JP2009515164A - 陽イオン交換置換クロマトグラフィー方法および陽イオン交換置換クロマトグラフィー方法における置換剤化合物として用いられる陽イオン有機化合物 - Google Patents
陽イオン交換置換クロマトグラフィー方法および陽イオン交換置換クロマトグラフィー方法における置換剤化合物として用いられる陽イオン有機化合物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
少なくとも1の分離される成分を含む混合物を適切な固定相にロードする工程;
一般式(I):
式中、
R1、R2、R3、R’1、R’2およびR’3基は各々独立して、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、そしてR1およびR2、R1およびR’1、R1およびR4、R4およびR’4、またはR4およびR5のいずれか1以上によって、四級窒素を1以上含む環が形成され得;
R4、R’4、R5、およびR’5は各々独立して、アルキル、アリール、アラルキルおよび−(CH2)a−(CHY)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−から選択され得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり;
各Yは独立して、−H、−OH、−OR6、ハロ、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、−R6はアルキルまたは−(CH2)a−(CHOH)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−であり得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり、そして1以上のYが、1以上の電磁的方法によって検出可能な基であり得;
qおよびzは、q+zが約6以下になるという条件で、各々独立して0から約6までの任意の整数であり得;
a、bおよびcは、どのフラグメントにおいてもa+b+cの合計が少なくとも1になるという条件で、各々独立して0から2までの任意の整数であり得;そして
An−は、中性化合物を得るために必要に応じて、各々独立して1以上の有機または無機の一価または多価の陰イオンであり得る。
本発明の陽イオン置換剤化合物は、式(I):
式中、
R1、R2、R3、R’1、R’2およびR’3の基は各々独立して、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、そしてR1およびR2、R1およびR’1、R1およびR4、R4およびR’4、またはR4およびR5のいずれか1以上によって、四級窒素含有環が形成され得;
R4およびR5は各々独立して、アルキル、アリール、アラルキルおよび−(CH2)a−(CHY)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−から選択され、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり;
各Yは独立して、−H、−OH、−OR6、ハロ、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、−R6はアルキルまたは−(CH2)a−(CHOH)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−であり得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり、そして1以上のYが、1以上の電磁的方法によって検出可能な基であり得;
qおよびzは、q+zが約6以下になるという条件で、各々0から約6までの任意の整数であり得;
a、bおよびcは、どのフラグメントにおいてもa+b+cの合計が少なくとも1になるという条件で、各々0から2までの任意の整数であり得;そして
An−は、中性化合物を得るために必要に応じて、1以上の有機または無機の一価または多価の陰イオンであり得る。
1,3−ジクロロ−2−プロパノール(DCP)を、本質的にはPerrine(J.Organic Chemistry、18巻、1137頁〜1141頁(1953年))によって記載されたように、2当量のジメチルアミンとの反応によって、1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノ)−2−プロパノール(「BDAP」)に転換する。次いで、新たに蒸留したBDAP(146g、1モル)およびおよそ170mLの水を、還流冷却器を取り付けた丸底フラスコに投入する。N−(2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル)−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(905g(固形分59.8%にて)=541g=2モル)の水溶液を3時間にわたって滴下しながら添加する。得られた溶液を、室温で11時間攪拌する。次いで、この溶液を50℃に加熱し、連続的に攪拌しながら1時間この温度で保持し、その後、室温まで冷却させる。得られたDBQ水溶液は、陽イオン交換媒体のような固定相での置換剤化合物としての使用に適している。固体のDBQ(これもまた置換剤化合物としての使用に適している)は、ロータリーエバポレーションによって水を除去し、その後2−プロパノールからの析出を繰り返し、そして最終的に高真空下で溶媒を除去することで回収し得る。
