JP2009521729A - 中間体転写ベルトおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリコン変性ポリイミド系樹脂を含む中間体転写ベルトおよびその製造方法を提供することにより、電気的特性、撥水性および放熱特性に優れるうえ、適切な機械的強度を持つ単層の中間体転写ベルトを提供することができ、従来のようにフッ素系樹脂層およびフッ素計樹脂との接着のための接着層などを追加しなくても、中間体転写ベルトとして十分な物性を提供することができ、工程上の効率を極大化することができる。
【選択図】なし
Description
q=−kA(dT/dX)
ここで、Aは複合材料の面積、Tは温度、Xは複合材料の厚さ、qは伝導によって伝達される熱量であり、kは物質の複合材料の熱伝導度である。
機械的撹拌器、還流冷却器および窒素流入口が取り付けられた4口フラスコに窒素を流入させながら、PMDA47gと4,4−オキシジアニリン43gを380gの非プロトン性超極性溶媒としてのDMFに溶解させ、ここに、両末端にアミノプロピル基が導入された数平均分子量600のポリジメチルシロキサンを4,4−オキシジアニリンの質量に対して10質量%で投入して完全に溶解させた。電気伝導性フィラーとして全体溶質の質量に対してケッチェンブラック2質量%、Dentall TM−200 0.5質量%を超音波分散器を介して前記溶液に分散させながら、常温で1時間反応させて電気伝導性フィラー含有のポリジメチルシロキサン変性ポリアミド酸溶液を製造した。
電気伝導性フィラーとしてDentall TM−200を使用しなかった以外は、実施例1と同一の方法でポリジメチルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
ポリジメチルシロキサンを4,4−オキシジアニリンの質量に対して30質量%で投入した以外は、実施例1と同一の方法でポリジメチルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
両末端にアミノプロピル基が導入された数平均分子量620のポリジメチルシロキサンを使用し、熱伝導性フィラーとして熱伝導度105W/mKおよび電気抵抗度102Ωcmの球状アルミナ(Al2O3)を全体溶質質量に対して3質量%で投入し、この際、粒径6μmのアルミナAと粒径0.5μmのアルミナBを7:3(A:B)の配合比で混合し、また、電気伝導性フィラーとして全体溶質質量に対してケッチェンブラック1.5質量%を混合した以外は、実施例1と同一の方法でポリジメチルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーであるアルミナを投入しなかった以外は、実施例4と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
両末端にアミノプロピル基が導入された数平均分子量750のポリジフェニルシロキサンを使用した以外は、実施例4と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとして粒径6μmのアルミナAと粒径0.5μmのアルミナBを6:4(A:B)の配合比にした以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとして粒径6μmのアルミナAと粒径0.5μmのアルミナBを3:7(A:B)の配合比にした以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとして、5μmの長さ、100W/mKの熱伝導度および102Ωcmの電気抵抗度を持つ針状のアルミナを単独で3質量%投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとして、5μmの長さ、156W/mKの熱伝導度および102Ωcmの電気抵抗度を持つ板状の窒化ホウ素を単独で3質量%投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとして粒径6μmのアルミナAと粒径0.5μmのアルミナBを7:3(A:B)の配合比で混合し、全体溶質質量に対して1.5質量%で投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとして粒径6μmのアルミナAと粒径0.5μmのアルミナBを7:3(A:B)の配合比で混合し、全体溶質質量に対して0.01質量%で投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
電気伝導性フィラーとしてケッチェンブラックを含んでいない以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
アルミナの代わりに、5μmの長さ、20W/mKの熱伝導度および101Ωcmの電気抵抗度を持つ針状のマイカを使用した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
ポリジフェニルシロキサンを4,4−オキシジアニリンの質量に対して5質量%で投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
ポリジフェニルシロキサンを4,4−オキシジアニリンの質量に対して35質量%で投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
熱伝導性フィラーとしてアルミナを36質量%で投入した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
アルミナの代わりに、75W/mKの熱伝導度および100Ωcmの電気抵抗度を持つケッチェンブラックを使用した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
アルミナの代わりに、12W/mKの熱伝導度および101Ωcmの電気抵抗度を持つモリブデン粉末を使用した以外は、実施例6と同一の方法でポリジフェニルシロキサン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
