、フック等による不可逆的な係合や係止、ネジ等による不可逆的な螺合を含む概念である。
その封印部材を覆うように封印保護部材が配置されているので、通常使用時における封印部材の不慮の破損を防止することができる。例えば基板ケースの他の部材への取付け作業時や基板ケースの清掃等のメンテナンス時に、封印部材が意図せず破損することが防止されるので、封印部材が破損している場合は、電子基板に対する不正アクセス行為があったものと直ちに把握することができる。
その封印保護部材は透光材料部と特定材料部とを有している。透光材料部と特定材料部は、いずれも可視光下では透光性を有しているので、外部から封印保護部材を介して封印部材の状態を視認することができる。したがって、封印部材の破損や切断の有無を容易かつ迅速に確認することができる。
透光材料部と特定材料部とは、それらの境界が可視光下において肉眼で実質的に認識不可能であるように結合され、この両者の結合が封印保護部材の実質的な偽造判定構造を構成している。したがって、不正行為者にとって、可視光下においては封印保護部材に特定材料が使用されていることが意識されず、封印保護部材全体が透光性材料で形成されているかのような印象を与えるようになっている。
一方、特定材料部は、特定波長の不可視光の照射に対して不透光性を有するので、この封印保護部材に特定波長の不可視光を照射すると、特定材料部の部分だけが不透光となるように構成されている。したがって、不正行為者がこの偽造判定構造に気付かず、透光性材料のみで形成された偽造封印保護部材を偽造した場合であっても、特定波長光を照射することによりその偽造を容易に判定することができる。
また、仮に、不正行為者がこの偽造判定構造に気付いたとしても、本発明に係る封印保護部材は、単に特定材料部を用いるのみならず、透光材料部と特定材料部との結合により構成されているので、その模倣製造が困難とされている。したがって、その点においても不正防止効果の向上に寄与している。
なお、封印保護部材の透光材料部は、典型的にはアクリル、ポリカーボネート等の透光性樹脂材料で形成されている。もちろん、封印保護部材にも封印部材と同様に複数の基板ケースの分離を阻止する機能が付与されていてもよい。具体的には、封印保護部材が複数の基板ケースに跨って接着又は溶着されていたり、係止フックによって取外し不可能に係止されていたり、カシメられていたりしてもよい。
また、封印保護部材の特定材料部は、例えばアクリル、ポリカーボネート等の透光性樹脂材料の表面に蛍光材料が塗布されたもの、透光性樹脂材料に蛍光材料が混合されたもの、透光性樹脂材料に微量の、すなわち対可視光透過性を殆ど劣化させない程度の磁気材料、金属材料、赤外線反射材料、偏光材料が混合されたもの等を概念することができる。この特定材料部が、例えば特定の形状(文字、図形、記号等)を有していれば、真正品の判定が容易となり、より一層模倣防止の観点から好ましい。
特定波長の不可視光は、例えば赤外線であってもよいが、典型的にはブラックライト等の紫外線を含む。例えば、透光性樹脂材料に蛍光材料が混合された特定材料部は、ブラックライトの照射によって蛍光発光(不透光性の発揮)を行う。これにより、封印保護部材にブラックライトを照射するだけで、この封印保護部材が真正品であるか偽造品であるかの判定を簡単に行うことができる。
上記の封印保護部材が、複数の基板ケースにそれぞれ取り付けられる取付け部を更に有し、取付け部が、複数の基板ケースへの取付けの際に複数の基板ケースのそれぞれに固定又は係合され、かつ、複数の基板ケースからの取外しの際に複数の基板ケース又は取付け部に痕跡を残存させるように構成されていてもよい。
封印保護部材を基板ケースから取り外すと、基板ケース又は取付け部に痕跡が残存するので、不正に封印保護部材を取り外した痕跡を容易かつ迅速に発見することができる。したがって、基板ケースの不正開放の早期発見に寄与することができる。
封印保護部材の取付け部に痕跡が残存するように構成されていれば、不正行為者による封印保護部材の再利用を防止することができる。すなわち、不正行為者が基板ケースの不正開放のために封印保護部材を基板ケースから取り外せば、封印保護部材にその痕跡が残存する。不正行為者は、その不正行為の痕跡の発見を回避するために、一旦取り外した真正品の封印保護部材を再利用することができなくなる。そのため、不正行為者は、外観上そっくりに偽造した偽造品の封印保護部材を準備して基板ケースに取り付け、不正行為の痕跡が残らないようにする。しかしながら、特定波長の不可視光で照射することにより、封印保護部材が偽造品であることがすぐに確認できるので、結果的に不正行為は早期発見されることとなる。
もちろん、基板ケースに痕跡が残存するように構成されている場合は、基板ケースの再利用を防止することができる。この場合において、基板ケース側に特定材料が用いられていれば、基板ケースの偽造判定も容易に行うことができる。
