JP2010008115A - 圧力検出装置用基体および圧力検出装置 - Google Patents

圧力検出装置用基体および圧力検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 外部の圧力を感度良く検出することができる圧力検出装置用基体および圧力検出装置を提供することにある。
【解決手段】 内部空間1aを有する焼結体から成る絶縁基体1と、内部空間1aの上面および下面のそれぞれに設けられた互いに対向する上側電極3および下側電極4とを備え、上面および前記下面の少なくとも一方に、外部から圧力が加わることにより撓む可撓領域1eを有し、内部空間1aから絶縁基体1の外部に通じた流体の通路5が形成されているとともに、面積が内部空間1aの上面または下面の面積よりも小さい下側電極4または上側電極3は、その表面が焼結体から成る絶縁層6により被覆されている圧力検出装置用基体。通路が封止材で塞がれて内部空間が気密封止されることで圧力検出装置となる。作製工程による感度ばらつきが抑えられた、感度の高い圧力検出装置が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧力を検出するための静電容量型の圧力検出用基体および圧力検出装置に関するものである。
従来、圧力を検出するための圧力検出装置として静電容量型の圧力検出装置がある。この静電容量型の圧力検出装置に用いられる圧力検出装置用基体として、表面に静電容量形成用の第1の電極が形成されたセラミックスから成る絶縁基板と、絶縁基板との間に所定の空間を設けて絶縁基板の表面に可撓な状態で接合され、第1の電極に対向するように被着された静電容量形成用の第2の電極が形成されたセラミックスから成るダイアフラムとを備えているものが知られている。絶縁基板とダイアフラムおよびその間のスペーサとが一体的に形成されて、これらにより絶縁基体に密閉された内部空間が形成されたものとなっている。外部の圧力変動に伴ってダイアフラムが撓むと、第1の電極と第2の電極との間隔が変化してその間の静電容量が変化するので、その静電容量の変化により圧力変動を検知することができるというものである(例えば、特許文献1を参照)。
このような圧力検出装置用基体は、絶縁基板用のセラミックグリーンシートと、枠状のスペーサ用のセラミックグリーンシートと、ダイアフラム用のセラミックグリーンシートとを積層して、内部に密閉空間を有する絶縁基体用のセラミックグリーンシート積層体を形成し、これを焼成することにより焼結一体化して形成される。
特開2006−47327号公報
しかしながら、上述したセラミックグリーンシート積層体を焼成すると、この焼成による焼結一体化と同時に絶縁基体の内部に密閉空間が形成されてしまうことから、焼成後に内部空間の気圧を用途に応じて調整することや、必要に応じて望ましいガスを充填することが不可能であった。
また、内部に密閉空間を有する絶縁基体用のセラミックグリーンシート積層体を焼成すると、密閉空間内のガスが膨張したり、セラミックグリーンシート中の有機バインダが分解して発生したガスが空間内に充満したりして密閉空間内の気圧が高まることで絶縁基体が膨らんでしまい、第1の電極と第2の電極との間隔が大きくなるということがあった。特に、近年は、圧力検出装置用基体の小型化に伴い、第1電極および第2電極の面積が小さくなってきており、第1の電極と第2の電極との間隔が予定したものよりも広くなると、外部の圧力の変動による変化率が低減して外部の圧力を感度良く検出することができなくなる可能性を有していた。
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み案出されたもので、その目的は、外部の圧力を感度良く検出することができる圧力検出装置用基体および圧力検出装置を提供することにある。
本発明の圧力検出装置用基体は、互いに対向する上面および下面がある内部空間を有し、表面に電極用導体層を有する焼結体から成る絶縁基体と、前記内部空間の前記上面および前記下面のそれぞれに設けられた互いに対向する上側電極および下側電極とを備え、前記上面および前記下面の少なくとも一方に、外部から圧力が加わることにより撓む可撓領域を有する圧力検出装置用基体であって、前記内部空間から前記絶縁基体の外部に通じた流体の通路が形成されているとともに、前記上側電極および前記下側電極の少なくとも一方は、面積が前記内部空間のそれが設けられた前記上面または下面の面積よりも小さく、かつ表面が焼結体から成る絶縁層により被覆されていることを特徴とするものである。
本発明の圧力検出装置は、上記構成の本発明の圧力検出装置用基体の前記通路が封止材で塞がれて前記内部空間が気密封止されていることを特徴とするものである。
本発明の圧力検出装置は、上記構成において、前記絶縁基体の前記電極用導体層上に電子部品が実装されていることを特徴とするものである。
本発明の圧力検出装置用基体によれば、焼結体からなる絶縁基体の内部空間から絶縁基体の外部に通じた流体の通路が形成されていることから、必要に応じて絶縁基体の内部空間内の状態を変更することができる。例えば、内部空間を真空にしたり、内部空間内に、温度による比誘電率や圧力の変化が小さい、あるいは安定した気体を充填したりすることができ、気体の比誘電率の温度変化率を把握しておいて圧力値を補正することもできるので、より高精度な圧力検出装置を得ることができる圧力検出装置用基体となる。また、圧力検出装置が極端な高圧環境下においての使用が予定される場合は、内部空間を大気圧よりも十分高くしておくことにより、内部空間内の圧力と外部の圧力との差を小さくできるので、圧力検出装置が小型で絶縁基体の可撓領域(ダイアフラム)が薄いものであっても、外部の高い圧力によりダイアフラムが撓みすぎて割れることがなくなり、より高圧の検出が可能な圧力検出装置用基体となる。
