JP2010073753A - 基板載置台およびそれを用いた基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇降ピンごとに位置調整を行って挿通孔と昇降ピンとの位置合わせを正確に行うことができ、昇降ピンと挿通孔内面のこすれ等によるパーティクルの発生を抑制することができる基板載置台を提供すること。
【解決手段】基板載置台は、載置台本体と、載置台本体に対して基板を昇降する基板昇降機構とを有する。基板昇降機構は、挿通孔に挿通された昇降ピン52と、昇降ピン52を支持する昇降アーム59と、昇降アーム59を介して昇降ピンを昇降させるアクチュエータと、昇降ピン52を昇降アーム59に取り付ける昇降ピン取り付け部60とを有し、昇降ピン取り付け部60は、昇降アーム59に設けられた凹所と、昇降ピン52がねじ止めされ、昇降アーム59の上面と面接触する底面と底面から下方へ突出して凹所に遊嵌される突出部とを有するベース部材63と、ベース部材63をクランプするクランプ部材64とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理基板にプラズマ処理等の処理を施す際に処理容器内で被処理基板を載置する基板載置台およびそのような基板載置台を有する基板処理装置に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、被処理基板である半導体ウエハ(以下単にウエハと記す)を処理容器内でウエハ載置台に載置し、処理容器内に所定のガスを導入しつつ、必要に応じて処理容器内にプラズマを生成し、ウエハに対して酸化処理、窒化処理、成膜、エッチング等の種々の処理を行っている。
このような、ウエハ載置台においては、ウエハの受け渡しの際にウエハを昇降するための複数、典型的には3本の昇降ピンをウエハ載置台に設けられた挿通孔に挿通させ、これら昇降ピンを昇降アームにネジ固定し、この昇降アームにより昇降ピンを昇降する技術が知られている(例えば特許文献1)。また、昇降アームに形成された穴にピンを嵌め込み、その穴において横から固定ネジで昇降ピンを固定する技術も知られている。
また、昇降ピンを挿通孔から抜けないように昇降可能に設け、昇降ピンを昇降アームに固定せず、昇降ピンを上昇させる際には昇降アームにより昇降ピンを押し上げ、昇降ピンを下降させる際には、昇降アームを下降させて昇降ピンの自重で下降させる、いわゆるフローティングピンを用いることも知られている(例えば特許文献2)。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、昇降ピンが昇降アームに完全に固定されているため、ウエハ載置台の挿通孔と昇降ピンとの間の位置調整は昇降アームごと動かして行わざるを得ず、昇降ピンごとに最適な位置調整を行うことができない。また、横から固定ネジで昇降ピンを固定する技術の場合も同様に、昇降ピンごとに最適な位置調整を行うことができず、しかも固定ネジで止める際に昇降ピンが傾いて挿通孔の内面に当たり、パーティクルが発生するおそれがある。
また、特許文献2に示されたようなフローティングピンを用いた場合には、昇降ピンの位置調整は不要であるが、挿通孔の内面と昇降ピンとの間のこすれが生じ、パーティクルが発生するおそれがある。
特開2006−225763号公報 特開2004−343032号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、昇降ピンごとに位置調整を行って、挿通孔と昇降ピンとの位置合わせを正確に行うことができ、昇降ピンと挿通孔内面のこすれ等によるパーティクルの発生を抑制することができる基板載置台、およびそのような基板載置台を備えた基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、処理容器内で被処理基板に対して処理を行うための基板処理装置において、前記処理容器内で被処理基板を載置する基板載置台であって、載置台本体と、前記載置台本体に対して基板を昇降する基板昇降機構とを具備し、前記基板昇降機構は、前記載置台本体に設けられた複数の挿通孔にそれぞれ挿通され、その先端で基板を支持して基板を昇降させる複数の昇降ピンと、前記昇降ピンを支持する昇降アームと、昇降アームを介して昇降ピンを昇降させる昇降機構と、前記昇降ピンを前記昇降アームに取り付ける昇降ピン取り付け部とを有し、前記昇降ピン取り付け部は、前記昇降アームの上面の前記昇降ピンに対応する位置に設けられた凹所と、前記昇降ピンがねじ止めされ、前記昇降アームの上面と面接触する底面を有し、かつその底面から下方へ突出して前記凹所に遊嵌される突出部を有するベース部材と、前記ベース部材をクランプして前記昇降ピンを固定するクランプ部材とを有することを特徴とする基板載置台を提供する。
上記第1の観点において、前記昇降ピンの底面と前記凹所の底面とが接触した状態となっている構成とすることが好ましい。また、前記突出部は前記ベース部材の底面中央部に設けられ、その断面形状が円形をなし、前記凹所は前記突出部よりも大径の円形をなし、前記凹所の内周面と前記突出部との間に隙間が形成されており、その隙間の範囲で前記ベース部材を任意の方向に動かして前記昇降ピンが位置決めされることが好ましい。
前記クランプ部材は、前記ベース部材を上方から押圧する押圧部と、前記昇降アームにねじによって締結される取り付け部とを有し、前記取り付け部をねじによって前記昇降アームに締結した際に、前記押圧部から前記ベース部材に押しつけ力が作用して前記ベース部材が固定される構成とすることができる。この場合に、前記クランプ部材は、前記押圧部と前記取り付け部との間に連結部を有し、前記押圧部と前記取り付け部とが平行に、前記連結部がこれに対して垂直に設けられたクランク構造とすることができ、クランク構造の前記クランプ部材は、前記押圧部の下面を前記ベース部材の上面に密着させた際に、前記取り付け部の下面と前記昇降アームの上面との間に隙間が形成されるように構成され、前記取り付け部を前記昇降アームをねじにより締結した際に、前記押圧部が傾いた状態で前記ベース部材を押圧するように構成することができる。そして、前記押圧部が傾いた状態で、前記ベース部材の中央部を押圧するように、前記押圧部の押圧面が形成されていることが好ましい。
