JP2009519009A - キメラケラチン結合エフェクタータンパク質 - Google Patents

キメラケラチン結合エフェクタータンパク質 Download PDF

Info

Publication number
JP2009519009A
JP2009519009A JP2008541701A JP2008541701A JP2009519009A JP 2009519009 A JP2009519009 A JP 2009519009A JP 2008541701 A JP2008541701 A JP 2008541701A JP 2008541701 A JP2008541701 A JP 2008541701A JP 2009519009 A JP2009519009 A JP 2009519009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
keratin
nucleic acid
binding
polypeptide
acid molecule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008541701A
Other languages
English (en)
Inventor
バルク,ハイコ
リーブマン,ブルクハルト
レーンツ,ハイケ
プトック,アルネ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2009519009A publication Critical patent/JP2009519009A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/64Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/08Anti-ageing preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q5/00Preparations for care of the hair
    • A61Q5/12Preparations containing hair conditioners
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/62DNA sequences coding for fusion proteins

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gerontology & Geriatric Medicine (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

本発明は、キメラケラチン結合エフェクタータンパク質及びそれらの皮膚化粧品における使用に関する。

Description

本発明は、キメラケラチン結合エフェクタータンパク質及びそれらの皮膚化粧品における使用に関する。
脊椎動物細胞は、フィラメントを含み、その中の1群はケラチンで構成される。例えば、デスモプラキン又はプラコフィリン1などの特定のタンパク質は、特定の配列モチーフ、いわゆるケラチン結合ドメインによって、毛髪、皮膚、並びに手指爪及び足指爪にも存在するこれらのケラチンに結合する(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978-92. Epub 2003 Jan 26; Hopkinson SB, Jones JC., The N-terminus of the transmembrane protein BP180 interacts with the N-terminal domain of BP230, thereby mediating keratin cytoskeleton anchorage to the cell surface at the site of the hemidesmosome, Mol Biol Cell. 2000 Jan;11(1):277-86; Smith E.A., Fuchs E., Defining the Interactions Between Intermediate Filaments and Desmosomes, The Journal of Cell Biology, Volume 141, 1998)。
ヒトの皮膚は、何らかの老化の過程を免れることができず、一部は内因性の過程(時間による老化)に起因し、一部は外因性要因(環境、例えば光による老化)に起因する。さらに、ざ瘡、脂性若しくは乾燥性皮膚、角化症、酒さ、皮膚症及び光線皮膚症などの光感受性反応、炎症反応、紅斑反応、アレルギー反応又は自己免疫反応などの、皮膚の外観の一時的又は持続性変化が起こり得る。
外因性要因には、特に、太陽光又は類似のスペクトルを有する照射の人工光源、また照射の結果生成する場合があるフリーラジカル又はイオン化合物が挙げられる。これらの要因には、タバコの煙、並びに皮膚の自然の生理又は組織を乱す、オゾン、フリーラジカル、一重項酸素及び他の活性酸素又は窒素化合物などの、タバコの煙中にある反応性化合物も挙げられる。
上述の損傷、障害を回避及び処置するために、並びに、皮膚、髪、手指爪及び足指爪のケア及び装飾的処置及び美化のために、多数の化粧用組成物及び医薬調製物が化粧品産業及び医薬品産業によって利用できるようになった。これらの調製物の構成要素としてタンパク質を使用することは、長い間知られている。それらの特別な特性のために、タンパク質及び酵素は、そのような組成物の生産で広い分野の用途を有するだけでなく、むしろ、酵素活性又は構造付与特性のために、それらは皮膚及び毛髪にプラスとなる生理的変化をもたらす。
しかし、タンパク質は通常動物生物体の表面構造との固定された結合に入り込むことができず、すなわち、例えば皮膚、毛髪との結合は2、3種類のタンパク質だけに確保されているにすぎない。ゆえに、ある生理的又は装飾的特性を有するタンパク質を使用した結果、タンパク質がそれらの作用点に到達して、所望の生理的又は装飾的作用のために必要とされる十分な時間にわたってそこに留まることは、保証されない。
ドイツ特許出願(出願番号DE102005011988.3)では、化粧用調製物におけるケラチン結合ドメインの使用が記載されている。国際特許出願(出願番号PCT/EP/05/005599)では、ケラチン結合ドメインが、エフェクター分子とカップリングすることができることも開示されている。
したがって、本発明の目的は、皮膚、毛髪、手指爪及び足指爪に使用するために皮膚化粧用に用いることができる新型のタンパク質を提供することであった。有利には、ケラチン結合特性を有し、皮膚化粧効果を発揮し、また、化粧及び/又は皮膚化粧用の配合物又は調製物を生産するのに適当である、タンパク質又はポリペプチドを特定することが目的であった。
本発明は、第1に、(a)少なくとも1つのケラチン結合ポリペプチド(i)及び(b)少なくとも1つのさらなるエフェクターポリペプチド(ii)を含むキメラケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
特に好ましい実施形態では、これらは、ケラチン結合ポリペプチド(i)がヒトの皮膚ケラチン、毛髪ケラチン又は爪ケラチンへの結合アフィニティを有するものである。好ましくは、本発明において使用されるケラチン結合ポリペプチド(i)は、
(a)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列の少なくとも1つを含む、あるいは
(b)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列の少なくとも1つと少なくとも40%の同一性を有し、かつケラチンに結合可能なポリペプチドに相当する。
ケラチン結合ポリペプチド(i)は、
(c)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子、
(d)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212又は214に示される配列の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む核酸分子、
(e)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98 100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列のポリペプチドをコードする核酸分子、
(f)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212若しくは214に示される少なくとも1つの配列に相当する核酸配列を有する核酸分子、又は、この核酸分子から置換、欠失若しくは挿入により誘導される核酸分子であって、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213若しくは215に示される少なくとも1つの配列に対し少なくとも40%の同一性を有し、かつケラチンに結合可能なポリペプチドをコードする核酸分子、
(g)(c)〜(e)に示される核酸分子によりコードされるポリペプチドに対して生起されたモノクローナル抗体によって認識されるポリペプチドをコードする核酸分子、
(h)(c)〜(e)に示される核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、
(i)(c)〜(e)に示される核酸分子又は少なくとも15nt、好ましくは20nt、30nt、50nt、100nt、200nt若しくは500ntを含むその部分断片をプローブとして用いてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にてDNAバンクから単離することができる、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、並びに
(j)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、166、213又は215に示されるアミノ酸配列の1つを逆翻訳して作製される核酸分子、
からなる群より選択される少なくとも1つの核酸分子を含む核酸分子によってコードされることが好ましい。
本発明は好ましくは、そのエフェクターポリペプチド(ii)が、酵素、抗体、エフェクター結合タンパク質、蛍光タンパク質、抗菌性ペプチド及び自己集合タンパク質からなる群より選択されるケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
本発明は、特に好ましくは、エフェクターポリペプチド(ii)として、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、チロシナーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、リゾチーム、アミログリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、フォトリアーゼ及びカタラーゼからなる群より選択される酵素を含む、ケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
さらに、エフェクターポリペプチド(ii)として、シルクタンパク質を、特に好ましくは配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209若しくは210に示される配列の少なくとも1つを含むか、又は、配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209若しくは210に示される配列の少なくとも1つに対して少なくとも40%の同一性を有するポリペプチドに相当するシルクタンパク質を含むケラチン結合エフェクタータンパク質が好ましい。
さらに、本発明は、
(k)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210で示される配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子、
(l)配列番号150で示される配列の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む核酸分子、
(m)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210に示される配列のポリペプチドをコードする核酸分子、
(n)配列番号150に示される核酸配列を有する核酸分子、又は、この核酸分子から置換、欠失若しくは挿入により誘導される核酸分子であって、配列番号151に示される配列に対して少なくとも40%の同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子、
(o)(k)〜(m)に示される核酸分子によってコードされるポリペプチドに対して生起されたモノクローナル抗体によって認識されるポリペプチドをコードする核酸分子、
(p)(k)〜(m)に示される核酸分子とストリンジェント条件下でハイブリダイズする、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、
(q)(k)〜(m)に示される核酸分子又は少なくとも15個のヌクレオチドを含むその部分断片をプローブとして用いてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にてDNAバンクから単離することができる、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、並びに
(r)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210の配列で示されるアミノ酸配列の1つを逆翻訳して作製される核酸分子
からなる群より選択される少なくとも1つの核酸分子を含む核酸分子によってコードされるシルクタンパク質を含むケラチン結合エフェクタータンパク質に関する。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明に係るキメラケラチン結合エフェクタータンパク質は、上記のポリペプチド(i)及び(ii)が翻訳融合によって互いに連結されているタンパク質である。
本発明はさらに好ましくは、上記のポリペプチド(i)及び(ii)が化学的カップリング反応によって互いに連結されているケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。ここでは、エフェクターポリペプチド(ii)がケラチン結合ポリペプチド(i)の内部アミノ酸の側鎖、C末端又はN末端に共有結合するケラチン結合エフェクタータンパク質が好ましい。
さらに、本発明は、エフェクターポリペプチド(ii)及びケラチン結合ポリペプチド(i)がスペーサーエレメントによって互いに結合されている、上記のケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。これらは、好ましくは、架橋剤であるスペーサーエレメントによって互いに結合されているケラチン結合エフェクタータンパク質である。
スペーサーエレメントを含み、そのスペーサーエレメントが、ケラチン結合ポリペプチド(i)とエフェクターポリペプチドとを、前記ポリペプチドの内部アミノ酸の側鎖、C末端又はN末端に結合することによってそれらを互いに共有結合する少なくとも二官能基のリンカーである、ケラチン結合エフェクタータンパク質も好ましい。すでに記載したケラチン結合エフェクタータンパク質の他に、ポリペプチド(i)及び(ii)を結合するスペーサーエレメントがポリペプチドであるものも好ましい。
本発明は、好ましくは皮膚保護組成物、スキンケア組成物、皮膚洗浄組成物、毛髪保護組成物、ヘアケア組成物、毛髪洗浄組成物、毛髪染料又は装飾化粧品である皮膚化粧品における、上記ケラチン結合エフェクタータンパク質の使用をさらに提供する。
本発明は、上記ケラチン結合エフェクター分子の1つを含む上述の皮膚化粧品をさらに提供する。
さらに、本発明は、配列番号168、176、182、188、194及び200で示されるアミノ酸配列によるタンパク質を提供する。
本発明は、配列番号167、175、181、187、193又は199で示される配列による核酸分子も同様に提供する。
さらに、本発明は、配列番号167、175、181、187、193又は199で示される配列による核酸配列を有する核酸分子を含む、DNA発現カセットを提供する。
同様に、本発明は、配列番号167、175、181、187、193又は199で示される配列による核酸配列を有する核酸分子を含むDNA発現カセットを含む、ベクターを提供する。
さらに、本発明は、
(s)上述のベクターの少なくとも1つ、又は
(t)上述の発現カセットの少なくとも1つ、又は
(u)配列番号167、175、181、187、193若しくは199で示される配列による核酸分子によってコードされる少なくとも1つのポリペプチドを含むポリペプチドをコードする上述の核酸分子の少なくとも1つ
を含むトランスジェニック細胞を提供する。
定義
本発明の目的での「抗体」とは、抗原(身体に対し異質である感染症病原因子又は生体物質)に対して保護するためにヒト及び顎を有する脊椎動物が産生するタンパク質である。抗体はより高等な真核生物の免疫系において中心的な成分であり、白血球の一種であるB細胞により分泌される。抗体は血液中及び組織の細胞外体液中にある。
本発明の目的での「逆翻訳」とは、タンパク質配列の、そのタンパク質をコードしている核酸配列への翻訳を意味する。したがって逆翻訳は、アミノ酸配列を、それに相当する核酸配列へと解読する方法である。従来の方法は、コンピュータを使った配列比較により得た、特定の生物のためのコドン使用頻度表の作製に基づいている。コドン使用頻度表を使用して、特定の生物の特定のアミノ酸に最も頻繁に使用されるコドンを決定することができる。タンパク質の逆翻訳は、当業者には公知であり、この目的のために特に作製されたコンピュータアルゴリズムを使用して行うことができる(Andres Moreira and Alejandro Maats. TIP:protein backtranslation aided by genetic algorithms. Bioinformatics, Volume 20, Number 13 pp. 2148-2149 (2004);G Pesole, M Attimonelli, and S Liuni. A backtranslation method based on codon usage strategy. Nucleic Acids Res. 1988 March 11;16(5 Pt A):1715〜1728)。
本発明の目的のために、「キメラケラチン結合エフェクタータンパク質」は、ケラチン結合ポリペプチド、タンパク質又はタンパク質ドメイン(i)、及びエフェクターポリペプチド、エフェクタータンパク質又はエフェクタータンパク質ドメイン(ii)を含むタンパク質を意味し、記載するポリペプチド、タンパク質又はタンパク質ドメインは、人工的に連結される。「人工的に連結される」は、生物工学的又は化学技術的方法を用いて形成され、生物界、例えば前記ポリペプチド、タンパク質又はタンパク質ドメインが自然に生成される生物体では実現されない連結を意味する。キメラケラチン結合エフェクタータンパク質を生成するために、生物工学的方法の場合は翻訳融合が好ましく、化学技術的方法の場合は、用語「化学的カップリング反応」とみなされる方法が好ましい。
「翻訳融合」は、ポリペプチド、タンパク質又はタンパク質ドメインをコードする少なくとも2つの核酸分子の結合が、そのキメラ核酸分子の翻訳事象の結果、連続するポリペプチド鎖を形成することができるような方法で実現される、キメラ核酸分子の生成を意味するものと理解される。
「装飾用化粧品」は、主としてケア(手入れ)のためには使用されず、皮膚、毛髪、並びに/又は手指爪及び足指爪の外見の美化又は改善のために使用される化粧用助剤を意味する。このタイプの助剤は、当業者であれば適切に知られており、例えば、コールペンシル、マスカラ、アイシャドウ、着色デイクリーム、パウダー、コンシーラースティック、ほお紅、リップスティック、リップライナースティック、メークアップ、マニキュア液、グラマージェルなどが含まれる。皮膚又は毛髪に着色するために適切な組成物もまた含まれる。
「薬用化粧料」又は「皮膚化粧用組成物」又は「皮膚化粧用調製物」とも称される「皮膚化粧品」は、(i)皮膚、毛髪、並びに/又は手指爪及び足指爪へのダメージに対する保護のため、(ii)皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪へのすでにあるダメージを処置するため、並びに(iii)皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪のケアのための組成物又は調製物であり、皮膚化粧品、爪用化粧品、毛髪用化粧品、皮膚、衛生又は医薬用の組成物、調製物及び配合物、並びに皮膚(感覚特性)を改善するためのものが含まれる。装飾用化粧品用の組成物は、明らかに含まれる。またスキンケア組成物も含まれ、化粧品としての観点を考慮して薬剤として皮膚科学的な使用目的が実現される。このタイプの組成物又は調製物は、皮膚の障害を助け、予防し、治療するために使用され、美容作用のほかに、生物学的作用を生じさせる。上記の定義をするために、「皮膚化粧品」は、化粧用として適合性のある媒体中に、当業者によく知られており、化粧品ハンドブック、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and formulations of cosmetics], Huthig Verlag, Heidelberg, 1989, ISBN 3-7785-1491-1、又はUmbach, Kosmetik:Entwicklung, Herstellung und Anwendung kosmetischer Mittel [Cosmetics:development, manufacture and use of cosmetic compositions], 2nd extended edition, 1995, Georg Thieme Verlag, ISBN 3 13 712602 9に見出すことができる、適切な助剤及び添加剤を含む。
本発明の目的での「皮膚化粧活性成分」又は「皮膚化粧用活性成分」とは、皮膚化粧品の個々の作用機序を実現するのに関わっている、上記の定義による皮膚化粧品中にある活性成分である。したがってこれらは例えば、皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪のダメージを保護し、(ii)皮膚、毛髪、並びに/又は手指爪及び足指爪のすでにあるダメージを処置するために使用することができ、(iii)皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪をケアする特性を有し、(iv)装飾的美化あるいは皮膚、毛髪、並びに/又は手指爪及び足指爪の外見の改善のために使用される活性成分である。スキンケア用活性成分も含まれ、化粧品としての観点を考慮して薬剤として皮膚科学的な使用目的が実現する。このタイプの活性成分は、皮膚の障害を助け、予防し、治療するために使用され、美容作用のほかに、生物学的作用をもたらす。このタイプの活性成分は、例えば、天然又は合成ポリマー、顔料、湿潤剤、油、ワックス、タンパク質、酵素、ミネラル、ビタミン、サンスクリーン(日焼け止め剤)、染料、香料、抗酸化剤、過酸化物分解剤、防腐剤、並びに皮膚の障害を助け、予防し、及び治療するために使用され、健康な状態に回復させ、ダメージを予防し、再生させ、又は皮膚の全体的状態を改善させる生物学的作用を有する医薬活性成分の群から選択される。
本発明の目的のために、「発現カセット」は、細胞又は生物体、好ましくは原核細胞、酵母又は真核細胞の細胞培養での発現を保証する少なくとも1つの遺伝子制御エレメント(例えばプロモーター)に、機能的に連結する核酸分子を含む核酸分子を意味する。
「機能的結合」は、例えば、プロモーターと、(例えば、ケラチン結合エフェクタータンパク質をコードする)発現される核酸分子と、適宜、さらなる調節エレメント、例えばターミネーターとの、各調節エレメントが核酸分子のトランスジェニック発現の間にその機能を果たすことができるような連続配置を意味する。このために、化学的な意味での直接結合は、必ずしも必要ではない。例えばエンハンサー配列などの遺伝子制御配列は、標的配列に対してより遠い位置から、又は、他のDNA分子からでさえも、それらの機能を発揮することができる。遺伝子導入によって発現される核酸分子が、プロモーターとして作用する配列の後に置かれ、両配列が共有結合する配置が好ましい。好ましくは、プロモーター配列とここで遺伝子導入によって発現される核酸配列との間の距離は、200塩基対未満であり、特に好ましくは100塩基対よりも小さく、非常に特に好ましくは50塩基対よりも小さい。
機能的結合を形成し、さらに発現カセットを形成することは、慣用的な組換え及びクローニング技術を用いて実現することができ、これらは、例えば、Maniatis T、Fritsch EF及びSambrook J (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor (NY)、Silhavy TJ、Berman ML及びEnquist LW (1984) Experiments with Gene Fusions、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor (NY)、Ausubel FM et al. (1987) Current Protocols in Molecular Biology、Greene Publishing Assoc. and Wiley Interscience、並びにPlant Molecular Biology Manual中でGelvin et al. (1990)によって記載されている。しかし、2つの配列間に、例えば、ある制限酵素切断部位を有するリンカー又はシグナルペプチドの機能を有する、さらなる配列を置くことも可能である。配列の挿入は、融合タンパク質の発現を導くこともできる。好ましくは、プロモーター及び発現される核酸配列の結合からなる発現カセットは、ベクター内に組み込まれた形態で存在することができ、植物ゲノム中に、例えば形質転換によって挿入することができる。
用語「細胞」は、個々の細胞を指す。用語「細胞」は、細胞集団を指す。この集団は、同期化されて又は同期化されずに存在することができる。「細胞」又は「複数の細胞」には、単細胞生物体、さらには、多細胞複合体又は生物体の構成要素としての細胞が含まれる。
細胞又は生物体と関連して「トランスジェニック」は、核酸分子、そこからコードされるポリペプチド、前記核酸分子を含む発現カセット若しくはベクター、又は、前記核酸分子、発現カセット若しくはベクターで形質転換された細胞若しくは生物体に関して、
(a)ケラチン結合ポリペプチド(i)、又は
(b)エフェクタータンパク質、又は
(c)(a)及び(b)
をコードする核酸分子がそれらの天然の遺伝的環境に位置しないか又は遺伝子工学的方法によって修飾される、遺伝子工学的方法によって達成される全ての細胞又は生物体を意味し、その場合、修飾は、例えば、1つ又は複数のヌクレオチド基の置換、付加、欠失又は挿入であることができる。天然の遺伝的環境とは、元の生物体内の天然の染色体遺伝子座、又はゲノムライブラリー内での存在を意味する。ゲノムライブラリーの場合、核酸配列の天然の遺伝的環境は、少なくとも部分的に保持される。この環境は、核酸配列を少なくとも片側に配置(flank)させ、少なくとも50bp、好ましくは少なくとも500bp、特に好ましくは少なくとも1000bp、非常に特に好ましくは少なくとも5000bpの配列長を有する。天然の発現カセット、例えばケラチン結合ポリペプチドプロモーターとケラチン結合ポリペプチドをコードする対応遺伝子との天然の組合せは、後者が例えば突然変異誘発などの非天然の、合成的(「人工的」)方法によって修飾される場合、トランスジェニック発現カセットになる。適当な方法が記載されている(米国特許第5,565,350号、WO00/15815)。
本発明の目的のために、「エフェクターポリペプチド」は、ある予見可能な効果、好ましくは、皮膚、毛髪並びに/又は手指爪及び足指爪に対する生物学的若しくは生理的、保護的、予防的及び/又はケア的効果を有するタンパク原性皮膚化粧活性成分を意味する。エフェクター分子は、好ましくはポリペプチド、タンパク質又は酵素などのタンパク原性化合物である。自己集合タンパク質が特に好ましく、シルクタンパク質が非常に特別に好ましい。
本発明の目的での「ケラチン」とは、ロープ様タンパク質複合体で構成される中間径フィラメントを意味する。中間径フィラメントは、平行に配置された同じタイプ(モノマー)の多くのタンパク質で構成され、チューブ様の構造をしている。中間径フィラメントは、結合し、比較的大きい束となる(張原繊維)。中間径フィラメントは、微小管及びアクチンフィラメントと共に細胞の細胞骨格を形成する。中間径フィラメントには5種類の区別がある。すなわち、酸性ケラチン及び塩基性ケラチン、デスミン、ニューロフィラメント並びにラミンである。本発明の目的のために特に好ましいのは、上皮(多細胞動物生物体の外側の体表全てを覆う単層又は多層の細胞層)中にある酸性ケラチン及び塩基性ケラチンである。1種又は複数の「ケラチン」(あるいは、角質物質、硬タンパク質)は、細胞の安定性と形状に関与するタンパク質を意味する。このタンパク質は、哺乳動物の皮膚、毛髪及び爪の成分である。ケラチンの強度は、繊維形成により強化される。個々のアミノ酸鎖は、右巻きのα-ヘリックスを形成し、これらのへリックスは3個毎に左巻きのスーパーヘリックス(=プロトフィブリル)を形成する。11個のプロトフィブリルが集まって、ミクロフィブリルとなり、これらの集まりがまた束となり、マクロフィブリルを形成し、これが、例えば毛髪細胞を囲んでいる。
「ケラチン結合ポリペプチド」は、上記の定義の意味の範囲内であるケラチンに結合する特性を有するポリペプチド又はタンパク質を意味する。したがって、ケラチン結合ポリペプチドもまた、中間径フィラメントに関連したタンパク質である。これらのケラチン結合ポリペプチドは、ケラチンに対して、あるいはプロトフィブリル、ミクロフィブリル又はマクロフィブリルなどのケラチンからなるマクロ構造に対して結合アフィニティを有する。さらに、ケラチン結合ポリペプチドは、哺乳動物の皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪への結合アフィニティを有するポリペプチドを意味すると理解される。
「ケラチン結合ポリペプチド」は、哺乳動物生物体において、ケラチン、ケラチン繊維、皮膚又は毛髪の結合と関連する生物学的機能を有するポリペプチドでもある。ケラチン結合ポリペプチドはまた、ケラチン、ケラチン繊維、皮膚又は毛髪への実際の結合に必要な結合モチーフ又はタンパク質ドメインも意味する。ケラチン結合ポリペプチド(ii)のケラチンへの結合は、実施例8、9及び10に記載された条件下で試験することができる。ケラチン結合ポリペプチドは、上記の定量的ケラチン結合試験において、デスモプラキン(配列番号2)のケラチン結合能、好ましくはデスモプラキンのケラチン結合ドメインB(配列番号4)のケラチン結合能の約10%、20%、30%、40%又は50%、好ましくは50%、60%、70%、80%又は90%、特に好ましくは100%、125%、150%、特に非常に好ましくは200%、300%又は400%、最も好ましくは500%、600%、700%又は1000%又はそれ以上を有するポリペプチドである。
「化粧用として適合性のある媒体」は、広義に理解するべきであり、化粧用又は皮膚化粧用調製物の製造に適切な物質とこれらの混合物を意味する。それらは、好ましくはタンパク質と適合する媒体である。
ヒト及び/又は動物の皮膚組織又は毛髪と接触する場合、「化粧用として適合性のある物質」は、刺激作用又はダメージをもたらさず、他の物質との不適合性を有さない。さらにこれらの物質は、僅かなアレルギーの可能性を有し、国の登録認定機関に化粧用調製物における使用を承認されている。これらの物質は、当業者によく知られており、例えば、化粧品ハンドブック、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and formulations of cosmetics], Huthig Verlag, Heidelberg, 1989, ISBN 3-7785-1491-1に見出すことができる。
「核酸」又は「核酸分子」は、一本鎖又は二本鎖の形態のセンス又はアンチセンス配向の、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、又はそれらのポリマー若しくはハイブリッドを意味する。核酸又は核酸分子という用語は、遺伝子、DNA、cDNA、mRNA、オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドを説明するために使用することができる。
「核酸配列」は、上記の定義による核酸分子のデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドの連続的な結合した配列を意味し、利用可能なDNA/RNA配列決定法を使用して確認することができ、ヌクレオチドを表す略語、文字又は単語のリストで表され又は示される。
本発明の目的での「ポリペプチド」とは、アミノ酸が共にペプチド結合を介して線状に結合している、アミノ酸分子から構成される巨大分子を意味する。ポリペプチドは、いくつかのアミノ酸(約10個〜100個)で構成されることが可能であるが、概ね少なくとも100個のアミノ酸から構成されるタンパク質も含まれる。しかし、数千個のアミノ酸を含むことも可能である。好ましくは、ポリペプチドは、少なくとも20個、30個、40個又は50個、特に好ましくは少なくとも60個、70個、80個又は90個、特に非常に好ましくは少なくとも100個、125個、150個、175個又は200個、最も好ましくは少なくとも200個超のアミノ酸を含むが、上限が数千個のアミノ酸でも可能である。
2つの核酸配列の間の「相同性」又は「同一性」は、対象の全配列長に亘る、核酸配列の同一性を意味すると理解され、これはプログラムアルゴリズムGAP(Wisconsin Package Version 10.0、University of Wisconsin、Genetics Computer Group(GCG)社製、Madison、USA;Altschul et al. (1997)Nucleic Acids Res. 25:3389ff)を利用して、下記のパラメーター設定により比較によって計算される:
ギャップ加重:50
長さ加重:3
平均マッチ:10
平均ミスマッチ:0
例えば、核酸をベースとして配列番号1と少なくとも80%の相同性を有する配列は、上記の一連のパラメーターによる上記のプログラムアルゴリズムによって、配列番号1と比較した場合、少なくとも80%の相同性を有する配列を意味すると理解される。
2つのポリペプチド間の相同性は、対象の全配列長に亘るアミノ酸配列の同一性を意味すると理解され、これはプログラムアルゴリズムGAP(Wisconsin Package Version 10.0、University of Wisconsin、Genetics Computer Group(GCG)社製、Madison、USA)を利用して、下記のパラメーター設定により比較によって計算される:
ギャップ加重:8
長さ加重:2
平均マッチ:2.912
平均ミスマッチ:-2.003
例えば、ポリペプチドをベースとして配列番号2と少なくとも80%の相同性を有する配列は、上記の一連のパラメーターによる上記のプログラムアルゴリズムによって、配列番号2と比較した場合、少なくとも80%の相同性を有する配列を意味すると理解される。
「ハイブリダイゼーション条件」は、広義に理解すべきであり、用途に応じてストリンジェント又はよりストリンジェントでないハイブリダイゼーション条件を意味する。このようなハイブリダイゼーション条件は、とりわけSambrook J, Fritsch EF, Maniatis T et al., in Molecular Cloning (A Laboratory Manual), 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989, pages 9.31-9.57) 又はCurrent Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, N.Y. (1989), 6.3.1-6.3.6に記載されている。当業者であれば、特異的ハイブリダイゼーションと非特異的ハイブリダイゼーションとを区別することができるハイブリダイゼーション条件を選択するであろう。例えば、洗浄ステップの間の条件は、低ストリンジェントな条件(約2×SSC、50℃)、及び高ストリンジェントな条件(約0.2×SSC、50℃、好ましくは65℃)から選択することができる(20×SSC:0.3Mのクエン酸ナトリウム、3MのNaCl、pH7.0)。さらに、洗浄ステップの間の温度は、室温である約22℃の低ストリンジェントな条件から、約65℃のより高ストリンジェントな条件に高めることができる。塩濃度及び温度の両方のパラメーターを、同時に、あるいはいずれの場合にも他のパラメーターを一定に保ちながら個々に変更することができる。ハイブリダイゼーションの間、例えば、ホルムアミド又はSDSなどの変性剤を使用することもできる。50%ホルムアミドの存在下で、ハイブリダイゼーションを、42℃で行うことが好ましい。ハイブリダイゼーション及び洗浄ステップのいくつかの例示的な条件を下記に示す。
1.ハイブリダイゼーション条件を、例えば下記の条件から選択することができる:
(a)4×SSC、65℃、
(b)6×SSC、45℃、
(c)6×SSC、100μg/mlの変性し断片化された魚精子DNA、68℃、
(d)6×SSC、0.5%SDS、100μg/mlの変性サケ精子DNA、68℃、
(e)6×SSC、0.5%SDS、100μg/mlの変性し断片化されたサケ精子DNA、50%ホルムアミド、42℃、
(f)50%ホルムアミド、4×SSC、42℃、又は
(g)50%(容量/容量)ホルムアミド、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%フィコール、0.1%ポリビニルピロリドン、50mMリン酸ナトリウムバッファー(pH6.5)、750mM NaCl、75mMクエン酸ナトリウム、42℃、又は
(h)2×又は4×SSC、50℃(低ストリンジェンシー条件)、
(i)30〜40%ホルムアミド、2×又は4×SSC、42℃(低ストリンジェンシー条件)
500mN リン酸ナトリウムバッファー(pH7.2)、7%SDS(g/V)、1mM EDTA、10μg/ml 一本鎖DNA、0.5%BSA(g/V)(Church and Gilbert, Genomic sequencing. Proc. Natl. Acad.Sci. U.S.A.81:1991. 1984)。
2.洗浄ステップは、例えば、下記の条件から選択することができる:
(a)0.015M NaCl/0.0015M クエン酸ナトリウム/0.1%SDS、50℃
(b)0.1×SSC、65℃
(c)0,1×SSC、0.5%SDS、68℃
(d)0.1×SSC、0.5%SDS、50%ホルムアミド、42℃
(e)0.2×SSC、0.1%SDS、42℃
(f)2×SSC、65℃(低ストリンジェンシー条件)。
一実施形態では、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、下記の通りに選択される。
ハイブリダイゼーションバッファーは、ホルムアミド、NaCl及びPEG6000を含むものを選択する。ハイブリダイゼーションバッファー中にホルムアミドがあることによって、2本鎖核酸分子が不安定化し、その結果としてハイブリダイゼーション温度は、ストリンジェンシーを低下させずに42℃に低下させることができる。ハイブリダイゼーションバッファー中の塩の使用は、二本鎖の再生率又はハイブリダイゼーション効率を増加させる。PEGは、溶液の粘度を増加させるが、これは再生率に悪影響を有し、溶液中にポリマーがあることによって、残りの培地中のプローブの濃度が増加し、それによってハイブリダイゼーション率が増加する。バッファーの組成は下記の通りである。
Figure 2009519009
42℃で一晩ハイブリダイゼーションを行う。翌朝フィルターを3回、いずれの場合にも2×SSC+0.1%SDSで約10分間洗浄する。
明細書と関連して、「ヒドロキシ官能基担持エフェクター分子」、「ヒドロキシ官能基」は、これらのOH基を担持する分子がエステル化反応を介して他の分子と共有結合することを可能にする遊離OH基又はヒドロキシル基を意味する。本発明の目的での「ヒドロキシ官能基」はまた、例えば、メトキシ、エトキシなどの誘導体などのOH官能基に化学変換することができるものである。ここで本発明のエフェクター分子は、少なくとも1つのヒドロキシル基を有する。しかし、2つ、3つ又はそれ以上のヒドロキシ官能基を有するエフェクター分子を使用することも可能である。
明細書と関連して、「アミノ官能基担持エフェクター分子」、「アミノ官能基」は、前記アミノ官能基担持分子がアミド結合を介して他の分子に共有結合することを可能にするアミノ基を意味する。本発明の目的での「アミノ官能基」はまた、アミノ官能基に化学変換することができるものである。ここで本発明のエフェクター分子は、少なくとも1つのアミノ官能基を有する。しかし、2つ、3つ又はそれを超えるアミノ官能基及び/あるいは第2級アミノ基を有するエフェクター分子を使用することも可能である。
リンカー分子の、エフェクター分子又はケラチン結合タンパク質への結合に関連した「カップリング」は、前記分子の共有結合を意味する。
「カップリング官能基」は、エフェクター分子又はケラチン結合タンパク質の官能基と共有結合できる、リンカー分子の官能基である。例示することのできる非限定的な例としては、ヒドロキシ基、カルボキシル基、チオ基及びアミノ基である。「(複数の)カップリング官能基」又は「カップリング官能基」及び「(複数の)アンカー基」又は「アンカー基」は、同意語として使用する。
自己集合タンパク質
自己集合タンパク質は、適当な条件下で自発的に集合して、より高分子量の秩序ある構造(とりわけ、球、皮膜、小線維)を生成することができるタンパク質又はペプチドである。これらは、合成的、生物模倣的、又は、天然物起源のタンパク質及びペプチドであることができる。非限定的な例は、構造タンパク質、高βシートタンパク質及び両親媒性及びらせん状のペプチドである。
本発明の目的のために、「スペーサーエレメント」は、ケラチン結合ポリペプチド(i)をエフェクターポリペプチド(ii)から物理的に分離する分子又は巨大分子を意味する。
スペーサーエレメントは、以下に記すリンカー分子、さらには例えば、オリゴペプチド、ポリペプチド又はタンパク質ドメインなどのタンパク原性エレメントを含む。
ベクターは、宿主細胞内で安定して存在し、複製することができるDNA分子である。ベクターは、例えば、プラスミド、コスミドである。さらに、ベクターは、それらの細胞が必ずしも同じ生物体(例えばファージ、ウイルス、さらにはアグロバクテリウム菌)に属する必要はなく、DNAエレメントを1つの細胞から他の細胞へ輸送することができるDNA分子を意味すると理解することもできる。有利な実施形態では、目的遺伝子を含む発現カセットの挿入は、プラスミドベクターによって実現される。細胞又は生物体内の染色体外で存在することができるベクターが好ましい。宿主ゲノムへの発現カセット/ベクターの安定的組込みも、同様に可能である。
用語「発現ベクター」は、調節エレメントと機能的結合にある目的DNA分子を含み、したがって標的生物での目的DNA分子の発現を保証することができるベクターを指す。
本発明は、(a)少なくとも1つのケラチン結合ポリペプチド(i)及び(b)少なくとも1つのさらなるエフェクターポリペプチド(ii)を含む、キメラケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。特に好ましい実施形態では、それらは、ケラチン結合ポリペプチド(i)がヒトの皮膚ケラチン、毛髪ケラチン又は爪ケラチンに対する結合アフィニティを有するものである。
特に好ましくは、ケラチン結合ポリペプチド(i)が、
(a)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列の少なくとも1つを含む、あるいは
(b)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列の少なくとも1つに対して少なくとも40%、45%又は50%、好ましくは少なくとも55%、60%、65%又は70%、特に好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%又は94%、特に非常に好ましくは少なくとも95%又は96%の同一性を有し、かつケラチンに結合可能なポリペプチドに相当するものである。
本発明の好ましい実施形態では、使用されるケラチン結合ポリペプチド(i)は、
(c)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子、
(d)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212又は214に示される配列の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む核酸分子、
(e)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列のポリペプチドをコードする核酸分子、
(f)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212若しくは214に示される少なくとも1つの配列に相当する核酸配列を有する核酸分子、又は、この核酸分子から置換、欠失若しくは挿入により誘導される核酸分子であって、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213若しくは215に示される少なくとも1つの配列に対し少なくとも40%、45%若しくは50%、好ましくは少なくとも55%、60%、65%若しくは70%、特に好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%若しくは94%、特に非常に好ましくは少なくとも95%若しくは96%の同一性を有し、かつケラチンに結合可能なポリペプチドをコードする核酸分子、
(g)(c)〜(e)に示される核酸分子によりコードされるポリペプチドに対して生起されたモノクローナル抗体によって認識されるポリペプチドをコードする核酸分子、
(h)(c)〜(e)に示される核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、
(i)(c)〜(e)に示される核酸分子又は少なくとも15nt、好ましくは20nt、30nt、50nt、100nt、200nt又は500ntを含むその部分断片をプローブとして用いてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にてDNAバンクから単離することができる、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、並びに
(j)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示されるアミノ酸配列の1つを逆翻訳して作製される核酸分子
からなる群より選択される少なくとも1つの核酸分子を含む核酸分子によりコードされる。
本発明に係る適切なケラチン結合ポリペプチドドメインは、デスモプラキン、プラコフィリン、プラコグロビン、プレクチン、ペリプラキン、エンボプラキン、トリコヒアリン、エピプラキン又は毛包タンパク質のポリペプチド配列中に存在する。
本発明の好ましい実施形態では、配列番号2、42、44、46、48、146、150、153、156、157、158、160、162、164若しくは166に示される配列のデスモプラキン又はその部分配列、及び/あるいは配列番号18、20、26、28、32、34、36、213、215に示される配列のプラコフィリン又はその部分配列、及び/あるいは配列番号50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70に示される配列のプラコグロビン又はその部分配列、及び/あるいは配列番号86に示される配列のペリプラキン、及び/あるいは配列番号90、92、94、96、98、102、104、105に示される配列のエンボプラキン又はその部分配列、及び/あるいは配列番号138及び140に示される配列を、ケラチン結合ポリペプチドとして使用する。好ましいケラチン結合ドメインは、配列番号4、6、8、10、12、14、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示されるデスモプラキンポリペプチド、及びその機能的等価物である。極めて特に好ましい本発明の実施形態では、配列番号156、157、158、160、162、164、166、213及び/又は215に示されるケラチン結合ポリペプチドが、本発明の方法に使用される。最も好ましい本発明の実施形態では、配列番号213に示されるケラチン結合タンパク質が使用される。配列番号213中にあるヒスチジンアンカーの有無にかかわらず、このタンパク質を使用することができることは言うまでもない。したがって、ヒスチジンアンカー(又は同様に使用される精製/検出系)は、C末端に存在してもよい。前記ケラチン結合タンパク質の実際の使用において(例えば、化粧用調製物中)、ヒスチジンアンカー(又は同様に使用される精製/検出系)は必要ない。したがって、さらなるアミノ酸配列なしで前記タンパク質を使用することが好ましい。
本発明に同様に含まれるものは、特に開示されているケラチン結合ポリペプチド(i)の「機能的等価物」及び本発明の方法におけるこれらの使用である。
本発明の範囲内で、これらの特に開示されたケラチン結合ポリペプチド(i)の「機能的等価物」又は類似体とは、ケラチン結合ポリペプチドとは異なる、例えばケラチン結合などの所望の生物学的活性も有するポリペプチドである。したがって、例えば、ケラチン結合ポリペプチドの「機能的等価物」は、実施例に記載した定量的ケラチン結合試験において、他の点では同等の条件下で、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136 138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示されたポリペプチドのケラチン結合能の約10%、20%、30%、40%又は50%、好ましくは60%、70%、80%又は90%、特に好ましくは100%、125%、150%、特に非常に好ましくは200%、300%又は400%、最も好ましくは500%、600%、700%又は1000%又はそれ以上を有するポリペプチドを意味すると理解される。
本発明においては、「機能的等価物」とは、特に、上記のアミノ酸配列の少なくとも1つの配列位置において、具体的に記載されるアミノ酸以外のアミノ酸を有するが、それにもかかわらず上記の生物学的活性の1つを有する変異タンパク質をも意味すると理解される。したがって、「機能的等価物」には、任意の配列位置において特定の変化が起こる可能性がある、変異によって得られる変異タンパク質が含まれる(ただし、その変化が本発明による特性のプロファイルを有する変異タンパク質をもたらす場合)。
本発明の目的での「変異」とは、プラスミド中又は生物体のゲノム中の遺伝子変異体の核酸配列の変化を意味する。変異は、例えば複製する間の誤差の結果として起こる場合、又は変異源による場合がある。多数の生物的、化学的又は物理的変異源が、当業者には公知ではあるが、生物体の細胞ゲノムにおける自然変異の割合は非常に低い。
変異には、1つ又は複数の核酸基の置換、挿入、欠失が挙げられる。置換は、個々の核酸塩基の置き換えを意味すると理解され、ここでは、塩基転移(プリン塩基によるプリン塩基の置換又はピリミジン塩基によるピリミジン塩基の置換)と、塩基転換(プリン塩基によるピリミジン塩基の置換(又はその反対))とを区別する。
付加又は挿入は、追加の核酸基のDNAへの組込みを意味するものと理解され、読み枠の移動をもたらす可能性がある。この種類の読み枠の移動においては、「インフレーム」の挿入/付加と、「アウトフレーム」挿入とを区別する。「インフレーム」の挿入/付加の場合、読み枠は維持され、挿入された核酸によってコードされたアミノ酸の数だけ増えたポリペプチドが生じる。「アウトフレーム」挿入/付加の場合、元来の読み枠は失われ、完全な機能性ポリペプチドの形成はもはや可能でない。
欠失は、1つ又は複数の塩基対の喪失を表し、これも同様に「インフレーム」又は「アウトフレーム」読み枠の移動をもたらし、またそれに関連して完全なタンパク質の形成に関する結果がもたらされる。
ランダム変異又は部位特異的変異を生じさせるために使用することができる変異誘発物質(変異源)並びに適用できる方法及び技術は当業者には公知である。このような方法及び変異源は、例えば、A.M. van Harten [(1998)、「Mutation breeding: theory and practical applications」, Cambridge University Press, Cambridge, UK], E Friedberg,G Walker, W Siede [(1995)、「DNA Repair and Mutagenesis」, Blackwell Publishing]、又はK. Sankaranarayanan, J. M. Gentile, L. R. Ferguson [(2000)「Protocols in Mutagenesis」, Elsevier Health Sciences]に記載されている。
部位特異的変異を導入するために、例えば、in vitro mutagenesis Kits、LA PCR in vitro Mutagenesis Kit(宝酒造社製、京都)、又はStratagene社製QuikChange(登録商標)Kit、又は適切なプライマーを使用したPCR突然変異誘発などの慣用の分子生物学的方法及びプロセスを使用することができる。
上述したように、数多くの化学的、物理的及び生物的変異源がある。
