JP2009539778A - インスリンオリゴマー誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はリン酸化インスリンのオリゴマーとその処方を提供する。
【解決手段】本特許のオリゴマー誘導体は、天然のインスリンまたは中間の作用を持つインスリンまたは基礎のインスリン(例えばNPH、Lantus、デテミル)を著しく改良した薬理動態特性を示した。そしてそれは4倍の高い治療指標と4倍の低血糖症リスクの低下を示した。本発明は、長びく血糖の低下の利点を提供し、低血糖の危険を減ずる利点をそれにっくみあわせる。上記はいかなる現在知られているインスリン、あるいは基礎のインスリン、あるいは中間の作用のインスリンの特性ではない。さらなる本発明の実施例では、オリゴマーのリン酸化インスリンは、吸入、頬(口内)、皮下注射、点滴、あるいはインスリン投与で他に技術的に立証された経路を含む、すべての投与経路に対して適している。本発明は、加えて食間や就寝時に吸入のための長時間作用処方の利点を提供する。
【選択図】図1A

Description

本発明は医学と特に糖尿病及び高血糖症の治療に関する。
糖尿病は、世界の人口の5%以上に影響を与える身体を衰弱させる病気である。全米で、およそ1千5百万人が糖尿病を患っている。糖尿病の症状には高血糖症を含む。糖尿病の患者は、インスリンに関し、感受性、産生、及び/または放出の減少を示す。糖尿病は、1型あるいはインスリン依存性糖尿病(IDDM)と、2型あるいは非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)として分類される。1型糖尿病は、膵臓がインスリンを産生するのを停止しており、すべての糖尿病患者のうちの10%が冒されている。それはしばしば幼年時代に始まり、若年性糖尿病としても知られている。より一般的な2型糖尿病、あるいは成人型糖尿病において、インスリンの生産は維持されるが、食事に応えての分泌作用は遅れて、および/または減少している。そして糖尿病患者の組織はしばしばインスリンの効果に対して感受性が低下している。
両方の型において、インスリンの反応の減少あるいはインスリンの低レベルが血中ブドウ糖の慢性的な高レベルをもたらす。そしてそれは次第に正常な身体生理機能に変化をもたらし、腎臓、心臓、網膜、神経を含む微小血管およびマクロ血管の続発症および循環器の合併症のリスクを高める。このような合併症は、血中ブドウ糖の不十分なコントロールより主に生じ、重大な健康上の問題である。糖尿病コントロールと合併症に関する試験(DCCT)からの結果は、ブドウ糖コントロールの改善は糖尿病の合併症の発生率を低下させることを証明している[非特許文献1]。
しかしながら、このようなコントロールを達成するには、インスリンの療法が必要であり、それは正常な人にみられる内因性インスリン分泌作用の型を反映している。健康な人において、次のように毎日のインスリン分泌作用は必要に応じて変動する。(a)食事吸収段階において、インスリンは食事関連のブドウ糖、アミノ酸および他の食物を処理するために最高10倍に増大する、そして(b)吸収後の段階に、より低く、比較的一定で、持続する量のインスリン(基礎的供給)放出が肝臓(liver)ブドウ糖産出と末梢神経のブドウ糖取り込みとのバランスを保つために生じる。そしてそれによって標準的な血中ブドウ糖を維持する。したがって、有効な療法は、速効性食事時インスリンとより長期間作用、あるいは中間の作用の基本的なインスリンである外因性インスリンの2つのタイプを組み合わせての使用を必要とする。
HbAlCは普通に普及している血中ブドウ糖の指標である。2006年のアメリカ糖尿病協会(ADA)の治療目標と勧告では、著しい低血糖を起こすことなく可能な限り標準(<6%)に近い糖化ヘモグロビン(HbAlC)、そして130mg/dL以下の目標朝食前ブドウ糖が含まれる。このようなADA勧告は、異常に高いブドウ糖が病気の合併症とつながりがあることを証明する所見に基づいている。多数の大規模なマルチセンターの第3相臨床試験において、今までに、インスリンなしあるいはその組合せでは、130mg/dL以下の平均空腹時血糖(FBG)というADA治療のガイドラインを達成しなかった。さらに、大規模な試験で観察した通常の最も良い平均研究母集団HbAlCsは6%以下でなく、むしろ7から8%の範囲である。
第3相臨床実験において、改善された「基礎の」インスリンは、Lantus&Detemirは、さらに十分にADA臨床勧告をうわまわり、著しく正常(<100mg/dL)を上回る145mg%のFBGを達成した。不幸にも、NPHのような既存のインスリンあるいはLantusのような基礎のインスリンあるいはDetemir単独あるいはリスプロのような速効作用食事インスリンとの組み合わせでは、毎日の基準における空腹時ブドウ糖のための治療ガイドラインをコントロールできない。
明らかに、食間ブドウ糖を強靱にコントロールする基礎インスリン処方の改良の必要が多く臨床的に残されている。
当該の技術でよく熟練した人たちによって理解されるように、長期間作用するインスリン処方は、皮下注射の微晶質の懸濁液として標準的なインスリンを作り上げることによって得られる。市販の基礎的なインスリン調剤の例にNPH(Neutral Protamine Hagedorn)インスリン、プロタミン亜鉛インスリン(PZI)とウルトラレンテ(UL)がある。
