JP2010062358A - 抵抗可変電子素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】数層のグラフェンを用いた実用的なデバイスを提供する。
【解決手段】段差部102を備えた基板101と、段差部102を含めた基板101の上に形成されたグラフェン層103と、所定の接触圧でグラフェン層103に接触してこの上を移動可能とされているプローブ105と、グラフェン層103に接続する共通電極104とを備える。グラフェン層103においては、段差部102の凹部の側の平坦部131と、段差部102の凹部より平坦部131の側に形成されるバリア領域132と、段差部102に形成される注入領域133と、段差部102の凸部の側の平坦部134とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、数層のグラフェンにおける印加する電圧による抵抗の変化を用いた抵抗可変電子素子に関するものである。
近年、単層のグラファイト(グラフェン)を用いた電子素子が開発されている(非特許文献1参照)。グラフェン中のキャリア移動度は高く、高速な電子素子への適用が期待されている。キャリア移動度が高い他の半導体に比較し、グラフェン中のキャリア移動度は温度に対する依存性が小さく、また、電界強度に対する依存性が小さいなど、実用的なデバイスに適用する際に有効である各種の特徴を備えている。
また、単層まで薄層化しなくても、数層(1〜10層)の極薄いグラファイト(以下、数層グラフェンと称す)であれば、この半導体的な性質を用いることで、例えば、電界効果によりキャリア密度を変調し、トランジスタ的なデバイスとして動作させることが可能である。数層グラフェンを導電層として用いた場合、極低温でかつ極微細デバイスであれば、大きなオン/オフ比を得ることが可能である。
K.S.Novoselov, et al.,"Electric Field Effect in Atomically Thin Carbon films", SCIENCE,Vol.306, pp.666-669,2004.
しかしながら、上述したようなグラフェンを用いたデバイスでは、実用的な温度範囲や実用的な素子寸法では、電界効果でキャリア濃度を十分に高い状態から低い状態に変化させ、大きなオン/オフ比を得ることができないため、実用的なデバイスとして適用することが困難であるという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、数層のグラフェンを用いた実用的なデバイスを提供することを目的とする。
本発明に係る抵抗可変電子素子は、段差部を備えた基板と、段差部を含めた基板の上に形成されたグラフェン層と、グラフェン層の段差部における領域に電子を注入する電子注入手段と、段差部の凸部の側の平坦部および段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方のグラフェン層における電流を検出する電流検出手段を備えるものである。
上記抵抗可変電子素子において、グラフェン層に接触した状態で、段差部の凸部の側の平坦部および段差部の凹部の側の平坦部の間を移動可能とされたプローブと、グラフェン層に接続した電極とを備え、電子注入手段は、グラフェン層の段差部に接触したプローブと電極との間に電圧を印加することで、グラフェン層の段差部における領域に電子を注入し、電流検出手段は、段差部の凸部の側の平坦部および段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方のグラフェン層に接触するプローブと、電極との間の電流を検出するようにすればよい。
また、上記抵抗可変電子素子において、グラフェン層の段差部に接続する第1電極と、段差部の凸部の側の平坦部および段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方のグラフェン層に、互いに離間して接続する第2電極および第3電極とを少なくとも備え、電子注入手段は、第1電極に電圧を印加することで、グラフェン層の段差部における領域に電子を注入し、電流検出手段は、第2電極と第3電極との間の電流を検出するようにしてもよい。
なお、上記抵抗可変電子素子において、グラフェン層は、1〜10層のグラフェンから構成されたものであればよい。
以上説明したように、本発明によれば、グラフェン層の段差部における領域に電子を注入する電子注入手段と、段差部の凸部の側の平坦部および段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方のグラフェン層における電流を検出する電流検出手段を備えるようにしたので、数層のグラフェンを用いた実用的なデバイスが提供できるという優れた効果が得られるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