以下に列挙した変異源を例として示すが、限定的なものではない。
化学的変異源は、それらの作用機序に従って細分することができる。すなわち、塩基類似体(例えば、5-ブロモウラシル、2-アミノプリン)、単官能性及び二官能性アルキル化剤(例えば、エチルメチルスルホン酸、硫酸ジメチルなどの単官能性のもの、又は亜硫酸ジクロロエチル、マイトマイシン、ニトロソグアニジン、ジアルキルニトロソアミン、N-ニトロソグアニジン誘導体などの二官能性のもの)、あるいは挿入物質(例えば、アクリジン、臭化エチジウム)がある。
したがって、例えば本発明の方法のために、本発明に係るポリペプチド、例えば配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213及び/又は215に示されるポリペプチドの変異の結果として得たものを使用することも可能である。
適切なアミノ酸置換の例を、下記の表に示す。
Figure 2009519009
配列番号2において、天然で2849位にあるセリンは、この位でのリン酸化を避けるために、例えばグリシンで置換することが可能であることが知られている(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230)and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978〜92. Epub 2003 Jan 26)。
上記の意味では、「機能的等価物」はまた、記載したポリペプチドの「前駆体」、並びにポリペプチドの「機能的誘導体」及び「塩」でもある。
ここで「前駆体」とは、所望の生物学的活性の有無にかかわらず、ポリペプチドの天然又は合成の前駆体である。
「塩」という表現は、本発明のタンパク質分子に関して、カルボキシル基の塩、又はアミノ基の酸付加塩を意味すると理解される。カルボキシル基の塩は、それ自体が公知の方法によって調製することができ、例えば、ナトリウム、カルシウム、アンモニウム、鉄及び亜鉛塩などの無機塩;また例えば、アミン(トリエチルアミンなど)、アルギニン、リシン、ピペリジンなどの有機塩基を有する塩が挙げられる。酸付加塩、例えば、塩酸又は硫酸などの鉱酸との塩、並びに酢酸及びシュウ酸などの有機酸との塩なども同様に、本発明において提供される。
「機能的等価物」には当然、他の生物から取得可能なポリペプチド、及び天然に存在する変異体(対立遺伝子)も含まれる。例えば、配列の比較によって、相同配列領域又は保存領域の範囲を決定することができる。これらの配列を使用して、DNAデータベース(例えば、ゲノム又はcDNAデータベース)を、生物情報学の比較プログラムを使用して同等の酵素があるかを調べることができる。公共で利用できる適切なコンピュータプログラム及びデータベースは、十分に当業者には公知である。
公知のタンパク質配列のこれらのアラインメントは、例えば、InforMax社のベクターNTI8(2002年9月25日版)などのコンピュータプログラムを使用して行うことができる。
さらに、「機能的等価物」は、上記のポリペプチド配列又はそれから誘導される機能的等価物の1つを有し、N末端又はC末端の機能的連結においてそれらと機能的に異なる(すなわち、融合タンパク質の部分の相互の本質的な機能低下がない)少なくとも1つのさらなる異種配列を有する融合タンパク質である。このような異種配列の非限定的な例は、例えば、シグナルペプチド又は酵素である。
本発明に含まれる「機能的等価物」は、特に開示されたタンパク質の相同体である。定義において記載されているコンピュータプログラム及びコンピュータアルゴリズムを使用して計算した場合、これらは、特に開示されたアミノ酸配列の1つに対して、少なくとも40%、45%又は50%、好ましくは少なくとも55%、60%、65%又は70%、特に好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%又は94%、特に非常に好ましくは少なくとも95%又は96%の相同性を有する。
タンパク質のグリコシル化が起こり得る場合は、本発明における「機能的等価物」には、脱グリコシル化型又はグリコシル化型、及びグリコシル化パターンの改変によって得ることができる修飾型の上記の種類のタンパク質が含まれる。
タンパク質のリン酸化が起こり得る場合は、本発明における「機能的等価物」には、脱リン酸化型又はリン酸化型、及びリン酸化パターンの改変によって得ることができる修飾型の上記の種類のタンパク質が含まれる。
本発明に係るポリペプチドの相同体は、変異体のコンビナトリアルバンクをスクリーニングすることによって、例えば変異体の短縮(shortening)によって同定することができる。例えば、タンパク質変異体のバンクは、核酸レベルでのコンビナトリアル突然変異誘発によって、例えば、合成オリゴヌクレオチド混合物を酵素的にライゲーションすることによって生成することができる。縮重オリゴヌクレオチド配列から相同体候補のバンクを得るために使用することができる多数の方法が存在する。縮重遺伝子配列の化学合成は、自動DNA合成機において行うことができ、次いでその合成遺伝子を適切な発現ベクターにライゲーションすることが可能である。遺伝子の縮重セットの使用によって、1つの混合物中で所望のセットのタンパク質配列候補をコードする全ての配列を提供することが可能となる。縮重オリゴヌクレオチドを合成する方法は、当業者に公知である(例えば、Narang, S.A. (1983) Tetrahedron 39:3; Itakura et al. (1984) Annu. Rev. Biochem. 53:323; Itakura et al., (1984) Science 198:1056; Ike et al. (1983) Nucleic Acids Res. 11:477)。
従来技術では、点変異又は短縮によって生成されたコンビナトリアルバンク中の遺伝子産物をスクリーニングするための技術、及び選択された特性を有する遺伝子産物に関してcDNAバンクをスクリーニングするためのいくつかの技術が公知である。ハイスループット分析の対象である大規模な遺伝子バンクをスクリーニングするために最も使用される技術には、複製可能発現ベクター中に遺伝子バンクをクローニングし、得られたベクターバンクで適切な細胞を形質転換し、所望の活性の検出によってその産物が検出された遺伝子をコードするベクターの単離が容易になる条件下でコンビナトリアル遺伝子を発現させることが挙げられる。バンク中の機能的変異体の発生頻度を増大させる技術である再帰的アンサンブル突然変異誘発(Recursive ensemble mutagenesis;REM)を、スクリーニング試験と組み合わせて使用して、相同体を同定することができる(Arkin and Yourvan (1992) PNAS 89:7811〜7815; Delgrave et al. (1993) Protein Engineering 6(3):327〜331)。
配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212及び/又は214、特に好ましくは165、212及び214、最も好ましくは214に示される核酸配列、あるいはその部分をプローブとして示される核酸配列を使用した、物理的に利用可能な他の生物のcDNA又はゲノムDNAライブラリーの検査は、他の方法で相同体を同定するための当業者には公知の方法である。ここで、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212及び/又は214、特に好ましくは165、212及び214、最も好ましくは214に示される核酸配列から誘導されたプローブは、少なくとも20bp、好ましくは少なくとも50bp、特に好ましくは少なくとも100bp、特に非常に好ましくは少なくとも200bp、最も好ましくは少なくとも400bpの長さを有する。プローブはまた、1キロベース以上の長さ、例えば、1Kb、1.5Kb又は3Kbを有することも可能である。ライブラリーを検査するために、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212及び/又は214、特に好ましくは165、212及び214、最も好ましくは214に示される相補的DNA鎖の配列、あるいは20bpから数キロベースの長さのその断片を使用することもまた可能である。使用するハイブリダイゼーション条件を上に記載する。
本発明の方法では、標準的条件において、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212及び/若しくは214、特に好ましくは165、212及び214、最も好ましくは214に示され、ケラチン結合ポリペプチドをコードする核酸分子、それと相補的な核酸分子、又は前記分子の一部とハイブリダイズするDNA分子、並びに完全配列として配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示されるポリペプチドと同じ特性を有するポリペプチドをコードするDNA分子を使用することもまた可能である。
特に好都合な本発明の実施形態は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示されるポリペプチド配列の少なくとも1つを含むケラチン結合ポリペプチド(i)であるが、ただし、前記ポリペプチドのケラチン結合が、実施例9又は10による試験において測定した場合に、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される対応するポリペプチド配列が有する値の少なくとも10%、20%、30%、40%又は50%、好ましくは60%、70%、80%又は90%、特に好ましくは100%である。
所望の生物に対する高度に特異的なアフィニティを有するケラチン結合ポリペプチド(i)を使用することが好ましい。したがって、皮膚化粧品における使用には、ヒトの皮膚ケラチンに対して特に高アフィニティを有するケラチン結合ポリペプチド(i)を使用することが好ましい。毛髪用化粧品における使用には、ヒト毛髪ケラチンに対して特に高アフィニティを有するポリペプチド配列が好ましい。
従って、ペット部分野における用途では、記述したポリペプチド配列(配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215、好ましくは配列番号2、4、6、8、10、12、14、40、42、44、46、48、146、150、153、156、157、158、160、164、166、213又は215、特に好ましくは166及び213、最も好ましくは213)に加えて、対応するケラチン、例えば、イヌケラチン又はネコケラチンに対して特に高アフィニティを有するケラチン結合ポリペプチド(i)が好ましい。
しかし、本発明に係るエフェクター分子(i)にカップリングしている複数のケラチン結合ポリペプチド(i)を使用することもまた可能であり、例えば、ヒトの皮膚ケラチンに対して高い結合アフィニティを有するケラチン結合ポリペプチド(i)は、ヒト毛髪ケラチンに対して高アフィニティを有する他のケラチン結合ポリペプチド(i)と組み合わせて、エフェクター分子と結合することができる。同一の(また異なる)ケラチン結合ポリペプチド(i)又はそのケラチン結合ドメインの2つ以上のコピーを含むキメラポリペプチドを使用することもまた可能である。そのようにして、例えば特に効果的なケラチン結合を実現することが可能であった。
適切なケラチン結合ポリペプチド(i)は公知である。例えば、デスモプラキン及びプレクチンは、ケラチン結合ドメインを有する(Fontao L, Favre B, Riou S, Geerts D, Jaunin F, Saurat JH, Green KJ, Sonnenberg A, Borradori L., Interaction of the bullous pemphigoid antigen 1 (BP230) and desmoplakin with intermediate filaments is mediated by distinct sequences within their COOH terminus., Mol Biol Cell. 2003 May;14(5):1978〜92. Epub 2003 Jan 26;Hopkinson SB, Jones JC., The N-terminus of the transmembrane protein BP180 interacts with the N-terminal domain of BP230, thereby mediating keratin cytoskeleton anchorage to the cell surface at the site of the hemidesmosome, Mol Biol Cell. 2000 Jan;11(1):277〜86)。
本発明のケラチン結合ポリペプチド(i)は、(所望であれば)ケラチンから容易に再び分離することもできる。このために、例えば、ケラチンを含有する洗浄液を使用することが可能であり、その結果、ケラチン結合ポリペプチド(i)は、ケラチンへの従前からの結合を離れ、洗浄液からのケラチンで飽和する。あるいは、高含量の界面活性剤(例えば、SDS)を含む洗浄液もまた、洗い落とすことが可能である。
本発明は、好ましくは、そのエフェクターポリペプチド(ii)が、酵素、抗体、エフェクター結合タンパク質、蛍光タンパク質、抗菌性ペプチド及び自己集合タンパク質からなる群より選択される、上記のケラチン結合エフェクタータンパク質も提供する。
酵素:
例示することのできる酵素は、好ましくは、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、チロシナーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、リゾチーム、アミログリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、フォトリアーゼ及びカタラーゼからなる群より選択されるものである。
抗体
例示することのできる抗体は、好ましくは、プラスの化粧的利点をもたらすことができるもの、例えば皮膚病原因子に対する抗体である。
例示することのできるエフェクター結合タンパク質は、好ましくは、カロテノイド結合タンパク質(下ではCBPとも呼ばれる)、ビタミン結合タンパク質、発色団結合タンパク質、香料結合タンパク質、糖結合タンパク質及び金属結合タンパク質である。カロテノイド結合タンパク質のうち、カイコ(Bombyx mori)由来のカロテノイド結合タンパク質(アクセッション番号SWISS-PROT: Q8MYA9)が特に好ましい。このタンパク質の単離及びこのタンパク質のカロテノイド結合特性の特性評価は、Tabunoki et al. (2002; Isolation, characterization, and cDNA sequence of a carotenoid binding protein from the silk gland of Bombyx mori larvae.; J Biol Chem 277: 32133-32140)で記載されている。金属結合タンパク質のうち、大腸菌(E. coli)由来の「鉛、カドミウム、亜鉛及び水銀輸送ATPアーゼ」ZntA(SWISS-PROT: P37617)が特に好ましい。ZntAタンパク質の単離及び特性評価は、とりわけ、Sofia et al. (1994; Analysis of the Escherichia coli genome. V. DNA sequence of the region from 76.0 to 81.5 minutes.; Nucleic Acids Res 22: 2576-2586)、Rensing et al. (1997; The zntA gene of Escherichia coli encodes a Zn(II)-translocating P-type ATPase.; Proc Natl Acad Sci 94: 14326-14331)及びSharma et al. (2000; The ATP hydrolytic activity of purified ZntA, a Pb(II)/Cd(II)/Zn(II)-translocating ATPase from Escherichia coli.; J Biol Chem 275: 3873-3878)で記載されている。
蛍光タンパク質:
例示することのできる蛍光タンパク質は、好ましくは、緑色蛍光タンパク質(GFP)、強化型緑色蛍光タンパク質(eGFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、単量体赤色蛍光タンパク質(mRFP)、dsRED、青色蛍光タンパク質(BFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)及びシアン蛍光タンパク質(CFP)からなる群より選択されるものである。強化型緑色蛍光タンパク質(eGFP)が特に好ましい。
GFPタンパク質は、それらが青色光(UV光)の照射を受けた場合に緑色の蛍光を発することができる、一部の動物によって生成されるタンパク質である。GFPタンパク質の保有動物の一例は、クラゲのエクオレア・ビクトリア(Aequorea victoria)である。特徴的な緑色発光を有するこのクラゲは、米国及びカナダの北太平洋岸で、夏季に多数見られる。前置された文字「e」は、野生型GFPの改善された「強化型」バージョンを記載する。eGFPは、35倍高い強度の蛍光を特徴とする。
そのような蛍光タンパク質は、例えば、HHMI (Howard Hughes Medical Institute)ラボラトリーによって記載され、販売されている。
蛍光タンパク質を含むケラチン結合エフェクタータンパク質は、皮膚への塗布後の、より健康的で輝くような皮膚の表情の獲得又は皮膚の明度の上昇(「皮膚白色化」)のための役目を果たす。
さらに、これらの蛍光タンパク質を含むケラチン結合エフェクタータンパク質は、毛髪の明度を上昇させるか、あるいは、毛髪の上で特殊な反射又はきらめきを発生させるために用いることもできる。さらに、蛍光タンパク質を含むケラチン結合エフェクタータンパク質は、例えば、UV光を照射されたときにタトゥー効果を生むように、装飾用化粧品で用いることができる。
AMP
例示することのできる抗菌性ペプチドは、好ましくは、細菌、真菌類又は原生動物などの微生物の増殖の抑制をもたらすポリペプチドからなる群より選択されるものである。配列番号211に示されるポリペプチドが特に好ましい。
自己集合タンパク質:
例示することのできる自己集合タンパク質は、好ましくは、例えばクモ(例えばニワオニグモ(Araneus diadematus))、カイコ(例えばボンビックス・モリ(Bombyx mori))、カラスガイ(例えばムラサキイガイ(Mytilus edulis))などの様々な生物体由来のシルクタンパク質である。シルクタンパク質の中では、ニワオニグモ由来のタンパク質ADF4のCモジュラスの16回繰り返しのあるC16クモシルクタンパク質が特に好ましい。C16クモシルクタンパク質の構造及び特性評価は、Huemmerich et al. (2004; Primary structure elements of spider dragline silks and their contribution to protein solubility; Biochemistry 43: 13604-13612)で記載されている。以下のシルクタンパク質が特に好ましい:
ジョロウグモ(Nephila clavipes)アクセッション番号AY855102及びU37520、アラネウス・ゲモイデス(Araneus gemmoides)アクセッション番号AY855101及びアクセッション番号AY855100、コガネグモ(Argiope aurantia)アクセッション番号AY855099及びAY855098由来のシルクタンパク質、合成クモシルクタンパク質アクセッション番号DQ001900及びアクセッション番号DQ186903。
さらなる非常に適当なエフェクタータンパク質(ii)は、微生物、特に大腸菌又は枯草菌で自然に見られるポリペプチドである。そのような融合パートナーの例は、配列YaaD(アクセッション番号BG10075)(配列番号197及び198)及びチオレドキシン(アクセッション番号EG11031)(配列番号185及び186)である。
上述のタンパク質及びポリペプチドの断片並びに機能的同等物(上記定義による)もまた、原則としてエフェクタータンパク質(ii)として適当である。
本発明の特に好ましい発明は、エフェクターポリペプチド(ii)として、シルクタンパク質、特に好ましくは、配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209若しくは210に示される配列の少なくとも1つを含むか、又は、配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209若しくは210に示される配列の少なくとも1つと、少なくとも40%、45%若しくは50%、好ましくは少なくとも55%、60%、65%若しくは70%、特に好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%若しくは94%、非常に特に好ましくは少なくとも95%若しくは96%の同一性を有するポリペプチドに対応するシルクタンパク質を含む、ケラチン結合エフェクタータンパク質である。
さらに、本発明は、
(k)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210で示される配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子、
(l)配列番号150で示される配列の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む核酸分子、
(m)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210の配列に示されるポリペプチドをコードする核酸分子、
(n)配列番号150に示される核酸配列を有する核酸分子、又はこの核酸分子から置換、欠失若しくは挿入により誘導される核酸分子であって、配列番号151に示される配列に対して少なくとも40%の同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子、
(o)(k)〜(m)に示される核酸分子によってコードされるポリペプチドに対して生起されたモノクローナル抗体によって認識されるポリペプチドをコードする核酸分子、
(p)(k)〜(m)に示される核酸分子とストリンジェント条件下でハイブリダイズする、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、
(q)(k)〜(m)に示される核酸分子又は少なくとも15個のヌクレオチドを含むその部分断片をプローブとして用いてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にてDNAバンクから単離することができる、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、及び
(r)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210の配列で示されるアミノ酸配列の1つを逆翻訳して作製される核酸分子
からなる群より選択される少なくとも1つの核酸分子を含む核酸分子によってコードされるシルクタンパク質を含む、ケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明に係るキメラケラチン結合エフェクタータンパク質は、上記のポリペプチド(i)及び(ii)が翻訳融合によって互いに連結されているタンパク質である。
上述のエフェクタータンパク質(ii)の他に、本発明の一形態では、少なくとも3〜10個、好ましくは少なくとも11〜50個、特に好ましくは少なくとも51〜100個、特に好ましくは少なくとも100個を超えるアミノ酸(下では融合パートナーとも呼ばれる)から構築され、先に述べたようにケラチン結合ポリペプチド(i)に自然に連結していないポリペプチドを用いることも可能である。
エフェクタータンパク質(ii)は、多数のタンパク質又はポリペプチドから選択することができる。複数のエフェクタータンパク質(ii)が、ケラチン結合ポリペプチド(i)に、例えばケラチン結合ポリペプチド部分のアミノ末端及びカルボキシ末端で連結することも可能である。
本発明によって規定されるケラチン結合エフェクタータンパク質、並びにそこに存在するケラチン結合ポリペプチド(i)及びエフェクタータンパク質(ii)は、ペプチド合成の公知の方法、例えばMerrifield (2005, Kimmerlin T, Seebach D., '100 years of peptide synthesis': ligation methods for peptide and protein synthesis with applications to beta-peptide assemblies., J Pept Res. 2005 Feb;65(2): 229-260)による固相合成によって化学的に生成することができる。
しかし特に適するものは、ケラチン結合ポリペプチド(i)をコードする核酸分子及びエフェクタータンパク質(ii)をコードする核酸分子が互いに機能的に連結し、融合核酸分子の翻訳の結果として、単一の全体的な翻訳産物が形成される(翻訳融合)遺伝子工学方法である。
上記のケラチン結合ポリペプチド(i)、エフェクタータンパク質(ii)又は融合タンパク質(ポリペプチド(i)及び(ii)のアミノ酸配列を含む)を生成するために適当な宿主生物(産生生物)は、原核生物(古細菌を含む)及び真核生物、好ましくは、好塩菌及びメタン球菌を含む細菌、真菌類、昆虫細胞、植物細胞及び哺乳動物細胞、特に好ましくは大腸菌、枯草菌、バシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzea)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、黒色麹菌(Aspergillus niger)、ピチア・パストリス(Pichia pastoris)、シュードモナス属菌、ラクトバシラス(Lactobacillae)、ハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)及びSF9(又は近縁の細胞)である。
化学的カップリング
本発明はさらに好ましくは、上記のポリペプチド(i)及び(ii)が化学的カップリング反応によって互いに連結されている、ケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。これらのカップリング反応の間、チオエステル、エステル、チオエーテル、エーテル、アミド結合、スルホン酸エステル及びスルホンアミド結合からなる共有結合の群から結合を選択することができる。ここでは、前記結合は、ケラチン結合ポリペプチド(i)の内部アミノ酸の側鎖、N末端又はC末端、及びエフェクタータンパク質の内部アミノ酸の側鎖、N末端又はC末端の間で行うことができる。
あるいは、エフェクター分子(ii)及びケラチン結合ドメインの間の直接カップリングは、例えばカルボジイミド、グルタルジアルデヒド又は当業者に公知である他の架橋剤によって実行することができる。そのようなカップリング反応の選択肢は、2005, Kimmerlin T, Seebach D., '100 years of peptide synthesis': ligation methods for peptide and protein synthesis with applications to beta-peptide assemblies., J Pept Res., 65(2): 229-260、及び2004, David R et al., Expressed protein ligation, Eur. J. Biochem. 271, 663-677に示されている。
さらに、本発明は、エフェクターポリペプチド(ii)及びケラチン結合ポリペプチド(i)がスペーサーエレメントによって互いに結合されている、ケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。スペーサーエレメントは、安定であること、熱的に切断が可能であること、光切断性であること、又は酵素で(特にリパーゼ、エステラーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、ヒドロラーゼ、その他によって)切断が可能であることができる。対応する化学構造は当業者に公知であり、分子部分(i)及び(ii)の間に組み込まれる。本発明に係る分子で用いることができる、酵素で切断が可能なリンカーの例は、例えば、本明細書でその全内容が明示的に参照される、WO98/01406に示されている。
スペーサーエレメントは、当業者に原則として公知である架橋剤、好ましくは、カルボジイミド又はグルタルジアルデヒドであることができる。この結合のために、ケラチン結合ポリペプチドとエフェクタータンパク質との間の実質的な直接結合が確保される。例示することのできるカルボジイミドは、好ましくは、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボキシジイミド(DIC)、N'(3-ジメチルアミノプロピル)-N-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)であり、特に、ジイソプロピルカルボキシジイミド又はEDCの使用が好ましい。
本発明のさらなる好ましい発明は、ポリペプチド(i)及び(ii)を結合するスペーサーエレメントがポリペプチドである、ケラチン結合エフェクタータンパク質である。
例えば、ケラチン結合エフェクタータンパク質をコードする核酸分子は、適当な生物工学クローニング方法によって、翻訳融合物がスペーサーエレメントとして機能するポリペプチド配列も含むように修飾することができる。これらのポリペプチドスペーサーエレメントは、プロテアーゼ(例えば皮膚プロテアーゼカテプシンD)、リパーゼ、エステラーゼ、ホスファターゼ若しくはヒドロラーゼのための切断部位、又は、融合タンパク質の簡単な精製を可能にするポリペプチド配列、例えばいわゆるHisタグ、すなわちオリゴヒスチジン基を有することができる。
さらに、適当な遺伝子工学方法によって、ポリペプチド(i)及び(ii)の間の結合部位に、追加のアミノ酸を挿入することも可能である。これは、例えば、核酸レベルで新しく作製されるか又は不活性化される、制限エンドヌクレアーゼのための認識部位から生じるものである。さらに、2つの融合パートナーを互いに独立して折り畳み、機能的ポリペプチド部分を与えることができるように、追加のアミノ酸を2つの融合パートナーの結合部位に挿入してリンカー配列を作製することができる。本発明に係るタンパク質は、翻訳後に、すなわちそれらの翻訳の後に、例えばグリコシル化、リン酸化又はアシル化によって修飾することもできる。そのような修飾は、化学的経路、例えばグルタルジアルデヒドによる架橋によって行うこともできる。
特に好ましい実施形態では、本発明は、スペーサーエレメントによって間接的に連結され、そのスペーサーエレメントが、ケラチン結合ポリペプチド(i)とエフェクターポリペプチドとを前記ポリペプチドの内部アミノ酸の側鎖、C末端又はN末端に結合することによってそれらを互いに共有結合する少なくとも二官能基のリンカーである、ケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質は、チオエステル、エステル、チオエーテル、エーテル、アミド、スルホン酸エステル及びスルホンアミド結合からなる群より選択される結合をすることができる少なくとも2つのカップリング官能基を有するリンカー分子(iii)を用いて、エフェクタータンパク質(ii)をケラチン結合ポリペプチド(i)にカップリングすることによって生成することができ、
(a)第1のカップリングステップにおいて、最初にエフェクターポリペプチド(ii)を、前記結合の1つを利用してリンカー分子(iii)に結合し、そして
(b)別のカップリングステップにおいて、(a)の反応生成物を、まだ結合していないリンカー分子(iii)のカップリング官能基を介してケラチン結合ポリペプチド(i)にカップリングさせる。
好ましい一実施形態では、カップリング官能基は少なくとも2つの異なる官能基である。
エフェクターポリペプチド(ii)へのリンカー分子の結合は、化学的カップリング反応によって起こる。これは、例えば、エフェクターポリペプチドのC末端若しくはN末端官能基又は側鎖、特にアミノ官能基、ヒドロキシ官能基、カルボキシ官能基又はチオール官能基を介して起こる。1つ又は複数のリジン基のアミノ官能基;システイン基の1つ又は複数のチオール基;セリン、スレオニン又はチロシン基の1つ又は複数のヒドロキシル基;アスパラギン酸又はグルタミン酸基の1つ又は複数のカルボキシル基;あるいは、エフェクターポリペプチド(ii)のN末端又はC末端の官能基を介した結合が好ましい。
そのような化学的カップリング反応は、当業者に公知であり、例えば、Becker, H.G.O., Organikum [Organics], 20th edition, 1996, Johann Ambrosius Barth Verlag Heidelberg又はHermanson, G. T.: Bioconjugate Techniques, 1996, Academic Press, San Diegoに記載されている。
エフェクターポリペプチド(ii)の一次配列で見られるアミノ酸官能基とは別に、適当な官能基(例えばシステイン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸)を有するアミノ酸を配列に結合することもできるし、又は、ポリペプチド配列のアミノ酸をそのようなアミノ酸官能基で置換することができる。核酸分子の突然変異誘発又は操作のための方法は、当業者に周知である。2〜3の選択した方法を以下に記す。
上記の工程(a)から生じる反応生成物とケラチン結合ポリペプチド(i)との結合は、まだ結合していないリンカー分子の第2のアンカー基を介して起こる。上記のカップリング反応の他に、この種の適当なアンカー基は、特にスルフヒドリル反応性の基(例えば、マレイミド、ピリジルジスルフィド、α-ハロアセチル、ビニルスルホン、スルファトアルキルスルホン(好ましくはスルファトエチルスルホン、さらにはチオール))であり、それらによって、リンカーはケラチン結合ポリペプチド(i)のシステイン基との共有結合を行うことができる。
ケラチン結合ポリペプチド(i)へのリンカー分子(iii)の共有結合が好ましい。これは、例えば、ケラチン結合ポリペプチド(i)の側鎖、特にアミノ官能基、ヒドロキシ官能基、カルボキシ官能基又はチオール官能基を介して起こることができる。1つ又は複数のリジン基のアミノ官能基;システイン基の1つ又は複数のチオール基;セリン、スレオニン又はチロシン基の1つ又は複数のヒドロキシル基;アスパラギン酸又はグルタミン酸基の1つ又は複数のカルボキシル基;あるいは、ケラチン結合ポリペプチド(ii)のN末端又はC末端の官能基を介した結合が好ましい。ケラチン結合ポリペプチド(ii)の一次配列で見られるアミノ酸官能基とは別に、適当な官能基(例えばシステイン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸)を有するアミノ酸を配列に加えることもできるし、又は、ポリペプチド配列のアミノ酸をそのようなアミノ酸官能基で置換することができる。核酸分子の突然変異誘発又は操作のための方法は、当業者に周知である。2〜3の選択した方法を以下に記す。
エフェクターカップリングの達成度は、下の3つの異なる試験を用いてモニターすることができる。
(i)タンパク質中の遊離Cys-SH基の数をエフェクターカップリングの前後に測定することができるエルマン試験。ここでは、カップリング後の遊離SH基の大幅な減少は、良好な反応進行(実施例17を参照)を示す。
(ii)結合したリンカーエフェクタータンパク質を有するか又は有しないケラチン結合ポリペプチドの毛髪への結合を測定することができる活性試験(実施例16を参照)。
(iii)結合したタンパク質のモル質量の測定。
本発明のケラチン結合ポリペプチド(i)は、ヒトの化粧品、特にスキンケア、ネイルケア及びヘアケア、動物の手入れ、皮の手入れ及び皮の加工において幅広い用途を有する。
好ましくは、本発明のケラチン結合エフェクタータンパク質は、皮膚化粧品及び毛髪化粧品に使用される。それらにより、ケア又は保護するエフェクター分子の高濃度かつ長い作用時間が可能となる。
本発明の特に好ましい実施形態では、ヒトの皮膚ケラチン、毛髪ケラチン又は爪ケラチンに対する結合アフィニティを有するケラチン結合ポリペプチドが使用される。
本発明は、特に好ましくは、
(s)用いるケラチン結合ポリペプチドは、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215、好ましくは配列番号2、4、6、8、10、12、14、40、42、44、46、48、146、150、153、156、157、158、160、164、166、213又は215で示される配列の1つ、特に好ましくは166及び213、最も好ましくは213を含み、
(t)エフェクターポリペプチド(ii)は、シルクタンパク質の群から選択され、好ましくはニワオニグモ由来のタンパク質ADF4のCモジュラスの16回繰り返しであるC16クモシルクタンパク質であり、
(u)任意選択で(s)及び(t)で指定されるタンパク質は、リンカー分子を介して結合されていてもよい、
ケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
本発明は、皮膚化粧用調製物中における本発明により生成したケラチン結合エフェクター分子の使用をさらに提供する。好ましくは、本発明のケラチン結合エフェクター分子は、皮膚及び毛髪用化粧品中で使用される。それらにより、スキンケア又は皮膚保護エフェクター物質の高濃度で長い作用時間が可能となる。
本発明の好ましい実施形態では、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質は、皮膚保護組成物、スキンケア組成物、皮膚洗浄組成物、毛髪保護組成物、ヘアケア組成物、毛髪洗浄組成物、毛髪染料又は装飾化粧品で使用される。
本発明の好ましい実施形態では、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、皮膚化粧品に、組成物の全重量に基づいて、0.001〜1重量%(wt%)、好ましくは0.01〜0.9重量%、特に好ましくは0.01〜0.8重量%、又は0.01〜0.7重量%、特に非常に好ましくは0.01〜0.6重量%、又は0.01〜0.5重量%、最も好ましくは0.01〜0.4重量%、又は0.01〜0.3重量%の濃度で加える。さらなる実施形態では、組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて、1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、3〜7重量%、4〜6重量%の濃度で含む。同様に好ましい実施形態では、組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて、10〜20重量%、好ましくは11〜19重量%、12〜18重量%、13〜17重量%、14〜16重量%の濃度で含む。より好ましい実施形態では、組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて、20〜30重量%、好ましくは21〜29重量%、22〜28重量%、23〜27重量%、24〜26重量%の濃度で含む。
他の好ましい実施形態では、上記の本発明に係るケラチン結合エフェクター分子は、(i)装飾用化粧品の分野からの化粧用助剤、(ii)皮膚化粧活性成分、並びに(iii)適切な助剤及び添加剤と組み合わせて、皮膚化粧品に使用される。好ましくは、これらは、皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪をダメージから保護するため、皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪へのすでにあるダメージを処置するため、並びに皮膚、毛髪、及び/又は手指爪若しくは足指爪をケアするために使用される、活性成分及び助剤及び添加剤である。これらの活性成分は、好ましくは天然又は合成ポリマー、顔料、湿潤剤、油、ワックス、酵素、ミネラル、ビタミン、サンスクリーン、染料、香料、抗酸化剤、防腐剤及び/又は医薬活性成分の群から選択される。
毛髪化粧用又は皮膚化粧用調製物を製造するために適切な助剤及び添加剤は、当業者によく知られており、化粧品ハンドブック、例えばSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and formulations of cosmetics], Huthig Verlag, Heidelberg, 1989, ISBN 3-7785-1491-1、又はUmbach, Kosmetik: Entwicklung, Herstellung und Anwendung kosmetischer Mittel [Cosmetics: development, manufacture and use of cosmetic compositions], 2nd expanded edition, 1995, Georg Thieme Verlag, ISBN 3 13 712602 9に見出すことができる。
好ましくは、本発明のケラチン結合エフェクター分子は、皮膚化粧品、又は口腔ケア、歯のケア、及び義歯の手入れ用組成物中に、それとは異なる化粧用活性成分、乳化剤、界面活性剤、防腐剤、香油、増粘剤、毛髪ポリマー、ヘアコンディショナー及びスキンコンディショナー、グラフトポリマー、水溶性又は分散性シリコーン含有ポリマー、光保護剤、漂白剤、ゲル形成剤、ケア剤、着色物質(colorant)、着色剤(tinting agent)、タンニング剤、染料、顔料、粘度調節剤、湿潤剤、加脂肪剤、コラーゲン、タンパク質加水分解物、脂質、抗酸化剤、消泡剤、静電防止剤、皮膚軟化剤及び軟化剤から選択される少なくとも1種類の成分と組み合わせて使用される。参照により本明細書中に明示的に組み入れられる特許/特許出願EP00974775B1、DE2311712、EP0278878、DE199947147、EP0706822B1及びWO98/16621に記載されているように、活性成分は、化粧用調製物中にカプセル化した形態で存在することもできる。
好都合には抗酸化剤は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)及びその誘導体、ペプチド、例えば、D,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシン及びその誘導体(例えば、アンセリン)、カロテノイド、カロテン(例えば、β-カロテン、リコペン)及びその誘導体、クロロゲン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオロドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、並びにそれらのグリコシル、N-アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル及びラウリル、パルミトイル、オレイル、γ-リノレイル、コレステリル及びグリセリルエステル)及びそれらの塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)、並びにスルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタチオニンスルホキシイミン、ヘキサチオニンスルホキシイミン、ヘプタチオニンスルホキシイミン)の非常に低い許容量(例えば、pmol〜μmol/kg)、同様に(金属)キレート剤(例えば、α-ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁エキス、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA及びその誘導体、不飽和脂肪酸及びその誘導体(例えば、γ-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びその誘導体、ユビキノン及びユビキノールとそれらの誘導体、ビタミンC及びその誘導体(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム、酢酸アスコルビル)、トコフェロール及び誘導体(例えば、酢酸ビタミンE、トコトリエノール)、ビタミンA及び誘導体(ビタミンAパルミテート)、ベンゾイン樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチン酸及びその誘導体、α-グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤク酸(nordihydroguaiacic acid)、ノルジヒドログアイアレチン酸(nordihydroguaiaretic acid)、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、亜鉛及びその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレン及びその誘導体(例えば、セレノメチオニン)、スチルベン及びその誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス-スチルベンオキシド)からなる群より選択される。
本発明において好ましく使用されるビタミンB群のビタミン、プロビタミン若しくはビタミン前駆体、又はその誘導体、及び2-フラノンの誘導体には、とりわけ、下記が挙げられる。
ビタミンB1、慣用名チアミン、化学名3-[(4'-アミノ-2'-メチル-5'-ピリミジニル)メチル]-5-(2-ヒドロキシエチル)-4-メチルチアゾリウムクロリド。
ビタミンB2、慣用名リボフラビン、化学名7,8-ジメチル-10-(1-D-リビチル)-ベンゾ[g]プテリジン-2,4(3H,10H)-ジオン。遊離形態では、リボフラビンは、例えばホエイ中に遊離型で存在し、他のリボフラビン誘導体は、細菌及び酵母から単離することができる。本発明で同様に適切なリボフラビン立体異性体はリキソフラビンであり、これは魚粉又は肝臓から単離することができ、D-リビチル基の代わりにD-アラビチル基を有する。
ビタミンB3、ニコチン酸及びニコチン酸アミド(ナイアシンアミド)の化合物は、この名前を有する場合が多い。本発明においては、ニコチン酸アミドが好ましい。
ビタミンB5(パントテン酸及びパンテノール)。パンテノールを使用することが好ましい。パンテノールを使用することが好ましい。本発明において使用することができるパンテノールの誘導体は、特に、パンテノールのエステル及びエーテル、並びにカチオン誘導化パンテノールである。本発明のさらに好ましい実施形態では、パントテン酸又はパンテノールに加えて、2-フラノンの誘導体もまた使用することができる。特に好ましい誘導体は、同様に市販されている物質である、慣用名パントラクトンのジヒドロ-3-ヒドロキシ-4,4-ジメチル-2(3H)-フラノン(Merck社製)、4-ヒドロキシメチル-γ-ブチロラクトン(Merck社製)、3,3-ジメチル-2-ヒドロキシ-γ-ブチロラクトン(Aldrich社製)及び2,5-ジヒドロ-5-メトキシ-2-フラノン(Merck社製)であり、これらには全ての立体異性体が明確に含まれる。
好都合にも、これらの化合物は、保湿及び皮膚鎮静特性を本発明の皮膚化粧品に付与する。
ビタミンB6、これは画一的な物質ではなく、慣用名ピリドキシン、ピリドキサミン及びピリドキサールで知られている5-ヒドロキシメチル-2-メチルピリジン-3-オールの誘導体である。
ビタミンB7(ビオチン)は、ビタミンH又は「皮膚ビタミン」とも称される。ビオチンは、(3aS,4S,6aR)-2-オキソヘキサヒドロチエノール[3,4-d]イミダゾール-4-吉草酸である。
パンテノール、パントラクトン、ニコチン酸アミド及びビオチンは、本発明において特に非常に好ましい。
染料
使用することができる染料は、例えば、Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft [Dyes Commission of the German Research Society]からの刊行物「Kosmetische Farbemittel」 [Cosmetic Colorants](出版者Verlag Chemie, Weinheim)1984において列挙されているような、化粧品用途のために承認された適切な物質である。これらの染料は、全混合物をベースとして0.001〜0.1重量%の濃度で通常使用される。
顔料
好ましい実施形態では、本発明に係る組成物は、少なくとも1種類の顔料を含む。顔料は、生成物塊中に溶解していない形態で存在し、0.01〜25重量%、特に好ましくは5〜15重量%の量で存在し得る。好ましい粒径は、1〜200μm、特に3〜150μm、特に好ましくは10〜100μmである。顔料は、塗布媒体中で実質上不溶の着色剤であって、無機又は有機でもよい。無機、有機の混合顔料も可能である。無機顔料が好ましい。無機顔料の利点は、その優れた光安定性、天候安定性及び熱安定性である。無機顔料は、例えば、チョーク、黄土、アンバー、緑土、バーントシェナー又は黒鉛から調製した天然由来のものでよい。顔料は、例えば二酸化チタン又は酸化亜鉛などの白色顔料;例えば黒酸化鉄などの黒色顔料;例えばウルトラマリン又は赤酸化鉄などの有色顔料;真珠光沢顔料;金属効果顔料;真珠光沢顔料及び蛍光顔料又は発光顔料でよく、少なくとも1種類の顔料は、有色の白色でない顔料が好ましい。金属酸化物、金属水酸化物及び金属酸化物の水和物、混合相顔料、硫黄含有ケイ酸塩、金属硫化物、錯体金属シアン化物、金属硫酸塩、金属クロム酸塩、金属モリブデン酸塩、及び金属自体(ブロンズ顔料)が適切である。二酸化チタン(CI77891)、黒酸化鉄(CI77499)、黄酸化鉄(CI77492)、赤及び茶酸化鉄(CI77491)、マンガンバイオレット(CI77742)、ウルトラマリン(スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、CI77007、ピグメントブルー29)、酸化クロム水和物(CI77289)、紺青(フェロシアン化第二鉄青、CI77510)、カルミン(コチニール)が特に適切である。金属酸化物又はオキシ塩化金属、例えば、二酸化チタン又はオキシ塩化ビスマスなど、及び適切な場合はさらなる色付与物質、例えば、酸化鉄、紺青、ウルトラマリン、カルミンなどでコーティングされた雲母をベースとする真珠光沢顔料及び有色顔料が特に好ましく、色は層の厚さを変化させることによって決定することができる。このタイプの顔料は、例えば、商品名Rona(登録商標)、Colorona(登録商標)、Dichrona(登録商標)及びTimiron(登録商標)(Merck社製)で販売されている。有機顔料は、例えば、天然顔料セピア、ガンボージ、カッセルブラウン、インジゴ、クロロフィル及び他の植物顔料である。合成有機顔料は、例えば、アゾ顔料、アントラキノイド、インジゴイド、ジオキサジン、キナクリドン、フタロシアニン、イソインドリノン、ペリレン及びペリノン、金属錯体、アルカリブルー及びジケトピロロピロール顔料である。
一実施形態では、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子は、組成物中に0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重量%の量で存在する少なくとも1種類の粒子状物質と共に使用される。適切な物質は、例えば、室温(25℃)で固体であり粒子の形態の物質である。例えば、シリカ、ケイ酸塩、アルミン酸塩、クレー土、雲母、塩、特に無機金属塩、金属酸化物、例えば二酸化チタン、ミネラル及びポリマー粒子が適切である。粒子は組成物中に溶解しておらず、好ましくは安定に分散した形態で存在し、塗布表面への塗布と溶媒の蒸発後に、固形で付着させることができる。好ましい粒子状物質は、シリカ(シリカゲル、二酸化ケイ素)及び金属塩、特に無機金属塩であり、シリカが特に好ましい。金属塩は、例えば、塩化ナトリウム又は塩化カリウムなどのアルカリ金属ハロゲン化物又はアルカリ土類金属ハロゲン化物;硫酸ナトリウム又は硫酸マグネシウムなどのアルカリ金属硫酸塩又はアルカリ土類金属硫酸塩である。
真珠様光沢剤
適切な真珠様光沢剤は、例えば、アルキレングリコールエステル、特にジステアリン酸エチレングリコール;脂肪酸アルカノールアミド、特にヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド;ヒドロキシ置換されていてもよい多塩基カルボン酸と、6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル;全部で少なくとも24個の炭素原子を有する、例えば、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテル及び脂肪カルボナートなどの脂肪物質、特にラウロン及びジステアリルエーテル;ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸又はベヘン酸などの脂肪酸;12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと、12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとの、並びに/又は2〜15個の炭素原子及び2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールとの開環生成物、並びにこれらの混合物である。
このような配合物中の慣用の増粘剤は、架橋ポリアクリル酸及びその誘導体、多糖類及びその誘導体、例えば、キサンタンガム、寒天、アルギナート又はチロース、セルロース誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロース又はヒドロキシカルボキシメチルセルロース、脂肪アルコール、モノグリセリド及び脂肪酸、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンである。非イオン性増粘剤を使用することが好ましい。
