JP2010015551A - 触覚情報提示装置及び触覚情報提示システム - Google Patents

触覚情報提示装置及び触覚情報提示システム Download PDF

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Abstract

【課題】触覚情報として、機械的な比較的「硬い」感触だけでなく、生物感等の「やわらかな」感触をユーザに与えることのできる触覚情報提示装置を提供する。
【解決手段】人間の体の一部に空気振動圧を与えて前記触覚情報を提示するスピーカ1と、スピーカ1を駆動する駆動信号の信号波形を調整する制御部とを備える触覚情報提示装置10を提供する。触覚情報を提示する手段として、スピーカを用いているので、様々な振動周波数を有する空気振動圧を人間の体の一部に与えることができ、様々な感触をユーザに与えることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、触覚情報提示装置及び触覚情報提示システムに関し、より詳細には、人間の体の一部に接触させて触覚情報を提示する触覚情報提示装置及び触覚情報提示システムに関する。
従来、様々な分野で、人間の視覚や聴覚に情報(音楽や映像等)を提示する装置が開発されてきたが、近年、視覚や聴覚だけでなく触覚を含めた感覚に情報を提示する装置への関心が高まっている。そこで、これまで、人間の触覚を含めた感覚に情報を提示する様々な装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2並びに非特許文献1参照)。
特許文献1には、ベッドマット上の赤ちゃんに、効率よく、音楽を聴かせて赤ちゃんの気持ちを穏やかにさせるための乳児用音響装置が提案されている。特許文献1の乳児用音響装置は、ユニット内にコアを宙吊りにしコイルを固定した音響振動器と、それに接続され、胎動音などの音楽信号を発生させる再生器とを備える。この装置では、音響振動器をベッドマット上に置き、再生器から音響振動器に音楽を流し、そして、音響振動器の振動によりベッドマットを振動させる。これにより、胎動音などの振動を赤ちゃんに伝えている。
特許文献2には、ドライブゲーム装置等に用いてより臨場感に富んだ感覚を実現する体感装置(体感服)が提案されている。特許文献2の体感服では、体感服を複数のブロックに分け、各ブロック内にスピーカを配置した構成となっている。この体感服では、ブロック毎に独立に出し入れされる空気の圧力を表示画像等に対応して制御することによりユーザの所定部位が圧迫される構造になっている。なお、スピーカの駆動周波数は音声信号に対応して制御される。
また、非特許文献1で提案されている触覚情報提示装置は、その内部にソレノイドモータやリニアモータ備えている。この触覚情報提示装置では、ユーザが装置を握った際に、ソレノイドモータやリニアモータを駆動させることにより装置内に何かがあるような感触をユーザに与える。また、非特許文献2では、生物的な鼓動のような感触を出すような装置が提案されている。
また、従来、視覚障害者用の触覚情報提示装置として、点字ピンを上下に駆動してユーザに点字データを提示する装置も提案されている。
さらに、従来、映像情報及び/または音声情報を含むコンテンツを再生する再生手段と、コンテンツに同期した振動情報に基づいて被振動体に体感用の振動を与える振動発生手段とを備える振動体感再生装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3で提案されている振動体感再生装置では、コンテンツをスロー再生した際にも、そのスロー再生に同期した振動情報で被振動体に振動を与える技術が記載されている。
特開平09−191984号公報 特開平07−84515号公報 特開2007−324829号公報
Y. Sekiguchi, K. Hirota, M. Hirose:The Design and Implementation of Ubiquitous Haptic Device, Proc. World HapticsConference2005, 2005, 257-258 中田亨:ペット動物の対人心理用のロボットにおける構築,東京大学大学院光学系研究科博士課程先端学際光学専攻博士論文,2001
従来提案されている様々な触覚情報提示装置(以下では、触覚ディスプレイともいう)を時間的解像度及び空間的解像度という観点で分類すると、図18のようになる。図18のグラフでは、縦軸に時間的解像度をとり、横軸に空間的解像度をとった。なお、ここでいう時間的解像度とは、触覚ディスプレイで提示できる触覚情報の周波数のダイナミックレンジ(情報の再生能力)に対応するものであり、空間的解像度とは、一つの触覚情報を提示するために必要な物理的な領域(触覚情報の提示領域)の大きさである。すなわち、触覚ディスプレイで提示できる触覚情報の周波数のダイナミックレンジが広いほど、時間的解像度が高くなり、一つの触覚情報を提示するために必要な物理的な領域が小さいほど、空間的解像度は高くなる。
視覚障害者用の触覚ディスプレイのような装置では、点字ピン等により一つの触覚情報を表すので、触覚情報の提示領域は小さくなり、空間的解像度は高くなる。また、このような装置では、ユーザに数種類程度の触覚情報しか与えないので、時間的解像度は小さくなる。それゆえ、このような触覚ディスプレイは図18中の領域111で示されるような領域の装置(従来の触覚ディスプレイ)に分類される。
一方、特許文献2で提案されているような体感装置では、ブロック毎に触覚情報を提示するので、その提示領域は広くなり、空間的解像度は低くなる。また、このような装置では、ユーザに数種類程度の触覚情報しか与えないので、時間的解像度は小さくなる。それゆえ、特許文献2で提案されているような装置は図18中の領域112で示されるような領域の装置(従来の着用触覚ディスプレイ)に分類される。なお、特許文献1や非特許文献1及び2で提案されているような触覚ディスプレイも、図18中の領域112で示される領域の装置に分類される。
上述した従来の触覚ディスプレイでは、ユーザに数種類程度の触覚情報しか与えないので、ユーザに知覚されるのはその触覚情報に対応した所定の情報のみだけであり、その触感も機械的であり、比較的「硬い」触感となる。それゆえ、従来の触覚ディスプレイでは、与えられた触覚情報から、ユーザに何かを想像させたり、親しみを感じさせたりするような触感を与えることができないという問題があった。例えば、生物の柔らかさ、押されたら押し返すなど力覚的な抵抗感、心臓の鼓動、筋肉の振動等の物体が生きているように感じる感覚(いわゆる生物感と呼ばれる感覚)などの情動的な「やわらかな」感触を、従来の触覚ディスプレイでは、ユーザに与えることは困難である。
また、非特許文献2で提案されている装置では、生物的な鼓動のような感触を出すことは可能であるが、この装置は大掛かりな装置であり、周波数も低域のみに対応可能になっている。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、触覚情報として、上述した機械的な比較的「硬い」感触だけでなく、生物感等の「やわらかな」感触をユーザに与えることのできる簡易な触覚情報提示装置及び触覚情報提示システムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の触覚情報提示装置は、人間の体の一部に空気振動圧を与えて触覚情報を提示するスピーカと、スピーカを駆動する駆動信号の信号波形を調整する制御部とを備える構成とした。
本発明の触覚情報提示装置では、触覚情報を提示する手段として、スピーカを用いる。スピーカは低周波数から高周波数までの広い周波数範囲で駆動させることができるので、そのスピーカにより発生させる空気振動の振動周波数の範囲も広くすることができる。それゆえ、本発明では、様々な振動周波数を有する空気振動圧を人間の体の一部に与えることができ、様々な触感をユーザに与えることができる。
なお、本発明の触覚情報提示装置は、上述のように、人間の体の一部に与えられる空気振動圧の振動周波数を広い範囲で変化させることができるので、触覚情報のダイナミックレンジ(時間的解像度)を広くすることができる。また、本発明は、一つの触覚情報の提示領域は点字ピン等に比べて広いので空間的解像度は低くなる。それゆえ、本発明の触覚情報提示装置は、図18中の領域113で示されるような領域の装置に分類される。
また、本発明の触覚情報提示装置では、さらに、前記触覚情報提示装置に外力が与えられたことを検知するセンサを備え、制御部が、センサの検知結果に基づいて、駆動信号の周波数、振幅及び位相の少なくとも一つを調整してもよい。
この場合、例えばユーザ等により触覚情報提示装置に外力が与えられると、その動作に応じてスピーカの駆動信号の周波数、振幅及び位相の少なくとも一つが変化し、リアルタイムで人間の体の一部に与える触感を変化させることができる。
また、本発明の触覚情報提示システムは、人間の体の一部に空気振動圧を与えて触覚情報を提示するスピーカ、及び、触覚情報の再生速度を変化させる再生速度調整部を含み且つスピーカを駆動する駆動信号の信号波形を調整する制御部を有する触覚情報提示装置と、触覚情報に対応する映像情報を触覚情報と同期させて表示する映像表示装置とを備える構成とした。
