JP2010008691A - 液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】視野角が広く、しかも容易に製造することができる液晶表示素子を提供する。
【解決手段】一対の基板のうちの第1の基板1の内面に、複数の画素電極3と、複数の画素電極3それぞれとの間に補償容量を形成し、且つ前記複数の画素電極3の周縁部との間に横電界を生成する補助電極12とを設け、第2の基板の内面に、前記複数の画素電極3と対向させて設けられた対向電極と、前記対向電極上に複数の画素電極3の中心部にそれぞれ対応させて設けられた複数の誘電体層18とを設け、これらの基板の内面に、それぞれが予め定めた方向14a,19aにラビング処理された水平配向膜を設け、前記一対の基板間の間隙に正の誘電異方性を有する液晶層を封入した。
【選択図】図1

Description

この発明は、水平配向膜と、正の誘電異方性を有する液晶層を備えた液晶表示素子に関する。
正の誘電異方性を有する液晶層を備えた液晶表示素子は、予め定めた間隙を設けて対向配置された一対の基板の互いに対向する内面それぞれに、互いに対向する領域により複数の画素を形成する電極と、前記電極を覆って形成され、それぞれが予め定めた方向にラビング処理された水平配向膜とが設けられ、前記一対の基板間の間隙に前記液晶層を封入された構成となっている。
この種の液晶表示素子は、表示の視野角を広くすることが望まれている。そのために、従来は、複数の画素毎に、一方の基板の配向膜に断面が三角形状の凸部を形成して、この配向膜をラビングすることにより、液晶分子が第1のプレチルト角度で配向した第1液晶領域と、プレチルト角度が前記第1のプレチルト角とは逆の傾きの第2のプレチルト角度で液晶分子を配向させた第2液晶領域とを形成し、視野角特性を改善している(特許文献1参照)。
特開平7−333612号公報
しかし、上記従来の液晶表示素子は、一対の基板の内面それぞれに設けられる配向膜に断面が三角形状の凸部をテーパーエッチングにより形成しなければならないため、製造が難しい。
この発明は、視野角が広く、しかも容易に製造することができる液晶表示素子を提供することを目的としたものである。
この発明の請求項1に記載の液晶表示素子は、
予め定めた間隙を設けて対向配置された第1と第2の一対の基板と、
前記一対の基板の互いに対向する内面のうちの前記第1の基板の内面にマトリックス状に配列させて設けられた複数の画素電極と、
前記第1の基板の内面に、前記複数の画素電極にそれぞれ対応させて設けられ、対応する画素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、
前記第1の基板の内面に設けられ、前記複数の薄膜トランジスタにそれぞれゲート信号及びデータ信号を供給する複数の走査線及び信号線と、
前記複数の画素電極よりも前記第1の基板側に、前記複数の画素電極との間に絶縁膜を介在させて設けられ、前記複数の画素電極それぞれの周縁部の略全周に対応し、且つ外周部が前記画素電極の周囲に張出す形状に形成され、前記複数の画素電極それぞれとの間に補償容量を形成し、且つ前記外周部と前記複数の画素電極の周縁部との間に、前記基板面に沿った横方向の電界を生成する補助電極と、
前記第2の基板の内面に、前記複数の画素電極と対向させて設けられた対向電極と、
前記対向電極の前記複数の画素電極と対向する面上に、前記複数の画素電極の予め定めた部分にそれぞれ対応させて設けられた複数の誘電体層と、
前記一対の基板の内面それぞれに、前記複数の画素電極及び前記対向電極と前記誘電体層を覆って設けられ、それぞれが予め定めた方向にラビング処理された水平配向膜と、
前記一対の基板間の間隙に封入された正の誘電異方性を有する液晶層と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の液晶表示素子において、前記一対の基板の内面それぞれに設けられた水平配向膜は、実質的に互いに直交する方向にラビング処理され、前記液晶層の液晶分子は、前記一対の基板間において実質的に90°のツイスト角でツイスト配向していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の液晶表示素子において、前記対向電極上の誘電体層は、直径が10〜30μm、厚さが1〜2μmの円形膜状に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示素子において、前記対向電極上の誘電体層は、前記画素電極の周縁部のうちの第1の基板の内面の配向膜のラビング方向の上流側の縁部と、前記ラビング方向の下流側の縁部との中間付近の部分に対応させて設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示素子。