NPHインスリンは、最も広く使われていインスリン調剤であり、極最近まで世界中で使われたインスリンの50〜70パーセントをしめていた。それはインスリン、亜鉛、プロタミンと1種以上のフェノールの防腐剤の微晶質の複合体の懸濁液である。モノマーのインスリン類似物のNPH様調剤、LysB298、ProB29−ヒトインスリン類似物が、当該技術[特許文献1:De Felippis, M. R.,発行日May 5, 1998]で知られている。
現在使用可能なNPHインスリン調剤を使った療法では、食間の長時間において最適な空腹時血中ブドウ糖を維持するために必要な、理想的である「平らな」吸収分布を与えられない。従って、NPHインスリンの治療は、好ましくない高い血中インスリン濃度をもたらす可能性がある。そのために生命にかかわる低血糖を引き起こすかもしれない。
理想的である平らな吸収分布プロファイルを与えられないのに加えて、NPHインスリンの作用の持続時間もまた同じく劣っている。しばしば翌朝までもたない。特にNPH療法の主な問題は、「暁現象」、高血糖症である。それは、目を覚ます前に有効なブドウ糖コントロールを失うことに起因する。ウルトラレンテはNPHより高濃度の亜鉛を含んだインスリンの結晶質の調剤であり、プロタミンあるいはフェノールの防腐剤のどちらも含まない。ヒトウルトラレンテ調剤はより長期間作用するが、その作用は実際において可変的で、一定ではない。
脂肪酸インスリンが記述されている[非特許文献2]。そしてインスリンデテミル(ノヴォ・ノルディスク)が最近発売された。脂肪酸−アシル化されたインスリンに用いられた脂肪酸鎖はおよそ10炭素原子より概して長く、14と16の炭素原子の鎖長が、血清アルブミンへの結合と作用の延長に最適である。デテミルのような脂肪酸−アシル化インスリンは、通常の療法濃度のインスリンであれば溶解するが、それによって長期の作用を与える血液中のアルブミンに結合する。しかしながら、これらの調剤の時間作用は正常で根本的なコントロールを与えるには、十分に平らではない。
インスリンランタスは基礎的な特性を持つインスリン類似物である。(デテミルと同じように)それは、生理的なpHにおいて不溶解性であるが、それがつくられたpHにおい
て溶解性であることによって、インスリン懸濁液で観察された吸収可変性をいくらか防ぐ。 注射液において沈殿が起こり、長く続く吸収を生じる。適度にフラットな吸収がこのインスリンで得られるが、このインスリンを大規模な臨床実験で試験したとき、インスリンの急な服用量−反応カーブとをあわせ日毎の吸収の変動があることにより、受け入れ難い低血糖を生み出すことなくADAブドウ糖目標を達成するのに、十分に強固な療法とはならない。
種々のリン酸化インスリン(Pインスリン)が開示された。リン酸を用いた方法(非特許文献3)、あるいは結合剤を使い非水性有機溶媒中でリン酸/POCL3を用いた方法(特許文献2及び3:Cerami A. et al)、あるいはホスホアミデートとともに用いた方法(非特許文献4)により、インスリンはリン酸化されている。Ferrelら、およびRathlevとRosenbergによって作り出されたリン酸化インスリンは、リン酸化のプロセスをさらに理解するために計画された研究の一部であった。そして特にそれがどのように生物学のシステムに関連しているかの学識を増やすためであった。このリン酸化インスリンの臨床の効果は測定されも、観察もされなかった。上記の先行技術において、インスリンがリン酸化されていた特定のアミノ酸あるいはその部位を決定しなかった。それ故特定の分子の構造が明らかにされず、特許も取られなかった。さらに、どの上記先行技術も変えられた薬力学を用いてインスリンを発表していない。それと対照的に、本発明では平らになったブドウ糖インスリン服用量反応カーブを用いてインスリンを記述する。
Ceramiら(上記に引用)に与えられた特許は、インスリン運搬システムで長期保存される時、還元された重合の長所を持つスルホン酸化とリン酸化のインスリンを含む。
これらのインスリンは、インスリンポンプの閉塞を起こさない効果を主張している。そして、したがって、それらのために患者は血中ブドウ糖をより良くコントロールしなければない。Ceramiらの特許では、非水性の溶媒中リン酸化を行うことにより工程における改良が達成されることを強調している。したがって、彼らはPインスリンが低血糖症を産み出す高い可能性があることを教えている(マウスけいれん分析)。そのため、ここに記述された結果に反して、低血糖になる可能性が減少することを示していないという点で、上記のCeramiらのインスリンは異なる。とりわけ、Ceramiらによって記述されたPインスリンの化学的な同一性は、著しく本発明とは異なると、このために結論しなくてはならない。Ceramiらは、彼らの特許により製造されたリン酸化されたインスリンの異種の混合(等電部分の範囲を持つ)の科学的な同一性を決定できなかった。そして当該の技術に詳しい当事者による化学的比較は、そのようなことなしでは不可能である。
非特許文献5によって明らかにされるように、インスリンもまた過剰のピリジンと共に、POCl3と共にリン酸化されている。この引用文献では、本質的にその低血糖症の効果の改変無く、インスリンが無水媒体中でリン酸化されるかもしれないことを明らかにしている。化学組成は明らかにされず、そして決定されなかった。また、ブドウ糖コントロールにおいて有益な効果が記述されることも、評価されることもなかった。
