JP2010049188A - 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】定着ローラ定着方式の定着装置において、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化に伴って生じやすくなる、上記の加圧ローラの定着ローラからの離間を防止可能な定着装置を提供する。
【解決手段】回転する定着ローラ20に対して、加圧ローラ30を付勢することにより、定着ローラ20に圧接すると共に、形成されるニップ部25に記録材8を通過させて、該記録材8上の未定着画像を定着させる定着動作を行う定着装置1を、ニップ部25に記録材8が通過する際に、加圧ローラ30の回転軸37と定着ローラ20の回転軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長くならないようにする軸間距離伸長規制付与状態を備えて、構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置等に用いられる定着装置、及び、該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等に多く採用されている電子写真方式の画像形成装置等においては、定着装置に用いられる定着方式として、従来から、熱定着方式が一般的であり、この熱定着方式としては、定着ローラに加熱ローラを用いた定着ローラ定着方式が汎用的に採用されている。
この定着ローラ定着方式では、内部に熱源のヒータを備え、外周を離型性の良いゴム又は樹脂で被覆した定着ローラと、加圧ローラとを圧接させ、これらのローラ間に形成されるニップ部に、トナー画像が形成された転写紙を通過させてトナーを加熱溶融し、トナーを転写紙上に融着させて定着を行っている。この定着ローラ定着方式は、定着ローラ全体が所定の温度に保持されるため、高速化に適している。
上記の定着ローラと加圧ローラとを用いた定着装置では、定着ローラに対して加圧ローラを圧接させることにより、定着作用を確実に行わせることができる。しかし、上記の定着装置を用いた画像形成装置において、ウオーミングアップ時や待機時、画像形成装置の動作停止中等に、定着ローラに対して加圧ローラを圧接させたままの状態で長時間おいておくと、定着ローラ等の表面が変形するおそれがある。
そこで、定着装置が定着動作を行わない期間が、ある程度継続する場合には、定着ローラに対する加圧ローラの圧接を解除することが、定着装置の高品質維持に資する。そのため、定着ローラと加圧ローラとを用いた定着装置では、加圧ローラを定着ローラに対して圧接する圧接付与状態と、該圧接を解除する圧接解除状態の切替を行う圧接状態切替手段が、一般的に用いられており、定着装置が定着動作を行わない期間には、圧接解除状態に切替られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−280308号公報
ところで、最近、画像形成装置等に用いられる定着装置では、この画像形成装置等の高速化、高画質化の要請により、定着ローラと加圧ローラとが接する部分に形成されるニップ部に記録材が通過する際の、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化が要求されており、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化が進行している。
この定着ローラと加圧ローラとの圧接力が低圧力であると、ニップ部への記録材の挿入はスムースに行われるものの、加圧ローラが定着ローラから離間しやすくなって、十分な圧接力が確保できなくなり、定着作用が不十分となったり、記録用紙の加圧ローラからの剥離性が悪くなったりする。
そのため、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化に伴って生じやすくなる、上記の加圧ローラの定着ローラからの離間を防止することが要望されていた。このような要望は、上述した圧接状態切替手段を備えた定着装置においても、同様になされている。
そこで、この発明は、上記のような要望に対処するためになされたものであって、定着ローラ定着方式の定着装置において、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化に伴って生じやすくなる、上記の加圧ローラの定着ローラからの離間を防止可能な定着装置を提供しようとするものである。
本発明の定着装置は、回転する定着ローラに対して、加圧ローラを付勢することにより、定着ローラに圧接すると共に、加圧ローラと定着ローラとが接する部分に形成されるニップ部に記録材を通過させて、該記録材上の未定着画像を定着させる定着動作を行う定着装置である。
この定着装置は、ニップ部に記録材が通過する際に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長く伸びないようにする軸間距離伸長規制付与状態を備えることを特徴としている。
上記の定着装置では、ニップ部に記録材が通過する際に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長く伸びないようにする軸間距離伸長規制付与状態を、実現することができる。
そのため、上記の軸間距離伸長規制付与状態では、ニップ部に記録材が通過する際に、上記の一定距離を越えて、加圧ローラが定着ローラから離間することがなく、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化に伴って生じやすくなる加圧ローラの定着ローラからの離間を、防止することができる。
従って、定着ローラ定着方式の定着装置において、加圧ローラの定着ローラからの離間が防止できることにより、定着作用が不十分となったり、記録用紙の加圧ローラからの剥離性が悪くなったりするのを、防止することができる。