滴定分析法(ヨウ化テトラブチルアンモニウム/過塩素酸法)によって72.9質量%の活性エポキシ種を含むことが見出されたグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GMAC)(Aldrich、CAS#3033−77−0)水溶液を用いる。約400mL水中の塩酸ジメチルアミン(408g、5モル、Aldrich)の溶液を、還流冷却器に取り付けられた丸底フラスコ内で激しく攪拌する。これに、1040gのGMAC溶液(=758g活性=5モル)を、外部から加熱も冷却もせずに約1時間にわたって滴下させながら添加する。この添加では、通常目立った発熱を生じない。得られた溶液を、添加が完了してから1時間、室温で攪拌する。この時点で、別の等量のGMAC溶液(5モル)の滴下による添加を開始する。この添加により強い発熱が生じ、GMAC溶液の添加を続けると最終的には溶液の還流が生じる。この第2のGMAC投入の添加速度は、発熱を管理しておけるように調整する。添加が完了すると、溶液を放冷しながら攪拌する。温度が約70℃に達したら(約3時間後)、電子コントローラ(J−Kem Electronics)で設定値70℃に制御された加熱マントルを用いて、外部加熱をあてがう。この溶液を、約24時間、70℃で保持する。室温に冷却されると、DMTQ溶液は、陽イオン交換媒体のような適切な固定相での置換剤化合物としての使用に適している。
トリアミンN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N,N’,N’−トリメチル−1,3−プロパンジアミン(POLYCAT(登録商標)77としても知られる)の原液を、2−プロパノール中で調製し、ドライ窒素下で数日間、CaH2と共に攪拌することによって乾燥させる。テフロン(登録商標)でコートされたサーモカップルおよびゴムのセプタムが取り付けられた250mLの3首丸底フラスコに、このろ液107mL(12.5gのPOLYCAT(登録商標)77(0.06モル)を含む)と、磁気攪拌子とを投入する。フラスコに窒素をフラッシュし、窒素の陽圧下で密封する。臭化ベンジル(35g、0.2モル、Aldrich)を、約3時間にわたって、シリンジポンプによって一定の速さで、テフロン(登録商標)のニードルを通して攪拌されたフラスコに添加する。緩やかな発熱がみられ、内部温度は約30℃まで上昇する。臭化ベンジルの添加が完了すると、この溶液を、40〜45℃で14時間加熱し、室温まで冷却し、ロータリーエバポレーターで粘性油まで脱水し、メタノール中に集めて60mLのシクロヘキサンで3回抽出し、炭素で脱色し、ろ過し、そして乾燥するまで脱水して、オフホワイトの固体であるTBTQ−Aを得る。この物質は、陽イオン交換媒体のような適切な固定相での置換剤化合物としての使用に適している。
DCP(80g、0.6モル)および40%の水性トリメチルアミン(188g(40質量%にて)=75g=1.27モル)を、還流冷却器を取り付けた500mLの丸底フラスコに投入する。この混合物を75℃に加熱し、激しく磁気攪拌しながら48時間この温度で保持する。この終了時の透明な無色の溶液を、室温まで冷却させる。BTAの収率は>98%である。室温に冷却されると、BTA溶液は、陽イオン交換媒体のような適切な固定相での置換剤化合物としての使用に適している。
臭化ベンジル(87g、0.5モル、Aldrich)、100mLのアセトニトリル(HPLCグレード、Fisher)、および磁気攪拌子を、サーモカップルを取り付けた500mLの3首丸底フラスコに投入し、次いで窒素下で密封する。蒸留して得たBDAP(35g、0.24モル)を、メスシリンダーに入れて計量し、次いで60mLの添加漏斗に投入して、20mLの無水アセトニトリルと共に濯ぎ入れる。得られたBDAP溶液の滴下による添加を、80分にわたって実施する。すぐに強い発熱がみられ;添加を続けると溶液の温度はゆっくりと約45℃まで上昇する。添加は、約45℃の温度を維持するために終点付近で加速し得る。BDAP溶液の添加が完了すると、加熱マントルを配置し、溶液を55℃で3時間、次いで70℃で15時間、加熱する。この溶液を室温に冷却し、回収フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで脱水して粘性液とする。この液体をアセトン/水中に集め、そしてロータリーエバポレーターで再度揮発し、黄褐色の固体であるDBD122.7g(収率100%)を得、これは、分析HPLCによって本質的に100%の純度である。この物質は、陽イオン交換媒体のような適切な固定相での置換剤化合物としての使用に適している。
(材料および装置)