著者の特許(特許文献4及び5:Lougheed、WD)は、ここで引用された先行技術上、そしてAlbisser(特許文献6)に認められた。Albisserによる特許文献6には、特にモノマーのPインスリンが次のように記述される点で、本発明とは異なる[”characteristically the modified product was intact monomelic insulin”(p.4 、1.23−24)]。対照的に、本発明はインスリンオリゴマーについて論じている。優れた薬理作用がオリゴマーから得られている。Albisserはアミノ酸配列結果を明らかにしているが、それは特異的ではなく、インスリンの3つの可能なセリン残基の1つまたはそれ以上がO−リン酸としてリン酸化されている。
リン酸化されたインスリン化学組成は、この配列データからは明確にはできない。
ロッキード(Lougheed)特許(特許文献4及び5)では、ユニークな特性を持っているモノマーのリン酸化インスリンが記述されている。それによると低血糖症を減じる好結果が判明され、インスリンの急激な投薬反応が3−4倍平らになっている。
低血糖症のリスクを減らすことにより、いっそう積極的にインスリンが与えられ、結果としてブドウ糖のコントロールが改善される。リン酸化インスリンのオリゴマーが著しくその血清半減期を長くするという驚くべき付加的な有用性を持つことを記述するという点で、ここにある本発明は発明者の前の研究とは異なっている。この特性により、基礎のインスリンが食間にブドウ糖をコントロールするために必要とされる延長作用を提供される。
インスリンの肺への投与は、水溶液あるいは散剤によって成し遂げられることができる。 このようなインスリンの乾燥した粉、エアロゾルあるいは液体吸入薬の処方が、広く盛んに分析されている。以下にその例を挙げる(特許文献8及び9、非特許文献7及び8)。
例えば、非特許文献9のように、多くが1型と2型インスリン依存型糖尿病患者にブドウ糖コントロールを提供することを示している。Pattonらによって記述された無水散剤インスリン処方は、処方不安定性の問題を克服している。
Sayaniらによって検討されるように増進剤の使用により(非特許文献10)、あるいは亜鉛なしの処方を活用することにより(特許文献10)、吸収は増やされる。
Pattonらによって記述されるように(吸入療法システム,特許文献11)、無水粉末のインスリンは、気体の流れの中に分散されて、取り込まれることにより、エアゾールに形成される。そして計量され、投薬される。Steiner SSらの特許文献12に、インスリン−ジケトピペララジン沈殿が記述されている。このような粒子は、亜鉛の除去と共に肺の吸収を高める大きい縦溝彫りの表面積を持っている。
Platzらの吸入療法システム特許文献13に記述されるように、様々な緩衝液と合わせられたマンニトールが、吸入可能な処方の安定性を増大するために用いられるかもしれない。小さい粒子サイズ、0.2−5mu.mのオーダー、は、深い肺浸透のために最適である。
長期間効果がある肺へのインスリンが最近同じく最近次の米国特許で記述された(特許文献14〜17)。動物モデルで試験されたように、これらは食間のブドウ糖のコントロールの前臨床研究において長期の効果を示すという好結果が得られた。人間での有効性はまだ示されなかった。これらの肺への処方が基礎的な肺への配給を提供することについての見込みを示すのに対して、この出願で示されるようには、低血糖の影響を減じる結果と組み合わせた長期作用を示さない。
糖尿病についてのアメリカ糖尿病協会専門家諮問委員会は、低血糖になる可能性を減じると共に作用が延長されたインスリンの必要を定義した。[非特許文献11]。
オリゴマーのPインスリン化合物の長い血清半減期は、低血糖の発生率を減らす一方、糖尿病を治療するために長期間効果がある処方を提供する必要を満たしている。治療が、例えば針、ペン、吸入システム、口で吹くもの、針なしの注射システムあるいはインスリンポンプを使っての投与のような、確定した治療処方のいずれによってでもよい。
米国特許5747642 米国特許4534894 米国特許4705845 米国特許5453417 PCT/CA92/00082 米国特許5242900 米国特許4639333(Obermeier R. et al., filed January 27,1987.) 米国特許5,997848,Patton,et al., 米国特許5506203、Platz et al., Inhale Therapeutic Systems,PCT WO 96/32149. Boederke,P.:米国特許6960561 WO95/24183 米国特許6652885 WO96/32149 米国特許6465426,Brader ML,発行日October 15, 2002 米国特許6838076,Patton JS et al,発行日January 4, 2005 米国特許6310038,Havelund S,発行日October 30, 2001 米国特許6335316,Hughs BL et al,発行日January 1, 2002 Chance, et al.,米国特許5514646,発行日May 7, 1996 EPO公開番号383472,Feb. 7, 1996 Brange, J. J. V., et al.EPO公開番号214826,Mar. 18, 1987 Platz, et al.,国際公開WO96/32149,公開日Oct. 17, 1996 Patton, et al.,国際公開WO95/24183,公開日Sep. 14, 1995 米国特許5622166,発行日Apr. 