JP2010048304A - 防振装置 - Google Patents

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JP2010048304A JP2008211774A JP2008211774A JP2010048304A JP 2010048304 A JP2010048304 A JP 2010048304A JP 2008211774 A JP2008211774 A JP 2008211774A JP 2008211774 A JP2008211774 A JP 2008211774A JP 2010048304 A JP2010048304 A JP 2010048304A
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Shinji Yamaura
慎司 山浦
Atsushi Mochida
淳史 望田
Masakazu Kamei
正和 亀井
Shigeki Ota
重喜 太田
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Abstract

【課題】防振性能を向上させることができる防振装置の提供。
【解決手段】防振部材25と鍔部23との当接部分S2を、鍔部23の外周縁部E1よりも径方向内側に配置した。これにより、防振部材25により減衰しきれなかったワイパモータ(振動体)の騒音や振動等を鍔部23に伝達させることができる。鍔部23は、取付部11に一体化したカシメナット32に当接しているので、当該鍔部23の部分の剛性、つまり騒音や振動等の伝達経路の剛性を高めることができ、防振性能を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動体と取付対象物との間に設けられ、振動体から取付対象物への振動伝達を抑制する防振装置に関する。
従来、自動車等の車両には、ワイパ装置やパワーウィンド装置等の駆動機器が搭載されており、これらの駆動機器は、振動体としての車載用電動モータ(ワイパモータやパワーウィンドモータ)を備えている。このような車載用電動モータは、搭載性を向上させるために小型化はもちろんのこと、リンク機構を介してワイパアームを揺動駆動させたり、ウィンドレギュレータを介してウィンドガラスを昇降させたりするために高出力化が図られている。
車載用電動モータとしては、小型化かつ高出力化に対応すべく、高速回転仕様のモータ部と、ウォームギヤおよびウォームホイールギヤよりなる減速機構部とを備えたものが使用されている。したがって、特に、車両の停車時等においては、車載用電動モータの騒音や振動等が車室内等に伝達されるのを抑制して静粛性を高めることが望ましい。そこで、ゴム等の弾性体よりなる防振部材を備えた防振装置を介して、車載用電動モータを車両の車体に支持することが行われており、このような防振装置としては、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載された防振装置は、金属等により形成されてボルト(取付ボルト)がネジ結合される筒状のカラー部材(筒状部材)と、カラー部材の軸方向両端側に設けられる大径ツバ部および小径ツバ部(鍔部)と、各ツバ部間に配置されて小径ツバ部よりも大径に設定された環状の防振ゴム(防振部材)とを備えている。そして、当該防振装置は、カラー部材の小径ツバ部側が車体に当接するよう配置され、防振ゴムの軸方向に沿う略中央部分において、車載用電動モータ等を支持するための取付部(ブラケット)を支持するようにしている。
特許第3999787号公報(図3)
しかしながら、上述の特許文献1に記載された防振装置によれば、小径ツバ部よりも大径に設定された防振ゴムが車体に当接するようになっているため、取付部によって支持される車載用電動モータ等の騒音や振動等が、取付部を介して防振ゴムに伝達され、その後、防振ゴムにより減衰しきれなかった騒音や振動等が、車体に伝達されてしまうという問題が生じ得る。ここで、車体の鋼板の肉厚がある程度の厚みを有していれば当該部分が高剛性部分となるため、騒音や振動等の伝達抑制を期待できるが、車体の鋼板の所定箇所のみの肉厚を増加させて対応するのは現実的ではない。したがって、騒音や振動等の車体への伝達をより低減させるために、防振装置の構造を根本的に見直す余地があった。