上記第1の観点の基板載置台において、前記載置台本体の表面を覆うカバーをさらに具備することができ、前記カバーは石英からなることが好ましい。また、前記載置台本体はAlNからなることが好ましい。
本発明の第2の観点では、基板が収容される処理容器と、前記処理容器内で被処理基板を載置する上記いずれかの構成の基板載置台と、前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給機構と、被処理基板に所定の処理を施す処理機構とを具備することを特徴とする基板処理装置を提供する。
前記処理機構は、前記載置台本体に設けられ、前記載置台に載置された被処理基板を加熱するヒーターを有するものとすることができる。また、前記処理機構は、前記処理容器内に処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成機構を有するものとすることができる。この場合に、前記プラズマ生成機構は、複数のスロットを有する平面アンテナと、該平面アンテナを介して前記処理容器内にマイクロ波を導くマイクロ波導入手段とを有し、導入されたマイクロ波により処理ガスをプラズマ化するものとすることができる。
本発明によれば、ベース部材に昇降ピンを高精度で垂直になるようにねじ止めし、そのベース部材の下面を昇降アームの上面に面接触させて昇降ピンの垂直性を保ち、さらに、昇降アームに形成された凹所にベース部材の突出部を遊嵌させたので、凹所の内面と突出部の外周の間の隙間の分の範囲でベース部材を任意の方向に動かして位置調節することができ、これにより昇降ピンの位置調節を任意の方向に個別的に行うことができ、そのように位置調節した状態でクランプ部材によりベース部材をクランプして、昇降ピンを所望の位置で固定することができる。したがって、挿通孔と昇降ピンとの位置合わせを正確に行うことができ、また、昇降ピンが斜めになることもなく、昇降ピンと挿通孔内面との間のこすれによるパーティクルの発生を抑制することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の基板処理装置の一実施形態に係るプラズマ処理装置を示す概略断面図である。このプラズマ処理装置100は、複数のスロットを有する平面アンテナであるRLSA(Radial Line Slot Antenna;ラジアルラインスロットアンテナ)にて処理室内にマイクロ波などのマイクロ波を導入してプラズマを発生させることにより、高密度かつ低電子温度のマイクロ波プラズマを発生させ得るプラズマ処理装置として構成されている。このプラズマ処理装置100では、1×1010〜5×1012/cmのプラズマ密度で、かつ0.7〜2eVの低電子温度を有するプラズマによる処理が可能である。
プラズマ処理装置100は、気密に構成され、被処理基板である半導体ウエハ(以下単にウエハと記す)Wが搬入される接地された略円筒状のチャンバー(処理容器)1を有している。このチャンバー1は、アルミニウムまたはステンレス鋼等の金属材料からなり、その下部を構成するハウジング部2と、その上に配置された筒壁部3とで構成されている。また、チャンバー1の上部には、その処理空間にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導入部26が開閉可能に設けられている。処理に際しては、筒壁部3の上端部にはマイクロ波導入部26が気密にシールされた状態で係合し、筒壁部3の下端はハウジング部2の上端と気密にシールされた状態で係合される。筒壁部3には、冷却水流路3aが形成されており、熱膨張により係合部位の位置ずれ等によるシール性低下やパーティクル発生を防止するようになっている。
ハウジング部2の底壁2aの略中央部には円形の開口部10が形成されており、底壁2aにはこの開口部10と連通し、下方に向けて突出してチャンバー1内部を均一に排気するための排気室11が連設されている。
ハウジング部2内には被処理基板であるウエハWを水平に載置するためのウエハ載置台(基板載置台)5が、排気室11の底部中央から上方に延びる円筒状の支持部材4により支持された状態で設けられている。ウエハ載置台5は、セラミックス、例えば熱伝導性の良好なセラミックスであるAlNからなる載置台本体51を有している。載置台本体51は第1のカバー54で覆われている。また、ウエハ載置台5は、ウエハWを昇降するための3つ(2つのみ図示)の昇降ピン52を含む、載置台本体51に対してウエハWを昇降させるウエハ昇降機構(基板昇降機構)58を有している。さらに、載置台本体51には、抵抗加熱型のヒーター56が埋め込まれており、載置台本体51の表面側には電極57が埋設されている。なお、ウエハ載置台5の詳細な構成は後述する。
上記ヒーター56には、支持部材4の中を通る給電線6aを介してヒーター電源6が接続されており、このヒーター電源6からヒーター56に給電されることにより、ヒーター56が発熱してウエハ載置台5に載置されているウエハWを加熱するようになっている。給電線6aには、ヒーター電源6への高周波ノイズを遮断するためのノイズフィルターを有するフィルターボックス45が介装されている。ウエハ載置台5の温度は、ウエハ載置台5に挿入された熱電対(図示せず)によって測定され、熱電対からの温度信号に基づいてヒーター電源6の出力が制御され、これにより例えば室温から900℃までの範囲で温度制御可能となっている。