また、本発明の圧力検出装置用基体を作製する際に、絶縁基体用のセラミックグリーンシート積層体を焼成することにより内部空間内のガスが膨張したり、セラミックグリーンシート中の有機バインダが分解してガスが発生したりしたとしても、内部空間内のガスは流体の通路を通って絶縁基体の外部に出て行くことができるので、内部空間内の気圧が高まることがなく、絶縁基体が変形して上側電極と下側電極との間隔が予定したものよりも広くなってしまうことが抑制される。
また、上側電極と下側電極との少なくとも一方の電極の面積が、内部空間のそれが設けられた上面または下面の面積よりも小さいことから、電極間距離の変化率の大きい内部空間の中央部だけで上側電極と下側電極とを対向させることができるので、外部の圧力が加わることによる上側電極と下側電極とで形成される静電容量の変化率が大きくなり、圧力検出装置の感度を高めることができる。
そして、面積が内部空間の上面または下面の面積よりも小さい下側電極または上側電極は、表面が焼結体からなる絶縁層により被覆されていることから、下側電極または上側電極は内部空間内に露出していないので、絶縁基体をめっき液に浸漬して絶縁基体の表面の電極用導体層にめっき層を被着する際に、流体の通路から内部空間内にめっき液が浸入して、面積が内部空間の上面または下面の面積よりも小さい下側電極または上側電極と、そこから周囲の絶縁基体の表面にまで拡がっためっき層が被着形成されることがなく、下側電極または上側電極の実質的な面積が大きくなってしまうことがない。従って、上側電極と下側電極とが対向する電極面積には変化がなく、上側電極と下側電極とで形成される静電容量が予定していた静電容量から大きく外れることが抑制され、感度が低下することが抑制された圧力検出装置用基体とすることができる。
本発明の圧力検出装置によれば、上記構成の圧力検出装置用基体の通路が封止材で塞がれて内部空間が気密封止されていることから、内部空間が密閉されて内部空間内と外部との圧力差により可撓領域が撓み、内部空間内の対向する上側電極と下側電極との間の静電容量が変化することで外部の圧力を感度良く検出することができる圧力検出装置とすることができる。
本発明の圧力検出装置によれば、上記構成において、絶縁基体の電極用導体層上に電子部品が実装されていることから、実装された電子部品により演算処理をすることで静電容量の変化を外部の圧力値の変化に換算して外部の圧力を精度良く検出することができるとともに、電子部品が一体となった小型の圧力検出装置となる。
本発明の圧力検出装置用基体および圧力検出装置について、添付の図面を参照しつつ説明する。図1(a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の一例を示す上面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面図である。図2(a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す上面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線における断面図である。図3(a)は本発明の圧力検出装置の実施の形態の一例を示す平面図であり、図3(b)は図3(a)のA−A線における断面図である。図4は、本発明の圧力検出装置の実施の形態の他の一例を示す断面図である。これらの図において、1は絶縁基体、1aは内部空間、1bは絶縁基板、1cはスペーサ、1dはダイアフラム、1eは可撓領域、1fは内部配線、1gは枠体、2は電極用導体層、3は上側電極、4は下側電極、5は通路、5aは段差部、5bは凹み部、6は絶縁層、7は封止材、8は電子部品、9は導電性接合材、10は封止樹脂である。
本発明の圧力検出装置用基体は、互いに対向する上面および下面がある内部空間1aを有し、表面に電極用導体層2を有する焼結体から成る絶縁基体1と、内部空間1aの上面および下面のそれぞれに設けられた互いに対向する上側電極3および下側電極4とを備え、上面および前記下面の少なくとも一方に、外部から圧力が加わることにより撓む可撓領域1eを有する圧力検出装置用基体であって、内部空間1aから絶縁基体1の外部に通じた流体の通路5が形成されているとともに、上側電極3および下側電極4の少なくとも一方は、面積が内部空間1aのそれが設けられた上面または下面の面積よりも小さく、かつ表面が焼結体から成る絶縁層6により被覆されている。
絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁性の焼結体から成り、例えば、図1に示す例のように、絶縁基板1bとスペーサ1cとダイアフラム1dとから構成され、これらが順に積層されることにより内部空間1aが形成されている。
絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、次のようにして製作される。まず、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に、適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤を添加混合して泥漿状となすとともに、これをドクターブレード法によりシート状に成形して複数枚のセラミックグリーンシートを得る。これらのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工,切断加工を施すことにより、絶縁基体1用(絶縁基板1b用、スペーサ1c用、およびダイアフラム1d用)のセラミックグリーンシートを得る。このとき、スペーサ1c用のセラミックグリーンシートには、金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の孔加工方法により、内部空間1aとなる貫通孔を形成しておく。これらのセラミックグリーンシートを積層することにより、内部空間1aを有する絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体を形成する。そして、このセラミックグリーンシート積層体を約1600℃の温度で焼成することにより、内部空間1aを有する絶縁基体1が製作される。
通路5は、絶縁基体1用のセラミックグリーンシートに、金型やパンチングによる打ち抜き方法またはレーザ加工等の孔加工方法により通路5用の貫通孔を形成しておき、内部空間1a用の貫通孔と通路5用の各貫通孔とが連通するようにして、内部空間1aから外部に通じた通路5を有するセラミックグリーンシート積層体を形成しておくことにより形成することができる。
また、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体を形成した後に、レーザ加工等の加工方法により通路5を形成しても構わない。なお、通路5を形成する際に、セラミックグリーンシートの加工屑が内部空間1aに内在してしまう可能性を低減したり、通路5を必要に応じた形状に形成しやすいという点を考慮すると、上述の通路5用の貫通孔を各セラミックグリーンシートの所望の領域に予め形成した後、これらのセラミックグリーンシートを積層して通路5を有するセラミックグリーンシート積層体を形成するという方法が好ましい。
このようにすることで、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体を焼成する際に内部空間1a内のガスが膨張したり、セラミックグリーンシート中の有機バインダが分解して発生したりしたとしても、流体の通路5を介して内部空間1a内のガスを絶縁基体1の外部に放出することができるので、内部空間1a内の気圧が高まることがなく、絶縁基体1が変形して上側電極3と下側電極4との間隔が予定したものよりも広くなってしまうことが抑制される。
また、絶縁基体1を製作するにあたって、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体の内部空間1aに、焼成終了時までには焼失する焼失部材を充填しても構わない。内部空間1a内に焼失部材が充填されていると、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体は、この焼失部材により保持されるので、取扱い等により、例えば、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体が変形し、内部空間1aの形状が所定の形状から大きく異なってしまうことを抑制することができる。また、複数の絶縁基体1用のセラミックグリーンシートを圧力を印加して積層した際に、例えば、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体のダイアフラム1dが変形することを抑制することができる。また、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体を形成した後、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体は、内部空間1aに充填された焼失部材により保持されるので、例えば、ダイアフラム1dが自重により伸張して変形することを抑制することができる。なお、焼失部材は、焼成する際には熱分解してガスになるが、このガスは通路5から良好に排出されるので、熱分解した際に発生するガスにより絶縁基体1が変形することは抑制される。また、焼失部材は、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体の内部空間1a以外の空間、すなわち通路5にも充填しておいても構わない。
このような焼失部材としては、焼成時に熱分解する樹脂シートや樹脂ペーストを用いることができる。スペーサ1c用のセラミックグリーンシートの上に樹脂シートを重ねた状態で金型により打ち抜き、スペーサ1c用のセラミックグリーンシートに内部空間1aとなる貫通孔を形成するとともに、この貫通孔内に樹脂シートを埋め込んでおくことにより、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体の内部空間1aに樹脂シートが充填される。あるいは、絶縁基板1b用のセラミックグリーンシートとスペーサ1c用のセラミックグリーンシートとを積層して内部空間1aとなる凹部を形成し、この凹部内にスクリーン印刷法等により樹脂ペーストを印刷充填した後、ダイアフラム1d用のセラミックグリーンシートを積層することにより、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体の内部空間1a内に樹脂ペーストを充填しても構わない。
