JP2010048846A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体ドラムの像を中間転写ベルトに転写する際の転写効率を向上させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1のローラと第2のローラに張架された中間転写ベルト80と、第1のローラ側に配置される感光体ドラム10Bと、第2のローラ側に配置される感光体ドラム10Mと、感光体ドラム10Aに中間転写ベルト80を介して当接する転写ローラ51Aと、感光体ドラム10Bに中間転写ベルト80を介して当接する転写ローラ51Bを備える。転写ローラ51が中間転写ベルト80を介して感光体ドラム10Aと当接する位置を、両感光体ドラム10A、10Bの回転軸14A、14Bを含む仮想面H1に対する仮想垂直面H2と、中間転写ベルト80の周面85側の感光体ドラム10Aの周面S1と、の接触部A1よりも第1のローラ側とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、潜像担持体ドラムと無端状の被転写体と転写部材を備える画像形成装置に関する。本発明は、キャリア液中にトナーを分散させた液体現像剤を用いる画像形成装置に対して特に好適に適用できる。
従来から、感光体ドラム等の潜像担持体ドラムと、中間転写ベルト等の無端状の被転写体と、潜像担持体ドラムに被転写体を介して当接する転写部材(転写ローラ等)を備える画像形成装置が知られている。かかる画像形成装置においては、潜像担持体ドラムの像を被転写体に転写する際の転写効率の向上させることを意図した試みがなされている。例えば、図6に示すように、感光体ドラム10Yの半径方向に沿った鉛直上方から転写ローラ51Yを当接させるとともに、転写ローラ51Yの両脇であって斜め下方に位置する部位に対して転写ベルト80を上方から押圧する支持ローラ130、140を配設した画像形成装置が開示されている(特許文献1の図1等を参照)。この従来例においては、中間転写ベルト80を、感光体ドラム10Yと接触しつつ移動する方向に沿って、この感光体ドラム10Yに円弧状に巻き掛けることで転写効率の向上を図らんとしている。
特開2001−166611号公報。
ところが、この従来例によっても未だ十分な転写効率を得られないのが実情である。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであって、潜像担持体ドラムの像を被転写体に転写する際の転写効率を向上させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前述の目的を達成するために研究を重ねた結果、次の点を知見を得た。すなわち、図6に示すように中間転写ベルト80(被転写体)を感光体ドラム10Y(潜像担持体ドラム)に巻き掛けると、円弧状のニップNを形成できるが、このニップNは以下の3つを区間に分けられる。つまり、転写ローラ51Yと感光体ドラム10Yとに挟まれつつ1次転写ローラ51Y(転写部材)から電界が加えられている区間(以下、「電界ニップ区間B」という。)と、「電界ニップ区間Bよりも、中間転写ベルト80の移動方向に沿った上流側に位置する区間(以下、「上流巻き掛けニップ区間A」という。)」と、中間転写ベルト80の移動方向に沿った下流側に位置する区間(以下、「下流巻き掛けニップ区間C」という。)とに分けることができる。
ところが、本発明者らは、このニップNにおいて、上流巻き掛けニップ区間Aが存在すると、却って転写効率が低下するとの知見得た。本発明者らはその原因を、電界が付与されない上流ニップ区間Aで中間転写ベルト80と感光体ドラム10Y上のトナー層が接触した場合、トナー層が感光体ドラム10Yに対して機械的に押さえつけられ、トナー層が感光体ドラム10Yから離れ難くなったり、上流巻き掛けニップ区間Aの微少ギャップ部における放電によってトナーの電荷が不安定になり転写効率が低下するためと想定している。尚、この点に関する実験結果を図5に示し、その詳細については後述する。
本発明者らは、この発見を基礎として更に開発を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、
本発明に係る画像形成装置は、
第1のローラと第2のローラとに張架された無端状の被転写体と、前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態に配設される第1の潜像担持体ドラムと、前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態とされつつ前記第1の潜像担持体ドラムよりも前記第2のローラ側に配設される第2の潜像担持体ドラムと、前記第1の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第1の現像剤で現像して前記第1の潜像担持体ドラムに像を形成する第1の現像部と、前記第2の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第2の現像剤で現像して前記第2の潜像担持体ドラムに像を形成する第2の現像部と、前記第1の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第1の転写部材と、前記第2の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第2の転写部材と、を備え、
前記第1の転写部材が前記被転写体を介して前記第1の潜像担持体ドラムと当接する位置を、前記第1の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第1の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第1の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側とすることを特徴とする。
尚、「被転写体」としては、(a)潜像担持体ドラムから転写される像を2次転写位置まで搬送するための中間転写ベルトの他に、(b)記録媒体搬送ベルトと、記録媒体搬送ベルトに保持されて記録媒体搬送ベルトと共に搬送される記録媒体(用紙、フィルム、布等)と、で構成される被転写体を例示できる。また、本発明は液体現像剤を用いる湿式の画像形成装置のみでなく、乾式の画像形成装置に対しても適用できる。
本発明では、前記第2の転写部材が前記被転写体を介して前記第2の潜像担持体ドラムと当接する位置を、前記第1の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第2の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側としてもよい。
