JP2010071803A - 回路基板検査装置および回路基板検査方法 - Google Patents

回路基板検査装置および回路基板検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多くの導体パターンや電子部品を有する回路基板を検査する際の検査効率の向上および検査コストの低減を実現する。
【解決手段】定格電圧が所定値以下の電子部品を介して接続された導体パターンで構成される導体パターン群内の各導体パターンの良否を検査する第2検査を実行する検査部5を備え、検査部5は、良品の回路基板100における導体パターン群内の各導体パターン間の抵抗値の測定値が閾値以上であるか否かの判別結果を示す検査用データDi1を生成すると共に、第2検査の実行時に、検査対象の回路基板100における導体パターン群内の各導体パターン間の測定値が閾値以上であると判別しかつその判別結果と検査用データDi1による判別結果とが一致するときに絶縁状態が良好と判定し、測定値が閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と第1検査用データによる判別結果とが一致しないときに不良と判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、導体パターンおよび導体パターンに接続された電子部品を有する回路基板における導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する回路基板検査装置および回路基板検査方法に関するものである。
この種の回路基板検査装置として、特開2001−66351号公報に開示された回路基板検査装置が知られている。この回路基板検査装置は、フィクスチャおよび接続計測部を備えて、回路基板における各導体パターン(ランドパターン)の導通検査や各導体パターン間の絶縁検査を実行可能に構成されている。この場合、フィクスチャは、回路基板の各導体パターンに対応する複数のプローブピンがその上面に突出形成された下側フィクスチャと、回路基板の他面に実装された各電子部品間の隙間に対応して複数の当接ピンがその下面に形成されると共に昇降機構によって上下方向に移動させられる上側フィクスチャとで構成されている。この回路基板検査装置では、下側フィクスチャと上側フィクスチャとの間に回路基板を挟み込むことによって下側フィクスチャのプローブピンを各導体パターンに接触させて所定のプローブピンに信号を供給した状態で、接続計測部がプローブピンを介して入力する信号に基づいて各導体パターンの導通検査や各導体パターン間の絶縁検査を行う。
この場合、各導体パターン間の絶縁検査を行う際には、各導体パターンに高電圧を供給(印加)する必要があるため、電子部品が実装された回路基板に対してこの絶縁検査を行う際には、高電圧の印加によって電子部品が損傷するおそれがある。このため、発明者らは、電子部品の損傷を回避しつつ導体パターン間の絶縁検査を行うことが可能な回路基板検査装置を既に開発している。この回路基板検査装置では、定格電圧が所定値以下の電子部品によって互いに接続されている各導体パターンを1つの導体パターン群として規定して、この導体パターン群内の各導体パターンを互いに同電位として導体パターン群外の導体パターンとの間に検査用の高電圧信号を供給(印加)することにより、導体パターン群内の各導体パターンの間に電位差が生じることに起因する電子部品の損傷を回避しつつ、高電圧信号が供給されている各導体パターン間の抵抗の測定値と予め規定されている各導体パターン間の抵抗の基準値とを比較して各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する。また、この回路基板検査装置では、導体パターン群内の各導体パターン間に検査用の低電圧信号を供給して、低電圧信号が供給されている各導体パターン間の抵抗の測定値と予め規定されている各導体パターン間の抵抗の基準値とを比較して導体パターン群内の各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する。
一方、高密度化、小型化および生産効率の向上を実現可能な回路基板として、電子部品が内蔵された部品内蔵型多層基板が近年開発されている。この場合、発明者らが既に開発している上記の回路基板検査装置を用いてこの種の部品内蔵型多層基板を検査する際には、検査用信号(上記した高電圧信号および低電圧信号)を供給するための検査用プローブを接触(プロービング)させるべき導体パターン(接触ポイント)の位置や予め規定された各導体パターン間の抵抗の基準値などの情報を含んだ検査用データが用いられる。そして、この回路基板検査装置では、その検査用データを用いて、全ての導体パターン(または、導体パターン群)の中からいずれか2つを選択する全ての組み合わせについて、その導体パターン間の抵抗を測定して(いわゆる総当たり方式での測定)、その測定値と検査用データによって示される各導体パターン間の抵抗の基準値とを比較して各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する。
特開2001−66351号公報(第3−5頁、第1図)
ところが、発明者が既に開発している上記の回路基板検査装置にも、改善すべき以下の課題がある。すなわち、この回路基板検査装置では、総当たり方式で測定した各導体パターン間の抵抗の測定値と検査用データによって示される各導体パターン間の抵抗の基準値とを比較して、各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査している。この場合、この種の検査用データは、一般的に、導体パターンの形状や配設位置を示す情報を含んだガーバデータ(図面データ)、および電子部品の配設位置や抵抗値を示す情報を含んだ電子部品リスト等に基づいて、多大な時間や労力、および多額のコストを費やして作成されている。このため、このような検査用データを用いる上記の回路基板検査装置には、検査用データの作成に費やされる時間、労力およびコストに起因して、検査効率の向上および検査コストの低減が困難であるという改善すべき課題が存在する。
