JP2010012035A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内視鏡ユニット3の挿入部の先端部には、レンズ、LED照明部13A及び識別部15Aが搭載された光学アダプタ9Aが交換可能に装着される。識別部15Aの抵抗RAは光学アダプタ種別識別部23により識別され、その情報によりCPU24は、LED駆動回路21を構成する可変電圧源としてのレギュレータ部31の可変抵抗R2の抵抗値をLED照明部13Aの直列接続のLED14の個数に対応した駆動電圧を発生する値に設定する。また、駆動電流が、LED照明部13Aに応じた一定の電流値となるように制御される。
【選択図】図2
Description
挿入部64の先端部68にはCCDやCMOSなどの操像素子が取り付けられる。撮像素子の前面には、被検体からの反射光を集光して撮像素子に結像するためのレンズが設けられている。
また、このレンズの焦点距離、F値、視野角などの特性を替えられるように、先端部68に光学ユニットとしての光学アダプタ69を着脱自在に取り付けられるようにした構造のものもある。
更に、良好な観察画像を得るため照明手段が用いられる。メインユニット62内に設けられたランプ光源から出射された光を光ファイバーなどのライトガイドを使って挿入部64の先端まで導く方法や、挿入部64の先端部68に白色LEDを設けて発光させる方法などがある。
上述したようにレンズを交換できるタイプの内視鏡ユニット63の場合には、レンズを含む光学アダプタ69に照明用の発光ダイオード(LEDと略記)を用いたLED照明部を実装することもある。
光学アダプタ69の内部にLED照明部を実装するタイプの内視鏡ユニット63の場合、光学アダプタ69の選択によりLED照明部のLEDの数量が制限されることもある。光学アダプタ69には前述したように焦点距離や視野角、視野方向を変えた種々のタイプがある。
内包されるレンズや他機構部品の構造は異なっており、LEDが実装できる面積が光学アダプタ69により異なることがある。また、焦点距離の特性から必要な照明光量が異なることなども想定されるため、光学アダプタ69の形状や特性に併せてLEDの数量を変えることが多い。
以上のように、最近の内規鏡製品では幾つかの種類がある挿入部64や光学アダプタ69のそれぞれの仕様に合わせて、照明用LEDの数量を変えて最適な照明光景を得るような設計がなされている。
特許文献1により開示されている典型的なLED駆動回路例を図11に示す。
複数のLED70を直列、および、並列に接続して形成されるLED照明部71のアノード側は、安定した一定の電圧を発生する定電圧源72に接続され、カソード側には駆動電流を定電流に制御する定電流回路として機能する定電流駆動回路73に接続される。
この定電流駆動回路73は、図示しないシステム制御部に設けられたDAコンバータなどのアナログ信号発生手段よりLED駆動電流を指示する(駆動電流)指示電圧Vdが入力される。
この定電流駆動回路73は、LED照明部71のLED70に駆動電流が流れた場合に、前記差分の電圧が絶えずOVとなる(指示電圧Vdと検出抵抗74の両端電圧が等しくなる)ように前記ハイパワー半導体素子75のインピーダンスを可変するように動作する。
その結果、下式(1)の関係が絶えず成立する。
指示電圧=検出抵抗*駆動電流 (1)
なお、特許文献1においては、システム制御部は、画像の明るさに応じて上記指示電圧Vdを可変設定することにより、LED照明部71のLED70に流れる駆動電流を可変制御することを開示している。
閾電圧vf以下の電圧では電流は流れない。照明用のLED70として広く使用される白色のLEDの場合、室温で閾電圧vf=3.5V程度である。また、温度変化が大きく、低温時に閾電圧vfが大きくなる傾向を示し、最悪の場合を考慮すると、閾電圧vfとして4、OV程度を見込む必要がある。
このLEDを複数個直列に接続することになる。挿入部の径が太<、照明光量が大きい場合に、最大の6個程度の直列接続が必要となる。
