JP2009531351A - 二環式エナミノ(チオ)カルボニル化合物 - Google Patents

二環式エナミノ(チオ)カルボニル化合物 Download PDF

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Abstract

本出願は、新規二環式エナミノ(チオ)カルボニル化合物、該化合物を製造する方法、及び、害虫(特に、節足動物、さらに特定的には、昆虫類)を防除するためのそれら化合物の使用に関する。

Description

本発明は、新規二環式エナミノ(チオ)カルボニル化合物、それらを調製する方法、及び、害虫(animal pest)を防除するためのそれらの使用、特に、節足動物(特に、昆虫類)を防除するためのそれらの使用に関する。
特定の二環式エナミノカルボニル系の合成については、知られている(cf.、例えば、5,6−ジヒドロ−4H−フロ[3,2−b]ピリジン−2−オン:Good, R. H. et al. J. Chem. Soc., Perkin Transactions 1:Organic and Bio-Organic Chemistry(1972-1999)(1972), (19), 2441-2445;Jones, G., Phipps, J. R. J. Chem. Soc., Perkin Transactions 1:Organic and Bio-Organic Chemistry(1972-1999)(1975), (20), 458-461;5,6,7,7a−テトラヒドロ−4H−フロ[3,2−b]ピリジン−2−オン:Good, R. H. et al. Tetrahedron Lett.(1972), 7, 609-612;3−アセチル−5,6,7,7a−テトラヒドロ−6,6−ジメチルフロ[3,2−b]ピリジン−2−オン:Brown, R. F. C. et al. Australian J. Chem.(1967), 20, 2485-97;6,6a−ジヒドロ−4−[2−(フェニル−又は−ヘタリール)エチル]−2H−フロ[3,2−b]ピロール−2,5(4H)−ジオン:Lee, Y. S. et al., Synth. Commun.(1997), 27, 2799-2812)。
二環式エナミノ(チオ)カルボニル化合物及びその害虫(特に、節足動物、とりわけ、昆虫類)を防除するための薬剤としての使用については、これまで開示されていない。
本発明は、式(I)
Figure 2009531351
[式中、
Aは、場合により置換されていてもよいアリールラジカル若しくはヘテロシクリルラジカルを表すか、又は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル(これは、フッ素及び/又は塩素で場合により置換されていてもよい)、C−C−アルキルチオ(これは、フッ素及び/又は塩素で場合により置換されていてもよい)若しくはC−C−アルキルスルホニル(これは、フッ素及び/又は塩素で場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよいピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル及びトリアゾリルからなる群から選択されるヘタリールラジカルを表し;
Bは、酸素、硫黄、場合により置換されていてもよい窒素又はメチレンを表し;
Eは、CH、C−アルキル又は窒素を表し;
−Z−Dは、基として、それらに結合している原子と一緒に、場合により置換されていてもよい5員、6員又は7員の環(ここで、該環は、1個以上のヘテロ原子を場合により含んでいてもよい)を形成し;
は、水素又はアルキルを表し;
は、水素、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル又はハロゲンを表し;
Qは、酸素又は硫黄を表す]
で表される化合物を提供する。
さらに、式(I)で表される新規置換二環式エナミノ(チオ)カルボニル化合物が、
(a) 調製方法1に従い、
一般式(II)
Figure 2009531351
[式中、
Zは、好ましくは、場合により置換されていてもよいメチレンを表し;
は、好ましくは、水素を表すか、又は、その場で生成させたハロゲン(例えば、臭素)を表し;
は、好ましくは、適切な脱離基(例えば、ハロゲン)を表すか、又は、水素を表し;及び、
A、B、E、R、R、D、D及びQは、上記で定義されているとおりである]
で表される化合物を、適切な塩基性反応助剤の存在下、及び、適切な場合には適切な希釈剤の存在下で、分子内環化させれば得られる;又は、
(b) 調製方法2に従い、
一般式(III)
Figure 2009531351
[式中、
Zは、好ましくは、場合により置換されていてもよいメチレンを表し;
LGは、適切な脱離基(例えば、第2級アミノラジカル、ヒドロキシル、アルコキシ又はアルキルチオ)を表し;
B、E、R、D、D及びQは、上記で定義されているとおりであり;
は、適切な脱離基(例えば、ハロゲン)を表す]
で表される化合物を、第1反応段階において、適切な塩基性反応助剤の存在下、及び、適切な場合には適切な希釈剤の存在下で、一般式(IV)
Figure 2009531351
[式中、A及びRは、上記で定義されているとおりである]
で表される化合物と反応させて、一般式(V)
Figure 2009531351
[式中、
Zは、好ましくは、場合により置換されていてもよいメチレンを表し;
LGは、適切な脱離基(例えば、第2級アミノラジカル、ヒドロキシル、アルコキシ又はアルキルチオ)を表し;
A、B、E、R、R、D、D及びQは、上記で定義されているとおりである]
で表される化合物を生成させ、次に、得られた化合物を、第2反応段階において、適切な酸性反応助剤の存在下、及び、適切な場合には適切な希釈剤の存在下で、分子内環化させれば得られる;又は、
(c) 調製方法3に従い、
一般式(VI)
Figure 2009531351
[式中、
Z’は、好ましくは、不飽和炭素−炭素結合を表し;
A、B、E、R、R、D、D及びQは、上記で定義されているとおりである]
で表される化合物を、適切な触媒の存在下、及び、適切な場合には適切な希釈剤の存在下で、反応させれば得られる;又は、
(d) 調製方法4に従い、
一般式(VII)
Figure 2009531351
[式中、
Zは、好ましくは、酸素、硫黄及び窒素からなる群から選択されるヘテロ原子を表し;
A、B、R、R、D及びQは、上記で定義されているとおりである]
で表される化合物を、適切な場合には酸性反応助剤の存在下、及び、適切な場合には希釈剤の存在下で、一般式(VIII)又は一般式(IX)
Figure 2009531351
[式中、
R’は、水素又はC−C−アルキルを表し;
nは、3以下を表す]
で表される化合物と反応させれば得られる;
ということが見いだされた。
最後に、式(I)で表される新規化合物が、顕著な生物学的特性を有していて、特に、農業において、森林において、貯蔵生産物の保護において及び材料物質(materials)の保護において、さらに、衛生学の分野において遭遇する害虫(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物及び線虫類を防除するのに適しているということが見いだされた。
置換基の種類に応じて、式(I)で表される化合物は、適切な場合には、幾何異性体及び/又は光学活性異性体として存在し得るか、又は、種々の組成を有する対応する異性体混合物として存在し得る。本発明は、純粋な異性体と異性体混合物の両方に関する。
本発明による化合物の一般的な定義は、式(I)によって与えられる。
上記及び下記で記載されている式において挙げられているラジカルの好ましい置換基又範囲について、以下に例示する。
Aは、好ましくは、テトラヒドロフリルを表すか、又は、6位においてハロゲン、C−C−アルキル若しくはC−C−ハロアルキルで場合により置換されていてもよいピリド−3−イルを表すか、又は、2位においてハロゲン若しくはC−C−アルキルで場合により置換されていてもよいピリミジン−5−イルを表すか、又は、1位においてC−C−アルキルで場合により置換されていてもよく且つ3位においてハロゲンで場合により置換されていてもよい1H−ピラゾール−4−イルを表すか、又は、3位においてハロゲン若しくはC−C−アルキルで場合により置換されていてもよい1H−ピラゾール−5−イルを表すか、又は、3位においてハロゲン若しくはC−C−アルキルで場合により置換されていてもよいイソオキサゾール5−イルを表すか、又は、3位においてハロゲン若しくはC−C−アルキルで場合により置換されていてもよい1,2,4−オキサジアゾール−5−イルを表すか、又は、1−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルを表すか、又は、1,2,5−チアジアゾール−3−イルを表すか、又は、2位においてハロゲン若しくはC−C−アルキルで場合により置換されていてもよい1,3−チアゾリル−5−イルを表す。
さらにまた、
Aは、ラジカル
Figure 2009531351
[ここで、
Xは、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキルを表し;
Yは、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、アジド及びシアノを表す]
も表し、特に、
Aは、以下のものからなる群から選択されるラジカルを表す:5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イル。
Bは、好ましくは、酸素又はメチレンを表す。
−Z−Dは、基として、好ましくは、ハロゲン−、オキソ−、ヒドロキシル−、C−C−アルキル−又はC−C−アルキレン−で場合により置換されていてもよい飽和又は不飽和のC−C−基(ここで、場合により、1個の炭素原子は、酸素、硫黄及び窒素からなる群から選択されるヘテロ原子で置き換えられていてもよい)を表す。
は、好ましくは、水素を表す。
は、好ましくは、水素、アルキル又はハロゲン(ここで、ハロゲンは、特に、フッ素又は塩素を表す)を表す。
Qは、好ましくは、酸素を表す。
Aは、特に好ましくは、以下のものからなる群から選択されるラジカルを表す:6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、2−メチルピリミジン−5−イル、2−クロロピリミド−5−イル、1位においてメチル又はエチルで場合により置換されていてもよく且つ3位において塩素で場合により置換されていてもよい1H−ピラゾール−4−イル、1H−ピラゾール−5−イル、3−メチルピラゾール−5−イル、2−ブロモ−1,3−チアゾール−5−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル、3位においてメチル、エチル、塩素又は臭素で場合により置換されていてもよいイソオキサゾール−5−イル、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,5−チアジアゾール−3−イル。
Aは、さらにまた、特に好ましくは、以下のものからなる群から選択されるラジカルを表す:5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル又は5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル。
Bは、特に好ましくは、酸素又はメチレンを表す。
−Z−Dは、基として、特に好ましくは、C−C−アルキル−又はC−C−アルキレン−で場合により置換されていてもよい飽和又は不飽和のC−C−基(ここで、1個の炭素原子は、酸素、硫黄及び窒素からなる群から選択されるヘテロ原子で置き換えられていてもよい)、特に、−CH−CH−、−HC=CH−、−CH−CH−CH−、−CH−C(=CH)−CH−、−CH−CO−CH−、−CH−CH(OH)−CH−、−CH−CF−CH−、−CH−CHF−CH−、−CH−CHCl−CH−、−CH=CH−CH−、−CH−CH−CH=、−CH−CH−CH(OH)−、−CH−CH(CH)−CH−、−CH−CH−CH−CH−、−CH−CH=CH−CH−、−CH−O−CH−、−CH−CH−O−、−CH−N(CH)−CH−、−CH−CH−N(CH)−又は−CH−S−CH−を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、水素、フッ素又は塩素を表す。
Qは、特に好ましくは、酸素を表す。
Aは、極めて特に好ましくは、以下のものからなる群から選択されるラジカルを表す:6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、2−クロロピリミド−5−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル。
Bは、極めて特に好ましくは、酸素を表す。
−Z−Dは、基として、極めて特に好ましくは、−CH−CH−CH−、−CH−C(=CH)−CH−、−CH−C(CH)−CH−、−CH−CH−CH−CH−、−CH−CH=CH−CH−、−CH−O−CH−、−CH−CH−O−、−CH−CHF−CH−、−CH−CHCl−CH−、−CH=CH−CH−、−CH−CH−CH=又は−CH−CH−CH(OH)−を表す。
は、極めて特に好ましくは、水素を表す。
は、極めて特に好ましくは、水素を表す。
Qは、極めて特に好ましくは、酸素を表す。
式(I)で表される化合物の特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−HC=CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CH−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−C(=CH)−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−O−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CH−O−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−N(CH)−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CH−CH=を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CH−CH(OH)−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CHF−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、
−Z−Dは、−CH−CHCl−CH−を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−クロロピリジン−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−ブロモピリジン−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、2−クロロピリミジン−5−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5,6−ジクロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、Aは、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは2−クロロピリミジン−5−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5,6−ジクロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは2−クロロピリミジン−5−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5,6−ジクロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
式(I)で表される化合物のさらなる特定の群において、R及びRは水素を表し、D−Z−Dは−(CH−を表し、Eは炭素を表し、B及びQは酸素を表し、Aは5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
Figure 2009531351
を表す。
上記で与えられているラジカルの一般的な又は好ましい定義又は実例は、最終生成物と、それに対応する出発物質及び中間体の、両方に適用される。ラジカルについてのこれらの定義は、必要に応じて互いに組み合わせることが可能である。即ち、そのような組合せには、それぞれの好ましい範囲の間の組合せも包含される。
本発明によれば、上記で好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、好ましい。
本発明によれば、上記で特に好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、特に好ましい。
本発明によれば、上記で極めて特に好ましいものとして挙げられている意味の組合せを含んでいる式(I)の化合物は、極めて特に好ましい。
式(I)で表される新規化合物を調製するための本発明による調製方法1において、使用される式(II)の化合物が、例えば、2−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}エタノールである場合(経路A)、又は、4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−ヨードプロピル)アミノ]フラン−2(5H)−オンである場合(経路B)、調製方法1は、下記反応スキームIによって表すことができる:
Figure 2009531351
本発明による調製方法1を実施するための出発物質として必要とされる化合物の一般的な定義は、式(II)により与えられる。
この式(II)において、A、B、E、Z、R、R、R、R、D、D及びQは、好ましくは、本発明の式(I)で表される化合物についての記述に関連して、好ましい置換基として既に挙げられているラジカルを表す。
一般式(II)で表される化合物は、反応スキームIIに従い、文献(例えば、EP 0539588 A1)から既知となっている方法で得ることが可能である:
Figure 2009531351
一般式(II)で表される化合物を調製するための適切な出発物質(A−1)は、テトロン酸類(B,Q=酸素、E−R=CH−R(Said, A. Speciality Chemicals Magazine(1984), 4(4), 7-8;Rao, Y. S. Chem. Rev.(1976), 76, 625-694;Tejedor, D.;Garcia-Tellado, F. Org. Preparations and Procedures International(2004), 36, 35-59;Reviews); Bが硫黄を表し且つQが酸素を表す:チオテトロン酸類(Thomas, E. J. Special Publication - Royal Society of Chemistry(1988), 65(Top. Med. Chem.), 284-307, Review); Bがメチレンを表し且つQが酸素を表す:シクロペンタン−1,3−ジオン類(Schick, Hans;Eichhorn, Inge. Synthesis(1989), (7), 477-492, Review)。
一般式(II)で表される化合物を調製するためのさらなる適切な出発物質(A−2)は、第2級アミン類(D=場合により置換されていてもよい炭素)、N,O−二置換ヒドロキシルアミン類(D=酸素)又はN,N’−二置換ヒドラジン類(D=場合により置換されていてもよい窒素)である。これらの出発物質は、文献から既知となっている方法で得ることが可能である(cf、例えば、S. Patai "The Chemistry of Amino Group", Interscience Publishers, New York, 1968)。
化合物(A−2;D=酸素)のための出発成分として作用する一部のアミノオキシ化合物は、市販されており、また、それらは、既知方法で得ることが可能である。アミノオキシ化合物を調製するための一般的な経路においては、例えば、窒素上に保護基(PG)(例えば、R''及びR'''が一緒になっている:フタロイル基、イソプロピリデン基、α−ヒドロキシベンジリデン基)を有しているヒドロキシルアミン誘導体を希釈剤中で化合物Riv−LG(O−アルキル化;Rivは、場合により置換されていてもよいアルキルを表す)と反応させ、その後、個々の保護基を除去する。化合物Riv−LGにおいて、Rivは上記で定義されているとおりであり、LGは、離核性脱離基(nucleofugic leaving group)、例えば、脂肪族又は芳香族で置換されているスルホニルオキシ、例えば、メタンスルホニルオキシ(MesO=メシルオキシ)、スルホン酸の塩、パラ−トルエンスルホニルオキシ(TosO=トシルオキシ)、及び、さらにまた、例えば、ハロゲン、特に、臭素、塩素又はヨウ素などを表す(cf. O−アルキル化)。アミノオキシ化合物の調製については、下記反応スキームIIIに示してある:
Figure 2009531351
あるいは、ヒドロキシ化合物(Riv−OH)を使用する場合、例えば、分子内脱水反応(dehydratization reaction)を実施することができる。この目的のために特に適しているのは、ミツノブ反応(O. Mitsunobu et al., Synthesis 1981, 1-28)の変形であり、該ヒドロキシル化合物を、N保護ヒドロキシルアミン誘導体(例えば、N−ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド又はアセトヒドロキサム酸エチル)並びに、例えば、トリフェニルホスフィン及びN,N’−アゾジカルボン酸ジエチルなどと反応させる。
アミノオキシ化合物の放出は、文献から既知となっている条件下で、便宜上、以下の方法で実施することができる:ヒドラジン分解は、好ましくは、希釈剤(例えば、アルコール)中において沸点で実施する。加水分解は、好ましくは、水溶液中又は水−アルコール溶液中又はアルコール溶液中で数時間加熱して実施する。R''とR'''が一緒になってイソプロピリデン基を表す場合、酸加水分解を用いることができる。また、R''とR'''が一緒になってα−ヒドロキシベンジリデン基を表すか又はR'''がカルボエトキシ基を表す場合、アルカリ加水分解又は酸加水分解のいずれを用いることもできる。
出発物質(A−2)を調製するために、有利には、例えば、Aが上記で定義されているとおりであり且つLGが適切な脱離基(例えば、塩素、臭素、ヨウ素、O−トシル、O−メシル)を表す一般式(A−3)の化合物を、Rがラジカル(D)−Z−(D)−R[ここで、D、D及びRは上記で定義されているとおりである]を表す一般式(A−4)の化合物と、適切な場合には希釈剤の存在下及び適切な場合には調製方法2において上げられている塩基性反応助剤の存在下で、反応させる(cf. スキームIII)。
Figure 2009531351
しかしながら、代替的に、また、特定の場合には、Rが水素を表す出発物質(A−2)を対応するアルデヒド(A−CHO)と化合物(A−4)から還元的アミノ化によって調製することも可能である(cf. Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Vol. XI/1, Georg Thieme Verlag Stuttgart, p. 602)。
出発物質(A−3)を調製するための一般的な経路を、反応スキームIVに示す。
Figure 2009531351
化合物(A−3、R=水素)の一部は市販されており、一部は既知であり、又は、それらは、既知方法で得ることができる(例えば、2−クロロ−5−クロロメチル−1,3−チアゾール:DE 3631538(1988)、EP 446913(1991)、EP 780384(1997)、EP 775700(1997)、EP 794180(1997)、WO 9710226(1997);6−クロロ−3−クロロメチルピリジン:DE 3630046 A1(1988)、EP 373464 A2(1990)、EP 373464 A2(1990)、EP 393453 A2(1990)、EP 569947 A1(1993);6−クロロ−3−ブロモメチルピリジン:I. Cabanal-Duvillard et al., Heterocycl. Commun. 5, 257-262(1999);6−ブロモ−3−クロロメチルピリジン、6−ブロモ−3−ヒドロキシメチルピリジン:米国特許5420270 A(1995);6−フルオロ−3−クロロメチルピリジン:J. A. Pesti et al., J. Org. Chem. 65, 7718-7722(2000);2−メチル−3−クロロメチルピリジン:EP 302389 A2(1989);2−トリフルオロメチル−3−クロロメチルピリジン:WO 2004082616 A2(2004);3−クロロ−6−クロロメチルピリダジン:EP 284174 A1(1988);2−クロロ−5−ピラジニルメチルクロリド:J. Heterocycl. Chem. 23, 149-151(1986);2−クロロ−5−ピラジニルメチルブロミド:JP 05239034 A2(1993))。
メチルで置換されている芳香族又はヘテロ環式化合物(A−CH)は、例えば、酸化によって、対応する芳香族又はヘテロ環式カルボン酸(A−COOH、例えば、5−フルオロ−6−ブロモニコチン酸:F. L. Setliff, G. O. Rankin, J. Chem. Eng. Data(1972), 17, 515516;5−クロロ−6−ブロモニコチン酸及び5,6−ジブロモニコチン酸:F. L. Setliff et al., J. Chem. Eng. Data(1981), 26, 332-333;5−ヨード−6−ブロモニコチン酸:F. L. Setliff et al., J. Chem. Eng. Data(1978), 23, 96-97;5−フルオロ−6−ヨードニコチン酸及び5−ブロモ−6−ヨードニコチン酸:F. L. Setliff et al., J. Chem. Eng. Data(1973), 18, 449-450;5−クロロ−6−ヨードニコチン酸:F. L. Setliff, J. E. Lane J. Chem. Eng. Data(1976), 21, 246-247)又はカルボン酸エステル(例えば、5−メチル−6−フルオロニコチン酸メチル:WO 9833772 A1, 1998; 5−メチル−6−ブロモニコチン酸メチル:WO 9730032 A1, 1997)に変換することが可能である。非環式出発成分からのホルミル基を含んでいる芳香族又はヘテロ環式化合物(A−CHO、例えば、6−クロロ−3−ホルミル−5−メチルピリジン:DE 4429465 A1, 1996)の合成についても、従来技術において記述されている;これは、例えば、1,3−双極性環状付加によって達成することができる(例えば:5−クロロメチル−3−ブロモイソオキサゾール:P. Pevarello, M. Varasi Synth. Commun.(1992), 22, 1939-1948)。
芳香族又はヘテロ芳香族環状カルボン酸(A−COOH)又はアルキルカルボニル化合物(A−CO−R;R=アルキル)は、次に、文献から既知となっている方法で、対応する芳香族又はヘテロ環式ヒドロキシアルキル化合物(A−CH(R)−OH;R=H、アルキル)に変換することが可能であり、これを、次に、文献から既知となっている方法で、活性化芳香族若しくはヘテロ環式ヒドロキシメチル化合物(A−CH(R)−LG、LG=O−トシル、O−メシル)又は芳香族若しくはヘテロ環式ハロメチル化合物(A−CH(R)−LG、LG=Hal)に変換する。後者は、文献から既知となっている適切なハロゲン化剤を用いて、対応するメチル基含有芳香族又はヘテロ環式化合物(A−CH)から得ることもできる。この手順について挙げることができる例は、ハロメチル置換ヘテロ環の合成である:5−クロロメチル2−メチルピリミジン(U. Eiermann et al., Chem. Ber.(1990), 123, 1885-9);3−クロロメチル−5−ブロモ−6−クロロピリジン、3−ブロモ−5−ヨード−6−クロロピリジン(S. Kagabu et al., J. Pestic. Sci.(2005), 30, 409413)。
Aが5,6−二置換ピリド−3−イルラジカルを表す出発物質(A−10)も、文献から既知となっている方法で得ることができる。文献から既知となっている適切な出発物質は、例えば、6−ハロ置換5−ニトロ−β−ピコリン(A−5)であり、これは、反応スキームVに示されているように、文献に記載されている既知手順によって、部分的に変更することが可能である。
Figure 2009531351