この場合、上記したガーバデータや電子部品リストに基づいて検査用データを自動的に作成する方法(例えば、特開2006−11507号公報に開示されたテストポイント設定方式)が知られている。しかしながら、この方法を用いたとしても、数多くの導体パターンや数多くの電子部品を有する大規模な回路基板用の検査用データを作成するには、大量の情報を処理する必要があるため、依然として長い時間を要している。また、この方法を用いて作成時間を多少短縮したとしても、各導体パターン毎に異なる基準値を示す情報を含んでいるこの種の検査用データは、回路基板の規模が大きければ大きいほど大容量となるため、上記の回路基板検査装置を用いて大規模な回路基板を検査する際には、検査用データの読み出しや検査用データに含まれている情報の検索に長い時間を要することとなり、検査効率の向上が依然として困難となっている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、数多くの導体パターンおよび数多くの電子部品を有する回路基板を検査する際の検査効率の向上および検査コストの低減を実現し得る回路基板検査装置および回路基板検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板検査装置は、回路基板に配設された電子部品のうちの定格電圧が所定値以下の当該電子部品を介して接続されている当該回路基板における複数の導体パターンで構成される導体パターン群内の各導体パターンと当該導体パターン群外の導体パターンとの間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第1検査を実行すると共に、前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第2検査を実行する検査部を備えた回路基板検査装置であって、前記検査部は、良品とされる前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値が所定の閾値以上であるか否かを判別してその判別結果を示す第1データを生成するデータ生成処理を実行すると共に、前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該絶縁状態が不良であると判定する。
また、請求項2記載の回路基板検査装置は、請求項1記載の回路基板検査装置において、前記検査部は、前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該各導体パターンと前記電子部品との接続状態が不良であると判定する。
また、請求項3記載の回路基板検査装置は、請求項1または2記載の回路基板検査装置において、前記検査部は、前記データ生成処理の実行時において、前記良品とされる回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別したときに当該測定値に基づく基準値を示す第2データを生成すると共に、前記第2検査の実行時において、前記検査対象の回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときには、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値以上のときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値未満のときに当該絶縁状態が不良であると判定する。
また、請求項4記載の回路基板検査方法は、回路基板に配設された電子部品のうちの定格電圧が所定値以下の当該電子部品を介して接続されている当該回路基板における複数の導体パターンで構成される導体パターン群内の各導体パターンと当該導体パターン群外の導体パターンとの間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第1検査を実行すると共に、前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第2検査を実行する回路基板検査方法であって、良品とされる前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値が所定の閾値以上であるか否かを判別してその判別結果を示す第1データを生成するデータ生成処理を実行すると共に、前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該絶縁状態が不良であると判定する。
また、請求項5記載の回路基板検査方法は、請求項4記載の回路基板検査方法において、前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該各導体パターンと前記電子部品との接続状態が不良であると判定する。
また、請求項6記載の回路基板検査方法は、請求項4または5記載の回路基板検査方法において、前記データ生成処理の実行時において、前記良品とされる回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別したときに当該測定値に基づく基準値を示す第2データを生成すると共に、前記第2検査の実行時において、前記検査対象の回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときには、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値以上のときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値未満のときに当該絶縁状態が不良であると判定する。
請求項1記載の回路基板検査装置、および請求項4記載の回路基板検査方法では、良品とされる回路基板の導体パターン群内の各導体パターン間の抵抗値の測定値が所定の閾値以上であるか否かを判別してその判別結果を示す第1データを生成するデータ生成処理を実行し、その第1データを用いて、検査対象の回路基板における導体パターン群内の各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第2検査を実行する。このため、この回路基板検査装置および回路基板検査方法では、ガーバデータや電子部品リスト等の大量の情報に基づいて多大な時間や労力および多額のコストを費やして作成される従来の検査用データとは異なり、大規模な回路基板用の第1データであっても、その作成時間を十分に短縮することができると共に、その作成コストを十分に低減することができる。また、この回路基板検査装置および回路基板検査方法では、測定値が閾値以上であるか否かの判別結果と、その判別結果と第1データによって示される判別結果とが一致するか否かによって各導体パターンについての絶縁状態の良否を判定している。また、測定値が閾値以上であるか否かの判別結果を示す情報で第1データが構成されているため、各導体パターン毎に異なる基準値を示す情報を含んでいる従来の検査用データと比較して、第1データが十分に小さなデータサイズ(容量)となっている。このため、この回路基板検査装置および回路基板検査方法によれば、絶縁状態の良否を判定する処理を簡易に実行できるだけでなく、第1データのデータサイズが小さい分、第1データの読み出しや第1データに含まれている情報の検索を短時間で行うことができる。したがって、この回路基板検査装置および回路基板検査方法によれば、検査効率を十分に向上させることができると共に、検査コストを十分に低減することができる。