なお、ここで、痕跡の残存は、不可逆的な事象による痕跡の残存をいい、例えば、破損、切断、塑性変形、変色(着色を含む)、変質等を含む。封印保護部材の取付け部に痕跡を残存させる構成として、例えば、封印保護部材と基板ケースとがカシメにより取り付けられる構造や、封印保護部材のフック状の取付け部が基板ケースの係止穴に係止されてその離脱の際にフック状の取付け部が破損する構造を例示することができる。
透光材料部と特定材料部との結合が、インサート成型により実現されていてもよい。透光材料部と特定材料部とがインサート成型により結合されているので、不正行為者による偽造品の製造をより一層困難とすることができる。インサート成型は、例えば、先に成型済みの透光材料部を特定材料部のための成型型内にセットして成型する方法と、先に成型済みの特定材料部を透光材料部のための成型型内にセットして成型する方法とが考えられる。
いずれの方法においても、成型条件を設定したり成型設備を準備したりするのは、相応の費用や手間が必要となるので、不正行為者が簡単に偽造品を製造するのは難しい。したがって、偽造防止の点で有効である。なお、インサート成型により、透光材料部と特定材料部とは、両者の境界が殆ど認識不可能となるように、継ぎ目なく一体化される。したがって、可視光下で肉眼で視認する限りにおいては、封印保護部材が2つの異なる材料の結合であることは殆ど認識できないようになっている。
透光材料部又は特定材料部の一方に、その肉厚方向断面において側方に突出する凸部が形成され、透光材料部又は特定材料部の他方に、凸部と係合する凹部が形成されていてもよい。肉厚方向において、透光材料部と特定材料部とが凹凸状に係合しているので、肉厚方向における透光材料部と特定材料部との結合強度が向上している。したがって、外部から基板ケースの肉厚方向に無理な力が加わっても、充分な強度を持って破損を防止することができる。
本発明の他の例示的側面としての電子基板ユニットは、電子基板と、複数の基板ケースと、封印部材と、上記の封印保護部材と、を有することを特徴とする。
この電子基板ユニットは、上記の封印部材と封印保護部材とを有しているので、基板ケース内に封印した電子基板への不正アクセスを確実に予防することができる。また、封印部材の不慮の破損を防止する効果も有する。更に、封印保護部材が透光材料部と特定材料部との結合により構成されているので、偽造防止及び偽造品が使用された場合の早期発見に高い効果を発揮し、不正防止及び不正の早期発見に寄与することができる。
本発明の更に他の例示的側面としての遊技機は、遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体と、遊技装置体を、遊技者にとって前方から視認可能となるように保持する枠体と、枠体内における遊技装置体の後方に配置された上記の電子基板ユニットと、を有することを特徴とする。
この遊技機は、上記の電子基板ユニットを有しているので、この遊技機の電子基板に不正行為者が不正アクセスするのを有効に予防することができる。更に、万一不正アクセスがされた場合であっても、その痕跡が発見容易とされている。したがって、この遊技機は、不正行為者による不正行為を排除し、一般遊技者による安全かつ安心な遊技に資することができる。
遊技機においては、遊技盤の後方であって裏機構盤の近傍に電子基板ユニットが配置される場合が多い。そのような電子基板ユニットに対する不正行為の痕跡の確認は、遊技盤の背面から視認することにより行われる。
この場合において、遊技機の後方(すなわち背面側)は、スペースが充分に確保されておらず、また、照明も充分でない場合が多く、電子基板ユニットに対する不正行為の発見は、一般に困難なものとなっている。しかしながら、本発明によれば、電子基板ユニット周辺をブラックライト等の特定波長光で照射するだけで、封印保護部材の偽造判定を簡単に行うことができる。したがって、不正行為の予防及び早期発見を実現することができる。
なお、遊技機は、遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体を有する遊技機全般を含むが、典型的にはパチンコ機、パチンコ式スロットマシン機、スロットマシン、アーケードゲーム機等が該当する。また、遊技媒体は、パチンコ機におけるパチンコ球、パチスロ機やスロットマシンにおけるメダル等を含む。アーケードマシンにおいては、その他にもボール、コイン等様々な遊技媒体を概念することができる。
遊技装置体は、遊技媒体を用いた遊技を実現するためのもので、例えばパチンコ機やアーケードマシンにおいては遊技盤、パチンコ式スロットマシン機やスロットマシンにおいては回胴装置(いわゆるリール)が該当する。また、上方、下方、右側方又は左側方は、遊技機を遊技者から正面視したときの各方向をいい、後方は、遊技者から遊技機に向かう方向をいう。
本発明の更に他の例示的側面としての基板ケースは、電子基板を内包する基板ケースであって、透光性材料で形成された透光材料部と、可視光に対して透光性を有すると共に特定波長の不可視光に対して不透光性を有する特定材料で形成された特定材料部と、を有し、透光材料部と特定材料部との境界が、可視光下において肉眼で実質的に認識不可能に結合されていることを特徴とする。