したがって、アノード側に接続する電源の出力電圧はそれら最大の条件を満足し、それに加えて定電流駆動回路73での電圧降下分を考慮したものとする必要がある。このため、大凡、30V程度の電圧となる。
逆に、LED70の使用数量が少ないケースではLED70の数が1個ということもあり、温度特性等を考慮するLED70の両端電圧は3.0V程度となる。アノード側に接続された定電圧源72からの電圧30VからLED70での電圧降下3.0Vを差し引いた分の残りの電圧が定電流駆動回路73に印加される。
主にハイパワー半導体素子75の両端電圧は、電界効果形トランジスタ(FET)を使用した場合にはドレイン−ソース間、バイポーラ形トランジスタを用いた場合にはコレクタ−エミッタ間の電圧として発生する。この部分で消費される電力は、概算で25V x 20mA x 2並列=1W程度となる。
ハイパワー半導体素子75を選定する場合には、前記の最大消費電力1Wを満足する定格のものとする必要がある。
特に近年の内視鏡製品では耐環境性や可搬性を重視する傾向があり、筐体が密閉構造で小型となり、また、砂漠などの劣悪な環境での使用も想定されるため使用環境温度も高くなっている。
これは、内視鏡装置を小型化することと相反するものである。また、ハイパワー半導体素子75自身の発熱が周囲へ及ぼす影響も無視できない。更にバッテリ駆動の内視鏡装置の場合、内視鏡装置の動作時間を極力長くすることが望ましく、LED駆動回路部分での不要な電力消費は極力小さくすることが望ましい。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、LED照明部を構成する直列接続で使用されるLEDの個数に応じた駆動電圧を発生することにより、LEDの個数が異なる場合にも、不要な電力消費を抑制できる内視鏡装置を提供することを目的とする。
(実施例1)
図1から図4は本発明の実施例1に係り、図1は本発明の実施例1の内視鏡装置の全体構成を示し、図2は図1におけるLED駆動回路の回路構成とこれに関連する周辺部を示し、図3は検知抵抗の構成例を示し、図4は本実施例において使用される各種の光学アダプタ等の情報を格納したテーブルデータを示す。
図1に示す本発明の実施例1の内視鏡装置1は、図11の工業用内視鏡装置61と類似した構成の工業用内視鏡装置である。この内視鏡装置1は、メインユニット(或いは内視鏡装置本体ユニット)2と、このメインユニット2に着脱自在に接続される内視鏡ユニット(或いはスコ一プユニット)3とを有する。
内視鏡ユニット3は、可撓性を有する長尺の挿入チューブからなる挿入部4と、この挿入部4の後端に設けられ、使用者が操作を行う操作部5と、この操作部5から延出されたケーブル6とを有し、このケーブル6の端部のコネクタ7は、メインユニット2に着脱自在に接続される。
また、本実施例に係る内視鏡ユニット3においては、挿入部4の先端部8には、各種の光学ユニットとしての光学アダプタ9A,9B、…を着脱自在に装着して使用することができる。
図1では、先端部8に光学アダプタ9Aを装着した例で示している。
この挿入部4の先端部8には、撮像素子として例えば電荷結合素子(CCDと略記)11が取り付けられている。
光学アダプタ9Iとしては、レンズ12Iの焦点距離、F値、視野角等の特性が異なる幾つかのタイプのものが用意されており、使用者が用途等に応じて選択し、取替えて使用可能になっている。
また、光学アダプタ9Iには、レンズ12Iの特性に応じて照明を行う照明手段としての発光ダイオード(LED)を用いたLED照明部(図1ではLEDと略記)13Iが、レンズ12Iに隣接して設けられている。
そして、このLED照明部13Iを構成するLED14(図2参照)の発光による照明光により、レンズ12Iで結像する視野角の範囲をカバーするように被写体側を照明するように設定される。
また、この光学アダプタ9I内にはレンズ12Iの他に、その光学アダプタ9Iの種別を識別(判定)するための識別部15Iとしての抵抗が実装されている。このため、識別部15Iの抵抗の抵抗値RI(図2参照)は、種別が異なる光学アダプタ9Iに応じて設定されている。
