JP2009500412A - 癌の処置のための、抗ctla−4抗体とcpgモチーフ含有合成オリゴデオキシヌクレオチドとの組み合わせ治療 - Google Patents

癌の処置のための、抗ctla−4抗体とcpgモチーフ含有合成オリゴデオキシヌクレオチドとの組み合わせ治療 Download PDF

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Abstract

本発明は、免疫刺激ヌクレオチド(すなわち、CpG ODN PF3512676)と組み合わせた、抗CTLA−4抗体(特に、ヒトCTLA−4に対するヒト抗体(例えば、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、およびMDX−010のアミノ酸配列を有する抗体)の癌の処置のための投与に関する。本発明は、癌のネオアジュバント療法、アジュバント療法、第一選択療法、第二選択療法、および第三選択療法として、癌が局在化していようと転移していようと、連続したこの疾患の任意の時点で(例えば、癌の任意の段階で)、抗CTLA−4抗体とCpG ODN PF3512676との組み合わせを投与することに関する。

Description

(関連出願)
本出願は、「ANTI−CTLA−4 ANTIBODY AND CpG−MOTIF−CONTAINING SYNTHETIC OLIGODEOXYNUCLEOTIDE COMBINATION THERAPY FOR CANCER TREATMENT」という題がついている、2005年7月7日に出願された、本明細書中に参考文献としてその全内容が援用されている米国仮出願第60/697082号に対する優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、CpGオリゴヌクレオチドと組み合わせた抗CTLA−4抗体の、癌の処置のための使用に関する。
癌治療に対する代替的なアプローチは、腫瘍それ自体を標的とすることよりもむしろおよび/またはこのことに加えて、免疫系を標的とすること(「免疫治療」)である。免疫治療の潜在的な利益は、正常細胞に対する有害な影響を最小にする一方、腫瘍に対する患者自身の免疫反応を増大させることにより、改善された効力を提供することである。
細胞傷害性Tリンパ球関連抗原4(CTLA−4;CD152)は、活性化されたT細胞上に発現される細胞表面レセプターである。CTLA−4に対する天然のリガンドは、抗原提示細胞(APC、樹状細胞、活性化されたB細胞、および単球が挙げられる)上に存在する、B7.1(CD80)およびB7.2(CD86)である。CTLA−4は、T細胞の活性化をダウンレギュレートし、そして免疫学的恒常性を維持するように作用する、タンパク質の免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーのメンバーである。特に、CD28およびCTLA−4は、抗原に対する反応を決定する際にT細胞により統合された相反するシグナルを伝達すると考えられる。抗原によるT細胞レセプターの刺激の結果は、CD28共刺激シグナル、およびCTLA−4由来の抑制シグナルにより調節される。この結果はまた、T細胞上のCD28またはCTLA−4と抗原提示細胞上に発現されるB7分子との相互作用により決定される。
実験による証拠は、CTLA−4に対するB7の結合が、負の調節シグナルをT細胞に伝達すること、ならびにこの負のシグナルを遮断することが、動物モデルにおいて、増大したT細胞免疫機能および抗腫瘍活性をもたらすことを示す(非特許文献1;非特許文献2)。いくつかの研究は、抗マウスCTLA−4遮断mAbを用いたマウスの処置が、様々なマウス固形腫瘍(確立された腫瘍を含む)のT細胞媒介性殺傷を著しく増大させ、そして抗腫瘍免疫を誘導し得ることを明らかにしてきた(非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6;Hansonらの特許文献1)。さらに、ヒトにおけるCTLA−4の多型性は、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチおよびI型糖尿病)の増加した危険性と関連してきた。
さらに、Allisonらの特許文献2は、腫瘍細胞増殖を減少させるためのCTLA−4遮断薬の投与に言及する。特許文献3(2000年6月29日に公開された)は、ヒト抗CTLA−4抗体、および癌の処置におけるそれらの抗体の使用に言及する。特許文献4(2001年3月1日に公開された)は、さらなるヒト抗CTLA−4抗体、および癌の処置におけるこのような抗体の使用に言及する。特許文献5(1993年1月7日に公開された)は、CTLA−4−Ig融合タンパク質に反応性のモノクローナル抗体による細胞相互作用の調節に言及する。特許文献6(2000年6月8日に公開された)は、T細胞を刺激するためのCTLA−4遮断薬と腫瘍ワクチンとの組み合わせに言及する。特許文献7は、CTLA−4抗体を用いて記憶反応を促進する方法に言及する。従って、抗腫瘍反応を増大および/または延期するためにCTLA−4の結合を阻害することを含む、治療薬の開発に対する可能性が、当該分野において明らかにされてきた。
細菌DNAは、B細胞およびナチュラルキラー細胞を活性化する免疫刺激効果を有する(非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9;そして非特許文献10に概説されている)。細菌DNAの免疫刺激効果は、特定の塩基の関係(CpGモチーフ)中にメチル化されていないCpGジヌクレオチドが存在することの結果であり、このCpGモチーフは、細菌DNAにおいて共通であるが、脊椎動物DNAにおいてはメチル化されており、十分には提示されていない(非特許文献11;非特許文献12)。細菌DNAの免疫刺激効果は、これらのCpGモチーフを含む合成オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)を用いて模倣され得る。このようなCpG ODNは、ヒトおよびマウスの白血球に対して高度の刺激効果を有し、このような効果としては、B細胞の増殖、サイトカインおよび免疫グロブリンの分泌、ナチュラルキラー(NK)細胞の溶解活性、IFN−γの分泌、ならびに共刺激分子を発現しかつサイトカイン(特に、Th1様T細胞反応の進展を促す点で重要であるTh1様サイトカイン)を分泌する樹状細胞(DC)および他の抗原提示細胞の活性化が挙げられる。天然のホスホジエステル骨格であるCpG ODNの免疫刺激効果は、このCpGモチーフが、メチル化されるか、GpCに変化されるか、または別の方法で除去もしくは改変される場合に、この効果が劇的に低下するという点で、高度にCpG特異的である(非特許文献11;非特許文献13)。
以前は、上記免疫刺激効果が、プリン−プリン−CpG−ピリミジン−ピリミジン配列という関係でCpGモチーフを必要とすると考えられていた(非特許文献11;非特許文献14;非特許文献15;非特許文献16)。しかしながら、今では、マウスリンパ球が、この関係ではない関係で、ホスホジエステルCpGモチーフに対してとてもよく反応し(非特許文献17)、そしてヒトB細胞および樹状細胞についても同じことが当てはまることは、明らかである(非特許文献13;非特許文献18)。
CpG ODNの1つのクラスは、B細胞を活性化することに対して効力があるが、IFN−αを誘導することおよびNK細胞の活性化の点で相対的に弱い;このクラスは、Bクラスと呼ばれてきた。このBクラスCpGオリゴヌクレオチドは、典型的に、十分に安定化され、そして一定の好ましい塩基関係の範囲内で、メチル化されていないCpGジヌクレオチドを含む。例えば、特許文献8;特許文献9;特許文献10;特許文献11;特許文献12;および特許文献13を参照のこと。
米国特許第6,682,736号明細書 米国特許第5,811,097号明細書 国際公開第WO 00/37504号パンフレット 国際公開第WO 01/14424号パンフレット 国際公開第WO 93/00431号パンフレット 国際公開第WO 00/32231号パンフレット 国際公開第WO 03/086459号パンフレット 米国特許第6,194,388号明細書 米国特許第6,207,646号明細書 米国特許第6,214,806号明細書 米国特許第6,218,371号明細書 米国特許第6,239,116号明細書 米国特許第6,339,068号明細書 ThompsonおよびAllison,Immunity,1997年,7,p.445−450 McCoyおよびLeGros,Immunol.& Cell Biol.1999年,77,p.1−10 Leachら,Science,1996年,271,p.1734−1736 Kwonら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1997年,94,p.8099−8103 Kwonら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1999年,96,p.15074−15079 Yangら,Cancer Res.1997年,57,p.4036−4041 Tokunaga,T.ら,Jpn.J.Cancer Res.1988年,79,p.682−686 Tokunaga,T.ら,JNCI,1984年,72,p.955−962 Messina,J.P.ら,J.Immunol.1991年,147,p.1759−1764 Krieg,In:Applied Oligonucleotide Technology,CA.SteinおよびA.M.Krieg(編集),John Wiley and Sons,Inc.,New York,NY,1998年,p.431−448 Kriegら,Nature,1995年,374,p.546−549 Krieg,Biochim.Biophys.Acta,1999年,93321,p.1−10 Hartmannら,Proc.Natl.Acad.Sci USA,1999年,96,p.9305−10 Pisetsky,J.Immunol.1996年,156,p.421−423 Hackerら,EMBO J.1998年,17,p.6230−6240 Lipfordら,Trends in Microbiol.1998年,6,p.496−500 Yiら,J.Immunol.1998年,160,p.5898−5906 Liang,J.Clin.Invest.1996年,98,p.1119−1129
抗腫瘍反応を誘導するための抗CTLA−4抗体またはODNの個々での使用は、癌の処置における大きな見込みを保有するが、このような免疫治療のアプローチで、腫瘍(特に、固形腫瘍)を処置するための新規の治療薬を開発する必要性が、依然として存在する。
(発明の要旨)
新しい治療レジメンの開発(特に、現在の化学療法の細胞傷害の副作用を減少させるが、患者の免疫系の抗腫瘍活性を増大させるかまたは増強する能力を有するレジメン)が、必要である。本発明は、このようなレジメンを提供する。
従って、一実施形態において、本発明は、癌の処置を必要とする患者における、癌の処置のための方法を提供し、この方法は、この患者に、治療的に有効な量の抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分を、治療的に有効な量のCpG ODN PF3512676(CpG 7909(ProMuneとしても公知);TCG TCG TTT TGT CGT TTT GTC GTT;配列番号37)と組み合わせて投与する工程を包含する。一実施形態において、上記方法は、非ワクチン方法である。
一実施形態において、上記CpG ODNは、毎日、2日毎に、週2回、または週1回投与される。
一実施形態において、上記処置は、ネオアジュバント(neoadjuvant)療法、アジュバント療法、第一選択療法(first−line therapy)、第二選択療法(second−line therapy)、および第三選択療法(third−line therapy)からなる群から選択される治療である。
上記実施形態に依存して、上記癌は、脳の癌、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、胃癌、頭頸部癌、肝臓癌、肺癌、メラノーマ、急性骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎細胞癌、および肉腫からなる群から選択される。
一実施形態において、上記治療的に有効な量の上記ヒト抗CTLA−4抗体は、約0.1mg/kg〜50mg/kg、または約0.3mg/kg〜20mg/kgの範囲にわたる(少なくとも1mg/kg、少なくとも3mg/kg、少なくとも6mg/kg、少なくとも10mg/kg、および少なくとも15mg/kgからなる群から選択される治療的に有効な量の上記ヒト抗CTLA−4抗体が挙げられるが、これらに限定されない)。
一実施形態において、上記抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分は、以下:(a)約10−8以上のCTLA−4結合親和性を有しかつCTLA−4とB7−1との間の結合、およびCTLA−4とB7−2との間の結合を阻害する、ヒト抗体;(b)4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体に由来するCDR配列に対応する少なくとも1つのヒトCDR配列を含むアミノ酸配列を有する、ヒト抗体;(c)4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1.、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体の重鎖および/または軽鎖のアミノ酸配列を有する、ヒト抗体;(d)CTLA−4との結合を、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの抗体と競合する(compete)、抗体またはその抗原結合部分;ならびに(e)CTLA−4との結合を、4.1.1、4.8.1、4.10,2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体のアミノ酸を有する少なくとも1つの抗体と交差競合する(cross−compete)、抗体またはその抗原結合部分からなる群から選択される、少なくとも1つの抗体である。
別の実施形態において、上記抗体は、4.1.1、4.13.1、11.2.1、および10D1からなる群から選択される抗体のアミノ酸配列を有するヒト抗体である。関連する実施形態において、上記抗体またはその抗原結合部分は、重鎖および軽鎖を含み、ここで、この重鎖の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列およびこの軽鎖の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列は、(a)配列番号3のアミノ酸配列および配列番号9のアミノ酸配列;(b)配列番号15のアミノ酸配列および配列番号21のアミノ酸配列;(c)配列番号27のアミノ酸配列および配列番号33のアミノ酸配列;(d)配列番号1の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列および配列番号7の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列;(e)配列番号13の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列および配列番号19の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列;(f)配列番号25の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列および配列番号31の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列;ならびに(g)抗体10D1の可変ドメインのアミノ酸配列からなる群から選択される。
別の関係する実施形態において、上記抗体またはその抗原結合部分は、(a)配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号10、配列番号11および配列番号12に示されているアミノ酸配列を含む抗体;(b)配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号22、配列番号23および配列番号24に示されているアミノ酸配列を含む抗体;ならびに(c)配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号34、配列番号35および配列番号36に示されているアミノ酸配列を含む抗体からなる群から選択される抗体である。
さらなる別の関係する実施形態において、上記抗体またはその抗原結合部分は、配列番号27に示されているアミノ酸配列を有する重鎖可変領域および配列番号33に示されているアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む。
さらなる別の関係する実施形態において、上記抗体は、(a)配列番号2および配列番号8に示されているアミノ酸配列を含む抗体;(b)配列番号14および配列番号20に示されているアミノ酸配列を含む抗体;ならびに(c)配列番号26および配列番号32に示されているアミノ酸配列を含む抗体からなる群から選択される。
一実施形態において、上記抗体は、上記CpG ODN PF3512676の投与の1〜7日前に投与される。この実施形態および他の実施形態において、上記CpG ODNは、上記抗体の約1〜100日後に投与される。
一実施形態において、上記CpG ODNは、皮下に投与される。
別の実施形態において、上記CpG ODNは、1日当たり1mg〜50mgの量で投与される。
別の局面において、本発明は、癌の処置のための薬学的組成物を提供し、この組成物は、治療的に有効な量の抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分、および治療的に有効な量のCpG ODN PF3512676、および薬学的に受容可能なキャリアを含む。
本発明のこれらの実施形態および他の実施形態は、本明細書中に、より詳細に記載されている。
本発明の限定の各々は、本発明の様々な実施形態を含み得る。従って、任意の1つの要素または要素の組み合わせを含む本発明の限定の各々は、本発明の各局面において含まれ得ることが、予期される。本発明は、以下の記載において示されているかまたはその図面において説明されている構成の詳細および構成要素の配置に本発明を適用することにおいて限定されない。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行されることが可能である。
本明細書中に用いられている語句および専門用語は、説明の目的のためであり、限定とみなされるべきではない。「含む(including)」、「含む(comprising)」、または「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(involving)」、およびその変形物の本明細書中の使用は、その後に挙げられている項目およびその均等物ならびにさらなる項目を含むことを意味する。
上記の要旨、および下記の発明の詳細な説明は、添付される図面に関連して読まれる場合に、よりよく理解される。説明の目的のために、本発明の図面は、現在好ましい実施形態を示す。しかしながら、本発明は、示されている正確な配置および手段に限定されないことが、理解されるべきである。
(発明の詳細な説明)
本発明は、抗CTLA−4抗体とCpG ODN(すなわち、CpG ODN PF3512676)との組み合わせを共投与する(co−administrating)工程を包含する、癌の処置のための新規の治療方法に関する。本発明に従って処置される癌としては、膀胱癌、脳腫瘍、乳癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、胃腸の癌、頭頸部癌、肝細胞癌、ホジキン病、カポジ肉腫、急性白血病および慢性白血病、皮膚T細胞白血病、骨髄性白血病およびリンパ球性白血病、肺癌(非小細胞肺癌が挙げられる)、メラノーマ、非ホジキンリンパ腫、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎細胞癌、皮膚の扁平上皮癌、甲状腺癌、ならびに多くの他の癌のうちの他の型の癌および肉腫(例えば、脂肪肉腫、骨肉腫)が挙げられるが、これらに限定されない。様々な実施形態において、上記方法は、癌のためのネオアジュバント療法、アジュバント療法、第一選択療法、第二選択療法、または第三選択療法のための抗体と組み合わせて、CpG ODN PF3512676を投与する工程を包含する。
本発明において使用できる抗体、およびそれらを生成する方法は、WO 00/37504として2000年6月29日に公開された国際出願第PCT/US99/30895号、2002年4月12日に公開された欧州特許出願第EP 1262193 A1号、米国特許第6,682,736号として現在発行されている米国特許出願第09/472,087号、米国特許出願公開第2002/0086014号として現在公開されている米国特許出願第09/948,939号(例えば、MDX−010,Medarex,Princeton,NJ)において記載されており、これらの各々は、参考文献として本明細書中に全体が援用されている。これらの抗体に関するアミノ酸配列および核酸配列についての情報が本明細書中に提供されているが、さらなる情報は、米国特許第6,682,736号、ならびに公開されている出願であるWO 00/37504、EP 1262193、およびUS2002/0086014において見出され得る;これらの出願において示されている配列は、本明細書によって本明細書中に参考文献として援用されている。
様々な癌を処置するためのこれらの抗体についての一定の使用は、全体が本明細書中に示されている、参考文献として援用されている米国特許出願公開第2003/0086930号として現在公開されている米国特許出願第10/153,382号において議論された。
本発明において用いられるCpG免疫刺激オリゴヌクレオチドは、BクラスCpG免疫刺激オリゴヌクレオチドである。BクラスCpG免疫刺激オリゴヌクレオチドは、各々、2001年2月27日および2001年5月29日に発行されたUSP6,194,388 B1および同6,239,116 B1において記載されてきた。本発明のCpG免疫刺激オリゴヌクレオチドは、CpG ODN PF3512676と呼ばれ、そして以下のヌクレオチド配列により定義される:
5’ TCG TCG TTT TGT CGT TTT GTC GTT 3’(配列番号37)。
CpG ODN PF3512676は、ヒトB細胞を強く活性化し、インターフェロン−αの誘導において最小の効果を有する。本明細書中に、より詳しく記載されているように、CpG ODN PF3512676は、同種またはキメラの骨格(ホスホジエステル骨格結合およびホスホロチオエート骨格結合が挙げられるが、これらに限定されない)を有し得る。
別の実施形態において、上記抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせは、少なくとも1つのさらなる治療剤(例えば、CTLA−4に対して指向性でない他のモノクローナル抗体(例えば、AVASTIN(ベバシズマブ)、MYELOTARG(ゲムツズマブ)、BEXXAR(トシツモマブ)、RITUXAN(リツキシマブ)、HERCEPTIN(トラスツズマブ))、または類似の効果を有するタンパク質リガンド;抗原提示細胞(樹状細胞、マクロファージ、B細胞、単球)を活性化する薬剤(1型インターフェロン(例えば、インターフェロンαおよびβ)が挙げられる);インターフェロンγ;BCG;任意の、および、全ての形態で腫瘍抗原を提供する薬剤(タンパク質抗原、ペプチド抗原、細胞全体の溶解産物およびそれらの誘導体が挙げられる);遺伝的にコードされた抗原(例えば、アデノウイルスにコードされた抗原);免疫性を増大させるためにインビボまたはエクスビボのいずれかで改変されてきた免疫系の細胞構成成分(例えば、自己由来の樹状細胞、リンパ球、熱ショックタンパク質など);化学療法剤(多数の化学療法剤の中で、例えば、シクロホスファミド、メトトレキサート、エトポシド、アドリアマイシン、タキサン類(taxanes)、フルオロウラシル、シトシン アラビノシド(AraC)、および白金含有薬剤が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない)と共に投与される。抗原の例としては、PSA抗原(例えば、PROSTVAC/TRICOM)およびメラノーマ由来のgp100抗原が挙げられる。上記組み合わせはまた、サイトカインまたは増殖因子(例えば、GM−CSFが挙げられるが、これに限定されない)と組み合わせて投与され得る。
一実施形態において、上記処置の方法は、非ワクチン方法である。本明細書中に用いられている、非ワクチン方法は、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との組み合わせが、抗原に対する免疫反応を刺激するために、内因性抗原と共に用いられないことを意味する。しかしながら、非ワクチン方法は、内因性抗原に対する免疫反応を刺激する工程を包含し得る。内因性抗原は、インビボで癌細胞または集団により発現、放出または脱離される(shed)抗原を含む。
(I.定義)
本明細書中にそうでないことが定義されない限り、本発明に関して用いられている科学用語および専門用語は、当業者により一般的に理解されている意味を有する。さらに、文脈によりそうでないことが必要とされない限り、単数形は、複数形を含むものとし、そして、複数形は、単数形を含むものとする。一般的に、本明細書中に記載されている細胞および組織の培養、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学ならびにタンパク質および核酸の化学ならびにハイブリダイゼーションに関して用いられている命名法、ならびにこれらの技術は、当該分野において周知であり、かつ、一般的に用いられているものである。