22, 1997 Mecikalski, et al.,米国特許5577497,Nov. 26, 1996 Mecikalski, et al.,米国特許5492112,発行日Feb. 20, 1996 Williams, et al.,米国特許5327883,発行日JuI. 12, 1994 Goodman, et al.,米国特許5404871,発行日Apr. 11, 1995 Rubsamen, et al.,米国特許5672581,発行日Sep. 30, 1997 Gonda, et al.,米国特許5743250,発行日Apr. 28, 1998 Rubsamen,米国特許5419315,発行日May 30, 199 Rubsamen, et al.,米国特許5558085,発行日Sep. 24, 1996 Johnson, et al.,米国特許5654007,発行日Aug. 5, 1997 Gonda, et al.,国際公開WO98/33480,公開日Aug. 6, 1998 Rubsamen,米国特許5364833,発行日Nov. 15, 1994 Laube, et al.,米国特許5320094,発行日Jun. 14, 1994 Eljamal, et al.米国特許5780014,発行日JuI. 14, 1998 Backstrom, et al.,米国特許5658878,発行日Aug. 19, 1997 Backstrom, et al.,米国特許5518998,発行日May 21, 1996 Backstrom, et al.,米国特許5506203,発行日Apr. 9, 1996 Meezan, et al.,米国特許5661130,発行日Aug. 26, 1997 Schultz, et al.,米国特許5645051,発行日JuI. 8, 1997 Rubsamen,米国特許5364838,発行日Nov. 15, 1994 Rubsamen,米国特許5672581,発行日Sep. 30, 1997 Williams,米国特許5277195,発行日Jan. 11, 1994. Markussen,et al,米国特許4916212 filed May 29,1985;発行日April 10,1990 米国特許4559300(Kovacevic,S.et al.発行日December 17,1985,Di Marchi R.,filed August 1,1983 米国特許4616078,Di Marchi R.,filed October 7,1986
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この出願は2006年6月8日に提出されたアメリカ合衆国の先行特許出願書No.60/811,766の優先権提出期日の利益を主張する。それは、ここにそのすべてが組み入れられる。
低血糖の影響を減じ、食間のブドウ糖コントロールのための延長作用療法を持つ改良されたインスリン組成物が提供される。 驚くべきことに、発明者は、下に定義され配列ID No.7&8のPインスリンがオリゴマー形成を引き起こすことを発見した。該オリゴマー化は有益な以下の特質を持っている。
1.皮下組織からの吸収を長期化して、そしてさらにホルモンの血清半減期を伸ばすこと。これは、発明者の前の特許と比較して、それによってさらに低血糖の危険を減らすことについての効果を持つ。2.著しく作用の存続期間を伸ばすこと。このような薬力学の特性は食事の間の血糖コントロールを強める。
本発明は、それで大量の薬物とPインスリンオリゴマーの処方に関連している。そのPインスリンは、重要なことに、持続する作用の存続期間という長所を持ち、低血糖の影響を減じる。それらは、[X]n式のオリゴマーの配列により、または、より具体的には次のように記述される。
X−X ID NO.1、又は、
X−X−X ID No.2、又は、
X−X−X−X ID No.3、又は、
X−X−X−X−X ID No.4、又は、
X−X−X−X−X−X ID No.5、又は、
[X−]n ID No.6(「X」はn回繰り返される)
そして「X」は以下の配列ID No.7あるいはID No.8に限定される。
配列ID NO.7
Figure 2009539778
「−P」はO−リン酸化されたアミノ酸残基を示すと定義される。そして「R」はさらにO−リン酸化できるアミノ酸残基を意味する。小文字「s」は硫黄を意味する。
あるいは、
「X」は以下の配列ID NO.8を示す;
Figure 2009539778
「−P」がO−リン酸化されたアミノ酸残基を示すと定義され。小文字の「s」は硫黄を意味する。
今から本発明の製造方法を、以下の添付の図面への参照と共に記述する。
99/1の50mMのアンモニウムリン酸塩、pH9.0/アセトニトリル中でQ Sepharoseを用いたサイズ排除クロマトグラフィ。a.オリゴマー(テトラマー、ヘキサマーとオクタマ−)b.分子量標準。 特許文献4に従って生産されたリン酸化インスリンのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動。分子量6000daのリン酸化インスリンモノマーのみを示す。 Pインスリンオリゴマーの質量分光法。2a.PインスリンオリゴマーのMALDI−MS。MALDI−MSの間に、高級オリゴマーが切断されて、pインスリンモノマー(5808da)、ダイマー(11,616)そして トリマー(17,424da)が発生する。 Pインスリンは還元、アルキル化され 、ジスルフィド結合を壊し、A鎖とB鎖とが切り離された。