本発明の目的は、防振性能を向上させることができる防振装置を提供することにある。
本発明の防振装置は、振動体と取付対象物との間に設けられ、前記振動体から前記取付対象物への振動伝達を抑制する防振装置であって、前記振動体を前記取付対象物に取り付けるための取付ボルトが貫通する筒状部材と、前記筒状部材の軸方向一端側で当該筒状部材の径方向外側に延びるよう設けられ、前記取付対象物に当接する鍔部と、前記筒状部材の径方向外側に径方向内側が当接し、軸方向一端側が前記鍔部に当接し、径方向外側に前記振動体が装着される防振部材とを備え、前記防振部材と前記鍔部との当接部分を、前記鍔部の外周縁部よりも径方向内側に配置することを特徴とする。
本発明の防振装置は、前記防振部材と前記鍔部との当接部分を、前記取付対象物に設けられて前記取付ボルトがネジ結合されるナットの外周縁部よりも径方向内側に配置することを特徴とする。
本発明の防振装置は、少なくとも前記防振部材の軸方向一端側に、前記防振部材の外周縁部に沿うテーパ部を設けることを特徴とする。
本発明の防振装置は、前記防振部材の軸方向一端側の厚み寸法を、前記防振部材の軸方向他端側の厚み寸法よりも薄く設定することを特徴とする。
本発明によれば、防振部材と鍔部との当接部分を、鍔部の外周縁部よりも径方向内側に配置するので、防振部材により減衰しきれなかった振動体の騒音や振動等を鍔部に伝達させることができる。鍔部は取付対象物に当接されるため、当該鍔部の部分の剛性、つまり騒音や振動等の伝達経路の剛性を高めることができ、防振性能を向上させることができる。
本発明によれば、防振部材と鍔部との当接部分を、取付対象物に設けられて取付ボルトがネジ結合されるナットの外周縁部よりも径方向内側に配置するので、鍔部の部分の剛性、つまり騒音や振動等の伝達経路の剛性をより高めて、防振性能をさらに向上させることができる。
本発明によれば、少なくとも防振部材の軸方向一端側に、防振部材の外周縁部に沿うテーパ部を設けるので、振動体の振動等に伴って防振部材を徐々に弾性変形させることができ、鍔部への衝撃荷重の伝達を抑制することができる。
本発明によれば、防振部材の軸方向一端側の厚み寸法を、防振部材の軸方向他端側の厚み寸法よりも薄く設定するので、防振部材の軸方向一端側に鍔部を重ねた場合の厚み寸法と、防振部材の軸方向他端側の厚み寸法とを同じ厚み寸法に設定することができる。したがって、軸方向一端側の厚み寸法と軸方向他端側の厚み寸法とが同じ厚み寸法の防振装置と互換性を持たせることができる。
以下、本発明の第1実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る防振装置を備えたワイパ装置を説明する説明図を、図2は第1実施の形態に係る防振装置の詳細構造を説明する断面図をそれぞれ表している。
図1に示すように、ワイパ装置10は、車両の後方側に設けられるバックドア(図示せず)に搭載されるリヤワイパ装置であって、このワイパ装置10は、バックドアの内側に設けられた複数の取付部11a,11b,11c(図中二点鎖線)に固定されるようになっている。ここで、各取付部11a,11b,11cは、本発明における取付対象物を構成している。
ワイパ装置10は、車室内等に設けられた操作スイッチ(図示せず)を操作することにより駆動されるワイパモータ12と、当該ワイパモータ12を各取付部11a,11b,11cに取り付けるための取付ブラケット13とを備えている。
ワイパモータ12は、モータ部14と減速機構部15とを備えている。モータ部14の内部には、アマチュアシャフト(図示せず)が回転自在に設けられており、このアマチュアシャフトの先端側にはウォームギヤ(図示せず)が一体に設けられている。ウォームギヤは、減速機構部15の内部に回転自在に設けられるウォームホイールギヤ(図示せず)に噛み合わされている。ここで、ウォームギヤおよびウォームホイールギヤにより減速機構を構成している。
減速機構部15の内部には、減速機構に加えて出力軸16を有する出力ギヤ(図示せず)が設けられており、さらに、出力ギヤとウォームホイールギヤとの間には、回転−揺動変換機構(図示せず)が設けられている。回転−揺動変換機構は、ウォームホイールギヤの回転運動を出力軸16の揺動運動に変換するようになっており、これにより、モータ部14を回転駆動することで出力軸16を高出力で揺動運動させることができる。なお、出力軸16の先端側には、ワイパブレードが装着されたリヤワイパアーム(図示せず)が固定されるようになっている。