絶縁基体1は、図3および図4に示す例のように、例えば、電子部品8を収容する凹部が形成されていても構わない。この場合、絶縁基体1は、電子部品8を収容する容器としても機能する。
また、絶縁基体1は、図3に示す例のように、ダイアフラム1dの外周部の上に枠体1gを備えていても構わない。枠体1gは、ダイアフラム1dの上面の可撓領域1eより外周の領域に積層された、スペーサ1cと同様の形状のものである。これにより、絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体を形成する際に、ダイアフラム1d用のセラミックグリーンシートはスペーサ1c用のセラミックグリーンシートと枠体1g用のセラミックグリーンシートとにより上下方向から挟まれて形成されるので、焼成時の反りを抑制することができる。また、可撓領域1eより突出した枠体1gにより可撓領域1eに外部のものが当たることが抑えられ、焼成前の絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体、焼成後の圧力検出装置用基体および圧力検出装置の、厚みの薄い可撓領域1eが損傷してしまう可能性を低減することができる。
絶縁基体1の表面の電極用導体層2は、この上側電極3と下側電極4との間の静電容量の変化を外部電気回路基板へ伝えるためのものであり、電極用導体層2と上側電極3および下側電極4それぞれとの間は、絶縁基体1の内部に形成された内部配線1fにより接続されている。また、図3および図4に示す例のように、圧力検出装置に電子部品8を実装する場合は、電子部品8の端子が接続される電極として機能する電極用導体層2も設けられる。このような電極用導体層2は、可撓領域1e以外の絶縁基体1の表面に設けられる。図1や図2に示す例のように絶縁基体1の下面に設けてもよいし、側面に設けてもよい。あるいは、図3に示す例のように、側面の凹部の内面に設けて、いわゆるキャスタレーション導体としてもよい。
絶縁基体1の内部空間1aの下面(絶縁基板1bの上面)には下側電極4が被着され、絶縁基体1の内部空間1aの上面(ダイアフラム1dの下面)には、下側電極4と対向するようにして上側電極3が被着されている。下側電極4および上側電極3は静電容量形成用の電極であり、これらの間には、下側電極4や上側電極3の面積および下側電極4と上側電極3との間隔に応じて所定の静電容量が形成される。絶縁基体1に外部の圧力が印加されると、その圧力に応じてダイアフラム1dの可撓領域1eが絶縁基板1b側に撓んで下側電極4と上側電極3との間隔が変わり、それにより下側電極4と上側電極3との間の静電容量が変化するので、外部の圧力の変化を静電容量の変化として感知する圧力検出装置として機能する。この静電容量の変化を電極用導体層2を介して外部電気回路基板に伝達させて、外部電気回路基板に搭載した電子部品で演算処理することによって外部の圧力の大きさを知ることができる。
電極用導体層2,上側電極3,下側電極4,内部配線1fは、タングステン,モリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズから成り、例えば、絶縁基体1が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ,溶剤,可塑剤,分散剤等を添加混合して得たメタライズペーストをスクリーン印刷法により絶縁基体1用のセラミックグリーンシートに所定のパターンに印刷塗布し、これを絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体とともに焼成することによって絶縁基体1の内部および表面に所定のパターンに形成される。絶縁基体1内を上下方向に延びる内部配線1fは、セラミックグリーンシートに貫通孔を形成しておき、この貫通孔にメタライズペーストを充填しておくことにより形成する。なお、電極用導体層2の露出表面には、電極用導体層2が酸化腐食することを防止するとともに、電極用導体層2とはんだ等の導電性接合材9との接合を良好なものとするために、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層と厚みが0.1〜3μm程度の金めっき層とが順次被着されていることが好ましい。
スペーサ1cは、上面に下側電極4を備える絶縁基板1bと下面に上側電極3を備えるダイアフラム1dとの間に、所定の間隔を設けるものとして機能し、内部空間1aを形成する貫通孔を有する板状(枠状)に形成されている。なお、スペーサ1cは、その厚みが0.01mm未満では、下側電極4と上側電極3との間隔が小さいものとなるので、可撓領域1eの可撓範囲が小さくなり、広範囲の圧力範囲にわたって圧力を検出することができなくなる。また、他方、5mmを越えると、可撓領域1eの撓み量に対して下側電極4と上側電極3との間隔が大きいものとなるので、電極間距離の変化率が小さくなり静電容量の変化率が小さくなって感度が低いものとなってしまう。従って、スペーサ1cの厚みは0.01mm〜5mmの範囲であることが好ましい。