始めに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における抵抗可変電子素子の構成を模式的に示す斜視図である。この抵抗可変電子素子は、段差部102を備えた基板101と、段差部102を含めた基板101の上に形成されたグラフェン層103と、所定の接触圧でグラフェン層103に接触してこの上を移動可能とされているプローブ105と、グラフェン層103に接続する共通電極104とを備える。
また、本実施の形態における抵抗可変電子素子では、グラフェン層103においては、段差部102の凹部の側の平坦部131と、段差部102の凹部より平坦部131の側に形成されるバリア領域132と、段差部102に形成される注入領域133と、段差部102の凸部の側の平坦部134とを備える。注入領域133は、段差部102の斜面から凸部の平坦部134側の一部領域にかけて形成される。
基板101は、例えば、半絶縁性を示す4H−SiCの結晶基板である。また、段差部102は、例えば、SiC結晶表面に形成される原子ステップ(ステップ部)であり、0.5nmあるいは1nmの段差を備える。
グラフェン層103は、SiCからなる基板101の表面を熱昇華法により処理することで形成できる。例えば、基板101に超高真空中で1300℃・1時間の加熱処理をすることで、SiCの表面の数原子層におけるシリコンが昇華して炭素のみの状態となり、例えば、2層の均一なグラフェンの層からなるグラフェン層103が形成できる。グラフェン層103は、段差部102においても連続して形成されている。
プローブ105は、グラフェン層103に接触した状態で、平坦部131,バリア領域132,注入領域133,および平坦部134の間を移動可能とされている。プローブ105は、例えば、よく知られた走査プローブ顕微鏡のプローブであり、カンチレバーに取り付けられて上述した移動を行う。プローブ105は、例えば10nN程度の適切な接触圧でグラフェン層103に接触して移動する。また、共通電極104は、グラフェン層103に接続することで、平坦部131、バリア領域132、注入領域133、および平坦部134に共通に接続した状態となっている。なお、共通電極104は、少なくとも平坦部131および平坦部134に、物理的な接続(接触)がとれていればよい。
この抵抗可変電子素子では、プローブ105を注入領域133に配置すれば、プローブ105と共通電極104との間に電圧を印加することで、注入領域133にキャリア(電子)を注入することができる。従って、共通電極104と注入領域133に配置したプローブ105とにより、注入領域133に電子を注入する電子注入手段となる。
また、この抵抗可変電子素子では、プローブ105を、平坦部131もしくは平坦部134に配置すれば、プローブ105と共通電極104とにより、これらの領域のグラフェン層103における電流を検出することができる。従って、共通電極104と平坦部131もしくは平坦部134に配置したプローブ105とにより、平坦部131または平坦部134のグラフェン層103における電流を検出する電流検出手段となる。
次に、本実施の形態における抵抗可変電子素子の動作について説明する。まず、プローブ105をグラフェン層103に10nNの接触圧で接触させ、また、プローブ105と共通電極104との間に例えば10mV程度の電圧を印加した状態で、プローブ105を、平坦部131→バリア領域132→注入領域133→平坦部134と移動させる。この動作により、プローブ105と共通電極104との間では、平坦部131→バリア領域132までは、オフ状態であるが、注入領域133を通過することで、グラフェン層103にキャリア(電子)が注入される。
後述するように、段差部102の凸部を中心としたグラフェン層103の領域である注入領域133では、グラフェン層103の電子状態(バンドギャップの状態)が他の領域とは異なり、接触抵抗が低下しているため、上述したキャリアの注入が行われるものと考えられる。この注入されたキャリアは、平坦部134には拡散してこの領域を低抵抗の状態とする。この結果、プローブ105が、注入領域133を通過して平坦部134に到達すると、共通電極104とプローブ105との間の抵抗が低下してオン状態となる。
引き続いて、プローブ105を、平坦部134→注入領域133→バリア領域132→平坦部131と移動させと、プローブ105と共通電極104との間では、平坦部134→注入領域133までは、オン状態である。しかしながら、上述した動作により注入領域133から注入されたキャリアは、平坦部134の領域には拡散するが、バリア領域132で拡散が抑制され、平坦部131にはあまり拡散しない。このため、平坦部131の抵抗は高い状態が維持される。