適切な化粧用及び/又は皮膚化粧用活性成分は、例えば、着色性活性成分、皮膚及び毛髪染色剤、着色剤、タンニング剤、漂白剤、ケラチン硬化物質、抗菌性活性成分、光フィルター活性成分、忌避性活性成分、充血性物質、角質溶解性及び角質柔軟化効果を有する物質、フケ防止活性成分、消炎剤、角質化物質、抗酸化活性成分及び/又はフリーラジカルスカベンジャーとして作用する活性成分、皮膚加湿又は保湿性物質、加脂肪活性成分、抗紅斑性又は抗アレルギー性活性成分、18-メチルイコサン酸などの分枝状脂肪酸、及びこれらの混合物である。
紫外線による自然又は人工の照射なしで皮膚を褐色にするのに適切な人工的皮膚タンニング活性成分は、例えば、ジヒドロキシアセトン、アロキサン及びクルミ殻抽出物である。適切なケラチン硬化物質は、通常発汗抑制剤中にも使用されているような、例えば、硫酸アルミニウムカリウム、アルミニウムヒドロキシクロリド、乳酸アルミニウムなどの活性成分である。
抗菌性活性成分は、微生物を消滅させ、又はそれらの増殖を抑制するために使用され、したがって、防腐剤として、及び体臭が生じること又は高まることを軽減する脱臭物質としての両方の機能を果たす。これらには、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、イミダゾリジニル尿素、ホルムアルデヒド、ソルビン酸、安息香酸、サリチル酸などの当業者には公知の慣用の防腐剤が挙げられる。このような脱臭物質は、例えば、リシノール酸亜鉛、トリクロサン、ウンデシレン酸アルキロールアミド(undecylenic acid alkylolamides)、クエン酸トリエチル、クロルヘキシジンなどである。
本発明において好都合に使用される適切な防腐剤は下記の通りである。
Figure 2009519009
本発明においてまた適切なものは、化粧品において慣用の防腐剤又は防腐剤助剤であるジブロモジシアノブタン(2-ブロモ-2-ブロモメチルグルタロジニトリル)、ブチルカルバミン酸3-ヨード-2-プロピニル、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、イミダゾリジニル尿素、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-クロロアセトアミド、塩化ベンザルコニウム及びベンジルアルコールである。防腐剤としてまた適切なものは、フェニルヒドロキシアルキルエーテル、特に、いくつかの微生物に対するその殺菌効果及び殺真菌効果によってフェノキシエタノールの名称で知られている化合物である。
他の抗菌剤も、本発明に係る調製物中に組み込むのに同様に適切である。有利な物質は、例えば、2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル(イルガサン)、1,6-ジ(4-クロロフェニルビグアニド)ヘキサン(クロルヘキシジン)、3,4,4'-トリクロロカルボアニリド、第四級アンモニウム化合物、クローブ油、ハッカ油、タイム油、クエン酸トリエチル、ファルネソール(3,7,11-トリメチル-2,6,10-ドデカトリエン-1-オール)、並びに特許公開明細書DE-3740186、DE-3938140、DE-4204321、DE-4229707、DE-4309372、DE-4411664、DE-19541967、DE-19543695、DE-19543696、DE-19547160、DE-19602108、DE-19602110、DE-19602111、DE-19631003、DE-19631004及びDE-19634019、並びに特許明細書DE4229737、DE-4237081、DE-4324219、DE-4429467、DE-4423410及びDE-19516705に記載されている活性成分又は活性成分の組合せである。炭酸水素ナトリウムもまた、好都合に使用される。微生物ポリペプチドも同様に使用することができる。
香油
化粧品組成物は、適切な場合は香油を含むことができる。例示することができる香油は、例えば、天然及び合成香料の混合物である。天然香料は、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)、茎及び葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)、果実(アニシード、コリアンダー、キャラウェー、ジュニパー)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メース、アンジェリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アヤメ、ショウブ)、木(マツ、ビャクダン、グアヤックウッド、シーダーウッド、シタン)、ハーブ及び草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針葉及び枝(トウヒ、モミ、マツ、低木マツ)、樹脂及びバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポポナクス)から抽出される。また適切なのは、例えば、シベット及びビーバー香などの動物原料である。典型的な合成香料化合物は、エステル型、エーテル型、アルデヒド型、ケトン型、アルコール型及び炭化水素型の生成物である。エステル型の香料化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸4-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、グリシン酸エチルメチルフェニル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリル及びサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えば、ベンジルエチルエーテルが挙げられ、アルデヒドには、例えば、8〜18個の炭素原子を有するアルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアール及びブルゲオナールが挙げられ、ケトンには、例えば、イオノン、α-イソメチルイオノン及びメチルセドリルケトンが挙げられ、アルコールには、アネトール、シトロネロール、ユージノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロオール、フェニルエチルアルコール及びテルペネオールが挙げられ、炭化水素には、主としてテルペン及びバルサムが挙げられる。しかし、共に心地よい香りを生じる異なる香料の混合物を使用することが好ましい。主に芳香成分として使用される比較的低揮発性の精油もまた、香油として適切であり、例えば、セージ油、カミツレ油、クローブ油、メリッサ油、ハッカ油、桂皮油、リンデン花油、杜松子油、ベチバー油、オリバナム油、ガルバヌム油、ラダナム油及びラベンダー油である。好ましくは、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、リラール、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α-ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロオール、Boisambrene(登録商標)Forte、アンブロキサン、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリス、レモン油、マンダリン油、オレンジ油、グリコール酸アリルアミル、シクロベルタル(cyclovertal)、ラバンジン油、クラリセージ油、β-ダマスコン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、Vertofix(登録商標)Coeur、Iso-E-Super(登録商標)、Fixolide(登録商標)NP、エバニール、イラルデインガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラト(romillate)、イロチル(irotyl)及びフロラマト(floramate)が、単独で又は混合物中で使用される。
油、脂肪及びワックス
好ましくは、本発明に係る組成物は、油、脂肪及び/又はワックスを含む。本発明に係る組成物の油相及び/又は脂肪相の成分は、レシチン及び脂肪酸トリグリセリド、すなわち、8〜24個、特に12〜18個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の分枝状及び/又は非分枝状のアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルの群から有利に選択される。脂肪酸トリグリセリドは、例えば、合成、半合成及び天然の油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、落花生油、ナタネ油、扁桃油、パーム油、ヤシ油、ヒマシ油、小麦胚芽油、グレープシード油、アザミ油、月見草油、マカデミアナッツ油などの群から好都合に選択することができる。さらなる極性油成分は、3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の分枝状及び/又は非分枝状のアルカンカルボン酸と、3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の分枝状及び/又は非分枝状のアルコールとのエステルの群から、並びに芳香族カルボン酸と、3〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の分枝状及び/又は非分枝状のアルコールとのエステルの群から選択することができる。そしてこのようなエステル油は、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピル、ステアリン酸n-ブチル、ラウリン酸n-ヘキシル、オレイン酸n-デシル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、エルカ酸エルシル炭酸ジカプリリル(cetiol CC)及びココグリセリド(myritol331)、ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコール及びアジピン酸ジブチル、並びにこのようなエステルの合成、半合成及び天然混合物(例えば、ホホバ油など)からなる群より好都合に選択することができる。
さらに、1種又は複数の油性成分は、分枝状及び非分枝状の炭化水素及び炭化水素ワックス、シリコーン油、ジアルキルエーテル、飽和又は不飽和の分枝状又は非分枝状のアルコールの群からから好都合に選択することができる。このような油及びワックス成分の任意の混合物もまた、本発明の目的のために好都合に使用することができる。適切な場合、ワックス、例えば、パルミチン酸セチルを、油相の単独の脂質成分として使用することもまた好都合である場合がある。本発明においては、油性成分は、イソステアリン酸2-エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、イソエイコサン、ヤシ油脂肪酸2-エチルヘキシル、安息香酸C12〜15アルキル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテルからなる群より好都合に選択される。本発明においては、安息香酸C12〜15アルキルとイソステアリン酸2-エチルヘキシルとの混合物、安息香酸C12〜15アルキルとイソノナン酸イソトリデシルとの混合物、及び安息香酸C12〜15アルキルとイソステアリン酸2-エチルヘキシルとイソノナン酸イソトリデシルとの混合物が好都合である。本発明において、特に好ましく使用される5〜50mN/mの極性を有する油は、脂肪酸トリグリセリド、特に大豆油及び/又は扁桃油である。炭化水素では、パラフィン油、スクアラン及びスクアレンが、本発明の目的のために好都合に使用される。
さらに、油相は、ゲルベアルコールの群から好都合に選択することができる。ゲルベアルコールは、初めてその調製について説明したMarcel Guerbetの名をとって命名されている。それらは、反応方程式
Figure 2009519009
(アルコールの酸化によりアルデヒドが生成し、アルデヒドのアルドール縮合によって、アルドールから水が除去され、アリルアルデヒドが水素添加される)に従って形成される。ゲルベアルコールは低温でも液体であり、事実上皮膚刺激作用をもたらさない。それらは、化粧品組成物中で脂肪、過脂肪、また加脂肪成分として好都合に使用することができる。
化粧品中にゲルベアルコールを使用することは、それ自体公知である。次いでこのような種は、大半が構造
Figure 2009519009
を特徴とする。ここで、R1及びR2は、通常非分枝状アルキル基である。
本発明においては、ゲルベアルコール又はアルコールは、
R1=プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチル、及び
R2=ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル又はテトラデシル
の群から好都合に選択される。
本発明において好ましいゲルベアルコールは、2-ブチルオクタノール(例えば、Isofol(登録商標)12(Condea社製)として市販)及び2-ヘキシルデカノール(例えば、Isofol(登録商標)16(Condea社製)として市販)である。例えば、2-ブチルオクタノールと2-ヘキシルデカノールとの混合物(例えば、Isofol(登録商標)14(Condea社製)として市販)などの、本発明におけるゲルベアルコールの混合物はまた、本発明において好都合に使用される。
このような油及びワックス成分の任意の混合物もまた、本発明の目的のために好都合に使用される。ポリオレフィン中で、ポリデセンが好ましい物質である。
油性成分はまた、環状又は直鎖状シリコーン油の成分を好都合に有することが可能であり、あるいは全てこのような油で構成されることも可能であるが、シリコーン油又は数種類のシリコーン油とは別に、他の油相成分のさらなる成分を使用することが好ましい。低分子量シリコーン又はシリコーン油は、一般に下記の一般式によって定義される:
Figure 2009519009
より高分子量のシリコーン又はシリコーン油は、一般に下記の一般式によって定義される:
Figure 2009519009
式中、ケイ素原子は、ここでは基R1〜R4により一般名で示されている同一又は異なるアルキル基及び/又はアリール基によって置換されてもよい。しかし、異なる基の数は、必ずしも4までに限定されない。ここでmは、2〜200000の値とすることが可能である。
本発明において好都合に使用される環状シリコーンは、一般に下記の一般式によって定義される:
Figure 2009519009
式中、ケイ素原子は、ここでは基R1〜R4によって一般用語で示されている同一又は異なるアルキル基及び/又はアリール基によって置換されてもよい。しかし、異なる基の数は、必ずしも4までに限定されない。ここでnは、3/2〜20の値とすることができる。nの端数の値は、一律でない数のシロキシル基が環中に存在し得ることを考慮している。
好都合には、フェニルトリメチコーンが、シリコーン油として選択される。他のシリコーン油、例えば、ジメチコン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、フェニルジメチコン、シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリ(メチルフェニルシロキサン)、セチルジメチコン、ベヘノキシジメチコンもまた、本発明の目的のために好都合に使用することができる。シクロメチコンとイソノナン酸イソトリデシルとの混合物、及びシクロメチコンとイソステアリン酸2-エチルヘキシルとの混合物もまた好都合である。しかし、その有機側鎖が誘導体化された、例えば、ポリエトキシ化及び/又はポリプロポキシル化された上記で言及した化合物と同様の組成のシリコーン油を選択することもまた好都合である。これらには、例えば、ポリシロキサン-ポリアルキルポリエーテルコポリマー、例えば、セチルジメチコンコポリオールなどが挙げられる。シクロメチコン(オクタメチルシクロテトラシロキサン)は、本発明において使用されるシリコーン油として好都合に使用される。本発明において好都合に使用される脂肪及び/又はワックス成分は、野菜ワックス、動物ワックス、鉱物性ワックス及び石油化学系ワックスの群から選択することができる。例えば、カンデリラワックス、カルナバワックス、木蝋、アフリカハネガヤワックス、コルクワックス、グアルマワックス、米ぬか油ワックス、サトウキビワックス、ベリーワックス、オーリクリーワックス、モンタンワックス、ホホバワックス、シアバター、蜜蝋、セラックワックス、鯨蝋、ラノリン(羊毛ワックス)、尾羽脂、セレシン、オゾケライト(臭蝋)、パラフィンワックス及びマイクロワックスが好都合である。
さらなる好都合な脂肪及び/又はワックス成分は、化学修飾ワックス及び合成ワックス、例えば、Syncrowax(登録商標)HRC(トリベヘン酸グリセリル)、Syncrowax(登録商標)AW1C(C18〜36脂肪酸)など;モンタンエステルワックス;サソール(sasol)ワックス;水素化ホホバワックス;合成又は変性蜜蝋(例えば、ジメチコンコポリオール蜜蝋及び/又はC30〜50-アルキル蜜蝋);リシノール酸セチル、例えば、Tegosoft(登録商標)CRなど;ポリアルキレンワックス;ポリエチレングリコールワックス、また化学修飾脂肪、例えば、硬化植物油(例えば、硬化ヒマシ油及び/又は硬化ココナツ脂肪グリセリド);トリグリセリド、例えば、水添ダイズ脂肪酸グリセリル;トリヒドロキシステアリン;脂肪酸;脂肪酸エステル及びグリコールエステル、例えば、ステアリン酸C20〜40-アルキル、ステアリン酸C20〜40-アルキルヒドロキシステアロイル、並びに/又はモンタン酸グリコールである。さらに、特定の脂肪及び/又はワックス成分と同様の物理学的性質を有する特定の有機ケイ素化合物、例えば、ステアロキシトリメチルシランなどもまた好都合である。
本発明においては、脂肪及び/又はワックス成分は、組成物中で単独で又は混合物として使用することができる。このような油及びワックス成分の任意の混合物もまた、本発明の目的のために好都合に使用される。好都合には、油相は、イソステアリン酸2-エチルヘキシル、オクチルドデカノール、イソノナン酸イソトリデシル、ジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコール、ヤシ油脂肪酸2-エチルヘキシル、安息香酸C12〜15アルキル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ジカプリリルエーテルからなる群より選択される。オクチルドデカノールとカプリル酸/カプリン酸トリグリセリドとジカプリリルエーテルと炭酸ジカプリリルとココグリセリドとの混合物、又は安息香酸C12〜15アルキルとイソステアリン酸2-エチルヘキシルとの混合物、安息香酸C12〜15アルキルとジカプリル酸/ジカプリン酸ブチレングリコールとの混合物、及び安息香酸C12〜15アルキルとイソステアリン酸2-エチルヘキシルとイソノナン酸イソトリデシルとの混合物が、特に好都合である。炭化水素では、パラフィン油、シクロパラフィン、スクアラン、スクアレン、水添ポリイソブテン及びポリデセンは、本発明の目的のために好都合に使用すべきである。
油性成分はまた、リン脂質の群からも好都合に選択される。リン脂質は、アシル化グリセロールのリン酸エステルである。ホスファチジルコリンの中で最も重要なものは、例えば、一般構造
Figure 2009519009
(式中、R'及びR''は通常、15個又は17個の炭素原子及び4個までのシス二重結合を有する非分枝状の脂肪族基である)を特徴とするレシチンである。
本発明においては、Merkur Vaseline社のMerkur Weissoel Pharma40、Shell & DEA Oil社のShell Ondina(登録商標)917、Shell Ondina(登録商標)927、Shell Oil 4222、Shell Ondina(登録商標)933、Pionier(登録商標)6301S、Pionier(登録商標)2071(Hansen & Rosenthal社製)は、パラフィン油として本発明において好都合に使用することができる。適切な化粧用として適合性のある油脂成分は、その全範囲を本明細書で参照するKarl-Heinz Schrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and formulations of cosmetics], 2nd edition, Verlag Huthig, Heidelberg, pp. 319-355に記載されている。
溶媒
本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子が、溶液又はエマルション又は分散液である化粧用調製物又は皮膚科学的調製物中で使用される場合は、使用することのできる溶媒は、水又は水溶液;油、例えば、カプリン酸又はカプリル酸のトリグリセリドなど、しかし好ましくはヒマシ油;脂肪、ワックス、並びに他の天然及び合成の脂肪物質、好ましくは脂肪酸と、低炭素数のアルコール、例えば、イソプロパノール、プロピレングリコール又はグリセロールとのエステル、あるいは脂肪アルコールと、低炭素数のアルカン酸との、又は脂肪酸とのエステル;低炭素数のアルコール、ジオール又はポリオール、及びそのエーテル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチル若しくはモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル若しくはモノエチルエーテル及び類似の生成物である。特に、上記の溶媒の混合物が使用される。アルコール性溶媒の場合は、水がさらなる成分でもよい。
界面活性剤
本発明においては、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子に加えて、組成物は界面活性剤も含むことが可能である。このような界面活性剤は、例えば、
−リン酸エステル及び塩、例えば、DEA-oleth-10リン酸及びジラウレス-4リン酸など、
−スルホン酸アルキル、例えば、ココナツモノグリセリド硫酸ナトリウム、C12〜14オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム及びPEG-3コカミド硫酸マグネシウム、
−カルボン酸及び誘導体、例えば、ラウリン酸、ステアリン酸アルミニウム、マグネシウムアルカノラート及びウンデシレン酸亜鉛、エステルカルボン酸、例えば、ステアロイル乳酸カルシウム、クエン酸ラウレス-6及びPEG-4ラウラミドカルボン酸ナトリウムなど、
−カルボン酸の酸化エチレン、グリセロール、ソルビタン又は他のアルコールによるエステル化によって形成されるエステル
−エーテル、例えば、エトキシ化アルコール、エトキシ化ラノリン、エトキシ化ポリシロキサン、プロポキシル化POEエーテル及びアルキルポリグリコシド(ラウリルグルコシド、デシルグルコシド及びココグリコシドなど)である。
ポリソルベート
本発明においては、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子以外に、組成物は、ポリソルベートも含み得る。
ここで本発明の目的のために有利なポリソルベートは、
−ポリオキシエチレン(20)モノラウリン酸ソルビタン(Tween20、CAS番号9005-64-5)
−ポリオキシエチレン(4)モノラウリン酸ソルビタン(Tween21、CAS番号9005-64-5)
−ポリオキシエチレン(4)モノステアリン酸ソルビタン(Tween61、CAS番号9005-67-8)
−ポリオキシエチレン(20)トリステアリン酸ソルビタン(Tween65、CAS番号9005-71-4)
−ポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸ソルビタン(Tween80、CAS番号9005-65-6)
−ポリオキシエチレン(5)モノオレイン酸ソルビタン(Tween81、CAS番号9005-65-5)
−ポリオキシエチレン(20)トリオレイン酸ソルビタン(Tween85、CAS番号9005-70-3)である。
特段に有利なものは特に、
−ポリオキシエチレン(20)モノパルミチン酸ソルビタン(Tween40、CAS番号9005-66-7)
−ポリオキシエチレン(20)モノステアリン酸ソルビタン(Tween60、CAS番号9005-67-8)である。
本発明においては、これらは、組成物の全重量に基づいて0.1〜5重量%の濃度で、特に1.5〜2.5重量%の濃度で、個々に又は2つ以上のポリソルベートの混合物として好都合に使用される。
コンディショニング剤
本発明の好ましい実施形態では、組成物はまたコンディショニング剤を含む。本発明において好ましいコンディショニング剤は、例えば、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook (Volume 4, R. C. Pepe, J.A. Wenninger, G.N. McEwen編, The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association, 9th edition, 2002)の第4節において、ヘアコンディショニング剤、湿潤剤、スキンコンディショニング剤、スキンコンディショニング剤(軟化剤)、スキンコンディショニング剤(保湿剤)、スキンコンディショニング剤(その他)、スキンコンディショニング剤(吸蔵性)、及び皮膚保護剤のキーワードで列挙されている全ての化合物、及びEP-A934956(11〜13頁)で「水溶性コンディショニング剤」及び「油溶性コンディショニング剤」として列挙されている全ての化合物である。さらなる好都合なコンディショニング剤は、例えばINCIによりポリクオタニウム(特にポリクオタニウム-1からポリクオタニウム-56)として示されている化合物である。
適切なコンディショニング剤にはまた、例えば、ポリマー第四級アンモニウム化合物、カチオン性セルロース誘導体及び多糖類も挙げられる。
本発明において好都合なコンディショニング剤は、ここで下記の表に示された化合物から選択することができる。
Figure 2009519009
本発明において好都合なさらなるコンディショナーは、セルロース誘導体及び四級化グアーガム誘導体、特にグアーヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド(例えば、Jaguar Excel(登録商標)、Jaguar C162(登録商標)(Rhodia社製)、CAS65497-29-2、CAS39421-75-5)である。
また、非イオン性ポリ-N-ビニルピロリドン/ポリ酢酸ビニルコポリマー(例えば、Luviskol(登録商標)VA64(BASF Aktiengesellschaft社製))、アニオン性アクリル酸コポリマー(例えば、Luviflex(登録商標)Soft(BASF Aktiengesellschaft社製))、及び/又は両性アミド/アクリル酸/メタクリル酸コポリマー(例えば、Amphomer(登録商標)(National Starch社製))を、コンディショナーとして本発明で好都合に使用することができる。
粉末原料
粉末原料を加えることは、一般に好都合であり得る。タルクの使用が特に好ましい。
エトキシ化グリセロール脂肪酸エステル
本発明においては、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子に加えて、組成物は適切な場合は、エトキシ化グリセロール脂肪酸エステル、特に好ましくはPEG-10オリーブ油グリセリド、PEG-11アボガド油グリセリド、PEG-11カカオバターグリセリド、PEG-13ヒマワリ油グリセリド、イソステアリン酸PEG-15グリセリル、PEG-9ココナツ脂肪酸グリセリド、PEG-54硬化ヒマシ油、PEG-7硬化ヒマシ油、PEG-60硬化ヒマシ油、ホホバ油エトキシレート(PEG-26ホホバ脂肪酸、PEG-26ホホバアルコール)、ヤシ油脂肪酸グリセレス-5、PEG-9ココナツ脂肪酸グリセリド、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセレス、PEG-45パーム核油グリセリド、PEG-35ヒマシ油、オリーブ油PEG-7エステル、PEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、水添パーム核油グリセリドPEG-6エステル、PEG-20トウモロコシ油グリセリド、(オレイン酸ヤシ脂肪酸)PEG-18グリセリル、PEG-40水添ヒマシ油、PEG-40ヒマシ油、PEG-60硬化ヒマシ油、PEG-60トウモロコシ油グリセリド、PEG-54硬化ヒマシ油、PEG-45パーム核油グリセリド、PEG-35ヒマシ油、ヤシ油脂肪酸PEG-80グリセリル、PEG-60扁桃油グリセリド、PEG-60月見草グリセリド、PEG-200水添パーム油脂肪酸グリセリル及びPEG-90イソステアリン酸グリセリルの群から選択されるエトキシ化油も含むことができる。
好ましいエトキシ化油は、ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル、PEG-9ココグリセリド、PEG-40硬化ヒマシ油、水添パーム油脂肪酸PEG-200グリセリルである。エトキシ化グリセロール脂肪酸エステルは、種々の目的のために水性クレンジング配合物中で使用される。エトキシ化の程度が低い(3〜12の酸化エチレン単位)グリセロール脂肪酸エステルは通常、乾燥後の皮膚の感触を改善するための加脂肪剤の役割を果たし、約30〜50のエトキシ化の程度のグリセロール脂肪酸エステルは、香油などの非極性物質用の溶解度促進剤の役割を果たす。エトキシ化の程度が高いグリセロール脂肪酸エステルは、増粘剤として使用される。これらの物質全てが共通に有する側面は、水で希釈して皮膚に使用する場合、皮膚に特別の感触をもたらすことである。
光保護剤
皮膚化粧用調製物における光保護剤と組み合わせた、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子の使用も同様に本発明に含まれる。これらの化粧用及び/又は皮膚科学的光保護組成物は、化粧用及び/又は皮膚科学的光保護のために、また皮膚及び/又は毛髪の処置及びケアのために、並びに装飾用化粧品におけるメークアップ製品として使用される。これらには、例えば、サンクリーム、サンローション、サンミルク、サンオイル、サンバルサム、サンジェル、リップケア及びリップスティック、コンシーラークリーム及びスティック、保湿クリーム、ローション、エマルション、顔、体及び手のクリーム、ヘアトリートメント及びリンス、ヘアセット組成物、スタイリングジェル、ヘアスプレー、ロールオン式デオドラント又はアイリンクルクリーム、日焼け剤(tropicals)、サンブロック、アフターサン調製物が挙げられる。全ての調製物は、少なくとも1種類のケラチン結合エフェクター分子及び1種類の特定のUVフィルター物質を含む。
サンオイルは、主として1種又は複数の光保護フィルター及び香油を含む異なる油の混合物である。様々な化粧品特性によって油性成分が選択される。鉱油(例えば、パラフィン油)及び脂肪酸トリグリセリド(例えば、落花生油、ゴマ油、アボガド油、中鎖トリグリセリド)などの、よく滑り皮膚にやわらかな感触をもたらす油を、塗布性とサンオイルの皮膚への吸収を改善し、粘着性を減少させ、油膜を空気及び水蒸気(汗)に対して浸透性とする油と混合する。これらには、分枝鎖脂肪酸エステル(例えば、パルミチン酸イソプロピル)及びシリコーン油(例えば、ジメチルシリコーン)が挙げられる。不飽和脂肪酸をベースとする油を使用する場合は、それらを酸敗から防止するために、抗酸化剤、例えばトコフェロールを加える。無水配合物であるサンオイルは通常、保存料を含まない。サンミルク及びサンクリームは、水中油型(O/W)エマルションとして、及び油中水型(W/O)エマルションとして調製される。エマルションのタイプによって、調製物の特性は非常に変化する。O/Wエマルションは、皮膚に容易に塗り広げられ、大半は迅速に吸収され、ほとんどの場合水で容易に洗い流すことができる。W/Oエマルションは、塗りこむことがより難しくなり、皮膚を非常になめらかにし、したがっていくぶんより粘着性であるようであるが、一方で皮膚が乾燥するのを守る度合いが高い。W/Oエマルションは、大半が耐水性である。O/Wエマルションの場合は、エマルション基剤、適切な光保護物質の選択、及び適切な場合は、助剤(例えば、ポリマー)の使用が、耐水性の度合いを決定する。液体及びクリーム様O/Wエマルションのベースは、その組成に関しては、スキンケアにおいて通例の他のエマルションと似ている。サンミルクは、太陽、水及び風によって乾燥した皮膚を十分になめらかにするべきである。暑い場合及び砂と接触した場合に特に不快であると感じられるため、それらは粘着性であってはいけない。サンスクリーン組成物は一般に、少なくとも1種類の油相を含む担体をベースとする。しかし、水性基剤のみの組成物も可能である。したがって、油、水中油型エマルション及び油中水型エマルション、クリーム及びペースト、唇保護スティック組成物又はグリース非含有ジェルが適切である。適切なエマルションはまた、とりわけO/Wマクロエマルション、O/Wミクロエマルション、又は分散形態の表面コーティング二酸化チタン粒子を有するO/W/Oエマルション(DE-A-19726121におけるような位相反転技術によって得られるエマルション)である。
添加剤として考えられ得る慣用の化粧用助剤は、例えば(共)乳化剤、脂肪及びワックス、安定剤、増粘剤、生体活性成分、フィルム形成剤、香料、染料、真珠様光沢剤、防腐剤、顔料、電解液(例えば、硫酸マグネシウム)及びpH調節剤である。使用することができる安定剤は、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム及び/又はステアリン酸亜鉛などの脂肪酸の金属塩である。生体活性成分は、例えば、植物抽出液、タンパク質加水分解物及び複合ビタミン剤を意味すると理解される。慣用のフィルム形成剤は、例えば、親水コロイド(キトサン、微晶質キトサン又は四級化キトサンなど)、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸系統のポリマー、第四級セルロース誘導体及び同様の化合物である。
適切な光フィルター活性成分は、UV-B及び/又はUV-A領域の紫外線を吸収する物質である。これらは、紫外線を吸収し、吸収したエネルギーをより長波の放射形態、例えば熱で再び放出することができる有機物質を意味すると理解される。有機物質は、油溶性であってもよいし又は水溶性でもよい。適切なUVフィルターは、例えば、2,4,6-トリアリール-1,3,5-トリアジンであり、この場合、アリール基はいずれの場合にも少なくとも1つの置換基を保持することができ、その置換基は、好ましくは、ヒドロキシ、アルコキシ、特にメトキシ、アルコキシカルボニル、特にメトキシカルボニル及びエトキシカルボニルから選択される。また適切なものは、p-アミノ安息香酸エステル、ケイヒ酸エステル、ベンゾフェノン、ショウノウ誘導体、並びに二酸化チタン、タルク及び酸化亜鉛などの紫外線を阻止する顔料である。二酸化チタンをベースとする顔料が特に好ましい。
使用し得る油溶性UV-Bフィルターは、例えば、下記の物質である。
3-ベンジリデンカンフル及びその誘導体、例えば、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、
4-アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4-(ジメチルアミノ)安息香酸2-エチルヘキシル、4(ジメチルアミノ)安息香酸2-オクチル及び4-(ジメチルアミノ)安息香酸アミル、
ケイヒ酸エステル、好ましくは4-メトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル、4-メトキシケイヒ酸プロピル、4-メトキシケイヒ酸イソアミル、4-メトキシケイヒ酸イソペンチル、2-シアノ-3-フェニルケイヒ酸2-エチルヘキシル(オクトクリレン)、
サリチル酸エステル、好ましくはサリチル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸4-イソプロピルベンジル、サリチル酸ホモメンチル、
ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、
ベンザルマロン酸エステル、好ましくは4-メトキシベンザルマロン酸2-エチルヘキシル、
トリアジン誘導体、例えば、2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2'-エチル-1'-ヘキシルオキシ)-1,3,5-トリアジン(オクチルトリアゾン)及びジオクチルブトアミドトリアゾン(Uvasorb(登録商標)HEB)、
プロパン-1,3-ジオン、例えば、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオンなど。
適切な水溶性物質は、
2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸、並びにそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウム及びグルクアンモニウム塩、
ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸及びその塩、
3-ベンジリデンカンフルのスルホン酸誘導体、例えば、4-(2-オキソ-3-ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸及び2-メチル-5-(2-オキソ-3-ボルニリデン)スルホン酸及びその塩である。
ケイヒ酸エステル、好ましくは4-メトキシケイヒ酸2-エチルヘキシル、4-メトキシケイヒ酸イソペンチル、2-シアノ-3-フェニルケイヒ酸2-エチルヘキシル(オクトクリレン)の使用が特に好ましい。
さらに、ベンゾフェノンの誘導体、特に2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンの使用、及びプロパン-1,3-ジオン、例えば、1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオンなどの使用が好ましい。
適切な典型的なUV-Aフィルターは、
ベンゾイルメタンの誘導体、例えば、1-(4'-tert-ブチルフェニル)-3-(4'-メトキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン、4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン又は1-フェニル-3-(4'-イソプロピルフェニル)プロパン-1,3-ジオンなど、
ベンゾフェノンのアミノヒドロキシ置換誘導体、例えば、n-ヘキシル安息香酸N,N-ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルである。
UV-A及びUV-Bフィルターは、当然ながら混合物中でも使用することができる。
さらなる適切なUVフィルター物質を下記の表に示す。
Figure 2009519009
上記の2種類の光保護物質の群以外に、紫外線が皮膚を貫通するときに引き起こされる光化学反応連鎖を妨げる抗酸化型の第2の光保護剤を使用することも可能である。その典型的な例は、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、トコフェロール(ビタミンE)及びアスコルビン酸(ビタミンC)である。
さらなる群は、紫外線によってダメージを受けた皮膚の抗炎症作用を有する抗刺激剤である。このような物質は、例えば、ビサボロール、フィトール及びフィタントリオールである。
同様に本発明は、皮膚化粧用調製物における、紫外線を止める無機顔料と組み合わせた、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子の使用である。水中で不溶性又は微溶性であり、亜鉛(ZnO)、チタン(TiO2)、鉄(例えば、Fe2O3)、ジルコニウム(ZrO2)、ケイ素(SiO2)、マンガン(例えば、MnO)、アルミニウム(Al2O3)、セリウム(例えば、Ce2O3)の酸化物、対応する金属の混合酸化物及びこのような酸化物の混合物の群から選択された、金属酸化物及び/又は他の金属化合物をベースとする顔料が好ましい。
ここで、無機顔料はコーティングされた形態で、すなわち表面処理されて存在することができる。この表面処理は、例えば、DE-A-3314742に記載されているように、それ自体公知の方法によって、顔料に薄い疎水性層を付与することを含む場合がある。
適切な忌避性活性成分は、特定の動物、特に昆虫をヒトに寄せつけず又は追い払うことのできる化合物である。これらには、例えば、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、N,N-ジエチル-m-トルアミドなどが挙げられる。皮膚を通る血流を促進する適切な充血性物質は、例えば、低木マツ抽出液、ラベンダー抽出液、ローズマリー抽出液、杜松子抽出液、セイヨウトチノキ抽出液、カバノキ葉抽出液、ヘイフラワー抽出液、酢酸エチル、ショウノウ、メントール、ハッカ油、ユーカリ油などの精油である。適切な角質溶解性及び角質柔軟化物質は、例えば、サリチル酸、チオグリコール酸カルシウム、チオグリコール酸及びその塩、硫黄などである。適切なフケ防止活性成分は、例えば、硫黄、モノオレイン酸硫黄ポリエチレングリコールソルビタン、硫黄リシノールポリエトキシラート、亜鉛ピリチオン、アルミニウムピリチオンなどである。皮膚刺激作用を抑制する適切な消炎剤は、例えば、アラントイン、ビサボロール、ドラゴサントール(dragosantol)、カミツレ抽出液、パンテノールなどである。
少なくとも1種類の化粧用又は医薬として許容されるポリマーと組み合わせた、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子の使用は、同様に本発明によるものである。
適切なポリマーは、例えば、ポリクオタニウムというINCI名を有するカチオン性ポリマー、例えば、ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat FC、Luviquat HM、Luviquat MS、Luviquat)、硫酸ジエチルで四級化したN-ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマー(Luviquat PQ11)、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat E Hold)、カチオン性セルロース誘導体(ポリクオタニウム-4及び-10)、アクリルアミドコポリマー(ポリクオタニウム-7)及びキトサンである。
適切なカチオン性(四級化)ポリマーはまた、Merquat(塩化ジメチルジアリルアンモニウムをベースとしたポリマー)、Gafquat(ポリビニルピロリドンと第四級アンモニウム化合物とを反応させることによって形成する第四級ポリマー)、ポリマーJR(カチオン基を有するヒドロキシエチルセルロース)、及び植物をベースとするカチオン性ポリマー、例えば、Rhodia社からのJaguar gradesなどのグアーポリマーである。
さらなる適切なポリマーはまた、中性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドン及び酢酸ビニル及び/又はプロピオン酸ビニルのコポリマー、ポリシロキサン、ポリビニルカプロラクタム、及びN-ビニルピロリドンとの他のコポリマー、ポリエチレンイミン及びその塩、ポリビニルアミン及びその塩、セルロース誘導体、ポリアスパラギン酸塩及び誘導体である。これらには、例えば、Luviflex 0 Swing(ポリ酢酸ビニル及びポリエチレングリコールの部分加水分解コポリマー、BASF Aktiengesellschaft社製)が挙げられる。
適切なポリマーはまた、非イオン性の水溶性又は水分散性のポリマー又はオリゴマーである(ポリビニルカプロラクタム、例えばLuviskol 0 Plus(BASF社製)、又はポリビニルピロリドン及びそのコポリマー、特に酢酸ビニルなどのビニルエステルとのそのコポリマー、例えば、Luviskol 0 VA37(BASF社製)、ポリアミド、例えばイタコン酸及び脂肪族ジアミンをベースとするもの(例えばDE-A-4333238に記載されている)など)。
適切なポリマーはまた、Amphomer(National Starch社製)の名称で入手可能なオクチルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/メタクリル酸tert-ブチルアミノエチル-メタクリル酸ヒドロキシプロピルコポリマーなどの両性又は双性イオン性ポリマー、並びに例えばドイツ特許出願DE3929973、DE2150557、DE2817369及びDE3708451に開示されている双性イオン性ポリマーである。塩化アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム/アクリル酸又はメタクリル酸コポリマー並びにそのアルカリ金属及びアンモニウム塩が、好ましい双性イオン性ポリマーである。さらなる適切な双性イオン性ポリマーは、Amersette(AMERCHOL社製)の名称で市販されているメタクロイルエチルベタイン/メタクリル酸コポリマー、並びにメタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル及びアクリル酸のコポリマー(Jordapon(D))である。
適切なポリマーはまた、非イオン性でシロキサン含有の、水溶性又は水分散性ポリマー、例えば、Tegopren 0 (Goldschmidt社製)又はBesi & commat(Wacker社製)などのポリエーテルシロキサンである。
同様に本発明は、アセチルサリチル酸、アトロピン、アズレン、ヒドロコルチゾン及びその誘導体(例えば、吉草酸ヒドロコルチゾン-17)、B及びD系のビタミン、特にビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンA又はその誘導体(レチニルパルミテートなど)、ビタミンE又はその誘導体(例えば、酢酸トコフェロールなど)、ビタミンC及びその誘導体(例えば、アスコルビルグルコシドなど)、またナイアシンアミド、パンテノール、ビサボロール、ポリドカノール、不飽和脂肪酸(例えば、必須脂肪酸(通常ビタミンFと称される)、特にγ-リノレン酸、オレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸及びその誘導体など)、クロラムフェニコール、カフェイン、プロスタグランジン、チモール、ショウノウ、スクアレン、野菜及び動物由来の抽出物又は他の生成物(例えば、月見草油、ルリヂサ油又はカロブ種油、魚油、タラ肝油又はセラミド及びセラミド様化合物、香料抽出液、緑茶エキス、スイレン抽出液、カンゾウ抽出液、ハマメリス)、フケ防止活性成分(例えば、二硫化セレン、亜鉛ピリチオン、ピロクトンオラミン、クリムバゾール、オクトピロックス、ポリドカノール及びこれらの組合せ)、複合活性成分(例えば、γ-オリザノールの複合活性成分など)、及びカルシウム塩(パントテン酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウムなど)からなる群より好都合に選択される皮膚化粧活性成分(1種又は複数の化合物)と組み合わせた、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子の使用である。加脂肪物質、例えば、ピュアセリンオイル、Eucerit(登録商標)及びNeocerit(登録商標)の群からの活性成分を選択することもまた好都合である。1種又は複数の活性成分は、特に、本発明に係る調製物が、内因性及び/又は外因性の皮膚老化の徴候の処置及び予防のために、並びに皮膚及び毛髪への紫外線の悪影響の処置及び予防のために使用される場合、NO合成阻害剤の群から特に好都合に選択される。好ましいNO合成阻害剤は、ニトロアルギニンである。1種又は複数の活性成分は、カテキン;カテキンの胆汁酸エステル;カテキン又はカテキンの胆汁酸エステル含有物を有する植物又は植物の部分に由来する水性又は有機抽出物(例えば、ツバキ科(Theaceae)の植物のファミリー、特に種チャノキ(Camellia sinensis)(緑茶)の葉など)を含む群から好都合にさらに選択される。これらの典型的な成分(例えば、ポリフェノール又はカテキン、カフェイン、ビタミン、糖、ミネラル、アミノ酸、脂質)は、特に好都合である。カテキンは、水素化フラボン又はアントシアニジンとして理解すべき化合物の群であり、「カテキン」の誘導体(カテコール、3,3',4',5,7-フラバンペンタオール、2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)クロマン-3,5,7-トリオール)を表す。エピカテキン((2R,3R-3,3',4',5,7-フラバンペンタオール)は、本発明の目的のために好都合の活性成分である。また好都合なものは、カテキン含有物を有する植物抽出エキス、特に緑茶の抽出液、例えば、ツバキ属の植物、とりわけ特に茶のタイプである中国種(Camellia sinensis)、アッサム種(C.assamica)、タリエンシス(C.taliensis)、イナワジエンシス(C.inawadiensis)、及び、これらと例えばツバキ(Camellia japonica)との交配種の葉由来の抽出液などである。好ましい活性成分はまた、(-)-カテキン、(+)-カテキン、(-)-カテキンガレート、(-)-ガロカテキンガレート、(+)-エピカテキン、(-)-エピカテキン、(-)-エピカテキンガレート、(-)-エピガロカテキン、(-)-エピガロカテキンガレートの群からのポリフェノール及びカテキンである。
フラボン及びその誘導体(集合的に「フラボン」と称される場合が多い)は、本発明の目的のために好都合な活性成分である。それらは、下記の基本構造(置換位置を示す)を特徴とする。
Figure 2009519009
好ましくは本発明に係る調製物中に使用されることもできるより重要なフラボンのいくつかを、下記の表6に列挙する。
Figure 2009519009
フラボンは、通常天然でグリコシル化型として生じる。
本発明においては、フラボノイドは、一般式:
Figure 2009519009
(式中、Z1からZ7は、互いに独立に、H基、OH基、アルコキシ基及びヒドロキシアルコキシ基の群から選択され、アルコキシ基又はヒドロキシアルコキシ基は、分枝状又は枝分かれしておらず、1〜18個の炭素原子を有してもよく、Glyは、モノ及びオリゴグリコシド基の群から選択される)の物質の群から好ましくは選択される。
さらに、活性成分(1種又は複数の化合物)はまた、親水性活性成分、特に下記の群から非常に好都合に選択され得る:
乳酸若しくはサリチル酸又はその塩(例えば、乳酸Na、乳酸Ca、乳酸TEAなど)などのα-ヒドロキシ酸;尿素、アラントイン、セリン、ソルビトール、グリセロール、乳タンパク質、パンテノール、キトサン。
本発明に係る調製物中のこのような活性成分(1種又は複数の化合物)の量は、調製物の全重量に基づいて、好ましくは0.001〜30重量%、特に好ましくは0.05〜20重量%、特に1〜10重量%である。本発明に係る調製物中に使用することができる特定の活性成分及びさらなる活性成分は、この時点でその全範囲を参照するDE10318526A1の12〜17頁に示されている。
さらに、本発明は、例えば、ざ瘡又は脂性皮膚、角化症、酒さ、光過敏性、炎症性、紅斑性、アレルギー性又は自己免疫性反応などの皮膚の外観の望ましくない変化を防止するための、上記の調製物の使用に関する。
使用するためには、本発明に係る化粧用調製物を、化粧品又は皮膚化粧品において慣用の方法で、皮膚、毛髪、手指爪又は足指爪に塗布する。
本発明は、上記のケラチン結合エフェクタータンパク質、特に好ましくは、酵素、抗体、エフェクター結合タンパク質、蛍光タンパク質、抗菌性ペプチド及び自己集合タンパク質からなる群より選択されるケラチン結合エフェクタータンパク質の1つを含む皮膚化粧品をさらに提供する。実施例3で記載されるケラチン結合エフェクター分子を含む皮膚化粧品が、特に好ましい。
なかでも、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164又は166、好ましくは配列番号2、4、6、8、10、12、14、40、42、44、46、48、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215で示される配列の少なくとも1つのケラチン結合ポリペプチド(ii)を含むケラチン結合エフェクタータンパク質を含む皮膚化粧品が最も好ましく、エフェクターポリペプチド(ii)はシルクタンパク質であり、好ましくは配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210の配列の1つ、特に好ましくはニワオニグモ由来のタンパク質ADF4のCモジュラスの16回繰り返しである、C16クモシルクタンパク質である。
本発明の好ましい実施形態では、皮膚化粧品、好ましくは皮膚及び毛髪処置組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて、0.001〜1重量%(wt%)、好ましくは0.01〜0.9重量%、特に好ましくは0.01〜0.8重量%、又は0.01〜0.7重量%、特に非常に好ましくは0.01〜0.6重量%、又は0.01〜0.5重量%、最も好ましくは0.01〜0.4重量%、又は0.01〜0.3重量%の濃度で含む。さらなる実施形態では、組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、3〜7重量%、4〜6重量%の濃度で含む。同様に好ましい実施形態では、組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて10〜20重量%、好ましくは11〜19重量%、12〜18重量%、13〜17重量%、14〜16重量%の濃度で含む。さらに好ましい実施形態では、組成物は、本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を、組成物の全重量に基づいて20〜30重量%、好ましくは21〜29重量%、22〜28重量%、23〜27重量%、24〜26重量%の濃度で含む。