ウシのシトクロムC(Sigma #C3131、分子量12,327)およびウマのシトクロムC(Sigma #C7752、分子量12,384)を、受けとったままの状態で用いる。HPLC分析によれば、それらは、それぞれ約87%の純度、および約86%の純度であり、残りは280nmおよび430nmに吸収を持つ、損傷を受けたシトクロム分子またはアイソフォームである。他の全ての化学薬品は、特に明記しない限りACS試薬グレードかそれ以上であり、受けとったままの状態で用いる。緩衝溶媒はHPLCグレードの蒸留水である。ローディング/平衡化緩衝液は、25mMのMOPSO(2−ヒドロキシ−3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)を含む(NaOHでpH=7.0に調整)。置換剤溶液は、濃原液をローディング緩衝液で所望の濃度に希釈することによって調製する。全ての緩衝溶液は、ヘリウムパージし、そして0.2μmのフィルターを通してろ過してから使用する。置換実験はKnauer HPLCシステム(K−1001型ポンプ、K−2600型UV検出器、4チャンネルのデガッサー、および溶媒オーガナイザー)を用いて実施する。画分分析は、Waters HPLCシステム(600型ポンプおよび制御装置、996型検出器(PAD)、および冷蔵試料トレイを備えた717plus型オートサンプラー)を用いて実施する。
固定相(陽イオン交換樹脂(Tosoh SP−5PW)、6.0×150mmカラムにロードした)を、メソッドC(下記)を用いて洗浄および再生し、次いで、ローディング/平衡化緩衝液内でナトリウム型として保存する。カラムのアウトプットは、264nmでモニターされた紫外/可視フロー検出器、電気伝導度フローセルおよびpHフローセルを通過させる。カラムを流速0.17mL/分のローディング緩衝液で平衡化する。3つ全ての信号(UV吸収、電気伝導度、pH)が安定した平坦なベースラインを形成すると(約25分、1CV)、置換実験をすぐに開始する。カラムの先端部をナトリウム型から水素型に変換することがないように、平衡化時間が過度になることを避ける。
ローディング緩衝液内のウシのシトクロムCの4mMの溶液、およびローディング緩衝液内のウマのシトクロムCの4mMの溶液を用いて、0.1〜0.5mL/分の間の様々な流速で破過(breakthrough)実験を行う。これらの実験から、満足のいくそして再現可能なデータが、0.17mL/分で得られ得ることが見出される。カラム飽和容量は、ウシのシトクロムCで148mg(34.7mg/mL マトリックス)、ウマのシトクロムCで150mg(35.2mg/mL マトリックス)であることが見出される。
ウシのシトクロムC(4.12mg/mL、Sigma #C3131、分子量=12,327)およびウマのシトクロムC(4.10mg/mL、Sigma #C7752、分子量12,384)の各溶液を、ローディング緩衝液中で調製する。タンパク質の濃度は、BCA−CopperおよびBradford分析を用いて決定する。これらの2つのシトクロム溶液を等容量で混合し、20.0μLの試料ループにロードし、次いで洗浄され適切に平衡化された陽イオン交換カラムに、0.17mL/分の定流速で120分間、送り込む。ループをインプットフロー路外に切り換え、ローディング緩衝液を0.17mL/分で25分間カラムの間中に送り込む。最後に、ローディング緩衝液中の4.0mMのDBQ置換剤溶液を0.17mL/分でカラムに送り込み、カラムのアウトプットを紫外/可視フロー検出器(10μLフローセル、264、280、430nmでモニター)を経由してフラクションコレクターへと通過させる。時間を関数とした紫外/可視検出器の出力を、図1に再現する。
置換実験で収集された108全ての画分を、それぞれの内容物を決定するためにHPLC分析に供する。
この分析の条件は:
カラム:
ステンレス鋼、4.6(内径)×200mm、PolySULFOETHYL A、強陽イオン交換シリカベースマトリックス、粒子径5μm、細孔径300オングストローム、PolyLC(Columbia、メリーランド)社製
緩衝溶媒:
HPLCグレード蒸留水
溶出緩衝液:
A−25mM NaH2PO4 (NaOHでpH=6.8に調整)
B−500mM NaCl+25mM NaH2PO4(NaOHでpH=6.8に調整)
溶出緩衝液は0.2μmフィルターを通してろ過し、粒状物を除去した。
流速:
1.0mL/分で一定。
勾配方法:
0〜2分 100%A、定組成
2〜62分 100%Aから100%B、線形
62〜72分 100%B、定組成
UV検出器:
264nm−DBQ+全タンパク質
280nm−全タンパク質
430nm−シトクロムタンパク質のみ
試料調製:
画分試料30μLおよび用時調製した10mMの1,4−ジチオトレイトール(DTT)30μLを混合する。この混合物50μLをカラムに注入する。
(材料および装置)
