JP2009500096A - 生物組織構造中の成分濃度を測定する装置及び方法 - Google Patents

生物組織構造中の成分濃度を測定する装置及び方法 Download PDF

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Abstract

生物組織構造中に含まれる成分の濃度を最小侵襲的に測定する生物組織構造中の成分濃度を測定する装置であって、一定範囲のマイクロ波周波数を発生させるようになされたマイクロ波エネルギ源と、マイクロ波エネルギ源に連結され、かつマイクロ波エネルギの少なくとも一部を組織構造に伝達するようになされた第1のアンテナと、組織構造を通して伝達されたマイクロ波エネルギの少なくとも一部を受信するようになされた第2のアンテナと、受信マイクロ波エネルギの共振周波数を決定するようになされた信号処理部と、決定された共振周波数に従って生物組織構造中の成分濃度の出力を提供するようになされたデータ処理部とを備える。

Description

本発明は、生物組織構造中の成分濃度を測定する装置及び方法に関する。
真性糖尿病(糖尿病)は、身体がインスリンを生成しない、あるいは、適切に作用しない疾患である。簡単に言うと、インスリンは糖及びデンプンをエネルギに変換するために必要なホルモンである。つまり、インスリンは身体の細胞を非ブロック化するホルモンであり、身体の細胞の生存が維持されるように、栄養物を提供するためにグルコースが身体の細胞に入ることができる。グルコースが細胞に入ることができない場合、身体中のグルコース濃度が蓄積され、治療がなされないと、身体中の細胞が最後には餓死することになる。従って、糖尿病は極めて大きな公衆衛生とのかかわりを有し、血糖の測定は医療において最も重要な測定の一つであるといえる。糖尿病は現在世界中で身体障害及び死亡の主な原因である。
糖尿病患者は、非患者のように自動的にその血流中のグルコース量を加減できない。従って、糖尿病に関連した合併症の発症及び進行を予防するために、I型(身体が充分なインスリンを生成できない)及びII型(身体がそれ自身のインスリンの作用に対する耐性を示す)の糖尿病患者はともに、その血流中のグルコース濃度を綿密にモニタリングすることが勧められる。濃度が健常の範囲外にある場合、患者は糖尿病合併症の危険に対処するために、そのインスリン投与量又は糖摂取量を調節する必要がある。
血糖値を測定する最も一般的な方法は、血液を患者から採取することを必要とする。従来の手順は、指又は他の身体部分を刺して血液を採取し、次に血糖の検出量に応じて色又は濃淡を変えるグルコース試験物質を試験用ストリップへ一滴またはそれ以上を滴下することにより、あるいは、携帯用であって多くの場合手持ち型である電子試験装置を使用することによって、グルコース値に関して血液の試験が行われる。しかしながら、多くの人はこの方法を不都合であり、痛みを伴い、実行するのが困難であり、又は単に不快であると考える。
更なる一般的なグルコース測定法は検尿によるものである。この方法は非常に不都合になりがちであり、グルコースが血糖値上昇の相当な期間の後になって初めて尿中に現れるため、血糖値の現在の状態を反映しないことがある。
もう1つの技術は、心臓信号を測定するために埋め込み型医療装置を使用することである。この技術において、血糖値はT波振幅及びQT間隔に基づき決定される。この方法の不便な点は、器具が人体内部に挿入されねばならないことであり、そのため複雑な医療処置が施される必要があり得る。同様に、患者は入院して2、3日滞在する必要があり得る。その上、この装置は身体内部に挿入されるので、第三種医療機器に分類される。第三種医療機器は、危険性の高い装置として分類されているものであり、それを常用に供することを可能とするには、医療機器の登録認証機関による承認が与えられる前に、厳しい試験及びバリデーション手順を通過する必要がある。
更なる測定技術は、皮膚からの間質液の試料採取によるものである。GlucoWatch G2 Biographerとして知られるCygnus社によって開発されたシステムは、皮膚を通してグルコース分子を抽出するために低レベルの電流を使用する。グルコースは、血液よりも皮膚細胞を囲む間質液から抽出される。このシステムは、血糖値情報を算出するために、電流−時間及び充電時間データを集めて分析する。このシステムの欠点は、システムを較正するために、指穿刺試験をすることも必要であり、通常操作中に身体から少量の体液(間質液)を採取することも必要なことである。
血糖値をモニタリング用の、無痛であって患者に配慮され、費用効率が高く、非侵襲性である器具の開発について、多くの試みがなされてきた。非侵襲性面を考慮したアプローチには、電気化学的分光技術であって、例えば近赤外分光、ラマン分光及び小規模NMR、涙液(自己採取した涙)に関する測定、及び音速測定技術がある。しかしながら、これらの方法のいずれについても、日常使用において十分に正確で信頼でき、患者に配慮されたものであり、便利で費用効率が高いというような、生体内での血糖値測定用として市場性の高い装置又は方法を作り出すには至っていない。
本発明の第1の態様は、生物組織構造中に含まれる成分の濃度を最小侵襲的又は非侵襲的に測定する装置である。前記装置は、一定の範囲のマイクロ波周波数を発生させるようになされたマイクロ波エネルギ源と、マイクロ波エネルギ源に連結され、マイクロ波エネルギの少なくとも一部を伝達マイクロ波エネルギとして組織構造に伝達するようになされた第1のアンテナと、組織構造を通して伝達されたマイクロ波エネルギの少なくとも一部を受信マイクロ波エネルギとして受信するようになされた第2のアンテナと、受信マイクロ波エネルギの共振周波数を決定するようになされた信号処理部と、決定された共振周波数及び測定反応についての特性に従って生物組織構造中の成分濃度の出力するようになされたデータ処理部とを備えている。
前記信号処理部は、受信マイクロ波エネルギの伝達マイクロ波エネルギに対する比であらわされる振幅特性を測定し、振幅特性について最小又は最大となる周波数を決定するようになされてもよい。前記周波数は共振周波数であってもよい。信号処理部はさらに、最小又は最大時の周波数に対する振幅特性について3dB帯域幅を決定し、それにより生物組織構造のQ因子を導くようになされてもよい。データ処理部は、Q因子の導かれた値と成分濃度値とを相互に関連付けるようになされてもよい。データ処理部はさらに、測定データの傾斜又は勾配等、他の特性を決定するようになされてもよい。
また、信号処理部は受信マイクロ波エネルギの伝達マイクロ波エネルギに対する比であらわされる位相応答を測定し、この位相応答における最小又は最大時の周波数を決定するようになされてもよい。前記周波数は共振周波数であってもよい。
第1及び第2のアンテナは単一のトランシーバを備え、受信マイクロ波エネルギが反射マイクロ波エネルギを含むこととしてもよい。好ましくは、反射板が、単一のアンテナから伝達されるマイクロ波エネルギを前記トランシーバに戻るように反射することとする。この場合、共振空洞が、アンテナ及び反射板の間に設置されることとなる。
マイクロ波エネルギ源は、共振周波数で生物組織構造が単一波長の共振空洞を形成するように、周波数範囲にわたってマイクロ波エネルギを発生させるようになされてもよい。
好ましくは、マイクロ波エネルギ源は、共振周波数で、生物組織構造が半波長の共振空洞を形成するように、周波数範囲にわたってマイクロ波エネルギを発生させるようになされることとする。
更に好ましくは、マイクロ波エネルギ源は、1GHzから100GHzの周波数範囲内でマイクロ波エネルギを発生させるようになされることとする。更に好ましくは、8GHzから18GHzの間の周波数範囲にわたることとする。
マイクロ波源は、前記周波数範囲内の多数の周波数帯域幅内でマイクロ波エネルギを発生させるようになされてもよい。
第1及び第2のアンテナは、各々がパッチアンテナを備え、各アンテナは放射パッチ及びマイクロ波供給手段を有していてもよい。マイクロ波供給手段は、放射パッチに接続されたマイクロストリップラインを備えていてもよく、同軸給電線又はマイクロ波供給手段は、放射パッチに電磁的に連結されていてもよい。さらに放射パッチは、内部に形成される環状スロットを備えていてもよい。
あるいは、第1及び第2のアンテナが螺旋状又は導波管アンテナを備えることとしてもよい。
好ましくは、第1及び第2のアンテナが生物組織構造に非侵襲的に取り付けられるようになされることとする。あるいは、第1及び第2のアンテナは、導波管アンテナ又は同軸モノポールアンテナの一方を備え、各アンテナは内部及び外部導体を有し、内部導体は、生物組織の表層を突き刺すようになされた針状構造を備えることが好ましい。さらに、外部導体が生物組織の表層を突き刺すようになされてもよい。