請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の液晶表示素子において、前記複数の画素電極はそれぞれ、実質的に正方形状に形成されており、前記対向電極上の誘電体層は、前記複数の画素電極の中心部にそれぞれ対応させて設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記請求項4に記載の液晶表示素子において、前記複数の画素電極はそれぞれ、互いに直交する2つの方向のうちの一方の方向の幅が他方の方向の幅の実質的に整数倍の長方形状で、且つ前記他方の方向と平行に設けられたスリットにより実質的に正方形状の複数の電極部に区分された形状に形成されており、前記補助電極は、前記画素電極の前記複数の電極部の周縁部にそれぞれ対応させて設けられ、前記対向電極上の誘電体層は、前記画素電極の前記複数の電極部の中心部にそれぞれ対応させて設けられていることを特徴とする。
この発明の液晶表示素子は、上記のような構成であるため、視野角が広く、しかも容易に製造することができる。
(第1の実施例)
図1〜図10はこの発明の第1の実施例を示しており、図1は液晶表示素子の第1の基板の一部分の平面図、図2及び図3は図1のII−II線及びIII−III線に沿う前記液晶表示素子の拡大断面図である。
この液晶表示素子は、薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)をアクティブ素子としたアクティブマトリックス液晶表示素子であり、図1〜図3のように、予め定めた間隙を設けて対向配置された第1と第2の一対の透明基板1,2と、前記一対の基板1,2の互いに対向する内面のうちの第1の基板、例えば観察側(図2及び図3において上側)とは反対側の基板(以下、後基板という)1の内面に行方向及び列方向にマトリックス状に配列させて設けられた複数の透明な画素電極3と、前記後基板1の内面に、前記複数の画素電極3にそれぞれ対応させてその近傍に設けられ、対応する画素電極3にそれぞれ接続された複数のTFT4と、前記後基板1の内面に設けられ、前記複数のTFT4にそれぞれゲート信号及びデータ信号を供給する複数の走査線10及び信号線11と、第2の基板、つまり観察側の基板(以下、前基板という)2内面に、前記複数の画素電極3と対向させて設けられた一枚膜状の透明な対向電極15と、前記一対の基板1,2間の間隙に封入された正の誘電異方性を有する液晶層20と、前記後基板1の外面と前記前基板2の外面とにそれぞれ配置された後偏光板21及び前偏光板22とを備えている。
前記TFT4は、前記後基板1上に形成されたゲート電極5と、前記ゲート電極5を覆って前記画素電極3の配列領域全体にわたって形成された透明なゲート絶縁膜6と、前記ゲート絶縁膜6の上に前記ゲート電極5と対向させて形成されたi型半導体膜7と、前記i型半導体膜7の一側部と他側部の上に図示しないn型半導体膜を介して形成されたドレイン電極8及びソース電極9とからなっている。
そして、前記複数の走査線10は、前記後基板1上に、行方向に配列した複数の画素電極3からなる各画素電極行にそれぞれ対応させてこれらの行の一側に設けられ、各行の複数のTFT4のゲート電極5に接続されており、前記複数の信号線11は、前記ゲート絶縁膜6の上に、列方向に配列した複数の画素電極3からなる各画素電極列にそれぞれ対応させてこれらの列の一側に設けられ、各列の複数のTFT4のドレイン電極8に接続されている。
また、前記複数の画素電極3は、前記ゲート絶縁膜6の上に形成されており、これらの画素電極3にそれぞれ、その画素電極3に対応するTFT4のソース電極9が接続されている。この実施例において、前記複数の画素電極3はそれぞれ、互いに直交する2つの方向つまり、画面の左右方向と平行な方向の横幅と、前記画面の上下方向と平行な方向の縦幅とがそれぞれ100〜300μmの正方形状に形成されている。