上述のように、本発明の触覚情報提示装置及び触覚情報提示システムでは、触覚情報を提示する手段としてスピーカを用いるので、様々な振動周波数を有する空気振動圧を人間の体の一部に与えることができ、多様な触感をユーザに与えることができる。それゆえ、本発明によれば、スピーカの駆動信号の周波数(信号波形)を制御部により適宜調整することにより、触覚情報として、機械的な「硬い」感触だけでなく、生物感等の「やわらかな」感触をユーザに与えることができる。また、本発明では、触覚情報を提示する手段としてスピーカを用いているので、装置の構成をより簡易にすることができる。
また、本発明において、外力が与えられたことを検知するセンサを備え、そのセンサの検知結果に基づいて、制御部が、スピーカの駆動信号の周波数、振幅及び位相の少なくとも一つを調整した場合、「やわらかな」物質感をより強調してユーザに与えることができる。
図1(a)〜(c)は、第1の実施形態の触覚ディスプレイの概略構成図であり、図1(a)は斜視図であり、図1(b)は側面図であり、図1(c)は図1(b)中のA−A断面図である。 図2は、第1の実施形態の触覚ディスプレイのブロック構成図である。 図3は、第1の実施形態の触覚ディスプレイの動作を説明するための図である。 図4は、第1の実施形態の触覚ディスプレイの動作を説明するための図である。 図5は、第1の実施形態における試験1の結果を示した図である。 図6は、第1の実施形態における試験3の結果を示した図である。 図7(a)〜(c)は、第2の実施形態の触覚ディスプレイの概略構成図であり、図7(a)は斜視図であり、図7(b)は側面図であり、図7(c)は図7(b)中のB−B断面図である。 図8は、第3の実施形態の触覚ディスプレイを含む情報端末装置の概略構成図である。 図9は、第3の実施形態の情報端末装置の概略ブロック及び情報端末装置が同様の構成の他の情報端末装置と無線通信する様子を示した図である。 図10は、第3の実施形態の情報端末装置が提示波形パラメータを送信する際の動作手順を示したフローチャートである。 図11は、第3の実施形態の情報端末装置が提示波形パラメータを受信する際の動作手順を示したフローチャートである。 図12は、第4の実施形態の情報端末装置の概略ブロック図である。 図13は、第4の実施形態の情報端末装置の動作手順を示したフローチャートである。 図14は、変形例1における触覚ディスプレイを用いたコミュニケーションシステムの構成図である。 図15は、第5の実施形態の触覚情報提示システムの概略ブロック図である。 図16は、第5の実施形態における評価試験で用いた触覚情報の記録装置の概略構成図である。 図17は、変形例2の触覚情報提示システムの概略ブロック図である。 図18は、本発明の触覚ディスプレイと、従来の触覚ディスプレイとの差異を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は以下の順で説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。
1.第1の実施形態[基本構成例]
2.第2の実施形態[弾性シートを備えた構成例]
3.第3の実施形態[触覚ディスプレイを他の情報端末と組み合わせた構成例]
4.第4の実施形態[触覚ディスプレイを他の情報端末と組み合わせた構成例]
5.第5の実施形態[時間伸縮機能を有する触覚ディスプレイ及び触覚情報提示システムの構成例]
<1.第1の実施形態>
[装置構成]
第1の実施形態の触覚ディスプレイ(触覚情報提示装置)の構成例を、図1及び2を用いて説明する。なお、本実施形態では、ユーザの手のひらに空気振動圧を与えて触覚情報を提示する触覚ディスプレイの例を説明する。
図1(a)〜(c)は、本実施形態の触覚ディスプレイの概略構成図である。図1(a)は、触覚ディスプレイの斜視図であり、図1(b)は、触覚ディスプレイの側面図であり、図1(c)は、図1(b)中のA−A断面図である。
本実施形態の触覚ディスプレイ10は、2つのスピーカ1及び2と、圧力センサ3と、加速度センサ4と、図1には示していない触覚ディスプレイ10の動作を制御する制御部と、これらの構成部材を覆う筐体5とを備える。上述のように、本実施形態の触覚ディスプレイ10は、構成が簡素であるので低コストで製造することができる。なお、図1には示していないが、本実施形態の触覚ディスプレイ10の駆動電源は装置の外部にあり、その駆動電源と触覚ディスプレイ10とは電気コードにより接続されている。ただし、本発明はこれに限定されず、触覚ディスプレイ10が駆動電源を備えていてもよい。また、本実施形態では、制御部を装置内部に備える例を説明したが、制御部を装置外部に設けてもよい。この場合、駆動電源は装置外部及び内部のいずれに設けてもよい。
本実施形態の触覚ディスプレイ10は、図1(a)に示すように、肉厚の略円盤形状を有しており、筐体5の両側面部(平面部)7には、それぞれスピーカ1及び2の振動面を露出するための円形開口部8が形成されている。なお、筐体5はABS(AcrylonitrileButadiene Styrene)樹脂で形成されている。
本実施形態では、図1(c)に示すように、2つのスピーカ1及び2はその振動面1s及び2sが互いに反対方向に向くように配置されている。そして、2つのスピーカ1及び2は、その振動面1s及び2sが筐体5の円形開口部8に露出するように、筐体5の両側面部7にそれぞれ取り付けられている。
スピーカ1には、ボイスコイル型のフルレンジスピーカを用いる。スピーカ1は、主に、振動面1sを有するコーン部11と、コーン部11の振動面1sとは反対側に設けられた磁石部12と、振動面1sを振動させるためのボイスコイル(不図示)とから構成される。また、スピーカ2は、スピーカ1と同じ構成である。それゆえ、ここではスピーカ2の説明は省略する。なお、スピーカ1及び2としては、例えばプッシュプル型の静電スピーカなど、振動面の振幅をある程度大きくすることができる方式のスピーカであれば任意の方式のスピーカを用いることができる。
圧力センサ3には、抵抗素子型のセンサを用いる。圧力センサ3では、圧力が印加された際にセンサ内の抵抗値の変化を検出する。本実施形態では、ユーザが触覚ディスプレイ10を使用する際に、後述するように、筐体5の両側面に形成された円形開口部8を両方の手のひらで塞ぐようにして、触覚ディスプレイ10を挟持する。それゆえ、ユーザが触覚ディスプレイ10を挟持した際に、その圧力を検出できるようにするために、図1(b)に示すように、圧力センサ3を円形開口部8の近傍の筐体5内部に取り付けた。なお、本発明はこれに限定されず、外部(ユーザ等)から加えられた力(外力)を検知できる位置であれば、任意の位置に圧力センサ3を設置することができる。例えば、圧力センサ3を2つのスピーカ1及び2の間に設置してもよい。この場合、圧力センサ3に均一な力を与えるため、及び、圧力センサ3の測定範囲を越えないように力を分散させるために、スピーカ1及び2と圧力センサ3との間にはシリコーンフィルムなどのクッション材を設けることが好ましい。また、圧力センサ3としては、抵抗素子型以外にも、触覚ディスプレイ10に搭載できる圧力センサであれば、任意の圧力センサを用い得る。
また、加速度センサ4には、容量性の3軸加速度センサを用いる。このセンサでは加わった外力に応じてセンサのキャパシタンスの変化を検出する。加速度センサ4は、図1(c)に示すように、2つのスピーカ1及び2の間(触覚ディスプレイ10のほぼ中央)に設置した。なお、本発明はこれに限定されず、触覚ディスプレイ10の加速度が検知できる位置であれば、任意の位置に加速度センサ4を設置することができる。また、加速度センサ4としては、容量性の3軸加速度センサ以外にも、触覚ディスプレイ10に搭載できる加速度センサであれば、任意の加速度センサを用い得る。
図2は、本実施形態の触覚ディスプレイ10のブロック構成図である。本実施形態の触覚ディスプレイ10は、図2に示すように、手持ち部15と、手持ち部15の動作を制御する制御部16とから構成される。
手持ち部15は、手のひらに空気振動圧を与えるスピーカ1及び2、触覚ディスプレイ10に与えられる圧力を検出する圧力センサ3、並びに、触覚ディスプレイ10に与えられる加速度を検出する加速度センサ4から構成される。
制御部16は、圧力センサ3及び加速度センサ4に接続されたマイクロコンピュータ17(マイクロプロセッサ)と、マイクロコンピュータ17並びに2つのスピーカ1及び2に接続されたアンプ回路18とから構成される。なお、圧力センサ3及び加速度センサ4から検出される情報(アナログ信号)は、マイクロコンピュータ17によりモニタされる。
マイクロコンピュータ17は、圧力センサ3及び加速度センサ4でそれぞれ検出した圧力及び加速度のアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換機能を備える。また、マイクロコンピュータ17は、その変換されたデジタル信号を所定の正弦波信号(アナログ信号)に変換するデジタル/アナログ変換機能を備える。すなわち、マイクロコンピュータ17は、圧力センサ3及び加速度センサ4で検出した外力の情報を、それに対応した正弦波信号に変換してスピーカ1及び2に出力する(以下、この出力信号を駆動信号ともいう)。