データ処理部は、成分濃度情報を提供するために、決定された共振周波数と生物組織構造の厚さとを相互に関連付けるようになされてもよい。生物組織構造の厚さの値は、所定の入力パラメータとして提供されてもよく、あるいは信号処理部が、厚さの値を導くことができる第1及び第2のアンテナの間の生物組織構造のキャパシタンス(容量)を測定するようになされてもよい。厚さを測定する他の方法としては、抵抗が厚さ及び光学変位センサに比例することによる抵抗法がある。
第1及び第2のアンテナは、好ましくは耳たぶあるいは親指と人差し指とを相互に接続する部分の皮膚について、少なくとも一方のいずれかの側に取り付けられるようになされることとする。血流が豊富であり構造が簡易な解剖学的構造の他の領域についても考慮することとしてもよい。
好ましくは、少なくともマイクロ波源並びに第1及び第2のアンテナは、個人が着用するための携帯用アセンブリであることとする。
信号処理部及びデータ処理部の少なくとも一方は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、マイクロプロセッサを有する腕時計及び携帯電話からなるリストのうち1つを備えていてもよい。
好ましくは、成分濃度が少なくとも血糖、血中アルコール又はコレステロールを含むこととする。
本発明の第2の態様は、生物組織構造中に含まれる成分の濃度を最小侵襲的に測定する方法である。当該方法は、一定の範囲のマイクロ周波数を発生させ、発生したマイクロ波エネルギの少なくとも一部を伝達マイクロ波エネルギとして組織構造に伝達し、組織構造を通して伝達されたマイクロ波エネルギの少なくとも一部を受信マイクロ波エネルギとして受信し、受信されたマイクロ波エネルギの共振周波数を測定し、測定された共振周波数及び測定された応答(反応)に従って生物組織構造中の成分濃度を出力する。
受信マイクロ波エネルギの伝達マイクロ波エネルギに対する比の振幅特性が測定され、該振幅特性において発生する周波数の最小値又は最大値が決定されることとしてもよい。前記周波数は共振周波数であることとしてもよい。
最小又は最大時の周波数に対する振幅特性の3dB帯域幅が決定されて生物組織構造のQ因子が導かれ、導かれたQ因子の値が成分濃度値と関連付けられることとしてもよい。
受信マイクロ波エネルギの伝達マイクロ波エネルギに対する比の位相応答が測定され、該位相応答において発生する周波数の最小又は最大が決定されることとしてもよい。前記周波数は共振周波数であることとしてもよい。
マイクロ波エネルギは、共振周波数で生物組織構造が単一又は半波共振空洞を形成するように周波数範囲にわたって発生させることが好ましい。マイクロ波エネルギが8GHzから18GHzの周波数範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、前記周波数範囲内の多数の周波数帯域幅内で発生することとする。
決定された共振周波数は、成分濃度情報を提供するために生物組織構造の厚さと関連付けられることとしてもよい。生物組織構造の厚さの値は所定の入力パラメータとして提供されてもよく、又は厚さの値が導かれる、生物組織構造のキャパシタンスが測定されることとしてもよい。
好ましくは、生物組織構造が耳たぶ又は親指及び人差し指を相互に接続する部分の皮膚についていずれか一方を含み、成分濃度は、少なくとも血糖、血中アルコール又はコレステロールを含むこととする。
本発明の実施形態について添付図面を参照して以下に記載する。ただし、これらに限定されるものではないこととする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る装置を概略的に示す。マイクロ波源10は、PINダイオード減衰器のような電力制御装置(PIN減衰器、信号減衰器)170に接続され、その後に低電力増幅器20が続く。マイクロ波源10は、電圧制御発振器(VCO)、誘電体共振発振器(DRO)、弾性表面波素子(SAW)又は周波数合成器のような、いかなる適切な発振装置であってもよい。後者は、広範囲にわたり周波数を掃引することが必要とされる場合に使用される。VCO装置は、周波数範囲がより限定される場合に使用できる。本発明の一実施形態は、マイクロ波装置が利用可能になされている状態で1GHzから100GHzの間のマイクロ波周波数範囲にわたって使用でき、物理的又は幾何学的な条件が加えられる。本発明の一実施形態において好ましい周波数範囲は、4.45GHzから5GHz(550MHzの掃引範囲)、5.6GHzから6.8GHz(1.2GHzの掃引範囲)及び13.2GHzから13.5GHz(300MHzの掃引範囲)である。幾つかの実施形態において、単一のマイクロ波周波数又は多数の離散的周波数を有することが好ましいことがあり、その場合、マイクロ波源を位相ロックすることが好ましい。
低電力増幅器20の出力電力は、持続波(CW)モードで操作される際に、好ましくは100mW未満であるが、衝撃係数が50%より遙かに低くなることがあり、そのため100mW以下の平均電力を維持しながら、ピーク電力が100mWを超えうるパルスモードで操作される場合に増加することがある。しかしながら、他の電力レベルであっても使用できる。増幅器20の出力は、連結ポートが周波数分割器(プレスカラ:pre-scalar)104の入力に接続される第1の指向性カプラ101の入力に接続される。第1の指向性カプラ101は、増幅器20からの順方向電力が連結ポートに入るようになっている。第1の指向性カプラ101からの出力は、連結ポートが検出部/受信部ユニット(検出部/受信部、検出部)100に接続される第2の指向性カプラ60の入力に接続される。第2の指向性カプラ60は、増幅器20からの順方向電力が連結ポートに入るようになっている。第2の指向性カプラ60からの出力は、連結ポートが検出部/受信部ユニット100に同様に接続される第3の指向性カプラ61の入力に接続される。第3の指向性カプラ61は、反射電力が連結ポートに入るようになっている。第3の指向性カプラ61からの出力は、同軸ケーブルアセンブリ(ケーブルアセンブリ、伝送回線)40の入力に接続され、ケーブルアセンブリ40の遠位端は、第1のアンテナ70に接続され、マイクロ波エネルギをマイクロ波源10及び低電力増幅器20から生物組織構造80の一部に伝達するために使用される。カプラ61が第1のアンテナ70に直接接続される実施形態においては、ケーブルアセンブリ40を用いないこととしてもよい。第2のアンテナ71は、整合フィルタ51に接続され、これにより第2のアンテナ71の出力及び生物組織構造80の表面との間にインピーダンス整合がなされ、組織への最大電力転送を可能とし、最大許容信号強度をもたらし、検出部100に供給される信号が前記検出部100のノイズフロア上であるようになされることとなる。整合フィルタ51からの出力は、同軸ケーブルアセンブリ41の入力部に接続され、同軸ケーブルアセンブリ41の遠位端は、検出部/受信部ユニット100の第3入力部に接続される。検出部/受信部ユニット100が第2のアンテナ71に直接接続される実施形態においては、ケーブルアセンブリ41は用いないこととしてもよい。整合フィルタ51は、エネルギを組織と整合させることを必要としない場合又は前記第2のアンテナ71が製造中に前記生物組織構造80の表面と静的に整合した場合、配列から外すこととしてもよい。他方で、第2の整合フィルタは、エネルギをマイクロ波源10及び低電力増幅器20から、生物組織構造80により効果的に転送することとしてもよい。第1及び第2のアンテナ70,71は、好ましくは生物組織構造80に固定され、かつクリップ装置90及びファスナ91,92を使用して位置合わせされる。生物組織構造は、好ましくは耳たぶ、又は親指及び人差し指間の手の指間連結部(web)であるが、本発明はヒト生体系のこれらの領域を使用することに限定されるものではない。
周波数分割器(プレスカラ)104からの出力は、信号処理部/コントローラ110に第1の入力がなされ、そこでマイクロ波源10によって生成された出力周波数は、識別されて内部メモリに記憶される。第2及び第3のカプラ60,61からの連結信号は、順方向に伝達されて、順方向に反射された信号に関する情報を得ることができ、第2の同軸ケーブルアセンブリ41の遠位端からの信号は、マイクロ波エネルギが生物組織構造80を通過した後に、順方向に受信されたエネルギに関する情報を得ることができる。第2のアンテナ71に影響を与えるエネルギ及び第1のアンテナ70から伝達されるその間の位相及び/又は振幅差により生物流体(通常、血液)中に含まれる成分の濃度に関する情報を得ることができる。カプラ60,61からの信号及び順方向に受信された信号は、同様に検出部/受信部ユニット100に送信され、そこで位相及び振幅情報が抽出され、同様に信号処理部/コントローラ110に送信される。位相及び振幅情報は信号処理部/コントローラ110を使用して周波数分割器(プレスカラ)104によって導かれる周波数情報と関連付けられ、位相及び/又は振幅の変化が算出される。
信号処理部/コントローラ110はマイクロ波電力レベルを制御し、出力周波数が掃引されることを可能にするため、また、制御信号をマイクロ波源10に送信するために、制御信号をPIN減衰器170に送信するようになされる。信号処理部/コントローラ110により、ノイズフィルタリング、信号調整についても行われ、また、他の様々な所望の信号処理及び監視機能についても、当業者に公知な態様で行われるものであることとする。
