JP2009512249A - 同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法及びそのシステム - Google Patents

Abstract

本発明は、同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法及びそのシステムに関し、ＯＭＡ ＰｏＣ（PTT over Cellular）マルチメディア通話サービスを行うＰｏＣクライアントが複数のメディアストリームを同時に提供され、ディスプレイできるようにし、また、同時に提供されるメディアストリームの各々の容量などを調節するメディア調整を通じて効率的なメディア伝送を可能にする。
【選択図】図７

Description

本発明は、同時多重ＰｏＣ（Push-to Talk(PTT) over Cellular）マルチメディアサービスを提供するための装置及び方法に関する。

移動通信が画期的に発展し、移動通信網が拡大されるにつれて、携帯電話（cellular phone）を用いた、さらに拡張され且つ多様なサービスやアプリケーションが提供されている。

同時に、携帯電話ユーザの要求も多様化され、単純な通話サービスから、位置サービス、マルチメディアサービス、ＰＴＴ（push-to-talk；以下、“ＰＴＴ”という）サービスなどに拡大されている。このような付加サービスのうち、ＰＴＴサービスは、既存の無線機器やＴＲＳ(Trunk Radio System)などに提供されるグループ通話と音声通話はもちろん、インスタントメッセンジャー、状態表示のような多様な付加機能をサポートする。

現在、移動通信網にＰＴＴ機能を活用したＰｏＣサービスに対する標準化作業が活発に論議されている。既存の移動通信サービスと区別されるＰｏＣサービスの特徴のうち１つは、ユーザが複数のＰｏＣセッションに属していて、必要に応じてＰｏＣセッション間を移動することができることである。ユーザが複数のセッションを移動しつつ呼サービスが可能でなければならないという要求事項は、移動通信サービスを定義している団体であるＯＭＡ（Open Mobile Alliance）の要求事項に明示されている。

一方、現在のＰｏＣシステムは、マルチメディア通信サービスをサポートする。このために、ＰｏＣシステムは、音声、ビデオ、イメージ、テキストなどを新しいマルチメディアタイプで定義する。また、現在のＰｏＣシステムは、端末機の性能が向上するにつれて、多重ストリーム（例えば、ビデオまたはイメージ）をディスプレイすることができる。
しかし、現在のＰｏＣシステムは、多重セッション下で複数のマルチメディアストリームを端末に同時に伝送する機能を具現することができない。

本発明の目的は、多重ＰｏＣセッション下で複数のメディアストリームをＰｏＣ端末に同時に伝送することができるＰｏＣシステムの同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法及びシステムを提供することにある。

本発明の他の目的は、多重セッション下で複数のメディアストリームをＰｏＣ端末に同時に伝送する場合、無線網の容量やシステム性能を考慮したトラフィック制御が可能なＰｏＣマルチメディアサービス提供方法及びシステムを提供することにある。

以下に記述する本発明は、ＯＭＡ ＰｏＣ（PTT over Cellular）マルチメディア通信サービスを行うＰｏＣクライアントがイメージ及びビデオのような視覚メディアを同時に受信しディスプレイする場合、メディア特性を考慮して効率的なメディア送信を可能にする方法及びシステムを提供する。

本発明は、ＰｏＣシステムにおける同時多重ＰｏＣ（Push To Talk over Cellular）マルチメディアサービス提供方法を提供する。その方法は、既開設されたＰｏＣセッションを通じてマルチメディアＰｏＣサービスを実行中のＰｏＣ端末に対する新しいＰｏＣマルチメディアセッション開設に対する要請を受信する過程と、上記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びＰｏＣ端末がメディア調整を要請するかを確認する過程と、上記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかによって、上記ＰｏＣ端末に既に伝送中のマルチメディアデータ及び伝送されるマルチメディアデータの大きさを調節する過程と、上記調節されたデータを上記ＰｏＣ端末に伝送する過程と、を含む。

上記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びＰｏＣ端末がメディア調整を要請するかの確認過程は、上記ＰｏＣ端末の自動応答モードが設定されているかを判断する過程と、自動応答モードが設定されたＰｏＣ端末に対して、あらかじめ格納されている設定情報を検出して、上記ＰｏＣ端末が多重マルチメディアセッションをサポートするか及びＰｏＣ端末がメディア調整を要請するかを確認する過程と、を含む。

また、上記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びＰｏＣ端末がメディア調整を要請するかの確認過程は、上記ＰｏＣ端末に同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを問い合わせるメッセージを送信する過程と、上記ＰｏＣ端末から問い合わせメッセージに対する応答メッセージを受信し、上記応答メッセージに含まれた情報を検出して、上記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びＰｏＣ端末がメディア調整を要請するかを確認する過程と、を含む。

本発明の他の形態によると、同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスの提供のために使われるメッセージが提供される。上記メッセージは、メディア調整を要請するか、アップリンクまたはダウンリンクのいずれであるのか、メディアデータの種類を示すＴＢＣＰ（Talk Burst Control Protocol）オプションパラメータを有するＳＩＰメッセージを含む。

本発明の更に他の形態によると、ＰｏＣサーバーで同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置が提供される。上記装置は、複数のＰｏＣマルチメディアセッションを管理するＰＦ（Participating PoC Function）コンポーザ（composer）と、上記ＰＦコンポーザを通じて受信される、１つのＰｏＣ端末に連結される複数のＰｏＣマルチメディアセッションを通じて伝送されるメディアデータの大きさを調整するメディア調整部と、上記メディア調整部により調整されたメディアデータをＰｏＣ端末に伝送するメディア伝送部と、を含む。

上記１つのＰｏＣ端末に連結される複数のＰｏＣマルチメディアセッションは、既設定された少なくとも１つのＰｏＣマルチメディアセッションと、上記既設定されたＰｏＣマルチメディアセッションの終了前に新たに要請されるＰｏＣマルチメディアセッションと、を含む。

上記メディア調整部は、同時多重マルチメディアセッションをサポートし、メディア調整を要請するＰｏＣ端末に伝送されるメディアデータに対してメディア調整を行うことができる。

上記メディア調整部は、当該ＰｏＣ端末の自動応答モード設定情報を参照して、当該ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするのか及びメディア調整を要請するのかを確認することができる。

上記メディア調整部は、当該ＰｏＣ端末との問い合わせ応答を行い、当該ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするのか及びメディア調整を要請するのかを確認することができる。

本発明の更なる他の形態によると、同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システムが提供される。上記システムは、ＰｏＣサービスを提供されるＰｏＣ端末と、上記ＰｏＣ端末に対する複数のＰｏＣマルチメディアセッション設定を要請される場合、上記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを確認し、上記ＰｏＣ端末が多重マルチメディアセッションをサポートし、メディア調整を要請するＰｏＣ端末である場合、上記複数のＰｏＣマルチメディアセッションを通じて上記ＰｏＣ端末に伝送されるメディアデータの大きさを調節して、上記ＰｏＣ端末に伝送するＰｏＣサーバーと、を含む。

上記ＰｏＣ端末は、上記ＰｏＣサーバーとのパケットデータ送受信を行うメディア伝送部と、上記メディア伝送部を通じて受信されたメディアデータをディスプレイするためのデータ処理を行うディスプレイ制御部と、上記ディスプレイ制御部からディスプレイ処理されたデータの入力を受けてディスプレイするディスプレイ部と、を含む。