本発明に係る組成物は、好ましくは皮膚保護組成物、スキンケア組成物、皮膚洗浄組成物、毛髪保護組成物、ヘアケア組成物、毛髪洗浄組成物、毛髪着色剤、うがい薬及び口内洗浄剤、又は装飾用化粧品のための調製物であり、これらは適用分野によって、好ましくは軟膏、クリーム、エマルション、懸濁液、ローション、ミルク、ペースト、ジェル、フォーム又はスプレーの形態で使用される。
ケラチン結合エフェクタータンパク質に加えて、本発明の皮膚化粧品は、ポリマー、顔料、湿潤剤、油、ワックス、酵素、ミネラル、ビタミン、サンスクリーン、染料、香料、抗酸化剤、防腐剤及び/又はすでに上記で列挙した医薬活性成分の全てを含むことができる。
さらに下記は、本発明の皮膚化粧品に適用される。
本発明に係る組成物の配合基剤は、化粧用又は皮膚化粧用/医薬として許容される助剤を好ましくは含む。医薬として許容される助剤は、薬学分野、食品技術及び関連する分野における使用が知られている助剤であり、特に関連する薬局方(例えば、DAB Ph.Eur.BP NF)において列挙されている助剤、及びその特性が生理的用途を妨げない他の助剤である。
適切な助剤は、流動促進剤、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、防腐剤、抗酸化剤、刺激防止剤、キレート剤、エマルション安定剤、皮膜形成剤、ゲル形成剤、臭気マスキング剤、樹脂、親水コロイド、溶媒、溶解度促進剤、中和剤、浸透促進剤、顔料、第四級アンモニウム化合物、加脂肪剤及び過脂肪剤、軟膏、クリーム又は油が主成分の物質、シリコーン誘導体、安定剤、滅菌剤、噴射剤、乾燥剤、乳白剤、増粘剤、ワックス、軟化剤、ホワイトオイルでよい。これに関する実施形態は、例えば、Fiedler, H. P. Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie, Kosmetik und angrenzende Gebiete [Lexicon of auxiliaries for pharmacy, cosmetics and related fields], 4th edition, Aulendorf: ECV-Editio-Kantor-Verlag, 1996に示されているような専門知識に基づいている。
本発明に係る皮膚化粧用組成物を製造するために、活性成分を適切な助剤(賦形剤)で混合又は希釈することができる。賦形剤は、活性成分のためのビヒクル、担体又は媒体としての役割を果たすことのできる固形、半固形又は液体の材料でよい。さらなる助剤の混合は、所望であれば、当業者には公知の態様で行われる。さらに、ポリマー及び分散液は、調剤において、好ましくは固形剤形のためのコーティング組成物又は結合剤として、又はそれらの中にある助剤として適切である。それらは、クリーム中で、並びに錠剤コーティング及び錠剤結合剤として使用することもできる。
さらなる好ましい実施形態によると、本発明に係る組成物は、皮膚及び毛髪のケア及び保護のための化粧品組成物、ネイルケア組成物、又は装飾用化粧品用の調製物である。
適切な皮膚化粧用組成物は、例えば、フェーストニック、フェースマスク、デオドラント及び他の化粧用ローションである。装飾用化粧品中に使用するための組成物には、例えば、コンシーラースティック、ステージメークアップ、マスカラ及びアイシャドウ、リップスティック、コールペンシル、アイライナー、ほお紅、パウダー及びアイブローペンシルが挙げられる。
さらに、本発明に係る及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子は、毛穴清浄のための毛穴パック、にきび止め組成物、忌避剤、ひげそり用組成物、ひげそり後(アフターシェーブ)及びひげそり前(プレシェーブ)のケア用組成物、日焼け後(アフターサン)のケア用組成物、除毛用組成物、毛髪着色剤、膣洗浄組成物(intimate care compositions)、フットケア用組成物、及びベビーケアにおいて使用される。
本発明に係るスキンケア組成物は、特に、W/O又はO/Wスキンクリーム、デイクリーム及びナイトクリーム、アイクリーム、フェースクリーム、しわ取りクリーム、サンスクリーンクリーム、保湿クリーム、漂白クリーム、セルフタンニングクリーム、ビタミンクリーム、スキンローション、ケア用ローション及び保湿ローションである。
本発明に係る皮膚化粧品及び皮膚科学的組成物は、本発明の及び/又は本発明の方法により生成されたケラチン結合エフェクター分子に加えて、酸化過程及び関連する老化過程又は皮膚及び/若しくは毛髪へのダメージに対する保護として、フリーラジカルを分解する活性成分もまた含むことができる。これらの活性成分は、好ましくはその参照の内容が本明細書中に明確にされている特許出願WO/0207698及びWO/03059312に記載されている物質、好ましくはそこに記載されているホウ素含有化合物であり、それによって過酸化物又はヒドロペルオキシドを減少させ、フリーラジカルのその後の状態を形成することなく対応するアルコールを得ることができる。さらに、一般式3に示されるヒンダードアミンを、この目的のために使用することができる。
Figure 2009519009
式中、基Zは下記の意味を有する:H;C1〜C22アルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどのC1〜C12アルキル基;C1〜C22-アルコキシル基、好ましくはアルコキシメチル、アルコキシエチル、アルコキシプロピル、アルコキシイソプロピル、アルコキシブチル、アルコキシイソブチル、アルコキシ-sec-ブチル、アルコキシ-tert-ブチル、アルコキシペンチル、アルコキシイソペンチル、アルコキシネオペンチル、アルコキシ-tert-ペンチル、アルコキシヘキシル、アルコキシヘプチル、アルコキシオクチル、アルコキシノニル、アルコキシデシル、アルコキシウンデシル、アルコキシドデシルなどのC1〜C12-アルコキシル基;フェニル基がC1〜C4アルキル基によって置換されていてもよい、フェニル及びナフチルなどのC6〜C10-アリール基;上記のようにC1〜C22アルキル基又はC1〜C22-アルコキシ基によって、好ましくはC1〜C12アルキル基又はC1〜C12-アルコキシ基によって置換されていてもよい、C6〜C10-O-アリール基;そして
基R1〜R6は互いに独立に、下記の意味を有する:H、OH、O、C1〜C22アルキル基、好ましくはC1〜C12アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど)、C1〜C22アルコキシル基、好ましくはC1〜C12アルコキシル基(アルコキシメチル、アルコキシエチル、アルコキシプロピル、アルコキシイソプロピル、アルコキシブチル、アルコキシイソブチル、アルコキシsec-ブチル、アルコキシ-tert-ブチル、アルコキシペンチル、アルコキシイソペンチル、アルコキシネオペンチル、アルコキシ-tert-ペンチル、アルコキシヘキシル、アルコキシヘプチル、アルコキシオクチル、アルコキシノニル、アルコキシデシル、アルコキシウンデシル、アルコキシドデシルなど)、フェニル基がC1〜C4アルキル基によって置換されていてもよい、フェニル及びナフチルなどのC6〜C10アリール基、上記のようにC1〜C22アルキル基又はC1〜C22アルコキシル基によって、好ましくはC1〜C12アルキル基又はC1〜C12アルコキシル基によって置換されてもよいC6〜C10O-アリール基。
組成物の全重量に基づいて、0.001〜1重量%(wt%)、好ましくは0.01〜0.1重量%、0.1〜1重量%の量の、立体障害アミンである3-ドデシル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)スクシンイミド、3-ドデシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)スクシンイミド、3-オクチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)スクシンイミド、3-オクチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)スクシンイミド、3-オクテニル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)スクシンイミド、3-オクテニル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)スクシンイミド、及び/又はUvinul(登録商標)5050Hの使用が特に好ましい。
上記の本発明の化合物及び適切な担体に加えて、皮膚化粧用調製物は、上記のような皮膚化粧品において慣用のさらなる活性成分及び助剤もまた含むことができる。これらには、好ましくは、乳化剤、防腐剤、香油、化粧用活性成分、例えばフィタントリオール、ビタミンA、E及びC、レチノール、ビサボロール、パンテノール、光保護剤、漂白剤、着色物質、着色剤、タンニング剤、コラーゲン、タンパク質加水分解物、安定剤、pH調節剤、染料、塩、増粘剤、ゲル形成剤、粘度調節剤、シリコーン、湿潤剤、加脂肪剤及び/又はさらなる慣用の添加剤が挙げられる。
皮膚化粧品及び皮膚化粧用組成物の好ましい油脂成分は、上記の鉱油及び合成油(例えば、パラフィン、シリコーン油など)、並びに8個超の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、動物及び植物油(例えば、ヒマワリ油、ヤシ油、アボガド油、オリーブ油、ラノリン)、又はワックス、脂肪酸、脂肪酸エステル(例えば、C6〜C30脂肪酸のトリグリセリドなど)、ワックスエステル(例えば、ホホバ油など)、脂肪アルコール、ワセリン、水素化ラノリン及びアセチル化ラノリン、並びにこれらの混合物である。
手ざわり感覚、拡散挙動、耐水性並びに/又は活性成分及び顔料などの助剤の結合性を改善するなどの特定の特性を得るために、皮膚化粧品及び皮膚化粧用調製物は、シリコーン化合物に基づいたコンディショニング物質もさらに含むことができる。
適切なシリコーン化合物は、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン又はシリコーン樹脂である。
化粧用又は皮膚化粧用調製物は、当業者には公知の慣用の方法によって製造される。
好ましくは、化粧用及び皮膚化粧用組成物は、エマルション、特に油中水型(W/O)又は水中油型(O/W)エマルションの形態で存在する。
しかし、他のタイプの配合物、例えば、ゲル、油、オレオゲル、多層エマルション(例えば、W/O/W又はO/W/Oエマルションの形態)、無水軟膏又は軟膏基剤などを選択することもまた可能である。水性分散物、ヒドロゲル又はピッカリングエマルションなどの乳化剤を含有しない配合物もまた、好都合な実施形態である。
エマルションは、公知の方法によって製造される。少なくとも1種類のケラチン結合エフェクター分子に加えて、エマルションは、脂肪アルコール、脂肪酸エステル、特に、脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸、ラノリン及びその誘導体、天然油若しくは合成油又はワックス、並びに乳化剤などの通常慣用の成分を水の存在下で含む。エマルションの種類に特有の添加剤の選択及び適切なエマルションの製造は、例えば、参照により本明細書中に明示的に組み入れられるSchrader, Grundlagen und Rezepturen der Kosmetika [Fundamentals and formulations of cosmetics], Huthig Buch Verlag, Heidelberg, 2nd edition, 1989, third part、又はUmbach, Kosmetik: Entwicklung, Herstellung und Anwendung kosmetischer Mittel [Cosmetics: development, manufacture and use of cosmetic compositions], 2nd expanded edition, 1995, Georg Thieme Verlag, ISBN 3 13 712602 9, pages 122 ff.において記載されている。
例えば、スキンクリームなどのためのW/Oエマルションの形態の適切なエマルションは、一般に、適切な乳化剤系を用いて油又は脂肪相中に乳化されている水相を含む。高分子電解質複合体は、水相を提供するために使用することができる。
エマルションの脂肪相中に存在させてよい好ましい脂肪成分は、パラフィン油、ピュアセリンオイル、ペルヒドロスクアレン及びこれらの油中の微晶質ワックスの溶液などの炭化水素油;甘扁桃油、アボガド油、テリハボク油、ラノリン及びその誘導体、ヒマシ油、ゴマ油、オリーブ油、ホホバ油、カリテ油、ヒウチダイ油などの動物又は植物油;例えば、ワセリン油などの大気圧下で蒸留開始点が約250℃であり、蒸留終点が410℃である鉱油;ミリスチン酸アルキル、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル又はミリスチン酸セチル、ステアリン酸ヘキサデシル、パルミチン酸エチル又はパルミチン酸イソプロピル、オクタン酸トリグリセリド又はデカン酸トリグリセリド及びリシノール酸セチルなどの飽和又は不飽和脂肪酸のエステルである。
また脂肪相は、他の油に可溶性のシリコーン油、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン及びシリコーングリコールコポリマー、脂肪酸及び脂肪アルコールを含むことができる。
本発明に係る上記の化合物以外に、スキンケア組成物は、例えば、カルナバワックス、カンデリラワックス、蜜蝋、微晶質ワックス、オゾケライトワックス及びオレイン酸、ミリスチン酸、リノール酸、ステアリン酸Ca、Mg及びAlなどのワックスも含むことができる。
さらに、本発明のエマルションは、O/Wエマルションの形態でもよい。このようなエマルションは通常、油相、水相中で油相を安定化させる乳化剤、及び粘稠な形態で通常存在する水相を含む。適切な乳化剤は、好ましくはポリグリセロールエステル、ソルビタンエステル又は部分エステル化グリセリドなどのO/W乳化剤である。
さらなる好ましい実施形態においては、本発明に係る組成物は、光保護組成物、シャワー用ジェル、シャンプー配合物又は入浴用調製物であり、光保護調製物が特に好ましい。
このような配合物は、少なくとも1種類の本発明に係る及び/又は本発明の方法によって生成したケラチン結合エフェクター分子と、通常、塩基性界面活性剤としてアニオン性界面活性剤、並びに共界面活性剤として両性及び/又は非イオン性界面活性剤とを含む。さらなる適切な活性成分及び/又は助剤は一般に、脂質、香油、染料、有機酸、防腐剤及び抗酸化剤、並びに増粘剤/ゲル形成剤、スキンコンディショニング剤及び湿潤剤から選択される。
これらの配合物は、配合物の全重量に基づいて2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは8〜30重量%の界面活性剤を好都合に含む。
洗浄、シャワー及び入浴用調製物では、体洗浄用組成物中に慣用的に使用される全てのアニオン性、中性、両性又はカチオン性界面活性剤を使用することができる。
適切なアニオン性界面活性剤は、例えば、アルキル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキルコハク酸、アルキルスルホコハク酸、N-アルコイルサルコシン酸、アシルタウリン酸、アシルイソチオン酸、アルキルリン酸、アルキルエーテルリン酸、アルキルエーテルカルボン酸、αオレフィンスルホン酸の、特にアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及びアンモニウム塩並びにトリエタノールアミン塩である。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩及びアルキルエーテルカルボン酸塩は、分子中に1〜10個の酸化エチレン又は酸化プロピレン単位、好ましくは1〜3個の酸化エチレン単位を有することが可能である。
これらには、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンが挙げられる。
適切な両性界面活性剤は、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、グリシン酸アルキル、カルボキシグリシン酸アルキル、アンホ酢酸アルキル又はプロピオン酸アルキル、アンホ二酢酸アルキル又は二プロピオン酸アルキルである。
例えば、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン(cocamidopropylbetaine)又はココアンホプロピオン酸ナトリウム(sodium cocamphopropionate)を使用することができる。
適切な非イオン性界面活性剤は、例えば、直鎖状でもよいし若しくは分枝状でもよいアルキル鎖中に6〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコール又はアルキルフェノールと、酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンとの反応生成物である。アルキレンオキシドの量は、アルコール1モル当たり約6〜60molである。さらに、アルキルアミンオキシド、モノ若しくはジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、エトキシ化脂肪酸アミド、アルキルポリグリコシド又はソルビタンエーテルエステルが適切である。
さらに、洗浄、シャワー及び入浴用調製物は、慣用の例えば第四級アンモニウム化合物などのカチオン性界面活性剤、例えば塩化セチルトリメチルアンモニウムを含むことができる。
さらに、シャワー用ジェル/シャンプー配合物は、増粘剤、例えば、塩化ナトリウム、PEG-55、オレイン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸PEG-120メチルグルコースなど、また防腐剤、さらなる活性成分、並びに助剤及び水を含むことができる。
ヘアトリートメント組成物
さらなる好ましい実施形態において、本発明の皮膚化粧品は、ヘアトリートメント組成物である。
好ましくは、本発明に係るヘアトリートメント組成物は、セット用フォーム、ヘアムース、ヘアジェル、シャンプー、ヘアスプレー、ヘアフォーム、仕上げ液、パーマ用の中和剤、毛髪染料及び漂白剤又はホットオイルトリートメントの形態である。使用する分野に応じて、毛髪化粧用調製物は、(エアロゾル)スプレー、(エアロゾル)フォーム、ジェル、ジェルスプレー、クリーム、ローション又はワックスとして塗布することができる。ここでヘアスプレーには、エアロゾルスプレー及びまた噴射ガスを含まないポンプスプレーの両方が含まれる。ヘアフォームには、エアロゾルフォーム及びまた噴射ガスを含まないポンプフォームの両方が含まれる。ヘアスプレー及びヘアフォームには、大部分又は全てが水溶性又は水分散性の成分が好ましくは含まれる。本発明に係るヘアスプレー及びヘアフォーム中に使用される化合物が水中で分散性である場合、粒径が通常1〜350nm、好ましくは1〜250nmの水性マイクロディスパージョンの形態でそれらを塗布することができる。ここではこれらの調製物の固形分含量は、通常約0.5〜20重量%の範囲である。これらのマイクロディスパージョンは、その安定化のために乳化剤又は界面活性剤を通常必要としない。
さらなる成分は、化粧品において慣用の添加剤、例えば、噴射剤、消泡剤、界面活性化合物、すなわち界面活性剤(サーファクタント)、乳化剤、泡形成剤及び可溶化剤を意味すると理解すべきである。使用される界面活性化合物は、アニオン性、カチオン性、両性又は中性でもよい。さらなる慣用の成分はまた、例えば、防腐剤、香油、乳白剤、活性成分、UVフィルター、ケア用物質(パンテノール、コラーゲン、ビタミンなど)、タンパク質加水分解物、α-及びβ-ヒドロキシカルボン酸、安定剤、pH調節剤、染料、粘度調整剤、ゲル形成剤、塩、湿潤剤、加脂肪剤、錯化剤並びにさらなる慣用の添加剤でもよい。
極めて特定の特性を得ようとする場合は、本発明のケラチン結合エフェクター分子と組み合わせて使用することができる、化粧品において公知の全てのスタイリング及びコンディショナーポリマーもまたここに含まれる。
適切な従来の毛髪化粧用ポリマーは、例えば、上記のカチオン性、アニオン性、中性、非イオン性及び両性ポリマーであり、それについて本明細書で記載している。
特定の特性を確立するために、調製物はさらにまたシリコーン化合物をベースとするコンディショニング物質を含むことができる。適切なシリコーン化合物は、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン、シリコーン樹脂又はジメチコンコポリオール(CTFA)及びアモジメチコン(CTFA)などのアミノ官能性シリコーン化合物である。
噴射剤は、ヘアスプレー又はエアロゾルフォームに慣用的に使用される噴射剤である。プロパン/ブタン混合物、ペンタン、ジメチルエーテル、1,1-ジフルオロエタン(HFC-152a)、二酸化炭素、窒素又は圧縮空気が好ましい。
使用することのできる乳化剤は、ヘアフォームにおいて通常使用される全ての乳化剤である。適切な乳化剤は、非イオン性、カチオン性又はアニオン性又は両性でもよい。非イオン性乳化剤(INCI命名法)の例は、ラウレス、例えばラウレス-4、セテス、例えばセテス-1、ポリエチレングリコールセチルエーテル、セテアレス、例えばセテアレス-25、ポリグリコール脂肪酸グリセリド、水酸化レシチン、脂肪酸のラクチルエステル、アルキルポリグリコシドである。
カチオン性乳化剤の例は、リン酸二水素セチルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウム、塩化セチルトリモニウム、臭化セチルトリモニウム、メチル硫酸ココトリモニウム(cocotrimonium methyl sulfate)、クオタニウム-1〜x(INCI)である。
アニオン性乳化剤は、例えば、アルキル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキルコハク酸、アルキルスルホコハク酸、N-アルコイルサルコシン酸、アシルタウリン酸、アシルイセチオン酸、アルキルリン酸、アルキルエーテルリン酸、アルキルエーテルカルボン酸、αオレフィンスルホン酸の、特にアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及びアンモニウム塩並びにトリエタノールアミン塩の群から選択することができる。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩及びアルキルエーテルカルボン酸塩は、分子中に1〜10個の酸化エチレン又は酸化プロピレン単位、好ましくは1〜3個の酸化エチレン単位を有することが可能である。
使用することができるゲル形成剤は、化粧品において慣用の全てのゲル形成剤である。これらには、僅かに架橋されているポリアクリル酸、例えば、カルボマー(Carbomer)(INCI)、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン変性セルロース、多糖類、例えば、キサンタンガム、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、アクリル酸ナトリウムコポリマー、ポリクオタニウム-32(及び)paraffinum liquidum(鉱油)(INCI)、アクリル酸ナトリウムコポリマー(及び)paraffinum liquidum(及び)PPG-1トリデセス-6、塩化アクリルアミドプロピルトリモニウム/アクリルアミドコポリマー、ステアレス-10アリルエーテル、アクリル酸コポリマー、ポリクオタニウム-37(及び)paraffinum liquidum(及び)PPG-1トリデセス-6、ポリクオタニウム-37(及び)ジカプリン酸/ジカプリル酸プロピレングリコール(及び)PPG-1トリデセス-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-44が挙げられる。
シャンプー配合物中では、シャンプー中に慣用的に使用される全てのアニオン性、中性、両性又はカチオン性界面活性剤を使用することができる。
適切なアニオン性界面活性剤は、例えば、アルキル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキルコハク酸、アルキルスルホコハク酸、N-アルコイルサルコシン酸、アシルタウリン酸、アシルイソチオン酸、アルキルリン酸、アルキルエーテルリン酸、アルキルエーテルカルボン酸、αオレフィンスルホン酸の、特に、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩及びアンモニウム塩並びにトリエタノールアミン塩である。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩及びアルキルエーテルカルボン酸塩は、分子中に1〜10個の酸化エチレン又は酸化プロピレン単位、好ましくは1〜3個の酸化エチレン単位を有することが可能である。
適切なものは、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンである。
適切な両性界面活性剤は、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、グリシン酸アルキル、カルボキシグリシン酸アルキル、アンホ酢酸アルキル又はプロピオン酸アルキル、アンホ二酢酸アルキル又は二プロピオン酸アルキルである。
例えば、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン又はコカンホプロピオン酸ナトリウムを使用することができる。
適切な非イオン性界面活性剤は、例えば、直鎖状でもよいし若しくは分枝状でもよいアルキル鎖中に6〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコール又はアルキルフェノールと、酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンとの反応生成物である。アルキレンオキシドの量は、アルコール1モル当たり約6〜60molである。さらに、アルキルアミンオキシド、モノ若しくはジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド又はソルビタンエーテルエステルが適切である。
さらに、シャンプー配合物は、慣用のカチオン性界面活性剤、例えば、第四級アンモニウム化合物、例えば塩化セチルトリメチルアンモニウムなどを含むことができる。
シャンプー配合物中に、特定の効果を実現するために、本発明のケラチン結合エフェクター分子と組み合わせて、慣用のコンディショニング剤を使用することができる。
これらには、例えば、INCI名ポリクオタニウムの上記のカチオン性ポリマー、特にビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat FC、HM、Luviquat MS、Luviquat Care)、硫酸ジエチルで四級化したN-ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマー(Luviquat D PQ11)、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat D Hold)、カチオン性セルロース誘導体(ポリクオタニウム-4及び-10)、アクリルアミドコポリマー(ポリクオタニウム-7)が挙げられる。さらに、タンパク質加水分解物を使用することができ、またシリコーン化合物をベースとするコンディショニング物質、例えば、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン又はシリコーン樹脂も使用することができる。さらなる適切なシリコーン化合物は、ジメチコンコポリオール(CTFA)及びアミノ官能性シリコーン化合物(アモジメチコン(CTFA)など)である。さらに、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(INCI)などのカチオン性グアー誘導体を使用することができる。
さらなる実施形態では、この毛髪化粧用又は皮膚化粧用調製物は、皮膚又は毛髪のケア及び保護に役立ち、エマルション、分散液、懸濁液、水性界面活性剤調製物、ミルク、ローション、クリーム、バルサム、軟膏、ジェル、顆粒、粉末、例えば口紅などのスティック調製物、フォーム、エアロゾル又はスプレーの形態である。このような配合物は、局所用調製物に非常に適切である。適切なエマルションは、水中油型エマルション及び油中水型エマルション又はマイクロエマルションである。
一般に毛髪化粧用又は皮膚化粧用調製物は、皮膚(局所用)又は毛髪への塗布に使用される。局所用調製物はここでは、微細な分散状態で、好ましくは皮膚を通して吸収できる形態で、活性成分を皮膚に塗布するのに適切である調製物を意味すると理解される。この目的に適切なものは、例えば、水性溶液及び含水アルコール溶液、スプレー、フォーム、フォームエアロゾル、軟膏、水性ゲル、O/W又はW/O型のエマルション、マイクロエマルション又は化粧用スティック調製物である。
本発明に係る化粧品組成物の好ましい一実施形態では、組成物は担体を含む。好ましい担体は、水、気体、水ベースの液体、油、ゲル、エマルション又はマイクロエマルション、分散液、あるいはこれらの混合物である。特定の担体は、良好な皮膚適合性を示す。局所用調製物に特に好都合なのは、水性ゲル、エマルション又はマイクロエマルションである。
使用することができる乳化剤は、非イオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、両性界面活性剤又はアニオン性乳化剤である。乳化剤は、組成物に基づいて、0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の量で本発明に係る組成物中に存在し得る。
使用される非イオン性界面活性剤は、例えば、下記の群の少なくとも1種類からの界面活性剤である:
8〜22個の炭素原子を有する直鎖状脂肪アルコール、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、及びアルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールと、2〜30molの酸化エチレン及び/又は0〜5molの酸化プロピレンとの付加生成物、
1〜30molの酸化エチレンとグリセロールとの付加生成物のC12/18-脂肪酸モノエステル及びジエステル、
6〜22個の炭素原子を有する飽和及び不飽和脂肪酸並びにその酸化エチレン付加生成物のグリセロールモノエステル及びジエステル並びにソルビタンモノエステル及びジエステル、
アルキル基中に8〜22個の炭素原子を有するアルキルモノグリコシド及びオリゴグリコシド、並びにそのエトキシ化類似体、
ヒマシ油及び/又は硬化ヒマシ油と15〜60molの酸化エチレンとの付加生成物、
ポリオールエステル、特にポリグリセロールエステル、例えば、ポリリシノール酸ポリグリセロール、ポリ-12-ヒドロキシステアリン酸ポリグリセロール又はダイマー酸ポリグリセロールなど(同様に、これらの物質クラス由来の2つ以上からの化合物の混合物も適している)、
ヒマシ油及び/又は硬化ヒマシ油と2〜15molの酸化エチレンとの付加生成物、
直鎖状、分枝状、不飽和又は飽和のC6/22脂肪酸、リシノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸及びグリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、アルキルグルコシド(例えば、メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)、及びポリグルコシド(例えば、セルロース)をベースとする部分エステル、
モノ-、ジ-及びトリアルキルホスファート、モノ-、ジ-及び/又はトリ-PEGアルキルホスファート、並びにその塩、
羊毛ワックスアルコール、
ポリシロキサン-ポリアルキルポリエーテルコポリマー及び対応する誘導体、
独国特許第1165574号に開示されているペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸及び脂肪アルコールの混合エステル、並びに/又は6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコース、及びポリオール、好ましくはグリセロール又はポリグリセロール、及びポリアルキレングリコールの混合エステル。
さらに、双性イオン性界面活性剤を、乳化剤として使用することができる。双性イオン性界面活性剤は、分子中に少なくとも1個の第四級アンモニウム基、及び少なくとも1個のカルボン酸基又はスルホン酸基を有する界面活性化合物を言及するために使用される用語である。特に適切な双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタインであり、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシナート(例えば、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシナート)、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシナート(例えば、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシナート)、及び2-アルキル-3-カルボキシルメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン(いずれの場合にも、アルキル基又はアシル基中に8〜18個の炭素原子を有する)、並びにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシナートなどである。CTFA名コカミドプロピルベタインで知られている脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。
同様に適切な乳化剤は、両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、C8/18-アルキル基又は-アシル基以外に、分子中に少なくとも1個の遊離アミノ基及び少なくとも1個の-COOH-基又は-SO3H基を含み、内部塩を形成することができる界面活性化合物を意味すると理解される。適切な両性界面活性剤の例は、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸(いずれの場合にも、アルキル基中に約8〜18個の炭素原子を有する)である。
特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオン酸塩、ココアシルアミノエチルアミノプロピオン酸塩及びC12/18-アシルサルコシンである。両性乳化剤以外に、第四級乳化剤もまた適切であり、エステルクアット(ester quat)型のもの、好ましくはメチル四級化ジ脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩が特に好ましい。さらに、使用し得るアニオン性乳化剤は、アルキルエーテル硫酸塩、モノグリセリド硫酸塩、脂肪酸硫酸塩、スルホコハク酸塩及び/又はエーテルカルボン酸である。
適切な油物質は、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールをベースとするゲルベアルコール;直鎖状C6〜C22-脂肪酸と直鎖状C6〜C22-脂肪アルコールとのエステル;分枝状C6〜C13-カルボン酸と直鎖状C6〜C22-脂肪アルコールとのエステル;直鎖状C6〜C22-脂肪酸と分枝状アルコール、特に2-エチルヘキサノールとのエステル;直鎖状及び/又は分枝状脂肪酸と、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ジメルジオール又はトリメルトリオール(trimertriol)など)及び/又はゲルベアルコールとのエステル;C6〜C10-脂肪酸をベースとするトリグリセリド;C6〜C18-脂肪酸をベースとする液体モノ/ジ、トリグリセリド混合物;C6〜C22-脂肪アルコール及び/又はゲルベアルコールと、芳香族カルボン酸、特に安息香酸とのエステル;C2〜C12-ジカルボン酸と、1〜22個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分枝状アルコール、又は2〜10個の炭素原子及び2〜6個ヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル;植物油;分枝状第一級アルコール;置換シクロヘキサン;直鎖状C6〜C22脂肪アルコール炭酸エステル;ゲルベ炭酸エステル;安息香酸と直鎖状及び/又は分枝状C6〜C22-アルコールとのエステル(例えば、Finsolv(登録商標)TN);ジアルキルエーテル;エポキシ化脂肪酸エステルとポリオールとの開環生成物;シリコーン油及び/又は脂肪族又はナフテン系炭化水素である。使用し得る油物質はまた、シリコーン化合物、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、並びにアミノ-、脂肪酸-、アルコール-、ポリエーテル-、エポキシ-、フッ素-、アルキル-及び/又はグリコシド修飾型シリコーン化合物であり、これは室温で液体の形態又は樹脂の形態でもよい。油物質は、本発明に係る組成物中に、組成物に基づいて1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%、及び特に10〜50重量%の量で存在し得る。
本発明に係るケラチン結合エフェクター分子及び/又は本発明の方法によって生成されるケラチン結合エフェクター分子と一緒に用いることができる指定成分のリストは、当然、網羅的及び限定するものとみなしてはならない。成分は個々に、又は、互いの任意の組合せで用いることができる。
本発明はまた、配列番号168、176、182、188、194及び200の配列で示されるケラチン結合エフェクタータンパク質を提供する。
本発明は、配列番号167、175、181、187、193及び199に示される核酸分子、並びに、配列番号168、176、182、188、194及び200で示される配列の少なくとも1つのポリペプチドを含む、ポリペプチドをコードする核酸分子を同様に提供する。
本発明は、配列番号167、175、181、187、193若しくは199で示される配列の核酸分子によってコードされる少なくとも1つのポリペプチドを含むポリペプチドをコードする核酸配列を有する少なくとも1つの核酸分子を含むDNA発現カセットをさらに提供する。本発明においては、配列番号167で示される配列の核酸配列を有する核酸分子を含むDNA発現カセットが好ましい。
好ましくは、本発明に係るそのような構築物は、特定のコード配列の5'上流にプロモーター及び3'下流にターミネーター配列を、さらに、適当な場合、さらなる通常の調節エレメントを含み、それぞれはコード配列に機能的に連結される。
調節エレメントには、エンハンサー、ターゲティング配列、ポリアデニル化シグナル、選択マーカー、増幅シグナル、複製起点などが含まれる。適当な調節配列は、例えば、Goeddel, Gene Expression Technology: Methods in Enzymology 185, Academic Press, San Diego, CA (1990)で記載されている。
これらの調節配列に加えて、これらの配列の天然の調節もまた実際の構造遺伝子の前に存在することができ、そして適当な場合にはその天然の調節が機能しないようにして(switch off)遺伝子の発現が増加するように遺伝子組換えされていてもよい。
好ましい核酸構築物は、有利には、すでに指摘した、プロモーターに機能的に連結し、核酸配列の発現増加を可能にする「エンハンサー」配列の1つ又は複数も含む。DNA配列の3'末端には、追加の有利な配列、例えばさらなる調節エレメント又はターミネーターを挿入することも可能である。
本発明に係る核酸は、構築物中に1つ又は複数のコピーで存在することができる。構築物中には、適当な場合、構築物選択のためにさらなるマーカー、例えば抗生物質耐性又は栄養要求性を補完する遺伝子が存在することもできる。
本発明に係る方法のための有利な調節配列は、例えば、有利にはグラム陰性菌で用いられるcos、tac、trp、tet、trp-tet、Ipp、lac、Ipp、laclq-T7、T5、T3、gal、trc、ara、rhaP (rhaPBAD) SP6、ラムダ-PR又はイムラムダ-Pプロモーターなどのプロモーターに存在する。さらなる有利な調節配列は、例えば、グラム陽性プロモーターamy及びSP02、酵母又は真菌類のプロモーターADC1、MFalpha、AC、P-60、CYC1、GAPDH、TEF、rp28、ADHに存在する。
調節のために人工プロモーターを用いることも可能である。
宿主生物での発現のために、核酸構築物は、有利には、例えばプラスミド又はファージなどの、宿主で遺伝子の最適な発現を可能にするベクターに挿入される。プラスミド及びファージは別として、ベクターは当業者に公知である他の全てのベクター、したがって、例えばSV40、CMV、バキュロウイルス及びアデノウイルスなどのウイルス、トランスポゾン、ISエレメント、ファージミド(phasmid)、コスミド、並びに、線状若しくは環状DNA、さらにはアグロバクテリウム系を意味するものと理解される。
発現カセットの作製は、例えばManiatis T, Fritsch EF and Sambrook J (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor (NY)、Silhavy TJ, Berman ML and Enquist LW (1984) Experiments with Gene Fusions, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor (NY)、Ausubel FM et al. (1987) Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Assoc. and Wiley Interscienceで記載されている、当業者に公知である通常の組換え及びクローニング技術を用いて実現することができる。しかし、2つの配列間に、例えば、ある制限酵素切断部位を有するリンカー、シグナルペプチド又はタンパク質アンカー(例えばHisタグ)の機能を有する、さらなる配列を置くことも可能である。配列の挿入は、融合タンパク質の発現を導くこともできる。好ましくは、プロモーター及び発現される核酸配列の結合からなる発現カセットは、ベクター内に組み込まれた形態で存在することができ、細胞のゲノム中に、例えば形質転換によって挿入することができる。ベクターに挿入される発現カセットは、細胞内に存在し、染色体外で増殖させることもできる。
本発明に係る発現カセット又はベクターに存在する核酸配列は、プロモーターの他にさらなる遺伝子制御配列と機能的に連結することができる。用語「遺伝子制御配列」は広義に理解されるべきであり、本発明に係る発現カセットの存在又は機能に影響を及ぼす全ての配列を意味する。遺伝子制御配列は、例えば、原核生物又は真核生物で転写及び翻訳を修飾する。好ましくは、本発明に係る発現カセットは、追加の遺伝子制御配列として、遺伝子導入によって発現される特定の核酸配列の5'上流にプロモーター及び3'下流にターミネーター配列を、さらに、適当な場合、さらなる通常の調節エレメントを含み、それぞれは遺伝子導入によって発現される核酸配列に機能的に連結する。
遺伝子制御配列は、発現制御特性を修飾することができるさらなるプロモーター、プロモーターエレメント又は最小限のプロモーターも含む。原則として、好ましい生物体で核酸分子の遺伝子発現を制御することができる調節配列を有する、全ての天然プロモーターを用いることが可能である。さらに、合成プロモーターも都合よく使用できる。
さらに、遺伝子制御配列は、遺伝子の5'非翻訳領域、イントロン又は非コード3'領域も含む。例えば、5'非翻訳配列は、異種遺伝子の一過性発現を強化することができることが示された。
発現カセットは、有利には、プロモーターに機能的に連結し、核酸配列のトランスジェニック発現の増加を可能にするいわゆる「エンハンサー配列」の1つ又は複数を含むことができる。遺伝子導入によって発現される核酸配列の3'末端には、追加の有利な配列、例えばさらなる調節エレメント又はターミネーターを挿入することも可能である。遺伝子導入によって発現される核酸配列は、遺伝子構築物中に1つ又は複数のコピーで存在することができる。
さらに、制御配列は、相同組換え及び/又は宿主生物のゲノムへの挿入を可能にするもの、あるいは、ゲノムからの除去を可能にするものを意味すると理解されるべきである。相同組換えの場合、例えば、特定の遺伝子の天然プロモーターは、他の特性を有するプロモーターと交換することができる。
発現カセット及びそれに由来するベクターは、さらなる機能的エレメントを含むことができる。用語「機能的エレメント」は広義に理解されるべきであり、本発明に係る発現カセット、ベクター又はトランスジェニック生物の作製、複製又は機能に影響を及ぼす全てのエレメントを意味する。以下の非限定的な例を例示することができる。
(a)選択マーカー。形質転換に成功した細胞を選択するために、通常、形質転換に成功した細胞に、殺生物剤(例えば除草剤)、代謝阻害剤又は抗生物質に対する耐性を付与する選択マーカーをさらに導入する必要がある。選択マーカーは、非形質転換細胞からの形質転換細胞の選択を可能にし、それらは所望の宿主生物に応じて個々に選択するべきものであり、そのことは当業者に公知である。選択マーカーは、例えば、2-デオキシグルコース-6-リン酸(WO98/45456)などの代謝阻害剤、例えばカナマイシン、G418、ブレオマイシン、ハイグロマイシン若しくはカナマイシンなどの抗生物質又は殺生物剤、好ましくは除草剤に対する耐性を付与する。選択マーカーとしては、抗生物質アペクチノマイシンに対する耐性を付与するaasa遺伝子、ストレプトマイシンに対する耐性を保証するストレプトマイシンホスホトランスフェラーゼ(SPT)遺伝子、カナマイシン又はジェネティシジンに対する耐性を付与するネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(NPTII)遺伝子、ハイグロマイシンに対する耐性を付与するハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ(HPT)遺伝子、スルホニル尿素系除草剤に対する耐性を付与するアセトラクテート合成酵素遺伝子(ALS)(例えばS4及び/又はHra突然変異を有する突然変異ALS変異体)が好ましい。
(b)容易に定量可能なタンパク質をコードするか、又は、内色素若しくは酵素活性によって、形質転換効率又は発現部位若しくは時間の評価を保証するリポーター遺伝子。ここでは、「緑色蛍光タンパク質」(GFP)(Sheen et al.(1995) Plant Journal 8(5): 777-784、Haseloff et al.(1997) Proc Natl Acad Sci USA 94(6): 2122-2127、Reichel et al.(1996) Proc Natl Acad Sci USA 93(12): 5888-5893、Tian et al. (1997) Plant Cell Rep 16:267-271、WO97/41228、Chui WL et al. (1996) Curr Biol 6:325-330、Leffel SM et al. (1997) Biotechniques. 23(5): 912-8)、クロラムフェニコールトランスフェラーゼ、ルシフェラーゼ(Ow et al. (1986) Science 234:856-859、Millar et al. (1992) Plant Mol Biol Rep 10:324-414)、エクオリン遺伝子(Prasher et al. (1985) Biochem Biophys Res Commun 126(3): 1259-1268)、β-ガラクトシダーゼ(Schenborn E, Groskreutz D. Mol Biotechnol. 1999; 13(1): 29-44)などのリポータータンパク質が非常に特に好ましい。
(c)例えば大腸菌における本発明に係る発現カセット又はベクターの複製を保証する、複製起点。例として、ORI(DNA複製起点)、pBR322 ori又はP15A ori(Sambrook et al.: Molecular Cloning. A Laboratory Manual, 2nd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989)を例示することができる。
細胞又は生物体への本発明に係る発現カセットの挿入は、有利には、発現カセットが存在するベクターを用いて実現することができる。発現カセットは、適当な制限部位を利用してベクター(例えばプラスミド)に挿入することができる。生じるプラスミドは、最初に大腸菌に導入される。当業者に周知の方法を用いて、正しく形質転換された大腸菌を選択、回収し、組換えプラスミドを得る。制限解析及びシークエンシングは、クローニング工程を確認する役目を果たすこともできる。
同様に、本発明は、配列番号167、175、181、187、193又は199で示される配列の核酸配列を有する核酸分子を含む発現カセットを含むベクターを提供する。
宿主生物での発現のために、核酸構築物は、有利には、例えばプラスミド又はファージなどの、宿主で遺伝子の最適な発現を可能にするベクターに挿入される。プラスミド及びファージは別として、ベクターは当業者に公知である他の全てのベクター、したがって、例えばSV40、CMV、バキュロウイルス及びアデノウイルスなどのウイルス、トランスポゾン、ISエレメント、ファージミド、コスミド、並びに、線状若しくは環状DNA、さらにはアグロバクテリウム系を意味するものと理解される。
これらのベクターは宿主生物内で自律的に複製させることができ、又は、染色体として複製させることができる。これらのベクターは、本発明のさらなる実施形態を表す。適当なプラスミドは、例えば、大腸菌ではpLG338、pQE30、pACYC184、pBR322、pUC18、pUC19、pKC30、pRep4、pHS1、pKK223-3、pDHE19.2、pHS2、pPLc236、pMBL24、pLG200、pUR290、pIN-III''3-B1、tgt11若しくはpBdCI、ストレプトマイセス菌ではplJ101、pIJ364、plJ702若しくはplJ361、バシラス菌ではpUB110、pC194、pWH320、pMM1520、pMM1525若しくはpBD214、コリネバクテリウム菌ではpSA77若しくはpAJ667、真菌類ではpALS1、plL2若しくはpBB116、酵母では2α、pAG-1、YEp6、YEp13若しくはpEMBLYe23、又は、植物ではpLGV23、pGHlac+、pBIN19、pAK2004若しくはpDH51である。記載したプラスミドは、可能なプラスミドから選択された一部である。さらなるプラスミドは当業者に公知であり、例えば、Cloning Vectors (Pouwels P. H. et al.編 Elsevier, Amsterdam-New York-Oxford, 1985, ISBN 0 444 904018)で見られる。
本発明に係る核酸構築物又は本発明に係る核酸分子を含むベクターは、有利には、線状DNAの形で微生物に導入し、非相同又は相同組換えによって宿主生物のゲノムに組み込むこともできる。この線状DNAは、プラスミドなどの線状化ベクターから、又は、本発明に係る核酸構築物若しくは核酸だけからなることができる。
生物体での異種遺伝子の最適な発現のために、生物体で用いられる特定の「コドン使用頻度」に対応するように、核酸配列を変更することが有利である。「コドン使用頻度」は、対象の生物体の他の既知の遺伝子のコンピュータ評価を用いて(例えば、国際DNA配列データベースからのコドン使用頻度表:2000年の状態。Nakamura, Y., Gojobori, T. and Ikemura, T. (2000) Nucl. Acids Res. 28, 292., http://www.kazusa.or.jp/codon/index.htmlを利用して)、容易に判断することができる。
適当な宿主生物での発現のために、組換え核酸構築物又は遺伝子構築物は、有利には、宿主での遺伝子の最適な発現を可能にする宿主特異的ベクターに挿入される。ベクターは当業者に公知であり、例えば、「Cloning Vectors」(Pouwels P. H. et al.編, Elsevier, Amsterdam-New York-Oxford, 1985)で見られる。
本発明に係るベクターを利用した場合、例えば、本発明に係る少なくとも1つのベクターで形質転換され、本発明に係るポリペプチドの生成のために用いることができる、組換え微生物を作製することが可能である。上記の本発明に係る組換え構築物は、有利には、適当な宿主系に挿入されて発現される。ここでは、特定の核酸が特定の発現系で発現されるようにするために、例えば共沈、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、レトロウイルストランスフェクションなどの、当業者に公知の通常のクローニング及びトランスフェクション方法を用いることが好ましい。適当な系は、例えば、Current Protocols in Molecular Biology, F. Ausubel et al.編, Wiley Interscience, New York 1997又はSambrook et al. Molecular Cloning: A Laboratory Manual. 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989で記載されている。