後述するように、段差部102の凹部にあたるグラフェン層103の領域であるバリア領域132では、グラフェン層103の電子状態が他の領域とは異なり、キャリアの拡散バリアとして働くためと考えられる。このため、プローブ105が、バリア領域132にさしかかるとオフ状態となり、このオフ状態が平坦部131の領域でも維持される。
以上に説明したように、所定の電圧を印加したプローブ105を、所定の接触圧でグラフェン層に接触させ、段差部102を横切るように移動させることで、プローブ105と共通電極104との間のオン状態とオフ状態とを切り替えることができる。
上述した状態を図2Aに示す。図2Aに示すように、オン状態とオフ状態との間の比(オン/オフ比)は、4桁を実現している。また、上述したオンとオフとの移動の動作を繰り返すことで、図2Bに示すような、連続的な方形波を得ることが可能である。
プローブ105の移動は、例えばピエゾ素子を用いて行うことができる。このピエゾ素子への電圧印加をゲート入力と見なし、プローブ105と共通電極104との間の電流を出力(ソース・ドレイン間電流)と見なせば、本実施の形態における抵抗可変電子素子は、図3の等価回路に示すような、三端子素子と考えることができる。
次に、本発明の抵抗可変電子素子の原理について、詳細に説明する。
既に、多くの研究事例で示されているように、数層グラフェンのキャリア濃度を電界効果で大きく変化させ、大きなオン/オフ比を得ることは困難である。将来においては、数層グラフェンの電子物性自身を変調して大きなオン/オフ比を得ることは、可能であるかもしれないが、これを実現するためには複雑なプロセスの追加が必要であることは自明であり、数層グラフェン自体の優れた電子物性、特に高い電子移動度を活用できなくなる可能性もある。
そこで、発明者らは、現在よく知られた技術で作製可能な数層グラフェンを用い、この優れた電子物性を損なうことなく活用し、かつ、通常の状態(実質的な使用状態)で高いオン/オフ比が得られるデバイス構成の検討を行った。数層グラフェンと金属電極との電気的な接触状態に関する実験を行った結果、以下のような新たな知見を得た。本発明は、この実験結果を基になされたものである。
実験に用いた装置および試料構造の概略を図4および図5に示す。図4は、試料の部分を示す斜視図であり、図5は試料の全体を示す断面図である。図4に示すように、ステップ−テラス構造(典型的なステップ高さ0.5nm〜1.0nm)による段差部402を備える半絶縁性SiCからなる基板401の上に、熱昇華法により、2層のグラフェンからなる数層グラフェン層403を備える。数層グラフェン層403においては、段差部402の凹部の側の平坦部411と、段差部402の部分の段差領域413と、段差部402の凸部の側の平坦部414とを備える。
また、所定の接触圧で数層グラフェン層403に接触してこの上を移動可能とされているプローブ405を備える。プローブ405は、表面(先端部)にロジウム(Rh)がコートされた走査プローブ顕微鏡用Siカンチレバーである。加えて、図5に示すように、数層グラフェン層403のいずれかの部分に接続する共通電極404を備える。
数層グラフェン層403の表面には、図6のAFM(Atomic Force Microscope)像に示すように、基板401表面のステップ−テラス構造に対応して、同様のステップ−テラス構造が形成されている。また、図7のTEM(Transmission Electron Microscope)像に示すように、数層グラフェン層403は、ステップ部(段差部402)においても途切れることなく形成されている。
上述したように、プローブ405には、走査プローブ顕微鏡用Siカンチレバーを用いており、以下に示す実験は、走査プローブ顕微鏡の中で行う。走査プローブ顕微鏡の機能を用いることで、プローブ405の位置を変化させることができる。また、プローブ405を構成するカンチレバーの変位量を制御することで、数層グラフェン層403に対するプローブ405の接触圧を変化させることも可能である。
上述した試料および装置を用いた実験により、次に示す知見が得られた。なお、電気的な計測は、共通電極404とプローブ405との間に流れる電流の状態を計測することで行う。
1.数層グラフェン層403の平坦部411および平坦部414にプローブ405を接触させ、各々の接触抵抗を計測すると、物理的に相互に接触しているにもかかわらず、非常に大きな電気抵抗を示す。
2.数層グラフェン層403の段差領域413にプローブ405を接触させて接触抵抗を計測すると、上述した平坦部411および平坦部414の場合に比較して小さく、容易にキャリア(電子)の注入が行える。