本発明の方法および技術は、一般的に、当該分野において周知の方法に従って、そして、そうでないことが示されていない限り、本明細書を通じて引用および議論されている様々な一般的な参考文献およびより特定の参考文献において記載されているように行われる。このような参考文献としては、例えば、本明細書中に参考文献として援用されているSambrookおよびRussell,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY(2001)、Ausubelら,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(2002)、ならびにHarlow and Lane Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1990)が挙げられる。酵素反応および精製技術は、製造者の説明書に従って、当該分野において達成されているかまたは本明細書中に記載されているように行われる。本明細書中に記載されている分析化学、合成有機化学、ならびに医薬品化学および薬化学に関して用いられている命名法、ならびにこれらの実験室用手順および技術は、当該分野において周知であり、かつ、一般的に用いられているものである。標準的な技術は、化学合成、化学的分析、薬剤の調製、処方および送達、ならびに患者の処置のために用いられる。
本明細書中に用いられている、以下の用語の各々は、この項において、それと関連付けられている意味を有する。
冠詞「a」および「an」は、この冠詞の文法上の目的語について1つ以上(すなわち、少なくとも1つ)であることを示すために本明細書中に用いられている。例として、「an element」は、1つの要素または1より多い要素を意味する。
本明細書中に用いられている、20個の従来のアミノ酸およびそれらの省略形は、従来の使用法に従う。本明細書中に参考文献として援用されているImmunology−A Synthesis(第2版,E.S.Golub および D.R.Gren編集,Sinauer Associates,Sunderland,Mass.(1991))を参照のこと。
従来の表記は、ポリペプチド配列を表すために、本明細書中に用いられている:ポリペプチド配列の左側の端は、アミノ末端であり;ポリペプチド配列の右側の端は、カルボキシル末端である。
「保存的なアミノ酸置換」は、アミノ酸残基が、類似の化学的性質(例えば、電荷または疎水性)を有する側鎖R基を有する別のアミノ酸残基により置換される、置換である。一般的に、保存的なアミノ酸置換は、実質的に、タンパク質の機能的な性質を変えない。2つ以上のアミノ酸配列が、保存的置換により、互いに異なる場合、配列同一性の%または類似性の程度は、この置換の保存的な性質について修正するために上側に調節され得る。この調節をするための方法は、当業者にとって周知である。例えば、Pearson,Methods Mol.Biol.243:307−31(1994)を参照のこと。
類似の化学的性質を有する側鎖を有するアミノ酸のグループの例としては、1)脂肪族側鎖:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン;2)脂肪族ヒドロキシル側鎖:セリンおよびスレオニン;3)アミドを含む側鎖:アスパラギンおよびグルタミン;4)芳香族側鎖:フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン;5)塩基性側鎖:リジン、アルギニン、およびヒスチジン;6)酸性側鎖:アスパラギン酸およびグルタミン酸;ならびに7)硫黄を含む側鎖:システインおよびメチオニンが挙げられる。好ましい保存的なアミノ酸置換のグループは、以下:バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リジン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタメート−アスパルテート、およびアスパラギン−グルタミンである。
あるいは、保存的置換は、本明細書中に参考文献として援用されているGonnetら,Science 256:1443−45(1992)に開示されているPAM250 log−likelihood matrixにおける正の値を有する、任意の変化である。「中程度に保存的な」置換は、上記PAM250 log−likelihood matrixにおける負ではない値を有する、任意の変化である。
好ましいアミノ酸置換は、(1)タンパク質分解に対する感受性を減少させる置換、(2)酸化に対する感受性を減少させる置換、(3)タンパク質複合体を形成する結合親和性を変える置換、および(4)このようなアナログの他の生理化学的性質または機能的性質を付与または改変する置換である。置換、欠失、および/または挿入を含むアナログは、天然に存在するペプチド配列を除く配列の様々なムテインを含み得る。例えば、単一または多数のアミノ酸置換(好ましくは、保存的なアミノ酸置換)は、天然に存在する配列において(好ましくは、分子間接触を形成するドメインの外側のポリペプチド部分において)作製され得る。保存的なアミノ酸置換は、親配列の構造的特徴を実質的に変えるべきでない(例えば、アミノ酸置換は、親配列内に生じるへリックスを壊す傾向を有するべきでないし、親配列を特徴づける他の型の二次構造を壊す傾向を有するべきでもない)。当該分野で認められているポリペプチドの二次構造および三次構造の例は、各々が本明細書中に参考文献として援用されているProteins,Structures and Molecular Principles(Creighton,Ed.,W.H.Freeman and Company,New York(1984));Introduction to Protein Structure(C.Branden および J.Tooze編集,Garland Publishing,New York,N.Y.(1991));ならびにThorntonら,Nature 354:105(1991)において記載されている。
配列同一性とも呼ばれる、ポリペプチドについての配列類似性は、典型的に、配列解析ソフトウェアを用いて測定される。タンパク質解析ソフトウェアは、様々な置換、欠失および他の改変(保存的なアミノ酸置換を含む)に割り当てられた類似性の程度を用いて、類似の配列をマッチさせる。例えば、GCGは、近縁関係のポリペプチド(例えば、異なる種の生物体に由来する相同なポリペプチド)間の配列相同性もしくは配列同一性または野生型タンパク質とそのムテインとの間の配列相同性もしくは配列同一性を決定するために、デフォルトパラメーターを用いて用いられ得る、プログラム(例えば、「Gap」および「Bestfit」)を含む。例えば、GCG版6.1を参照のこと。ポリペプチド配列はまた、デフォルトパラメーターまたは推奨されたパラメーターを用いたFASTAを用いて比較され得、GCG版6.1.FASTA(例えば、FASTA2およびFASTA3)におけるプログラムは、クエリ配列と検索配列との間の最良なオーバーラップ領域についてのアラインメントおよび配列同一性の%を提供する(Pearson,Methods Enzymol.183:63−98(1990);Pearson,Methods Mol.Biol.132:185−219(2000))。本発明の配列を異なる生物体に由来する多数の配列を含むデータベースと比較する場合の、別の好ましいアルゴリズムは、デフォルトパラメーターを用いたコンピュータープログラムのBLAST(特に、blastpまたはtblastn)である。例えば、本明細書中に参考文献として援用されているAltschulら,J.Mol.Biol.215:403−410(1990);Altschulら,Nucleic Acids Res.25:3389−402(1997)を参照のこと。
完全な「抗体」は、ジスルフィド結合により相互に結合されている、少なくとも2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖を含む。一般的に、Fundamental Immunology,第7章(Paul,W.編集,第2版.Raven Press,N.Y.(1989))(参考文献として全体が全ての目的のために援用されている)を参照のこと。各重鎖は、重鎖可変領域(HCVRまたはV)および重鎖定常領域(C)から構成される。上記重鎖定常領域は、3つのドメイン(CH1、CH2およびCH3)から構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(LCVRまたはV)および軽鎖定常領域から構成される。上記軽鎖定常領域は、1つのドメインCから構成される。上記V領域およびV領域はさらに、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存的な領域に散在した、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変領域に細分され得る。各VおよびVは、以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4でアミノ末端からカルボキシル末端へと配置されている3つのCDRおよび4つのFRから構成される。各ドメインに対するアミノ酸のアラインメントは、Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,MD(1987 および 1991)),またはChothia & Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987);Chothiaら,Nature 342:878−883(1989)の定義に従う。
上記重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。上記抗体の定常領域は、宿主の組織または因子(免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)および古典的補体系の最初の構成成分(C1q)が挙げられる)に対する免疫グロブリンの結合を媒介し得る。
用語「抗体」は、完全な抗体の抗原(例えば、CTLA−4)に特異的に結合する能力を保持する、完全な抗体の抗原結合部分を含み得る。抗原結合部分は、組換えDNA技術によるかまたは完全な抗体の酵素的切断もしくは化学的切断により生成され得る。
抗原結合部分の例としては、(i)VLドメイン、VHドメイン、CLドメインおよびCH1ドメインからなる一価フラグメントである、Fabフラグメント;(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋により結合されている2つのFabフラグメントを含む二価フラグメントである、F(ab’)フラグメント;(iii)VHドメインおよびCH1ドメインからなるFdフラグメント;(iv)抗体の1本のアームのVLドメインおよびVHドメインからなるFvフラグメント、(v)Wardら,Nature 341:544−546(1989)において記載されている、VHドメインからなる単一ドメイン抗体(「dAb」);ならびに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられる。さらに、Fvフラグメントの2つのドメインであるVおよびVは、別々の遺伝子によりコードされているが、これらのドメインは、これらのドメインが、V領域およびV領域が対になって一価分子を形成する単一タンパク質鎖((scFv)として公知;例えば、Birdら.Science 242:423−426(1988);および Hustonら.Proc.Natl.Acad.Sci USA 85:5879−5883(1988)を参照のこと)として作製されることを可能にする合成リンカーにより、組換え方法を用いて結合され得る。このような単一鎖抗体は、参考文献により上記「抗体」に含まれている。
「二重特異性抗体」は、2つの異なる結合特異性を有する(例えば、米国特許第5,922,845号および米国特許第5,837,243号;Zeilder J.Immunol.163:1246−1252(1999);Somasundaram Hum.Antibodies 9:47−54(1999);Keler Cancer Res.57:4008−4014(1997)を参照のこと)。例えば、本発明は、細胞表面抗原(例えば、ヒトCTLA−4)に対する1つの結合部位、およびエフェクター細胞の表面上のFcレセプターに対する第二の結合部位を有する二重特異性抗体を提供する。本発明はまた、少なくとも3つの結合部位を有する多重特異性抗体を提供する。
用語「二重特異性抗体」はさらに、「ダイアボディ(diabodies)」を含む。「ダイアボディ」は、二価の二重特異性抗体であり、この抗体において、VドメインおよびVドメインは単一ポリペプチド鎖に発現しているが、同一鎖における2つのドメイン間で対になることが不可能である程短いリンカーを用いることにより、これらのドメインが別の鎖の相補的なドメインと対になることが強制され、そして2つの抗原結合部位が生成される(例えば、Holligerら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448(1993);Poljakら,Structure 2:1121−1123(1994)を参照のこと)。
本明細書中に交換可能に用いられている、用語「ヒト抗体」または「ヒト配列抗体」は、(存在する場合)ヒト生殖細胞系の免疫グロブリン配列由来の可変領域および定常領域を有する抗体を含む。本発明のヒト配列抗体は、ヒト生殖細胞系の免疫グロブリン配列によりコードされていないアミノ酸残基(例えば、インビトロでの無作為の突然変異誘発もしくは部位特異的な突然変異誘発によるかまたはインビボでの体細胞変異により導入される変異)を含み得る。しかしながら、本明細書中に用いられている、用語「ヒト抗体」は、別の哺乳動物種(例えば、マウス)の生殖細胞系由来のCDR配列が、ヒトフレームワーク配列内に移植された「キメラ」抗体(すなわち、「ヒト化」抗体またはPRIMATIZEDTM抗体)を含まないことを意図される。
本明細書中に用いられている用語「キメラ抗体」は、2つ以上の異なる抗体由来の領域を含む抗体を意味する。一実施形態において、1つ以上のCDRは、ヒト抗CTLA−4抗体に由来する。別の実施形態において、全てのCDRは、ヒト抗CTLA−4抗体に由来する。別の実施形態において、1つより多いヒト抗CTLA−4抗体由来のCDRは、キメラヒト抗体において組み合わせられる。例えば、キメラ抗体は、第一のヒト抗CD40抗体の軽鎖由来のCDR1、第二のヒト抗CTLA−4抗体の軽鎖由来のCDR2およびCDR3および第三のヒト抗CTLA−4抗体の軽鎖由来のCDR3を含み得、そしてその重鎖由来のCDRは、1つ以上の他の抗CD40抗体に由来し得る。さらに、上記フレームワーク領域は、1つの同じ抗CTLA−4抗体または1人以上の異なるヒトに由来し得る。
さらに、以前に本明細書中に議論された、キメラ抗体は、1つより多い種の生殖細胞系配列に由来する部分を含む抗体を含む。
抗体に関して本明細書中に用いられている、用語「競合する」により、第一の抗体またはその抗原結合部分が、第二の抗体またはその抗原結合部分との結合について競合し、ここで、この第一抗体とその同種のエピトープとの結合は、この第二抗体の不在下でのこの第一抗体の結合と比較して、この第二抗体の存在下で検出可能に減少することが意味される。上記第二抗体のそのエピトープに対する結合もまた、上記第一抗体の存在下で検出可能に減少するという選択肢は、あり得るが、必ずしもこの場合にあてはまらない。換言すれば、第二抗体がその各々のエピトープに対する第一抗体の結合を阻害することなく、この第一抗体が、そのエピトープに対する第二抗体の結合を阻害し得るということである。しかしながら、同一物に対してより多い程度であろうとより少ない程度であろうと、各抗体が、検出可能に、他の抗体とその同種のエピトープまたはリガンドとの結合を阻害する場合の抗体は、各々のエピトープの結合について互いに「交差競合する」と言われる。例えば、交差競合する抗体は、本発明の抗体(例えば、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1)が結合するエピトープまたはこのエピトープの一部分に結合し得る。競合する抗体および交差競合する抗体の両者は、本発明により含まれる。このような競合または交差競合が生じる機構(例えば、立体障害、コンフォメーションの変化、または共通のエピトープまたはその一部分に対する結合など)にかかわらず、本明細書中に提供されている教示に基づいて、当業者は、このような競合する抗体および/または交差競合する抗体が含まれており、そして本明細書中に開示されている方法に有用であり得ることを認める。
用語「エピトープ」は、免疫グロブリンまたはT細胞レセプターに対する特異的結合が可能である任意のタンパク質決定基を含む。エピトープの決定基は、通常、分子の化学的に活性な表面基(例えば、アミノ酸または糖の側鎖)からなり、そして、通常、三次元構造の性質、および特定の電荷の性質を有する。コンフォメーションエピトープおよび非コンフォメーションエピトープは、後者ではなくて前者に対する結合が、変性剤の存在下で失われるという点で、識別される。
本明細書中に用いられている、「特異的に結合する」という句により、特定の分子を認識し、そしてこれらの分子に結合するが、実質的に、試料中の他の分子を認識しないかまたは結合しない化合物(例えば、タンパク質、核酸、抗体など)が意味される。例えば、試料中の同種のリガンドを認識し、そしてこれに結合するが、実質的に、この試料中の他の分子を認識せず結合もしない、抗体またはペプチドインヒビター(例えば、同種の抗原CTLA−4に結合する抗CTLA−4抗体)。従って、示されているアッセイ条件の下で、特定された結合部分(例えば、抗体またはその抗原結合部分)は、好ましくは、特定の標的分子に結合し、試験試料中に存在する他の構成成分に対して有意な量で結合しない。様々なアッセイフォーマットは、目的の分子に特異的に結合する抗体を選択するために用いられ得る。例えば、固相ELISA免疫アッセイ、免疫沈降、BIAcoreおよびウェスタンブロット解析は、CTLA−4と特異的に反応する抗体を同定するために用いられる。特異的反応または選択的反応は、典型的に、バックグラウンドシグナルまたはノイズの少なくとも2倍であり、そしてより典型的には、バックグランドの10倍より高く、なお一層より具体的には、抗体は、平衡解離定数(K)が≦1μM、好ましくは≦100nM、そして最も好ましくは≦10nMである場合に、抗原に対して「特異的に結合する」と言われる。
用語「K」は、特定の抗体−抗原相互作用の平衡解離定数を指す。
本明細書中に用いられている、「実質的に純粋な」は、対象種が、存在する優勢的な種であり(すなわち、モル基準で、この対象種は、その組成物中の他のあらゆる個々の種よりも豊富である)、そして好ましくは、実質的に純粋な画分が、対象種(例えば、抗CTLA−4抗体)が、存在する全高分子種のうちの(モル基準で)少なくとも約50%を構成する組成物であることを意味する。一般的に、実質的に純粋な組成物は、上記組成物中に存在する全高分子種のうちの約80%よりも多く、より好ましくは、約85%、90%、95%、および99%よりも多くを構成する。最も好ましくは、上記対象種は、本質的に均質(通常の検出方法により、夾雑物質種は、その組成物中に検出され得ない)になるまで精製され、ここで、この組成物は、本質的に、単一の高分子種からなる。
本明細書中に用いられている、用語「有効量」、または「治療的に有効な量」により、哺乳動物(好ましくは、ヒト)に投与される場合に、その化合物の不在下で検出される反応と比較して検出可能な治療反応を媒介する量が意味される。治療反応(例えば、腫瘍増殖の阻害および/または減少した腫瘍増殖(腫瘍サイズの停止が挙げられる)、腫瘍サイズ、転移などが挙げられるが、これらに限定されない)は、極めて多くの当該分野で認められている方法(例えば、本明細書中に開示されているそのような方法が挙げられる)により、容易に評価され得る。
当業者は、本明細書中の投与される化合物または組成物の有効量が、変化し、そして、多数の因子(例えば、処置される疾患または状態、この疾患の段階、処置される哺乳動物の齢ならびに健康状態および身体状態、この疾患の重症度、投与される特定の化合物など)に基づいて、容易に決定され得ることを理解する。
「治療的に有効な量」または「有効量」は、腫瘍形成障害の以下のうちの1つ以上の症状を、ある程度まで検出可能に減少させるために必要とされる薬剤の量をいうことを意図する:1)癌細胞の数の減少;2)腫瘍サイズの減少;3)周辺の器官への癌細胞の浸潤の阻害(すなわち、ある程度まで遅らせること、好ましくは停止すること);3)腫瘍の転移の阻害(すなわち、ある程度まで遅らせること、好ましくは停止すること);4)ある程度までの腫瘍増殖の阻害;5)この障害に関連する1つ以上の症状を緩和することもしくはある程度まで減少させること;および/または6)抗癌剤の投与に関連する副作用を緩和することもしくは減少させることが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中に提供されている教示と組み合わせて、様々な活性化合物の中から選択し、そして因子(例えば、効力、相対的バイオアベイラビリティ、患者の体重、有害な副作用の重症度および好ましい投与様式)を評価することにより、実質的な毒性を引き起こさず、そして依然として特定の被験体を処置するために完全に有効である、有効な予防的処置または治療的処置のレジメンが、計画され得る。任意の特定の適用のための有効量は、因子(例えば、処置される疾患または状態、この疾患または状態の重症度、ならびに上記被験体の健康およびサイズ)に依存して、変化し得る。当業者は、極めて多くの実験を必要とすることなく、経験的に、CpG ODN PF3512676、抗CTLA−4抗体、および/または他の治療剤の有効量を決定し得る。
単独もしくは合わせたODNおよび/または抗体の治療的に有効な量は、最初に動物モデルから決定され得る。治療的に有効な用量はまた、特定のODNおよび/もしくは特定の抗体についてのヒトデータまたは同様の薬理学的活性を示すことが公知の他の化合物についてのヒトデータから決定され得る。より高度の用量は、非経口投与のために必要とされ得る。用いられる用量は、その投与された化合物の相対的バイオアベイラビリティおよび効力に基づいて調節され得る。上記の方法および当該分野において周知である他の方法に基づいて、最大の効力を達成するように用量を調節することは、完全に、当業者の能力の範囲内である。
本明細書中に用いられている用語、「指示書」は、本明細書中に列挙されている様々な疾患または障害に作用するか、これらを緩和または処置するためのキットにおける、本発明の化合物、組み合わせ、および/または組成物の有用性を伝えるために用いられ得る、出版物、記録、図、または任意の他の表現媒体を含む。必要に応じて、または代替的に、上記指示書は、細胞、組織、または哺乳動物における上記疾患または障害を緩和する1つ以上の方法(本明細書中の他の場所で開示されている方法を含む)を記載し得る。
上記キットの指示書は、例えば、本発明の化合物および/または組成物を含む容器に添付されても、この化合物および/または組成物を含む容器と共に輸送されてもよい。あるいは、受容者が上記指示書と上記化合物とを協同して用いることを意図して、上記指示書は、本発明の容器とは別々に輸送され得る。
本発明のODNおよび/または抗体は、薬剤取り出し容器において提供され得る。薬剤取り出し容器は、多数の薬剤保管区画を規定するパッケージであり、各区画は、個々の薬剤単位を収容するためのものである。薬剤の処置過程全体は、多数の薬剤保管区画において収容されている。
多数の薬剤保管区画を規定するパッケージは、個々の区画において薬剤を保有する、任意の型の使い捨ての薬学的パッケージまたはカードであり得る。例えば、上記パッケージは、カードから構成されている、堅い紙原料から作製され得るブリスターパッケージ、ブリスターシートおよびバッキングシートである。このようなカードは、当業者に周知である。
例として、薬剤取り出し容器は、薬剤の処置過程全体を収容し得る。上記取り出し容器は、個々の薬剤単位がいずれの日に摂取されるべきであるかを示すための日の印を含み得る。これらは、上記薬剤パッケージの第一側面に沿って印をつけられ得る。この用量の印はまた、例えば、上記薬剤パッケージの第一側面と垂直の上記薬剤パッケージの第二側面に沿って、印をつけられ得、それによって、薬剤の個々の単位が摂取されるべき時間を示し得る。上記単位用量は、ブリスターパックである取り出し容器中に含まれ得る。
記載されている場合を除いて、用語「患者」または「被験体」は、交換可能に用いられ、そして哺乳動物(例えば、ヒト患者および非ヒト患者、ならびに獣医学の被験体(例えば、ウサギ、ラット、およびマウス))、および他の動物を示す。好ましくは、患者は、ヒトを示す。
本明細書中に用いられている、「処置」することは、疾患の症状(すなわち、腫瘍増殖および/もしくは転移、または免疫細胞の数および/もしくは活性により媒介される他の影響など)が患者により経験される頻度を減少させることを意味する。この用語は、疾患の症状、合併症、もしくは生化学的兆候の発症(例えば、前立腺癌におけるPSAレベルの上昇)を予防するかまたは遅らせて、この症状を緩和し、あるいは上記疾患、状態、もしくは障害のさらなる進行を停止または阻害するための本発明の化合物または薬剤の投与を含む。処置は、(上記疾患の発症を予防もしくは遅らせるため、またはその臨床的症状もしくは準臨床的(subclinical)症状の発現を予防するための)予防的抑止または治療的抑止またはこの疾患の発現後の症状の緩和であり得る。
「組み合わせ治療」は、CpG ODN PF3512676とCTLA−4抗体との共作用に由来する有益な効果を提供することが意図されている特定の処置レジメンの一部分としての、これらの治療剤の投与を含む。上記組み合わせの有益な効果としては、上記治療剤の組み合わせに起因する薬物速度論的共作用または薬理学的共作用が挙げられるが、これらに限定されない。これらの組み合わせた治療剤の投与は、典型的に、規定された期間(通常、選択された組み合わせに依存して、分、時間、日または週)にわたり実行される。「組み合わせ治療」は一般的に、偶然に、かつ、任意に本発明の組み合わせをもたらす別々の一治療レジメンの一部分としての、これらの治療剤の2つ以上の投与を含まないことを意図される。