本発明により、相同組換え微生物を調製することも可能である。この目的のために、適当な場合、本発明に係る配列を改変するために、例えば機能的に破壊するために、少なくとも1つのアミノ酸欠失、付加若しくは置換が導入されている本発明に係る遺伝子又はコード配列の少なくとも一部を含むベクター(「ノックアウト」ベクター)が調製される。挿入配列は、例えば、近縁の微生物由来のホモログであってもよく、又は、哺乳動物源、酵母源若しくは昆虫源に由来してもよい。あるいは相同組換えのために用いられるベクターは、内因性遺伝子が相同組換えの間に他の何らかの方法で突然変異させられるか又は改変されるが、機能性タンパク質をまだコードするように設計することができる(例えば、内因性タンパク質の発現がその結果変化するように、上流側調節領域を改変することができる場合)。本発明に係る遺伝子の改変された部分は、相同組換えベクター内にある。相同組換えのための適当なベクターの構築は、例えば、Thomas, K. R. and Capecchi, M. R. (1987) Cell 51: 503に記載されている。
本発明に係る核酸又は核酸構築物のための適当なトランスジェニック組換え宿主生物は、原則として、全て原核生物(古細菌を含む)又は真核生物である。特に、好塩菌及びメタン球菌を含む細菌、真菌類、昆虫細胞、植物細胞及び哺乳動物細胞である。用いる宿主生物は、有利には、細菌、真菌類又は酵母などの微生物である。有利には、真菌類、グラム陽性又はグラム陰性の細菌、好ましくは腸内細菌科、シュードモナス科、リゾビウム科、ストレプトミセス科又はノカルジア科の細菌、特に好ましくはエシェリヒア属、シュードモナス属、ストレプトミセス属、ノカルジア属、バークホルデリア属、サルモネラ属、アグロバクテリウム属又はロドコッカス属の細菌を用いることができる。大腸菌、枯草菌、バシラス・メガテリウム、シュードモナス属の種、ラクトバシラス、ハンセヌラ・ポリモルファ、麹菌(アスペルギルス・オリゼ)、アスペルギルス・ニデュランス、黒色麹菌(アスペルギルス・ニジェール)、ピチア・パストリス、トリコデルマ・リーゼイ及びSF9細胞(又は近縁の細胞)が最も好ましい。
本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質を生成するために用いる生物体は、宿主生物に従って当業者に公知の方法で増殖させ又は培養する。微生物は、通常、大概は糖の形の炭素源、大概は酵母抽出物などの有機窒素源、又は硫酸アンモニウムなどの塩の形の窒素源、鉄塩、マンガン塩及びマグネシウム塩などの微量元素、及び、適当な場合ビタミンを含む液体培地で、0℃〜100℃、好ましくは10℃〜60℃の温度で、酸素下で増殖させる。ここでは、栄養液体のpHは固定値に保ってもよく、すなわち、培養の間調節しても調節しなくてもよい。培養は、バッチ式、半バッチ式又は連続式でよい。栄養素は、発酵の開始時に最初に導入してもよいし、又はその後、半連続的に若しくは連続的に加えてもよい。酵素は実施例に記載の方法によって生物体から単離してもよく、又は、反応で未精製抽出物として用いてもよい。
したがって所望により、ポリペプチドは、工業規模で生産することもできる。組換え微生物は、公知の方法によって培養し、発酵させることができる。細菌は、例えば、TB又はLB培地で、20℃〜40℃の温度及びpH6〜9で繁殖させることができる。具体的には、適当な培養条件は、例えば、T. Maniatis, E. F. Fritsch and J. Sambrook, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY (1989)に記載されている。
破壊及び精製
ポリペプチドが培地に分泌されない場合、細胞を破壊し、溶解物から公知のタンパク質単離法によって生成物を得る。細胞は所望により、高周波の超音波によって、高圧力によって、例えばプレンチプレスセル内で、浸透溶解によって、界面活性剤、溶解酵素若しくは有機溶媒の作用によって、ホモジナイザによって、又は、上記方法の2つ以上を組み合わせることによって破壊することができる。
ポリペプチドの精製は、公知のクロマトグラフィー法、例えば分子篩クロマトグラフィー(ゲル濾過)、例えばQ-セファロースクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー及び疎水性クロマトグラフィーを用いて、並びに、他の慣用の方法、例えば限外濾過、結晶化、塩析、透析及び未変性ゲル電気泳動で達成することができる。適当な方法は、例えば、Cooper, F. G., Biochemische Arbeitsmethoden [Biochemical working methods], Verlag Water de Gruyter, Berlin, New York又はScopes, R., Protein Purification, Springer Verlag, New York, Heidelberg, Berlinに記載されている。
組換えタンパク質を単離するために、あるヌクレオチド配列によってcDNAを伸長させて、例えば、より簡単な精製に役立つ修飾されたポリペプチド又は融合タンパク質をコードすることになる、ベクター系又はオリゴヌクレオチドを用いることが有利なことがある。そのような適当な修飾は、例えば、アンカーとして機能するいわゆる「タグ」、例えばヘキサヒスチジンアンカーとして知られる修飾、又は、抗体が抗原として認識することができるエピトープ(例えば、Harlow, E. and Lane, D., 1988, Antibodies: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor (N. Y.) Pressに記載されている)である。さらなる適当なタグは、例えば、HA、カルモジュリン-BD、GST、MBD;キチン-BD、ストレプトアビジン-BD-Aviタグ、Flaタグ、T7などである。これらのアンカーは、例えば、クロマトグラフィーカラムに導入することができるか、又は、マイクロタイタープレート若しくは他の支持体で用いることができる高分子マトリックスなどの固定支持体に、タンパク質を結合する機能を果たす。対応する精製プロトコルは、市販アフィニティタグの納入業者から入手可能である。
本発明に係るケラチン結合エフェクタータンパク質は、それらの融合された、すなわち融合パートナー部分と一緒の形態、さらに、単離された形態でのケラチン結合タンパク質の所望の特性を有する。本発明に係るタンパク質は、したがって、融合タンパク質として直接、又は、融合パートナーの切断及び分離の後に「純粋な」ケラチン結合タンパク質として用いることができる。
融合パートナーの分離を意図する場合、融合タンパク質のケラチン結合タンパク質部分と融合パートナー部分との間に、可能な切断部位(プロテアーゼのための特定の認識部位)を組み込むことが望ましい。適当な切断部位は、特に、さもなければケラチン結合タンパク質部分にも融合パートナー部分にも存在せず、バイオインフォマティクスツールを用いて容易に確認することができるペプチド配列である。例えば、メチオニンのBrCN切断、又は第Xa因子、エンテロキナーゼ、トロンビン、TEV切断(タバコエッチ病ウイルスプロテアーゼ)によるプロテアーゼ媒介性の切断が特に適する。
さらに、本発明は
(v)上述のベクターの少なくとも1つ、又は
(w)上述の発現カセットの少なくとも1つ、又は
(x)配列番号167、175、181、187、193若しくは199で示される配列の核酸分子によってコードされる少なくとも1つのポリペプチドを含むポリペプチドをコードする上述の核酸分子の少なくとも1つ
を含むトランスジェニック細胞を提供する。
好ましくは、これらの細胞(上記参照)又は生物体(上記参照)は、配列番号167、175、181、187、193又は199で示される配列の少なくとも1つの核酸分子で形質転換されたトランスジェニック細胞又は生物体である。
特に好ましいトランスジェニック生物体は、大腸菌、枯草菌、バシラス・メガテリウム、麹菌、アスペルギルス・ニデュランス、黒色麹菌、ピチア・パストリス、シュードモナス属の種、ラクトバシラス、ハンセヌラ・ポリモルファ、トリコデルマ・リーゼイ及びSF9細胞(又は近縁の細胞)である。
配列
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
実験的実施例
下記の実施例は、本発明の好ましい実施形態を例示するために開示する。これらの実施例は、網羅的なもの、又は本発明を限定するものとして考えるべきではない。
実験の説明において、下記の略語を使用する。
(2-アミノ-2-メチルプロパノール)AMP、(摂氏温度)℃、(エチレンジアミン四酢酸)EDTA、(ヒンダードアミン安定剤)HAS、(1,1-ジフルオロエタン)HFC152、(国際化粧品成分命名法)INCI、(ミリリットル)ml、(分)min、(油/水)O/W、(ポリエチレングリコール)PEG-25、(パラアミノ安息香酸)PABA、(百万分率)ppm、(適量)q.s.、(ビニルピロリドン)VP、(水/油)W/O、(活性成分)AI、(ポリビニルピロリドン)PVP、(ケラチン結合ドメイン)KBD、(ヒトデスモプラキンのケラチン結合ドメインB)KBD-B、(ヒトデスモプラキンのケラチン結合ドメインC)KBD-C、(明細書で説明されているような、KBDとエフェクタータンパク質/ペプチドとの構築物であって、その結合は、化学反応によるものでもよいし、又は、(例えば宿主生物内での翻訳融合DNA構築物の発現によって)融合タンパク質として直接的に生成されてもよい融合タンパク質-KBD、(ヒトプラコフィリンのケラチン結合ドメイン)KBD-D。
実施例1:発現ベクター及び産生菌株
ケラチン結合ドメイン(KBD)の発現に関して様々な発現ベクターを試験した。この目的で、様々なプロモーター(例えば、IPTG誘導性、ラムノース誘導性、アラビノース誘導性、メタノール誘導性、構成的プロモーターなど)を使用した。KBDが融合タンパク質(例えば、C16クモシルクタンパク質[Huemmerich et al.; 2004, Primary structure elements of spider dragline silks and their contribution to protein solubility; Biochemistry 43: 13604-13612](下ではC16とも呼ばれる)、チオレドキシン、又はeGFP、又はYaaD [枯草菌、SWISS-PROT: P37527、PDX1]、又はカロテノイド結合タンパク質[カイコ(Bombyx mori)、Swiss-Prot:Q8MYA9](下ではCBPとも呼ばれる)、又は金属結合タンパク質ZntA[大腸菌、Swiss-Prot:P37617]などとの融合物)として発現された構築物を同様に試験した。ここでは、様々な発現系を使用して、記載のKBD-B(ケラチン結合ドメインB、配列番号4)、及びKBD-C(ケラチン結合ドメインC、配列番号10)の両方、並びに2種類のドメインの組合せであるKBD-BCを発現させた。言及するベクター構築物は、特許請求の範囲を限定するものではない。
代表例として、IPTG誘導性ベクターpQE30-KBD-B(図1)、pLib076(図2)、Ree017(図4)及びpLib072(図5)のベクターマップを示す。KBD-Cに関する手順もまた、記載するベクター構築及び発現と同様とすることができる。
KBDの発現には、様々な産生宿主、例えば、大腸菌株を使用した(実施例2を参照のこと。例えば、XL10-Gold[Stratagene社]、BL21-CodonPlus [Stratagene社]など)。しかし、他の細菌の産生宿主、例えば、バシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)又は枯草菌などもまた使用した。バシラス・メガテリウムにおけるKBD発現の場合、Barg, H., Malten, M. & Jahn, D. (2005). Protein and vitamin production in Bacillus megaterium. Methods in Biotechnology-Microbial Products and Biotransformations (Barredo, J.-L.編, 205-224)と同様の手順を行った。
適切な真菌産生菌株はまた、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)(例えば、GS115及びKM71[両方ともInvitrogen社製]など)、並びにアスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)(例えば、RMS011 [Stringer, MA, Dean, RA, Sewall, TC, Timberlake, WE (1991) Rodletless, a new Aspergillus developmental mutant induced by direct gene activation. Genes Dev 5:1161-1171]及びSRF200 [Karos, M, Fischer, R (1999) Molecular characterization of HymA, an evolutionarily highly conserved and highly expressed protein of Aspergillus nidulans. Mol Genet Genomics 260:510-521]など)である。しかし、他の真菌産生宿主、例えば、クロカビ(Aspergillus niger)(EP0635574A1及び/又はWO98/46772と同様のKBD発現)などをKBD発現に使用することも可能である。
実施例2:大腸菌株における、例えば、発現プラスミドpQE30-KBD-BによるIPTG誘導性プロモーターを用いたKBD発現
発現には、様々な産生宿主、例えば、様々な大腸菌株(例えば、XL10-Gold [Stratagene社]、BL21-CodonPlus [Stratagene社]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを使用した。
例示的な説明として、ここに記載するのは、KBD-Bのクローニング及びpQE30-KBD-Bで形質転換された大腸菌によるKBD-Bの発現についてである。
pQE30-KBD-Bのクローニング
−λ-MaxiDNA(DNA-Lambda Maxi Kit、Qiagen社製)を、ヒトケラチン生成細胞(BD Bioscience、Clontech社製、ヒトケラチン生成細胞cDNA、包皮、対数期の初代培養、ベクター:λgt11)のcDNAバンクから調製した。
下記のオリゴヌクレオチドを使用してPCRを行った:
Bag43(5'-GGTCAGTTACGTGCAGCTGAAGG-3')(配列番号141)、及び
Bag44(5'-GCTGAGGCTGCCGGATCG-3')(配列番号142)
PCR混合物50μl:
10×PCRバッファーPfu Ultra High Fidelity: 5μl
λDNA(744ng/μl) 1μl(1:30希釈)
dNTPミックス(10mM) 1μl
Oligo Bag43(192ng/μl) 0.5μl
Oligo Bag44(181ng/μl) 0.5μl
Pfu Ultra High Fidelityポリメラーゼ 1μl
H2O 41μl
Figure 2009519009
−サイズが約1102bpの得られたPCR産物を、アガロースゲルから切り出して精製した。
−精製済PCR産物を鋳型として使用し、次いで2回目のPCRを行った。
使用したオリゴヌクレオチド:
Bag53:(5'-CGCGCCTCGAGCCACATACTGGTCTGC-3')(配列番号143)、及び
Bag51(5'-GCTTAGCTGAGGCTGCCGGATCG-3')(配列番号144)
PCR混合物50μl:
10×PCRバッファーTAQ: 5μl
上記PCRからの鋳型 3.5μl
dNTPミックス(10mM) 1μl
Oligo Bag53(345ng/μl) 0.5μl
Oligo Bag51(157ng/μl) 0.5μl
TAQ ポリメラーゼ 1μl
H2O 39μl
Figure 2009519009
−サイズが約1073bpの得られたPCR産物をアガロースゲルから切り出して精製し、下記のベクターpCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)にクローニングした
−次いで、得られたベクターpCR2.1-TOPO+KBD-B(5027bp)を、形質転換し、大腸菌中で増幅させた後、XhoI及びEcoRIで切断し、得られたKBD-B断片をpBAD/HisA(Invitrogen社製、XhoI及びEcoRIで同様に切断)にクローニングした
−新たに形成されたベクターpBAD/HisA+KBD-B(5171bp)を、SacI及びStuIで再度切断し、得られたKBD-B断片をpQE30(Qiagen社製、SacI及びSmaIで切断)にクローニングした。得られた発現ベクターpQE30-KBD-B(4321bp、図1も参照のこと)を、下記のKBD-B発現に使用した。
ベクターpQE30-KBD-Bによって大腸菌で発現されたKBD-B(配列番号4)は、N末端にアミノ酸MRGSHHHHHHGSACEL、及びC末端にアミノ酸GVDLQPSLIS(配列番号166)をさらに含むものとした。
pQE30-KBD-Bによる大腸菌におけるKBD-Bの発現
−pQE30-KBD-Bで形質転換した大腸菌株(例えば、XL10-Gold [Stratagene社])をプレート又はグリセロール培養物から前培養物に接種した。本培養の規模に応じて、培地(約1:100)による接種を、試験管又は小型フラスコ中で行った
−使用する菌株に応じて抗生物質を使用した(pQE30-KBD-Bでは、アンピシリン100μg/ml)
−250rpm及び37℃でインキュベーションを行った
−本培養物に、前培養物を約1:100で接種した。本培養物:対応する抗生物質を含むLB培地又は適切な最少培地。250rpm、37℃でインキュベートする
−0.5を超える光学密度(600nm)で1mM IPTGによる発現誘導を行った
−発現誘導の4時間後、細胞を遠心分離した。
発酵槽中での手順は同様であったが、極めて高いOD単位で発現誘導を行うことができ、したがって細胞及びタンパク質収率を大幅に上昇させることが可能であった。
実施例3:大腸菌株における、例えば発現プラスミドpLib76によるIPTG誘導性プロモーターを用いたC16-KBDの発現
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus[Stratagene]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、C16-KBD-Bのクローニング及びpLib76で形質転換した大腸菌によるC16-KBD-Bの発現を記載する。
pLib76のクローニング
−ベクターpQE30-KBD-B(実施例2を参照)のKBD-B配列に存在するBsgI切断部位を、Quickchange XL部位特異的突然変異誘発キット(Stratagene)を用い、オリゴヌクレオチドLib197 (5'-GAGCTCTCGACTCCTGACAATCAC-3') (配列番号145)及びLib198 (5'-GAGCTCGGTTCCTCCGGTACCGCCTCTCCTGCGCAACAATCTTAACG-3') (配列番号146)を用い、製造業者の説明書に従って除去した(配列番号147)。生じたベクターを、pLib50と名づけた。
−ベクターpLib50のプラスミドDNAは、オリゴヌクレオチドLib201 (5'-CGTACTGCATGCGGCGGTACCGGAGGAACTGCACAAGAGCTCGAGCCACATACTGGTCTGCTCTTGC-3') (配列番号148)及びLib202 (5'-CTGCAGGTCGACCCCCTCCTGAACAGACATTTC-3') (配列番号149)によるPCRのためのマトリックスとして機能した。オリゴヌクレオチドLib201によって、BsgI切断を断片に導入した。
PCRは、以下の組成を有する50μl反応混合液中で実施した:
1μlのプラスミドDNA pLib50
1μlのdNTPミックス(各10mM、エッペンドルフ)
5μlの10×PCRバッファー+MgCl2(Roche)
1μlのLib201 5'プライマー(50pmolに相当する)
1μlのLib202 3'プライマー(50pmolに相当する)
5UのPwo-ポリメラーゼ(Roche)
水で50μlまで満たす。
PCR反応は、以下のサイクル条件下で実行した:
ステップ1: 95℃で5分(変性)
ステップ2: 95℃で60秒
ステップ3: 50℃で45秒(アニーリング)
ステップ4: 72℃で2分(伸長)
ステップ2〜4を30サイクル
ステップ5: 72℃で10分(後伸張)
ステップ6: 4℃(停止)
−生じた大きさ約924bpのPCR産物をアガロースゲルから切り出し、精製し、以下のベクターpCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)にクローニングした
−次に、生じたベクターpLib58を形質転換し、大腸菌中で増幅させ、その後SphI/Sallで切断し、生じたKBD-B断片をpQE30-KBD-Bにクローニングした(同様にSphI/Sallで切断した実施例2を参照)
−BsgI/BseRIで切断されたクモシルクタンパク質ADF-4のC16モジュラス(modulus)の断片(配列番号150)(Huemmerich et al. [2004; Primary structure elements of spider dragline silks and their contribution to protein solubility; Biochemistry 43: 13604-13612])を、生じたベクターpLib59(BsgIで切断)に連結した。
−このクローニングにより、KBD-Bタンパク質(配列番号166)と融合したC16タンパク質(配列番号151)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号167)が生成された。コード核酸分子(配列番号150及び配列番号147)の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号168に示されるタンパク質が生成する。生じた発現ベクターpLib76(図2も参照)を、以降のC16-KBD-B発現のために用いた。
大腸菌におけるpLib76によるC16-KBD-Bの発現(図2も参照)
−プレート又はグリセロール培養物から前培養物に、pLib76形質転換大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene])を接種した。接種は、本培養の規模に応じて、LB培地(約1:100)を含有する試験管又は小型フラスコ内で実施した
−用いた株に応じて抗生物質を用いた(pLib76ではアンピシリン100μg/ml)
−250rpm及び37℃でインキュベーション
−本培養物には、約1:100で前培養物を接種し、本培養物はそれぞれの抗生物質を含有するLB培地又は適当な最少培地とした。250rpm及び37℃でインキュベーション
−誘導は、OD(600nm)が0.5を超える1mM IPTGで実施した。次に、細胞を32℃及び250rpmでインキュベートした
−4時間誘導の後、細胞を遠心分離した
−発酵槽での手順は同様であったが、非常に高いOD単位で誘導を行うことが可能であり、したがって、細胞及びタンパク質の収率を大幅に上昇させることができた。
図6はC16-KBD-Bの発現を示し、それらは、C16-KBD-B融合物のN末端Hisタグ又はKBD-Bドメインに対する抗体によってウェスタンブロットで調査した。それぞれの場合で、同じサイズのタンパク質が検出された。このことは、大腸菌で発現されたタンパク質が、実際にC16ドメイン及びKBD-Bドメインからなることを証明する。発現を誘導するために用いたIPTG濃度は、同等の結果を達成した。
全体的に、大腸菌におけるC16-KBD-Bの発現が成就したことをデータは示す。
実施例3a:大腸菌株における、発現プラスミドpLib78によるIPTG誘導性プロモーターを用いたKBD-B-C16の発現
N末端にC16シルクタンパク質及びC末端にKBD-Bタンパク質を含む、実施例3に記載した融合タンパク質変異体と対照的に、この実施例は、前記融合タンパク質の逆変異体のクローニング及び発現を記載する。
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus [Stratagene]、BLR(DE3)[Novagen]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、KBD-B-C16のクローニング及びpLib78で形質転換した大腸菌によるKBD-B-C16の発現を記載する。
pLib78のクローニング
−KBD-B DNA配列を含むベクターpLib15のプラスミドDNAは、オリゴヌクレオチドLib230 (5'-AGATCTCATCACCATCACCATCACGAGCCACATACT-3') (配列番号225)及びLib231 (5'-AGATCTAGTTCCTCCGGTACCGCCGCTAATTAAGCTTGGCTGCAGGTC-3') (配列番号226)によるPCRのためのマトリックスとして機能した。
−それぞれの場合で、BgIII切断部位はオリゴヌクレオチドLib230及びLib231により導入し、リンカー配列はオリゴヌクレオチドLib231により断片に導入した。
PCRは、以下の組成を有する100μl反応混合液中で実施した:
5μlのプラスミドDNA pLib15
1μlのdNTPミックス(10mM、エッペンドルフ)
10μlのherculaseバッファー(10×、Stratagene)
4μlのLib230 5'プライマー(50pmolに相当する)
4μlのLib231 3'プライマー(50pmolに相当する)
1μlのherculaseポリメラーゼ(5U/μl、Stratagene)
水で100μlまで満たす。
PCR反応は、以下のサイクル条件下で実行した:
ステップ1: 95℃で5分(変性)
ステップ2: 95℃で1分
ステップ3: 60℃で1分(アニーリング)
ステップ4: 72℃で1.5分(伸長)
ステップ2〜4を30サイクル
ステップ5: 72℃で10分(後伸張)
ステップ6: 4℃(停止)
大きさ約945bpのPCR産物をアガロースゲルから切り出し、精製し、ベクターpCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)にクローニングした。新生プラスミドを、pLib77と名づけた。
次に、pLib77を形質転換し、大腸菌中で増幅させ、その後Bglllで切断し、生じたKBD-B断片を、C16配列を含むプラスミドpET21a(+)C16にクローニングした(Hummerich et al., 2004, Biochemistry 43: 13604-13612)。受容ベクターは、事前にBamHIで切断した。
このクローニングにより、C16タンパク質(配列番号151)と融合したKBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号227)が生成された。コード核酸分子(配列番号165及び配列番号150)の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号228に示されるタンパク質が生成する。生じた発現ベクターpLib78(図11も参照)を、以降のKBD-B-C16発現のために用いた。
大腸菌におけるpLib78によるKBD-B-C16の発現
−プレート又はグリセロール培養物から前培養物に、NovagenからのpLib78形質転換大腸菌株BLR(DE3)を接種した。接種は、本培養の規模に応じて、LB培地(約1:100)を含有する試験管又は小型フラスコ内で実施した
−用いた抗生物質は、ベクターに応じてアンピシリン100μg/mlであった
−250rpm及び37℃でインキュベーション
−本培養物には、約1:100で前培養物を接種した
本培養物は、アンピシリン100μg/mlを含有するLB培地であった。250rpm及び37℃でインキュベーション
−誘導は、OD(600nm)が0.5を超える100μM IPTGで実施した。次に、細胞をさらに3時間インキュベートした
−3時間誘導の後、細胞を遠心分離した
−発酵槽での手順は同様であったが、非常に高いOD単位で誘導を行うことが可能であり、したがって、細胞及びタンパク質の収率を大幅に上昇させることができた。
図12はKBD-B-C16発現を示し、それは、KBD-B-C16融合物のT7タグ、N末端Hisタグ又はKBD-Bドメインに対する抗体によってウェスタンブロットで調査した。それぞれの場合で、同じサイズのタンパク質が検出された。このことは、大腸菌で発現されたタンパク質が、実際にC16ドメイン及びKBD-Bドメインからなることを証明する。
全体的に、大腸菌におけるKBD-B-C16の発現が成就したことをデータは示す。
タンパク質の精製は、実施例11で記載されている通りに実施した。精製された融合タンパク質KBD-B-C16の予想相対分子量は、約82 500であった。それは、Hisタグに対する抗体、T7タグに対する抗体及びKBD-Bに対する抗体で証明することができた。
ケラチン結合ドメインに関して形成された融合タンパク質KBD-B-C16の官能性を確認するために、毛髪結合試験を実施した(実施例16を参照)。これにおいて、毛髪への融合タンパク質の結合が証明された。KBD-B-C16融合タンパク質中のC16タンパク質部分の官能性は、微粒子及び皮膜集合体形態の生成によって確認した(方法については、実施例22aを参照)。KBD-B-C16融合タンパク質が集合して皮膜及び微粒子を形成し、したがって、C16-KBD-B-融合タンパク質のように機能した。
実施例4:大腸菌株における、例えば発現プラスミドpRee017によるIPTG誘導性プロモーターを用いたカロテノイド結合タンパク質(CBP)-KBDの発現
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus [Stratagene]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、CBP-KBD-Bのクローニング及びpRee017で形質転換した大腸菌によるCBP-KBD-Bの発現を記載する。
pRee017のクローニング
−カイコ由来のCBPをコードする遺伝子のDNA(SWISS-PROT: Q8MYA9)を合成により調製し、プラスミドベクターに連結した。生じたプラスミド051794pPCR-スクリプトは、オリゴヌクレオチドLib199 (5'-GAGCTCGCCGACTCTACGTCGAAAAGC-3') (配列番号169)及びLib200 (5'-GAGCTCAGAACCTCCGGTACCACCGATTTCGGCTCTGGCCTTCGCTTCGGCCAC-3') (配列番号170)によるPCRのためのマトリックスとして機能した。
PCRは、以下の組成を有する100μl反応混合液中で実施した:
1μlのCBPを有するプラスミドDNA 051794 pPCR-スクリプト
1μlのdNTPミックス(各10mM、エッペンドルフ)
10μlの10×Herculaseバッファー(Stratagene)
4μlのLib199 5'プライマー(240μg/ml)
4μlのLib200 3'プライマー(730μg/ml)
5UのHerculase (Stratagene)
水で100μlまで満たす。
PCR反応は、以下のサイクル条件下で実行した:
ステップ1: 95℃で5分(変性)
ステップ2: 95℃で1分
ステップ3: 58℃で1分(アニーリング)
ステップ4: 72℃で1.5分(伸長)
ステップ2〜4を30サイクル
ステップ5: 72℃で10分(後伸張)
ステップ6: 4℃(停止)
−生じた大きさ約918bpのPCR産物をアガロースゲルから切り出し、精製し、以下のベクターpCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)にクローニングした
−次に、生じたベクターpLib54を形質転換して、大腸菌で増幅させた。
CBP遺伝子は、次のステップでプライマーHRe1 (5'-AAAGCATGCGCCGACTCTACGTCGAAAAGCGCG-3') (配列番号173)及びHRe2 (5'-CCTTGAGCTCAGAACCTCCGGTACCACCGATT-3') (配列番号174)を用いてPCRにより増幅させた。
50μlのPCR混合液:
10×Accu Primeポリメラーゼ(Invitrogen社製)のためのPCRバッファー 5μl
pLib54 (50ng) 1μl
dNTPミックス(10mM) 3μl
Oligo HRe1 (312ng/μl) 1μl
Oligo HRe2 (338ng/μl) 1μl
Accu Primeポリメラーゼ(Invitrogen社製) 1μl
H2O 38μl
Figure 2009519009
生じた断片(配列番号171)を、SphI及びSacIで切断し、pQE30-KBD-Bにクローニングした(SphI及びSacIで同様に切断した実施例2を参照)。このクローニングにより、KBD-Bタンパク質(配列番号166)と融合したCBPタンパク質(配列番号172)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号175)が生成された。生じた発現ベクターpRee017(図4)は、したがって、KBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする核酸分子(配列番号165)と融合したCBPタンパク質(配列番号172)をコードする核酸分子(配列番号175)を含んでいた。前記核酸分子の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号176に示されるタンパク質が生成する。
さらなる実施形態では、CBPタンパク質(配列番号172)及びKBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする2つの核酸を連結する連結配列が、部位特異的突然変異誘発(Quick Change部位特異的突然変異誘発キット、Stratagene)によって変更した、配列番号175を有するキメラ核酸分子のさらなる変異体が生成された。この手法は、製造業者の説明書に従って実施した。用いたオリゴヌクレオチドは、HRe22(配列番号229)及びHRe23(配列番号230)であった。用いた鋳型は、pRee017(図4)であった。
生じた発現ベクターpRee023は、したがって、CBPタンパク質(配列番号172)及びKBD-Bタンパク質(配列番号166)からなる融合タンパク質をコードする核酸分子(配列番号222)を含んでいたが、2つのタンパク質を連結する配列は、突然変異させたリンカー配列(配列番号224)である。これらの核酸分子の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、産生株における特定のタンパク分解安定性を特徴とする、配列番号223に示される融合タンパク質が生成する。生じた発現ベクターpRee017(図4も参照)及びpRee023を、以下のCBP-KBD-B発現のために用いた。
大腸菌におけるpRee017又はpRee023によるCBP-KBD-Bの発現
−プレート又はグリセロール培養物から前培養物に、pRee017又はpRee023で形質転換した大腸菌株を接種した。接種は、本培養の規模に応じて、試験管又は小型フラスコ内のLB培地(約1:100)で実施した
−用いた株に応じて抗生物質を用いた(pRee017又はpRee023で形質転換した株ではアンピシリン100μg/ml)
−250rpm及び37℃でインキュベーション
−本培養物には、約1:100で前培養物を接種した。本培養物は、それぞれの抗生物質を含有するLB培地又は適当な最少培地であった。250rpm及び37℃でインキュベーション
−誘導は、OD(600nm)が5を超える1mM IPTGで実施した。次に、細胞を32℃及び250rpmでインキュベートした
−4時間誘導の後、細胞を遠心分離した
−タンパク質の精製は、実施例11で記載されている通りに実施した。
精製された融合タンパク質CBP-KBDの予想相対分子量は、約70000であった。それは、Hisタグに対する抗体及びKBDに対する抗体で検出することができた。
実施例5:大腸菌株における、例えば発現プラスミドpLib72によるIPTG誘導性プロモーターを用いた金属結合タンパク質(ZntA)-KBDの発現
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus [Stratagene]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、ZntA-KBD-Bのクローニング及びpLib72で形質転換した大腸菌によるZntA-KBD-Bの発現を記載する。
pLib72のクローニング
−大腸菌染色体DNAは、オリゴヌクレオチドLib212 (5'-GAGCTCTCGACTCCTGACAATCAC-3') (配列番号177)及びLib219 (5'-GAGCTCGGTTCCTCCGGTACCGCCTCTCCTGCGCAACAATCTTAACG-3') (配列番号178)によるPCRのためのマトリックスとして機能した。
−生じた大きさ約2223bpのPCR産物をアガロースゲルから切り出し、精製し、以下のベクターpCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)にクローニングした。
次に、生じたベクターpLib71を形質転換し、大腸菌中で増幅させ、その後SacIで切断し、生じたzntA断片(配列番号179)をpQE30-KBD-Bにクローニングした(同様にSacIで切断した実施例2を参照)。このクローニングにより、KBD-Bタンパク質(配列番号166)と融合したZntAタンパク質(配列番号180)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号181)が生成した。生じた発現ベクターpLib72(図5)は、したがって、KBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする核酸分子(配列番号165)と融合したZntAタンパク質(配列番号180)をコードする核酸分子(配列番号179)を含んでいた。前記核酸分子の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号182に示されるタンパク質が生成する。生じた発現ベクターpLib72(図5も参照)を、以降のZntA-KBD-B発現のために用いた。
PCRは、以下の組成を有する50μl反応混合液中で実施した:
1μlのゲノムDNA XL10-Gold (1.7μg)
1μlのdNTPミックス(各10mM、エッペンドルフ)
5μlの10×Herculaseバッファー(Stratagene)
1μlのLib212 5'プライマー(341μg/ml)
2μlのLib219 3'プライマー(464μg/ml)
5UのHerculase (Stratagene)
上は水で50μlまで。
PCR反応は、以下のサイクル条件下で実行した:
ステップ1: 95℃で5分(変性)
ステップ2: 95℃で1分
ステップ3: 60℃で45秒(アニーリング)
ステップ4: 72℃で2分(伸長)
ステップ2〜4を35サイクル
ステップ5: 72℃で10分(後伸張)
ステップ6: 4℃(停止)
実施例6:IPTG誘導性プロモーターを用いた大腸菌株におけるチオレドキシン-KBDの発現
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus[Stratagene]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、チオレドキシン-KBD-Bのクローニング及び大腸菌によるチオレドキシン-KBD-Bの発現を記載する。
第1に、ベクターpThioHisC(Invitrogen社製)からの目的のチオレドキシン断片を、PCRによって増幅した(PCR混合液の条件は実施例2と同様である)。このために、以下のオリゴヌクレオチドを用いた:
Bag 102: (5'-GTAAGAATGCGGCCGCCTCCTGAACAGACATTTCTTTATTG-3') (配列番号183)
Bag 103: (5'-GCAGATCTAGAGGATCGCATCACCATCACCATCACGGATCC-3') (配列番号184)
増幅したPCR産物(配列番号185)をアガロースゲルから切り出し、精製し、制限エンドリボヌクレアーゼNotI及びBglIIで切断し、pQE30-KBD-Bにクローニングした(実施例2を参照)。
このクローニングにより、KBD-Bタンパク質(配列番号166)と融合したチオレドキシンタンパク質(配列番号186)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号187)が生成した。生じた発現ベクターは、したがって、KBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする核酸分子(配列番号165)と融合したチオレドキシンタンパク質(配列番号186)をコードする核酸分子(配列番号185)を含んでいた。前記核酸分子の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号188に示されるタンパク質が生成する。生じた発現ベクターは、以下のチオレドキシン-KBD-B発現のために用いた。
実施例7:IPTG誘導性プロモーターを用いた大腸菌株におけるeGFP-KBDの発現
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus[Stratagene]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、eGFP-KBD-Bのクローニング及び大腸菌によるeGFP-KBD-Bの発現を記載する。
第1に、ベクターpEGFP-1(Clontech)から、目的のeGFP断片をPCRによって増幅した(PCR混合液の条件は実施例2と同様である)。このために、以下のオリゴヌクレオチドを用いた:
Bag 89: (5'-GCGAGCTCGTGAGCAAGGGCGAGGAGC-3')
Bag 90: (5'-GCGAGCTCCTTGTACAGCTCGTCCATG-3')
増幅したPCR産物(配列番号191)をアガロースゲルから切り出し、精製し、制限エンドリボヌクレアーゼSacIで切断し、pQE30-KBD-Bにクローニングした(実施例2を参照)。
このクローニングにより、KBD-Bタンパク質(配列番号166)と融合したeGFPタンパク質(配列番号192)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号193)が生成した。生じた発現ベクターは、したがって、KBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする核酸分子(配列番号165)と融合したeGFPタンパク質(配列番号192)をコードする核酸分子(配列番号191)を含んでいた。記載した核酸分子の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号194に示されるタンパク質が生成する。生じた発現ベクターは、以下のeGFP-KBD-B発現のために用いた。
実施例8:IPTG誘導性プロモーターを用いた大腸菌株におけるYaaD-KBDの発現
発現には、様々な産生宿主、例えば様々な大腸菌株(例えばXL10-Gold[Stratagene]、BL21-CodonPlus[Stratagene]など)、バシラス・メガテリウム、枯草菌などを用いた。
ここでは、例示的な説明として、YaaD-KBD-Bのクローニング及び大腸菌によるYaaD-KBD-Bの発現を記載する。
第1に、ベクターpDX14(OmniGene Bioproducts)からの目的のYaaD断片を、PCRによって増幅した(PCR混合液の条件は実施例2と同様である)。このために、以下のオリゴヌクレオチドを用いた:
Bag 93: (5'-GCGAGCTCGCTCAAACAGGTACTGAACG-3') (配列番号195)
Bag 94: (5'-GCGAGCTCCCAGCCGCGTTCTTGCATACG-3') (配列番号196)
増幅したPCR産物(配列番号197)をアガロースゲルから切り出し、精製し、pCR2.1 TOPOに連結した(制限酵素による消化なし)。SacIでプラスミドpCR2.1 TOPO-YaaDからYaaDを切り出し、pQE30-KBD-Bにクローニングした(実施例2を参照)。
このクローニングにより、KBD-Bタンパク質(配列番号166)と融合したyaaDタンパク質(配列番号198)をコードする、キメラ核酸分子(配列番号199)が生成した。生じた発現ベクターは、したがって、KBD-Bタンパク質(配列番号166)をコードする核酸分子(配列番号165)と融合したyaaDタンパク質(配列番号198)をコードする核酸分子(配列番号197)を含んでいた。記載した核酸分子の連結は、前記タンパク質の翻訳融合をもたらし、翻訳後に、配列番号200に示されるタンパク質が生成する。生じた発現ベクターは、以下のyaaD-KBD-B発現のために用いた。
ケラチン結合融合タンパク質の生成のために実施例3〜8で例として作製したDNA構築物は、ベクターpRee024を用いて作製することもできることは言うまでもない(図8、実施例18〜22)。このように形成された融合タンパク質は、pRee024の場合、KBD-Dタンパク質(配列番号212)を含む。
実施例9:アスペルギルス・ニデュランス株による、例えば発現プラスミドpLib19による誘導性alcAプロモーターを使用したKBDの発現(振とうフラスコ)
発現には、例えばRMS011又はSRF200などのアスペルギルス・ニデュランス野生型株を使用した。以下、例示的な説明として、pLib19(図6)で形質転換されたアスペルギルス・ニデュランスによるKBD-Bの発現について記載する。
−pLib19の作製のために、922bpのサイズのKBD-BをコードするDNA断片(配列番号152)を、オリゴヌクレオチドLib151(5'-CACCATGCATCACCATCACCATCACGAGCCACATACTGGTCTGCT-3':配列番号154)及びLib152(5'-GCTAATTAAGCTTGGCTGCA-3':配列番号155)を用いて、ベクターpQE30-KBD-B(実施例2、図1)を鋳型として使用して、PCRによって増幅した。
−PCRは、以下の組成を有する50μl反応混合液中で実施した:
1μlのプラスミドDNA pQE30-KBD-B
1μlのdNTPミックス(各10mM、エッペンドルフ)
5μlの10×PCRバッファー+MgCl2(Roche)
1μlのLib151 5'プライマー(50pmolに相当する)
1μlのLib152 3'プライマー(50pmolに相当する)
5UのPwo-ポリメラーゼ(Roche)
PCR反応は、以下のサイクル条件下で実行した:
ステップ1: 95℃で5分(変性)
ステップ2: 95℃で45秒
ステップ3: 53℃で45秒(アニーリング)
ステップ4: 72℃で2分(伸長)
ステップ2〜4を30サイクル
ステップ5: 72℃で10分(後伸張)
ステップ6: 4℃(停止)
−PCR産物を、ベクターpENTR/D(pENTRTMDirectional TOPO(登録商標)Cloning Kit、Version E、Invitrogen社製)中にライゲーションした。配列決定によって正しいKBD-B増幅を検査した。
−「Gateway(登録商標)LR clonaseTM酵素ミックス」(Invitrogen社製)を使用して、KBD-BをコードするDNA断片の、ベクターpMT-OvEへの組換えを行った(Toews MW, Warmbold J, Konzack S, Rischitor P, Veith D, Vienken K, Vinuesa C, Wei H, Fischer R; Establishment of mRFP1 as a fluorescent marker in Aspergillus nidulans and construction of expression vectors for high-throughput protein tagging using recombination in vitro (GATEWAY). (2004) Curr Genet 45: 383-389)。これによってベクターpLib19が生成した(図6)。
−アスペルギルス・ニデュランス野生型株のプロトプラストを、環状ベクターpLib19で形質転換した(Yelton MM, Hamer JE, Timberlake WE; Transformation of Aspergillus nidulans by using a trpC plasmid., (1984) Proc Natl Acad Sci USA 81: 1479-1474)。染色体DNAを使用したPCR及びサザンブロットによって、形質転換体を分析した。
−KBD-Bを発現しているアスペルギルス・ニデュランス形質転換体の前培養のために、500mlフラスコ中の100mlの最少培地(0.6%NaNO3、0.152%KH2PO4、0.052%KCl[pH6.5]、0.8%グルコース、0.05%MgSO4、1ml微量元素溶液[1g/l FeSO4×7H2O、8.8g/l ZnSO4×7H2O、0.4g/l CuSO4×5H2O、0.15g/l MnSO4×4H2O、0.1g/l Na2B4O7×10H2O、0.05g/l (NH4)6Mo7O24×4H2O]、+菌株特異的添加物)又は100mlの完全培地(2%麦芽エキス、0.1%ペプトン、2%グルコース、+菌株特異的添加物)に、106〜107個の胞子を接種し、200〜250rpm、37℃で16〜24時間インキュベートした。
−前培養の後に、濾過によって真菌の菌糸体を回収し、蒸留水で洗浄し、100〜500mlの新鮮な最少培地と共にフラスコに移した。この本培地において、炭素源としてグルコースの代わりに0.1%フルクトースを使用した。KBD発現を誘導するために、エタノール(1%最終濃度)又はグリセロール(50mM)又は酢酸ナトリウム(50mM)又はエチルアミン又はスレオニンを、さらに培地に加えた。発現を誘導するために言及した添加剤は、特許請求の範囲を制限するものではない。本培養物を、200〜250rpm及び37℃でさらに5〜48時間インキュベートした。
−培養終了後に、室温で5分間、1500〜3000×gで真菌の菌糸体を回収し、Menton-Gaulinを用いて破壊した。
−ポリペプチド配列(配列番号4)に加えて、アスペルギルス・ニデュランス(pLib19)中で発現したKBD-B(配列番号152)には、N末端にアミノ酸MHHHHHH、C末端にアミノ酸GVDLQPSLISKGGRADPAFLYKVVMIRLLTKPERKLLEGGPGTQLLFPLVRVNCALGVIMVIAVSCVKLLSAHNSTQHTSRKHKVがさらに含まれていた。
実施例10:細胞破壊及び封入体精製(pQE30-KBD-B)
可溶性発現したKBD又は融合タンパク質-KBDを、(例えば、Menton-Gaulinによる)細胞破壊の後に直接使用するか、又はクロマトグラフィーによって精製して使用した(実施例11を参照のこと)。(例えば、封入体中で)不溶性発現したKBD又は融合タンパク質-KBDは、下記のように精製した。
−発酵槽内容物を遠心分離し、ペレットを20mMリン酸バッファー(pH=7.5)に懸濁させ、Menton-Gaulinを用いて破壊した。
−破壊した細胞を再び遠心分離(15000g)し、これから得たペレットを、20mMリン酸、500mM NaCl及び8M尿素で処理し、そして撹拌した(封入体の溶解)。
−上清のpHを7.5に調節した。
−次いで、遠心分離を再び行い、実施例6に記載のように、上清をNiキレートセファロースカラムに加え、精製した。
実施例11:Niキレートセファロースでのケラチン結合ドメインB又は融合タンパク質-KBDの精製
Niカラムによって結合したHisタグを介して、KBD又は融合タンパク質-KBDをクロマトグラフィーによって精製することができた。
カラム材料:Ni-Sepharose High Performance
Amersham Biosciences社、品番17-5268-02
材料をカラム(例えば、直径2.6cm、高さ10cm)中に充填し、バッファーA+4%バッファーB(20mMのイミダゾールに相当)で平衡化した。
タンパク質抽出物(例えば、細胞破壊及び封入体精製を参照のこと)を、Superloop(AKTA system)を使用してカラムに加えた(pH7.5)(流量、約5ml/分)。
添加の後、バッファーA+20mMのイミダゾールで洗浄を行った。
バッファーB(バッファーA中500mMのイミダゾール)によって溶出を行った。
フラクションコレクターを使用して溶出液を画分として回収した。
次いで、溶出液を脱塩した(濃縮するサンプルには好都合である)。このために、例えばセファデックスG25中型カラム(Amersham社製)によって、溶出液を脱塩した。続く濃縮のためには、例えば、Amicon chamber(撹拌限外濾過セル、Millipore社製)を使用することができた。
バッファーA:20mMリン酸二水素ナトリウム
500mM NaCl(所望であれば、低NaCl濃度のバッファーを使用することも可能である。)
8M尿素(すでに可溶性発現した「活性」KBDが、クロマトグラフィーによって分離される場合は、尿素を使用する必要はない。尿素がない場合、その後のタンパク質の再生は必要ない。)
pH=7.50
バッファーB:20mMリン酸二水素ナトリウム
500mM NaCl(所望であれば、低NaCl濃度のバッファーを使用することも可能である)
8M尿素
500mMイミダゾール
pH=7.50
実施例12:ケラチン結合ドメインB又は融合タンパク質-KBDの再生
不溶性発現した(例えば、封入体由来の)ケラチン結合ドメイン又は融合タンパク質-KBDを、下記のように再生し、ゆえに活性化することができる。
方法1:不連続透析
Cellytic IB(Sigma社製、品番C5236)6.5ml及び5mMのDTTを、8Mの尿素(Niキレート溶出液、HiTrap)中のKBD-B封入体又は融合タンパク質-KBD6.5mlに加えた。次いで、再生対象の溶液を透析試験管に注ぎ入れた(Spectrum社製:Spectra Por MWCO:12〜14kD)。
注意深く撹拌しながら、4℃で約12時間、6M尿素溶液1Lに対して透析を行った。
25mM Tris/HCl(pH=7.50)500mlを加え、同様に4℃で9時間透析を行った。次いで、さらなるトリスバッファー(上記を参照のこと)250mlを加え、さらに12時間透析を行った。