6−ハロ置換5−ニトロ−β−ピコリン(A−5)のニトロ基を還元することにより、例えば、6−ハロ置換5−アミノ−β−ピコリン(A−6、例えば、5−アミノ−6−クロロ−β−ピコリン及び5−アミノ−6−ブロモ−β−ピコリン:Setliff, F. L. Org. Preparations and Preparations Int.(1971), 3, 217-222;Kagabu, S. et al. J. Pestic. Sci.(2005), 30, 409-413)が得られる。その後、ジアゾ化及びザンドマイヤー反応(C. F. H. Allen, J. R. Thirtle, Org. Synth., Coll. Vol. III, 1955, p. 136)に付すことによって、5位にハロゲン置換基を導入することができる(A−7、例えば、5−フルオロ−6−クロロ−β−ピコリン及び5−フルオロ−6−ブロモ−β−ピコリン:Setliff, F. L. Org. Preparations and Preparations Int.(1971), 3, 217-222;5−ヨード−6−クロロ−β−ピコリン:Kagabu, S. et al. J. Pestic. Sci.(2005), 30, 409-413;5,6−ジクロロピコリン:Setliff, F. L.;Lane, J. E. J. Chem. Engineering Data(1976), 21, 246-247)。次いで、5,6−二置換β−ピコリン(A−7)のメチル基を酸化することにより、対応する5,6−二置換ニコチン酸(A−8、例えば、5−フルオロ−6−クロロニコチン酸及び5−フルオロ−6−ブロモニコチン酸:Setliff F. L., Rankin G. O. J. Chem. Engineering Data(1972), 17, 515-516;5−ブロモ−6−フルオロニコチン酸、5−ブロモ−6−クロロニコチン酸及び5−ブロモ−6−ブロモニコチン酸:F. L. Setliff J. Chem. Engineering Data(1970), 15, 590-591;5−クロロ−6−ブロモニコチン酸及び5−ヨード−6−ブロモニコチン酸:Setliff, F. L., Greene, J. S. J. Chem. Engineering Data(1978), 23, 96-97;5−クロロ−6−トリフルオロメチルニコチン酸も知られている:F. Cottet et al., Synthesis(2004), 10, 1619-1624)が得られ、この5,6−二置換β−ピコリンは、還元剤の存在下で、対応するヒドロキシメチル化ピリジン(A−9)(例えば、5−ブロモ−6−クロロ−3−ヒドロキシメチルピリジン:Kagabu, S. et al., J. Pestic. Sci.(2005), 30, 409-413)に変換することができる。
6−クロロ−5−ニトロニコチン酸(A−8、X=Cl、Y=NO;Boyer, J. H.;Schoen, W., J. Am. Chem. Soc.(1956), 78, 423-425)において、還元により、6−クロロ−3−ヒドロキシメチル−5−ニトロピリジン(A−9、X=Cl、Y=NO;Kagabu, S. et al., J. Med. Chem.(2000), 43, 5003-5009)を形成させることが可能であり、これは、次に、還元することにより、6−クロロ−3−ヒドロキシメチル−5−アミノピリジン(A−9、X=Cl、Y=NH;Kagabu, S. et al., J. Med. Chem.(2000), 43, 5003-5009)となり、また、ジアゾ化及びヒドロキシルアミンとの反応を介して、6−クロロ−3−ヒドロキシメチル−5−アジドピリジン(A−9、X=Cl、Y=N;Kagabu、S. et al., J. Med. Chem.(2000), 43, 5003−5009)に変換される。その後、塩化チオニルを用いてハロゲン化することにより、6−クロロ−3−クロロメチル−5−アジドピリジン(VII、X=Cl、Y=N、LG=Cl;Kagabu, S. et al., J. Med. Chem.(2000), 43, 5003-5009)が得られる。
あるいは、(A−7)の3位にあるメチル基をハロゲン化することによって、LGがハロゲンを表す化合物(A−10)(例えば:3−ブロモメチル−6−クロロ−5−フルオロピリジン、3−ブロモメチル−6−クロロ−5−ヨードピリジン:Kagabu, S. et al. J. Pestic. Sci.(2005), 30, 409-413)が得られる。6−ハロ置換5−ニトロ−β−ピコリン(A−7;Y=NO)を使用する場合、3位のメチル基を最初にハロゲン化することができる(例えば、3−ブロモメチル−6−クロロ−5−ニトロピリジン:Kagabu, S. et al., J. Pestic. Sci.(2005), 30, 409-413)。適切な場合には、該ニトロ基は、反応順序のもっと後の段階で還元することも可能である。
LGがN−モルホリノを表す化合物(A−10)の5位における置換基(例えば、Y=N)の導入についても、文献から既知となっている。このラジカルは、その後、ハロゲンで容易に置き換えることができる(LG=Hal)(cf. S. Kagabu et al., J. Med. Chem. 2000, 43, 5003-5009;反応条件:クロロギ酸エチル、テトラヒドロフラン、60℃)。
一般に、ピリジン窒素の近くにあるハロゲン原子は、別のハロゲン原子又はハロゲン化基(例えば、トリフルオロメチル)で置き換えることが可能である(トランスハロゲン化、例えば:塩素を臭素又はヨウ素で置き換える;臭素をヨウ素又はフッ素で置き換える;ヨウ素をフッ素又はトリフルオロメチルで置き換える)。かくして、さらなる代替え的な合成経路では、ピリド−5−イルラジカル(例えば、A−8(ここで、X、Y=Cl)におけるもの;5,6−ジクロロニコチン酸:Setliff, F. L.;Lane, J. E. J. Chem. Engineering Data(1976), 21, 246-247)の6位におけるハロゲン原子(例えば、X=Cl)を別のハロゲン原子、例えば、ヨウ素又はフッ素と交換する(例えば:A−8(ここで、X=I);5−ブロモ−6−ヨードニコチン酸、及び、A−8(ここで、X=F);5−ブロモ−6−フルオロニコチン酸:Setliff, F. L.;Price, D. W. J. Chem. Engineering Data(1973), 18, 449-450)。しかしながら、このトランスハロゲン化は、適切な場合には、もっと後で、一般式(I)で表される適切な化合物において実施することも可能である。
一般に、本発明による調製方法1は、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基性反応助剤の存在下で、実施するのが有利である。希釈剤は、有利には、当該反応混合物が調製方法全体を通して容易に撹拌可能なままでいるような量で用いる。本発明による調製方法1を実施するのに適した希釈剤は、当該反応条件下で不活性な全ての有機溶媒である。
挙げることができる例は、以下のとおりである:ハロゲン化炭化水素類、特に、塩素化炭化水素類、例えば、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン、塩化メチレン、ジクロロブタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ペンタクロロエタン、ジフルオロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、トリクロロベンゼン;アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール;エーテル類、例えば、エチルプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、フェネトール、シクロヘキシルメチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロジエチルエーテル、並びに、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのポリエーテル;アミン類、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、及び、テトラメチレンジアミン;ニトロ化炭化水素類、例えば、ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、クロロニトロベンゼン、o−ニトロトルエン;ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、m−クロロベンゾニトリル、並びに、さらに、以下のもののような化合物、例えば、テトラヒドロチオフェンジオキシド、及び、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジプロピルスルホキシド、ベンジルメチルスルホキシド、ジイソブチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジイソアミルスルホキシド;スルホン類、例えば、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジプロピルスルホン、ジブチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジヘキシルスルホン、メチルエチルスルホン、エチルプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホン、及び、ペンタメチレンスルホン;脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素類、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、及び、工業用炭化水素類(industrial hydrocarbons)、例えば、ホワイトスピリッツ(例えば40℃〜250℃の範囲内に沸点を有する成分を含んでいるホワイトスピリッツ)、シメン、70℃〜190℃の沸点範囲(boiling point interval)を有する石油留分、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、オクタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼン、キシレン;エステル類、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、及び、さらに、炭酸ジメチル、炭酸ジブチル、炭酸エチレン;アミド類、例えば、ヘキサメチレンリン酸トリアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N−メチルピロリジン、N−メチルカプロラクタム、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジン、オクチルピロリドン、オクチルカプロラクタム、1,3−ジメチル−2−イミダゾリンジオン、N−ホルミルピペリジン、N,N’−1,4−ジホルミルピペラジン;ケトン類、例えば、アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン。
本発明による調製方法に関し、上記で挙げた溶媒及び希釈剤の混合物を使用することももちろん可能である。
しかしながら、本発明の該調製方法を実施するのに好ましい希釈剤は、以下のものである:エーテル類、例えば、エチルプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、フェネトール、シクロヘキシルメチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロジエチルエーテル、並びに、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのポリエーテル(テトラヒドロフラン及びジオキサンが好ましい)、並びに、脂環式又は芳香族の炭化水素類、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、及び、工業用炭化水素類、例えば、ホワイトスピリッツ、例えば40℃〜250℃の範囲内に沸点を有する成分を含んでいるホワイトスピリッツ(ペンタン及びヘキサンが好ましい)。
本発明による調製方法1を実施するのに適している塩基性反応助剤は、全ての適切な酸結合剤、例えば、アミン類、特に、第3級アミン類、さらに、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物である。
挙げることができる例は、以下のとおりである:リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム及びバリウムの水酸化物、水素化物、酸化物及び炭酸塩、さらにまた、別の塩基性化合物、例えば、アミジン塩基又はグアニジン塩基、例えば、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デク−5−エン(MTBD);ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン(DBN)、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン(DBU)、シクロヘキシルテトラブチルグアニジン(CyTBG)、シクロヘキシルテトラメチルグアニジン(CyTMG)、N,N,N,N−テトラメチル−1,8−ナフタレンジアミン、ペンタメチルピペリジン、第3級アミン類、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリベンジルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジメチル−p−アミノピリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルイミダゾール、N−メチルピラゾール、N−メチルモルホリン、N−メチルヘキサメチレンジアミン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、キノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、イソキノリン、ピリミジン、アクリジン、N,N,N’,N’−テトラメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチレンジアミン、キノキサリン、N−プロピルジイソプロピルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、2,6−ルチジン、2,4−ルチジン又はトリエチルジアミン。
リチウムジイソプロピルアミド(LDA)を使用するのが好ましい。
調製方法1による一般式(II)の化合物の反応は、以下のように実施する:
経路A:一般式(II)で表される化合物を、記載されている希釈剤のうちの1種類の中で、塩基性反応助剤(例えば、n−ブチルリチウム)の存在下、好ましくは臭素を用いて、−78℃でハロゲン化することにより実施する;
経路B:一般式(II)で表される化合物を、記載されている希釈剤のうちの1種類の中で、塩基性反応助剤(例えば、リチウムジイソプロピルアミド(LDA))の存在下に反応させることにより実施する。
反応時間は、5分間〜48時間である。該反応は、−100℃〜+200℃の温度、好ましくは、−90℃〜150℃の温度、特に好ましくは、−80℃〜100℃の温度で実施する。
原理上は、該反応は大気圧下で実施可能である。該反応は、好ましくは、大気圧下又は最大で15バールまでの圧力下で、適切な場合には、保護ガス(窒素、ヘリウム又はアルゴン)の雰囲気下で実施する。
本発明による調製方法1を実施する場合、一般式(II)で表される化合物の1モル当たり、一般に、0.5〜4.0mol、好ましくは、0.7〜3.0mol、特に好ましくは、1.0〜2.0molの塩基性反応助剤(経路A及び経路B)及びハロゲン、特に臭素(経路A)を使用する。
該反応が完結した後、その反応混合物全体を濃縮する。後処理後に得られた生成物は、慣習的な方法で、再結晶、減圧下における蒸留又はカラムクロマトグラフィーによって精製することができる(cf. 調製実施例)。
ラセミ化合物又はジアステレオマー混合物は、適切な場合には適切なキラル相上で、カラムクロマトグラフィーによって、対応するエナンチオマー又は個々のジアステレオマーに分離させることができる。絶対配置は、当該物質を結晶化させた後、X線構造解析によって決定することができる(cf. 調製実施例)。
一般式(I)で表される新規化合物を調製するための本発明による調製方法2において、使用される式(III)の化合物が、例えば、5−[2−(クロロメチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オンであり、且つ、一般式(IV)で表される化合物が3−アミノメチル−6−クロロピリジンである場合、これは、第1反応段階において反応させて、一般式(V)の化合物としての5−[2−({[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}メチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オンを得ることができる。これは、次に、第2反応段階において、分子内環化に付される(反応スキームVI):
Figure 2009531351
本発明による調製方法2を実施するための出発物質として必要とされる化合物の一般的な定義は、式(III)及び式(IV)により与えられる。
これらの式(III)及び式(IV)において、A、B、E、Z、LG、R、R、R、D、D、n、m、Qは、好ましくは、本発明の一般式(I)で表される化合物についての記述に関連して、好ましい置換基として既に挙げられているラジカルを表す。
特に本発明による調製方法2の第2反応段階を実施するために使用される化合物の一般的な定義は、式(V)により与えられる。
一般式(V)で表される化合物は、文献から既知となっている方法で、例えば、反応スキームVIIに示されている反応プロセスによって、得ることができる。
Figure 2009531351
一般式(III)で表される化合物を調製するための適切な出発物質(A−11)は、例えば、4−アミノフラン−2(5H)−オン(B, Q=酸素、E−R=CH、LG=N−ピロリジニル、メトキシ;cf. Shandala, M. Y. et al. J. Heterocycl. Chem.(1984), 21, 1753-1754;Momose T. et al. Heterocycles(1988), 27, 1907-1923)。
一般に、化合物(A−11)及び化合物(A−12)の一般式(III)で表される化合物への変換は、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基性反応助剤の存在下で、実施するのが有利である。
希釈剤は、有利には、当該反応混合物が調製方法全体を通して容易に撹拌可能なままでいるような量で用いる。本発明による調製方法2を実施するのに適した希釈剤は、当該反応条件下で不活性な全ての有機溶媒である。
本発明による調製方法の第1反応段階を実施するのに好ましい希釈剤は、エーテル類、例えば、エチルプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン(好ましくは、テトラヒドロフラン及びジオキサン)、及び、さらに、脂肪族炭化水素類、例えば、ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどである。
一般式(III)で表される化合物を調製するために使用される好ましい塩基性反応助剤は、t−ブチルリチウムである。
反応時間は、10分間〜48時間である。該反応は、−100℃〜+140℃の温度、好ましくは、−90℃〜120℃の温度、特に好ましくは、−80℃〜100℃の温度で実施する。原理上は、該反応は大気圧下で実施可能である。該反応は、好ましくは、大気圧下又は最大で15バールまでの圧力下で、適切な場合には、保護ガス(窒素、ヘリウム又はアルゴン)の雰囲気下で実施する。
一般に、本発明による調製方法2の第1反応段階は、適切な場合には希釈剤の存在下、及び、適切な場合には塩基性反応助剤の存在下で、実施するのが有利である。
本発明による調製方法の第1反応段階を実施するのに好ましい希釈剤は、ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、m−クロロベンゾニトリルであり、アセトニトリルが特に好ましい。
本発明による調製方法2の第1反応段階に関し、上記で挙げた溶媒及び希釈剤の混合物を使用することももちろん可能である。
本発明による調製方法2の第1反応段階を実施するのに好ましい塩基性反応助剤は、第3級アミン類、例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリベンジルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、N−メチルピロリジン又はN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(特に、N−エチルN−イソプロピルプロパン−2−アミン)である。
反応時間は、10分間〜48時間である。該反応は、−100℃〜+140℃の温度、好ましくは、−90℃〜120℃の温度、特に好ましくは、−80℃〜100℃の温度で実施する。原理上は、該反応は大気圧下で実施可能である。該反応は、好ましくは、大気圧下又は最大で15バールまでの圧力下で、適切な場合には、保護ガス(窒素、ヘリウム又はアルゴン)の雰囲気下で実施する。
本発明による調製方法2の第2反応段階を実施するために、該化合物を、適切な場合には希釈剤の存在下、酸性反応助剤の存在下で、分子内環化に付す。
ここで、適切な酸性反応助剤は、実質的に、全ての鉱酸、有機酸又はルイス酸である。 該鉱酸としては、好ましくは、ハロゲン化水素酸、例えば、フッ化水素酸、、塩酸、臭化水素酸又はヨウ化水素酸、及び、さらに、硫酸、リン酸、亜リン酸、硝酸などを挙げることができ、また、ルイス酸としては、好ましくは、塩化アルミニウム(III)、三フッ化ホウ素又はそのエーテラート、塩化チタン(V)、塩化スズ(V)などを挙げることができる。有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、乳酸、シュウ酸、フマル酸、アジピン酸、ステアリン酸、酒石酸、オレイン酸、メタンスルホン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸又はパラ−トルエンスルホン酸などを挙げることができる。
該分子内環化は、好ましくは、有機カルボン酸(例えば、酢酸)の存在下で実施する。
該反応が完結した後、その反応混合物全体を濃縮する。後処理後に得られた生成物は、慣習的な方法で、再結晶、減圧下における蒸留又はカラムクロマトグラフィーによって精製することができる(cf. 調製実施例)。
−Z−Dが基として−CH−C(=CH)−CH−を表す一般式(Ia)の化合物(cf. 例えば、調製方法2、スキームVI)は、例えば、文献から既知となっている方法(cf. 反応段階[A]−反応段階[F])で、一般式(Ib)〜一般式(Ig)[式中、D−Z−Dは、基として、−CH−CH(CH)−CH−(Ib)、−CH−COH(CH−OH)−CH−(Ic)、−CH−CO−CH−(Id)、−CH−CH(OH)−CH−(Ie)、−CH−C(Hal)−CH−(If)及び−CH−CH(Hal)−CH−(Ig)を表す]の化合物に変換することができる(反応スキームIX)。
Figure 2009531351
反応段階[A]において、一般式(Ia)[式中D−Z−Dは、基として、−CH−C(=CH)−CH−を表す]で表される不飽和化合物は、適切な水素化触媒の存在下で、式(Ib)[D−Z−D=−CH−CH(CH)−CH−]で表される飽和化合物に変換することができる。
上記接触水素化を実施するのに適切な触媒は、慣習的な全ての水素化触媒、例えば、白金触媒(白金板、白金海綿、白金黒、コロイド状白金、酸化白金、白金線など)、パラジウム触媒(例えば、パラジウム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム/炭素、コロイド状パラジウム、硫酸パラジウム/バリウム、炭酸パラジウム/バリウム、水酸化パラジウムなど)、ニッケル触媒(例えば、還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど)、ルテニウム触媒、コバルト触媒(例えば、還元コバルト、ラネーコバルトなど)、銅触媒(例えば、還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など)などである。しかしながら、貴金属触媒、例えば、白金触媒及びパラジウム触媒、又は、ルテニウム触媒(これは、適切な場合には適切な支持体(例えば、炭素又はケイ素)に担持されている)、ロジウム触媒(例えば、トリフェニルホスフィンの存在下におけるトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I))を使用するのが好ましい。
「キラル水素化触媒」を使用することにより、例えば、キラルジホスフィンリガンド、例えば、(2S,3S)−(−)−2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン[(S,S)−Chiraphos](N. K. Roberts in "Catalytic Aspects of Metal Phosphine Complexes", ACS Washington, p. 337(1982))、又は、(R)−(+)−2,2’−若しくは(S)−(−)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン[それぞれ、R(+)−BINAP及びS(−)−BINAP](cf. A. Miyashita et al. Tetrahedron 40, 1245(1984))を用いて、該異性体混合物中の1つの異性体の割合を著しく高めることももちろん可能であり、又は、別の異性体の形成を完全に抑制することさえ可能である。
反応段階[A]のための好ましい水素化触媒は、ロジウム触媒、特に、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリドとトリフェニルホスフィンの混合物である。
不活性有機希釈剤として使用するのに適切なものは、ベンゼン又はトルエンである。
反応段階[B]及び反応段階[C]によって、一般式(Ia)[式中、D−Z−Dは、基として、−CH−C(=CH)−CH−を表す]で表される化合物は、適切な酸化剤の存在下で、式(Id)[D−Z−D=−CH−CO−CH−]で表される化合物に変換される。ここで、式(Ic)[D−Z−D=−CH−COH(CH−OH)−CH−]で表される化合物は、中間体として単離可能である。
多くの種類の異なった酸化剤が、酸化/メチレン基切断(cf. 反応スキームXにおける反応段階[B]及び反応段階[C]に従う、(iii)及び(iv)の形成を伴う(i)の切断)に適していることが知られている(cf.、例えば、以下のもに記載されている酸化剤:Comprehensive Organic Transformations;R. C. Larock, Wiley-VCH, 1999;第1213〜1215頁において引用されている文献;Methods for the Oxidation of Organic Compounds;A. H. Haines, Academic Press 1985;chapter 3.4, page 117;Houbel-Weyl Methoden der Organischen Chemie, Vol. VII/2b Ketones part II, Georg Thieme Verlag Stuttgart, 1976;page 1287)。
Figure 2009531351
これは、次に、例えば、オゾンの存在下で(cf. March's Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanisms, and Structure, (Eds. M. B. Smith, J. March), 5th Edition, Wiley-Interscience Publication, John Wiley & Sons, Inc. 2001, page 1522 and page 1525)、また、オゾンが使用されている反応混合物を用いて、例えば、パラジウム/炭素を含んでいるオゾン/水素、オゾン/亜鉛若しくはオゾン/ヨウ化物及び酢酸、オゾンジメチルスルフィド、オゾン/チオ尿素、オゾン/トリ(n−ブチル)ホスフィン[n−BuP]、オゾン/トリフェニルホスフィン、オゾン/亜リン酸トリメチル[(MeO)P]、又は、オゾン/ピリジンの中で、過マンガン酸塩(例えば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸カリウム及びシリカゲル、過マンガン酸カリウム/アルミニウム/水の混合物)の存在下、過ヨウ素酸塩(例えば、過ヨウ素酸ナトリウム及び触媒量の過マンガン酸カリウム、過ヨウ素酸ナトリウム及び触媒量の塩化ルテニウム(III)水和物、過ヨウ素酸ナトリウム及び触媒量の二酸化ルテニウム、過ヨウ素酸ナトリウム及び触媒量の酸化オスミウム(VIII)、又は、過ヨウ素酸ナトリウム及び触媒量の酸化オスミウム(VIII)/N−メチルモルホリン)の存在下で、酸化的切断(即ち、(iii)及び(iv)の形成を伴う(i)の切断)に付すことが可能である。
