JP2010017926A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッドの小型化を図りつつノズルのメニスカスが破壊されるのを防止する。
【解決手段】インクジェットヘッド1に、マニホールド流路の出口からノズルに至る複数の個別インク流路が形成されている。超過状態検知部が、ノズルに形成されたメニスカスにおけるインク側と大気側との圧力差を算出し、算出した圧力差が閾値を超える超過状態になることを検知する。圧力制御部は、圧力差が超過状態となるときから所定の駆動時間の間、圧力差が閾値未満となるように、ポンプ18を駆動してインクタンク17内に正圧を印加する。
【選択図】図6

Description

本発明は、液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録装置に関する。
記録用紙等の記録媒体にインク滴を吐出して画像を記録するインクジェットプリンタとして、インクタンクからのインクが供給される共通インク流路及び共通インク流路の出口から記録媒体にインク滴を吐出するノズルに至る複数の個別インク流路を有するインクジェットヘッドを備えるものがある(特許文献1参照)。
特開2007−301844号公報(図4)
上述したインクジェットヘッドにおいては、多数のノズルから同時にインク滴を吐出したときに、個別インク流路へのインクの供給が不足することによって、共通インク流路内のインクが負圧となり、特に、インク滴を吐出していないノズルに形成されたメニスカスが壊れることがある。メニスカスが壊れると、当該ノズルからインク滴が正常に吐出されなくなる。そこで、流路断面積を大きくして共通インク室の流路抵抗を下げることによって、個別インク流路へのインクの供給不足を解消することが考えられる。しかしながら、共通インク流路の流路断面積を大きくすると、インクジェットヘッドが大型化してしまう。
そこで、本発明は、記録ヘッドの小型化を図りつつノズルのメニスカスが破壊されるのを防止することができる記録装置を提供することを目的とする。
本発明の記録装置は、液体を収容する液体タンクと、前記液体タンクからの液体が供給口を介して供給される共通液体流路、前記共通液体流路の出口から圧力室を介してノズルに至る複数の個別液体流路、及び、前記圧力室内の液体に前記ノズルから吐出する圧力を付与する複数のアクチュエータを有する記録ヘッドとを備えている。さらに、前記液体タンク内の圧力を変化させる圧力可変機構と、いずれかの前記ノズルから液滴が吐出されることで液滴が吐出されない他の前記ノズルに形成されたメニスカスに対する液体側の圧力と気体側の圧力との間の圧力差が閾値を超える超過状態になることを検知する超過状態検知手段と、前記圧力差が前記超過状態になることを前記超過状態検知手段が検知した場合、前記超過状態となる時点から所定時間が経過するまでの間、前記圧力可変機構を制御して前記圧力差が前記閾値未満となるようにする圧力制御手段とを備えている。
本発明によると、ノズルから多量の液体が吐出されることによって共通インク流路内に所定以上の負圧が発生しようとするときに、共通インク流路内に所定以上の負圧が発生しないように、液体タンク内の圧力を制御することによって共通インク流路へのインクの供給力を調整するため、記録ヘッドの小型化を図りつつメニスカスが破壊されるのを防止することができる。
本発明においては、前記超過状態検知手段は、液滴を吐出する全ての前記ノズルから吐出される液滴の総量の単位時間当たりの変化量に基づいて、前記圧力差を算出することが好ましい。これによると、圧力差をソフトウェア処理だけで容易に予測することができる。
または、本発明においては、複数の前記ノズルを含むノズル群が複数形成されており、前記超過状態検知手段は、前記ノズル群毎に、液滴を吐出する全ての前記ノズルから吐出される液滴の総量の単位時間当たりの変化量及び前記供給口から前記共通液体流路までの流路抵抗に基づいて前記圧力差を算出し、算出された複数の前記圧力差の少なくともいずれか1つが前記閾値を超えたときに、前記超過状態になることを検知することが好ましい。これによると、長尺の記録ヘッドのように、供給口からノズルまでの流路抵抗がノズルによってばらつきがある場合であっても、正確な圧力差を算出することができる。
さらに、本発明においては、前記記録ヘッド内の液体の温度を検出する温度検出手段をさらに備えており、前記超過状態検出手段は、前記温度検出手段が検出する温度に基づいて、前記圧力差を算出することがより好ましい。これによると、温度によって液体の粘度が変化した場合においても正確な圧力差を予測することができる。
加えて、本発明においては、各ノズルから吐出される液滴のサイズを示す駆動データを記憶する記憶手段をさらに有しており、前記超過状態検知手段は、前記駆動データから前記液滴の総量を決定することがより一層好ましい。これによると、駆動データを用いることによって、圧力差をさらに容易に予測することができる。
また、本発明においては、前記液体タンクと前記共通液体流路とを連通させる供給流路と、前記供給流路内の液体の圧力を計測する圧力センサとをさらに備えており、前記超過状態検知手段は、前記圧力センサによって計測される前記供給流路内の液体の圧力に基づいて、前記超過状態になることを検知することが好ましい。これによると、超過状態になっていることを確実に検知することができる。
このとき、前記閾値は、全ての前記ノズルから最大サイズの液滴が吐出されている場合に、全ての前記ノズルから流出する液体の量と前記共通液体流路に供給される液体の量とに釣り合いが生じているときに、前記圧力センサによって計測される圧力に対応した前記圧力差以上であり、且つ、前記メニスカスが破壊に至る前記圧力差未満であることが好ましい。これによると、超過状態になっていることをさらに確実に検知することができる。
また、本発明においては、前記圧力制御手段は、前記圧力差が大きくなるに伴って、前記所定時間を長くすることが好ましい。これによると、超過状態になろうとする時間に応じて、圧力可変機構を駆動させる時間を調整することができるため、省電力化を図ることができる。