電極57の材料としては、例えばモリブデン、タングステンなどの高融点金属材料を好適に用いることができる。電極57は、例えば網目状、格子状、渦巻き状の形状に形成されている。電極57には、支持部材4の中を通る給電線42を介してバイアス印加用の高周波電源44が接続されており、高周波電源44から電極57へ高周波電力を供給することにより、載置台本体51に高周波バイアスを印加し、さらに載置台本体51を介してその上のウエハWにも高周波バイアスを印加して、ウエハWにプラズマ中のイオン種を引き込むことができる構成となっている。給電線42には高周波電源44とプラズマインピーダンスを整合するためのマッチング回路を有するマッチングボックス43が設けられている。
上記フィルターボックス45とマッチングボックス43とは、シールドボックス46により連結されてユニット化され、排気室11の底壁の下側に取り付けられている。シールドボックス46は、例えばアルミニウムまたはステンレス鋼等の導電性材料で形成されており、マイクロ波の漏れを遮断する機能を有している。
筒壁部3の上下の係合部には、例えばOリングなどのシール部材9a,9b,9cが設けられており、これにより係合部の気密状態が保たれる。これらシール部材9a,9b,9cは、例えばフッ素系ゴム材料からなっている。
図2の拡大図に示すように、ハウジング部2内の任意の箇所(例えば均等な4箇所)には、垂直方向に複数のガス供給路12が形成されている。このガス供給路12にはガス供給配管16aを介してガス供給装置16が接続されており(図1参照)、このガス供給装置16から後述するようにしてチャンバー1内に所定の処理ガス等が供給される。
ガス供給路12は、ハウジング部2の上部と、筒壁部3の下部との接面部に形成された処理ガスの供給連通路である環状通路13に接続されている。また、筒壁部3の内部には、この環状通路13に接続する複数のガス通路14が形成されている。また、筒壁部3の上端部には、内周面に沿って複数箇所(例えば32箇所)にガス導入口15aが均等に設けられており、これらガス導入口15aからは、水平に延びるガス導入路15bが設けられている。このガス導入路15bは、筒壁部3内で鉛直方向に形成されたガス通路14と連通している。
環状通路13は、ハウジング部2の上部と、筒壁部3の下部との接面部において、後述する段部18と段部19との隙間で構成される。この環状通路13は、ウエハW上方の処理空間を囲むように水平にかつ環状に連通している。
環状通路13は、ガス供給路12を介してガス供給装置16と接続されている。環状通路13は、各ガス通路14へガスを均等配分して供給するガス分配手段としての機能を有しており、処理ガスが特定のガス導入口15aに偏って供給されることを防ぐ機能を有する。
そして、ガス供給装置16からのガスを、このように各ガス供給路12、環状通路13、各ガス通路14を介して32箇所設けられたガス導入口15aからチャンバー1内に供給するようになっている。このように32箇所のガス導入口15aから均一にガスが導入されるため、チャンバー1内のプラズマの均一性を高くすることができる。
筒壁部3の内周面の下端部には、下方に袴状(スカート状)に垂下した突出部17が環状に形成されている。この突出部17は、筒壁部3とハウジング部2との境界(接面部)を覆うように設けられており、プラズマに曝されると劣化し易い材料からなるシール部材9bにプラズマが直接作用することを防止する役割を果たしている。
段部18はハウジング部2の上端に形成され、段部19は筒壁部3の上端に設けられており、環状通路13はこれら段部18および19が組み合わせて形成される。段部19の高さは段部18の高さよりも大きくなっており、そのため、筒壁部3の下端とハウジング部2の上端とを係合した状態では、シール部材9bが設けられている側では、段部19の突出面と段部18の非突出面とが当接している一方、シール部材9aが設けられている側では、段部19の非突出面と段部18の突出面とが非当接状態となっている。このようにすることにより、段部19の突出面と段部18の非突出面とを確実に当接した状態とすることができ、シール部材9bにより確実にこれらの間をシールことができる。すなわちシール部材9bが主シール部として機能する。なお、シール部9aは、非当接状態の段部19の非突出面と段部18の突出面の間に介装されることにより、外部へガスが漏れない程度の気密性を保つ補助シール部としての機能を有する。
図1に示すように、チャンバー1の内周には、石英からなる円筒状のライナー49が設けられている。ライナー49は、主に筒壁部3の内面を覆う上部ライナー49aと、上部ライナー49aに連なって主にハウジング部2の内面を覆う下部ライナー49bとを有する。上部ライナー49aおよび下部ライナー49bは、チャンバー構成材料による金属汚染を防止するとともに、ウエハ載置台5とチャンバー1の側壁との間に高周波電力による異常放電が生じることを防止する機能を有する。異常放電を確実に防止する観点からウエハ載置台5により近い下部ライナー49bの厚みを上部ライナー49aよりも厚くし、かつ下部ライナー49bをウエハ載置台5よりも低い高さ位置である排気室11の途中まで覆うように設けられている。また、ウエハ載置台5の外周側には、チャンバー1内を均一に排気するため、多数の排気孔30aを有する石英製のバッフルプレート30が環状に設けられている。なお、上部ライナー49aと下部ライナー49bとは一体構成であってもよい。
上記排気室11の側面には排気管23が接続されており、この排気管23には高速真空ポンプを含む排気装置24が接続されている。そしてこの排気装置24を作動させることによりチャンバー1内のガスが、排気室11の空間11a内へ均一に排出され、排気管23を介して排気される。これによりチャンバー1内は所定の真空度、例えば0.133Paまで高速に減圧することが可能となっている。