また、請求項2記載の回路基板検査装置、および請求項5記載の回路基板検査方法では、第2検査の実行時において、検査対象の回路基板における導体パターン群内の各導体パターン間の測定値が閾値以上であると判別しかつその判別結果と第1データによって示される判別結果とが一致していないときに各導体パターンと電子部品との接続状態が不良であると判定する。このため、この回路基板検査装置および回路基板検査方法によれば、導体パターンについての絶縁状態の良否の検査だけでなく、導体パターンと電子部品との接続状態の良否についても、高効率でしかも低コストで行うことができる。
また、請求項3記載の回路基板検査装置、および請求項6記載の回路基板検査方法では、データ生成処理の実行時において測定値が閾値以上ではないと判別したときに、その測定値に基づく基準値を示す第2データを生成し、第2検査の実行時において、測定値が閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と第1データによって示される判別結果とが一致しているときには、測定値と第2データによって示される基準値とに基づいて各導体パターンについての絶縁状態の良否を判定する。このため、この回路基板検査装置および回路基板検査方法によれば、導体パターン群内の各導体パターンが閾値以下の抵抗値を有する電子部品によって接続されている回路基板に対しても、各導体パターンについての絶縁状態の良否を正確に検査することができる。
以下、本発明に係る回路基板検査装置および回路基板検査方法の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、本発明に係る回路基板検査装置の一例であって、例えば、複数の導体パターンP1〜P26(図2参照:以下、区別しないときには「導体パターンP」ともいう)と、抵抗値および定格電圧が図3に示す各値にそれぞれ規定されて各導体パターンPに接続された電子部品E1〜E16(図2参照:以下、区別しないときには「電子部品E」ともいう)とを有する回路基板100における各導体パターンPについての絶縁状態の良否、および各導体パターンPと電子部品Eとの接続状態の良否を本発明に係る回路基板検査方法に従って検査可能に構成されている。
この場合、この回路基板100では、図2に示すように、定格電圧が所定値(一例として、200V)以下に規定されている電子部品E(例えば、図2,3における電子部品E1〜E13,E15)を介して、導体パターンP1〜P7、導体パターンP8〜P10、導体パターンP11〜P13、導体パターンP14,P15、導体パターンP16,P17、導体パターンP18,P19、導体パターンP21,P22がそれぞれ接続されて、これらの各導体パターンPによって導体パターン群Gf1〜Gf7(以下、区別しないときには「導体パターン群Gf」ともいう)が構成されている。なお、定格電圧が上記した所定値を超える電子部品E(図2に示す電子部品E14,E16)だけで他の導体パターンPに接続されている導体パターンP(同図における導体パターンP20,P23,P24)、および電子部品Eを介して他の導体パターンPと接続されていない導体パターンP(同図における導体パターンP25,P26)を、以下「単独の導体パターンP」ともいう。
一方、回路基板検査装置1は、図1に示すように、基板保持部2、プローブユニット3、移動機構4および検査部5を備えて構成されている。基板保持部2は、保持板と、保持板に取り付けられて回路基板100の端部を挟み込んで固定するクランプ機構(いずれも図示せず)とを備えて、回路基板100を保持可能に構成されている。プローブユニット3は、複数のプローブピン21を備えて治具型に構成されている。この場合、プローブユニット3は、回路基板100の各導体パターンPに設けられている電気部品接続用の接続点H(図2参照)の位置に応じて、プローブピン21の数や配列パターンが規定されている。移動機構4は、検査部5(検査部5における後述する制御部15)の制御に従い、上下方向にプローブユニット3を移動させることによってプロービングを実行する。
検査部5は、図1に示すように、スキャナ部11、検査用信号生成部12、測定部13、記憶部14および制御部15を備えて構成されている。スキャナ部11は、複数のスイッチ(図示せず)を備えて構成され、制御部15の制御に従って各スイッチをオン状態またはオフ状態に移行させることにより、プローブユニット3におけるプローブピン21と検査用信号生成部12とを接断(接続および切断)すると共に、プローブピン21と測定部13とを接断する接断処理を実行する。
検査用信号生成部12は、制御部15の制御に従い、検査用の高電圧信号Sv1および低電圧信号Sv2(以下、区別しないときには「電圧信号Sv」ともいう)を生成する。この場合、この回路基板検査装置1では、高電圧信号Sv1が、一例として、250V程度に規定され、低電圧信号Sv2が、一例として、0.1V程度に規定されている。測定部13は、電圧信号Svの供給に伴って導体パターンP間に流れる電流を測定する。
記憶部14は、制御部15によって実行される第1検査60(図6参照)で用いられる検査用データDoを記憶する。この場合、検査用データDoは、回路基板100の各導体パターン群Gfを構成する各導体パターンPを各導体パターン群Gf毎に特定可能な情報、単独の導体パターンPを特定可能な情報、各導体パターンPにおける接続点Hの位置を示す情報、および第1検査60における良否判定に用いられる第1抵抗基準値Rs1などを含んで構成されている。なお、この回路基板検査装置1では、外部装置を用いて予め作成された検査用データDoを記憶部14に記憶させることが可能となっている。