この基板ケースは、透光材料部と特定材料部とを有しており、それらの境界が可視光下において肉眼で実質的に認識不可能であるように結合され、この両者の結合が封印保護部材の実質的な偽造判定構造を構成している。したがって、特定波長の光を照射するだけで、基板ケースの偽造品が使用されていることを簡単に判定することができる。結果的に、基板ケース内に内包される電子基板に対する不正行為を防止し、かつその不正行為の早期発見に寄与することができる。
なお、透光材料部と特定材料部との境界が、可視光下において肉眼で実質的に認識不可能に結合されているので、基板ケースが偽造判定構造を有していることを不正行為者に気付かれ難いようになっている。また、たとえその偽造判定構造が不正行為者に気付かれたとしても、透光材料部と特定材料部との結合は不正行為者にとって模倣製造が困難である。したがって、その点においても不正防止効果の向上に寄与している。
なお、基板ケースの透光材料部は、典型的にはアクリル、ポリカーボネート等の透光性樹脂材料で形成されている。また、封印保護部材の特定材料部は、例えばアクリル、ポリカーボネート等の透光性樹脂材料の表面に蛍光材料が塗布されたもの、透光性樹脂材料に蛍光材料が混合されたもの、透光性樹脂材料に微量の、すなわち対可視光透過性を殆ど劣化させない程度の磁気材料、金属材料、赤外線反射材料、偏光材料が混合されたもの等を概念することができる。この特定材料部が、例えば特定の形状(文字、図形、記号等)を有していれば、真正品の判定が容易となり、より一層模倣防止の観点から好ましい。
特定波長の不可視光は、例えば赤外線であってもよいが、典型的にはブラックライト等の紫外線を含む。例えば、透光性樹脂材料に蛍光材料が混合された特定材料部は、ブラックライトの照射によって蛍光発光(不透光性の発揮)を行う。これにより、封印保護部材にブラックライトを照射するだけで、この封印保護部材が真正品であるか偽造品であるかの判定を簡単に行うことができる。
なお、本発明において基板ケースは、電子基板を内包する全体としてのケースをいう場合と、全体のケースを構成する複数のケース部材1つ1つをいう場合とがある。例えば、協働して電子基板を内包する複数の基板ケースという場合の基板ケースは、全体としての基板ケースを構成するケース部材をいう。そのケース部材が複数協働して全体としてひとまとまりとなったケースを基板ケースという場合もあり、その基板ケースが電子基板を内包する。
本発明によれば、電子基板に対する不正行為を効果的に予防しつつ、そのような不正行為が行われた際に手間をかけることなく簡便かつ確実にその痕跡を確認することができて、不正行為の予防及び早期発見に寄与することができる。封印保護部材や基板ケース等、不正行為において偽造されることの多い構造部品に対して、肉眼では認識し難い偽造判定構造を付与することにより、不正行為者にその偽造判定構造の存在を気付かれ難いようにすることができ、安易な偽造を予防することができる。更に、その偽造判定構造自体を模倣製造が困難な構造とすることにより、たとえ不正行為者にその存在が気付かれた場合でも、偽造を困難なものとしている。その結果、不正行為の予防や早期発見に大きく貢献することができる。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図である。図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。このパチンコ機2は、枠体3、遊技盤(遊技装置体)6、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(不図示)、貯留皿14を有し、遊技盤6には、遊技媒体としての球23の流下による遊技を実現するための遊技領域が形成されている。また、遊技盤6の裏面側には、主制御基板ユニット(電子基板ユニット)U(図2参照)が取り付けられているが、詳細は後述する。
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図である。図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。このパチンコ機2は、枠体3、遊技盤(遊技装置体)6、前面ガラス(前面透明板)10、発射ユニット(不図示)、貯留皿14を有し、遊技盤6には、遊技媒体としての球23の流下による遊技を実現するための遊技領域が形成されている。また、遊技盤6の裏面側には、主制御基板ユニット(電子基板ユニット)U(図2参照)が取り付けられているが、詳細は後述する。