また、前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態とされつつ前記第2の潜像担持体ドラムよりも前記第2のローラ側に配置される第3の潜像担持体ドラムと、該第3の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第3の現像剤で現像して該第3の潜像担持体ドラムに像を形成する第3の現像部と、前記第3の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第3の転写部材と、を備えるとともに、
前記第3の転写部材が前記被転写体を介して前記第3の潜像担持体と当接する位置を、前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第3の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第3の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第3の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側としてもよい。
更に、前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態とされつつ前記第3の潜像担持体ドラムよりも前記第2のローラ側に配置される第4の潜像担持体ドラムと、該第4の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第4の現像剤で現像して該第4の潜像担持体ドラムに像を形成する第4の現像部と、前記第4の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第4の転写部材と、を備えるとともに、
前記第4の転写部材が前記被転写体を介して前記第4の潜像担持体ドラムと当接する位置を、前記第3の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第4の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第4の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第4の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側としてもよい。
また、前記第1の現像剤はブラックの現像剤であり、前記第1の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第1の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さは、前記第2の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第2の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さよりも長くてもよい。
更に、前記第2の現像剤は、イエローの現像剤であり、前記第3の現像剤は、マゼンダの現像剤であってもよい。
また、前記第4の現像剤はブラックの現像剤であり、前記第4の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第4の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さは、前記第3の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第3の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さよりも長くてもよい。
本発明の画像形成装置では、第1のローラ側から第1の潜像担持体ドラムに向かって搬送される被転写体は、第1の潜像担持体ドラムへの接触を「第1の転写部材と第1の潜像担持体ドラムとの当接位置」において開始させる。そして、「」仮想垂直面と、被転写体の周面側の第1の潜像担持体ドラムの周面との接触部」の方向に向かって、第1の潜像担持体ドラムに巻き掛かることができる。このため、「被転写体が第1の潜像担持体ドラムに巻き掛かることで形成されるニップ」から前述の「上流巻きかけニップ区間」を排除したり、この「上流巻きかけニップ区間」の幅を小さくできるため、第1の潜像担持体ドラムの像を被転写体に転写する際の転写効率の向上を図ることができる。
更に、第2〜第4の潜像担持体ドラムに対して、同様なニップを形成する場合においても、像を被転写体に転写する際の転写効率の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。また、本発明の実施形態では液体現像方式の画像形成装置を例にとり説明するが、本発明は乾式電子写真プロセスの画像形成装置にも適用可能である。
(1)実施例1
実施例1では、図1を用いて本発明に係る画像形成装置の特徴的部分の概要を説明する。この実施例1に係る画像形成装置は、第1の感光体ドラム10Aと、第2の感光体ドラム10Bと、第1の転写ローラ51Aと、第2の転写ローラ51Bと、中間転写ベルト80Tとを備えるが、第1の転写ローラ51Aが第1の感光体ドラム10Aに当接する当接位置に特徴を有している。尚、第1の感光体ドラム10A及び第2の感光体ドラム10Bは、図示しない第1のローラと第2のローラの間に配設されるとともに、第1の感光体ドラム10Aが第2の感光体ドラム10Bよりも第1のローラ側に配設されている。
実施例1においては、第1の潜像担持体ドラムとしての「第1の感光体ドラム10A」と、第1の潜像担持体ドラムとしての「第2の感光体ドラム10B」とが、同一の外径を備えつつ、その回転軸14A、14Bを同一高さで平行な状態としている。また、被転写体としての中間転写ベルト80Tは、第1のローラから第2のローラに向かって搬送されつつ(図1中の矢印Vの方向に搬送されつつ)、像担持面を構成する外周面85Tを第1の感光体ドラム10Aの周面S1、第2の感光体ドラム10Bの周面S2の順に当接させる。
第1の感光体ドラム10Aと第2の感光体ドラム10Bの間には、それらの回転軸14A、14Bを含む仮想面H1を平面として設定することができる。また、第1の感光体ドラム10Aの回転軸14Aを含みつつ、仮想面H1と直交する仮想垂直面H2を設定することができる。この仮想垂直面H2は第1の感光体ドラム10Aの周面S1に対して、「中間転写ベルト80Tの外周面85T側」と、「この外周面85Tと第1の感光体ドラム10Aの直径方向に離間する側」と、で接触する。このうち、外周面85T側で接触する部分(以下、「接触部A1」という。)は、「第1の感光体ドラム10Aの周面S1において上端に位置している部分」において、回転軸14Aと略平行な状態に設定される。
同様に、第2の感光体ドラム10Bの回転軸14Bを含みつつ、仮想面H1と直交する仮想垂直面H3を設定することができる。この仮想垂直面H3は第2の感光体ドラム10Bの周面S2に対して、「中間転写ベルト80Tの外周面85T側」と、「この外周面85Tと第2の感光体ドラム10Bの直径方向に離間する側」と、で接触する。このうち、外周面85T側で接触する部分(以下、「接触部B1」という。)は、「第2の感光体ドラム10Bの周面S2において上端に位置している部分」において、回転軸14Bと略平行な状態に設定される。尚、図1において、仮想面H1を、2点鎖線を用いて示し、両仮想垂直面H2、H3を、1点鎖線を用いて示している。