ハウジング部2の側壁には、ウエハWの搬入出を行うための搬入出口と、この搬入出口を開閉するゲートバルブとが設けられている(いずれも図示せず)。
チャンバー1の上部は開口部となっており、この開口部を塞ぐようにマイクロ波導入部26が気密に配置可能となっている。このマイクロ波導入部26は、図示しない開閉機構により開閉可能となっている。
マイクロ波導入部26は、ウエハ載置台5の側から順に、蓋枠27、透過板28、平面アンテナ31、遅波材33を有している。これらは、例えばステンレス鋼(SUS)、アルミニウム、アルミニウム合金等からなる導電性のカバー部材34によって覆われ、支持部材36を介して断面視L字形をした環状の押えリング35によりOリングを介して蓋枠27に固定されている。マイクロ波導入部26が閉じられた状態においては、チャンバー1の上端と蓋枠27とがシール部材9cによりシールされた状態となるとともに、後述するように透過板28を介して蓋枠27に支持された状態となっている。蓋枠27の外周面には、冷却水流路27bが形成され、熱膨張による接合部位の位置ずれの発生によるシール性低下やパーティクルの発生が防止されている。
透過板28は、誘電体、例えば石英やAl、AlN、サファイヤ、SiN等のセラミックスからなり、マイクロ波を透過しチャンバー1内の処理空間に導入するマイクロ波導入窓として機能する。透過板28の下面(ウエハ載置台5側)は平坦状に限らず、マイクロ波を均一化してプラズマを安定化させるため、例えば凹部や溝を形成してもよい。この透過板28の外周部は、環状に配備された蓋枠27の内周面のチャンバー1内の空間に向けて突出した突部27aの上面により、シール部材29を介して気密状態で支持されている。したがって、マイクロ波導入部30が閉じられた状態でチャンバー1内を気密に保持することが可能となる。
平面アンテナ31は、円板状をなしており、透過板28の上方位置に配置され、カバー部材34の内周面に係止されている。この平面アンテナ31は、例えば表面が金または銀メッキされた銅板、アルミニウム板、ニッケル板または真ちゅう板からなり、マイクロ波などの電磁波を放射するための多数のマイクロ波放射孔(スロット)32が所定のパターンで貫通して形成された構成となっている。
スロット32は、例えば図3に示すように長い形状をなすものが対をなし、典型的には対をなすスロット32同士が「T」字状に配置され、これらの対が複数、同心円状に配置されている。スロット32の長さや配列間隔は、マイクロ波の波長(λg)に応じて決定され、例えばマイクロ波放射孔32の間隔は、λg/4〜λgとなるように配置される。なお、図2においては、同心円状に形成された隣接するスロット32同士の間隔をΔrで示している。また、スロット32は、円形状、円弧状等の他の形状であってもよい。さらに、スロット32の配置形態は特に限定されず、同心円状のほか、例えば、螺旋状、放射状に配置することもできる。
遅波材33は、真空よりも大きい誘電率を有しており、平面アンテナ31の上面に設けられている。この遅波材33は、例えば、石英、セラミックス、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂やポリイミド系樹脂により構成されており、真空中ではマイクロ波の波長が長くなることから、マイクロ波の波長を短くしてプラズマを調整する機能を有している。なお、平面アンテナ31と透過板28との間、また、遅波材33と平面アンテナ31との間は、それぞれ密着させても離間させてもよいが、密着させることが好ましい。
カバー部材34には、冷却水流路34aが形成されており、そこに冷却水を通流させることにより、カバー部材34、遅波材33、平面アンテナ31、透過板28、蓋枠27を冷却するようになっている。これにより、変形や破損を防止し、安定したプラズマを生成することが可能である。なお、カバー部材34は接地されている。
カバー部材34の上壁の中央には、開口部34bが形成されており、この開口部34bには導波管37が接続されている。この導波管37の端部には、マッチング回路38を介してマイクロ波発生装置39が接続されている。これにより、マイクロ波発生装置39で発生した、例えば周波数2.45GHzのマイクロ波が導波管37を介して上記平面アンテナ31へ伝搬されるようになっている。マイクロ波の周波数としては、8.35GHz、1.98GHz等を用いることもできる。
導波管37は、上記カバー部材34の開口部34bから上方へ延出する断面円形状の同軸導波管37aと、この同軸導波管37aの上端部にモード変換器40を介して接続された水平方向に延びる矩形導波管37bとを有している。矩形導波管37bと同軸導波管37aとの間のモード変換器40は、矩形導波管37b内をTEモードで伝播するマイクロ波をTEMモードに変換する機能を有している。同軸導波管37aの中心には内導体41が延在しており、内導体41は、その下端部において平面アンテナ31の中心に接続固定されている。これにより、マイクロ波は、同軸導波管37aの内導体41を介して平面アンテナ31へ放射状に効率よく均一に伝播される。
上記蓋枠27の内側は、チャンバー1内のプラズマ生成領域に臨んで形成されており、その表面が強いプラズマに曝されることによりスパッタリングされ、消耗する。このため、ウエハ載置台に対して対向電極として機能するアルミニウム製の蓋枠27の突部27aがプラズマに曝される表面には、保護膜としてのシリコン膜48がコーティングされている。すなわち、シリコン膜48は、蓋枠27の表面をプラズマによる酸化作用やスパッタ作用から保護し、蓋枠27を構成するアルミニウム等がコンタミネーションとして発生することを防止する。シリコン膜48は、結晶であってもアモルファスであってもよい。また、シリコン膜48は導電性であるため、ウエハ載置台5からプラズマ処理空間を隔てて対向電極である蓋枠27へと流れる高周波電流経路を効率的に形成して他の部位における短絡や異常放電を抑制する機能も有する。