ダイアフラム1dは、外部の圧力に応じて絶縁基板1b側に撓んで圧力検出用のダイアフラムとして機能する。図1に示す例では、ダイアフラム1dの内部空間1aの上面にあたる部分、すなわちスペーサ1cの貫通孔と重なる領域が可撓領域1eとなり、この可撓領域1eが、外部から圧力が加わることにより撓むこととなる。なお、ダイアフラム1dは、厚みが0.01mm未満では、その機械的強度が小さいものとなり、また上述したセラミックグリーンシートを用いた作製が困難となる。他方、5mmを超えると、小さな圧力では撓みにくくなり、圧力検出装置用のダイアフラムとしては不適となってしまう。したがって、ダイアフラム1dの厚みは0.01〜5mmの範囲が好ましい。
なお、内部空間1aは、平面視で円形状の円筒形であることが好ましい。内部空間1aが円形状、すなわちスペーサ1cの貫通孔およびダイアフラム1dの可撓領域1eが円形状であることにより、外部の圧力が加わった際に、ダイアフラム1dの可撓領域1eを均等に撓ませることができ、厚みの薄いダイアフラム1dの一部が大きく変形しないので、そこから壊れることがないとともに、外部の圧力を感度良く検出することができる。
また、上側電極3および下側電極4は、平面視で円形状であることが好ましい。ダイアフラム1dの可撓領域1eを均等に撓ませることができる。
また、上側電極3および下側電極4の少なくとも一方は、面積が内部空間1aのそれが設けられた上面または下面の面積よりも小さい。外部の圧力の変動による上側電極3と下側電極4との電極間距離は、内部空間1aの中央側においては変化率が大きく、内部空間1aの外周側においては変化率が小さい。従って、上側電極3および下側電極4の少なくとも一方の電極の面積が、内部空間1aのそれが設けられた上面または下面の面積よりも小さいと、電極間距離の変化率の大きい内部空間1aの中央部だけで上側電極3と下側電極4とを対向させることができるので、外部の圧力が加わることによる上側電極3と下側電極4とで形成される静電容量の変化率が大きくなり、圧力検出装置の感度を高めることができる。
上側電極3と下側電極4との両方とも内部空間1aの上面または下面の面積より小さいときは、上記の効果は得られるが、作製する際の位置ずれにより上側電極3と下側電極4とが対向する面積にばらつきが生じて静電容量にばらつきが生じる場合があるので、ばらつきがあっても上側電極3と下側電極4とが対向する面積が変わらないように、一方を他方より大きいものとするのが好ましい。上側電極3および下側電極4の一方の面積だけが、内部空間1aの上面または下面の面積よりも小さいとこのようなばらつきが発生しないので好ましい。さらにこの場合には、ダイアフラム1d側の電極、図1に示す例における上側電極3の面積を、図1に示す例のように内部空間1aの上面の面積以上としておくと、外部の圧力が加わった際にダイアフラム1dを良好に撓ませることができるので好ましい。これは、例えば、内部空間の上面(ダイアフラム1dの可撓領域1e)より面積の小さい上側電極3が形成されていると、可撓領域1e内において上側電極3が形成された領域とそうでない領域との間でたわみに差が生じるからであり、また、この差が大きいと境界で割れてしまう場合があるからである。
また、面積が内部空間1aの上面または下面の面積よりも小さい上側電極3または下側電極4は、その表面が焼結体からなる絶縁層6により被覆されている。例えば、図1に示す例では、内部空間1aの下面の面積よりも小さい下側電極4の全面が絶縁層6により覆われている。
絶縁基体1の表面導体層8にめっき層を被着するために絶縁基体1をめっき液に浸漬すると、通路5から内部空間1a内にめっき液が浸入し、内部空間1a内の上側電極3や下側電極4だけでなく、面積の小さい電極(例えば、図1に示す例の下側電極4)の周囲の絶縁基体1の表面にまでめっき層が被着してしまうことがある。この面積の小さい電極(下側電極4)の周囲に被着されためっき層と面積の小さい電極(下側電極4)とが電気的に接続されてしまうと、この電極(下側電極4)の実質的な面積が予定していた面積よりも大きくなってしまうため、対向する電極間に形成される静電容量が予定していた静電容量よりも大きくなってしまい、圧力検出装置の外部の圧力を検出する感度が低下することがある。上記のようにすることで、内部空間1aの上面または下面の面積よりも小さい電極(下側電極4)は、絶縁層6により内部空間1aの内面(内部空間1a内の絶縁基体1の表面)とは電気的に絶縁されているので、内部空間1a内の絶縁基体1の表面にめっき層が形成されてしまったとしても、このめっき層と内部空間1aの上面または下面の面積よりも小さい電極(下側電極4)とが電気的に接続されることはない。従って、上側電極3と下側電極4とが対向する面積には変化がなく、上側電極3と下側電極4とで形成される静電容量が、予定していた静電容量から大きく外れることを抑制することができる。その結果として、本発明の圧力検出装置用基体は、外部の圧力を精度良く検出することができる圧力検出装置用基体となる。
絶縁層6は、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁性の焼結体から成る。絶縁基体1と同じものを用いると同時焼成で形成することができる。
絶縁層6は、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁性の焼結体から成る。絶縁基体1と同じものを用いると同時焼成で形成することができる。