処理された情報は、適切な出力装置120に送信され、前記出力装置120は患者情報を提示し、必要なユーザ制御機能を備え、外部インターフェイスの機能も果たす。
本実施形態において、2つのアンテナ間で組織構造中に共振マイクロ波空洞を作り出すことが望ましい。好ましいアンテナ間の距離は組織の厚さによって決定され、約3.5〜3.7mmであり、発生する共振のマイクロ波エネルギの、例えば単一波長の長さである必要があることとなる(共振が、半波長のような波長の他の整数又は比で発生しうることが認識されるであろう)。この測定は、親指及び人差し指の間の皮膚の厚み又は耳たぶの厚みとほぼ整合させることとする。波長については、共振の必要周波数はマイクロ波エネルギが伝送される媒体の透磁率によって決定される。従って、伝達されたマイクロ波の周波数が、伝達媒体の所与の透磁率に対して共振周波数を含む周波数範囲にわたって掃引される場合、受信エネルギは、共振周波数でのその振幅において、(検出方法、空洞中の物質及び空洞自体により)最小又は最大の状態を示すこととなる。しかしながら、伝達媒体の透磁率が変わる場合、共振周波数は変化する。組織の誘電率は、血糖濃度によって変化するので、本実施形態が利用するのはこの特性である。第2のアンテナによって受信される、あるいは、伝達マイクロ波エネルギが第1のアンテナに戻るように反射される、マイクロ波エネルギの位相は、伝達媒体の誘電率及び組織構造中の血糖濃度によって決定される。この特性も本実施形態で利用されるものである。
指向性カプラ101,60,61は、好ましくはマイクロ波誘電基板上へ銅又は他の適切な金属コーティングによって両側を加工されることとする。カプラの好ましい配設は、縁部連結マイクロストリップラインであるが、当業者にとって自明な他のマイクロ波指向性カプラであってもよい。カプラの選択の主な要因は、高い指向性の必要性及び器具を小さいパッケージに集積する小型性である。
上述のように、測定が行われる際ヒト解剖学的に好適な位置は、耳たぶ並びに親指及び人差し指間の手の指間連結部である。これらの領域は血流が豊富であり、生物学上シンプルな構造だからである。血液自体を除いてアンテナ70,71に挟まれる組織層が一定の値のコンダクタンス及び比誘電率を示すのが理想的である。器具によって使用される典型的な生物構造の説明図が図2に示され、構造が対称的であり、3つの組織タイプ、すなわち、皮膚83、脂肪84及び血液85からなることが前提とされる。この構造には水分も含まれる。全体の構造の厚さは、約2mm及び20mmの間で変化し、伝搬損失は低い。例えば、一次近似を使用すると、10GHzの周波数での信号減衰は血液=−1.5dB/mm、乾燥皮膚=−1.13dB/mm、及び脂肪=−0.22dB/mmとなる。
単一のマイクロ波源10を使用して二方向で測定を実行することが好ましい場合がある。図3は、完全な2つのポート測定を行うことができる実施形態を示す。測定については、第1のアンテナ70から生物組織80を通り第2のアンテナ71への伝達、生物組織80から第1のアンテナ70に戻る反射、第2のアンテナ71から生物組織80を通り第1のアンテナ70への伝達、及び生物組織80から第2のアンテナ71に戻る反射のうちいずれかの組み合わせ又は全部であってもよい。電子制御可能なスイッチ30は、測定方向の切り替えを自動的に行うために使用される。
図3に示した構成において、3つの単極双投(SPDT)スイッチが、マイクロ波配列10,170,20を、第1のアンテナ70及び第2のアンテナ71の両方のマイクロ波エネルギ源として使用できるように用いられる。図3に示されるような第1の構成において、第1の電子スイッチSPDT1 31は、マイクロ波エネルギを増幅器20から第2の電子スイッチSPDT2 32に供給し、該第2の電子スイッチSPDT2 32は、次にマイクロ波エネルギを伝送回線40の入力に供給し、該伝送回線40の出力は、第1の整合フィルタ50の入力に接続される。前記第1の整合フィルタ50からの出力は、第1の指向性カプラ60の入力に供給され、第1の指向性カプラ60は、図1に示す配列と類似した方法で、順方向電力カプラとして構成され、その連結ポートは検出部/受信部ユニット100に直接供給される。第1のカプラ60からの出力は、第2の指向性カプラ61の入力に供給され、第2の指向性カプラ61は、図示された構成において、逆方向電力カプラとして構成され、生物組織構造80からの反射された順方向電力を測定するために使用される。信号ブースタ増幅器(増幅器)21は、第2のカプラ61の連結ポートに接続していることが示されている。この増幅器21は、組織構造80を通る損失が高いか又はマイクロ波配列10,170,20によって生成される信号の強度が不適切である場合に、信号強度を増加させるために使用される。増幅器21からの出力は、検出部/受信部100に供給される。
図示された構成において、第3の電子スイッチSPDT3 33は、50Ω抵抗器35を通してアース及び更なる伝送回線41の入力の間に接続され、伝送回線41の出力は、第2の整合フィルタ51の入力に接続される(このスイッチにおいて構成51は接続されるが、使用されない)。第1の整合フィルタ51からの出力は、第3の指向性カプラ62の入力に供給され、第3の指向性カプラ62は、順方向電力カプラとして構成され、その連結ポートは、検出部/受信部ユニット100に直接供給される(このスイッチ構成において第3の指向性カプラ62は使用されない)。第3のカプラ62からの出力は、第4の指向性カプラ63の入力に供給され、第4の指向性カプラ63は、逆方向電力カプラとして構成され、例示した構成において、生物組織構造80を通して伝達された後に、第2のアンテナ71から伝達された電力を測定するために使用される。第2の信号ブースタ増幅器(第2の増幅器)22は、第4の指向性カプラ63の連結ポートに接続して示され、同じ理由から第1のブースタ増幅器21として提供される。第2の増幅器22からの出力は、検出部/受信部ユニット100に供給される。この構成において、マイクロ波エネルギは、第1のアンテナ71によって伝達され、第2のアンテナ72によって受信される。
電子スイッチSPDT1 31、SPDT2 32及びSPDT3 33の第2の構成は、マイクロ波エネルギが、第1のアンテナ70によって伝達され、第2のアンテナ71によって受信されることを可能にする。第2の構成において、第1のスイッチ31は、増幅器20の出力を第2の伝送回線41に提供するために、第3のスイッチ33に接続され、第3のスイッチ33はアースには接続されていない。第2のスイッチが第1の伝送回線40と50オーム抵抗器34を介してアースとに接続する。この第2の構成において、第3のカプラ62は、伝達されたマイクロ波エネルギを測定し、第4のカプラ63は、第1のアンテナ70から反射して戻されたエネルギを測定し、第2のカプラ61は、受信されたマイクロ波エネルギを測定する。第1のカプラ60は、この構成において使用されない。
スイッチ接触位置は、信号処理部/コントローラ110によって発生した制御信号を使用して制御される。電子スイッチ31,32,33は、好ましくは微小電気機械システム(MEMS)に基づく装置、PINダイオードに基づく装置(反射又は吸収性)、又は金属酸化膜半導体(MOS)装置であるが、当業者に公知の他のタイプの電子スイッチについても使用できる。最も適切な装置は、使用される最終周波数に応じて決めることとなる。
図4は、振幅情報のみを測定する実施形態を示し、対象となる周波数範囲にわたる振幅特性において発生する正又は負のピーク値(最大又は最小)を検出する。図1のように、マイクロ波源10、信号減衰器170及び低電力増幅器20が提供されるが、この実施形態においてマイクロ波源10は、周波数合成器又はVCOであり、その出力周波数は、入力で制御電圧を印加することによって対象となる範囲にわたって掃引できる。周波数は、連結ポートが順方向の電力の一部を測定するようになされた、指向性カプラ104を使用してモニタリングされ、順方向電力の前記連結部分は、信号処理部/コントローラ110によって処理できる周波数を提供するために、分割器又は周波数プレスカラを備える指向性カプラ104に供給される。マイクロ波エネルギ信号は、第1のアンテナ70を使用して生物組織構造80を通して伝達され、前記組織構造80を通して伝搬された後、信号が第2のアンテナ71で受信される。振幅検出器117は、信号を検出するために使用され、ピーク検出器118は、正又は負の現行のピークを検出するために使用される。振幅検出器117及びピーク検出器118の組み合わせは、検出部/受信部ユニット100を形成する。検出部/受信部ユニット100から検出された信号は、次に信号処理部/コントローラ110に供給され、周波数分割器104によって提供される前記周波数情報と関連付けられる。振幅検出器は、ミキサ及び局部発振器を使用できる、適切なフィルタリングを有するダイオード検出器、又はホモダイン検出器の形状を取ることができる。当業者に公知である他のタイプの振幅検出器であってもよい。処理部/コントローラ110は、前記振幅ピーク及び対応する周波数情報からの血糖濃度を決定するために使用される。前記処理部/コントローラ110は同様に、使用者に配慮した形式で血糖値を表示する機能を備える出力装置120に情報を送信する。
