JP2009520972A - 微少流体構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
特にバイオセンサ装置等の医療診断技術にて利用される装置用の微少流体構造体を提供する。
【解決手段】
流体の排出要素と、排出要素と通流状態であり、その下流側に配置されている排出先領域とを有するバイオセンサ装置等にて利用される微少流体構造体である。ブリッジ構造体10は排出要素にまで延びており、ブリッジ構造体10を越えて排出要素から排出先領域の方向へ流体を通流させる。ブリッジ構造体10はブリッジ面を含んでいることも可能である。又、ブリッジ面は親水性であることも可能である。更に、ブリッジ面は親水性膜または親水性層を含んでいることも可能である。更に、ブリッジは排出要素の近くに頂部を有していることも可能である。又、ブリッジは凸状ブリッジ面を有していることも可能である。更に、流体通路は排出要素の下流側に延びていることも可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は微少流体構造体に関する。
微少流体構造体は種々な用途に利用され、特に生体液等である流体のサンプリング及び試験のための装置において利用される。例えば、本発明は特にバイオセンサ装置等の医療診断技術にて利用される装置用の微少流体構造体において有用である。
WO03/056319は、生体液(例えば血液)または非生体液を含む流体(液体)を分析するために使用されるウェルまたは他のサイトの配列構造を有する電気化学用の微小電極を使用したバイオセンサ装置を開示する。開示されている構造は対象流体を分析のためにウェルおよび他のサイトに搬送すべくスクリーニング処理し、電気出力を生成することを要する。スクリーニング処理のために搬送される流体量はマイクロリットル(100万分の1リットル)単位である。生体的用途に利用される微小電極センサの他の例はUS2005/0072670で開示されている。
微少流体技術において利用される改良微少流体構造体が考案された。その第1の特徴によれば本発明は、流体を排出する排出要素と、その排出要素と通流状態であり、その下流側に配置されている排出先領域と、排出要素にまで延びたブリッジ構造体であり、そのブリッジ構造体を越えて排出要素から排出先領域の方向へ流体を通流させるブリッジ構造体とを含んだ微少流体構造体を提供する。
ブリッジ構造体は排出要素及び/又は対面する排出要素の表面上に存在する流体に局所的に橋渡しする。このブリッジ構造によって流体(例えば血漿)の受動流をブリッジ構造体の下流側に自然に流れさせ、あるいはその流れを加速させる。
1好適実施例では排出要素は赤血球分離膜を含むことができ、ブリッジ構造体を介した橋渡し接触状態が存在するため、本発明は分離膜の底部の血漿を流れ去らせることができる。橋渡し状態が局所的に創出されると、毛管作用によって排出要素の実質的に全隣接表面領域に拡散し、流体を自由に流れさせる。ブリッジ構造体が存在しなければ流体は排出要素の底面を最低エネルギー状態で塗膜するだけであり、通流状態は発生しないであろう(例えば作用適用のごとき他の強制搬送手段が適用されない場合)。
好適にはブリッジ構造体は親水性であるブリッジ面を含んでいる。好適にはブリッジ面は親水性膜または親水性層を含み、好適にはその膜溶液がブリッジ構造体を湿潤化し、その溶液と排出要素の下側との間よりも溶液とブリッジ面との間にさらに低い界面エネルギーを付与するようになっている。
好適にはブリッジは排出要素の近くに頂部を有している。1実施例においてはブリッジは凸状ブリッジ面を有しており、例えば半球面のごとき部分球体の形状面を有している。階段状縁部ではない湾曲縁部および湾曲表面は流れをスムーズにし、疎水度を小さくする。
好適には流体通路は排出要素の下流側に延びている。1好適実施例では流体通路は毛管流路を含む。好適には流体通路はマイクロリットルの流体を運搬する性能を有した微少流体通路である。毛管流路が円形断面チャンネルを含む場合には好適にはチャンネルの直径は0.1mmから5mm(さらに好適には1.5mmから2.5mm)である。
あるいは方形または他の形状の断面を有したチャンネルでも利用が可能であり、好適には辺寸法は0.001mmから3mm(さらに好適には0.05mmから1mm)である。下流側の流路は複数の連結毛管流路等である複数の流路を含んでいる。連結形態は樹枝状であってもよい。実施例によってはブリッジ構造体の表面は特定の設定通路に沿った液流を促進するような立体形状であってもよい。例えば特定の下流側流路への流れを促進させる立体形状である。ブリッジ構造体の立体形状は傾斜通路または谷型通路を含むこともできる。