実施例1では、各転写ローラ51A、51Bの対応する感光体ドラム10A、10Bに対する当接位置が異なっている。具体的には、第2の転写部材としての第2の転写ローラ51Bは、第2の感光体ドラム10Bの周面S2のうちで上端に位置している部分に対して、中間転写ベルト80Tを挟む状態で当接している。すなわち、第2の転写ローラ51Bは接触部B1に対して中間転写ベルト80Tを挟む状態で当接している。
一方、第1の転写部材としての第1の転写ローラ51Aは、第1の感光体ドラム10Aの周面S1のうちで、前述の接触部A1よりも「第1のローラ側に位置する部位(図1中の矢印Vとは逆方向に位置する部位)」において、中間転写ベルト80Tを挟んだ状態で当接している。このため、第1のローラ側(図1中の矢印Vとは逆方向)から第1の感光体ドラム10Aに向かって搬送される中間転写ベルト80Tは、第1の転写ローラ51Aの外周に接触した後、第1の転写ローラ51Aと第1の感光体ドラム10Aとの当接位置において、第1の感光体ドラム10Aに接触する。そして、接触部A1に向かって第1の感光体ドラム10Aに巻き掛かった後、第2の感光体ドラム10Bの接触部B1に向かって搬送される。
従って、「中間転写ベルト80Tが第1の感光体ドラム10Aに巻き掛かることで形成されるニップ」から前述の「上流巻きかけニップ区間」を排除することができる。このため、第1の感光体ドラム10Aの像を中間転写ベルト80Tに転写する際の転写効率の向上を図ることができる。
このように、実施例1においては、本発明に係る画像形成装置の特徴的部分の概要を説明したが、以下に示す他の実施例(実施例2〜7)及び変形例においては、本発明に係る画像形成装置のより具体的な構成(カラー機への適用例)を説明する。また、図1においては、感光体ドラムと1次転写ローラと中間転写ベルト等の関係を立体的に表示しているが、図2〜図14においては、「感光体ドラムの回転軸の略中央部における断面部」における図を表示している。そして、以降の他の実施例(実施例2〜7)及び変形例の説明は、この「断面部における図(図2〜図14)」を用いて説明する。
(2)実施例2
a.基本構成
先ず、実施例2の画像形成装置Aの基本構成について簡単に説明する。この画像形成装置Aは、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の計4個の作像部5Y、5M、5C、5Kと、中間転写ベルト80と、第1のローラ81と、第2のローラ82と、2次転写ユニット90とを備えている。また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像部5Y、5M、5C、5Kは、第1のローラ81と第2のローラ82との間において水平方向に並べられている。
各作像部5Y、5M、5C、5Kは、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kと、潜像イレーサ6Y、6M、6C、6Kと、クリーニング装置8Y、8M、8C、8Kと、帯電部材11Y、11M、11C、11Kと、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kと、現像ユニット30Y、30M、30C、30Kと、感光ドラムスクイーズ装置70Y、70M、70C、70Kと、1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kとを備えている。
感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kは「潜像担持体ドラム」の具体例を構成するとともに外周面に感光層が形成された略円筒形状(ドラム状)に構成されている。また、各感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kは、何れも同一の外径(80mm)を有しており、その外周面が「対応する潜像イレーサ、クリーニング装置、帯電部材、露光ユニット、現像ユニット、感光ドラムスクイーズ装置」をこの順にたどるような方向に回転する。また、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの感光層はアモルファスシリコン像担持体によって構成されている。
各帯電部材11Y、11M、11C、11Kはコロナ帯電器を用いて構成され、図示しない電源装置から液体現像剤の帯電極性と同極性のバイアスが印加される。そして、各帯電部材11Y、11M、11C、11Kは、それぞれ、対応する感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kを帯電するようになっている。尚、各帯電部材11Y、11M、11C、11Kを帯電ローラによって構成することもできる。また、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kは、それぞれ、対応する帯電された感光体ドラム10Y、10M、10C、10K上に、例えばレーザ走査光学系等からレーザ光を照射することによって潜像を形成するようになっている。
各現像ユニット30Y、30M、30C、30Kは「現像部」の具体例を構成するとともに、現像ローラ20Y、20M、20C、20Kと、各色(Y、M、C、K)の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Y、31M、31C、31Kと、液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラ20Y、20M、20C、20Kに供給するための現像剤供給ローラ32Y、32M、32C、32Kとを備えている。そして、現像ユニット30Y、30M、30C、30Kによって、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに形成された潜像が現像される。尚、本実施の形態においては、このように各現像剤容器31Y、31M、31C、31Kに収容される現像剤として、トナー粒子および不揮発性液体キャリアからなる液体現像剤を用いている。このトナーとしては、熱可塑性樹脂中へ顔料等の着色剤を分散させた粒子を用いることができる。また、液体キャリアとしては、低粘性低濃度の液体現像剤の場合は、例えばIsopar(商標:エクソン社)の絶縁性液体キャリア等を用いることができる。
第1のローラ81と第2のローラ82は水平方向に所定の間隔をおいて配設されている。また、中間転写ベルト80は無端状に構成されるとともに被転写体の具体例を構成する。この中間転写ベルト80は第1のローラ81と第2のローラ82との間に張架され、駆動ローラを構成する第2のローラ82によって回転駆動されつつ第1のローラ81及び第2のローラ82の間を循環移動する。尚、第1のローラ81は中間転写ベルト80に張力を付与するためのテンションローラである。