また、マイクロコンピュータ17は、記憶部(不図示)を有し、その記憶部には圧力センサ3及び加速度センサ4で検出した外力の情報をそれに対応した駆動信号に変換するためのソフトウェアが格納されている。制御部16が圧力センサ3及び加速度センサ4で得た情報に基づいて所定の周波数、振幅及び位相を有する駆動信号を出力する際には、マイクロコンピュータ17がこのソフトウェアを読み出してこのソフトウェアを介して駆動信号を出力する。なお、ユーザは、このソフトウェア内の所定のパラメータ等を変更することにより、検出された圧力情報及び加速度情報とマイクロコンピュータ17から出力される駆動信号の信号波形(周波数、振幅及び位相)との対応関係を適宜変更することができる。また、この対応関係は用途及びスピーカの性能等を考慮して適宜変更される。
ここで、本実施形態の制御部16で行う処理について簡単に説明する。まず、マイクロコンピュータ17は、圧力センサ3及び加速度センサ4でそれぞれ検出した圧力情報及び加速度情報を取得し、それらの情報に基づいて、それらの情報に対応した所定の周波数、振幅及び位相を有するスピーカの駆動信号を出力する。この際、スピーカ1及び2に対して、それぞれ別個に駆動信号を出力する。
そして、マイクロコンピュータ17から出力された駆動信号は、アンプ回路18に入力され、ゲイン調整が行われる。次いで、ゲイン調整された駆動信号(図2中の出力信号)は2つのスピーカ1及び2に入力される。そして、入力された駆動信号に応答して2つのスピーカ1及び2の振動面1s及び2sが所定の周波数、振幅及び位相で振動する。
[触覚ディスプレイの動作]
次に、本実施形態の触覚ディスプレイ10の動作を図3及び4を参照しながら説明する。図3(a)及び(b)は、ユーザが触覚ディスプレイ10を軽く挟持した程度の場合(以下、静止状態ともいう)の動作の様子を示した図である。図4(a)及び(b)は、触覚ディスプレイ10に加速度を与えた場合の動作の様子を示した図である。なお、図3及び4では、加速度センサ4及び筐体5は省略している。また、以下の説明では、図3及び4の図面上の左側のユーザの手101を単に左手101といい、右側の手を単に右手102という。
(1)静止状態時の動作
最初に、ユーザが触覚ディスプレイ10を軽く挟持した程度の場合(触覚ディスプレイ10に大きな外力を与えない場合)の動作について説明する。まず、ユーザは、触覚ディスプレイ10の筐体5の両側面に形成された円形開口部8を両方の手のひらで塞ぐようにして、触覚ディスプレイ10を挟持する。この際、できる限り、ユーザの手のひらとスピーカ1及び2の振動面1s及び2sとの間に画成される空間が密閉されるように挟持することが好ましい。
次いで、ユーザが触覚ディスプレイ10を持ったことを圧力センサ3が感知し、触覚ディスプレイ10が起動する。次いで、圧力センサ3で検出した圧力情報に基づいて、制御部16が、スピーカ1及び2の駆動信号の周波数及び振幅を調整して出力する。なお、この際、制御部16は、スピーカ1及び2に同位相の駆動信号をそれぞれ出力する。それゆえ、駆動信号が入力されたスピーカ1及び2の振動面1s及び2sは同期して振動する。例えば振動面1sが手のひらに近づく方向に移動したときには、振動面2sもまた手のひらに近づく方向に移動する。
そして、スピーカ1及び2の振動面1s及び2sが振動することにより、ユーザの手のひらとスピーカの振動面との間の空間で空気が振動し、その空気の振動圧がユーザの手のひらに与えられる。
この際、図3(a)に示すように、スピーカ1及び2の振動面1s及び2sがともに手のひらから遠ざかる方向に移動した(へこんだ)際には、両方の手のひらは、振動面1s及び2sに引っ張られるような力(吸圧力:図3(a)中の白抜き矢印A1)を感じる。一方、図3(b)に示すように、スピーカ1及び2の振動面1s及び2sが手のひらに近づく方向に移動した(突き出た)際には、手のひらは、振動面1s及び2sに押されるような力(押圧力:図3(b)中の白抜き矢印A2)を感じる。
静止状態時の動作では、上述した空気振動による吸圧力及び押圧力が、所定の周期で繰り返され、ユーザに与えられる。この繰り返し周期は、スピーカ1及び2の駆動信号の周波数により変化する。それゆえ、本実施形態の触覚ディスプレイ10では、スピーカ1及び2の駆動信号の周波数を制御部16で適宜調整することにより、広い周波数範囲の振動を手のひらに与えることができる。具体的には、後述するように、数Hz〜数百Hzの範囲で適度な空気振動圧を与えることができ、機械的な「硬い」感触だけでなく、生物感等の「やわらかな」感触をユーザに与えることができる。これにより、高い表現力を備える触覚ディスプレイを提供することができる。
また、本実施形態において、空気振動圧を用いてユーザの手のひらに触覚情報を与えることにより、次のような利点もある。例えば、従来の点字ピン等を用いた機械的な触覚ディスプレイの場合には、固体の移動ピンが接触して皮膚を変形させることにより情報提示を行う。このような手法でユーザに加えられる圧力の空間的分布は均一ではないので、与えるべき触覚情報以外に、移動ピンの形状等の情報(ユーザには不要な情報)を与えることになる。それに対して、本実施形態のように、空気圧を用いた場合には、手のひらに与えられる圧力の空間的分布は均一になる。つまり、手のひらに均一な圧力を与えることができる。それゆえ、空気圧を与える物の端部の形状(本実施形態では円形開口部8の形状)をユーザにほとんど知覚させることなく、空気振動圧に基づく触覚情報のみを提示することができる。
(2)圧力印加時の動作
次に、圧力センサ3で検出される圧力が変化する場合の触覚ディスプレイ10の動作を説明する。ユーザが触覚ディスプレイ10を挟持している際に、ユーザが触覚ディスプレイ10を両手で圧迫したり、持つ手を緩めたりすると、圧力センサ3で検出する圧力が変化する。この圧力センサ3で検出された圧力の変化に応じて、制御部16はスピーカ1及び2に出力する駆動信号の周波数及び振幅を変化させる。その結果、圧力センサ3で検出された圧力の変化に応じて、手のひらに感じる触感もリアルタイムで変化する。
なお、後述するように、本実施形態では、ユーザが触覚ディスプレイ10を圧迫した場合には、制御部16は、スピーカの駆動信号の周波数を低くし且つ不規則にするとともに、振幅も不規則に変化するように制御する。また、ユーザが触覚ディスプレイ10を挟持する力を緩めた場合には、制御部16は、駆動信号の周波数を高くし、振幅も大きくなるように制御する。また、上述のような動作を停止した場合には、振動面1s及び2sの振動の振幅が徐々に減衰しながら静止状態に戻るように駆動信号の周波数及び振幅が制御される。ただし、圧力印加時の動作では、静止状態時の動作と同様に、制御部16は、スピーカ1及び2に同位相(同信号波形)の駆動信号をそれぞれ出力する。
上述のように、本実施形態では、ユーザの触覚ディスプレイ10を挟持する力の変化に反応して、手のひらに感じる触感もリアルタイムで変化させることができる。これにより、生物感等の「やわらかな」感触をより強調してユーザに提示することができる。
(3)加速時の動作
次に、加速度センサ4で検出される加速度が変化する場合の触覚ディスプレイ10の動作を、図4を用いて説明する。図4(a)は、触覚ディスプレイ10を図面上で右から左に振った場合のスピーカ1及び2の振動面1s及び2sの変化を示した図である。一方、図4(b)は、触覚ディスプレイ10を図面上で左から右に振った場合のスピーカ1及び2の振動面1s及び2sの変化を示した図である。
まず、ユーザは、触覚ディスプレイ10の筐体5の両側面に形成された円形開口部8を、両方の手のひらで塞ぐようにして挟持する。次いで、例えば、図4(a)に示すように、手を図面上で右から左へ振ると(図4(a)中の黒太矢印A3)、加速度センサ4は加速度を検知する。
次いで、加速度センサ4で検出した加速度情報に基づいて、制御部16が、スピーカ1及び2の駆動信号の周波数、振幅及び位相(信号波形)を調整して駆動信号を出力する。この際、本実施形態では、手のひらに感じる吸圧力及び押圧力が左手101と右手102とで互いに異なるタイミングで与えられるようにするために、2つのスピーカ1及び2には、位相の異なる駆動信号をそれぞれ出力する。
そして、本実施形態では、図4(a)に示すように、触覚ディスプレイ10を右から左へ振った場合には、制御部16は、左側のスピーカ1の振動面1sが左手101の手のひらに近づく方向に移動し、右側のスピーカ2の振動面2sが右手102の手のひらから遠ざかる方向に移動するように制御する。この際、左手101の手のひらには押圧力が与えられ、右手102の手のひらには吸圧力が与えられる。
逆に、図4(b)に示すように、触覚ディスプレイ10を左から右へ振った場合(図4(b)中の黒太矢印A4)には、制御部16は、左側のスピーカ1の振動面1sが左手101の手のひらから遠ざかる方向に移動し、右側のスピーカ2の振動面2sが右手102の手のひらに近づく方向に移動するように制御する。この際、左手101の手のひらには吸圧力が与えられ、右手102の手のひらには押圧力が与えられる。なお、上述のような動作を停止した場合には、振動面1s及び2sの振動の振幅が徐々に減衰しながら上述した静止状態に戻るように、制御部16は駆動信号の周波数、振幅及び位相を制御する。