また、記憶部14は、制御部15によって実行されるデータ生成処理50(図4参照)において生成される検査用データDi1(本発明における第1データ)、および検査用データDi2(本発明における第2データ)を記憶する。この場合、検査用データDi1は、制御部15によって実行される第2検査70(図7参照)において用いられるデータであって、予め良品であることが確認されている回路基板100(本発明における、良品とされる回路基板:以下「良品回路基板100a」ともいう)における各導体パターン群Gf内の各導体パターンP間の抵抗の測定値(以下、「抵抗測定値Rm」ともいう)が所定の閾値(以下、「抵抗閾値Rt」ともいう)以上であるか否かを示す情報を含んで構成されている。また、検査用データDi2は、上記の第2検査70において用いられるデータであって、良品回路基板100aにおける各導体パターン群Gf内の各導体パターンP間の抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではない(未満である)ときのその抵抗測定値Rmに所定の係数(1未満の数)を掛けて算出される値(本発明における基準値であって、以下、この値を「第2抵抗基準値Rs2」ともいう)を示す情報を含んで構成されている。なお、上記の所定の係数は、検査対象の回路基板100(以下、「検査対象回路基板100b」ともいう)の製造時のばらつきを考慮して、第2抵抗基準値Rs2が検査対象回路基板100bの抵抗測定値Rmとして許容される最小値となるように規定されている。
制御部15は、図外の操作部から出力される操作信号に従って移動機構4および検査部5を構成する各構成要素を制御する。具体的には、制御部15は、移動機構4によるプローブユニット3の移動を制御する。また、制御部15は、検査用信号生成部12による電圧信号Svの生成を制御すると共にスキャナ部11による接断処理を制御することにより、回路基板100の導体パターンPに対して電圧信号Svを供給させる。また、制御部15は、図4に示すデータ生成処理50において、上記した検査用データDi1および検査用データDi2を生成して記憶部14に記憶させる。また、制御部15は、図6に示す第1検査60を実行することにより、導体パターン群Gf内の各導体パターンPと導体パターン群Gf外の導体パターンPとの間の抵抗測定値Rmに基づいて各導体パターンPについての絶縁状態の良否を検査する。また、制御部15は、図7に示す第2検査70を実行することにより、各導体パターン群Gf内の各導体パターンP間の抵抗測定値Rmに基づいて各導体パターンPについての絶縁状態の良否および各導体パターンPと電子部品Eとの接続状態の良否を検査する。
次に、回路基板検査装置1を用いて本発明に係る回路基板検査方法に従い、図2に示す回路基板100における各導体パターンPについての絶縁状態の良否および各導体パターンPと電子部品Eとの接続状態の良否を検査する方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、回路基板検査装置1の記憶部14には、上記した検査用データDoが予め記憶されているものとする。また、上記した抵抗閾値Rtが、一例として18KΩに設定されているものとする。
まず、回路基板100の検査に先立ち、回路基板検査装置1を用いて、検査用データDi1,Di2を生成する。この場合、まず、良品回路基板100aを基板保持部2における保持板(図示せず)に載置し、次いで、基板保持部2のクランプ機構(図示せず)で良品回路基板100aの端部を挟み込んで固定することにより、良品回路基板100aを基板保持部2に保持させる。続いて、図外の操作部を用いて、データ生成処理50の実行を指示する。この際に、制御部15が、操作部から出力された操作信号に従い、図4に示すデータ生成処理50を実行する。このデータ生成処理50では、制御部15は、移動機構4を制御することにより、プローブユニット3を良品回路基板100aに向けて移動させて、各プローブピン21の先端部を各導体パターンPの各接続点Hに接触(プロービングを実行)させる(ステップ51)。次いで、制御部15は、検査用信号生成部12を制御して低電圧信号Sv2を生成させる(ステップ52)。
続いて、制御部15は、記憶部14から検査用データDoを読み出す(ステップ53)。次いで、制御部15は、読み出した検査用データDoに基づいて各導体パターン群Gfを特定し、続いて、そのうちの1つの導体パターン群Gf(例えば、導体パターン群Gf1:図2参照)を選択する。次いで、制御部15は、スキャナ部11を制御して接断処理を実行させる(ステップ54)。具体的には、制御部15は、スキャナ部11を制御して、選択した導体パターン群Gf1内の各導体パターンPのうちの1つの導体パターンP(例えば、導体パターンP1:同図参照)におけるいずれか1つの接続点Hに接触しているプローブピン21と検査用信号生成部12とを接続する。また、制御部15は、スキャナ部11を制御して、導体パターン群Gf1内における他の1つの導体パターンP(例えば、導体パターンP2:同図参照)におけるいずれか1つの接続点Hに接触しているプローブピン21をグランド電位に接続する。これにより、低電圧信号Sv2が、導体パターン群Gf1内の導体パターンP1,P2間に供給(印加)される。
続いて、制御部15は、測定部13に対して、低電圧信号Sv2の供給に伴って導体パターンP1,P2間に流れる電流を測定させる。次いで、制御部15は、測定部13によって測定された電流の測定値および低電圧信号Sv2の電圧値に基づいて抵抗測定値Rmを算出(測定)し(ステップ55)、その抵抗測定値Rmと抵抗閾値Rtとを比較して、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であるか否かを判別する判別処理を実行する(ステップ56)。この場合、良品回路基板100aにおいては、導体パターンP1,P2同士の短絡がなく(絶縁状態が良好であり)、かつ抵抗値が47KΩに規定された電子部品E1(図3参照)が導体パターンP1,P2に正しく接続されているため、制御部15によって、導体パターンP1,P2間の抵抗測定値Rmが47KΩ(または、ほぼ47KΩ)と算出されて、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt(この場合、18KΩ)以上であると判別される。
続いて、制御部15は、ステップ56において判別した判別結果を示す検査用データDi1を生成して(ステップ57)、記憶部14に記憶させる。この場合、制御部15は、図5に概念的に示すように、対象の導体パターンP(この場合、導体パターンP1,P1)を特定する情報と判別結果を示す情報とを関連付けて検査用データDi1を生成する。次いで、制御部15は、導体パターン群Gf1内における全ての導体パターンPの中からいずれか2つを選択する全ての組み合わせについて、上記の各処理(ステップ54〜57)を実行する。