取付ブラケット13は、鋼板等をプレス加工することにより所定形状に形成され、平板状のマウント部17と、当該マウント部17に一体に設けられて各取付部11a,11b,11cのそれぞれに対応する複数の脚部18a,18b,18cとを備えている。マウント部17には、固定ネジ(図示せず)を介してワイパモータ12が固定され、各脚部18a,18b,18cには、複数のマウントラバー装置(防振装置)19a,19b,19cが装着されている。
ここで、ワイパモータ12は、取付ブラケット13にゴムブッシュ等の緩衝材を介さずに直接固定されている。したがって、ワイパモータ12および取付ブラケット13はそれぞれ一体化されており、ワイパモータ12および取付ブラケット13は、何れも本発明における振動体を構成している。
各脚部18a,18b,18cのそれぞれに装着される各マウントラバー装置19a,19b,19cは、それぞれ同一形状となっている。したがって、以下の説明においては、それぞれを区別するのに用いた接尾辞(a,b,c等の符号)を省略するとともに、一のマウントラバー装置を代表してその構造を詳細に説明する。
図2に示すように、マウントラバー装置19は、その軸心部分に筒状部材20を備えており、この筒状部材20には、ワイパモータ12(取付ブラケット13)を取付部11に取り付けるための取付ボルト21の雄ネジ部22が貫通するようになっている。筒状部材20は、鋼板等をロール成形することにより筒状に形成されており、筒状部材20の軸方向一端側(図中下側)には、その径方向外側に延びるよう環状の鍔部23が一体に設けられている。また、筒状部材20の軸方向他端側(図中上側)にはワッシャ24が配置されており、このワッシャ24は、取付ボルト21の装着とともに所定箇所(図示位置)に配置されるようになっている。
筒状部材20の径方向外側には、防振部材25の径方向内側が当接して設けられている。防振部材25は、天然ゴムや合成ゴム等により可撓性を有するよう環状に形成されており、筒状部材20に圧入されている。ここで、マウントラバー装置19は、筒状部材20,鍔部23および防振部材25によって形成されている。
防振部材25は、その軸方向に向けて第1環状部26と第2環状部27とを備えており、第1環状部26は、防振部材25の軸方向一端側(図中下側)を形成し、第2環状部27は、防振部材25の軸方向他端側(図中上側)を形成している。
第1環状部26の厚み寸法t1は、第2環状部27の厚み寸法t2よりも薄く設定されている(t1<t2)。これにより、第1環状部26の厚み寸法t1および鍔部23の厚み寸法t3の合計の厚み寸法(t1+t3)と、第2環状部27の厚み寸法t2とを略同じ厚み寸法となるようにしている(t2≒t1+t3)。よって、マウントラバー装置19は、その軸方向上下側で厚み寸法が同じマウントラバー装置と互換性を有するようになっている。つまり、軸方向上下側で厚み寸法が同じマウントラバー装置に替えて、マウントラバー装置19を使用できるようになっている。
第1環状部26の軸方向一端側、つまり鍔部23側には、環状の第1テーパ部28が設けられている。第1テーパ部28は、第1環状部26の外周縁部に沿うよう当該第1環状部26に一体に設けられ、この第1テーパ部28は、第1環状部26がその軸方向に圧縮変形した際に、第1環状部26と鍔部23との当接面積を徐々に増加させる役割を果たすものである。このようにすることで、第1環状部26から鍔部23に向けて伝達される衝撃荷重を緩和するようにしている。
第2環状部27の軸方向他端側には、環状の第2テーパ部29が設けられている。第2テーパ部29は、第2環状部27の外周縁部に沿うよう当該第2環状部27に一体に設けられ、この第2テーパ部29は、第2環状部27がその軸方向に圧縮変形した際に、第2環状部27とワッシャ24との当接面積を徐々に増加させる役割を果たすものである。このようにすることで、第2環状部27からワッシャ24に向けて伝達される衝撃荷重を緩和するようにしている。
防振部材25の軸方向に対する第1環状部26と第2環状部27との間には、防振部材25の周方向に沿うようにして環状溝30が設けられている。環状溝30には、振動体としての取付ブラケット13の脚部18が嵌り込んで装着されるようになっている。これにより、ワイパモータ12の騒音や振動等が取付ブラケット13を介して防振部材25に伝達されて、これに伴い、防振部材25は当該騒音や振動等を減衰するようになっている。