さらに、この液晶表示素子は、前記複数の画素電極3よりも前記後基板1側に、前記複数の画素電極3との間に前記ゲート絶縁膜6を介在させて設けられ、前記複数の画素電極3それぞれの周縁部の略全周に対応し、且つ外周部が前記画素電極3の周囲に張出す形状に形成され、前記複数の画素電極3それぞれとの間に補償容量を形成し、且つ前記外周部と前記複数の画素電極3の周縁部との間に、前記基板1面に沿った横方向の電界を生成する透明な補助電極12を備えている。なお、図1では、前記補助電極12に対応する部分に平行斜線を施している。
前記補助電極12は、前記後基板1上に、前記複数の画素電極3それぞれの周縁部のうちの前記TFT4の接続部以外の部分の略全周に対応させて枠形状に形成されており、前記複数の走査線10及び信号線11は、前記画素電極3に対して、前記補助電極12よりも外側の位置に設けられている。
なお、前記補助電極12の4つの辺部はそれぞれ4〜6μmの幅に形成されており、これらの辺部の中央よりも内側の2〜3μmの幅の領域が、前記ゲート絶縁膜6を介して前記画素電極3の周縁部に対向し、前記中央よりも外側の2〜3μmの幅の領域が、前記画素電極3の周囲に張出している。
前記複数の画素電極3の周縁部にそれぞれ対応する前記補助電極12は、各行毎に、互いに連続させて形成されており、さらに、これらの各行の一端または両端において共通接続されている(図示せず)。そして、前記補助電極12には、前記対向電極15と同電位の電圧が印加され、前記画素電極3の周縁部との間に、横電界が生成される。
また、前記後基板1の内面には、前記複数のTFT4及び複数の信号線11を覆ってオーバーコート絶縁膜13が設けられ、さらに前記画素電極3の配列領域全体に、前記複数の画素電極3を覆って水平配向膜14が設けられている。
一方、前記前基板2の内面には、マトリックス状に配列された前記複数の画素電極3の間の領域に対応させて形成された遮光膜(ブラックマスク)16と、前記複数の画素電極3にそれぞれ対応させて形成された赤、緑、青の3色のカラーフィルタ17R,17G,17Bとが設けられており、前記対向電極15は、前記カラーフィルタ17R,17G,17Bの前記後基板1に対向する面上に形成されている。
さらにまた、この液晶表示素子は、前記対向電極15の前記複数の画素電極3と対向する面上に、前記複数の画素電極3の予め定めた部分にそれぞれ対応させて設けられた複数の誘電体層18を備えている。
この誘電体層18は、横幅と縦幅とがそれぞれ100〜300μmの正方形状に形成された前記複数の画素電極3の中心部にそれぞれ対応させて、直径が10〜30μm、厚さが1〜2μmの円形膜状に形成されている。
また、前記前基板2の内面には、前記複数の画素電極3の配列領域に対応する領域全体に、前記対向電極15及び前記複数の誘電体層18を覆って水平配向膜19が設けられている。
そして、前記一対の基板1,2は、前記複数の画素電極3の配列領域を囲む枠状のシール材(図示せず)を介して接合されており、これらの基板1,2間の間隙の前記シール材で囲まれた領域に、誘電異方性が正のネマティック液晶からなる液晶層20が封入されている。
なお、前記後基板1には、その1つまたは互いに直交する2つの側縁に、前記前基板2の外方に張出すドライバ搭載部(図示せず)が形成されており、前記複数の走査線10及び信号線11は、前記ドライバ搭載部に搭載されたドライバ素子の複数のゲート信号出力端子及びデータ信号出力端子にそれぞれ接続され、前記各行の複数の補助電極12の共通接続部は、前記ドライバ素子の対向電極信号出力端子に接続され、前記対向電極15は、前記枠状のシール材による基板接合部に設けられたクロス接続部を介して前記ドライバ素子の前記対向電極信号出力端子に接続されている。
この実施例の液晶表示素子は、TN(ツィステッドネマティック)型素子であり、前記一対の基板1,2の内面それぞれに設けられた前記水平配向膜14,19は、実質的に互いに直交する方向にラビング処理されている。なお、これらの配向膜14,19はそれぞれ、液晶分子20aを0.5°程度の極く小さいプレチルト角で配向させる配向特性を有している。
図1において、鎖線矢印14a,19aは前記配向膜14,19のラビング方向を示しており、この実施例では、後基板1の配向膜14を、画面の左右方向に対して観察側から見て右回り方向に実質的に45°の角度で交差する方向に、前記画面の斜め左上方向から斜め右下方向に向かってラビング処理し、前基板2の配向膜19を、前記画面の左右方向に対して観察側から見て左回り方向に実質的に45°の角度で交差する方向に、前記画面の斜め左下方向から斜め右上方向に向かってラビング処理している。