シリコン膜48は、PVD法(物理蒸着法)およびCVD法(化学蒸着法)等の薄膜形成技術やプラズマ溶射法等で形成することができるが、その中でも比較的安価に厚い膜を形成することができることからプラズマ溶射法が好ましい。
マイクロ波プラズマ処理装置100の各構成部は、制御部70に接続されて制御されるようになっている。制御部70はコンピュータで構成されており、図4に示すように、マイクロプロセッサを備えたプロセスコントローラ71と、このプロセスコントローラに接続されたユーザーインターフェース72と、記憶部73とを備えている。
プロセスコントローラ71は、プラズマ処理装置100において温度、圧力、ガス流量、マイクロ波出力、バイアス印加用の高周波電力等のプロセス条件が所望のものとなるように、各構成部、例えばヒーター電源6,ガス供給装置16、排気装置24、マイクロ波発生装置39、高周波電源44などを制御するようになっている。
ユーザーインターフェース72は、オペレータがプラズマ処理装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマ処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を有している。また、記憶部73は、プラズマ処理装置100で実行される各種処理をプロセスコントローラ71の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマ処理装置100の各構成部に処理を実行させるためのプログラムすなわち処理レシピが格納されている。
制御プログラムや処理レシピは記憶部73の中の記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、記憶媒体に記憶しておく代わりに、処理レシピ等を他の装置から、例えば専用回線を介して適宜伝送させるようにしてもよい。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース72からの指示等にて任意の処理レシピを記憶部73から呼び出してプロセスコントローラ71に実行させることで、プロセスコントローラ71の制御下で、プラズマ処理装置100での所望の処理が行われる。
次に、ウエハ載置台5について詳細に説明する。
図5はウエハ載置台(基板載置台)5を拡大して示す断面図、図6はウエハ載置台5のウエハ昇降機構(基板昇降機構)を示す斜視図、図7はウエハ昇降機構の昇降ピン取り付け部62を拡大して示す斜視図、図8は図5のA−A線に沿った断面図、図9は図8のB−B線に沿った断面図である。ウエハ載置台5は、上述したように、ハウジング部2内に排気室11の底部中央から上方に延びる円筒状の支持部材4により支持された状態で設けられている。ウエハ載置台(基板載置台)5の載置台本体51は、例えば熱伝導性が良好なセラミックス材料であるAlNからなり、その内部に昇降ピン52が挿通される3つ(図5では2つのみ図示)の挿通孔53が垂直に貫通して形成されている。挿通孔53の上部は、より大きい径の大径孔部53aとなっている。第1のカバー54は高純度石英製であり、載置台本体51の上面と側面を覆うように設けられている。第1のカバー54の貫通孔53に対応する位置には、貫通孔53よりも広い開口部54aが形成されている。また、第1のカバー54の開口部54aと挿通孔53上部の大径孔部53aの内面を覆うように高純度石英製の第2のカバー55が設けられている。したがって、第2のカバー55はその中央に昇降ピン52が挿通する孔が形成されている。すなわち、第2のカバー55は、挿通孔53上部の大径孔部53aに嵌め込まれた、内部が昇降ピン52の挿通孔となる筒状部55aと、筒状部55aの上端から外側に延び、開口部54aの挿通孔53よりも外側部分を覆うフランジ部55bとを有しており、挿通孔53の上部内面が第2のカバー55によって覆われている。このため、載置台本体51ではAlNの露出が実質的に存在せず、ウエハWに対するAlコンタミネーションの影響を小さくすることができる。
載置台本体51の上面にはウエハWの載置部に対応する位置に座繰り部51aが形成されている。そして、第1のカバー54の中央部には、座繰り部51aに嵌合するように下側に突出する凸部54cが形成されている。第1のカバー54の凸部54cの反対側の上面には凹部54bが形成されており、この凹部54bの底部がウエハWを載置するウエハ載置部となっている。このように第1のカバー54の凸部54cが座繰り部51aに嵌合されることにより、第1のカバー54が載置台本体51からずれないようになっている。
図6に示すように、ウエハ昇降機構(基板昇降機構)58は、挿通孔53に挿通される3本の昇降ピン52と、昇降ピン52を支持して昇降させる昇降アーム59と、各昇降ピン52を昇降アームに取り付ける昇降ピン取り付け部60と、昇降アーム59を保持する昇降アーム保持部材61と、昇降アーム保持部材61から下方に延び、チャンバー1外に設けられた図示しないエアシリンダ等のアクチュエータに接続された昇降シャフト62とを有している。そして、図示しないアクチュエータにより昇降シャフト62を昇降させることにより、昇降アーム59を介して昇降ピン52が昇降されるようになっている。なお、図5に示すように、チャンバ1の下方には、気密状態で昇降シャフト62を昇降可能なようにベローズ62aが設けられており、このベローズ62aはその上に設けられたベローズ取り付け用フランジ62bに取り付けられる。