好適には排出要素は一定量の流体を保持するようにアレンジされた受領要素を含む。好適にはこの受領要素は流体透過性である。好適には受領要素は流体をフィルタ処理するように作用する。1好適実施例では受領要素は生体液(好適には血液)をフィルタ処理し、血漿を通過させるように作用する。1好適実施例では排出要素は膜体を含む。好適にはその膜体は流体サンプルを膜体の表面に堆積させ、裏面を介して排出させるようにアレンジされている。
1実施例ではブリッジ構造体が排出要素と接触するように設計することができる。
あるいはブリッジ構造体は1μmから30μmの範囲で排出要素から離れるように設計することができる。
ブリッジ構造体の必要とされる高さ(すなわち排出要素からの距離)は排出要素を介した流体の通過並びに流体の縣滴の表面張力によって決定される。すなわち流体の粘度(および排出要素の孔サイズ)が関係する排出要素の表面張力によって決定される。流体が排出要素を通過する時間(滞留時間)はブリッジと排出要素との間の距離を変動させることで調整できる。
好適には排出先領域は排出要素から搬送された流体と反応する試薬物質を含んだ排出先ステーションを含む。この試薬物質は例えば電気活性物質を含むことができる。
1特殊実施例では排出先領域は複数の排出先ステーションを含む。それぞれの排出先ステーションは排出構造体から搬送される流体と反応する試薬物質を含む。このような実施例では別々の排出先ステーションはそれぞれ異なる試薬物質を含む。上述のように別々の排出先には別々の搬送チャンネルを介して試薬物質が排出される。
1特殊実施例ではそれぞれの排出先領域はウェルを含んでいる。好適には微少流体の毛管流路は好適にはウェルの底部での連結部を介してそれぞれのウェルと通流する。1特殊実施例では排出先領域はウェルの配列を含むことができ、好適には排出構造体はウェルの配列に導く微少流体毛管流路網を含んでいる。
1好適実施例では微少流体毛管流路はウェルの上部の連結部を介してそれぞれのウェルと連通する。
そのような特殊実施例はWO03/056319で開示されているような装置および構造体での利用に適しているであろう。そこでは電気化学微小電極センサがウェルまたは他のサイトの配列を有しており、生体液(例えば血液)または非生体液を含んだ流体の分析に利用される。
ブリッジ構造体の利用並びに排出要素からの流体流の促進は、流体をトリクル効果ではなく流体の不連続波として排出先領域に下流側流路を介して搬送させる。これでさらに均等で同時的な搬送先域への搬送が可能になる(特に複数の搬送先域への搬送が必要なとき)。
1好適実施例では本発明の構造体はその第1端に隣接した排出要素と、その第2端に隣接した排出先領域と、排出要素と排出先領域との間で延びている微少流体毛管流路とを有したテストストリップ装置を含む。
これら実施例ではサンプル流体は排出要素に送られ、サンプルは下側の貯液部へ流入し、その後に毛管チャンネル流路内に送られる。このようなアレンジによって、例えば従来の横方向搬送/分離システムよりも少ないヘマトクリットへの依存により血液をフィルタ処理する大表面積(分離膜)を可能にする。さらに速い分離/第3流路も利用が可能である。
本発明を添付図面を利用した例示のみを目的とする実施例によってさらに詳細に解説する。図1は本発明による微少流体構造体の第1実施例の概略断面図である。図2は図1で示す構造体の一部の詳細図である。図3はブリッジ構造体の傾斜面の実施例の概略図である。図4は本発明による微少流体構造体の別実施例の概略図である。図5は図4で示す構造体を利用して実施された試験の結果を示すグラフである。図6は本発明によるさらに別な構造体の概略図である。図7は図6で示す構造体を利用して実施された試験の結果を示すグラフである。図8は本発明によるブリッジ構造体の別実施例を図示する。図9はブリッジ間隔/ブリッジ高を変動させた場合の分離膜を通過する唾液、血漿および血液の流量を示すグラフである。