また、CCD処理部16は、入力されるこの撮像信号に対して相関二重サンプリング処理を行い、信号成分を抽出してCCD11に結像された被写体像に対応する画像信号(或いは映像信号)を生成し、メインユニット2内の画像信号処理部17に出力する。
画像信号処理部17は、CCD処理部16から入力される画像信号に対して画像表示モニタとしてのLCD18に画像表示するための各種の画像信号処理を行い、生成した画像信号をLCD18に出力する。そして、LCD18の表示面にはCCD11に結像された被写体像が内視鏡画像として表示される。
また、上記LED照明部13Iは、例えば内視鏡ユニット3内(図1の例では例えばコネクタ7内)に設けられたLED駆動回路21と挿入部4内を挿通された駆動線により接続され、このLED照明部13IにはLED駆動回路21から、そのLED照明部13Iを構成する直列接続のLED14の個数に応じて駆動電圧が印加される。
つまり、LED駆動回路21は、LED照明部13Iにおける直列接続のLED14の個数が異なる場合には、その個数に応じた駆動電圧を生成して、その駆動電圧をLED照明部13Iに印加し、発光させる。
また、後述するようにLED駆動回路21は、CPU24の制御によりLED照明部13Iを構成するLED14の直列接続の配列個数(並列個数)等に応じた駆動電流が、そのLED照明部13Iに流れるように調整する。
また、識別部15Iは、挿入部4内を挿通された信号線により、例えばコネクタ7内に設けた光学アダプタ種別識別部(或いは光学アダプタ種別判定部)23と接続され、この光学アダプタ種別識別部23は、識別部15Iの抵抗値RIを検知し、検知した結果をメインユニット2内に設けた制御手段としてのCPU24に送信する。
また、LED駆動回路21は、このCPU24からの指示に応じて、LED照明部13Iに印加する駆動電圧(出力電圧)と駆動電流を切り替える。
また、上述したように挿入部4は、その長さや太さが異なる幾つかのタイプがあり、それを識別するための挿入部種別識別部25が、各内視鏡ユニット3内に設けられている。 具体的には、挿入部種別識別部25は、EEPROM等のメモリや、簡易的にディップスイッチの設定等により実現することもある。例えば、製造工場側において、挿入部種別識別部25は、その内視鏡ユニット3に応じて適切な設定状態に設定されて出荷される。この挿入部種別識別部25による挿入部識別データも、CPU24に送信される。
この場合、識別部15Iによる識別情報は、少なくともLED照明部13Iを構成するLED14の直列接続の個数を含む情報を含み、CPU24は、この情報によりLED14の直列接続の個数に応じた駆動電圧、つまり不要な電力消費を抑制する適切な駆動電圧を発生するように検知抵抗としての可変抵抗R2の抵抗値を可変(変更)設定する。
次に、図2を参照してLED駆動回路21の詳細を説明する。なお、図2は光学アダプタ9Iが9Aの場合として、その電気系部分のみを示している。
また、この場合のLED照明部13Aは、6個のLED14が直列接続されたものが2組並列に接続されて構成されている。
そして、LED駆動回路21は、LED照明部13Aのアノード部に、その場合の直列接続のLED14の個数(この場合6個)に応じて、所定の電圧を印加する可変電圧源としてのレギュレータ部31と、LED照明部13Aのカソード側から電流が流入され、LED照明部13Aに流れる駆動電流を一定の電流値となるように制御する定電流駆動回路部32とからなる。
また、このオペアンプ35の非反転入力端子には、CPU24から上記指示電圧Vaのアナログ信号が印加され、このオペアンプ35の反転入力端子には、トランジスタ34のエミッタと検出抵抗33との接続部の電位が印加される。なお、ハイパワー半導体素子としては、(バイポーラ形)トランジスタ34に限らず、例えば電界効果形トランジスタ(FET)でも良い。
一方、レギュレータ部31は、電源部22の出力端子とLED照明部13Aのアノード間に設けられたコンデンサ41、コイル42、ダイオード43、コンデンサ44、スイッチング制御素子45、スイッチング素子(FET)46とからなる一般的な昇圧型のスイッチングレギュレータを用いて構成される。