そして、前記液晶層20の液晶分子20aは、前記一対の基板1,2それぞれの近傍において、前記配向膜14,19のラビング方向14a,19aに分子長軸を向け、且つ前記ラビング方向14a,19aの上流側(ラビングの開始端側)から下流側(ラビングの終了端側)に向かって前記配向膜14,19の膜面から離れる方向に前記2°以下の角度でプレチルトした状態で、前記一対の基板1,2間において、図1に破線矢印で示したツイスト方向に実質的に90°のツイスト角でツイスト配向している。
また、前記後偏光板21は、その吸収軸(図示せず)を前記後基板1の配向膜14のラビング方向14aと実質的に平行にするか、或いは実質的に直交させて配置され、前記前偏光板22は、その吸収軸(図示せず)を前記後偏光板21の吸収軸と実質的に直交させるか、或いは実質的に平行にして配置されている。
この液晶表示素子は、上記のような構成であるため、前記画素電極3と対向電極15との間への電界の印加により、前記複数の画素電極3と前記対向電極15とが互いに対向する領域からなる複数の画素30毎に、液晶分子20aのチルト方向が互いに異なる2つの領域を形成し、表示の視野角を広くすることができる。
すなわち、前記液晶表示素子はTN型素子であり、液晶層20の液晶分子20aは、前記画素電極3と対向電極15との間に電界を印加しない無電界時は、一対の基板1,2の内面の配向膜14,19の膜面に対して、これらの配向膜14,19のラビング方向14a,19aの上流側から下流側に向かってプレチルトした状態でツイスト配向しており、前記電極3,15間への電界の印加によって、前記ツイスト配向状態から基板1,2面に対して立ち上がり配向する。
図4は前記液晶表示素子における電界の印加による液晶分子20aの立ち上がり配向を示す模式図であり、図において、破線矢印E1は、画素電極3と対向電極15との間に印加された電界を示している。
また、前記液晶表示素子は、前記対向電極15と同じ電位に接続された前記補助電極12を備えているため、前記画素電極3と対向電極15との間に電界E1を印加したときに、図4のように、前記補助電極12の外周部と前記画素電極3の周縁部との間に、前記画素電極3と対向電極15との間に印加された電界E1と実質的に同じ強さの横電界(後基板1面に沿った横方向の電界)E2が生成し、前記画素電極3の周縁部付近の液晶分子20aが、前記横電界E2の方向に沿ってチルトする。
前記横電界E2は、前記画素電極3の各縁部からそれぞれ前記補助電極12の対応する辺部に向かう方向の電界であり、したがって、前記画素電極3の各縁部に対応する領域に生成する横電界E2はそれぞれ、その縁部とは反対側の縁部に対応する領域に生成する横電界E2の向きに対して逆向きの電界であるため、前記横電界E2による液晶分子20aのチルトの傾きは、前記画素電極3の左右方向の一方の縁部に対応する領域と他方の縁部に対応する領域とで互いに逆向きであり、また、前記画素電極3の縦幅方向(画面の上下方向)の一方の縁部に対応する領域と他方の縁部に対応する領域とで互いに逆向きである。
そして、この液晶表示素子は、前記後基板1の内面の配向膜14を、画面の左右方向に対して観察側から見て右回り方向に実質的に45°の角度で交差する方向に、前記画面の斜め左上方向から斜め右下方向に向かってラビング処理しているため、前記画素電極3の右側及び下側の縁部に対応する領域の前記横電界E2によって液晶分子20aがチルトさせられる傾きは、前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aにより得られるプレチルトの傾きと同じ傾き(以下、順傾斜という)であり、前記画素電極3の左側及び上側の縁部に対応する領域の前記横電界E2によって液晶分子20aがチルトさせられる傾きは、前記配向膜14のラビング方向14aにより得られるプレチルトの方向と逆の傾き(以下、逆傾斜という)である。
さらに、この液晶表示素子は、前基板2の内面に設けられた対向電極15の前記複数の画素電極3と対向する面上に、前記複数の画素電極3の予め定めた部分にそれぞれ対応させて複数の誘電体層18を設けているため、前記画素電極3と対向電極15との間の電界E1は、前記誘電体層18に対応する領域の電界が、前記誘電体層18での電圧降下により、図4のように、前記画素電極3の前記誘電体層18の中心に対応する部分から前記誘電体層18の周囲に向かって放射状に広がるように歪み、この歪んだ電界により、前記誘電体層18に対応する領域の液晶分子20aが、前記誘電体層18に対応する部分から外側に向かってチルトする。