上記酸化/メチレン基の切断は、1,2−ジオール構造を介して進行させることも可能である(Ic;cf. ii)(cf. 反応スキームXにおける(iii)及び(iv)の形成を伴う(ii)の切断)。多くの異なった酸化剤がこの目的に適していることが知られている(cf、例えば, March's Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanisms, and Structure, (Eds. M. B. Smith, J. March), 5th Edition, Wiley-Interscience Publication, John Wiley & Sons, Inc. 2001, page 1519;Houbel-Weyl Methoden der Organischen Chemie, volume VI/Ia Alcohols part I, Georg Thieme Verlag Stuttgart, 4. edition, 1979, page 592;Methods for the Oxidation of Organic Compounds;A. H. Haines, Academic Press 1985;chapter 3.2, page 73)。その1,2−ジオール構造は、例えば、酢酸金属塩(例えば、四酢酸鉛)又は過ヨウ素酸の存在下における穏やかな反応条件下においてさえ、切断され得る。酸性重クロム酸塩(cf. 「Chromium Oxidations in Organic Chemistry;Cainelli, Cardillo, Springer Verlag:New York, 1984;Reagents for Organic Synthesis;Fieser, Vol. 1, Wiley:New York, 1967, pp. 142-147, 1059-1064」、及び、このシリーズのさらに別の巻)、又は、過マンガン酸塩(例えば、過マンガン酸カリウム)若しくは過ヨウ素酸塩(例えば、過ヨウ素酸ナトリウム)も同様に知られている。しかしながら、上記酸化剤をポリマーに結合させることも可能である(cf. Review:McKillop, Young Synthesis 401-422(1979))。かくして、酸化剤として、クロム酸と過マンガン酸塩の両方を使用した。過マンガン酸塩、クロム酸(Tetrahedron Lett. 4167(1977)、Landini et al. 134(1979))及び四酸化ルテニウム(Morris, Kiely J. Org. Chem. 52, 1149(1987))との多くの相間移動反応も知られている。超音波誘導酸化反応も考えることができる − かくして、過マンガン酸カリウムを使用することについて言及された(Yamawaki et al. 379(1983))。
反応段階[B]に使用する好ましい酸化剤は、t−ブタノール中の酸化オスミウム(VIII)とN−メチルモルホリンN−オキシドの混合物である。
使用する不活性有機溶媒は、エーテル類、例えば、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサンなどであり、特に、テトラヒドロフランを使用する。
反応段階[C]に使用する好ましい酸化剤は、過ヨウ素酸ナトリウムである。
使用する不活性有機希釈剤は、ハロゲン化炭化水素(特に、塩素化炭化水素、例えば、塩化メチレン)と水との(2:1)の比の混合物である。
反応段階[D]において、一般式(Id)[式中、D−Z−Dは、基として、−CH−CO−CH−を表す]で表される化合物を、カルボニル化合物に適する還元剤の存在下で、式(Ie)[D−Z−D=−CH−CH(OH)−CH−]で表される化合物に変換する。
カルボニル基を還元するのに適切な還元剤は、種々の水素化剤、例えば、アルカリ金属水素化物、特に、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)、リチウムトリエチルボロヒドリド(Li[EtBH])、リチウムトリ−s−ブチルボロヒドリド(Li[s−BuBH]、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリド、水素化アルキルアルミニウム、特に、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)、又は、とりわけ、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリドである(cf. 「H. de Koning, W.N. Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Vol. E 21, Georg Thieme Verlag Stuttgart, p. 1953」、及び、その中で引用されている文献)。上記水素化に、「ボロヒドリド樹脂(borohydride resin)」、例えば、「Borohydride on Amberlite(登録商標)IRA−406」を使用することも、もちろん可能である(cf. A. R. Sande et al. Tetrahedron Lett. 25, 3501(1984))。
反応段階[D]のための好ましい還元剤は、アルカリ金属水素化物(特に、水素化ホウ素ナトリウム)である。
不活性有機希釈剤として使用するのに好ましいのは、アルコール類(例えば、メタノール又はエタノール)である。
反応段階[E]及び反応段階[F]によって、一般式(Id)及び一般式(Ie)[式中、D−Z−Dは、基として、−CH−CO−CH−及び−CH−CH(OH)−CH−を表す]で表される化合物は、適切なハロゲン化剤の存在下で、式(If)[D−Z−D=−CH−C(Hal)−CH−]で表される化合物及び式(1g)[D−Z−D=−CH−CH(Hal)−CH−]で表される化合物に変換される。
カルボニル基又はその1,3−ベンゾジオキソール(カルボニル化合物を1,2−ジヒドロキシベンゼンと反応させることにより形成されたもの)をgem−ハロゲン化メチレン基に変換(脱酸素)するのに適するハロゲン化剤は、多くのハロゲン化剤、例えば、以下のものである:四フッ化硫黄(SF)/20%HF(cf. D. G. Martin, F. Kagan J. Org. Chem. 27, 3164(1962))、フッ化カルボニル(COF)(F. S. Fawcett et al. J. Am. Chem. Soc. 84, 4275(1962))、六フッ化モリブデン(MoF)(F. Mathey, J. Bensoam Tetrahedron 27, 3965(1971))若しくは三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(EtNSF、DAST)(K. A. Jolliffe Aust. J. Chem. 54, 75(2001))[gem−ジフルオロメチレン用];六塩化タングステン(WCl)(M. F. Jung, J. 1. Wasserman Tetrahedron Lett. 44, 7273(2003))[gem−ジクロロメチレン用];1,2−ジヒドロキシベンゼン/三臭化ホウ素(これは、1,3−ベンゾジオキソールの切断を介する)(E. Napolitano et al. Synthesis 2, 122(1986))[gem−ジブロモメチレン用];1,2−ジヒドロキシベンゼン/ヨウ化ナトリウム/塩化アセチル(これは、1,3−ベンゾジオキソールの切断を介する)(L. Corda et al. J. Het. Chem. 25, 311(1988))[gem−ジヨードメチレン用]。
ヒドロキシル基をハロゲン基に変換するのに適するハロゲン化剤は、この目的に適した全てのハロゲン化剤、例えば、以下のものである:フッ化水素酸(HF)、四フッ化硫黄/フッ化水素酸(HF)(J. Kollonitsch et al. J. Org. Chem. 44, 771(1979))、N−(2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル)ジエチルアミン(cf. WO 2006103985 A1)、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(EtNSF、DAST)(K. A. Jolliffe Aust. J. Chem. 54, 75(2001))、ピリジニウムポリ(フッ化水素)(30%ピリジン−70%HF)(G. A. Olah et al. J. Org. Chem. 44, 3872(1979))[モノ−フルオロメチレン用];ホスゲン(COCl)、塩化チオニル、オキシ塩化リン、塩化リン(III)、塩化リン(V)、四塩化炭素(CCl)混合物(cf.、例えば、Y. Berger et al., J. Med. Chem. 48, 483(2005))及びトリフェニルホスフィン[モノ−クロロメチレン用];臭化チオニル、臭化リン(III)、ポリマー担持臭化リン(III)(Amberlite IRA 93中のPBr)(G. Cainelli et al. Synthesis 4, 306(1983))、N−ブロモスクシンイミドとトリフェニルホスフィンの混合物(A. K. Bose, B. Lal Tetrahedron 40, 3937(1973))、四臭化炭素(CBr)とトリフェニルホスフィンの混合物(cf、例えば、S. Hanessian et al. Can. J. Chem. 65, 1859(1987))[モノ−ブロモメチレン用];四ヨウ化二リン(P)(M. Lauwers et al. Tetrahedron Lett. 20, 1801(1979))、クロロトリメチルシランとヨウ化ナトリウムの混合物(T. Morita et al. Synthesis 5, 379(1979))、ヘキサジメチルシランとヨウ素の混合物(G. A. Olah et al. Angew. Chem. 91, 648(1979))[モノ−ヨードメチレン用]。
反応段階[E]に関して、使用するハロゲン化剤は、特に、三フッ化N,N−ジエチルアミノ硫黄(DAST)(ハロゲン:フッ素)である。
不活性有機希釈剤として使用するのに適しているものは、ハロゲン化炭化水素(特に、塩素化炭化水素、例えば、塩化メチレン)である。
反応段階[F]に関して、使用するハロゲン化剤は、好ましくは、四ハロゲン化炭素(ハロゲン:臭素、塩素)とトリフェニルホスフィンの混合物又はDAST(ハロゲン:フッ素)である。
不活性有機希釈剤として使用するのに適しているものは、ニトリル(例えば、アセトニトリル)又はハロゲン化炭化水素(特に、塩素化炭化水素、例えば、塩化メチレン)(DASTとの反応)である。
一般式(Ib)、一般式(Ic)、一般式(Ie)及び一般式(Ig)で表される化合物は、ジアステレオマーの混合物として存在しており、その混合物から、カラムクロマトグラフィーによってジアステレオマーを得ることができる(cf. 調製実施例)。
一般式(Ih)及び一般式(Ii)[式中、D−Z−Dは、基として、−CH−CH−CH=又は−CH=CH−CH−を表す]で表される化合物は、例えば一般式(Ij;式中、E=CH)又は一般式(Ie)又は一般式(Ig)[式中、D−Z−Dは、基として、−CH−CH−CH(OH)−(Ij)、−CH−C(OH)−CH−(Ie)又は−CH−CH(Hal)−CH−(Ig;Hal、例えば、塩素)を表す]で表される化合物から、容易に得ることが可能であり、従って、副産物としても形成される(cf. 反応スキームXI及び調製実施例)。
Figure 2009531351
一般式(Ih)及び一般式(Ii)で表される化合物は、一般式(Ij)及び一般式(Ie)で表される化合物から、例えば、脱水[反応段階G:酸性反応助剤(例えば、トリフルオロ酢酸)]によって、又は、一般式(Ig)で表される化合物から、脱ハロゲン化水素[反応段階H:トリフェニルホスフィン、さらにまた、塩基性反応助剤の存在下において]によって、形成させることができる。
−Z−Dが基として−CO−CH−を表す一般式(Ik;式中、例えば、R=H、B,Q=O、E=CH)の化合物は、例えば、一般式(XIa)及び一般式(XI)で表される化合物から得ることができる(cf. 反応スキームXII及び調製実施例)。
Figure 2009531351
一般式(XIa)で表される化合物は、例えば、一般式(IV)で表される化合物及びD,L−リンゴ酸から、調製することができる。一般式(XI)で表される化合物の形成とそれらの一般式(Ik)で表される4−置換6,6a−ジヒドロ−2H−フロ[3,2−b]ピロール−2,5(4H)−ジオン系への分子内環化を伴うO−アシル化[反応段階I:塩基性反応助剤(例えば、ピリジン)、臭化ブロモアセチル、希釈剤(例えば、ジクロロメタン);cf. Lee Y. S. et al. Tetrahedron(1999), 55, 4631-4636]は、文献から既知となっている方法と同様にして実施することが可能である[分子内ウィッティッヒ反応、段階J:塩基性反応助剤(例えば、トリエチルアミン)、トリフェニルホスフィン、希釈剤(例えば、アセトニトリル);R,R=H、B,Q=O;E=CH、及び、A=COOEt:cf. Niwa H et al. J. Org. Chem.(1987)52, 2941-2943;A=−CHCHCH=CHの場合:cf. Lee Y. S. et al. Tetrahedron(1999), 55, 4631-4636;A=6−クロロピリド−3−イルの場合:cf. 調製実施例]。
一般式(I)で表される新規化合物を調製するための本発明による調製方法3において、第1反応段階で、使用する式(VI)で表される化合物が、例えば、4−{アリル−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オンである場合、該調製方法3は、下記反応スキームXIIIによって表すことができる:
Figure 2009531351
特に本発明による調製方法3を実施するために出発物質として使用される化合物物の一般的な定義は、式(VI)により与えられる。
式(VI)において、A、B、E、Z’、R、R、D、D、n、m、Qは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである。
一般式(VI)で表される化合物は、文献から既知となっている方法で、例えば、反応スキームXIVにおいて示されている調製方法によって、得ることができる。
Figure 2009531351
化合物(A−13)を調製するための適切な出発物質は、スキームIIにおいて上述した化合物(A−1)である。化合物(A−13)を調製するためのさらなる適切な出発物質は、第2級アミン(R−CH(A)−NH−(D)−Z’;D=場合により置換されていてもよい炭素)であり、ここで、Z’は、C=C二重結合又はC≡C三重結合を表す。
化合物(A−13)と不飽和化合物(A−14)の反応は、反応スキームVIIにおいて上述した調製方法に準じて実施し、その際、その後のメタセシス反応に適する前駆物質(VI)が形成される。
メタセシス反応は、文献から既知であり、この目的に関して知られている反応条件に従い、既知触媒を使用して実施することができる(cf、例えば:Van de Weghe P. et al., Current Topics Med. Chem.(2005), 5, 1461-72;Deiters, A. et al., Chem. Rev.(Washington, DC, United States)(2004), 104, 2199-2238;Nakamura, I., Yamamoto, Y. Chem. Rev.(Washington, DC, United States)(2004), 104, 2127-2198)。
ここでは、例として、また、好ましいものとして、第1世代及び第2世代のグラブス触媒としても知られているルテニウム触媒を使用する(例えば, Schmidt, B. Angew. Chem, Intern. Edition(2003), 42, 4996-4999)。
一般に、本発明による調製方法3は、希釈剤の存在下で実施するのが有利である。希釈剤は、有利には、当該反応混合物が調製方法全体を通して容易に撹拌可能なままでいるような量で用いる。本発明による調製方法3を実施するのに適した希釈剤は、当該反応条件下で不活性な全ての有機溶媒である。
本発明による調製方法3を実施するのに好ましい希釈剤は、上記調製方法1に準じ、ハロゲン化炭化水素、特に、塩素化炭化水素、例えば、テトラエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン、塩化メチレン、ジクロロブタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン又はペンタクロロエタンである(塩化メチレンを使用するのが好ましい)。
調製方法3による一般式(IV)の化合物の反応は、一般式(IV)で表される化合物を適切な触媒(例えば、第2世代のグラブス触媒)の存在下で反応させることにより実施する。
反応時間は、10分間〜48時間である。該反応は、−10℃〜+200℃の温度、好ましくは、+10℃〜180℃の温度、特に好ましくは、20℃〜140℃の温度で実施する。極めて特に好ましくは、該反応は室温で実施する。
該反応が完結した後、その反応混合物全体を濃縮する。後処理後に得られた生成物は、慣習的な方法で、再結晶、減圧下における蒸留又はカラムクロマトグラフィーによって精製することができる(cf. 調製実施例)。
次の反応段階において、一般式(I)[D−Z−D=HC−HC=CH−CH]で表される不飽和化合物を、適切な水素化触媒の存在下で、式(I)[Z=HC−CH CH −CH]で表される飽和化合物に変換することができる(cf. スキームXII)。
一般式(I)で表される化合物を水素化するためには、水素化触媒、好ましくは、ロジウム触媒(特に、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリドとトリフェニルホスフィンの混合物)を使用する。
適切な不活性有機希釈剤は、調製方法1に関して記載した希釈剤、例えば、ベンゼン又はトルエンである。
一般式(I)で表される新規化合物を調製するための本発明による調製方法4において、第1反応段階で、使用する式(VII)で表される化合物が、例えば、3−クロロ−5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オンであり且つ式(VIII)又は式(IX)で表される化合物がホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドである場合、該調製方法4は、下記反応スキームXVによって表すことができる:
Figure 2009531351
特に本発明による調製方法4を実施するために出発物質として使用される化合物物の一般的な定義は、式(VII)により与えられる。
式(VII)において、A、B、E、Z、R、R、D、Qは、式(I)に関して上記で定義されているとおりである。
一般式(VII)で表される化合物は、文献(例えば、EP 0539588 A1)から既知となっている方法で得ることができるか、又は、上記で記載した調製方法1に準じて得ることができる。調製方法4で使用する出発物質4−ヒドロキシフラン−2(5H)−オンは、例えば、文献(Aragon, D. T. et al., J. Org. Chem. 68, 3363-3365, 2003)から既知となっている5−ベンジルオキシメチル−4−ヒドロキシフラン−2(5H)−オンから、脱ベンジルによって得ることができる。その後の3−アミノメチル−6−クロロピリジンとの反応及び下記方法によるハロゲン化(例えば、N−クロロスクシンイミドを用いるハロゲン化)によって、3−クロロ−5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オンが生成される(cf. 調製実施例)。
式(VIII)又は式(IX)において、R’は、式(I)に関して上記で定義されているとおりである。
式(VIII)及び式(IX)で表される化合物は、一般に知られており、また、市販されている。
一般に、本発明による調製方法4は、希釈剤の存在下及び酸性反応助剤の存在下で実施するのが有利である。
本発明による調製方法4を実施するのに適した希釈剤は、調製方法1において上述されている反応条件下で不活性な全ての有機溶媒である。
本発明による調製方法4を実施するのに好ましい希釈剤は、上記調製方法1に対応して、芳香族炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼン又はキシレン(特に、ベンゼン及びトルエン)である。適切な場合には、溶解性を向上させるために、少量のアミド、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド又はN−メチルピロリジン(特に、N,N−ジメチルホルムアミド)を添加することも可能であり得る。
好ましい酸性反応助剤は、有機酸、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸又はパラ−トルエンスルホン酸(特に、パラ−トルエンスルホン酸)である。
調製方法4による一般式(VII)の化合物の反応は、一般式(VII)で表される化合物を上記希釈剤のうちの1種類の中で酸性反応助剤の存在下に一般式(VIII)又は一般式(IX)で表される化合物と反応させることにより実施する。
反応時間は、10分間〜48時間である。該反応は、−10℃〜+200℃の温度、好ましくは、+10℃〜180℃の温度、特に好ましくは、60℃〜140℃の温度で実施する。該反応は、好ましくは、水の分離又は除去を可能とする反応条件下で、例えば、水分離器を用いて実施する。
該反応が完結した後、その反応混合物全体を濃縮する。後処理後に得られた生成物は、慣習的な方法で、再結晶、減圧下における蒸留又はカラムクロマトグラフィーによって精製することができる(cf. 調製実施例)。
がハロゲンである一般式(I)の化合物を調製するために、代替的に、また、本発明に従って、Rが水素を表す一般式(I)の化合物を、反応スキーム(XVI)における反応段階[K]に準じて、塩基性反応助剤の存在下でハロゲン化剤と反応させることも可能である。
Figure 2009531351
ハロゲン化のための出発物質として必要とされる式(I)の化合物において、A、B、E、Z、Q、D、D、R及びRは、上記で定義されているとおりであり、置換基Rは、水素を表す。
一般式(I)で表される化合物は、上記で記載した調製方法1〜調製方法4によって得ることができる。
一般に、ハロゲン化を、希釈剤の存在下で実施するのが有利である。希釈剤は、有利には、当該反応混合物が調製方法全体を通して容易に撹拌可能なままでいるような量で用いる。ハロゲン化を実施するのに適した希釈剤は、当該反応条件下で不活性な全ての有機溶媒である。
本発明による調製方法を実施するためのハロゲン化剤として使用するのに適しているものは、全ての適切なハロゲン化剤(例えば、N−ハロ化合物)である。
挙げることができる例は、以下のものである:N−ハロアミン類、例えば、1−クロロメチル−4−フルオロジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン−ビス−(テトラフルオロボレート)(Selectfluor(登録商標))、N,N−ジハロアミン類、N−ハロカルボキサミド類、N−ハロカルバミン酸エステル類、N−ハロ尿素、N−ハロスルホニルアミド類、N−ハロジスルホニルアミド類、N−ハロスルホニルイミド類、例えば、N−フルオロビス[(トリフルオロメチル)スルホニル]イミド、及び、N−ハロカルボン酸ジアミド類、例えば、N−クロロフタルイミド、N−ブロモフタルイミド、N−ヨードフタルイミド、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−ブロモサッカリン、又は、N−ヨードスクシンイミド。
ハロゲン化を実施するのに好ましいハロゲン化剤は、N−ハロカルボン酸ジアミド類(Hal=臭素、塩素又はヨウ素)、又は、1−クロロメチル−4−フルオロジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン−ビス−(テトラフルオロボレート)(Selectfluor(登録商標);cf. P. T. Nyffeler et al. Angew. Chem.(2004), 116, 2-23)(Hal=フッ素)である。
ハロゲン化を実施するのに好ましい希釈剤は、上記調製方法2に対応して、ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル又はm−クロロベンゾニトリルなどである。
本発明による調製方法に関し、上記で挙げた溶媒及び希釈剤の混合物を使用することももちろん可能である。
しかしながら、本発明による該調製方法を実施するのに好ましい希釈剤は、ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル又はブチロニトリルなどである。
一般式(I)で表される化合物のハロゲン化は、該化合物を塩基性反応助剤の存在下で適切なハロゲン化剤と反応させることにより実施する。
反応時間は、10分間〜48時間である。該反応は、−10℃〜+100℃の温度、好ましくは、0℃〜60℃の温度、特に好ましくは、10℃〜室温の温度で実施する。
該反応が完結した後、その反応混合物全体を濃縮する。後処理後に得られた生成物は、慣習的な方法で、再結晶、減圧下における蒸留又はカラムクロマトグラフィーによって精製することができる(cf. 調製実施例)。
がホルミルを表す一般式(I)の化合物を調製するために、代替的に、また、本発明に従って、Rが水素を表す一般式(I)の化合物を、反応段階[L]に準じて、ホルミル基の導入を可能とする適切な方法で反応させることも可能である(cf. 反応スキームXVI及び調製実施例)。
ホルミル基を導入するための適切な方法は、例えば、ビルスマイアー反応である(cf. Houben-Weyl, Methoden der Orgamschen Chemie, vol. VII/1, Georg Thieme Verlag Stuttgart, p. 30;L. N. Ferguson Chem. Rev.(1946), 38, 230)。ここで、N−メチルホルムアニリド、N−メチルホルムアミド若しくはN,N−ジメチルホルムアミド及び塩化ホスホリルを使用することが可能であるか、又は、代替え的に、N,N−ジメチルチオホルムアミド及び無水フタル酸を使用することが可能である。
反応段階[L]において、不活性有機希釈剤の非存在下でホルミル基を導入するためには、N,N−ジメチルホルムアミドと塩化ホスホリルの混合物を使用するのが好ましい(cf. 調製実施例)。
EがCH−アルキルを表す一般式(I)の化合物を調製するために、代替的に、また、本発明に従って、EがCHを表す一般式(I)の化合物を、反応スキーム(XVII)に準じて、塩基性助剤の存在下で適切なアルキル化剤と反応させることも可能である。
Figure 2009531351
C−アルキル化を実施するのための出発物質として必要とされる式(I)の化合物において、A、B、E、Z、Q、D、D、R及びRは、上記で定義されているとおりであり、置換基Rは、水素を表す。
一般式(I)で表される化合物は、上記で記載した調製方法1〜調製方法4によって得ることができる。
一般に、C−アルキル化を、希釈剤の存在下で実施するのが有利である。希釈剤は、有利には、当該反応混合物が調製方法全体を通して容易に撹拌可能なままでいるような量で用いる。C−アルキル化を実施するのに適した希釈剤は、当該反応条件下で不活性な全ての有機溶媒である。
C−アルキル化を実施するのに好ましい希釈剤は、エーテル類、例えば、メチルt−ブチルエーテル、ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、フェネトール、シクロヘキシルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロジエチルエーテル、並びに、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのポリエーテルなどである。
本発明による調製方法に関し、上記で挙げた溶媒及び希釈剤の混合物を使用することももちろん可能である。
しかしながら、本発明の該調製方法を実施するのに好ましい希釈剤は、エーテル類、例えば、メチルt−ブチルエーテル又は環状エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン及びジオキサン)である。
式(I)で表される化合物のC−アルキル化は、塩基性反応助剤の存在下で適切なアルキル化剤と反応させることにより実施する。
反応時間は、10分間〜48時間である。該反応は、−100℃〜+20℃の温度、好ましくは、−90℃〜10℃の温度、特に好ましくは、−80℃〜0℃の温度で実施する。
該反応が完結した後、その反応混合物全体を濃縮する。後処理後に得られた生成物は、慣習的な方法で、再結晶、減圧下における蒸留又はカラムクロマトグラフィーによって精製することができる(cf. 調製実施例)。
適切な場合には、式(I)で表される化合物は、種々の多形形態で存在し得るか、又は、種々の多形形態の混合物として存在し得る。純粋な多形体及び多形体混合物は、両方とも、本発明によって提供され、また、本発明に従って使用することができる。
本発明の活性化合物は、植物が良好な耐性を示すこと及び温血動物に対する毒性が望ましい程度であること及び環境が良好な耐性を示すことと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、収穫物の質を向上させるのに適しており、また、農業において、園芸において、畜産業において、森林で、庭園やレジャー施設で、貯蔵生産物や材料物質(material)の保護において、及び、衛生学の分野において遭遇する害虫(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物、蠕虫類、線虫類及び軟体動物を防除するのに適している。それらは、好ましくは、植物保護剤として使用することができる。それらは、通常の感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての発育段階又は一部の発育段階に対して活性を示す。上記害虫(pest)としては、以下のものを挙げることができる:
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.);
クモ綱(Arachnida)の、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デリマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、オリギニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(tetranychus spp.)、バサテス・リコペルシシ(Vasates lycopersici);
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.);
キロポーダ目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)、スクチゲラ属種(Scutigera spp.);
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレツス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロホラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキジウス・オブテクツス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、セウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンジクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンクス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスチヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ジビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、ヒポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リキスス属種(Lixus spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミギドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オチオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、ポリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ベントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)、スフェノホルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキウス属種(Tychius spp.)、キシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.);
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus);
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia);
ジプローダ目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus);
ハエ目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミイア属種(Cochliomyia spp.)、コルジオビア・アントロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ストモキス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.);
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.);
ゼンチュウ綱(Helminths)の、例えば、アンシロストマ・ズオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストマ・セイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アンシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マライ(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルチア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボトリウム・ラツム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メジネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルチロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファシオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトジルス属種(Nematodirus spp.)、オエソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボルブルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、シストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフチ(Wuchereria bancrofti)。
さらにまた、エイメリア(Eimeria)などの原生動物も防除することができる。
ヘテロプテラ目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスチス(Anasa tristis)、アンテスチオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、カベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメクス属種(Cimex spp.)、クレオンチアデス・ジルツス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ジケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ジコノコリス・ヘウェチ(Diconocoris hewetti)、ジスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウシスツス属種(Euschistus spp.)、エウリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルチス属種(Heliopeltis spp.)、ホルシアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロスス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、リグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・イクスカバツス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサルス・セリアツス(Psallus seriatus)、プセウドアシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノホラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニチス・ナシ(Stephanitis nashi)、チブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.);
ホモプテラ目(Homoptera)の、例えば、アシルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノセナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルズイ(Anuraphis cardui)、アオニジエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスチグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリジア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピジエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピジオツス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルツム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウズス・ヘリクリシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリジポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、セラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、セルコピダエ(Cercopidae)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシホン・フラガエホリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランジコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカズリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミチルス・ハリイ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ジアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ジアホリナ属種(Diaphorina spp.)、ジアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ジサフィス属種(Dysaphis spp.)、ジスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウセリス・ビロバツス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロジスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンジニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イジオセルス属種(Idiocerus spp.)、イジオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルバ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ジロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテッチキス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベムシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイジス(Peregrinus maidis)、フェナコックス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ホロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フィロキセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピジストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルビナリア・ピリホルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピジオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、クエサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシフム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・チタヌス(Scaphoides titanus)、シザフィス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピズス・アルチクラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スチクトセファラ・フェスチナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マラエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエホリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビチホリイ(Viteus vitifolii);
ハチ目(Hymenoptera)の、例えば、ジプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.);
ワラジムシ目(Isopoda)の、例えば、アルマジリジウム・ブルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber);
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.);
チョウ目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マジョル(Acronicta major)、アエジア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンチカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリクス・ツルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロセルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエーニエラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクチス・クリソルホエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウキソア属種(Euxoa spp.)、フェルチア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・プセウドスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、リトコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロキサグロチス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、モシス・レパンダ(Mocis repanda)、ミチムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスチス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレチア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.);
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、シストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria);
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis);
コムカデ目(Symphyla)の、例えば、スクチゲレラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata);
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、バリオトリプス・ビホルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピホロトリプス・クルエンタツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、シルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、テアニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.);
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サカリナ(Lepisma saccharina)。
植物寄生性線虫としては、例えば、以下のものを挙げることができる:アングイナ属種(Anguina spp.)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ジチレンクス・ジプサシ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコチレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギネ属種(Meloidogyne spp.)、プラチレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドホルス・シミリス(Radopholus similis)、ロチレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、チレンコリンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、チレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、チレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キシフィネマ属種(Xiphinema spp.)。
適切な場合には、本発明の化合物は、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbiocide)として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。適切な場合には、本発明の化合物は、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
上記活性化合物は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然物質、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料及びポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような慣習的な製剤に変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、例えば、場合により界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、上記活性化合物を増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより製造する。そのような製剤は、適切なプラントで調製するか、又は、施用前若しくは施用中に調製する。
補助剤として使用するのに適しているものは、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質である。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。
使用する増量剤が水である場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適する液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
適切な固体担体は、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉砕シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などであり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール−POE−及び/又は−POP−エーテル類、酸及び/又はPOP−POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP−POEエーテル類、脂肪−及び/又はPOP−POE付加体、POE−及び/又はPOP−ポリオール誘導体、POE−及び/又はPOP−ソルビタン若しくは糖付加体、アルキル若しくはアリールのスルフェート類、アルキル若しくはアリールのスルホネート類及びアルキル若しくはアリールのホスフェート類又はそれらの対応するPOエーテル付加体の類から選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、並びに、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
可能な別の添加剤は、芳香物質、場合により改質されていてもよい鉱油及び植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。
安定剤(例えば、低温安定剤)、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。
上記製剤は、一般に、0.01〜98重量%の活性化合物、好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物を含有する。
本発明の活性化合物は、その市販製剤中において、及び、そのような製剤から調製した使用形態中において、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節物質、除草剤、薬害軽減剤、肥料又は情報化学物質などの他の活性化合物との混合物として使用することが可能である。
特に好ましい混合成分は、例えば、以下の化合物である。
殺菌剤
核酸合成の阻害薬
ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、キララキシル(chiralaxyl)、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル、オキソリン酸;
有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬
ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミド;
呼吸鎖複合体Iの阻害薬
ジフルメトリム;
呼吸鎖複合体IIの阻害薬
ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド;
呼吸鎖複合体IIIの阻害薬
アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン(enestrobin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン;
デカップラー
ジノカップ、フルアジナム;
ATP産生の阻害薬
酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、シルチオファム;
アミノ酸生合成及びタンパク質生合成の阻害薬
アンドプリム、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニル;
シグナル伝達の阻害薬
フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン;
脂質及び膜合成の阻害薬
クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、
アンプロピルホス(ampropylfos)、アンプロピルホスカリウム(potassium-ampropylfos)、エジフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、ピラゾホス、
トルクロホス−メチル、ビフェニル、
ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩;
エルゴステロール生合成の阻害薬
フェンヘキサミド、
アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキシポコナゾール、フェナリモール、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール、
アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、
ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン;
細胞壁合成の阻害薬
ベンチアバリカルブ、ビアラホス、ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、イプロバリカルブ、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA;
メラニン生合成の阻害薬
カルプロパミド(capropamid)、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド(phthalid)、ピロキロン、トリシクラゾール;
抵抗性誘導薬
アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル;
多部位
カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、銅塩、例えば、水酸化銅、ナフテン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、フルオロホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛(metiram zinc)、プロピネブ、硫黄及び多硫化カルシウム含有硫黄剤、チウラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム;
作用機序未知
アミブロムドール(amibromdol)、ベンチアゾール、ベトキサジン(bethオキサジン)、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クロロピクリン、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン、ジクロロフェン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、エタボキサム、フェリムゾン、フルメトベル、フルスルファミド、フルオピコリド、フルオルイミド、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシキノリン硫酸、イルママイシン、メタスルホカルブ、メトラフェノン、メチルイソチオシアネート、ミルディオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、2−フェニルフェノール及び塩、ピペラリン(piperalin)、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、及び、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン(185336−79−2)、1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル、2−[[[シクロプロピル−[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−α−(メトキシメチレン)ベンズ酢酸メチル、4−クロロ−α−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]ベンズアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピルベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−ベンズアセトアミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシベンズアミド、2−[[[[1−[3−(1−フルオロ−2−フェニルエチル)オキシ]フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−αE−ベンズアセトアミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−lH−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)シクロプロパンカルボキサミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸、2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド。