また、このレギュレータ部31は、このスイッチングレギュレータにより発生されるDC出力電圧を、直列接続の抵抗R1及び(CPU24からの信号でその抵抗値が可変設定される)可変抵抗R2により分圧(電圧分割)して、その分圧した電圧Vbをスイッチング制御素子45の出力電圧制御用入力端子に(印加するように)フィードバックしている。
そして、このフィードバックされた電圧Vbをスイッチング制御素子45の内部の基準電圧と比較し、その差分電圧に応じて前記FET46をON/OFF制御のデューティー比を変えることで、所望の出力電圧を安定して得ることができるようにしている。
この可変抵抗R2は、電子ボリュームのような8ビット程度のデジタル信号で抵抗値を制御する方法でも良いし、スイッチ素子と複数の抵抗とにより、スイッチ素子のON/OFF状態を制御し、合成される抵抗値を可変制御する方法でも良い。
図3は例えばスイッチ素子としてのマルチプレクサ48aと複数の抵抗49a、49bとにより形成した可変抵抗R2の1例を示す。
抵抗R1と直列接続される抵抗49aは複数個が直列接続され、各接続点はマルチプレクサ48aの端子に接続されている。また、同様に抵抗R1と直列接続される抵抗49bも複数個が直列接続され、各接続点はマルチプレクサ48bの端子に接続されている。
なお、ここでは2つのマルチプレクサ48a、48bを用いて示しているが、1つのマルチプレクサ或いは3つのマルチプレクサを用いて構成しても良い。また、抵抗49aと49bとは同じ抵抗値でも良いし、異なる抵抗値でも良い。
なお、CPU24は、LED駆動回路21の制御動作を実行するプログラムが格納された例えばフラッシュメモリ36が接続されており、CPU23はこのプログラムに従って制御動作を行う。
このテーブルデータは、例えば図4のような内容となっている。
次に図4を参照してCPU24に入力された挿入部識別データ、光学アダプタ識別データに基づいて、LED照明部13Aの駆動電圧及び駆動電流を設定する方法について説明する。
図4に示すように、このテーブルデータにおいては、挿入部種別識別部25より入力される挿入部識別データと、光学アダプタ種別識別部23より入力される光学アダプタ識別データにより、LED照明部13Iへの駆動電圧と駆動電流とが一意に決まるようになっている。
例えば図2に示した挿入部4は、例えばその太さ(外径)が6mmで、また装着された光学アダプタ9Aが直視、遠点用のものであり、LED数量はLED14が6直列(接続)で、かつ2並列である。
そして、この場合には(LED)駆動電流は40mA、(LED)駆動電圧は30Vとなる。また、この(LED)駆動電流が40mA、(LED)駆動電圧が30Vとなるように(LED)駆動電流指示が2V,(LED)駆動電圧指示がFFHexとなっている。
この場合、本実施例においては、LED照明部13IのLED14の直列接続の個数に応じて、より具体的には、LED14の直列接続の個数に略比例した駆動電圧をLED照明部13Iに印加するようにしている。
さらに補足説明すると、LED照明部13Iは、定電流駆動回路部32を構成するトランジスタ34及び検出抵抗33に直列に接続されている。そして、レギュレータ部31で発生する駆動電圧は、LED照明部13I部分と、定電流駆動回路部32(のトランジスタ34及び検出抵抗33)部分とに印加され、後者部分への電圧を引いた駆動電圧が実際にLED照明部13Iに印加される。
そして、後者部分での電圧を小さな値となるように抑制し、不用な電力消費を抑制する。例えば、定電流駆動回路部32のハイパワー半導体素子としてのトランジスタ34のコレクタ−エミッタ間電圧を常に数V程度、消費電力に換算して0.1 W程度に抑制することができる。 つまり、駆動電圧を一定とした従来例の場合と比較して、最大で1W近くの消費電力を低減することができる。
このように本実施例によれば、可変電圧源としてのレギュレータ部31において発生してLED照明部13Iに印加する駆動電圧を、そのLED14の直列接続の個数に応じた値となるように可変設定するため、LED照明部13Iを省電力で発光駆動することができる効果がある。