図5は、位相及び振幅の両方の情報が測定されることを可能にする、本発明の具体的な実施形態を示す。本実施形態において、周波数ミキサは局部発振器入力周波数がRF入力周波数のそれと異なるように使用、操作される。これにより前記ミキサの出力で、2つの周波数、つまり局部発振器周波数及びRF周波数の和、並びにRF周波数及び局部発振器周波数の間の差を提供する。本実施形態において、前記局部発振器周波数はマイクロ波源10に由来する。前記マイクロ波源10からの信号の一部は、マイクロ波源10によって生成される順方向信号の一部を測定するようになされたその連結ポートによって構成される、第1の指向性カプラ101を使用して利用可能にされる。第1の指向性カプラ101からの連結電力は、周波数分割器(プレスカラ)104に供給され、そこでマイクロ波源10によって発生する周波数は、固定値(通常、整数)によって除算され、次に周波数逓倍器105を使用して、より高い周波数を提供するために固定値(通常、整数)によって乗算される。周波数逓倍器105からの拡大縮小された周波数出力信号は、第2の指向性カプラ102に供給され、第2の指向性カプラ102の出力は、第1のミキサ106の第1の入力、局部発振器入力に供給される。第1のミキサ106への第2の入力、RF入力は、伝達される順方向の有向電力の一部を測定するように構成された第3の指向性カプラ60の連結ポートから取られる。第1の周波数ミキサ106からの出力は、第1の集積位相/振幅検出器109に供給され、それはいかなる市販のパッケージ化された位相/振幅復調器でもあってもよい。位相/振幅検出器109によって生成された位相/振幅情報は、信号処理部/コントローラ110に供給される。
周波数逓倍器105の出力から取られた拡大縮小された基準周波数は、第2及び第3の周波数ミキサ107,108の局部発振器の周波数入力としても使用される。第2のミキサ107への第1の入力、局部発振器入力は、第4のカプラ103の出力から取られ、第4のカプラ103は、次に第2のカプラ102の連結出力を受信する。前記第2のミキサ107に入る第2の入力、RF入力は、第5の指向性カプラ61の連結ポートから取られ、第5の指向性カプラ61は、後方散乱の形状で反射し戻される第1のアンテナ70を経由して戻る反射電力の一部を測定するように構成される。第2の周波数ミキサ107からの出力は、第2の集積位相/振幅検出器112に供給される。第2の集積位相/振幅検出器112によって生成された位相/振幅情報は、信号処理部/コントローラ110に供給される。第3のミキサ108への第1の入力、局部発振器入力は、第4の指向性カプラ103の連結ポートから取られ、他方で第3のミキサ108への第2の入力、RF入力は、第2の整合フィルタ51を経由して第2のアンテナ71の出力から取られ、第2の整合フィルタ51は、生物組織構造80の表面のインピーダンスを第2のアンテナ71のアパーチャと整合させる。前記第3の周波数ミキサ108からの出力は、第3の集積位相/振幅検出器111に供給され、生成された位相/振幅情報は、信号処理部/コントローラ110に供給される。
指向性カプラ1,2,4(101,102,103)は、好ましくは3dBカプラ、又は3dBスプリッタであり、マイクロストリップ又はストリップライン装置の形状を取ることができる。差周波数(RF−局部発振器周波数)のみが位相/振幅検出器109,112,111にそれぞれ移行し、周波数ミキサ106,107,108によって生成された和周波数が拒絶されることを確実にするために、周波数ミキサ106,107,108の出力で、低域フィルタを接続することが好ましい場合がある。この実施形態において、2つの低電力増幅器20,21は、マイクロ波源10によって生成されたマイクロ波信号を増幅するために使用され、第1の整合フィルタ50は、第1のアンテナ70及び生物組織構造80の表面の間に静的インピーダンス整合を提供するために使用される。
図5に示したものと類似する実施形態を、図6に示す。本実施形態は、この場合において3つの周波数ミキサ106,107,108及び3つの位相/振幅検出器109,111,112が、電子制御される単極三投スイッチ(SP3T、電子スイッチ)113、単一のミキサ106、及び単一の集積位相/振幅検出器109と取り替えられることを除いて、図5および上述の実施形態と類似する。この変形例の利点は、周波数ミキサ106及び位相/振幅検出器109によって生成される又はそれらに注入されるノイズが、第3及び第5のカプラ60,61の連結ポート、並びに第2の整合フィルタ51から取られる全ての位相/振幅測定に共通し、これにより前記ノイズ信号を測定信号から減じることができる。第3の指向性カプラ60の連結ポートからの出力は、電子スイッチ113の第1のスイッチ位置に接続される。第3のカプラは、生物組織構造80に転送される順方向エネルギのレベルを測定するために使用されてもよく、この位置で測定された位相及び振幅情報の値、及び他の位置で測定された値の間で比較を可能にする基準として使用されてもよい。第5の指向性カプラ61の連結ポートからの出力は、電子スイッチ113の第2のスイッチ位置に接続され、第2の整合フィルタ51からの出力は、電子スイッチ113の第3のスイッチ位置に接続される。制御信号C6は、電子スイッチ113のスイッチ位置の間で接触位置を変更するために使用される。信号処理部/コントローラ110は、接触位置を決定するために使用される。電子スイッチ113からの共通の出力は、単一の周波数ミキサ106の第2の入力、RF入力に接続される。周波数ミキサ106への第2の入力、中間周波数は、図5に示した実施形態に関して説明した態様と類似した方法で、周波数源10に由来するが、周波数逓倍器105からの出力は、周波数ミキサ106の第1の入力、局部発振器入力に直接に供給される。前記周波数ミキサ106は、2つの周波数、つまり和及び差を生成する。和周波数信号をフィルタで取り除くために、前記ミキサ106の出力で低域フィルタを挿入することが好ましい場合もあるが、局部発振器及びRF周波数が高マイクロ波周波数である場合において高マイクロ波周波数が10GHzを超えると定義すると、前記周波数ミキサ106の出力に接続された装置が、和周波数をみないこととなる。前記ミキサ106からの出力、中間周波数出力信号は、集積位相/振幅検出器109に接続され、位相及び振幅情報出力信号は、信号処理部/コントローラ110に接続される。好ましくは、入力及び出力の間のチャネルの挿入損失はできるだけ低くなるようにするべきであり、スイッチ接触間の分離レベルは、対象となる周波数においてできるだけ高くなるようにするべきである。
好ましい実施形態において、マイクロ波部品は同じ装置に集積されるか、あるいは、有線若しくは無線手段によって装置に連結されるアンテナと共に、利用者個人の運搬に十分コンパクトな装置に集積されることとする。検出器/受信器ユニット、信号処理部及び出力装置、又はいずれかの組み合わせは、同様に、マイクロ波部品と同じパッケージに集積されてもよく、あるいは、マイクロ波部品に備えられる適切な信号通信手段によって別個にパッケージされてもよい。必要な場合、マイクロ波エネルギの伝達は、同軸バイア、同軸ケーブル、可撓性導波管又は当業者に公知の他の適した媒体によるものとすることができる。制御及び/又は測定信号の伝達は、公知の有線又は無線技術によるものとすることができる。
本発明の無線の実施形態において、集積マイクロ波アセンブリは、独立型装置の形状を取ることもできるが、目立たず利便性のある血糖モニタリングを行うために、市販の装置に集積されることが好ましい。かかる装置は、Bluetooth(商標)携帯電話ヘッドセット、ヘッドホン、補聴器又は標準的なイヤホンを含むこととしてもよい。検出器/受信器ユニット、信号処理部/コントローラ及び出力装置は、好ましくは独立型装置であってもよく、パーソナルコンピュータ(PDA)のような適切な無線装置に集積されるか、あるいは、携帯電話、ラップトップコンピュータ、若しくはマイクロプロセッサを含む腕時計に集積される。前記パーソナルコンピュータの使用により、例えば血糖値に関する情報を数値の形状、例えばmmol/L又はmg/dLで示すこと、又は血糖値対時間のグラフを提供することが可能になる。好ましくは、無線デバイスがその血糖値が許容可能値の範囲外にあること、及び是正処置が必要であることを利用者に知らせるために、可聴警告を発生させるようになされることとする。あるいは、測定情報が前記情報を処理し、患者の血糖値をモニタリングするために、医師又は他の適格者に前記情報を表示するようになされた遠隔モニタリングステーションに送信することとしてもよい。前記情報は記録されることとしてもよい。送信データは、無線装置によって処理されるか、又は未処理でもよく、その場合信号処理部/コントローラは遠隔位置にあることとしてもよい。
