JP2010001459A - 高発泡倍率の発泡体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】環状オレフィン成分を共重合成分として含むガラス転移点が80℃以下の環状オレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物を、発泡体密度が、0.016g/cm3から0.009g/cm3になるように発泡成形する。発泡させる樹脂組成物に含まれる環状オレフィン系樹脂は環状オレフィン成分を50質量%から70質量%含むことが好ましい。また、発泡倍率は60倍から115倍になるように発泡させることが好ましい。
【選択図】なし
Description
以下、本発明の発泡体の必須成分となる環状オレフィン系樹脂について説明する。環状オレフィン系樹脂は、良好な発泡成形性、耐側圧性等の性質を有するため、高発泡倍率の発泡体の製造に用いる材料として好ましい。本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィン成分を共重合成分として含むものであり、環状オレフィン成分を主鎖に含むポリオレフィン系樹脂であれば、特に限定されるものではない。例えば、
(a1)環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、
(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物、
(a3)環状オレフィンの開環(共)重合体又はその水素添加物、を挙げることができる。
(a4)上記(a1)〜(a3)の樹脂に、極性基を有する不飽和化合物をグラフト及び/又は共重合したもの。
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体の共重合成分となる炭素数2〜20のα−オレフィンは、特に限定されるものではない。例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等を挙げることができる。また、これらのα−オレフィン成分は、1種単独でも2種以上を同時に使用してもよい。これらの中では、エチレンの単独使用が最も好ましい。
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体において、共重合成分となる一般式(I)で示される環状オレフィン成分について説明する。
本発明の組成物に特に好ましく用いられる(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体は、上記の〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、〔2〕一般式(I)で示される環状オレフィン成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよい。
本発明の発泡体の任意成分となる高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンについて説明する。高密度ポリエチレンは、結晶性が高まり機械的強度が増すので好ましい。低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレンは、可撓性を有するため発泡体に柔軟性を付与することができるので好ましい。特に環状オレフィン系樹脂のみでは柔軟性に欠けるため、それを補うために低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等を加えて可撓性を付与することは好ましい。
本発明の発泡体には、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、その他の熱可塑性樹脂、各種配合剤等を添加することができる。他の樹脂としては、例えば、他のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、フッ素樹脂等が例示される。これらの他の樹脂は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。また、配合剤としては、安定剤(酸化防止剤又は抗酸化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等)、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤(染料や顔料等)、潤滑剤、可塑剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、ドリッピング防止剤、架橋剤等が例示される。
樹脂組成物とは、上記環状オレフィン系樹脂、ポリエチレン等を含む発泡体成形前の樹脂組成物をいう。樹脂組成物の材料密度は0.90g/cm3〜1.20g/cm3が好ましく、より好ましくは0.90g/cm3〜1.10g/cm3である。上記範囲であれば、高発泡度の発泡体にしても、独立発泡を保ち十分な機械的強度を持つ発泡体を得ることができる。
本発明の発泡体は、前記樹脂組成物を発泡成形して製造することができる。発泡体を製造する適当な工程において、必要により、発泡剤(又は発泡助剤)、発泡核剤等を用いてもよい。
本発明の発泡体は上記樹脂組成物の発泡体であって、発泡体密度が0.016g/cm3〜0.009g/cm3であることを特徴とする。発泡体密度が大きすぎると軽量化の効果が得られないので好ましくない。発泡体密度が上記範囲にあることで軽量化と十分な機械的強度の両立を図ることができる。ガラス転移点の低い環状オレフィン系樹脂を用いることで、発泡成形後も発泡体は膨張をつづけるので、低い発泡体密度を実現することができる。ここで、発泡体密度は、樹脂組成物の材料密度を発泡倍率で割ることで得られる値を採用した。
[環状オレフィン樹脂]
・TOPAS ADVANCED POLYMERS社製、商品名:TOPAS9506F−04、TOPAS8007F−04、TOPAS6013S−04、
[低密度ポリエチレン]
・低密度ポリエチレン; 住友化学株式会社製、商品名:F101−1
[発泡剤]
・ブタン/ペンタン(質量比)=50/50の混合発泡剤
環状オレフィン系樹脂、ポリエチレン、及び発泡剤を表1、表2に示す割合で用いて、押出機(口金6mmΦ)を使用して、柱状に押し出し、発泡体を得た。発泡体の径方向の断面形状は、外径25mmの花形状であった。得られた発泡体を長さ30mmに切断して試験片を作製し以下の評価を行った。
下記表1、2に示す樹脂配合で得られた実施例及び比較例発泡体の、発泡倍率、発泡体密度、圧縮降伏応力、圧縮弾性率、圧縮降伏応力と発泡体密度との比率、0.5時間後の残留歪、24時間後の残留歪、実施例及び比較例に用いた樹脂組成物の材料密度を測定した。より具体的には以下に説明する。
発泡倍率は比重法で測定した。発泡前の樹脂組成物の材料密度と、発泡体の密度を測定し上記式(1)を用いて測定した。実施例及び比較例の発泡体の発泡倍率の測定結果を表1、表2に示した。
発泡体密度は、その実施例及び比較例の発泡体の重量と水没法により求める体積を用いて、発泡体の重量(g)/発泡体の体積(cm3)から求めることができる。実施例、比較例の発泡体密度の値を表1及び表2に示した。
円柱の円の面から垂直方向に荷重をかけて圧縮強度を測定した。測定にはオリエンテック製テンシロン UTA−50KNを用い、試験速度5mm/min、圧縮距離7.3mmの条件で圧縮降伏応力、圧縮弾性率を求めた。測定結果を表1、表2に示した。
測定結果を表1、表2に示した。
Claims (6)
- 環状オレフィン成分を共重合成分として含む環状オレフィン系樹脂を含有する樹脂組成物の発泡体であって、
前記環状オレフィン系樹脂のガラス転移点が80℃以下であり、
発泡体密度が0.016g/cm3から0.009g/cm3である発泡体。 - 前記環状オレフィン系樹脂が環状オレフィン成分を50質量%から70質量%含む請求項1に記載の発泡体。
- 前記樹脂組成物が環状オレフィン系樹脂70質量%から100質量%、ポリエチレンを0質量%から30質量%含む請求項1又は2に記載の発泡体。
- 前記発泡体の発泡倍率が60倍から115倍である請求項1から3いずれかに記載の発泡体。
- 前記発泡体の圧縮降伏応力が0.03MPaから0.10MPaである請求項1から4いずれかに記載の発泡体。
- 前記発泡体の圧縮降伏応力と発泡体密度との比率が3.9以上である請求項1から5いずれかに記載の発泡体。
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