MALDI−MSでA鎖とB鎖両方の質量が観察された。そして結果からA鎖中に2つのリン酸サイトが、そしてB鎖に4つのリン酸サイトがあることを明らかにした。MS/MSによりSer9とTyrl6に対してリン酸化サイトをA鎖に位置づけした(図2B)。そして残存リン酸化サイトを位置づけするために、還元し、アルキル化されたPインスリンをトリプシンで一晩消化させた。結果として断片をスライド#15−17に示した。2つのリン酸化サイトがインスリンB鎖のTyr26とThr27で決定された(図2C)。 膵切除された糖尿病のビーグル犬へのヒトインスリンとPインスリンの静脈注射。A.ヒトインスリンが示す血中濃度の急激な低下。15分で低血糖、注射後短い血清半減期で急激な血糖症の回復を示している。B.種々の服用量においてのPインスリンオリゴマー。作用の延長された存続期間(長い血清半減期)、すべての服用量においての高血糖症なく標準的なブドウ糖の維持を示す。基本の8倍の服用量あるいは「ブドウ糖を維持する服用量」に達成するまで低血糖は観察されなかった。 糖尿病のビーグル犬へのヒトインスリンとPインスリンオリゴマーの皮下注射。修飾されていないインスリンと比較して、作用の存続期間が延長されたことを示す。 L6ネズミの筋細胞においてヒト&ブタ&Pインスリンオリゴマーの服用量反応カーブ。細胞は各実験でそれぞのインスリンのさまざまな濃度で60分間培養された。2−デオキシグルコースの摂取がそれから測られた。Pインスリンオリゴマーが調査されたすべての濃度において服用量反応が平らになったことを示さなかった。驚くべきことにPインスリンオリゴマーは、ブタあるいはヒトインスリンより著しく低い最大の反応を示した。 リン酸化インスリンヘキサマーの40mgのスプラグ−ドーリーネズミのブドウ糖反応。ネズミにはOhに注射され、ブドウ糖レベルが12h測定された。示されるように、ブドウ糖レベルは服用後2hまで下がり、そして服用後11hまで抑えられ、その後にがベースラインあるいは服用前のレベルに戻った。
これは過量摂取濃度においてさえもPインスリン オリゴマーが低血糖を起こす可能性が減ぜられていることを示す。
次の省略はアミノ酸を表すために使われる。
Figure 2009539778
次の配列の1つからなるインスリン オリゴマーが提供される 。
X−X(ID No.1)、
X−X−X(ID No.2)、
X−X−X−X(ID No.3)、
X−X−X−X−X(ID No.4)、
X−X−X−X−X−X(ID No.5)、そして、
[X−]n(ID No.6)、Xはn回繰り返されている。
Xは以下のいずれかである。
(a)配列ID No.7によって定義されたインスリン、あるいはその製薬上受容できる塩。配列ID No.7を以下に示す。
Figure 2009539778
PはO−リン酸化されたアミノ酸残基を示す。
Rは任意にO−リン酸化されたアミノ酸残基であり、そして小文字の「s」は硫黄である。あるいは、
(b)配列ID NO.8によって定義されたインスリンあるいはその製薬上受容できる塩。配列ID NO.8を以下に示す。
Figure 2009539778
PはO−リン酸化されたアミノ酸残基を示し、小文字の「s」は硫黄である。
配列ID No.7あるいは8により定義されたインスリンはインスリン類似物であることができる。
他の実施例として、ポジションR1、R2、R3あるいはR4の1あるいはそれ以上の残基はリン酸化される必要がない。
糖尿病を治療するための方法が、必要としている患者に提供される。その方法は、インスリンオリゴマーの、上で明確にされるように、あるいはその類似物の効果的な服用量を投与することを含む。
代わりに、インスリンオリゴマ−あるいはその類似物の効果的な服用量を、口内の吸収、経口、あるいは皮下注射により、吸入、皮下点滴の組み合わせ、あるいはいずれかにより、投与されることを含む。
高血糖症を治療するための方法が、その必要とする患者に同じく提供される。 その方法は、インスリンオリゴマーの、上で定義されるように、あるいはその類似物の効果的な服用量を経口で投与されることからなる。
上で定義されるように上記配列の一つからなるインスリンオリゴマーを含む組成物もまた提供される。組成物はさらに製薬上適切な希釈液、賦形剤、あるいはその担体からなる。 インスリンオリゴマーを含む組成物は、高血糖症の糖尿病の治療で使われる。
次の配列の1つからなるインスリンオリゴマーの製造において、配列ID No.7、配列ID No.8あるいはその製薬上受容できる塩により定義されたインスリンの使用。
X−X(ID No.1)、
X−X−X(ID No.2)、
X−X−X−X(ID No.3)、
X−X−X−X−X(ID No.4)、
X−X−X−X−X−X(ID No.5)、そして、
[X−]n(ID No.6)、Xはn回、繰り返されている。
配列ID No.7と配列ID No.8のインスリンのいずれかひとつであるXもまた提供される。
リン酸化インスリンオリゴマーの投与は、医療従事者により効果的であると知られるいかなるルートでも経由できる。ここで非経口とは「胃腸を介する経路以外による施与」と定義づけられる。本発明の処方を実施するための非経口ルートは、皮下、肺、動脈、腹膜、筋肉、鼻、静脈、口内のルートを含む。
本発明の処方は、カテーテル、または点滴システム、またはカテーテルあるいは皮膚下に導入される注射針を利用することができる。あるいは逆に肺か頬口内の投与のための吸入器を活用できる。