上記の定着装置において、次のようにするのが、好適である。即ち、上述したニップ部に記録材が通過する際に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制しない軸間距離伸長規制解除状態を備えるようにすると共に、この軸間距離伸長規制解除状態と、上述した軸間距離伸長規制付与状態とが、切替可能となるようにするのである。
一般的に、上記の定着装置が用いられる画像形成装置では、上記の記録材として、厚さの薄い記録用紙が用いられる。この場合は、上記の軸間距離伸長規制付与状態を、実現することができる定着装置を、画像形成装置に用いることによって、定着作用が十分であると共に、記録用紙の加圧ローラからの剥離性に、問題がないようにすることができる。
しかし、上記の定着装置が用いられる画像形成装置には、厚さの厚い封筒等が用いられることもある。このような場合に、上記の定着装置によれば、上述した軸間距離伸長規制解除状態が実現できることにより、上記のような厚さの厚い封筒等が、ニップ部を通過する際にも、スムースに通過させることができる。
上記の各定着装置では、一般に、圧接状態切替手段を備えている。この圧接状態切替手段とは、圧接付与状態と圧接解除状態とを、相互に切替する手段である。
この内、圧接付与状態とは、回転する定着ローラに対して、加圧ローラを付勢することにより、定着ローラに圧接すると共に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸とが接近して加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が短くなる軸間距離短縮を、規制しない状態である。この圧接付与状態では、加圧ローラは、定着ローラに対して、定着装置の構造上可能な限り、接近することができる。
これに対して、圧接解除状態とは、軸間距離短縮を規制して、軸間距離が一定距離未満とならないようにする状態である。この圧接解除状態では、加圧ローラは、定着ローラに対して、定着装置の構造上、軸間距離が上記の一定距離よりも短くなるような距離で、接近することはできない。
上記の圧接付与状態では、回転する定着ローラに対して、加圧ローラを付勢することにより、定着ローラに圧接すると共に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸とが接近して加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が短くなる軸間距離短縮を、規制しないので、厚さの薄い記録用紙がニップ部を通過する際に、この記録用紙に十分な圧接力を加えることができ、十分な定着作用を行うことができる。
又、上記の圧接解除状態では、軸間距離短縮を規制して、軸間距離が一定距離未満とならないようにするので、厚さの厚い封筒等が、ニップ部を通過する際に、スムースに通過させることができる。又、定着装置が定着動作を行わない期間に、上記の圧接解除状態とすることにより、定着ローラに対して加圧ローラを圧接させたままの状態で長時間おいておくことにより生じるおそれのある定着ローラ等の表面の変形を、防止することができる。
上記の圧接状態切替手段を備えた定着装置において、この該圧接状態切替手段が、圧接付与状態下では、上述した軸間距離伸長規制付与状態とすると共に、圧接解除状態下では、上述した軸間距離伸長規制解除状態とするのが好適である。
このように、圧接付与状態下で、軸間距離伸長規制付与状態とすることにより、或いは、圧接解除状態下で、軸間距離伸長規制解除状態とすることにより、次のような、作用、効果を、同時に得ることができる。
即ち、まず、圧接付与状態下で、軸間距離伸長規制付与状態とする場合、厚さの薄い記録用紙がニップ部を通過する際に、圧接付与状態により、この記録用紙に十分な圧接力を加えることができ、十分な定着作用を行うことができる。
同時に、厚さの薄い記録用紙がニップ部を通過する際に、軸間距離伸長規制付与状態により、上記の一定距離を越えて、加圧ローラが定着ローラから離間することがなく、加圧ローラの定着ローラからの離間を防止できることにより、定着作用が不十分となったり、記録用紙の加圧ローラからの剥離性が悪くなったりするのを、防止することができる。
又、圧接解除状態下で、軸間距離伸長規制解除状態とする場合、圧接解除状態により、軸間距離短縮を規制して、軸間距離が一定距離未満とならないようにするので、厚さの厚い封筒等が、ニップ部を通過する際にも、スムースに通過させることができる。又、定着装置が定着動作を行わない期間に、上記の圧接解除状態とすることにより、定着ローラに対して加圧ローラを圧接させたままの状態で長時間おいておくことにより生じるおそれのある定着ローラ等の表面の変形を、防止することができる。
同時に、軸間距離伸長規制解除状態により、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長くなる軸間距離伸長を規制しないので、厚さの厚い封筒等が、ニップ部を通過する際にも、スムースに通過させることができる。
又、上述した各定着装置のいずれか一つを備えた画像形成装置を、構成することができる。上述したような定着装置を備えた画像形成装置は、一般に、ドラム状の感光体を一様な電位に帯電すると共に、画像情報に応じた光で露光して、感光体の表面に静電潜像を形成し、形成されたこの静電潜像を現像剤であるトナーで現像して可視像化し、さらに、可視像化されたこの画像を記録用紙に転写すると共に、上述した定着装置により定着を行って、堅牢な記録画像を形成して、この記録用紙を排紙トレイに排出するように、構成される。
このような、上述した各定着装置を備えた画像形成装置は、上述した各定着装置が備えると同様の作用、効果を、備えている。