次いで、25mM Tris/HCl(pH=7.50)500mlを再度加え、4℃で9時間、同様に透析を行った。次いで、さらなるトリスバッファー(上記を参照のこと)250mlを加え、さらに12時間透析を行った。
次いで、25mM Tris/HCl(pH=7.50)500mlを再度加え、4℃で9時間、同様に透析を行った。次いで、透析物を含有する透析管を、25mM Tris+150mM NaCl(pH=7.50)2L中に加えた。次いで、4℃で12時間、再度透析を行った。
次いで、透析管の内容物を取り出した。
方法2:連続透析
8M尿素(Niキレート溶出液、HiTrap)中のKBD-B封入体(又は融合タンパク質-KBD)20mlを、Cellytic IB(Sigma社製、品番C5236)10ml及び5mM DTTで処理した。次いで、その溶液を透析チャンバー(Slide-A-Lyzer Dialyses Cassette PIERCE、MWCO:10kD、品番66830)に注いだ。
次いで、6M尿素溶液1Lに対して、4℃で約1時間透析を行った。
次いで、48時間に亘り、下記のバッファー2Lを、蠕動ポンプによって計量しながら連続供給した(25mM Tris/HCl、pH=7.5)。
次いで、透析物を含有する透析管を、最終バッファー2Lに加え(25mM Tris+150mM NaCl、pH=7.50)、4℃で約12時間、透析を行った。
次いで、透析管の内容物を取り出した。
実施例13:皮膚への結合1(定性的)
KBD又は融合タンパク質-KBDが皮膚に結合するかどうかを調べるために視覚定性試験を開発した。
使用する溶液:
ブロッキング溶液:ウェスタンブロッキング試薬1921673 Roche(10×溶液)をTBSで希釈したもの
TBS:20mM Tris、150mM NaCl(pH7.5)
TTBS:TBS+0.05%Tween20
第1のステップは、皮膚の外側角質層を安定した支持材に移すことである。この目的で、透明な接着テープを、脱毛済みのヒト皮膚にしっかりと貼り、そして剥がす。試験は、透明な接着ストリップに対して直接行うことができ、又は接着した角質層をスライドガラスに再度接着させて移すことができる。下記のように結合を実証した。
−様々な試薬とのインキュベーションのために、ファルコン容器に移す。
−適切な場合、脱脂のためにエタノールを加え、エタノールを除去し、スライドを乾燥させる。
−ブロッキングバッファーと室温で1時間インキュベートする。
−TTBSで2回、5分間洗浄する。
−TBSで1回、5分間洗浄する。
−試験対象のKBD又は融合タンパク質-KBD(タグ、例えば、His6、HAなどにカップリングされている)又は対照タンパク質と共に、TBS/0.05%Tween20中、室温で2〜4時間インキュベートする。
−上清を除去する。
−TBSで3回洗浄する。
−TBS+0.01%ブロッキング中で1:2000に希釈されたモノクローナル抗ポリヒスチジン(又は特異的KBDウサギ)抗体と共に室温で1時間インキュベートする。
−TTBSで2回、5分間洗浄する。
−TBSで1回、5分間洗浄する。
−TBS+0.01%ブロッキング中で1:5000に希釈された抗マウスIgGアルカリホスファターゼコンジュゲートと共に室温で1時間インキュベートする。
−TTBSで2回、5分間洗浄する。
−TBSで1回、5分間洗浄する。
−ホスファターゼ基質を加える(NBT-BCIP;Boehringer MA1錠/水40ml、2.5分、水で停止)
−肉眼で又は顕微鏡を使用して、有色沈殿物を光学的に検出する。青色沈殿物は、KBD又は融合タンパク質-KBDが皮膚に結合したことを示す。
実施例14:皮膚への結合2(定量的)
KBD又は融合タンパク質-KBDの毛髪/皮膚結合強度を非特異的タンパク質と比較することのできる、定量試験を開発した。
5mm穿孔器を使用して、毛髪のない解凍した乾燥片(ヒト又はブタ)からの切片に孔をあけた(あるいは、表面試験の場合、皮膚の切片をファルコン蓋に入れる)。次いで、皮膚サンプルを2〜3mmの厚さにし、存在する全ての組織を除去する。次いで、皮膚サンプルを、エッペンドルフ容器(タンパク質低結合性)に移し、結合の実証を行う(図7も参照のこと。あるいは、L'Oreal社製Episkin system[再構成したヒトの皮膚]も使用することができる)。
−PBS/0.05%Tween20で2回洗浄する。
−PBS中の1%BSA 1mlを加え、穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、室温で1時間インキュベートする。
−上清を除去する。
−PBS中のKBD又は融合タンパク質-KBD 100μgを0.05%Tween20に加え、穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、室温で2時間インキュベートする。
−上清を除去する。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、1mlのモノクローナルマウス抗タグ(His6又はHA又は特異的KBD)抗体とペルオキシダーゼコンジュゲート(0.05%Tween20を含むPBS中、1:2000)[モノクローナル抗ポリヒスチジンペルオキシダーゼコンジュゲート、マウスで産生、凍結乾燥粉末、Sigma社製]と共に、室温で2〜4時間インキュベートする。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−ペルオキシダーゼ基質(1ml/エッペンドルフ容器;組成は下記)を加える。
−青色に呈色するまで反応を進行させる(約90秒)。
−100μlの2M H2SO4で反応を停止させる。
−405nmでの吸収を測定した。
ペルオキシダーゼ基質(直前に調製)
TMB溶液0.1ml(DMSO中42mM TMB)
+基質バッファー10ml(0.1M酢酸ナトリウムpH4.9)
+14.7μlのH2O2(3%濃度)
実施例15:毛髪への結合(定量的)
他のタンパク質と比較してのKBD又は融合タンパク質-KBDの毛髪への結合強度を示すことができるように、定量的アッセイを開発した(図7も参照のこと)。この試験において、まず毛髪をKBD(又は融合タンパク質-KBD)と共にインキュベートし、過剰なKBD(又は融合タンパク質-KBD)を洗い落とした。次いで、抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲートを、KBD(又は融合タンパク質-KBD)のHisタグを介してカップリングさせた。結合していない抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲートを、再び洗い落とした。結合している抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲート[モノクローナル抗ポリヒスチジンペルオキシダーゼコンジュゲート、マウスで産生、凍結乾燥粉末、Sigma社製]は、無色の基質(TMB)を有色生成物に変換することができ、これを405nmでの測光分析によって測定することができる。吸収強度は、結合しているKBD(若しくは融合タンパク質-KBD)又は比較タンパク質の量を示す。選択した比較タンパク質は、例えば、枯草菌由来のYaaDであり、これは、この本試験で必要であるので検出用のHisタグを同様に有するものとした。Hisタグの代わりに、ペルオキシダーゼとコンジュゲートされている他の特異的抗体を使用することもできる。
毛髪(ヒト)5mgを、長さ5mmに切断し、エッペンドルフ容器(タンパク質低結合性)に移して、結合の実証を行う。
−脱脂のためエタノール1mlを加える。
−遠心分離し、エタノールを除去し、毛髪をH2Oで洗浄する。
−PBS中の1%BSA 1mlを加え、穏やかに回旋運動させながら、室温で1時間インキュベートする。
−遠心分離し、上清を除去する。
−1mlのPBS/0.05%Tween20中の試験対象のケラチン結合ドメイン(若しくは融合タンパク質-KBD)(タグ、例えば、His6、HAなどにカップリングされている)又は対照タンパク質を加え、穏やかに回旋運動させながら、4℃で16時間(又は室温で少なくとも2時間)インキュベートする。
−遠心分離し、上清を除去する。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−穏やかに回旋運動させながら、1mlのモノクローナルマウス抗タグ(His6又はHA)抗体とペルオキシダーゼコンジュゲート(PBS/0.05%Tween20中、1:2000)[モノクローナル抗ポリヒスチジンペルオキシダーゼコンジュゲート、マウスで産生、凍結乾燥粉末、Sigma社製]と共に、室温で2〜4時間インキュベートする。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−ペルオキシダーゼ基質(1ml/エッペンドルフ容器)を加える。
−青色に呈色するまで反応を進行させる(約2分)。
−100μlの2M H2SO4で反応を停止させる。
−405nmでの吸収を測定する。
ペルオキシダーゼ基質(直前に調製)
TMB溶液0.1ml(DMSO中の42mM TMB)
+基質バッファー10ml(0.1M酢酸ナトリウム、pH4.9)
+14.7μlのH2O2(3%濃度)
BSA=ウシ血清アルブミン
PBS=リン酸緩衝食塩水
Tween20=モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、nは約20
TMB=3,5,3',5'-テトラメチルベンジジン
KBD-Bについて例示的に行った毛髪に対する結合試験では、比較タンパク質YaaDの有意に不十分な結合と比較して、KBD-B(配列番号166)の毛髪への結合性が大変優れていることが示された。
Figure 2009519009
実施例16:融合タンパク質-KBD-Bの毛髪結合活性
融合タンパク質-KBD-Bが毛髪にも結合するかどうかを確認するために、定量結合アッセイを実施した(図7を参照)。この試験では、最初に毛髪を融合タンパク質-KBD-Bと一緒にインキュベートし、非結合の融合タンパク質-KBD-Bを洗い流した。次に、KBD-BのHisタグを利用してペルオキシダーゼを結合させた。非結合のペルオキシダーゼを、前と同じように洗い流した。結合した過酸化物は、無色の基質(TMB)を着色物に変換することができ、それは、測光分析により405nmで測定した。吸収強度は、結合した融合タンパク質-KBD-Bの量を示す。選択した比較サンプルは、融合タンパク質を含まないKBD-Bとした。
Figure 2009519009
全体的に、これらの活性試験は、様々な融合タンパク質-KBD-B構築物が、KBD-Bそれ自体のような優れた毛髪結合活性を有することを示す。ほとんどの場合、毛髪結合活性は全く低下しないが、少なくとも非常に稀に、融合タンパク質を含まないKBD-Bの結合活性の20%以下である。
実施例16a:実施例4に従って調製したCBP-KBD融合タンパク質へのβカロテンの結合
融合タンパク質CBP-KBD-B(配列番号223)について例として実施した毛髪に対する結合試験は、タンパク質KBD-B(配列番号4)と比較して、毛髪へのCBP-KBD-B(配列番号223)の同等の結合を示した。同じことは、例としてC16-KBD(配列番号168)及びKBD-B-C16(配列番号228)で例として実施した毛髪結合試験にも該当する。
KBD(配列番号4)と比較したCBP-KBD(配列番号223)へのβカロテンの結合を、調査した。βカロテンのUV-Vis吸収スペクトルは、440nmで極大を有する。この特性を利用して、融合タンパク質へのβカロテンの結合を調査した。最初に、様々な濃度(0〜20μM)のCBP-KBD溶液を、同量のβカロテンのエタノール溶液と混ぜた。融合タンパク質の濃度が高まるに従い、溶液の呈色が増大した。この観察は、440nmでの測光分析によって確認された。
Figure 2009519009
CBP-KBD融合タンパク質へのβカロテンの結合を検証するために、各場合で、KBD及びCBP-KBDの溶液(それぞれ同一のモル濃度)を、同一濃度のβカロテンのエタノール溶液と混ぜ、バッファーに対して一晩透析した。その翌日に、440nmでの溶液の吸収測定値を利用してβカロテンの結合を判定し、βカロテン溶液の較正曲線と比較した。透析にもかかわらずKBDと比較して、CBP-KBDはβカロテンと2倍結合することが立証された。結果は、融合タンパク質によるβカロテンの結合が達成されることを示す。
実施例17:カップリング達成の確認(エルマン試験)
エフェクターカップリングの達成度は、下の2つの異なる試験を用いてモニターした。
(iv)タンパク質中の遊離Cys-SH基の数を化学的エフェクタータンパク質カップリングの前後に測定することができるエルマン試験。ここでは、カップリング後の遊離SH基の大幅な減少は、良好な反応進行を示す。
(v)毛髪へのKBD(又は融合タンパク質-KBD)の結合を測定することができる活性試験。優れた融合タンパク質-KBDは、結合していないKBDと比較して、融合タンパク質-KBDの活性を減少させるはずである。
Re (iii)
必要な材料
−エルマン試薬: 5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(DTNB); 0.1Mリン酸ナトリウムバッファー中に4mg/1ml
−0.1Mリン酸ナトリウムバッファーpH8.0
−システイン溶液(26.3mgの塩酸システイン一水和物/100mlリン酸ナトリウムバッファー)
溶液は、使用の直前に調製しなければならず、そうした。
1.各場合、較正曲線のために、25μl、50μl、100μl、150μl、200μl及び250μlのシステイン溶液を試験管(13×100mm)にピペットで加えた。測定するタンパク質サンプルを、別々の試験管に注いだ(量<=250μl)。試験するKBDのうち、1反応混合液につき少なくとも1mgの量を注入した。試験管の場合、次に、各場合で総容積をリン酸ナトリウムバッファーで250μlに調節した。サンプルの250μlの量を超えた場合(必要とされた1mgのKBDのため)、2の時点で2.5mlのリン酸ナトリウムバッファーを加えるときは、このことを考慮に入れた。
2.各場合、50μlのエルマン試薬及び2.5mlのリン酸ナトリウムバッファーを添加する。簡単に混合し、室温で15分間インキュベートする。
3.412nmで吸収を測定する。
4.較正曲線を構築し、プロットし、測定するタンパク質サンプルの値を読みとる。
実施例18:IPTG誘導性プロモーターを有する発現プラスミドpRee024(図8)を使用した大腸菌株によるKBD-D(配列番号212)の発現
発現には、大腸菌株XL10 Gold[Stratagene社]を使用した。
ここで、例として説明するために、KBD-D(配列番号212)のクローニング、その後のpRee024(図8)で形質転換された大腸菌におけるKBD-Dタンパク質(配列番号213)の発現について記載する。
pRee024のクローニング
−Lambda-MaxiDNA(DNA-Lambda Maxi Kit、Qiagen社製)を、ヒトケラチン生成細胞のcDNAバンク(BD Bioscience、Clontech社製、ヒトケラチン生成細胞cDNA、包皮、対数期の初代培養、ベクター:λgt11)から調製した。
KBD-D遺伝子の増幅のためのPCRを、2つのステップで行った。まず5'末端及び3'末端を別々に増幅させた。これらの断片は、全KBD-D遺伝子の増幅のためのマトリックスであった。
5'末端の増幅のためのPCRを下記のように行った:
プライマーは、下記の配列を有した:
HRe6:5'-ATGAACCACTCGCCGCTCAAGACCGCCTTG-3'(配列番号216)
HRe9:5'-CGTTCCCGGTTCTCCTCAGGAGGCTGACTG-3'(配列番号217)
100μlのPCR混合物:
10×PCRバッファーPfu Ultra High Fidelity: 10μl
λDNA(744ng/μl) 1μl(1:10希釈)
dNTPミックス(10mM) 10μl
HRe6(196ng/μl) 1μl
HRe9(201ng/μl) 1μl
Pfu Ultra High Fidelityポリメラーゼ 1μl
再蒸留H2O 76μl
Figure 2009519009
−約1kbのサイズの断片を、アガロースゲル中で検出した。反応物を精製し、KBD-D遺伝子の増幅のために5'末端鋳型として下記で使用した。
3'末端の増幅のためのPCRを下記のように行った:
プライマーは、下記の配列を有した:
HRe7:5'-TTAGAATCGGGAGGTGAAGTTCCTGAGGCT-3'(配列番号218)
HRe8:5'-CACCACCAACAAGCTGGAGACCCGGAG-3'(配列番号219)
100μlのPCR混合物:
10×PCRバッファーPfu Ultra High Fidelity: 10μl
λDNA(744ng/μl) 1μl(1:10希釈)
dNTPミックス(10mM) 10μl
HRe7(201ng/μl) 1μl
HRe8(209ng/μl) 1μl
Pfu Ultra High Fidelityポリメラーゼ 1μl
再蒸留H2O 76μl
Figure 2009519009
−約1.2kbのサイズの断片を、アガロースゲル中で検出した。反応物を精製し、下記でKBD-D遺伝子の増幅のための3'末端鋳型として使用した。
−KBD-D遺伝子の増幅のために、上記の5'末端鋳型及び3'末端鋳型をマトリックスとして使用した。PCRを下記のように行った。
100μlのPCR混合物:
10×PCRバッファーPfu Ultra High Fidelity: 10μl
dNTPミックス(10mM) 10μl
再蒸留H2O 75μl
5'末端鋳型 1μl
3'末端鋳型 1μl
Pfu Ultra High Fidelityポリメラーゼ 1μl
H2O 76μl
Figure 2009519009
10サイクル後に、1μlのプライマーHRe6(196μg/ml)及びHRe7(206μg/ml)及び1μlのPfu Ultra High Fidelityポリメラーゼを加え、下記の温度プログラムを行って反応を行った。
Figure 2009519009
次いで、Taqポリメラーゼ1μlをそこに加え、混合物を72℃で10分間インキュベートした。
−得られた約2150bpのサイズのPCR産物を、アガロースゲルから切り出して精製し、下記のベクターpCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)にクローニングした。
−次いで、得られたベクターpRee019(6112bp)を形質転換し、大腸菌中で増幅させ、KBD-D遺伝子を配列決定によって検査した。
次いで、KBD-D遺伝子を発現ベクター中にクローニングした。このため、ベクターpRee019を鋳型としてPCRをさらに行った:
使用するオリゴヌクレオチド:
HRe26:5'-CTCGGTACCAACCACTCGCCGCTCAAGACCGCCTTGGCG-3'(配列番号220)
HRe27:5'-ATTAAGCTTTTAGAATCGGGAGGTGAAGTTCCTGAGGCT-3'(配列番号221)
100μlのPCR混合物:
10×PCRバッファーPfu Ultra High Fidelity: 10μl
pRee019(25ng/μl) 1μl
dNTPミックス(10mM) 10μl
HRe26(287ng/μl) 1μl
HRe27(354ng/μl) 1μl
Pfu Ultra High Fidelityポリメラーゼ 1μl
再蒸留H2O 76μl
Figure 2009519009
−約2.2kbのサイズの断片を、アガロースゲル中に検出した。反応物を精製し、次いで制限エンドヌクレアーゼKpnI及びHindIIIで切断し、得られた断片を発現ベクター中にクローニングした。これによってベクターpRee024が得られ、これを次いでKBD-D発現のために使用した。
大腸菌におけるpRee024によるKBD-D(配列番号212)の発現
−pRee024で形質転換された大腸菌株(例えば、TG10)をプレート又はグリセロール培養物から前培養物に接種した。本培養物の規模に応じて、LB培地(約1:100)による接種を、試験管又は小型フラスコ中で行った。
−使用する菌株に応じて抗生物質を使用した(pRee024で形質転換された大腸菌TG10では、アンピシリン100μg/ml)。
−250rpm、37℃でインキュベートした。
−本培養物に前培養物を約1:100で接種した。本培養物:対応する抗生物質を含むLB培地又は適切な最少培地。250rpm、37℃でインキュベーションを行った。
−OD578nmが1を超えた時点で1mM IPTGを用いて発現誘導した。次いで、インキュベーション温度を室温(約20℃)に下げた。発現誘導の2時間後に、細胞を遠心分離した(図9を参照のこと)。
実施例19:細胞破壊及び封入体精製(pRee024)
不溶性発現した(例えば封入体中の)KBD-D(配列番号213)を、下記のように精製した。
実施例2からの細胞沈殿物を、100mM NaCl(pH=7.5)を含む20mM リン酸バッファー中に再懸濁させ、超音波処理によって破壊した。
破壊した細胞を、再び遠心分離した(4℃、12000g、20分)。上清を廃棄した。沈殿物をバッファーA(10mM NaH2PO4、2mM KH2PO4、100mM NaCl、8M尿素、5mM DTT)に再溶解した。次いで、遠心分離を再び実施し、上清をNiキレートセファロースに加えた。添加の後に、バッファーA及び20mMイミダゾールで洗浄を行った。バッファーB(10mM NaH2PO4、2mM KH2PO4、100mM NaCl、8M尿素、5mM DTT、500mMイミダゾール)で、カラムからの溶出を行った。溶出液を画分として回収し、SDS-PAGEにより分析した。精製したKBD-Dを含んだ画分を、実施例13に記載するように再生した。
実施例20:ケラチン結合ドメインD(配列番号213)の再生
(例えば、封入体からの)不溶性発現したケラチン結合ドメインDは、透析によって再生でき、したがって活性化できた。手順は下記の通りであった。
精製したKBD-Dを含む実施例19からの画分を、透析管(MWCO12〜14KD)中に注いだ。
次いで、8M尿素溶液1Lに対して透析を約1時間行った。
次いで、12時間に亘って、脱イオン水2Lを、蠕動ポンプを使用して計量しながら連続供給した。
次いで、透析管の内容物を取り出した。このように活性化したKBD-Dを、下記の活性試験において使用した。
実施例21:皮膚への定性的結合
KBD-D(配列番号213)が皮膚に結合するかどうかを試験するために視覚定性試験を使用した。
使用する溶液:
ブロッキング溶液:ウェスタンブロッキング試薬1921673 Roche(10×溶液)をTBSで希釈したもの
TBS:20mM Tris、150mM NaCl、pH7.5
TTBS:TBS+0.05%Tween20
第1のステップは、皮膚の外側角質層を安定した支持材に移すことである。この目的で、透明な接着テープを、脱毛済みのヒト皮膚にしっかりと貼り、そして剥がす。試験は、透明な接着ストリップに対して直接行うことができ、又は接着した角質層をスライドガラスに再度接着させて移すことができる。下記のように結合を実証した。
−様々な試薬とのインキュベーションのために、ファルコン容器に移し、適切な場合、脱脂のためにエタノールを加え、エタノールを除去し、スライドを乾燥させる。
−ブロッキングバッファーと室温で1時間インキュベートする。
−TTBSで2回、5分間洗浄する。
−TBSで1回、5分間洗浄する。
−試験対象のKBD(タグ、例えば、His6、HAなどにカップリングされている)と共に、TBS/0.05%Tween20中、室温で2〜4時間インキュベートする。
−上清を除去する。
−TBSで3回洗浄する。
−モノクローナルマウス抗タグ(His6又はHA)抗体と、ペルオキシダーゼコンジュゲート(TBS+0.01%ブロッキング中で、1:2000)[モノクローナル抗ポリヒスチジンペルオキシダーゼコンジュゲート、マウスで産生、凍結乾燥粉末、Sigma社製]と共に、室温で1時間インキュベートする。
−TTBSで5分間、2回洗浄する。
−TBSで5分間、1回洗浄する。
−ホスファターゼ基質を添加する(NBT-BCIP;Boehringer MA1錠/水40ml、2.5分;水で停止)。
−肉眼で又は顕微鏡を使用して、有色沈殿物を光学的に検出する。
KBD-Dと相互作用する抗ポリヒスチジン-APコンジュゲートの反応である青色の沈殿物が、KBD-Dで処理した透明の接着テープ上に見えた。陰性対照として、透明の接着テープをバッファーのみで処理した。ここでは、明らかな青色呈色は検出されなかった。これらの結果は、KBD-Dが透明の接着テープ上の皮膚ケラチンに結合したことを示す。
実施例22:皮膚及び毛髪への定量的結合
KBD-B(配列番号166)と比較しての皮膚及び毛髪に対するKBD-D(配列番号213)の結合強度を調査するために、定量試験を行った。この試験において、まず毛髪を、KBD-B又はKBD-Dと共にインキュベートし、過剰なKBD-B又はKBD-Dを洗い落とした。次いで、抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲートを、KBD-B又はKBD-DのHis/タグを介してカップリングした。結合していない抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲートを再び洗い落とした。結合している抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲートは、無色の基質(TMB)を有色生成物に変換することができ、これを405nmでの測光分析によって測定した。吸収強度は、結合しているKBD-B又はKBD-Dの量を示す。
毛髪への結合の試験を、下記のようにマイクロタイタープレートにおいてヒトケラチン生成細胞で行った。
−PBS/0.05%Tween20で2回洗浄する。
−PBS中の1%BSA 1mlを加え、穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、室温で1時間インキュベートする。
−上清を除去する。
−PBS中のKBD 100μg及び0.05%Tween20を加え、穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、室温で2時間インキュベートする。
−上清を除去する。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−穏やかに回旋運動(900rpm)させながら、モノクローナルマウス抗タグHis6抗体1mlと共に室温で2〜4時間インキュベートする。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−ペルオキシダーゼ基質を加える(1ml/エッペンドルフ容器、組成は下記を参照のこと)。青色に呈色するまで反応させる(約90秒)。
−100μlの2M H2SO4で反応を停止した。
−405nmでの吸収を測定した。
ペルオキシダーゼ基質(直前に調製)
TMB溶液0.1ml(DMSO中の42mM TMB)
+基質バッファー10ml(0.1M酢酸ナトリウム、pH4.9)
+14.7μlのH2O2(3%濃度)
KBD-Bと比較したKBD-Dの毛髪結合を特徴付けるために、下記の結合アッセイを行った。
毛髪(ヒト)5mgを、5mmの長さの断片に切断し、エッペンドルフ容器(タンパク質低結合性)に移した。
−脱脂のためにエタノール1mlを加える。
−遠心分離し、エタノールを除去し、毛髪をH2Oで洗浄する。
−遠心分離し、上清を除去する。
−1mlのPBS/0.05%Tween20中に試験対象のケラチン結合ドメイン(タグ、例えば、His6、HAなどにカップリング)を加え、室温にて2時間穏やかに回旋運動させながら、インキュベートする。
−遠心分離し、上清を除去する。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−モノクローナルマウス抗タグ(His6又はHA)抗体1mlと、ペルオキシダーゼコンジュゲート(PBS/0.05%Tween20中で1:2000)[モノクローナル抗ポリヒスチジンペルオキシダーゼコンジュゲート、マウスで産生、凍結乾燥粉末、Sigma社製]と共に、穏やかに回旋運動させながら、室温で2〜4時間インキュベートする。
−PBS/0.05%Tween20で3回洗浄する。
−ペルオキシダーゼ基質を加える(1ml/エッペンドルフ容器)。
−青色に呈色するまで反応を進める(90秒)。
−100μlの2M H2SO4で反応を停止させる。
405nmでの吸収を測定した。
ペルオキシダーゼ基質(直前に調製)
TMB溶液0.1ml(DMSO中42mM TMB)
+基質バッファー10ml(0.1M酢酸ナトリウム、pH4,9)
+14.7μlのH2O2(3%濃度)
BSA=ウシ血清アルブミン
PBS=リン酸緩衝食塩水
Tween20=モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、nは約20
TMB=3,5,3',5'-テトラメチルベンジジン
Figure 2009519009
これらの結果は、タンパク質KBD-Dが、毛髪に結合することができ、皮膚にさらに強く結合することができることを示す(表10を参照のこと)。KBD-B (配列番号166)と対照的に、KBD-D(配列番号168)の結合は、最高10%濃度のSDS溶液による洗浄の結果として、比較的僅かに影響を受けるだけである(表10aを参照)。
実施例22a:C16-KBDの微粒子及び皮膜
実験的なアッセイにおいて、融合タンパク質C16-KBDが集合形態を形成して毛髪に結合するかどうかを示すことを目的とした。微粒子は、1〜3容量の1M KH2PO4バッファーによる沈殿によって、水溶液(透析後の5mM KH2PO4)から生成された。純粋なC16クモシルクタンパク質は、約100nm〜10μMの粒度分布を有する球状微小粒子を形成する(図9)。C16-KBD-B融合タンパク質も、球状粒子を形成する(図9)。
皮膜は、同様に、タンパク質水溶液(透析後の5mM KH2PO4)から、又は、10〜50mg/mlのC16-KBD-B-融合タンパク質を含むヘキサフルオロイソプロパノール溶液から生成することができる。この目的のために、研究所では、溶液の2〜3mlをポリステロール表面(例えば寒天プレート)にピペットで加え、溶媒を蒸発させる。これにより、表面から除去することができる水溶性タンパク質皮膜が生成する。C16クモシルクタンパク質の特別な品質は、この水溶性皮膜をその後処理して、水不溶性にすることができることである。このために、KH2PO4の皮膜を、その後100%エタノールで処理する。その後は、C16タンパク質皮膜はもはや水溶性でない。C16-KBD-B溶液をポリステロール表面に塗布する場合は、乾燥の後、同様に皮膜が形成され、それは、エタノールで処理した後は水不溶性になる。要約すると、C16-KBD融合タンパク質から集合形態を生成することができると確定することができる。
実施例22b:毛髪上の皮膜形成
目的は、C16-KBD融合タンパク質の皮膜形成が毛髪上で起こるかどうかを示すことであった。このために、毛髪を、対応するタンパク質溶液中で、又は、タンパク質なしでインキュベートし、乾燥し、電顕法(SEM)によって分析した(図10を参照)。
C16-KBDで毛髪表面を処理した後、毛髪鱗片はかなりなめらかになるが、それは毛髪表面でのC16-KBD-B融合タンパク質の皮膜形成を示す。
本発明に係る、実施例3と同様に調製したケラチン結合エフェクター分子C16-KBD-B(配列番号168に示される)を含む皮膚化粧用調製物について以下で説明する。以下の実施例において、C16-KBD-Bは、上述の他のKBD融合タンパク質の全てについて説明する目的で融合タンパク質-KBDという。当業者であれば、記載する他のKBD融合タンパク質の全てを、実施例3に記載の対応するKBD融合タンパク質構築物(例えばpRee024(図8)中の(配列番号212)に示されるKBD-Dタンパク質)を用いて作製し、以下に示す調製物において用いることができることを理解するだろう。
実施例23:デイケア用エマルション(O/W型)におけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
67.8 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 0.2 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
1.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アスコルビン酸ナトリウム,
トコフェロール, レチノール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
63.8 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 0.2 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
1.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アスコルビン酸ナトリウム,
トコフェロール, レチノール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
調製:相A及び相Bを互いに別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相A及び相Bの混合物に相Cを撹拌しながら入れて、再度ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Dを加え、相Eを用いてpHを約6.5に調整し、ホモジナイズし、撹拌しながら室温まで冷却する。
注釈:製剤は保護ガスを用いないで調製する。容器への充填は、酸素不透過性パッケージ、例えばアルミニウムチューブを用いて行う。
実施例24:保護デイクリーム(O/W型)におけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
68.6 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 1.0 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
64.6 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 1.0 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
調製:相A及び相Bを互いに別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相A及び相Bの混合物に相Cを入れ、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却する。相Dを加え、相Eを用いてpHを約6.5に調整し、ホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例25:フェイスクレンジングローション(O/W型)におけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
1.5 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
2.0 PEG-40 硬化ヒマシ油
B 3.5 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
C 1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 防腐剤
適量 香油
D 3.0 ポリクオタニウム-44
0.5 ココトリモニウムメト硫酸
0.5 セテアレス-25
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
4.0 プロピレングリコール
0.1 EDTA二ナトリウム
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
60.7 脱塩水
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
1.5 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
2.0 PEG-40 硬化ヒマシ油
B 3.5 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
C 1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 防腐剤
適量 香油
D 3.0 ポリクオタニウム-44
0.5 ココトリモニウムメト硫酸
0.5 セテアレス-25
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
4.0 プロピレングリコール
0.1 EDTA二ナトリウム
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
56.7 脱塩水
調製:相Aを溶解する。相Bを撹拌しながら相Aに入れる。相A及び相Bの混合物に相Cを入れる。相A、相B及び相Cの混合物に相Dを溶解し、ホモジナイズする。その後15分間撹拌する。
実施例26:デイリーケア用ボディスプレーにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 3.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
1.0 ポリクオタニウム-44
3.0 プロピレングリコール
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
1.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
10.0 オクチルドデカノール
0.5 PVP
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.0 安息香酸C12-15アルキル
3.0 グリセリン
1.0 酢酸トコフェリル
0.3 ビサボロール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
59.2 アルコール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 3.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
1.0 ポリクオタニウム-44
3.0 プロピレングリコール
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
1.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
10.0 オクチルドデカノール
0.5 PVP
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.0 安息香酸C12-15アルキル
3.0 グリセリン
1.0 酢酸トコフェリル
0.3 ビサボロール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
55.2 アルコール
調製:相Aの成分を計量していれ、透明になるまで溶解させる。
実施例27:スキンケアジェルにおけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 3.6 PEG-40 硬化ヒマシ油
15.0 アルコール
0.1 ビサボロール
0.5 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 3.0 パンテノール
0.6 カルボマー
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
75.4 脱塩水
C 0.8 トリエタノールアミン
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 3.6 PEG-40 硬化ヒマシ油
15.0 アルコール
0.1 ビサボロール
0.5 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 3.0 パンテノール
0.6 カルボマー
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
71.4 脱塩水
C 0.8 トリエタノールアミン
調製:相Aを透明になるまで溶解させる。相Bを膨潤させて、相Cを用いて中和する。ホモジナイズした相Bに相Aを撹拌しながら入れ、ホモジナイズする。
実施例28:アフターシェーブローションにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 酢酸トコフェリル
1.0 ビサボロール
0.1 香油
0.3 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
B 15.0 アルコール
1.0 パンテノール
3.0 グリセリン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.1 トリエタノールアミン
63.5 脱塩水
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 酢酸トコフェリル
1.0 ビサボロール
0.1 香油
0.3 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
B 15.0 アルコール
1.0 パンテノール
3.0 グリセリン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.1 トリエタノールアミン
59.5 脱塩水
調製:相Aの成分を混合する。相Bを溶解し、これを相Aに導入し、ホモジナイズする。
実施例29:アフターサンローションにおけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 0.4 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
15.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 1.0 パンテノール
15.0 アルコール
3.0 グリセリン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
63.2 脱塩水
C 0.2 トリエタノールアミン
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 0.4 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
15.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 1.0 パンテノール
15.0 アルコール
3.0 グリセリン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
59.2 脱塩水
C 0.2 トリエタノールアミン
調製:相Aの成分を混合する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相Cを用いて中和し、再度ホモジナイズする。
実施例30:サンスクリーンローションにおけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 4.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
3.0 オクトクリレン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
0.5 酢酸トコフェリル
4.0 ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース
B 3.5 イソノナン酸セテアリル
1.0 VP/エイコセンコポリマー
5.0 イソヘキサデカン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
3.0 二酸化チタン, トリメトキシカプリリルシラン
C 5.0 グリセリン
1.0 セテアリル硫酸ナトリウム
0.5 キサンタンガム
59.7 脱塩水
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 フェノキシエタノール, メチルパラベン, エチルパラベン, ブチルパラベン,
プロピルパラベン, イソブチルパラベン
0.3 ビサボロール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 4.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
3.0 オクトクリレン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
0.5 酢酸トコフェリル
4.0 ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース
B 3.5 イソノナン酸セテアリル
1.0 VP/エイコセンコポリマー
5.0 イソヘキサデカン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
3.0 二酸化チタン, トリメトキシカプリリルシラン
C 5.0 グリセリン
1.0 セテアリル硫酸ナトリウム
0.5 キサンタンガム
55.7 脱塩水
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 フェノキシエタノール, メチルパラベン, エチルパラベン, ブチルパラベン,
プロピルパラベン, イソブチルパラベン
0.3 ビサボロール
調製:相Aと相Bの成分をそれぞれ別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相Cを約80℃まで加熱し、撹拌しながら相A及び相Bの混合物に入れホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Dを加え、再度ホモジナイズする。
実施例31:サンスクリーンローション(O/W型)におけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
3.0 トリベヘニン
2.0 セテアリルアルコール
2.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
1.0 エチルヘキシルトリアゾン
1.0 VP/エイコセンコポリマー
7.0 ミリスチン酸イソプロピル
B 5.0 酸化亜鉛, トリエトキシカプリリルシラン
C 0.2 キサンタンガム
0.5 アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチル酒石酸ナトリウム
コポリマー, スクアラン, ポリソルベート60
0.2 EDTA二ナトリウム
5.0 プロピレングリコール
0.5 パンテノール
60.9 脱塩水
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 フェノキシエタノール, メチルパラベン, ブチルパラベン, エチルパラベン,
プロピルパラベン, イソプロピルパラベン
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
3.0 トリベヘニン
2.0 セテアリルアルコール
2.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
1.0 エチルヘキシルトリアゾン
1.0 VP/エイコセンコポリマー
7.0 ミリスチン酸イソプロピル
B 5.0 酸化亜鉛, トリエトキシカプリリルシラン
C 0.2 キサンタンガム
0.5 アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチル酒石酸ナトリウム
コポリマー, スクアラン, ポリソルベート60
0.2 EDTA二ナトリウム
5.0 プロピレングリコール
0.5 パンテノール
56.9 脱塩水
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 フェノキシエタノール, メチルパラベン, ブチルパラベン, エチルパラベン,
プロピルパラベン, イソプロピルパラベン
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
調製:相Aを約80℃に加熱し、相Bに撹拌して入れ、3分間ホモジナイズする。同様に相Cを80℃に加熱し、撹拌しながら相A及び相Bの混合物に入れホモジナイズする。約40℃まで冷却し、相Dを撹拌して入れ、再度ホモジナイズする。
実施例32:サンスクリーンローション(O/W型)におけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 3.5 セテアレス-6, ステアリルアルコール
1.5 セテアレス-25
7.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
0.5 ミツロウ
3.0 セテアリルアルコール
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
B 5.0 二酸化チタン, シリカ, メチコン, アルミナ
C 3.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
0.3 キサンタンガム
1.0 デシルグルコシド
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
56.3 脱塩水
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 香油
適量 防腐剤
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 3.5 セテアレス-6, ステアリルアルコール
1.5 セテアレス-25
7.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
0.5 ミツロウ
3.0 セテアリルアルコール
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
B 5.0 二酸化チタン, シリカ, メチコン, アルミナ
C 3.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
0.3 キサンタンガム
1.0 デシルグルコシド
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
52.3 脱塩水
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 香油
適量 防腐剤
調製:相Aを約80℃に加熱し、相Bに撹拌して入れ、3分間ホモジナイズする。同様に相Cを80℃に加熱し、撹拌しながら相A及び相Bの混合物に入れホモジナイズする。約40℃まで冷却し、相Dを撹拌して入れ、再度ホモジナイズする。
実施例33:フットバルサムにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
5.0 エチルヘキサン酸セテアリル
4.0 セチルアルコール
4.0 ステアリン酸グリセリル
5.0 鉱油
0.2 メントール
0.5 カンフル
B 69.3 脱塩水
適量 防腐剤
C 1.0 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
5.0 ウィッチヘーゼルエキス
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
5.0 エチルヘキサン酸セテアリル
4.0 セチルアルコール
4.0 ステアリン酸グリセリル
5.0 鉱油
0.2 メントール
0.5 カンフル
B 65.3 脱塩水
適量 防腐剤
C 1.0 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
5.0 ウィッチヘーゼルエキス
調製:相Aと相Bの成分をそれぞれ別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相C及び相Dを加え、その後簡単にホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例34:ビサボロールを含むW/O型エマルションにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
8.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
15.0 鉱油
0.3 ステアリン酸マグネシウム
0.3 ステアリン酸アルミニウム
2.0 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
B 5.0 グリセリン
0.7 硫酸マグネシウム
55.6 脱塩水
C 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 酢酸トコフェリル
0.6 ビサボロール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
8.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
15.0 鉱油
0.3 ステアリン酸マグネシウム
0.3 ステアリン酸アルミニウム
2.0 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
B 5.0 グリセリン
0.7 硫酸マグネシウム
51.6 脱塩水
C 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 酢酸トコフェリル
調製:相Aと相Bをそれぞれ別々に約85℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Cを加え、再度簡単にホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
特許対象のケラチン結合ドメインについての製剤(ヘアケア用)の一覧
実施例35:セット剤(setting agent)を含むフォームコンディショナー