さらに、本発明によって提供されたPインスリンオリゴマーは、非経口の投与のために当該の技術で認められたどんな他の手段によってでも実施されることができる。本発明のPインスリンオリゴマーは同様に肺、鼻腔、舌下スペースあるいは頬粘膜への吸収のためにドライパウダーとしてあるいはエアゾールとして処方されることができる。
ブドウ糖をコントロールするために実施されるのPインスリンオリゴマーの量は、多くの因子に左右される。それには、制限なしに、実施ルート、処方の効力、体重と年齢、糖尿病の型、実施ルートとそのルートによる生物学的利用、実施されたPインスリンの生体内半減期、そして処方が含まれる。インスリンの生物学的利用は、特に鼻の、頬口内の、そして肺の療法を含む種々のルートを経由して減ぜられるらことが知られている。そして服用量は、医者あるいはこれらのルートにおいて訓練されたほかの医療従事者により、もっと多く調整されて、個々に調節される必要がある。継続的な投与が、インスリン服用量の調節することに当該の技術で熟練したいかなる医者によっても達成される。断続的な投与が、同様に当該の技術で熟練している者により達成される。そして薬服用時の合間にコントロールすることが必要とされる服用量を考慮に入れることができる。
本発明のインスリンとPインスリンは、様々な認識されたタンパク質/ペプチド合成技術のいずれによってでも作られることができる。これらには、組み換えDNA方法、半合成の方法、固相あるいは溶液の方法と、特にアミノ酸あるいはリン酸アミノ酸をペプチドに取り入れること、インスリン類似物を作り出すことで知られている方法が含まれる(特許文献18〜20、非特許文献12及び7)。これらの特許は、当該の技術で熟練した人に本発明のPインスリンを調製することができるようにするべき十分な詳細を、種々のペプチド、アミノ酸、リン酸アミノ酸酸、インスリンあるいはインスリン類似物の調製について公開している。適切なキナーゼが、本発明の製品を生産するために、インスリンのリン酸化チロシン、セリン、そしてトレオニン残基にまた用いられることができる。
本発明によれば、pインスリンオリゴマーが、いろいろな吸入装置のいずれででも使われ、そして、以下に例示されるように、肺のインスリンの処方の調製のために当該の技術で知られている方法によって調製されることができる(特許文献21〜44)。上にリストされた出版物のそれぞれの公開全体は、参照によって明白にここに含まれる。
本発明の水溶液の処方はH4.0−8.0でPインスリンを溶かすことによって調製されることができる。pH9.0以上で溶解が可能であるけれども、さらされるのは短くなくてはならない。あるいは起こることを知られているインスリンのアミノ酸加水分解を制限するために温度がに引き下げられなくてはならない。上記の条件にあったpHの範囲内で、溶解と調製は、限定なく、クエン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、塩化ナトリウム、塩酸、リン酸、硫酸、トリスヒドロキシアミノメタンとグリセリンを含むいかなる生理的に受容できる有毒でない塩、等張化剤と緩衝液を用いることができる。
そうすることについての方法が当該の技術で熟練した人にとって明らかであるように、処方がヒトに等張にされることはたいへん好ましい。
処方への添加物の性質と濃度、同様の付加のオーダー薬剤濃度、pH、調整中の温度は処方のために最適化され、投与のルートも意図される。
用語「Pインスリン」は配列IDNo.1から6のすべてのリン酸化インスリンオリゴマーを意味する。
用語「フェノールの防腐剤」はm−クレゾール、フェノール、メチルパラベンのいずれも意味する。バイアル、カートリッジ、注射器あるいは処方への多数の接触及び/または多数の使用が要請される他の装置でこれらが使用される時本発明のインスリン処方の滅菌を維持するために、フェノールの防腐剤が必要とされる。そのような防腐剤は、吸入やエアロゾール装置での使用された例としてはカートリッジ、エンベロープ、ドライパウダーパッケージの様なシングルユーズでは必要ない。
用語「インスリン類似物」は、それぞれヒトインスリンのA鎖とB鎖として実質的に同じアミノ酸配列を持つA鎖とB鎖をもつタンパク質を意味する。しかし、インスリン類似物のインスリン活性を壊さない、1つかそれ以上のアミノ酸付加及び/又は一つかそれ以上のアミノ酸置換、一つかそれ以上のアミノ酸末端を持つことにより、ヒトインスリンのA鎖とB鎖とは異なる。
ここにある用語「治療すること」は、糖尿病または高血糖症を持つ患者の医療を意味する。そしてそのインスリン投与は、ブドウ糖を低下させる、高血糖症とその様なものからくる代謝の続発症の徴候を軽減する目的を示す。「治療する」ことは、良好な血糖を維持するまたは回復する、高血糖症を防ぐ、高血糖症を減ずる、そしてさもなければ糖尿病の合併症を防ぐ、あるいは改善する、減ずることを目的として、糖尿病患者に、固相あるいは液体形態どちらかで、本発明の服用量を投与することを含み示す。
次の試験例はさらに本発明を図解し、記述するためにのみ提供される。発明の範囲は次の例に制限されない。
試験例1