本発明によれば、回転する定着ローラと加圧ローラを備えた定着装置のニップ部に記録材が通過する際に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長くなる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長く伸びないようにする軸間距離伸長規制付与状態を、実現することができる。
そのため、上記の軸間距離伸長規制付与状態では、ニップ部に記録材が通過する際に、上記の一定距離を越えて、加圧ローラが定着ローラから離間することがなく、定着ローラと加圧ローラとの圧接力の低圧力化に伴って生じやすくなる加圧ローラの定着ローラからの離間を、防止することができる。
従って、定着ローラ定着方式の定着装置において、加圧ローラの定着ローラからの離間が防止できることにより、定着作用が不十分となったり、記録用紙の加圧ローラからの剥離性が悪くなったりするのを、防止することができる。
次に、本発明の実施の形態における定着装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態における定着装置1の構成を示した構成図である。図1において、本実施の形態における定着装置1は、主として、一対の回転体である定着ローラ20と加圧ローラ30、加圧ローラホルダ2、スプリング6、圧接制御レバー11、センサ16、及び、定着装置シャーシ10で構成されている。前述の圧接状態切替手段は、上記の内、主として、圧接制御レバー11と、加圧ローラホルダ2の後述するホルダ上部片4、及び、ホルダ上部片先端5との組合せにより構成される。
尚、図1では、定着装置シャーシ10は、定着ローラ20、加圧ローラ30、加圧ローラホルダ2、スプリング6、圧接制御レバー11、センサ16等の手前に形成されており、図1中では、この定着装置シャーシ10は、仮想線で表示されている。又、図1では、図1に向かって、左方向を前方、右方向を後方としている。
本実施の形態における定着装置1は、定着ローラ20に対して加圧ローラ30を圧接させることによって形成される両ローラの接触領域であるニップ部25へ、可視像を形成しているトナーが転写された記録用紙8を通過させ、定着ローラ20による加熱と加圧ローラ30による加圧とによって、記録用紙8上のトナーを溶融して記録用紙8上に定着している。この記録用紙8は、記録用紙搬送経路9に沿って、図1の下から上へ搬送される。
定着ローラ20は、この定着ローラ20の定着ローラ支持軸27が、定着装置シャーシ10に、回転自在に取付けられており、図示されていないモータにより、矢印26の方向に回転する。
この定着ローラ20は、芯金21と、弾性体層22と、表面層23とを備えている。芯金21を形成する金属には熱伝導率の高い金属を使用でき、例えば、アルミニウム、鉄等が挙げられる。芯金21の形状としては、円筒状、円柱状等が挙げられるけれども、芯金21からの放熱量が少ない円筒状の方が好ましい。
弾性体層22を構成する材料としては、ゴム弾性を有するものであれば特に制限はないけれども、さらに耐熱性にも優れるものが好ましい。このような材料の具体例としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が挙げられる。これらの中でも、特にゴム弾性に優れるシリコーンゴムが好ましい。
表面層23を構成する材料は、耐熱性、及び、耐久性に優れ、トナーとの付着力が弱いものであれば特に制限されず、例えば、PFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂材料、フッ素ゴム等が挙げられる。本実施の形態では、表面層23は厚さ約40μmのPFA層である。
加圧ローラ30は、この加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37が、加圧ローラホルダ2の中央部付近に、回転自在に取付けられており、加圧ローラホルダ2に対して、自在に回転可能である。この加圧ローラ30は、回転する定着ローラ20に接触すると共に、この接触により、従動して回転する。
この加圧ローラ30は、定着ローラ20によるトナー像の記録用紙8への加熱定着に際し、溶融状態にあるトナーを記録用紙8に対して押圧することによって、トナー像の記録用紙8への定着を促進する。
又、この加圧ローラ30は、芯金31と、弾性体層32と、表面層33とを備えている。芯金31、弾性体層32、及び、表面層33を形成する材料としては、それぞれ、定着ローラ20の芯金21、弾性体層22、及び、表面層23を形成する金属又は材料と同じものを使用できる。又、芯金31の形状も定着ローラ20と同様である。
上述した定着ローラ20、及び、加圧ローラ30の内部には、加熱用ヒータ24,34が内蔵されている。本実施の形態では、加熱用ヒータ24,34には、ハロゲンランプが用いられている。この加熱用ヒータ24,34により定着ローラ20、及び、加圧ローラ30が加熱される。又、この定着ローラ20、及び、加圧ローラ30の表面の温度を一定に保つために、定着ローラ20、及び、加圧ローラ30に接近させて、サーミスタ等で構成された図示されていない温度センサが備えられており、この温度センサにより定着ローラ20、及び、加圧ローラ30の表面温度を測定して、加熱用ヒータ24,34を制御している。
加圧ローラホルダ2は、上述したように、加圧ローラ30を支持している。尚、この加圧ローラホルダ2において、この加圧ローラホルダ2が定着ローラ20に接近している側を、加圧ローラホルダ2の前部側と称し、この加圧ローラホルダ2の前部側の反対側を、加圧ローラホルダ2の後部側と称する。