第1のローラ81及び第2のローラ82の間を循環する中間転写ベルト80は、各感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに対しして、感光体ドラム10Y、感光体ドラム10M、感光体ドラム10C、感光体ドラム10Kの順に接触する。より具体的には、中間転写ベルト80の外周面85のうちで第1のローラ81から第2のローラ82に向かって搬送されている部分85aは下方を向きながら感光体ドラム10Y、感光体ドラム10M、感光体ドラム10C、感光体ドラム10Kの順に接触する。尚、この中間転写ベルト80は導電性ポリイミドを用いて構成される無端状のベルト(肉厚;0.08mm、電気抵抗;体積抵抗で1010Ωcm、表面抵抗で1011Ω/□)である。但し、この中間転写ベルト80が、その表面に「2μm〜10μm程度」の厚さを有するフッ素系樹脂(PFA等)若しくはフッ素系ゴム等で構成される表層を有していてもよい。
各1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kは所謂「バイアスローラ」であり、中間転写ベルト80を挟んだ状態で対応する感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kと、中間転写ベルト80を挟んで当接している。また、各1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kは何れも同一の外径・電気抵抗(30mm、電気抵抗;10Ω)を有しており、金属製の基体部と、略円筒状とされつつ基体部の外周部に(例えば、ウレタンゴム)に装着された略円筒状の表層部(肉厚5.0mm、硬度;JIS−30°)とを備える。そして、これらの1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kは図示しない付勢手段(バネ等)を用いて対応する感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転中心14Y、14M、14C、14Kの方向に押圧され、中間転写ベルト80、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに向かって一定の荷重(1次転写荷重;5kgf)を負荷している。
各1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kにバイアスを印可すると、現像された感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに付着した各色のトナー像が、中間転写ベルト80の外周面85に転写され、中間転写ベルト80の外周面85にフルカラーのトナー像(フルカラーのトナー像や単色のトナー像)が形成される。尚、各請求項の発明の「転写部材」としては本実施の形態に示す転写ローラ51Y、51M、51C、51Kのみでなく、略円弧状に形成される電極板を備える転写部材を例示することもできる。この転写部材においては電極板の曲面状に構成される外周面が、中間転写ベルト80を介して対応する感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに当接することになる。
2次転写ユニット90は、中間転写ベルト80を挟んで第2のローラ82と対向する状態に配置された2次転写ローラ91と、クリーニング装置92とを備えている。そして、2次転写ローラ91を配置した転写位置において、中間転写ベルト80上に形成されるトナー像が、記録媒体搬送経路Lにて搬送される記録媒体(用紙、フィルム、布等)に転写される。そして、記録媒体に転写されたトナー像を図示しない定着ユニットを用いて記録媒体に定着させる。
b.特徴的な構成
次に、実施例1の画像形成装置Aの特徴的な構成について説明する。この画像形成装置Aにおいては、前述のように、各1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kのうちで、イエロー(Y)の1次転写ローラ51Yのみが対応する感光体ドラム10Yへの当接位置が異なっている。以下、この点について詳細に説明する。
本画像形成装置Aにおいては、図2及び図3に示すように、何れも同一の外径を備える4個の感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kが、その回転中心14Y、14M、14C、14Kを同一高さに揃えつつ等間隔に配置されている。そして、全ての感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転中心14Y、14M、14C、14Kを1つの水平な直線L1で結ぶことができる。換言すると、隣合う回転中心(10Y及び10M、10M及び10C、10C及び10K)を結んだ3個の直線は連続して「直線L1」と重なり合うことになる。
図3に示すように、各回転中心14Y、14M、14C、14Kを通過する位置において直線L1に対して、中間転写ベルト80側に垂線S1、S2等を設けた場合、これら4本の垂線S1、S2等は全て鉛直方向を向いている。尚、図3においてシアン(C)及びブラック(K)の各作像部5C、5Kと、それらに対する各垂線の図示を省略しているが、これらはマゼンタ(M)の作像部5M及びその垂線S2と同一の構成を有している。また、本画像形成装置Aにおいては各現像ユニット30Y、30M、30C、30Kが対応する垂線S1、S2等よりも、第1のローラ81側に配置されている。
本画像形成装置Aにおいて、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像部5M、5C、5Kでは、各1次転写ローラ51M、51C、51Kが対応する感光体ドラム10M、10C、10Kに対して、中間転写ベルト80を挟みつつ以下のように当接している。すなわち、各1次転写ローラ51M、51C、51Kは対応する感光体ドラム10M、10C、10Kに対して、対応して設けられる垂線(S2等)が通過する位置において当接している。このため、これらの1次転写ローラ51M、51C、51Kの回転中心(55M等)を対応する垂線(S2等)の延長線を通過させることができる。尚、本実施の形態において、第1のローラ81及び第2のローラ82のうちで「第1のローラ81側」を「上流側」と称し、「第2のローラ82側」を「下流側」と称することがある。
一方、イエロー(Y)の作像部5Yでは、1次転写ローラ51Yが感光体ドラム10Yに対して垂線S1よりも第1のローラ81側に位置する部位において、中間転写ベルト80を挟んだ状態で当接している。このため、第1のローラ81側(上流側)からイエロー(Y)の感光体ドラム10Yに向かって搬送される中間転写ベルト80は、図4に示すように、1次転写ローラ51Yの外周部に巻き掛かった後、1次転写ローラ51Yと感光体ドラム10Yとの当接位置T1において感光体ドラム10Yに接触する。つまり、1次転写ローラ51Yと感光体ドラム10Yとの共通接線K1よりも上方を通過して感光体ドラム10Yへの巻き掛かりを開始する。