ウシのシトクロムC(Sigma #C3131、概算分析(approx. assay)=89%)およびウシのα−キモトリプシノゲンA(Sigma #C4879、概算分析=65%)を、受け取ったままの状態で用いる。他の全ての化学薬品は、特に明記しない限りACS試薬グレードかそれ以上であり、受け取ったままの状態で用いる。緩衝溶媒はHPLCグレードの蒸留水である。ローディング/平衡化緩衝液は、25mMのMOPSO(2−ヒドロキシ−3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)を含む(NaOHでpH=7.0に調整)。置換剤溶液は、濃原液をローディング緩衝液で所望の濃度に希釈することによって調製する。全ての緩衝溶液は、ヘリウムパージし、そして0.2μmのフィルターを通してろ過してから使用する。置換実験はKnauer HPLCシステム(K−1001型ポンプ、K−2600型UV検出器、4チャンネルのデガッサー、および溶媒オーガナイザー)を用いて実施する。画分分析は、Waters HPLCシステム(600型ポンプおよび制御装置、996型検出器(PAD)、および冷蔵試料トレイを備えた717plus型オートサンプラー)を用いて実施する。
カラム(Amersham Mono S、5.0×200mm)を、メソッドC(下記)を用いて洗浄および再生し、次いで、塩化ナトリウム緩衝液(2.0M NaCl+25mM MOPSO、NaOHでpH=7.0に調整)内でナトリウム型として保存する。カラムのアウトプットは、264nmでモニターされた紫外/可視フロー検出器、電気伝導度フローセルおよびpHフローセルを通過させる。カラムを流速0.20mL/分のローディング緩衝液(上記参照)によって平衡化する。3つ全ての信号(UV吸収、電気伝導度、pH)が安定した平坦なベースラインを形成すると(約20分、1CV)、置換実験をすぐに開始する。カラムの先端部をナトリウム型から水素型に変換することがないように、平衡化時間が過度になることを避ける。
ローディング緩衝液内のウシのシトクロムCの4.0mg/mLの溶液およびローディング緩衝液内のウシのα−キモトリプシノゲンAの4.0mg/mLの溶液を用いて、0.1〜0.5mL/分の間の様々な流速で破過実験を行う。ローディング緩衝液は、25mMのMOPSO(2−ヒドロキシ−3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)から調製し、NaOHでpH=7.0に調整する。0.20mL/分で良好で再現可能なデータが得られる。カラム飽和容量は、シトクロムCで約198mg(50.4mg/mL マトリックス)、キモトリプシノゲンで約376mg(95.7mg/mL マトリックス)である。これらの実験において、ボトルから直接の未精製のタンパク質を用いる。
ウシのシトクロムC(5.04mg/mL、Sigma #C3131)およびウシのα−キモトリプシノゲンA(9.96mg/mL、Sigma #C4879)の各溶液を、ローディング緩衝液(上記参照)中で調製する。タンパク質の濃度は、BCA−CopperおよびBradford分析を用いて決定する。これらの2つのシトクロム溶液を等容量で混合し、20.0mLの試料ループにロードし、次いで洗浄され適切に平衡化された陽イオン交換カラム(上記参照)に0.40mL/分の定流速で60分間、送り込む。このループをインプットフロー路外に切り換え、ローディング緩衝液を0.20mL/分で20分間カラムの間中に送り込む。最後に、ローディング緩衝液内の4.0mMのDBQ置換剤溶液を0.20mL/分でカラムに送り込み、カラムのアウトプットを紫外/可視フロー検出器(10μLフローセル、264、280nmでモニター)を経由してフラクションコレクターへと通過させる。画分を1.00分毎に収集する。電気伝導度フローセルおよびpHフローセル(上記参照)は、置換実験の経過をモニターするために、通常は紫外/可視検出器の後ろのアウトプット路にある;しかしながら、画分を収集するときは、これらの2つのセルを、置換ピーク間の移行の幅を広げないようにフロー路外に切り換える。収集されると、画分は、後のHPLC分析のために、密封し、冷蔵する。置換実験は室温(22℃)で実施する。この置換トレースを、図3に示す。
HPLC画分分析の詳細を以下に示す。
カラム:
内寸4.6×200mmのステンレス鋼カラム
PolyLC(Columbia、メリーランド)社製
PolySULFOETHYL A、強陽イオン交換シリカベースマトリックス
粒子径5μm、細孔径300オングストローム
緩衝溶媒:
HPLCグレード蒸留水
溶出緩衝液:
A−25mM NaH2PO4 (NaOHでpH=6.8に調整)
B−0.50M NaCl+25mM NaH2PO4(NaOHでpH=6.8に調整)
溶出緩衝液は0.2μmフィルターを通してろ過し、粒状物を除去した。
流速:
1.0mL/分で一定。
勾配方法:
0〜2分 100%A、定組成
2〜62分 100%Aから100%B、線形勾配
62〜72分 100%B、定組成
UV検出器の波長:
264nm−DBQ+タンパク質
280nm−タンパク質
430nm−シトクロム
試料調製:
50μLの試料混合物をカラムに注入する。