加圧ローラホルダ2では、加圧ローラホルダ2の下部で、加圧ローラ支持軸37から斜め下後部側寄りの位置には、ホルダ支持軸3が設けられており、このホルダ支持軸3は、定着装置シャーシ10に、回動可能に取付けられている。即ち、加圧ローラホルダ2は、ホルダ支持軸3を支点として回動する。従って、加圧ローラ30全体が、ホルダ支持軸3を支点として回動する。
加圧ローラホルダ2の上部前部側には、ホルダ上部片4が形成されていると共に、この上部先端は、後部側に屈曲して、ホルダ上部片先端5を形成している。又、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片4の裏面には、基端がスプリング支持片7で固定されているスプリング6の先端が圧接している。このスプリング支持片7は、定着装置シャーシ10に固定されている。
上記のスプリング6により、加圧ローラホルダ2は、定着ローラ20に向かって付勢されている。この加圧ローラホルダ2には、加圧ローラ30が取付けられているので、この付勢により、加圧ローラ30が定着ローラ20に対して圧接している状態となる。この加圧ローラ30の定着ローラ20に対する圧接により、定着ローラ20と加圧ローラ30とのニップ部25を通過する記録用紙8の定着を、確実に行わせることができる。この状態における加圧ローラ30の状態が、前述の圧接付与状態である。
この圧接付与状態は、具体的には、加圧ローラ30の回転軸である加圧ローラ支持軸37と、定着ローラ20の回転軸である定着ローラ支持軸27とが接近して、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が短くなる軸間距離短縮を、規制しない状態である。この圧接付与状態では、加圧ローラ30は、定着ローラ20に対して、定着装置1の構造上可能な限り、接近することができる。
前述したように、定着ローラ20と加圧ローラ30とを用いた定着装置1では、この定着装置1を用いた画像形成装置等において、ウオーミングアップ時や待機時、画像形成装置の動作停止中等に、定着ローラ20に対して加圧ローラ30を圧接させたままの状態で長時間おいておくと、定着ローラ20の表面が変形するおそれがある。或いは、可視像を形成しているトナーが転写されているのが、記録用紙8よりも厚さが厚い封筒等である場合には、定着ローラ20に対して加圧ローラ30を圧接させた状態では、この封筒等に無理な力が加わって、しわ等が発生することがある。
そこで、定着装置1が定着動作を行わない期間が、ある程度継続する場合や、トナー画像が形成された封筒等の定着を行う場合には、定着ローラ20に対する加圧ローラ30の圧接を解除して圧接解除状態とすることが、定着装置1の高品質維持に資する。
この圧接解除状態は、具体的には、加圧ローラ30の回転軸である加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の回転軸である定着ローラ支持軸27との軸間距離が短くなる軸間距離短縮を規制して、この軸間距離が一定距離未満とならないようにする状態である。この圧接解除状態では、加圧ローラ30は、定着ローラ20に対して、定着装置1の構造上、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が上記の一定距離よりも短くなるような距離で接近することはできない。即ち、上記の一定距離が、接近可能な軸間距離の最小距離である。
上述したように、定着装置1では、定着ローラ20に対する加圧ローラ30の圧接を解除できることが、定着装置1の高品質維持に資することから、定着装置1では、定着ローラ20に対して加圧ローラ30を、上述した圧接付与状態にしたり、圧接解除状態にしたりする切換が可能な仕組が設けられている。
この切換可能な仕組、即ち、定着ローラ20に対して加圧ローラ30を圧接付与状態にしたり圧接解除状態にしたりする切換を行うために、上記の定着装置1では、圧接制御レバー11が用いられている。
この圧接制御レバー11は、加圧ローラホルダ2の上方斜め前方の位置に、この加圧ローラホルダ2に接近して設けられている。この圧接制御レバー11は、扇形の上半分の下に、大きな網目状の切欠を備えた板片を接合したような形状をしている。この圧接制御レバー11には、この圧接制御レバー11の中央部よりも扇形の上半分とは反対側寄りの板片部分に、圧接制御レバー支持軸12が備えられており、この圧接制御レバー支持軸12が、定着装置シャーシ10に回動自在に取付けられている。
この圧接制御レバー11では、この圧接制御レバー11の圧接制御レバー支持軸12に、図示されていない圧接制御レバー駆動モータが接続されている。そこで、この圧接制御レバー駆動モータの正転、或いは、逆転により、このこの圧接制御レバー11は、圧接制御レバー支持軸12を支点として、自在に回動可能である。尚、図1において、矢印17は、圧接制御レバー11の回動における正転方向を示している。
又、図1からわかるとおり、圧接制御レバー11の板片部分の端部には、圧接制御レバー鉤部18、圧接制御レバー切欠部13、及び、圧接制御レバー突起部14が、圧接制御レバー支持軸12を支点とした時計回りの方向(CW)に、順に隣接して並んで形成されている。この内、圧接制御レバー鉤部18は、先端がL字形をしており、L字形に屈曲した先端の部分には、屈曲先端部18aが形成されている。
又、圧接制御レバー11の扇形の部分は、センサ光反射片15として形成されている。このセンサ光反射片15は、後述するように、圧接制御レバー11が回動して、センサ光反射片15がセンサ16と対面する位置に移動した状態で、センサ16が投光する赤外線を反射するのに用いられる。
上記の定着装置1では、圧接制御レバー11を、正転方向へ回動したり、或いは、逆転方向へ回動したりすることで、圧接付与状態から圧接解除状態に移行する圧接解除動作、及び、圧接解除状態から圧接付与状態に移行する圧接付与動作を行うことにより、上記の切換が行われる。