前述したように、マルチメディアＰｏＣセッション通話に参加中のＰｏＣクライアントに同一の映像／イメージメディアを含むセッション参加が要請された時、複数のＰｏＣ多重セッションからマルチメディアストリームを同時に伝送し、ディスプレイするようにする。これにより、２つ以上の映像ストリームやイメージを１つの端末に同時にディスプレイすることができる。特に、端末に伝送されるメディアストリームの大きさを減少させて、無線伝送の効率性を向上させることができ、ＰｏＣサービスユーザの費用を低減することができる。

以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。下記の説明では、本発明をＰＴＴ（Push To Talk）システムのうち、特に移動通信網を用いてＰＴＴサービスを提供する、ＰｏＣ（PTT over Cellular）システムに適用する場合を例示した。一般的にＰｏＣシステムは、グループＰｏＣ通話のセッション参加情報を伝送するためにＳＩＰ（Session Initiation Protocol）及び拡張ＳＩＰを利用し、グループ情報を獲得するためにＸＣＡＰ（XML Configuration Access Protocol）を利用する。以下に記述する本発明の機能は、前述したプロトコルにより具現されることができ、本発明の基本的な構造は、ＰｏＣＲｅｌ．１システムを基盤とすることができる。まず、本発明が適用されることができる一般的なＰｏＣシステムについて説明する。

図１は、一般的なＰｏＣサービスシステム及び関連ネットワーク構造に対する概念図である。

図１に示すように、一般的なＰｏＣシステムは、ＰｏＣ端末の役目をするＵＥ（User Equipment）１００と、ＸＤＭＳ（XML Document Management Server）１３０、１４０と、ＰｏＣサーバー１５０とを含む。また、ＰｏＣシステムは、アグリゲーションプロキシサーバー１６０をさらに含むことができる。これらの構成要素は、アクセスネットワーク１１０、ＳＩＰ／ＩＰコア１２０、及び遠隔ＰｏＣネットワーク１７０を通じて連結されることができる。

以下、前述した構成要素の各々について説明する。

ＵＥ１００は、ＰｏＣクライアント（client）１０２及びＸＤＭクライアント（XML Document Management Client；ＸＤＭＣ）１０４を含む。

ＰｏＣクライアント１０２は、ＵＥ１００に内蔵されるサービス要請者であって、ＵＥ１００に常在しながらＰｏＣサービス加入者にＰｏＣサービスを提供するためのネットワーク接続を行う。ＰｏＣサービス加入者は、ＰｏＣクライアントが内蔵されたＵＥを通じてＰｏＣサービスを提供されることができる。以下、本発明を説明するにあたって、ＰｏＣクライアントは、ＰｏＣ端末及びＰｏＣサービス加入者を総称する用語として使われる。また、ＰｏＣクライアントの参照符号は、特別に区別されなければならない場合以外には省略される。

ＰｏＣクライアントの主な機能は、ＰｏＣサービス加入者、すなわちＰｏＣユーザ側でＰｏＣセッションを開設するか、開設されたセッションに参加するか、開設されたセッションを終了するものである。また、ＰｏＣクライアントは、トークバーストを形成し伝達する機能、インスタントパーソナルアラート（Instant Personal alert）をサポートする機能、ＰｏＣサービスに接続する時に認証を行う機能などを行う。ＰｏＣクライアントは、アクセスネットワーク１１０を通じてＳＩＰ／ＩＰマルチメディアをサポートするＳＩＰ／ＩＰコア１２０に連結されることができる。

ＳＩＰ／ＩＰコア１２０は、ＰｏＣサービスをサポートするためにＰｏＣサーバー１５０、ＸＤＭＳ１３０、１４０などに連結される。この時、ＰｏＣサーバー１５０は、ＰｏＣセッションを維持、管理するControlling PoC Function機能を行うか、一対一のＰｏＣ通話や多者間ＰｏＣ通話（グループＰｏＣ通話）のためのＰｏＣセッションに参加するためのParticipating PoC Function機能を行うことができる。

一方、ＰｏＣサービスは、コンファレンス通話のように、グループセッションを開設するサービスを伴うことができる。このために、ＯＭＡ規格は、グループリストサービスのためのＸＤＭ（XML Document Management）クライアント１０４とＸＤＭＳ１３０、１４０を定義する。図１は、ＰｏＣサービスのために使われるＰｏＣＸＤＭＳ１４０と、他のサービスイネイブラーにも共通的に使われることができる共用ＸＤＭＳ１３０を示している。グループ及びグループメンバーに関する情報は、ＰｏＣクライアントを通じてＸＤＭＳ１３０、１４０に入力されることができる。ＰｏＣクライアントは、ＸＤＭＳ１３０、１４０から受信された個人あるいはグループリストを通じて呼び出すことができる他のＰｏＣクライアントの情報を知ることができる。選択的に、ＸＤＭＳ１３０、１４０に対するグループ及びグループメンバーの生成、修正、及び管理は、インターネットやイントラネットなど、ＰｏＣサービス提供者が信頼し得る通信網を通じて行われることもできる。グループリストを生成、修正、及び除去するなどのＸＭＬ文書管理（ＸＤＭ）のプロトコルと具体的な内容に対する詳細な説明は省略する。

また、グループサービスのためにアグリゲーションプロキシサーバー１６０は、ＸＤＭクライアント１０４からグループリスト関連要請が受信された場合、これを適切な規則によって各ＸＤＭサーバー１３０、１４０にルーティングする。

次に、ＰｏＣサーバー１５０について説明する。

図２は、一般的なＰｏＣサーバーの概略的な構造図である。

上記ＰｏＣサーバー１５０は、機能的な側面において、ＰｏＣセッションを全般的に維持及び管理するControlling PoC Function（以下、“ＣＦ”という）と、各ＰｏＣセッション間の維持管理を制御するParticipating PoC Function（以下、“ＰＦ”という）を有する。ＰｏＣサーバーの機能別特性を下記の表１、表２を参照して説明する。

表１から明らかなように、ＣＦを行うＰｏＣサーバー（又は、Controlling ＰｏＣサーバー）は、ＰｏＣセッションを管理する。特に、Controlling ＰｏＣサーバーは、ＰｏＣクライアントの話す権利（発言権）要請を受信し、順序を定め、権限を付与し、任意のＰｏＣクライアントが要請したトークバーストをグループＰｏＣ呼出に参加した全ての他のＰｏＣクライアントに分配し、グループＰｏＣ呼出に参加したＰｏＣクライアントの情報を提供する。

ＰＦを行うＰｏｃサーバー（又は、Participating ＰｏＣサーバー）は、下記の表２から明らかなように、Controlling ＰｏＣサーバーと各ＰｏＣクライアントとの間に連係されたＰｏＣセッションを管理する。特に、ＰｏＣクライアントが発言権を要求したり、Controlling ＰｏＣサーバーがＰｏＣクライアントに発言権を付与する時、ＰｏＣクライアントとControlling ＰｏＣサーバーとの間で中継する役目をする。また、Participating ＰｏＣサーバーは、Controlling ＰｏＣサーバーとＰｏＣクライアントとの間にメディアを中継する役目、２つの間に異なるコーデックを使用している場合、トランスコーディングを行う役目、同時ＰｏＣセッションの場合、１つのＰｏＣセッションで話している時、他のＰｏＣセッションでも話しながらＰｏＣユーザの選択によって１つをフィルタリングする役目を行う。