3.上記キャリアの注入により、平坦部414におけるプローブ405の接触抵抗が大幅に低下する。
4.上記キャリアの注入を行っても、平坦部411におけるプローブ405の接触抵抗はあまり低下しない。
5.上記キャリアの注入を行うと、プローブ405の接触圧が大きい(100nN以上)場合、平坦部411における接触抵抗は、平坦部414における接触抵抗の数倍となる。また、プローブ405の接触圧が小さい(10nN以下)場合、平坦部411における接触抵抗は、平坦部414における接触抵抗の100倍以上となり、平坦部411における接触抵抗は、キャリアを注入する前の状態に近づく。
上述した実験の結果について、図8,図9,図10A,図10B,図11A,図11Bを用いて説明する。
図8は、プローブ405が、平坦部411および平坦部414に接触している各状態での、プローブ405と平坦部411および平坦部414との間の電流の、印加した電圧に対する依存性を示している。図8において、特性A.は、上述したキャリアの注入前における両者の電圧依存性を示している。また、特性B.は、キャリアを注入した後の、プローブ405と平坦部414との間の電圧依存性を示している。また、特性C.は、キャリアを注入した後の、プローブ405と平坦部411との間の電圧依存性を示している。
この結果では、プローブ405と各々の接触抵抗は、A.では50MΩ、B.では、50kΩ、C.では、1MΩとなっている。B.およびC.の状態は、オーミック接触である。
図9は、プローブ405と、平坦部411および平坦部414との間の接触抵抗の、接触圧依存性を示す特性図である。接触圧は、プローブ405を構成しているカンチレバーの変位により制御している。図9において、は、特性A.は、上述したキャリアの注入前における両者の接触圧依存性を示している。また、特性B.は、キャリアを注入した後の、プローブ405と平坦部414との間の接触圧依存性を示している。また、特性C.は、キャリアを注入した後の、プローブ405と平坦部411との間の接触圧依存性を示している。
この結果において、特性A.では、接触抵抗は非常に高く、100MΩ以上となる場合もある。なお、実験に用いた測定装置の計測限界が、100MΩである。接触圧を増加させると接触抵抗は低下している。この実験の範囲では、高い接触圧の領域における接触抵抗の低下の割合は、後述する他の状態に比較して大きい。
特性B.では、接触抵抗は上述したキャリア注入前の状態に比較して低く、概ね100kΩ以下であり、接触圧の増大と共に接触抵抗は減少する。
特性C.では、接触抵抗の接触圧依存性は複雑な挙動を示している。接触圧が小さい領域では、特性A.の状態に近い大きな接触抵抗を示し、接触圧の大きな領域では、特性B.の状態に近い状態となる。接触圧の大きい領域における特性C.の接触抵抗と特性B.の接触抵抗との比率は、概ね3である。一方、接触圧の小さい領域特性C.の接触抵抗と特性B.の接触抵抗との比率は、100を超える大きさとなる。接触圧の小さい領域における特性C.の接触抵抗と特性B.の接触抵抗との比率は、10000を超える場合もある。
図10A,図11Aは、プローブ405を数層グラフェン層403の表面に接触させて一定の電圧を印加した状態で走査し、プローブ405と共通電極404との間に流れる電流を計測した結果を示している。なお、図10Aの結果は、図10Bの矢印で示す方向にプローブ405を走査した場合であり、図11Aの結果は、図11Bの矢印で示す方向にプローブ405を走査した場合である。図10Bおよび図11Bにおいて、紙面の右側ほどテラスが高い状態となっている。従って、図10Aの結果は、プローブ405を、平坦部414から平坦部411にかけて走査した場合を示し、図11Aの結果は、プローブ405を、平坦部411から平坦部414にかけて走査した場合を示している。なお、図10Aおよび図11Aのいずれにおいても、平坦部411の側をプローブ位置「0」としている。
図10Aでは、段差領域413にプローブ405を接触させてキャリアを注入した後で、平坦部414の側より平坦部411の側へプローブ405を走査したときの状態を示している。従って、段差領域413より高いテラス(平坦部414)の領域を走査している初期の状態では、抵抗が低くプローブ405に大きな電流が流れている。これに対し、段差領域413より低いテラス(平坦部411)の領域を走査している状態では、抵抗が高く、プローブ405にはほとんど流れない。また、ステップ端(段差領域413)でより大きな電流が流れている。
この後、さらに次のステップ端に達すると、ステップ端の箇所では抵抗が低下して電流が増大し、この後の、ステップ端より下のテラスの領域では、再び、抵抗が高くプローブ405にはほとんど流れない状態となる。