本発明の使用に適したアンテナ構造70,71について以下に説明する。前記アンテナ構造について、本発明の実施形態での使用に適する好ましい例を以下に記載する。
前記アンテナ構造70,71が可撓性であり、生物組織構造80にコンフォーマル(conformal)であるように製造されることとしてもよい。
前記アンテナ70,71の表面が前記生物構造80の表面と直接接触し、アンテナ70,71の前記表面が生体適合性材料で被覆されることとしてもよい。
アンテナ給電線128,129がアンテナアパーチャ又は放射表面と同じでないアンテナ構造中で表面に位置することとしてもよい。
給電線128,129が前記給電点で発生する反射を妨げるために、前記アンテナ70,71の入力インピーダンスにインピーダンス整合されることとしてもよい。
前記アンテナ70,71が成分濃度の変化によって引き起こされる共振応答及びそのシフトを捕捉する単一スポット周波数でマイクロ波エネルギを放射することとしてもよい。
前記アンテナ70,71がマイクロ波周波数帯域にわたってマイクロ波エネルギを放射することとしてもよい。
前記アンテナ70,71が複数のスポット周波数でマイクロ波エネルギを放射することとしてもよい。
前記アンテナ70,71の放射素子が生物組織の表面にインピーダンス整合されることとしてもよい。
前記アンテナ70,71の放射素子が測定に使用される組織構造に含まれる生物組織とインピーダンス整合されることとしてもよい。
前記アンテナ70,71が複数のマイクロ波周波数でマイクロ波エネルギを放射し、前記マイクロ波周波数の各々が有限帯域幅を有し、帯域重複が発生しないことを確実にするために、前記周波数が十分に離れた間隔を有することとしてもよい。
前記アンテナ70,71の表面積が、前記アンテナ対又は単一のアンテナと反射板とが、取り付け可能な生物組織構造80の大きさが限定される領域、例えば耳たぶ又は人差し指及び親指間の手の指間連結部においてヒト解剖学的構造に取り付けられるほど十分に小さいこととしてもよい。
前記アンテナ70,71の構造が目立たないこととしてもよい。
前記アンテナ70,71によって生成される放射パターンが高い指向性を有することとしてもよい。
前記アンテナ70,71が0dBi(アンテナ利得)を超える等方性放射源に対して利得を提供することとしてもよい。
本発明における使用に適すると認められるアンテナ構造には、パッチアンテナ、螺旋アンテナ、装荷/未装荷の導波管アンテナ及び放射スロットアンテナを含むこととする。他のアンテナ構造も、本発明の用途に応じたものであってもよく、これらのアンテナはアンテナ・マイクロ波工学の技術分野において当業者に公知なものである。
図7は、アンテナ対70,71の間の配置を確実にし、前記アンテナ対(アンテナアセンブリ)70,71をヒト解剖学的構造に取り付けに使用される、クリップ90及びファスナ91によってパッチアンテナ対70,71の間に挟まれる生物組織構造80を示す。第1のアンテナアセンブリ70及び第2のアンテナアセンブリ71は、同一であり、放射パッチ74,77、同軸給電線128,129、誘電材料又は基板(基板層、基板材料)75,78、基平面76,79及び同軸コネクタ137,138を含む。前記同軸コネクタは、多数の形状、例えばサブミニチュアA(SMA)、SMB若しくはSMC、又は本発明に関する操作の周波数で働くことが可能な他の小型のマイクロ波コネクタの形状を取ることとしてもよい。図7に示されるように、伝達及び反射(後方散乱)の両方の測定を可能にする。更なる実施形態において、第2のアンテナ71は、反射板と取り替えてもよく、その場合は反射(後方散乱)のみが測定できる。単一のパッチからなる長方形パッチアンテナの構造は図8に示されており、そこでマイクロ波エネルギは、放射パッチ74,77と同じ表面75,78上に配設されるマイクロストリップライン128,129を使用して、放射パッチ74,77に送り出される。前記基板材料75,78の表面は、前記放射パッチ74,77の大きさを縮小するために使用される、単一体(unity)よりも大きな比誘電率(誘電体装荷定数)及び/又は比透磁率(磁気装荷定数)を有する基板材料であってもよい。基平面76,79は、基板材料75,78の下側に取り付けられる。前記基平面75/78の面積が、前記放射パッチ74,77の面積より大きいことが好ましい。前記放射パッチ75,77からの効率的なエネルギ伝搬を確実にするために重要な寸法は、パッチ幅(W)、パッチ長(L)及び基板厚さ(t)であり、これらの寸法は、図8に示される。前記放射パッチ74,77の縁部から発せられる放射を強化するために、パッチ幅(W)が、所望の操作周波数での波長と同程度であることが好ましい。伝搬する基本的TM10モードに関して、長さLは、λ/2よりも僅かに小さくなければならず、ここでλは基板材料75,78中の波長である。
パッチが8つの側面中4つが欠けている空洞共振器(箱)と考えられるならば、前記パッチアンテナ70,71からの放射は、共振空洞から漏出するエネルギによるものである(放射は、主にパッチ幅(W)の2つの間隙から漏れるエネルギによる)。前述のように、基板75,78の厚さtは、前記パッチ74,77の他の寸法に対して概して小さく、従って、箱から漏出するエネルギはその中に保存されるエネルギよりも遙かに小さい。幅広い帯域幅操作を達成するには、実際的に可能な限り最も厚い厚さt及び最も低い比誘電率ε(これは誘電体装荷のみを前提とする)を有する基板材料75,78を使用することが必要である。これらの要件は、当然にパッチの大きさをできるだけ小さくし、整合する給電線を提供するという要件と抵触することがある。基板材料75,78として使用可能なものには、半絶縁GaAs(ε=13)、シリコン(ε=11.9)、PTFE−セラミック、複合(ε=10.2)、シリコン樹脂−セラミック(ε=3〜25)及びフェライト(ε=9〜16)等がある。放射パッチ74,77、基平面76,79及び給電線128,129の材料としては銅、黄銅、銀、銀めっきされた銅及びアルミニウムを含むこととしてもよいが、これらに限定されるものではない。好ましくは前記放射パッチを絶縁材によって覆うこととしてもよく、前記絶縁材は、好ましくは生体適合性であることとする。前記絶縁材による被覆(誘電体被覆)は、前記アンテナ70,71の性能に影響があるため、前記誘電体被覆を含めて影響を考慮する必要がある。誘電体被覆は、パッチアンテナ70,71の共振周波数(f)を低下させるため、誘電体被覆のない状態でアンテナ構造が所望の操作周波数又は操作周波数帯域の中心での周波数より僅かに高い周波数で共振するように設計されなければならない。一般的に前記パッチ74,77が誘電体によって覆われる際にεr eff、損失、Q因子及び指向性利得等の特性が変化する。εr effの変化は、なかでも最も大きな変化を引き起こし、その変化量は基板の厚さt及び比誘電率εによって決定される。前記誘電体被覆の存在により近距離/遠方界放射パターンの変化も生じる。
最も適切なアンテナ構造の設計において、給電線128,129がエネルギを生物組織構造80にも放射し、組織に放射するアンテナの有効性を低下させるので、前記給電線128,129は放射パッチ74,77と同じ表面にないことが好ましい。この要素は非常に重要であり、装置が高いマイクロ波周波数で操作され、比誘電率及び/又は比透磁率の高い値が基板材料75,78として使用される際に放射パッチ74,77はこれらの要素に起因して非常に小さくなる。次にアンテナ給電線、同軸給電部の変形例を説明する。この変形例において、同軸コネクタの中心導体は給電線128,129を形成し、前記給電線128,129は、放射パッチ74,77にはんだ付けされる。この給電システムの主な利点は、給電点の位置がパッチ74,77の入力インピーダンスを決定し、そのため給電点が前記入力インピーダンスを調整するために、容易に周辺を移動できることである。欠点は、孔を基板75,78中に開けねばならず、コネクタが基平面76,79の底部の外側に突出することであり、構造が完全に同一平面でないことである。また、広い帯域幅操作を達成するために、厚い基板75,78が必要となり、そのためプローブ(又はピン)の長さが長くなる。そのためプローブからのスプリアス放射の増加、表面波電力増加、及び供給インダクタンスの増加が生じる場合がある。しかし、供給インダクタンスは、例えば直列接続コンデンサの使用により補償することができる。前記直列コンデンサを導入して用いる一例としては、プローブと同心のパッチメタライゼーションについて環状スロットをエッチングすることである。他の全てのパラメータは、図8について説明したものと同じである。次に給電線128,129が放射パッチ74,77に電磁的に(又は容量的に)連結される給電配設の変形例を説明する。この変形例において、基板層75,78は、2つの別個の誘電(及び/又は磁気)材料から構成され、前記材料は、異なる値の比誘電率(及び/又は比透磁率)であってもよい。前記給電線128,129は、前記基板層75,78の間に挟まれ、該基板層75,78は、それ自体が前記放射パッチ74,77及び基平面76,79の間に配置される。放射パッチ74,77へマイクロ波エネルギを連結するこの方法は、近接連結としても公知であり、この給電構成の利点は、生物組織構造80に連結されるスプリアス−ネットワーク放射が除去されることである。基板材料75,78用の2つの異なる比誘電率の値(一方がパッチ74,77用であり、一方が給電線128,129用である)の慎重な選択によりアンテナ70,71の全体的性能を最適化できる。基板75,78の全体的厚さの増加、及び2つの誘電材料が現在直列であるということが、操作の帯域幅を増加させるために使用できる。不平衡同軸、マイクロストリップ、または給電線128,129を平衡アンテナ70,71に整合させる一例として、好ましくは平衡不平衡変成器(バラン)を備えることとしてもよい。