図３は、ＰｏＣサーバーのＣＦブロックとＰＦブロックを図式的に説明するための図である。

図３を参照すれば、ＰｏＣクライアント１０２−Ａ乃至１０２−Ｄは、ＰＦ ３１０−Ａ乃至３１０−Ｄを通じてＣＦ３００に接続し、ＰｏＣセッションを開設する。以後、ＣＦ ３００から発言権を付与されたＰｏＣクライアントの、当該発言に対するメディアが各ＰｏＣクライアントに伝達される。この時、発言権を付与されたＰｏＣクライアントは、ＰｏＣグループセッションに参加しているＰｏＣクライアントの情報を確認した後でなければ適切な発言をすることができない。

一方、ＰｏＣシステムにおいて通話連結のための呼処理技術は、送信側及び受信側の要求及び状況によって多様な手続が可能である。このような送信側及び受信側の設定によってＯＭＡで要求しているＰｏＣシステムの特徴は、次の通りである。

第一に、受信側は、ＰｏＣクライアントの要求によって自身の応答モードを設定することができる。応答モードは、一般的に自動応答モードと受動応答モードとに分けられる。自動応答モードは、受信側が自動応答モードユーザリストに含まれれば、受信者の受動的な応答に代わって、当該ネットワークから送信側に直ちに応答を送信する。ＰｏＣサーバーが、端末の応答モード設定要求によって応答モードと当該ユーザリストを格納する機能を有するため、端末の動作に代わってネットワークで自動的な応答が送信される。受動応答モードは、自動応答 ユーザリストに含まれていないか、応答が不明な場合、または受信者が全てのユーザに対して受動応答に設定した場合に該当し、ＰｏＣ通話要請は、受信ネットワークを経てユーザの端末まで伝送され、ＰｏＣクライアントの許諾により通話が連結される。

第二に、ＰｏＣシステムは、ユーザのホームネットワーク内のＰｏＣサーバーとの連結設定の可否によってon-demandセッションモードとpre-established（or early）セッションモードとに分けられる。pre-establishedセッションモードは、ＰｏＣユーザがＰｏＣユーザの要求によってＰｏＣクライアントとＰｏＣユーザのホームネットワークに属するＰｏＣサーバーとの間にセッションを設定する。このようなpre-establishedセッションは、ＰｏＣユーザが自身が使用すべきメディアパラメータをＰｏＣサーバーと事前に折衝し、今後使われるべきＰｏＣサーバー−クライアント間のメディアパラメータを再折衝する必要無しで、迅速にセッション開設を行う。

事前セッションの開設のためには、ＰｏＣクライアントがＳＩＰ INVITEのメソッド（method）を通じてＳＤＰＭＩＭＥ（Session Description Protocol Multipurpose Internet Mail Extensions）ボディーにサポートするメディアパラメータを提供し、ＰｏＣサーバーから提供されたメディアパラメータを提供し、サーバーから提供されたメディアパラメータに応答する。ＰｏＣサーバーから受信する応答メッセージに新たに設定される事前開設セッションの識別情報をコンファレンス識別子（conference URI）を含んでＰｏＣクライアントに送信する。

前述した事前開設セッションを利用する場合、ＩＰアドレス、ポート番号、使われるコーデック（codec）及びトークバーストの制御のためのプロトコル（talk burst control protocol）などの事前折衝が可能である。On-demandセッションモードは、ＰｏＣユーザが事前セッションを設定しない状態を意味し、他のＰｏＣユーザの招待メッセージを受けた後、ＰｏＣ呼連結手続を行うことを意味する。

ＰｏＣシステムで通話要請に対する応答モードの設定は、ネットワーク上のエントリーであるＰｏＣサーバーとユーザ側の端末であるＰｏＣクライアントで共に格納されることができる。

ＰｏＣクライアントを管理するホームネットワークに応答モードを設定する場合、応答モードは、ＰｏＣクライアントが属しているホームネットワーク内でＰＦを行うＰｏＣサーバーで具現される。

ネットワークに応答モードが設定された場合、Participating ＰｏＣサーバーは、他のＰｏＣサーバーからＰｏＣ通話が要請される時、直ちに自動でセッション進行メッセージを通話要請ネットワークに送信する。したがって、自動応答モードが設定された場合には、ＰｏＣクライアントまでセッションセットアップメッセージが伝達された後に応答される場合に比べて、通話要請手続が簡素化される。したがって、初期発言権付与時間が減少する。

ところが、ネットワークで自動応答を行う場合、状況によってユーザの応答意思とは異なる結果をもたらすことがある。その理由として、ＰｏＣクライアントにも応答モードが設定されることができるからである。この場合、ＰｏＣクライアントの応答モードがネットワーク上に設定された応答モードに優先する。これは、ＰｏＣクライアントが自身の応答モードを変更し、ＰｏＣサーバーに応答モード更新を要求する時、ネットワークでの信号遅延やエラーに起因してリアルタイムに応答モードが反映されない時に発生するプライバシー問題を解決するためである。

ＰｏＣサービスでユーザの応答モードは、ＰｏＣサーバーとＰｏＣクライアントで共に設定することができるが、ユーザの意思を最も最近に反映したＰｏＣクライアントにより決まる。このような決定によってメディア（実際ユーザの音声あるいは映像など）ストリームが伝送されることができる。

以下、前述した特徴を有するＰｏＣシステムにおけるＰｏＣマルチメディアセッション開設手続を説明する。

送信側ＰｏＣクライアントは、マルチメディア（メディアタイプの指定によって多様なフォーマットのオーディオ、ビデオ、及びテキストなどが含まれることができる）INVITEメッセージを送信し、呼処理を要請する。このような呼処理要請に応答して、受信側ＰｏＣクライアントは、当該ＰｏＣサーバーでの応答モード設定と、事前セッションが存在するかとによって多様な応答手続を行う。ＰｏＣ通話のための呼処理手続を、同じ送信側ネットワークと受信側ネットワークの手続を例示して説明する。

送信側ＰｏＣクライアントは、自身が通信しようとする受信側ＰｏＣクライアントのＳＩＰアドレスを含むINVITE要求メッセージを当該ＳＩＰ／ＩＰコアネットワークに送る。この時、INVITE要求メッセージは、送信側ＰｏＣクライアントのＰｏＣアドレス情報、要求されるメディアパラメータ、ＰｏＣサービスであることを知らせる特性値情報などのエレメントを含むことができる。ここで、“要求されるメディアパラメータ”は、要求されるセッションがマルチメディアである場合、オーディオとビデオに関するエンコーディング方法、レート、ペイロードタイプなどの特性値を含むことができる。

INVITEメッセージは、ＤＨＣＰ（Dynamic Host Configuration Protocol）サーバーやＤＮＳ（Domain Name Server）サーバーなどでの経路クエリー（query）を通じてＩＭＳネットワーク内の当該ＩＭＳサーバー、すなわちＰ−ＣＳＰＦ及びＳ−ＣＳＰＦを経由してParticipating ＰｏＣサーバー（ＰＦ）に伝送される。一般的な通話要請時、ＰｏＣユーザが連結されたParticipating ＰｏＣサーバーは、開設されたセッションのトークバーストを管理するＣＦと異なるように分離して具現されることができるので、Participating ＰｏＣサーバーに送られたINVITE要請メッセージは、当該ネットワークのＳＩＰ／ＩＰコアを経由してＣＦに伝達される。