又、上記の定着装置1では、圧接制御レバー11による切換は、圧接付与状態と圧接解除状態との切換のみならず、同時に、軸間距離伸長規制付与状態と軸間距離伸長規制解除状態との切換も行う仕組である。即ち、圧接付与状態下では、軸間距離伸長規制付与状態とすると共に、圧接解除状態下では、軸間距離伸長規制解除状態としており、圧接付与状態と圧接解除状態との切換に伴って、同時に、軸間距離伸長規制付与状態と軸間距離伸長規制解除状態との切換が行われる。
上記の軸間距離伸長規制付与状態とは、加圧ローラ30と定着ローラ20とが接する部分に形成されるニップ部25に記録用紙8が通過する際に、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長く伸びないようにする状態である。
この軸間距離伸長規制付与状態は、次のような作用、効果を奏する。即ち、上記の定着装置1は、この定着装置1が用いられる画像形成装置等の高速化、高画質化の要請により、定着ローラ20と加圧ローラ30とが接する部分に形成されるニップ部25に記録用紙8が通過する際の、定着ローラ20と加圧ローラ30との圧接力が、低圧力化している。
この定着ローラ20と加圧ローラ30との圧接力が低圧力であると、ニップ部25への記録用紙8の挿入はスムースに行われるものの、加圧ローラ30が定着ローラ20から離間しやすくなって、十分な圧接力が確保できなくなり、定着作用が不十分となったり、記録用紙8の加圧ローラ30からの剥離性が悪くなったりする。
そこで、加圧ローラ30が定着ローラ20から離間しやすくなるのを防止するべく、上述したように、ニップ部25に記録用紙8が通過する際に、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラの定着ローラ支持軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長く伸びないようにしているのである。
これに対して、上記の軸間距離伸長規制解除状態とは、加圧ローラ30と定着ローラ20とが接する部分に形成されるニップ部25に厚さの厚い封筒等が通過する際に、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制しない状態である。
この軸間距離伸長規制解除状態は、次のような作用、効果を奏する。即ち、上述したように、上記の定着装置1では、厚さの厚い封筒等が用いられることもある。このような場合に、この厚さの厚い封筒等を、ニップ部25にスムースに通過させる必要がある。
そこで、上述したように、ニップ部25にこの厚さの厚い封筒等が通過する際に、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制しないようにしているのである。
次に、定着装置1において、上記の圧接付与状態、及び、この圧接付与状態下における軸間距離伸長規制付与状態の具体的な状態と、上記の圧接解除状態、及び、この圧接解除状態下における軸間距離伸長規制解除状態の具体的な状態とについて説明する。
まず、圧接付与状態、及び、この圧接付与状態下における軸間距離伸長規制付与状態の具体的な状態について説明する。図1における圧接制御レバー11の状態は、定着装置1が圧接付与状態、及び、軸間距離伸長規制付与状態である場合の、圧接制御レバー11の状態を示している。
この状態では、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5が、圧接制御レバー切欠部13の窪み、及び、先端がL字形をしている圧接制御レバー鉤部18の内側に形成される空間内に位置するように、圧接制御レバー11の位置決めがなされている。
この圧接付与状態では、後述する圧接解除状態の場合とは異なり、圧接制御レバー11の圧接制御レバー突起部14が、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片4の表面、或いは、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5を押圧している状態ではない。即ち、加圧ローラホルダ2には、この加圧ローラホルダ2のホルダ上部片4の表面、或いは、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5を押圧する力は、全くかかっていない。
従って、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が短くなる軸間距離短縮を、規制しない状態である。そのため、スプリング6による付勢力は、加圧ローラホルダ2を介して加圧ローラ30に直接伝わり、このスプリング6の付勢力により、加圧ローラ30が定着ローラ20を圧接する状態、即ち、圧接付与状態が形成される。
又、この圧接付与状態では、圧接制御レバー11のセンサ光反射片15がセンサ16と対面する位置に存在する状態ではない。
又、先端がL字形をしている圧接制御レバー鉤部18の内側に形成される空間内に位置している加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5と、圧接制御レバー鉤部18のL字形に屈曲した先端の部分である屈曲先端部18aとの間には、ニップ部25に記録用紙8が通過しない状態下では、鉤部内側隙間19が存在している。
そこで、ニップ部25に記録用紙8が通過する場合には、この記録用紙8の通過により、加圧ローラ30が後方へ押されて、加圧ローラホルダ2が後方へ移動しようとし、これに伴って、ホルダ上部片先端5も後方へ移動しようとする。
この際に、ホルダ上部片先端5と、圧接制御レバー鉤部18の屈曲先端部18aとの間には、上述した鉤部内側隙間19が存在しているので、鉤部内側隙間19の距離分(図1のd)については、ホルダ上部片先端5は後方へ移動することができる。しかし、ホルダ上部片先端5は、この鉤部内側隙間19の距離分(図1のd)を超えて、後方へ移動することはできない。