「組み合わせ治療」は、これらの治療剤の連続した様式での投与(すなわち、ここで、各治療剤は、異なる時間に投与される)、およびこれらの治療剤または少なくとも2つの治療剤の実質的に同時に行われる様式での投与を含む。実質的に同時に行われる投与は、例えば、被験体に、固定された比率の各治療剤を有する単一のカプセルを投与するかまたは各治療剤についての単一のカプセルを複数投与することにより、達成され得る。各治療剤の連続した投与または実質的に同時の投与は、任意の適切な経路(経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、皮下経路、および粘膜組織を介した直接的吸収が挙げられるが、これらに限定されない)により達成され得る。上記治療剤は、同じ経路または異なる経路により投与され得る。例えば、第一の治療剤(例えば、CpG ODN PF3512676)は、皮下注射により投与され得、第二の薬剤(例えば、抗CTLA−4抗体)は、静脈内に投与され得る。さらに、この組み合わせの他の治療剤は、経口的に投与され得るが、上記選択された組み合わせの第一の治療剤は、静脈内注射により投与され得る。あるいは、例えば、両方の上記治療剤が経口的に投与されてもよく、または両方の治療剤が静脈内注射により投与されてもよい。
「組み合わせ治療」はまた、他の生物学的に活性な成分(例えば、第二の、かつ、異なる抗腫瘍剤、樹状細胞ワクチン(dendritic vaccine)または他の腫瘍ワクチンが挙げられるが、これらに限定されない)および非薬物療法(例えば、外科手術または放射線処置が挙げられるが、これらに限定されない)とのさらなる組み合わせにおける上記の治療剤の投与を含み得る。上記組み合わせ治療が放射線処置をさらに含む場合、この放射線処置は、上記治療剤と放射線処置との組み合わせの共作用に由来する有益な効果が達成される限り、任意の適切な時期に行われ得る。例えば、適切な場合、上記放射線処置が一時的に(おそらく数日間または数週間でさえありうる)上記治療剤の投与から除去される場合に、上記有益な効果は、依然として達成される。
(II.抗CTLA−4抗体)
本明細書中の他の場所に上記の、好ましい抗CTLA−4抗体は、ヒトCTLA−4に特異的に結合するヒト抗体である。例示的なヒト抗CTLA−4抗体は、2000年6月29日にWO 00/37504として公開された国際出願第PCT/US99/30895号、2002年4月12日に公開された欧州特許出願第EP 1262193 A1号、および、Hansonらの米国特許第6,682,736号として現在発行されている米国特許出願第09/472,087号、ならびにUS2002/0086014として公開されている米国特許出願第09/948,939号において詳細に記載されており、それらの全体の開示は、本明細書中により参考文献として援用されている。このような抗体としては、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1、ならびにMDX−010が挙げられるが、これらに限定されない。ヒト抗体は、ヒト患者における非ヒト抗体の使用と関連している免疫原性反応およびアレルギー反応を最小にすることが期待されるので、本発明の処置方法における実質的な利点を提供する。
本発明の有用なヒト抗CTLA−4抗体の特徴は、WO 00/37504、EP 1262193、および米国特許第6,682,736号ならびに米国特許出願公開第US2002/0086014号および同第US2003/0086930号において、広範囲に議論されており、そこに示されているアミノ酸配列および核酸配列は、参考文献として本明細書中に全体が援用されている。簡単に言うと、本発明の抗体は、抗体(例えば、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、およびMDX−010が挙げられるが、これらに限定されない)のアミノ酸配列を有する抗体を含む。本発明はまた、上記に引用された出願において記載されている、これらの抗体の重鎖および軽鎖のCDRのアミノ酸配列を有する抗体、ならびにこのCDR領域における変化を有する抗体に関する。本発明はまた、それらの抗体の重鎖および軽鎖の可変領域を有する抗体に関する。別の実施形態において、上記抗体は、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1、ならびにMDX−010の重鎖および軽鎖の全長、可変領域、またはCDRのアミノ酸配列を有する抗体から選択される。
一実施形態において、本発明は、米国特許出願公開第2002/0086014号として公開されている米国特許出願第09/948,939号、および同第2003/0086930号、ならびにそこに引用されている参考文献に開示されているヒト抗CTLA−4抗体(MAb 10D1(MDX−010,Medarex,Princeton,NJ)が挙げられるが、これに限定されない)を含む抗体治療剤の組み合わせを含む。なお一層より好ましくは、上記抗CTLA−4抗体は、MDX−010である。あるいは、上記抗CTLA−4抗体は、11.2.1(Ticilimumab;CP−675,206)である。
別の実施形態において、上記Vのアミノ酸配列は、配列番号3に示されているアミノ酸配列、15に示されているアミノ酸配列および27に示されているアミノ酸配列を含む。さらなる別の実施形態において、上記Vは、配列番号9に示されているアミノ酸配列、21に示されているアミノ酸配列および33に示されているアミノ酸配列を含む。より好ましくは、上記VおよびVは、各々、配列番号3に示されているアミノ酸配列(V 4.1.1)および配列番号9に示されているアミノ酸配列(V 4.1.1);各々、配列番号15に示されているアミノ酸配列(V 4.13.1)および配列番号21に示されているアミノ酸配列(V 4.13.1);ならびに、各々、配列番号27に示されているアミノ酸配列(V 11.2.1)および配列番号33に示されているアミノ酸配列(V 11.2.1)を含む。
さらなる別の実施形態において、上記重鎖のアミノ酸配列は、配列番号1、配列番号13、および配列番号25に示されている核酸配列を含む核酸によりコードされるアミノ酸配列を含む。さらなる別の実施形態において、上記軽鎖は、配列番号7、配列番号19および配列番号31に示されている核酸配列を含む核酸によりコードされるアミノ酸配列を含む。より好ましくは、上記重鎖および軽鎖は、各々、配列番号1に示されている核酸配列(重鎖 4.1.1)および配列番号7に示されている核酸配列(軽鎖4.1.1);各々、配列番号13に示されている核酸配列(重鎖 4.13.1)および配列番号19に示されている核酸配列(軽鎖 4.13.1);ならびに、各々、配列番号25に示されている核酸配列(重鎖 11.2.1)および配列番号31に示されている核酸配列(軽鎖 11.2.1)を含む核酸によりコードされるアミノ酸を含む。
さらに、上記抗体は、V3−30もしくは3−33の遺伝子に由来するヒトCDRのアミノ酸配列、またはそれに関する保存的置換もしくは体細胞変異を含む重鎖のアミノ酸配列を含み得る。上記抗体はまた、A27遺伝子またはO12遺伝子に由来するその軽鎖におけるCDR領域(すなわち、5未満、または10未満の個数のこのような変異)を含み得る。上記抗体はまた、それらの遺伝子由来のフレームワーク領域(5未満または10未満の個数のアミノ酸が異なるフレームワーク領域が挙げられる)を含み得る。また含まれているのは、原型の生殖細胞系配列を反映するように変異した、本明細書中に記載されているフレームワーク領域を有する抗体である。
本発明の他の実施形態において、上記抗体は、CTLA−4と、B7−1、B7−2、またはこれらの両方との間の結合を阻害する。好ましくは、上記抗体は、約100nM以下、より好ましくは、約10nM以下(例えば、約5nM以下、なお一層より好ましくは、約2nM以下、またはなお一層より好ましくは、例えば、約1nM以下)のIC50で、B7−1との結合を阻害し得る。同様に、上記抗体は、約100nM以下、より好ましくは、10nM以下(例えば、なお一層より好ましくは、約5nM以下、さらにより好ましくは、約2nM以下、またはなお一層より好ましくは、約1nM以下)のIC50で、B7−2との結合を阻害し得る。
さらに、別の実施形態において、上記抗CTLA−4抗体は、約10−8以上の親和性、より好ましくは、約10−9以上の親和性、より好ましくは、約10−10以上の親和性、およびなお一層より好ましくは、約10−11以上の親和性である、CTLA−4結合親和性を有する。
上記抗CTLA−4抗体は、4.1.1、6.1.1、11.2.1、4.13.1および4.14.3からなる群から選択される抗体の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列を有する抗体との結合について競合し得る。さらに、上記抗CTLA−4抗体は、MDX−010抗体との結合について競合し得る。
別の実施形態において、上記抗体は、好ましくは、抗体4.1.1、4.13.1、4.14.3、6.1.1.、または11.2.1の重鎖および軽鎖の配列、可変重鎖および可変軽鎖の配列、ならびに/または重鎖CDRおよび軽鎖CDRの配列を有する抗体と交差競合する。例えば、上記抗体は、4.1.1、4.13.1、4.14.3、6.1.1、または11.2.1からなる群から選択される抗体の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列、可変配列ならびに/またはCDRの配列を有する抗体が結合するエピトープに結合し得る。別の実施形態において、上記抗体は、MDX−010の重鎖および軽鎖の配列、または抗原結合配列を有する抗体と交差競合する。
別の実施形態において、本発明は、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1からなる群から選択される抗体のCDR−1、CDR−2、およびCDR−3のアミノ酸配列を含む重鎖、ならびにこれらの抗体のCDR−1、CDR−2、およびCDR−3軽鎖、または保存的な変化(ここで、この保存的な変化は、他の非極性残基による非極性残基の置換、他の極性非荷電残基による極性荷電残基の置換、他の極性荷電残基による極性荷電残基の置換、および構造的に類似の残基の置換からなる群から選択される);非保存的な置換(ここで、この非保存的な置換は、極性荷電残基による極性非荷電残基の置換および非極性残基による極性残基の置換、付加および欠失からなる群から選択される)からなる群から選択されるこれらのCDR配列からの変化を有する配列を含む、抗CTLA−4抗体を用いて実施される。
本発明のさらなる実施形態において、上記抗体は、上記フレームワーク領域またはCDR領域における生殖細胞系配列からの10、7、5、または3未満の個数のアミノ酸変化を含む。別の実施形態において、上記抗体は、上記フレームワーク領域における5未満の個数のアミノ酸変化および上記CDR領域における10未満の個数の変化を含む。好ましい一実施形態において、上記抗体は、上記フレームワーク領域における3未満の個数のアミノ酸変化および上記CDR領域における7未満の個数の変化を含む。好ましい実施形態において、上記フレームワーク領域における変化は、保存的であり、上記CDR領域における変化は、体細胞変異である。
別の実施形態において、上記抗体は、その重鎖および軽鎖のCDR−1、CDR−2およびCDR−3の配列にわたって、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1のCDRの配列との、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも85%、なお一層より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも99%の配列同一性を有する。なお一層より好ましくは、上記抗体は、その重鎖および軽鎖のCDR−1、CDR−2およびCDR−3にわたって、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1の配列と、100%の配列同一性を共有する。
さらなる別の実施形態において、上記抗体は、その重鎖および軽鎖の可変領域の配列にわたって、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1の可変領域の配列と、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも85%、なお一層より好ましくは、少なくとも90%、さらにより好ましくは、少なくとも95%、より好ましくは、少なくとも99%の配列同一性を有する。なお一層より好ましくは、上記抗体は、その重鎖および軽鎖の可変領域の配列にわたって、抗体3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および12.9.1.1の配列と、100%の配列同一性を共有する。
本明細書中で以前に議論された抗CTLA−4抗体が好適であり得るが、当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、本発明が、広範囲の抗CTLA−4抗体を含み、これらの特定の抗体に限定されないことを認める。特に、ヒト抗体が好ましいが、本発明は、決してヒト抗体に限定されない;むしろ、本発明は、起源となる種にかかわらず、有用な抗体を含み、そして他の抗体のうち、キメラのヒト化抗体および/または霊長類化抗体を含む。また、本明細書中に例示されている抗体は、トランスジェニック動物(例えば、ヒト免疫レパートリーを含むマウス)を用いて得られたが、当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、本発明が、この方法または任意の他の特定の方法により生成される抗体に限定されないことを理解する。その代わりに、本発明は、任意の方法(当該分野において公知の方法(例えば、ファージディスプレイライブラリーをスクリーニングすることなど)または本発明の抗CTLA−4抗体を生成するために将来開発される方法が挙げられるが、これらに限定されない)により生成される抗CTLA−4抗体を含む。本明細書中、ならびに、例えば、Bedianらの米国特許第6,682,736号、および米国特許出願公開第2002/0088014号において提供されている広範な開示に基づいて、当業者は、本明細書中に開示されている新規の方法を用いて、治療剤と組み合わせた、乳癌の処置に有用な抗体を、容易に、生成および同定し得る。
本発明は、HansonらのU.S.6,682,736において開示されているトランスジェニック非ヒト哺乳動物(すなわち、XenoMouseTM(Abgenix,Inc.,Fremont,CA))を用いて生成される、ヒト抗体を含む。
「ヒト」抗体の生成のための別のトランスジェニックマウス系は、「HuMAb−MouseTM」(Medarex,Princeton,NJ)と呼ばれており、これは、再配置されていないヒトの重鎖(μおよびγ)免疫グロブリンおよびκ軽鎖免疫グロブリンの配列をコードするヒト免疫グロブリン ミニ遺伝子座(gene miniloci)を、内因性のμ鎖遺伝子座およびκ鎖遺伝子座を不活性化する標的化された変異と共に含む(Lonbergら,Nature 368:856−859(1994),および米国特許第5,770,429号)。
しかしながら、本発明は、任意のトランスジェニック動物(例えば、Tomizukaら,Proc Natl Acad Sci USA 97:722(2000);Kuroiwaら,Nature Biotechnol 18:1086(2000);Mikayamaらの米国特許出願公開第2004/0120948号において記載されている、Kirin TC MouseTM(Kirin Beer Kabushiki Kaisha,Tokyo,Japan);ならびに前出のHuMAb−MouseTM(Medarex,Princeton,NJ)およびXenoMouseTM(Abgenix,Inc.,Fremont,CA)が挙げられるが、これらに限定されない)を用いて生成されるヒト抗CTLA−4抗体を用いる。従って、本発明は、任意のトランスジェニック動物または他の非ヒト動物を用いて生成される抗CTLA−4抗体を用いることを含む。
さらに、ヒト抗CTLA−4抗体を生成する好ましい方法は、ヒト免疫レパートリーを含む非ヒトトランスジェニック哺乳動物を用いた抗体の生成を含むが、本発明は、決してこのアプローチに限定されない。むしろ、いったん、本明細書中に提供されている開示を与えられれば、当業者により認められるように、本発明は、任意の当該分野において公知の方法または目的の抗原に特異的に結合する抗体の生成のために将来開発される方法に従って生成される、CTLA−4に対して特異的な、ヒト抗体または任意の他の抗体を生成するための任意の方法を用いることを含む。
ヒト抗体は、ファージディスプレイ抗体ライブラリーの使用が挙げられるが、これに限定されない方法により開発され得る。これらの技術を用いて、抗体は、CTLA−4発現細胞、CTLA−4それ自体、CTLA−4の形態、そのエピトープまたはペプチド、およびそれに対する発現ライブラリー(例えば、米国特許第5,703,057号を参照のこと)に対して生成され得、その後、上記の活性に対してスクリーニングされ得る。
別の実施形態において、本発明の方法において用いられる抗体は、完全なヒト抗体ではなくて、「ヒト化」抗体である。特に、マウス抗体または他の種由来の抗体は、当該分野において周知の技術を用いて、「ヒト化」または「霊長類化」され得る。例えば、Winter および Harris,Immunol.Today 14:43−46(1993),Wrightら,Crit.Reviews in Immunol.12:125−168(1992),およびCabillyらの米国特許第4,816,567号,ならびに,Mage and Lamoyi in Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications pp.79−97,Marcel Dekker,Inc.,New York,NY(1987)を参照のこと。
本明細書中に提供されている開示に基づいて認められる、本発明における使用のための抗体は、トランスジェニック非ヒト哺乳動物、およびそれに由来するハイブリドーマから得られ得、そしてハイブリドーマ以外の細胞株において発現され得る。
発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は、当該分野において周知であり、そしてAmerican Type Culture Collection(ATCC)から得られる多くの不死化された細胞株を含む(チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0、HeLa細胞、仔ハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、およびヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)が挙げられるが、これらに限定されない)。非哺乳動物の原核細胞および真核細胞(細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、および植物細胞が挙げられる)もまた、用いられ得る。
当該分野において周知の様々な発現系(例えば、例えば、Sambrook および Russell,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY(2001),ならびにAusubelら,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(2002)に記載されている発現系が挙げられるが、これらに限定されない)が、用いられ得る。これらの発現系は、多くの他の発現系のうち、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)に基づいた系を含む。グルタミンシンテターゼ発現系は、欧州特許第EP 216 846号、同第EP 256 055号、および同第EP 323 997号ならびに欧州特許出願第89303964号に関する全体または一部において議論されている。一実施形態において、用いられる抗体は、グルタミンシンテターゼ系(GS−NS0)を用いて、NS0細胞において作製される。別の実施形態において、上記抗体は、DHFR系を用いて、CHO細胞において作製される。両方の系は、当該分野において周知であり、他の参考文献のうち、Barnesら,Biotech & Bioengineering 73:261−270(2001),およびそこに引用されている参考文献において記載されている。
グリコシル化を除去するための上記抗体のCH2ドメインの部位特異的変異誘発は、非ヒトグリコシル化に起因する免疫原性、薬物速度論、および/またはエフェクター機能のいずれかにおける変化を防ぐために好まれ得る。さらに、上記抗体は、酵素的方法(例えば、Thotakuraら,Meth.Enzymol.138:350(1987)を参照のこと)および/または化学的方法(例えば、Hakimuddinら,Arch.Biochem.Biophys.259:52(1987)を参照のこと)により脱グリコシル化され得る。
さらに、本発明は、変化されたグリコシル化パターンを含む抗CTLA−4抗体を用いることを含む。当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、抗CTLA−4抗体が、天然に存在する抗体と比較して、さらに、より少ないグリコシル化部位、または異なるグリコシル化部位を含むように改変され得ることを認める。このような改変は、例えば、米国特許出願公開第2003/0207336号、および同第2003/0157108号、ならびに国際特許公開第WO 01/81405号および同第00/24893号において記載されている。
さらに、本発明は、グリコフォーム(glycoform)が上記抗体に存在する場合、このグリコフォームにかかわらず、抗CTLA−4抗体を用いることを含む。さらに、糖タンパク質に存在するグリコフォームの形を広範囲に変化させるための方法は、当該分野において周知であり、例えば、国際特許公開第WO 03/031464号、同第WO 98/58964号、および同第WO 99/22764号、ならびに米国特許出願公開第2004/0063911号、同第2004/0132640号、同第2004/0142856号、同第2004/0072290号、ならびにUmanaらの米国特許第6,602,684号において記載されている方法が挙げられる。
さらに、本発明は、任意の当該分野で公知の共有結合修飾および非共有結合修飾(例えば、例えば、米国特許出願公開第2003/0207346号および同第2004/0132640号、ならびに米国特許第4,640,835号;同第4,496,689号;同第4,301,144号;同第4,670,417号;同第4,791,192号;同第4,179,337号において示されている様式で、ポリペプチドを、様々な非タンパク質様重合体(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、またはポリオキシアルキレン)のうちの1つに結合することが挙げられるが、これらに限定されない)を有する抗CTLA−4抗体を用いることを含む。
さらに、本発明は、抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分である、キメラタンパク質(例えば、ヒト血清アルブミンポリペプチドまたはそのフラグメントが挙げられる)を用いることを含む。上記キメラタンパク質が、組換え方法を用いて(例えば、このキメラタンパク質をコードするキメラ核酸のクローニングにより)生成されようと、その2つのペプチド部分の化学的結合により生成されようと、いったん、本明細書中に提供されている教示を与えられれば、このようなキメラタンパク質が、当該分野において周知であり、そして所望の生物学的性質(例えば、本発明の抗体についての増加した安定性および血清半減期が挙げられるが、これらに限定されない)を付与し得、従って、このような分子が、本明細書中に含まれていることを、当業者は理解する。
本発明における使用のために生成される抗体は、最初に、特定の所望のアイソタイプを所有することを必要としない。むしろ、生成される上記抗体は、任意のアイソタイプを所有し得、そして、その後に通常の技術を用いて変更されるアイソタイプであり得る。このような技術としては、直接組換え技術(例えば、米国特許第4,816,397号を参照のこと)、および細胞−細胞融合技術(例えば、米国特許第5,916,771号を参照のこと)が挙げられる。
本発明の抗体のエフェクター機能は、様々な治療上の使用のために、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgD、IgA、IgE、またはIgMへのアイソタイプスイッチングにより変更され得る。さらに、細胞殺傷についての補体における依存性は、例えば、二重特異性、免疫毒素、または放射標識の使用により妨げられ得る。
従って、本発明において用いられる好ましい抗体は、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、およびMDX−010のアミノ酸配列、または例えば、そのV領域もしくはCDRの配列を有する抗体により例示されているが、本発明は、決して、これらの抗体または任意の他の特定の抗体を用いることに限定されない。本発明は、本発明の任意の抗CTLA−4抗体と少なくとも1つのホルモン性治療剤との投与を組み合わせることを含む。好ましくは、上記抗体は、4.1.1、4.13.1、11.2.1、および/またはMDX−010である。しかしながら、本明細書中のどこか他の場所に記載されているか、または当該分野において公知であるか、または将来開発される任意の抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分は、本発明の方法において用いられ得る。特に、ヒト化キメラ抗体である、任意の種由来の抗CTLA−4抗体(例えば、Casterman および Hamersの米国特許第5,759,808号および同第6,765,087号において記載されている、ラクダ科の動物から得られる単鎖抗体が挙げられる)および任意のヒト抗体は、本明細書中に開示されている新規の方法を実施するために、治療剤と組み合わせられ得る。
本発明はまた、多くの他の抗体のうち、例えば、特に、国際特許公開第WO 00/37504号(2000年6月29日に公開された);同第WO 01/14424号(2001年3月1日に公開された);同第WO 93/00431号(1993年1月7日に公開された);および同第WO 00/32231号(2000年6月8日に公開された)において開示された抗体を含む。