一方、ＣＦを含むＰｏＣセッション制御ネットワークは、受信側ネットワークにINVITE要請メッセージを伝達した後、これに対して受信側ネットワークから応答メッセージを受信するようになる。受信側ネットワークから受信されるＳＩＰ応答メッセージは、受信側ＰｏｃクライアントとＰＦの設定によって、１ｘｘの臨時応答メッセージ（provisional response）、２ｘｘの成功応答メッセージ（successful response）または４ｘｘ〜６ｘｘなどのエラー応答メッセージであることができる。自動応答モードに設定された場合、受信側クライアントの応答がある前にサーバーで予めＳＩＰ １８３ ‘Session Progress’信号が応答メッセージとして受信される。この応答メッセージを通じて通話要請者のＩＭＳ網でＰｏＣサーバーとＰｏＣクライアント間の連結が行われる。受信側ＰｏＣクライアントの通話許諾信号は、ＳＩＰ １８３‘Session Progress’又はＳＩＰ ２００‘ＯＫ’応答として返信され、ＣＦとＰＦのＰｏＣサーバーを経由してＰｏＣクライアントに伝達される。受信側ＰｏＣサーバーから２００ ＯＫ応答又は１８３ Session Progress信号が受信されれば、ＣＦは、ＰｏＣ呼が連結されたと判断し、トークバースト発言権を付与するfloor granted信号を送信側ＰｏＣクライアントに送るようになる。上記の応答、すなわち２００ ＯＫまたは１８３ Session Progressによってトークバースト権限を付与することは、‘confirmed’または‘unconfirmed’に区分されることができる。ＣＦは、‘unconfirmed’応答を受信する場合、バッファリング機能が要求される。

一方、送信側ＰｏＣクライアントは、INVITE要請に対する応答信号を受信した後、トークバースト伝送許諾信号（例えば、通話連結音）を伝達するfloor granted信号をＲＴＣＰプロトコルを通じて受信するようになる。この時、floor granted信号は、トークバースト仲裁権限を有するＣＦで生成され、当該ＰｏＣクライアントを管理するＰＦを経てＰｏＣクライアントに伝送される。floor granted信号は、ＳＩＰを利用することなくベアラーの経路を利用するので、ＳＩＰ／ＩＰコアを経ることなく伝送されることができる。最後に、通話連結音を確認したＰｏＣユーザは、メディアストリーム（例えば、音声）をＲＴＰ（Real-time Transport Protocol）を用いて伝送する。

本発明のシステムを構成するＰｏＣ端末とＰｏＣサーバーのブロック構成図である図４を参照してＰｏＣシステムに本発明がどのように適用されることができるかを説明する。
本発明のシステムは、ＵＥ １００、ＰｏＣサーバー１５０、及びＳＩＰ／ＩＰコア１２０を含む。ＰｏＣサーバー１５０及びＵＥ１００の各々の構成要素については以下で説明する。

ＰｏＣサーバー１５０は、グループセッションを所有しているか否かによってＣＦまたはＰＦとして動作することができる。ここでは、マルチメディアＰｏＣ通話の多重セッション制御を担当するＰＦの側面だけを考慮する。また、ＰｏＣサーバー１５０は、メディア調整（media adaptation）の機能を行うことができる。メディア調整は、同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスの提供によるメディアストリーム伝送容量の増加、及びそれによって発生しうるＰｏＣネットワークのオーバーロードを防止するためのものである。メディア調整は、ＰｏＣセッションを通じて伝送される各メディアストリームの大きさを調整する機能である。

ＰｏＣサーバー１５０は、メディア伝送部４２０、同時多重マルチメディア通話サービス処理機能を行うメディア調整部４３０、ＰＦコンポーザ（Participating PoC Function composer）４４０を含むように構成されることができる。

メディア伝送部４２０は、パケットデータの交換と、パケットデータの交換を行うためのプロトコルスタックを含むことができる。メディア調整（media adaptation）部４３０は、ＰｏＣクライアントの要請によって、当該ＰｏＣクライアントに複数のメディアを同時に伝送する同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスを提供し、同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供時に当該ＰｏＣクライアントに連結された多重ＰｏＣセッションのメディアストリームの大きさなどを調整することができる。また、メディア調整部４３０は、調整されたメディアデータをメディア伝送部４２０に出力する。ＰＦコンポーザ４４０は、多重ＰｏＣセッションをサポートするために使われるものであって、各々の多重セッションを管理する。ＰＦコンポーザ４４０は、多重ＰｏＣセッション４５１、４５２、４５３、・・・を通じて受信されるメディアデータをメディア調整（media adaptation）部４３０に出力する。

ＰｏＣサーバー１５０は、ＳＩＰ基盤通信をサポートするＳＩＰ／ＩＰコア１２０を通じてＰｏＣクライアントに連結されることができる。

ＵＥ １００は、ＰｏＣクライアント１０２、ディスプレイ部４００、ディスプレイ制御部４０２、ユーザインターフェース４０４、及びメディア伝送部４１０を含む。

ＰｏＣクライアント１０２は、ＳＩＰまたはＲＴＣＰメッセージを通じてParticipating ＰｏＣサーバーに同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供、及びメディア調整を要請し、ＰＦコンポーザ機能（機能ブロックは図示しない）を通じて各メディアセッションに対するメディア調整を行い、移動通信ネットワークに上記メディアデータを伝送する。また、ＰｏＣクライアントは、ディスプレイ制御部４０２を制御し、当該メディアストリームに対するディスプレイを調整し、受信されたメディアをユーザに表示する。

ディスプレイ部４００は、ＰｏＣサーバー１５０から受信される視覚メディア（例えば、イメージ、ビデオなど）を出力する。ディスプレイ制御部４０２は、受信されるデータをディスプレイ部４００に出力するためのデータ処理を行う。ディスプレイ部４００及びディスプレイ制御部４０２は、マルチメディアをサポートする。ユーザインターフェース４０４は、ユーザの入力をＵＥ１００に伝達する。本発明のユーザインターフェース４０４は、ＰｏＣクライアントがＰｏＣユーザの要求によってディスプレイ形態を変更することを可能にする。メディア伝送部４１０は、パケットデータの送受信を行い、パケットデータの送受信のためにＩＰ基盤ネットワークプロトコルスタックを含む。

前述した本発明のシステムで、ＵＥ１００は、同一のマルチメディアセッションを要請される場合、ユーザの命令に従ってメディア調整を要請する。ＰｏＣサーバー１５０は、ＵＥ１００からの要請に対応して多重セッションに対するメディア調整を行い、メディア調整がなされたメディアデータを当該ＵＥ１００に伝送する。この時、ＵＥ１００は、メディア調整要請時に当該メディアタイプ指示者及びメディアタイプを調整するマルチメディアセッションを指定する指示者をＰｏＣサーバー１５０に伝送することができる。

一方、本発明は、ＳＩＰまたは連結されたＰｏＣセッションでのＲＴＣＰ（Real-time Transport Control Protocol）メッセージの使用により具現されることができる。前者の技術は、ＳＩＰ上でＳＤＰボディー部に含まれるＭＢＣＰ ＭＩＭＥパラメータを新たに定義することによって具現されることができ、後者の技術は、ＳＩＰセッション開設後に連結されたＲＴＰ／ＲＴＣＰチャンネルを通じて伝達されるメディアバースト制御プロトコル（Media Burst Control Protocol；ＭＢＣＰ）メッセージを定義することによって具現されることができる。