このようなステップ端(段差部)における数層グラフェン層403の接触抵抗の低下は、段差部402(段差領域413)では、数層グラフェン層403が屈曲していることによるものと考えられる。段差部402の凸部により屈曲した状態となる数層グラフェン層403の段差領域413では、屈曲により電子状態(バンドギャップの状態)が変化し、平坦な状態の数層グラフェン層403に比較して抵抗が低くなるものと考えられる。また、段差部402の凹部により屈曲した状態となる段差部402近傍の平坦部411の領域でも、この屈曲により電子状態が変化するものと考えられる。ただし、この領域では、凹部による屈曲のため、電子状態の変化により例えばバンドギャップがより広がる状態となり、注入されたキャリアに対する拡散バリアとして働くものと考えられる。これは、前述したような、領域による接触抵抗の変化から判明することである。上述した段差部402による数層グラフェン層403の変形にともなう非対称性の結果、段差部402の前後の領域で、電気的な特性に非対称性が発現するものと考えられる。
例えば、図11Aに示すように、段差部402より下側のテラスの側よりプローブ405を走査すると、最初のステップ端にプローブ405が到達すると、数層グラフェン層403の接触抵抗が低下してプローブ405の電流が増大し、この状態が、以降のプローブ405の走査においても継続される。このように、図10Bおよび図11Bの写真に示す中央のテラスをプローブ405が通過したときの、プローブ405の電流が、図10Aで示した場合と図11Aで示した場合とで異なる。このように、上述した非対称性により、同じ領域を走査しているにもかかわらず、接触抵抗が大きく異なる現象が確認される。
上述した実験の結果により得られた事実および知見により本発明はなされたものであり、均一(均質)な数層グラフェン層を、微細な段差の上に形成して屈曲させ、非対称性を導入することで、これらを機能素子として用いることができるようにすることが本質である。また、これらのことは、数層(1〜10層)の極薄いグラファイト(数層グラフェン層)であれば、得られるものと考えられる(非特許文献1参照)。
次に、本発明の概念について、図12A,図12B,図12C,図12Dを用いて説明する。まず、図12Aは、数層グラフェン層にキャリアが注入される前の状態を示している。この状態では、数層グラフェン層のテラスである平坦部1201および平坦部1204に対するプローブ1205の接触抵抗は高く、数層グラフェン層とプローブ1205との間には、あまり電流が流れない。特に、プローブ1205の接触圧が低い場合は、キャリアの注入は行えない。
次に、図12Bでは、数層グラフェン層の段差領域1203にプローブ1205を接触させた状態を示している。この状態では、プローブ1205と数層グラフェン層(段差領域1203)との間の接触抵抗は低く、数層グラフェン層の段差領域1203に対して容易にキャリア(電子)の注入を行うことができる。このようにして注入されたキャリアは、平坦部1204には容易に拡散し、平坦部1204には多くの注入キャリア1206が存在する状態となる。一方、段差領域1203に注入されたキャリアは、バリア領域1202の存在により、平坦部1201にはあまり拡散せず、平坦部1201には、注入キャリア1206があまり存在しない状態となる。
上述したように、キャリアを注入した後、図12Cに示すように、プローブ1205を平坦部1204に移動させ、プローブ1205を平坦部1204に接触させると、平坦部1204には多くの注入キャリア1206が存在しており、接触抵抗が低く多くの電流を流すことが可能である。
一方、図12Dに示すように、プローブ1205を平坦部1201に移動させ、プローブ1205を平坦部1201に接触させても、注入キャリア1206が少ないため、平坦部1204の場合に比較して低い電流しか流すことができない。
上述したようなプローブ1205の移動接触制御において、プローブ1205の数層グラフェン層に対する接触圧を適切に制御すれば、平坦部1201と平坦部1204との間の抵抗の比率を制御することが可能である。
上述した本発明は、極めて薄い数層グラフェン層の構造に起因する特殊な電気的特性を活用し、これを電子素子に応用することを目的になされている。本発明は、段差部を含めた基板の上にグラフェン層を形成し、このグラフェン層の段差部における変形領域に電子を注入する電子注入手段と、段差部の凸部の側の平坦部および段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方のグラフェン層における電流を検出する電流検出手段とを備えるようにしたところに特徴がある。従って、基板は、SiC結晶基板に限らず、表面にステップが形成されている他の結晶基板を用いてよい。例えば、表面に原子層オーダーのステップが形成されているサファイア(Al23結晶)基板や、Si基板表面に熱酸化膜を形成し、この熱酸化膜に微細加工技術を用いて微小な段差を形成した基板を用い、この表面にグラフェン層を貼り付けるようにしてもよい。