この場合、導体パターンP5,P6に接続されている電子部品E5の抵抗値が15KΩに規定されているため(図3参照)、制御部15は、導体パターンP5,P6を対象として上記のステップ56を実行したときには、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt(この場合、18KΩ)以上ではない(未満である)と判別する。この際には、制御部15は、上記したステップ57において、対象の導体パターンP(この場合、導体パターンP5,P6)を示す情報とその抵抗測定値Rmに所定の係数(この例では、0.9)を掛けて算出した第2抵抗基準値Rs2を示す情報とを関連付けた検査用データDi2(図5参照)を生成して、記憶部14に記憶させる。続いて、制御部15は、各導体パターンPの全ての組み合わせについて上記の各処理を実行したときには、他の導体パターン群Gfを選択して、各処理を実行する。次いで、制御部15は、全ての導体パターン群Gfについて各処理を実行したときには、移動機構4を制御してプロービングを終了させて(ステップ58)、データ生成処理50を終了する。
次に、回路基板100の検査を開始する。この場合、上記した良品回路基板100aに代えて、検査対象回路基板100bを基板保持部2に保持させる。続いて、操作部を用いて、第1検査60の実行を指示する。これに応じて、制御部15が、図6に示す第1検査60を実行する。この第1検査60では、制御部15は、移動機構4を制御してプロービングを実行させ(ステップ61)、次いで、検査用信号生成部12を制御して高電圧信号Sv1を生成させる(ステップ62)。
続いて、制御部15は、記憶部14から検査用データDoを読み出す(ステップ63)。次いで、制御部15は、スキャナ部11に対する接断処理の制御を行う(ステップ64)。具体的には、制御部15は、読み出した検査用データDoに基づいて各導体パターン群Gfを特定し、続いて、スキャナ部11を制御して、そのうちの1つの導体パターン群Gf(例えば、導体パターン群Gf1:図2参照)内の各導体パターンP(この例では、導体パターンP1〜P7:同図参照)の各接続点Hに接触しているプローブピン21と検査用信号生成部12とを接続する。また、制御部15は、スキャナ部11を制御して、上記した1つの導体パターン群Gf1とは異なる他の導体パターン群Gf(例えば、導体パターン群Gf2)内の各導体パターンP(この例では、導体パターンP8〜P10:同図参照)の各接続点Hに接触しているプローブピン21をグランド電位に接続する。
これにより、高電圧信号Sv1が、導体パターン群Gf1内の各導体パターンPと、導体パターン群Gf2内の各導体パターンPとの間に各プローブピン21を介して供給(印加)される。なお、この例では、導体パターン群Gf1内の各導体パターンPが、導体パターン群Gf2側から見たときの導体パターン群Gf外の導体パターンPに相当し、導体パターン群Gf2内の各導体パターンPが、導体パターン群Gf1側から見たときの導体パターン群Gf外の導体パターンPに相当する。
この場合、上記したように、導体パターン群Gf1内の各導体パターンPがプローブピン21を介して検査用信号生成部12に接続されて各導体パターンPが同電位(この例では、高電圧信号Sv1の電位)に維持され、導体パターン群Gf2内の各導体パターンPがプローブピン21を介して一例としてグランド電位に接続されて各導体パターンPが同電位に維持されている。このため、同じ導体パターン群Gf内の各導体パターンP間に大きな電位差が生じることに起因しての、各導体パターンP間に接続されている電子部品Eが破損する事態が確実に防止される。
次いで、制御部15は、測定部13に対して、高電圧信号Sv1の供給に伴って導体パターン群Gf1と導体パターン群Gf2との間に流れる電流を測定させる。続いて、制御部15は、測定部13によって測定された電流の測定値および高電圧信号Sv1の電圧値に基づいて抵抗測定値Rmを算出し(ステップ65)、その抵抗測定値Rmと検査用データDoによって示される所定の第1抵抗基準値Rs1とを比較して各導体パターンP(高電圧信号Sv1を供給している各導体パターンP)についての絶縁状態の良否判定を実行する(ステップ66)。この場合、制御部15は、抵抗測定値Rmが第1抵抗基準値Rs1以上のときには、導体パターンPについての絶縁状態が良好であると判定し、抵抗測定値Rmが第1抵抗基準値Rs1未満のときには、導体パターンPについての絶縁状態が不良であると判定する。
次いで、制御部15は、全ての導体パターン群Gfおよび全ての単独の導体パターンPの中からいずれか2つを選択する全ての組み合わせについて、上記の各処理(ステップ64〜66)を実行する。続いて、制御部15は、全ての組み合わせについて各処理を実行したときには、移動機構4を制御することにより、プロービングを終了させて(ステップ67)、第1検査60を終了する。
次に、操作部を用いて、第2検査70の実行を指示する。これに応じて、制御部15が、図7に示す第2検査70を実行する。この第2検査70では、制御部15は、移動機構4を制御してプロービングを実行させ(ステップ71)、次いで、検査用信号生成部12を制御して低電圧信号Sv2を生成させる(ステップ72)。
続いて、制御部15は、記憶部14から検査用データDoを読み出す(ステップ73)。次いで、制御部15は、読み出した検査用データDoに基づいて各導体パターン群Gfを特定し、続いて、そのうちの1つの導体パターン群Gf(例えば、導体パターン群Gf1:図2参照)を選択する。次いで、制御部15は、スキャナ部11を制御して接断処理を実行させる(ステップ74)。この場合、制御部15が、上記したデータ生成処理50におけるステップ54と同様にしてスキャナ部11を制御することにより、選択した導体パターン群Gf1内の2つの導体パターンP(例えば、導体パターンP1,P2:同図参照)に低電圧信号Sv2が供給される。
続いて、制御部15は、測定部13に対して、低電圧信号Sv2の供給に伴って導体パターンP1,P2間に流れる電流を測定させると共に、測定部13によって測定された電流の測定値および低電圧信号Sv2の電圧値に基づいて抵抗測定値Rmを算出し(ステップ75)、その抵抗測定値Rmと抵抗閾値Rtとを比較して、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であるか否かを判別する判別処理を実行する(ステップ76)。次いで、制御部15は、記憶部14から導体パターンP1,P2についての検査用データDi1を読み出す(ステップ77)。続いて、制御部15は、ステップ76で判別した検査対象回路基板100bの導体パターンP1,P2についての判別結果と、検査用データDi1によって示される良品回路基板100aの導体パターンP1,P2についての判別結果とを比較して導体パターンP1,P2についての絶縁状態の良否判定を実行する(ステップ78)。