そのため、この鉤部内側隙間19の距離分(図1のd)に見合う分について、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラの定着ローラ支持軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長が、規制されることになる。これが、即ち、軸間距離伸長規制付与状態である。
次に、圧接解除状態、及び、この圧接解除状態下における軸間距離伸長規制解除状態の具体的な状態について説明する。図5における圧接制御レバー11の状態は、定着装置1が、圧接解除状態、及び、軸間距離伸長規制解除状態である場合の、圧接制御レバー11の状態を示している。この状態では、圧接制御レバー11の圧接制御レバー突起部14が、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片4の表面、或いは、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5を押圧する状態となる。この押圧により、加圧ローラホルダ2が、後方に少し押し戻される。
そのため、この後方に少し押し戻された距離分だけ、ホルダ上部片先端5は前方へ移動することはできなくなる。即ち、加圧ローラ30の回転軸である加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の回転軸である定着ローラ支持軸27との軸間距離が短くなる軸間距離短縮を規制していることになる。これにより、定着ローラ20に対して加圧ローラ30が圧接する圧力が低下する。
又、この圧接解除状態では、上述した圧接制御レバー11のセンサ光反射片15がセンサ16と対面する位置に移動した状態となる。
又、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5は、上述したように、圧接制御レバー11の圧接制御レバー突起部14により、前方へ移動できないように規制されている。しかし、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5が、後方へ移動しようとする場合には、図5から分かるように、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5の、後方への移動を妨げるものは、何も存在しない。これは、即ち、加圧ローラ30の加圧ローラ支持軸37と定着ローラ20の定着ローラ支持軸27との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制しない状態、即ち、軸間距離伸長規制解除状態であるである。
尚、センサ16は、赤外線発光素子と、該赤外線発光素子が発光した赤外線が、圧接制御レバー11のセンサ光反射片15で反射されて、戻ってきた反射光を受光する受光素子とで構成されている。尚、このセンサ16としては、近接センサ等を用いることもできる。
このセンサ16において、赤外線がセンサ光反射片15で反射された反射光を受光する状態となるのは、圧接制御レバー11のセンサ光反射片15がセンサ16と対面する位置に移動した状態のときである。このような反射光を受光する状態となるのは、上述したように、圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)のときであり、センサ16のセンサ出力は、「H(High)レベル」となる。即ち、センサ16のセンサ出力が、「Hレベル」となることは、センサ16が圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)を検知していることを意味する。
これに対して、圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)では、このような反射光を受光する状態とはならず、従って、センサ16のセンサ出力は、「L(Low)レベル」となる。即ち、センサ16のセンサ出力が、「Lレベル」となることは、センサ16が圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)を検知していることを意味する。
次に、上記の定着装置1おいて、圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)から圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)に移行する圧接解除動作、及び、圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)から圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)に移行する圧接付与動作について、図2〜図5の動作説明図、及び、図6、図7のタイムチャートに基づき説明する。
尚、図2〜図5の動作説明図では、定着装置シャーシ10の記載を省略すると共に、定着装置1の一部を簡略化して表現している。又、図2における状態は、図1と全く同じ状態であり、圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)を表している。
上記の圧接解除動作、及び、圧接付与動作は、センサ16の信号に基づき、図示されていない制御部により、圧接制御レバー駆動モータを正転、又は、逆転させて、圧接制御レバー11を正転方向に回動させたり、逆転方向に回動させたりして行われる。この制御部による圧接解除動作の制御を、圧接解除制御、圧接付与動作の制御を、圧接付与制御と称する。又、図6は、圧接解除制御のタイムチャートを表しており、図7は、圧接付与制御のタイムチャートを表している。