本発明における抵抗可変電子素子は、特定の部位(グラフェン層の段差部)からのキャリアの注入により導電性を制御する点は、既存のバイポーラトランジスタに似ているが、段差部を介した隣り合う平坦な領域(テラス)で、キャリア注入に対する振る舞いが異なる点は、グラフェン層に特有の現象である。また、電界効果特性が、他の半導体に比較してあまり優れていないグラフェンにおいては、接触抵抗を制御することにより大きなオン/オフ比が得られることは、本発明による抵抗可変電子素子の大きな特徴であり、また、利点である。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。上述では、プローブの走査(動作)により素子における電流のスイッチを行っているが、本発明における電流スイッチ現象の本質は、数層グラフェン層の段差領域からのキャリアの注入である。ここで、この段差領域に電極を設けることで、上述した各現象を電気的に行わせることができる。
例えば、図13に示すように、グラフェン層103の段差部102上に形成される注入領域133に接続する制御電極(電子注入手段)1301を形成し、また、平坦部134に、各々離間して接続する2つの電極1302および電極1303を形成すれば、上述した現象を電気的に行わせることが可能となる。この場合、電極1302および電極1303により、電流検出手段が構成されることになる。なお、図13において、他の構成は、図1と同様である。
この素子では、オフ状態からオン状態への遷移は、まず、制御電極1301と電極1302または電極1303との間に電圧を印加し、制御電極1301より注入領域133にキャリアを注入することで行う。このようにキャリアが注入された状態で、電極1302および電極1303に対して制御電極1301に印加する電圧が高い状態とすることで、電極1302と電極1303との間の抵抗は、図9に示した特性B.に対応する状態(オン状態)となる。
次に、上述したようにキャリアが注入された状態で、電極1302および電極1303に対して制御電極1301に印加する電圧を等しい状態とすると、電極1302と電極1303との間の抵抗は、図9に示した特性B.に対応する状態より高い状態(オフ状態)となる。これらのように、キャリアを注入した状態で、電極1302および電極1303に対する制御電極1301の電圧を制御することで、電極1302および電極1303との間の電流の状態(オン状態/オフ状態)を切り替えることができる。また、制御電極1301に対する電圧印加を停止して制御電極1301が開放状態となるようにすることで、リセットされ、平坦部134における抵抗状態は、図9に示した特性A.に対応する状態に戻る。
また、図14に示すように、グラフェン層103の段差部102上に形成される注入領域133に接続する制御電極(電子注入手段)1401を形成し、また、平坦部134に、各々離間して接続する2つの電極1402および電極1403を形成し、加えて、平坦部131に、各々離間して接続する2つの電極1404および電極1405を形成してもよい。この場合、電極1402および電極1403、また、電極1404および電極1405が、電流検出手段を構成するものとなる。なお、図14において、他の構成は、図1と同様である。
このように構成した抵抗可変電子素子によれば、オン状態における電極1402および電極1403の間の電流値と、電極1404および電極1405の間の電流値との2値化が可能である。なお、電極1402および電極1403の間における振る舞いは、上述同様である。また、電極1404および電極1405の間の電流は、オン動作により、図9に示した特性A.に対応する状態から、図9に示した特性C.に対応する状態に変位する。この後、上述したリセットの動作がなされるまで、電極1404および電極1405の間における状態は保持される特徴がある。
上述した本発明では、数層グラフェンの段差部における得意な電気的特性を活用し、関連するグラフェンを用いた技術では不可能であった、グラフェンを用いた素子で大きなオン/オフ比を得ることが可能となる。また、本発明における抵抗可変電子素子は、新たな原理に基づくものであり、従来技術の延長線上の各種の論理素子・記憶素子を超えた、新たな機能素子への展開も可能である。