さらに、本発明においては、前記圧力制御手段は、前記所定時間において前記液体タンク内に正圧が印加されるように前記圧力可変機構を駆動することが好ましい。これによると、圧力差を小さくするための制御が容易になる。
加えて、本発明においては、前記圧力変化機構が、前記液体タンク内に強制的に空気を供給するポンプを含んでいることが好ましい。これによると、圧力変化機構を容易に実現することができる。
または、本発明においては、前記圧力変化機構が、前記液体タンクの壁面の一部を変位させることによって前記液体タンク内の容積を変化させる容積変化機構を含んでいてもよい。これによると、圧力変化機構の小型化を図ることができる。
さらに、本発明においては、前記記録ヘッド内の液体の温度を検出する温度検出手段をさらに備えており、前記圧力制御手段は、前記温度検出手段が所定温度以下の温度を検出したときにのみ、前記液体タンク内の圧力を制御することが好ましい。これによると、液体タンク内の圧力を制御するための処理が簡略化される。
本発明によると、ノズルから多量の液体が吐出されることによって共通インク流路内に所定以上の負圧が発生しようとするときに、共通インク流路内に所定以上の負圧が発生しないように、液体タンク内の圧力を制御することによって共通インク流路へのインクの供給力を調整するため、記録ヘッドの小型化を図りつつメニスカスが破壊されるのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る第1実施形態のインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1を有するカラーインクジェットプリンタである。また、インクジェットプリンタ101は、インクジェットプリンタ101を制御する制御装置16を有している。このインクジェットプリンタ101には、図中左方に給紙部11が、図中右方に排紙部12がそれぞれ構成されている。
インクジェットプリンタ101の内部には、給紙部11から排紙部12に向かって用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙部11のすぐ下流側には、用紙を狭持搬送する一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、用紙Pを給紙部11から図中右方に送り出すためのものである。用紙搬送経路の中間部には、搬送機構13が設けられている。この搬送機構13は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内に配置されたプラテン15とを含む。プラテン15は、インクジェットヘッド1と対向する位置において搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持するものである。ベルトローラ7と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙部11から送りローラ5a、5bによって送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けるものである。
図示しない搬送モータがベルトローラ6を回転させることによって、搬送ベルト8が走行される。これにより、搬送ベルト8が、ニップローラ4によって外周面8aに押さえ付けられた用紙Pを粘着保持しつつ排紙部12に向けて搬送する。なお、搬送ベルト8の表面には、弱粘着性のシリコン樹脂層が形成されている。
搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離プレート14が設けられている。剥離プレート14は、搬送ベルト8の外周面8aに粘着されている用紙Pを外周面8aから剥離して、図中右方の排紙部12に向けて導くように構成されている。
4つのインクジェットヘッド1は、4色(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)のインクに対応して、搬送方向に沿って並べて固定されている。つまり、このインクジェットプリンタ101は、ライン式プリンタである。インクジェットヘッド1は、その下端にヘッド本体2をそれぞれ有している。ヘッド本体2は、搬送方向に直交した方向に長尺な細長い直方体形状となっている。また、ヘッド本体2の底面が搬送ベルト8の外周面8aに対向するインク吐出面2aとなっている。搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2のすぐ下方側を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面に向けてインク吐出面2aから各色のインクが吐出されることで、用紙Pの印刷面に所望のカラー画像を形成できるようになっている。
次に、図2〜図5を参照しつつ、ヘッド本体2について説明する。図2は、ヘッド本体2の平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及びノズル108を実線で描いている。図4は、図3に示すIV−IV線に沿った部分断面図である。図5は、アクチュエータユニット21の部分断面図である。
ヘッド本体2は、インクタンク17(図6参照)からのインクを貯溜しつつ流路ユニット9に供給するリザーバユニット(不図示)やアクチュエータユニット21を駆動させる駆動信号を生成するドライバIC51(図7参照)が組み付けられることによって、インクジェットヘッド1を構成するものである。
図2に示すように、ヘッド本体2は、4つのアクチュエータユニット21が、流路ユニット9の上面9aに固定されている。図3に示すように、流路ユニット9は、圧力室110等を含むインク流路が内部に形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、ドライバIC51に駆動されることによって、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