昇降ピン取り付け部60は、図7、図8に示すように、昇降アーム59の上面の昇降ピン52に対応する位置に設けられた凹所59aと、昇降ピン52がねじ止めされ、昇降アーム59の上面と面接触する底面を有し、かつその底面中央部から下方へ突出し、上記凹所59aに遊嵌される突出部63aを有する略円盤状をなすベース部材63と、昇降アーム59にねじ65によりねじ止めされ、ベース部材63の上面を押圧してベース部材63をクランプするクランプ部材64とを有する。なお、ベース部材63の形状は略円盤状に限らず、クランプ部材64によりクランプできる範囲で任意の形状をとることができる。例えば、平面形状が四角形、三角形等の多角形とすることができる。
図8に示すように、ベース部材63は上面の中心部から内部へ垂直に形成された雌ねじ部63bを有しており、昇降ピン52はその基端部に形成された雄ねじ部52bを有していて、雄ねじ部52bを雌ねじ部63bに螺合させることにより昇降ピン52がベース部材63に垂直に取り付けられる。このとき、ベース部材63の雌ねじ部63bの底面および昇降ピン52の底面は高精度の面となっており、昇降ピン52を取り付けた際に、これら面が当接して高い高さ精度と良好な垂直性が得られるようになっている。また、ベース部材63の底面および昇降アーム59の上面も高精度の面となっており、これらの面が接触していることから昇降ピン52が傾くことはない。さらに、図9に示すように、凹所59aおよび突出部63aはいずれも断面形状が円形であり、凹所59aの内周面と突出部63aの外周面との間には隙間が形成されているため、この隙間の分、ベース部材63を任意の方向に動かすことができ、これに伴って昇降ピン52を任意の方向に動かして位置決めすることができる。
クランプ部材64は、図7に示すように、ベース部材63の上面を押圧する押圧部64aと、ねじ65により昇降アーム59の上面に取り付けられる取り付け部64bと、押圧部64aからベース部材63の外側において垂直下方に延び、取り付け部64bに繋がる連結部64cとを有し、押圧部64aと取り付け部64bとが平行に、連結部64cがこれらに対して垂直に設けられ、クランク構造を呈している。押圧部64aには、昇降ピン52と干渉しないように、切り欠き(スペース)64dが形成されている。また、押圧部64aの先端部からベース部材63の中央までの部分のみにベース部材63を押圧可能な押圧面64eが存在するように、押圧部64aの基端側下面が切り欠かれている。そして、昇降ピン52の位置調整を行った後、押圧部64aをベース部材63の上の所定の位置に置き、ねじ65を締め付けて取り付け部64bを昇降アーム59の上面に密着させることにより押圧部64aがベース部材63を押圧する。これにより、ベース部材53が昇降アーム59に固定され、昇降ピン52が位置決めされる。
ここで、クランプ部材64は、図10に示すように、連結部64cの長さ(高さ)がベース部材63の高さよりも0.2mm程度小さくなっている。すなわち、押圧部64aの下面をベース部材63の上面に密着させた際、取り付け部64bの下面と昇降アーム59の上面との間に0.2mm程度の隙間(浮いた状態)が形成されるようになっている。これによりねじ65を締めた際に、押圧部64aが傾いた状態でベース部材63を押圧するようになり、高い押圧力でベース部材63を押圧することができる。このとき、押圧部64aの押圧面64eがベース部材63の外周から中央部までとなっているため、図11に示すように、押圧部64aが傾いた状態でベース部材63を押圧した際に、押圧面64eのエッジ部64fがベース部材63の中央部を押圧することとなるため、ベース部材63が傾くことが回避される。もちろん、押圧部64aによる押圧の手法はこのようなものに限らず、面で押圧するようにしてもよく、押圧部64aの下面全面が押圧面になっていてもよい。
次に、このように構成されたプラズマ処理装置100の動作について説明する。
まず、ウエハWをウエハ搬送機構のウエハアーム(図示せず)に載置した状態でチャンバー1内に搬入する。そして、ウエハ昇降機構(基板昇降機構)58の昇降ピン52を上昇させた状態とし、ウエハアームから昇降ピン52の上にウエハWを受け渡し、昇降ピン52を下降させてウエハWをサセプタ5上に載置する。そして、ガス供給装置16から、例えばAr、Kr、Heなどの希ガス、例えばO、NO、NO、NO、COなどの酸化ガス、例えばN、NHなどの窒化ガス、成膜ガスなどの処理ガスを所定の流量でガス導入口15aを介してチャンバー1内に導入する。
次に、マイクロ波発生装置39からのマイクロ波を、マッチング回路38を経て導波管37に導き、矩形導波管37b、モード変換器40、および同軸導波管37aを順次通過させて内導体41を介して平面アンテナ部材31に供給し、平面アンテナ部材31のスロットから透過板28を介してチャンバー1内に放射させる。
マイクロ波は、矩形導波管37b内ではTEモードで伝搬し、このTEモードのマイクロ波はモード変換器40でTEMモードに変換されて、同軸導波管37a内を平面アンテナ部材31に向けて伝搬されていく。平面アンテナ部材31から透過板28を経てチャンバー1に放射されたマイクロ波によりチャンバー1内で電磁界が形成され、処理ガスがプラズマ化する。
このプラズマは、マイクロ波が平面アンテナ部材31の多数のスロット孔32から放射されることにより、略1×1010〜5×1012/cmの高密度で、かつウエハW近傍では、略1.5eV以下の低電子温度プラズマとなる。したがって、このプラズマをウエハWに対して作用させることにより、プラズマダメージを抑制した処理が可能になる。
また、本実施形態では、このようなプラズマ処理に際し、高周波電源44から、例えば100kHz〜60MHz、0.2〜2.3W/cmの高周波電力を載置台本体51の電極57に供給して、載置台本体51に高周波バイアスを印加し、さらに載置台本体51を介してその上のウエハWにも高周波バイアスを印加する。これにより、プラズマの低い電子温度を維持しつつ、プラズマ中のイオン種をウエハWへ引き込む作用が発揮され、プラズマ処理の処理レートを高め、かつプラズマ処理の面内均一性を高めることができる。