絶縁層6は、図1および図2に示す例のように、下側電極4の面積が内部空間1aの下面の面積よりも小さい場合であれば、絶縁層6は、下側電極4の表面を被覆するように形成される。下側電極4の表面を被覆していればよいので、図1に示す例のように、下側電極4の表面のみを被覆していてもよいし、図2に示す例のように、下側電極4とその周囲の内部空間1aの下面全面を被覆していてもよい。
絶縁層6が、図1に示す例のように、下側電極4のみを被覆するように形成する場合は、内部空間1aの下面となる絶縁基板1b用のセラミックグリーンシート上に印刷された下側電極4用のメタライズペーストの上に、スクリーン印刷法等の印刷手段により、絶縁層6用のセラミックペーストを印刷塗布し、そのセラミックペーストを絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体と同時焼成することによって形成することができる。セラミックペーストを塗布する面積を大きくして内部空間1aの下面全面を覆うようにしてもよい。絶縁層6用のセラミックペーストは、主成分のセラミック粉末に有機バインダ、有機溶剤、必要に応じて分散剤等を加えてボールミル、三本ロールミル、プラネタリーミキサー等の混練手段により混合および混練して製作される。
また、図2に示す例のように、絶縁層6が下側電極4とその周囲の内部空間1aの下面全面を被覆している場合は、下側電極4を絶縁基体1の内部に埋設させて、下側電極4を覆う絶縁基体1の一部を絶縁層6とすることができる。このような絶縁層6は、下側電極4用のメタライズペーストが印刷されたセラミックグリーンシート上に、絶縁層6となる絶縁基体1用のセラミックグリーンシートを積層しておくことにより形成することができる。なお、この場合、絶縁層6は、セラミックグリーンシートから形成するので、セラミックペーストを印刷して形成する場合と比較して、絶縁層6の厚みや精度のばらつきを低減できるので、精度に優れた圧力検出装置用基体とすることができる。
また、絶縁層6は、面積の小さい電極の表面からの厚みおよび面積の小さい電極(例えば、図1に示す例の下側電極4)の外周縁からの幅(図1に示すW)を15μm以上としておくことが好ましい。厚みおよび幅Wを15μm以上としておくことにより、絶縁層6内にボイド等の欠陥が発生しても、面積の小さい電極(下側電極4)と内部空間1aの内面との電気的な絶縁を保つことができる。
また、絶縁基体1には、内部空間1aから絶縁基体1の外部に通じた流体の通路5が形成されている。本発明の圧力検出装置用基体は、図3に示す例のように、通路5を封止材7により封止する(図3においては、通路5を開口部にて封止している。)ことにより、内部空間1aを密閉して、圧力検出装置とする。通路5が形成されていると、この封止をする前に必要に応じて絶縁基体の内部空間内の状態を変更することができる。例えば、内部空間1aを真空にしたり、内部空間1a内に、温度による比誘電率や圧力の変化が小さい、あるいは安定した気体を充填したりすることができ、気体の比誘電率の温度変化率を把握しておいて圧力値を補正することもできるので、より高精度な圧力検出装置を得ることができる圧力検出装置用基体となる。また、圧力検出装置が極端な高圧環境下においての使用が予定される場合は、内部空間を大気圧よりも十分高くしておくことにより、内部空間内の圧力と外部の圧力との差を小さくできるので、圧力検出装置が小型で絶縁基体1のダイアフラム1dの可撓領域1eが薄いものであっても、外部の高い圧力によりダイアフラム1dの可撓領域1eが撓みすぎて割れることがなくなり、より高圧の検出が可能な圧力検出装置となる。あるいは、気体よりも圧力により体積が変化し難い液体を充填すると、より高圧の検出が可能な圧力検出装置とすることができる。
可撓領域1eに通路5を形成すると、可撓領域1eの撓みにばらつきが生じるので、通路5は、可撓領域1e以外の領域に設けられていることが好ましい。このようにすることで、静電容量のばらつきがより抑えられ、外部の圧力を感度良く検出することができる。
また、通路5は、図1および図2に示す例のように、内部空間1aと絶縁基体1の外表面との間で屈曲しているのが好ましい。これにより、通路5に封止材7を封入する際に、封止材7を屈曲部に止めて、封止材7が内部空間1aまで侵入して上側電極3や下側電極4を被覆してしまうことを抑制することができる。従って、上側電極3や下側電極4が被覆されてその間の静電容量がばらつくことを抑制することができ、外部の圧力を精度良く検出することができるようになる。屈曲部の屈曲角度が鋭角であったり、屈曲部の数が多かったりするとめっき液や封止材7の浸入を防ぎやすいが、焼成工程でのガスの排出性が悪くなるので、屈曲部の角度は直角程度以上で、屈曲部の数は2つ程度までであるのが好ましい。
通路5を屈曲させて内部空間1aの側面から絶縁基体1の上面に至るようにする場合は、内部空間1aと絶縁基体1の側面との間の幅が広い領域に形成することがより好ましい。例えば、図2(a)に示す例のように、絶縁基体1が四角形状で、可撓領域1eが円形状である場合は、絶縁基体1の平面視の角部領域に通路5を設けることが好ましい。これにより、通路5を設けることで絶縁基体1の機械的強度が低下することを抑制できる。