ホーンアンテナ又は装荷された長方形/円筒導波管アンテナ構造が使用され、物理的寸法は、空気中の伝搬の優位なTE10/TE11モードを支持することが可能であるようになされ、すなわちεが単一体であるならば、誘電又は磁気材料によってアンテナ構造を装荷することが不要となる。他方で、ホーンアンテナ又は装荷された長方形/円筒導波管アンテナ構造が使用され、物理的寸法が空気中の伝搬の優位なTE10/TE11モードを支持しないようになされるならば、アンテナは比誘電率/透磁率が単一体より大きい適切な誘電又は磁気材料によって装荷されることとする。ホーンアンテナ構造は、皮膚又は対象となる他の生物材料の表面に上手く連結するように設計されることとする。このことは、調整スタブをアンテナ給電線の広い壁に挿入することによって達成できる。
本発明の更なる実施形態において、アンテナが好ましくは生物組織に部分的に又は場合によっては完全に挿入できる微細な針構造を備えることとする。好ましくはこれらの実施形態のアンテナ構造は、同軸であって装荷された導波管アンテナを備えることとする。後者の構造に関して、好ましい形状は円筒である。同軸構造に関して中央導体のみを生物組織に挿入することが好ましい。また、全体的同軸構造の外径が0.5mm未満、更に好ましくは0.15mm未満であることが好ましい。また、同軸構造の中央導体の直径が0.2mm未満、更に好ましくは0.05mm未満であることが好ましい。非侵襲的測定のために更に好ましいアンテナ構造は、皮膚と接触するアンテナの面が、組織にエネルギを放射するスロット以外は完全な基平面である、スロット付き線状アンテナ構造であることとする。誘電材料は基平面の反対側に接続され、マイクロストリップラインはエネルギがスロット及び組織に連結可能にするためにスロットにわたって配設される。給電線は放射マイクロストリップと同じ側にあることにより組織へ連結する給電線に関する問題を解決することができる。スロット付き線状アンテナは、任意のアンテナであってよい。
種々の貫通深さまで生物組織構造を貫通するアンテナ配設を示す典型的な設置が、図9に示されている。皮膚(表皮及び真皮)83、脂肪層84を通り、血液85に突き通る針アンテナ74によって皮膚の表面に取り付けられる第1のアンテナ配設60,74,75を示し、第2のアンテナ配設61,78,79は、針アンテナ78が血液85を含む領域まで同様に突き通る、組織構造の反対側に接続している。類似の変形例として、第1及び第2のアンテナが、組織構造80の同じ側に互いに隣接して取り付けられることとしてもよい。あるいは、単一の針アンテナのみが、皮膚83の表面に取り付けられることとしてもよい。この配設において、単一のアンテナが、マイクロ波エネルギを伝達するためにも、反射エネルギを測定するためにも使用される。上述の3つの変形例全てにおいて、針74は下部表皮又は真皮の深さまでのみ皮膚に突き通るようになされることとしてもよい。図9に示されるように、雌型同軸コネクタ75/79は、生体適合性パッチ60/61に接続し、誘電材料は内部及び外部導体73/77の間に備えられる。誘電材料73/77は、生体適合性パッチ(又はパッド)60,61の底部と同一平面であり、内部導体である針(又はピン)は、前記パッチ60/61の底部から突出して示される。
図9に示す配設において、中央導体78,74のみが、組織構造に挿入されるようになされる。しかしながら、他の実施形態において、アンテナについては、完全な同軸アンテナが組織に挿入できるようになされてもよい。これらの同軸アンテナ構造において、全体的同軸構造72/76の外径が0.5mm未満、更に好ましくは0.15mm未満であることが好ましい。中央導体74/78の直径が0.2mm未満、更に好ましくは、0.05mm未満であることとする。組織に挿入される中央導体の部分の長さは組織の誘電率によって決定される。一般的に自由空間中の長さは生物組織80の比誘電率の平方根に反比例して短くなる。生物学上許容し得る材料のコンフォーマルコーティングによって内部導体74/78を被覆することが好ましい。完全な同軸アンテナ構造が生物組織に挿入される場合において、一部又は完全に、同軸構造が生物学的に適合性材料によって被覆されることとしてもよい。
図10は、本発明の更なる実施形態である誘電体装荷導波管アンテナ構造を示す。円筒導波管は、対象となる周波数について損失低下させる材料によって装荷され、不快感を最小限とし、皮膚を突き刺し得る値まで構造の直径を縮小するために、高い比誘電率を有する。図10には、同軸マイクロ波コネクタ75/79に接続されるEフィールドプローブ71を使用して、導波管プローブにマイクロ波信号が送り出されることを示している。導波管空洞70は、優位なTE11モードを導波管に送り出すために使用される。理想的には、Eフィールドプローブと導波管空洞70の閉鎖された裏壁との距離は、操作周波数で1/4波長(又はその奇数倍)である。
本発明の幾つかの実施形態において、図9,10に示されるアンテナの中央導体が中空であり、薬物源と流体連通してもよい。例えば、測定される成分濃度が個人の血糖値である場合に、アンテナはインスリン源に接続されてもよい。これにより本発明の実施形態の装置は、薬物又は他の所望の流体が測定された成分濃度に従って自動的に個人に投与できる閉ループシステムの一部として使用されることが可能になる。
図11及び12は、それぞれ6mmol/L及び14mmol/Lのグルコース濃度を有する2つの血糖溶液を調査するために、本発明の実施形態による装置を使用して得られた、振幅及び位相応答をそれぞれ示す。振幅及び位相応答は、11.5GHzから15.5GHzの周波数範囲にわたって測定されたものである。図11は、記録された振幅特性を示しており、振幅がY軸に1ミリワットあたりのデシベル(dBm)の値で示され、周波数がX軸にギガヘルツ(GHz)で示され、振幅は、受信又は反射されたマイクロ波エネルギと伝達エネルギとの比、すなわち出力エネルギ÷入力エネルギであらわされる。6mmol/Lのグルコース濃度を表す曲線は実線で示され、14mmol/Lの濃度を表す曲線は点線で示されている。各濃度について最小値が生じ、前記最小値の位置の間に著しい周波数差があることが分かる。6mmol/Lのグルコース濃度に関しては最小値が13.130GHzで発生し、14mmol/Lのグルコース濃度に関しては最小値が13.452GHzで発生し、このとき322MHzの周波数シフトがみられた。
マイクロ波場の多重反射は2つのアンテナの面の間で生じ、伝達電力純量及び反射電力純量の両方が各反射波の間に存在する位相遅れの結果となる。この位相遅れは、組織構造の厚さと等しいアンテナの間の距離と組織構造及びその中の生物学的溶液(概して血液)の誘電率の実部とについての関数である。
連続波間の路程差dは以下の式で表される。
d=2.√ε.t
式中、εは対象となる材料の誘電率であり、tは材料中の経路の物理的長である。各反射波は以下の式によって導き出される量だけ位相において遅れることとなる。
δ=2π2.√ε.t/λ
式中、λはマイクロ波放射の自由空間波長である。伝達電力及び反射電力はともに重なり多重反射によるものである。反射される強度は、エアリーの式によって表すことができ、以下の式によって与えられる。
Ir={4.R.sin(δ/2)}/{(1−R)+4.R.sin(δ/2)}
式中、Rは単一の反射で反射される強度の比である。無損失の媒体に関して、伝達される強度、Itは以下の式によって表されることとなる。
Ir=1−It
伝達される強度に関するエアリーの式は以下のように表される。
It=(1−R)/{(1−R)+4.R.sin(δ/2)}
しかしながら、組織構造は無損失でなく、材料試料は強度吸収比係数Aを有するため、上記式の(1−R)は(1−R−A)に置き換えられるべきである。
sin(δ/2)=0、である時に最大となり、以下の式が成立する場合に発生する。
2.√.εt=n.λ(nは、整数である)
以下の式が成立する場合に最小となる。