抗体4.1.1、4.13.1および11.2.1は、IgG2抗体であり、そしてこれらの抗体の可変領域の配列は、本明細書中に提供されており(図1〜3)、そして本明細書中に参考文献として引用および援用されている出願および特許において提供されているが、本明細書中のどこか他の場所でより十分に議論されているアイソタイプにかかわらず、これらの抗体の全長配列、および配列番号1〜36に示されている配列を含み、そしてさらに任意の定常領域を含む任意の抗体の使用は、本明細書中に含まれていることが、理解される。さらに、MDX−010の全長配列を含む任意の抗体、またはその任意の部分(MDX−010の抗原結合部分をコードする配列が挙げられる)は、少なくとも2つのホルモン性治療剤と組み合わせて投与され得、それによって、前立腺癌を処置し得る。
従って、当業者は、本明細書中に提供されている教示を提供されれば、本発明の抗CTLA−4抗体−治療剤の組み合わせが、極めて広範な抗CTLA−4抗体を含み得ることを容易に認める。
さらに、当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、本発明が、単一の抗体のみの投与に限定されず;むしろ、本発明が、治療剤と組み合わせて、少なくとも1つの抗CTLA−4抗体(例えば、4.1.1、4.13.1および11.2.1)を投与することを含むことを理解する。さらに、本発明は、任意の公知の抗CTLA−4抗体の任意の組み合わせを投与すること(例えば、4,1.1、4.13.1、11.2.1およびMDX−010と組み合わせて、治療剤を投与することが挙げられるが、これらに限定されない)を含む。従って、抗CTLA−4抗体の任意の組み合わせは、少なくとも1つの治療剤と組み合わせられ得、本発明は、任意のこのような組み合わせおよびその順列を含む。
(III. CpG ODN)
CpGオリゴヌクレオチドは、免疫反応を誘発することが見出されている特異的配列を含む。これらの特異的配列は、「免疫刺激モチーフ」と呼ばれており、そして免疫刺激モチーフを含むオリゴヌクレオチドは、「免疫刺激オリゴヌクレオチド分子」、および均等に「免疫刺激オリゴヌクレオチド」と呼ばれている。免疫刺激オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの免疫刺激モチーフを含み、好ましくは、このモチーフは、内部のモチーフである。用語「内部の免疫刺激モチーフ」は、このモチーフ配列より(5’端および3’端の両方で)少なくとも1ヌクレオチド長いオリゴヌクレオチド配列内のモチーフ配列の位置を指す。
CpGオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのメチル化されていないCpGジヌクレオチドを含む。少なくとも1つのメチル化されていないCpGジヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドは、シトシン−グアニンジヌクレオチド配列(すなわち、「CpG DNA」、またはホスファート結合により3’グアニンに結合された5’シトシンを含むDNA)を含み、そして免疫系を活性化する、オリゴヌクレオチド分子である。CpGオリゴヌクレオチドの全体がメチル化されていなくてもよく、その一部分がメチル化されていなくてもよいが、少なくとも5’CG3’のCは、メチル化されていないものでなければならない。
上記BクラスのCpGオリゴヌクレオチドは、以下の式:
5’XCGX3’
により表され、ここで、XおよびXは、ヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、Xは、アデニン、グアニン、もしくはチミジンであり得、および/またはXは、シトシン、アデニン、もしくはチミジンであり得る。
上記BクラスのCpGオリゴヌクレオチドはまた、以下の式:
5’XCGX3’
により表され、ここで、X、X、X、およびXは、ヌクレオチドである。Xは、アデニン、グアニン、またはチミジンであり得る。Xは、シトシン、アデニン、またはチミジンであり得る。
上記BクラスのCpGオリゴヌクレオチドは、少なくとも以下の式:
5’NCGX3’により表されるオリゴヌクレオチドを含み、ここで、X、X、X、およびXは、ヌクレオチドであり、Nは、任意のヌクレオチドであり、NおよびNは、各々、約0〜25の個数のNから構成されるオリゴヌクレオチド配列である。Xは、GpT、GpG、GpA、ApA、ApT、ApG、CpT、CpA、CpG、TpA、TpT、およびTpGからなる群から選択されるジヌクレオチドであり得;そしてXは、TpT、ApT、TpG、ApG、CpG、TpC、ApC、CpC、TpA、ApA、およびCpAからなる群から選択されるジヌクレオチドであり得る。
上記BクラスのCpGオリゴヌクレオチドは、PCT公開された特許出願であるPCT/US95/01570およびPCT/US97/19791、ならびに各々、2001年2月27日および2001年5月29日に発行されたUSP 6,194,388 B1およびUSP 6,239,116 B1において開示されている。
上記免疫刺激オリゴヌクレオチド分子は、同種の骨格(例えば、完全にホスホジエステルまたは完全にホスホロチオエート)を有しても、キメラの骨格を有してもよい。本発明の目的のために、キメラの骨格は、部分的に安定化された骨格を表し、ここで、少なくとも1つのヌクレオチド間結合は、ホスホジエステル結合またはホスホジエステル様結合であり、ここで、少なくとも1つの他のヌクレオチド間結合は、安定化されたヌクレオチド間結合であり、ここで、この少なくも1つのホスホジエステル結合またはホスホジエステル様結合とこの少なくとも1つの安定化された結合とは、異なる。ボラノホスホネート(boranophosphonate)結合は、ホスホジエステル結合と比較して安定化されることが報告されてきたので、上記骨格のキメラの性質の目的により、ボラノホスホネート結合は、この関係に依存して、ホスホジエステル様結合または安定化された結合のいずれかに分類され得る。例えば、本発明に従ったキメラの骨格は、一実施形態において、少なくとも1つのホスホジエステル(ホスホジエステルまたはホスホジエステル様)結合および少なくとも1つのボラノホスホネート(安定化された)結合を含み得る。別の実施形態において、本発明に従ったキメラの骨格は、ボラノホスホネート(ホスホジエステルまたはホスホジエステル様)結合およびホスホロチオエート(安定化された)結合を含み得る。「安定化されたヌクレオチド間結合」は、ホスホジエステルヌクレオチド間結合と比較した場合に、インビボでの(例えば、エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼを介した)分解に対して相対的に抵抗性であるヌクレオチド間結合を意味する。好ましい安定化されたヌクレオチド間結合としては、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、メチルホスホネートおよびメチルホスホロチオエートが挙げられるが、これらに限定されない。他の安定化されたヌクレオチド間結合としては、ペプチド結合、アルキル結合、脱リン酸型結合、および上記の他の結合が挙げられるが、これらに限定されない。
改変された骨格(例えば、ホスホロチオエート)は、ホスホルアミデート化学またはH−ホスホネート化学のいずれかを用いた自動化された技術を用いて、合成され得る。アリール−ホスホネートおよびアルキル−ホスホネートは、例えば、米国特許第4,469,863号に記載されているように作製され得;例えば、米国特許第5,023,243号および欧州特許第092,574号において記載されている、アルキルホスホトリエステル(その荷電された酸素部分は、アルキル化されている)は、市販の試薬を用いた自動化された固相合成により調製され得る。他のDNA骨格の改変および置換を作製するための方法が、記載されてきた(Uhlmann Eら(1990)Chem Rev 90:544;Goodchild J(1990)Bioconjugate Chem 1:165)。キメラのオリゴヌクレオチドを調製するための方法もまた、公知である。例えば、発行されたUhlmannらの特許は、このような技術を記載している。
混合された改変型骨格のODNは、市販のDNAシンセサイザーおよび標準ホスホルアミダイト化学を用いて合成され得る(F.E.Eckstein,「Oligonucleotides and Analogues−A Practical Approach」IRL Press,Oxford,UK,1991,ならびにM.D.Matteucci および M.H.Caruthers,Tetrahedron Lett.21.719(1980))。結合後、PS結合は、Beaucage試薬(R.P.Iyer,W.Egan,J.B.Regan および S.L.Beaucage,J.Am.Chem.Soc.112,1253(1990))(アセトニトリル中0.075M)またはフェニルアセチルジスルフィド(PADS)を用いた硫化、次いで、テトラヒドロフラン中の酢酸無水物、2,6−ルチジン(8:1:1;v:v:v)とN−メチルイミダゾール(テトラヒドロフラン中16%)とを結合することにより導入される。ホスホロチオエート結合が配置されるべき位置での望ましくないホスホジエステル(PO)結合の形成を最小にするために、この結合工程は、上記硫化反応の後に行われる。(例えば、CpGジヌクレオチドでの)ホスホジエステル結合の導入の場合、中間体のリン(phosphorous)−IIIは、水/ピリジン中ヨウ素の溶液での処理により酸化される。この固体支持体からの切断および濃アンモニアでの処理による最終的な脱保護(50℃で15時間)の後、このODNは、NaClグラジエント(例えば、緩衝液A:アセトニトリル/水(=1:4/v:v)中の10mM NaHPOpH6.8;緩衝液B:アセトニトリル/水(=1:4/v:v)中の10mM NaHPO、1.5M NaCl;1ml/分にて30分で5〜60%のB)を用いたGen−Pak Fax column(Millipore−Waters)でのHPLCによるかまたはキャピラリーゲル電気泳動により解析される。上記ODNは、HPLCによるかまたはSource High Performanceカラム(Amersham Pharmacia)でのFPLCにより精製され得る。HPLC均質画分は、C18カラムを介するかまたは限外濾過により合わせられ、そして脱塩される。上記ODNは、MALDI−TOF質量分析により解析されて、その算出された質量を確認した。
本発明のオリゴヌクレオチドはまた、他の改変を含み得る。これらは、非イオン性DNAアナログ(例えば、アルキル−ホスフェートおよびアリール−ホスフェート(ここで、荷電されたホスフェート酸素は、アルキル基またはアリール基により置換されている)、ホスホジエステルならびにアルキルホスホトリエステル(ここで、荷電された酸素部分は、アルキル化されている))を含む。いずれかの末端または両方の末端の、ジオール(例えば、テトラエチレングリコールまたはヘキサエチレングリコール)を含むオリゴヌクレオチドはまた、ヌクレアーゼ分解に対して実質的に抵抗性であることが示されてきた。
いくつかの実施形態において、上記オリゴヌクレオチドは、ソフト(soft)オリゴヌクレオチドまたはセミソフト(semi−soft)オリゴヌクレオチドであり得る。ソフトオリゴヌクレオチドは、部分的に安定化された骨格を有する免疫刺激オリゴヌクレオチドである(ここで、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、専ら、少なくとも1つの内部のピリミジン−プリン ジヌクレオチド(YZ)の内およびこれに直接隣接して存在する)。好ましくは、YZは、YG、ピリミジン−グアノシン(YG)ジヌクレオチドである。この少なくとも1つの内部のYZジヌクレオチド自体は、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合を有する。上記少なくとも1つの内部のYZジヌクレオチドに直接隣接して存在する、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、上記少なくとも1つの内部のYZジヌクレオチドに対して、5’、3’、または5’と3’の両方であり得る。
特に、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、「内部ジヌクレオチド」を含む。一般的な内部ジヌクレオチドは、ヌクレオチド間結合により結合されている隣接したヌクレオチドの任意の対を意味する(ここで、このヌクレオチド対におけるどちらのヌクレオチドも、末端のヌクレオチドでない(すなわち、このヌクレオチド対におけるどちらのヌクレオチドも、オリゴヌクレオチドの5’端または3’端を規定するヌクレオチドでない))。従って、nヌクレオチド長である線形オリゴヌクレオチドは、合計n−1個のジヌクレオチドおよびn−3個のみの内部ジヌクレオチドを有する。内部ジヌクレオチドにおける各ヌクレオチド間結合は、内部ヌクレオチド間結合である。従って、nヌクレオチド長である線形オリゴヌクレオチドは、合計n−1個のヌクレオチド間結合およびn−3個のみの内部ヌクレオチド間結合を有する。従って、戦略的に配置されたホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、そのオリゴヌクレオチド配列における任意のヌクレオチド対の間に位置されている、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合を指す。いくつかの実施形態において、上記ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、その5’端または3’端に最も接近したいずれかのヌクレオチド対の間に位置されていない。
好ましくは、上記少なくとも1つの内部YZジヌクレオチドに対して直接隣接して存在する、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、それ自体が内部ヌクレオチド間結合である。従って、配列NYZNに関して(ここで、NおよびNは、各々、他のものとは独立して、任意の単一ヌクレオチドである)、このYZジヌクレオチドは、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合を有し、そしてさらに(a)Nが内部のヌクレオチドである場合、NおよびYは、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合により結合されており、(b)Nが内部のヌクレオチドである場合、ZおよびNは、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合により結合されており、(c)Nが内部のヌクレオチドである場合、NおよびYは、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合により結合されており、そしてNが内部のヌクレオチドである場合、ZおよびNは、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合により結合されている。
本発明に従ったソフトオリゴヌクレオチドは、完全に安定化されたオリゴヌクレオチドと比較して、ヌクレアーゼ切断を相対的に受けやすいと考えられる。特定の理論または機構に拘束されることを意図していないが、本発明のソフトオリゴヌクレオチドは、切断されて、全長のソフトオリゴヌクレオチドと比較して相対的に減少した免疫刺激活性を有するフラグメントまたは免疫刺激活性を全く有さないフラグメントを生じやすいと考えられる。少なくとも1つのヌクレアーゼ感受性ヌクレオチド間結合の組み込み(特に、オリゴヌクレオチドの中央の近く)は、このオリゴヌクレオチドの最大の免疫刺激活性の持続期間を短縮するために、オリゴヌクレオチドの薬物速度論を変化させる「オフスイッチ」を提供することが、考えられる。この組み込みは、慢性局所炎症または免疫刺激(例えば、腎臓)に関係する損傷を妨げることが望ましい、組織および臨床的適用において、特に価値があり得る。
セミソフトオリゴヌクレオチドは、部分的に安定化された骨格を有する免疫刺激オリゴヌクレオチドである(ここで、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、少なくとも1つの内部のピリミジン−プリン(YZ)ジヌクレオチド内にのみ存在する)。セミソフトオリゴヌクレオチドは、一般的に、対応する完全に安定化された免疫刺激オリゴヌクレオチドと比較して相対的に増加した免疫刺激効力を有する。このセミソフトオリゴヌクレオチドのより強い効力に起因して、セミソフトオリゴヌクレオチドは、いくつかの場合に、より低い有効濃度で用いられ得、そして所望された生物学的効果を達成するために、従来の完全に安定化された免疫刺激オリゴヌクレオチドよりも低い有効用量を有する。
一般的に、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合(内部のYZジヌクレオチドを含む)の「用量」を増加させるにつれて、セミソフトオリゴヌクレオチドの上記の性質は増すと考えられる。従って、例えば、一般的に、4つの内部のYZジヌクレオチドを有する所定のオリゴヌクレオチド配列に関して、4つの内部のホスホジエステルYZヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様YZヌクレオチド間結合を有するオリゴヌクレオチドは、3つの内部のホスホジエステルYZヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様YZヌクレオチド間結合を有するオリゴヌクレオチドよりも免疫刺激性である(これは次に、2つの内部のホスホジエステルYZヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様YZヌクレオチド間結合を有するオリゴヌクレオチドよりも免疫刺激性であり、これは次に、1つの内部のホスホジエステルYZヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様YZヌクレオチド間結合を有するオリゴヌクレオチドよりも免疫刺激性である)と考えられる。重要なことに、1つですら内部のホスホジエステルYZヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様YZヌクレオチド間結合を含むことは、しばしば、内部のホスホジエステルYZヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様YZヌクレオチド間結合を全く含まないことより有利であり得る。上記ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合の数に加えて、このオリゴヌクレオチドの長さ方向での位置もまた、効力に影響し得る。
上記ソフトオリゴヌクレオチドおよびセミソフトオリゴヌクレオチドは、一般的に、好ましい内部の位置での上記ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合に加えて、分解に対して抵抗性である5’端および3’端を含む。このような分解抵抗性の端は、対応する改変されていない端にわたる、エキソヌクレアーゼ切断に対する増加した抵抗性をもたらす、任意の適切な改変を含み得る。例えば、この5’端および3’端は、上記骨格についての少なくとも1つのホスフェート改変を含むことにより安定化され得る。好ましい実施形態において、各端での上記骨格についての上記少なくとも1つのホスフェート改変は、独立して、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合、ホスホロジチオエートヌクレオチド間結合、メチルホスホネートヌクレオチド間結合、またはメチルホスホロチオエートヌクレオチド間結合である。別の実施形態において、上記分解抵抗性の端は、ペプチド結合またはアミド結合により、3’端で結合されている1つ以上のヌクレオチド単位を含む。
ホスホジエステルヌクレオチド間結合は、天然に見出されるオリゴヌクレオチドに特徴的な結合の型である。上記ホスホジエステルヌクレオチド間結合は、2つの架橋する酸素原子に接しており、そしてまた2つのさらなる酸素原子(1つは荷電しており、もう1つは荷電していない)により結合されているリン原子を含む。上記オリゴヌクレオチドの組織半減期を短縮することが重要である場合、ホスホジエステルヌクレオチド間結合は、特に好ましい。
ホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、化学的におよび/またはジアステレオマーとしてホスホジエステルに類似である、リン含有架橋基である。ホスホジエステルに対する類似性の基準としては、ヌクレアーゼ切断に対する感受性およびRNase Hを活性化する能力が挙げられる。従って、例えば、ホスホジエステルオリゴヌクレオチドおよびホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの両者は、RNAse Hを活性化するが、ホスホジエステルオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ切断に対して感受性であるが、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドはそうではない。好ましい実施形態において、上記ホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、ボラノホスフェート(または均等に、ボラノホスホネート)結合である。米国特許第5,177,198号;米国特許第5,859,231号;米国特許第6,160,109号;米国特許第6,207,819号;Sergueevら,(1998)J Am Chem Soc 120:9417−27。別の好ましい実施形態において、上記ホスホジエステル様ヌクレオチド間結合は、ジアステレオマーとして純粋なRpホスホロチオエートである。ジアステレオマーとして純粋なRpホスホロチオエートは、混合されたSpホスホロチオエートまたはジアステレオマーとして純粋なSpホスホロチオエートよりも、ヌクレアーゼ切断に対して感受性であり、そしてRNAse Hを活性化するという点で優れていることが、考えられる。CpGオリゴヌクレオチドの構造異性体は、公開されたPCT出願であるPCT/US99/17100(WO 00/06588)の主題である。本発明の目的のために、用語「ホスホジエステル様ヌクレオチド間結合」が、特異的に、ホスホロジチオエートヌクレオチド間結合およびメチルホスホネートヌクレオチド間結合を除外することは、注意されなければならない。
上記の、本発明のソフトオリゴヌクレオチドおよびセミソフトオリゴヌクレオチドは、CとGとの間の結合のようなホスホジエステルを有し得る。ホスホジエステル様結合の一例は、Rpコンフォメーションにおけるホスホロチオエート結合である。オリゴヌクレオチドのpキラリティーは、活性が測定される時点に依存して、CpGオリゴヌクレオチドの免疫活性における見かけ上反対の影響を有し得る(Kriegら,2003,Oligonucleotides,13(6):491−499)。40分という初期の時点で、ホスホロチオエートCpGオリゴヌクレオチドのRp立体異性体はマウス脾臓細胞内のJNKのリン酸化を誘導するが、そのSp立体異性体は誘導しない。対照的に、44時間という後期の時点でアッセイされる場合、上記Sp立体異性体は脾臓細胞の増殖を促進するが、上記Rp立体異性体は促進しないという点で活性である。上記Rp立体異性体とSp立体異性体との速度論および生物活性についてのこの違いは、細胞の取り込みにおける違いには全く起因せず、むしろ、上記pキラリティーの2つの反対の生物学的役割に起因する可能性が最も高い。第一に、初期の時点で免疫細胞を刺激する上記Spと比較して、上記Rp立体異性体の増大された活性は、上記Rpが、CpGレセプター、TLR9と反応するか、またはその下流シグナル経路を誘導するという点でより有効であり得ることを示す。一方、上記Rp PSオリゴヌクレオチドが上記Spと比較してより速く分解されることは、より一層短いシグナリング期間をもたらし、その結果、より後期の時点で試験される場合、上記Sp PSオリゴヌクレオチドは、生物学的により活性であるようである。
驚くほどに強い影響は、CpGジヌクレオチド自体でのpキラリティーにより達成される。Sp結合物を含む同種物は、脾臓細胞の増殖を誘導することについてほとんど不活性であったが、ステレオ−ランダムCpGオリゴヌクレオチドと比較して、単一のCpGジヌクレオチドがRpにおいて結合された同種物は、僅かにより活性であった。
従って、上記オリゴヌクレオチドは、骨格の組成物において不均質であり得、それによって、共に結合されている重合体単位の任意の可能な組み合わせを含む。
用語「オリゴヌクレオチド」はまた、(例えば、糖において)置換または改変を有するオリゴヌクレオチドを含む。例えば、このオリゴヌクレオチドは、2’位でのヒドロキシル基および5’位でのホスファート基またはヒドロキシル基以外にも低分子量の有機性基に共有結合している、骨格の糖を有するオリゴヌクレオチドを含む。従って、改変されたオリゴヌクレオチドは、2’−O−アルキル化リボース基を含み得る。さらに、改変されたオリゴヌクレオチドは、糖(例えば、リボースの代わりに、アラビノースまたは2’−フルオロアラビノース)を含み得る。
本発明の免疫刺激オリゴヌクレオチドは、天然のRNAおよびDNAと比較して、様々な化学的な改変および置換(ホスホジエステルヌクレオチド間架橋、またはβ−D−リボース単位が挙げられる)を含み得る。化学的改変の例は、当業者に公知であり、そして、例えば、Uhlmann Eら(1990)Chem Rev 90:543;「Protocols for Oligonucleotides and Analogs」 Synthesis and Properties & Synthesis and Analytical Techniques,S.Agrawal編集,Humana Press,Totowa,USA 1993;Crooke STら,(1996)Annu Rev Pharmacol Toxicol 36:107−129;およびHunziker Jら(1995)Mod Synth Methods 7:331−417において記載されている。本発明に従ったオリゴヌクレオチドは、1つ以上の改変を含み得、ここで、各改変は、天然のDNAまたはRNAから構成される同じ配列のオリゴヌクレオチドと比較して、特定のホスホジエステルヌクレオチド間架橋および/または特定のβ−D−リボース単位に位置している。
例えば、本発明は、1つ以上の改変を含み得るオリゴヌクレオチドに関し、ここで、各改変は、独立して以下から選択される:
a)改変されたヌクレオチド間架橋による、ヌクレオチドの3’端および/または5’端に位置しているホスホジエステルヌクレオチド間架橋の置換、ならびに
b)脱リン酸架橋による、ヌクレオチドの3’端および/または5’端に位置しているホスホジエステル架橋の置換、
c)別の単位による、糖ホスフェート骨格由来の糖ホスフェート単位の置換、ならびに
d)改変された糖単位による、β−D−リボース単位の置換。
オリゴヌクレオチドの化学的改変についてのより詳細な例は、以下である:
ヌクレオチドの3’端および/または5’端に位置している、ホスホジエステルヌクレオチド間架橋は、改変されたヌクレオチド間架橋により置換され得、ここで、この改変されたヌクレオチド間架橋は、例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、NR−ホスホルアミデート、ボラノホスフェート、α−ヒドロキシベンジルホスホネート、ホスホネート−(C−C21)−O−アルキルエステル、ホスホネート−[(C−C12)アリール−(C−C21)−O−アルキル]エステル、(C−C)アルキルホスホネートおよび/または(C−C12)アリールホスホネート架橋、(C−C12)−□−ヒドロキシメチル−アリール(例えば、WO 95/01363において開示されている)から選択され、ここで、(C−C12)アリール、(C−C20)アリールおよび(C−C14)アリールは、必要に応じて、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ、シアノにより置換され、そして、RおよびRは、互いに独立的に、水素、(C−C18)−アルキル、(C−C20)−アリール、(C−C14)−アリール−(C−C)−アルキル、好ましくは水素、(C−C)−アルキル、好ましくは(C−C)−アルキルおよび/またはメトキシエチルであるか、あるいはRおよびRは、これらのRおよびRを運搬する窒素原子と共に、さらに、O、SおよびNの基由来のさらなるヘテロ原子を含み得る、5〜6員の複素環式環を形成する。
脱リン酸架橋による、ヌクレオチドの3’端および/または5’端に位置しているホスホジエステル架橋の置換(脱リン酸架橋は、例えば、「Methods in Molecular Biology」,第20巻,「Protocols for Oligonucleotides and Analogs」における、Uhlmann E および Peyman A,S.Agrawal編集,Humana Press,Totowa 1993,第16章,pp.355ffにおいて記載されている)、ここで、脱リン酸架橋は、例えば、ホルムアセタール基、3’−チオホルムアセタール基、メチルヒドロキシルアミン基、オキシム基、メチレンジメチル−ヒドラゾ基、ジメチレンスルホン基および/またはシリル基の脱リン酸架橋から選択される。
糖ホスフェートの骨格由来の(すなわち、糖ホスフェートの骨格は、糖ホスフェート単位から構成されている)糖ホスフェート単位(すなわち、共に糖ホスフェート単位を形成する、β−D−リボースおよびホスホジエステルヌクレオチド間架橋)は、別の単位により置換され得、ここで、この別の単位は、(例えば、Stirchak EPら(1989)Oligonucleotides Res 17:6129−41において、記載されているように)例えば、「モルホリノ誘導体」オリゴマーを構築するために適切である、すなわち、例えば、誘導体単位による置換;または(「PNA」;例えば、Nielsen PEら(1994)Bioconjug Chem 5:3−7において、記載されているように)ポリアミドオリゴヌクレオチドを構築するために適切である、すなわち、例えば、PNA骨格単位による(例えば、2−アミノエチルグリシンによる)置換。
β−リボース単位またはβ−D−2’−デオキシリボース単位は、改変された糖単位により置換され得、ここで、この改変された糖単位は、例えば、β−D−リボース、α−D−2’−デオキシリボース、L−2’−デオキシリボース、2’−F−2’−デオキシリボース、2’−F−アラビノース、2’−O−(C−C)アルキル−リボース(好ましくは、2’−O−(C−C)アルキル−リボースは、2’−O−メチルリボースである)、2’−O−(C−C)アルケニル−リボース、2’−[O−(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル]−リボース、2’−NH−2’−デオキシリボース、β−D−キシロ−フラノース、α−アラビノフラノース、2,4−ジデオキシ−β−D−エリスロ−ヘキソ−ピラノース、ならびにカルボン酸アナログ(例えば、Froehler J(1992)Am Chem Soc 114:8320において記載されている)および/または開いた鎖の糖アナログ(例えば、Vandendriesscheら(1993)Tetrahedron 49:7223において記載されている)および/または二環式糖アナログ(例えば、Tarkov Mら(1993)HeIv Chim Acta 76:481において記載されている)から選択される。
いくつかの実施形態において、上記糖は、特に、1つまたは両方のヌクレオチドが、ホスホジエステルヌクレオチド間結合またはホスホジエステル様ヌクレオチド間結合により結合されている、2’−O−メチルリボースである。
本明細書中に記載されている特定の配列において、一組の改変された塩基が、規定されている。例えば、文字Yは、シトシンまたは改変されたシトシンを含むヌクレオチドを指すために用いられる。本明細書中に用いられている、改変されたシトシンは、オリゴヌクレオチドの免疫刺激活性を減ずることなく、この塩基を置換し得る、天然に存在するシトシンのピリミジン塩基アナログまたは非天然に存在するシトシンのピリミジン塩基アナログである。改変されたシトシンとしては、5−置換型シトシン(例えば、5−メチル−シトシン、5−フルオロ−シトシン、5−クロロ−シトシン、5−ブロモ−シトシン、5−ヨード−シトシン、5−ヒドロキシ−シトシン、5−ヒドロキシメチル−シトシン、5−ジフルオロメチル−シトシン、および非置換型または置換型の5−アルキニル−シトシン)、6−置換型シトシン、N4−置換型シトシン(例えば、N4−エチル−シトシン)、5−アザ−シトシン、2−メルカプト−シトシン、イソシトシン、偽イソシトシン、縮合環系を有するシトシンアナログ(例えば、N,N’−プロピレン シトシンまたはフェノキサジン)、ならびにウラシルおよびその誘導体(例えば、5−フルオロ−ウラシル、5−ブロモ−ウラシル、5−ブロモビニル−ウラシル、4−チオ−ウラシル、5−ヒドロキシ−ウラシル、5−プロピニル−ウラシル)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの好ましいシトシンとしては、5−メチル−シトシン、5−フルオロ−シトシン、5−ヒドロキシ−シトシン、5−ヒドロキシメチル−シトシン、およびN4−エチル−シトシンが挙げられる。本発明の別の実施形態において、上記シトシン塩基は、ユニバーサル塩基(例えば、3−ニトロピロール、P−塩基)、芳香族環系(例えば、フルオロベンゼンまたはジフルオロベンゼン)または水素原子(dSpacer)により置換される。
文字Zは、グアニン塩基または改変されたグアニン塩基を指すために用いられる。本明細書中に用いられている、改変されたグアニンは、オリゴヌクレオチドの免疫刺激活性を減ずることなく、この塩基を置換し得る、天然に存在するグアニンのプリン塩基アナログまたは非天然に存在するグアニンのプリン塩基アナログである。改変されたグアニンとしては、7−デアザグアニン、7−デアザ−7−置換型グアニン(例えば、7−デアザ−7−(C2−C6)アルキニルグアニン)、7−デアザ−8−置換型グアニン、ヒポキサンチン、N2−置換型グアニン(例えば、N2−メチル−グアニン)、5−アミノ−3−メチル−3H,6H−チアゾロ[4,5−d]ピリミジン−2,7−ジオン、2,6−ジアミノプリン、2−アミノプリン、プリン、インドール、アデニン、置換型アデニン(例えば、N6−メチル−アデニン、8−オキソ−アデニン) 8−置換型グアニン(例えば、8−ヒドロキシグアニンおよび8−ブロモグアニン)、および6−チオグアニンが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の別の実施形態において、上記グアニン塩基は、ユニバーサル塩基(例えば、4−メチル−インドール、5−ニトロ−インドール、およびK−塩基)、芳香族環系(例えば、ベンズイミダゾールまたはジクロロ−ベンズイミダゾール、1−メチル−1H−[1,2,4]トリアゾール−3−カルボン酸アミド)または水素原子(dSpacer)により置換される。
上記オリゴヌクレオチドは、1つ以上の接近し易い5’端を有し得る。2つのこのような5’端を有する改変されたオリゴヌクレオチドを生成することが、可能である。このことは、例えば、3’−3’結合により2つのオリゴヌクレオチドを結合させて、1つまたは2つの接近し易い5’端を有するオリゴヌクレオチドを生成することにより、達成され得る。この3’3’結合は、ホスホジエステル、ホスホロチオエートまたは任意の他の改変されたヌクレオチド間架橋であり得る。このような結合を達成するための方法は、当該分野において公知である。例えば、このような結合は、Seliger,H.;ら,Oligonucleotide analogs with terminal 3’−3’− and 5’−5’−internucleotidic linkages as antisense inhibitors of viral gene expression,Nucleotides & Nucleotides(1991),10(1−3),469−77およびJiangら,Pseudo−cyclic oligonucleotides:in vitro and in vivo properties,Bioorganic & Medicinal Chemistry(1999),7(12),2727−2735において記載されてきた。
さらに、3’末端のヌクレオチドの間の結合が、ホスホジエステル、ホスホロチオエートまたは他の改変された架橋でない、3’3’結合型オリゴヌクレオチドは、さらなるスペーサー(例えば、トリ−またはテトラ−エチレングリコールホスフェート部分)を用いて調製され得る(Durand,M.ら,Triple−helix formation by an oligonucleotide containing one (dA)12 and two (dT)12 sequences bridged by two hexaethylene glycol chains,Biochemistry(1992),31(38),9197−204,米国特許第5658738号,および米国特許第5668265号)。あるいは、非ヌクレオチドリンカーは、標準ホスホルアミダイト化学を用いて、エタンジオール、プロパンジオールに由来しても、無塩基のデオキシリボース(dSpacer)単位に由来してもよい(Fontanel,Marie Laurenceら,Sterical recognition by T4 polynucleotide kinase of non−nucleosidic moieties 5’−attached to oligonucleotides;Oligonucleotides Research(1994),22(11),2022−7)。上記非ヌクレオチドリンカーは、結合される2つのODNの3’端の間の任意の所望の距離を許容するように、1回または多数回組み込まれ得るか、または互いに組み合わせられ得る。
上記オリゴヌクレオチドは、分解に対して部分的に抵抗性である(例えば、安定化されている)。「安定化されたオリゴヌクレオチド分子」は、(例えば、エキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼを介した)インビボでの分解に対して相対的に抵抗性である、オリゴヌクレオチドを意味する。オリゴヌクレオチドの安定化は、骨格の改変を介して達成され得る。ホスホロチオエート結合を有するオリゴヌクレオチドは、最大の活性を提供し、そして、細胞内のエキソヌクレアーゼおよびエンドヌクレアーゼによる分解から、オリゴヌクレオチドを保護する。他の改変されたオリゴヌクレオチドとしては、ホスホジエステルを改変されたオリゴヌクレオチド、ホスホジエステルオリゴヌクレオチドとホスホロチオエートオリゴヌクレオチドとの組み合わせ、メチルホスホネートオリゴヌクレオチド、メチルホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、ホスホロジチオエートオリゴヌクレオチド、p−エトキシオリゴヌクレオチド、およびそれらの組み合わせが挙げられる。いずれかの末端または両方の末端でジオール(例えば、テトラエチレングリコールまたはヘキサエチレングリコール)を含むオリゴヌクレオチドはまた、実質的にヌクレアーゼ分解に対して抵抗性であることが示されてきた。
上記免疫刺激オリゴヌクレオチドはまた、ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ部分との間の1つ以上の通常でない結合を含み得る。通常のヌクレオシド間結合は、3’5’結合である。全ての他の結合は、通常でないヌクレオシド間結合(例えば、2’5’結合、5’5’結合、3’3’結合、2’2’結合、2’3’結合)であると考えられる。この2’〜5’の命名は、リボースの炭素原子に従って選択される。しかしながら、通常でない糖部分(例えば、環を拡張された糖アナログ(例えば、ヘキサノース、シクロヘキセンもしくはピラノース)または二環式糖アナログもしくは三環式糖アナログ)が用いられる場合、その場合は、この命名が、単量体の命名に従って変化する。3’−デオキシ−β−D−リボピラノースアナログ(p−DNAとも呼ばれる)において、そのモノヌクレオチドは、例えば、4’2’結合を介して連結されている。
上記オリゴヌクレオチドが、1つの3’3’結合を含む場合、このオリゴヌクレオチドは、2つの結合されていない5’端を有し得る。同様に、上記オリゴヌクレオチドが、1つの5’5’結合を含む場合、このオリゴヌクレオチドは、2つの結合されていない3’端を有し得る。ヌクレオチドの結合されていない端の接近し易さは、それらのレセプターによってより接近し易くあり得る。両方の型の通常でない結合(3’3’および5’5’)は、Ramalho Ortigaoら(Antisense Research and Development(1992)2,129−46)により記載され、それによって、3’3’結合を有するオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼによる切断に対する増大した安定性を示すことが報告された。
異なる型の結合はまた、1つの分子において組み合わせられ得、これは、分岐したオリゴマーに至り得る。上記オリゴヌクレオチドの一部分が、3’端で3’3’結合を介して第二オリゴヌクレオチド部分に連結されており、2’端で2’3’結合を介してこの分子の第三部分に連結されている場合、このオリゴヌクレオチドは、例えば、3つの5’端を有する分岐したオリゴヌクレオチド(3’3’分岐、2’3’分岐)をもたらす。
Figure 2009500412
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(IV. CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との組み合わせ治療)
本発明は、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体(好ましくは、他の抗体のうち、抗体 4.1.1、4.13.1、および11.2.1、10D1(MDX−010)の抗原結合部分を含む抗体)とを共投与することを含む、組み合わせ治療に関する。一実施形態において、抗CTLA−4抗体とCpG ODN PF3512676との組み合わせは、癌を処置するために、共に、患者に投与される。
(癌のタイプ)
抗CTLA−4抗体とCpG ODN PF3512676との組み合わせは、一次性癌および二次性(すなわち、転移性)癌の処置のために有用である。特に、多くの可能性のある処置の選択肢のうち、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4との組み合わせ治療は、多くの他の癌のうち、腎細胞癌、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、非小細胞肺癌、メラノーマ、皮膚T細胞リンパ腫、ならびにNHL(進行の遅いNHLおよび進行性NHLを含む)を処置するために用いられ得る。これらの癌が好ましいが、本発明は、広範囲の悪性細胞増殖障害(癌および肉腫が挙げられるが、これらに限定されない)の処置に関する。さらなる例としては、カポジ肉腫、滑膜肉腫、赤芽球腫(erythroblastoma)、中皮腫、肝胆管(肝臓および胆管の)癌、一次性もしくは二次性の脳腫瘍、肺癌(NSCLC および SCLC)、骨癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚もしくは眼内のメラノーマ、骨癌、肛門領域の癌、胃癌、胃腸(胃、結腸直腸、および十二指腸の)癌、結腸癌、子宮癌、卵管の癌、子宮内膜の癌、子宮頸部の癌、膣の癌、外陰部の癌、ホジキン病、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、甲状腺の癌、上皮小体の癌、副腎の癌、軟性組織の肉腫、尿道の癌、前立腺癌、陰茎の癌、精巣癌、慢性もしくは急性の骨髄性白血病、慢性もしくは急性のリンパ球性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱の癌、腎臓もしくは子宮の癌、腎盂の癌、膵臓癌、中枢神経系(CNS)の新生物(一次性もしくは二次性のCNS腫瘍、一次性のCNSリンパ腫、脊髄腫瘍、脳幹グリオーム、髄膜腫が挙げられる)、筋原細胞腫、星状細胞腫、下垂体腺腫、副腎皮質癌、胆嚢癌、多発性骨髄腫、胆管癌、線維肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、または1つ以上の上記の癌の組み合わせが挙げられる。
処置される癌は、難治性の癌であり得る。本明細書中に用いられている、難治性の癌は、処方される通常の医療標準に対して抵抗性である癌である。これらの癌は、最初は処置に対して反応性である(次いで、再発する)ようであり得るか、またはこの処置に対して完全に非反応性であり得る。上記通常の医療標準は、癌のタイプ、および被験体における進行の程度に依存して変化する。上記通常の医療標準は、化学療法、免疫治療、外科手術、もしくは放射線療法、またはその組み合わせであり得る。当業者は、これらの医療標準を認識している。従って、難治性の癌のために本発明に従って処置されている被験体は、既に、それらの癌のための処置を受けていた可能性がある。あるいは、(例えば、癌細胞の解析または被験体の病歴を考慮すれば)癌が難治性であり得る場合、その場合は、被験体が、別の処置を受けていなかった可能性がある。
難治性の癌の例としては、白血病、メラノーマ、腎細胞癌、結腸癌、肝臓(肝)癌、膵臓癌、非ホジキンリンパ腫、および肺癌が挙げられるが、これらに限定されない。
(治療のタイプ)
当業者は、いったん、本明細書中に開示されている教示を提供されれば、本発明が、癌を処置するための、抗CTLA−4抗体を組み合わせたCpG ODNの治療、あるいは逐次的に(上記または下記の)外科手術、放射線療法、または両方を組み合わせたこの治療を含むことを認める。すなわち、いったん、本明細書中に提供されている教示を与えられれば、当業者により理解されるように、様々な処置は、抗CTLA−4抗体−CpG ODN PF3512676組み合わせ治療と組み合わせられ得る。
他の場合において、本発明は、これらの状態を処置するための既存の治療の効力を改善するという点で有用であるが、特定の場合における本発明の方法は、既存の外科的手順または薬物療法を置換するために有用であり得る。従って、組み合わせ治療は、特に、癌のための処置を受けているかまたはこれを受ける被験体を処置するために用いられ得る。例えば、薬剤は、被験体に、別の抗増殖性(例えば、抗癌)治療と組み合わせて投与され得る。適切な抗癌治療としては、腫瘍の塊を除去するための外科的手順、化学療法または局在化した放射線療法が挙げられる。他の抗増殖性治療は、本発明のCpG ODN PF3512676/抗CTLA−4抗体の組み合わせを用いた処置の前、同時、または後に投与され得る。上記CpG ODN PF3512676/抗CTLA−4抗体の組み合わせは、他の処置の前または後に投与され得るので、数時間、数日の遅延、ある場合には、異なる処置の投与の間の数週間の遅延がまた、存在し得る。本発明はさらに、外科手術、放射線療法または化学療法の前および後の、癌被験体における、上記CpG ODN PF3512676/抗CTLA−4抗体の組み合わせの使用を企図する。
従って、本発明は、癌のための寛解誘導療法または維持療法における、ネオアジュバント処置、アジュバント処置、第一選択処置、第二選択療法および/または第三選択療法としての、CpG ODN PF3512676を組み合わせた抗CTLA−4抗体の使用を含む。すなわち、一実施形態において、上記抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせは、例えば(例えば、腫瘍(例えば、前立腺癌、乳癌および肺癌)の)外科的切除の前のネオアジュバント療法として、共投与され得る。別の実施形態において、上記抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせは、ネオアジュバント療法(すなわち、外科手術の前)と、さらに外科的手術の後のアジュバント療法の両方として投与され得る。この組み合わせは、別の薬剤(例えば、インターフェロン−α)の代わりに、第一選択処置として用いられ得る。
本発明の方法および組成物は、処置されていない患者において有用であるだけでなく、また、他の抗癌治療(例えば、単独で(もしくは別の抗癌剤と組み合わせて)投与されるCpG ODN PF3512676または単独で(もしくは別の抗癌剤と組み合わせて)投与される抗CTLA−4抗体が挙げられるが、これらに限定されない)に対して、部分的または完全に非反応性である患者の処置において有用である。様々な実施形態において、本発明は、難治性もしくは治療に対して非反応性であることが示されている患者または難治性もしくは治療に対して非反応性であり得る患者における疾患または障害の処置のために有用な方法および組成物を提供し、この方法および組成物は、抗CTLA−4抗体および/もしくはCpG ODN PF3512676のいずれかまたは両方の投与(ここで、処置は、増大した免疫反応により改善される)を含む。一実施形態において、上記方法は、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体(好ましくは、抗体 4.1.1、抗体 4.13.1、抗体 11.2.1、抗体 MDX−010、またはその任意の組み合わせ)とを組み合わせる工程を包含する。
従って、例えば、上記組み合わせは、多くの他の治療のうち、サイトカイン治療無反応性患者における第二選択治療として、進行の遅いNHLについてリツキシマブとのさらなる組み合わせにおける第二選択治療として、ならびに進行性のNHLについてCHOP−R(リツキシマブと合わせたシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾロン)における第二選択治療として、転移性腎細胞癌を処置するために用いられ得る。上記抗CTLA−4抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせが共投与される、これらの治療の組み合わせはまた、本発明において含まれている(例えば、この組み合わせがネオアジュバント療法、アジュバント療法、第一選択療法、第二選択療法、および第三選択療法、またはその任意の組み合わせのために用いられる、治療の組み合わせが、挙げられるが、これらに限定されない)。
CpG ODN PF3512676は、寛解誘導のための(上記の)抗CTLA−4抗体と共に用いられ得、維持療法のための単独のCpG ODN PF3512676が後に続き得る。従って、寛解誘導療法は、1つ以上の繰り返し周期の、組み合わせ CpG ODN PF3512676/抗CTLA−4抗体の治療を必要とし得る。しかしながら、(医療従事者に明らかであるように)いったん、寛解が観察されれば、被験体は、維持療法にその立場を置かれ得る。このような維持療法は、CpG ODN PF3512676を用いる単一治療を含み得る。維持療法の目的のために、CpG ODN PF3512676は、週1回もしくは2回、または隔週に、好ましくは皮下に投与され得る。
本発明は、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との共投与を含む組み合わせを投与する工程を包含する、アジュバント療法、第一選択療法、第二選択療法および/または第三選択療法に関する方法により例示されているが、当業者は、本明細書中に提供されている教示を与えられれば、本発明が、任意の特定の治療に限定されないことを理解する。むしろ、組み合わせたCpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との治療を含む方法は、疾患および処置の連続の全体に沿った、この組み合わせの使用を包含する。特に、本明細書中に開示されている新規の方法は、上記抗体が免疫反応(治療により媒介される任意の反応およびCpG ODN PF3512676により媒介される任意の反応が挙げられる)を増大し得るという点で、転移の前および後の治療上の利益、ならびに化学療法剤に対して治療無反応性になった患者に対する治療上の利益を提供し得る。
従って、本発明は、単独でネオアジュバント療法のための本発明の組み合わせの使用に限定されない;その代わりに、本発明は、全処置スペクトルを含む(癌のためのアジュバント療法、第一選択療法、第二選択療法および/または第三選択療法が挙げられるが、これらに限定されない)。これは、本明細書中に開示されているデータが、抗CTLA−4抗体を含む免疫治療は、任意の処置期間の時点で、単独または少なくとも1つのさらなる薬剤と組み合わせのいずれかで治療上の利益を提供し得ることを示唆するという理由のためである。すなわち、腫瘍特異的抗原の放出を媒介する方法(例えば、細胞毒性治療(例えば、放射線療法、化学療法など)であり、このような抗原は、免疫系に曝されている)の効力は、本発明の抗CTLA−4抗体の投与により増大され得る。実際、本明細書中に開示されているデータはさらに、相乗効果が、癌(特に、多くの癌のうち、前立腺癌、乳癌、CRC、メラノーマ、膵臓癌、肺癌、NSCLC、NHL、RCC)の処置のための上記抗体とCpG ODN PF3512676とを組み合わせた投与により媒介されることを示唆する。従って、本発明は、癌の処置のための重要な新規の治療(この治療によって、患者の免疫系が、抗腫瘍効果を提供するように増進される)を提供する。