また、通路5には、図3に示す例のように、通路5の開口部の大きさ(径)を絶縁基体1の内部の通路5の横断面の大きさ(径)よりも大きくすることで段差部5aを設けても構わない。これにより、封止材7で通路5を封止する際に、封止材7をこの段差部5a内に配置できるので、封止材7の絶縁基体1の主面からの突出を抑えることができ、圧力検出装置用基体の厚みを小さくすることができる。また、封止材7が段差部5aに留まりやすくなるので、封止材7がダイアフラム1dの可撓領域1eにまで流出してしまい、ダイアフラム1dの撓みに歪みが発生してしまうことを抑制することができる。
また、通路5の開口部から内部空間1aの間、例えば図3に示す例のように、通路の屈曲部の開口部から見た奥側に凹み部5bを設けておいても構わない。これにより、封止材7で通路5の開口部を塞いで気密封止する際に、封止材7の一部が通路5の奥まで流入しても、封止材7は通路の途中の凹み部5bに入るので、内部空間1aにまで封止材7が侵入することを抑制することができる。
封止材7としてAg−Cuろう等のろう材を用いる場合には、通路5の開口部の周囲の絶縁基体1の表面や通路5の内面の開口部側の端部に金属層(図示せず)を設けておき、この金属層にろう材を接合させることにより通路5を封止することができる。例えば、開口部7の開口に沿って絶縁基体1の表面に金属層を形成しておき、この金属層上にて一定量以上のろう材を溶融させて通路5を開口にて封止するようにすれば良い。また、上述した通路5の段差部5aの上や凹み部5bの底面にも金属層を形成しておくと、封止材7が金属層に被着するので段差部5aや凹み部5b内に留めやすくなる。このような金属層は、上述の電極用導体層2,上側電極3,下側電極4と同様に、タングステン,モリブデン,銅,銀等の金属粉末メタライズ分散剤等を添加混合して得たメタライズペーストをスクリーン印刷法等によりセラミックグリーンシートの所定の位置に印刷塗布しておき、これを絶縁基体1用のセラミックグリーンシート積層体とともに焼成することによって通路5の周囲の絶縁基体1の表面に所定のパターンに形成される。なお、接合用の金属層がタングステンやモリブデンからなる場合、接合用の金属層の露出表面には、Ag−Cuろう等のろう材との接合を良好にするために、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されていることが好ましい。
本発明の圧力検出装置は、図3に示す例のように、上記構成の本発明の圧力検出装置用基体の通路5が封止材7で塞がれて内部空間1aが気密封止されていることを特徴とするものである。このような構成としたことから、内部空間1aが密閉されて内部空間1a内と外部との圧力差により可撓領域1eが撓み、内部空間1a内の対向する上側電極3と下側電極4との間の静電容量が変化することで外部の圧力を感度良く検出することができる圧力検出装置とすることができる。
本発明の圧力検出装置は、上記構成において、図4に示す例のように、絶縁基体1の電極用導体層2上に電子部品8が実装されていることを特徴とするものである。このような圧力検出装置は、下側電極4と上側電極3との間に形成される静電容量の変化を電子部品8に内部配線1fを介して伝達し、これを電子部品8で演算処理することによって外部の圧力値の変化を知ることができる。下側電極4および上側電極3と電子部品8との間の配線長を短くすることができるので、外部の圧力を精度良く検出することができるものとなる。また、電子部品8が内蔵された圧力検出装置とすることで、このような圧力検出装置および外部回路基板等を含めた圧力センサモジュールを小型化することができる。
封止材7は、ガラス、樹脂、ろう材等を用いることができる。封止材7により通路5を封止することにより、内部空間1aが密閉されたものとなり、外部の圧力を感度良く検出することができる圧力検出装置とすることができる。なお、内部空間1aの気密性を高いものとするためには、ろう材等の金属製の封止材7を用いることが好ましい。
封止材7としてAg−Cuろう等のろう材を用いる場合であれば、通路5の開口部に形成された金属層上に板状やペレット状のろう材を載置して加熱することによって封止することができる。ろう材のペーストを塗布してもよいが、その場合はろう材ペーストが通路5から内部空間1a内に流入しないように粘度の高いものを用いるのが好ましい。ろう材から成る封止材7が酸化腐食することを抑制するために、封止材7の露出する表面に電極用導体層2の表面と同様のめっき層が被着されていることが好ましい。めっき層の代わりに樹脂層を形成してもよい。
電子部品8は、図4に示す例では、上述した演算処理を行なうための半導体素子であるが、これ以外に、チップコンデンサやチップ抵抗等の受動素子や、加速度センサ等の電子部品8を搭載しても構わない。
図4に示す例では、フリップチップ型の電子部品8が凹部内の電極用導体層2上に導電性接合材9を介して接合されている。これにより電子部品8の各電極と各電極用導体層2とが電気的に接続されるとともに電子部品8が絶縁基体1に固定される。この場合の導電性接合材としては、はんだバンプや金バンプ、または導電性樹脂(異方性導電樹脂等)がある。また、電子部品8がワイヤボンディング型のものである場合には、ガラス、樹脂、ろう材等の接合材により固定した後、ボンディングワイヤを介して電子部品8の電極と電極用導体層2とを電気的に接続することにより行なわれる。