このようにしてプラズマ処理を行った後、ウエハ昇降機構58の昇降ピン52を上昇させて、被処理基板であるウエハWを持ち上げる。その状態で、ウエハ搬送機構のウエハアーム(図示せず)をウエハWの下へ挿入してウエハWをウエハアームに受け渡し、ウエハWをチャンバー1から搬出する。
上記プラズマ処理の際には、載置台本体51がAlN製の場合には、載置台本体51がプラズマに曝されると、Alを含むパーティクルが生成され、これがウエハWに付着してコンタミネーションとなる。特に、本実施形態のようにウエハ載置台5に高周波バイアスを印加する場合には、イオン引き込み効果等によりコンタミネーションレベルがより高いものとなるおそれがあるため、石英製の第1のカバー54により載置台本体51の上面と側面を覆い、石英製の第2のカバー55により開口部54aと挿通孔53大径孔部53aを覆うようにして、パーティクルの発生を抑制している。
しかし、従来の昇降ピン52を昇降アーム59へネジ固定する技術の場合、昇降ピン52を個別的に位置調節することができず、また昇降ピン52が傾きやすく、このため昇降ピン52の付け位置の位置精度が悪くなって、昇降ピン52と挿通孔内面のこすれ等によるパーティクルが発生することがあり、パーティクル発生の問題が解消されない。また、昇降ピン52が第1のカバー54や第2のカバー55を持ち上げてしまう不都合が生じるおそれがある。フローティングピンを用いた場合には、位置精度の問題は生じないものの、構造上、昇降ピンと挿通孔内面のこすれが不可避的に生じ、やはりパーティクルの発生の問題がある。
これに対して、本実施形態では、ベース部材63に昇降ピン52を高精度で垂直になるようにねじ止めし、そのベース部材63の下面を昇降アームの上面に面接触させたので、昇降ピン52の垂直性を保つことができ、さらに、昇降アーム59に形成された凹所59aにベース部材63の突出部63aを遊嵌させたので、凹所59aの内面と突出部63aの外周の間の隙間の分の範囲でベース部材63を任意の方向に動かして位置調節することができる。これにより昇降ピン52の垂直性を保ったまま、その位置調節を任意の方向に個別的に行うことができ、そのように位置調節した状態でクランプ部材64の押圧部64aによりベース部材63を上から押圧することにより、昇降ピンを所望の位置で固定することができる。したがって、挿通孔53と昇降ピン52との位置合わせを正確に行うことができ、また、昇降ピン52が斜めになることもなく、昇降ピン52と挿通孔53内面との間のこすれによるパーティクルの発生や、昇降ピン52よる第1のカバー54、第2のカバー55の持ち上げ等の不都合の生じるおそれを極めて小さくすることができる。
このとき、昇降ピン52の雄ねじ部62bをベース部材63の雌ねじ部63bに螺合した際に、高精度の面であるベース部材63の雌ねじ部63bの底面および昇降ピン52の底面を当接させるので、高さ精度と良好な垂直性が得られる。ベース部材63の底面および昇降アーム59の上面も高精度の面となっており、これらの面が接触していることから昇降ピン52が傾くことはない。
また、クランプ部材64は、押圧部64aの下面をベース部材63の上面に密着させた際、取り付け部64bの下面と昇降アーム59の上面との間に0.2mm程度の隙間が形成されるので、ねじ65を締めた際に、押圧部64aが傾いた状態でベース部材63を押圧するようになり、高い押圧力でベース部材63を押圧することができ、確実に昇降ピンを固定することができる。また、このとき、押圧部64aの押圧面64eがベース部材63の外周から中央部までとなっているため、押圧部64aが傾いた状態でベース部材63を押圧した際に、押圧面64eのエッジ部64fがベース部材63の中央部を押圧することとなるため、昇降ピン52を固定する際にベース部材63が傾くことを回避することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、載置台本体をカバーで覆った構造としたが、カバーを設けずに、載置台本体に直接基板を載置するようにしてもよい。また、上記実施形態では、ウエハ載置台に高周波バイアスを印加する装置を例にとって説明したが、高周波バイアスを印加する装置に限るものではない。また、上記実施形態では、RLSA方式のプラズマ処理装置を例にとって説明したが、例えばリモートプラズマ方式、ICP方式、ECR方式、表面反射波方式、マグネトロン方式等の他のプラズマ処理装置であってもよいし、プラズマを使わない処理装置であってもよい。また、処理の内容も、特に限定されるものではなく、酸化処理、窒化処理、酸窒化処理、成膜処理、エッチングなどの種々の処理を対象とすることができる。さらに、被処理基板についても、半導体ウエハに限らず、FPD用ガラス基板などの他の基板を対象にすることができる。
本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置の概略構成を示す概略断面図。 図1の装置のチャンバー壁部を拡大して示す断面図。 図1のプラズマ装置に用いられる平面アンテナ部材の構造を示す図。 図1の装置の制御部の概略構成を示すブロック図。 図1のプラズマ処理装置に用いられるウエハ載置台を拡大して示す断面図。 ウエハ載置台のウエハ昇降機構を示す斜視図。 図6のウエハ昇降機構の昇降ピン取り付け部を拡大して示す斜視図。 図5のA−A線に沿った断面図。 図8のB−B線に沿った断面図。 昇降ピン取り付け部における好ましいクランプ部材の形態を示す図。 図10のクランプ部材を用いてベース部材をクランプした状態を示す図。
符号の説明
1;チャンバー(処理容器)
2;ハウジング部
3;筒壁部
4;支持部材
5;ウエハ載置台(基板載置台)
6;ヒーター電源
15;ガス導入路
15a;ガス導入口
16;ガス供給装置
24;排気装置