殺細菌剤
ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び別の銅剤。
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬
カーバメート系
例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロエトカルブ、ジメチラン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メタム−ナトリウム、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プロメカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、XMC、キシリルカルブ、トリアザメート;
有機リン系
例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル,−エチル)、ブロモホス−エチル、ブロムフェンビンホス(−メチル)、ブタチオホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル/−エチル)、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、クロルフェンビンホス、ジメトン−S−メチル、ジメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジオキサベンゾホス、ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、ヨードフェンホス、イプロベンホス、イサゾホス、イソフェンホス、O−サリチル酸イソプロピル、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン−メチル、パラチオン(−メチル/−エチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホスホカルブ(phosphocarb)、ホキシム、ピリミホス(−メチル/−エチル)、プロフェノホス、プロパホス、プロペタムホス、プロチオホス、プロトエート、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダチオン(pyridathion)、キナルホス、セブホス(sebufos)、スルホテップ、スルプロホス、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロロビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、バミドチオン;
ナトリウムチャンネルモジュレーター/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬
ピレスロイド系
例えば、アクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス,d−トランス)、ベータ−シフルトリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンチル異性体、ビオエタノメトリン(bioethanomethrin)、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、クロバポルトリン(chlovaporthrin)、シス−シペルメトリン、シス−レスメトリン、シス−ペルメトリン、クロシトリン(clocythrin)、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン(アルファ−,ベータ−,シータ−,ゼータ−)、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン(1R異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンフルトリン(fenfluthrin)、フェンプロパトリン、フェンピリトリン、フェンバレレート、フルブロシトリネート(flubrocythrinate)、フルシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルバリネート、フブフェンプロックス(fubfenprox)、ガンマ−シハロトリン、イミプロトリン、カデトリン、ラムダ−シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン(シス−,トランス−)、フェノトリン(1Rトランス−異性体)、プラレトリン、プロフルトリン、プロトリフェンブト(protrifenbute)、ピレスメトリン、レスメトリン、RU 15525、シラフルオフェン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テラレトリン、テトラメトリン(1R異性体)、トラロメトリン、トランスフルトリン、ZXI 8901、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum));
DDT;
オキサジアジン系
例えば、インドキサカルブ;
セミカルバゾン系
例えば、メタフルミゾン(BAS3201);
アセチルコリン受容体作動薬/拮抗薬
クロロニコチニル系
例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリド、イミダクロチズ(imidaclothiz)、AKD−1022、チアメトキサム;
ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ;
アセチルコリン受容体モジュレーター
スピノシン系
例えば、スピノサド、スピネトラム(XDE−175);
GABA制御塩化物チャンネル拮抗薬
有機塩素系
例えば、カンフェクロル、クロルダン、エンドスルファン、ガンマ−HCH、HCH、ヘプタクロル、リンダン、メトキシクロル;
フィプロール系
例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール(pyrafluprole)、ピリプロール(pyriprole)、バニリプロール(vaniliprole);
塩化物チャンネル活性化薬
メクチン系
例えば、アベルメクチン、エマメクチン、エマメクチン安息香酸塩、イベルメクチン、レピメクチン、ミルベマイシン;
幼若ホルモンミメティクス
例えば、ジオフェノラン、エポフェノナン(epofenonane)、フェノキシカルブ、ハイドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、トリプレン(triprene);
エクジソン作動薬/ディスラプター
ジアシルヒドラジン系
例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド;
キチン生合成阻害薬
ベンゾイル尿素系
例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン(chlofluazuron)、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、ペンフルロン(penfluron)、テフルベンズロン、トリフルムロン;
ブプロフェジン;
シロマジン;
酸化的リン酸化阻害薬、ATPディスラプター
ジアフェンチウロン
有機スズ化合物
例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタスズ;
H−プロトン勾配を遮断することにより作用する酸化的リン酸化デカップラー
ピロール系
例えば、クロルフェナピル;
ジニトロフェノール系
例えば、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC;
Site−I 電子伝達阻害薬
METI系
例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド;
ヒドラメチルノン;
ジコホル;
Site−II 電子伝達阻害薬
ロテノン;
Site−III 電子伝達阻害薬
アセキノシル、フルアクリピリム;
昆虫消化管膜の微生物ディスラプター
バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)株
脂質合成阻害薬
テトロン酸系
例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン(spiromesifen);
テトラミン酸系
例えば、スピロテトラマト;
カルボキサミド系
例えば、フロニカミド;
オクトパミン作動薬
例えば、アミトラズ;
マグネシウム刺激ATPアーゼの阻害薬
プロパルギット;
ネライストキシン類似体
例えば、チオシクラムシュウ酸水素塩(thiocyclam hydrogen oxalate)、チオスルタップ−ナトリウム(thiosultap-sodium);
リアノジン受容体作動薬
安息香酸ジカルボキサミド系
例えば、フルベンジアミド;
アントラニルアミド系
例えば、リナキシピル(3−ブロモ−N−{4−クロロ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド);
生物学的薬剤、ホルモン又はフェロモン
アザジラクチン、バシルス属種(Bacillus spec.)、ベアウベリア属種(Beauveria spec.)、コドレモン(codlemone)、メタリジウム属種(Metarrhizium spec.)、パエシロマイセス属種(Paecilomyces spec.)、チューリンギエンシン(thuringiensin)、ベルチシリウム属種(Verticillium spec.);
作用機序が知られていないか又は特定されていない活性化合物
燻蒸剤
例えば、リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル;
摂食阻害薬
例えば、氷晶石(cryolite)、フロニカミド、ピメトロジン;
ダニ成長阻害薬
例えば、クロフェンテジン、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス;
アミドフルメト、ベンクロチアズ(benclothiaz)、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、ブプロフェジン、キノメチオネート、クロルジメホルム、クロロベンジレート、クロロピクリン、クロチアゾベン(clothiazoben)、シクロプレン(cycloprene)、シフルメトフェン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル(fentrifanil)、フルベンジミン、フルフェネリム、フルテンジン(flutenzin)、ゴシプルレ(gossyplure)、ヒドラメチルノン、ジャポニルレ(japonilure)、メトキサジアゾン、石油、ピペロニルブトキシド、オレイン酸カリウム、ピリダリル、スルフルラミド、テトラジホン、テトラスル、トリアラセン、ベルブチン(verbutin)。
別の既知活性化合物、例えば、除草剤、肥料、成長調節剤、薬害軽減剤、情報化学物質との混合物も可能であり、又は、植物の特性を改善する作用薬との混合物も可能である。
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、協力剤との混合物として存在させることができる。協力剤は、本発明の活性化合物の効果を増大させる化合物であり、その際、加えられる協力剤自体は必ずしも活性を有する必要はない。
殺虫剤として使用する場合、本発明の活性化合物は、さらにまた、それらの市販されている製剤中においても、及び、それらの製剤から調製された使用形態中においても、抑制剤(inhibitor)との混合物として存在させることも可能であり、ここで、該抑制剤は、使用された後で、植物の周辺又は植物の部分の表面又は植物の組織内において該活性化合物の分解を低減する。
市販されている製剤から調製した使用形態の上記活性化合物の含有量は、広い範囲で変えることができる。使用形態における上記活性化合物の濃度は、0.00000001重量%〜95重量%の活性化合物、好ましくは、0.00001重量%〜1重量%の活性化合物であることができる。
当該化合物は、その使用形態に適合した慣習的な方法で使用する。
本発明に従って、全ての植物及び植物の全ての部分を処理することができる。本発明に関連して、植物は、望ましい野生植物及び望ましくない野生植物又は作物植物(天然に発生している作物植物を包含する)のような全ての植物及び植物個体群を意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な植物育種法と最適化法によって得ることができる植物であり得るか、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって得ることができる植物であり得るか、又は、前記方法の組合せによって得ることができる植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種又は保護され得ない植物品種も包含される。植物の部分は、苗条、葉、花及び根などの、植物の地上部及び地下部の全ての部分及び器官を意味するものと理解され、その例として挙げることができるのは、葉、針状葉、葉柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根茎である。収穫物、並びに、栄養繁殖器官(vegetative propagation material)及び生殖繁殖器官(generative propagation material)、例えば、挿穂、塊茎、根茎、側枝及び種子なども、植物の部分に包含される。
該活性化合物組合せを用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布又は注入などによって、直接的に行うか、又は、化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
該活性化合物組合せを用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき又は塗布などによって、直接的に行うか、又は、化合物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1以上のコーティングを施すことによっても行う。
本発明の混合物は、種子を処理するのに特に適している。ここで、好ましい又は特に好ましいものとして上記で挙げられている本発明による組合せは、好ましいものとして挙げることができる。害虫(pest)に起因する作物植物の損傷の大部分は、早くも、貯蔵中に種子が攻撃された場合に起こり、種子が土壌中に導入された後で起こり、並びに、植物が発芽している最中及び発芽の直後に起こる。この相は特に危険である。それは、生長している植物の根及び苗条は特に感受性が高く、小さな損傷であっても植物全体が死に至る場合があるからである。従って、適切な組成物を用いて種子及び発芽中の植物を保護することは、特に、極めて重要である。
植物の種子を処理することによる害虫(pest)の防除は、長い間知られており、継続的に改良が加えられている。しかしながら、種子の処理には、多くの場合、必ずしも満足のいくように解決され得るわけではない一連の問題が伴っている。従って、播種後又は植物の出芽後に作物保護剤を追加で施用することを省略するような、種子及び発芽中の植物を保護するための方法を開発することは望ましい。さらに、用いた活性化合物によって植物自体へ損傷を与えることなく、種子及び発芽中の植物を害虫(pest)の攻撃から最大限に保護するように、活性化合物の使用量を最適化することも望ましい。特に、種子を処理する方法では、最少量の作物保護剤を使用して種子及び発芽中の植物を最適に保護するために、トランスジェニック植物の内在的な殺虫特性も考慮に入れるべきである。
従って、本発明は、特に、害虫(pest)による攻撃から種子及び発芽中の植物を保護する方法にも関し、ここで、該方法は、本発明の組成物で種子を処理することによる。本発明は、さらにまた、種子及び発芽中の植物を害虫(pest)から保護するために種子を処理するための本発明の組成物の使用にも関する。さらに、本発明は、害虫(pest)に対して保護されるように本発明の組成物で処理された種子にも関する。
本発明の有利な点の1つは、本発明の組成物が有している際立った浸透移行性によって、当該組成物を用いた種子の処理により害虫(pest)からその種子自体が保護されるのみではなく、出芽後に生じた植物も保護されるということである。かくして、播種時又は播種後間もなくの作物の即時処理を省くことができる。
さらに別の有利点は、個々の殺虫活性化合物と比較して本発明の組成物が相乗的に増大した殺虫活性を示すことであり、この活性は、個別に施用されたときの当該2種類の活性化合物の活性の総和を超える。さらに別の有利点は、個々のそれぞれの活性化合物と比較して本発明の組成物が相乗的に増大した殺菌活性を示すことであり、この活性は、個別に施用されたときの当該活性化合物の活性の総和を超える。これにより、活性化合物の使用量を最適化することが可能となる。
さらに、本発明の混合物が、特に、トランスジェニック種子(そのような種子から生じた植物は、害虫(pest)に対抗するタンパク質を発現することができる)においても使用可能であるということは、有利な点として考慮されなければならない。そのような種子を本発明の組成物で処理することで、特定の害虫(pest)は、単に、例えば殺虫活性タンパク質の発現により防除可能であり、それに加えて、本発明の組成物によって損傷に対して付加的に保護され得る。
本発明の組成物は、農業で、温室内で、森林で又は園芸において用いられる上記ですでに挙げた任意の植物品種の種子を保護するのに適している。特に、これは、トウモロコシ、ラッカセイ、カノラ、ナタネ、ケシ、ダイズ、ワタ、ビート(例えば、テンサイ及び飼料ビート)、イネ、ソルガム及びアワ、コムギ、オオムギ、エンバク、ライムギ、ヒマワリ、タバコ、ジャガイモ又は野菜類(例えば、トマト、キャベツ植物)の種子の保護に適している。本発明の組成物は、同様に、上記ですでに挙げた果実植物の種子及び野菜の種子を処理するのにも適している。トウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギ及びカノラ又はナタネの種子を処理することは、特に重要である。
既に上記で述べたように、本発明の組成物によるトランスジェニック種子の処理も、特に重要である。これは、一般に、とりわけ殺虫特性を有するポリペプチドの発現を支配する少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいる植物の種子である。これに関連して、トランスジェニック種子内の異種遺伝子は、バシルス(Bacillus)、リゾビウム(Rhizobium)、シュードモナス(Pseudomonas)、セラチア(Serratia)、トリコデルマ(Trichoderma)、クラビバクテル(Clavibacter)、グロムス(Glomus)又はグリオクラジウム(Gliocladium)などの微生物に由来するものであり得る。本発明は、その遺伝子産物がアワノメイガ(European corn borer)及び/又はコーンルートワーム(corn root worm)に対して活性を示すバシルス属種(Bacillus sp.)に由来する少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいてるトランスジェニック種子を処理するのに特に適している。特に好ましくは、異種遺伝子は、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来するものである。
本発明に関連して、本発明の組成物は、種子に対して、単独で施用するか、又は、適切な製剤中に含ませて施用する。好ましくは、種子は、処理中の損傷を回避するのに充分なほど安定な状態で処理する。一般に、種子は、収穫と播種の間の任意の時点で処理することができる。通常使用される種子は、植物から分離されており、穂軸、殻、葉柄、外皮、被毛又は果肉などを伴っていない。
種子を処理する場合、一般に、種子に施用する本発明組成物の量及び/又はさらなる添加剤の量を、種子の発芽が悪影響を受けないように又は生じた植物が損傷を受けないように選択することに関して、注意しなくてはならない。このことは、特定の施用量で薬害を生じ得る活性化合物の場合には、特に留意しなくてはならない。
上記で既に述べたように、本発明により、全ての植物及びそれらの部分を処理することができる。好ましい実施形態では、野生の植物種及び植物品種、又は、交雑若しくはプロトプラスト融合のような慣習的な生物学的育種法により得られた植物種及び植物品種、並びに、それらの部分を処理する。好ましいさらに別の実施形態では、適切な場合には慣習的な方法と組み合わせた遺伝子工学的方法により得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝子組換え生物)及びそれらの部分を処理する。用語「部分(parts)」及び「植物の部分(parts of plants)」及び「植物の部分(plant parts)」については、既に上記で説明した。
特に好ましくは、本発明により、いずれの場合も市販されているか又は使用されている植物品種の植物を処理する。植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。これらは、品種、生物型及び遺伝子型であることができる。
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)が生じることもあり得る。かくして、例えば、本発明により使用し得る物質及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、干ばつ又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、より早い成熟、収穫量の増加、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上などが可能であり、これらは、実際に予期された効果を超えるものである。
特に有利で有益な形質を植物に付与する遺伝物質を遺伝子修飾により受け取った全ての植物は、本発明により処理するのが好ましいトランスジェニック植物又は植物品種(遺伝子工学により得られたもの)に包含される。そのような形質の例は、植物の向上した生育、高温又は低温に対する向上した耐性、干ばつ又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する向上した耐性、向上した開花能力、向上した収穫の容易性、向上した成熟速度、増加した収穫量、収穫された生産物の向上した品質及び/又は向上した栄養価、収穫された生産物の向上した貯蔵安定性及び/又は向上した加工性などである。そのような形質のさらに別の特に重要な例は、害虫及び有害微生物に対する植物の向上した防御、例えば、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類及び/又はウイルス類に対する植物の向上した防御、並びに、特定の除草活性化合物に対する植物の向上した耐性である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、重要な作物植物、例えば、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、テンサイ、トマト、エンドウ及び他の野菜種、ワタ、タバコ、ナタネ、並びに、果実植物(果実のリンゴ、ナシ、柑橘類果実及びグレープを有する果実植物)などであり、トウモロコシ、ダイズ、ジャガイモ、ワタ、タバコ及びナタネは特に重要である。重要な形質は、特に、植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御であり、特に、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)からの遺伝物質(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組合せ)により植物体内で形成された毒素による、昆虫類、クモ形類動物、線虫類並びにナメクジ類及びカタツムリ類に対する植物の向上した防御である(以下、「Bt植物」と称する)。同様に特に重要な形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン(systemin)、フィトアレキシン、誘導因子並びに抵抗性遺伝子及びそれにより発現されるタンパク質及び毒素による、菌類、細菌類及びウイルスに対する植物の向上した防御である。特に重要であるさらに別の形質は、特定の除草活性化合物、例えば、イミダゾリノン系、スルホニル尿素系、グリホセート又はホスフィノトリシンなどに対する植物の向上した耐性である(例えば、「PAT」遺伝子)。望まれる当該形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物内で、互いに組み合わせて存在させることも可能である。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、及び、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種、ダイズ品種及びジャガイモ品種などである。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)、及び、STS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種などである。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。もちろん、ここで述べたことは、これらの遺伝形質又は今後開発される遺伝形質を有し、将来において開発及び/又は販売されるであろう植物品種にも適用される。
上記で挙げた植物は、一般式(I)で表される化合物及び/又は本発明の活性化合物混合物を用いて、本発明により特に有利に処理することができる。該活性化合物又は混合物について上記で述べた好ましい範囲は、これらの植物の処理にも同様に適用される。特に重要なのは、本明細書内で具体的に言及されている化合物又は混合物による上記植物の処理である。
本発明の活性化合物は、植物、衛生及び貯蔵生産物の害虫(pest)に対してのみではなく、マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ハダニ類(leaf mites)、ハエ類(刺咬性(biting)及び舐性(licking))、寄生性のハエ幼虫、シラミ類、ケジラミ類(hair lice)、ハネジラミ類(feather lice)及びノミ類などの獣医学の分野における動物寄生虫(外部寄生虫及び内部寄生虫)に対しても有効である。これらの寄生虫としては、以下のものを挙げることができる。
アノプルリダ目(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペジクルス属種(Pediculus spp.)、フチルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
マロファギダ目(Mallophagida)並びにアンブリセリナ亜目(Amblycerina)及びイスクノセリナ亜目(Ischnocerina)の、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。
ハエ目(Diptera)並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、クレキス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミイヤ属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソプス属種(Chrysops spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アチロツス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロシナ属種(Glossina spp.)、カリフォラ属種(Calliphora spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、クリソミイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファールチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコファガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファグス属種(Melophagus spp.)。