また、図4に示す例では、電子部品8は、凹部1a内において例えばエポキシ樹脂等の封止樹脂10により覆われることにより封止されている。実装された電子部品8を覆うように、図3に示す例のような絶縁基体1の場合であれば凹部を塞ぐように、金属やセラミックスから成る蓋体を絶縁基体1に接合することにより封止してもよい。なお、絶縁基体1は平板状であっても構わない。絶縁基体1の凹部内に電子部品8を実装する方が電子部品8の保護が容易であるので好ましい。
上記のような本発明の圧力検出用基体を用いた圧力検出装置は、80kPa(低圧用圧力検出装置)〜2000kPa(高圧用圧力検出装置)の圧力のもとで使用することが可能である。
なお、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述において、外部の圧力が加わることにより撓むダイアフラム1dは内部空間1aの上面のみに設けられているが、図5に示す例のように、内部空間1aの下面に外部の圧力が加わることにより撓む可撓領域1eを有するものであっても、あるいは、図6に示す例のように、内部空間1aの上面および下面の両方に可撓領域1eを有するものであっても構わない。図5(a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す断面図であり、図5(b)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す下面図である。図6(a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す上面図であり、図6(b)は図6(a)のA−A線における断面図である。いずれの場合も、下面の可撓領域1eに圧力が加わるように、下面の可撓領域1eの下に圧力を測定する気体等が流入するような空間を設けるために、ダイアフラム1dの下に気体等の流入路が形成された枠体1gを設ける。図5に示す例では、枠体1gの下面に(図5(b)の枠体1gの上下)切り欠きを設けて流入路を形成している。図6に示す例では、上下に枠体1gを設けており、同様に枠体1gに切り欠きを設けて流入路を形成している。またこの例では、電極用導体層2を絶縁基体1の上下面に設けており、上下面どちらを外部電気回路基板側にしても接続できるようにしているので、上下の枠体に流入路を形成している。また、この例では、上側電極3および下側電極4の両方が、その面積が内部空間1aの上面および下面の面積よりも小さく、かつ表面が焼結体から成る絶縁層6により被覆されている。内部空間1a内の内部配線1fも同様に絶縁層6により被覆されている。また、上側電極3に電気的に接続される内部配線1fと、下側電極4に電気的に接続される内部配線1fとは、これらが対向して静電容量を形成しないように、平面視で重ならないように配置している。
(a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の一例を示す上面図であり、(b)は図1(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す上面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の圧力検出装置の実施の形態の一例を示す上面図であり、(b)は図3(a)のA−A線における断面図である。 本発明の圧力検出装置の実施の形態の他の一例を示す断面図である。 (a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す断面図であり、(b)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す下面図である。 (a)は本発明の圧力検出装置用基体の実施の形態の他の一例を示す上面図であり、(b)は、(a)のA−A線における断面図である。
符号の説明
1・・・絶縁基体
1a・・・内部空間
1b・・・絶縁基板
1c・・・スペーサ
1d・・・ダイアフラム
1e・・・可撓領域
1f・・・内部配線
1g・・・枠体
2・・・電極用導体層
3・・・上側電極
4・・・下側電極
5・・・通路
5a・・・段差部
5b・・・凹み部
6・・・絶縁層
7・・・封止材
8・・・電子部品
9・・・導電性接合材
10・・封止樹脂

Claims (3)

  1. 互いに対向する上面および下面がある内部空間を有し、表面に電極用導体層を有する焼結体から成る絶縁基体と、前記内部空間の前記上面および前記下面のそれぞれに設けられた互いに対向する上側電極および下側電極とを備え、前記上面および前記下面の少なくとも一方に、外部から圧力が加わることにより撓む可撓領域を有する圧力検出装置用基体であって、前記内部空間から前記絶縁基体の外部に通じた流体の通路が形成されているとともに、前記上側電極および前記下側電極の少なくとも一方は、面積が前記内部空間のそれが設けられた前記上面または下面の面積よりも小さく、かつ表面が焼結体から成る絶縁層により被覆されていることを特徴とする圧力検出装置用基体。
  2. 請求項1に記載の圧力検出装置用基体の前記通路が封止材で塞がれて前記内部空間が気密封止されていることを特徴とする圧力検出装置。
  3. 前記絶縁基体の前記電極用導体層上に電子部品が実装されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力検出装置。
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