図2に示すように、流路ユニット9は、直方体形状となっている。流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニットのインク流出流路(不図示)に対応して、計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、図2及び図3に示すように、それぞれが、流路ユニット9の短手方向(副走査方向)に関する端部近傍において流路ユニット9の長手方向(主走査方向)に配列された5個のインク供給口105bに連通する2つのマニホールド流路105が形成されている。これら2つのマニホールド流路105は、流路ユニット9において互いに独立しているとともにリザーバユニットにおいて互いに連通している。また、各マニホールド流路105は、互いに平行に且つ主走査方向に延在するように分岐している複数の副マニホールド流路105aを有している。流路ユニット9の下面には、多数のノズル108がマトリクス状に配置されたインク吐出面2aが形成されている。圧力室110も流路ユニット9におけるアクチュエータユニット21の固定面においてノズル108と同様マトリクス状に多数配列されている。
本実施形態では、等間隔に流路ユニット9の長手方向に並ぶ圧力室110の列が、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各圧力室列に含まれる圧力室110の数は、後述のアクチュエータユニット21の外形形状(台形形状)に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。ノズル108も、これと同様の配置がされている。
図4に示すように、流路ユニット9は、ステンレス鋼など金属材料からなる9枚のプレート122〜130から構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形状の平面を有する。
これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、プレート122〜130に形成された貫通孔が連結され、流路ユニット9内に、2つのマニホールド流路105、そして各マニホールド流路105に係る副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル108に至る多数の個別インク流路132が形成される。
次に、流路ユニット9におけるインクの流れについて説明する。リザーバユニットからインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、各マニホールド流路105において副マニホールド流路105aに分岐される。副マニホールド流路105a内のインクは、各個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介してノズル108に至る。
アクチュエータユニット21について説明する。図2に示すように、アクチュエータユニット21は、それぞれ台形の平面形状を有している。また、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料から形成され、図5に示すように、3枚の圧電シート(圧電層)141〜143から構成されている。圧電シート141上の圧力室110に対向する位置には、個別電極135が形成されている。個別電極135は、圧力室110に対向して配置された電極部と、圧力室110に対向する領域の外にまで引き出された延出部とを有し、この延出部上にランド136が形成されている。最上層の圧電シート141とその下側の圧電シート142との間にはシート全面に形成された共通電極134が介在している。
共通電極134は、すべての圧力室110に対応する領域において等しくグランド電位が付与されている。一方、個別電極135は、ドライバIC51とランド136を介して電気的に接続されており、このドライバIC51からの駆動信号が選択的に入力されるようになっている。つまり、アクチュエータユニット21において、個別電極135と圧力室110とで挟まれた部分を個別のアクチュエータとして、圧力室110の数に対応した複数のアクチュエータが作り込まれている。
ここで、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電シート141はその厚み方向に分極されており、個別電極135(電極部)に対応した部分が、圧電効果によって撓む活性部として働く。そして、個別電極135を共通電極134と異なる電位にすると、この活性部には分極方向に電界が印加される。活性部は、電界と分極の方向が同じとき、厚み方向に伸張し面方向に収縮する。なお、このときの変位量は、厚み方向より面方向の方が大きい。このように、アクチュエータユニット21は、圧力室110から最も離れた上側1枚の圧電シート141を、活性部を含む活性層とし、且つ、圧力室110に近い下側2枚の圧電シート142、143を非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプのアクチュエータである。圧電シート141〜143は圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されている。ここで、圧電シート141における電界印加部分とその下方の圧電シート142、143との間で平面方向への歪みに差が生じると、圧電シート141〜143全体が圧力室110の内側へ凸になるように変形(ユニモルフ変形)する。これにより、圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、圧力室110内に圧力波が発生する。そして、発生した圧力波が圧力室110からノズル108まで伝播することによってノズル108からインク滴が吐出される。
なお、本実施形態においては、予め個別電極135に所定の電位を付与しておき、吐出要求があるごとに一旦個別電極135にグランド電位を付与し、その後所定のタイミングにて再び所定の電位を個別電極135に付与するような駆動信号をドライバIC51から出力させる。この場合、個別電極135がグランド電位になるタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が降下して副マニホールド流路105aから個別インク流路132へとインクが吸い込まれる。その後、再び個別電極135を所定の電位にしたタイミングで、圧力室110内のインクの圧力が上昇し、ノズル108からインク滴が吐出される。