シフォナプテリダ目(Siphonapterida)の、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィルス属種(Ceratophyllus spp.)。
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)の、例えば、シメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギルス属種(Panstrongylus spp.)。
ブラッタリダ目(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ属種(Supella spp.)。
アカリ亜綱(Acari(Acarina))並びにメタスチグマタ目(Metastigmata)及びメソスチグマタ目(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニスス属種(Dermanyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、プネウモニスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)。
アクチネジダ目(Actinedida(Prostigmata))及びアカリジダ目(Acaridida(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロホルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、チロファグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリフス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
本発明の式(I)で表される活性化合物は、さらにまた、農業生産性家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ及びミツバチなど)、他のペット類(例えば、イヌ、ネコ、籠のトリ及び水槽のサカナなど)及びいわゆる実験動物(例えば、ハムスター、モルモット、ラット及びマウスなど)に寄生する節足動物を防除するのにも適している。これらの節足動物を防除することにより、上記動物の死亡事例が低減し、また、生産性(肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などに関する生産性)の低下が軽減される。従って、本発明の活性化合物を使用することにより、より経済的で且つより容易な畜産業が可能である。
本発明の活性化合物は、獣医学の分野において、また、畜産業において、既知方法で、例えば、錠剤、カプセル剤、頓服水剤(potion)、水薬(drench)、顆粒剤、ペースト剤、大型丸薬、フィードスルー法及び坐剤などの形態で腸内投与することにより、並びに、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)及びインプラントなどにより非経口投与することにより、並びに、鼻内投与することにより、並びに、例えば、浸漬(dipping)又は薬浴(bathing)、スプレー、ポアオン及びスポットオン、洗浄及び散粉(powdering)の形態で経皮使用することにより、並びに、当該活性化合物を含有する成形品、例えば、首輪、耳標、尾標、肢バンド(limb bands)、端綱、マーキング装置などを用いて、使用する。
家畜、家禽及びペットなどに使用する場合、式(I)で表される活性化合物は、1〜80重量%の量の該活性化合物を含有する製剤(例えば、粉末剤、エマルション剤、易流動性組成物など)として、直接的に使用することができるか、又は、100倍〜10000倍に稀釈した後で使用することができるか、又は、それらは、薬浴として使用することができる。
さらに、本発明の化合物は、工業材料を破壊する昆虫に対しても強い殺虫作用を示すことが見いだされた。
以下に示す昆虫を、例として、及び、好ましいものとして挙げることができるが、何ら限定するものではない:
甲虫類(beetles)、例えば、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロホルス・ピロシス(クロロphorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus);
膜翅類(hymenopterons)、例えば、シレクス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類(termite)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類(bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙及び厚紙、皮革、木材及び加工木材製品、並びに、塗料などを意味するものと理解される。
即時使用可能な(ready-to-use)組成物には、適切な場合には、別の殺虫剤も含ませることができ、また、適切な場合には、1種類以上の殺菌剤も含ませることができる。
可能な付加的な添加剤に関しては、上記で挙げた殺虫剤及び殺菌剤を参照することができる。
本発明の化合物は、さらに、海水又は淡海水と接触するもの、例えば、船体、スクリーン、網、建造物、係船設備及び信号システムなどを、付着物から保護するために使用することもできる。
さらに、本発明の化合物は、単独で、又は、別の活性化合物と組み合わせて、汚れ止め剤として用いることができる。
家庭、衛生及び貯蔵生産物の保護において、本発明の活性化合物は、住居、工場の通路、オフィス及び車両の客室などの密閉空間で見られる害虫(animal pest)、特に、昆虫類、クモ形類動物及びダニ類を防除するのにも適している。それらは、単独で使用することもできるし、又は、上記害虫を防除するための家庭用殺虫剤製品中において、別の活性化合物及び補助剤と組み合わせて使用することもできる。それらは、感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての成育段階に対して有効である。これらの害虫としては、以下のものを挙げることができる。
スコルピオニデア目(Scorpionidea)の、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus)。
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia ssp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナエ(Dermatophagoides forinae)。
クモ目(Araneae)の、例えば、アビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)。
等脚目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.)。
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)。
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)。
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)。
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.)。
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)。
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)。
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)。
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリクス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis)。
異翅目(Heteroptera)の、例えば、シメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメクス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
家庭用殺虫剤の分野においては、それらは、単独で使用するか、又は、別の適切な活性化合物、例えば、リン酸エステル系、カーバメート系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、成長調節剤又は別の既知の種類の殺虫剤から選択される活性化合物などと組み合わせて使用する。
それらは、エーロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプスプレー及び噴霧スプレー、自動霧化システム(automatic fogging system)、噴霧器(fogger)、泡、ゲル、セルロース製又はポリマー製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲル及び膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、エネルギーフリー型蒸発システム又は受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)及び防虫ゲル(moth gels)において使用されるか、又は、粒剤若しくは粉剤として、ばらまき用の餌(baits for spreading)に入れて使用されるか、又は、ベイトステーションで使用される。
調製実施例
方法1
実施例I−1: 1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−フロ[2,3−b][1,4]オキサジン−6(4aH)−オン
Figure 2009531351
−78℃で、7mLのテトラヒドロフラン中の202mg(0.75mmol)の4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2−ヒドロキシエチル)アミノ]フラン−2(5H)−オン(II−1)の同様に−78℃に冷却した溶液を、0.6mL(1.50mmol)の2.5M n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)と3mLのテトラヒドロフランの混合物に添加する。−78℃で20分間撹拌した後、39μL(0.75mmol)の臭素を少しずつ添加し、−78℃で撹拌をさらに30分間継続する。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加した後、その混合物を室温まで昇温させ、酢酸エチルで抽出する。有機相を合して硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(95:5)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、67mg(理論値の32%)の1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−フロ[2,3−b][1,4]オキサジン−6(4aH)−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 3.16(m, 1H), 3.26(m, 1H), 4.10(m, 2H), 4.19(d, 1H), 4.40(d, 1H), 4.88(s, 1H), 5.72(s, 1H), 7.38(d, 1H), 7.61(dd, 1H), 8.35(d, 1H)。
実施例I−2: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
31.55g(80.36mmol)の4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−ヨードプロピル)アミノ]フラン−2(5H)−オン(II−3)を900mLのテトラヒドロフランに溶解させ、−78℃に冷却し、42.19mL(84.38mmol)の2.0M リチウムジイソプロピルアミド(テトラヒドロフラン溶液)を添加する。−78℃で10分間撹拌した後、その混合物を室温まで昇温させ、室温でさらに30分間撹拌する。20mLのメタノールを添加した後、その混合物を減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、18.05g(理論値の85%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.48(m, 1H), 1.85-2.00(m, 2H), 2.32(m, 1H), 3.08(m, 1H), 3.27(m, 1H), 4.25(d, 1H), 4.40(d, 1H), 4.64(s, 1H), 4.76(dd, 1H), 7.37(d, 1H), 7.67(dd, 1H), 8.31(d, 1H)。
4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2b]ピリジン−2(4H)−オン(実施例I−2)のエナンチオマーの分離は、キラル相での分取HPLCによる。
実施例I−3: X線構造決定
Figure 2009531351
X線構造決定に適する結晶は、アセトンから結晶化させることによって得る。格子定数及び反射強度(reflex intensities)は、Siemens P4回折計を用いて測定する。該構造は、直説法によって決定した(プログラムシステム SHELXTL バージョン5.10)。Fに対してプログラム SHELXTL バージョン6.10を用いて、構造を精密化した。
Figure 2009531351
実施例I−4
Figure 2009531351
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 1.59(m, 1H), 1.85-2.05(m, 2H), 2.44(m, 1H), 3.02(m, 1H), 3.23(m, 1H), 4.16(d, 1H), 4.36(d, 1H), 4.74(dd, 1H), 4.79(s, 1H), 7.36(d, 1H), 7.58(dd, 1H), 8.31(d, 1H)。
方法2
実施例I−5: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−メチレン−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
100℃で、20mLの酢酸中の540mg(1.55mmol)の5−[2−({[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}メチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オン(III−1)を2時間撹拌する。その反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣を取ってジクロロメタンの中に入れ、得られた混合物を水で洗浄する。水相をジクロロメタンで2回抽出する。有機相を合して1N 水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、その水相(水酸化ナトリウム溶液)をジクロロメタンで2回抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を酢酸エチルから再結晶させることにより精製して、407mg(理論値の94%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−メチレン−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 2.26(td, 1H), 3.08(dd, 1H), 3.77(d, 1H), 3.99(d, 1H), 4.35(d, 1H), 4.45(d, 1H), 4.65(s, 1H), 4.81(dd, 1H), 5.03(m, 2H), 7.37(d, 1H), 7.65(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
方法3
実施例I−6: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−4,5,8,8a−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−b]アゼピン−2−オン
Figure 2009531351
40mg(0.13mmol)の5−アリル−4−{アリル[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン(VI−1)を4mLのジクロロメタンに溶解させ、11mg(0.013mmol)の第2世代グラブス触媒を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌する。減圧下に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、29mg(理論値の80%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−4,5,8,8a−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−b]アゼピン−2−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.38(m, 1H), 2.97(m, 1H), 3.38(dd, 1H), 4.31(m, 1H), 4.39(d, 1H), 4.49(d, 1H), 4.69(s, 1H), 5.31(dd, 1H), 5.67(m, 1H), 5.80(m, 1H), 7.33(d, 1H), 7.53(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
実施例I−7: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−4,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−2H−フロ[3,2−b]アゼピン−2−オン
Figure 2009531351
10mg(0.036mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−4,5,8,8a−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−b]アゼピン−2−オン(I−6)を10mLのトルエンに溶解させ、5mg(0.005mmol)のトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド及び4mg(0.015mmol)のトリフェニルホスフィンを添加し、得られた混合物を、3バールの水素圧下、110〜120℃で24時間水素化する。その混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(2:1から4:1まで)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、8mg(理論値の79%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−4,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−2H−フロ[3,2−b]アゼピン−2−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 1.40(m, 1H), 1.51-1.70(m, 2H), 1.88(m, 1H), 2.05(m, 1H), 2.40(m, 1H), 3.24(dd, 1H), 3.40(dd, 1H), 4.40(m, 2H), 4.67(s, 1H), 4.95(dd, 1H), 7.35(d, 1H), 7.57(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
方法4
実施例I−8: 1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−フロ[4,5−d][1,3]オキサジン−5(3aH)−オン
Figure 2009531351
34.75mLのトルエンと5mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の混合物中に、139.0mg(0.48mmol)の2−クロロ−5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン(VII−1)を最初に入れ、次いで、173.2mg(5.76mmol)のパラホルムアルデヒド及び20.8mg(0.11mmol)のパラ−トルエンスルホン酸一水和物を入れる。次いで、その反応混合物を、撹拌しながら、水分離器の上で環流温度で約18時間加熱する。有機相を減圧下に濃縮した後、残っている残渣を分取HPLC(中性)で精製する。これによって、54mg(理論値の33%)の1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,3−ジヒドロ−1H−フロ[4,5−d][1,3]オキサジン−5(3aH)−オンを得る。
LC-MS(m/z):301(M+) C12H10Cl2N203(301.1);
1H-NMRデカップリング13C-NMR(DMF-d7, 400MHz):δ[ppm] = 49.2(CH 2 -N); 66.3(CH2-0); 70.8(0-CH), 78.9(N-CH2-O-); 85.0(=C-Cl); 133.6(C-Py); 125.1, 139.3, 149.6(CH-Py);150.7(C-Cl-Py); 158.9(=C-); 169.5(CO-0)。
ハロゲン化(R =ハロゲン)
実施例I−9: 3−クロロ−4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
524mg(1.98mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(I−2)を20mLのアセトニトリルに溶解させ、次いで、室温で、414μL(2.97mmol)のトリエチルアミン及び317mg(2.37mmol)のN−クロロスクシンイミドを添加する。1時間撹拌した後、159mg(1.19mmol)のN−クロロスクシンイミドを添加する。さらに1時間撹拌した後、その反応混合物全体を減圧下に濃縮する。残渣を取ってジクロロメタンの中に入れ、1N 水性塩酸で2回、1N 水酸化ナトリウム水溶液で2回及び飽和塩化ナトリウム溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水する。有機相を減圧下に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(2:1)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、430mg(理論値の72%)の3−クロロ−4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.53(m, 1H), 1.83(m, 2H), 2.37(m, 1H), 3.13(m, 1H), 3.25(m, 1H), 4.79(d, 1H), 4.83(dd, 1H), 4.96(d, 1H), 7.43(d, 1H), 7.71(dd, 1H), 8.35(d, 1H)。
C−アルキル化(R =アルキル)
実施例I−10: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−7a−メチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
43mg(0.16mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(I−2)を2.5mLのテトラヒドロフランに溶解させ、得られた混合物を−78℃に冷却し、96μL(0.16mmol)の1.7M t−ブチルリチウム(ペンタン溶液)を添加する。−78℃で30分間撹拌した後、15μL(0.24mmol)のヨウ化メチルを添加する。その混合物を−78℃でさらに30分間撹拌し、室温まで昇温させ、室温でさらに3時間撹拌する。減圧下に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、16mg(理論値の35%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−7a−メチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 1.57(s, 3H), 1.81(m, 1H), 1.95(m, 2H), 2.18(m, 1H), 2.92(m, 1H), 3.28(m, 1H), 4.05(d, 1H), 4.32(d, 1H), 4.76(s, 1H), 7.36(d, 1H), 7.57(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
ホルミル化(R =CHO)
実施例I−11: 3−ホルミル−4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
氷冷しながら、1.89mL(24.56mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド及び0.28mL(3.02mmol)の塩化ホスホリルを最初に入れ、1時間経過した後、500mg(1.89mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(I−2)を添加する。次いで、その混合物を、室温で2時間撹拌する。次いで、その反応混合物を、炭酸ナトリウムを用いてアルカリ性とし、沈澱した固体を濾過し、水で洗浄する。これによって、0.33g(理論値の56%)の3−ホルミル−4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.45(m, 1H), 1.71(m, 1H), 1.82(m, 1H), 2.42(m, 1H), 3.32(m, 2H), 4.78(dd, 1H), 5.45(m, 2H), 7.38(d, 1H), 7.65(dd, 1H), 8.30(d, 1H), 9.51(s, 1H)。
実施例I−12: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−メチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
150.0mg(0.54mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−メチレン−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(cf. I−5)を75mLのトルエンに溶解させ、40mg(0.043mmol)のトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド及び15mg(0.057mmol)のトリフェニルホスフィンを添加する。その混合物を、3バールの水素圧下、110〜120℃で10時間水素化する。その混合物を濾過し、濾液を減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチル/シクロヘキサン(2:1から4:1まで)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−メチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンの可能な両方のジアステレオマーを得る:(a)85mg(理論値の56%)のジアステレオマーA、及び、(b)分取HPLCに付した後、18mg(理論値の12%)のジアステレオマーB。
実施例I−12a(ジアステレオマーA)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 0.96(d, 3H), 2.13(m), 2.31(m, 1H), 2.68(dd, 1H), 3.28(dd, 1H), 4.19(d, 1H), 4.39(d, 1H), 4.70(s, 1H), 4.77(dd, 1H), 7.39(d, 1H), 7.70(dd, 1H), 8.32(d, 1H)。