次に、本発明による同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスを提供するためのＰｏＣクライアントによって行う過程を図示した図５のフローチャートを参照してＵＥ１００及びＰｏＣサーバー１５０で行われる過程について説明する。

図５に示すように、既開設されたＰｏＣセッションに参加中のＰｏＣクライアントは、新しいマルチメディアＰｏＣセッションに対するINVITEメッセージを受信すると（Ｓ５００）、自身が多重セッションをサポートするか否かを判断する（Ｓ５０２）。ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートすると判断される場合、ＰｏＣクライアントは、既開設されたＰｏＣセッションがサポートするメディアタイプと新たに要請されたＰｏＣセッションがサポートするメディアタイプが同一であるか否かを判断する。しかし、ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートしないと判断される場合、ＰｏＣクライアントは、ＳＩＰメッセージである４８６‘Busy Here’メッセージをＰｏＣサーバー１５０に伝送する（Ｓ５２０）。

ステップＳ５０４で、既開設されたＰｏＣセッションにサポートするメディアタイプが新たに要請されたＰｏＣセッションがサポートするメディアタイプと同一である場合、ＰｏＣクライアントは、ＰｏＣユーザが同時多重マルチメディアＰｏＣサービスを要請するか否かを判断する（Ｓ５０６）。ＰｏＣユーザが同時多重マルチメディアＰｏＣサービスを要請すると判断される場合、ＰｏＣクライアントは、ステップＳ５００で受信されたINVITEメッセージに対して同時多重マルチメディアＰｏＣサービスを要請する応答処理を行う（Ｓ５０８）。また、ＰｏＣクライアントは、既開設されたＰｏＣセッションのre-INVITEメッセージを伝送し、既開設されたセッション内のビデオまたはイメージに対するメディア調整を行う。一方、ステップＳ５０４で、２つのセッションがサポートするメディアタイプが同一でない場合、ＰｏＣクライアントは、一般的なＰｏＣセッション手続きを進行する（Ｓ５３０）。

ＰｏＣサービスユーザが同時多重マルチメディアＰｏＣサービスを要請しない場合、一般的な多重セッション設定と同一のINVITE要請を行う（Ｓ５４０）。

図６は、本発明の他の実施形態によるＰｏＣサーバー（具体的に、受信側ＰＦ）が同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供のために行う過程を示す手順流れ図である。

図６に示すように、ＰｏＣサーバー１５０は、INVITEメッセージを受信すれば、当該INVITEメッセージがＰｏＣクライアントを目的地とするINVITEメッセージであるか否かを判断するtriggering point検査を行う（Ｓ６００）。Triggering point検査結果、当該INVITEメッセージの目的地がＰｏＣクライアントでないと判断される場合、ＰｏＣサーバーは、INVITEメッセージをＳＩＰ／ＩＰコア１２０に再伝送する（Ｓ６２０）。

しかし、INVITEメッセージの目的地がＰｏＣクライアントであると判断されれば、ＰｏＣサーバー１５０は、INVITEメッセージの目的地であるＰｏＣクライアントがセッション進行中であるか否かを判断する（Ｓ６０２）。当該ＰｏＣクライアントがセッションを進行していない場合、ＰｏＣサーバー１５０は、当該ＰｏＣクライアントに対して一般的なＰｏＣセッション開設を行う（Ｓ６３０）。ステップＳ６０２で、当該ＰｏＣクライアントがセッション進行中である場合、ＰｏＣサーバー１５０は、当該ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートするか否かを判断する（Ｓ６０４）。

ステップＳ６０２及びステップＳ６０４で、ＰｏＣサーバー１５０は、当該ＰｏＣクライアントがセッションを進行させているか及び当該ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートしているかを判断するために、当該ＰｏＣクライアントに問い合わせするか、あらかじめ格納されている当該ＰｏＣクライアントの情報を参照することができる。特に、前述した応答モードが設定されている場合、ＰｏＣサーバー１５０は、ステップＳ６０２及びステップＳ６０４の判断のためにあらかじめ格納されている情報を参照することができる。勿論、ＰｏＣサーバー１５０は、応答モードが設定されない場合にも、あらかじめ各ＰｏＣクライアントの情報を獲得して格納しておくことができる。図５に示された過程は、ＰｏＣサーバー１５０がステップ６０２及びステップ６０４の判断のためにＰｏＣクライアントに問い合わせをする場合に対応する実施形態を示す図である。

ステップＳ６０４で、当該ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートしない場合、ＰｏＣサーバー１５０は、ＳＩＰメッセージである４８６エラー応答メッセージ‘Busy Here’メッセージを当該INVITEメッセージの送信側に伝送する（Ｓ６４０）。しかし、当該ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートする場合、ＰｏＣサーバー１５０は、当該ＰｏＣクライアントにINVITE要請メッセージを伝送し（Ｓ６０６）、それに対応する応答を受信する。ＰｏＣサーバー１５０は、当該ＰｏＣクライアントから進行中のセッションに対するメディア調整を要請するre-INVITEメッセージを受信する（Ｓ６０８）。ＰｏＣサーバー１５０は、ステップＳ６０８で受信したre-INVITEメッセージに対応したメディア調整を行った複数のＰｏＣマルチメディアストリームを当該ＰｏＣクライアントに伝送する同時多重マルチメディアサービスを行う（Ｓ６１０）。

図７は、本発明による同時多重ＰｏＣマルチメディア提供を行うためのＰｏＣクライアントとＰｏＣサーバー間のＳＩＰ基盤の信号流れ図である。

図７は、ＰｏＣサーバーＡ １５０−Ａを通じてＰｏＣサーバーＸ １５０−Ｘが担当する、ＰｏＣクライアントＢ １０２−Ｂを対象とする、オーディオまたはビデオをサポートする１つのマルチメディアＰｏＣセッション７００に参加中のＰｏＣクライアント１０２−Ａが、ＰｏＣクライアントＣ１０２−Ｃから新しいマルチメディアセッションを要請された場合に本発明を適用した場合を例示した。一方、本発明は、既開設されたセッションが複数である場合にも同一に適用されることができる。また、図７は、ＰｏＣサーバーが当該ＰｏＣクライアントがセッションを進行させているか及び当該ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートしているかの判断のために必要な情報を当該ＰｏＣクライアントに問い合わせし、獲得する場合を示している。

ＰｏＣクライアントＡは、オーディオまたはビデオを含むマルチメディアＰｏＣセッション設定を要請するINVITEメッセージ７０２をＰｏＣクライアントＣから受信する。ＰｏＣクライアントＣが伝送したINVITEメッセージ７０２は、ＰｏＣクライアントＣに連結されるＰＦであるＰｏＣサーバーＣ１５０−Ｃ、ＣＦであるＰｏＣサーバーＹ １５０−Ｙを通じてＰｏＣサーバーＡに伝送される。勿論、このINVITEメッセージ７０２は、ＰｏＣクライアントＣ、ＰｏＣサーバーＣ、ＰｏＣサーバーＹ、及びＰｏＣサーバーＡを経ながらルーティング情報など、ＳＩＰメッセージが少しずつ変更されることができるが、これに対する言及及び区別された参照符号は、本発明が提案する根本原理と関係ないので省略する。