次に、インクジェットヘッド1にインクを供給するインク供給システムについて図6を参照しつつ説明する。図6は、インク供給システムの概略構成図である。なお、図6には1つのインクジェットヘッド1にインクを供給するインク供給システムのみが描かれているが、他のインクジェットヘッド1に関しても同様である。図6に示すように、インクジェットヘッド1には、インク供給管17aを介してインクタンク17が接続されている。インクタンク17は、接続されたインクジェットヘッド1に対応するインクを収容するものである。インクタンク17に収容されているインクは、インク供給管17aを介してインク供給口1aからインクジェットヘッド1に供給される。そして、インクジェットヘッド1のインク吐出面2aが、インクタンク17に貯溜されたインクの液面より高い位置に配置されている。このため、ノズル108の開口に形成されたメニスカスとインクタンク17に貯溜されたインクの液面との間の水頭差により、ノズル108内が負圧になっている(図8参照)。
さらにインクタンク17には、インクタンク17内に強制的に空気を供給するポンプ18が接続されている。ポンプ18からインクタンク17内に強制的に空気が供給されることによって、インクタンク17内の圧力が高くなる(正圧方向に変化する)。制御装置16の圧力制御部66(後述:図7参照)は、ポンプ18の駆動を制御することによって、インクタンク17内の圧力を制御することができる。
次に、制御装置16について図7を参照しつつ詳細に説明する。図7は、制御装置16の機能ブロック図である。なお、図7においては、4つのインクジェットヘッド1のうち1つのみを模式的に示している。図7に示すように、制御装置16は、印刷データ記憶部63と、ヘッド制御部64と、超過状態検知部65と、圧力制御部66とを有している。
印刷データ記憶部63は、図示しないホストコンピュータから転送された印刷データを記憶するものである。印刷データには、用紙Pに形成すべき画像に関する画像データが含まれる。画像データは、ヘッド制御部64がアクチュエータユニット21を駆動するための駆動データであり、画像の各ドットに対応するノズル108から吐出される液滴のサイズ(大滴、中滴、小滴)を示すドットデータの集合体である。
ヘッド制御部64は、ドライバIC51に制御信号を出力することによってアクチュエータユニット21を制御するものであり、搬送機構13によって搬送された用紙Pに、印刷データ記憶部63に記憶された印刷データに基づく画像が形成されるように、ノズル108からインク滴を吐出させる。ここで、インク滴の吐出周期は、用紙Pの搬送速度及び用紙Pの搬送方向に関する解像度によって決定される。本実施形態においては、インク滴の吐出周期が50μsecとなっている。
超過状態検知部65について図8及び図9をさらに参照しつつ説明する。図8は、ノズル108に形成されたメニスカスの状態を示すノズルプレート130の断面図である。上述したように、ノズル108の開口に形成されたメニスカスとインクタンク17に貯溜されたインクの液面との間の水頭差により(図6参照)、ノズル108内が負圧になっている。これにより、アクチュエータユニット21が非駆動状態や停止状態にあるとき、メニスカスにおいて、気体側の圧力Poよりインク側の圧力Piの方が若干小さくなっている。このため、メニスカスはインク側からの負圧(水頭圧に相当)を常に受けており、ノズル108の内側に凸となるように形成されている。
図9は、ノズル108から各吐出周期(単位時間)で吐出されるインク滴の総量が大きくなるように変化したときの、副マニホールド流路105aや個別インク流路132内のインクにおける圧力の変化を示すグラフである。アクチュエータの駆動によってインク滴が吐出されるとき、インクの補給が間に合わなければ(リフィル不足)、インク側の圧力Piはより負圧側に大きくなる。これにより、メニスカスはノズル108の内側により凸となるように変化する。
特に、図9は、印刷開始直後から高い印刷デューティーで印刷を続けたときの圧力変化を示している。印刷開始直後では、インク滴の吐出総量に対してインクタンク17側からのインクの供給が間に合わず、インク側と気体(大気)側との圧力差が大きく負圧に変化する。しばらくすると、上流側から供給されたインクがノズル108に到達することによって、この負圧が緩和されていく。その後、ノズル108からのインク滴の排出と上流側からのインクの供給とが釣り合うようになる。このように、インク消費開始に遅れてインクが供給されるのは、インクタンク17からインクジェットヘッド1(ノズル108)までに流路抵抗があるためで、インクにその流動を妨げる一種の慣性力を生じさせる。
ここで、ノズル108の中にインク滴の吐出を行わないノズル108があったとき、このノズル108に形成されたメニスカスには、印刷開始直後に生じる大きな負圧が及ぶことになる。この負圧が、メニスカスを破壊する圧力以上でなければ、ノズル108内に気泡が侵入するような不具合は生じない。逆に、この負圧がメニスカスを破壊する圧力以上であれば、ノズル108内に気泡が侵入して吐出不能状態に陥ることがある。なお、インク滴の吐出を行っているノズル108に関しては、この間、アクチュエータによってメニスカスに対して正負の交番圧力(本実施形態では、周波数20kHzの圧力変化)が印加される。そのため、駆動中のノズル108では、当該ノズル108のメニスカスが破壊に至ることはない。
図8及び図9に示すように、超過状態検知部65は、いずれかのノズル108からインク滴が吐出されることで、他のインク滴の吐出を行っていないノズル108に形成されたメニスカスにおけるインク側の圧力Piと気体側の圧力Poとの間の圧力差Pd(Pd=Pi−Po)が閾値kを超える超過状態になることを予測(検知)するものである。