パチンコ機2は、後述する発射ハンドル15を遊技者が操作することによって、遊技領域16に向けて球23が発射ユニットによって発射され、球23の流下による遊技が実現される。なお、遊技機は、パチンコ機2の他にパチンコ式スロットマシン機、コインゲーム機等のアーケードマシン、各種ゲーム機を概念することができ、要するに、遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体を有するあらゆる遊技機が含まれる。なお、パチンコ機においても、アレンジボール機、雀球機等の組合せ式パチンコ機、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等のあらゆるパチンコ機が概念できるが、本実施の形態1においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。
なお、本実施の形態1においては、遊技機としてパチンコ機2を例示して説明するが、もちろん遊技機がパチンコ式スロットマシン機の場合にも本発明を適用することができる。その場合においては、パチンコ式スロットマシン機が有する遊技装置体としての回胴装置が、遊技媒体としてのメダルを用いた遊技を実現することとなる。
パチンコ機2の枠体3は、遊技盤6を含む遊技盤ユニットを保持するためのもので、このパチンコ機2の周囲及び前方又はそれに加えて後方を囲むように構成される。枠体3の内部側には、遊技盤ユニットの他にも後述する各種電子基板や遊技媒体用の経路等各種機構部品が配置され、枠体3によって周囲側面及び前面又はそれに加えて後方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む筐体枠4、その内側にヒンジ部(揺動支持部)22によって前方開閉可能に揺動支持されて遊技盤ユニットを保持する機枠9、機枠9の前方にヒンジ部22によって前方開閉可能に揺動支持されて前面ガラス10とその周囲を装飾する装飾部材32とを保持する装飾枠12とを有して枠体3が構成される。なお、前面ガラス10は、枠体3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。
貯留皿14は、遊技者の持ち球を貯留するためにパチンコ機2の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上皿14aと下皿14bとを有している。上皿14aは、球排出ボタン14cを有して遊技盤6の下方、すなわち装飾枠12の下方部分に配置され、下皿14bは、その上皿14aの更に下方に配置されている。
遊技盤ユニットは、遊技盤面(表面)6a側の略中央にセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘も配置されている。センター役物7の中央部には、図柄表示装置7aが配置されるとともに、この図柄表示装置7aの表示画面(映像表示面)7bを露出させるための開口部7dが形成されている。
図柄表示装置7aは、例えば、液晶表示装置・有機ELディスプレイ・LED等により構成されて遊技者が遊技盤面6a側から視認可能となるように配置され、その表示画面7b上に映像表示を行うものである。この表示画面7b上には、例えば、3桁の数字又は文字等により構成される表示図柄7cが回転又は停止するように映像として表示される。また、例えば、キャラクター等によるストーリー仕立ての映像としての演出映像も表示画面7b上に表示されるようになっている。
遊技盤6は、その遊技盤面6a側に球(遊技媒体)23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための遊技装置体であり、遊技盤面6aを前方から遊技者にとって視認可能となるように枠体3(本実施の形態においては、枠体3の一部としての機枠9。)に保持されている。その遊技盤面6aには略円形状に周囲を囲むようにレール飾りが取り付けられており、レール飾りの内周面が遊技盤面6aに対して立設するように配置されている。そして、その内周面によって画定され、内周面に面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。
遊技釘は、遊技領域16を流下する球23と衝突してその流下方向を変更させるものであり、多数が遊技領域内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、中央始動口29、及び中央大入賞口31等が配置されており、流下する球23が各流入口に流入したり、遊技釘に衝突したりすることによって、球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
図示しない球発射装置により球23が発射されると、球23はレール飾りの内周面に沿いつつ進行して遊技領域16内の上部に至る。その後、球23は、複数の通過軌跡に沿って移動し、遊技釘に衝突しつつ遊技領域16を下方に流下する。あるものは普通入賞口28に流入して一定数の景品球払出しの契機となり、あるものは通過ゲート33を通過し、あるものはいずれの入賞口にも流入せずに遊技領域内最下部に位置するアウト口30に流入してアウト球としてパチンコ機2の外部側へと排出される。
