図を参照すると、同一参照符合はいくつかの図を通して同一または対応する部分を指し、本発明による装置は全体として図1および2において参照符号20で示されている。装置20は供給シュート22および出口シュート24を含む。供給シュート22は粒子を受け入れる入口および粒子を排出する出口を有する(粒子はこの図には示されていない)。好ましくは、供給シュート22は入口に傾斜した壁面を有するホッパとして構成される。出口シュート24は以下により詳細に説明される。以下により詳細に説明されるディフューザ26およびディフューザハウジング28は、供給シュート22と出口シュート24と間に配置されている。供給コンベア30は好ましくは供給シュート22の上方に配置され、粒子の所望の流入を提供する。出口コンベア32は好ましくは出口シュート24の下方に配置され、粒子が装置20から排出されるとき、処理された粒子を捕捉および搬送する。供給シュート22、出口シュート24およびコンベア30、32は当業者には公知であり、任意の適切な設計または構成であってもよい。
粒子がディフューザ26と交差する前に複数の粒子をふるい分けするためのスクリーン34が、供給シュート22内に取り付けられている。スクリーン34は所定サイズの複数の開口を有しており、所定サイズよりも大きい粒子はいずれもスクリーン34を通過することができない。開口は任意の適切なサイズまたは構成であってもよいことは言うまでもない。考えられる一実施形態では、開口のそれぞれのサイズは1平方インチである。好ましくは、開口サイズは供給シュート22とディフューザ26と間の間隙の寸法に基づいて決まる。このように、スクリーン34は供給シュート22とディフューザ26との間で粒子が目詰まりするのを防止するために設けられる。図1に示されるとおり、バイパスシュート36が供給シュート22に取り付けられ、所定のサイズ(スクリーン34により決まる)より大きい全ての粒子が方向変更されてバイパスシュート36内に入るように、スクリーン34に位置合わせされている。バイパスコンベア38は、粒子がバイパスシュート36から排出されながら所定サイズより大きい粒子を収集する。
図1〜3についてみると、ディフューザ26およびディフューザハウジング28がより詳細に示されている。ディフューザハウジング28は供給シュート22に近接してディフューザ26を支持する。ディフューザ26は傾斜した壁面40およびベース42を含み、ほぼ円錐形の形状を形成する。ディフューザ26は必要に応じて任意の適切な形状であってもよいことは言うまでもない。
図1に示されるとおり、アプリケータ44または噴射ノズルがディフューザ26のベース42に近接して取り付けられている。好ましくは、アプリケータ44はディフューザ26の下に中心合わせして取り付けられ、粒子による損傷または目詰まりの可能性を低減する。入口管48がアプリケータ4に接続され、アプリケータ44に必要なコーティング材料を提供する。以下により詳細に説明されるとおり、アプリケータ44はディフューザ26から下向きにコーティングを噴射する。本発明に適切なアプリケータ44は当業者には公知であり、したがって詳細には説明されない。
図3に明示されるとおり、ディフューザハウジング28は実質的に箱形構造を形成する4つの壁面を含み、壁面の1つには窓が設けられている。第1の一対のスロット50が壁面の1つに形成され、第2の一対のスロット52が対向する壁面に第1の一対のスロット50と位置合わせして形成されている。一対のレール54がディフューザハウジング28を横切って延び、レールの各第1端部は対応する第1スロット50から外に突き出ており、各第2端部は対応する第2スロット52から外に突き出ている。レール54の第1端部はブラケット56により相互に結合される。第1のねじ付きシャフト58はブラケット56をディフューザハウジング28に相互結合する。レール54の第2端部はプレート60に固定される。好ましくは、第2の一対のねじ付きシャフト62がプレート60をディフューザハウジング28に相互に結合する。ディフューザ26は、ディフューザ26をディフューザハウジング28に装着するために、レール54に取り付けられる。レール54、ブラケット56、プレート60およびねじ付きシャフト58、62はディフューザハウジング28とディフューザ26との間に結合される調節機構を備え、この調節機構によりディフューザハウジング28に対するディフューザ26の高さを調節する。さらに、調整機構は、供給シュート22に対するディフューザ26の高さを調節し、ディフューザ26と供給シュート22との間の所望の間隙を画定する。好ましくは、ディフューザ26の高さは、装置20の作動に先立って、供給シュート22に対して固定される。
また図4〜6に示されるとおり、装置20の半組立品は参照符号64で概略的に示されている。半組立品64は、供給シュート22と、ディフューザ26と、アプリケータ44および出口シュート24とを含む。本発明の操作上の特徴のいくつかを最良に説明するために、これらの図では取り付け要素の多くは取り除かれており、したがってこの半組立品64では細部は幾分概略的に示されている。図4〜6では、アプリケータ44は入口管48を介してディフューザ26のベース42に固定されている。