なお、超過状態とは、圧力差Pdが、メニスカス耐圧P未満であってメニスカス耐圧Pに近い値に決定された閾値k(本実施形態においては−2.0kPa)を超える状態である。このように、閾値kは、メニスカスの破壊を防ぐ目的の閾値であるから、メニスカス耐圧P未満に設定される。上述したように、ノズル108からのインクの消費と副マニホールド流路105aや個別インク流路132へのインクの供給との間に釣り合いが生じると、これに対応したインク流路での圧力損失(負圧)が発生する。この圧力損失は、インク滴の吐出が停止するまでメニスカスに加わることになる。このときの圧力損失が、メニスカスを破壊する程のものでなければ、閾値kをこのような釣り合い状態における圧力差Pd以上の値とすればよい。なお、閾値kは、全てのノズル108から最大サイズのインク滴が吐出されている場合に、全てのノズル108から吐出されるインクの量とインクタンク17から供給されるインクの量とに釣り合いが生じているときの圧力差Pd以上の値とするのが好適である。
ここで、メニスカス耐圧Pは、
P=4σ・cosθ/d
σ:インクの表面張力
θ:ノズル108におけるインクの接触角
d:ノズル108の開口の直径
で表される。インクの表面張力σは、インク温度Tが高くなるに伴って低下する。したがって、メニスカス耐圧Pはインク温度Tが高くなるに伴って低くなる。このため、超過状態検知部65は、インク温度Tが高くなるにしたがって、閾値kを大きくする(閾値kを正圧側に変更する)。
そして、インク側の圧力Piは、
Pi=P0+ΔP
P0:水頭圧
ΔP:圧力損失
で表される。水頭圧P0は、鉛直方向に関するノズル108の開口位置とインクタンク内のインクの液面位置との差によって発生する圧力である。また、圧力損失ΔPは、
ΔP=Q・R
Q:ノズル108から吐出されるインク量
R:インクタンクからノズル108に至るまでのインク流路における流路抵抗
で表される。さらに、流路抵抗Rは、インク流路の流路断面形状とインク粘度μとによって決定される。また、インク粘度μはインク温度Tによって変化する。したがって、圧力差Pdは、ノズル108から吐出されるインク量Qとインク温度Tとによって変化する。
図9に示すように、例えば、全てのノズル108からインク滴が吐出されていない状態(〜t0)から、大部分のノズル108から多量のインク滴が吐出されると(t0〜t3)、インクの流れが安定するt0〜t2までの間は、副マニホールド流路105aや個別インク流路132へのインクの供給が追いつかず、インク流路内が大きく負圧となる。図9の場合、圧力差Pdが最大で−3.0kPaとなる。インク滴を吐出していないノズル108においては、メニスカス耐圧Pが−3.0kPaの場合、圧力差Pdが−3.0kPaとなると、メニスカスが破壊される可能性がある。
超過状態検知部65は、ドライバIC51が有する温度センサ51aの検出結果に基づいて流路ユニット9内のインク温度Tを算出するとともに、印刷データ記憶部63に記憶された印刷データに基づいて、各吐出周期(単位時間)におけるインク滴を吐出する全てのノズル108から吐出されるインク滴の総量の変化量V(上述のインク滴の吐出を停止状態からインク滴の吐出を開始したときのインク量Qに相当)、及び、当該変化量Vが持続する時間である持続時間Sを算出する。変化量Vが表れたときから圧力差Pdが変化して安定するまで、すなわち、圧力差Pdが、当該変化量Vに相当するインク量Qに対応する値になるまでに約100msecかかる。したがって、持続時間Sが100msecに達するまでは、持続時間Sの経過に伴って圧力差Pdが徐々に大きくなるように変化する。
なお、ドライバIC51は、アクチュエータユニット21に接続されたフレキシブルケーブル上に実装されている。さらに、ドライバIC51は、フレキシブルケーブルの引き回しによって、リザーバユニットに熱的に結合するように配置されている。実際には、熱伝導性シートを介してリザーバユニットに固定されている。そのため、ドライバIC51内蔵の温度センサ51aは、リザーバユニット内のインクタンク17からのインク温度を検出できるようになっている。
また、上述したように、メニスカス耐圧Pはインク温度Tが高くなるに伴って低くなるため、超過状態検知部65は、インク温度Tが高くなるに伴って、閾値kを正圧側にシフトさせて大きくする。本実施形態においては、インク温度Tが10℃を超える常温時においては、閾値kを−2KPaに、インク温度Tが10℃以下の低温時においては、閾値kを−2.2KPaに切り換える構成となっている(表1参照)。なお、閾値kはインク温度Tの変化に伴って3段階以上で変化する構成であってもよい。そして、超過状態検知部65は、インク温度T、変化量V及び継続時間Sに基づいて圧力差Pdを決定し、決定した圧力差Pdが閾値kを超える超過状態になることを検知する。具体的には、超過状態検知部65は、圧力差Pdを決定するとき、次に示すような、インク温度T(常温時25℃及び低温時10℃)毎に準備された、変化量V及び継続時間Sと圧力差Pdとの関係を示したテーブルを参照して、圧力差Pdを決定する。これにより、圧力差Pdの決定に関する高速処理が可能となる。
Figure 2010017926
圧力制御部66は、超過状態検知部65が超過状態になることを検知した場合、超過状態となる時点から駆動時間(t1〜t2)が経過するまでの間、圧力差Pdが閾値k未満となるように、ポンプ18を駆動してインクタンク17内に正圧を印加する。これにより、この正圧がメニスカスに伝わって、当該メニスカスが破壊されることがない。具体的には、圧力制御部66は、次に示すような圧力差Pdとポンプ18を駆動する圧力(圧力制御ポンプ圧)との関係によって、圧力制御ポンプ圧を決定し、決定された当該圧力制御ポンプ圧にしたがって、ポンプ18を駆動する。
圧力制御ポンプ圧=−Pd+k
なお、この関係において、圧力制御ポンプ圧が負の値になるときは、メニスカスが破壊されることがないため、ポンプ18を駆動しない(圧力制御ポンプ圧=0)。なお、この圧力差Pdと圧力制御ポンプ圧との関係を上述した表1に記載のテーブルに組み込んだ、次に示すようなテーブルに基づいて、圧力制御ポンプ圧を直接決定してもよい。
Figure 2010017926