この中間転写ベルト80は「垂線S1と感光体ドラム10Yとの交点T2」に向かって感光体ドラム10Yに巻き掛かった後、次の作像部5Mの「垂線S2と感光体ドラム10Mとの交点T3」に向かって搬送される。従って、「中間転写ベルト80が感光体ドラム10Yに巻き掛かることで形成されるニップN」から前述の「上流巻き掛けニップ区間」を排除することができる。尚、以下の説明においては、被転写体が「上流巻き掛けニップ区間」を排除するように像担持体ドラムに巻き掛けられることを「一転後巻き掛け」と称する。また、イエロー(Y)の作像部5Yにおいては「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Yに対する巻き掛け量」が約7mmとされている。つまり、1次転写ローラ51Yが対応する感光体ドラム10Y位置が、垂線S1から「感光体ドラム10Yの反転方向に角度約10度回転した位置」とされている。尚、本明細書において、「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに対する巻き掛け量」は、「感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kと中間転写ベルト80との感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの周方向の巻きかけ長さ」を示しており、具体的には、中間転写ベルト80が感光体ドラム(10Y等)への当接(接触)を開始し、感光体ドラム(10Y等)から離間するまでの間に、感光体ドラム(10Y等)に接触することになる長さ(搬送方向に沿った長さ)を指す。
c.性能試験及び比較試験
次に本実施例の画像形成装置Aの性能を評価するために行った性能試験について説明する。この性能試験は「一転後巻き掛け」を実現することによって生ずる効果を評価するためのものであり、イエロー(Y)の作像部5Yにおける転写効率を計算することによって行った。この「転写効率」は「X−Liteの光学測定」を用いて感光体ドラム10Y上の「トナーの光学濃度の変化」を測定することによって計算したものである。
具体的には、「現像ユニット30Yから現像剤を受け取り、中間転写ベルト80にトナー像を転写する前の段階において、感光体ドラム10Yの外周面に付着しているトナーの光学濃度(以下、「転写前トナーの光学濃度」という。)」と、「中間転写ベルト80にトナー像を転写し、クリーニング装置8Yに到達する前の段階において、感光体ドラム10Yの外周面に付着しているトナーの光学濃度(以下、「転写後トナーの光学濃度」という。)」とを用いて計算したものである。
より具体的には、次式を用いて感光体ドラム10Yから中間転写ベルト80への転写効率を計算した。
転写効率[%]=
{(「転写前トナーの光学濃度」−「転写後トナーの光学濃度」)/(転写前トナーの光学濃度)}×100
また、本性能試験は試験環境を「室温23℃」、「湿度65%」としつつ、1次転写ローラ51Yに印可するバイアス(V)を変更して行われた。この性能試験の結果を図5に記載する。また、本実施の形態では以下の述べる2態様の比較試験(以下、「比較試験1〜2」という。)をあわせて行った。
比較試験1は、図6に示すように、イエロー(Y)の作像部5Yにおいて、1次転写ローラ51Yを感光体ドラム10Yに対し、前述の垂線S1が通過する位置において中間転写ベルト80を挟みつつ当接させるとともに、1次転写ローラ51Yの両脇であって斜め下方に位置する部位に転写ベルト80を上方から押圧する支持ローラ130、140を配設した。この比較試験1においては「上流巻き掛けニップ区間A」と「下流巻き掛けニップ区間C」とが存在する。尚、以下の説明においては、被転写体が「上流巻き掛けニップ区間A」及び「下流巻き掛けニップ区間C」を形成するように像担持体に巻き掛けられることを「両側巻き掛け」と称する。また、比較試験1においては、「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Yに対する巻き掛け量」が、実施例の約2倍(計約14mm)とされている。つまり、「垂線S1を基準として感光体ドラム10Yの反転方向に10度回転した位置から回転方向に10度回転した位置」まで巻き掛かっている。
比較試験2は、図7に示すように、イエロー(Y)の作像部5Yにおいて、1次転写ローラ51Yを感光体ドラム10Yに対し、前述の垂線S1が通過する位置において中間転写ベルト80を挟みつつ当接させるとともに、1次転写ローラ51Yの上流側であって斜め下方に位置する部位に転写ベルト80を上方から押圧する支持ローラ130を配設した。この比較試験2においては「上流巻き掛けニップ区間A」及び「下流巻き掛けニップ区間C」のうちの「上流巻き掛けニップ区間A」のみが存在する。尚、以下の説明においては、被転写体が「上流巻き掛けニップ区間A」及び「下流巻き掛けニップ区間C」のうちで「上流巻き掛けニップ区間A」のみを形成するように像担持体に巻き掛けられることを「一転前巻き掛け」と称する。また、比較試験2においては、「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Yに対する巻き掛け量」が、実施例と等しく(約7mm)とされている。つまり、「垂線S1を基準として感光体ドラム10Yの反転方向に10度回転する位置」から、垂線S1の位置まで巻き掛かっている。
以上の比較例1〜比較例2についても、本性能試験と同一条件で感光体ドラム10Yから中間転写ベルト80への転写効率を測定した。そして、比較例1〜比較例3に関する試験結果も図5に併記する。尚、本実施例ではイエロー(Y)の作像部5Yを対象に性能試験及び各比較試験を行ったが、他の作像部5M、5C、5Kにおいても同様な試験を行うことができるとともに同様な試験結果を得ることができる。
図5は「巻き掛け方」と「1次転写効率」との関係を示すグラフであり、横軸に「1次転写ローラ51Yに印可するバイアス(V)」を示し、縦軸に転写効率(%)を示している。何れの「巻き掛け方」の場合も、バイアス(V)が「−100V」程度の場合、転写効率が低水準(75%以下)であるが、バイアスを増加させるに従って転写効率が上昇する。そして、バイアス(V)が「−120V」に到達させたあたりで「一転後巻き掛け」の転写効率が、「両側巻き掛け」及び「一転前巻き掛け」の転写効率よりも高くなる。この後、バイアス(V)が更に増加させても、「一転後巻き掛け」の転写効率が他の「巻き掛け方」の転写効率よりも高い状態が維持される。
また、バイアス(V)が「−300V」に到達したあたりで、「一転後巻き掛け」の転写効率は「90%」を超える。そして、バイアス(V)が「−600V」に到達したあたりで、「一転後巻き掛け」の転写効率は目標とする「95%」に到達する。尚、図示を省略するが、何れの「巻き掛け方」の場合も、バイアス(V)が「−700V」を超えると、一転して転写効率が低下する。
d.実施例2の効果