取付部11には取付孔31が形成されており、この取付孔31にはカシメナット32が固定されている。カシメナット32は、ナット本体33とカシメ部34とを備えており、ナット本体33の内側には、取付ボルト21の雄ネジ部22がネジ結合される雌ネジ部35が形成されている。カシメ部34は、カシメナット32の他の部分よりも薄肉に形成されており、図示しないプレス加工機(ナット固定治具)等によって取付孔31にカシメ固定されるようになっている。ここで、カシメナット32は、取付部11に一体化されており、本発明における取付対象物およびナットの双方を構成している。
カシメナット32のナット本体33およびカシメ部34には、それぞれを径方向に向けて跨ぐよう鍔部23が当接されている。鍔部23とカシメナット32との当接部分は、図2に示すように環状の当接面S1となっており、この当接面S1は、図中白抜矢印に示すように、取付ブラケット13から伝達される大きな負荷Fを、カシメナット32に小さな負荷f(図中実線矢印)として分散させるようになっている(f<F)。つまり、鍔部23は、カシメナット32の所定箇所に負荷が集中するのを防止するようになっている。ここで、大きな負荷Fには、ワイパモータ12の振動による負荷に加えて、取付ボルト21のカシメナット32に対する締付荷重が含まれている。
鍔部23の半径寸法r1は、カシメナット32の半径寸法r2よりも小さく設定され、また、防振部材25と鍔部23との当接部分S2の半径寸法r3よりも大きく設定されている(r3<r1<r2)。これにより、防振部材25と鍔部23との当接部分S2を、鍔部23の外周縁部E1およびカシメナット32の外周縁部E2よりも径方向内側に配置するようにしている。また、防振部材25と鍔部23との当接部分S2における防振部材25の軸方向に延長した部分には、鍔部23とカシメナット32とが密着した状態で存在し、当該部分の剛性は高められた状態となっている。
次に、マウントラバー装置19の取付部11への取付手順について図面を用いて詳細に説明する。図3は防振装置の取付部への取付手順を説明する説明図を表している。
まず、マウント部17にワイパモータ12を装着した取付ブラケット13を準備するとともに、複数のマウントラバー装置19を準備する(図1参照)。そして、取付ブラケット13の脚部18に各マウントラバー装置19を装着し、これによりワイパ装置10の組み立てが完了する(ワイパ装置組立工程)。
次いで、図3中矢印(1)に示すように、各マウントラバー装置19を各取付部11に対向するよう近接させ、各マウントラバー装置19の鍔部23を、各取付部11のカシメナット32に互いの軸心が一致するよう当接させる。これにより、ワイパ装置10の各取付部11に対する位置決めが完了する(位置決め工程)。
その後、ワイパ装置10を各取付部11に対して位置決めした状態のもとで、図3中矢印(2)に示すように、ワッシャ24を装着した取付ボルト21を筒状部材20に挿通する。そして、図3中矢印(3)に示すように、取付ボルト21の雄ネジ部22をカシメナット32の雌ネジ部35に所定の締付トルクでネジ結合し、これにより、マウントラバー装置19の取付部11への取付作業、つまりワイパ装置10のバックドアへの取付作業が完了する(取付工程)。
次に、マウントラバー装置19の動作について図面を用いて詳細に説明する。図4(a),(b)は防振装置の動作を説明する説明図を、図5は振動伝達測定結果を示す振動レベル(dB)−周波数(Hz)グラフを、図6は車体騒音測定結果を示す騒音レベル(dB)−周波数(Hz)グラフをそれぞれ表している。
操作スイッチを操作してワイパモータ12を回転駆動すると、モータ部14および減速機構部15から騒音や振動等が発生する。すると、取付ブラケット13は、取付部11に対して、図4(a)の矢印A方向に近接したり図4(b)の矢印B方向に離間したりする。