図1には微少流体装置形態であるバイオセンサ装置が図示されている。この装置は生体液サンプルスクリーニングストリップ1を含んでいる。ストリップ1は、例えばWO03/056319の実施例で開示されているタイプのセンサと同じ、あるいは類似した微小バンド電極を備えた電気化学センサ等である様々なセンサが利用できる。本発明の概念を具現化させる微少流体通路とアレンジを簡潔に説明する目的並びに図面の簡素化のために本明細書ではセンサ電極を図示しない。
図1で示すアレンジでは血液分離膜2は排出要素として作用し、ウェルの配列と連結するように延びる微少流体通路5内に血漿を排出する(2つのウェル3、4を図示)。このストリップは親水性層6と、典型的には500μmと100μmの辺長を有する直線包囲断面である一体的に形成された微少流体毛管流路(微少流路)5を含むスペーサテープ層7とを含む一連の層で形成されている。適した分離膜2の例はホワットマン社のVF1、VF2並びにPALL社のGFDまたはBTS膜である。
スペーサ層7の上方にはウェル3、4の最下部を形成する開口部と、血液分離膜2の下方の開口部とを含む封止層8が提供されている。封止層8はプラスチック材料製でよく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリカーボネート(PC)製であり、典型的にはその片面を感圧または感熱接着層でコーティング処理されている。スペーサテープ7は典型的にはプラスチック(例えばPETまたはPC)製であり、典型的には両面を感圧または感熱接着層でコーティング処理されている。親水性層6はプラスチック(例えばPETまたはPC)材料製でよく、その片面を混合界面活性剤を用いて感圧または感熱層でコーティング処理することができる。アクリル系接着剤を感圧または感熱接着剤として使用することもできる。それら構造体並びに材料はあくまでも例示であり、他の材料並びに構造体であっても本発明の範囲内で有効利用できる。
封止層8の上方にはストリップの電気化学セル層を含むストリップの上方層構造部9が存在する。この上方電気化学セル層構造部は本明細書では詳細には解説されていないが、例示的構造はWO/03/056319において開示されている。血液分離膜2のための受領ステーションを形成する開口部はウェル3、4の上部を形成する開口部と同様に上部層構造部9を通過して形成されている。好適にはウェル3、4は約0.8mmから1.0mmの直径を有している。ウェルの直径である0.1mmから0.5mmは特定利用形態に応じて選択的に利用できる。非円形形状のウェルが使用されるときには長さや幅は典型的には0.1mmから5mm(さらに典型的には0.9mmから1mm)となる。典型的にはウェルの深度は50μmから1000μmであり、さらに典型的には200μmから800μmであり、最も典型的には300μmから600μmであろう。
ウェル3、4内には電気活性物質が含まれている。この電気活性物質8は多孔質ケーキを形成するようにフリーズドライ加工されている。血漿の測定サンプル(後述する)のウェル3、4への導入で電気活性物質が溶解して電気化学反応が生じ、測定可能電流、電圧及び電荷がセル内で発生する。電気活性物質についてはWO03/056319で詳説されている。
微少流体毛管流路5は封止層の開口部を介してウェル3、4および血液分離膜2と連結している。血液サンプルは膜の表面2a上に置かれ、膜2はフィルタ処理された血漿が膜の裏面2bに現れるように血液をフィルタ処理する。血漿は毛管流路5に流入し、それぞれのウェルの各底部からウェル3、4へと進入する。典型的にはシステムへと流入する血漿の量はマイクロリットル単位であり、典型的には0.2μLから30μLの範囲である。
重力が不足するため分離膜2からの血漿流を毛管流路5へと促すのは困難である。本発明によれば、ブリッジ構造体10は毛管流路5の頭部に分離膜2の下流側に隣接して配置されている。図示の実施例ではブリッジ構造体10は親水性層6の裏面の凹部11で形成されたディンプル形状である。
ブリッジ構造体10の目的は、微少流体毛管流路5と、分離膜2の隣接裏面2b上の血漿との間に局所的なブリッジを形成することである。図示の実施例では、血漿は分離され、膜2の裏面をディンプルへと流れる。血漿はその後ディンプル10を下り、毛管流路5を満たす。ブリッジ構造体のディンプル10は膜2に局所的に接触して血漿ブリッジ作用を開始させる。血漿ブリッジ機能が創出されると毛管作用によって膜の全裏面に拡散し、膜からヘッドチャンバ12および毛管流路5へと血漿を自由通流させる。膜2の血漿相互作用による表面張力は、これに接触するディンプル状ブリッジ構造体10の固相親水性膜表面によって破壊される。