別の実施形態において、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との組み合わせは、腫瘍に対する免疫反応を増大および/または延長するために、共投与される。これは、いずれかの薬剤単独よりも効果的な抗腫瘍効果をもたらす、(特に、TLR9アゴニストとしての)CpG ODN PF3512676の抗腫瘍効果と、本発明の抗CTLA−4抗体に媒介されるCTLA−4/B7シグナリングの遮断との間の相互作用が存在し得るという理由のためである。従って、任意の特定の理論により拘束されることを望まないが、上記CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との組み合わせは、腫瘍内で、予想されるよりも強い免疫学的反応を誘導し得る。任意の特定の理論により拘束されることを望まないが、例えば、Bリンパ球の活性化および改善された抗原提示細胞(例えば、DC)の機能およびTLR9の活性化により媒介される他の免疫増大効果により媒介される、CpG ODN PF3512676の抗腫瘍効果により媒介される腫瘍抗原の放出は、抗CTLA−4の免疫治療上の効果を増大させ得る(このような抗原に対する免疫寛容性を減少または破壊することを含む)。このことは、抗体を用いたCTLA−4遮断およびCpG ODN PF3512676による免疫活性化が寛容を破壊し(例えば、腫瘍抗原に対するアネルギーまたは寛容化を逆向きにするかまたはこれらを防ぎ)、それによって、腫瘍細胞を免疫攻撃に対してより感受性にすることが、示されてきたという点で、可能性がある。逆に、部分的にCTLA−4に依存する調節性T細胞(Treg)由来の阻害効果は、CpG免疫治療の有効性を限定し得、そのため、抗CTLA−4 Abを用いてこれらの効果を遮断することは、CpGの効力を改善するべきである。従って、上記CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との組み合わせは、強力な潜在的な相加作用または相乗作用を提供し得、それによって、癌のための重要な新規の治療上の処置を提供し得る。
一実施形態において、本発明は、抗CTLA−4抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせを用いて、抗腫瘍反応を生成または増加する組成物および方法(ここで、CpG ODN PF3512676は、単独で用いられる場合に、同じレベルの抗腫瘍反応を誘導するために異なる方法で最適未満である抗体の量により、抗腫瘍反応を増大する)を提供する。特定の実施形態において、上記CpG ODN PF3512676が、抗腫瘍反応を誘発するために、抗体と共に用いられない場合、CpG ODN PF3512676を単独で投与することは、この抗腫瘍反応を生成または増加しない。代替的な実施形態において、単独および/または組み合わせて投与される場合に、上記CpG ODN PF3512676と上記抗CTLA−4抗体との両者は、抗腫瘍反応を誘発し得る。
特定の実施形態において、上記CpG ODN PF3512676は、抗CTLA−4抗体の効果を(逆もまた同じ)相加的な様式で増大し得る。好ましい実施形態において、上記CpG ODN PF3512676は、上記抗CTLA−4抗体の効果を(逆もまた同じ)相乗的な様式で増大する。別の実施形態において、上記抗CTLA−4抗体は、CpG ODN PF3512676の効果を相加的な様式で増大する。好ましくは、この効果は、相乗的な様式で増大される。従って、特定の実施形態において、本発明は、CpG ODN PF3512676単独の投与および抗CTLA−4抗体単独の投与よりも優れた治療のプロフィールを提供する、疾患の処置または予防の方法を含む。
本発明により含まれているのは、所望されていない作用または有害作用を減少または回避するが、相加的な効力または相加的な治療効果を有する、組み合わせ治療である。本発明はまた、所望されていない作用または有害作用が減少または回避されるが、治療効果が相加的な治療効果よりも大きい、相乗的な組み合わせを含む。特定の実施形態において、本発明の方法は、疾患および障害の処置または予防(ここで、処置は、処置の効力を維持するかまたは増大させ、好ましくは、患者のコンプライアンスを上昇させ、治療を改善し、そして/あるいは所望されていない作用または有害作用を減少するが、上記抗CTLA−4抗体そして/またはCpG ODN PF3512676単独の投与により引き起こされる所望されていない効果または有害効果の発生数を減少させるために、処置は、より低用量および/またはより低頻度の用量回数の抗CTLA−4抗体および/またはCpG ODN PF3512676を用いて増大された抗腫瘍反応により改善される)を可能にする。
(V.さらなる組み合わせ治療)
本明細書中に提供されている開示(抗CTLA−4抗体を患者に投与することの免疫増強効果、およびCpG ODN PF3512676と組み合わせてこのような抗体を共投与することの組み合わせた相加効果または相乗効果を含む)に基づいて、本発明は、多数の組み合わせ治療(ここで、この抗体−CpG ODN PF3512676は、患者に、少なくとも1つの他の治療剤と組み合わせて投与され、それによって、治療上の利益を提供する)を含むことが、当業者により認められる。本明細書中に提供されている教示が与えられれば、多くのこのような組み合わせは、当業者にとって容易に明らかであるが、いくつかの組み合わせは、現在議論されている。しかしながら、本発明は決して、単に説明の目的のために本明細書中に示されているこれらの組み合わせに限定されない。
上記抗体−CpG ODN PF3512676とさらなる治療剤との共投与(組み合わせ治療)は、上記抗CTLA−4抗体、CpG ODN PF3512676の両方と1つ以上のさらなる治療剤を共投与することを含み、そしてまた、2つ以上の別々の薬学的組成物(1つは、上記抗CTLA−4抗体を含み、他方は、上記CpG ODN PF3512676を含み、その他は、少なくとも1つのさらなる治療剤を含む)を共投与することも含む。さらに、共投与または組み合わせ(共)治療は、一般的に、上記抗体、CpG ODN PF3512676、およびさらなる治療剤が、互いに同時に投与されることを意味するが、これらの共投与または組み合わせ(共)治療は、また、処置の個々の構成成分の同時投薬、連続投薬または別々の投薬も含む。さらに、抗体が、静脈内に投与され、抗癌剤が、経口的に(例えば、化学療法剤)または皮下注射もしくは筋肉内注射により投与される場合、上記組み合わせは、好ましくは、2つ、3つ以上の別々の薬学的組成物として投与されることが、理解される。
哺乳動物がさらなる化学療法を受ける場合、当該分野において周知の化学療法剤が、抗CTLA−4とCpG ODN PF3512676との組み合わせにおいて用いられ得る。さらに、多くの治療剤のうち、増殖因子インヒビター、生物反応修飾物質、アルキル化剤、インターカレート型抗生物質、ビンカアルカロイド、タキサン類、選択的エストロゲンレセプター調節剤(SERM)、血管新生インヒビター(これらのうちのいくつかは、下に記載されている)が、用いられ得る。
(血管新生インヒビター)
抗CTLA−4抗体を組み合わせた血管新生インヒビターの使用は、上記に、本明細書中の他の場所で議論されている。さらに、血管新生インヒビターとしては、ベバシズマブ(AVASTlN;Genentech)(VEGFに対するヒト化抗体)が挙げられるが、これに限定されない。血管新生インヒビターは、5FUとの組み合わせにおいて用いられ得、結腸または直腸の転移性癌を有する患者の第一選択処置として示されている。血管新生因子またはそれらのレセプターを直接的に標的化する薬剤は、オートクラインレセプターのシグナリングを妨害することにより、レセプターコンピテント血液悪性疾患(receptor−competent hematologic malignancy)におけるより大きな活性の可能性を提供する。ベバシズマブは、循環性VEGFの持続した中和を生じ、そして、骨髄異形成症候群(MDS)、リンパ腫、急性骨髄性白血病(AML)、および固形腫瘍の処置のために有用であり得る。レセプターチロシンキナーゼ(RTKI)(PTK787/ZK222584(Novartis)が挙げられる)は、AML、および他のレセプターコンピテント血液悪性疾患を処置するために評価されている。本発明はまた、抗CTLA−4抗体およびCpG ODN PF3512676、ならびに少なくとも1つのさらなる血管新生インヒビター(例えば、当該分野において周知であるかまたは将来開発され得るインヒビター)の組み合わせを用いた、癌(例えば、腎癌、乳癌、非ホジキンリンパ腫、結腸直腸癌など)の処置を含む。
従って、抗血管新生剤(例えば、MMP−2(マトリックスメタロプロテイナーゼ2)インヒビター、MMP−9(マトリックスメタロプロテイナーゼ9)インヒビター、およびCOX−II(シクロオキシゲナーゼII)インヒビター)は、本発明の抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせと共に用いられ得る。有用なCOX−IIインヒビターの例としては、CELEBREXTM(セレコキシブ)、バルデコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、デラコキシブ、SD−8381、ABT−963、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、BMS−347070、NS−398、RS 57067、メロキシカムが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼインヒビターの例は、国際特許公開第WO 96/33172号;同第WO 96/27583号;同第WO 98/07697号、同第WO 98/03516号、同第WO 98/34918号、同第WO 98/34915号、同第WO 98/33768号、同第WO 98/30566号、同第WO 90/05719号、同第WO 99/52910号、同第WO 99/52889号、同第WO 99/29667号、欧州特許出願第780386号(1997年6月25日に公開された)、同第97304971.1号(1997年7月8日に出願された)、同第99308617.2号(1999年10月29日に出願された)、同第606046号(1994年7月13日に公開された)、同第931788号(1999年7月28日に公開された)、同第99302232.1号(1999年3月25日に出願された)、国際出願第PCT/IB98/01113号(1998年7月21日に出願された)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日に出願された)、米国仮特許出願第60/148,464号(1999年8月12日に出願された)、ならびに米国特許第5,863,949号、および同第5,861,510号において記載されている。
好ましいMMP−2インヒビターおよびMMP−9インヒビターは、MMP−1を阻害する活性をほとんど有さないかまたは全く有さないインヒビターである。より好ましいMMP−2インヒビターおよびMMP−9インヒビターは、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(すなわち、MMP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、およびMMP−13)と比較してMMP−2および/またはMMP−9を選択的に阻害するインヒビターである。
(シグナル伝達インヒビター)
本明細書中に記載されている処置はまた、シグナル伝達インヒビター(例えば、EGFR(上皮増殖因子レセプター)反応を阻害し得る薬剤(例えば、EGFR抗体、EGF抗体、およびEGFRインヒビターである分子);VEGF(血管内皮増殖因子)インヒビター(例えば、VEGFを阻害し得るVEGFレセプターおよび分子);ならびにerbB2レセプターインヒビター(例えば、このerbB2レセプターに結合する有機分子または抗体(例えば、HERCEPTIN(Genentech,Inc.,San Francisco,CA)))と共に用いられ得る。
EGFRインヒビターは、例えば、国際特許公開第WO 95/19970号、同第WO 98/14451号、同第WO 98/02434号、および米国特許第5,747,498号において記載されており、このような物質は、本明細書中に記載されているように、本発明において用いられ得る。EGFRを阻害する薬剤としては、モノクローナル抗体C225、抗EGFR 22Mab(ImClone Systems Inc.,New York,NY)、およびABX−EGF(Abgenix Inc.,remont,CA)、化合物ZD−1839(AstraZeneca)、BIBX−1382(Boehringer Ingeiheim)、MDX−447(Medarex,Inc.,Annandale,NJ)、およびOLX−103(Merck & Co.,Whitehouse Station,NJ)、VRCTC−310(Ventech Research)ならびにEGF融合毒素(Seragen Inc.,Hopkinton,MA)が挙げられるが、これらに限定されない。これらのEGFRを阻害する薬剤および他のEGFRを阻害する薬剤は、本発明において用いられ得る。
上皮増殖因子レセプター(EGFR)チロシンキナーゼ(TK)の阻害に対して指向性の化合物は、本発明の方法において有用である相対的に新しいクラスの抗腫瘍剤を代表する。多くのヒトの癌は、細胞表面上にEGFRファミリーのメンバーを発現する。リガンドがEGFRに結合したとき、このリガンドは、増加した細胞分裂をもたらし、そして癌の発症および進行に関する他の局面(血管新生、転移の拡散、およびアポトーシスの阻害が挙げられる)に影響を与える、細胞反応のカスケードを作動させ始める。EGFR−TKインヒビターは、EGFRファミリー(EGFR(HER1またはErbB−1としても公知)、HER2/neu(ErbB−2としても公知)、HER3(ErbB−3としても公知)、またはHER4(ErbB−4としても公知))のメンバーのうちの1つを選択的に標的化しても、このEGFRファミリーのメンバーのうちの2つ以上を標的化してもよい。本発明における使用のために適切なEGFR−TKインヒビターとしては、ゲフィチニブ(IRESSA)、エルロチニブ(TARCEVA)、CI−1033(Pfizer)、GW2016(GlaxoSmithKline)、EKB−569(Wyeth)、PKI−166(Novartis)、CP−724,714(Pfizer)、およびBIBX−1382(Boeringer−Ingelheim)が挙げられる。さらなるEGFR−TKインヒビターは、2001年6月18日に出願された米国特許出願第09/883,752号において記載されている。
SU11248(Sugen Inc.,San Francisco,CA)に加えて、VEGFインヒビターはまた、上記抗体とCpG ODN PF3512676との組み合わせにおいて用いられ得る。VEGFインヒビターは、例えば、国際特許出願第PCT/IB99/00797号(1999年5月3日に出願された)、国際特許公開第WO 99/24440号;同第WO 95/21613号;同第WO 99/61422号;同第WO 98/50356号;同第WO 99/10349号;同第WO 97/32856号;同第WO 97/22596号;同第WO 98/54093号;同第WO 98/02438号;同第WO 99/16755号;同第WO 98/02437号;米国特許第5,834,504号;同第5,883,113号;同第5,886,020号;および同第5,792,783号において記載されている。本発明において有用ないくつかの特定のVEGFインヒビターの他の例は、IM862(Cytran Inc.,Kirkland,WA);Genentech,Inc.,San Francisco,CAのIMC−1C11 Imclone抗体、抗VEGFモノクローナル抗体;ならびにRibozyme(Boulder,CO)およびChiron(Emeryville,CA)からの合成リボザイムのアンジオザイム(angiozyme)である。
ErbB2レセプターインヒビター(例えば、GW−282974(Glaxo Wellcome plc)、ならびにそのモノクローナル抗体AR−209(Aronex Pharmaceuticals Inc.,Woodlands,TX)および2B−1(Chiron))はさらに、上記抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせと、組み合わせられ得る(例えば、国際特許公開第WO 98/02434号;同第WO 99/35146号;同第WO 99/35132号;同第WO 98/02437号;同第WO 97/13760号;同第WO 95/19970号;米国特許第5,587,458号、および同第5,877,305号において示されている組み合わせ)。本発明において有用なErbB2レセプターインヒビターはまた、EP 1029853(2000年8月23日に公開された)および国際特許公開第WO 00/44728号(2000年8月3日に公開された)において記載されている。上記のPCT出願、米国特許、および米国仮出願において記載されているerbB2レセプターインヒビターの化合物および物質、ならびにこのerbB2レセプターを阻害する他の化合物および物質は、本発明に従って、抗体と共に用いられ得る。
本発明の処置はまた、異常な細胞増殖または癌を処置するという点で有用な他の薬剤(抗腫瘍免疫反応を増大する能力を有する他の薬剤(例えば、さらなる異なるCTLA4抗体、および、またCTLA4を阻害する能力を有する他の薬剤);ならびに抗腫瘍剤(例えば、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼインヒビター(例えば、BMS 214662)、およびαvβ3インヒビター(例えば、αvβ3抗体 VITAXIN)、αvβ5インヒビター、p53インヒビターなど)が挙げられるが、これらに限定されない)と共に用いられ得る。
本発明の抗体が、別の免疫調節剤と組み合わせて投与される場合、この免疫調節剤は、例えば、樹状細胞アクチベーター、および抗原提示のエンハンサー、T細胞向性(tropism)のエンハンサー、腫瘍関連免疫抑制因子(例えば、TGF−β(トランスホーミング増殖因子β)、およびIL−10)のインヒビターからなる群から選択され得る。
(IGF−1Rインヒビター)
本発明は、さらに、さらなる薬剤および治療を組み合わせた、CpG ODN PF3512676と免疫治療(抗CTLA−4)との組み合わせを含む方法を含む。すなわち、当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、CpG ODN PF3512676治療と抗CTLA−4抗体との組み合わせ治療がさらに、患者を処置するための広範囲の極めて多くの治療、外科的治療、放射線療法、および他の治療と組み合わせられ得ることを認める。治療剤は、多数であり、例えば、多くの他の参考文献のうち、米国特許出願公開第2004/0005318号、同第2003/0086930号、同第2002/0086014号、および国際公開第WO 03/086459号(これらの全ては、参考文献として本明細書中に援用されている)において記載されてきた。このような治療剤としては、トポイソメラーゼIインヒビター;他の抗体(リツキシマブ、トラスツズマブなど);化学療法剤(例えば、イマチニブ(GLEEVEC、GLIVEC、またはSTI571;Novartis)、ソラフェニブ(BAY 43−9006;Bayer Pharmaceuticals Corp./Onyx Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない)、レセプターチロシンキナーゼインヒビター、選択的エストロゲンレセプター調節剤(SERM)、タキサン類、ビンカアルカロイド、テモゾロミド、血管新生インヒビター、EGFRインヒビター、VEGFインヒビター、ErbB2レセプターインヒビター、抗増殖剤(例えば、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼインヒビター、およびαvβ3インヒビター、αvβ5インヒビター、p53インヒビターなど)、免疫調節剤、サイトカイン、腫瘍ワクチン;腫瘍特異的抗原;樹状細胞治療および幹細胞治療;アルキル化剤、フォレート(folate)アンタゴニスト;ピリミジンアンタゴニスト;アントラサイクリン抗体;白金化合物;共刺激分子(例えば、CD4、CD25、PD−1、B7−H3、4−1BB、OX40、ICOS、CD30、HLA−DR、MHCII、およびLFA)が挙げられるが、これらに限定されない。
(放射線療法)
放射線療法は、CpG ODN PF3512676/抗CTLA−4抗体の組み合わせ治療と共に共投与され得る。放射線療法は、乳癌の処置のための周知の放射線療法の方法に従って投与される。放射線療法の用量およびレジメンは、当業者により容易に決定され得、そして疾患の段階および当該分野において周知の他の因子に基づいている。
(緩和剤)
本発明はまた、第一成分および第二成分に加えて、1つ以上のこれらの成分と同時または連続してのいずれかでの、他の治療剤の投与を含む。このような治療剤としては、鎮痛薬、癌ワクチン、抗血管剤、抗増殖剤、制吐剤、および止痢剤が挙げられる。好ましい制吐剤としては、塩酸オンダンセトロン、塩酸グラニセトロン、およびメトクロプラミドが挙げられる。好ましい止痢剤としては、ジフェノキシラートおよびアトロピン(LOMOTIL)、ロペラミド(IMMODIUM)、およびオクトレオチド(SANDOSTATIN)が挙げられる。
(幹細胞に基づいた治療)
本明細書中に開示されている抗体−CpG ODN PF3512676治療の組み合わせは、癌に冒されている患者に対する治療上の利益を提供するために、幹細胞移植と組み合わせられ得る。幹細胞移植は、当該分野において公知の方法に従って行われ得る。いくつかのこのような方法は、本明細書により本明細書中に参考文献として援用されている、Appelbaum in Harrison’s Principles of Internal Medicine,第14章,Braunwaldら編集,第15版,McGraw−Hill Professional(2001)において記載されている。従って、本発明の方法は、幹細胞移植を受けている哺乳動物における癌の処置に関する。この方法は、ある量のこのヒト抗CTLA−4抗体を、CpG ODN PF3512676と組み合わせて、哺乳動物に投与する工程を包含し、この抗体−CpG ODN PF3512676治療の組み合わせが、幹細胞移植とのさらなる組み合わせにおいて癌を処置する際に有効である。
上記方法が幹細胞移植を含む場合、上記抗体−CpG ODN PF3512676治療剤の組み合わせの第一用量は、哺乳動物の免疫系が移植によって回復した後、例えば、移植後約1〜12ヶ月の期間内に投与され得る。特定の実施形態において、上記第一用量は、移植後1〜3ヶ月、または1〜4ヶ月の期間内に投与される。患者は、幹細胞治療および予備的処置を受け得る。
本発明はまた、(i)哺乳動物において幹細胞移植を行う工程、および(ii)有効量のCpG ODN PF3512676と組み合わせて、有効量のヒト抗CTLA−4抗体を投与する工程を包含する、哺乳動物における癌の処置のための方法に関する。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。幹細胞移植は、同種異系幹細胞移植または自系幹細胞移植であり得る。さらに、細胞移植は、同じ患者および/またはHLA適合したドナーのいずれかからのリンパ球の養子転移を含む。
さらに、本発明は、放射線療法および幹細胞移植、ならびに本明細書中に記載されているか、当該分野において公知であるか、または将来開発される任意の処置の任意の組み合わせと、組み合わせられ得る。
上記で本明細書中の他の場所で指摘されているように、抗CTLA−4抗体が、標準の癌処置(例えば、特に、化学療法レジメン)と組み合わせられる場合、投与される化学療法剤の用量を減少させることが、可能であり得る(Mokyr,M.ら,Cancer Research 58:5301−5304(1998))。これは、癌の処置について本明細書中に開示されている抗CTLA−4抗体と免疫を増進させるヌクレオチド(例えば、CpG ODN PF3512676)とを組み合わせた使用が、細胞死を媒介し得るか、または別の方法で、このCTLA−4遮断とこのヌクレオチドのTLR9アゴニスト作用との間の相乗効果を提供し得るという理由による。任意の特定の理論により拘束されることを望まないが、抗CTLA−4抗体、CpG ODN PF3512676、またはその組み合わせにより増大または延長された免疫反応により媒介される腫瘍細胞死は、この抗原提示経路における上昇したレベルの腫瘍特異的抗原をもたらし得、この抗CTLA−4抗体は、それにに対する増大した免疫反応を媒介する結果、CpG ODN PF3512676とこの抗体との共投与は、この腫瘍抗原に対して指向性の免疫反応における相加的または相乗的な増大を媒介する。腫瘍特異的抗原の細胞死発現を介して、抗CTLA−4−CpG ODN PF3512676の免疫反応増大を伴う相乗効果をもたらし得る、他の組み合わせ治療は、放射線療法、外科手術、化学療法、ならびに多くの他の抗腫瘍剤のうち、当該分野において周知のおよび本明細書中に例示されている広範囲の抗腫瘍剤の投与である。これらのプロトコール、および本明細書中の他の場所に記載されている他のプロトコールのうちの各々は、宿主抗原提示経路内に腫瘍抗原を供給し得る腫瘍細胞死により、この宿主において、腫瘍特異的抗原の供給源をもたらす。従って、本明細書中に開示されている組み合わせ治療は、腫瘍特異的抗原の増加した供給源を提供し得、それによって、順番に患者に対する治療上の利益を提供する、腫瘍に対する増加した免疫反応を提供し得る。
(VI.投薬レジメン)