図1〜2および4〜7に明示されるとおり、出口シュート24はディフューザ26まわりに配置される。供給シュート22と同様に、好ましくは、出口シュート24は入口において傾斜した壁面を有するホッパとして構成される。出口シュート24は、ディフューザ26およびアプリケータ44の下方に配置される偏向器66を含む。偏向器66は、上部67および底部69を含み、上部67の直径は底部69の直径より大きい。好ましくは、偏向器66は上部67から底部69に下向きに傾斜している。偏向器66は、出口シュート24を目詰まりさせることなく、またはアプリケータ44の動作に干渉することなく粒子を適切に方向変更するように傾斜している。さらにより好ましくは、偏向器66はベース42の範囲にまで及び、ベース42から落下する粒子のカーテン全体が偏向器66により方向変更されるようにしている。
図4〜6の実施形態では、出口シュート24は捕捉部分68と捕捉部分68より直径が小さい排出部分70とを含む。偏向器66は、より大きい捕捉部分68とより小さい排出部分70との間に角度を形成して位置する。好ましくは、出口シュート24の捕捉部分68は、ベース42に近接して偏向器66を配置するためにディフューザ26に隣接して位置する。偏向器66は代替として、例えば図1および2に示されているように、ディフューザハウジング28に直接取り付けられてもよい。図5および6に明示されるとおり、ディフューザ26のベース42または出口シュート24の捕捉部分68に対する偏向器66の角度αは45から80°であってもよく、好ましくは60°である。
図1〜2および4〜7で明示されるとおり、加熱要素78が偏向器66に取り付けられ、偏向器を所定の温度に維持する。これは偏向器66上へのコーティングの堆積を防止する。偏向器66の所定の温度は、使用されるコーティングの種類および量に依存して変化する。石油ワックスなどの典型的なワックスコーティングについては、偏向器66の所定の温度は華氏125から220度の範囲にあり、理想的には華氏180度に維持される。好ましくは、加熱要素78は偏向器66の周りに少なくとも部分的に巻き付けられている。さらにより好ましくは、加熱要素78は、偏向器66のほぼ全体が高温に加熱されるように、偏向器66の上部67から底部69にまで偏向器の周りに巻き付けられる。最も好ましい実施形態では、加熱要素78はさらに、偏向器66の周りに巻き付けられた加熱ケーブルとして形成される。加熱要素78は任意の適切な設計または構成であってもよいことは理解される。図1および2に概略的に示されるとおり、コントローラ80が加熱要素78に機能的に接続され、所定の温度が比較的一定に維持されることを保証する。
図5は半組立品64を通過する単一粒子を示しており、図6は半組立品64を通過する複数の粒子を示している。好ましくは、複数の粒子はさらに、複数の顆粒として定義される。さらにより好ましくは、複数の顆粒はさらに、例えば肥料用途に使用される種類などの多数の硫酸アンモニウムの顆粒として定義される。顆粒は、球体、楕円形または任意の他の適切な形状である。
好ましい実施形態の装置20を利用するコーティングを用いて複数の粒子を処理する特定の方法のステップは、図4〜6を参照して以下に詳細に説明される。最初に、複数の粒子が供給コンベア30から供給シュート22に供給される。供給シュート22の出口から出る粒子はディフューザ26と交差し、ディフューザ26周りに落下する粒子のカーテンを生成する。好ましくは、粒子は傾斜した壁面40と交差し、ベース42周りに落下する粒子のカーテンを生成する。上述のとおり、ディフューザ26の高さは供給シュート22に対して調節される。好ましくは、ディフューザ26の高さは、粒子がディフューザ26と交差するステップの前に、供給シュート22に対して固定される。
複数の粒子は供給シュート22を、およびディフューザ26周りを高スループット率で通過し、これにより、本発明は比較的短期間で多量の粒子を効率的に処理できる。装置20を通過する材料の割合は粒子の種類および粒子のサイズに依存して変化する可能性があることは理解される。1つの非限定的実施例では、1時間当たり200から40,000lbsで供給シュート22を、およびディフューザ26周りを通過する、粒子のスループットが含まれる。別の非限定的実施例として、粒子のスループットは、1時間当たり10,000から25,000の割合で、供給シュート22を、およびディフューザ26周りを通過する。粒子のスループットは任意の適切なデバイスまたは計算により決定できる。