球23が通過ゲート33を通過すると、その通過ゲート33の通過に起因して状態変更抽選手段(不図示)による抽選が行われ、その抽選結果が当たりの場合に、中央始動口29の開閉羽根が開放され、球が入球し易い状態を実現する。この中央始動口29に流入すると、その流入に起因して図柄表示装置7aの表示図柄7cが回転表示を開始し、その表示図柄7cが所定の図柄(例えば、「7・7・7」。)で停止表示すれば、図柄変動遊技における大当りが発生する。そして、中央大入賞口31が開放して多量の入賞球を受け入れ、多量の景品球が貯留皿14へと払い出されるようになっている。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の全体の制御を行う主制御基板(電子基板)34を有する主制御基板ユニットUが配置されている。その主制御基板ユニットUは、主制御基板34、主制御基板34を内包する主制御基板ケース(基板ケース)35、後述する封印シール(封印部材)41、保護カバー(封印保護部材)42を有して構成されている。
また、遊技盤6の裏面側には、図柄表示装置7aの画像演出の制御を行う画像制御基板(図示せず)を収容した画像制御基板ケース36と、景品球の払出しを制御する払出制御基板(図示せず)を収容した払出制御基板ケース37と、電源基板(図示せず)を収容した電源基板ケース38と、が配置されている。この各制御基板ケースに収容された各制御基板によって遊技が実現される。更に、遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2の遊技状態等の遊技情報を外部に出力するための外部出力端子板39が設けられている。
なお、本実施の形態1では、主制御基板34について例示して説明するが、他の制御基板についても同様の構造を採用することが可能である。すなわち、画像制御基板(電子基板)、画像制御基板ケース(基板ケース)、封印シール及び保護部材を有して画像制御基板ユニット(電子基板ユニット)を構成することが可能である。同様に、払出制御基板(電子基板)、払出制御基板ケース(基板ケース)、封印シール及び保護部材を有して払出制御基板ユニット(電子基板ユニット)を構成したり、電源基板(電子基板)、電源基板ケース(基板ケース)、封印シール及び保護部材を有して電源基板ユニット(電子基板ユニット)を構成することが可能である。
以下、本発明の実施の形態1に係る主制御基板ユニットUの構造について、図3〜図6を用いて説明する。以下の説明においては、上下及び前後左右の方向は、遊技者からパチンコ機2を見た際の方向に基づいて定義し、図中に適宜図示する。
図3は、主制御基板ユニットUの平面図であり、図4は、主制御基板ユニットUの分解斜視図である。主制御基板ケース35は、遊技盤6の裏面側に着脱自在に固定される本体ケース(基板ケース)35aと、本体ケース35aに対して着脱自在に固定される蓋ケース(基板ケース)35bとの2つの基板ケースを有し、これら両者が協働して主制御基板34を内部に内包するようになっている。すなわち、主制御基板34は、蓋ケース35bの内面側に形成された開口部に固定されて、蓋ケース35bと本体ケース35aとが係合することにより、主制御基板ケース35の内部に収容されるようになっている。この収容された状態では、主制御基板34に対して外部から接触することはできない。
主制御基板34の表面(ここでいう表面は、前面側である場合と後面側である場合とを含む。)には、ROM、RAM、CPU等の電子デバイス、接続コネクタ等を含む電子部品が実装されている。主制御基板34の周囲には、固定部としての固定穴34aが形成されている。主制御基板34の後側から固定穴34aに固定ネジを挿入して、この固定ネジと蓋ケースのネジ穴とをネジ止めすることにより、主制御基板34が蓋ケース35b内に固定されるようになっている。
主制御基板ケース35の右側部には、ヒンジ部が設けられている。ヒンジ部は、本体ケース35aの右側壁面に沿った軸部35dと、この軸部35dに係止される蓋ケース35b側の円弧状の弧状爪部35eとを有して構成され、軸部35dは本体ケース35aに形成され、弧状爪部35eは蓋ケース35bに形成されている。蓋ケース35bは本体ケース35aに対してヒンジ部を軸として揺動可能に支持されており、蓋ケース35bが本体ケース35aに対して回転移動することより、主制御基板ケース35の開口部を開放した開状態と、閉鎖した閉状態とを実現する。
主制御基板ケース35の左側部には、封印部35cが設けられている。この封印部35cは、不正行為者による主制御基板ケース35の不正開放を予防し、また、万一不正に開放された際に、その不正開放の痕跡を残存させるためのものである。図5は、この封印部35cを拡大して示す分解拡大図である。封印部35cは、本体ケース35aと蓋ケース35bとが境界を有して合わさった部分であり、両ケース35a,35bの境界線(合わせ目)35fを有している。この封印部35cは、主制御基板ケース35の左側部に設けられているので、封印部35cにおける境界線35fは、パチンコ機2の遊技盤6裏面側に取り付けられた状態において、左側方を向くように位置することとなる。