本発明の実施の形態1における抵抗可変電子素子の構成を模式的に示す斜視図である。 プローブ105と共通電極104との間の状態を説明する特性図である。 プローブ105と共通電極104との間の状態の遷移を繰り返すことで得られる、連続的な方形波の状態を示す特性図である。 実施の形態1における抵抗可変電子素子の等価回路を示す回路図である。 数層グラフェンと金属電極との電気的な接触状態に関する実験に用いた素子および装置の構成を示す斜視図である。 数層グラフェンと金属電極との電気的な接触状態に関する実験に用いた素子および装置の構成を示す断面図である。 段差領域を備える数層グラフェン層の表面状態を示すAFM像である。 段差領域を備える数層グラフェン層の断面の状態を示すTEM像である。 プローブ405が、平坦部411および平坦部414に接触している各状態での、プローブ405と平坦部411および平坦部414との間の電流の、印加した電圧に対する依存性を示す特性図である。 プローブ405と、平坦部411および平坦部414との間の接触抵抗の、接触圧依存性を示す特性図である。 プローブ405を数層グラフェン層403の表面に接触させて一定の電圧を印加した状態で走査し、プローブ405と共通電極404との間に流れる電流を計測した結果を示す特性図である。 段差領域を備える数層グラフェン層の表面状態を示すAFM像である。 プローブ405を数層グラフェン層403の表面に接触させて一定の電圧を印加した状態で走査し、プローブ405と共通電極404との間に流れる電流を計測した結果を示す特性図である。 段差領域を備える数層グラフェン層の表面状態を示すAFM像である。 本発明の概念について説明するための説明図である。 本発明の概念について説明するための説明図である。 本発明の概念について説明するための説明図である。 本発明の概念について説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2における抵抗可変電子素子の構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態2における他の抵抗可変電子素子の構成を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
101…基板、102…段差部、103…グラフェン層、104…共通電極、105…プローブ、131…平坦部、132…バリア領域、133…注入領域、134…平坦部。

Claims (4)

  1. 段差部を備えた基板と、
    前記段差部を含めた前記基板の上に形成されたグラフェン層と、
    前記グラフェン層の前記段差部における領域に電子を注入する電子注入手段と、
    前記段差部の凸部の側の平坦部および前記段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方の前記グラフェン層における電流を検出する電流検出手段
    を備えることを特徴とする抵抗可変電子素子。
  2. 請求項1記載の抵抗可変電子素子において、
    前記グラフェン層に接触した状態で、前記前記段差部の凸部の側の平坦部および前記段差部の凹部の側の平坦部の間を移動可能とされたプローブと、
    前記グラフェン層に接続した電極と
    を備え、
    前記電子注入手段は、前記グラフェン層の前記段差部に接触した前記プローブと前記電極との間に電圧を印加することで、前記グラフェン層の前記段差部における領域に電子を注入し、
    前記電流検出手段は、前記段差部の凸部の側の平坦部および前記段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方の前記グラフェン層に接触する前記プローブと、前記電極との間の電流を検出する
    ことを特徴とする抵抗可変電子素子。
  3. 請求項1記載の抵抗可変電子素子において、
    前記グラフェン層の前記段差部に接続する第1電極と、
    前記段差部の凸部の側の平坦部および前記段差部の凹部の側の平坦部の少なくとも一方の前記グラフェン層に、互いに離間して接続する第2電極および第3電極と
    を少なくとも備え、
    前記電子注入手段は、前記第1電極に電圧を印加することで、前記グラフェン層の前記段差部における領域に電子を注入し、
    前記電流検出手段は、前記第2電極と前記第3電極との間の電流を検出する
    ことを特徴とする抵抗可変電子素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の抵抗可変電子素子において、
    前記グラフェン層は、1〜10層のグラフェンから構成されたものである
    ことを特徴とする抵抗可変電子素子。
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