本実施形態で、ＰｏＣサーバーＡは、当該ＰｏＣクライアントがセッションを進行させているか及び当該ＰｏＣクライアントが多重セッションをサポートするかを問い合わせするためにINVITEメッセージ７０２を当該ＰｏＣクライアントに伝送する。

図７のステップＳ７０４は、図５のステップＳ５０２及びステップＳ５０４に該当すると見られる。ＰｏＣサーバーＡからINVITEメッセージを受信したＰｏＣクライアントＡは、自身が多重セッションをサポートするか、既開設されたＰｏＣセッションと新たに要請されたＰｏＣセッションとが同一のメディアタイプをサポートするか否かを判断する（Ｓ７０４）。ＰｏＣクライアントＡは、ステップＳ７０４での結果を２００ＯＫメッセージ７０６に含ませ、２００ ＯＫメッセージ７０６をＰｏＣサーバーＡに伝送する。ＰｏＣサーバーＡは、ＰｏＣクライアントＡから受信した情報によって、要請ＰｏＣセッションの開設の可否に対する応答を２００ＯＫメッセージ７０６に含めてＰｏＣクライアントＣに伝送する。２００ ＯＫメッセージ７０６は、ＰｏＣサーバーＹ及びＰｏＣサーバーＣを通じてＰｏＣクライアントＣに伝送されることができる。ここで、２００ＯＫメッセージ７０６は、当該セッション要請を受諾するメッセージであると仮定する。

ＰｏＣクライアント自身が多重セッションをサポートし、ユーザが同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスを提供されようとすると判断される場合、ＰｏＣクライアントＡは、連結された多重セッションに対するメディア調整を要請する（Ｓ７０８）。この要請は、ＳＩＰメッセージであるre-INVITEメッセージ７１０を通じてＰｏＣサーバーに伝送されることができる。このre-INVITEメッセージ７１０は、メディア調整を要請する指示者、メディア調整の対象になるメディアタイプ、伝送連結方向（アップリンクまたはダウンリンク）、メディア調整を行う対象セッションの識別情報などを含むことができる。

一方、上記定義したパラメータは、標準ＳＩＰと互換するように２００ ＯＫ応答信号に含んで伝送されることもできる。ステップＳ７０８で、既に存在するセッション７００に対してのみメディア調整を要請するre-INVITEメッセージを送信することになる。上記パラメータが図７のステップＳ７１０からステップＳ７１２のようにre-INVITEメッセージである２００ ＯＫメッセージに含まれない場合、Ｓ７０２−Ｓ７０６で開設されたセッションに対しても伝送される。

re-INVITEメッセージ７１０を受信したＰｏＣサーバーＡは、当該メッセージを受信したことを知らせる２００ＯＫメッセージ７１２をＰｏＣクライアントＡに伝送する。

ＰｏＣクライアントＡは、ディスプレイ調整（display adaptation）を行う（Ｓ７１４）。ディスプレイ調整は、メディアストリームをＰｏＣクライアントＡでどんな形態でディスプレイするかを判断するものである。本発明でディスプレイ調整は、メディア調整の条件のうち１つとして使われることができる。すなわち、ＰｏＣクライアントＡでのディスプレイ形態を考慮したメディア調整を行うようにするために行われる。したがって、ＰｏＣサーバーＡは、当該ＰｏＣクライアントＡでのディスプレイ調整を通じて判断されたディスプレイ形態を反映し、ＰｏＣクライアントＡに伝送される各メディアストリームの大きさを判断するものである。例えば、複数のメディアストリームが全て同一の大きさでディスプレイされる場合、すべてのメディアストリームが同一の大きさを有するようにメディア調整が行われることができる。一方、複数のメディアストリームが各々異なる大きさでディスプレイされる場合、各々のメディアストリームは、ディスプレイ大きさに比例する大きさを有するようにメディア調整が行われることができる。勿論、メディア調整は、その他、ユーザの選択、あらかじめ定義された設定などの多様な条件によって行われることができる。

本発明で１つのＰｏＣクライアントに同時に提供されるメディアストリームの全大きさは、ＰｏＣシステムの伝送容量を考慮して判断されることができる。一般的に、１つのＰｏＣクライアントに同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供のために使われる伝送容量は、１つのＰｏＣクライアントに単一のＰｏＣマルチメディアサービス提供のために使われる伝送容量と同一に設定されることができる。その理由は、本発明の同時多重ＰｏＣマルチメディア提供により過度な負荷が作用することを防止しようとするメディア調整の趣旨から理解されることができる。勿論、これは、本発明の適用の一例に過ぎず、本発明は、これに限定されない。

２００ ＯＫメッセージ７０６を受信したＰｏＣクライアントＣは、これに対する応答メッセージであるＡＣＫメッセージ７１８を伝送する。

ＰｏＣクライアントＡと、既開設されたＰｏＣセッション７００を通じてＰｏＣクライアントＡとＰｏＣマルチメディア通信を行ったＰｏＣクライアントＢは、TBCP TB takenメッセージ及びTB confirmedメッセージ７２０を交換し、以後に行おうとする同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスの設定を行う。その後、ＰｏＣクライアントＡとＰｏＣクライアントＢとの間には、TBCP TB takenメッセージ及びTB confirmedメッセージ７２０の交換を通じた調整に対応したメディア７２２の伝送がなされる。一方、ＰｏＣサーバーＡは、ＰｏＣクライアントＢから受信されるメディアストリームを、ＰｏＣクライアントＡの要請に対応してメディア調整する（Ｓ７２４）。その後、ＰｏＣサーバーＡは、メディア調整を行ったメディアをＰｏＣクライアントＡに伝送する。

また、ＰｏＣクライアントＡとＰｏＣクライアントＣは、TBCP TB takenメッセージ及びTB confirmedメッセージ７２８を交換し、以後行う同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスのための設定を行う。その後、メディア７３０は、TBCP TB takenメッセージ及びTB confirmedメッセージ７２８の交換を通じたメディア調整（Ｓ７２４）を基盤にしてＰｏＣクライアントＡとＰｏＣクライアントＣとの間に伝送される。一方、ＰｏＣサーバーＡは、ＰｏＣサーバーＣから受信されるメディアストリームを、ＰｏＣクライアントＡの要請に対応してメディア調整する（Ｓ７３２）。その後、ＰｏＣサーバーＡは、メディア調整を行ったメディアをＰｏＣクライアントＡに伝送する。

一方、メディア調整を行った後、ＰｏＣクライアントＡは、伝送されるメディアに適したディスプレイを駆動し、ＰｏＣサーバー（Participating）からメディア調整されたマルチメディアストリームを受信し、ディスプレイすることができる。

本発明は、ダウンリンクに適用されることを参照して説明した。しかし、本発明は、アップリンクにも適用することができる。アップリンクに適用される場合、１つのＰｏＣクライアントが複数のメディアストリームを同時に伝送するようにすることができる。