また、圧力制御部66は、駆動時間を、ポンプ18を駆動していない場合に圧力差Pdが閾値kを超えた後に再び閾値k未満に戻るために十分な時間に決定する。したがって、圧力制御部66は、予測した圧力差Pdが大きくなるに伴って、ポンプ18の駆動時間を長くする。
以上、説明した本実施形態によると、超過状態検知部65が、ノズル108に形成されたメニスカスにおけるインク側の圧力Piと気体側の圧力Poとの間の圧力差Pdを算出し、算出した圧力差Pdが閾値kを超える超過状態になることを検知する。そして、圧力制御部66が、超過状態検知部65が超過状態になることを検知した場合、超過状態となる時点から駆動時間が経過するまでの間、圧力差Pdが閾値k未満となるように、ポンプ18を駆動させる。これにより、ノズル108のメニスカスが破壊されるのを防止することができる。また、インクジェットヘッド1のインク流路の断面積を大きくしたり、内部にダンパー機能を設けたりする必要がないため、インクジェットヘッド1の小型化を図ることができる。
超過状態検知部65が、インク温度Tに基づいて圧力差Pdを算出するため、インク温度Tによってインク粘度μが変化した場合においても正確な圧力差Pdを算出することができる。
また、超過状態検知部65が、変化量V及び持続時間Sに基づいて、圧力差Pdを算出するため、圧力差Pdを正確に予測することができる。
さらに、超過状態検知部65が、印刷データ記憶部63に記憶された印刷データに基づいて、変化量Vを算出するため、圧力差Pdを容易に予測することができる。
また、圧力制御部66が、圧力差Pdが大きくなるに伴って、駆動時間を長くするため、ポンプ18を効率よく駆動して省電力化を図ることができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態について図10及び図11を参照しつつ説明する。図10は、第2実施形態に係るインクジェットプリンタのインク供給システムの概略構成図である。図11は、制御装置116の機能ブロック図である。なお、本実施形態は、制御装置116の超過状態検知部165及び圧力センサ19を除く他の部材及び機能部が第1実施形態と実質的に同じであるため、これらについては、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図10及び図11に示すように、圧力センサ19は、インクタンク17とインクジェットヘッド1とを接続するインク供給管17aに配置されており、インク供給管17a内の圧力を検知する。超過状態検知部165は、圧力センサ19が検知したインク供給管17a内の圧力に基づいて、圧力差Pdを算出し、算出した圧力差Pdが閾値kを超える超過状態になることを検知する。ここで、閾値kは、全てのノズル108から大滴のインク滴が吐出されている場合に、全てのノズル108から流出するインクの量とマニホールド流路105に供給されるインクの量とに釣り合いが生じているときに、圧力センサ19によって計測される圧力に対応した値以上であり、且つ、メニスカス耐圧P未満である。
なお、副マニホールド流路105aや個別インク流路132内のインクの圧力をより的確に計測するという観点から、圧力センサ19は、インク供給口17aや、リザーバユニット内のインク流路中に配置するとよい。これにより、メニスカスにかかるインク側の圧力の変化を時間的に遅れることなく検知できるようになる。
そして、圧力制御部66は、超過状態検知部165が超過状態になることを検知したとき、超過状態となる時点から駆動時間が経過するまでの間、圧力差Pdが閾値k未満となるように、ポンプ18を駆動する。
以上、説明した本実施形態によると、インクジェットヘッド1の小型化を図りつつノズル108のメニスカスが破壊されるのを防止することができる。
また、超過状態検知部165が、圧力センサ19が検知したインク供給管17a内の圧力に基づいて、圧力差Pdを算出しているため、超過状態になっていることを正確に検知することができる。
<第3実施形態>
本発明に係る第3実施形態について図12を参照しつつ説明する。図12は、第3実施形態に係るインクジェットプリンタのインク供給システムの概略構成図である。なお、本実施形態は、インクタンク217及びダイヤフラム駆動部218を除く他の部材及び機能部が第1実施形態と実質的に同じであるため、これらについては、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
インクタンク217はダイヤフラム217bを有している。ダイヤフラム217bは、インクタンク217の内壁の一部である天井壁を構成している。ダイヤフラム217bが駆動されるとダイヤフラム217bの厚みが変化する。これにより、インクタンク217内の天井壁が変位して、インクタンク217の容積が変化する。つまり、ダイヤフラム217bが容積変化機構となっている。ダイヤフラム駆動部218は、制御装置16の圧力制御部66からの指令に基づいてダイヤフラム217bを駆動するものである。
そして、圧力制御部66は、超過状態検知部65が超過状態になることを検知したとき、超過状態となる時点から駆動時間が経過するまでの間、圧力差Pdが閾値k未満となるように、ダイヤフラム駆動部218を介してダイヤフラム217bを駆動する。
以上、説明した本実施形態によると、インクジェットヘッド1の小型化を図りつつノズル108のメニスカスが破壊されるのを防止することができる。また、インクタンク217内ダイヤフラム217bが組み込まれているため、インクジェットプリンタの小型化を図ることができる。
<第1変形例>
第1実施形態においては、超過状態検知部65が、インクジェットヘッド1単位で、圧力差Pdを算出して超過状態を検知する構成となっているが、複数のノズルを含むノズル群を複数画定し、ノズル群単位で、圧力差Pdを算出して超過状態を検知する構成であってもよい。具体的には、図13に示すように、インクジェットヘッド301が、インクジェットヘッド301の長手方向に関する中央に形成されたインク供給口301aと連通するリザーバ流路304と、リザーバ流路304の長手方向に関する互いに異なる位置に接続された5つの共通インク流路305と、各共通インク流路305の出口からノズル308に至る複数の個別インク流路306とを含んでいる。そして、各共通インク流路305に連通する複数のノズル308がそれぞれノズル群u1〜u5を構成している。インクジェットヘッド301においては、インク供給口301aから各ノズル群u1〜u5までの流路抵抗が、インク供給口301aから離隔するに伴って大きくなっている(ノズル群u1→ノズル群u2→ノズル群u3→ノズル群u4→ノズル群u5)。