ポリジメチルシロキサンを投入させなかった以外は、実施例1と同一の方法でポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
比較例1と同様の方法でポリイミド系中間体転写ベルトを製造し、シリコン系成分としてのプライマーをスプレー方式で塗布した後、ケッチェンブラック2質量%およびDentall TM−200 0.5質量%が含有されたポリジメチルシロキサンを3回繰り返してスプレーコートした。最終的に、スプレーコーティング済みのサンプルを350℃以下で10〜60分間硬化させてポリイミド、プライマーおよびポリジメチルシロキサンの3層形態のシリコン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
ポリジフェニルシロキサンを投入しなかった以外は、実施例6と同一の方法でポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
比較例3と同様の方法でポリイミド系中間体転写ベルトを製造し、シリコン系成分としてのプライマーをスプレー方式で塗布した後、ケッチェンブラック2質量%およびDentall TM−200 0.5質量%が含有されたポリジメチルシロキサンを3階繰り返してスプレーコートした。最終的に、スプレーコーティング済みのサンプルを350℃以下で10〜60分間硬化させてポリイミド、プライマーおよびポリジメチルシロキサンの3層形態のシリコン変性ポリイミド系中間体転写ベルトを製造した。
FL5000 thermal conductivity analyzerを用いてASTM E1461基準でポリエチレンフォーム(Polyethylene foam)、シリコーンゴム(Silicone rubber)、石英ガラス(Quartz glass)、ジルコニア(Zirconia)を基準として測定した。
Mitsubishi Chemical社製の抵抗測定器を用いて連続的に電圧を試料に加えて測定した。この際、試料への電圧を10V、100V、250V、500Vおよび1000Vに変えながら、測定を行った。また、体積抵抗を測定するために金属素材の基板上に試料を設置し、試料当り10〜30秒の間隔で測定した。この際、環状のプローブを使用した。
シリコン変性ポリイミド系中間体転写ベルトの撥水特性および撥油特性を測定するために、これらの接触角を測定した。これらの接触角の測定は、25℃の室温で、CAHN社のDynamic Contact Angle MeterであるDCA3115を用いて行った。溶液は、脱イオン蒸留水およびエチレングリコール6μLを固着滴り(Sessile drop)の形で試料の表面に滴下して試料の表面と溶液滴りの界面が拡大されて示されたモニターを介して接触角を測定し、これを10回連続して測定することにより平均値を求めた。
シリコン変性ポリイミド系中間体転写ベルトの弾性率の場合、Instron社のuniversal Testing Machine Model1000を用いてJIS K 6301に基づいて測定した。
Claims (20)
- シリコン変性ポリイミド系樹脂を含む中間体転写ベルト。
- 20W/mK以上の熱伝導度および101Ωcm以上の電気抵抗度を持つ熱伝導性フィラーをさらに含む請求項1に記載の中間体転写ベルト。
- 熱伝導性フィラーは、粒径0.2〜20μmの球状フィラーである請求項2に記載の中間体転写ベルト。
- 球状フィラーは、粒径5〜20μmの粒子Aと粒径0.2〜5μmの粒子Bとを6〜7:4〜3(A:B)の割合で含む請求項3に記載の中間体転写ベルト。
- 前記熱伝導性フィラーは、全体溶質に対して0.01〜30質量%で含む請求項2に記載の中間体転写ベルト。
- 熱伝導性フィラーは、単一壁炭素ナノチューブ、多重壁炭素ナノチューブ、シリカ、アルミナ、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、雲母、チタン酸カリウム、チタン酸ベリリウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、および水酸化アルミニウムよりなる群から選ばれた1種または2種以上の組み合わせである請求項2に記載の中間体転写ベルト。
- 熱伝導度が5.1〜7.4W/mKである請求項2に記載の中間体転写ベルト。
- 電気伝導性フィラーをさらに含む請求項1または2に記載の中間体転写ベルト。
- 体積抵抗値が108〜1013Ωcmである請求項1に記載の中間体転写ベルト。
- 接触角が105°〜113°である請求項1に記載の中間体転写ベルト。
- 弾性率が0.8〜4.5GPaである請求項1に記載の中間体転写ベルト。
- シリコン変性ポリイミド系樹脂は、ジアンヒドリド、ジアミンおよびシリコン樹脂を含む共重合体である請求項1に記載の中間体転写ベルト。
- シリコン樹脂は、600〜2000の数平均分子量を持つ請求項12に記載の中間体転写ベルト。
- シリコン樹脂は、ジアミン含量に対して10〜30質量%で含む請求項12に記載の中間体転写ベルト。
- シリコン樹脂は、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、およびこれらの共重合体であるポリメチルフェニルシロキサンからなる群から選ばれた1種または2種以上の組み合わせである請求項12に記載の中間体転写ベルト。
- ジアンヒドリド、ジアミンおよびシリコン樹脂を非プロトン性超極性溶媒に溶解させてシリコン変性ポリアミド酸溶液を製造する段階と、
製造されたシリコン変性ポリアミド酸溶液をモールドに投入し、熱処理してイミド化する段階とを含む中間体転写ベルトの製造方法。 - シリコン変性ポリアミド酸溶液を製造する段階において、20W/mK以上の熱伝導度および101Ωcm以上の電気抵抗度を持つ熱伝導性フィラーをさらに含ませる請求項16に記載の中間体転写ベルトの製造方法。
- モールドは、外筒と内筒との二重構造をした円筒状のモールドである請求項16に記載の中間体転写ベルトの製造方法。
- シリコン変性ポリアミド酸溶液を製造する段階において、電気伝導性フィラーをさらに含ませる請求項16に記載の中間体転写ベルトの製造方法。
- イミド化する段階における熱処理は60〜400℃で行う請求項16に記載の中間体転写ベルトの製造方法。
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