以上の性能試験に示すように、「巻き掛け方」として「一転後巻き掛け」を選択すると、高い転写効率をより「低バイアス(V)側」で得ることができる。そして、実施例2の画像形成装置Aでは、イエロー(Y)の作像部5Yにおいて「一転後巻き掛け」を選択しているので、イエロー(Y)の感光体ドラム10Yから中間転写ベルト80への転写効率の向上を、より「低バイアス(V)」側で達成することができる。
尚、実施例2では、第1の潜像担持体ドラム及び第2の潜像担持体ドラムのうちで第1の潜像担持体ドラムに「一転後巻きかけ」を形成する態様において、第1のローラ81に最も近い位置の感光体ドラム10Yを第1の潜像担持体ドラムとしたが、次の位置の感光体ドラム10M若しくはその次の位置の感光体ドラム10Cを第1の潜像担持体ドラムとしてもよい。
(3)実施例3
次に実施例3の画像形成装置Bについて説明する。この画像形成装置Bにおいては、図8に示すように、イエロー(Y)の作像部5Yのみならず、マゼンタ(M)の作像部5Mにおいても、「巻き掛け方」として「一転後巻き掛け」を選択した点が実施例2と異なる。その他の点については実施例2と同様である。
この実施例3の画像形成装置Bにおいては、イエロー(Y)の感光体ドラム10Yから中間転写ベルト80への転写効率の向上と、マゼンタ(M)の感光体ドラム10Mから中間転写ベルト80への転写効率の向上とを図ることができる。
尚、実施例3では、第1の潜像担持体ドラム及び第2の潜像担持体ドラムの双方に「一転後巻きかけ」を形成する態様において、第1のローラ81に最も近い位置の感光体ドラム10Yを第1の潜像担持体ドラムとしたが、次の位置の感光体ドラム10M若しくはその次の位置の感光体ドラム10Cを第1の潜像担持体ドラムとしてもよい。
(4)実施例4
次に実施例4の画像形成装置Cについて説明する。この画像形成装置Cにおいては、図9に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各作像部5Y、5M、5Cにおいて、「巻き掛け方」として「一転後巻き掛け」を選択した点が実施例2と異なる。その他の点については実施例2と同様である。
この実施例4の画像形成装置Cにおいては、イエロー(Y)の感光体ドラム10Yから中間転写ベルト80への転写効率の向上と、マゼンタ(M)の感光体ドラム10Mから中間転写ベルト80への転写効率の向上と、シアン(C)の感光体ドラム10Cから中間転写ベルト80への転写効率の向上とを図ることができる。尚、実施例3では、第1の潜像担持体ドラム、第2の潜像担持体ドラム及び第1の潜像担持体ドラムに「一転後巻きかけ」を形成する態様において、第1のローラ81に最も近い位置の感光体ドラム10Yを第1の潜像担持体ドラムとしたが、次の位置の感光体ドラム10Mを第1の潜像担持体としてもよい。
(5)実施例5
次に実施例5の画像形成装置Dについて説明する。この画像形成装置Dにおいては、図10に示すように、全ての作像部5Y、5M、5C、5Kにおいて「巻き掛け方」として「一転後巻き掛け」を選択した点が実施例2と異なる。その他の点については実施例2と同様である。
この実施例5の画像形成装置Dにおいては、各感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kから中間転写ベルト80への転写効率の向上を図ることができる。
(6)実施例6
次に実施例6の画像形成装置Eについて説明する。この画像形成装置Eにおいては、図11に示すように、第1のローラ81の側(上流側)から第2のローラ82の側(下流側)に向かって感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kを下り傾斜状に配設することを除いて、実施例5と同様な構成を備える。すなわち、実施例5の画像形成装置Eにおいては、4個の感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転中心14Y、14M、14C、14Kが上流側から下流側に向かって下り傾斜となる直線L3上に配設されている。また、この直線L3に沿って隣り合う回転中心(14Y及び14M、14M及び14C、14C及び14K)の間隔は等間隔とされている。
図12に示すように、各回転中心14Y、14M、14C、14Kを通過する位置において直線L3に対する垂線S5、S6等を設けた場合、これら4本の垂線S5、S6等は全て鉛直方向を基準として感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転方向に傾斜している。尚、図12においてシアン(C)及びブラック(K)の各作像部5C、5Kと、それらに対する各垂線の図示を省略しているが、これらはマゼンタ(M)の作像部5M及びその垂線S6と同一の構成を有している。
本画像形成装置Eでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像部5M、5C、5Kにおいて、各1次転写ローラ51M、51C、51Kが対応する感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに対して以下のように当接している。すなわち、対応して設けられる垂線(S5、S6等)よりも第1のローラ81側に位置する部位において中間転写ベルト80を挟んだ状態で当接している。
このため、第1のローラ81側(上流側)から斜め下方に向かって搬送される中間転写ベルト80は、各作像部5Y、5M、5C、5Kにおいて1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kの外周部に巻き掛かった後、1次転写ローラ51Y、51M、51C、51Kと、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kとの当接位置で感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに巻き掛かる。尚、ブラック(K)の感光体ドラム10Kから離間する方向に搬送される中間転写ベルト80は、感光体ドラム10Kと第2のローラ82との間に位置する部位まで斜め下り傾斜状に移動した後、当該部位に配設された支持ローラ98にその下方から巻き掛かる。そして、この支持ローラ98の外周部に円弧状に巻き掛かった後、第2のローラ82に向かって急勾配で上昇し、第2のローラ82に巻き掛かる。
この画像形成装置Eのように、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kを下り傾斜状に配設する態様においても、中間転写ベルト80を各感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kに対して、「一転後巻き掛け」の態様にて巻き掛けることができる。このため、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kを水平に並べる実施例5の画像形成装置Dと同様、各感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kから中間転写ベルト80への転写効率の向上を図ることができる。また、本実施例と異なり、4個の感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kの回転中心14Y、14M、14C、14Kを通過する直線が鉛直上下方向を向いていてもよい。