ブリッジ構造体10は好適には固相(好適には非孔質性で好適には親水性)の表面を有しており、さらに膜2との接触部に頂面(好適には凸状、ドーム形状、あるいは少なくとも部分球体)を有している。階段状または角張った表面は疎水性傾向があるため湾曲表面が望ましい。前述の実施例ではディンプル構造部10について主に説明した。本発明の範囲内で他の構造形状も採用できることが理解できよう。例えば層6の表面に接着された、あるいは製造時に一体的に形成された親水性表面のプラスチック製球体またはドーム状要素を利用してもよい。さらにディンプル、球体またはドーム状要素の集合体でも利用できる。さらに、指状突起体、傾斜状表面あるいはその他の突起体等の非球体(または部分球体)の表面形状も採用できる。網状またはメッシュ形状を有するブリッジ構造体も特定の利用形態では効果的に機能することが確認されている。
図示の実施例では、ディンプル構造体10の頂部10aは分離膜2の裏面2bと接触している。頂部10aが膜2の裏面2bに蓄積する血漿と接触するなら、頂部10aを極小の隙間によって離すことでも膜2の効果的なブリッジ機能を達成できる。1μmから30μmの範囲の隙間で本発明が効果的に機能することが確認されている。特定の流体のために隙間を制御することで、分離膜2を通過して分離膜2から下流側の毛管流路5へと流れる流体を制御することが可能である。膜から頂部10aへの必要距離は通過する流体(分離膜2の下側からの縣滴)の表面張力によって決定される。すなわち通過流体の粘度、膜の表面張力、膜の孔サイズおよびその他の要素が関与する。
さらに膜内の流体の滞留時間は、膜2の下側2aからのブリッジ構造体10の頂部10aの距離によって制御できる。例えばレクチン含有ガラス繊維ドープ膜(例えばホワットマン社のGFD-VF2)では、レクチンを作用させるための時間として流体サンプルを膜内に数秒間保つ必要がある。ブリッジ頂部10aが離れているため、縣滴がブリッジの隙間を渡るだけの必要な大きさに到達するためには数秒を要する。
ブリッジ構造体10が存在しない場合、毛管チャンネルへの血漿流は100パーセント重力に依存しなければならないが、血漿と膜2との間の相互作用による表面張力に打ち克つには不十分である。このような状況では血漿は流れないであろう。遠心分離システムまたは加圧装置を利用してこの状況を克服できるであろうが、システムがさらに複雑となる。本発明のブリッジシステムでは、ウェルを同時に満たす可能性が高い流体の不連続パルスまたは不連続波でウェル3、4を、満たすことができる。
流体の特性を制御するため、ブリッジ構造体の表面形態をさらに制御することが可能である。例えば図3に示すように、傾斜形状の親水性ブリッジ構造体110を有することが可能である。膜102からの流体を毛管チャンネル105へ(例えば図3に示すように右方向へ)と優先的に方向付けるために利用できる。あるいは、一連のウェル3、4への搬送のため、流れを選択されたチャンネルに方向付けるよう、湾曲状ブリッジ構造体に頂部から下方に延びる谷部またはチャンネル部を提供することもできる。
その他のブリッジ構造体を図8aから図8fに図示している。図8aから8fまでのそれぞれの構造体を横方向断面図で示している。図8aの構造体では複数の球体10(例えば球体ガラスボール体)が底層6上に設置されてブリッジを形成している。ボール体10の頂部はブリッジ頂面を形成し、流体は毛管作用によってボール体10の下流側を通過する。他の構造も底層6上にそれぞれ異なる形状と特徴とを有する頂部10の集合体を含んでいる。
さらに本発明の実施例を説明するため実験を行なった。
[実験1]
図4に示す例示的実施例に従った第1テストストリップを製造した。この実施例では、分離膜構造体402は80μg/mlのレクチン溶液に浸漬され通風室内で一晩乾燥させたホワットマンVF2ファイバーガラス膜を含んでいる。テストストリップの親水性封止層408の4mm穴の中央に配置された2mm直径円のモノフィラメントナイロンメッシュ(NITEX225/42、SEFAR製)で血漿ブリッジ410を形成した。レクチン分離膜構造体402が親水封止層402を覆う接着層409へ接着され、2Kg重量が5秒間膜に適用された。
静脈血をLi:ヘパリン被覆真空容器内へ引き入れ、その後撹拌して3時間後に捨てた。その後60μlの血液を血液分離膜402上にピペットで置いた。血液サンプル適用と血漿の毛管チャンネル405内への出現までの時間を顕微鏡内の観察によりストップウォッチで測定した。