まず、定着装置1が圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)である場合おいて、圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)から圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)に移行する圧接解除制御について説明する。図2は、定着装置1における圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)を示している。この状態では、センサ16の出力は、「Lレベル」である。この状態で、制御部は、圧接制御レバー駆動モータを正転させて、圧接制御レバー11を正転方向(図1の矢印17方向)に回動させる(図6のt11)。
すると、圧接制御レバー11が正転方向に回動して図3の状態となる(図6のt12)。そして、さらに、圧接制御レバー11が正転方向に回動して図4の状態となる(図6のt13)。
この状態では、センサ16が、圧接制御レバー11のセンサ光反射片15からの反射光を受光して、センサ出力が「Hレベル」となる。そこで、制御部は、センサ出力がこの「Hレベル」となった時点から一定時間(図6のTc)経過した時点で、圧接制御レバー駆動モータを停止させて、圧接制御レバー11を停止させる(図6のt14)。
この状態(図6のt14)になるまで、圧接制御レバー駆動モータは正転し、圧接制御レバー11が正転方向に回動するので、定着装置1は、図5の状態となる。図5の状態は、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5が、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5を押圧する状態であるので、圧接解除状態である。
同時に、この状態では、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5が、後方へ移動しようとする場合には、図5から分かるように、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5の、後方への移動を妨げるものは、何も存在しない状態であるので、図5の状態は、軸間距離伸長規制解除状態である。
次に、定着装置1が解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)である場合おいて、解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)から圧接付与状態(軸間距離伸長規制付与状態)に移行する圧接付与制御について説明する。この圧接付与制御は、上記の圧接解除制御とは全く逆の制御が行われる。図5は、定着装置1における圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)を示している。
即ち、この状態では、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5が、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5を押圧している状態であり、この押圧により、加圧ローラホルダ2が、後方に少し押し戻されているので、定着ローラ20に対して加圧ローラ30が圧接する圧力が低下している状態である。又、この状態では、センサ16の出力は、「Hレベル」である。
この圧接解除状態(軸間距離伸長規制解除状態)において、制御部は、圧接制御レバー駆動モータを逆転させて、圧接制御レバー11を逆転方向(図1の矢印17方向と反対の方向)に回動させる(図7のt21)。
すると、圧接制御レバー11が逆転方向に回動して図4の状態となる(図7のt22)。そして、さらに、圧接制御レバー11が逆転方向に回動して図3の状態となる(図7のt23)。
この状態では、センサ16が、圧接制御レバー11のセンサ光反射片15からの反射光を受光しなくなるので、センサ出力が「Lレベル」となる。そこで、制御部は、センサ出力がこの「Lレベル」となった時点から一定時間(図7のTc)経過した時点で、圧接制御レバー駆動モータを停止させて、圧接制御レバー11を停止させる(図7のt24)。
この状態(図7のt24)になるまで、圧接制御レバー駆動モータは逆転し、圧接制御レバー11が逆転方向に回動するので、定着装置1は、図2の状態となる。この図2の状態では、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片先端5が、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片4の表面を押圧している状態から外れた状態であり、加圧ローラホルダ2のホルダ上部片4の表面を押圧している状態ではないので、図2の状態は、圧接付与状態である。
同時に、この状態では、ホルダ上部片先端5と、圧接制御レバー鉤部18の屈曲先端部18aとの間には、鉤部内側隙間19が存在しているので、図2の状態は、軸間距離伸長規制付与状態である。
尚、図7におけるt21からt24までの時間の長さは、図6におけるt11からt14までの時間の長さと略同じである。即ち、圧接解除制御に要する所要時間と、圧接付与制御に要する所要時間とは、略同じである。
上記の定着装置1によれば、この定着装置1が、圧接付与状態下では、軸間距離伸長規制付与状態であると共に、圧接解除状態下では、軸間距離伸長規制解除状態である。
このように、圧接付与状態下で、軸間距離伸長規制付与状態であることにより、或いは、圧接解除状態下で、軸間距離伸長規制解除状態であることにより、次のような、作用、効果を、同時に得ることができる。