図4(a)及び(b)に示すような動作を繰り返すことにより、ユーザは、触覚ディスプレイ10の内部に、例えば液体あるいはそれに似た内部で移動可能な小さな内容物が入っているような触感を得ることができる。このように、加速度センサ4で検出される加速度に基づいて、駆動信号の周波数、振幅及び位相を変化させることにより、「やわらかな」感触をより強調してユーザに提示することができる。なお、この触感は、加速度を加えた時と、スピーカの振動面が動き始めた時との時間差を変えることにより、触感を多様に変化させて「やわらかな」感触をより強調することができる。
なお、上記動作説明では、圧力と加速度が別個に与えられたときの触覚ディスプレイ10の動作を説明したが、本実施形態では、圧力及び加速度の両方が加えられた際にも対応可能である。この場合には、検出された圧力及び加速度の情報に基づいて制御部16はスピーカ1及び2に出力する駆動信号の周波数、振幅及び位相を制御する。それゆえ、この場合、触覚ディスプレイ10の動作は、上述した圧力のみを加えたときの動作と、上述した加速度のみを加えたときの動作とが組み合わされた動作となり、多種多様の触感をユーザに与えることができる。
[評価試験]
本実施形態では、上述した触覚ディスプレイ10を用いて以下のような試験1〜4を行った。なお、下記試験2〜4は約100人の人(被試験者)に対して行った。
(1)試験1
試験1では、スピーカ1及び2の振動面1s及び2sを1Hz〜500Hzの周波数範囲で振動させて、手のひらに与えられる圧力を測定し、触覚ディスプレイ10の性能を調べた。なお、各周波数信号の振幅は一定とした。その結果を図5に示した。図5の特性では、横軸に対数表示で周波数をとり、縦軸に出力空気圧をとった。
図5から明らかなように、本実施形態の触覚ディスプレイ10では、測定した周波数範囲では約1.4kPa以上の空気圧を手のひらに与えることができる。特に、1Hz〜約300Hzの周波数範囲では、約1.4kPaの空気圧を安定して手のひらに与えることができることが分かる。なお、1.4kPaの空気圧は、約400g重の力に相当する。
図5の結果から、本実施形態の触覚ディスプレイ10は、非常に高い時間的解像度(周波数のダイナミックレンジ)を有していることが確認された。
(2)試験2
試験2では、スピーカ1及び2の振動周波数と、実際にユーザが感じる触感との間の相関関係を調べる試験を行った。具体的には、振動周波数を1Hz〜300Hzの範囲で変化させて、各周波数でユーザがどのような触感を感じるかを調べた。
試験2の結果、1Hz〜3Hzの低周波数域及び3Hz〜30Hzの中周波数域では、ほとんどの被試験者が、手のひらに柔らかな触感を感じ、そして、手の中に生物がいるような感覚が得られたと報告した。また、30Hz〜300Hzの高周波数域では、ほとんどの被試験者が、モータやソレノイドの振動に似た振動の感覚が得られたと報告した。
なお、低周波数域においては、ほとんどの被試験者が、犬や猫のような中型の生物をイメージし、中周波数域では、小さな鳥やハムスターのような小さな生物をイメージした。この違いの理由は、生物の鼓動の周波数が生物のサイズに比例して早くなるためである。ただし、イメージされた生物のタイプは被試験者によって異なっていた。
また、本実施形態の触覚ディスプレイ10では、触覚情報を空気圧で与えているので、上述のように、硬くないものが皮膚に接触するとともに、空気圧を与える物の端部の形状(本実施形態では円形開口部8の形状)をほとんど知覚させない。これらの特徴もまた、被試験者に生物をイメージさせる重要な役割を果たしているようである。
以上の結果から、本実施形態の触覚ディスプレイ10では、機械的な「硬い」感触だけでなく、生物感等の「やわらかな」感触をユーザに与え、情動的な触覚情報を与えることができることが分かった。
(3)試験3
試験3では、触覚ディスプレイ10に圧力が加えられた際(圧力センサ3で検出する圧力情報が変化した際)の触覚ディスプレイ10で得られる触感の変化を調べた。具体的には次のような試験を行った。
まず、被試験者が触覚ディスプレイ10の筐体5の両側面に形成された円形開口部8を、両方の手のひらで塞ぐように且つ抱えこむようにして挟持する(初期状態)。このときの制御部16から2つのスピーカ1及び2に出力される駆動信号の波形の例を図6(a)に示した。この際、安定した周波数及び振幅の駆動信号が制御部16から2つのスピーカ1及び2に出力されるので、両方の手のひらに適度な周波数及び振幅を有する触感が与えられる。
次いで、被試験者が、触覚ディスプレイ10を挟持する力を強める(触覚ディスプレイ10を圧迫する)と、その圧力情報を圧力センサ3が検出し、その検出された圧力情報に基づいて、制御部16が2つのスピーカ1及び2に出力する駆動信号の波形を変化させる。この際の制御部16から2つのスピーカ1及び2に出力される駆動信号の波形の例を図6(b)に示した。
本実施形態では、被試験者が触覚ディスプレイ10を圧迫すると、制御部16により駆動信号の周波数が低くなり且つ不規則になるように制御され、また、振幅も不規則に変化するように制御される。そのため、被試験者が触覚ディスプレイ10を圧迫すると、制御部16の出力波形は図6(b)に示すような断続的な波形となる。
図6(b)に示すような駆動信号に対応した空気振動圧は、手のひらに「苦しそうな生物(鼓動)」の感覚を伝える。実際、ほとんどの被試験者から「苦しそうな生物(鼓動)」の感覚が得られたと報告された。
次に、上述のようにして触覚ディスプレイ10を圧迫した後、被試験者が触覚ディスプレイ10を挟持する力を緩めると、その圧力情報を圧力センサ3が検出し、その検出された圧力情報に基づいて、制御部16が2つのスピーカ1及び2に出力する駆動信号の波形を変化させる。この際の制御部16から2つのスピーカ1及び2に出力される駆動信号の波形の例を図6(c)に示した。
本実施形態では、ユーザが触覚ディスプレイ10を挟持する力を緩めた場合には、制御部16は、駆動信号の周波数を高くし、振幅も大きくなるように制御する。それゆえ、図6(c)に示すように、被試験者が触覚ディスプレイ10を挟持する力を緩めると、周波数は高くなり、振幅も大きくなる。このような駆動信号に対応した空気振動圧は、手のひらに「緊張した生物の息切れ」のような感覚を伝える。実際、ほとんどの被試験者から「緊張した生物の息切れ」の感覚が得られたと報告された。そして、時間と共に、駆動信号は次第に初期状態(図6(a)に示す波形)に戻る。
上述したように、本実施形態の触覚ディスプレイ10では、ユーザが触覚ディスプレイ10に加える圧力を変化させると、そのユーザの動作にリアルタイムで反応して触感を変化させることができる。すなわち、生物感等の「やわらかな」感触(情動的な触覚情報)をより強調してユーザに与えることができることが分かった。
(4)試験4
試験4では、被試験者が触覚ディスプレイ10を挟持した状態で、左右横方向に触覚ディスプレイ10を揺らし(図4(a)及び(b)の動作)、その際に感じる触感を調べた。その結果、多くの被試験者から、触覚ディスプレイ10の内部に液体が入っているような感覚が得られたと報告された。すなわち、本実施形態の触覚ディスプレイ10では、加速度センサ4で検出される加速度に基づいて、振動面の周波数、振幅及び位相を変化させることにより、「やわらかな」感触をより強調してユーザに提示することができることが分かった。
上記第1の実施形態では、圧力センサ及び加速度センサを備える触覚ディスプレイについて説明したが、本発明はこれに限定されない。どちらか一方のセンサを備える触覚ディスプレイであってもよいし、センサを備えなくてもよい。いずれの場合においても、スピーカから数Hz〜数百Hzの広い周波数範囲でスピーカの振動面を振動させて空気振動圧を手のひらに与えることができる。それゆえ、いずれの場合においても、機械的な「硬い」感触だけでなく、生物感等の「やわらかな」感触をユーザに与えることができ、高い表現力を備える触覚ディスプレイを提供することができる。
また、本実施形態では、フルレンジスピーカを用いているので、音(高周波)と触覚(低周波)を同時に提示することができる。これにより聴覚と触覚の複合感覚を単一の装置で提示することが可能である。なお、従来、聴覚と触覚を単一の装置で提示するものとしては、例えば、NECトーキン社製のマルチアクターや、並木精密宝石(株)製のバイブレーションスピーカ等で実用化されている。しかしながら、これらの装置では触覚提示する方法として、おもりを振動させる方式を用いており、従来の着用触覚ディスプレイ(図15中の領域112のディスプレイ)と同様に提示できる感覚は非常に限られている(時間的解像度が低い)。
なお、第1の実施形態では、ユーザが触覚ディスプレイを挟持した際のその圧力を圧力センサで検出して触覚ディスプレイを起動したが、圧力センサを備えない触覚ディスプレイでは、ユーザが電源スイッチ等を手動で入れるなどして起動する。
<2.第2の実施形態>