プラズマブリッジ410の高さの変動(およびこれに伴うブリッジ410と膜402下側との分離距離の変動)を調べ、それぞれの高さで5回繰り返し測定した。全血液から血漿が流れるためにかかった時間に対する血漿ブリッジ高の効果が決定された。プラズマが流入した貯液部の深さは各場合に180μmであった。
全血液の代わりに血漿をVF2膜402へと送る第2テストを実施した。血漿のチャンネルへの進入にかかった時間を全血液のときと同じ方法で記録した。結果を図5にまとめた。
[実験2]
図6に示す例示的実施例に従った第2テストストリップを製造した。この実施例で使用した分離膜構造体602は図4の実施例で使用したレクチン被覆ホワットマンVF2血液分離膜である。180μmの高さのディンプル形状ブリッジ610を図4の実施例のNITEXブリッジの代わりに基材606内に形成した。
60μmの全血液をVF2膜に送り、血漿がチャンネル605に出現するまでの時間をストップウォッチで測定した。測定は両側が上向きのVF2膜を使用してディンプル血漿ブリッジを用いた場合と用いない場合の両方で行なった。結果を図7にまとめた。
[実験3]
さらに別のテストストリップをほぼ図6に示す例示的実施例に従って製造したが、レクチン被覆VF2膜の代わりにPALL BTS SP300膜を用いた。
静脈血をLi:ヘパリン被覆真空容器内へ引き入れた。血液を撹拌し続け、3時間後に捨てた。60μlの血液を血液分離膜402上にピペットで置き、血漿が出現するまでの時間を顕微鏡とストップウォッチによって記録した。測定はディンプル血漿ブリッジ610を用いて、または用いずに、または膜を加圧して膜と基材とを接触させて行なった。
下記の表に示すように、血漿をチャンネル内のBTS300膜から流出させるには血漿ブリッジが必要である。
構造 血漿流 血液と血漿の出現間隔
BTS300 − >180秒
ディンプル無し
BTS300 + 27秒
ディンプル有り
BTS300 + 21秒
ディンプル無し
[加圧による接触]
[実験4]
テスト液として血漿、血液および唾液を用いて実験1を繰り返し、流体が流れるのに要した時間を測定した。結果を図9に示した。それぞれの実験を5回繰り返し平均を取った。
図9は、異なる高さのディンプルを使用した場合に流体がNitex膜を通過するのに要する時間の平均値を示している。テストした流体は血液、血漿および唾液であった。
本発明は、本発明以外の拡散手段を利用する必要がある状況で流体を毛管流路あるいは他の微少流体構造体へと流入させるための便利で単純な手段を提供する。この構造体は特に粘液などのマイクロリットル単位の流体を用いる生体液スクリーニング処理のためのセンサに適している。本発明を、血漿、血液および唾液のサンプリングのためのバイオセンサでの使用における実施例について説明した。当業者であれば、本発明がその他の微少流体装置においても利用できることが容易に理解できよう。
図1は本発明による微少流体構造体の第1実施例の概略断面図である。 図2は図1で示す構造体の一部の詳細図である。 図3はブリッジ構造体の傾斜面の実施例の概略図である。 図4は本発明による微少流体構造体の別実施例の概略図である。 図5は図4で示す構造体を利用して実施された試験の結果を示すグラフである。 図6は本発明によるさらに別な構造体の概略図である。 図7は図6で示す構造体を利用して実施された試験の結果を示すグラフである。 図8は本発明によるブリッジ構造体の別実施例を図示する。 図9はブリッジ間隔/ブリッジ高を変動させた場合の分離膜を通過する唾液、血漿および血液の流量を示すグラフである。

Claims (29)

  1. 微少流体構造体であって、
    流体の排出要素と、
    前記排出要素と通流状態であり、その下流側に配置されている排出先領域と、
    ブリッジ構造体と、
    を含んでおり、前記ブリッジ構造体は前記排出要素にまで延びており、前記ブリッジ構造体を越えて前記排出要素から前記排出先領域の方向へ流体を通流させることを特徴とする微少流体構造体。
  2. ブリッジ構造体はブリッジ面を含んでいることを特徴とする請求項1記載の構造体。
  3. ブリッジ面は親水性であることを特徴とする請求項2記載の構造体。
  4. ブリッジ面は親水性膜または親水性層を含んでいることを特徴とする請求項3記載の構造体。