ここで、導体パターンP1,P2同士に短絡がなく(絶縁状態が良好であり)、かつ抵抗値が47KΩに規定された電子部品E1が導体パターンP1,P2に正しく接続されているときには、導体パターンP1,P2間の抵抗測定値Rmが47KΩ(または、ほぼ47KΩ)となり、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt(この場合、18KΩ)以上となる。この結果、検査対象回路基板100bの導体パターンP1,P2についての判別結果と、良品回路基板100aの導体パターンP1,P2についての判別結果(この場合、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であるとの判別結果)とが一致することとなる。このことから、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上で、かつ上記の両判別結果が一致しているときには、検査対象回路基板100bの導体パターンP1,P2についての絶縁状態が良好であるということができる。
一方、導体パターンP1,P2同士が短絡している(絶縁状態が不良である)ときには、電子部品E1が導体パターンP1,P2に正しく接続されているか否かに拘わらず、導体パターンP1,P2間の抵抗測定値Rmが0Ω(または、ほぼ0Ω)となり、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上とはならなくなる(未満となる)。この結果、検査対象回路基板100bの導体パターンP1,P2についての判別結果と、良品回路基板100aの導体パターンP1,P2についての判別結果(この場合、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であるとの判別結果)とが一致しないこととなる。このことから、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではなく、かつ上記の両判別結果が一致していないときには、検査対象回路基板100bの導体パターンP1,P2についての絶縁状態が不良であるということができる。したがって、制御部15は、ステップ76において抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であると判別し、かつその判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致しているときには、ステップ78において導体パターンP1,P2についての絶縁状態が良好であると判定し、ステップ76において抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではない(未満である)と判別し、かつその判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致していないとき(不一致のとき)には、ステップ78において導体パターンP1,P2についての絶縁状態が不良であると判定する。
次いで、制御部15は、導体パターン群Gf1内における全ての導体パターンPの中からいずれか2つを選択する全ての組み合わせについて、上記の各処理(ステップ74〜78)を実行する。ここで、例えば、導体パターンP5,P6同士に短絡がない(絶縁状態が良好である)場合であっても、電子部品E5が導体パターンP1,P2に正しく接続されていない(接続状態が不良である)ときには、導体パターンP5,P6間の抵抗測定値Rmが大きな値となり、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上となる。この結果、検査対象回路基板100bの導体パターンP5,P5についての判別結果と、良品回路基板100aの導体パターンP5,P5についての判別結果(この場合、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではない(未満である)との判別結果)とが一致しないこととなる。このことから、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上で、かつ上記の両判別結果が一致していないときには、検査対象回路基板100bの導体パターンP1,P2と電子部品E5との接続状態が不良であるということができる。したがって、制御部15は、ステップ76において抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であると判別し、かつその判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致していないときには、ステップ78において導体パターンP1,P2と電子部品E1との接続状態が不良であると判定する。
一方、導体パターンP5,P6同士に短絡がなく(絶縁状態が良好であり)、かつ抵抗値が15KΩに規定された(図3参照)電子部品E5が導体パターンP5,P6に正しく接続されているときには、導体パターンP5,P6間の抵抗測定値Rmが15KΩ(または、ほぼ15KΩ)となり、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt(この場合、18KΩ)以上とはならなくなる(未満となる)。この結果、検査対象回路基板100bの導体パターンP5,P6についての判別結果と、良品回路基板100aの導体パターンP5,P6についての判別結果(この場合、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではない(未満である)との判別結果)とが一致することとなる。
この場合、例えば、導体パターンP5,P6同士が短絡している(絶縁状態が不良である)ときにも、導体パターンP5,P6間の抵抗測定値Rmが0Ω(または、ほぼ0Ω)となり、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上とはならなくなる(未満となる)ため、この際にも、上記の両判別結果が一致することとなる。つまり、ステップ76において導体パターンP5,P6間の抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではないと制御部15によって判別され、かつその判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致しているときには、必ずしも検査対象回路基板100bの導体パターンP5,P6についての絶縁状態が良好であるとはいえないことがある。このため、制御部15は、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではないと判別し、かつ上記の両判別結果が一致しているときには、ステップ78において、次のような良否判定(以下この良否判定「第2良否判定」ともいう)を実行する。