この境界線35fの近傍部分において、本体ケース35aと蓋ケース35bとの分離を阻止すべく両ケース35a,35bに跨るように、封印シール41が貼付されている。本実施の形態1においては、封印シール41は紙製であるが、もちろん封印部材がプラスチックフィルムや布、金属板等であってもよい。また、本実施の形態1においては、封印シール41の裏面が接着面とされており、封印シール41が両ケース35a,35bに接着貼付されることにより固定されるが、封印部材の固定は接着に限られない。溶着、ネジ止め等様々な固定方法であってよい。
境界線35fの近傍部分において本体ケース35aと蓋ケース35bとに跨るように、封印シール41が貼付されているので、両ケース35a,35bの分離が防止され、内包する主制御基板34への外部からのアクセスが防止されている。そして、仮に主制御基板34への不正アクセスのために、本体ケース35aと蓋ケース35bとが分離された場合は、封印シール41が境界線35fに対応する部分において切断又は破損され、必ずその痕跡が残存するようになっている。
この封印シール41の不測の破損を防止するために、封印シール41を覆うように保護カバー42が取り付けられている。保護カバー42が取り付けられていることにより、封印シール41が外部に対して非露出状態となり、パチンコ機2の組付け時やメンテナンス時等において、意図せず封印シール41を破損してしまうということが防止されるようになっている。
保護カバー42は、透光材料部42aと特定材料部42bとを有して構成されている。この透光材料部42aは、例えばアクリル、ポリカーボネート等の透光性材料で形成され、保護カバー42外部から封印シール41の状態が視認可能となっている。
特定材料部42bは、特定材料で形成されている。この特定材料は、可視光下で透光性を有すると共に特定波長の不可視光の照射に対して不透光性を有する材料である。本実施の形態1においては、特定材料として、ブラックライト等の紫外線の照射により蛍光発光する蛍光材料を例示して説明する。すなわち、特定材料部42bは、透光性の樹脂材料に蛍光材料が混合されて形成されている。
特定材料部42bは、可視光下では透光性を有するので、可視光下においては、特定材料部42bも保護カバー42外部からの封印シール41の状態の視認を可能としている。保護カバー42は、可視光下では透光材料部42aも特定材料部42bも全体として透明であり、外部から封印シール41の全体的な状態を確認することができるようになっている。したがって、主制御基板ケース35が不正に開放されて、内包される主制御基板34に対する不正行為が行われた場合には、破損又は切断された封印シール41の状態を迅速に確認することができて、不正行為を早期に発見することができるようになっている。
図6は、この保護カバー42の正面図及びそのA−A断面図である。保護カバー42において、特定材料部42bは、大略「S」の英文字様の外形形状を有しており、その周囲を透光材料部42aが囲むように構成されている。しかしながら、特定材料部42bは、可視光下では透光性を有しているので、透光材料部42aとの見分けは殆どつかない。したがって、図6中においては、両者の境界を便宜的に二点鎖線で示すが、実際にはこの境界は殆ど肉眼で見えないようになっている。
特定材料部42bは、インサート成型により保護カバー42内に構成されている。すなわち、まず特定材料部42bの「S」形状を特定材料用成型装置により成型し、その特定材料部42bを保護カバー42の成型装置内にセットしてその型内に透光性材料を充填することによって、特定材料部42bの周囲を透光性材料42aが囲むように構成された保護カバー42を形成する。もちろん、透光材料部42aと特定材料部42bとは、その成型順序が逆のインサート成型により保護カバー42を構成してもよい。
図6のA−A断面図に示すように、特定材料部42bには、その肉厚方向(図中、矢印X方向)において、側方に突出する凸部43bが形成されている。この凸部43bは、「S」形状の全周に渡って側方に突出しており、A−A断面においては矢印Y方向に突出している。
そして、その凸部43bと係合するように、透光材料部42aには「S」形状の全周に渡って凹部43aが形成されている。透光材料部42aと特定材料部42bという2種類の異なる材質部分のインサート成型によって保護カバー42が構成されているが、この凹部43aと凸部43bとの係合により、肉厚方向における保護カバー42の強度向上が図られている。
特定材料部42bは、その肉厚方向に突出するボス43cを有している。このボスは、インサート成型時において、保護カバー42の成型装置内に特定材料部42bを位置決めする際にその位置決めの基準として用いるためのものである。
保護カバー42は、図5に示すようにフック部(取付け部)44を有している。このフック部44が、本体ケース35a側の封印部35c及び蓋ケース35b側の封印部35cに各々形成された係止穴45に係合されることにより、この保護カバー42が両ケース35a,35bに固定されるようになっている。