第1の実施形態の触覚ディスプレイでは、ユーザが使用する際、触覚ディスプレイの筐体の両側面に形成された円形開口部を、両方の手のひらで塞ぐようにして挟持した。しかしながら、手の大きさや持ち方によっては、筐体の円形開口部を十分に塞ぐことができない場合がある。この場合、ユーザの手のひらとスピーカの振動面との間に画成される空間が十分に密閉されず、空気圧が漏れ、それにより適度な触感が得られなくなる。本実施形態では、このような問題を解決するための触覚ディスプレイを説明する。本実施形態の一例を図7に示した。
図7(a)〜(c)は、本実施形態の触覚ディスプレイの概略構成図である。図7(a)は、本実施形態の触覚ディスプレイの斜視図であり、図7(b)は、本実施形態の触覚ディスプレイの側面図であり、図7(c)は、図7(b)中のB−B断面図である。
本実施形態では、図7に示すように、触覚ディスプレイ20の筐体5の両側面に形成された円形開口部8を覆うように弾性シート25を設けた。それ以外の構成は、第1の実施形態と同様とした。
本実施形態のように、弾性シート25を触覚ディスプレイ20の筐体5の両側面に形成された円形開口部8を覆うようにして設けると、弾性シート25とスピーカ1及び2の振動面1s及び2sとの間に画成される空間が確実に密閉される。これにより、ユーザの手の大きさや触覚ディスプレイ20の持ち方に関係なく、空気振動圧の漏れを防ぐことができる。それゆえ、本実施形態では、ユーザの手の大きさや触覚ディスプレイ20の持ち方に関係なく、弾性シート25を介して手のひらに適度な触感を確実に安定して与えることができる。
本実施形態では、上述のように、手のひらには、弾性シート25を介して間接的に空気振動圧が与えられるので、弾性シート25としては、人肌に近いような柔らかな触感を与えるシートを用いることが好ましい。本実施形態では、弾性シート25として、厚さ約1mmのシリコーンシートを用いた。また、本実施形態の触覚ディスプレイ20を動物の触感を得るために用いる場合には、弾性シート25の表面に毛をつけてもよい。
また、本実施形態では、手のひらには、弾性シート25を介して間接的に空気振動圧が与えられるが、この際、スピーカにより発生した空気振動圧のうち弾性シート25の張力に相殺される分を差し引いた振動圧が手のひらに与えられる。それゆえ、手のひらに十分な振動圧を与えるために、できる限り弾性シート25の厚さを薄くすることが望ましい。
さらに、弾性シート25の厚さの空間分布を変えると、スピーカにより発生した空気振動圧のうち弾性シート25の張力に相殺される分の空間分布が変化するので、振動圧により手のひらに伝わる触感の空間分布を変化させることができる。また、弾性シート25の厚さの空間分布を変えることにより、筐体の円形開口部の形状をユーザに全く知覚させることなく触覚情報を与えることも可能になる。
<3.第3の実施形態>
第1及び第2の実施形態では、触覚ディスプレイを単独で使用する例を説明したが、本発明の触覚ディスプレイは他の情報提示装置と組み合わせて使用することもできる。この場合、触覚と、その他の感覚(聴覚、視覚等)とを組み合わせた情報提示が可能になる。その一例を図8に示した。
[装置構成]
図8は、本実施形態の情報端末装置50の概略外観図である。情報端末装置50は、図8に示すように、触覚ディスプレイ30と、携帯通信端末40とから構成され、触覚ディスプレイ30は、携帯通信端末40の裏面(キー操作部とは反対側の面)に設置されている。
触覚ディスプレイ30の筐体32は、肉厚の略板状を有しており、筐体32の上面の中央には、スピーカ31の振動面31sを露出させるための円形開口部33が形成されている。なお、筐体32はABS樹脂で形成されている。また、スピーカ31にはボイスコイル型スピーカを用いた。また、圧力センサ34は、第1の実施形態と同様のものを用い、円形開口部33の近傍の筐体32内部に取り付けた。
また、図9には、情報端末装置50のブロック構成図及び、情報端末装置50が本実施形態と同様の構成の他の情報端末装置51と無線通信する様子を示した図である。
本実施形態の触覚ディスプレイ30は、図9に示すように、スピーカ31と、アンプ回路39と、センサ群38と、触覚ディスプレイ30の動作を制御するマイクロプロセッサ41とを備える。これらの各部は、筐体32の内部に設けられている。なお、触覚ディスプレイ30の駆動電源は装置の外部から供給しても良いし、携帯通信端末40の電源を用いてもよい。
本実施形態では、図9に示すように、センサとして、圧力センサ34及び加速度センサ35だけでなく、ユーザの手のひらの発汗量を検知する発汗センサ36とユーザの脈拍情報を検知する脈拍センサ37を設けた。これらのセンサによりユーザの心理状況に関するデータを駆動信号に反映させることが可能になる。
一方、携帯通信端末40は、外部と無線通信を可能とする無線LAN(Local Area Network)モジュール42(通信部)と、無線LANモジュール42での情報の送受信を制御する制御部(不図示)とを備える。
なお、本実施形態では、上述のように、触覚ディスプレイ30と携帯通信端末40とが、別個に制御部を備える構成となっているが、本発明はこれに限定されない。どちらか一方の制御部で触覚ディスプレイ30及び携帯通信端末40両方の動作を制御しても良い。この場合には、触覚ディスプレイ30と携帯通信端末40とから構成される情報端末装置50が触覚情報提示装置となる。
触覚ディスプレイ30のマイクロプロセッサ41は、図9に示すように、携帯通信端末40の無線LANモジュール42と接続されている。これにより、触覚ディスプレイ30は、無線LANモジュール42を介して、スピーカの駆動信号の提示波形パラメータ(周波数、振幅等)を他の情報端末装置51との間で送受信可能な構成になっている。なお、本発明はこれに限定ざれず、無線LAN以外にも、携帯電話のネットワーク機能(W−CDMA、CDMA−2000など)を用いてもよい。
[情報端末装置の動作]
次に、本実施形態の情報端末装置50の動作を図10及び11を参照しながら説明する。図10は、情報端末装置50が他の情報端末装置51にスピーカの駆動信号の提示波形パラメータ(または駆動信号そのもの)を送信する際の動作手順を示したフローチャートである。図11は、情報端末装置50が他の情報端末装置51からスピーカの駆動信号の提示波形パラメータを受信した際の動作手順を示したフローチャートである。
まず、情報端末装置50がスピーカの駆動信号の提示波形パラメータを送信する際の動作を図10を用いて説明する。ユーザは情報端末装置50を起動し、片方の手のひらで触覚ディスプレイ30のスピーカ31の振動面31sを塞ぐようにして情報端末装置50を把持する。次いで、ユーザは携帯通信端末40の表示画面のメニューに従って、波形提示パラメータを送受信する他の情報端末装置51を登録する(ステップS11)。これにより、情報端末装置50と他の情報端末装置51との間で互いに波形提示パラメータを送受信することが可能になる。次いで、実際に通信可能かどうかのチェックを行う(ステップS12)。ステップS12でNo判定となった場合(通信不能の場合)には、ステップS11に戻って、他の情報端末装置51の登録をやり直す。
ステップS12でYes判定となった場合(通信可能が確認された場合)、触覚ディスプレイ30のマイクロプロセッサ41の制御により、各センサで各値を検出する(ステップS13)。各センサで検出された情報は、マイクロプロセッサ41に入力される。次いで、マイクロプロセッサ41は、検出した各センサの値に基づいて、それに対応するスピーカの駆動信号の提示波形パラメータを算出する(ステップS14)。この際、人間の鼓動のような触感をスピーカで与える場合には、駆動信号の周波数は約1〜3Hzで調整することが好ましい。
次いで、触覚ディスプレイ30のマイクロプロセッサ41は、算出した提示波形パラメータを携帯通信端末40の無線LANモジュール42に出力する。この際、マイクロプロセッサ41は、スピーカ31にも駆動信号を出力し、それに応答してスピーカ31の振動面31sが振動し、ユーザは、触覚ディスプレイ30から適度な触感を手のひらで感じることができる。
次に、ユーザは他の情報端末装置51と無線通信し、提示波形パラメータを他の情報端末装置51に送信する(ステップS15)。
次いで、マイクロプロセッサ41は、送信終了のコマンドが入力されたか否か判定する(ステップS16)。終了コマンドが入力されれば、送信動作を終了する。終了コマンドが入力されていない場合(例えば、続けて別の提示波形パラメータを送信する場合)には、ステップS12に戻って、上記ステップS12〜S15の動作を繰り返す。
次に、情報端末装置50がスピーカの駆動信号の提示波形パラメータを受信した際の動作を図11を用いて説明する。まず、ユーザは情報端末装置50を起動する(ステップS21)。次いで、ユーザは他の情報端末装置51と無線通信し、提示波形パラメータを他の情報端末装置51から受信する(ステップS22)。
次いで、触覚ディスプレイ30のマイクロプロセッサ41は、受信した提示波形パラメータに基づいて、スピーカ31の駆動信号を生成する(ステップS23)。次いで、マイクロプロセッサ41は、駆動信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換して、そのアナログ信号を、アンプ回路39を介してスピーカ31に出力する(ステップS24)。これにより、スピーカ31の振動面31sは他の情報端末装置51から送られてきた提示波形パラメーに基づいて振動し、ユーザは、触覚ディスプレイ30から適度な触感を手のひらで感じることができる。