コーティングは、出口シュート24の偏向器66に向かってディフューザ26から下向きに、所定のパターンでアプリケータ44から噴射される。図示されている実施形態では、コーティングは、噴射されるコーティングの外側周辺部を画定する円錐形パターンで下向きに噴射される。コーティングは、コーティングが偏向器66に向かって下向きに噴射される限り代替パターンで噴射されてもよいことは言うまでもない。コーティングは中空の円錐形パターンで下向きに噴射されて、偏向器66に向かって直接コーティングの大部分を噴射してもよい。代替として、コーティングは中実の円錐形パターンで下向きに噴射されて、偏向器66に向かって直接コーティングの一部を吹き付けおよび偏向器66の下方の出口シュート24の排出部分70内にコーティングの別の一部を吹き付けてもよい。いずれの場合でも、コーティングの外側周辺部は偏向器66の一部と交差する。図示されているとおり、コーティングの外側周辺部はディフューザ26のベース42の幅に近い幅で、偏向器66と交差する。好ましくは、コーティングはさらに固化防止剤として画定される。さらにより好ましくは、コーティングは石油ワックスであって、噴射される前に加熱される。偏向器66を加熱することは、加熱されたワックスコーティングが偏向器66上で固化また堆積しないことを保証する。この固化また堆積は偏向器66の効率を低下させることになる。これに加えて、偏向器66上に加熱されたワックスコーティングを維持することにより、偏向器66上のコーティングが、コーティングの外側周辺部の下方で偏向器66と交差する粒子に塗布される(以下に説明される)ことを可能にし、これにより全工程が向上する。
ディフューザ26のベース42から落下する粒子のカーテンは出口シュート24により捕捉され、偏向器66と交差して、コーティングの所定のパターンに粒子を方向変更し、コーティングを用いて粒子のそれぞれを処理する。好ましくは、粒子がコーティングを用いて処理される前に、粒子は偏向器66と交差して、粒子を所定のパターンに方向変更する。言い換えると、粒子は、粒子のカーテンがディフューザ26周りに落下し、偏向器66により方向変更されるときは、処理されない状態を維持している。したがって、好ましくは、粒子が処理されるのは、粒子が噴射コーティングの外側周辺部に方向を変更した後である。本発明のこの特徴はおそらく図10に最も明瞭に示されている。粒子の一部は粒子自体から離れるように方向変更されて、典型的には複数回数で偏向器66と交差する。偏向器66を加熱することにより、粒子が偏向器66内に方向変更されるとき、ワックスコーティングが粒子の適切な処理を連続的に促進する状態を維持することを保証する。
粒子の噴射パターンおよび方向変更によって、コーティングは、装置20を通過する高スループット率の粒子と比較すると、比較的低スループット率で噴射される。また、コーティングは本発明の全体範囲から逸脱することなく任意の適切な割合で噴射されてもよいことは言うまでもない。1つの非限定的実施例では、コーティングは1時間当たり15から80lbs、好ましくは1時間当たり25lbsの割合で噴射できる。好ましくは、偏向器と交差する粒子の少なくとも25%は工程中に処理される。さらにより好ましくは、偏向器と交差する粒子の約35から50%が処理される。非限定的実施例として、硫酸アンモニウム粒子の50%未満はこれら粒子の固化を防止するためにコーティングされる必要があることが判明している。別の非制限の例として、硫酸アンモニウム粒子のほぼ100%はこれらの粒子の固化を防止するためにコーティングされる必要があることが判明している。粒子に対する被覆率の割合は粒子の種類、粒子のサイズ、大気条件ならびに多数の他の要因に依存することは言うまでもない。したがって、被覆率の割合は、本発明の全体範囲から逸脱することなく大幅に変化する可能性がある。本発明はしたがって、コーティングが偏向器66上で固化または堆積しないことを保証すると同時に、最小量のコーティングを用いて多量の粒子を処理する効果的な方法を画定する。
処理された粒子は次に出口シュート24から排出され、出口コンベア32に沿って堆積する。上述のとおり、所定のサイズを超過する粒子は、バイパスシュート36の下のバイパスコンベア38に再び導かれる。
図7を参照すると、装置20の代替の半組立品64が全体に示されている。この代替の半組立品64は、上述と同一の効果的な処理ステップを実際に実行するための異なる構造体を組み込んでいる。特には、代替の半組立品64は外部チャンバ72と、ディフューザ26と、アプリケータ44および代替として構成された偏向器66とを含む。外部チャンバ72は、供給シュートおよび出口シュートの両方を画定し、任意の適切なサイズまたは構成である。代替として、供給シュートおよび/または出口シュートは外部チャンバ72に取り付けられる個別の構成要素であってもよい。ディフューザ26およびアプリケータ44は実際には同一構成を有する。ただし、偏向器66は、外部チャンバ72から内向きに延びる傾斜壁面66である。同様の加熱要素78は傾斜壁面66周りに配置され、好ましくは偏向器66を加熱するために傾斜壁面66周りに巻き付けられる。
本発明は例示によって説明されてきたが、用いられている用語は限定でなく説明の用語の性質を有するものであることは言うまでもない。当業者には明らかなとおり、上記の教示に照らして本発明の多くの修正例および変形例が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明は具体的に記載されているものとは異なって実現されてもよいことは言うまでもない。