投薬レジメンは、最適の所望の反応を提供するように調節され得る。例えば、単一のボーラスが投与されてもよく、いくつかの分割された用量が時間をかけて投与されてもよく、または用量が、治療状態の必要性により示されている通りに、比例して減少もしくは増加されてもよい。投与の容易さおよび投薬の均一性のために、投薬単位形態において、非経口的組成物を処方することは、特に有利である。本明細書中に用いられている、投薬単位形態は、哺乳動物被験体が処置されるのに適した1まとまりの投薬としての物理的に別々の単位を指し;各単位は、必要とされる薬学的キャリアと共に、所望の治療効果を生じるように算出された予め決定された量の活性化合物を含む。本発明の投薬単位形態に対する詳細は、(a)上記抗体の特有の性質および達成される特定の治療効果または予防効果、ならびに(b)個体における感受性の処置のためのこのような活性化合物を混ぜ合わせることに関する当該分野における固有の限界により規定され、そして直接的にこれらに依存している。
従って、当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、上記用量および投与レジメンが、上記の治療分野において周知の方法に従って調節されることを認める。すなわち、最大の許容可能用量は、容易に確立され得、そして、患者に対する検出可能な治療上の利益を提供するための、各薬剤を投与するための一時的な必要条件が、決定され得るのと同様に、患者に対する検出可能な治療上の利益を提供する有効量もまた、決定され得る。従って、特定の用量および投与レジメンが、本明細書中に例示されているが、これらの例は決して、本発明を実施する際に患者に提供され得る用量および投与レジメンを限定しない。さらに、当業者は、いったん、本明細書中に提供されている教示を与えられれば、治療上の利益(例えば、多くの他のパラメーターのうち、腫瘍サイズおよび/または転移の検出可能な縮小、および再発までの延長された時間が挙げられるが、これらに限定されない)が、癌の処置の効力を評価するための当該分野において公知の広範囲の方法により評価され得ること、ならびにこれらの方法および将来開発される方法が、本明細書中に含まれていることを理解する。
投薬量の値が、緩和される状態の型および重症度と共に変化し得、そして単一用量または多数の用量を含み得ることは、注意されるべきである。さらに、任意の特定の被験体のための特定の投薬レジメンは、個々の必要性、および組成物を投与する人または組成物の投与を監督する人の専門的判断に従って、時間をかけて、調節されるべきであること、ならびに本明細書中に示されている投薬範囲は、例示のみであり、請求されている組成物の範囲または実施を限定しないことを意図することが、理解される。例えば、用量は、臨床的効果を含み得る薬物速度論パラメーターまたは薬理学的パラメーター(例えば、毒性効果および/または実験室の値)に基づいて、調節され得る。従って、本発明は、当業者により決定される、患者内の用量の段階的上昇を含む。上記抗体の投与のために適切な投薬およびレジメンを決定することは、関連する技術において周知であり、そして、いったん、本明細書中に開示されている教示を提供されれば、当業者により、含まれていることが理解される。
(ODNの投与)
CpG ODN PF3512676は、当該分野において周知の標準の投与レジメンに従って、投与され得る。粘膜送達または局所送達のためのCpG ODN PF3512676の被験体用量は、典型的に、投与1回当り約1μg〜100mgの範囲にわたり、そしてこの被験体用量は、適用に依存して、毎日、週1回、または月1回およびその間の任意の他の期間で与えられ得る。特に、粘膜用量または局所用量は、投与1回当り約100μg〜50mgの範囲にわたり、最も典型的に、約1〜10mgの範囲にわたり、2〜4回の投与は、何日間かまたは何週間の期間をあけられる。
全身性免疫反応を誘導する目的のための非経口的送達のための本明細書中に記載されている化合物の被験体用量は、典型的に、有効な粘膜用量よりも2〜1,000倍高く、より典型的に、2〜100倍高く、最も典型的に、5〜50倍高くあり得る。
CpG ODN PF3512676が、他の治療剤(例えば、本発明の抗体)と組み合わせて、または特定化された送達ビヒクルにおいて投与される場合に、免疫反応を誘導するための非経口的(皮下が挙げられる)送達のためのCpG ODN PF3512676の用量は、典型的に、投与1回当り約10μg〜1000mgの範囲にわたり、そしてこの被験体用量は、適用に依存して、毎日、週1回、または月1回およびその間の任意の他の時間で与えられ得る。より典型的に、これらの目的のための非経口的用量は、投与1回当り約1〜500mgの範囲にわたり、最も典型的に、約5〜100mgの範囲にわたり、2〜4回の投与は、何日間かまたは何週間の期間があけられる。しかしながら、いくつかの実施形態において、これらの目的のための非経口的用量は、上記の典型的用量よりも5〜10,000倍高い範囲で用いられ得る。
いくつかの実施形態において、上記ODNは、1週1回、全体で10〜40mgの範囲にわたる量で投与される。ODNは、各々5または10mgの用量で投与され得、それによって、投与される全量に依存して、多数のボーラス(boli)または注射物をもたらし得る。例えば、投与される全量が10mgである場合、これは、例えば、2×5mg注射用量で投与され得る。別の例として、投与される全量が40mgである場合、これは、例えば、4×10mg注射用量で投与され得る。
(抗体の投与)
本発明に従って投与される抗体の治療的に有効な量についての、例示的な、非限定的範囲は、少なくとも約0.1mg/kg、少なくとも約0.3mg/kg、少なくとも約1mg/kg、少なくとも約5mg/kg、少なくとも約6mg/kg、少なくとも約10mg/kg、少なくとも約15mg/kg、少なくとも約20mg/kg、少なくとも約30mg/kg、または少なくとも約50mg/kgである。例えば、抗体の治療的に有効な量は、約0.1〜30mg/kg、または例えば約0.3〜25mg/kg、または例えば約1〜20mg/kg、または例えば約3〜20mg/kg、または例えば約5〜20mg/kg、または例えば約10〜20mg/kg、または約3〜15mg/kg、または約5〜15mg/kg、または約10〜15mg/kgの範囲にわたり得る。
別の実施形態において、上記抗体は、少なくとも0.3mg/kg、好ましくは、少なくとも1mg/kg、より好ましくは、少なくとも3mg/kg、なお一層より好ましくは、少なくとも5mg/kg、好ましくは、少なくとも6mg/kg、なお一層より好ましくは、少なくとも10mg/kg、なお一層より好ましくは、少なくとも15mg/kg、およびなお一層より好ましくは、少なくとも20mg/kgの用量で投与される。
さらに、上記抗体は、約0.1mg/kg〜50mg/kg、より好ましくは、約0.3mg/kg〜20mg/kg、より好ましくは、約1mg/kg〜15mg/kg、なお一層より好ましくは、約3mg/kg〜15mg/kg、なお一層より好ましくは、約6mg/kg〜15mg/kgの範囲にわたる用量で、i.v.注入により投与される。一実施形態において、上記抗体は、適切な緩衝液系中に約5〜20mg/mlを含む滅菌水溶液として、静脈内処方で投与される。
さらに、例示的な用量の段階的上昇のプロトコールは、最大許容用量(MTD)を決定するために、用量を限定する毒性(DLT)を評価するために用いられ得、存在する場合、抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせ治療などと関連して、増加する用量(約0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、10mg/kg、12mg/kg、15mg/kg以上、またはその任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない)を投与することを含み、より好ましくは、0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、6mg/kg、10mg/kg、15mg/kgまたは20mg/kgの連続する用量が、投与され、そして患者は、他のパラメーターのうち、毒性について、存在する場合、処置の効力についても評価される。用量レジメンの毒性および効力を決定するためのこのような研究は、当該分野において周知である。
(投与のタイミング)
CpG ODN PF3512676は、本発明の抗CTLA−4抗体と共に、実質的に同時にまたは連続して投与され得る。投与が同時である場合、上記ODNおよび上記抗体は、同時に投与されるが、同じ処方物中または別々の処方物中に存在し得る。用語「実質的に同時に」は、上記化合物が、互いに何分か以内に(例えば、互いに10分以内に)投与され、そして連結投与および連続した投与を含むことを意図するが、この投与が連続的である場合、これらの投与は、ほんの短い間、時間が隔てられる(例えば、医療従事者が2つの化合物を別々に投与するのにかかる時間)ことを意味する。本明細書中に用いられる、同時投与および実質的に同時の投与は、交換可能に用いられる。連続した投与は、上記ODNおよび上記抗体の時間的に隔てられた投与を指す。これらの化合物の投与間の時間の分離は、2つの医薬を別々に、順々に、遅延を意図しないで投与するのにかかる時間よりも、故意に長い。従って、共投与は、上記抗体と上記CpG ODN PF3512676との投与の任意の時間的な組み合わせを含み、その結果、これらの2つの投与は、他方が不在の場合のいずれかの薬剤の投与よりも検出可能に大きい、患者に対する治療上の利益を媒介する。
上記CpG ODNは、上記抗体の投与の前、同時、もしくは後に(またはその任意の組み合わせで)投与され得、逆もまた同じである。上記CpG ODNは、毎日(1日当り1回以上の投与を含む)、2日毎に、3日毎に、4日毎に、5日毎に、6日毎に、または週1回、月1回、2ヶ月毎に、3ヶ月毎に、4ヶ月毎に、5ヶ月毎に、6ヶ月毎に、または年1回投与され得る。上記抗体は、毎日、2日毎に、3日毎に、4日毎に、5日毎に、6日毎に、週1回、2週間毎に、月1回、または20日毎に、25日毎に、28日毎に、30日毎に、40日毎に、50日毎に、2ヶ月毎に、70日毎に、80日毎に、3ヶ月毎に、6ヶ月毎に、または年1回投与され得る。上記抗体の単一用量または多数用量が、投与され得る。あるいは、少なくとも1つの用量、または少なくとも3つ、6つまたは12個の用量が、投与され得る。例えば、上記用量が、投与され得る。上記ODNおよび抗体の投与は、交互であり得る。
一実施形態において、上記用量の一部分は、静脈内ボーラスにより投与され、残りは、上記抗体処方物の注入により投与される。例えば、上記抗体の静脈内注射は、ボーラスとして与えられ得、予め決定された抗体用量の残りは、静脈内注射により投与され得る。上記抗体の予め決定された用量は、例えば、約1時間30分から約5時間までの期間にわたり投与され得る。
一実施形態において、CpG ODN PF3512676および上記抗体は、CpG ODN PF3512676が、本明細書中に説明されている用量で、好ましくは非経口的に(例えば、皮下経路またはIV経路により)投与されるという点で、共投与される。別の実施形態において、上記抗CTLA−4抗体は、上記CpG ODNの効力を限定する阻害効果を遮断するために、最初に投与される。この実施形態において、上記抗CTLA−4抗体は、好ましくは、上記CpG ODNの1週間〜1日前に、最も好ましくは、上記CpG ODNの2〜3日前に与えられる。
別の実施形態において、上記CpG ODNは、免疫系をプライム(prime)して、上記抗CTLA−4抗体および任意の他の免疫治療またはこれと共に与えられ得る他の治療(例えば、腫瘍ワクチンなど)に対するよりよい免疫活性化反応を有するように、最初に与えられる。この実施形態において、上記CpG ODNは、好ましくは、上記抗CTLA−4抗体の1週間〜1日前に、最も好ましくは、上記抗CTLA−4抗体の2〜3日前に与えられる。
任意の適切な休止期間が、CpG ODN PF3512676と抗CTLA−4抗体との投与の間に用いられ得るが、本発明は、待機期間を必要とせず、上記抗体およびCpG ODN PF3512676は、実質的に同時に共投与され得る。従って、一実施形態において、上記抗体は、単一注射として投与され、CpG ODN PF3512676は、上記抗体の約1〜7日前または約1〜7日後のいずれかに投与される。
上記抗体または抗体フラグメントは、上記CpG ODN PF3512676と共に、複数日周期または複数週周期で投与され得る。上記複数日周期は、2、3、4、5、6、7、8、9、10日以上の周期、または2、3、4週以上の周期であり得る。上記抗体またはそのフラグメントは、このような周期の最初の日に投与され得、次いで、上記CpG ODN PF3512676は、複数週周期の各週の最初の日に、投与され得る。例えば、上記CpG ODN PF3512676は、3週周期の1日目、7日目および14日目に投与され得る。上記3週周期は、1回、2回、3回以上繰り返され得る。上記の全処置は、例えば、免疫系をプライムするためにまたは被験体を次の治療に対してより反応性にするために、上記ODNまたは上記抗体単独のいずれかの投与により先行され得る。
抗体およびCpG ODN PF3512676のさらなる周期は、当該分野で認められている方法により決定されるように、提供され得る。しかしながら、本発明は、抗CTLA−4抗体を組み合わせて、CpG ODN PF3512676を投与するための、これらもしくは任意の特定の投薬レジメンまたは投与レジメンに限定されない。むしろ、上記抗体およびCpG ODN PF3512676の投与のための最適用量、経路およびレジメンは、関連する技術の当業者により、周知の方法を用いて容易に決定され得る。
上記抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせは、腫瘍細胞を感作するためにまたは別の点で患者に対する治療上の利益を付与するために、外科手術の前のネオアジュバント療法、放射線療法、または任意の他の処置として投与され得る。さらに、上記組み合わせは、ネオアジュバント療法、次いで、局所化された処置(例えば、外科手術、放射線療法、またはその両方)として共投与され得る。
さらに、上記組み合わせは、第二選択療法(例えば、いったん、任意の第一選択療法が失敗した場合が挙げられるが、これに限定されない)として投与され得る。あるいは、上記組み合わせは、第一選択療法と同時に、および/または第一選択療法の間の任意の時点で投与され得、第一選択療法は、最初の処置に次いで投与され得る。
これは、いったん、第一選択療法が失敗した場合、いったん、全身性アジュバント療法が失敗した場合などに、抗CTLA−4抗体とCpG ODN PF3512676との組み合わせが、治療上の利益を提供し得るという理由のためである。従って、本発明は、本明細書中に提供されている開示に基づいて当業者により認められる、さらなる治療(ホルモン治療(例えば、抗アンドロゲン、アロマターゼインヒビターなど)、放射線療法、および任意のさらなる治療剤(他の治療のうち、化学療法、シグナル阻害治療)などが挙げられるが、これらに限定されない)を組み合わせたまたは組み合わせていない、抗体およびCpG ODN PF3512676の投与を含む。
(VII.薬学的組成物)
本発明はまた、癌を処置するために有効な量(例えば、少なくとも1mg/kg、少なくとも3mg/kg、少なくとも5mg/kg、少なくとも10mg/kg、少なくとも15mg/kg、または少なくとも20mg/kg)のヒト抗CTLA−4抗体および治療的に有用な量のCpG ODN PF3512676を含む、製品(例えば、i.v.投与のために適合された投薬形態)に関する。特定の実施形態において、上記製品は、ヒト抗CTLA−4抗体、CpG ODN PF3512676、ならびにラベルおよび/または癌を処置することについての使用説明書を含む容器を含む。
本発明は、CpG ODN PF3512676を組み合わせたおよび組み合わせていない活性成分としての本発明のヒト抗CTLA−4抗体を含む、薬学的組成物の調製および使用を含む。これらの薬学的組成物は、被験体への投与のために適切な形態の、少なくとも1つの活性成分(例えば、有効量の抗CTLA−4、有効量のCpG ODN PF3512676)の組み合わせとしての、単独の各活性成分からなり得るか、あるいは、この薬学的組成物は、この活性成分ならびに1つ以上の薬学的に受容可能なキャリア、1つ以上のさらなる(活性および/もしくは不活性)成分、またはこれらのいくつかの組み合わせを含み得る。
CpG ODN PF3512676は、被験体に直接的に投与されてもよく、または核酸送達複合体と共に投与されてもよい。核酸送達複合体は、標的化手段(例えば、標的細胞に対するより高い親和性の結合をもたらす分子)と結合した(例えば、標的化手段にイオン結合もしくは共有結合した;または標的化手段内にカプセル化された)核酸分子を意味する。核酸送達複合体の例としては、ステロール(例えば、コレステロール)、脂質(例えば、陽イオン性脂質、ビロソーム(virosome)もしくはリポソーム)、または標的細胞特異的結合因子(例えば、標的細胞特異的レセプターにより認識されるリガンド)と結合したオリゴヌクレオチドが挙げられる。好ましい複合体は、標的細胞による内在化の前の顕著な結合解離を防ぐために、インビボで十分に安定であり得る。しかしながら、上記複合体は、核酸が、機能性形態で放出されるように、細胞内での適切な条件下で切断可能であり得る。
抗原およびオリゴヌクレオチドを表面に送達するための送達ビヒクルまたは送達デバイスが、記載されてきた。上記CpG ODN PF3512676および/または上記抗原および/または他の治療薬は、単独で(例えば、食塩水もしくは緩衝液中で)または当該分野において公知の任意の送達ビヒクルを用いて投与され得る。例えば、以下の送達ビヒクル:コクリエート(cochleate);エマルソーム、ISCOM;リポソーム;生菌ベクター(例えば、サルモネラ属、Escherichia coli、Bacillus calmatte−guerin、赤痢菌属、乳酸桿菌属);生ウイルスベクター(例えば、ワクシニア、アデノウイルス、単純ヘルペス);ミクロスフェア;オリゴヌクレオチドワクチン;重合体;重合体の環;プロテオソーム;フッ化ナトリウム;トランスジェニック植物;ビロソーム;ウイルス様粒子、および陽イオン性脂質、ペプチド、または多価陰イオン性オリゴヌクレオチドとの電荷相互作用を有する他のキャリアが、記載されてきた。当該分野において公知の他の送達ビヒクルおよびいくつかのさらなる例は、ベクターの議論において下記に提供されている。
一実施形態において、上記CpG ODN PF3512676は、皮下注射により投与されるが、上記抗体は、非経口的に(例えば、静脈内に)水溶液で投与される。上記CpG ODN PF3512676の好ましい処方および投薬は、開示が本明細書中に参考文献として全体が援用されている、米国特許出願公開第US2004/0198680号において記載されている。しかしながら、当業者は、本明細書中に提供されている開示に基づいて、本発明が、これらまたは任意の他の処方、用量、投与経路などに限定されないことを理解する。むしろ、本発明は、CpG ODN PF3512676を組み合わせて抗体を投与する任意の処方または方法(各薬剤を別々に異なる処方で異なる投与経路を介して投与すること(例えば、多くの他の処方または方法のうち、CpG ODN PF3512676を皮下で共投与するが、抗CTLA−4抗体をi.v.で投与すること)が挙げられるが、これに限定されない)を含む。従って、以下の議論は、CpG ODN PF3512676を組み合わせた任意の抗CTLA−4抗体の投与を含む、本発明の方法を実施するための様々な処方を記載するが、本発明は、これらの処方に限定されずに、いったん、本明細書中に本発明の方法における使用のために提供されている教示を与えられれば、当業者により容易に決定され得る、任意の処方を含む。
本発明において用いられる抗体は、被験体への投与のための適切な薬学的組成物に組み込まれ得る。典型的に、上記薬学的組成物は、上記抗体および薬学的に受容可能なキャリアを含む。本明細書中に用いられている、「薬学的に受容可能なキャリア」は、生理的に適合可能である、任意の、かつ、全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張性剤および吸収遅延剤などを含む。薬学的に受容可能なキャリアの例としては、1つ以上の水、食塩水、リン酸緩衝化食塩水、デキストロース、トレハロース、グリセロール、エタノールなど、およびそれらの組み合わせが挙げられる。多くの場合において、上記組成物中に、等張性剤(例えば、糖、ポリアルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール)、または塩化ナトリウム)を含むことが、好ましい。上記抗体または抗体部分の貯蔵寿命を延長するかまたは有効性を高める、薬学的に受容可能な物質(例えば、湿潤性物質または少量の補助的物質(例えば、湿潤剤または乳化剤)、保存剤または緩衝剤)。
上記抗体は、様々な形態であり得る。これらの形態としては、例えば、液体、半固体および固体の投薬形態(例えば、液状溶液(例えば、注射可能な溶液および注入可能な溶液)、分散物または懸濁物、錠剤、丸剤、粉剤、リポソームおよび坐剤)が挙げられる。好ましい形態は、投与および治療適用についての意図された様式に依存する。典型的な好ましい組成物は、注射可能な溶液または注入可能な溶液の形態(例えば、他の抗体を含むヒトの受動免疫のために用いられる組成物に類似の組成物)である。好ましい投与の様式は、非経口的(例えば、静脈内、皮下、腹膜内、筋肉内)である。好ましい実施形態において、上記抗体は、静脈内の注入または注射により投与される。別の好ましい実施形態において、上記抗体は、筋肉内注射または皮下注射により投与される。
治療的組成物は、典型的に、製造および保管の条件下で、無菌でかつ安定でなければならない。上記組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、分散物、リポソーム、または高い薬物濃度に対して適切な他の規則正しい構造として処方され得る。無菌の注射可能な溶液は、(必要とされる場合、上に列挙されている成分のうちの1つまたは組み合わせを含む)適切な溶媒に、必要とされる量の上記抗体を組み込み、次いで、濾過滅菌することにより調製され得る。一般的に、分散物は、基本分散媒と、上に列挙されている成分に由来する必要とされる他の成分とを含む滅菌ビヒクルに、上記化合物を組み込むことにより調製される。無菌の注射可能な溶液の調製のための無菌パウダーの場合、好ましい調製の方法は、上記活性成分と予め滅菌濾過されたその溶液に由来する任意のさらなる所望の成分との粉末を生じる、吸引乾燥および凍結乾燥である。溶液の適切な流動性は、例えば、コーティング(例えば、レシチン)の使用により、分散物の場合、必要とされる粒子サイズの維持により、および表面活性剤の使用により維持され得る。注射可能な組成物の延長された吸収は、吸収を遅延する薬剤(例えば、モノステアラート塩およびゼラチン)を上記組成物中に含むことにより、引き起こされ得る。
上記抗体および/またはCpG ODN PF3512676は、当該分野において公知の様々な方法(経口の、非経口的な、粘膜の、吸入による、局所的な、頬の、鼻の、および直腸の方法が挙げられるが、これらに限定されない)により投与され得る。多くの治療適用に関して、好ましい投与の経路/様式は、皮下、筋肉内、静脈内または注入である。所望される場合、針を用いない注射が、用いられ得る。当業者により認められる、投与の経路および/または様式は、所望される結果に依存して変化する。
投薬レジメンは、最適の所望の反応を提供するように調節され得る。例えば、単一のボーラスが投与されてもよく、いくつかの分割された用量が、時間をかけて投与されてもよく、または用量が、治療状態の必要性により示されている通り、比例して減少もしくは増加されてもよい。投与の容易さおよび投薬の均一性のために、投薬単位形態において、非経口的組成物を処方することは、特に有利である。本明細書中に用いられている、投薬単位形態は、哺乳動物被験体が処置されるのに適した1まとまりの投薬としての物理的に別々の単位を指し;各単位は、必要とされる薬学的キャリアと共に、所望の治療効果を生じるように算出された予め決定された量の活性化合物を含む。本発明の投薬単位形態に対する詳細は、(a)上記抗体の特有の性質および達成される特定の治療効果または予防効果、ならびに(b)個体における感受性の処置のためにこのような活性化合物を混ぜ合わせることに関する当該分野における固有の限界により規定され、そして直接的にこれらに依存している。
投薬量の値が、緩和される状態の型および重症度と共に変化し得、そして単一用量または多数の用量を含み得ることは、注意されるべきである。さらに、任意の特定の被験体のための特定の投薬レジメンは、個々の必要性、および組成物を投与する人または組成物の投与を監督する人の専門的判断に従って、時間をかけて、調節されるべきであること、ならびに本明細書中に示されている投薬範囲は、例示のみであり、請求されている組成物の範囲または実施を限定しないことを意図することが、理解される。
一実施形態において、上記抗体は、約5〜6の範囲にわたるpHで、酢酸ナトリウム、ポリソルベート80、および塩化ナトリウムと共に、5または10mg/mlの抗体を含む滅菌水溶液として、静脈内処方で投与される。好ましくは、上記静脈内処方は、pH 5.5で、20mMの酢酸ナトリウム、0.2mg/mlのポリソルベート80、および140mMの塩化ナトリウムと共に、5または10mg/mlの抗体を含む滅菌水溶液である。
一実施形態において、上記用量の一部分は、静脈内ボーラスにより投与され、残りは、上記抗体処方の注入により投与される。例えば、上記抗体の0.01mg/kgの静脈内注射は、ボーラスとして与えられ得、予め決定された抗体用量の残りは、静脈内注射により投与され得る。上記抗体の予め決定された用量は、例えば、1時間30分から2時間〜5時間までの期間にわたり投与され得る。
本明細書中に記載されている薬学的組成物の処方物は、薬理学の分野における任意の公知の方法または今後開発される方法により調製され得る。一般的に、このような調製方法は、上記活性成分をキャリアまたは1つ以上の他の補助的成分と関連させる工程、次いで、必要または所望である場合、この産物を所望の単一用量単位もしくは多数用量単位として形作るかまたは包装する工程を包含する。
本発明の薬学的組成物は、単一単位用量として、または多数の単一単位用量として、調製、包装またはバルクで販売され得る。本明細書中に用いられている、「単位用量」は、予め決定された量の上記活性成分を含む上記薬学的組成物の別々の量である。上記活性成分の量は、一般的に、被験体に投与される上記活性成分の用量またはこのような用量の便利な一部分(例えば、このような用量の1/2または1/3)に等しい。