28;透過板
30;マイクロ波導入部
31;平面アンテナ
32;スロット孔
37;導波管
39;マイクロ波発生装置
44;高周波電源
51;載置台本体
52;昇降ピン
52a;雄ねじ部
53;挿通孔
53a;大径孔部
54;カバー
54a;開口部
55;副カバー
55a;筒状部
55b;フランジ部
56;ヒーター
57;電極部材
58;ウエハ昇降機構(基板昇降機構)
59;昇降アーム
59a;凹所
60;昇降ピン取り付け部
61;昇降アーム保持部材
62;昇降シャフト
63;ベース部材
63a;突出部
63b;雌ねじ部
64;クランプ部材
64a;押圧部
64b;取り付け部
64c;連結部
64d;切り欠き部
64e;押圧面
64f;エッジ
100;プラズマ処理装置(基板処理装置)
W…半導体ウエハ(被処理基板)

Claims (14)

  1. 処理容器内で被処理基板に対して処理を行うための基板処理装置において、前記処理容器内で被処理基板を載置する基板載置台であって、
    載置台本体と、
    前記載置台本体に対して基板を昇降する基板昇降機構と
    を具備し、
    前記基板昇降機構は、
    前記載置台本体に設けられた複数の挿通孔にそれぞれ挿通され、その先端で基板を支持して基板を昇降させる複数の昇降ピンと、
    前記昇降ピンを支持する昇降アームと、
    昇降アームを介して昇降ピンを昇降させるアクチュエータと、
    前記昇降ピンを前記昇降アームに取り付ける昇降ピン取り付け部とを有し、
    前記昇降ピン取り付け部は、
    前記昇降アームの上面の前記昇降ピンに対応する位置に設けられた凹所と、
    前記昇降ピンがねじ止めされ、前記昇降アームの上面と面接触する底面を有し、かつその底面から下方へ突出して前記凹所に遊嵌される突出部を有するベース部材と、
    前記ベース部材をクランプして前記昇降ピンを固定するクランプ部材とを有することを特徴とする基板載置台。
  2. 前記昇降ピンの底面と前記凹所の底面とが接触した状態となっていることを特徴とする請求項1に記載の基板載置台。
  3. 前記突出部は前記ベース部材の底面中央部に設けられ、その断面形状が円形をなし、前記凹所は前記突出部よりも大径の円形をなし、前記凹所の内周面と前記突出部との間に隙間が形成されており、その隙間の範囲で前記ベース部材を任意の方向に動かして前記昇降ピンが位置決めされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板載置台。
  4. 前記クランプ部材は、前記ベース部材を上方から押圧する押圧部と、前記昇降アームにねじによって締結される取り付け部とを有し、前記取り付け部をねじによって前記昇降アームに締結した際に、前記押圧部から前記ベース部材に押しつけ力が作用して前記ベース部材が固定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の基板載置台。
  5. 前記クランプ部材は、前記押圧部と前記取り付け部との間に連結部を有し、前記押圧部と前記取り付け部とが平行に、前記連結部がこれに対して垂直に設けられたクランク構造を有していることを特徴とする請求項4に記載の基板載置台。
  6. 前記クランプ部材は、前記押圧部の下面を前記ベース部材の上面に密着させた際に、前記取り付け部の下面と前記昇降アームの上面との間に隙間が形成されるように構成され、前記取り付け部を前記昇降アームをねじにより締結した際に、前記押圧部が傾いた状態で前記ベース部材を押圧することを特徴とする請求項5に記載の基板載置台。
  7. 前記押圧部が傾いた状態で、前記ベース部材の中央部を押圧するように、前記押圧部の押圧面が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の基板載置台。
  8. 前記載置台本体の表面を覆うカバーをさらに具備することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の基板載置台。
  9. 前記カバーは石英からなることを特徴とする請求項8に記載の基板載置台。
  10. 前記載置台本体はAlNからなることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の基板載置台。
  11. 基板が収容される処理容器と、
    前記処理容器内で被処理基板を載置する請求項1から請求項8のいずれかに記載された基板載置台と、
    前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給機構と、
    被処理基板に所定の処理を施す処理機構と
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  12. 前記処理機構は、前記載置台本体に設けられ、前記載置台に載置された被処理基板を加熱するヒーターを有することを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
  13. 前記処理機構は、前記処理容器内に処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成機構を有することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の基板処理装置。
  14. 前記プラズマ生成機構は、複数のスロットを有する平面アンテナと、該平面アンテナを介して前記処理容器内にマイクロ波を導くマイクロ波導入手段とを有し、導入されたマイクロ波により処理ガスをプラズマ化することを特徴とする請求項13に記載のプラズマ処理装置。
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