取付ブラケット13が取付部11に近接した場合には、第1環状部26がその軸方向に圧縮変形されて、第1環状部26と鍔部23との当接部分S2が図4(a)の実線矢印方向に向けて増加していく。また、取付ブラケット13が取付部11から離間した場合には、第2環状部27がその軸方向に圧縮変形されて、第2環状部27とワッシャ24との当接部分S3が図4(b)の実線矢印方向に向けて増加していく。ここで、第1環状部26は、比較的大きな負荷を受けて大きく圧縮変形されたとしても、鍔部23の外周縁部E1を越えて取付対象物としてのカシメナット32に当接することは無い。なお、図4(a),(b)の破線矢印は、上記とは逆に当接部分S2,S3がそれぞれ減少していくことを示している。
このように、防振部材25の第1環状部26および第2環状部27が、所定の周波数で弾性変形を繰り返すことにより、ワイパモータ12の騒音や振動等を減衰することができる。また、ワイパモータ12の騒音や振動等が比較的大きく、減衰しきれなかった騒音や振動等は、鍔部23に伝達、つまり鍔部23とカシメナット32とが密着した部分(高強度部分)に伝達されるので、ワイパモータ12の騒音や振動等が車体に伝達されるのを抑制することができる。
図5および図6に示す測定結果(グラフ)は、防振部材が車体に当接する従来例のマウントラバー装置(一点鎖線)と、上述した本発明に係るマウントラバー装置19(実線)とを比較したものである。
図5に示すように、マウントラバー装置19は、約250Hz以下の低周波数領域を除く略全域の周波数領域、つまりワイパモータ12の作動時に生じ得る振動の周波数領域において、従来例に比して振動遮断性能(防振性能)が向上したことを確認できた。また、図6に示すように、マウントラバー装置19は、破線囲い部Aに示すように、略全域の周波数領域で車体に伝達される騒音(例えば、車室内の騒音)を低減できることを確認できた。特に、破線囲い部Bに示すように、耳障りな周波数である約1200Hz近傍の騒音を効果的に抑制できることを確認できた。
以上詳述したように、第1実施の形態に係るマウントラバー装置19によれば、防振部材25と鍔部23との当接部分S2を、鍔部23の外周縁部E1よりも径方向内側に配置したので、防振部材25により減衰しきれなかったワイパモータ12の騒音や振動等を鍔部23に伝達させることができる。鍔部23は、取付部11に一体化したカシメナット32に当接しているので、当該鍔部23の部分の剛性、つまり騒音や振動等の伝達経路の剛性を高めることができ、防振性能を向上させることができる。
また、第1実施の形態に係るマウントラバー装置19によれば、防振部材25に第1テーパ部28および第2テーパ部29を設けたので、ワイパモータ12の振動等に伴って防振部材25を徐々に弾性変形させることができ、鍔部23への衝撃荷重の伝達を抑制することができる。
さらに、第1実施の形態に係るマウントラバー装置19によれば、第1環状部26の厚み寸法を、第2環状部27の厚み寸法よりも薄く設定し、第1環状部26に鍔部23を重ねた場合の厚み寸法と、第2環状部27の厚み寸法とを同じ厚み寸法に設定したので、軸方向一端側の厚み寸法と軸方向他端側の厚み寸法とが同じ厚み寸法のマウントラバー装置と互換性を持たせることができ、容易に交換することができる。
次に、本発明の第2実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した第1実施の形態と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。図7は第2実施の形態に係る防振装置の詳細構造を説明する断面図を表している。
第2実施の形態においては、第1実施の形態と同じマウントラバー装置19を用いており、車体側の取付構造のみが異なっている。具体的には、取付部11に固定されるナットの形状のみが異なっており、取付部11の取付ブラケット13側とは反対側(図中下側)には、六角ナット40が溶接部WPにより固定されている。六角ナット40の雌ネジ部41には、その同軸上に取付部11の取付孔31が対向配置されている。
六角ナット40の半径寸法r4は、鍔部23の半径寸法r1よりも小さく設定され、また、防振部材25と鍔部23との当接部分S2の半径寸法r3よりも大きく設定されている(r3<r4<r1)。これにより、防振部材25と鍔部23との当接部分S2を、鍔部23の外周縁部E1および六角ナット40の外周縁部E3よりも径方向内側に配置するようにしている。また、防振部材25と鍔部23との当接部分S2における防振部材25の軸方向に延長した部分には、鍔部23,取付部11および六角ナット40がそれぞれ密着した状態で存在し、当該部分の剛性は高められた状態となっている。