尚、実施例6は実施例5の変形例に該当するが、実施例6を実施例2〜4のうちの何れかの変形例として構成することもできる。つまり、1、2若しくは3の作像部において、中間転写ベルトを対応する感光体に対して「一転後巻き掛け」の態様にて巻き掛け、残りの作像部において「電界ニップ区間Bの両脇に、上流巻き掛けニップ区間A及び下流巻き掛けニップ区間Cが存在しない状態」とつつ感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kを下り傾斜状に配設してもよい。更に、実施例2〜実施例6と異なり、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kを鉛直方向に並べつつ、1、2、3若しくは4の作像部において「一転後巻き掛け」を形成してもよい。
(7)実施例7
実施例7も実施例5の変形例に相当するものであり、以下の点が実施例4と異なっている。すなわち、実施例6の画像形成装置Fでは、図10に括弧を付して併記したように、作像部5K、5Y、5M、5Cの配設順が、実施例5の画像形成装置Dと異なっている。具体的には、実施例6の画像形成装置においては、第1のローラ81と第2のローラ82との間において、第1のローラ81の側から、ブラック(K)の作像部5K、イエロー(Y)の作像部5Y、マゼンタ(M)の作像部5M、シアン(C)の作像部5Cの順に並んでいる。
実施例6の画像形成装置Fでは、ブラック(K)の作像部5Kを他の3色の作像部5Y、5M、5Cよりも第1のローラ81側に配置する。よって、ブラックの作像部5Yで転写ベルト80に転写されたブラックの現像剤は、他の3色の作像部5Y、5M、5Cを通過するため、ブラックの現像剤が電界を通過する回数が増加する。しかも、ブラックの現像剤が通過する全ての作像部5K、5Y、5M、5Cにおいて「一転後巻き掛け」が形成されているため、ブラックの現像剤の転写ベルト80への転写効率を確保することが更により一層容易となる。尚、実施例7は実施例5の変形例に該当するが、実施例7を実施例2〜4若しくは実施例6のうちの何れかの例の変形例として構成することもできる。
(8)実施例8
実施例8も実施例5の変形例に相当するものであり、以下の点が実施例5と異なっている。すなわち、図13に示すように、実施例8の画像形成装置Gも、全ての作像部5K、5Y、5M、5Cにおいて「一転後巻き掛け」を形成しているが、ブラック(K)の作像部5Kにおける「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Kへの巻き掛け量」を、他の作像部5Y、5M、5Cにおける「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Y、10M、10Cへの巻き掛け量」よりも多くしている。
ここで、図13中の直線L1は4個の感光体ドラム10Y、10M、10Cの回転中心14Y、14M、14C、14Kを結ぶ直線である。また、S1〜S4は各作像部5Y、5M、5C、5Kにおいて各感光体ドラム10Y、10M、10Cの回転中心14Y、14M、14C、14Kから中間転写ベルト80に向かって引いた垂線S1、S2、S3、S4を示している。
実施例8では作像部5Y、5M、5Cにおいては「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Y、10M、10Cに対する巻き掛け量」が何れも約7.0mm(中心角θ、θ、θ;10°)とされている。つまり、1次転写ローラ51Y、51M、51Cが対応する感光体ドラム10Y、10M、10Cに当接する位置が、対応する垂線S1、S2、S3から「感光体ドラム10Y、10M、10Cの反転方向に10°回転した位置」とされている。一方、ブラック(K)の作像部5Kにおいては「中間転写ベルト80の感光体ドラム10Kに対する巻き掛け量」が何れも約10.5mm(中心角θ;15°)とされている。つまり、1次転写ローラ51Kが感光体ドラム10Kに当接する位置が、対応する垂線S4から「感光体ドラム10Y、10M、10Kの反転方向に15°回転した位置」とされている。
実施例8の画像形成装置Gではブラック(K)の作像部5Kにおいてニップ幅を拡大するため、転写効率を確保すること一層容易なものとなる。尚、実施例8は実施例5の変形例に該当するが、実施例8を実施例2〜4若しくは実施例6のうちの何れかの例の変形例として構成することもできる。
尚、ブラック(K)の液体現像剤のみでなく、実際の使用するイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各液体現像剤においても、その特性のバラツキを生じている場合等は、各転写ローラ51Y、51M、51C、51K毎に対応する感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kと中間転写ベルト80を挟みつつ当接する位置を異なることとしてもよい。例えば、前述の実施例5において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各作像部5Y、5M、5C、5Kの順に、中間転写ベルト80への巻き掛け量を増加させてもよい。
以上のように各実施例を説明したが、各請求項の発明においては更に以下のような変形例を例示できる。例えば、各請求項の発明の「被転写体」は中間転写ベルト80に限定されず、例えば、図14に示すように、紙搬送ベルト87と紙搬送ベルト87に保持された紙88とで被転写体を構成することもできる。
本発明は、例えば、プリンター、コピー機、ファクシミリ機の販売、施工、加工等を行う分野で利用可能である。
実施例1の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 実施例2の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 図2の一部拡大図である。 一転後巻き掛けを説明するための説明図である。 性能試験及び各比較試験の結果を示すグラフである。 両側巻き掛けを説明するための説明図である。 一転前巻き掛けを説明するための説明図である。 実施例3の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 実施例4の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 実施例5及び実施例7の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 実施例6の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 図11の一部拡大図である。 実施例8の画像形成装置を構成する主要構成要素を示す説明図である。 変形例を説明するための説明図である。
符号の説明