本発明の薬学的組成物における活性成分、薬学的に受容可能なキャリア、および任意のさらなる成分の相対的な量は、独自性、サイズ、および処置される被験体の状態に依存して、さらに、この組成物が投与される経路に依存して変化する。例として、上記組成物は、0.1%と100%(w/w)との間の活性成分を含み得る。
上記活性成分に加えて、本発明の薬学的組成物はさらに、1つ以上のさらなる薬学的に活性な薬剤を含み得る。特に企図されるさらなる薬剤としては、制吐剤、止痢剤、化学療法剤、サイトカインなどが挙げられる。
本発明の薬学的組成物の制御型放出処方物または持続型放出処方物は、通常の技術を用いて作製され得る。
本明細書中に用いられている、薬学的組成物の「非経口的投与」は、被験体の組織の物理的な切り裂きにより特徴付けられる投与およびこの組織における裂け目を通じたこの薬学的組成物の投与の任意の経路を含む。従って、非経口的投与としては、上記組成物の注射、外科的切除による上記組成物の適用、組織透過性非外科的傷害による上記組成物の適用による薬学的組成物の投与などが挙げられるが、これらに限定されない。特に、非経口的投与としては、皮下注射、腹膜内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、および腎臓透析注入の技術が挙げられるが、これらに限定されないことが、企図される。
非経口的投与のために適切な薬学的組成物の処方物は、薬学的に受容可能なキャリア(例えば、滅菌水または滅菌等張性食塩水)を組み合わせた活性成分を含む。このような処方は、ボーラス投与または連続投与のために適切な形態で調製、包装、または販売され得る。注射可能な処方物は、単位投薬形態で(例えば、保存剤を含むアンプルまたは多数用量容器において)調製、包装、または販売され得る。非経口的投与のための処方としては、油性ビヒクルまたは水性ビヒクルにおける懸濁物、溶液、エマルジョン、パスタ、および下記に議論されている移植可能な持続型放出または生分解性の処方が挙げられるが、これらに限定されない。このような処方物はさらに、1つ以上のさらなる成分(懸濁剤、安定化剤、または分散剤が挙げられるが、これらに限定されない)を含み得る。非経口的投与のための処方物の一実施形態において、上記活性成分は、再構成された組成物を非経口的投与する前に適切なビヒクル(例えば、発熱物質を含まない滅菌水)を用いて再構成するための乾燥(すなわち、パウダーまたは顆粒)形態で提供されている。
本発明の組成物は、当該分野において公知の様々な方法により投与され得る。上記投与の経路および/または様式は、所望される結果に依存して変化する。上記活性化合物は、この化合物を速い放出から保護するキャリアと共に調製され得る(例えば、インプラント、経皮性パッチ、および微小カプセル化された送達系を含む制御型放出処方物)。生分解性の、生物適合性重合体(例えば、エチレン酢酸ビニル、多価無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、およびポリ乳酸)が、用いられ得る。このような処方物の調製のための多くの方法は、例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems,J.R.Robinson編集,Marcel Dekker,Inc.,New York,(1978)により記載されている。薬学的組成物は、好ましくはGMP条件下で製造される。
上記薬学的組成物は、無菌の注射可能な水性もしくは油性の懸濁物または溶液の形態で、調製、包装、または販売され得る。この懸濁物または溶液は、公知技術に従って処方され得、上記活性成分に加えて、さらなる成分(例えば、本明細書中に記載されている上記分散剤、湿潤剤、または懸濁剤)を含み得る。このような無菌の注射可能な処方は、非毒性の非経口的に受容可能な賦形剤または溶媒(例えば、水または1,3−ブタン ジオール)を用いて調製され得る。他の受容可能な賦形剤および溶媒としては、リンゲル溶液、等張性の塩化ナトリウム溶液、および固定油(例えば、合成のモノグリセリドまたはジグリセリド)が挙げられるが、これらに限定されない。有用である他の非経口的に投与可能な処方物は、上記活性成分を、微結晶性形態で、リポソーム処方物において、または生分解性重合体系の構成成分として含む、処方物である。持続型放出またはインプラントのための組成物は、薬学的に受容可能な重合体物質または疎水性物質(例えば、エマルジョン、イオン交換樹脂、わずかに溶ける(sparingly soluble)重合体、またはわずかに溶ける塩)を含み得る。
本発明の抗CTLA−4抗体/CpG ODN PF3512676の活性成分の組み合わせは、動物、好ましくはヒトに投与され得る。しかし、各活性成分の投与される正確な用量は、多くの因子(動物の型および処置されている疾患状態の型、動物の齢および投与の経路が挙げられるが、これらに限定されない)に依存して変化する。
本発明の抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせは、多数の他の化合物(多くの他の化合物のうち、抗ホルモン性治療剤、サイトカイン、化学療法薬および/または抗ウイルス薬)と共に共投与され得る。あるいは、上記化合物は、上記抗体−CpG ODN PF3512676の組み合わせ、またはその任意の順列の1時間、1日、1週、1月以上前に投与され得る。さらに、上記化合物は、放射線の投与、幹細胞移植、もしくは任意の治療剤(例えば、サイトカイン、化学療法の化合物など)の投与、またはその任意の並び替えの1時間後、1日後、1週間後もしくはそれより後でさえも投与され得る。この頻度および投与レジメンは、当業者にとって直ちに明らかであり、そして多くの因子(処置されている疾患のタイプおよび重症度、動物の齢および健康状態、上記化合物または投与されている化合物の同一性、様々な化合物の投与経路などが挙げられるが、これらに限定されない)に依存する。癌を処置するための抗体−CpG ODN PF3512676を共投与する方法を実証するいくつかの有益な例が、提供されているが、本発明は、本発明により含まれている方法を単に説明する役目をするこれらの例に決して限定されない。
(VIII.キット)
本発明は、癌の処置のための様々なキットを含む。上記キットは、治療的に有効な量の本発明のヒト抗CTLA−4抗体および治療的に有効な量のCpG ODN PF3512676を、本発明の方法を実施するためのアプリケーターおよびこの組み合わせの使用を記載する説明書と共に、含む。例示的なキットは下記に記載されているが、他の有用なキットの内容は、本開示に照らして当業者にとって明らかである。これらのキットのうちの各々は、本発明内に含まれている。
本発明は、腎細胞癌の処置の必要性のある患者におけるその処置のためのキットを含む。上記キットは、本発明のヒト抗CTLA−4抗体およびCpG ODN PF3512676を含む。上記キットはさらに、アプリケーター(患者に対するこのキットの構成要素の投与のためのシリンジが挙げられるが、これに限定されない)を含む。さらに、上記キットは、患者において乳癌を処置するためのこのキットの使用のための適切な情報を示す説明書を含む。
より好ましくは、上記キットは、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、およびMDX−010から選択される少なくとも1つの抗CTLA−4抗体を含み、なお一層より好ましくは、上記抗体は、4.13.1、11.2.1、およびMDX−010である。
本発明は、抗CTLA−4抗体とCpG ODN PF3512676との任意の組み合わせを含むキットを含む。このようなキットが好ましいが、本発明は、この特定の組み合わせに限定されない。さらに、上記キットは、癌の処置のための広範囲のさらなる薬剤を含み得る。このような薬剤は、以前に示されており、多くの他の薬剤のうち、化学療法の化合物、癌ワクチン、CpG ODN PF3512676以外のTLRアゴニスト、他のCpG ODN、レセプターチロシンキナーゼインヒビター(例えば、SU11248が挙げられるが、これに限定されない)、異常な細胞増殖または癌を処置する際に有用な薬剤、IGF−1Rに結合することにより腫瘍の増殖を阻害する抗体または他のリガンド、化学療法剤(他の多くの化学療法剤のうち、タキサン類、ビンカアルカロイド、白金化合物、インターカレート型抗生物質)、およびサイトカイン、ならびに例えば、処置の間に生じる任意の毒性を処置するための緩和剤(例えば、止痢剤、制吐剤などが挙げられるが、これらに限定されない)を含む。
本発明はさらに、詳細に参考として以下の実験の実施例に記載されている。これらの実施例は、説明の目的のためにのみ提供されており、反対の意味で規定されない限り、限定されないことが意図される。従って、本発明は、以下の実施例に決して限定されないと解釈されるべきであり、むしろ、本明細書中に提供されている教示の結果として明らかとなる、任意の、かつ、全ての改変を含むと解釈されるべきである。
(実施例1:乳癌の処置のための、CpG ODN PF3512676と組み合わせた抗CTLA−4抗体)
存在する場合、外科手術/放射線療法に従って、従来のCTスキャンにより、またはスパイラルCTスキャンにより正確に二次元で測定し得る、少なくとも1つの病巣を有する転移性乳癌を有する患者に、確立されたプロトコールでCpG ODN PF3512676を与える。簡単に言うと、CpG ODN PF3512676を、皮下またはIVで、0.02または20mg/kgの用量で、最も好ましくは、SCとして約0.2mg/kgおよびIVとして2mg/kgで投与する。
さらに、患者に、本明細書中に記載されている抗CTLA−4抗体11.2.1の単一IV注入(100mL/時間)を、約10mg/kgの用量で、所定の上記CpG ODN PF3512676の処置の7日前または7日後の間に投与する。上記抗体処置を、この抗CTLA−4抗体の用量の段階的上昇を有さずに、28日後に繰り返し、その後28日毎に、許容不可能な毒性も疾患の進行もなく最大12周期にわたって繰り返す。
患者に、抗ヒスタミン(H1)を、抗CTLA−4の注入の少なくとも30分前に前投与し得る。しかしながら、前投与は投与され得るが、好ましくは、典型的に、患者を、前処置しない。より好ましくは、抗ヒスタミン(H1)、および/または他の治療的手段の投与を、注入反応物を受ける患者に提供する。
他の緩和的処置のうち、制吐剤および止痢剤を、処置中および処置後に適切に与える。
CpG ODN PF3512676を、決定した通り、ヒト抗CTLA−4抗体11.2.1と共に連続してもしくは同時に、いずれかを1回、または繰り返して投与する。
上記抗CTLA−4抗体を、ゴムストッパーおよびアルミニウムシールを有する10mlの透き通ったガラスバイアル内に提供する。各バイアルは、pH 5.5で、20mMの酢酸ナトリウム、0.2mg/mlのポリソルベート80、および140mMの塩化ナトリウムを含む滅菌水溶液中に、5mg/mlの(50mg/バイアルの名目上の量を有する)抗CTLA−4抗体を含む。
CpG ODN PF3512676を、薬学的に受容可能な無菌の、保存剤を含まないリン酸緩衝化食塩水溶液中に、非経口的投与のための様々な濃度で提供する。
全ての患者について、ECOGパフォーマンスステータス、生命徴候および体重を、投薬前に評価し、臨床上示されているように、生命徴候を、投薬後に繰り返し得る。身体検査(眼科学的評価および自己免疫の徴候を含む)を、1日目に行う。血液学パネル(ヘマトクリット、RBCカウント、WBCカウント、鑑別)、化学(アルカリホスファターゼ、カルシウム、塩化物、GGT、LDH、マグネシウム、リン、ランダムなグルコース、ナトリウム、尿素、尿酸)、尿検査(血液、タンパク質)、その他(活性化部分トロンボプラスチン時間[APTT]、プロトロンビン時間(PT)、自己抗体パネル、C反応性タンパク質、TSH、T3、T4、アミラーゼ、リパーゼ、血清C3、C4、血清Igレベル)のための試料を得る。
基準ヒト抗ヒト抗体(HAHA)力価を決定し、薬物速度(PK)標本を投与前に得る。
以下のエンドポイントを測定する:PKパラメーター、HAHA、反応速度および進行の時間。進行までの時間および全体の生存率を、Kaplan−Meierの積極限法(Kaplan−Meier product limit method)を用いて算出する。
(均等物)
本発明は、特定の実施形態を参照して開示されてきたが、本発明の他の実施形態および改変が、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、当業者により工夫され得ることは、明らかである。これらの添付された特許請求の範囲は、全てのこのような実施形態および均等な改変を含むと解釈されることが意図される。
本明細書中に引用されている各々の、かつ、全ての特許、特許出願、および公報の開示は、本明細書により、本明細書中に、参考として全体が援用されている。
図1A〜1Dを含む図1は、抗CTLA−4抗体である4.1.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図1Aは、4.1.1重鎖についての全長ヌクレオチド配列(配列番号1)を示す。 図1A〜1Dを含む図1は、抗CTLA−4抗体である4.1.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図1Bは、4.1.1重鎖についての全長アミノ酸配列(配列番号2)、およびブラケット「[ ]」の間に示されている4.1.1重鎖可変領域についてのアミノ酸配列(配列番号3)を示す。4.1.1重鎖CDRの各々のアミノ酸配列は、下線が引かれている。これらのCDR配列は、以下の通りである:CDR1:GFTFSSHGMH(配列番号4);CDR2:VIWYDGRNKYYADSV(配列番号5);およびCDR3:GGHFGPFDY(配列番号6)。 図1A〜1Dを含む図1は、抗CTLA−4抗体である4.1.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図1Cは、4.1.1軽鎖についてのヌクレオチド配列(配列番号7)を示す。 図1A〜1Dを含む図1は、抗CTLA−4抗体である4.1.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図1Dは、全長4.1.1軽鎖のアミノ酸配列(配列番号8)、およびブラケット「[ ]」の間に示されている通りのその可変領域(配列番号9)を示す。各CDRのアミノ酸配列は、以下の通り示されている:CDR1:RASQSISSSFLA(配列番号10);CDR2:GASSRAT(配列番号11);およびCDR3:CQQYGTSPWT(配列番号12)。 図2A〜2Dを含む図2は、抗CTLA−4抗体である4.13.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図2Aは、4.13.1重鎖についての全長ヌクレオチド配列(配列番号13)を示す。 図2A〜2Dを含む図2は、抗CTLA−4抗体である4.13.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図2Bは、4.13.1重鎖についての全長アミノ酸配列(配列番号14)、およびブラケット「[ ]」の間に示されている4.13.1重鎖可変領域についてのアミノ酸配列(配列番号15)を示す。4.13.1重鎖CDRの各々のアミノ酸配列は、下線が引かれている。これらのCDR配列は、以下の通りである:CDR1:GFTFSSHGIH(配列番号16);CDR2:VIWYDGRNKDYADSV(配列番号17);およびCDR3:VAPLGPLDY(配列番号18)。 図2A〜2Dを含む図2は、抗CTLA−4抗体である4.13.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図2Cは、4.13.1軽鎖についてのヌクレオチド配列(配列番号19)を示す。 図2A〜2Dを含む図2は、抗CTLA−4抗体である4.13.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図2Dは、全長4.13.1軽鎖のアミノ酸配列(配列番号20)、およびブラケット「[ ]」の間に示されている通りのその可変領域(配列番号21)を示す。各CDRのアミノ酸配列は、以下の通り示されている:CDR1:RASQSVSSYLA(配列番号22);CDR2:GASSRAT(配列番号23);およびCDR3:CQQYGRSPFT(配列番号24)。 図3A〜3Dを含む図3は、抗CTLA−4抗体である11.2.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図3Aは、11.2.1重鎖についての全長ヌクレオチド配列(配列番号25)を示す。 図3A〜3Dを含む図3は、抗CTLA−4抗体である11.2.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図3Bは、11.2.1重鎖についての全長アミノ酸配列(配列番号26)、およびブラケット「[ ]」の間に示されている11.2.1重鎖可変領域についてのアミノ酸配列(配列番号27)を示す。11.2.1重鎖CDRの各々のアミノ酸配列は、下線が引かれている。これらのCDR配列は、以下の通りである:CDR1:GFTFSSYGMH(配列番号28);CDR2:VIWYDGSNKYYADSV(配列番号29);およびCDR3:DPRGATLYYYYYGMDV(配列番号30)。 図3A〜3Dを含む図3は、抗CTLA−4抗体である11.2.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図3Cは、11.2.1軽鎖についてのヌクレオチド配列(配列番号31)を示す。 図3A〜3Dを含む図3は、抗CTLA−4抗体である11.2.1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を示す。図3Dは、全長11.2.1軽鎖のアミノ酸配列(配列番号32)、およびブラケット「[ ]」の間に示されている通りのその可変領域(配列番号33)を示す。各CDRのアミノ酸配列は、以下の通り示されている:CDR1:RASQSINSYLD(配列番号34);CDR2:AASSLQS(配列番号35);およびCDR3:QQYYSTPFT(配列番号36)。

Claims (18)

  1. 癌の処置を必要とする患者における、癌の処置のための方法であって、該方法は、該患者に、治療的に有効な量の抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分を、治療的に有効な量のCpG ODN PF3512676と組み合わせて投与する工程を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記CpG ODN PF3512676は、毎日、2日毎に、週2回、または週1回投与される、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法であって、ここで、前記処置は、ネオアジュバント療法、アジュバント療法、第一選択療法、第二選択療法、および第三選択療法からなる群から選択される治療である、方法。
  4. 請求項1、2または3に記載の方法であって、ここで、前記治療的に有効な量の前記ヒト抗CTLA−4抗体は、約0.1mg/kg〜50mg/kgの範囲にわたる、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、ここで、前記治療的に有効な量の前記ヒト抗CTLA−4抗体は、約0.3mg/kg〜20mg/kgの範囲にわたる、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、ここで、前記治療的に有効な量の前記ヒト抗CTLA−4抗体は、少なくとも1mg/kg、少なくとも3mg/kg、少なくとも6mg/kg、少なくとも10mg/kg、および少なくとも15mg/kgからなる群から選択される、方法。
  7. 請求項1〜5または6に記載の方法であって、ここで、前記癌は、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、膵臓癌、メラノーマ、肺癌、急性骨髄性白血病、結腸直腸癌、腎細胞癌、皮膚T細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、胃癌、頭頸部癌、肝臓癌、子宮頸癌、脳の癌、および肉腫からなる群から選択される、方法。
  8. 請求項1〜6または7に記載の方法であって、ここで、前記抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分は、以下:
    (a)約10−8以上のCTLA−4結合親和性を有しかつCTLA−4とB7−1との間の結合、およびCTLA−4とB7−2との間の結合を阻害する、ヒト抗体;
    (b)4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体に由来するCDR配列に対応する少なくとも1つのヒトCDR配列を含むアミノ酸配列を有する、ヒト抗体;
    (c)4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1.、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列を有する、ヒト抗体;
    (d)CTLA−4との結合を、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの抗体と競合する、抗体またはその抗原結合部分;ならびに
    (e)CTLA−4との結合を、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、12.9.1.1、および10D1からなる群から選択される抗体のアミノ酸を有する少なくとも1つの抗体と交差競合する、抗体またはその抗原結合部分
    からなる群から選択される少なくとも1つの抗体である、方法。
  9. 請求項1〜7または8に記載の方法であって、ここで、前記抗体は、4.1.1、4.13.1、11.2.1、および10D1からなる群から選択される抗体のアミノ酸配列を有するヒト抗体である、方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、ここで、前記抗体またはその抗原結合部分は、重鎖および軽鎖を含み、ここで、該重鎖の重鎖可変ドメインのアミノ酸配列および該軽鎖の軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列は、以下:
    (a)配列番号3のアミノ酸配列および配列番号9のアミノ酸配列;
    (b)配列番号15のアミノ酸配列および配列番号21のアミノ酸配列;
    (c)配列番号27のアミノ酸配列および配列番号33のアミノ酸配列;
    (d)配列番号1の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列および配列番号7の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列;
    (e)配列番号13の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列および配列番号19の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列;
    (f)配列番号25の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列および配列番号31の核酸配列によりコードされるアミノ酸配列;ならびに
    (g)抗体10D1の可変ドメインのアミノ酸配列
    からなる群から選択される、方法。
  11. 請求項9に記載の方法であって、ここで、前記抗体またはその抗原結合部分は、以下:
    (a)配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号10、配列番号11および配列番号12に示されているアミノ酸配列を含む抗体;
    (b)配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号22、配列番号23および配列番号24に示されているアミノ酸配列を含む抗体;ならびに
    (c)配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号34、配列番号35および配列番号36に示されているアミノ酸配列を含む抗体
    からなる群から選択される抗体である、方法。
  12. 請求項9に記載の方法であって、ここで、前記抗体またはその抗原結合部分は、配列番号27に示されているアミノ酸配列を有する重鎖可変領域および配列番号33に示されているアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を含む、方法。
  13. 請求項9に記載の方法であって、ここで、前記抗体は、以下:
    (a)配列番号2および配列番号8に示されているアミノ酸配列を含む抗体;
    (b)配列番号14および配列番号20に示されているアミノ酸配列を含む抗体;ならびに
    (c)配列番号26および配列番号32に示されているアミノ酸配列を含む抗体
    からなる群から選択される、方法。
  14. 請求項1〜12または13に記載の方法であって、ここで、前記抗体は、前記CpG ODN PF3512676の投与の1〜7日前に投与される、方法。
  15. 請求項1〜13または14に記載の方法であって、ここで、前記CpG ODN PF3512676は、前記抗体の約1〜100日後に投与される、方法。
  16. 請求項1〜14または15に記載の方法であって、ここで、前記CpG ODN PF3512676は、皮下に投与される、方法。
  17. 請求項1〜15または16に記載の方法であって、ここで、前記CpG ODN PF3512676は、1日当たり1mg〜50mgの量で投与される、方法。
  18. 癌の処置のための薬学的組成物であって、該組成物は、治療的に有効な量の抗CTLA−4抗体またはその抗原結合部分、および治療的に有効な量のCpG ODN PF3512676、および薬学的に受容可能なキャリアを含む、組成物。
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