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 10.0 PVP/VA コポリマー
0.2 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
0.2 セテアレス-25
0.5 ジメチコンコポリオール
適量 香油
10.0 アルコール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
68.1 脱塩水
10.0 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 10.0 PVP/VA コポリマー
0.2 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
0.2 セテアレス-25
0.5 ジメチコンコポリオール
適量 香油
10.0 アルコール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
64.1 脱塩水
10.0 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を一緒に計量し、全てが溶解するまで撹拌し、容器に入れる。
実施例36:フォームコンディショナー

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-4
0.5 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油
適量 防腐剤
91.5 脱塩水
6.0 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-4
0.5 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油
適量 防腐剤
87.5 脱塩水
6.0 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を一緒に計量し、全てが溶解して透明な溶液となるまで撹拌し、容器に入れる。
実施例37:フォームコンディショナー

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-11
0.5 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油
適量 防腐剤
91.5 脱塩水
6.0 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 1.0 ポリクオタニウム-11
0.5 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油
適量 防腐剤
87.5 脱塩水
6.0 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を一緒に計量し、全てが溶解して透明な溶液となるまで撹拌し、容器に入れる。
実施例38:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 0.5 ラウレス-4
適量 香油
B 77.3 脱塩水
10.0 ポリクオタニウム-28
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 0.5 ラウレス-4
適量 香油
B 73.3 脱塩水
10.0 ポリクオタニウム-28
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順次に添加し、溶解させる。相Cと共に容器に入れる。
実施例39:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油
B 78.5 脱塩水
6.7 アクリル酸コポリマー
0.6 AMP
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油
B 74.5 脱塩水
6.7 アクリル酸コポリマー
0.6 AMP
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA
0.2 ヒドロキシエチルセルロース
C 10.0 HFC 152 A
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順次に添加し、溶解させる。相Cと共に容器に入れる。
実施例40:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油
B 7.70 ポリクオタニウム-44
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 防腐剤
79.3 脱塩水
C 10.0 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 2.0 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油
B 7.70 ポリクオタニウム-44
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 防腐剤
75.3 脱塩水
C 10.0 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を溶解して透明にし、続いて相Bを撹拌しながら相Aに加える。pHを6〜7に調整し、相Cと共に容器に入れる。
実施例41:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 2.00 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油
B 72.32 脱塩水
2.00 VP/アクリル酸/ラウリルメタクリル酸コポリマー
0.53 AMP
1.00 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 2.00 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油
B 68.32 脱塩水
2.00 VP/アクリル酸/ラウリルメタクリル酸コポリマー
0.53 AMP
5.00 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順次に添加し、溶解させる。A及びBの混合物に相Cを溶解させ、続いてpHを6〜7に調整する。相Dと共に容器に入れる。
実施例42:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 2.00 塩化セトリモニウム
適量 香油
B 67.85 脱塩水
7.00 ポリクオタニウム-46
1.00 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 2.00 塩化セトリモニウム
適量 香油
B 63.85 脱塩水
7.00 ポリクオタニウム-46
5.00 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.20 セテアレス-25
0.50 パンテノール
0.05 ベンゾフェノン-4
0.20 アモジメチコン, 塩化セトリモニウム, トリデセス-12
15.00 アルコール
C 0.20 ヒドロキシエチルセルロース
D 6.00 プロパン/ブタン
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順次に添加し、溶解させる。A及びBの混合物に相Cを溶解させ、続いてpHを6〜7に調整する。相Dと共に容器に入れる。
実施例43:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 適量 PEG-40 硬化ヒマシ油
適量 香油
85.5 脱塩水
B 7.0 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 防腐剤
C 6.0 プロパン/ブタン
スタイリングフォーム

AI 5%
% 成分 (INCI)
A 適量 PEG-40 硬化ヒマシ油
適量 香油
81.5 脱塩水
B 7.0 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 防腐剤
C 6.0 プロパン/ブタン
調製:相Aを可溶化する。相Bを計量して相Aに入れ、透明になるまで溶解させる。pHを6〜7に調整し、相Cと共に容器に入れる。
実施例40:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 適量 PEG-40 硬化ヒマシ油
適量 香油
92.0 脱塩水
B 0.5 ポリクオタニウム-10
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 防腐剤
C 6.0 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)
A 適量 PEG-40 硬化ヒマシ油
適量 香油
88.0 脱塩水
B 0.5 ポリクオタニウム-10
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 臭化セトリモニウム
適量 防腐剤
C 6.0 プロパン/ブタン
調製:相Aを可溶化する。相Bを計量して相Aに入れ、透明になるまで溶解させる。pHを6〜7に調整し、相Cと共に容器に入れる。
実施例44:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)
A 適量 PEG-40 硬化ヒマシ油
適量 香油
82.5 脱塩水
B 10.0 ポリクオタニウム-16
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
適量 防腐剤
C 6.0 プロパン/ブタン
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 適量 PEG-40 硬化ヒマシ油
適量 香油
78.5 脱塩水
B 10.0 ポリクオタニウム-16
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 セチルジモニウムリン酸ヒドロキシエチル
適量 防腐剤
C 6.0 プロパン/ブタン
調製:相Aを可溶化する。相Bを計量して相Aに入れ、透明になるまで溶解させる。pHを6〜7に調整し、相Cと共に容器に入れる。
実施例45:スタイリングフォーム

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 2.0 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油

B 84.0 脱塩水
2.0 キトサン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA

C 10.0 HFC 152 A
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 2.0 ココトリモニウムメト硫酸
適量 香油

B 80.0 脱塩水
2.0 キトサン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 ジメチコンコポリオール
0.2 セテアレス-25
0.2 パンテノール
0.1 PEG-25 PABA

C 10.0 HFC 152 A
調製:相Aの成分を混合する。相Bの成分を順次に添加し、溶解させる。相Cと共に容器に入れる。
実施例46:ケア用シャンプー

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 30.0 ラウレス硫酸ナトリウム
6.0 ココアンホ酢酸ナトリウム
6.0 コカミドプロピルベタイン
3.0 ラウレス硫酸ナトリウム, ジステアリン酸グリコール, コカミドMEA,
ラウレス-10
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
7.7 ポリクオタニウム-44
2.0 アモジメチコン
適量 香油
適量 防腐剤
1.0 塩化ナトリウム
43.3 脱塩水

B 適量 クエン酸
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 30.0 ラウレス硫酸ナトリウム
6.0 ココアンホ酢酸ナトリウム
6.0 コカミドプロピルベタイン
3.0 ラウレス硫酸ナトリウム, ジステアリン酸グリコール, コカミドMEA,
ラウレス-10
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
7.7 ポリクオタニウム-44
2.0 アモジメチコン
適量 香油
適量 防腐剤
1.0 塩化ナトリウム
39.3 脱塩水

B 適量 クエン酸
調製:相Aの成分を混合して溶解させる。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
実施例47:シャワー用ジェル

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
5.0 コカミドプロピルベタイン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
適量 香油
適量 防腐剤
2.0 塩化ナトリウム
46.0 脱塩水

B 適量 クエン酸
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
5.0 コカミドプロピルベタイン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
適量 香油
適量 防腐剤
2.0 塩化ナトリウム
42.0 脱塩水

B 適量 クエン酸
調製:相Aの成分を混合して溶解させる。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
実施例48:シャンプー