DBQのような置換剤化合物を用いた置換手順に用いる陽イオン交換カラムの洗浄および/または再生には、以下のメソッドの1以上が用いられ得る。「再生効率」は、その手順の完了後に回復される元のカラムの破過容量の割合として表す。各々のメソッドにおいて、工程は列挙された順序で行い、流速はおよそ0.64mL/分である。
Claims (35)
- 置換クロマトグラフィー方法であって、
1以上の分離される成分を含む混合物を適切な固定相にロードする工程;
一般式(I):
式中、
R1、R2、R3、R’1、R’2およびR’3基は各々独立して、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、そしてR1およびR2、R1およびR’1、R1およびR4、R4およびR’4、またはR4およびR5のいずれか1以上によって、四級窒素を1以上含む環が形成され得;
R4、R’4、R5、およびR’5は各々独立して、アルキル、アリール、アラルキルおよび−(CH2)a−(CHY)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−から選択され得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり;
各Yは独立して、−H、−OH、−OR6、ハロ、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、−R6はアルキルまたは−(CH2)a−(CHOH)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−であり得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり、そして1以上のYが、1以上の電磁的方法によって検出可能な基であり得;
qおよびzは、q+zが約6以下になるという条件で、各々独立して0から約6までの任意の整数であり得;
a、bおよびcは、どのフラグメントにおいてもa+b+cの合計が少なくとも1になるという条件で、各々独立して0から2までの任意の整数であり得;そして
An−は、中性化合物を得るために必要に応じて、各々独立して1以上の有機または無機の一価または多価の陰イオンであり得る、工程
を含む、方法。 - 前記固定相が、陽イオン交換材料である、請求項1に記載の方法。
- 前記1以上の成分が、1以上のポリペプチド、1以上のタンパク質またはそれらのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記1以上のタンパク質が、約5kD以上の分子量を含む、請求項3に記載の方法。
- 前記混合物からのタンパク質および/またはポリペプチドが、該タンパク質および/またはポリペプチドが実質的に濃縮されている画分、および/または該タンパク質および/またはポリペプチドが、他のタンパク質および/またはポリペプチド成分から実質的に分離されている画分において、前記固定相から置換される、請求項3に記載の方法。
- 前記混合物が、2以上のタンパク質、2以上のポリペプチド、またはそれらの混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物からのタンパク質および/またはポリペプチドが、該タンパク質および/またはポリペプチドが実質的に濃縮されている画分、および/または該タンパク質および/またはポリペプチドが、他のタンパク質および/またはポリペプチド成分から実質的に分離されている画分において、前記固定相から置換される、請求項5に記載の方法。
- 前記混合物が、少なくとも2の分離される成分を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、少なくとも1の前記成分および少なくとも1の不純物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記固定相から出てくる前記置換剤化合物を検出する工程をさらに含み、該検出する工程が、紫外/可視吸収分光法、蛍光発光分光法、質量分析法、pH、電気伝導度、および1以上の電気化学的方法の1以上による、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記固定相を再生する工程をさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記再生する工程が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属塩、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類塩、有機酸、アルキルスルホン酸、四級アンモニウム水酸化物、四級アンモニウム塩、アルキルアミンの1以上の溶液で前記固定相を処理することを含み、該溶液が適切なpH緩衝液をさらに含み得る、請求項11に記載の方法。
- 前記再生する工程が、水と有機共存溶媒とを含む溶液で前記固定相を処理することを含む、請求項11に記載の方法。