つまり、前記誘電体層18の周辺の領域の液晶分子20aは、前記誘電体層18を境にして、前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aの下流側では、前記ラビング方向14aに対応した順傾斜でチルトし、前記ラビング方向14aの上流側では前記ラビング方向14aに対して逆傾斜でチルトする。
そして、前記画素30内の他の領域の液晶分子20aは、前記画素30の周縁部及び前記誘電体層18の周辺の領域の液晶分子20aの相互の分子間力による影響を受けて配向するため、前記画素電極3と対向電極15との間に電界E1を印加すると、前記画素30内の液晶分子20aが、前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aに対して略直交し、且つ前記誘電体層18の位置を通る線を境にして、前記ラビング方向14aの下流側(画素30の右側及び下側)の領域において前記順傾斜でチルトし、前記ラビング方向14aの上流側(画素30の左側及び上側)の領域において前記逆傾斜でチルトする。
図5は前記液晶表示素子における電界の印加による液晶分子20aの立ち上がり配向を示す斜視図であり、図5(a)は、液晶分子20aが前記順傾斜にチルトした領域の立ち上がり配向、図5(b)は、液晶分子20aが前記逆傾斜にチルトした領域の立ち上がり配向状態を示している。
このように、前記液晶表示素子によれば、前記複数の画素30毎に、前記画素電極3と対向電極15との間への電界E1の印加により、液晶分子20aが前記順傾斜でチルトした状態で立ち上がり配向する領域(順チルト領域)と、液晶分子20aが前記逆傾斜でチルトした状態で立ち上がり配向する領域(逆チルト領域)とを形成し、これらのチルト方向が異なる2つの領域それぞれの視野角特性が相乗した広い視野角を得ることができる。
また、前記液晶表示素子は、前記複数の画素電極3をそれぞれ、実質的に正方形状に形成し、前記対向電極15上の誘電体層18を、前記複数の画素電極3の中心部、すなわち、前記画素電極3の周縁部のうちの前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aの上流側、つまり左側及び上側の縁部と、前記ラビング方向14aの下流側、つまり右側及び下側の縁部との中間付近の部分にそれぞれ対応させて設けているため、前記順チルト領域と、前記逆傾斜チルト領域との面積を略同じにし、これらの2つの領域それぞれの視野角特性がバランス良く相乗した広い視野角を得ることができる。
図6は、前記画素電極3を実質的に正方形状に形成し、前記誘電体層18を前記画素電極3の中心部に対応させて設け、さらに前記後基板1の内面の配向膜14を、画面の左右方向に対して観察側から見て右回り方向に実質的に45°の角度の方向14aにラビング処理したときの1つの画素30における液晶分子20aの順チルト領域と逆チルト領域を示しており、この例では、前記画素30の前記配向膜14のラビング方向14aと略直交する方向の対角線付近を境界31にして、前記配向膜14のラビング方向14aの下流側、つまり前記画素30の斜め右下の三角形状の領域30aの液晶分子20aが順チルトし、前記配向膜14のラビング方向14aの上流側、つまり前記画素30の斜め左上の三角形状の領域30bの液晶分子20aが逆チルトする。
図7〜図10は、液晶分子が画素全体において順方向にチルトする比較例の液晶表示素子と、上記実施例の液晶表示素子との視角−輝度特性図であり、図7は6時−12時方向(画面の上下方向)の特性、図8は9時−3時方向(画面の左右方向)の特性、図9は7時半−1時半方向(画面の左右方向に対して左回りに45°の方向)の特性、図10は4時半−10時半方向(画面の左右方向に対して右回りに45°の方向)の特性を示している。これらの視角−輝度特性は、複数の画素の電極間に0〜8の階調値の電界を印加したときの視角−輝度特性であり、各図において、L1は階調値が0の電界を印加したときの特性、L2は階調値が2の電界を印加したときの特性、L4は階調値が4の電界を印加したときの特性、L6は階調値が6の電界を印加したときの特性、L8は階調値が8の電界を印加したときの特性である。