このフック部44は、弾性を有してその先端が鉤状部とされており、保護カバー42の主制御基板ケース35への取付けの際にはその弾性によりスムーズに保護カバー42が封印部35cへと挿入され、フック部44が係止穴45へと係合するが、一旦フック部44が係止穴45へと係止されると、保護カバー42及び/又は主制御基板ケース35を破壊しない限り保護カバー42を主制御基板ケース35から取り外すことができないようになっている。換言すれば、取付け状態にある保護カバー42を主制御基板ケース35から取り外す際には、必ず保護カバー42及び/又は主制御基板ケース35にその痕跡が残存するようになっている。
そのため、主制御基板34への不正アクセスのために、不正行為者が保護カバー42を主制御基板ケース35から取り外すと、その痕跡を迅速に確認することができ、不正行為があったことを早期に発見することができる。また、一旦取り外した保護カバー42の再利用も防止されている。
このように、保護カバー42を不正に主制御基板ケース35から取り外すと、例えば、保護カバー42の一部が破損する。したがって、不正行為の発見を回避するために、不正行為者は、予め保護カバー42の外観形状を模倣した偽造品の保護カバーを準備し、その偽造保護カバーを主制御基板ケース35に取り付けようとする場合がある。
一方、真正品の保護カバー42は、ブラックライト等の紫外線の照射を受けると特定材料部42bの部分のみが大略「S」の文字形状に蛍光発光する。しかしながら、偽造品の保護カバーは、特定材料部を有していないので、ブラックライト等で照射しても蛍光発光しない。したがって、たとえ偽造品の保護カバーが、あたかも元通りであるかのように主制御基板ケース35に取り付けられているとしても、ブラックライト等の照射により、簡単かつ迅速にそれが偽造品であることを確認することができる。
なお、保護カバー42は、可視光下では全体として透明であり、外部から封印シール41の状態を確認することができるようになっている。したがって、主制御基板ケース35が不正に開放されて、内包される主制御基板34に対する不正行為が行われた場合には、破損又は切断された封印シール41の状態を迅速に確認することができて、不正行為を早期に発見することができるようになっている。
なお、保護カバー42の主制御基板ケース35への取付けは、本実施の形態1においてはフック部44と係止穴45との係合としたが、もちろんカシメや接着、溶着、ネジ(取外しが困難であるもの)による固定等様々な取付け態様を適用することができる。
[実施の形態2]
上記実施の形態1においては、保護カバー42が透光材料部42aと特定材料部42bとを有し、保護カバー42にブラックライト等の紫外線を照射すると、特定材料部42bが蛍光発光する例について説明したが、本実施の形態2においては、蓋ケース35bが透光材料部と特定材料部とを有する場合について説明する。
上記実施の形態1においては、保護カバー42が透光材料部42aと特定材料部42bとを有し、保護カバー42にブラックライト等の紫外線を照射すると、特定材料部42bが蛍光発光する例について説明したが、本実施の形態2においては、蓋ケース35bが透光材料部と特定材料部とを有する場合について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る主制御基板ケース35の蓋ケース35bの外観斜視図である。この図7に示すように、蓋ケース35bは、透光材料部47と特定材料部48とが、両者の境界が可視光下において肉眼で実質的に認識不可能に結合されて構成され、インサート成型により形成されている。
図7においても、図6の場合と同様に、透光材料部47と特定材料部48との境界を便宜的に二点鎖線で示すが、実際には肉眼では殆ど認識できない。この蓋ケース35bにおける透光材料部47及び特定材料部48の各構成は、上記実施の形態1における透光材料部42a及び特定材料部42bと略同様であるので、詳細な説明は省略する。
保護カバーよりも大面積の蓋ケース35bに特定材料部48を構成しているので、ブラックライト等の照射時において蛍光発光の視認が一層し易くなる。したがって、偽造品のより一層の早期発見に寄与することができる。なお、本実施の形態2においても、主制御基板ケース35は、本体ケース35aと蓋ケース35bとを有して構成され、両ケース35a,35bが協働して主制御基板34を内包し、両ケース35a,35bの合わせ目に封印シールが貼付されて保護カバーが取り付けられる。その保護カバーの主制御基板ケース35からの取外しの際に、蓋ケース35bが破損してその痕跡を残存させるように、蓋ケース35b側にフック部(保護カバーの取外しの際に破損する部分)が形成され、保護カバー側に形成された係止穴に係合するようになっていてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
U:主制御基板ユニット(電子基板ユニット)
X,Y:矢印