2.√ε.t=(n+1/2).λ
図11は、伝達電力で最小となる場合が発生したものを示しており、最後に示された方程式の条件が満たされている。異なる血液試料について測定された2つの周波数は、自由空間波長(λ)に変換できる。試料の物理的経路長が分かればεが算出できることとなる。
本発明の実施形態において利用できる生物組織構造の更なる特性は、組織の品質因子Qが、測定される成分の濃度によって異なることである。品質因子、又はQ因子は、振動システムが、そのエネルギ消散率の指標、あるいは振動システム中に保存されたエネルギの消散したエネルギに対する比としてあらわされる。Q因子が高いほど低い消散率を示す。システムが駆動される時、その共振挙動はQ因子に大きく左右される。共振システムは、その固有周波数に近い周波数について他の周波数に応答するよりも、遙かに強く応答する。Q因子が高いシステムはQ因子が低いシステムよりも(共振周波数で)大きな振幅で共振し、周波数が共振から離れるとその応答はより急速に衰える。このことは、図11に示されており、6mmol/L溶液の振幅特性は14mmol/L溶液よりも最小値から急速に離れて減衰し、6mmol/L溶液に関するQ因子が14mmol/L溶液のそれよりも高いことを示す。また、システムのQ因子は共振周波数の−3dB帯域幅(振幅が、共振ピーク振幅から3dB(ピーク電力の半分)だけ減衰した共振周波数のいずれかの側の周波数間の周波数帯域幅)に対する比から求めることができる。従って、本発明の実施形態において、検査中の組織構造のQ因子は、組織構造中の成分の濃度と関連付けられるQ因子及び振幅特性から直接導くことができる。
図12は、受信又は反射エネルギの伝達エネルギに対する比の位相応答を示しており、位相がY軸に度で示され、周波数がX軸GHzで示される。6mmol/Lのグルコース濃度を表す曲線は実線で示され、14mmol/Lの濃度を表す曲線は点線で示されている。6mmol/Lのグルコース濃度及び14mmol/Lのグルコース濃度の間で位相変化があること、及び最大の変化が、約13.130GHzの周波数で発生することがわかる。この周波数で、6mmol/Lのグルコース濃度の位相は122°であり、14mmol/Lの濃度の位相は82°であり、40°の位相差がある。これらの結果から、2つの代表的な血糖濃度に関する振幅特性で最小値が生じる周波数に著しい変化があり、同じ量の2つの血糖溶液が測定された時に位相において同様に著しい変化があると結論づけることができる。
生物組織構造の厚さに個体差があるので、所与の成分濃度に関する組織構造の共振周波数、またQの値や伝達曲線の形状についても、おそらく個体差が生じるであろう。従って、個々の測定が有効になされるためには、組織構造の厚さを調べることが必要である。一旦、厚さが分かれば、種々の成分濃度に関して組織構造の共振周波数を求めるために較正曲線が使用できる。以下に示されるような、厚さを自動的に測定できる様々な方法がある。
a)デジタルマイクロメータ法
b)抵抗材料への接触を使用する抵抗変化の程度
c)低周波キャパシタンス測定
d)光学的変位センサ
本実施形態では、低周波キャパシタンス測定を行うことが便利である。この測定を行うためには、個体間の組織構造の比誘電率の全変化(bulk change)が、対象となる周波数において無視できる程度であり(例えば1KHzから10KHz)、キャパシタンスが周波数に正比例することが前提とされる。よって本実施形態のマイクロストリップアンテナ構造は平行板コンデンサの板を形成するために使用でき、固定値安定誘導子は低周波共振回路を形成するために追加的に使用されてもよい。アンテナ板によって形成されるコンデンサ及び生物構造は、共振周波数を発生して固定誘導子によって共振し、厚さが算出される。
本発明の一実施形態のブロック図を示す。 本発明の一実施形態によって使用される典型的な生物構造を概略的に示す。 二方向での伝達及び反射特性を測定するための本発明の一実施形態を示す。 振幅特性を測定するための配設例を示す。 本発明の一実施形態の詳細な配設例を示す。 図5に示す配設の変更例を示す。 2つの同軸に給電されるパッチアンテナを有する、本発明の一実施形態に係るアンテナ配設例を示す。 放射パッチとして同じ平面に置かれたマイクロストリップラインを使用して給電される長方形パッチアンテナの平面図を示す。 生物組織に突き通るように配設されたピンアンテナの構成例を示す。 生物組織に突き通るように配設された、円筒形装荷アンテナの例を示す。 本発明の一実施形態に係る装置から得られた振幅変化の結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る装置から得られた位相変化の結果を示す第2のグラフである。
符号の説明
10 マイクロ波源(周波数源)
37,74,77 導体(放射パッチ、針アンテナ、針)
70 第1のアンテナ(第1のアンテナアセンブリ、パッチアンテナ、平衡アンテナ)
71 第2のアンテナ(第2のアンテナアセンブリ、パッチアンテナ、平衡アンテナ)
80 生物組織構造
110 信号処理部/コントローラ
128,129 給電線(マイクロ波供給手段、同軸給電線、マイクロストリップライン)

Claims (44)

  1. 生物組織構造中に含まれる成分の濃度を最小侵襲的に測定する装置であって、
    所定の範囲のマイクロ波周波数を発生させるマイクロ波エネルギ源と、
    前記マイクロ波エネルギ源に連結され、マイクロ波エネルギの少なくとも一部を伝達マイクロ波エネルギとして生物組織構造に伝達する第1のアンテナと、
    前記生物組織構造を通して伝達された前記マイクロ波エネルギの少なくとも一部を受信マイクロ波エネルギとして受信する第2のアンテナと、
    前記受信マイクロ波エネルギの共振周波数を決定する信号処理部と、
    決定された前記共振周波数に従って前記生物組織構造中の成分濃度を出力するデータ処理部とを備える生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  2. 前記信号処理部が、前記受信マイクロ波エネルギの前記伝達マイクロ波エネルギに対する比の振幅特性を測定し、前記振幅特性において最小値又は最大値を示す周波数を決定し、該周波数が共振周波数である請求項1に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  3. 前記信号処理部が、前記最小値又は前記最大値を示す前記周波数について前記振幅特性の3dB帯域幅を決定することにより前記生物組織構造のQ因子を導く請求項2に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  4. 前記データ処理部が、導かれた前記Q因子の値を成分濃度値と関連付ける請求項3に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  5. 前記信号処理部が、前記受信マイクロ波エネルギの前記伝達マイクロ波エネルギに対する比の位相応答を測定し、該位相応答において最小値又は最大値を示す周波数を決定し、該周波数が共振周波数である請求項1から4のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  6. 前記第1及び前記第2のアンテナは単一のトランシーバを備え、前記受信マイクロ波エネルギが反射マイクロ波エネルギを含む、請求項1から5のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  7. 単一のアンテナから伝達された前記マイクロ波エネルギを前記アンテナに戻るように反射する反射板を更に備える請求項6に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  8. 前記マイクロ波エネルギ源は、前記共振周波数で前記生物組織構造が単一波共振空洞を形成するように、所定の範囲の周波数にわたって前記マイクロ波エネルギを発生させる請求項1から7のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  9. 前記マイクロ波エネルギ源は、前記共振周波数で前記生物組織構造が半波共振空洞を形成するように、所定の範囲の周波数にわたって前記マイクロ波エネルギを発生させる請求項1から8のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  10. 前記マイクロ波源は、8GHzから18GHzの周波数範囲内で前記マイクロ波エネルギを発生させる請求項1から9のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  11. 前記マイクロ波源は、前記周波数範囲内の多数の周波数帯域幅内で前記マイクロ波エネルギを発生させる請求項10に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  12. 