図7(a)、図8(a)、図9(a)及び図10(a)のように、液晶分子が画素全体において順チルトする比較例の液晶表示素子は、9時−3時方向の視角−輝度特性が、画面の法線方向(0°の視角方向)を中心として左右略対称で、且つ十分なコントラストの表示を観察できる視角範囲が十分に広い特性であるが、6時−12時方向、7時半−1時半方向、及び4時半−10時半方向の視角−輝度特性は、左右非対称で、左右いずれか一方の方向の視角範囲が狭い。
この比較例に対して、上記実施例の液晶表示素子は、図7(b)、図8(b)、図9(b)及び図10(b)のように、6時−12時方向、9時−3時方向、7時半−1時半方向、及び4時半−10時半方向の視角−輝度特性がいずれも、画面の法線方向を中心として左右略対称で、且つ十分なコントラストの表示を観察できる視角範囲が十分に広い特性である。
また、上記液晶表示素子は、前記複数の画素電極3との間にゲート絶縁膜を介在させて、前記複数の画素電極3それぞれとの間に補償容量を形成し、且つ前記複数の画素電極3の周縁部との間に横電界E2を生成する補助電極12を設け、前記対向電極15の複数の画素電極3と対向する面上に、前記複数の画素電極3の予め定めた部分にそれぞれ対応させて前記誘電体層18を設けることにより、前記画素電極3と対向電極15との間に電界を印加したときに、前記画素30内に、液晶分子20aが順チルトする順チルト領域と、液晶分子20aが逆チルトする逆チルト領域とが形成されるようにしたものであるため、特許文献1に記載された従来の液晶表示素子に比べて容易に製造することができる。
なお、上記実施例では、複数の画素電極3をそれぞれ実質的に正方形状に形成しているが、前記複数の画素電極3は、長方形状に形成してもよく、その場合も、前記対向電極15上の誘電体層18を、前記画素電極3の周縁部のうちの前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aの上流側の縁部と、前記ラビング方向14aの下流側の縁部との中間付近の部分に対応させて設けることにより、前記順チルト領域の視野角特性と、前記逆チルト領域の視野角特性とがバランス良く相乗した広い視野角を得ることができる。
(第2の実施例)
図11はこの発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の第1の基板の一部分の平面図である。なお、この実施例において、上述した第1の実施例に対応するものには同符号を付し、同一のものについてはその説明を省略する。
この実施例の液晶表示素子においては、後基板1の内面に、互いに直交する2つの方向のうちの一方の方向、例えば画面の上下方向と平行な方向の縦幅が、前記画面の左右方向と平行な横幅の実質的に整数倍、例えば実質的に3倍の長方形状で、且つ前記画面の左右方向と平行に設けられた2本のスリット40により実質的に正方形状の複数、つまり3つの電極部40a,40b,40cに区分された形状に形成された複数の画素電極40を設け、前記複数の画素電極40よりも前記後基板1側に、前記複数の画素電極40との間にTFT4のゲート絶縁膜6を介在させて、前記画素電極40の前記複数の電極部40a,40b,40cの周縁部にそれぞれ対応する実質的に「目」の字形状に形成され、前記複数の画素電極40それぞれとの間に補償容量を形成し、且つ前記複数の画素電極40の周縁部との間に横電界を生成する補助電極42を設け、前基板2の内面に設けられた対向電極15(図1〜図3参照)の前記複数の画素電極40と対向する面上に、前記画素電極40の前記複数の電極部40a,40b,40cの中心部、すなわち、前記複数の電極部40a,40b,40cそれぞれの周縁部のうちの後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aの上流側(左側及び上側)の縁部と、前記ラビング方向14aの下流側(右側及び下側の)縁部との中間付近の部分にそれぞれ対応させて誘電体層18を設けている。
なお、この実施例において、前記画素電極40は、前記3つの電極部40a,40b,40cをそれぞれ約100μm×100μmの大きさの正方形状に形成したものであり、前記画素電極40を各電極部40a,40b,40cに区分するスリット40は、画素電極40の一側縁よりも3μm程度内側の部分から前記画素電極40の他側縁にわたって約3μmの幅に形成されている。