実施例I−12b(ジアステレオマーB)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 0.97(d, 3H), 1.85-2.20(m), 2.31(m, 1H), 2.99(dd, 1H), 3.17(dd, 1H), 4.39(d, 1H), 4.46(d, 1H), 4.62(s, 1H), 4.88(dd, 1H), 7.39(d, 1H), 7.68(dd, 1H), 8.31(d, 1H)。
実施例I−13: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
1.86g(6.72mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−メチレン−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(cf. I−5)を20mLのテトラヒドロフランに溶解させ、0℃で、5.06mL(0.40mmol)の2.5%強度 四酸化オスミウム(t−ブタノール溶液)及び1.28g(10.08mmol)のN−メチルモルホリンN−オキシドを順次添加する。室温で3時間撹拌した後、その混合物を減圧下で充分に濃縮し、残渣を取って水の中に入れ、得られた混合物を酢酸エチルで繰り返し抽出する。有機相を減圧下に濃縮して、1.8gの粗製生成物(ジアステレオマーの混合物)を得る。200mgの該粗製生成物(収率を求めることも勘定に入れておく)を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(95:5から90:10まで)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンの可能な両方のジアステレオマーを得る:(a)41mg(理論値の18%)のジアステレオマーA、及び、(b)104mg(理論値の47%)のジアステレオマーB。
実施例I−13a(ジアステレオマーA)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.45(t, 1H), 2.27(dd, 1H), 3.09-3.29(m), 4.30(d, 1H), 4.44(d, 1H), 4.69(s, 1H), 5.06(dd, 1H), 7.40(d, 1H), 7.70(dd, 1H), 8.32(d, 1H)。
実施例I−13b(ジアステレオマーB)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.37(dd, 1H), 2.53(dd, 1H), 3.09-3.38(m), 4.42(d, 1H), 4.55(d, 1H), 4.61(s, 1H), 4.77(dd, 1H), 7.39(d, 1H), 7.75(dd, 1H), 8.35(d, 1H)。
実施例I−14: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−オキソ−6−ヒドロキシメチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
80mg(0.26mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチレン−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(cf. I−13)を2mLのジクロロメタン:水(2:1)混合物に溶解させ、0℃で、275mgの過ヨウ素酸ナトリウムを添加する。その混合物を0℃で2時間撹拌し、水で希釈し、ジクロロメタンで4回抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、65mg(理論値の72%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−オキソ−6−ヒドロキシメチル−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 2.50(dd, 1H), 3.07(dd, 1H), 3.67(d, 1H), 3.98(d, 1H), 4.42(d, 1H), 4.54(d, 1H), 4.79(s, 1H), 5.21(dd, 1H), 7.38(d, 1H), 7.68(dd, 1H), 8.32(d, 1H)。
実施例I−15: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6,6−ジフルオロ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
13mg(0.047mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−オキソ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(cf. I−14)を1mLのジクロロメタンに溶解させ、31μL(0.23mmol)の三フッ化ジエチルアミノ硫黄を2つの部分に分けて30分間かけて添加する。その混合物を室温で1時間撹拌し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加し、その水相をジクロロメタンで抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、8mg(理論値の55%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6,6−ジフルオロ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.13(dd, 1H), 3.03(m, 1H), 3.38(m, 1H), 3.53(m, 1H), 4.36(d, 1H), 4.47(d, 1H), 4.89(s, 1H), 4.98(dd, 1H), 7.39(d, 1H), 7.57(dd, 1H), 8.32(d, 1H)。
実施例I−16: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−ヒドロキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
560mg(1.61mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−オキソ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(実施例I−14)を14mLのメタノールに溶解させ、0℃で、45mg(1.20mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを添加する。その反応混合物を0℃で1時間撹拌する。7.2mLの5%強度塩酸を添加した後、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、ジクロロメタン:メタノール(95:5)の溶媒混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−ヒドロキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンの可能な両方のジアステレオマーを得る:(a)152mg(理論値の34%)のジアステレオマーA、及び、(b)63mg(理論値の11%)のジアステレオマーB。
実施例I−16a(ジアステレオマーA)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.73(m, 1H), 2.32(m, 1H), 3.18(dd, 1H), 3.30(m, 2H), 4.18(m, 1H), 4.29(d, 1H), 4.42(d, 1H), 4.68(s, 1H), 5.06(dd, 1H), 7.40(d, 1H), 7.69(dd, 1H), 8.31(d, 1H)。
実施例I−16b(ジアステレオマーB)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.33(m, 1H), 2.75(m, 1H), 3.08(dd, 1H), 3.18(d, 1H), 3.38(dd, 1H), 4.10(m, 1H), 4.37(d, 1H), 4.50(d, 1H), 4.62(s, 1H), 4.74(dd, 1H), 7.39(d, 1H), 7.74(dd, 1H), 8.34(d, 1H)。
実施例I−17: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−クロロ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
及び、
実施例I−18: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−7,7a−ジヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
70℃で、146.0mg(0.52mmol)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−ヒドロキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン(cf. I−16)及び274.2mg(1.05mmol)のトリフェニルホスフィンを2.5mLのアセトニトリルと2.5mLの四塩化炭素の混合物中で撹拌する。室温まで冷却した後、その混合物をジクロロメタンで希釈し、希水酸化アンモニウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で順次洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)とそれに続く分取HPLCで精製して、4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6−クロロ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンの可能な両方のジアステレオマーを得る:(a)4mgのジアステレオマーA(理論値の3%)、及び、(b)15mgのジアステレオマーB(理論値の9%)。さらに、(c)10mg(理論値の7%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−7,7a−ジヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オンも得られる。
実施例I−17a(ジアステレオマーA)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 2.10(m, 1H), 2.62(m, 1H), 3.45(dd, 1H), 3.57(dd, 1H), 4.30(d, 1H), 4.45(d, 1H), 4.54(m, 1H), 4.78(s, 1H), 5.17(dd, 1H), 7.40(d, 1H), 7.70(dd, 1H), 8.33(d, 1H)。
実施例I−17b(ジアステレオマーB)
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.78(m, 1H), 3.03(m, 1H), 3.32(dd, 1H), 3.69(dd, 1H), 4.40(d, 1H), 4.47(m, 1H), 4.54(d, 1H), 4.76(s, 1H), 4.82(dd, 1H), 7.40(d, 1H), 7.73(dd, 1H), 8.35(d, 1H)。
実施例I−18
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 2.21(m, 1H), 2.61(m, 1H), 4.55(d, 1H), 4.63(d, 1H), 4.85(s, 1H), 4.97(dd, 1H), 5.10(m, 1H), 6.16(dd, 1H), 7.39(d, 1H), 7.67(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
実施例I−19: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−7−ヒドロキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
及び、
実施例I−20: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6−ジヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン
Figure 2009531351
室温で、176mg(0.35mmol)の[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル][3−ヒドロキシ−3−(5−オキソ−3−ピロリジン−1−イル−2,5−ジヒドロフラン−2−イル)プロピル]カルバミン酸t−ブチル(cf. V−2)を7mLのジクロロメタンと3.5mLのトリフルオロ酢酸の混合物中で1時間撹拌する。減圧下に濃縮した後、残渣に10.5mLの酢酸を添加し、得られた混合物を100℃で2時間撹拌する。減圧下に濃縮した後、残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(99:1から80:20まで)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、以下のものを得る:(a)ジアステレオマー混合物として、6mg(理論値の6%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−7−ヒドロキシ−5,6,7,7a−テトラヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン、及び、(b)30mg(理論値の32%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−5,6−ジヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−2(4H)−オン。
実施例I−19(ジアステレオマーの混合物)
LC-MS:m/z = 281.0 [M+H]+(100%)。
実施例I−20
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 2.48(m, 2H), 3.27(t, 2H), 4.41(s, 2H), 4.81(s, 1H), 5.63(m, 1H), 7.40(d, 1H), 7.72(dd, 1H), 8.35(d, 1H)。
実施例I−21: 4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6,6a−ジヒドロ−2H−フロ[3,2−b]ピロール−2,5(4H)−ジオン
Figure 2009531351
40mLのアセトニトリル中の712mg(1.97mmol)の1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,5−ジオキソピロリジン−3−イルブロモアセテート(XI−1)に569mg(2.17mmol)のトリフェニルホスフィンを添加し、得られた混合物を50℃で3時間撹拌する。0.29mL(2.08mmol)のトリエチルアミンを添加し、その混合物を50℃で約16時間撹拌する。その反応混合物全体を減圧下に濃縮し、残っている残渣を取って少量の酢酸エチルの中に入れる。溶解しない固体を濾過し、濾液を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、305mg(理論値の59%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−6,6a−ジヒドロ−2H−フロ[3,2−b]ピロール−2,5(4H)−ジオンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.74(dd, 1H), 3.16(dd, 1H), 4.62(d, 1H), 4.90(d, 1H), 5.18(m, 1H), 5.20(s, 1H), 7.37(d, 1H), 7.60(dd, 1H), 8.37(d, 1H)。
この調製方法と同様にして、下記表1に挙げてある化合物(I−22)〜化合物(I−27b)も調製した。
Figure 2009531351
出発物質の調製
一般式(II)で表される化合物
Figure 2009531351
実施例II−1: 4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2−ヒドロキシエチル)アミノ]フラン−2(5H)−オン
(R=H、−(D)−Z’=CHCH−OH;R=H;E−R=CH、A=6−クロロピリド−3−イル)
150mLのトルエン中の3.00g(16.07mmol)の2−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}エタノール(cf. WO 2005055715 A2)に、2.41g(24.11mmol)のテトロン酸及び28mg(0.16mmol)の4−トルエンスルホン酸を添加する。その混合物を、水分離器の上で3時間加熱環流する。その反応混合物を冷却した後、液相をデカントし、固体残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(95:5)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、722mg(理論値の16%)の4−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2−ヒドロキシエチル)アミノ]フラン−2(5H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 2.88(t, 1H), 3.28(t, 2H), 3.66(q, 2H), 4.50(s, 2H), 4.58(s, 1H), 4.82(s, 2H), 7.37(d, 1H), 7.65(dd, 1H), 8.28(d, 1H)。
実施例II−2: 4−[(3−クロロプロピル)[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ]フラン−2(5H)−オン
(R=H、−(D)−Z’=CHCHCH−Cl;R=H;E−R=CH、A=6−クロロピリド−3−イル)
300mLのベンゼン中の16.30g(74.4mmol)の3−クロロ−N−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]プロパン−1−アミン(IVa−1 さらに、cf. B. Lath et al. J. Med. Chem. 1999, 42, 2227-2234)に、4.26mL(74.4mmol)の酢酸を添加し、得られた混合物を室温で30分間撹拌する。次いで、9.68g(96.7mmol)のテトロン酸及び128mgの4−トルエンスルホン酸を添加し、その混合物を水分離器の上で2時間加熱環流する。その反応混合物を減圧下に濃縮し、次いで、残渣を取ってジクロロメタン:メタノール(95:5)の溶媒混合物中に入れる。得られた混合物を、1N 塩酸、1N 水酸化ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水する。有機相を減圧下に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、9.15g(理論値の33%)の4−[(3−クロロプロピル)[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ]フラン−2(5H)−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.07(m, 2H), 3.38(t, 3H), 3.58(t, 2H), 4.40(s, 2H), 4.81(s, 1H), 4.82(s, 2H), 7.38(d, 1H), 7.52(dd, 1H), 8.28(d, 1H)。
実施例II−3: 4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−ヨードプロピル)アミノ]フラン−2(5H)−オン
(R=H、−(D)−Z’=CHCHCH−I;R=H;E−R=CH、A=6−クロロピリド−3−イル)
1.2Lのアセトニトリル中の27.50g(91.3mmol)の4−[(3−クロロプロピル)[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ]フラン−2(5H)−オン(I−2)及び51.60g(344.2mmol)のヨウ化ナトリウムを4時間加熱環流する。有機相を減圧下に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、31.5gの4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−ヨードプロピル)アミノ]フラン−2(5H)−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.10(m, 2H), 3.18(t, 3H), 3.31(t, 2H), 4.41(s, 2H), 4.81(s, 1H), 4.83(s, 2H), 7.38(d, 1H), 7.53(dd, 1H), 8.28(d, 1H)。
一般式HN(R’)−CH −Aで表される化合物(IVa)
実施例IVa−1: 3−クロロ−N−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]プロパン−1−アミン
(R’=CHCHCH−Cl、A=6−クロロピリド−3−イル)
(cf. B. Lath et al. J. Med. Chem. 1999, 42, 2227−2234)
200mLのアセトニトリル中の16.20g(100mmol)の2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン及び16.90g(130mmol)の3−クロロプロパン−1−アミン塩酸塩及び36.24mL(260mmol)のトリエチルアミンを60℃で20時間撹拌する。30.67g(230mmol)の30%強度水酸化ナトリウム水溶液を添加した後、その反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣をクロロホルムで抽出する。抽出物を減圧下に濃縮して、19.03g(理論値の87%)の3−クロロ−N−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]プロパン−1−アミンを得る。これは、それ以上精製することなく次の反応に使用することができる(cf. 実施例II−2)。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.85-2.05(m, 2H), 2.69(t, 2H), 3.65(t, 2H), 3.75(s, 2H), 7.32(d, 1H), 7.71(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
実施例IVa−2: 3−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}プロパン−1−オール
(R’=CHCHCH−OH、A=6−クロロピリド−3−イル)
(cf. EP 192060 A1)
室温で、14.16g(100mmol)の6−クロロニコチンアルデヒド及び8.41mL(110mmol)の3−アミノプロパノールを、100mLのエタノール中で30分間撹拌する。3.78g(100mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを少量ずつ添加し、得られた混合物を室温で約16時間撹拌する。減圧下に濃縮した後、水及び炭酸カルシウムを添加し、その混合物をメチルt−ブチルエーテルで抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(95:5)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)に付して、3.86g(理論値の19%)の3−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}プロパン−1−オールを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.65(m, 2H), 2.68(t, 2H), 3.59(t, 2H), 3.74(s, 2H), 7.32(d, 1H), 7.70(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
一般式(V)で表される化合物
Figure 2009531351
実施例V−1: 5−[2−({[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}メチル)プロプ−2−エン−1−イル]4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オン
(R,R=H;B,Q=O;E−(D)−Z−(D)=CHCHC(=CH)CH−;LG=N−ピロリジノ;A=6−クロロピリド−3−イル)
60℃で、10mLのアセトニトリル中の600mg(2.48mmol)の5−[2−(クロロメチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オン(V−1a)及び354mg(2.48mmol)の1−(6−クロロピリジン−3−イル)メタンアミン及び0.43mL(2.48mmol)のN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミンを21時間撹拌する。減圧下に濃縮し、残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(98:2から90:10まで)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、650mg(理論値の73%)の5−[2−({[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}メチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.85(m, 2H), 1.96(m, 2H), 2.26(dd, 1H), 2.80(dd, 1H), 3.15(m, 2H), 3.18(d, 1H), 3.24(d, 1H), 3.39(m, 2H), 3.70(s, 2H), 4.37(s, 1H), 4.97(s, 1H), 5.05(dd, 1H), 5.09(s, 1H), 7.34(d, 1H), 7.72(dd, 1H), 8.30(d, 1H)。
V−1a: 5−[2−(クロロメチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オン
800mg(5.22mmol)の4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オン(Shandala, M. Y. et al. J. Heterocycl. Chem. 1984, 21, 1753-1754)を80mLのテトラヒドロフランに溶解させ、−78℃に冷却し、3.07mL(5.22mmol)の1.7M t−ブチルリチウム(ペンタン溶液)を添加する。−78℃で30分間撹拌した後、1.21mL(10.45mmol)の3−クロロ−2−(クロロメチル)プロプ−1−エンを添加する。その混合物を−78℃でさらに30分間撹拌し、約16時間かけて室温まで昇温させ、室温でさらに3時間撹拌する。メタノールを添加し、減圧下に濃縮した後、残渣を、移動相として酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、735mg(理論値の57%)の5−[2−(クロロメチル)プロプ−2−エン−1−イル]−4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.85-2.05(m, 4H), 2.42(dd, 1H), 2.91(dd, 1H), 3.32(m, 4H), 4.15(d, 1H), 4.20(d, 1H), 4.40(s, 1H), 5.05(dd, 1H), 5.14(s, 1H), 5.31(s, 1H)。
Figure 2009531351
実施例V−2: [(6−クロロピリジン−3−イル)メチル][3−ヒドロキシ−3−(5−オキソ−3−ピロリジン−1−イル−2,5−ジヒドロフラン−2−イル)プロピル]カルバミン酸t−ブチル
(R,R=H;B,Q=O;E−(D)−Z−(D)−NR=CHCH(OH)CHCH−N−(t−ブトキシカルボニル)−(BOC);LG=N−ピロリジノ;A=6−クロロピリド−3−イル)