2:パチンコ機(遊技機)
3:枠体
4:筐体枠(枠体の一部)
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面(表面)
7:センター役物
7a:図柄表示装置
7b:表示画面(映像表示面)
7c:表示図柄
7d:開口部
9:機枠(枠体の一部)
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠(枠体の一部)
14:貯留皿
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
15:発射ハンドル
16:遊技領域
22:ヒンジ部(揺動支持部)
23:球(遊技媒体)
28:普通入賞口
29:中央始動口
30:アウト口
31:中央大入賞口
32:装飾部材
33:通過ゲート
34:主制御基板(電子基板)
34a:固定穴
35:主制御基板ケース(基板ケース)
35a:本体ケース(基板ケース)
35b:蓋ケース(基板ケース)
35c:封印部
35d:軸部
35e:弧状爪部
35f:境界線(合わせ目)
36:画像制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
41:封印シール(封印部材)
42:保護カバー(封印保護部材)
42a,47:透光材料部
42b,48:特定材料部
43a:凹部
43b:凸部
43c:ボス
44:フック部(取付け部)
45:係止穴
X,Y:矢印
2:パチンコ機(遊技機)
3:枠体
4:筐体枠(枠体の一部)
6:遊技盤(遊技装置体)
6a:遊技盤面(表面)
7:センター役物
7a:図柄表示装置
7b:表示画面(映像表示面)
7c:表示図柄
7d:開口部
9:機枠(枠体の一部)
10:前面ガラス(前面透明板)
12:装飾枠(枠体の一部)
14:貯留皿
14a:上皿
14b:下皿
14c:球排出ボタン
15:発射ハンドル
16:遊技領域
22:ヒンジ部(揺動支持部)
23:球(遊技媒体)
28:普通入賞口
29:中央始動口
30:アウト口
31:中央大入賞口
32:装飾部材
33:通過ゲート
34:主制御基板(電子基板)
34a:固定穴
35:主制御基板ケース(基板ケース)
35a:本体ケース(基板ケース)
35b:蓋ケース(基板ケース)
35c:封印部
35d:軸部
35e:弧状爪部
35f:境界線(合わせ目)
36:画像制御基板ケース
37:払出制御基板ケース
38:電源基板ケース
39:外部出力端子板
41:封印シール(封印部材)
42:保護カバー(封印保護部材)
42a,47:透光材料部
42b,48:特定材料部
43a:凹部
43b:凸部
43c:ボス
44:フック部(取付け部)
45:係止穴
Claims (6)
- 協働して電子基板を内包する複数の基板ケースの合わせ目において、その分離を阻止すべく該複数の基板ケースに跨るように固定された封印部材を保護するための封印保護部材であって、
透光性材料で形成された透光材料部と、
可視光下で透光性を有すると共に特定波長の不可視光の照射に対して不透光性を有する特定材料で形成された特定材料部と、を有し、
前記透光材料部と前記特定材料部との境界が前記可視光下において肉眼で実質的に認識不可能であるように、前記両材料部が結合されている封印保護部材。 - 前記複数の基板ケースにそれぞれ取り付けられる取付け部を更に有し、
該取付け部が、
前記複数の基板ケースへの取付けの際に該複数の基板ケースのそれぞれに固定又は係合され、かつ、
前記複数の基板ケースからの取外しの際に該複数の基板ケース又は該取付け部に痕跡を残存させるように構成されている請求項1に記載の封印保護部材。 - 前記透光材料部と前記特定材料部との結合が、インサート成型により実現されていると共に、
前記透光材料部又は前記特定材料部の一方に、その肉厚方向断面において側方に突出する凸部が形成され、かつ、
前記透光材料部又は前記特定材料部の他方に、前記凸部と係合する凹部が形成されている請求項1又は請求項2に記載の封印保護部材。 - 前記電子基板と、
前記複数の基板ケースと、
前記封印部材と、
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の封印保護部材と、を有する電子基板ユニット。 - 遊技媒体を用いた遊技を実現する遊技装置体と、
該遊技装置体を、遊技者にとって前方から視認可能となるように保持する枠体と、
該枠体内における前記遊技装置体の後方に配置された請求項4に記載の電子基板ユニットと、を有する遊技機。 - 電子基板を内包する基板ケースであって、
透光性材料で形成された透光材料部と、
可視光に対して透光性を有すると共に特定波長の不可視光に対して不透光性を有する特定材料で形成された特定材料部と、を有し、
前記透光材料部と前記特定材料部との境界が、前記可視光下において肉眼で実質的に認識不可能に結合されている基板ケース。
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