この第2良否判定では、制御部15は、記憶部14から検査用データDi2を読み出す。続いて、制御部15は、ステップ75で算出した検査対象回路基板100bの導体パターンP5,P6間の抵抗測定値Rmと、検査用データDi2によって示される第2抵抗基準値Rs2とを比較する。この場合、制御部15は、検査対象回路基板100bの抵抗測定値Rmが第2抵抗基準値Rs2以上のときには、導体パターンP5,P6についての絶縁状態が良好であると判定し、検査対象回路基板100bの抵抗測定値Rmが第2抵抗基準値Rs2未満のときには、導体パターンP5,P6についての絶縁状態が不良であると判定する。
次いで、制御部15は、導体パターン群Gf1における各導体パターンPの全ての組み合わせについて上記した各処理(ステップ74〜78)を実行したときには、他の導体パターン群Gfを選択して、各処理を実行する。続いて、制御部15は、全ての導体パターン群Gfについて各処理を実行したときには、移動機構4を制御してプロービングを終了させて(ステップ79)、データ生成処理50を終了する。
このように、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、良品回路基板100aの導体パターン群Gf内の各導体パターンP間の抵抗測定値Rmが所定の抵抗閾値Rt以上であるか否かを判別してその判別結果を示す検査用データDi1を生成するデータ生成処理50を実行し、その検査用データDi1を用いて、導体パターン群Gf内の各導体パターンPについての絶縁状態の良否を検査する第2検査70を実行する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、ガーバデータや電子部品リスト等の大量の情報に基づいて多大な時間や労力および多額のコストを費やして作成される従来の検査用データとは異なり、大規模な回路基板用の検査用データDi1であっても、その作成時間を十分に短縮することができると共に、その作成コストを十分に低減することができる。また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であるか否かの判別結果と、その判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致するか否かによって各導体パターンPについての絶縁状態の良否を判定している。また、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であるか否かの判別結果を示す情報で検査用データDi1が構成されているため、各導体パターン毎に異なる基準値を示す情報を含んでいる従来の検査用データと比較して、検査用データDi1が十分に小さなデータサイズ(容量)となっている。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、絶縁状態の良否を判定する処理を簡易に実行できるだけでなく、検査用データDi1のデータサイズが小さい分、検査用データDi1の読み出しや検査用データDi1に含まれている情報の検索を短時間で行うことができる。したがって、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、検査効率を十分に向上させることができると共に、検査コストを十分に低減することができる。
また、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、第2検査70の実行時において、検査対象回路基板100bにおける導体パターン群Gf内の各導体パターンP間の抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上であると判別しかつその判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致していないときに各導体パターンPと電子部品Eとの接続状態が不良であると判定する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、導体パターンPについての絶縁状態の良否の検査だけでなく、導体パターンPと電子部品Eとの接続状態の良否についても、高効率でしかも低コストで行うことができる。
さらに、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法では、データ生成処理50の実行時において抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではないと判別したときに、その抵抗測定値Rmに基づく第2抵抗基準値Rs2を示す検査用データDi2を生成し、第2検査70の実行時において、抵抗測定値Rmが抵抗閾値Rt以上ではないと判別しかつその判別結果と検査用データDi1によって示される判別結果とが一致しているときには、抵抗測定値Rmと検査用データDi2によって示される第2抵抗基準値Rs2とに基づいて各導体パターンPについての絶縁状態の良否を判定する。このため、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、導体パターン群Gf内の各導体パターンPが抵抗閾値Rt以下の抵抗値を有する電子部品Eによって接続されている回路基板100に対しても、各導体パターンPについての絶縁状態の良否を正確に検査することができる。
なお、本発明は、上記した構成に限定されない。例えば、導体パターン群Gfが7つ存在すると共に、単独の導体パターンPが5つ存在する回路基板100に対して絶縁検査を実行する例について上記したが、導体パターン群Gfの数や単独の導体パターンPの数が回路基板100とは異なる各種の回路基板に対して絶縁検査を実行する際にも、上記と同様の効果を実現することができる。また、抵抗閾値Rtを18KΩに設定した例について上記したが、抵抗閾値Rtは、導体パターン群Gf内の電子部品Eの抵抗値に応じて任意に設定することができる。この場合、導体パターン群Gfが複数存在するときには、各導体パターン群Gf毎に異なる抵抗閾値Rtを設定することもできる。