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 C12-15 パレス-15スルホン酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
適量 香油
0.1 フィタントリオール
44.6 脱塩水
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.3 ポリクオタニウム-10
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
1.0 ラウレス-3
2.0 塩化ナトリウム
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 C12-15 パレス-15スルホン酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
適量 香油
0.1 フィタントリオール
40.6 脱塩水
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.3 ポリクオタニウム-10
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
1.0 ラウレス-3
2.0 塩化ナトリウム
調製:相Aの成分を混合して溶解させる。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
実施例49:シャンプー

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 15.00 コカミドプロピルベタイン
10.00 ココアンホジ酢酸二ナトリウム
5.00 ポリソルベート20
5.00 デシルグルコシド
適量 香油
適量 防腐剤
1.00 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.15 グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
2.00 ラウレス-3
58.00 脱塩水
適量 クエン酸

B 3.00 ジステアリン酸PEG-150
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 15.00 コカミドプロピルベタイン
10.00 ココアンホジ酢酸二ナトリウム
5.00 ポリソルベート20
5.00 デシルグルコシド
適量 香油
適量 防腐剤
5.00 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.15 グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
2.00 ラウレス-3
54.00 脱塩水
適量 クエン酸

B 3.00 ジステアリン酸PEG-150
調製:相Aの成分を計量して入れ、溶解させる。pHを6〜7に調整する。相Bを加え、約50℃まで加熱する。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例50:保湿ボディケア用クリーム

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-25
2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
3.0 エチルヘキサン酸セテアリル
1.0 ジメチコン
4.0 セテアリルアルコール
3.0 ステアリン酸グリセリル SE
5.0 鉱油
4.0 Simmondsia Chinensis (ホホバ) 種子油
3.0 鉱油, ラノリンアルコール

B 5.0 プロピレングリコール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
0.5 ケイ酸アルミニウムマグネシウム
適量 防腐剤
65.5 脱塩水

C 適量 香油

D 適量 クエン酸
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-25
2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
3.0 エチルヘキサン酸セテアリル
1.0 ジメチコン
4.0 セテアリルアルコール
3.0 ステアリン酸グリセリル SE
5.0 鉱油
4.0 Simmondsia Chinensis (ホホバ) 種子油
3.0 鉱油, ラノリンアルコール

B 5.0 プロピレングリコール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
0.5 ケイ酸アルミニウムマグネシウム
適量 防腐剤
61.5 脱塩水

C 適量 香油

D 適量 クエン酸
調製:相Aと相Bを別々に約80℃まで加熱する。簡単に相Bをプレホモジナイズし、次に相Bを撹拌しながら相Aに加えて、再度ホモジナイズする。約40℃まで冷却し、相Cを加えて、再度十分にホモジナイズする。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
実施例51:保湿ボディケア用クリーム

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
7.0 鉱油
0.5 シアバター (Butyrospermum Parkii)
0.5 ステアリン酸アルミニウム
0.5 ステアリン酸マグネシウム
0.2 ビサボロール
0.7 クアテルニウム-18-ヘクトライト

B 5.0 ジプロピレングリコール
0.7 硫酸マグネシウム
適量 防腐剤
62.9 脱塩水

C 適量 香油
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
7.0 鉱油
0.5 シアバター (Butyrospermum Parkii)
0.5 ステアリン酸アルミニウム
0.5 ステアリン酸マグネシウム
0.2 ビサボロール
0.7 クアテルニウム-18-ヘクトライト

B 5.0 ジプロピレングリコール
0.7 硫酸マグネシウム
適量 防腐剤
58.9 脱塩水

C 適量 香油
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
調製:相Aと相Bを別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Cを加え、再度ホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例52:液状メイクアップ(O/W型)

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
6.0 ステアリン酸グリセリル
1.0 セチルアルコール
8.0 鉱油
7.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ジメチコン

B 3.0 プロピレングリコール
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
61.9 脱塩水

C 0.1 ビサボロール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油

D 5.7 C. I. 77 891, 二酸化チタン
1.1 酸化鉄
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
6.0 ステアリン酸グリセリル
1.0 セチルアルコール
8.0 鉱油
7.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ジメチコン

B 3.0 プロピレングリコール
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
57.9 脱塩水

C 0.1 ビサボロール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油

D 5.7 C. I. 77 891, 二酸化チタン
1.1 酸化鉄
調製:相Aと相Bを別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Cと相Dを加え、再度十分にホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例53
本発明に係る、実施例3に従って調製したケラチン結合エフェクター分子(配列番号168のC16-KBD-B)を含む皮膚化粧用調製物を以下に記載する。記載したケラチン結合融合タンパク質は、水溶液の約5重量%の強度で用いる。以下のデータは重量部である。
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
実施例54:
以下の製剤において、少なくとも1つの無機顔料、好ましくは酸化亜鉛及び/又は二酸化チタンと、有機UV-A及びUV-Bフィルターを含む化粧用サンスクリーン調製物を記載する。
以下で記載した製剤は、当業者に公知の慣用法で調製する。
融合タンパク質C16-KBD-B(配列番号168に示される)の含量は、100%の活性成分を意味する。本発明の活性成分は、純粋形態で、又は水溶液の形態でも用いることができる。水溶液の場合には、特定の製剤における脱塩水の含量を調整する必要がある。
当業者であれば、言及する他のKBD融合タンパク質の全てを、対応するKBD融合タンパク質構築物、例えば実施例3に記載のpRee024(図8)におけるKBD-Dタンパク質(配列番号212に示される)を用いて作製し、以下に示す調製物において用いることができることを理解するだろう。
以下の実施例におけるC16-KBD-Bは、他の上述のKBD融合タンパク質の全てについて説明する目的で、融合タンパク質-KBDという。
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
本発明に係る、実施例3と同様に調製したケラチン結合エフェクター分子C16-KBD-D(pRee024(図8)における配列番号212に示される)を含む皮膚化粧用調製物について以下で説明する。以下の実施例において、C16-KBD-Dは、上述の他のKBD融合タンパク質の全てについて説明する目的で融合タンパク質-KBDという。当業者であれば、記載する他のKBD融合タンパク質の全てを、実施例3に記載の対応するKBD融合タンパク質構築物を用いて作製し、以下に示す調製物において用いることができることを理解するだろう。
実施例55:デイケア用エマルション(O/W型)におけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
67.8 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 0.2 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
1.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アスコルビン酸ナトリウム,
トコフェロール, レチノール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
63.8 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 0.2 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
1.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アスコルビン酸ナトリウム,
トコフェロール, レチノール
5,0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
調製:相A及び相Bを互いに別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相A及び相Bの混合物に相Cを撹拌しながら入れて、再度ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Dを加え、相Eを用いてpHを約6.5に調整し、ホモジナイズし、撹拌しながら室温まで冷却する。
注釈:製剤は保護ガスを用いないで調製する。容器への充填は、酸素不透過性パッケージ、例えばアルミニウムチューブを用いて行う。
実施例56:保護デイクリーム(O/W型)におけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
68.6 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 1.0 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 1.7 セテアレス-6, ステアリルアルコール
0.7 セテアレス-25
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 PEG-14 ジメチコン
3.6 セテアリルアルコール
6.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 アジピン酸ジブチル
B 5.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
64.6 脱塩水
C 4.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
D 1.0 アスコルビルリン酸ナトリウム
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
E 適量 水酸化ナトリウム
調製:相A及び相Bを互いに別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相A及び相Bの混合物に相Cを入れ、ホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Dを加え、相Eを用いてpHを約6.5に調整し、ホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例57:フェイスクレンジングローション(O/W型)におけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
1.5 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
2.0 PEG-40 硬化ヒマシ油
B 3.5 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
C 1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 防腐剤
適量 香油
D 3.0 ポリクオタニウム-44
0.5 ココトリモニウムメト硫酸
0.5 セテアレス-25
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
4.0 プロピレングリコール
0.1 EDTA二ナトリウム
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
60.7 脱塩水
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
1.5 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
2.0 PEG-40 硬化ヒマシ油
B 3.5 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド, アクリル酸ナトリウムコポリマー
C 1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 防腐剤
適量 香油
D 3.0 ポリクオタニウム-44
0.5 ココトリモニウムメト硫酸
0.5 セテアレス-25
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
4.0 プロピレングリコール
0.1 EDTA二ナトリウム
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
56.7 脱塩水
調製:相Aを溶解する。相Bを撹拌しながら相Aに入れる。相A及び相Bの混合物に相Cを入れる。相Dを溶解し、撹拌しながら相A、相B及び相Cの混合物に入れ、ホモジナイズする。その後15分間撹拌する。
実施例58:デイリーケア用ボディスプレーにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 3.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
1.0 ポリクオタニウム-44
3.0 プロピレングリコール
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
1.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
10.0 オクチルドデカノール
0.5 PVP
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.0 安息香酸C12-15アルキル
3.0 グリセリン
1.0 酢酸トコフェリル
0.3 ビサボロール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
59.2 アルコール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 3.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
1.0 ポリクオタニウム-44
3.0 プロピレングリコール
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
1.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
10.0 オクチルドデカノール
0.5 PVP
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
3.0 安息香酸C12-15アルキル
3.0 グリセリン
1.0 酢酸トコフェリル
0.3 ビサボロール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
55.2 アルコール
調製:相Aの成分を計量していれ、透明になるまで溶解させる。
実施例59:スキンケアジェルにおけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 3.6 PEG-40 硬化ヒマシ油
15.0 アルコール
0.1 ビサボロール
0.5 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 3.0 パンテノール
0.6 カルボマー
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
75.4 脱塩水
C 0.8 トリエタノールアミン
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 3.6 PEG-40 硬化ヒマシ油
15.0 アルコール
0.1 ビサボロール
0.5 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 3.0 パンテノール
0.6 カルボマー
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
71.4 脱塩水
C 0.8 トリエタノールアミン
調製:相Aを透明になるまで溶解させる。相Bを膨潤させて、相Cを用いて中和する。ホモジナイズした相Bに相Aを撹拌しながら入れ、ホモジナイズする。
実施例60:アフターシェーブローションにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 酢酸トコフェリル
1.0 ビサボロール
0.1 香油
0.3 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
B 15.0 アルコール
1.0 パンテノール
3.0 グリセリン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.1 トリエタノールアミン
63.5 脱塩水
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 酢酸トコフェリル
1.0 ビサボロール
0.1 香油
0.3 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
B 15.0 アルコール
1.0 パンテノール
3.0 グリセリン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.1 トリエタノールアミン
59.5 脱塩水
調製:相Aの成分を混合する。相Bを溶解し、これを相Aに導入し、ホモジナイズする。
実施例61:アフターサンローションにおけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 0.4 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
15.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 1.0 パンテノール
15.0 アルコール
3.0 グリセリン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
63.2 脱塩水
C 0.2 トリエタノールアミン
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 0.4 アクリル酸/アクリル酸C10-30アルキルクロスポリマー
15.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
適量 香油
B 1.0 パンテノール
15.0 アルコール
3.0 グリセリン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
59.2 脱塩水
C 0.2 トリエタノールアミン
調製:相Aの成分を混合する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相Cを用いて中和し、再度ホモジナイズする。
実施例62:サンスクリーンローションにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 4.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
3.0 オクトクリレン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
0.5 酢酸トコフェリル
4.0 ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース
B 3.5 イソノナン酸セテアリル
1.0 VP/エイコセンコポリマー
5.0 イソヘキサデカン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
3.0 二酸化チタン, トリメトキシカプリリルシラン
C 5.0 グリセリン
1.0 セテアリル硫酸ナトリウム
0.5 キサンタンガム
59.7 脱塩水
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 フェノキシエタノール, メチルパラベン, エチルパラベン, ブチルパラベン,
プロピルパラベン, イソブチルパラベン
0.3 ビサボロール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 4.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
3.0 オクトクリレン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
0.5 酢酸トコフェリル
4.0 ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース
B 3.5 イソノナン酸セテアリル
1.0 VP/エイコセンコポリマー
5.0 イソヘキサデカン
2.5 リンゴ酸ジ-C12-13アルキル
3.0 二酸化チタン, トリメトキシカプリリルシラン
C 5.0 グリセリン
1.0 セテアリル硫酸ナトリウム
0.5 キサンタンガム
55.7 脱塩水
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 フェノキシエタノール, メチルパラベン, エチルパラベン, ブチルパラベン,
プロピルパラベン, イソブチルパラベン
0.3 ビサボロール
調製:相Aと相Bの成分をそれぞれ別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。相Cを約80℃まで加熱し、撹拌しながら相A及び相Bの混合物に入れホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Dを加え、再度ホモジナイズする。
実施例63:サンスクリーンローション(O/W型)におけるKBDの使用
AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
3.0 トリベヘニン
2.0 セテアリルアルコール
2.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
1.0 エチルヘキシルトリアゾン
1.0 VP/エイコセンコポリマー
7.0 ミリスチン酸イソプロピル
B 5.0 酸化亜鉛, トリエトキシカプリリルシラン
C 0.2 キサンタンガム
0.5 アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチル酒石酸ナトリウム
コポリマー, スクアラン, ポリソルベート60
0.2 EDTA二ナトリウム
5.0 プロピレングリコール
0.5 パンテノール
60.9 脱塩水
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 フェノキシエタノール, メチルパラベン, ブチルパラベン, エチルパラベン,
プロピルパラベン, イソプロピルパラベン
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
3.0 トリベヘニン
2.0 セテアリルアルコール
2.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
1.0 エチルヘキシルトリアゾン
1.0 VP/エイコセンコポリマー
7.0 ミリスチン酸イソプロピル
B 5.0 酸化亜鉛, トリエトキシカプリリルシラン
C 0.2 キサンタンガム
0.5 アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチル酒石酸ナトリウム
コポリマー, スクアラン, ポリソルベート60
0.2 EDTA二ナトリウム
5.0 プロピレングリコール
0.5 パンテノール
56.9 脱塩水
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 フェノキシエタノール, メチルパラベン, ブチルパラベン, エチルパラベン,
プロピルパラベン, イソプロピルパラベン
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
調製:相Aを約80℃に加熱し、相Bに撹拌して入れ、3分間ホモジナイズする。同様に相Cを80℃に加熱し、撹拌しながら相A及び相Bの混合物に入れホモジナイズする。約40℃まで冷却し、相Dに撹拌して入れ、再度ホモジナイズする。
実施例64:サンスクリーンローション(O/W型)におけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 3.5 セテアレス-6, ステアリルアルコール
1.5 セテアレス-25
7.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
0.5 ミツロウ
3.0 セテアリルアルコール
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
B 5.0 二酸化チタン, シリカ, メチコン, アルミナ
C 3.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
0.3 キサンタンガム
1.0 デシルグルコシド
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
56.3 脱塩水
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 香油
適量 防腐剤
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 3.5 セテアレス-6, ステアリルアルコール
1.5 セテアレス-25
7.5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
2.0 ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート
2.0 シクロペンタシロキサン, シクロヘキサシロキサン
0.5 ミツロウ
3.0 セテアリルアルコール
10.0 カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド
B 5.0 二酸化チタン, シリカ, メチコン, アルミナ
C 3.0 グリセリン
0.2 EDTA二ナトリウム
0.3 キサンタンガム
1.0 デシルグルコシド
2.0 パンテノール, プロピレングリコール
52.3 脱塩水
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 酢酸トコフェリル
0.2 ビサボロール
適量 香油
適量 防腐剤
調製:相Aを約80℃に加熱し、相Bに撹拌して入れ、3分間ホモジナイズする。同様に相Cを80℃に加熱し、撹拌しながら相A及び相Bの混合物に入れホモジナイズする。約40℃まで冷却し、相Dに撹拌して入れ、再度ホモジナイズする。
実施例65:フットバルサムにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
5.0 エチルヘキサン酸セテアリル
4.0 セチルアルコール
4.0 ステアリン酸グリセリル
5.0 鉱油
0.2 メントール
0.5 カンフル
B 69.3 脱塩水
適量 防腐剤
C 1.0 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
D 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
5.0 ウィッチヘーゼルエキス
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
5.0 エチルヘキサン酸セテアリル
4.0 セチルアルコール
4.0 ステアリン酸グリセリル
5.0 鉱油
0.2 メントール
0.5 カンフル
B 65.3 脱塩水
適量 防腐剤
C 1.0 ビサボロール
1.0 酢酸トコフェリル
D 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
5.0 ウィッチヘーゼルエキス
調製:相Aと相Bの成分をそれぞれ別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相C及び相Dを加え、その後簡単にホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例66:ビサボロールを含むW/O型エマルションにおけるKBDの使用

AI 1%:
% 成分 (INCI)
A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
8.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
15.0 鉱油
0.3 ステアリン酸マグネシウム
0.3 ステアリン酸アルミニウム
2.0 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
B 5.0 グリセリン
0.7 硫酸マグネシウム
55.6 脱塩水
C 1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 酢酸トコフェリル
0.6 ビサボロール
AI 5%:
% 成分 (INCI)
A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
8.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
15.0 鉱油
0.3 ステアリン酸マグネシウム
0.3 ステアリン酸アルミニウム
2.0 PEG-45/ドデシルグリコールコポリマー
B 5.0 グリセリン
0.7 硫酸マグネシウム
51.6 脱塩水
C 5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
0.5 酢酸トコフェリル
調製:相Aと相Bをそれぞれ別々に約85℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Cを加え、再度簡単にホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
特許対象のケラチン結合ドメインについての製剤(ヘアケア用)の一覧
実施例67:シャワー用ジェルにおけるKBDの使用

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
5.0 コカミドプロピルベタイン
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
適量 香油
適量 防腐剤
2.0 塩化ナトリウム
46.0 脱塩水

B 適量 クエン酸
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 40.0 ラウレス硫酸ナトリウム
5.0 デシルグルコシド
5.0 コカミドプロピルベタイン
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
適量 香油
適量 防腐剤
2.0 塩化ナトリウム
42.0 脱塩水

B 適量 クエン酸
調製:相Aの成分を混合して溶解させる。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
実施例68:保湿ボディケア用クリーム

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-25
2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
3.0 エチルヘキサン酸セテアリル
1.0 ジメチコン
4.0 セテアリルアルコール
3.0 ステアリン酸グリセリル SE
5.0 鉱油
4.0 Simmondsia Chinensis (ホホバ) 種子油
3.0 鉱油, ラノリンアルコール

B 5.0 プロピレングリコール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
0.5 ケイ酸アルミニウムマグネシウム
適量 防腐剤
65.5 脱塩水

C 適量 香油

D 適量 クエン酸
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-25
2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
3.0 エチルヘキサン酸セテアリル
1.0 ジメチコン
4.0 セテアリルアルコール
3.0 ステアリン酸グリセリル SE
5.0 鉱油
4.0 Simmondsia Chinensis (ホホバ) 種子油
3.0 鉱油, ラノリンアルコール

B 5.0 プロピレングリコール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
1.0 パンテノール
0.5 ケイ酸アルミニウムマグネシウム
適量 防腐剤
61.5 脱塩水

C 適量 香油

D 適量 クエン酸
調製:相Aと相Bを別々に約80℃まで加熱する。簡単に相Bをプレホモジナイズし、次に相Bを撹拌しながら相Aに加えて、再度ホモジナイズする。約40℃まで冷却し、相Cを加えて、再度十分にホモジナイズする。クエン酸でpHを6〜7に調整する。
実施例69:保湿ボディケア用クリーム

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
7.0 鉱油
0.5 シアバター (Butyrospermum Parkii)
0.5 ステアリン酸アルミニウム
0.5 ステアリン酸マグネシウム
0.2 ビサボロール
0.7 クアテルニウム-18-ヘクトライト

B 5.0 ジプロピレングリコール
0.7 硫酸マグネシウム
適量 防腐剤
62.9 脱塩水

C 適量 香油
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 6.0 PEG-7 硬化ヒマシ油
10.0 エチルヘキサン酸セテアリル
5.0 ミリスチン酸イソプロピル
7.0 鉱油
0.5 シアバター (Butyrospermum Parkii)
0.5 ステアリン酸アルミニウム
0.5 ステアリン酸マグネシウム
0.2 ビサボロール
0.7 クアテルニウム-18-ヘクトライト

B 5.0 ジプロピレングリコール
0.7 硫酸マグネシウム
適量 防腐剤
58.9 脱塩水

C 適量 香油
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
調製:相Aと相Bを別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Cを加え、再度ホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例70:液状メイクアップ(O/W型)

AI 1%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
6.0 ステアリン酸グリセリル
1.0 セチルアルコール
8.0 鉱油
7.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ジメチコン

B 3.0 プロピレングリコール
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
61.9 脱塩水

C 0.1 ビサボロール
1.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油

D 5.7 C. I. 77 891, 二酸化チタン
1.1 酸化鉄
AI 5%
% 成分 (INCI)

A 2.0 セテアレス-6, ステアリルアルコール
2.0 セテアレス-25
6.0 ステアリン酸グリセリル
1.0 セチルアルコール
8.0 鉱油
7.0 エチルヘキサン酸セテアリル
0.2 ジメチコン

B 3.0 プロピレングリコール
1.0 パンテノール
適量 防腐剤
57.9 脱塩水

C 0.1 ビサボロール
5.0 約5%の融合タンパク質−KBDを含む水溶液
適量 香油

D 5.7 C. I. 77 891, 二酸化チタン
1.1 酸化鉄
調製:相Aと相Bを別々に約80℃まで加熱する。相Bを撹拌しながら相Aに入れてホモジナイズする。撹拌しながら約40℃まで冷却し、相Cと相Dを加え、再度十分にホモジナイズする。撹拌しながら室温まで冷却する。
実施例71
本発明に係る、実施例3に従って調製したケラチン結合エフェクター分子C16-KBD-D(pRee024(図8)における配列番号212に示される)を含む皮膚化粧用調製物を以下に記載する。記載したケラチン結合融合タンパク質は、水溶液の約5重量%の強度で用いる。以下のデータは重量部である。
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
実施例72:
以下の製剤において、少なくとも1つの無機顔料、好ましくは酸化亜鉛及び/又は二酸化チタンと、有機UV-A及びUV-Bフィルターを含む化粧用サンスクリーン調製物を記載する。
以下で特定した製剤は、当業者に公知の慣用法で調製する。
実施例3に従って調製したケラチン結合エフェクター分子C16-KBD-D(pRee024(図8)における配列番号212に示される)の含量は、100%の活性成分を意味する。本発明の活性成分は、純粋形態で、又は水溶液の形態でも用いることができる。水溶液の場合には、記載する製剤における脱塩水の含量を調整する必要がある。
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
Figure 2009519009
ケラチン結合ドメインBの発現のためのpQE30-KBD-Bベクターのマップを示す。 pLib076ベクターのマップを示す。 C16-KBD-B 発現試験を示す。C16-KBD-Bタンパク質融合物のHisタグ(右)、及びKBD-Bドメイン(左)に対する抗体を用いたウエスタンブロットである。融合タンパク質の発現は、10μM (レーン1)、100μM (レーン2) 及び 1mM (レーン3) IPTGの誘導因子濃度を用いて行った。 pRee017ベクターのマップを示す。 pLib72ベクターのマップを示す。 pLib19 ベクターのマップを示す。 定量KBD活性試験を示す。Hisタグ抗体−ペルオキシダーゼコンジュゲートを、Hisタグを介して皮膚又は毛髪結合KBDにカップリングさせる。ペルオキシダーゼは最終生成物が黄色を呈する着色反応を触媒するので、測光分析で決定することができる。 大腸菌におけるタンパク質産生のためのKBD-D発現ベクターを示す。 C16クモシルクタンパク質(左)C16-KBD-B融合タンパク質(右)のタンパク質水溶液からのKH2PO4 沈殿後の微粒子形成を示す。 毛髪におけるC16-KBD-Bの皮膜形成を示す。 pLib078のベクターマップを示す。 KBD-B-C16 発現試験を示す。C16-KBD-Bタンパク質融合物のT7タグ(レーン1及び2)、Hisタグ(レーン3及び4)、並びにKBD-Bドメイン(レーン5及び6)に対する抗体を用いたウエスタンブロットである。可溶性(細胞溶解性)細胞抽出物をレーン1、3及び5に導入する。レーン2、4及び6は不溶性画分の抽出物を示す。

Claims (24)

  1. (a)少なくとも1つのケラチン結合ポリペプチド(i)及び
    (b)少なくとも1つのさらなるエフェクターポリペプチド(ii)
    を含むキメラケラチン結合エフェクタータンパク質。
  2. ケラチン結合ポリペプチド(i)が、ヒトの毛髪、爪又は皮膚のケラチンに対する結合アフィニティを有する、請求項1記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  3. 使用するケラチン結合ポリペプチド(i)が、
    (a)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列の少なくとも1つを含む、あるいは
    (b)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列の少なくとも1つに対し少なくとも40%の同一性を有し、かつケラチンに結合可能なポリペプチドに相当する、
    請求項1又は2記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  4. 使用するケラチン結合ポリペプチド(i)が、以下:
    (c)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子;
    (d)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212又は214に示される配列の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む核酸分子;
    (e)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215に示される配列のポリペプチドをコードする核酸分子;
    (f)配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、49、51、53、55、57、59、61、63、65、67、69、71、73、75、77、79、81、83、85、87、89、91、93、95、97、99、101、103、105、107、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、135、137、139、145、149、152、159、161、163、165、212若しくは214に示される少なくとも1つの配列に相当する核酸配列を有する核酸分子、又は、これらから置換、欠失若しくは挿入により誘導される核酸分子であって、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213若しくは215に示される少なくとも1つの配列に対し少なくとも40%の同一性を有し、かつケラチンに結合可能なポリペプチドをコードする核酸分子;
    (g)(c)〜(e)に示される核酸分子によりコードされるポリペプチドに対して生起されたモノクローナル抗体によって認識されるポリペプチドをコードする核酸分子;
    (h)(c)〜(e)に示される核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子;
    (i)(c)〜(e)に示される核酸分子又は少なくとも15個のヌクレオチドを含むその部分断片をプローブとして用いてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にてDNAバンクから単離することができる、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子、並びに
    (j)配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、146、150、153、156、157、158、160、162、164、166、213又は215の配列に示されるアミノ酸配列の1つを逆翻訳して作製される核酸分子
    からなる群より選択される少なくとも1つの核酸分子を含む核酸分子によってコードされる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  5. エフェクターポリペプチド(ii)が、酵素、抗体、エフェクター結合タンパク質、蛍光タンパク質、抗菌性ペプチド及び自己集合タンパク質からなる群より選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  6. エフェクターポリペプチド(ii)が、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、チロシナーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、リゾチーム、アミログリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、フォトリアーゼ及びカタラーゼからなる群より選択される酵素である、請求項5記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  7. エフェクターポリペプチド(ii)がシルクタンパク質である、請求項6記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  8. シルクタンパク質が、配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209若しくは210に示される配列の少なくとも1つを含む、又は配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209若しくは210に示される配列の少なくとも1つに対して少なくとも40%の同一性を有するポリペプチドに相当する、請求項7記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  9. シルクタンパク質が、以下:
    (k)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210に示される配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子;

    (l)配列番号150に示される配列の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む核酸分子;
    (m)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210に示される配列のポリペプチドをコードする核酸分子;
    (n)配列番号150に示される核酸配列を有する核酸分子、又は、この核酸分子から置換、欠失若しくは挿入により誘導される核酸分子であって、配列番号151に示される配列に対して少なくとも40%の同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子;
    (o)(k)〜(m)に示される核酸分子によってコードされるポリペプチドに対して生起されたモノクローナル抗体によって認識されるポリペプチドをコードする核酸分子;
    (p)(k)〜(m)に示される核酸分子とストリンジェント条件下でハイブリダイズする、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子;
    (q)(k)〜(m)に示される核酸分子又は少なくとも15個のヌクレオチドを含むその部分断片をプローブとして用いてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にてDNAバンクから単離することができる、ケラチン結合タンパク質をコードする核酸分子;並びに
    (r)配列番号151、201、202、203、204、205、206、207、208、209又は210の配列に示されるアミノ酸配列の1つを逆翻訳して作製される核酸分子
    からなる群より選択される少なくとも1つの核酸分子を含む核酸分子によってコードされる、請求項7又は8記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  10. ポリペプチド(i)及び(ii)が、翻訳融合によって互いに連結されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  11. ポリペプチド(i)及び(ii)が、化学的カップリング反応によって互いに連結されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  12. エフェクターポリペプチド(ii)が、ケラチン結合ポリペプチド(i)の内部アミノ酸の側鎖、C末端又はN末端に共有結合している、請求項11記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  13. エフェクターポリペプチド(ii)及びケラチン結合ポリペプチド(i)が、スペーサーエレメントによって互いに結合されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  14. スペーサーエレメントが架橋剤である、請求項13記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  15. スペーサーエレメントが、ケラチン結合ポリペプチド(i)とエフェクターポリペプチドとを、該ポリペプチドの内部アミノ酸の側鎖、C末端又はN末端に結合することによってそれらを互いに共有結合する少なくとも二官能基のリンカーである、請求項13記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  16. スペーサーエレメントがポリペプチドである、請求項13記載のケラチン結合エフェクタータンパク質。
  17. 皮膚化粧品における、請求項1〜16のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクタータンパク質の使用。
  18. 皮膚化粧品が、皮膚保護組成物、スキンケア組成物、皮膚洗浄組成物、毛髪保護組成物、ヘアケア組成物、毛髪洗浄組成物、毛髪染料又は装飾化粧品である、請求項17記載の使用。
  19. 請求項1〜16のいずれか1項に記載のケラチン結合エフェクター分子を含む皮膚化粧品。
  20. 配列番号168、176、182、188、194及び200に示されるアミノ酸配列の1つであるタンパク質。
  21. 配列番号167、175、181、187、193又は199に示される配列の核酸分子。
  22. 請求項21に記載の核酸配列を有する核酸分子を含むDNA発現カセット。
  23. 請求項21又は22記載の発現カセットを含むベクター。
  24. 請求項21記載の核酸分子、請求項22記載の発現カセット、又は請求項23記載のベクターを含むトランスジェニック細胞。
JP2008541701A 2005-11-24 2006-11-15 キメラケラチン結合エフェクタータンパク質 Withdrawn JP2009519009A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP05111240 2005-11-24
EP06116399 2006-06-30
PCT/EP2006/068474 WO2007060117A2 (de) 2005-11-24 2006-11-15 Chimäre keratinbindende effektorproteine

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009519009A true JP2009519009A (ja) 2009-05-14

Family

ID=38067566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008541701A Withdrawn JP2009519009A (ja) 2005-11-24 2006-11-15 キメラケラチン結合エフェクタータンパク質

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20090099075A1 (ja)
EP (1) EP1957034A2 (ja)
JP (1) JP2009519009A (ja)
AU (1) AU2006316537A1 (ja)
BR (1) BRPI0618951A2 (ja)
CA (1) CA2634187A1 (ja)
MX (1) MX2008006663A (ja)
WO (1) WO2007060117A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167042A (ja) * 2011-02-14 2012-09-06 Milbon Co Ltd 毛髪化粧料
JP2013107838A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Milbon Co Ltd スプレー

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7220405B2 (en) 2003-09-08 2007-05-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Peptide-based conditioners and colorants for hair, skin, and nails
US7585495B2 (en) 2003-09-08 2009-09-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for identifying shampoo-resistant hair-binding peptides and hair benefit agents therefrom
US7807141B2 (en) 2003-09-08 2010-10-05 E.I. Du Pont De Nemours And Company Peptide-based oral care surface reagents for personal care
ES2530190T3 (es) * 2007-06-20 2015-02-27 Basf Se Proteínas repetitivas sintéticas, su producción y su uso
EP2042155A1 (de) * 2007-09-28 2009-04-01 Basf Se Verfahren zum Entfernen von wasserunlöslichen Substanzen von Substratoberflächen
FR2925313A1 (fr) * 2007-12-19 2009-06-26 Oreal Utilisation cosmetique de proteines de type plakoglobine
WO2009112301A2 (de) * 2008-03-10 2009-09-17 Basf Se Polypeptidwirkstoffe in der form von konjugaten aus keratinbindenden polypeptiden, polymeren und effektormolekülen, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung
US20100158822A1 (en) * 2008-12-18 2010-06-24 E .I. Du Pont De Nemours And Company Peptides that bind to silica-coated particles
US20100158846A1 (en) * 2008-12-18 2010-06-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Hair-binding peptides
US8287845B2 (en) 2008-12-18 2012-10-16 E I Du Pont De Nemours And Company Hair-binding peptides
EP3495381A1 (en) * 2009-12-08 2019-06-12 AMSilk GmbH Silk protein coatings
WO2011129784A2 (en) * 2010-04-15 2011-10-20 Mert-Koz Kozmetik Kimya Gida Ambalaj Sanayi Ve Dis Ticaret Limited Sirketi Water-based personal care and cleaning liquid comprising ozone derivative of vegetable oils and its method of obtaining
BR112013004294A2 (pt) * 2010-08-24 2016-05-31 Safewhite Llc métodos e materiais para fornecimento de dentes com uma aparência branca.
JP2014505046A (ja) * 2010-12-20 2014-02-27 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 過酢酸を用いる脱毛製品のための基質を送達するための水性安定組成物
US9757209B2 (en) * 2013-07-03 2017-09-12 Essential Dental Systems, Inc. Compositions and methods for dental applications involving zinc-oxide cements
DE102013213170A1 (de) 2013-07-04 2015-01-08 Beiersdorf Ag Octocrylenfreies, geruchsstabiles Sonnenschutzmittel
FR3007979B1 (fr) * 2013-07-05 2016-09-09 Oreal Composition capillaire non-colorante auto-moussante, comprenant un copolymere anionique particulier, un agent alcalin, un tensioactif et un gaz propulseur
US9672952B2 (en) 2013-08-14 2017-06-06 Industrial Technology Research Institute Polymer and conductive composition
DE102014207919A1 (de) * 2014-04-28 2015-10-29 Beiersdorf Ag Sonnenschutzmittel mit reduzierter Neigung zur Textilverfleckung I
DE102014207924A1 (de) * 2014-04-28 2015-10-29 Beiersdorf Ag Sonnenschutzmittel mit reduzierter Neigung zur Textilverfleckung IV
DE102014207916A1 (de) * 2014-04-28 2015-10-29 Beiersdorf Aktiengesellschaft Sonnenschutzmittel mit reduzierter Neigung zur Textilverfleckung II
EP3313992B1 (en) * 2015-06-24 2022-03-23 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Selective degradation of wild-type dna and enrichment of mutant alleles using nuclease
DE102015222074A1 (de) 2015-11-10 2017-05-11 Beiersdorf Ag Wirkstoffkombination zur Hautbefeuchtung in Reinigungszubereitungen
DE102018203496A1 (de) * 2018-03-08 2019-09-12 Beiersdorf Ag Sonnenschutzmittel mit reduzierter Textilverfleckung enthaltend hydriertes Pflanzenöl und Diethylamino Hydroxybenzoyl Hexyl Benzoate
JP2021520822A (ja) * 2018-04-13 2021-08-26 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー 毛髪の修復および長期にわたる色の保持のための改変された処置
WO2020070193A1 (en) * 2018-10-05 2020-04-09 Basf Se Sunscreen compositions comprising drometrizole trisiloxane to reduce fabric staining
EP4320233A1 (en) 2021-04-07 2024-02-14 Battelle Memorial Institute Rapid design, build, test, and learn technologies for identifying and using non-viral carriers
WO2024166050A1 (en) * 2023-02-10 2024-08-15 Solfarcos - Soluções Farmacêuticas E Cosméticas, Lda Fusion proteins/peptides, methods and uses thereof

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4237253A (en) * 1977-04-21 1980-12-02 L'oreal Copolymers, their process of preparation, and cosmetic compounds containing them
US4906460A (en) * 1988-08-05 1990-03-06 Sorenco Additive for hair treatment compositions
CN1048254C (zh) * 1993-12-09 2000-01-12 托马斯杰弗逊大学 用于将预定的改变引入靶基因中的化合物
DE10036655A1 (de) * 2000-07-26 2002-02-07 Basf Ag Kosmetische oder dermatologische Zubereitungen zur Vermeidung von Hautschädigungen durch Peroxide
JPWO2003042387A1 (ja) * 2001-11-13 2005-03-10 学校法人慶應義塾 新規毛髪ケラチン付随タンパク質
EP1469822A2 (de) * 2002-01-18 2004-10-27 Basf Aktiengesellschaft Kosmetische oder dermatologische zubereitungen, enthaltend bor-organische verbindungen, zur vermei dung von hautschädigungen durch peroxide
US7060260B2 (en) * 2003-02-20 2006-06-13 E.I. Du Pont De Nemours And Company Water-soluble silk proteins in compositions for skin care, hair care or hair coloring
CA2563999A1 (en) * 2004-05-24 2005-12-08 Basf Aktiengesellschaft Keratin-binding polypeptides

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167042A (ja) * 2011-02-14 2012-09-06 Milbon Co Ltd 毛髪化粧料
JP2013107838A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Milbon Co Ltd スプレー

Also Published As

Publication number Publication date
MX2008006663A (es) 2008-09-22
CA2634187A1 (en) 2007-05-31
WO2007060117A2 (de) 2007-05-31
AU2006316537A1 (en) 2007-05-31
WO2007060117A3 (de) 2007-11-22
US20090099075A1 (en) 2009-04-16
BRPI0618951A2 (pt) 2016-09-13
EP1957034A2 (de) 2008-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009519009A (ja) キメラケラチン結合エフェクタータンパク質
JP2009521404A (ja) ケラチン結合ポリペプチドとカルボキシル基又はスルホン酸基を有するエフェクター分子とのカップリング方法
ES2317237T3 (es) Polipeptidos que enlazan queratina.
JP5688293B2 (ja) ペプチドを含有するフケ防止組成物
JP5452916B2 (ja) ハイドロフォビンポリペプチドおよび活性かつ有効な物質を有するハイドロフォビンポリペプチド由来のコンジュゲートの使用、ならびにその製造および化粧品工業におけるその使用
JP2009523766A (ja) 化粧品におけるタンパク質マイクロビーズの使用
JP2010509279A (ja) 化粧品における天然、組換えおよび合成レシリン類の使用
JP2009517361A (ja) ケラチン結合エフェクター分子、およびその生成方法
WO2006097432A2 (de) Keratin-biktdende desmoplakinpolypeptidsequenzen
CN101365493A (zh) 结合角蛋白的效应分子以及产生其的方法
CN101365416A (zh) 嵌合的结合角蛋白的效应蛋白
CN101610792A (zh) 结合角蛋白的效应分子以及通过将结合角蛋白的多肽与携带羧基或磺酸基的效应分子偶联而制备其的方法
MX2008006673A (es) Metodo para acoplar polipeptidos que se enlazan a la queratina con moleculas efectoras que soportan grupos carboxilicos o grupos de acido sulfonico

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100202