なお、以下のような変形例の構成にしても良い。
図5は変形例の内視鏡装置1Bの構成を示す。
この変形例の内視鏡装置1Bは、実施例1の内視鏡装置1において、内視鏡ユニット3内に設けていたLED駆動回路21を、(内視鏡ユニット3の種別が異なる場合にも)共通に使用されるメインユニット2側に設けた構成にしている。
なお、本実施例及びその変形例では挿入部識別データと光学アダプタ識別データとを用いたが、以下のような構成にしても良い。
光学アダプタ9Iの種別識別データからLED照明部13Iを構成するLED14の直列接続の個数が一意に求まるようであれば、挿入部識別データを用いなくても良い。
また、内視鏡装置1の例えば操作メニューから、内視鏡装置1の使用者が光学アダプタ9Iや挿入部種別の入力が可能として、その結果からLED照明部13IのLED14の直列接続の個数が―意に決まるようであれば、挿入部種別識別部25と光学アダプタ種別識別部23を用いなくても良い。
また、使用者の本内視鏡装置1の操作時に入力する入力情報或いは設定情報により、図3の指示電圧Vcに対応する指示信号を選択等により設定し、この指示電圧VcによりLED照明部13Iを構成するLED14の直列接続の個数に対応した(ないしはその個数の場合に最適な)駆動電圧を発生する抵抗値に設定できるようにしても良い。
上述したように、本実施例及びその変形例によれば、LED14の直列接続の個数に応じてLED照明部13Iに印加する駆動電圧を可変することにより、不要な電力消費を抑制できる。
また、ハイパワー半導体素子を小型化でき、装置内部の温度上昇を抑え、バッテリ駆動時の動作時間を長くすることができる。
なお、駆動電流を1つの直列接続のLED14に対して一定値(例えば20mA)に制御するような場合には、LED14の直列接続の個数と、直列接続の並列個数の情報を識別情報として駆動電圧と駆動電流を設定するようにしても良い。
次に図6及び図7を参照して本発明の実施例2を説明する。図6は本発明の実施例2の内視鏡装置の構成を示し、図7はこの実施例2におけるLED駆動回路の構成を(関連する周辺部と共に)示す。本実施例は、LED照明部とレンズが挿入部の先端部に埋め込まれた内視鏡ユニットを用いた内視鏡装置の場合に該当する。
本実施例の内視鏡装置1Cは、メインユニット2Cと、このメインユニット2Cに着脱自在に接続される内視鏡ユニット3C或いは3C′からなる。
この内視鏡装置1Cは、図1の内視鏡装置1における着脱自在の光学アダプタ9Iに設けていたレンズ12I及びLED照明部13Iが先端部8に搭載され、着脱自在の光学アダプタ9Iを有しない構成の内視鏡ユニット3Cを備える。
この内視鏡ユニット3Cの挿入部4の先端部8には、CCD11と共にレンズ12C、LED照明部13Cが搭載されている。
また、本実施例においては、実施例1における内視鏡ユニット3内に設けていたLED駆動回路21を、メインユニット2C内に設けた構成(つまり図5の変形例に類似した構成)にしている。
また、実施例1においては、LED駆動回路21に内蔵していたCPU24からその抵抗値を可変とした可変抵抗R2を、内視鏡ユニット3C内に設けたLED照明部13Cを構成するLED14の直列接続の個数に応じて設定される固定の抵抗値R2Cの抵抗R2Cにしている(ここで、R2Cは、抵抗及びその抵抗値を兼ねて簡略的に示している)。つまり、この抵抗値R2Cは、LED照明部13Cを構成するLED14の直列接続の個数が異なると、その個数に応じてその抵抗値R2Cも変更設定される。
従って、内視鏡ユニット3C、3C′も、光学アダプタ種別識別部23と、挿入部種別識別部25を有しない構成となっている。なお、これらを有していてもよいが、LED駆動回路21の制御には用いない。図6におけるその他の構成は、図1と同様の構成であり、同一の構成要素には同じ符号を付け、その説明を省略する。
図7は、本実施例におけるLED駆動回路21の構成を示す。