以上詳述したように、第2実施の形態においても、上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記各実施の形態においては、第1環状部26および第2環状部27の双方に、第1テーパ部28および第2テーパ部29をそれぞれ設けたものを示したが、本発明はこれに限らず、防振部材25の必要とする減衰特性(防振性能)に応じて、各テーパ部の双方を省略したり、何れか一方のみを設けたりすることもできる。ただし、テーパ部を省略する場合には、防振部材が圧縮変形された際に取付部に当接しないよう、防振部材の半径寸法やその形状を設定するようにする。
また、上記各実施の形態においては、マウントラバー装置19を、車両のバックドアに搭載されるワイパ装置10の取り付けに用いたものを説明したが、本発明はこれに限らず、車両のフロント側(エンジンルーム内等)に搭載されるワイパ装置(フロントワイパ装置)の取り付けに用いることもできる。
さらに、上記各実施の形態においては、本発明における振動体として、ワイパモータ12(取付ブラケット13)としたものを示したが、本発明はこれに限らず、パワーウィンドモータやサンルーフモータ等、他の振動体の振動伝達抑制に用いることもできる。
本発明に係る防振装置を備えたワイパ装置を説明する説明図である。 第1実施の形態に係る防振装置の詳細構造を説明する断面図である。 防振装置の取付部への取付手順を説明する説明図である。 (a),(b)は、防振装置の動作を説明する説明図である。 振動伝達測定結果を示す振動レベル(dB)−周波数(Hz)グラフである。 車体騒音測定結果を示す騒音レベル(dB)−周波数(Hz)グラフである。 第2実施の形態に係る防振装置の詳細構造を説明する断面図である。
符号の説明
10 ワイパ装置
11 取付部(取付対象物)
12 ワイパモータ(振動体)
13 取付ブラケット(振動体)
14 モータ部
15 減速機構部
16 出力軸
17 マウント部
18 脚部
19 マウントラバー装置(防振装置)
20 筒状部材
21 取付ボルト
22 雄ネジ部
23 鍔部
24 ワッシャ
25 防振部材
26 第1環状部
27 第2環状部
28 第1テーパ部(テーパ部)
29 第2テーパ部(テーパ部)
30 環状溝
31 取付孔
32 カシメナット(取付対象物,ナット)
33 ナット本体
34 カシメ部
35 雌ネジ部
40 六角ナット(ナット)
41 雌ネジ部
E1 外周縁部(鍔部の外周縁部)
E2 外周縁部(カシメナットの外周縁部)
E3 外周縁部(六角ナットの外周縁部)
S1 当接面
S2 当接部分(防振部材と鍔部との当接部分)
S3 当接部分(第2環状部とワッシャとの当接部分)
WP 溶接部

Claims (4)

  1. 振動体と取付対象物との間に設けられ、前記振動体から前記取付対象物への振動伝達を抑制する防振装置であって、
    前記振動体を前記取付対象物に取り付けるための取付ボルトが貫通する筒状部材と、
    前記筒状部材の軸方向一端側で当該筒状部材の径方向外側に延びるよう設けられ、前記取付対象物に当接する鍔部と、
    前記筒状部材の径方向外側に径方向内側が当接し、軸方向一端側が前記鍔部に当接し、径方向外側に前記振動体が装着される防振部材とを備え、
    前記防振部材と前記鍔部との当接部分を、前記鍔部の外周縁部よりも径方向内側に配置することを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置において、前記防振部材と前記鍔部との当接部分を、前記取付対象物に設けられて前記取付ボルトがネジ結合されるナットの外周縁部よりも径方向内側に配置することを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2記載の防振装置において、少なくとも前記防振部材の軸方向一端側に、前記防振部材の外周縁部に沿うテーパ部を設けることを特徴とする防振装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の防振装置において、前記防振部材の軸方向一端側の厚み寸法を、前記防振部材の軸方向他端側の厚み寸法よりも薄く設定することを特徴とする防振装置。
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