特許文献45に記述された方法により調製されたインスリンは、Pインスリンオリゴマーのために適切なモノマー前駆体の後反応の組成物をを最適化するために、すべての亜鉛を取り除くために透析された。60分間50mMのカリウムリン酸塩の最小スタートの濃度と超過のPOCl3(360μL)を用いて、−2から+2℃でリン酸化を行うと、溶解度限界に達した濃度のリン酸塩が得られる。これによりオリゴマーのリン酸インスリンの高い収率を産み出した。Zorbax250カラムまたはQセファロースを用いた同様のカラムで、1%(v/v)アセトニトリルを添加した50mMアンモニウムリン酸塩バッファ(pH9.0)を用いて、サイズ排他クロマトグラフィにより、オリゴマーは分離された。図1a,2aに示されるようなこの方法で、リン酸化インスリンのダイマー、トリマー、ヘキサマーが調製できる。インスリンモノマーの保持時間を比較のために図1bに示す。サンプルは、モル重量を決定するために適切なモル重量標準のHPLC分析により、ひとまとめに扱われた。図1cに、比較として、特許文献4(ロッキード、WD)により、産生されたPインスリンモノマーを示す。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動は、MW8,000DaのPインスリンモノマーと、インスリンオリゴマーの不在を示した。
試験例2
ヒトインスリン前駆体は、特許文献46及び特許文献47により調製され、特許文献7に記載される方法により、ヒトインスリンに変えられた。
−2から0℃でリン酸化は、60分間の反応で50mMのカリウムリン酸塩の最小スタートの濃度と過剰のPOCl3(360μL)を用いた。反応は5倍量の非イオン化された氷で急冷された。高い収率のオリゴマーのリン酸化インスリンが得られた。
オリゴマーは、Zorbax250カラムで、1%(v/v)アセトニトリルを添加した50mMアンモニウムリン酸塩バッファ(pH9.0)を用いて、サイズ排他クロマトグラフィにより分離された。この方法で、リン酸化インスリンのダイマー、トリマー、ヘキサマーが調製できた。
試験例3
Pインスリンオリゴマーの処方は次のように調製された。サイズ排他クロマトグラフィにより、上のように分離されたPインスリンテトラマー40mgを、50mモル塩化ナトリウム、15mモルナトリウムリン酸塩9mLに添加した。グリセリンは最終量において溶液を等張にするために加えられた。pHは1N NaOHおよび/または1NHClで7.4に調整された。M−クレゾール/フェノールを0.125%(最終量10ミリリットルに基づいて)の等モル濃度になるように加えられた。量が10mLになるように作られ、そして無菌濾過し4℃で保存した。
試験例4
質量分光器
MALDIとタンデムの質量分光器により、反応温度を0℃に保ったままではあるが、例1で調製されたPインスリンに対して行われた。結果は図2A−2Dに示される。等電点収束を用いる等電点確定により実証されるように、Pインスリンモノマー、ダイマー、トリマー、テトラマーそしてヘキサマーがそれぞ5つのリン酸基を含んでいた。A&B鎖を得るためのスルホン酸分解、次いでMALDIとタンデム質量分光器により、これらのオリゴマーのXが配列SEQID No.7(図2B−2D)であると識別した。
試験例5
非修飾ヒトインスリンまたは配列ID No.7のヒトインスリンのPインスリンオリゴマーを膵切除された糖尿病の犬に静脈注射した(図3)。図3aに示されるように、非修飾のインスリンは血糖値において急激な低下、顕著な低血糖と作用の非常に短い存続期間(IVを与えられるとき、20分)を表した。
顕著なコントラストで、Pインスリンのオリゴマー(図3b)は、血糖値の低下はなくあるいは最小を示し(非常に高い服用量以外)、すべての服用量時において低血糖を示さず、非修飾のインスリンより10倍長い作用を示した。
試験例6
配列ID NO.8のヒトインスリンのPインスリンオリゴマーをフィッシャー344ネズミ(n=30)に静脈注射した。予想されるヒトの服用量の2,000倍に至るまでの注射により、極めて高い服用量(およそ0.15ミリグラム/kg体重)だけが低血糖を誘発した。そして、死亡あるいはけいれんは誘発しなかった。
試験例7
修飾インスリンあるいは3:1 M:M プロタミン/インスリンと共に、配列ID NO.8のPインスリンオリゴマーを含んでいる例3の処方を、糖尿病の犬に静脈注射した。Pインスリンオリゴマーの長期のブドウ糖抑制を図4に示す。
試験例8
配列ID No.7のPインスリンオリゴマーがグルコースの取り込みを引き起こす可能性についてL6ネズミ筋細胞培養で試験した。Pインスリンオリゴマーは、ヒトインスリンのその半分のデオキシブドウ糖取り込みの最大の刺激を引き起こした。そしてネズミ筋肉細胞で全部の服用量の範囲に関して、服用量反応はフラットになった(図5)。
試験例9
肺のルートを経由して、6匹のスプラグ−ドーリーネズミ(BW250−360グラム)に、リン酸化インスリンオリゴマー(ヘキサマーの形態で)4mgを投与した。PennCentury intratracheal Aerosolizer(Microsprayer)を使い気管内投与によって、動物たちは薬を服用させられる。服用量は100μL/動物とした。
研究のための服用濃度は、等張化されリン酸緩衝液の標準的な生理食塩水、pH7.4に30mg/mLのリン酸化インスリンヘキサマーを希釈することにより調製した。
アチバメゾ−ル塩酸塩(1mg/mL、1mg/kg)からなるアンチセダンカクテルと生理食塩水を、1mL/kgを一回の服用量で静脈注射をすることにより投与し、服用工程が達成した。一連の13の血液サンプル(およそ0.1mL/サンプル)が、服用後1、2、3、4、5、6、7、8、9、10,11,12時間後にそれぞれ動物から集められた。
この目的で、それぞれのネズミ(麻酔をかけられていない)は頚静脈/尾静脈穿刺(あるいは必要であるとされる他の場所)で血を採取された。そしてAccu Soft Advantage(商標:ブドウ糖計)法を用いて全血中ブドウ糖レベルを測定するためにサンプルは使われた。血漿リン酸化インスリンレベルのためのサンプルが同じく採取された。