このLED駆動回路21は、レギュレータ部31Cと、定電流駆動回路部32Cとからなる。レギュレータ部31Cは、図2における(CPU24から抵抗値が制御可能な)可変抵抗R2の代わりに固定の抵抗R2Cが採用され、かつこの固定の抵抗R2Cは、内視鏡ユニット3C側に設けられる。上述したように内視鏡ユニット3C′の場合には、そのLED照明部に対応した抵抗R2C′が採用される。
また、定電流駆動回路部32Cは、図2の定電流駆動回路部32におけるCPU24からの(駆動電流)指示電圧Vaを発生する部分を、定電流指示電圧発生部51に置換した構成にしている。
この定電流指示電圧発生部51は、基準電圧Vrを分割する複数の抵抗52と、複数の抵抗52の接続点の複数の指示電圧Va1、Va2を選択するスイッチ53とから構成される。なお、ここでは、簡単化のため、2つの指示電圧Va1,Va2から1つを選択する構成例で示しているが、3つ以上から選択できるようにしても良い。
本実施例によれば、実際に内視鏡ユニット3Jに搭載されたLED照明部13Jに応じてその場合の駆動電圧を決定する抵抗R2Jを予め各内視鏡ユニット3J内に設定しているので、LEDの直列接続の個数が異なる内視鏡ユニット3Jがメインユニット2Cに装着された場合にもそのLED照明部13Jの場合に最適な駆動電圧をLED照明部13Jに印加できる。
上記のように本実施例においても、実施例1の場合と同様にLED照明部13JにおけるLED14の直列接続の個数に応じてLED駆動回路21はLED照明部13Jに最適な駆動電圧を印加する。このため、定電流駆動回路部32Cを構成するハイパワー半導体素子としてのトランジスタ34での不要な電力消費を抑制ないしは低減できる。
なお、内視鏡ユニット3J側に搭載する抵抗は、抵抗R2Jのみで説明したが、抵抗R1及びR2Jの両方であっても良い。
また、抵抗R2Jの代わりに抵抗R1を、内視鏡ユニット3J側に搭載する構成にしても良い(但し、この場合には、抵抗R1は、LED照明部13JのLED14の直列接続の個数に応じて設定される)。
この場合には、光学アダプタ9I内にそのLED照明部13Iに対応した抵抗R2Iを(上記抵抗R2Jのように)設けるようにする。或いは上記のように、光学アダプタ9I内に抵抗R1と抵抗R2Iの両方、又はR2Jの代わりに抵抗R1を設けるようにしても良い。
以上のような設計を行うことで、より簡単な構成で実施例1とほぼ同様の効果を得ることができる。
LED14を照明手段に用いる内視鏡ユニット3J、もしくは、光学アダプタ9Iを使用する場合であっても、LED駆動回路21で使用するハイパワー半導体素子での消費電力がLED14の直列接続の個数や並列接続の個数毎に最適な駆動電圧及び駆動電流、ないしは最小に近い値となるようにすることが可能である。
次に図8及び図9を参照して本発明の実施例3を説明する。図8は本発明の実施例3の内視鏡装置の構成を示し、図9はこの実施例3におけるLED駆動回路の構成を(関連する周辺部と共に)示す。
本実施例の内視鏡装置1Dは、実施例2で示した図6に示す内視鏡装置1Cの場合と同様に、内視鏡ユニット3Dの先端部8にはレンズ12DとLED照明部13Dが埋め込まれている。但し、この内視鏡装置1Dにおいては、内視鏡ユニット3D内にLED駆動回路21を内蔵した構成である。
実施例2において説明したのと同様に、内視鏡ユニット3Dに搭載されているLED照明部13DのLED14の直列接続の個数に応じて、LED駆動回路21は駆動電圧を発生するように設定される。
図8におけるその他の構成は、図6と同様の構成であり、同一の構成要素には同じ符号を付け、その説明を省略する。
図9はLED駆動回路21の構成を示す。このLED駆動回路21は、図7に示すLED駆動回路21と殆ど同じ構成である。但し、図7では(抵抗R2Cを除く)LED駆動回路21は、メインユニット2C内に設けられていたのに対して、図9では内視鏡ユニット3D内に設けられている。
この可変抵抗R2Dは、内視鏡ユニット3Dに搭載されるLED照明部13DのLEDの直列接続の個数に対応して予め設定される。この可変抵抗R2Dは、低コストかつ小型で構成が単純なトリマ抵抗等により構成することができる。トリマ抵抗等により設定後は、その抵抗値R2Dは固定値となる。