即ち、まず、圧接付与状態下で、軸間距離伸長規制付与状態とする場合、厚さの薄い記録用紙8がニップ部25を通過する際に、圧接付与状態により、この記録用紙8に十分な圧接力を加えることができ、十分な定着作用を行うことができる。
同時に、厚さの薄い記録用紙8がニップ部25を通過する際に、軸間距離伸長規制付与状態により、一定距離を越えて、加圧ローラ30が定着ローラ20から離間することがなく、加圧ローラ30の定着ローラ20からの離間を防止できることにより、定着作用が不十分となったり、記録用紙8の加圧ローラ30からの剥離性が悪くなったりするのを、防止することができる。
又、圧接解除状態下で、軸間距離伸長規制解除状態とする場合、圧接解除状態により、軸間距離短縮を規制して、加圧ローラ30と定着ローラ20との軸間距離が一定距離未満とならないようにするので、厚さの厚い封筒等が、ニップ部25を通過する際にも、スムースに通過させることができる。
同時に、軸間距離伸長規制解除状態により、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長くなる軸間距離伸長を規制しないので、厚さの厚い封筒等が、ニップ部を通過する際にも、スムースに通過させることができる。
又、定着装置1が定着動作を行わない期間に、上記の圧接解除状態とすることにより、定着ローラ20に対して加圧ローラ30を圧接させたままの状態で長時間おいておくことにより生じるおそれのある定着ローラ20等の表面の変形を、防止することができる。
尚、上述した本実施の形態における定着装置1を利用する形態として、上述した定着装置1を用いて、画像形成装置を構成することができる。この画像形成装置は、一般に、ドラム状の感光体を一様な電位に帯電すると共に、画像情報に応じた光で露光して、感光体の表面に静電潜像を形成し、形成されたこの静電潜像を現像剤であるトナーで現像して可視像化し、さらに、可視像化されたこの画像を記録用紙8に転写すると共に、上述した定着装置1により定着を行って、堅牢な記録画像を形成して、この記録用紙8を排紙トレイに排出するように、構成される。
このような、上述した定着装置1を備えた画像形成装置は、上述した定着装置1が備えると同様の作用、効果を、備えている。
本実施の形態における定着装置の構成を示した構成図である。 本実施の形態における定着装置の圧接解除動作及び圧接付与動作の動作説明図(その1)である。 本実施の形態における定着装置の圧接解除動作及び圧接付与動作の動作説明図(その2)である。 本実施の形態における定着装置の圧接解除動作及び圧接付与動作の動作説明図(その3)である。 本実施の形態における定着装置の圧接解除動作及び圧接付与動作の動作説明図(その4)である。 本実施の形態における定着装置の圧接解除制御のタイムチャートである。 本実施の形態における定着装置の圧接付与制御のタイムチャートである。
符号の説明
1 定着装置
2 加圧ローラホルダ
3 ホルダ支持軸
4 ホルダ上部片
5 ホルダ上部片先端
6 スプリング
7 スプリング支持片
8 記録用紙
9 記録用紙搬送経路
10 定着装置シャーシ
11 圧接制御レバー
12 圧接制御レバー支持軸
13 圧接制御レバー切欠部
14 圧接制御レバー突起部
15 センサ光反射片
16 センサ
17 矢印
18 圧接制御レバー鉤部
18a 屈曲先端部
19 鉤部内側隙間
20 定着ローラ
21 芯金
22 弾性体層
23 表面層
24 加熱用ヒータ
25 ニップ部
26 矢印
27 定着ローラ支持軸
30 加圧ローラ
31 芯金
32 弾性体層
33 表面層
34 加熱用ヒータ
37 加圧ローラ支持軸

Claims (4)

  1. 回転する定着ローラに対して、加圧ローラを付勢することにより、前記定着ローラに圧接すると共に、形成されるニップ部に記録材を通過させて、該記録材上の未定着画像を定着させる定着動作を行う定着装置であって、
    前記ニップ部に前記記録材が通過する際に、前記加圧ローラの回転軸と前記定着ローラの回転軸との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制して、該軸間距離が一定距離を越えて長くならないようにする軸間距離伸長規制付与状態を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記ニップ部に前記記録材が通過する際に、加圧ローラの回転軸と定着ローラの回転軸との軸間距離が長く伸びる軸間距離伸長を規制しない軸間距離伸長規制解除状態を備えると共に、
    前記軸間距離伸長規制付与状態と、前記軸間距離伸長規制解除状態とが、切替可能である定着装置。
  3. 請求項2記載の定着装置において、
    前記付勢により前記加圧ローラの回転軸と前記定着ローラの回転軸とが接近して前記加圧ローラの回転軸と前記定着ローラの回転軸との軸間距離が短く縮まる軸間距離短縮を、規制しない圧接付与状態と、
    前記軸間距離短縮を規制して、前記軸間距離が一定距離未満とならないようにする圧接解除状態とを、切替する圧接状態切替手段を備えており、
    該圧接状態切替手段は、
    前記圧接付与状態下では、前記軸間距離伸長規制付与状態とすると共に、
    前記圧接解除状態下では、前記軸間距離伸長規制解除状態とする定着装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014167513A (ja) * 2013-02-28 2014-09-11 Canon Inc 画像形成装置
JP2017227937A (ja) * 2017-10-06 2017-12-28 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置

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