次いで、マイクロプロセッサ41は、受信終了のコマンドが入力されたか否か判定する(ステップS25)。終了コマンドが入力されれば、受信動作を終了する。終了コマンドが入力されていない場合(例えば、続けて別の提示波形パラメータを受信する場合)には、ステップS22に戻って、上記ステップS22〜S24の動作を繰り返す。
本実施形態では、上述のようにして、触覚ディスプレイのスピーカに入力する駆動信号(触覚情報)の提示波形パラメータを離れた2つの情報端末装置間で互いに送受信することができる。これにより、触覚情報の送信者と受信者には、手を握った状態で会話しているような感覚が得られる。なお、この際、例えば、ヘッドホン、イヤホン等を用いて会話することにより、情報端末装置を耳元に持ってくる必要がなくなるので、よりリアルに手を握った状態で会話しているような感覚を実現することができる。
<4.第4の実施形態>
第4の実施形態では、本発明の触覚ディスプレイを他の情報提示装置と組み合わせて使用する別の例を説明する。本実施形態では、触覚ディスプレイと携帯ゲーム機等の手持ちサイズのデバイスとから構成される情報端末装置について説明する。なお、本実施形態では手持ちサイズのデバイスとして携帯ゲーム機を用いた例を説明する。
[装置構成]
図12は、本実施形態の情報端末装置のブロック構成図である。本実施形態の情報端末装置80は、図12に示すように、触覚ディスプレイ60と携帯ゲーム機70とから構成される。触覚ディスプレイ60を、携帯ゲーム機70の裏面(タッチパネル71とは反対側の面)に設置した。なお、触覚ディスプレイ60の外観は、第3の実施形態(図8参照)と同様とした。
本実施形態の触覚ディスプレイ60は、図12に示すように、スピーカ61と、アンプ回路62と、圧力センサ63と、加速度センサ64とを備える。これらの各部は、ABS樹脂で形成された筐体65の内部に設けられている。なお、触覚ディスプレイ60の駆動電源は装置の外部から供給しても良いし、携帯ゲーム機70の電源を用いてもよい。
一方、携帯ゲーム機70は、スタイラスペン100(またはユーザの指)のタッチにより情報入力が行われるタッチパネル71と、タッチパネル71に画像表示を行う画像表示ユニット72とを備える。また、携帯ゲーム機70は、触覚ディスプレイ60及び携帯ゲーム機70の動作を制御するマイクロプロセッサ73を備える。すなわち、本実施形態の情報端末装置80では、触覚ディスプレイ60及び携帯ゲーム機70の動作制御を共通のマイクロプロセッサ73で行う。それゆえ、本実施形態では、情報端末装置80が触覚情報提示装置になる。
[情報端末装置の動作]
次に、本実施形態の情報端末装置80の動作を図13を参照しながら説明する。図13は、情報端末装置80の動作手順を示したフローチャートである。
まず、ユーザは情報端末装置80を起動し、片方の手のひらで触覚ディスプレイ60のスピーカ61の振動面61sを塞ぐようにして情報端末装置80を把持する。
次いで、マイクロプロセッサ73の制御により、加速度センサ64で加速度を検出する(ステップS31)。次いで、マイクロプロセッサ73は、検出した加速度を所定の閾値と比較し、加速度がその閾値を越えているかどうか判定する(ステップS32)。
なお、ステップS32は、ユーザの動作ぶれやノイズなどによる誤動作を減らすために行う動作である。すなわち、ステップS32では、情報端末装置80の動きがゲーム操作のような意図のある動きであるのか、ユーザの動作ぶれのような動きであるのかを判定する。なお、上述した両者の動きを識別する閾値はゲーム機の内容等に応じて適宜設定される。
ステップS32でYes判定の場合(検出した加速度が所定の閾値を越えている場合)には、ユーザがゲーム操作のような意図のある動きをしたことになるので、マイクロプロセッサ73は、その加速度に対応した加速度項を算出する(ステップS33)。なお、ここでいう加速度項とは次のような数値である。通常、加速度センサで検出した値は電圧値であるので、ゲーム機で加速度の値を使用する場合には、その値をゲーム操作の制御処理で使用(計算)しやすくするために、実際の加速度のスケールに単位変換したり、バーチャル世界と実世界と間におけるスケール変換を行う必要がある。このように、実測された加速度の値を、ゲーム操作の制御処理用の所定スケールに変換した値を加速度項という。
一方、ステップS32でNo判定の場合(検出した加速度が所定の閾値を越えていない場合)には、ユーザがゲーム操作のような意図のある動きをしていないので、何もせず、ステップS34に進む。
次いで、ステップS34では、マイクロプロセッサ73が、タッチパネル71にスタイラスペン90(または指)により入力がなされたか否かを判定する(ステップS34)。具体的には、ユーザがタッチパネル71にタッチしてゲームの所定操作を行ったか否かを判定する。ステップS34でNo判定の場合(入力なしの場合)には、ステップS31に戻り、上記ステップS31〜S34を繰り返す。
一方、ステップS34でYes判定の場合(入力ありの場合)には、入力位置が表示画面のCG(Computer Graphics)オブジェクト上であるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35でYes判定の場合(入力位置がCGと重なる場合)には、ユーザが所定のゲーム操作を行ったことを示すので、入力位置における入力圧力を圧力センサ63で検出する(ステップS35)。
次いで、マイクロプロセッサ73は、CGオブジェクトのパラメータ(重さ、材質等)、及び算出した加速度項を用い、入力圧力に対する駆動信号の波形を物理シミュレーションにより算出する(ステップS37)。具体的には、圧力のかかる位置や加速度の値等によって、ゲーム内容(バーチャル世界)の挙動も変化するので、その変化とユーザに触覚情報を与えるタイミングとが対応するように駆動信号の波形形状を調整する。なお。ステップS37では、ゲーム操作には様々な操作があるので、駆動信号の周波数は触覚で知覚可能な全周波数範囲(約0.1Hz〜1kHz)で調整することが好ましい。
一方、ステップS35でNo判定の場合(入力位置がCGと重ならない場合)には、ユーザが所定のゲーム操作を行っていないことを示すので、マイクロプロセッサ73は、算出した加速度項のみを用いて、スピーカに出力する駆動信号の波形を物理シミュレーションにより算出する(ステップS38)。
次いで、マイクロプロセッサ73は、算出したスピーカに出力する駆動信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換して、アンプ回路62を介してスピーカ61に出力する(ステップS39)。これにより、スピーカ61の振動面61sはその駆動信号に基づいて振動し、ユーザは、触覚ディスプレイ60から適度な触感を手のひらで感じることができる。
次いで、マイクロプロセッサ73は、動作終了のコマンドが入力されたか否か判定する(ステップS40)。終了コマンドが入力されれば、動作を終了する。一方、終了コマンドが入力されていない場合(例えば、続けてゲームを続行する場合)には、上記ステップS31〜S39の動作を繰り返す。
本実施形態では、上述のようにして、ユーザにより携帯ゲーム機70に加えられた加速度及びタッチパネルに入力された圧力に応じて、触覚ディスプレイ60から手のひらに与えられる触感を変化させる。ここで、本実施形態の動作をより具体的に説明する。例えば、バーチャル空間内のボールとユーザとがインタラクションする場合を考える。この場合、まず、ユーザがCG上のボールを指で押す。これにより、ボールがバーチャル空間内で弾みながら移動する。この際、ボールのバウンド時に、触覚ディスプレイ60を介して手のひらに衝撃が触覚情報として提示される。それゆえ、本実施形態では、ユーザはより臨場感に富んだ感覚を感じながらゲーム等を楽しむことができる。
なお、本実施形態では、手持ちデバイスとして携帯ゲーム機を用いた例を説明したが、本発明はこれに限定されない。スタイラスペン(または指)等でタッチすることにより情報入力が行われるタッチパネルを備える手持ちサイズのデバイス(例えばPDA(Personal Digital Assistant)等)であれば任意のデバイスに適用できる。
[変形例1]
変形例1では、第3の実施形態と第4の実施形態とを組み合わせたシステムを説明する。図14に、この例の構成例を示した。この例のシステムは、図14に示すように、第3の実施形態と同様の構成である情報端末装置50と、第4の実施形態と同様の構成である情報端末装置90とから構成される。
情報端末装置50は、携帯通信端末40及び触覚ディスプレイ30を備える。一方、情報端末装置90は、スタイラスペン(または指)100等でタッチするにより情報入力が行われるタッチパネル91を有する手持ちサイズのデバイス92及び触覚ディスプレイ93を備える。ただし、この例の情報端末装置90は、スピーカの駆動信号の提示波形パラメータ(周波数、振幅等)を情報端末装置50に送信する送信機能を備えている。