また、定電流駆動回路部32Dは、図7の定電流駆動回路部32Cにおいて定電流指示電圧発生部51を、この内視鏡ユニット3Dに搭載されるLED照明部13Dに対応して予め設定される定電流指示電圧発生部51′に置換した構成にしている。
なお、実施例2でも述べたように、2つの指示電圧Va1,Va2から1つを選択する場合に限らず、より詳細な指示電圧、換言するとより詳細に駆動電流の設定を行うようにすることもできる。
この他に、抵抗52及びスイッチ53の代わりにトリマ抵抗等を用いて定電流指示電圧発生部51′を構成することもできる。
本実施例も、実施例1とほぼ同様の効果を有する。
なお、上述した実施例などを部分的に組み合わせて構成される実施例も本発明に属する。
Claims (9)
- 挿入部の先端部に着脱自在に設けられ、少なくとも直列接続されるLEDの個数が変更可能、又は挿入部の先端部に一体的に設けられ、該挿入部の変更により少なくとも直列接続されるLEDの個数が変更可能なLED照明部と、前記挿入部の先端部に前記LED照明部により照明された被写体からの反射光を受光して撮像する撮像素子とを備えた内視鏡と、
前記LED照明部を構成する直列接続のLEDの個数に応じた駆動電圧を前記LED照明部に印加して、前記LEDを発光させる可変電圧源と、前記LED照明部を構成するLEDを発光駆動する駆動電流を一定の電流値となるように制御する定電流駆動回路部と、を備えたLED駆動回路と、
を具備したことを特徴とする内視鏡装置。 - 前記可変電圧源は、該可変電圧源の出力電圧を検知する検知抵抗を含み、この検知抵抗により検知した電圧をフィードバック制御することで、前記検知抵抗の値に応じた所定の電圧を出力するものであって、
前記LED照明部を構成する直列接続のLEDの個数に対応して設定される前記検知抵抗の抵抗値に応じて、前記駆動電圧を調整することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。 - 前記検知抵抗は、CPUからの指示信号により、前記検知抵抗の抵抗値を変更可能なように構成されることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
- 前記検知抵抗は、電子ボリューム、又は、複数の抵抗とスイッチ素子が使用されることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
- 前記指示信号を発生するCPUは、前記LED照明部を構成する直列接続のLEDの個数に対応した識別情報に基いて、前記検知抵抗の抵抗値を変更可能とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の内視鏡装置。
- 前記検知抵抗の抵抗値は、装置操作時に入力する設定情報により設定されることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
- 前記内視鏡装置は、前記可変電圧源と前記LED照明部が分離された複数のユニットから構成され、
前記LED照明部を含むユニットは、そのユニットを識別する識別部を内包し、その識別部の出力が前記識別情報であることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡装置。 - 前記内視鏡装置は、前記可変電圧源と前記LED照明部が分離された複数のユニットから構成され、
前記LED照明部を含むユニットは、前記検知抵抗を内包することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。 - 前記定電流駆動回路部は、前記LED照明部に応じて予め設定された指示電圧に応じて前記駆動電流を所定の駆動電流値に制御することを特徴とする請求項1から8のいずれか1つの請求項に記載の内視鏡装置。
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