また、前記補助電極42の前記画素電極40の外周縁に対応する4つの辺部はそれぞれ4〜6μmの幅に形成され、前記2本のスリット40にそれぞれ対応する部分は6〜10μmの幅に形成されており、前記4つの辺部の内側の縁部及び前記スリット40に対応する部分の両側縁部がそれぞれ前記各電極部40a,40b,40cの周縁部に2〜3μmの幅で対向し、前記4つの辺部の外側の縁部及び前記スリット40内に対応する部分がそれぞれ前記各電極部40a,40b,40cの周囲に張出している。
さらに、前記画素電極40の各電極部40a,40b,40cの中心部にそれぞれ対応する誘電体層18はそれぞれ、直径が10〜30μm、厚さが1〜2μmの円形膜状に形成されている。
この第2の実施例の液晶表示素子は、上記のような構成であるため、前記画素電極40と対向電極15との間への電界の印加により、前記画素電極40と対向電極15とが互いに対向する領域からなる画素の前記画素電極40の3つの電極部40a,40b,40cにそれぞれ対応する正方形状の領域毎に、前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aに対応した順傾斜で液晶分子がチルトする領域(逆チルト領域)と、前記配向膜14のラビング方向14aに対して逆傾斜で液晶分子がチルトする領域(順チルト領域)とを形成することができる。
すなわち、図12は、前記第2の実施例の液晶表示素子の前記後基板1の内面の配向膜14を画面の左右方向に対して観察側から見て右回り方向に実質的に45°の角度の方向14aにラビング処理したときの1つの画素50における液晶分子の順チルト領域と逆チルト領域を示しており、この例では、前記画素50の前記画素電極40の3つの電極部40a,40b,40cにそれぞれ対応する正方形状領域51,52,53毎に、前記配向膜14のラビング方向14aと略直交する方向の対角線付近を境界54,55,56にして、前記配向膜14のラビング方向14aの下流側、つまり前記各正方形状領域51,52,53の斜め右下の三角形状の領域51a,52a,53aの液晶分子が順チルトし、前記配向膜14のラビング方向14aの上流側、つまり前記各正方形状領域51,52,53の斜め左上の三角形状の領域51b,52b,53bの液晶分子が逆チルトする。
したがって、前記第2の実施例の液晶表示素子によれば、視野角を広くすることができ、しかも、特許文献1に記載された従来の液晶表示素子に比べて容易に製造することができる。
なお、上記第2の実施例では、前記画素電極40の各電極部40a,40b,40cをそれぞれ実質的に正方形状に形成しているが、これらの電極部40a,40b,40cは長方形状に形成してもよく、その場合も、前記対向電極15上の誘電体層18を、前記各電極部40a,40b,40cそれぞれの周縁部のうちの前記後基板1の内面の配向膜14のラビング方向14aの上流側の縁部と、前記ラビング方向14aの下流側の縁部との中間付近の部分に対応させて設けることにより、液晶分子が順傾斜でチルトする順チルト領域の視野角特性と、液晶分子が逆傾斜でチルトする逆チルト領域の視野角特性とがバランス良く相乗した広い視野角を得ることができる。
また、上記第2の実施例では、画素電極40を3つの電極部40a,40b,40cに区分された形状に形成しているが、前記画素電極40は、2つまたは4つ以上の電極部に区分された形状に形成してもよい。
この発明の第1の実施例を示す液晶表示素子の第1の基板の一部分の平面図。 図1のII−II線に沿う前記液晶表示素子の拡大断面図。 図1のIII−III線に沿う前記液晶表示素子の拡大断面図。 前記液晶表示素子における電界の印加による液晶分子の立ち上がり配向を示す模式図。 前記液晶表示素子における電界の印加による液晶分子の立ち上がり配向を示す斜視図。 前記液晶表示素子の1つの画素における液晶分子の順チルト領域と逆チルト領域を示す図。 液晶分子が画素全体において順チルトする比較例の液晶表示素子と、第1の実施例の液晶表示素子との6時−12時方向の視角−輝度特性図。 前記比較例の液晶表示素子と、第1の実施例の液晶表示素子との9時−3時方向の視角−輝度特性図。 前記比較例の液晶表示素子と、第1の実施例の液晶表示素子との7時半−1時半方向の視角−輝度特性図。 前記比較例の液晶表示素子と、第1の実施例の液晶表示素子との4時半−10時半方向の視角−輝度特性図。 この発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の第1の基板の一部分の平面図。 第2の実施例の液晶表示素子の1つの画素における液晶分子の順チルト領域と逆チルト領域を示す図。