前記第1及び前記第2のアンテナがパッチアンテナを備え、前記各アンテナが放射パッチ及びマイクロ波供給手段を有する請求項1から11のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  13. 前記マイクロ波供給手段が前記放射パッチに接続されたマイクロストリップを備える請求項12に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  14. 前記マイクロ波供給手段が同軸給電部を備える請求項12に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  15. 前記マイクロ波供給手段が前記放射パッチに電磁的に連結される請求項12に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  16. 前記放射パッチが内部に形成される環状スロットを備える請求項12から15のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  17. 前記第1及び前記第2のアンテナが螺旋状アンテナを備える請求項1から16のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  18. 前記第1及び前記第2のアンテナが導波管アンテナを備える請求項1から17のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  19. 前記第1及び前記第2のアンテナが前記生物組織構造に非侵襲的に取り付けられる請求項1から18のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  20. 前記第1及び前記第2のアンテナが前記導波管アンテナ又は同軸モノポールアンテナのいずれか一方を備え、前記各アンテナが内部導体及び外部導体を備える請求項1から19のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  21. 前記内部導体を有するアンテナが前記生物組織構造の表層を突き刺す針状構造を有する請求項20に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  22. 前記内部導体を有するアンテナが中空であり、流体源と流体連通する請求項21に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  23. 前記外部導体を有するアンテナが前記生物組織構造の表層を突き刺す請求項21又は22に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  24. 前記データ処理部は、成分濃度情報を提供するために、決定された共振周波数を前記生物組織構造の厚さと関連付ける請求項1から23のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  25. 前記生物組織構造の厚さの値は、所定の入力パラメータとして提供される請求項24に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  26. 前記信号処理部は、前記第1及び前記第2のアンテナの間の前記生物組織構造のキャパシタンスを測定し、前記厚さの値を導く請求項24に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  27. 前記第1及び前記第2のアンテナは、耳たぶ、又は親指及び人差し指を相互に接続する皮膚の少なくとも一方に取り付けられる請求項1から26のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  28. 少なくとも前記マイクロ波源、並びに前記第1及び前記第2のアンテナは、個人が着用するための携帯用アセンブリである請求項1から27のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  29. 前記信号処理部及びデータ処理部の少なくとも一方は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、及び携帯電話からなるリストのうちの1つを備える請求項1から28のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  30. 前記成分濃度は、少なくとも血糖、血中アルコール又はコレステロールを含む請求項1から29のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する装置。
  31. 生物組織構造中に含まれる成分の濃度を最小侵襲的に測定する方法であって、
    所定の範囲のマイクロ波周波数を発生し、
    発生したマイクロ波エネルギの少なくとも一部を伝達マイクロ波エネルギとして前記生物組織構造に伝達し、
    前記生物組織構造を通して伝達された前記マイクロ波エネルギの少なくとも一部を受信マイクロ波エネルギとして受信し、
    受信した前記マイクロ波エネルギの共振周波数を決定し、
    決定された前記共振周波数に従って前記生物組織構造中の成分濃度の出力を提供する生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  32. 前記受信マイクロ波エネルギの前記伝達マイクロ波エネルギに対する比の振幅特性が測定され、該振幅特性において最小値又は最大値となる周波数が決定され、該周波数が共振周波数である請求項31に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  33. 前記最小値又は前記最大値の周波数に対する前記振幅特性の3dB帯域幅が決定されることにより前記生物組織構造のQ因子が導かれる請求項32に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  34. 導かれた前記Q因子の値が前記成分濃度の値と関連付けられる請求項33に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  35. 前記受信マイクロ波エネルギの前記伝達マイクロ波エネルギに対する比の位相応答が測定され、該位相応答において前記最小値又は前記最大値となる周波数が決定され、該周波数が共振周波数である請求項31から34のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  36. 前記マイクロ波エネルギが、前記共振周波数で前記生物組織構造が単一波共振空洞を形成するように、所定の範囲の周波数にわたって発生する請求項31から35のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  37. 前記マイクロ波エネルギが、前記共振周波数で前記生物組織構造が半波共振空洞を形成するように、所定の範囲の周波数にわたって発生する請求項31から36のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  38. 前記マイクロ波エネルギが8GHzから18GHzの周波数範囲内で発生する請求項31から37のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  39. 前記マイクロ波エネルギが前記周波数範囲内の多数の周波数帯域幅内で発生する請求項31から38のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  40. 決定された前記共振周波数は、前記成分濃度情報を提供するために、前記生物組織構造の厚さと関連付けられる請求項31から39のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  41. 前記生物組織構造の厚さの値が所定の入力パラメータとして提供される請求項40に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  42. 前記厚さの値を導く前記生物組織構造のキャパシタンスが測定される請求項40に記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  43. 前記生物組織構造が耳たぶ、又は親指及び人差し指を相互に接続する皮膚の一方を含む請求項31から42のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
  44. 前記成分濃度が少なくとも血糖、血中アルコール又はコレステロールを含む請求項31から43のいずれかに記載の生物組織構造中の成分濃度を測定する方法。
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