このとき、超過状態検知部が、各ノズル群u1〜u5単位で、各吐出周期におけるインク滴を吐出する全てのノズル308から吐出されるインク滴の総量の変化量Vを算出し、変化量V及びインク供給口301aから共通インク流路305まで(ノズル群u1〜u5に係る各ノズル308までと実質的に同じである。)の流路抵抗に基づいて、圧力差Pdを算出する。そして、超過状態検知部は、算出したノズル群u1〜u5に係る5つの圧力差Pdの少なくともいずれか1つが閾値kを超えたときに、超過状態になることを検知する。
これによると、長尺のインクジェットヘッド301のように、インク供給口301aからノズル308までの流路抵抗がノズル308によってばらつきがある場合であっても、正確な圧力差Pdを算出することができる。また、用紙Pの特定の印刷領域が、他の印刷領域に比べて高い印刷デューティーで画像の形成が行われる場合にも、印刷時の領域毎の圧力差Pdに対応することができる。これにより、ポンプ18やダイヤフラム217bを効率よく駆動することができるため、省電力化を図ることができる。なお、圧力差Pdを小さくするという観点からは、ノズル群u1〜u5に関する流路抵抗が小さいことが好ましい。したがって、図14に示すように、長手方向に関する中央にインク供給口401aが形成されていることがより好ましい。これによると、インクジェットヘッド401における、インク供給口401aから最も遠いノズル群u1、u5に関する流路抵抗が、インクジェットヘッド301における、インク供給口301aから最も遠いノズル群u5に関する流路抵抗よりも小さくなる。このため、インクジェットヘッド301と比較して、インクジェットヘッド401のノズル群u1、u5に関する圧力差Pdが小さくなり、圧力差Pdが閾値kを超える頻度が低下する。これにより、ポンプ18やダイヤフラム217bを駆動させる頻度が低下し、省電力化を図ることができる。
なお、本変形例においては、同一の共通インク流路305に連通する複数のノズル308がノズル群u1〜u5を形成する構成となっているが、ノズル群は、流路抵抗が近似している複数のノズルによって形成されていればよく、異なる共通インク流路に連通するノズルが同一のノズル群を形成していてもよい。
<第2変形例>
第1実施形態においては、超過状態検知部65が、インク温度T及び変化量Vに基づいて決定した圧力差Pdが閾値kを超える超過状態になることを検知したとき、圧力制御部66が、ポンプ18を駆動する構成となっているが、流路抵抗Rに対するインク温度Tの影響が小さい場合には、超過状態検知部が、変化量Vのみに基づいて圧力差Pdを決定してもよい。このとき、超過状態検知部が、決定した圧力差Pdが閾値kを超える超過状態になることを検知し、圧力制御部が、インク温度Tが所定温度以下(例えば、15℃)の場合にのみ、ポンプ18を駆動することが好ましい。これによると、計算が簡略化されるため、制御が容易になる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の第1実施形態においては、圧力制御部66が、圧力差Pdが大きくなるに伴って、駆動時間を長くする構成であるが、駆動時間を固定にする構成であってもよい。このとき、駆動時間は、全てのノズル108から最大サイズのインク滴が吐出され続けているときにおいて、圧力差Pdが閾値を超えた後に再びこの閾値に回復するまでの時間以上の時間とすればよい。
また、上述の第1実施形態においては、駆動時間を、圧力差Pdが閾値kを超えた後に再び閾値k未満に戻るために十分な時間に決定する構成であるが、駆動時間を、超過状態となる時点から全てのノズル108からのインク滴の吐出が完了するまでの間、又は、インク滴を吐出する全てのノズル108から吐出されるインク滴の総量の変化量Vが所定値以下になるまでの間として決定する構成であってもよい。
また、上述の第1実施形態においては、超過状態検知部65が、インク温度Tが高くなるに伴って、閾値kを大きくする構成であるが、閾値kを固定にする構成であってもよい。
さらに、上述の第1実施形態においては、超過状態検知部65が、算出したインク温度T及び変化量Vに基づいて圧力差Pdを算出する構成であるが、変化量Vのみに基づいて圧力差Pdを算出する構成であってもよい。
また、第2実施形態において、駆動時間を、圧力センサ19によってインクの圧力が閾値kを超えた時点から、再び閾値k未満に戻るまでの時間としてもよい。これにより、ポンプ18の駆動を、必要なときに必要な時間だけ行うことができるため、省電力化を図ることができる。
本発明の記録装置は、インクジェットヘッド1のアクチュエータユニット21が複数の圧力室に跨る連続平板状の圧電シートの積層体であったが、圧力室毎に個別に分離された複数のアクチュエータから構成されていてもよい。この場合、複数のアクチュエータは、非活性層も含めて個別に分離されていてもよいし、活性層のみが分離された形態であってもよい。
また、本発明の記録装置は、アクチュエータユニット21が圧電式のアクチュエータであったが、他の方式のアクチュエータであってもよく、例えば、バブル方式のアクチュエータや静電方式のアクチュエータであっても同様の効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの外観側面図である。 図2に示すヘッド本体の平面図である。 図2に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3に示すIV−IV線断面図である。 図2に示すアクチュエータユニットの断面図である。 図1に示すインクジェットヘッドに関するインク供給システムの概略構成図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図4に示すノズルに形成されたメニスカスの状態を示すノズルプレートの断面図である。 図4に示すノズルから吐出されるインク滴の総量が大きくなるように変化したときの、個別インク流路内のインクにおける圧力の変化を示すグラフである。 第2実施形態に係るインク供給システムの概略構成図である。 第2実施形態に係る制御装置の機能ブロック図である。 第3実施形態に係るインク供給システムの概略構成図である。 第1変形例を説明するための図である。 第1変形例を説明するための図である。