このようなシステムでは、まず、情報端末装置90のユーザが、スタイラスペン100(または指)等でタッチパネル91に対して所定の動作(例えば、押したり、くすぐったりする)を行う。これにより、その動作に対応したスピーカの駆動信号の提示波形パラメータが情報端末装置90のマイクロプロセッサから出力される。そして、その提示波形パラメータは、自身の装置90のスピーカだけでなく、情報端末装置50のスピーカにも送信される(図14中の破線矢印)。この場合、情報端末装置50のユーザ及び情報端末装置90のユーザ間で、共通の触感を感じることができ、情報端末装置90から情報端末装置50への一方向のコミュニケーションが可能になる。
上述した第3及び第4の実施形態及び変形例1では、触覚ディスプレイを携帯通信端末等の手持ちサイズの情報提示装置と組み合わせて用いた例を説明したが、それ以外では、本発明の触覚ディスプレイをぬいぐるみの中に搭載しても良い。この場合、ぬいぐるみに対して生物感のような触感を与えるために、スピーカの駆動信号の周波数を、ぬいぐるみの動物の種類の鼓動周波数(脈拍)とほぼ同じになるように調整することが好ましい。なお、ハツカネズミの脈拍は10Hz以上、普通のネズミの脈拍は約5Hz、猫の脈拍は約3Hz、馬の脈拍は約0.5Hz、そして、象の脈拍は約0.3Hzである。
<5.第5の実施形態>
第5の実施形態では、触覚情報を時間伸縮する(触覚情報の再生速度を変化させる)機能を有する触覚ディスプレイ及び触覚情報提示システムの構成例について説明する。なお、本実施形態では、触覚情報を時間伸縮せずに再生する(以下、リアルタイム再生という)ことができるだけでなく、触覚情報をスロー再生することのできる触覚ディスプレイ及び触覚情報提示システムの構成例について説明する。
[触覚情報提示システム(触覚ディスプレイ)の構成及び動作]
図15に、本実施形態の触覚情報提示システムの概略構成を示す。本実施形態の触覚情報提示システム120は、主に、再生部121と、制御部125とで構成される。
再生部121は、触覚提示用のスピーカ122と、映像表示装置123と、音声再生装置124とを備える。触覚提示用のスピーカ122には、上記第1〜第4の実施形態と同様にボイスコイル型のフルレンジスピーカを用いることができる。映像表示装置123としては、例えば液晶ディスプレイ等を用いることができる。また、音声再生装置124としては、ボイスコイル型スピーカを用いることができる。
制御部125は、コンピュータ装置126(再生速度調整部)と、アンプ回路127とを備える。コンピュータ装置126は、映像表示装置123及び音声再生装置124に直接接続されており、スピーカ122には、アンプ回路127を介して接続される。なお、図15中の破線で囲まれた部分が本実施形態における触覚ディスプレイ128(触覚情報提示装置)の構成部となる。
コンピュータ装置126は、メモリを内蔵しており、メモリには、予め所定の触覚情報(振動データ)が記録されるとともに、その触覚情報を取得する際に記録した触覚情報に対応する現象の映像及び音声が記録される。また、コンピュータ装置126は、スピーカ122で触覚情報を再生する際に、所定の触覚情報の信号(スピーカ122の駆動信号)、並びに、それに対応する映像信号及び音声信号を同期させて同時に出力する。なお、映像信号及び音声信号は、別個に出力してもよいし、音声及び映像データを所定の編集ソフトウェアで合成し、ムービー信号として出力してもよい。
そして、本実施形態では、コンピュータ装置126は、触覚情報、映像情報及び音声情報をリアルタイム再生するだけでなく、スロー再生することもできる。触覚情報をスロー再生する場合には、コンピュータ装置126は、サンプリングレートをリアルタイム再生時のサンプリングレートの例えば1/10、1/20、1/40等に更新して再生する。なお、スロー再生時の駆動信号はリアルタイム再生時のそれに比べてエネルギーが小さくなる。それゆえ、スロー再生時には、リアルタイム再生時と同等の強度の触感が得られるように、アンプ回路127により駆動信号のゲインを調整することが好ましい。
なお、本実施形態の触覚情報提示システム120では、音声再生装置124を備える構成例を説明したが、触覚ディスプレイ128のスピーカ122も音声を発生するので、音声再生装置124を備えなくてもよい。また、通常、触覚のみで体感している現象、例えば、バットでボールを打ったときの感覚などの再生に本発明の触覚ディスプレイを適用する場合には、映像表示装置123を備えない構成にしてもよい。ただし、視覚及び/又は聴覚と、触覚とで合わせて体感する現象に対しては、本実施形態のように、映像表示装置123及び/又は音声再生装置124を備えることにより、より臨場感のある感覚を得ることができる。
[評価試験]
次に、上述した本実施形態の触覚情報提示システム120(触覚ディスプレイ128)を用いて行った触覚情報のスロー再生試験について説明する。まず、この評価試験で用いた触覚情報の記録システムについて簡単に説明する。
図16に、本実施形態の評価試験で用いた触覚情報記録装置(振動計測台)の概略構成を示す。触覚情報記録装置130は、主に、ボイスコイル型のスピーカ131と、その振動面上に配置された円錐型接触子132と、振動検出板133と、それを支持する支持部材134とを備える。
円錐型接触子132は、例えば昆虫マイクのような振動検出プローブであり、その先端部は、振動検出板133の物体140が落とされる側の面とは反対側の面に接触している。振動検出板133は、例えばプラスチック製の板部材等により構成される。また、スピーカ131は、記憶装置135に接続される。なお、記憶装置135は、外部のコンピュータ装置内のメモリ等であってもよいし、図15に示す触覚情報提示システム120内のコンピュータ装置126に内蔵されたメモリであってもよい。
本実施形態で用いる触覚情報記録装置130において、振動検出板133上に所定の物体140が落とされると(図16中の白抜き矢印)、振動検出板133が振動する。そして、この振動検出板133の振動は、円錐型接触子132を介してスピーカ131に伝わる。スピーカ131では、検出した振動が電圧変化に変換され、その電圧変化の信号が記憶装置135に記録される。本実施形態の評価試験では、このようにして得た振動信号を、図15に示す触覚情報提示システム120でスロー再生する。
このような構成の触覚情報記録装置130では、高いサンプリングレート(例えば44kHz以上)で振動検出板133の振動を記録することができる。また、このような記録システムでは、振動検出板133の振動を直接的に検出することができるので、この検出で得られた振動信号を再生した場合には、よりリアルな振動検出板133の振動を再現することが可能になる。
なお、本実施形態では、触覚情報提示システム120(図15)が、図16に示すような記録システムを備えない構成例を説明したが、本発明はこれに限定されず、触覚情報提示システム120が触覚情報を記録する装置(システム)を備えていてもよい。
また、触覚情報の記録システムは、図16に示す例に限定されない。高サンプリングレート及び高分解能で触覚情報を記録できる記録システムであれば、任意のシステムを用いることができる。例えば、図16に示す記録システムの例では、ボイスコイル型のスピーカ131を用いて触覚情報を取得したが、このスピーカ131の代わりに、例えば、レーザー変位計等を用いてもよい。この場合でも高サンプリングレート及び高分解能で触覚情報を取得することができる。
次に、本実施形態の評価試験の具体的な内容を説明する。まず、図16に示す触覚情報記録装置130を用いて、種々の物体140を振動検出板133に落とし、その時の振動信号を記録する。なお、振動信号の記録サンプリングレートは44kHzとした。また、物体140としては、プラスチック製リモコン、シリコンゴム及び金属製ナットを用い、各物体140においてそれぞれ振動信号を検出した。なお、金属製ナットを用いた試験では、20個程度の金属製ナットを振動検出板133上に落とした。
また、この例では、触覚情報記録装置130で振動信号を検出すると同時に、種々の物体140を振動検出板133上に落とした際の映像データ及び音声データをそれぞれ高速度カメラ及びマイクで記録した。なお、映像データの記録フレームレートは、300fps、600fps及び1200fpsとした。また、本実施形態では、映像及び音声データ編集用のソフトウェアを用いて、測定した映像及び音声データを合成してムービーデータを作成した。
次に、上述のようにして得た各物体140落下時の振動信号、ムービーデータ(映像及び音声データ)を触覚情報提示システム120のコンピュータ装置126内のメモリに記憶する。そして、被験者の手のひらで触感情報提示システム120のスピーカ122の開口部を塞いだ後、外部の操作入力装置(例えばキーボード等)により、触覚情報の再生開始の司令コマンド、再生速度の情報等を入力し、触覚情報のスロー再生を開始する。なお、この評価試験では、リアルタイム再生(サンプリングレート44kHz)の1/10(4.4kHz)、1/20(2.2kHz)及び1/40(1.1kHz)の各再生速度で触覚情報を再生した。