前述したように、本発明は、ＳＩＰまたはＲＴＣＰを通じて行われることができる。ＲＴＣＰが使われる場合にも、INVITEメッセージに対するＳＩＰ応答までの過程は、ＳＩＰを使用する場合と同一である。しかし、ＲＴＣＰが使われる場合には、ＰｏＣクライアントからＰｏＣサーバー（Participating）へのメディア調整要請が独立的に開設された多重セッションのＲＴＣＰチャンネルを通じたＴＢＣＰまたはＭＢＣＰメッセージの伝送を通じて行われることができる。一方、ＲＴＣＰメッセージを利用したメディア調整の実行手続は、図７でステップＳ７１０乃至ステップＳ７１２に代わって開設されたセッションにＲＴＣＰメッセージを伝送する手続に代替することができるので、追加的な図面を省略する。

次に、本発明の適用のために使われるメッセージフォーマットを説明する。

まず、ＳＩＰメッセージフォーマットについて説明する。

本発明では、図８に示された形態のＳＩＰ基盤のＭＢＣＰ ＭＩＭＥパラメータが指定されることができる。図８のＭＢＣＰ ＭＩＭＥパラメータのうち、ＰｏＣシステムをサポートするために導入されたアプリケーションメディアタイプのフォーマット値である“ＴＢＣＰ（Talk Burst Control Protocol）”のパラメータ値が追加に拡張された部分である。ここで、ＴＢＣＰは、今後マルチメディアサポートを表記するためにＭＢＣＰに変更可能である。従来のシステムは、queue、time stamp、tb_priorityなどのパラメータをＴＢＣＰフォーマットの特性値（attribute）として設定している。本発明では、ＰｏＣサーバー（Participating）とＰｏＣクライアントとの間のマルチメディア多重セッションの伝送環境を考慮して新しいＴＢＣＰオプションパラメータを提案する。新しいＴＢＣＰオプションパラメータを‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’と称する。しかし、本発明は、この名称に限定されず、使われる用語に対しては、同一の機能を有する全てのパラメータに対して適用されることができる。

本実施形態は、‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’のフィールド値が０〜４に設定された場合を示している。ｍｂ＿ａｄａｐｔの各フィールド値は、次のような意味を有することができる。

−‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールドが省略されるか、‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールド値が‘０’である場合：メディア調整を要請しない。

−‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールド値が‘１’である場合：メディア調整要求、ビデオ、ダウンリンク
−‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールド値が‘２’である場合：メディア調整要求、イメージ、ダウンリンク
−‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールド値が‘３’である場合：ビデオ、アップリンク
−‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールド値が‘４’である場合：イメージ、アップリンク
前述した‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’の設定を参照する場合、図８は、ＭＩＭＥボディー部に含まれたＴＢＣＰオプションパラメータ‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’値が‘２’なので、ＰＦにダウンロード方向のイメージストリームをメディア調整した後に伝送するように要請することが分かる。

さらに、上記実施形態で省略されたが、視覚メディアは、‘テキスト’を含むこともでき、‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’フィールド値を拡張して同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスのメディアタイプとして定義することもできる。

ＴＢＣＰオプションパラメータ‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’は、特別なメディアに対する同時多重受信の提案のためにＰｏＣクライアントによりＳＩＰセッション変形（Modification）メッセージに含まれる。したがって、ＰｏＣサーバーが‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’を含むＡＣＫメッセージを伝送することによって、オーバーラップ（Overlapped）されたメディア（オーディオとビデオ）は、多重セッションを通じてＰｏＣクライアントに同時に伝送される。また、メディア調整（media adaption）は、ＴＢＣＰオプションパラメータ‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’の値によって行われることができる。

一方、ＭＩＭＥパラメータは、一般的なＳＩＰ機能に互換するので、ＳＩＰ応答メッセージに使われ、メディア調整機能を要請することもできる。この場合、送信側ＰｏＣサーバーまたはクライアントは、ＡＣＫメッセージに‘ｍｂ＿ａｄａｐｔ’応答値を含むことによって、同時多重受信とメディア調整が行われる。例えば、図７で、ＰｏＣクライアントＡは、ＰＦであるＰｏＣサーバー（Participating）に伝送する２００ ＯＫメッセージ７０６に前述したＭＩＭＥパラメータを挿入し、ＰｏＣサーバー（Participating）から当該ＰｏＣセッションのメディア調整を要請することもできる。ＳＩＰ応答信号を利用する場合、応答した当該セッションに対してはre-INVITE要請をしなくてもよいという長所がある。

図９は、ＰｏＣクライアントがＰｏＣサーバー（Participating）からメディア調整を要請するためにＰｏＣセッションを通じて伝送されるＲＴＣＰメッセージフォーマットを示す図である。

第１行は、バージョン情報、サブタイブ（sub type）情報及びパケットタイプ（packet type）、パケット長さ（packet length）などを表示する。第２行は、メディア調整を行うＰｏＣサーバー（Participating）のアドレス情報を含む。第３行は、ＰｏＣリリースバージョン（release version）を表示する。第４行は、メディア調整のタイプを表示し、以後のビット情報は、ゼロパディング値と置くことができる。第５行は、メディア調整を行うＰｏＣセッションを識別するための‘PoC Session Identity’の有無を表示するためのSDES item contentを表示する。SDES item contentは、今後の拡張のために追加情報（additional information）部を利用することができる。第６行から最後の行までは、第５行に含まれたSDES itemに対する実際ＳＩＰ ＵＲＩ情報を表記することによって、メディア調整の対象ＰｏＣセッションを指定する。前述した各行は、３２ビット（bit）の大きさを有する。

図１０は、図９に示されたSDES item contentとSDES itemsに含まれるパラメータフォーマットと値（value）を示す。

メディア調整タイプは、０から４の値を有することができ、ビデオ／イメージに対するＤＬ／ＵＰ時の調整を指示する。また、SDES item contentは、調整を行う各セッションの識別子が含まれるかを二進法で表示することができる。例えば、SDES item contentは、対象セッションが存在する場合は‘１’で、対象セッションが存在しない場合は‘０’で表示することができる。

一方、上記実施形態で省略されたが、視覚メディアは、‘テキスト’を含むこともでき、上記ＲＴＣＰメッセージのメディア調整タイプのフィールド値を確張し、テキストに対するダウンリンク／アップリンクを定義し、同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスを要請することもでき、これは、本特許の提案技術に含まれると言える。

前述したように、本発明によれば、１つのＰｏＣクライアントに対して同時に複数のＰｏＣマルチメディアサービス提供が可能になる。また、本発明は、１つのＰｏＣクライアントに対して同時に提供されるメディアストリームの各々に対するメディア調整を通じて伝送容量の増加に起因してＰｏＣシステムに発生する負荷を減少させることができる。

一般的なＰｏＣシステムの構造を示す図である。 一般的なＰｏＣサーバーの概略的な構造を示す図である。 ＰｏＣサーバーのControlling PoC FunctionブロックとParticipating PoC Functionを示す概念図である。 本発明のＰｏＣ端末とＰｏＣサーバーのブロック構成図である。 本発明の第１実施形態による同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供のためにＰｏＣクライアントにより行う過程を示す手順流れ図である。 本発明の第２実施形態による同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供のためにＰｏＣサーバーにより行う過程を示す手順流れ図である。 本発明の第３実施形態による同時多重ＰｏＣマルチメディア提供を行うためのＰｏＣクライアントとＰｏＣサーバーとの間のＳＩＰ基盤の信号流れ図である。 本発明で使われるＳＩＰ基盤のＭＢＣＰ ＭＩＭＥパラメータの一例を示す図である。 ＰｏＣクライアントがＰｏＣサーバーにメディア調整を要請するためにＰｏＣセッションを通じて伝送するＲＴＣＰメッセージフォーマットを示す図である。 図９に示されたSDES item contentとSDES itemsに含まれるパラメータフォーマットと値を示す図である。