  5. ブリッジは排出要素の近くに頂部を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の構造体。
  6. ブリッジは凸状ブリッジ面を有していることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の構造体。
  7. 流体通路は排出要素の下流側に延びていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の構造体。
  8. 流体通路は毛管流路を含んでいることを特徴とする請求項7記載の構造体。
  9. 構造体はマイクロリットル単位あるいはそれ以下の流体を対象とする寸法であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の構造体。
  10. 排出要素は一定量の流体を保持するようにアレンジされた受領要素を含んでいることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の構造体。
  11. 受領要素は流体透過性であることを特徴とする請求項10記載の構造体。
  12. 受領要素は流体をフィルタ処理するように作用することを特徴とする請求項11記載の構造体。
  13. 受領要素は血液をフィルタ処理し、血漿を通過させるように作用することを特徴とすることを特徴とする請求項12記載の構造体。
  14. ブリッジ構造体は受領領域に存在する受領要素と接触するように設計されていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の構造体。
  15. ブリッジ構造体は1μmから30μmの範囲で排出要素から離れていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の構造体。
  16. 排出先領域は排出要素から搬送された流体と反応する試薬物質を含んだ排出先ステーションを含んでいることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の構造体。
  17. 試薬物質は電気活性物質を含むことを特徴とする請求項16記載の構造体。
  18. 排出先領域は複数の排出先ステーションを含んでおり、それぞれの前記排出先ステーションは排出構造体から搬送される流体と反応する試薬物質を含んでいることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の構造体。
  19. 別々の排出先ステーションはそれぞれ異なる試薬物質を含んでいることを特徴とする請求項18記載の構造体。
  20. 排出先領域はウェルを含んでいることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載の構造体。
  21. 排出先領域はウェルの配列を含んでいることを特徴とする請求項1から20のいずれかに記載の構造体。
  22. ウェルまたはウェルの配列に導く微少流体毛管流路網を含んでいることを特徴とする請求項20または21記載の構造体。
  23. 電気化学電極センサを含んでいることを特徴とする請求項1から22のいずれかに記載の構造体。
  24. 排出要素は表面で流体サンプルを受領し、裏面で排出するようにアレンジされていることを特徴とする請求項1から23のいずれかに記載の構造体。
  25. その第1端に隣接した排出要素と、その第2端に隣接した排出先領域と、前記排出要素と前記排出先領域との間で延びている微少流体毛管流路とを有したテストストリップ装置を含んでいることを特徴とする請求項1から24のいずれかに記載の構造体。
  26. 流体はブリッジ構造体の下流側の第1方向と排出先領域とを横切る方向で前記排出要素と前記ブリッジ構造体を第1方向に進行し、続いて第2方向に進行して越えることを特徴とする請求項1から25のいずれかに記載の構造体。
  27. 流体は排出要素とブリッジ構造体の下流側へ流れ、その後ブリッジ要素の下流側へと流れることを特徴とする請求項26記載の構造体。
  28. 請求項1から27のいずれかに記載の微少流体構造体を含む装置。
  29. 請求項1から28のいずれかに記載の微少流体構造体を含むバイオセンサ装置。
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