符号の説明
1、301、401 インクジェットヘッド
1a、301a、401a インク供給口
16、116 制御装置
17、217 インクタンク
17a インク供給管
18 ポンプ
19 圧力センサ
51a 温度センサ
63 印刷データ記憶部
64 ヘッド制御部
65、165 超過状態検知部
66 圧力制御部
101 インクジェットプリンタ
105 マニホールド流路
105a 副マニホールド流路
108、308 ノズル
132 個別インク流路
217b ダイヤフラム
218 ダイヤフラム駆動部
304 リザーバ流路
305 共通インク流路
306 個別インク流路
u1〜u5 ノズル群

Claims (12)

  1. 液体を収容する液体タンクと、
    前記液体タンクからの液体が供給口を介して供給される共通液体流路、及び、前記共通液体流路の出口から圧力室を介してノズルに至る複数の個別液体流路、前記圧力室内の液体に前記ノズルから吐出する圧力を付与する複数のアクチュエータを有する記録ヘッドと、
    前記液体タンク内の圧力を変化させる圧力可変機構と、
    いずれかの前記ノズルから液滴が吐出されることで液滴が吐出されない他の前記ノズルに形成されたメニスカスに対する液体側の圧力と気体側の圧力との間の圧力差が閾値を超える超過状態になることを検知する超過状態検知手段と、
    前記圧力差が前記超過状態になることを前記超過状態検知手段が検知した場合、前記超過状態となる時点から所定時間が経過するまでの間、前記圧力可変機構を制御して前記圧力差が前記閾値未満となるようにする圧力制御手段とを備えていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記超過状態検知手段は、液滴を吐出する全ての前記ノズルから吐出される液滴の総量の単位時間当たりの変化量に基づいて、前記圧力差を算出することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 複数の前記ノズルを含むノズル群が複数形成されており、
    前記超過状態検知手段は、前記ノズル群毎に、液滴を吐出する全ての前記ノズルから吐出される液滴の総量の単位時間当たりの変化量及び前記供給口から前記共通液体流路までの流路抵抗に基づいて前記圧力差を算出し、算出された複数の前記圧力差の少なくともいずれか1つが前記閾値を超えたときに、前記超過状態になることを検知することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッド内の液体の温度を検出する温度検出手段をさらに備えており、
    前記超過状態検出手段は、前記温度検出手段が検出する温度に基づいて、前記圧力差を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の記録装置。
  5. 各ノズルから吐出される液滴のサイズを示す駆動データを記憶する記憶手段をさらに有しており、
    前記超過状態検知手段は、前記駆動データから前記液滴の総量を決定することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記液体タンクと前記共通液体流路とを連通させる供給流路と、
    前記供給流路内の液体の圧力を計測する圧力センサとをさらに備えており、
    前記超過状態検知手段は、前記圧力センサによって計測される前記供給流路内の液体の圧力に基づいて、前記超過状態になることを検知することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 前記閾値は、全ての前記ノズルから最大サイズの液滴が吐出されている場合に、全ての前記ノズルから流出する液体の量と前記共通液体流路に供給される液体の量とに釣り合いが生じているときに、前記圧力センサによって計測される圧力に対応した前記圧力差以上であり、且つ、前記メニスカスが破壊に至る前記圧力差未満であることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記圧力制御手段は、前記圧力差が大きくなるに伴って、前記所定時間を長くすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記圧力制御手段は、前記所定時間において前記液体タンク内に正圧が印加されるように前記圧力可変機構を駆動することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記圧力変化機構が、前記液体タンク内に強制的に空気を供給するポンプを含んでいることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 前記圧力変化機構が、前記液体タンクの壁面の一部を変位させることによって前記液体タンク内の容積を変化させる容積変化機構を含んでいることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の記録装置。
  12. 前記記録ヘッド内の液体の温度を検出する温度検出手段をさらに備えており、
    前記圧力制御手段は、前記温度検出手段が所定温度以下の温度を検出したときにのみ、前記液体タンク内の圧力を制御することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の記録装置。
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