1.23g(8.06mmol)の4−ピロリジン−1−イルフラン−2(5H)−オン(Shandala, M. Y. et al. J. Heterocycl. Chem.(1984), 21, 1753-1754)を30mLのテトラヒドロフランに溶解させ、−78℃に冷却し、6.17mL(10.48mmol)の1.7M t−ブチルリチウム(ペンタン溶液)を添加する。−78℃で30分間撹拌した後、10mLのテトラヒドロフラン中の2.65g(8.87mmol)の[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−オキソプロピル)カルバミン酸t−ブチルの溶液を添加し、得られた混合物を−78℃で1時間撹拌する。メタノールを添加し、減圧下に濃縮した後、残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(95:5)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、2.67g(理論値の57%)の[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル][3−ヒドロキシ−3−(5−オキソ−3−ピロリジン−1−イル−2,5−ジヒドロフラン−2−イル)プロピル]カルバミン酸t−ブチルをジアステレオマーの混合物として得る。これは、それ以上精製することなく次の反応に使用することができる(cf. 実施例I−19及び実施例1−20)。
LC-MS:m/z = 451.9 [M+H]+(100%)。
V−2a: [(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−ヒドロキシプロピル)カルバミン酸t−ブチル
2.00g(9.97mmol)の3−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}プロパン−1−オール(cf. EP 192060 A1、及び、実施例IVa−2)を24mLのテトラヒドロフランに溶解させ、10.72mL(10.72mmol)の1N 水酸化ナトリウム水溶液及び2.18g(9.97mmol)の二炭酸ジt−ブチルを続けて添加する。その混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下にテトラヒドロフランの大部分を除去する。残っている水相を硫酸水素ナトリウムを用いて酸性化(>pH2)し、酢酸エチルで抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。これによって、3.00gの[(6−クロロピリジン3−イル)メチル](3−ヒドロキシプロピル)カルバミン酸t−ブチル(理論値の100%)を得る。これは、それ以上精製することなく次の反応に使用することができる。
V−2b: [(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−オキソプロピル)カルバミン酸t−ブチル
3.00g(9.97mmol)の[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−ヒドロキシプロピル)カルバミン酸t−ブチルを50mLのジクロロメタンに溶解させ、56.38g(19.94mmol)の15%強度のデス−マーチンペルヨージナン(ジクロロメタン溶液)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌する。その反応混合物を1N 水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、水相をジクロロメタンで抽出する。有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(1:1)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、2.75g(理論値の92%)の[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](3−オキソプロピル)カルバミン酸t−ブチルを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 1.41(s, 9H), 2.62(t, 2H), 3.50(t, 2H), 4.40(s, 2H), 7.34(d, 1H), 7.63(dd, 1H), 8.26(d, 1H), 9.67(s, 1H)。
一般式(VI)で表される化合物
Figure 2009531351
実施例VI−1: 5−アリル−4−{アリル[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン
(R=H、−(D)−Z’=CHCH=CH;R=H;E−(D)−Z’=CH−CHCH=CH、A=6−クロロピリド−3−イル)
500mg(1.89mmol)の4−{アリル[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン(cf. WO 9200964 A1)を30mLのテトラヒドロフランに溶解させ、−78℃に冷却し、1.11mL(1.89mmol)の1.7M t−ブチルリチウム(ペンタン溶液)を添加する。−78℃で30分間撹拌した後、163μL(1.89mmol)の臭化アリルを添加する。その混合物を−78℃でさらに30分間撹拌し、室温まで昇温させ、室温でさらに2時間撹拌を継続する。メタノールを添加した後、得られた混合物を減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(5:1)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、336mg(理論値の64%)の5−アリル−4−{アリル[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オンを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.42(m, 1H), 2.78(m, 1H), 3.80(m, 2H), 4.37(d, 1H);4.43(d, 1H), 4.77(s, 1H), 5.05(dd, 1H), 5.17-5.28(m, 3H), 5.34(d, 1H), 5.78(m, 2H), 7.35(d, 1H), 7.54(dd, 1H), 8.28(d, 1H)。
一般式(VII)で表される化合物
Figure 2009531351
実施例VII−1: 3−クロロ−5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン
(R=H、R=C1;B,Q=O;E−(D)−Z−H=CHCHOH、A=6−クロロピリド−3−イル)
126.0mg(0.49mmol)の5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン(VII−1b)を7.5mLのアセトニトリル中で撹拌し、室温で、0.10mLのトリエチルアミン及び118.9mg(0.89mmol)のN−クロロスクシンイミドを順次添加する。次いで、その反応混合物を室温で1時間撹拌する。次いで、その反応混合物全体を減圧下に濃縮して容積を約2mLとし、分取HPLC(中性)で精製する。これによって、76.4mg(理論値の38.4%)の3−クロロ−5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オンを得る。
LC-MS(m/z):289(M+) C11H10Cl2N2O3(289.1)。
VII−1a: 4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルフラン−2(5H)−オン
19.3mLのエタノールに、386.0mg(1.75mmol)の5−ベンジルオキシメチル−4−ヒドロキシフラン−2(5H)−オン(Aragon, D. T. et al., J. Org. Chem. 68, 3363-3365, 2003)を最初に入れ、38.6mg(0.27mmol)のPd(OH)/C(20%)を添加し、得られた混合物を水素が消費されなくなるまで室温で水素化する。濾過により触媒を除去し、溶媒を蒸発させて、216mg(理論値の94.7%)の4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルフラン−2(5H)−オンを得る。これは、それ以上精製することなく次の反応に使用することができる。
LC-MS(m/z):131(M++H) CH6O4(130.1)。
VII−1b: 5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オン
905.0mg(6.95mmol)の4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチルフラン−2(5H)−オン(VII−1a)及び991.8mg(6.95mmol)の3−アミノメチル−6−クロロピリジンを100.5mLのトルエンと10mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の混合物中で撹拌し、10mgのパラ−トルエンスルホン酸及び0.5mLの酢酸を添加する。次いで、撹拌しながら、その反応混合物全体を水分離器の上で約18時間加熱環流する。減圧下に濃縮し、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm;移動相:シクロヘキサン/アセトン=1:1)で精製して、394.2mg(理論値の22.2%)の5−ヒドロキシメチル−4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−オンを得る。
LC-MS(m/z):255(M+) C11H11ClN2O3(254.6)。
一般式G−CH −Aで表される化合物(X)
X−1: (5,6−ジクロロピリジン−3−イル)メタノール
(G=OH、A=5,6−ジクロロピリド−3−イル)
(R. Graf et al. J. Prakt. Chem. 1932, 134, 177−87)
250mLのテトラヒドロフラン中の110g(573mmol)の5,6−ジクロロニコチン酸に、0℃で、859mL(859mmol)の1M ボラン/テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン溶液)を滴下して加える。その混合物を室温まで昇温させ、その温度で3時間撹拌する。0℃まで冷却した後、その反応混合物を飽和炭酸カリウム水溶液を用いてアルカリ性とし、ロータリーエバポレーターでテトラヒドロフランの大部分を除去し、残渣を酢酸エチルで繰り返し抽出する。有機相を合して水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水する。有機相を減圧下に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(1:2)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60−Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、62g(理論値の61%)の(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)メタノールを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 3.31(t, 1H), 4.60(d, 2H), 7.85(s, 1H), 8.26(s, 1H)。
化合物(X−5)についての手順と同様にして、表3の化合物(X−1)も調製した。
X−2: 3−ブロモメチル−5,6−ジクロロピリジン
(G=Br、A=5,6−ジクロロピリド−3−イル)
(cf. WO 2000046196 A1)
100mLのジクロロメタン中の10.60g(59.55mmol)の(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)メタノール(X−1)の溶液に、0℃で、16.40g(65.52mmol)のトリフェニルホスフィン及び11.66g(65.50mmol)のN−ブロモスクシンイミドを添加する。2時間経過した後、その反応混合物を充分に濃縮し、残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(1:5)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60−Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製する。これによって、12.4g(理論値の86%)の3−ブロモメチル−5,6−ジクロロピリジンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 4.53(s, 2H), 7.97(s, 1H), 8.35(s, 1H)。
化合物(X−2)についての手順と同様にして、表3の化合物(X−6)〜化合物(X−8)も調製した。
X−3: 3−ブロモメチル−6−クロロ−5−ヨードピリジン
(G=Br、A=6−クロロ−5−ヨードピリド−3−イル)
500mLのクロロベンゼン中の4.60g(18.15mmol)の6−クロロ−5−ヨード−3−メチルピリジン(Setliff et al., J. Chem. Engineering Data(1976), 21(2), 246-7)及び3.39g(19.06mmol)のN−ブロモスクシンイミド及び0.30g(1.82mmol)の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を約16時間環流下に沸騰させる。その反応混合物を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液及び重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(1:10)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60−Merck、粒径:0.04〜0.063mm)に付して、3.86g(理論値の38%)の3−ブロモメチル−6−クロロ−5−ヨードピリジンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 4.48(s, 2H), 8.30(s, 1H), 8.40(s, 1H)。
化合物(X−3)についての手順と同様にして、表3の化合物(X−9)も調製した。
X−4: 6−クロロ−3−クロロメチル−5−フルオロピリジン
(G=Cl、A=6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)
100mLのクロロベンゼン中の1.00g(6.87mmol)の6−クロロ−5−フルオロ−3−メチルピリジン(F. L. Setliff, Organic Preparations and Procedures International 1971, 3, 217-222)及び1.01g(7.56mmol)のN−クロロスクシンイミド及び0.11g(0.69mmol)の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を2日間環流下に沸騰させる。約16時間及び約32時間経過した後、いずれの場合にも、さらなる1.01g(7.56mmol)のN−クロロスクシンイミド及び0.11g(0.69mmol)の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を添加する。その反応混合物を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液及び重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相として酢酸エチル:シクロヘキサン(1:20)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60−Merck、粒径:0.04〜0.063mm)に付して、0.65g(理論値の53%)の6−クロロ−3−クロロメチル−5−フルオロピリジンを得る。
1H-NMR(CD3CN):δ[ppm] = 4.68(s, 2H), 7.69(d, 1H), 8.27(s, 1H)。
式(X)で表されるさらなる化合物(X−5)〜化合物(X−10)について、下記表3に記載する。
Figure 2009531351
一般式(XI)で表される化合物
Figure 2009531351
実施例XI−1: 1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,5−ジオキソピロリジン−3−イルブロモアセテート
(A=6−クロロピリド−3−イル)
1.34g(5.56mmol)の1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−3−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン(XI−1a)及び674μL(8.34mmol)のピリジンを15mLのジクロロメタンに溶解させ、0℃で、1.12g(5.56mmol)の臭化ブロモアセチルを添加する。その混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、氷−水を添加する。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下に濃縮する。残渣を、移動相としてジクロロメタン:メタノール(97:3)混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60、Merck、粒径:0.04〜0.063mm)で精製して、1.44g(理論値の55%)の1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,5−ジオキソピロリジン−3−イルブロモアセテートを得る。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.75(dd, 1H), 3.22(dd, 1H), 3.90(s, 2H), 4.69(s, 2H), 5.50(dd, 1H), 7.31(d, 1H), 7.71(dd, 1H), 8.44(d, 1H)。
XI−1a: 1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−3−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン
40mLのキシレン中の4.53g(33.79mmol)のD,L−リンゴ酸及び5.30g(37.17mmol)の1−(6−クロロピリジン−3−イル)メタンアミンを2時間加熱環流する。室温まで冷却した後、その混合物をデカントし、残渣を減圧下に濃縮する。8.30g(理論値の100%)の1−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−3−ヒドロキシピロリジン−2,5−ジオン(これは、それ以上精製することなく次の反応で使用することができる)が粗製生成物として得られる。
1H-NMR(CDCl3):δ[ppm] = 2.71(dd, 1H), 2.92(br. s., 1H), 3.10(dd, 1H), 4.65(m, 1H), 4.66(s, 2H), 7.30(d, 1H), 7.71(dd, 1H), 8.44(d, 1H)。
生物学的実施例
実施例No.1
ミズス(Myzus)試験(MYZUPE噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
全ての成育段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)が寄生しているハクサイ(Brassica pekinensis)のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.2
ミズス(Myzus)試験;経口;(MYZUPE O)
溶媒: 80重量部のアセトン
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。
容器に全ての成育段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)を生息させ、所望の濃度を有する活性化合物調製物を吸わせることにより処理する。
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.3
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)試験(SPODFR噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
トウモロコシ(Zea mays)の葉のディスクに、所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、ツマジロクサヨトウ(armyworm)(Spodoptera frugiperda)の幼虫を寄生させる。
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのツマジロクサヨトウ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだツマジロクサヨトウ幼虫が無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.4
マスタードビートル(Phaedon cochleariae)試験(PHAECO噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
ハクサイ(Brassica pekinensis)のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、マスタードビートル(mustard beetle)(Phaedon cochleariae)の幼虫を寄生させる。
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのマスタードビートル幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだマスタードビートル幼虫が無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.5
テトラニクス(Tetranychus)試験,OP抵抗性(TETRUR噴霧処理)
溶媒: 78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
全ての成育段階のナミハダニ(greenhouse red spider mite)(Tetranychus urticae)が寄生しているインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)の葉のディスクに所望の濃度を有する活性化合物調製物を噴霧する。
所望の期間が経過した後、効果(%)を求める。100%は、全てのナミハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだナミハダニが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.6
モモアカアブラムシ(Myzus persicae)試験,水耕処理(MYZUPEsys.)
溶媒: 7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 2重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
活性化合物の該調製物を水と混合させる。示されている濃度は、土壌の単位容積当たりの活性化合物の量(mg/L=ppm)である。処理された水を、エンドウ(Pisum sativum)植物を含んでいる容器に入れ、次いで、そのエンドウ植物にモモアカアブラムシ(Myzus persicae)を寄生させる。
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.7
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)試験(APHIGO)
溶媒: 7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 2重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
所望の濃度を有する活性化合物調製物中に浸漬することにより、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)に重度に侵襲されているワタ(Gossypium hirsutum)の葉を処理する。
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのアブラムシが死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.8
ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)試験(LUCICU)
溶媒: ジメチルスルホキシド
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の水と混合し、得られた濃厚物を水で稀釈して所望の濃度とする。
所望の濃度を有する活性化合物調製物で処理した馬肉を含んでいる容器に、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)の幼虫を入れる。
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのヒツジキンバエ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだヒツジキンバエ幼虫が無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351
実施例No.9
ワタアブラムシ(Aphis gossypii)試験(APHIGO)
溶媒: 7重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を乳化剤を含有している水で稀釈して所望の濃度とする。
示されている濃度の活性化合物調製物を噴霧することにより、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)に重度に侵襲されているワタ(Gossypium hirsutum)の葉を処理する。
所望の期間が経過した後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのアブラムシ(animals)が死んだことを意味し、0%は、死んだアブラムシが無かったことを意味する。
この試験において、例えば、調製実施例の下記化合物は、良好な活性を示す(表を参照されたい)。
Figure 2009531351

Claims (4)

  1. 式(I)
    Figure 2009531351
    [式中、
    Aは、場合により置換されていてもよいアリールラジカル若しくはヘテロシクリルラジカルを表すか、又は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル(これは、フッ素及び/又は塩素で場合により置換されていてもよい)、C−C−アルキルチオ(これは、フッ素及び/又は塩素で場合により置換されていてもよい)若しくはC−C−アルキルスルホニル(これは、フッ素及び/又は塩素で場合により置換されていてもよい)で場合により置換されていてもよいピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピラゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、フラニル、チアゾリル及びトリアゾリルからなる群から選択されるヘタリールラジカルを表し;
    Bは、酸素、硫黄、場合により置換されていてもよい窒素又はメチレンを表し;
    Eは、CH、C−アルキル又は窒素を表し;
    −Z−Dは、基として、それらに結合している原子と一緒に、場合により置換されていてもよい5員、6員又は7員の環(ここで、該環は、1個以上のヘテロ原子で場合により中断されていてもよい)を形成し;
    は、水素又はアルキルを表し;
    は、水素、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、ホルミル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル又はハロゲンを表し;
    Qは、酸素又は硫黄を表す]
    で表される化合物。
  2. 組成物であって、請求項1に記載の式(I)で表される少なくとも1種類の化合物と慣習的な増量剤及び/又は界面活性剤を含んでいることを特徴とする、前記組成物。
  3. 害虫を防除する方法であって、請求項1に記載の式(I)で表される化合物又は請求項2に記載の組成物を当該害虫及び/又はそれらの生息環境に作用させることを特徴とする、前記方法。
  4. 害虫を防除するための、請求項1に記載の式(I)で表される化合物又は請求項2に記載の組成物の使用。
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