また、一面に導体パターンPが形成された回路基板100に対する検査を実行可能に構成した回路基板検査装置1を例に挙げて説明したが、一対のプローブユニット3を備えて、両面に導体パターンPが形成された回路基板に対する上記の検査を実行可能に構成した回路基板検査装置に適用することもできる。また、多層の回路基板や、基板内部に電子部品が内蔵された部品内蔵型の回路基板を検査可能に構成された回路基板検査装置に適用することもできる。さらに、プローブユニット3を備えて各導体パターンPにプローブピン21を一度に接触させる構成例について上記したが、一対(または複数対)のプローブピンを移動させて、電圧信号Svを供給すべき導体パターンPにのみプローブピンを接触させるフライングプローブタイプの回路基板検査装置に適用することもできる。
回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。 回路基板100の構成を示す構成図である。 電子部品Eの構成を説明するための説明図である。 データ生成処理50のフローチャートである。 検査用データDi1,Di2の構成を概念的に示すデータ構成図である。 第1検査60のフローチャートである。 第2検査70のフローチャートである。
符号の説明
1 回路基板検査装置
5 検査部
15 制御部
50 データ生成処理
60 第1検査
70 第2検査
100 回路基板
100a 良品回路基板
100b 検査対象回路基板
Di1,Di2 検査用データ
E1〜E16 電子部品
Gf1〜Gf7 導体パターン群
P1〜P26 導体パターン
Rm 抵抗測定値
Rs2 第2抵抗基準値
Rt 抵抗閾値

Claims (6)

  1. 回路基板に配設された電子部品のうちの定格電圧が所定値以下の当該電子部品を介して接続されている当該回路基板における複数の導体パターンで構成される導体パターン群内の各導体パターンと当該導体パターン群外の導体パターンとの間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第1検査を実行すると共に、前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第2検査を実行する検査部を備えた回路基板検査装置であって、
    前記検査部は、良品とされる前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値が所定の閾値以上であるか否かを判別してその判別結果を示す第1データを生成するデータ生成処理を実行すると共に、
    前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該絶縁状態が不良であると判定する回路基板検査装置。
  2. 前記検査部は、前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該各導体パターンと前記電子部品との接続状態が不良であると判定する請求項1記載の回路基板検査装置。
  3. 前記検査部は、前記データ生成処理の実行時において、前記良品とされる回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別したときに当該測定値に基づく基準値を示す第2データを生成すると共に、
    前記第2検査の実行時において、前記検査対象の回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときには、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値以上のときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値未満のときに当該絶縁状態が不良であると判定する請求項1または2記載の回路基板検査装置。
  4. 回路基板に配設された電子部品のうちの定格電圧が所定値以下の当該電子部品を介して接続されている当該回路基板における複数の導体パターンで構成される導体パターン群内の各導体パターンと当該導体パターン群外の導体パターンとの間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第1検査を実行すると共に、前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値に基づいて当該各導体パターンについての絶縁状態の良否を検査する第2検査を実行する回路基板検査方法であって、
    良品とされる前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の抵抗値を測定して当該測定値が所定の閾値以上であるか否かを判別してその判別結果を示す第1データを生成するデータ生成処理を実行すると共に、
    前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該絶縁状態が不良であると判定する回路基板検査方法。
  5. 前記第2検査の実行時において、検査対象の前記回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上であると判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致していないときに当該各導体パターンと前記電子部品との接続状態が不良であると判定する請求項4記載の回路基板検査方法。
  6. 前記データ生成処理の実行時において、前記良品とされる回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別したときに当該測定値に基づく基準値を示す第2データを生成すると共に、
    前記第2検査の実行時において、前記検査対象の回路基板における前記導体パターン群内の前記各導体パターン間の前記測定値が前記閾値以上ではないと判別しかつその判別結果と前記第1検査用データによって示される判別結果とが一致しているときには、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値以上のときに当該各導体パターンについての絶縁状態が良好であると判定し、当該測定値が前記第2データによって示される前記基準値未満のときに当該絶縁状態が不良であると判定する請求項4または5記載の回路基板検査方法。
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