- 前記置換剤化合物が、DBQである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記置換剤化合物が、DMTQである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記置換剤化合物が、DBTQである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記置換剤化合物が、TBTQ−Aである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記置換剤化合物が、BTAである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記置換剤化合物が、DBDである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの抗体、またはそのような抗体のいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの酵素、またはそのような酵素のいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、診断使用のための1以上の天然または組換えのタンパク質および/またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、ヒトまたは獣医学用の治療的使用のための1以上の天然または組換えのタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの動物またはヒトの血漿に由来する1以上のタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの植物性材料に由来する1以上のタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、動物またはヒトの乳または組換え動物から得られた乳の1以上に由来する1以上のタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの鳥卵に由来する1以上のタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの細菌、酵母、真菌、ウイルスまたは昆虫に由来する1以上のタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の天然または組換えの哺乳類の細胞培養物または動物組織に由来する1以上のタンパク質またはポリペプチド、またはそのようなタンパク質および/またはポリペプチドのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の有機化合物、医薬品または医薬品中間体、またはそれらのいずれか2以上の混合物を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 前記1以上の有機化合物、医薬品または医薬品用中間体の1以上が、キラル体である、請求項30に記載の方法。
- 前記混合物が、1以上の微量成分を含み、そして前記方法が、該混合物内の該微量成分の検出、収集または定量の1以上をさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
- 置換クロマトグラフィーで有用な置換剤組成物であって:
適切な水溶液中に、一般式(I):
式中、
R1、R2、R3、R’1、R’2およびR’3基は各々独立して、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、そしてR1およびR2、R1およびR’1、R1およびR4、R4およびR’4、またはR4およびR5のいずれか1以上によって、四級窒素を1以上含む環が形成され得;
R4、R’4、R5、およびR’5は各々独立して、アルキル、アリール、アラルキルおよび−(CH2)a−(CHY)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−から選択され得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり;
各Yは独立して、−H、−OH、−OR6、ハロ、アルキル、アリールおよびアラルキルから選択され得、−R6はアルキルまたは−(CH2)a−(CHOH)b−(CH2)c−N+R1R2R3An−であり得、R1、R2、およびR3は上記定義の通りであり、そして1以上のYが、1以上の電磁的方法によって検出可能な基であり得;
qおよびzは、q+zが約6以下になるという条件で、各々独立して0から約6までの任意の整数であり得;
a、bおよびcは、どのフラグメントにおいてもa+b+cの合計が少なくとも1になるという条件で、各々独立して0から2までの任意の整数であり得;そして
An−は、中性化合物を得るために必要に応じて、各々独立して1以上の有機または無機の一価または多価の陰イオンであり得る、
置換剤組成物。 - 前記置換剤化合物が、DBQ、DMTQ、DBTQ、BTAおよびDBD以外である、請求項33に記載の置換剤組成物。
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