肺の投与(図6)の後に、血中ブドウ糖レベルが2時間後穏やかに抑制されてきた。そして服用してから11時間ベースラインを下回ったままであった。12時間後までにブドウ糖レベルは服用前のレベルに戻った。
本発明の範囲と権限は付加された請求項で定義されているので、本発明の他の実施例と例は、当業者にとって容易に明白であるであろうと理解されるだろう。

Claims (12)

  1. 以下の配列の一つからなるインスリンオリゴマー:
    X−X(IDNO.1)、
    X−X−X(ID NO.2)、
    X−X−X−X(ID NO.3)、
    X−X−X−X−X(ID NO.4)、
    X−X−X−X−X−X(ID NO.5)、そして、
    [x−]n(ID NO.6)、Xはn回繰り返されている;
    Xは、配列ID NO.7で定義されたインスリンあるいはその製薬上受容できる塩のいずれか一つである。配列ID NO.7を以下に示す。
    Figure 2009539778
    Pは、O−リン酸化されたアミノ酸残基を示す。
    Rは任意にO−リン酸化されたアミノ酸残基である。そして
    小文字の「s」は硫黄である;
    あるいは、配列ID NO.8によって定義されたインスリンあるいはその製薬上受容できる塩である。配列ID NO.8を以下に示す。
    Figure 2009539778
    PはO−リン酸化されたアミノ酸残基を示す。そして小文字の「s」は硫黄である。
  2. 前記Xがインスリン類似物である請求項1に記載のインスリンオリゴマー。
  3. ポジションR1、R2、R3あるいはR4の一つあるいはそれ以上の残基がリン酸化されていない、請求項1に記載のインスリンオリゴマー。
  4. 請求項1に記載のインスリンオリゴマーあるいはその類似物の効果的な服用量の投与方法からなる、その必要がある患者に糖尿病の治療を行うための方法。
  5. 請求項1に記載のインスリンオリゴマーあるいはその類似物の効果的な服用量を皮下点滴あるいは皮下注射によって投与することからなる請求項4に記載の糖尿病を治療するための方法。
  6. 請求項1に記載のインスリンオリゴマーあるいはその類似物の効果的な服用量を吸入によって投与することからなる請求項4に記載の糖尿病を治療するための方法。
  7. 請求項1に記載のインスリンオリゴマーあるいはその類似物の効果的な服用量を口内からの吸収によって投与することからなる請求項4に記載の糖尿病を治療するための方法。
  8. 請求項1に記載のインスリンオリゴマーあるいはその類似物の効果的な服用量を経口で投与することからなる請求項4に記載の糖尿病を治療するための方法。
  9. 請求項1に記載のインスリンオリゴマーあるいはその類似物の効果的な服用量を経口で投与することからなる、その必要がある患者に高血糖症の治療をするための方法。
  10. 次の配列の一つからなるインスリンオリゴマーを含む組成:
    X−X(IDNO.1)、
    X−X−X(ID NO.2)、
    X−X−X−X(ID NO.3)、
    X−X−X−X−X(ID NO.4)、
    X−X−X−X−X−X(ID NO.5)、そして、
    [X−]n(ID NO.6)、Xはn回繰り返される;
    Xは、配列ID NO.7で定義されたインスリンあるいはその製薬上受容できる塩のいずれか一つである。配列ID NO.7を以下に示す。
    Figure 2009539778
    PはO−リン酸化されたアミノ酸残基を示す
    Rは任意にO−リン酸化されたアミノ酸残基である。そして小文字の「s」は硫黄である;あるいは、
    配列ID NO.8 によって定義されたインスリンあるいはその製薬上受容できる塩、そして製薬上受容できる希釈液、賦経済、担体。配列ID NO.8を以下に示す。
    Figure 2009539778
    PはOリン酸化されたアミノ酸残基を示す。そして小文字の「s」は硫黄である。
  11. 糖尿病の治療での請求項10に記載のインスリンオリゴマーを含む組成の使用。
  12. 以下に定義されるインスリンの使用:
    以下の配列の一つを含んで製造されるインスリンオリゴマー。:
    X−X(IDNO.1)、
    X−X−X(ID NO.2)、
    X−X−X−X(ID NO.3)、
    X−X−X−X−X(ID NO.4)、
    X−X−X−X−X−X(ID NO.5)、そして、
    [X−]n(ID NO.6)、Xはn回繰り返される;
    Xは配列IDNo.7と配列IDNo.8のインスリンのいずれか1つであること。
    配列ID NO.7あるいはその製薬上受容できる塩。配列ID NO.7:
    Figure 2009539778
    Pは、Oリン酸化されたアミノ酸残基を示す。
    Rは任意にOリン酸化されたアミノ酸残基である。そして
    小文字「s」は硫黄である。;
    あるいは、配列ID NO.8あるいはその製薬上受容できる塩。配列ID NO.8を以下に示す。
    Figure 2009539778
    Pは、O−リン酸化されたアミノ酸残基を示す。そして小文字の「s」は硫黄である。
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