なお、この際、触覚情報提示システム120内の映像表示装置123は、常に30fpsのフレームレートでムービーデータを再生する。上述のように、この例では映像データを300fps、600fps及び1200fpsの各記録フレームレートで取得する。それゆえ、各記録フレームレートに対応するムービーデータを30fpsのフレームレートで再生すると、ムービーデータの再生速度はリアルタイム再生のそれぞれ1/10、1/20及び1/40になる。これにより、スロー再生時にも触覚情報とムービーデータとを同期させて再生することができる。
上述した評価試験を複数の被験者に対して行った結果、次のような意見が得られた。
物体140としてプラスチック製リモコンを用いた場合には、リモコンが衝突した際の微細なぐらつきまでも確実に感じることができた。また、再生速度を遅くするほど、振動検出板133の振動状態も知覚でき、臨場感が高まった。
物体140としてシリコンゴムを用いた場合には、リモコンとの質感の違いを明確に認識することができた。また、最も遅い再生速度では、振動検出板133とシリコンゴムとの接触時に生じる「グニャリ」とした感触も得られた。
物体140として金属製ナットを用いた場合には、金属特有の硬質感が得られた。また、金属製ナットが1個ずつ振動検出板133に衝突する感触や、衝突後の金属製ナットの動きまで感じることができた。
また、評価全般において、スローモーション映像の再生時と同様に、リアルであり不思議な感触が得られたという意見が多く聞かれた。
上述した評価試験の結果から、スピーカを用いた触覚ディスプレイ128において、触覚情報をスロー再生した場合においても、視覚や聴覚に対するスローモーション効果と同様の効果を得られることが分かった。すなわち、本実施形態の触覚情報提示システム120において、触覚情報のスロー再生を行った場合には、スローモーション特有の現象を理解する効果及び情動に訴える効果が得られることが分かった。
それゆえ、触覚情報のスロー再生可能な触覚情報提示システム120は、例えば科学の実験セットの教材として好適である。また、例えば、バットやゴルフクラブのグリップ部等に、本実施形態の触覚ディスプレイ128を設置してスロー再生した場合には、ボールを実際に打ったときの感触をよりリアルに感じることができる。さらに、運動選手等が、所定動作の型(感触)を覚えるためにゆっくりした動作でトレーニングする際の道具としても、本実施形態の触覚情報提示システムは好適である。
上記第5の実施形態では、主に、触覚情報をスロー再生する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、上記第5の実施形態の触覚情報提示システム120で触覚情報をクイック再生してもよい。なお、触覚情報をクイック再生する場合、触覚情報提示システム120内のコンピュータ装置126が、サンプリングレートをリアルタイム再生時のサンプリングレートの例えば10倍、20倍、40倍等に更新して再生する。
このようなクイック再生可能な触覚情報提示システム120は、例えば、医療の分野で医者が患者を触診する際の道具として用いることができる。人間の体は、通常柔らかいので、触診した際、低周波成分の振動が検出される。触診時に検出されるこの低周波数成分の振動データを記録し、その振動データを上記第5の実施形態の触覚情報提示システム120でクイック再生すると、触診時に得た低周波成分の振動を人間の触覚でより認識し易い周波数帯域の振動に変換することができる。この場合、より高精度の触診が可能になる。
[変形例2]
上記第5の実施形態では、時間伸縮して触覚情報を再生する際の再生速度の情報を例えばキーボード等の操作入力装置により、触覚ディスプレイ128(触覚情報提示システム120)に入力する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。上記第5の実施形態の触覚ディスプレイ128を、例えばバットやゴルフクラブのグリップ部、ゲーム機の操作器具等に設置する場合、触覚情報提示システム120でそれらの器具の振る速度を検出して、その検出した速度に応じて、触覚情報の再生速度を変えるような構成にしてもよい。図17に、その一構成例(変形例2)を示す。
図17は、変形例2の触覚情報提示システム150の概略ブロック構成図である。なお、図17において、上記第5の実施形態(図15)と同様の構成には、同じ符号を付して示す。この例の触覚情報提示システム150は、例えばユーザがバットやゴルフクラブ、ゲーム機の操作器具等を振った際の速度(操作速度)を検出するセンサ151を備える。それ以外は、上記第5の実施形態(図15)と同様の構成である。
センサ151は、例えば器具の内部または外面上に設けることができる。また、センサ151としては、例えばバットやゴルフクラブ、ゲーム機の操作器具等の器具の操作速度を検出することのできるセンサであれば任意のセンサを用いることができる。例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ等、または、光学式・磁気式モーションキャプチャシステム等を用いることができる。
なお、この例の触覚情報提示システム150を、例えば、バットでボールを打ったときの感覚の再生、すなわち、触覚のみで体感する現象の再生に適用する場合には、映像表示装置123及び/又は音声再生装置124を備えない構成にしてもよい。
この例の触覚情報提示システム150では、センサ151で検出した器具の操作速度の情報をコンピュータ装置126に出力する。そして、コンピュータ装置126は、その情報に基づいて、コンピュータ装置126に記憶された触覚情報の再生速度を決定する。その後は、上記第5の実施形態と同様にして触覚情報を再生する。
これにより、この例の触覚情報提示システム150では、ユーザの器具の振る速度に応じてリアルタイムでユーザに与える触覚を変えることができ、よりリアルな触感を与えることができる。
上記第1〜第5の実施形態では、手のひらに触覚情報を与える例について説明したが、本発明はこれに限定されず、人間の体の一部であれば任意の部分に本発明の触覚ディスプレイは適用可能であり、同様の効果が得られる。また、制御部により調整するスピーカの駆動信号の周波数範囲は、用途に応じて適宜設定可能である。
1,2,122…スピーカ、3…圧力センサ、4…加速度センサ、5…筐体、10,20,30,128…触覚ディスプレイ、15…手持ち部、16,125…制御部、17,41…マイクロコンピュータ(マイクロプロセッサ)、18,127…アンプ回路、25…弾性シート、40…携帯通信端末、42…無線LANモジュール、70…携帯ゲーム機、120…触覚情報提示システム、121…再生部、123…映像表示装置、124…音声再生装置、126…コンピュータ装置

Claims (12)

  1. 人間の体の一部に接触させて触覚情報を提示する触覚情報提示装置であって、
    前記人間の体の一部に空気振動圧を与えて前記触覚情報を提示するスピーカと、
    前記スピーカを駆動する駆動信号の信号波形を調整する制御部とを備える触覚情報提示装置。
  2. さらに、外力が与えられたことを検知するセンサを備え、
    前記制御部が、前記センサの検知結果に基づいて、前記駆動信号の周波数、振幅及び位相の少なくとも一つを調整することを特徴とする請求項1に記載の触覚情報提示装置。
  3. 前記センサが、圧力センサであることを特徴とする請求項2に記載の触覚情報提示装置。
  4. 前記センサが、加速度センサであることを特徴とする請求項2に記載の触覚情報提示装置。
  5. さらに、シート状の弾性部材を備え、
    前記弾性部材が前記触覚情報提示装置の前記前記人間の体の一部と接触する部分に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の触覚情報提示装置。
  6. 前記スピーカを2つ有し、2つのスピーカの振動面が互いに逆方向に向くように配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の触覚情報提示装置。
  7. 前記スピーカがボイスコイル型のスピーカであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の触覚情報提示装置。
  8. さらに、外部と無線通信により前記駆動信号に関する情報を送受信可能な通信部を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の触覚情報提示装置。
  9. 前記人間の体の一部が手のひらである請求項1〜8のいずれか一項に記載の触覚情報提示装置。
  10. 前記制御部が、前記触覚情報の再生速度を変化させる再生速度調整部を有する
    請求項1に記載の触覚情報提示装置。
  11. 人間の体の一部に接触させて触覚情報を提示する触覚情報提示システムであって、
    前記人間の体の一部に空気振動圧を与えて前記触覚情報を提示するスピーカと、前記触覚情報の再生速度を変化させる再生速度調整部を含み且つ前記スピーカを駆動する駆動信号の信号波形を調整する制御部とを有する触覚情報提示装置と、
    前記触覚情報に対応する映像情報を前記触覚情報と同期させて表示する映像表示装置とを備える触覚情報提示システム。
  12. さらに、前記触覚情報を記録する記録装置を備える請求項11に記載の触覚情報提示システム。
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