Claims (24)

1. ＰｏＣ（Push To Talk over Cellular）システムにおける同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスを提供する方法であって、
   既開設されたＰｏＣセッションを通じてマルチメディアＰｏＣサービスを実行中のＰｏＣ端末に対する新しいＰｏＣマルチメディアセッション開設要請を受信する過程と、
   前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを判断する過程と、
   前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかによって前記ＰｏＣ端末に既に伝送中のマルチメディアデータ及び新たに伝送されるマルチメディアデータの大きさを調節する過程と、
   前記調節されたデータを前記ＰｏＣ端末に伝送する過程と、
   を含むことを特徴とする同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
2. 前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを判断する過程は、
   前記ＰｏＣ端末の自動応答モードが設定されているかを判断する過程と、
   自動応答モードが設定されたＰｏＣ端末に対して、あらかじめ格納されている設定情報を検出し、前記ＰｏＣ端末が多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを判断する過程と、
   を含むことを特徴とする請求項１に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
3. 前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかの判断過程は、
   前記ＰｏＣ端末に同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを問い合わせるメッセージを伝送する過程と、
   前記ＰｏＣ端末から前記問い合わせメッセージに対する応答メッセージを受信し、前記メッセージに含まれた情報を検出し、前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを判断する過程と、
   を含むことを特徴とする請求項１に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
4. 前記問い合わせメッセージ及び応答メッセージは、ＳＩＰ（Session Initiation Protocol）またはＲＴＣＰ（Realtime Transport Control Proto- col）を用いて伝送されることを特徴とする請求項３に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
5. 前記メディア調整は、同時に提供されるマルチメディアセッションの個数に基づいて行われることを特徴とする請求項１に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
6. 前記メディア調整は、要請されるディスプレイ形態に基づいて行われることを特徴とする請求項５に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
7. 前記メディア調整は、最大ディスプレイ数、ディスプレイの分割割合、画面サイズのうち、少なくとも１つを含む、あらかじめ設定された規則に従って行われることを特徴とする請求項１に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
8. 前記メディア調整は、前記ＰｏＣ端末の要請に従って行われることを特徴とする請求項１に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供方法。
9. 同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスの提供のために使われるメッセージであって、
   メディア調整を要請するか、アップリンクまたはダウンリンクのいずれであるのか、メディアデータの種類、を示すＴＢＣＰ（Talk Burst Control Protocol）オプションパラメータを含むことを特徴とするＳＩＰメッセージ。
10. ＰｏＣサーバーで同時多重ＰｏＣマルチメディアサービスを提供する装置であって、
    複数のＰｏＣマルチメディアセッションを管理するＰＦ（Participating PoC Function）コンポーザと、
    前記ＰＦコンポーザを通じて受信され、１つのＰｏＣ端末に連結される複数のＰｏＣマルチメディアセッションを通じて伝送されるメディアデータの大きさを調整するメディア調整部と、
    前記メディア調整部により調整されたメディアデータをＰｏＣ端末に伝送するメディア伝送部と、
    を含むことを特徴とする同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置。
11. 前記１つのＰｏＣ端末に連結される複数のＰｏＣマルチメディアセッションは、既設定された少なくとも１つのＰｏＣマルチメディアセッションと、前記既設定されたＰｏＣマルチメディアセッションの終了前に新たに要請されるＰｏＣマルチメディアセッションと、を含むことを特徴とする請求項１０に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置。
12. 前記メディア調整部は、同時多重マルチメディアセッションをサポートし、メディア調整を要請するＰｏＣ端末に伝送されるメディアデータに対してメディア調整を行うことを特徴とする請求項１０に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置。
13. 前記メディア調整部は、当該ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを確認するために当該ＰｏＣ端末の自動応答モード設定情報を参照することを特徴とする請求項１２に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置。
14. 前記メディア調整部は、当該ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを確認するために、当該ＰｏＣ端末との問い合わせ応答を行うことを特徴とする請求項１２に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置。
15. 前記問い合わせ応答は、ＳＩＰまたはＲＴＣＰを用いて行われることを特徴とする請求項１４に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供装置。
16. 同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システムであって、
    ＰｏＣサービスを提供されるＰｏＣ端末と、
    前記ＰｏＣ端末に対する複数のＰｏＣマルチメディアセッション設定を要請される場合、前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを確認し、前記ＰｏＣ端末が多重マルチメディアセッションをサポートし、メディア調整を要請する端末である場合、前記複数のＰｏＣマルチメディアセッションを通じて前記ＰｏＣ端末に伝送されるメディアデータの大きさを調節し、前記ＰｏＣ端末に伝送するＰｏＣサーバーと、
    を含むことを特徴とする同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
17. 前記ＰｏＣ端末とＰｏＣサーバーとの間にＳＩＰ基盤通信を提供するＳＩＰ／ＩＰ（Internet Protocol）コアをさらに含むことを特徴とする請求項１６に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
18. 前記ＰｏＣサーバーは、
    複数のＰｏＣマルチメディアセッションを管理するＰＦ（Participating PoC Function）コンポーザと、
    前記ＰＦコンポーザを通じて受信され、１つのＰｏＣ端末に連結される複数のＰｏＣマルチメディアセッションを通じて伝送されるメディアデータの大きさを調整するメディア調整部と、
    前記メディア調整部により調整されたメディアデータをＰｏＣ端末に伝送するメディア伝送部と、
    を含むことを特徴とする請求項１６に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
19. 前記１つのＰｏＣ端末に連結される複数のＰｏＣマルチメディアセッションは、既設定された少なくとも１つのＰｏＣマルチメディアセッションと、前記既設定されたＰｏＣマルチメディアセッションの終了前に新たに要請されるＰｏＣマルチメディアセッションであることを特徴とする請求項１６に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
20. 前記ＰｏＣサーバーは、同時多重マルチメディアセッションをサポートし、メディア調整を要請するＰｏＣ端末に伝送されるメディアデータ対してのみメディア調整を行うことを特徴とする請求項１６に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
21. 前記ＰｏＣサーバーは、前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを確認するために、前記ＰｏＣ端末の自動応答モード設定情報を参照することを特徴とする請求項２０に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
22. 前記ＰｏＣサーバーは、前記ＰｏＣ端末が同時多重マルチメディアセッションをサポートするか及びメディア調整を要請するかを確認するために、前記ＰｏＣ端末との問い合わせ応答を行うことを特徴とする請求項２０に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
23. 前記問い合わせ応答は、ＳＩＰまたはＲＴＣＰを用いて行われることを特徴とする請求項２２に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。
24. 前記ＰｏＣ端末は、
    前記ＰｏＣサーバーとのパケットデータ送受信を行うメディア伝送部と、
    前記メディア伝送部を通じて受信されたメディアデータをディスプレイするためのデータ処理を行うディスプレイ制御部と、
    前記ディスプレイ制御部からディスプレイ処理されたデータを入力され、ディスプレイするディスプレイ部と、
    を含むことを特徴とする請求項１６に記載の同時多重ＰｏＣマルチメディアサービス提供システム。

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