符号の説明
1,2…基板、3,40…画素電極、40a,40b,40c…電極部、41…スリット、4…TFT、10…走査線、11…信号線、12,42…補助電極、14,19…配向膜、14a,19a…ラビング方向、15…対向電極、16…遮光膜、17R,17G,17B…カラーフィルタ、18…誘電体層、20…液晶層、20a…液晶分子、21,22…偏光板、30,50…画素、51,52,53…正方形状領域、E1,E2…電界、30a,51a,52a.53a…順チルト領域、30b,51b,52b.53b…逆チルト領域。

Claims (6)

  1. 予め定めた間隙を設けて対向配置された第1と第2の一対の基板と、
    前記一対の基板の互いに対向する内面のうちの前記第1の基板の内面にマトリックス状に配列させて設けられた複数の画素電極と、
    前記第1の基板の内面に、前記複数の画素電極にそれぞれ対応させて設けられ、対応する画素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、
    前記第1の基板の内面に設けられ、前記複数の薄膜トランジスタにそれぞれゲート信号及びデータ信号を供給する複数の走査線及び信号線と、
    前記複数の画素電極よりも前記第1の基板側に、前記複数の画素電極との間に絶縁膜を介在させて設けられ、前記複数の画素電極それぞれの周縁部の略全周に対応し、且つ外周部が前記画素電極の周囲に張出す形状に形成され、前記複数の画素電極それぞれとの間に補償容量を形成し、且つ前記外周部と前記複数の画素電極の周縁部との間に、前記基板面に沿った横方向の電界を生成する補助電極と、
    前記第2の基板の内面に、前記複数の画素電極と対向させて設けられた対向電極と、
    前記対向電極の前記複数の画素電極と対向する面上に、前記複数の画素電極の予め定めた部分にそれぞれ対応させて設けられた複数の誘電体層と、
    前記一対の基板の内面それぞれに、前記複数の画素電極及び前記対向電極と前記誘電体層を覆って設けられ、それぞれが予め定めた方向にラビング処理された水平配向膜と、
    前記一対の基板間の間隙に封入された正の誘電異方性を有する液晶層と、
    を備えたことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 一対の基板の内面それぞれに設けられた水平配向膜は、実質的に互いに直交する方向にラビング処理され、液晶層の液晶分子は、前記一対の基板間において実質的に90°のツイスト角でツイスト配向していることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 対向電極上の誘電体層は、直径が10〜30μm、厚さが1〜2μmの円形膜状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  4. 対向電極上の誘電体層は、画素電極の周縁部のうちの第1の基板の内面の配向膜のラビング方向の上流側の縁部と、前記ラビング方向の下流側の縁部との中間付近に対応させて設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示素子。
  5. 複数の画素電極はそれぞれ、実質的に正方形状に形成されており、対向電極上の誘電体層は、前記複数の画素電極の中心部にそれぞれ対応させて設けられていることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子。
  6. 複数の画素電極はそれぞれ、互いに直交する2つの方向のうちの一方の方向の幅が他方の方向の幅の実質的に整数倍の長方形状で、且つ前記他方の方向と平行に設けられたスリットにより実質的に正方形状の複数の電極部に区分された形状に形成されており、補助電極は、前記画素電極の前記複数の電極部の周縁部にそれぞれ対応させて設けられ、対向電極上の誘電体層は、前記画素電極の前記複数の電極部の中心部にそれぞれ対応させて設けられていることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示素子。
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