A〜G;画像形成装置、H1;仮想面、H2、H3;仮想垂直面、5Y、5M、5C、5K;作像部、10A、10B、10Y、10M、10C、10K;感光体ドラム(像担持体ドラム)、14A、14B;回転軸、30Y、30M、30C、30K;現像ユニット(現像部)、51A、51B、51Y、51M、51C、51K;1次転写ローラ(転写部材)、80;中間転写ベルト、81;第1のローラと、82;第2のローラ。

Claims (7)

  1. 第1のローラと第2のローラとに張架された無端状の被転写体と、
    前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態に配設される第1の潜像担持体ドラムと、
    前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態とされつつ前記第1の潜像担持体ドラムよりも前記第2のローラ側に配設される第2の潜像担持体ドラムと、
    前記第1の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第1の現像剤で現像して前記第1の潜像担持体ドラムに像を形成する第1の現像部と、
    前記第2の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第2の現像剤で現像して前記第2の潜像担持体ドラムに像を形成する第2の現像部と、
    前記第1の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第1の転写部材と、
    前記第2の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第2の転写部材と、
    を備え、
    前記第1の転写部材が前記被転写体を介して前記第1の潜像担持体ドラムと当接する位置を、前記第1の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第1の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第1の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第2の転写部材が前記被転写体を介して前記第2の潜像担持体ドラムと当接する位置を、前記第1の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第2の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態とされつつ前記第2の潜像担持体ドラムよりも前記第2のローラ側に配置される第3の潜像担持体ドラムと、
    該第3の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第3の現像剤で現像して該第3の潜像担持体ドラムに像を形成する第3の現像部と、
    前記第3の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第3の転写部材と、を備えるとともに、
    前記第3の転写部材が前記被転写体を介して前記第3の潜像担持体と当接する位置を、前記第2の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第3の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第3の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第3の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記被転写体の前記第1のローラから前記第2のローラへ搬送される周面に接触する状態とされつつ前記第3の潜像担持体ドラムよりも前記第2のローラ側に配置される第4の潜像担持体ドラムと、
    該第4の潜像担持体ドラムに形成された潜像を第4の現像剤で現像して該第4の潜像担持体ドラムに像を形成する第4の現像部と、
    前記第4の潜像担持体ドラムに前記被転写体を介して当接する第4の転写部材と、を備えるとともに、
    前記第4の転写部材が前記被転写体を介して前記第4の潜像担持体ドラムと当接する位置を、前記第3の潜像担持体ドラムの回転軸と前記第4の潜像担持体ドラムの回転軸とを含む仮想面に対して垂直な前記第4の潜像担持体ドラムの回転軸を含む仮想垂直面と、前記被転写体の周面側の前記第4の潜像担持体ドラムの周面との接触部よりも前記第1のローラ側とすることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の現像剤はブラックの現像剤であり、
    前記第1の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第1の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さは、前記第2の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第2の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さよりも長い請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2の現像剤は、イエローの現像剤であり、
    前記第3の現像剤は、マゼンダの現像剤である請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第4の現像剤はブラックの現像剤であり、
    前記第4の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第4の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さは、前記第3の潜像担持体ドラムと前記被転写体との該第3の潜像担持体ドラムの周方向の巻きかけ長さよりも長い請求項4に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015022285A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
US11086254B2 (en) 2017-11-28 2021-08-10 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus using developer containing toner particle and carrier liquid

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JP2015022285A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
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